JP2019099961A - 撚線機およびガイドローラー - Google Patents

撚線機およびガイドローラー Download PDF

Info

Publication number
JP2019099961A
JP2019099961A JP2017234413A JP2017234413A JP2019099961A JP 2019099961 A JP2019099961 A JP 2019099961A JP 2017234413 A JP2017234413 A JP 2017234413A JP 2017234413 A JP2017234413 A JP 2017234413A JP 2019099961 A JP2019099961 A JP 2019099961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral surface
outer peripheral
guide roller
less
zirconium oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017234413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7018750B2 (ja
Inventor
邦宏 山部
Kunihiro Yamabe
邦宏 山部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2017234413A priority Critical patent/JP7018750B2/ja
Publication of JP2019099961A publication Critical patent/JP2019099961A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7018750B2 publication Critical patent/JP7018750B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)

Abstract

【課題】フライヤーや撚線機全体に与える負荷が減少するとともに、耐磨耗性が高く、長期間に亘って用いることのできる撚線機およびガイドローラーをの提供。【解決手段】バンチャー型撚線機30であって、フライヤー2x、2yと、フライヤー2x、2yの長手方向に沿って、所定間隔毎に対をなして配置された取付部材16と、取付部材16に回転可能に装着されたガイドローラー19とを備え、ガイドローラー19は、複数の線材Wと摺接して線材Wを撚る外周面を備え、少なくとも外周面を含む表層部はセラミックスからなる撚線機30。前記セラミックスは主成分が、酸化ジルコニウム、窒化珪素又は炭化硼素であり、好ましくは、酸化ジルコニウムであり、単結晶率が10〜40%であり、外周面の算術平均粗さRaが0.01〜0.8μmであり、外周面の自乗平均平方根傾斜RΔqは0.1〜0.15である撚線機30。【選択図】図1

