JP2019098804A - 舵 - Google Patents

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Abstract

【課題】船体形状により生じる流れに起因する剥離を抑制するとともに、造波抵抗を低減可能な舵を提供する。【解決手段】舵は船体の後方に一対配置され、舵頭材と舵板とを備える。舵頭材は、船体に接続される第1接続部と、舵板に接続される第2接続部を有する。また舵頭材は、喫水線に平行であり、且つ、第1接続部を通る平面上において、回転軸と舵頭材の後縁部とを通る第1ラインが船体の後方に向けて船体中心線に近づくように傾斜している。【選択図】図4

Description

本開示は、船体に搭載可能な舵に関する。
2舵構造を採用する2基のプロペラを有するラインシャフト型やツインスケグ型の船舶が知られている。この種の船舶では、推進力を発生させるための一対のプロペラの後方に、船体のヨー方向の姿勢を制御するための一対の舵がそれぞれ配置されている。これらの舵は、舵頭材(ラダーホーン、整流板)を介して船体に対して揺動可能に支持されており、船舶の推進性能と密接な関係を有する。
例えば特許文献1には、2舵構造を採用するツインスケグ型の船舶において、舵の断面形状を所定の捩れ角を有する翼型とすることで、プロペラで回収できなかった非対称な流れ及びプロペラ面上を通り抜ける流れのエネルギーロスを揚力として回収し、船舶の推進効率を向上することが記載されている。また特許文献2には、船体の船幅の中央から左右にずれて一対設けられる舵において、各舵の下端部が船幅方向外側に向けて傾斜した形状を有することで、船舶の直進時の抵抗を低減することが記載されている。
また特許文献3には、舵自体の構成を工夫する特許文献1及び2とは異なり、舵頭材(ラダーホーン)の形状を工夫することによって、船舶の推進性能を向上させる技術の一例が開示されている。この文献では特に、螺旋上のプロペラ後流に従った取付角を有し、鉛直軸に対してツイスト型をなすラダーホーンを備えることで、プロペラ後流を整流し、船舶の推進性能を改善している。
特開2015−116986号公報 特開2016−107715号公報 特開2014−156193号公報
ところで、2舵構造を採用する船舶では、図13に示されるように、船体10に対して船幅方向外側から船体中心線CLに向かう流れRが生じる。このような流れRは、船体10の推進時に、舵を揺動可能に支持する舵頭材21の前縁側に衝突することで剥離が生じたり、舵頭材21の近傍を水面が通過することで造波抵抗を増加する要因となる。特に航行速度が比較的遅い船舶(例えばLNG運搬船、コンテナ船、調査船など)では、舵頭材が水面上に露出しやすいため造波抵抗が生じやすく、流れRによる影響を低減することが重要となる。
上記特許文献1及び2は、舵の形状を工夫することにより推進性能を改善させる技術であり、舵頭材に関する工夫はなされていない。また特許文献3では、舵頭材の形状を工夫することで推進性能の改善を図っているもののが、プロペラ後流に対する改善であり、船体によって生じる流れRを考慮したものではない。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、船体形状により生じる流れに起因する剥離を抑制するとともに、造波抵抗を低減可能な舵を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る舵は上記課題を解決するために、
船体の後方に配置された一対の舵であって、
前記船体に支持される舵頭材と、
前記舵頭材を介して回転軸により回動可能に支持される舵板と、
を備え、
前記舵頭材は、前記船体に接続する第1接続部と、前記舵に接続する第2接続部と、を有し、
喫水線に平行であり、且つ、前記第1接続部を通る平面上において、前記回転軸と前記舵頭材の後縁部とを通る第1ラインが前記船体の後方に向けて前記船体中心線に近づくように傾斜している。
上記(1)の構成によれば、回転軸と舵頭材の後縁部とを通る第1ラインが船体の後方に向けて船体中心線に近づくように傾斜することで、船体によって形成される流れは、舵頭材の形状に沿って剥離することなくスムーズに流れる。その結果、舵頭材における剥離発生を抑制するとともに、造波抵抗を効果的に低減できる。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、前記舵頭材の前縁部及び後縁部を通る第2ラインを基準に対称な形状を有する。
