JP2019100818A - 吸収性物品用センサーの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極が複数あるセンサーの不良を簡便且つ短時間で検査することができる、吸収性物品用センサーの検査方法を提供する。【解決手段】本発明の吸収性物品用センサーの検査方法は、シート表面に設けられた、導線部23を介して相互に接続された複数の正電極21a及び導線部23を介して相互に接続された複数の負電極21bを含んで構成されている吸収性物品用センサーの検査方法である。テストボード62を、正電極21a及び負電極21bに近接させた状態における、これら両電極21a,21b間のインピーダンスを測定することにより、吸収性物品用センサー20の動作を検査する。【選択図】図5

Description

本発明は、吸収性物品用センサーの検査方法に関する。
おむつ等の吸収性物品に取り付けられ、着用者の排尿の有無や排尿量を検出する吸収性物品用センサーが知られている。例えば、本出願人は、吸収性物品の履き心地を良好にする観点から、扁平なシート基材の上に複数の電極やそれと接続している導線部等を備えたセンサーを提案している(特許文献1)。
前記吸収性物品用センサーは、尿により変化する電気的性質を検知する。このような電気的性質を検知するセンサーは、その品質を維持する観点から、製造工程においてセンサーの電路を構成する導線部と、電極や端子部等の電子部材との接続状態を検査する検査工程を経て製造されることが一般的である。このような接続不良を検出する方法として、例えば、特許文献2には、端子部に温度センサーを取り付けて、接続不良に伴う温度上昇を検知する方法が記載されている。
特開2016−032520号公報 特開2001−286052号公報
特許文献1に記載のシート状のセンサーは、複数の電極と導線部とからなるセンサー素子を有しているが、これらセンサー素子が多い程、測定感度が良好となる反面、電極と導線部との接続箇所が増える。このようなセンサーは、全ての接続箇所を逐一検査する必要があるため、該接続箇所が多ければ多い程、その接続不良の検査に手間と時間が掛かってしまう。特許文献2に記載の技術は、複数ある接続箇所の接続状態を効率よく検査して、検査作業を容易とするものではない。そこで、製造されたセンサーの検査を出荷時に行う場合、検査作業の効率化、簡便化が望まれる。
従って、本発明の課題は、従来技術が有する上述した解決課題を解決し得る動作不良検査方法に関する。
本発明は、シート表面に設けられた、導線部を介して相互に接続された複数の正電極及び導線部を介して相互に接続された複数の負電極を含んで構成されている吸収性物品用センサーの検査方法であって、テストボードを、前記正電極及び前記負電極に近接させた状態における、これら両電極間のインピーダンスを測定することにより、前記センサーの動作を検査する、吸収性物品用センサーの検査方法である。
本発明の吸収性物品用センサーの検査方法によれば、電極が複数あるセンサーの不良を簡便且つ短時間で検査することができる。
図1は、本発明に係るセンサーの一実施形態を示す平面図である。 図2は、図1に示すセンサーを吸収性物品に取り付ける態様を示す模式図である。 図3は、本発明の吸収性物品用センサーの検査方法に用いる装置の一実施形態を示す模式図である。 図4は、図3に示す装置におけるテストボード及びコネクター部と、繊維体と、センサーにおけるセンサー素子とを示す斜視図である。 図5(a)及び(b)は、本発明の吸収性物品用センサーの検査方法を説明する模式図である。 図6は、図3に示す検査管理装置の構成例を示す概略図である。 図7(a)は、本発明に係る繊維体を、センサーとテストボードとの間に挟んだ状態を示す断面図であり、図7(b)は、センサーに直接テストボードを近接させた状態を示す断面図である。 図8(a)〜(c)は、図3に示す装置における、図7(a)に示す繊維体の配置手段を説明する模式図である。 図9(a)〜(c)は、図3に示すテストユニットと、図8(a)〜(c)に示す繊維体との配置関係を示す模式図である。 図10は、図3に示す載置ユニットに代えてベルトコンベアを備える装置を示す模式図である。 図11(a)及び(b)は、図10に示すベルトコンベアで搬送されるセンサーを示す模式図である。 図12は、図3に示す装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の吸収性物品用センサーの検査方法を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。本発明の吸収性物品用センサーの検査方法は、シート状の基材22の表面に設けられた、導線部23を介して相互に接続された複数の正電極21a及び導線部23を介して相互に接続された複数の負電極21bを含んで構成されている吸収性物品用センサー20に生じる動作不良を検出する。以下、吸収性物品用センサー20を、単に「センサー20」ともいう。本発明の吸収性物品用センサーの検査方法は、好ましくは金属からなるテストボード62を、正電極21a及び負電極21bに近接させた状態における、これら両電極間のインピーダンスを測定することにより、センサー20の動作不良である、電極21と導線部23との接続不良、接触不良、断線、欠損、破損、電極が印刷によって形成されている場合の印刷不良(電極等の形成不良)などを検出する。
本発明の検査方法の検査対象であるセンサー20の一例を図1に示す。センサー20は、図1に示すように、基材22のシート表面に形成された複数の電極21を有している。センサー20は、電極21として、複数の正電極21a及び複数の負電極21bを有しており、一対の正電極21a及び負電極21bがセンサー20のセンサー素子20aとして機能する。以下、センサー素子20aにおける正電極21a及び負電極21bを、纏めて電極21ともいう。
また、センサー20は、導線部23を介して正電極21a及び負電極21bと接続する端子部24を有している。