Description

本開示は、撚線機およびガイドローラーに関する。
従来、撚線機を構成する弓形状のフライヤーの内周側の表面には、超硬合金あるいはセラミックスからなるガイドチップが取り付けられるとともに、表面のうち、撚線が接触する接触部には、耐摩耗性および摩擦性の向上のため、バネ鋼、ステンレス鋼またはセラミックスからなる板状部材が貼り付けられていた。
しかしながら、撚線を構成する線材にメッキやコーティングが施されていたり、銅線よりも滑り性の悪いアルミニウム線が用いられたりすると、ガイドチップに接触するとともにフライヤーの回転に伴って発生する遠心力により板状部材にも接触して、線材のメッキやコーティングが剥がれたり、線材そのものが損傷したりすることがあった。
このような問題を防ぐために、昨今では、ガイドチップに代えてガイドローラーを用いた撚線機が用いられるようになっている。
例えば、特許文献1では、図3に示すように、所定間隔をおいて配置された1対の弓状部材2a、2bからなり、弓状部材2a、2bの内周側および外周側の両主面に、長手方向に沿って所定間隔毎に対をなして配置された、L形状の取付部材16a、16bと、弓状部材2a、2bの内周側に配置された取付部材16a間および外周側に配置された取付部材17間にそれぞれ装着された固定軸17a、17bと、各固定軸17a、17bに軸受18a、18bを介して回転可能に装着された、外部に向って凹状に湾曲した外周面を有するガイドローラー19a、19bとを備えてなり、撚線T1がガイドローラー19a、19bおよび弓状部材2a、2bで囲まれた空間を移動するようになされた撚線機が提案されている。
特許第3658670号公報
特許文献1で示されるガイドローラーは、通常、外周面がTD処理(850℃〜1050℃の溶融塩中にガイドローラーを浸漬保持して、外周面に炭化物層を被覆する処理)された炭素工具鋼鋼材(SK材)(比重 7.85)や、合金工具鋼鋼材(SKS材、SKD材、SKT材など)などが用いられているため、ガイドローラーの総重量が大きくなり、フライヤーが回転すると、フライヤーや撚線機全体に与える負荷が大きいという問題があった。また、金属からなるガイドローラー自体、耐磨耗性が低いという問題があった。
本開示は、フライヤーや撚線機全体に与える負荷が減少するとともに、耐磨耗性が高く、長期間に亘って用いることのできる撚線機およびガイドローラーを提供する。
本開示の撚線機は、バンチャー型撚線機であって、フライヤーと、前記フライヤーの長手方向に沿って、所定間隔毎に対をなして配置された取付部材と、前記取付部材に回転可能に装着されたガイドローラーとを備える。前記ガイドローラーは、複数の線材と摺接し
て該線材を撚る外周面を備え、少なくとも前記外周面を含む表層部はセラミックスからなる。
本開示によれば、フライヤーや撚線機全体に与える負荷が減少するとともに、耐磨耗性が高く、長期間に亘って用いることのできる撚線機およびガイドローラーを提供することができる。
本開示の撚線機の一部を示す平面透視図である。 本開示の撚線機を構成するフライヤーの部分拡大図である。 取付部材に装着された本開示のガイドローラーの一例を示す断面図である。 取付部材に装着された本開示のガイドローラーの他の例を示す、(a)は断面図であり、(b)はA部を拡大した図である。
以下、図面を参照して、本開示の撚線機およびガイドローラーについて詳細に説明する。
図1は、本開示の撚線機の主要部を示す平面図である。
図1に示す撚線機30は、枠状のクレードル1と、クレードル1の周囲を回転する弓形状のフライヤー2x、2yと、フライヤー2x、2yの一端が取り付けられるテーパ状に折曲げられた縁を有する円盤3と、素線Wが供給される側のクレードル1の端部に取り付けられて素線Wを供給するための第1内部空間およびこの第1内部空間に接続して素線Wを排出する排出孔を備える第1軸部材4と、第1軸部材4に取り付けられて素線Wをフライヤー2xに導入するとともにフライヤー2aの回転に伴って素線Wに1回目の撚りを与えて撚線T1とする第1ガイドローラー5と、フライヤー2xの回転に伴って撚線T1に2回目の撚りを与えて撚線T2として撚線T2をフライヤー2xから導出する第2ガイドローラー6と、撚線T2を供給するための供給孔およびこの供給孔に接続して撚線T2を排出する第2内部空間を備えた第2軸部材7と、撚線T2を一側端から順次螺旋状に導くように往復案内するトラバースローラー11と、クレードル1に着脱自在に装着されて撚線T2を巻取るボビン15とを備えている。
そして、詳細は後述するが、撚線機30は、フライヤー2と、フライヤー2の長手方向に沿って、所定間隔毎に対をなして配置された取付部材16と、取付部材16に回転可能に装着されたガイドローラー19とを備えている。