上記(2)の構成によれば、舵頭材は、前縁部及び後縁部を通る第2ライン(すなわちノーズテールライン)を基準に対称な形状を有するため、製作コストを効果的に抑制できる。
(3)幾つかの実施形態では上記(2)の構成において、前記船体の前記中心線に対する前記第1ラインの角度αが5°≦α≦15°である。
上記(3)の構成によれば、第2ラインを基準に対称な形状を有する舵頭材は、船体の中心線に対する第1ラインの角度αが5°≦α≦15°の範囲にすることで、上記効果を効果的に享受できる。
(4)幾つかの実施形態では上記(3)の構成において、前記船体の前記中心線に対する前記第1ラインの角度αが7°≦α≦10°である。
上記(4)の構成によれば、第2ラインを基準に対称な形状を有する舵頭材は、船体の中心線に対する第1ラインの角度αが5°≦α≦15°の範囲にすることで、上記効果を更に効果的に享受できる。
(5)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、前記舵頭材の前縁部及び後縁部を通る第2ラインを基準に、船幅方向外側が船幅方向内側に比べて膨出した非対称な形状を有する。
上記(5)の構成によれば、舵頭材は、前縁部及び後縁部を通る第2ライン(すなわちノーズテールライン)を基準に非対称な形状を有する。このような非対称形状は上記(2)のような対称形状に比べて製作コストが少なからず増えてしまうが、船体中心線に対する第1ラインの角度を抑えることができる。つまり船体の中心線に対する舵頭材の角度を抑えることができるので、船体強度を有利に確保できる。
(6)幾つかの実施形態では上記(1)から(5)のいずれか一構成において、前記第2接続部において、前記舵と表面が連続するように、前記第1接続部から前記第2接続部にかけて前記第1ラインの傾斜が連続的に変化する。
上記(6)の構成によれば、第1接続部から第2接続部にかけて第1ラインの傾斜が連続的に変化するので、第2接続部において舵と表面が連続する。そのため、舵と舵頭材との間に段差が生じることで造波抵抗が増加したり、エロージョンが発生することを的確に抑制できる。
(7)幾つかの実施形態では上記(6)の構成において、前記舵板は前記船体の前記中心線に平行な後縁部を有する。
上記(7)の構成によれば、舵は船体中心線に平行な後縁部を有するため、船舶の直進時に船幅方向のモーメントが作用しにくく、良好な推進性能が得られる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態に係る舵は上記課題を解決するために、
船体の後方に配置された一対の舵であって、
前記船体に支持される舵頭材と、
前記舵頭材を介して回転軸により回動可能に支持される舵板と、
を備え、
前記舵頭材は、前記船体に接続する第1接続部と、前記舵に接続する第2接続部と、を有し、
喫水線に平行であり、且つ、前記第1接続部を通る平面上において、前記回転軸と前記舵頭材の前縁部とを通る第3ラインが前記船体の前方に向けて前記船体中心線から離れるように傾斜している。
上記(8)の構成によれば、回転軸と舵頭材の前縁部とを通る第3ラインが船体の前方に向けて船体中心線から離れるように傾斜することで、船体によって形成される流れは、舵頭材の形状に沿って剥離することなくスムーズに流れる。その結果、舵頭材における剥離発生を抑制するとともに、造波抵抗を効果的に低減できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、船体形状により生じる流れに起因する剥離を抑制するとともに、造波抵抗を低減可能な舵を提供できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る舵を備える船舶を側方から示す模式図である。 図1の船舶を船底から示す模式図である。 図1の舵頭材近傍の拡大図である。 図3のA−A線断面図である。 CFDを用いた船体の近傍における流れのシミュレーション結果である。 図4の変形例である。 図3の舵頭材のB−B線断面を、A−A線断面とともに示す模式図である。 舵板及び舵頭材を船尾側から示す模式図である。 図3の変形例である。 図9のC−C線断面図である。 図10の変形例である。 図9の舵頭材のD−D線断面を、C−C線断面とともに示す模式図である。 船体の周囲における流れを示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の少なくとも一実施形態に係る舵を備える船舶1を側方から示す模式図であり、図2は図1の船舶1を船底から示す模式図である。船舶1は船体中心線CLを基準に略対称な船体10を有する。船体10は、船首11と、船尾12と、船底13と、右舷14と、左舷15と、を含む。
