JP2019098575A - 画像処理装置、端末装置及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、端末装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像処理装置の周辺に位置する端末装置のカメラ機能を使用した撮影行為を適切に規制できるようにする。【解決手段】撮影手段を備える端末装置と通信を行うことが可能な画像処理装置1は、自機の状態に応じて端末装置による撮影を規制する必要があるか否かを判定する判定部33と、判定部33によって撮影を規制する必要があると判定された場合に、端末装置による撮影規制を行う規制部34とを備える構成である。例えば、画像処理装置1は、ジョブの実行を制御するジョブ制御部32を備えており、判定部33は、ジョブ制御部32によるジョブの実行状況が待機状態以外の所定の状態である場合に、撮影を規制する必要があると判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置、端末装置及びプログラムに関し、特に画像処理装置周辺での端末装置による撮影を規制するための技術に関する。
近年、スマートフォンなどの端末装置に搭載されているカメラ機能は高性能化しているとともに、画像データの解析アプリケーションも進化しており、手軽に被写体を撮影できるうえに画像データの解析までもが行えるようになっている。そのため、企業等の機密文書等を簡単に撮影して持ち出すことができるため情報漏洩の危険性が高まっている。
このような情報漏洩を防ぐための従来技術として、特定の場所において端末装置のカメラ機能を利用した撮影を規制するための技術が存在する。例えば特許文献1には端末装置による撮影を規制したい場所に撮影規制装置を設置し、撮影規制装置が端末装置に撮影規制を実行させる規制信号を周囲に送信することにより、撮影規制装置の周囲において端末装置のカメラ機能による撮影を規制することが可能な装置が開示されている。
特開2004‐23692号公報
ところで、企業等においては機密情報が漏洩しないように、ユーザーは機密文書を鍵付キャビネットで保管する、ユーザーが機密文書を持ち出す際には封筒に入れる、或いはカバー紙によって機密情報が露出しないようにして持ち出す等の努力がされている。
しかし、ユーザーがMFP(Multifunction Peripherals)などの画像処理装置で機密文書のコピーをとる際には、機密文書を原稿台やADF(Auto Document Feeder)にセットしなければならない。また画像処理装置は、コピージョブの実行に伴い、機密文書をコピーした印刷用紙を排紙トレイに排紙する。このような状況では、どうしても機密情報が露出した状態になってしまうため、スマートフォン等の端末装置に備えられたカメラによる盗撮によって機密情報が漏洩する危険がある。また、印刷物の盗撮以外にも、ユーザーの画像処理装置利用状況を不正に監視、記録されたり、ユーザーがパスワード入力やユーザー登録設定等を行っている所を撮影され、機密情報を外部に持ち出される危険がある。
ここで、画像処理装置付近に撮影規制装置を設置することにより、機密文書がスマートフォンのカメラ等により盗撮されることを防ぐことが可能となるが、従来の撮影規制装置は基本的に装置の周囲を一律に撮影規制領域とするため、画像処理装置の原稿台に原稿がセットされていない場合等の撮影規制を行う必要がない場合にまで撮影規制を行う。したがって、画像処理装置の周辺においては常に端末装置による撮影が規制された状態となり、善意のユーザーが画像処理装置の周辺においてスマートフォンのカメラ等を使用して、仕事に必要なものを撮影したい場合等においても撮影をすることができずにユーザーは撮影規制装置に不便さを感じることがある。
そこで本発明は、従来の問題点を改善すべく、画像処理装置の状態に応じて画像処理装置周辺を撮影規制領域とし、必要な場合にのみ端末装置のカメラ機能を使用した撮影行為を制限することができるようにした画像処理装置、端末装置及びプログラムを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、撮影手段を備える端末装置と通信を行うことが可能な画像処理装置であって、前記画像処理装置の状態に応じて前記端末装置による撮影を規制する必要があるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定された場合に、前記端末装置による撮影規制を行う規制手段と、を備えることを特徴とする構成である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、ジョブの実行を制御するジョブ制御手段を更に備え、前記判定手段は、前記ジョブ制御手段によるジョブの実行状況が待機状態以外の所定の状態である場合に、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする構成である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、ユーザーによる操作を受け付ける操作手段を更に備え、前記判定手段は、前記ジョブ制御手段が前記操作手段に対する操作に基づいてジョブの設定処理を行っている場合に、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする構成である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置において、前記ジョブ制御手段による指示に基づき、プリントジョブを実行して印刷出力を行う印刷手段と、前記印刷手段によって排出される印刷用紙を載置する排紙トレイと、前記排紙トレイ上の印刷用紙を検知する用紙検知手段と、を更に備え、前記用紙検知手段が前記排紙トレイ上の印刷用紙を検知している期間において、前記判定手段は、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする構成である。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の画像処理装置において、前記判定手段は、印刷手段によって最後に排出される印刷用紙が所定の用紙である場合、前記所定の用紙が排出された後に撮影を規制する必要がないと判定することを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置において、前記ジョブ制御手段による指示に基づき、ユーザーによってセットされた原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取手段を更に備え、前記原稿読取手段は、ユーザーによってセットされる原稿を検知するための原稿検知手段を有し、前記原稿検知手段が原稿を検知している期間において、前記判定手段は、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする構成である。