なお、上述した通り、一方のフライヤー2xは、撚線T1を第1軸部材4から第2軸部材7に向って案内するものであるが、他方のフライヤー2yは、フライヤー2xの回転で生じるアンバランスを抑制するためのダミーとして用いられるものである。
図2は、本開示の撚線機を構成するフライヤーの部分拡大図である。
図3は、取付部材に装着された本開示のガイドローラーの一例を示す断面図である。
図4は、取付部材に装着された本開示のガイドローラーの他の例を示す、(a)は断面図であり、(b)はA部を拡大した図である。
図2に示すフライヤー2は、所定間隔をおいて配置された1対の弓状部材2a、2bを
備えている。図3および図4では、L形状の取付部材16a、16bが弓状部材2a、2bの内周側および外周側の両主面に配置されている。
取付部材16a(16b)に支持された固定軸17a(17b)と、ガイドローラー19a(19b)が固定された軸受18a(18b)とを備えており、軸受18a(18b)は貫通孔を有し、固定軸17a(17b)が貫通孔に挿通されており、軸受18a(18b)は、貫通孔の内周面が固定軸17a(17b)の外周面に対して摺動することで固定軸17a(17b)に対して回転可能に支持されている。
ガイドローラー19a(19b)は、外部に向って凹状に湾曲した外周面OSを有し、撚線T1はガイドローラー19a、19bおよび弓状部材2a、2bで囲まれた空間を移動するようにされている。
ガイドローラー19a(19b)は、その両端面に、例えば、軸受18a(18b)を装着して固定するための凹部を備え、軸受18a(18b)は、凹部に接着または圧入により固定されている。
取付部材16a、16bは、弓状部材2a、2bを挟んで、ボルト21a、21bおよびナット22a、22bによって互いに垂直方向に固定されている。また、固定軸17a、17bの先端はそれぞれナット20a、20bで固定されている。
軸受18a(18b)は、例えば、図3に示すように、固定軸17a(17b)を装着
するための貫通孔を備えた円板である。図3に示す円板の実施形態では、軸受18a(18b)は貫通孔の内周面が固定軸17a(17b)の外周面に対して摺動することで固定軸17a(17b)に対して回転可能に支持されており、少なくとも貫通孔の内周面が超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリテトラフルオロエチレンまたはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなる。
これらの樹脂は自己潤滑性を有し、潤滑剤がなくてもガイドローラー19a、19bを長期間に亘って回転させることができるので、金属からなるボール、コロ、ニードル等を用いたベアリングの代用ができ、これらのベアリングで用いられる潤滑剤の飛散あるいは消失によって生じる摩擦の急激な上昇のおそれが低減する。また、金属からなる軸受よりも軽くすることができるので、フライヤー3の回転に伴って生じるフライヤー3、取付部材16a、16bおよび撚線機30全体に対する負荷を軽減することができる。なお、上記超高分子量とは、分子量100万以上の範囲をいい、分子量はJIS K 7367−1:2002に準拠して求めればよい。
軸受18a(18b)の構成は本実施形態に限定されない。例えば図4に示すような、ボールベアリングを用いた実施形態であってもよい。図4(b)に示す軸受18aは、互いに対向配置される外輪18cおよび内輪18dと、外輪18cおよび内輪18dの間に転動自在に配設された複数個の転動体18eとを備え、転動体18eが転動することにより内輪18dが外輪18cに対して相対移動するように構成されている。また、図4(b)に示す軸受18a(18b)を構成する外輪18c、内輪18dおよび転動体18eは、金属やセラミック等であってもよく、また超高分子量ポリエチレン等の上記樹脂であってもよく、特に限定されない。
本開示の撚線機30は、バンチャー型撚線機であって、上述した通り、フライヤー2と、フライヤー2の長手方向に沿って、所定間隔毎に対をなして配置された取付部材16a、16bと、取付部材16a、16bに回転可能に装着されたガイドローラー19a、19bとを備え、ガイドローラー19a、19bは、複数の線材と摺接して線材を撚る外周面OSを備え、少なくとも外周面OSを含む表層部はセラミックスからなる。
ガイドローラー19a、19bが上記構成であると、金属からなるガイドローラーを用いた場合よりも軽量化されるので、弓状部材2a、2bや撚線機30全体に与える負荷が減少する。また、表層部の耐磨耗性が向上するので、長期間に亘って用いることができる。
ここで、線材とは、撚線T1をいう。また、本開示における表層部とは、ガイドローラー19a、19bのそれぞれ軸方向に垂直な方向における、一方の外周面OSから他方の外周面OSを結ぶ線分のうち、各外周面OSから1/3以内の領域をいう。