尚、船舶1は、例えばフルード数が0.16〜0.24であり、例えばLNG船やLPG船のようなガスキャリア、コンテナ船、調査船又は大型貨客船等である。
図1に示されるように、船体10には、船尾12側に隔壁16により機関室17が区画されている。機関室17には動力源たる主機関18が配置されており、主機関18は例えばディーゼルエンジンである。主機関18の出力軸には、駆動時に推進力を生じさせるためのプロペラ19が連結されている。プロペラ19の回転中心線SCL(シャフトセンターライン)もしくはPSL:プロペラシャフトライン)を内装して船底13に一体に設けられたものをスケグといい、船舶1は、一対のスケグが船体中心線CLの左右両側にずれてそれぞれ配置されたツインスケグ型である。
主機関18は、それぞれのプロペラ19に対応して個別に設けられていてもよいし、全てのプロペラ19を駆動できるように単一で設けられていてもよい。また、プロペラ19の回転中心線SCLは、船体中心線CLと平行な関係にあり、WLは船体10の喫水線(満載時)を示している。
船体10のうち船尾12近傍には、船舶1の進行方向を制御するための一対の舵2が設けられている。舵2は舵板20を有する。舵板20は、船体10に支持される舵頭材21を介して船体10に対して回動可能に支持される。舵頭材21は、その内部に舵板20の回転軸である舵軸25を所定のギャップを介して収容しており(図4を参照)、舵軸25には船体10に内蔵された駆動機(舵取機)22が連結されている。駆動機22は例えば油圧装置であり、油圧シリンダでラムを動かすことにより舵軸25を回転可能に構成される。駆動機22として、ロータリベーン方式を用いてもよい。船舶1は、このような舵板20を前述の一対のプロペラ19の後方に一対配置した2舵船である。
舵板20は板形状を有しており、船舶1の旋回時には、舵板20は、駆動機22によって舵軸25が回転されることで鉛直且つ船体中心線CLに対して所定の角度で傾斜した姿勢に制御される。
ここで船舶1の船体10は、図2に示されるように、船尾12に向かって後側が窄まった形状を有する。このため、船尾12付近には、推進時に、船幅方向外側から船体中心線CLに向かう流れRが生じる。このような流れRは、舵板20を支持する舵頭材21の前縁側に衝突することで剥離が生じたり、舵頭材21の近傍を水面が通過することで造波抵抗を増加する要因となり得る。
図3は図1の舵頭材21近傍の拡大図であり、図4は図3のA−A線断面図である。舵頭材21は、上述したように船体10に対して舵板20を揺動可能に支持しており、船体10に接続する第1接続部30と、舵板20に接続する第2接続部31と、を備える。
尚、図3のA−A線は、喫水線WLに平行であり、且つ、第1接続部30の少なくとも一部を通る平面上に位置する(本実施形態では特に、A−A線は第1接続部30の最下点を通過する)。
ここで図4に示されるように、舵軸25と舵頭材21の後縁部21aとを通る第1ラインL1を定義すると、本実施形態では、第1ラインL1が船体10の後方に向けて船体中心線CLに近づくように傾斜する。これにより、船体10によって形成される流れRは、舵頭材21の形状に沿って剥離することなくスムーズに流れる。その結果、舵頭材21における剥離発生を抑制するとともに、造波抵抗を効果的に低減できる。
本実施形態では、舵頭材21は、その前縁部21b及び後縁部21aを通る第2ラインL2を基準に対称な形状を有する(図4では、第1ラインL1と第2ラインL2は重なっている)。この場合、船体中心線CLに対する第1ラインL1の傾斜角度αが5°≦α≦15°の範囲が好ましく、更には、7°≦α≦10°の範囲が好ましい。傾斜角度αがこのよう範囲にすることで、上記作用を効果的に享受できる。また、このような対称形状の舵頭材21は製作コストを効果的に抑制できる。