本実施形態の検査対象において基材22は、図1に示すように、シート状であり、その平面視における形状が長方形である。基材22の素材は、電気絶縁性を有するものであり、例えばポリエチレンテレフタレート、低密度ポリエチレン等が挙げられる。
センサー20は、複数のセンサー素子20aを有している。センサー素子20aは、図1に示すように、互いに隣り合った状態に配置されている一対の正電極21a及び負電極21bから構成される。複数のセンサー素子20aの正電極21aどうし及び負電極21bどうしは、それぞれ導線部23を介して接続されている。
正電極21a、負電極21b及び導線部23は、基材22のシート表面に、金属箔等の導電性部材を貼り付けて形成されているか、或いは導電性インクを塗布すること、又は導電性インクで印刷することにより形成されている。即ち、正電極21a、負電極21b及び導線部23は、導電性インクの塗布又は印刷により形成される導電層28からなる(図1参照)。以下、このような導電層28を印刷導電層28ともいう。導電性インクは、銀粉等の金属粉末を導電物質として配合したインクが用いられる。
本検査対象の電極21(正電極21a,負電極21b)として、例えば、図1に示すものが挙げられる。図1に示す電極21(正電極21a,負電極21b)は、同形の矩形形状を有しており、センサー20の長手方向Yに沿って間隔を空けて、それぞれ8箇所配置されている。正電極21aと負電極21bとは、長手方向Yに沿って交互に配置されている。即ち、正電極21aと負電極21bとは、長手方向Yに隣り合っている。正電極21aと負電極21bとは、長手方向に直交する方向(図1中X方向)に沿って交互に配置されていても良く、これら両電極21a,21b間の間隔は任意の間隔、例えば等間隔にすることができる。
以下、センサー20の長手方向(図1中Y方向)に直交する方向を幅方向(図1中X方向)ともいう。
本実施形態の検査対象のセンサー20は、長手方向Yに沿って間隔を空けて4箇所づつ配置された正電極21aの列、及び負電極21bの列が、幅方向Xに所定間隔を空けてそれぞれ2列に配置されている。即ち、合計16個の電極21が、幅方向X及び長手方向Yに均等に分散配置されている。複数の正電極21a及び負電極21bは、正電極21aの列と、負電極21bの列とが互いに平行となるように配されている。電極21は、正電極に対して負電極、負電極に対して正電極の関係で配置されていてもよいが、本実施形態においては、正電極に対して正電極、負電極に対して負電極の関係で配置されている。
正電極21a及び負電極21bの個数は、それぞれ2個以上の複数個あれば良い。本実施形態において各電極21a,21bは、センサー20の長手方向Yに交互に4個づつ2列並んでいる。
本実施形態の検査対象の正電極21a及び負電極21bは、長手方向Yに沿って交互にそれぞれ4箇所形成されており、各正電極21a間及び各負電極21b間がそれぞれ導線部23によって接続されている。具体的には、正電極21aの列における4箇所の正電極21aは、幅方向Xの内側(中心線CL寄り)で長手方向Yに直線状に延設して配置された導線部23aに接続されており、導線部23aの一端部は、長手方向Yの端部分に設けられた端子部24aに接続されている。また、負電極21bの列における4箇所の負電極21bは、長手方向Yに沿う両側部で該長手方向Yに直線状に延設して配置された導線部23b1に接続されており、導線部23b1の長手方向Yの一端部は、幅方向Xに直線状に延設して配置された導線部23b2の一端部に接続されている。導線部23b2の他端部は、長手方向Yの端部分に設けられた端子部24bに接続されている。このように、複数の正電極21a、導線部23a及び端子部24aは、センサー20の平面視における該センサー20の内側(中心線CL寄り)に配置された構成となっている。一方、複数の負電極21b、導線部23b1,23b2及び端子部24bは、センサー20の平面視において、複数の正電極21aを囲むように該複数の正電極21aの外側に配置された構成となっている。
このように、複数の正電極21a及び複数の負電極21bは、個々の正電極21aと個々の負電極21bとが互いに隣り合った状態に配置されている。
尚、本実施形態の正電極21aどうし及び負電極21bどうしは、図1に示すように、導線部23を介してそれぞれ直列で接続されているが、並列で接続されていても良い。
複数の負電極21bは、端子部24bを介してアースすることができる。センサー20の幅方向Xの外側に配置された複数の負電極21bをアースすることにより、センサー20は、外部ノイズの侵入を軽減することができ、出荷後の実使用時の測定精度を向上させることが可能になっている。
電極21は、基材22の表面に導電性インクを、非塗布部を有するように例えば格子状に塗布して形成することによって、導電性インクの使用量を低減して、コストダウンを図ってもよい。電極21の形状(デザイン)、大きさ、配設形状等は、本実施形態のものに限定されないが、その大きさや配置などに応じて後述のテストボードは適宜設計することができる。
さらに、本実施形態の検査対象では、各4箇所の電極21による各々の電極群を端子部24(端子部24a,24b)に接続するための導線部23(導線部23a,23b1,23b2)は、電極21と同様に、基材22の表面に塗布された、導電性インクによる印刷導電層28(図1参照)によって形成されている。導電性インクによる印刷導電層28によって形成される電極21および導線部23(導線部23a,23b1,23b2)を、尿取りパッド11の裏面シート11bに直接設けてもよい。
さらに、本実施形態の検査対象では、端子部24(端子部24a,24b)には、導電性を有する金属製のスナップが用いられている。端子部24(端子部24a,24b)は、金属製のコネクター、ファスナー、面ファスナー(マジックテープ(登録商標)等)、ねじ、フック、噛み込み式の留め具等が用いられてもよい。
そして、本実施形態の検査対象では、センサー20を構成する電極21及び導線部23(印刷導電層28)は、基材22の表面に導電性インクを所定の配置形状(図1参照)となるように塗布することによって形成されているが、基材22等の表面全面に印刷して、電極21及び導線部23の配置形状(図1参照)となるように不要部分を除去して形成したものであってもよい。