特に、セラミックスは、主成分が酸化ジルコニウム、窒化珪素または炭化硼素であってもよい。酸化ジルコニウム、窒化珪素および炭化硼素はいずれも機械的強度が高いので、不慮の振動が与えられたとしても破損を抑制することができる。
本開示における主成分とは、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち、80質量%以上を占める成分のことである。
ここで、セラミックスを構成する成分は、CuKα線を用いたX線回折装置による測定結果から同定することができ、各成分の含有量は、例えばICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置または蛍光X線分析装置により求めることができる。
また、セラミックスは、主成分が酸化ジルコニウムであって、酸化ジルコニウムの単斜晶率が10%以上40%以下であってもよい。酸化ジルコニウムの単斜晶率が上記範囲であると、線材との摩擦によって、セラミックスに摩擦熱が発生しても、外周面OSに摺接するセラミックスは相変態しにくくなるので、相変態による体積変化が起きにくく、摺接を重ねても外周面OSから脱粒しにくくなる。
ここで、酸化ジルコニウムの単斜晶率Xは、X線回折装置による測定結果から得られる酸化ジルコニウムの結晶の各ピーク強度Iの面積から以下の式を用いて算出すればよい。
X=(Im(111)+Im(11−1))/(Im(111)+Im(11−1)+It(111)+Ic(111))
ここで、Im(111)は単斜晶(111)面のピーク強度、Im(11−1)は単斜晶(11−1)面のピーク強度、It(111)は正方晶(111)面のXRDピーク強度、Ic(111)は立方晶(111)面のピーク強度である。
また、外周面OSの算術平均粗さRaが0.01μm以上0.8μm以下であってもよい。外周面OSの算術平均粗さRaが上記範囲であると、外周面OSにおける適度な凹凸を確保できるので、外周面OSにおける線材のスリップを低減することができるともに、線材に損傷を与えにくくなり、線材に撚りを効率よくかけることができる。
また、外周面OSの二乗平均平方根傾斜RΔqは0.1以上0.15以下であってもよい。外周面OSの二乗平均平方根傾斜RΔqが0.1以上であると、外周面OSにおける微視的な傾斜を確保できるので、外周面OSにおける線材のスリップを低減することができる。一方、RΔqが0.15以下であると、外周面における微視的な傾斜が過多にならないので、線材にさらに損傷を与えにくくなり、線材に撚りを効率よくかけることができる。
また、外周面OSにおける粗さ曲線の最大山高さRpと、粗さ曲線の最大谷深さRvとの比(Rp/Rv)が0.5以下であってもよい。比(Rp/Rv)が上記範囲であると、外周面OSにおける急峻な凸部が減少するので、線材に損傷を与えにくくなり、線材に撚りを効率よくかけることができる。
算術平均粗さRa、二乗平均平方根傾斜RΔq、最大山高さRpおよび最大谷深さRvは、JIS B 0601:2001に準拠し、例えば、(株)小坂研究所製表面粗さ測定機(サーフコーダ)SE500を用い、触針の半径を5μm、測定長さを1.04mm、カットオフ値を0.8mmとして、触針は軸方向に走査すればよい。
次に、本開示のガイドローラーの製造方法の一例として、酸化ジルコニウムを主成分とするセラミックスからなるガイドローラーを得る場合について説明する。
まず、主成分である酸化ジルコニウム粉末と、安定化剤として酸化マグネシウム粉末と、必要に応じて酸化ジルコニウム粉末を分散させる分散剤と、ポリビニルアルコール等のバインダとをバレルミル、回転ミル、振動ミル、ビーズミル、サンドミルおよびアジテーターミルなどにより40〜50時間湿式混合してスラリーとする。
ここで、酸化ジルコニウム粉末の平均粒径(D50)は、0.8μm以上2.2μm以下であり、上記粉末の合計100質量%における酸化マグネシウム粉末の含有量は、2.0質量%以上4.0質量%以下である。
次に、パラフィンワックス、PVA(ポリビニルアルコール)およびPEG(ポリエチレングリコール)などの有機バインダを、所定量秤量してスラリーに加える。また、増粘安定剤、分散剤、pH調整剤および消泡剤等を添加してもよい。
そして、スラリーを噴霧乾燥して顆粒を得る。次に、顆粒を成形型に充填し、成形圧を、例えば、80MPa以上200MPa以下として、静水圧加圧装置または1軸加圧装置を用いて柱状の成形体を得る。そして、切削加工により、柱状の成形体の軸心上に貫通孔、および凹部を、また、外部に向って凹状に湾曲する外周面を形成して筒状の成形体とした後、焼成温度を1400℃以上1700℃以下、好ましくは1600℃以上1700℃以下として、1時間以上3時間以下保持することによって、ガイドローラーを得ることができる。