図5はCFD(Computational Fluid Dynamics)を用いた船体10の近傍における流れのシミュレーション結果である。図5(a)は、傾斜角度αがゼロであり(第1ラインL1が船体中心線CLに平行であり)、且つ、第2ラインL2を基準に対称形状を有する舵頭材21を備える比較例における検証結果を示しており、舵頭材21の前縁部21bに流れRが衝突することにより、剥離が生じる様子が示されている。一方、図5(b)は、図4の構造を有する本実施形態における検証結果を示しており、図5(a)のような剥離が生じず、流れRが舵頭材21の形状に沿ってスムーズに流れる様子が示されている。
尚、傾斜角度αが5%未満であれば船体中心線CL側の舵面上で剥離が生じやすくなり、15%以上であれば船体10側の舵面上で剥離が生じやすくなる。
図6は図4の変形例である。本変形例では、舵頭材21の前縁部21b及び後縁部21aを通る第2ラインL2を基準に、船幅方向外側が船幅方向内側に比べて膨出した非対称な形状を有する。このような非対称形状は、上述の図4のような対称形状を有する場合に比べて製作コストが少なからず増えてしまうが、船体中心線CLに対する第1ラインL1の角度βを、前述の図4の角度αに比べて小さく抑えることができる。これは船体10のキールに対する舵頭材21の角度を抑えることを意味しており、船体強度を有利に確保できる。
ここで舵頭材21は、鉛直方向全体にわたって所定の傾斜角度α又はβを有してもよい。ただし、この場合、舵板20と舵頭材21の後方側が一致していないとギャップ(段差)が生じ、当該ギャップに起因して、造波抵抗が増加したり、エロージョンが発生するおそれがある。図7は図3の舵頭材21のB−B線断面を、A−A線断面とともに示す模式図である。ここでB−B線は、喫水線WLに平行であり、且つ、第2接続部31を通る平面上に位置する。
尚、図7に示されるA−A断面は、船体10と舵頭材21の上面が接する第1接続部を通る平面における断面構造を示しており、図7に示されるB−B断面は、舵頭材21の下面と舵板20の上面が接する第2接続部を通る平面における断面構造を示している。
ここで図8は舵板20及び舵頭材21を船尾側から示す模式図である。この例では、舵板20は、鉛直方向に延在する船尾側の後縁ライン(頂部)20aを有している。一方、舵頭材21はA−A線断面では図4を参照して前述したように傾斜角度αを有しているが、B−B線断面では舵板20の後縁ライン20aと舵頭材21の後縁ライン21aとが互いに一致するように傾斜角度がゼロになっている。すなわち、傾斜角度βは舵板20の上端面のノーズテールラインに対して0°となることが好ましい。このようにA−A線断面とB−B線断面との間において傾斜角度αは連続的に変化することで、舵頭材21が捩れ形状を有してもよい(言い換えると、舵頭材21は、船体10側から舵板20側に向かうに従って傾斜角度が減少するように、捩れ形状を有してもよい)。
舵板20は、上述したように、船舶1の直進時に船幅方向のモーメントが作用しないように、少なくとも後縁側が船体中心線CLに平行に形成されている。そのため、舵板20が中立位置(直進時の位置)にあるときには、図7に示されるように、B−B線断面において舵頭材21の傾斜角度がゼロとなることで、第2接続部31では舵頭材21の表面と舵板20の表面とが連続するように構成されている。そのため、舵板20と舵頭材21との間にギャップが生じず、造波抵抗やエロージョンを抑制できる。
図9は図3の変形例であり、図10は図9のC−C線断面図である。この変形例では、舵頭材21は、船体長手方向における長さが舵板20より短い形状を有する点で上記実施形態と異なる(すなわち、舵頭材21の断面積がより小さい)。この場合、図10に示されるように、舵頭材21は舵軸25と舵頭材21の前縁部21bとを通る第3ラインL3を定義すると、第3ラインL3が船体10の前方に向けて船体中心線CLから離れるように傾斜するように構成される。これにより、船体10によって形成される流れRは、舵頭材21の形状に沿って剥離することなくスムーズに流れる。その結果、舵頭材21における剥離発生を抑制するとともに、造波抵抗を効果的に低減できる。
図10の例では、舵頭材21は前縁部と舵軸中心とを通る第2ラインL2(ノーズテールライン)を基準に対称的な断面形状を有する。
尚、図10では第2ラインL2と第3ラインL3は重なることとなる。