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置において、前記判定手段は、ユーザーによってスキャンジョブが選択されたタイミングで、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする構成である。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の画像処理装置において、ジョブの実行に伴って取得される画像データに機密情報が含まれているか否かを判定する解析手段を更に備え、前記判定手段は、前記解析手段が画像データに機密情報が含まれていないと判定した場合に、撮影を規制する必要がないと判定することを特徴とする構成である。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の画像処理装置において、前記解析手段は、ジョブの実行に伴って取得される画像データに所定の文字列又は画像が含まれていない場合に、画像データに機密情報が含まれていないと判定することを特徴とする構成である。
請求項10に係る発明は、請求項8に記載の画像処理装置において、前記解析手段は、前記ジョブ制御手段によって実行対象となるジョブが受け付けられた場合、当該ジョブに含まれるジョブ設定情報に基づき、当該ジョブの実行に伴って取得される画像データに機密情報が含まれるか否かを判定することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の画像処理装置において、用紙を載置する手差しトレイを備え、前記判定手段は、前記ジョブ制御手段によってプリントジョブが受け付けられ、当該プリントジョブに含まれるジョブ設定情報において、前記手差しトレイに載置する用紙が印刷済み用紙であることが設定されている場合に、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする構成である。
請求項12に係る発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の画像処理装置において、前記規制手段は、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定された場合に、前記端末装置の操作画面上に撮影規制に関する警告文を表示させることを特徴と構成である。
請求項13に係る発明は、請求項1乃至12のいずれかに記載の画像処理装置において、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定される規制条件を設定する規制条件設定手段を更に備え、前記判定手段は、前記規制条件に基づいて前記ジョブ制御手段によるジョブの実行状況を判定することを特徴とする構成である。
請求項14に係る発明は、請求項1乃至13のいずれかに記載の画像処理装置において、前記規制手段は、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定されている期間において、前記端末装置による撮影規制を行うための規制信号を前記端末装置に断続的に送信することを特徴とする構成である。
請求項15に係る発明は、請求項1乃至14のいずれかに記載の画像処理装置において、前記規制手段は、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定されたときに、前記端末装置による撮影規制を開始するための規制開始信号を前記端末装置に送信し、前記判定手段によって撮影を規制する必要がないと判定されたときに、前記端末装置による撮影規制を終了するための規制終了信号を前記端末装置に送信することを特徴とする構成である。
請求項16に係る発明は、請求項1乃至15のいずれかに記載の画像処理装置において、前記端末装置から、前記撮影手段を起動させたことを示す起動情報、又は、前記撮影手段による撮影を行ったことを示す撮影情報を受信する情報受信手段を更に備え、前記規制手段は、前記情報受信手段によって前記起動情報又は前記撮影情報が受信されたタイミングで前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定されている場合、前記端末装置による撮影規制を行うための規制信号を前記端末装置に送信することを特徴とする構成である。
請求項17に係る発明は、請求項1乃至16のいずれかに記載の画像処理装置において、前記規制手段は、前記端末装置との通信状態が確立されることに伴い、前記端末装置を、撮影規制の対象に設定することを特徴とする構成である。
請求項18に係る発明は、請求項1乃至17のいずれかに記載の画像処理装置において、ユーザーの入退室を管理する入退室管理装置と通信を行う通信手段を更に備え、前記規制手段は、前記入退室管理装置によって入室が検知されたユーザーが所持する前記端末装置を、撮影規制の対象に設定することを特徴とする構成である。
請求項19に係る発明は、請求項1乃至18のいずれかに記載の画像処理装置において、前記規制手段は、前記画像処理装置に予め登録された前記端末装置を、撮影規制の対象とすることを特徴とする構成である。
請求項20に係る発明は、画像処理装置と通信を行うことが可能な端末装置であって、撮影手段と、前記画像処理装置と連携して前記撮影手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記画像処理装置の状態に応じて前記撮影手段による撮影を規制することを特徴とする構成である。
請求項21に係る発明は、請求項20に記載の端末装置において、前記制御手段は、通信可能な前記画像処理装置を検知している状態において、前記撮影手段による撮影を規制することを特徴とする構成である。
請求項22に係る発明は、請求項20又は21に記載の端末装置において、前記制御手段は、前記撮影手段を起動させたとき、又は、前記撮影手段による撮影を行ったときに、前記画像処理装置と通信を行うことにより、前記画像処理装置と連携して前記撮影手段を制御することを特徴とする構成である。
請求項23に係る発明は、画像処理装置において実行されるプログラムであって、前記画像処理装置に、撮影手段を備えた端末装置との通信を行う通信ステップと、前記画像処理装置の状態に応じて前記端末装置による撮影を規制する必要があるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップよって撮影を規制する必要があると判定された場合に、前記端末装置による撮影規制を行う撮影規制ステップと、を実行可能とさせることを特徴とする構成である。
請求項24に係る発明は、撮影手段を備えた端末装置において実行されるプログラムであって、前記端末装置に、画像処理装置との通信を行う通信ステップと、前記画像処理装置の状態に応じて前記撮影手段による撮影を規制する制御ステップと、を実行可能とさせることを特徴とする構成である。
本発明によれば、画像処理装置の状態に応じて画像処理装置周辺を撮影規制領域とすることが可能である。そのため、端末装置のカメラ機能を使用した盗撮による機密情報漏洩を防止することが可能であり、画像処理装置の状態が機密情報漏洩のおそれがない状態である場合には、画像処理装置周辺で端末装置のカメラによる撮影行為が可能となる。