主成分が酸化ジルコニウムであって、酸化ジルコニウムの単斜晶率が10モル%以上40モル%以下であるセラミックスからなるガイドローラーを得る場合、まず、酸化ジルコニウム粉末および酸化マグネシウム粉末の合計100質量%における酸化マグネシウム粉末の含有量を3.0質量%以上3.8質量%以下として、上述した方法により、筒状の成形体を得る。そして、この成形体を、焼成温度を1640℃以上1700℃以下として、1時間以上3時間以下保持した後、時間当たり80℃以上150℃以下の降温速度で冷却すればよい。
次に、窒化珪素を主成分とするセラミックスからなるガイドローラーを得る場合について説明する。
β化率が20%以下である窒化珪素粉末と、焼結助剤として、酸化アルミニウムおよび希土類金属酸化物の各粉末と、炭化珪素粉末とを秤量して、1次原料とする。
ここで、酸化アルミニウムおよび希土類金属酸化物の各粉末の含有量は、1次原料の合
計100質量%のうち、例えば、それぞれ3質量%以上8質量%以下、5質量%以上10質量%以下とし、炭化珪素粉末の含有量は、5質量%以上15質量%以下として、残部を窒化珪素粉末とする。なお、希土類金属酸化物は、後述の酸化ルテチウムの融点よりも低いものから選択すればよい。
また、窒化珪素は、1400℃以上になると、α型からβ型への相転移が不可逆的に起こるため、この相転移を抑制するには、上記1次原料に、融点が高く、相転移を抑制する効果の高い酸化ルテチウム粉末を加えるとよく、この粉末の添加量は、酸化ルテチウム粉末を加えた1次原料の合計100質量%のうち、1.8質量%以上6.6質量%以下とすればよい。なお、相転移を抑制するための酸化ルテチウム粉末の添加量は、前述の焼結助剤として1次原料に含有する希土類金属酸化物の粉末の含有量とは別途添加するものである。
そして、筒状の成形体を得るまでは、上述した方法を用いればよい。得られた成形体は、窒素または真空中で450℃以上800℃以下で脱脂する。なお、成形体から有機バインダなどの脂質の成分を取り除いたものを脱脂体という。
そして、脱脂体を、真空雰囲気中、700℃〜900℃で0.5〜1.5時間、窒素の圧力を100kPaとして、1400℃〜1600℃で2〜4時間保持した後、焼成温度を1800℃以上2000℃未満として1〜3時間保持し、時間当たり180℃以上230℃以下の降温速度で冷却することによってガイドローラーを得ることができる。
次に、炭化硼素を主成分とするセラミックスからなるガイドローラーを得る場合について説明する。
まず、主成分である炭化硼素粉末と、焼結助剤として、グラファイト粉末および炭化珪素粉末を秤量して1次原料とする。
ここで、炭化硼素粉末の平均粒径(D50)は0.5μm以上2μm以下であり、グラファイト粉末および炭化珪素粉末の含有量は、1次原料の合計100質量%のうち、例えば、それぞれ1質量%以上10質量%以下、0.5質量%以上5質量%以下として、残部を炭化硼素粉末とすればよい。
そして、筒状の脱脂体を得るまでは、上述した方法を用いればよい。得られた脱脂体は、アルゴンガス中、ヘリウムガス中または真空中で、1800℃以上2200℃未満の温度で10分〜10時間保持した後、2200〜2350℃の温度で10分〜20時間保持することによって、ガイドローラーを得ることができる。
なお、2000℃以上で保持する場合には炭化硼素の分解が生じるので、アルゴンガスまたはヘリウムガス中で保持するとよい。
次に、ガイドローラーの外周面の表面性状を制御する場合について説明する。
外周面の算術平均粗さRaが0.01μm以上0.8μm以下であるガイドローラーを得るには、凹状に湾曲した外周面を#100〜#2000のダイヤモンド砥石を用いて研削加工すればよい。
外周面の二乗平均平方根傾斜RΔqが0.1以上0.15以下であるガイドローラーを得るには、凹状に湾曲した外周面を#400〜#1000のダイヤモンド砥石を用いて研削加工すればよい。
外周面における粗さ曲線の最大山高さRpと、粗さ曲線の最大谷深さRvとの比(Rp/Rv)が0.5以下であるガイドローラーを得るには、凹状に湾曲した外周面を#400〜#1000のダイヤモンド砥石を用いて研削加工した後、ポリビニルアルコール(PVA)砥石やバフなどで、ミガキ加工を行えばよい。
軸心上に、固定軸を装着するための貫通孔を備え、超高分子量ポリエチレン等からなる軸受によって固定軸が支持されてなるガイドローラーを得るには、エポキシ樹脂等の接着剤で軸受をガイドローラーの両端面に固定した後、貫通孔に固定軸を装着すればよい。
1 :クレードル
2x、2y :フライヤー
2a、2b :弓状部材
3 :円盤
4 :第1軸部材
5 :第1ガイドローラー
6 :第2ガイドローラー
7 :第2軸部材
11 :トラバースローラー
15 :ボビン
16a、16b:取付部材
17a、17b:固定軸
18a、18b:軸受
19a、19b:ガイドローラー
20a、20b:ナット
21a、21b:ボルト
22a、22b:ナット
30 :撚線機
w :素線