ここで、基材22は、厚さが例えば35〜75μm程度のポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて形成されている。このように、基材22として、電気絶縁性の樹脂フィルムを用いることが好ましい。基材22の素材は、液難透過性であっても液不透過性であってもよい。液難透過性とは、水等の液体は通さないが、水蒸気等の気体は通す性質をいい、液不透過性とは、水などの液体は通さず、水蒸気等の気体も通さない性質をいう。
また、基材22に塗布される導電性インクは、例えば分散剤、バインダ、樹脂、硬化剤等を混ぜた混合物であるインクに、導電物質として、例えばカーボン粉末を配合したものや、或いは銀や銅等の金属粉末を配合したものが用いられている。本実施形態では、金属粉末として銀粉末を配合した導電性インクが用いられている。
図1に示す基材22は、導電性インクが塗布されていない部分の少なくとも一部として、電極21及び導線部23以外の領域の略全体が除去されて欠けた部分25を有しているが、欠けた部分25を有していなくとも良く、導電性インクが塗布されていない部分全部が欠けていてもよい。また、除去された欠けた部分については、全体を塗布して当該部分を除くことも、除去される部分が予め塗布されておらず、塗布されていない部分を除くことで形成することも、何れもある。
また、センサー20を構成する電極21及び導線部23の表面に、絶縁性インクの印刷により絶縁コート層を形成しても良い。絶縁性インクとしては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂等の樹脂からなる絶縁コート層を形成し得る組成物を用いることができる。また、電極として導電性インクを塗布するのではなく、銅箔などの金属箔を用いることもできるが、そのようなときは酸化被膜などを形成する表面処理を施して絶縁層とすることもできる。これらの絶縁層は真空に対する比誘電率が2以上のものを用いることが好ましい。
本検査対象のセンサー20は、他のシートに貼付けてからあるいはそのままで検査することができるが、センサー20を吸収性物品10に取り付けた態様での検査も可能である。このとき、センサー20は、例えば図2に示す態様で、吸収性物品10に取り付けられて検査される。また、検査対象として、尿取りパッドなどの吸収性物品を構成するシートに直接前述の電極を印刷したり貼り付けたりしたものなどの検査も可能である。また、後述するテストボード62とセンサー20との間に、吸収性物品10やセンサー20に用いられる不織布その他の素材が介在していても本発明は実施できる。
図2に示す吸収性物品10は、着用者の肌に当接する尿取りパッド11と、該尿とりパッド11の外側に配されるおむつ本体12とを組合せている。
尿とりパッド11は、着用者の肌に触れる側である肌対向面側とは反対側の外側(非肌対向面側)にセンサー20が取り付けられている。
尿取りパッド11は、肌対向面側に配置された表面シート11a、非肌対向面側に配された裏面シート11b、及びこれら両シート11a間に配された吸収体11cを備えている。表面シート11a及び裏面シート11bは、それぞれ、吸収体11cの長手方向Yに沿う両側縁部及び幅方向Xに沿う両端縁部から外方に延出して設けられていると共に、長手方向Yの中央部が内方に括れた形状を有している。表面シート11a及び裏面シート11bは、その周囲において、接着剤や熱融着等によって互いに接合されており、内側に吸収体11cが設けられている。尚、吸収体11cは、パルプ繊維等の繊維の集合体に吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コア11dを、1枚のコアラップシート11eで被覆した状態で形成されている。
尿とりパッド11の非肌対向面側に配されるおむつ本体12は、市販の使い捨ておむつと同様の構成を備えている。
センサー20は、吸収性物品10における尿の検知に用いられる。尿の検知は、例えば図2に示すように、吸収性物品10に取り付けて、センサー素子20aが、尿が無い状態と、尿がある状態(排尿時)とのインピーダンスの変化を検知することにより行う。より具体的には、尿が無い状態での電圧値、及び尿がある状態での電圧値における、隣り合う正電極21a及び負電極21b間の静電容量のインピーダンスの変化に基づいて排尿の有無を検出する。特に、時間と共に周期的に変化するような電圧(交流電圧)を印加して、高周波のインピーダンスを検出することで、高精度のインピーダンス変化の検知、即ち高精度の排尿の検知が可能になっている。センサー20は、排尿によるインピーダンスの変化を検知した各センサー素子20aの位置に基づいて尿の広がりを検知することができ、該尿の広がりから、所定の計算式を用いることで尿の吸収量や排尿量等を求めるために用いられる。
以下、隣り合う正電極21a及び負電極21bを隣接電極ともいう。
本発明の吸収性物品用センサーの検査方法に用いる装置の一実施形態を図3に示す。図3に示す装置は、センサー20の動作不良検査装置100であり、検査処理装置50と、検査管理装置40とを備えている。検査処理装置50は、複数のセンサー素子20aに近接させるテストボード62を備えるテストユニット60と、センサー20が載置される載置ユニット70とを有している。
テストユニット60は、検出部61、テストボード62及びコネクター部63及びプラグ部64を含んで構成されている。テストユニット60は、上下に移動可能であり、これによりセンサー20における複数のセンサー素子20aにテストボード62を近接させる。ここで、「近接」とは、センサー素子20aとテストボード62とを、両者間に空間を設けた状態に近づけること、及びテストボード62の導電体とセンサー素子20aとの間に絶縁体が介在した状態でテストボード62をセンサー素子20aに押し付けることの何れもが含まれる。「絶縁体が介在した状態」としては、センサー素子20aの表面に絶縁コート層乃至表面処理による絶縁性の被膜が設けられた場合、テストボード62のセンサー素子20aと対向する面に絶縁コート層乃至表面処理による絶縁性の被膜が設けられた場合、及びセンサー素子20aとテストボード62との間に後述する繊維体66等の繊維体が配される場合等が挙げられる。