画像処理システムの構成概念を示す図である。 画像処理装置のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 センサ設置箇所の一例を示す図である。 (a)規制条件設定の一例を示す図である。(b)規制詳細条件設定の一例を示す図である。 (a)規制詳細条件設定の一例を示す図である。(b)規制詳細条件設定の一例を示す図である。 (a)警告表示の一例を示す図である。(b)カメラアプリのアイコンに×印を付加した例を示す図である。(c)カメラアプリのアイコンを破線表示にした例を示す図である。(d)カメラ禁止規制時メッセージの一例を示す図である。 端末装置のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。 画像処理装置が断続的に規制信号を送信する場合の画像処理装置及び端末装置で行われる動作プロセスを示す図である。 画像処理装置で行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 画像処理装置で行われる規制判定処理の一例を示すフローチャートである。 画像処理装置で行われる規制判定処理の一例を示すフローチャートである。 異なったユーザーが同時期にプリントジョブを実行する際の一例を示す図である。 画像処理装置で行われる規制信号生成処理の一例を示すフローチャートである。 端末装置で行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 端末装置で行われる撮影規制処理の一例を示すフローチャートである。 画像処理装置が規制開始信号を送信する場合の画像処理装置及び端末装置で行われる動作プロセスを示す図である。 画像処理装置で行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 端末装置で行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 端末装置が規制確認信号を送信する場合の画像処理装置及び端末装置で行われる動作プロセスを示す図である。 画像処理装置で行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 端末装置で行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 端末装置で行われるメイン処理の一例を示すフローチャートである。 入退室管理システムを加えた画像処理システムの構成概念を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する要素に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態である画像処理システム100の構成例を示す図である。画像処理システム100は、MFPなどで構成される画像処理装置1と、タブレット端末やスマートフォンなどで構成される端末装置2を備えている。画像処理装置1と端末装置2とは、有線又は無線により相互に通信を行うことが可能な構成である。画像処理装置1は、複数の端末装置2と通信を行うことが可能である。
画像処理装置1は、例えばコピー機能やスキャン機能、プリント機能、FAX機能などの複数の機能を備えており、ユーザーによって選択された機能を動作させてジョブを実行する。この画像処理装置1は、例えばセキュリティ管理が求められるオフィスなどに設置される。画像処理装置1は、画像処理装置1を中心とした特定範囲に存在する少なくとも1つの端末装置2を検知することができる。例えば、画像処理装置1の周囲に複数の端末装置2が存在する場合、画像処理装置1は、それら複数の端末装置2を検知することができる。
端末装置2は、カメラ機能を搭載しており、カメラ機能を起動することにより周囲の被写体を撮影することが可能な装置である。端末装置2に搭載されているカメラ機能は、静止画を撮影することができるだけでなく、動画像を撮影することも可能である。また端末装置2は、画像処理装置1と無線通信を行う無線通信機能を有している。本実施形態では、その無線通信機能により、端末装置2が画像処理装置1と通信を行う場合を例示する。
例えば、画像処理装置1は、自機の無線通信機能によって周囲に応答要求信号を常時送出しており、端末装置2から応答要求信号に対する応答信号を受信した場合に自機と無線通信可能な端末装置2が周囲に存在することを検知する。すなわち、画像処理装置1は、端末装置2からの応答信号により、自機を中心とした特定範囲内に存在する端末装置2を検知するのである。また画像処理装置1は、複数の端末装置2から応答信号を受信した場合には、それら複数の端末装置2が特定範囲内に存在することを検知することもできる。
画像処理装置1は自機の周囲において端末装置2を検知している期間において、プリントジョブの実行により機密文書が排紙された場合等の機密情報が盗撮されるおそれがある場合に、画像処理装置1の周辺に存在する端末装置2に対して規制信号70を送信する。この規制信号70は、周囲に存在する複数の端末装置2のそれぞれに対して個別にユニキャスト送信されるものであっても良いし、複数の端末装置2のそれぞれを区別することなくブロードキャスト送信されるものであっても良い。規制信号70を受信した端末装置2は、カメラ機能の使用を規制し画像処理装置1の周辺ではカメラ機能を使用できなくなる。したがって、画像処理装置1は機密情報を盗撮されるおそれがある場合には、自身の周辺を撮影規制領域とすることにより、機密情報の盗撮を防止するのである。
図2は、画像処理装置1のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。画像処理装置1は、操作パネル10と、ネットワークインタフェース13と、無線通信部14と、記憶部15と、スキャナ部16と、プリンタ部17と、FAX部18と、制御部19と、各種センサ群22〜27とを備えている。
操作パネル10は、カラー液晶ディスプレイなどで構成される表示部11の他、操作部12を備えている。操作部12は、例えば表示部11の表示画面上に配置されるタッチパネルキーと、表示部11の表示画面の周囲に配置される押しボタンキーとによって構成され、ユーザーによる操作を受け付ける。
ネットワークインタフェース13は、画像処理装置1を有線LAN(Local Area Network)などの有線ネットワークに接続するためのインタフェースである。無線通信部14は、画像処理装置1を無線LANなどの無線ネットワークに接続するためのインタフェースである。例えば無線通信部14は、複数の端末装置2と同時に通信を行うことが可能なWiFiスポットなどとして構成される。したがって、無線通信部14は、複数の端末装置2と同時に通信を行うことが可能である。