Claims (13)

  1. バンチャー型撚線機であって、
    フライヤーと、
    前記フライヤーの長手方向に沿って、所定間隔毎に対をなして配置された取付部材と、
    前記取付部材に回転可能に装着されたガイドローラーと
    を備え、
    前記ガイドローラーは、複数の線材と摺接して該線材を撚る外周面を備え、少なくとも前記外周面を含む表層部はセラミックスからなる撚線機。
  2. 前記セラミックスは、主成分が酸化ジルコニウム、窒化珪素または炭化硼素である請求項1に記載の撚線機。
  3. 前記セラミックスは、主成分が酸化ジルコニウムであって、酸化ジルコニウムの単斜晶率が10%以上40%以下である請求項1または請求項2に記載の撚線機。
  4. 前記外周面の算術平均粗さRaは0.01μm以上0.8μm以下である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の撚線機。
  5. 前記外周面の二乗平均平方根傾斜RΔqは0.1以上0.15以下である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の撚線機。
  6. 前記外周面における粗さ曲線の最大山高さRpと、粗さ曲線の最大谷深さRvとの比(Rp/Rv)が0.5以下である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の撚線機。
  7. 前記取付部材に支持された固定軸と、
    前記ガイドローラーが固定された軸受とを備えており、
    前記軸受は貫通孔を有し、
    前記固定軸が前記貫通孔に挿通されており、
    前記軸受は、前記貫通孔の内周面が前記固定軸の外周面に対して摺動することで前記固定軸に対して回転可能に支持されており、少なくとも前記貫通孔の内周面が超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリテトラフルオロエチレンまたはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなる請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の撚線機。
  8. バンチャー型撚線機で用いられるフライヤーの長手方向に沿って、所定間隔毎に対をなして配置された取付部材間に回転可能に装着され、複数の線材と摺接して該線材を撚る外周面を備えたガイドローラーであって、少なくとも前記外周面を含む表層部はセラミックスからなる、ガイドローラー。
  9. 前記セラミックスは、主成分が酸化ジルコニウム、窒化珪素または炭化硼素である請求項8に記載のガイドローラー。
  10. 前記セラミックスは、主成分が酸化ジルコニウムであって、酸化ジルコニウムの単斜晶率が10%以上40%以下である請求項8または請求項9に記載のガイドローラー。
  11. 前記外周面の算術平均粗さRaは0.01μm以上0.8μm以下である請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のガイドローラー。
  12. 前記外周面の二乗平均平方根傾斜RΔqは0.1以上0.15以下である請求項8乃至請求項11のいずれかに記載のガイドローラー。
  13. 前記外周面における粗さ曲線の最大山高さRpと、粗さ曲線の最大谷深さRvとの比(Rp/Rv)が0.5以下である請求項8乃至請求項12のいずれかに記載のガイドローラー。
JP2017234413A 2017-12-06 2017-12-06 撚線機 Active JP7018750B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017234413A JP7018750B2 (ja) 2017-12-06 2017-12-06 撚線機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017234413A JP7018750B2 (ja) 2017-12-06 2017-12-06 撚線機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019099961A true JP2019099961A (ja) 2019-06-24
JP7018750B2 JP7018750B2 (ja) 2022-02-14