検出部61は、複数のセンサー素子20aに印加する電源電圧を生成し、該電源電圧が印加されたセンサー素子20aにおけるインピーダンスを測定する。検出部61は、センサー素子20aから取得したインピーダンスに基づいて、センサー素子20aにおける動作不良の有無を判定する機能を有していても良い。
コネクター部63は、センサー20に接続して、検出部61で生成した電源電圧を複数のセンサー素子20aに印加する。コネクター部63は、センサー素子20aにおけるインピーダンスを取得し、該インピーダンスを検出部61へ送る。
テストボード62とコネクター部63とは、それぞれ装着部材61a,61bを介して、検出部61に連結している。
載置ユニット70は、センサー20を上面に保持するステージ71と、該ステージ71をセンサー20の平面方向に移動させる移動機構72とを有している。移動機構72は、例えば、複数のモータ(不図示)によって、センサー20の平面方向(幅方向X、長手方向Y)に移動させることができる。
動作不良検査装置100において、検査処理装置50は、テストボード62を、隣り合った正電極21aと負電極21bとに近接させた状態における、これら両電極間のインピーダンスを測定することにより、正電極21aと導線部23又は負電極21bと導線部23との接続不良、正電極21aや負電極21b、導線部23の印刷不良(形成不良)による欠損や導通不良などの種々の不具合を検出することができる。
動作不良の検出について、2個の正電極21a及び2個の負電極21bを有するセンサー20を例に説明する(図4参照)。図4に示すセンサー20において、正電極21aどうしは、導線部23を介して接続されており、負電極21bどうしは、導線部23を介して接続している。正電極21aと負電極21bとが隣り合うようにして、センサー20の長手方向(図中Y方向)に沿って並んでいる。正電極21a及び負電極21bは、導線部23を介して、それぞれ端子部24a,24bに接続している。
動作不良の検査方法は、テストボード62を、センサー素子20aに近接させる。本実施形態の検査処理装置50を用いる動作不良検査方法は、テストボード62を、センサー素子20aの隣り合った正電極21a及び負電極21b〔図5(a)参照〕に近接させる。検査処理装置50は、載置ユニット70の移動機構72により、ステージ71上に載置したセンサー20を、テストボード62の真下に位置するように調整する。次いで、テストユニット60を下降させて、テストボード62をセンサー20のセンサー素子20aに近接させると共に、コネクター部63のプラグ部64a,64bを、端子部24a,24bに接続する。コネクター部63は、圧接や嵌合等によりプラグ部64a,64bを端子部24a,24bに接続し得るように構成されている。
テストボード62は、少なくとも1組の正電極21a及び負電極21bと近接させれば良い。本実施形態では、隣り合う1組の正電極21a及び負電極21b、即ち1個のセンサー素子20a〔図5(b)参照〕、又は隣り合う複数組の正電極21a及び負電極21b、即ち複数のセンサー素子20aと近接させれば良い〔図5(a)参照〕。
このとき、テストボード62とコネクター部63及びプラグ部64a,64bは、同時に動いてもよいし、別々のタイミングで動いてもよい。また、別々のタイミングで動く場合、その順序についても特に制限されない。すなわち、テストボード62が隣り合った一対の正電極21a及び負電極21bに近接するのと同時にコネクター部63及びプラグ部64が端子部24a,24bに近接し接続しても、コネクター部63及びプラグ部64が端子部24a、24bに近接し接続した後にテストボード62が隣り合った一対の正電極21a及び負電極21bに近接しても、逆にテストボード62が隣り合った一対の正電極21a及び負電極21bに近接した後にコネクター部63及びプラグ部64が端子部24a、24bに近接し接続してもよい。
検査処理装置50は、テストボード62を隣り合った一対の正電極21a及び負電極21bに近接させた状態下で、端子部24a,24bから所定電圧を、所定の時間印加する。検査処理装置50は、端子部24a,24bに接続するプラグ部64a,64bを介して、センサー20における各正電極21a及び各負電極21bに所定電圧を印加することができる。これにより、テストボード62が近接している電極21(正電極21a,負電極21b)であって、隣接電極(隣り合う正電極21a及び負電極21b)間のインピーダンスを測定することができる。即ち、動作不良検査装置100を用いた検査方法では、テストボード62が近接している範囲における、隣接電極間、即ち正電極21aと負電極21bとの間のインピーダンスを測定する。
図5(a)及び(b)は、テストボード62が近接している範囲における、隣接電極間のインピーダンスを説明する図である。図5(a)及び(b)に示す図において、2個の正電極21aが、導線部23を介して端子部24aに接続しており、2個の負電極21bが、導線部23を介して端子部24bに接続している。以下、端子部24a側に近い正電極を、第1正電極21a1、それと隣り合った正電極を第2正電極21a2ともいう。また、端子部24b側に近い負電極を、第1負電極21b1、それと隣り合う負電極を第2負電極21b2ともいう。
図5(a)に示す態様において、センサー20は、第1正電極21a1と第1負電極21b1との間の第1インピーダンスZ1、第1負電極21b1と第2正電極21a2との間の第2インピーダンスZ2、及び第2正電極21a2と第2負電極21b2との間の第3インピーダンスZ3の合成インピーダンスZを有する。動作不良検査装置は、各正電極21aとそれに接続している導線部23との接続箇所、及び各負電極21bとそれに接続している導線部23との接続箇所の何れにも接続不良や、その他の不具合、例えば電極21や導線部23の印刷不良(形成不良)等もない場合、各インピーダンスZ1〜Z3の合成インピーダンスを測定することができる。