記憶部15は、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などによって構成される不揮発性の記憶装置である。この記憶部15は、様々なプログラムやデータなどを記憶しておくものである。例えば記憶部15には、図2に示すように画像処理装置1において実行されるプログラム20と、端末装置情報21が記憶されている。端末装置情報21は、端末装置2とその端末装置2を所持するユーザーとを対応付けた情報を含み、さらにその端末装置2を撮影規制の対象とするか否かを示す情報を含んでいる。このような端末装置情報21は、例えば画像処理装置1の管理者によって予め生成され、記憶部15に記憶される。例えば、管理者が所持する端末装置2を撮影規制の対象から除外する場合には、予め端末装置情報21に管理者が所持する端末装置2を撮影規制から除外する情報を書き込んでおくことにより、管理者が画像処理装置1の周辺で端末装置2による撮影行為を行ってもその撮影行為が規制されることはない。このような端末装置情報21が記憶部15に記憶されていることにより、業務上、画像処理装置1の周辺で端末装置2による撮影行為を行う必要がある者の端末装置2は、撮影規制の対象とならず、撮影規制が実行されることによる弊害を無くすことができるのである。
スキャナ部16は、ユーザーによってコピー機能、スキャン機能、FAX送信機能などが選択された場合に動作し、ユーザーによってセットされた原稿の画像を光学的に読み取って画像データを生成するものである。プリンタ部17は、ユーザーによってコピー機能又はプリント機能が選択された場合、或いは、FAX部18が公衆電話回線からFAXデータを受信した場合に動作し、入力する画像データに基づいて印刷用紙などに画像形成を行って印刷出力するものである。FAX部18は、公衆電話回線を介してFAXデータの送受信を行うものである。
図3(a)及び(b)は画像処理装置1の外観の一例を示している。画像処理装置1は、原稿をセットするための原稿給紙トレイ4と、スキャン機能の実行により排紙された原稿を載置するための原稿排紙トレイ5と、プリント機能の実行により排紙された印刷用紙を載置するための排紙トレイ6と、プリント機能の実行に必要な印刷用紙を給紙するための手差しトレイ7とを備えている。原稿給紙トレイ4はセットされた原稿を検知するための原稿給紙トレイセンサ22を有している。原稿排紙トレイ5は排紙された原稿を検知するための原稿排紙トレイセンサ23を有している。また、排紙トレイ6は排紙された印刷用紙を検知するための排紙トレイセンサ25を有している。手差しトレイ7は、手差しトレイ7にセットされた印刷用紙を検知する手差しトレイセンサ26を有している。これらの各センサは、原稿又は印刷用紙を検知している期間は検知信号を制御部19に出力する。
また画像処理装置1は、図3(a)に示すように、操作パネル10の近傍位置に人体検知センサ27を備えている。人体検知センサ27は、例えば赤外線センサなどの光センサによって構成され、操作パネル10の正面側など、画像処理装置1の周囲に位置するユーザーを検知するセンサである。人体検知センサ27は、画像処理装置1の周囲に位置するユーザーを検知すると、検知信号を制御部19へ出力する。
制御部19は、図示を省略するCPUやメモリなどを備えて構成され、CPUがプログラム20を読み出して実行することにより、上述した各部の動作を制御する。特に本実施形態の制御部19は、自機の周囲に存在する端末装置2を検知すると、画像処理装置1の状態に応じて、画像処理装置1の周囲にある端末装置2に対して撮影規制を行う必要があるか否かを判定する。すなわち、制御部19は、無線通信部14を介して周囲に存在する端末装置2を検知すると、現在の画像処理装置1の状態が機密情報盗撮のおそれがある状態であるか否かを判定する。例えば排紙トレイ6に排紙された印刷用紙が残っている状態は、機密情報盗撮のおそれがある状態のひとつである。また原稿給紙トレイ4や原稿排紙トレイ5に原稿が残っている状態も、機密情報盗撮のおそれがある状態のひとつである。制御部19は、現在の画像処理装置1の状態が機密情報盗撮のおそれがある状態である場合、撮影規制を行う必要があると判定する。このように撮影規制を行う必要があると判定すると、制御部19は、周囲の端末装置2に対して規制信号70を送出する処理を実行する。これにより、画像処理装置1の周囲に存在する端末装置2ではカメラ機能による撮影ができなくなり、機密情報が盗撮されてしまうことを防止することができる。
これに対し、撮影規制を行う必要がないと判定した場合、制御部19は、周囲の端末装置2に対して規制信号70を送出する処理を行わない。したがって、現在の画像処理装置1の状態が機密情報盗撮のおそれがない状態である場合には、画像処理装置1の周辺が撮影規制領域となることはない。この場合、ユーザーは、画像処理装置1の周辺において端末装置2のカメラ機能を使用することができる。
このような制御部19は、CPUがプログラム20を実行することにより、規制条件設定部30、解析部31、ジョブ制御部32、判定部33及び規制部34として機能する。
規制条件設定部30は、撮影規制の条件となる画像処理装置1の状態を予め設定しておく処理部である。後述するように撮影規制の条件となる画像処理装置1の状態は例えば管理者によって設定される。したがって、上述したように、例えば排紙トレイ6に排紙された印刷用紙が残っている状態、原稿給紙トレイ4や原稿排紙トレイ5に原稿が残っている状態などを撮影規制の条件として予め設定することができる。規制条件設定部30は、管理者の設定操作に基づき、規制条件設定情報を生成し、判定部33へ出力する。
判定部33は、現在の画像処理装置1の状態が撮影規制を行うべき状態であるか否かを判定する処理部である。この判定部33は、規制条件設定部30から出力される規制条件設定情報に基づき、管理者によって予め設定された撮影規制の条件を把握する。そして現在の画像処理装置1の状態が予め設定された撮影規制の条件に合致する場合、判定部33は、撮影規制を行う必要があると判定する。これに対し、現在の画像処理装置1の状態が予め設定された撮影規制の条件に合致しない場合、判定部33は、撮影規制を行う必要がないと判定する。
規制部34は、画像処理装置1の状態が判定部33により撮影規制が必要な状態であると判定された際に、端末装置2のカメラ機能による撮影を規制させる規制信号70を生成する処理部である。規制信号70は、後述するように撮影規制態様に応じた撮影規制を端末装置2に行わせるための信号である。規制部34は、規制信号70を生成した後に、無線通信部14を介して画像処理装置1の周囲に存在する端末装置2に規制信号70を送信することにより、端末装置2のカメラ機能による撮影を規制させる。画像処理装置1が規制信号70を端末装置2に送信可能な距離、すなわち撮影規制領域の範囲は、無線通信部14が出力する電波の強度を調整することにより、範囲の調整が可能である。