Family

ID=66976122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017234413A Active JP7018750B2 (ja) 2017-12-06 2017-12-06 撚線機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7018750B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114446546A (zh) * 2022-02-15 2022-05-06 江苏昂倍兹智能机械有限公司 具有动平衡自动补偿功能的环保节能高速单弓绞线机

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01110296U (ja) * 1988-01-13 1989-07-25
JP2001270777A (ja) * 2000-03-29 2001-10-02 Toray Ind Inc セラミックスガイドローラー
JP2004156156A (ja) * 2002-11-05 2004-06-03 Hamana Tekko Kk 撚線装置
JP2012012732A (ja) * 2010-07-01 2012-01-19 Bridgestone Corp チューブラー型撚線機
JP2013527330A (ja) * 2010-04-09 2013-06-27 マシーネンファブリーク・ニーホフ・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー 細長い撚糸状材料を処理するための機械
CN107044060A (zh) * 2017-05-31 2017-08-15 东华大学 连续态超细金属长丝的加捻合股方法与设备

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01110296U (ja) * 1988-01-13 1989-07-25
JP2001270777A (ja) * 2000-03-29 2001-10-02 Toray Ind Inc セラミックスガイドローラー
JP2004156156A (ja) * 2002-11-05 2004-06-03 Hamana Tekko Kk 撚線装置
JP2013527330A (ja) * 2010-04-09 2013-06-27 マシーネンファブリーク・ニーホフ・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー 細長い撚糸状材料を処理するための機械
JP2012012732A (ja) * 2010-07-01 2012-01-19 Bridgestone Corp チューブラー型撚線機
CN107044060A (zh) * 2017-05-31 2017-08-15 东华大学 连续态超细金属长丝的加捻合股方法与设备

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114446546A (zh) * 2022-02-15 2022-05-06 江苏昂倍兹智能机械有限公司 具有动平衡自动补偿功能的环保节能高速单弓绞线机
CN114446546B (zh) * 2022-02-15 2022-12-09 江苏昂倍兹智能机械有限公司 具有动平衡自动补偿功能的环保节能高速单弓绞线机

Also Published As

Publication number Publication date
JP7018750B2 (ja) 2022-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220316525A1 (en) Bearing assemblies, roller bearing units, races, methods of making same, and apparatus comprising same
US6093092A (en) Abrasive tools
TWI613285B (zh) 粘結的磨料物品及形成方法
HU222463B1 (hu) Csiszolóeszközök
CN108348970B (zh) 耐磨工具
CN106870558A (zh) 一种直升机旋翼专用自润滑关节轴承及其加工方法
KR20010050103A (ko) 레진본드 숫돌
JP6625463B2 (ja) 円柱部材の外周加工装置、及び円柱部材の製造方法
WO2014119522A1 (ja) 釣り糸用ガイド部材およびこれを備える釣り糸用ガイドならびに釣り竿
JP2019099961A (ja) 撚線機およびガイドローラー
JPWO2011105490A1 (ja) 炭化珪素質焼結体およびこれを用いた摺動部品ならびに防護体
KR101311346B1 (ko) 소우 와이어
JP2008200780A (ja) 混合砥粒砥石
JP2010076094A (ja) メタルボンドダイヤモンド砥石及びその製造方法
KR101402214B1 (ko) 다결정 다이아몬드를 사용한 다층 전착 연삭 에지공구
JP4714453B2 (ja) ダイヤモンドまたはcBN工具及びその製造方法
JP2006043884A (ja) レジンボンド砥石
JP4318678B2 (ja) 研磨砥石
JP2008290168A (ja) 超砥粒ホイールおよび焼結材料の研削加工法
JP6639556B2 (ja) 摺動部材およびその製造方法
JPH10217130A (ja) 加工材並びに加工用工具
WO2024009938A1 (ja) セラミックスボール用素材、セラミックス成形体の加工装置、および、セラミックス成形体の加工方法
JP7126965B2 (ja) ガラスフィラー含有メタルボンド砥石
US11746826B2 (en) Roller for roller bearing, assembly including a grinding tool and a roller for a roller bearing, and method for manufacturing a roller for a roller bearing
WO2020045433A1 (ja) 仮撚機用ディスクおよび仮撚機用ディスクの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210721

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7018750

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150