正電極21a及び負電極21bがそれぞれ直列に接続されているセンサー20において接続不良が起きている場合、該接続不良が起きている接続箇所よりも端子部24a,24b側に位置する隣接電極間のインピーダンスのみ測定可能である。
例えば、第2正電極21a2と、それに接合しており且つ該第2正電極21a2よりも端子部24a側に位置する導線部23aとの接続箇所P1が接続不良を起こしている場合、測定されるインピーダンスは、第1インピーダンスZ1となる。この場合、第2インピーダンスZ2及び第3インピーダンスZ3が測定されないため、これらインピーダンスZ2,Z3に関係する第2正電極21a2及び第2負電極21b2の内の少なくとも一方において、導線部23との接続不良が起きていることを特定することができる。
また、一部のインピーダンスが測定されない場合、該測定されないインピーダンスのうち、端子部24a,24b側に位置する接続箇所で、接続不良が起きている。例えば、第1負電極21b1と、それに接合しており且つ該第1負電極21b1よりも端子部24a側とは反対側(以下、遠位側ともいう)に位置する導線部23bとの接続箇所P2が接続不良を起こしている場合、測定されるインピーダンスは、第1インピーダンスZ1および第2インピーダンスZ2の合成インピーダンスであり、第3インピーダンスZ3は測定されない。これより、接続不良が起きている接合箇所を、第3インピーダンスZ3に関係する第1負電極21b1と第2負電極21b2との間に絞ることができる。
このように、動作不良検査装置100は、テストボード62が近接している範囲で、複数の正電極21a又は複数の負電極21bと、導線部23との接続不良などを網羅的に検出することができ、動作不良検査を簡便且つ短時間で行うことができる。例えば、電極21と導線部23との接続箇所に接続不良が起きている場合、接続不良が起きている可能性のある接続箇所をある程度絞ることができるため、接続不良が起きている接続箇所の特定を容易に行うことができる。
図5(b)に示す態様は、センサー20における全センサー素子20aを、2回に分けてテストボード62に近接させている。1回目の近接では、テストボード62bを第2正電極21a2及び第2負電極21b2に近接させる。この状態で第2正電極21a2と第2負電極21b2との間の第3インピーダンスZ3が測定された場合、第1正電極21a1、第2正電極21a2、及びこれらと接続する導線部23、並びに第1負電極21b1、第2負電極21b2、及びこれらと接続する導線部23は通電しているため、接続不良がないことが分かる。
一方、前記第3インピーダンスZ3が測定されない場合、該第3インピーダンスZ3の上流で接続不良が起きていることが分かる。次いで、テストボード62aを第1正電極21a1及び第1負電極21b1に近接させて、これら隣接電極間の第1インピーダンスZ1を測定する。第1インピーダンスZ1が測定された場合、接続不良は、第2インピーダンスZ2に関係する第1正電極21a1と第2正電極21a2との間、又は第1負電極21b1と第2負電極21b2間で起きていることが分かる。第1インピーダンスZ1が測定されない場合、接続不良は、第1インピーダンスZ1よりも上流、即ち第1正電極21a1よりも上流、又は第1負電極21b1よりも上流で起きていることが分かる。このように、全センサー素子20aとテストボード62との近接を複数回に分けて行う場合、測定の順序は、適宜決めることができるが、検査の効率を考えると、端子部24a,24bから最も遠い遠位側のインピーダンスから、端子部24a,24b側へ順次測定していくことが好ましい。
動作不良検査装置100において、検査管理装置40は、前記検査処理装置50に前述した動作不良の検査を行わせ、該検査処理装置50から出力される測定結果に基づいて、前記動作不良を検出する。
検査管理装置40は、検査処理動作の制御や、検査結果に基づく動作不良の判定処理等を行う制御部41と、検査条件や検査結果等のデータが記憶される記憶部42とを有している(図6参照)。
制御部41は、検査処理部411と、動作不良判定部412と、動作不良箇所特定部413、出力部414とを備えている。
記憶部42は、検査条件データ421と、検査データ422と、動作不良判定データ423を記憶する記憶領域と、動作不良箇所データ424とを記憶する記憶領域を有する。
検査処理部411は、記憶部42から検査条件データ421を読み出し、該検査条件データ421に基づいて、検査処理装置50に、前述動作不良の検査を実行させる。
検査条件データ421には、テストボード62の大きさ(寸法、面積)、端子部24a,24bを介してセンサー20に印加される電圧や周波数、該電圧の印加時間、テストボード62のセンサー20への近接回数、センサー20におけるテストボード62との近接場所、テストボード62の押圧の有無、該押圧時の圧力、テストボード62の重量等の情報が含まれる。前述した通り、センサー素子20aとテストボード62との間に絶縁体が介在した場合、テストボード62を押圧してセンサー20に押し付けた状態で検査することができる。テストボード62により加える圧力は、テストボード62とセンサー20とを均一に密着(後述の如く絶縁体として繊維体66など別体の絶縁体を配した場合には、厳密には絶縁体を介して近接)させ、検査精度を向上させる観点から、4g/cm〜7g/cmが好ましく5g/cm〜6g/cmが更に好ましい。テストボード62をセンサー20に押し付けない場合、吸収性物品10の弾性部材の収縮等によって、吸収性物品10に部分的に厚み差が生じることにより、検査精度が低下する可能性があるが、テストボード62を押圧してセンサー20に押し付けると、センサー20とテストボード62との間隔を一定にすることができ、検査精度を向上させることができる。さらに、後述するように、テストボード62とセンサー20との間にテストボード62の表面に付着した汚れなどによる凹凸を吸収するために、絶縁体として繊維体66を配してもよい。また、センサー素子20a及びテストボード62との間に何も介在させずに検査を行ってもよい。