規制部34は、無線通信部14を介して規制信号70をユニキャスト送信することにより、撮影規制を行うべき端末装置2に対して個別に撮影規制を行うことができる。この場合、規制部34は、端末装置情報21において撮影規制の対象から除外されている端末装置2に対しては規制信号70を送信しないようにすることが可能であり、例えば管理者が所持する端末装置2には規制信号70を送信せず、撮影を許可することもできる。尚、画像処理装置1の周囲に存在する複数の端末装置2の全てを同時に撮影規制する場合、規制部34は、無線通信部14を介して規制信号70をブロードキャスト送信する。これにより、規制信号70の送信処理を効率的に行うことができる。
本実施形態では、主として画像処理装置1が無線通信部14を介して直接端末装置2と無線通信を行う場合を例示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、画像処理装置1がネットワークインタフェース13を介して有線通信を行うネットワーク上にWiFiスポットなどの無線通信基地局が設置されていることもある。そのような場合、画像処理装置1は、ネットワークインタフェース13及び無線通信基地局を介して規制信号70を端末装置2に送信するようにしてもよい。
以下においては、上記のように構成される制御部19の機能及び動作について更に詳しく説明する。
上述のように規制条件設定部30は、判定部33により撮影規制を行う必要があると判定される条件を具体的に設定することができる処理部である。管理者は、画像処理装置1の操作パネル10に対して所定の操作することで規制条件設定画面を表示させ、規制条件を設定することができる。管理者が規制条件を設定する規制条件設定画面の一例を図4(a)に示す。管理者は、図4(a)に示すような規制条件設定画面に対する設定操作を行うことにより、画像処理装置1における各種の状態を撮影規制すべき状態として予め設定することができる。例えば図4(a)では、7つの規制条件を設定可能な画面例となっている。図4(a)に示す7つの規制条件(No.1〜7)を上から順に、第1〜第7規制条件とする。管理者は図4(a)に示す画面を操作することにより7つの規制条件のそれぞれを設定することができる。例えば、機密情報が含まれている可能性のある原稿が原稿排紙トレイ5に載置されている場合は、画像処理装置1の周辺に存在する端末装置2のカメラ機能によって原稿排紙トレイ5に載置された原稿が盗撮されることにより機密情報が漏洩する可能性がある。このような状況での盗撮を防止するためには、原稿排紙トレイセンサ23が原稿を検知している期間において、規制部34が端末装置2に規制信号70を送信することにより端末装置2に撮影規制を実行させる条件設定にすればよい(第4規制条件)。具体的には、第4規制条件に対応するカメラ禁止の項目をオンに設定することにより、端末装置2のカメラ機能による撮影を禁止することができるようになる。
尚、管理者が画像処理装置1の操作パネル10に対して所定の操作を行うことにより規制条件設定画面を表示させ規制条件を設定する場合について説明したが、これに限られるものではない。管理者は、画像処理装置1とLANなどを介して接続されるパーソナルコンピュータ(PC)などに対して所定の操作を行い、パーソナルコンピュータ(PC)などを介して規制条件を設定してもよい。
管理者が第4規制条件のカメラ禁止をオンに設定したことにより、後述する判定部33は画像処理装置1の状態が第4規制条件を満たす状態である場合には、撮影規制を行う必要があると判定する。すなわち、原稿排紙トレイ5に原稿が載置されている状態(原稿排紙トレイセンサ23が原稿を検知している状態)のとき、判定部33は、撮影規制が必要な状態である判定する。判定部33により、撮影規制を行う必要があると判定されると、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制を実行させる。
上述したように、管理者が第4規制条件のカメラ禁止をオンに設定したことにより、原稿排紙トレイ5に原稿が載置されている場合、判定部33は、撮影規制を行う必要があると判定する。しかし実際は、原稿排紙トレイ5に原稿が載置されていても、最後に排紙された原稿が機密情報を含まなければ、原稿が盗撮されても機密情報が漏洩する可能性がない。そこで、規制条件設定部30は、そのような状態を規制条件から除外するための詳細条件を設定可能である。図4(b)は第4規制条件における詳細条件設定画面の一例を示している。この画面に表示されている詳細条件は、原稿排紙トレイ5に最後に排紙された原稿が機密情報を含むものでない場合には、原稿排紙トレイ5に原稿が載置されていても規制条件を満たさないものとする除外条件である。なお、排紙された原稿が機密情報を含むものであるか否かの判定は後述する解析部31において行われる。このような詳細条件を設定することにより、判定部33は最後に排紙された原稿が機密情報を含まない場合は、原稿排紙トレイ5に原稿が載置されていても第4規制条件を満たさないものと判定し、撮影規制を行う必要がないと判定する。
図5(a)は、第5規制条件における詳細条件設定画面の一例を示している。第5規制条件は排紙トレイ6に用紙が存在するという条件である。しかし、図5(a)に示す詳細条件が設定されていることにより、判定部33は、最後に排紙された用紙が機密情報を含むものでない場合、最後にカバー用紙が排紙されている場合、又は、最後に排紙された用紙の上面が白紙である場合には、排紙トレイ6に用紙が存在していて第5規制条件を満たす状態であったとしても、カメラ機能による撮影を禁止する条件には該当しないと判定する。これらの詳細条件を満たす場合には、排紙された用紙に機密情報が含まれていない状態又は排紙された用紙の内容が露出していない状態であるため、盗撮により機密情報が漏洩するおそれがないからである。
図5(b)は、第7規制条件における詳細条件設定画面の一例を示している。この詳細条件は第7規制条件を限定するための条件である。第7規制条件は手差しトレイ7に用紙が存在するという条件であるが、何も印刷されていない両面白紙の用紙が手差しトレイ7にセットされていても盗撮により機密情報が漏洩するおそれはない。しかし、所謂裏紙のようなすでに片面に印刷処理が行われた用紙を手差しトレイ7にセットする場合には、印刷済みの裏面に機密情報が含まれている可能性があり、裏面が盗撮されることにより機密情報が漏洩するおそれがある。そこで第7規制条件に、セットされた用紙が印刷済み用紙であるという限定条件を加えることにより、第7規制条件は、手差しトレイ7に印刷済み用紙が存在するという条件に限定され、意味のない撮影規制が実行されることを防ぐことが可能である。手差しトレイ7にセットされた用紙が印刷済み用紙であるか否かは、ジョブの設定情報に基づいて判定部33が判定する。
更に、規制条件設定部30は規制条件を満たした場合に行われる撮影規制の態様を設定することが可能であり、この設定は規制条件毎に行うことが可能である(図4(a)参照)。この規制態様設定は、端末装置2の表示部に画像処理装置1周辺での撮影が規制されている旨の警告表示を表示させる警告表示規制と、端末装置2のカメラ機能による撮影を禁止させるカメラ禁止規制の両方又は一方の規制態様を設定することができる。図6(a)は、端末装置2が、警告表示規制を実行させる規制信号70を受信した場合の端末装置2の表示部40を示す一例である。警告表示規制は、端末装置2のカメラ機能による撮影を強制的に禁止するものではなく、端末装置2の表示部40に警告表示を行うことにより、端末装置2を所持するユーザーに対してカメラ機能の使用禁止を促すものである。つまり、上述した第1〜第7規制条件のそれぞれに対応する警告表示の項目をオンに設定することにより、端末装置2において警告表示を行わせることができるようになる。このような警告表示は、ユーザーが端末装置2を操作した際に端末装置2に表示させてもよいし、端末装置2においてカメラアプリケーションが起動された際に端末装置2に表示させてもよい。