図11は図10の変形例である。この変形例では、舵頭材21は図6に倣って、第3ラインL3に対して非対称な断面形状を有する。例えば、舵頭材21は船幅方向外側が船幅方向内側に比べて膨出した非対称な形状を有する。この場合、図10に比べて第3ラインL3の船体中心線CLに対する傾斜角度γが小さく抑えることができる。これは、船体10のキールに対する舵頭材21の角度を抑えることを意味しており、船体強度を有利に確保できる。
図12は図9の舵頭材21のD−D線断面を、C−C線断面とともに示す模式図である。ここでD−D線は、喫水線WLに平行であり、且つ、舵板20の上端部21aを通る平面上に位置する。図12に示されるように、舵頭材21はC−C線断面では図10を参照して前述したように傾斜角度γを有しているが、D−D線断面では舵板20の上端部21aと舵頭材21の後縁ラインが互いに一致するように傾斜角度γがゼロになっている。このようにC−C線断面とD−D線断面との間において傾斜角度γは連続的に変化することで、舵頭材21が捩れ形状を有してもよい(言い換えると、舵頭材21は、船体10側から舵板20側に向かうに従って傾斜角度が減少するように、捩れ形状を有してもよい)。
舵板20は、上述したように、船舶1の直進時に船幅方向のモーメントが作用しないように、少なくとも後縁側が船体中心線CLに平行に形成されている。そのため、舵板20が中立位置(直進時の位置)にあるときには、図12に示されるように、D−D線断面において舵頭材21の傾斜角度γがゼロとなることで、舵頭材21の表面と舵板20の表面とが連続するように構成されている。そのため、舵板20と舵頭材21との間にギャップが生じず、造波抵抗やエロージョンを抑制できる。
以上説明したように本発明の幾つかの実施形態によれば、船体形状により生じる流れに起因する剥離を抑制するとともに、造波抵抗を低減可能な舵を提供できる。
本発明の幾つかの実施形態は船体に搭載可能な舵に利用可能である。
1 船舶
2 舵
10 船体
11 船首
12 船尾
13 船底
14 左舷
15 右舷
16 隔壁
17 機関室
18 主機関
19 プロペラ
20 舵板
21 舵頭材
21a 後縁部
21b 前縁部
22 駆動機
25 舵軸
30 第1接続部
31 第2接続部
CL 船体中心線
PCL 回転中心線

Claims (9)

  1. 船体の後方に配置された一対の舵であって、
    前記船体に支持される舵頭材と、
    前記舵頭材を介して回転軸により回動可能に支持される舵板と、
    を備え、
    前記舵頭材は、前記船体に接続される第1接続部と、前記舵板に接続される第2接続部を有し、
    喫水線に平行であり、且つ、前記第1接続部を通る平面上において、前記回転軸と前記舵頭材の後縁部とを通る第1ラインが前記船体の後方に向けて前記船体の中心線に近づくように傾斜している、舵。
  2. 前記舵頭材の前縁部及び後縁部を通る第2ラインを基準に対称な形状を有する、請求項1に記載の舵。
  3. 前記船体の前記中心線に対する前記第1ラインの角度αが5°≦α≦15°である、請求項2に記載の舵。
  4. 前記船体の前記中心線に対する前記第1ラインの角度αが7°≦α≦10°である、請求項3に記載の舵。
  5. 前記舵頭材の前縁部及び後縁部を通る第2ラインを基準に、船幅方向外側が船幅方向内側に比べて膨出した非対称な形状を有する、請求項1に記載の舵。
  6. 前記第2接続部において、前記舵と表面が連続するように、前記第1接続部から前記第2接続部にかけて前記第1ラインの傾斜が連続的に変化する、請求項1から5のいずれか一項に記載の舵。
  7. 前記舵板は、前記船体中心線に平行な後縁部を有する、請求項6に記載の舵。
  8. 船体の後方に配置された一対の舵であって、
    前記船体に支持される舵頭材と、
    前記舵頭材を介して回転軸により回動可能に支持される舵板と、
    を備え、
    前記舵頭材は、前記船体に接続される第1接続部と、前記舵板に接続される第2接続部を有し、
    喫水線に平行であり、且つ、前記第1接続部を通る平面上において、前記回転軸と前記舵頭材の前縁部とを通る第3ラインが前記船体の前方に向けて前記船体中心線から離れるように傾斜している、舵。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の舵を備える、船舶。
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