テストボード62の素材として、金属、導電性カーボン、導電性樹脂等の導電性材料を用いることができる。インピーダンスの測定精度を上げる観点から、テストボード62は金属が好ましい。
金属として、例えば、アルミニウム、ニッケル、鉄、銅、タングステン、ステンレス合金等が挙げられる。錆びにくさや軽くて扱いやすいという観点から、テストボード62は、アルミニウムあるいは、アルミニウムを含む合金を素材として含むことが好ましい。また、合成樹脂などの別部材の表面に、これら金属を蒸着したり、箔としてはりつけたものをテストボード62として用いることもできる。
テストボード62は、センサー20と対向する面に前述の絶縁コート層が設けられていても良いし、酸化被膜などを形成する表面処理を施して絶縁層を形成してもよい。これらの絶縁層は真空に対する比誘電率が2以上のものを用いることが好ましい。
テストボード62の形状は、特に限定されず任意の形状とすることができるが、複数の電極21に容易に近接させる観点から、図3及び図4に示すように、板状であることが好ましい。
センサー20に印加される電圧は、交流電圧、特に、300KHzから2MHz程度の矩形波であることが好ましい。
電圧の印加時間は、省電力の観点から短いほうが好ましく、例えば100ミリ秒(ms)以下である。
検査処理部411は、検査条件データ421の検査条件に基づき、前述の動作不良検査を検査処理装置50に実行させる。そして、検査処理部411は、検査処理装置50が測定したインピーダンスの測定結果を取得し、検査データ422として記憶部42に記憶する。
動作不良判定部412は、記憶部42に記憶された検査データ422に基づき、センサー20において、正電極21a又は負電極21bと、導線部23との動作不良の有無を判定する。より具体的には、テストボード62と近接している範囲において動作不良がない場合の隣接電極間の各インピーダンスの合成インピーダンスと、測定値とが等しい値であるか否かを判定する。即ち、測定値と動作不良がない場合の合成インピーダンスとが等しいと、テストボード62と近接している範囲に動作不良はないと判定される。逆に、測定値と前記合成インピーダンスとが異なると、テストボード62と近接している範囲に動作不良を生じさせる箇所があると判定される。
動作不良判定部412は、動作不良判定結果を、動作不良判定データ423として、記憶部42に記憶する。
動作不良箇所特定部413は、動作不良判定部412によって動作不良があると判定されたセンサー20について、動作不良が起きている可能性がある、正電極21a、負電極21b、導線部23やこれらの接続箇所を絞り込む。具体的には、テストボード62と近接している範囲において、インピーダンスが測定されなかった隣接電極のうち、最も端子部24a,24b側に近い隣接電極や、これに接続する導線部23を、接続不良や電極21等の形成不良が起きている可能性のある箇所として特定する。
動作不良箇所特定部413は、特定した接続不良や電極21等の形成不良が起きている可能性のある箇所の情報を、記憶部42の動作不良箇所データ424として記憶する。
本実施形態において前記制御部41における各処理部は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等を備える検査管理装置40に所定のプログラムを組み込むことによりその機能を実現している。
動作不良判定データ423及び動作不良箇所データ424は、制御部41の出力部414によって、検査管理装置40が備えるディスプレイ等の表示部(不図示)や、通信媒体、即ち有線、無線、光などのネットワークを介して検査管理装置40と協働する別の装置、例えば汎用コンピュータの表示部等に出力させることができる。
テストボード62の面積は、図5(b)に示すように、インピーダンスを生じ得る1組の正電極21a及び負電極21b、これと接続する導線部23、及びこれらの接続箇所を覆い得る面積であれば良く、図5(a)に示すように、センサー20における全ての組の正電極21a及び負電極21b、導線部23、及びこれらの接続箇所を覆い得る面積であっても良い。
テストボード62の面積は、センサー20の端子部24a,24b以外を覆える広さ、即ちセンサー20における全ての組の正電極21a及び負電極21b、導線部23、及びこれらの接続箇所を覆い得る面積であることが、一度で不具合の有無を判断でき好ましい。
隣接電極は、隣り合う正電極21a及び負電極21bであるところ、センサー20内の隣接電極の数は、インピーダンスZの測定箇所数と等しい。
テストボード62の形状はインピーダンスを生じ得る1組の正電極21a及び負電極21b、これと接続する導線部23、及びこれらの接続箇所を覆い得る形状及び面積であって、矩形、楕円形等が挙げられる。また、テストボード62の厚みはテストボードが変形しなければよく、厚さは好ましくは1mm〜25mmである。テストボード62が厚さ1mm未満で変形するときは、変形しないための部材をテストボード62に設けてもよい。
動作不良検査装置100は、図3及び図4に示すように、テストボード62と、複数のセンサー20との間に繊維体66を配している。このような配置で、テストユニット60を下降させると、テストボード62とセンサー20、即ちセンサー素子20aとの間に繊維体66が挟まれた状態になる〔図7(a)参照〕。テストボード62の表面の凹凸は、主に該表面に付着した汚れDである。テストボード62とセンサー素子20aとの間に繊維体66を挟んで動作不良を検査すると、該繊維体66を挟まない状態に比して〔図7(b)参照〕、テストボード62の表面の凹凸が吸収される、即ち厚み方向におけるテストボード62とセンサー素子20aとの間の距離が一定となるため、測定精度を向上させることができる。このように、動作不良検査装置100は、テストボード62と、センサー素子20aとの間に繊維体66を挟んだ状態における隣り合う正電極21aと負電極21bとの間のインピーダンスを測定することが好ましい。