ところで、機密情報の盗撮を目的としない善意のユーザーに対しては、警告表示によりカメラ使用禁止を促せば、ユーザーは撮影規制領域内での撮影は行わないと考えられる。しかし、機密情報の盗撮を目的とする悪意ある者に対しては、警告表示のみでは盗撮行為を完全に防止することはできない。したがって、盗撮行為を有効に防止するためには、端末装置2におけるカメラアプリケーションの起動を禁止することが好ましい。また端末装置2において既にカメラアプリケーションが起動している場合には、強制的にカメラアプリケーションを終了させるようにしても良い。このような観点から、規制条件設定部30は、第1〜第7規制条件のそれぞれに対して単なる警告表示を設定できるだけでなく、カメラ禁止の項目をオンにすることで、カメラ機能による撮影を規制できるようにしている。
図6(b)〜(d)は、カメラ機能による撮影が規制されている場合に、端末装置2において表示される画面例を示す図である。端末装置2は、例えばカメラ機能による撮影を規制する規制信号70を受信すると、端末装置2のカメラアプリケーションに対応するアイコン画像に操作が禁止されていることを示す画像(例えば×印)を付加して表示したり(図6(b)参照)、或いは、アイコン画像をグレーダウンさせて操作禁止中であることを表示したりする(図6(c)参照)。また、端末装置2は、規制信号70を受信した際に既にカメラアプリケーションが起動している場合にはカメラ機能を停止するメッセージを表示させてもよい(図6(d)参照)。
この規制条件は図4(a)に示す条件に限られるものではなく、管理者は、規制条件設定部30において様々な規制条件を設定することができる。例えば、ユーザーが画像処理装置1に近づいた段階で周囲を撮影規制領域とする必要があると管理者が考えた場合は、人体検知センサ27(図3(a)参照)がユーザーを検知している期間は撮影規制を行うといった規制条件を規制条件設定部30に登録すればよい。また、画像処理装置1の内部に設けられる用紙搬送機構に設置される図示しない搬送路センサ24が用紙を検知している期間は撮影規制を行うといった規制条件を登録してもよい。設定登録された規制条件は条件設定情報30aとして記憶部15に記憶される。このような規制条件設定部30を有することにより、管理者は、画像処理装置1が設置される環境に応じて適切に撮影規制を行えると共に、過度に撮影規制が行われることを回避することが可能である。
解析部31は、スキャナ部16がスキャン機能により読み取った原稿の画像データ、又は、画像処理装置1とLANなどを介して接続されるパーソナルコンピュータ(PC)から送信されたプリントジョブに含まれる画像データをOCR(Optical Character Recognition)などの文字認識処理により解析する。解析した結果、その画像データに、例えば「極秘文書」、「機密事項」など機密情報を含む文字が含まれていた場合には、その画像データには機密情報が含まれるものと判定する。解析部31はスキャンジョブ実行時の最後に原稿排紙トレイ5に排紙した原稿の画像データの解析結果を原稿解析情報として判定部33に出力する。また、解析部31はプリントジョブ実行時の最後に排紙トレイ6に排紙した用紙に印刷された画像データの解析結果を排紙解析情報として判定部33に出力する。原稿解析情報と排紙解析情報は、判定部33において、撮影規制を行うか否かを判定する際に使用される情報である。
ジョブ制御部32は、画像処理装置1におけるジョブの実行を制御するものである。ジョブ制御部32は、ユーザーによって行われた操作がジョブの実行開始を指示するものである場合に機能し、スキャナ部16、プリンタ部17及びFAX部18のそれぞれを駆動し、ユーザーによって指定されたジョブの実行を制御する。ジョブ制御部32は、ジョブの実行状況の情報であるジョブ実行情報と、ジョブの設定情報を判定部33に出力する。ジョブ設定情報はユーザーがジョブの実行を指示する際の各種設定の情報である。ジョブ設定情報は、手差しトレイから給紙された用紙が印刷済み用紙(所謂裏紙)であるか否かを示す情報、及び、画像データが機密情報を含むものであるか否かを示す情報などを含む情報である。
判定部33は、上述したように、画像処理装置1の状態が撮影規制を行う必要のある状態であるか否かを判定する。判定部33は、最後に入力した原稿解析情報と、排紙解析情報と、ジョブ設定情報を記憶している。判定部33は、画像処理装置1の状態が規制条件設定部30において設定された規制条件を満たす場合に、撮影規制を行う必要があると判定する。以下、判定部33による判定の例として、図4(a)に示す第1〜第7規制条件に対する判定について説明する。
第1規制条件「スキャンジョブ選択中」は、画像処理装置1のユーザーによってスキャンジョブが選択されている状態を規制条件に規定したものである。すなわち、判定部33は、画像処理装置1がユーザーの操作パネル10に対する操作に基づいてスキャンジョブの設定処理を開始したときからスキャンジョブの実行終了までの期間においては撮影規制を行う必要があると判定する。この条件は画像処理装置1の前で機密情報を含む原稿をユーザーが手に持った状態でスキャンジョブの選択をしている場合を想定している。画像処理装置1がこのような状態にある場合には判定部33は撮影規制を行う必要があると判定し、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制実行を指示する。ユーザーがスキャンジョブを選択してから原稿を原稿給紙トレイ4にセットするまでの期間において、ユーザーが手に持っている原稿が盗撮されることによって機密情報が漏洩する事態を防止するためである。
第2規制条件「操作画面が所定画面」は、画像処理装置1の表示部11に所定画面が表示されている状態を規制条件に規定したものである。この所定画面とは、例えばパスワード入力画面やユーザー情報の登録画面、宛先登録画面等である。すなわち、判定部33は、表示部11にパスワード入力画面等の機密情報が含まれる画面が表示されている期間においては撮影規制を行う必要がある状態であると判定する。この条件は表示部11にパスワード入力画面等の機密情報を含む画面が表示されている場合を想定している。画像処理装置1がこのような状態にある場合には、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制実行を指示する。ユーザーがパスワードの入力等を行っている様子が盗撮されることによって機密情報が漏洩する事態を防止するためである。