尚、繊維体66を前述の態様で用いる場合、端子部24a,24bとプラグ部64との間に繊維体66を挟まないように配置する。
繊維体66として、テストボード62の表面の凹凸を吸収し得る繊維素材からなるものを用いることができる。例えば、不織布、織物等の繊維シートが挙げられる。
繊維素材として、パルプ繊維等のセルロース系繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド等の各種公知の合成繊維が挙げられる。合成繊維は、複数種類の樹脂成分からなる芯鞘型やサイドバイサイド型の複合繊維でも良い。これらの繊維は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの材料の単独または複数の種類からなる繊維シートを用いてもよい。
不織布として、スパンレース不織布、メルトブローン不織布等の各種製法による不織布などが挙げられる。
テストボード62の表面の凹凸をより吸収する観点から、繊維体66の厚さは、好ましくは10μm以上、より好ましくは100μm以上であり、また好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下である。なお、テストボード62及び電極21の表面が絶縁コート層で覆われるなどの絶縁処理がなされていないときは、繊維体66を絶縁体の材料で構成する。
繊維体66は、動作不良検査装置100において、測定時にテストボード62とセンサー20との間に挟まれる状態となるよう、配置することができ、その配置手段は特に制限されない。
例えば、繊維体66は、テストボード62に予め直接貼り付けてもよい。
また、繊維体66は、図8(a)に示すように、その平面における四隅を、ワイヤ−65で吊るしても良い。このように吊るした繊維体66は、図9(a)に示すように、テストユニット60、即ちテストボード62の下に配される。
ワイヤー65を弾性を有するものとすれば、繊維体66は、テストユニット60を下降することによりワイヤー65が伸長して、該繊維体66の下方に配されるセンサー20と近接する。
また、四隅を吊るすワイヤー65を伸縮しないものとしてもよい。この場合は、テストユニット60の下降に合わせ、図示しないワイヤーボビンよりワイヤーが巻き出されるように構成することで、繊維体66がセンサー20と近接する。
また、繊維体66は、図8(b)に示すように、周囲を枠67で囲み、平面における四隅を、バネ68で支えても良い。バネ68は、載置ユニットに形成された凹部に設置されている。繊維体66は、図9(b)に示すように、テストユニット60を下降することによりバネ68が縮んで、該繊維体66の下方に配されるセンサー20と近接する。
さらに、繊維体66は、図8(c)に示すように、周囲を枠67で囲み、平面における四隅に形成された穴に棒69を通して、該四隅を伸縮可能なワイヤー65で吊るしても良い。バネ68で支えても良い。繊維体66は、図9(c)に示すように、テストユニット60の下降に伴い、前記四隅の穴を通る棒に沿って下降し、該繊維体66の下方に配されるセンサー20と近接する。
繊維体66は、図8(a)〜(c)に示すような態様で配置することにより、該繊維体66を弛みのない張った状態とすることができるため、テストボード62の表面の凹凸を容易に吸収することができる。
本実施形態の載置ユニット70は、ステージ71と、移動機構72とから構成されているが、該構成に代えて、センサー20を載置して、搬送するベルトコンベア73であっても良い(図10参照)。ベルトコンベア73は、センサ−20と、下降したテストユニット60のテストボード62とを近接させるため、該センサー20を所定の位置まで移動させる〔図10(a)参照〕。図10(a)では、センサー20は、テストユニット60の真下まで搬送される。搬送されたセンサー20に対し、テストユニット60が下降し、テストボード62を近接させた状態で前述の検査を行う〔図10(b)参照〕。検査終了後、テストユニット60は図10(c)に示すように上昇し、センサー20は搬送方向Sへさらに搬送される(不図示)。図10に示すように、ベルトコンベア73上で動作不良検査を行うことにより、多数のセンサー20の動作不良検査を効率良く行うことができる。
ベルトコンベア73は、その長手方向の両端部が結合された無端状のベルト73aと、一対のローラ(不図示)とを備える。ベルト73aは、ローラの回転駆動に伴い、回転して該ベルト73a上に載置されたセンサー20を搬送する。図10に示すベルトコンベア73は、図11(a)に示すように、センサー20の長手方向Yと、搬送方向Sとを一致させて、センサー20を搬送している。センサ−20をその長手方向Yに沿って搬送することに代えて、センサー20をその幅方向Xに沿って搬送しても良い〔図11(b)参照〕。センサー20をその幅方向Xに沿って搬送する場合、テストユニット60は、テストボード62が、センサー20の正電極21a及び負電極21b、これと接続する導線部23、及びこれらの接続箇所を覆い得る向きであり、且つプラグ部64a,64bを、端子部24a,24bに接続し得る向きであれば、特に制限されない。図11(b)に示すように、センサー20をその幅方向Xに沿って搬送する場合、本実施形態におけるテストユニット60は、その長手方向が、搬送方向Sと直交する向きに配置される。
動作不良検査装置100が実行する処理手順について、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図12は、本実施形態に係る動作不良検査装置100が実行する処理手順を示すフローチャートである。
動作不良検査装置100における検査管理装置40は、検査処理装置50にセンサー20に対する動作不良検査を実行させる。より具体的には、検査管理装置40における制御部41の検査処理部411は、記憶部42に記憶された検査条件データ421に基づく動作不良検査を、検査処理装置50に実行させ、検査結果である検査データ422を記憶部42に記憶する(ステップS1)。
次に、動作不良判定部412は、記憶部42に記憶された検査データ422に基づいて、センサー20における動作不良の有無を判定し、その判定結果である動作不良判定データ423を記憶部42に記憶する(ステップS2)。動作不良の有無は、動作不良がない場合の合成インピーダンスの値と測定値とが等しいか否かで判定される。係る判定において、動作不良があると判定された場合(ステップS2,Yes)、動作不良箇所特定部413は、記憶部42に記憶された動作不良判定データ423に基づいて、センサー20における動作不良箇所の可能性がある箇所の特定、又は範囲の絞りこみを行い、動作不良箇所データ424を記憶部42に記憶する(ステップS3)。
次に、出力部414は、記憶部42に記憶された動作不良判定データ423及び動作不良箇所データ424を、動作不良検査装置100に設けられた表示部(不図示)、又は通信媒体を介して該装置100と協働する別の装置の表示部等に出力し(ステップS4)、検査処理を終了する。センサー20に動作不良がないと判定された場合(ステップS2,No)、出力部414は、動作不良が無いという判定結果である動作不良判定データ423を、前述した表示部に出力し(ステップS4)、検査処理を終了する。
尚、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本検査対象のセンサー20は、正電極21aと接続している端子部24aと、負電極21bと接続している端子部24bとの2つの端子部を有しているが、正電極21aと接続している端子部24aと、負電極21bと接続している端子部24bとの数を、それぞれ異ならせても良く、これら端子部24a,24bの形状をそれぞれ異ならせても良い。このような場合、端子部の位置や形状、数などに対応するようにプラグ部64を構成する。
センサ−20は、他のセンサーと共に用いられても良い。例えば、吸収性物品10にセンサ−20と、加速度センサーとを取り付けて、排尿の検出と共に着用者の姿勢を検出する態様としても良い。
検査管理装置40において前記制御部41を構成する検査処理部411等の各処理部は、これらの一部がソフトウェア(プログラム)であってもよいし、これらの一部又は全部がハードウェア回路であってもよい。
出力部414は、検査データ422、動作不良判定データ423及び動作不良箇所データ424のデータのうち、少なくとも何れか1つのデータを出力すれば良く、3つ全てのデータを出力しても良い。
また、製造工程において不良品を排出するためであれば、動作不良判定データ423として、正常基準値、及び該正常基準値から一定の範囲の許容値を設定してもよい。正常基準値は、例えば、正常時、即ち動作不良がない場合の合成インピーダンスとすることができる。このような検査方法では、測定値が正常基準値から許容値を超えて外れた場合には不良とすることでもよい。この場合であっても、不良個所の特定はできないが、電極と導線部の間の接続不良、電極と端子部との接続不良、導線部と端子部との接続不良、電極の欠損や破損、導線部の破損や断線、端子部の破損、導電性インクの印刷不良などの種々の位置における種々の不良を検出することはできるので、製造時の検査効率ひいては生産性の向上に寄与するものとなる。
テストユニット60は、上下に移動可能であるが、検査処理装置50が具備する移動機構により自動的に移動可能であっても良いし、手動によって上下に移動可能であっても良い。また、テストユニット60および載置ユニット70の双方を上下に移動可能としてもよいし、載置ユニット70のみを上下に移動可能としてもよい。
10 吸収性物品
11, 尿取りパッド(吸収性本体)
11a 表面シート
11b 裏面シート
11c 吸収体
11d 吸収性コア
11e コアラップシート
12 おむつ本体(使い捨ておむつ)
20 センサー
20a センサー素子
21 電極
21a 正電極
21b 負電極
22 基材
23 導線部
24,24a,24b 端子部
26 粘着剤
26a 非塗布部分
27 被覆シ−ト
28 印刷導電層
100 動作不良検査装置
40 検査管理装置
41 制御部
411 検査処理部
412 動作不良判定部
413 動作不良箇所特定部
414 出力部
42 記憶部
421 検査条件データ
422 検査データ
423 動作不良判定データ
424 動作不良箇所データ
50 検査処理装置
60 テストユニット
61 検出部
62 テストボード
63 コネクター部
64,64a,64b プラグ部
66 繊維体
65 ワイヤー
67 枠
68 バネ
69 棒
70 載置ユニット
71 ステージ
72 移動機構
73 ベルトコンベア
73a ベルト
Z,Z1,Z2,Z3 インピーダンス

Claims (5)

  1. シート表面に設けられた、導線部を介して相互に接続された複数の正電極及び導線部を介して相互に接続された複数の負電極を含んで構成されている吸収性物品用センサーの検査方法であって、
    テストボードを、前記正電極及び負電極に近接させた状態における、これら両電極間のインピーダンスを測定することにより、前記吸収性物品用センサーの動作を検査する、吸収性物品用センサーの検査方法。
  2. 前記テストボードと、前記正電極及び前記負電極からなるセンサー素子との間に繊維体を挟んだ状態における前記正電極と前記負電極との間のインピーダンスを測定する、請求項1に記載の吸収性物品用センサーの検査方法。
  3. 前記テストボードが金属である、請求項1又は2に記載の吸収性物品用センサーの検査方法。
  4. 前記テストボードの素材が、アルミニウムである、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品用センサーの検査方法。
  5. 前記吸収性物品用センサーは、前記正電極及び前記負電極が印刷により形成されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品用センサーの検査方法。
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