第3規制条件「プリントジョブ実行中」は、画像処理装置1がプリントジョブを実行している状態を規制条件に規定したものである。すなわち、判定部33はジョブ制御部32がプリントジョブの実行を開始したときからプリントジョブの実行を終了するまでに期間においては撮影規制を行う必要がある状態であると判定する。この条件はプリントジョブ実行中を想定している。画像処理装置1がこのような状態にある場合には、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制実行を指示する。プリントジョブの実行によって機密情報を含む印刷物が排紙される際に印刷物を盗撮されることによって機密情報が漏洩する事態を防止するためである。
第4規制条件「原稿排紙トレイに原稿が存在する」は、原稿排紙トレイセンサ23が原稿を検知している状態を規制条件に規定したものである。すなわち、判定部33は、原稿排紙トレイセンサ23が出力する検知信号76を入力している期間においては撮影規制を行う必要があると判定する。この条件は機密情報を含む原稿が原稿排紙トレイ5に載置されている場合を想定している。画像処理装置1がこのような状態にある場合には、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制の実行を指示する。原稿排紙トレイ5に載置された機密情報を含む原稿が盗撮されることによって機密情報が漏洩する事態を防止するためである。また、判定部33は解析部31から最後に出力された原稿解析情報を記憶しており、記憶した原稿解析情報において、最後に排紙された原稿が機密情報を含まないものであると判定されている場合は、撮影規制を行う必要がないと判定する。最後に排紙された原稿が機密情報を含まないものである場合は、盗撮により機密情報が漏洩する可能性がないからである。
第5規制条件「排紙トレイに用紙が存在する」は、排紙トレイセンサ25が印刷用紙を検知している状態を規制条件に規定したものである。すなわち、判定部33は、排紙トレイセンサ25が出力する検知信号76を入力している期間においては撮影規制を行う必要があると判定する。この条件は排紙トレイ6に機密情報を含む印刷用紙が載置されている場合を想定している。画像処理装置1がこのような状態にある場合には、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制の実行を指示する。排紙トレイ6に載置された機密情報を含む印刷用紙が盗撮されることによって機密情報が漏洩する事態を防止するためである。また、判定部33は解析部31から最後に出力された排紙解析情報を記憶しており、記憶した排紙解析情報において、最後に排紙された用紙が機密情報を含まないものであると判定されている場合は、撮影規制を行う必要がないと判定する。更に判定部33は、最後に排紙された用紙に関するジョブ設定情報を記憶しており、最後にカバー用紙が排紙されている場合及び最後に排紙された用紙の上面が白紙である場合は、撮影規制を行う必要がないと判定する。最後に排紙された用紙が、機密情報を含まないものである場合、又は、カバー用紙若しくは上面が白紙である場合は盗撮により機密情報が漏洩する可能性がないからである。
第6規制条件「原稿給紙トレイに原稿が存在する」は、原稿給紙トレイセンサ22が原稿を検知している状態を規制条件に規定したものである。すなわち、判定部33は、原稿給紙トレイセンサ22が出力する検知信号76を入力している期間においては撮影規制を行う必要があると判定する。この条件は機密情報を含む原稿が原稿給紙トレイ4にセットされている場合を想定している。画像処理装置1がこのような状態にある場合には、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制の実行を指示する。原稿給紙トレイ4にセットされた機密情報を含む原稿が盗撮されることによって機密情報が漏洩する事態を防止するためである。
第7規制条件「手差しトレイに用紙が存在する」は、手差しトレイセンサ26が印刷用紙を検知している状態を規制条件に規定したものである。すなわち、判定部33は、手差しトレイセンサ26が出力する検知信号76を入力している期間においては撮影規制を行う必要があると判定する。この条件は、機密情報を含む印刷面の裏面に印刷処理を行わせる印刷用紙(所謂裏紙)が手差しトレイ7にセットされている場合を想定している。画像処理装置1がこのような状態にある場合には、規制部34が規制信号70を端末装置2に送信することにより、端末装置2に撮影規制の実行を指示する。手差しトレイ7にセットされた機密情報を含む印刷用紙が盗撮されることによって機密情報が漏洩する事態を防止するためである。
以上、第1〜第7規制条件を例に判定部33の動作を説明したが、これに限られるものではなく、判定部33は、規制条件設定部30で設定される規制条件に応じて、その条件を満たすか否かを判定する。また、原稿や排紙された用紙に機密情報が含まれるか否かの判定を解析部31が行うものとしているが、これに限られるものではなく、判定部33が、ジョブ設定情報に基づいて原稿や排紙された用紙に機密情報が含まれるか否かの判定を行うものとしてもよい。
図7は、端末装置2のハードウェア構成及び機能構成の一例を示す図である。端末装置2は、表示部40と、操作部41と、カメラ42と、ネットワークインタフェース43と、無線通信部44と、制御部45と、記憶部46とを備えている。操作部41は、例えば表示部40の表示画面上に配置されるタッチパネルによって構成され、ユーザーによる操作を受け付ける。カメラ42は、画像を撮影するための撮像手段であり、例えば端末装置2の背面側に設けられている。記憶部46は、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などによって構成される不揮発性の記憶装置であり、端末装置2に予めインストールされる撮影規制プログラム47やカメラプログラム48を記憶する。また、カメラ42で撮影した画像の画像データ54も記憶する。ネットワークインタフェース43は、端末装置2をLANなどのネットワークに接続するものである。無線通信部44は、画像処理装置1と無線通信を行うものである。
制御部45は、図示を省略するCPUやメモリなどを備えて構成される。制御部45は、端末装置2の電源投入時にオペレーティングシステム49を起動させる。そしてオペレーティングシステム49が起動するとCPUは撮影規制プログラム47を読み出して実行する。これにより、制御部45は、オペレーティングシステム49上において画像処理装置1の周辺でのカメラ42による撮影の規制を行うための撮影規制アプリケーション50を起動させる。したがって、撮影規制アプリケーション50はオペレーティングシステム49が起動している期間において常に機能する所謂常駐アプリケーションである。尚、このような撮影規制アプリケーション50は、オペレーティングシステム49の一部の機能として、オペレーティングシステム49に予め組み込まれたものであっても構わない。
また制御部45は、ユーザーの指示に基づいてカメラプログラム48を実行することもできる。制御部45においてカメラプログラム48が実行されることにより、端末装置2においてカメラアプリケーション53が起動し、ユーザーはカメラ42により静止画や動画像等の撮影を行うことができる。また、カメラ42によって撮影された画像の画像データ54は記憶部46に記憶される。なお、画像データ54は動画データを含み、音声つきの動画データも含む。
撮影規制アプリケーション50は、無線通信部14を介して画像処理装置1と通信を行い、画像処理装置1と連携した動作を行う。すなわち、撮影規制アプリケーション50は、画像処理装置1から規制信号70を受信すると、カメラアプリケーション53の機能を規制し、撮影規制プログラム47がインストールされている端末装置2による盗撮行為を防止するのである。
撮影規制アプリケーション50は、通信部51と規制制御部52を備えている。通信部51は画像処理装置1から送信された規制信号70を受信すると、規制信号70の内容を規制制御部52に出力する。また、通信部51は端末装置2の周辺に存在する画像処理装置1を検知することが可能である。規制制御部52は受信した規制信号70によって指示される規制態様に応じた撮影規制を実行する。規制信号70によって指示される規制態様がカメラ禁止規制であった場合には、規制制御部52はカメラアプリケーション53の起動を禁止する。カメラアプリケーション53の起動を禁止する場合、規制制御部52は、カメラアプリケーション53のアイコン画像を加工して表示させることにより、カメラアプリケーション53を起動できない状態であることをユーザーに報知する(図6(b),(c)参照)。また、すでにカメラアプリケーション53が起動されている場合、規制制御部52は、カメラアプリケーション53を終了させるようにしても良いし、またカメラアプリケーション53に対して撮影禁止を指示するようにしても良い。尚、この際に、規制制御部52は、カメラアプリケーション53を終了させる旨のメッセージなどを表示させてもよい(図6(d)参照)。
規制制御部52がカメラアプリケーション53と連動して撮影規制を実行する場合を例示したがこれに限られるものではなく、規制制御部52が記憶部46と連動して撮影規制を実行してもよい。すなわち、規制制御部52は、規制信号70を受信している期間において撮影された画像データ54を記憶部46から強制的に削除したり、記憶部46に保存させないといった撮影規制を実行してもよい。また、規制制御部52は、規制信号70を受信している期間において撮影された画像データ54に対して解像度を下げる処理やモザイク処理等の画像処理を行い、撮影した画像から機密情報を認識することができないように加工してもよい。
規制信号70によって指示される規制態様が警告表示規制であった場合には、規制制御部52は、表示部40に警告メッセージを表示させる(図6(a)参照)。規制制御部52が表示部40に警告メッセージを表示させるタイミングは、ユーザーが操作部41に対して何らかの操作をした場合に表示してもよいし、カメラアプリケーション53を起動させた場合に表示させてもよい。警告メッセージの内容は、画像処理装置1の周辺でカメラを使用しないことをユーザーに促す内容であれば何でもよいが、機密情報漏洩に関する社内規則による罰則内容や、刑罰を受ける可能性があることについて併せて表示すればより効果的である。
次に上記のような画像処理システム100で行われる動作について説明する。図8は、画像処理装置1及び端末装置2で行われる動作プロセスを示す図である。まず画像処理装置1は、自身の周囲に存在する端末装置2を検知すると、判定部33を機能させ撮影規制を行う必要があるか否かの判定を行う(プロセスP1)。ここで、判定部33によって撮影規制を行う必要があると判定されると、撮影規制状態へ移行する(プロセスP2)。撮影規制状態へ移行すると、画像処理装置1は規制部34を機能させ規制信号70を生成し、無線通信部14を介して周囲に存在する端末装置2へ規制信号70を送信する(プロセスP3−1)。端末装置2は規制信号70を受信すると、規制制御部52を機能させ、カメラ42による撮影を規制する(プロセスP4)。規制制御部52による撮影規制は、通信部51が規制信号70を受信したときから所定時間実行される。画像処理装置1は、撮影規制状態である期間中は断続的に規制信号70を端末装置2に送信する(プロセスP3−1〜n)。ここで、画像処理装置1が規制信号70を送信する間隔は、端末装置2の規制制御部52による撮影規制時間より短い、又は同じものである必要がある。規制信号70を送信する間隔が撮影規制時間より長い場合には、画像処理装置1が断続的に規制信号70を送信している状態にも関わらず、端末装置2が撮影規制を実行しない期間が生じてしまい、端末装置2による盗撮行為を完全に防止することができなくなるからである。
次に、判定部33によって画像処理装置1の状態が撮影規制を行う必要がない状態であると判定されると、画像処理装置1は規制信号70の送信を停止する(プロセスP5)。端末装置2の規制制御部52は規制信号70を最後に受信したときから(プロセスP3−n)撮影規制時間が経過したときに撮影規制を終了する(プロセスP6)。
図8中のプロセスP1、P2、P3−1〜n、P5における画像処理装置1の具体的な動作について説明する。図9は、画像処理装置1で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。ここで、この処理手順は、前回の処理終了時から一定周期で画像処理装置1によって実行される。まず、画像処理装置1は端末装置2の検知処理を実行する(ステップS1)。画像処理装置1は、周囲に端末装置2が存在しない場合(ステップS2でNO)は処理を終了し、端末装置2が存在する場合(ステップS2でYES)は判定部33を機能させ規制判定処理を実行する(ステップS3)。規制判定処理において判定部33は、規制条件設定部30において設定した各規制条件を満たすかを判定する。判定部33は、規制条件を満たすと判定した場合に、各規制条件に対応する規制フラグをONにする。
図10は、画像処理装置1の判定部33で行われる規制判定処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、前述した第1〜第7規制条件を満たすか否かについて判定部33が判定を行う処理の一例である。まず判定部33は、全ての規制フラグをOFFにする(ステップS7)。全ての規制フラグをOFFしたうえで、各規制条件に対する判定を行うことで、画像処理装置1の状態変化応じた規制判定処理を行うことが可能である。
次に判定部33は、画像処理装置1にユーザーがログインしているか否かを判定する(ステップS8)。近年の企業等に設置される画像処理装置1は、予め画像処理装置1の使用許可を受けたユーザーのみが画像処理装置1の機能を使用できる様に設定されていることが多い。このような画像処理装置1は、予め画像処理装置1の使用許可を受けたユーザーが画像処理装置1の認証部に社員証をかざす等して画像処理装置1にログインすることにより初めて画像処理装置1の操作、ジョブの実行等を行える。すなわち、このような画像処理装置1においては、ユーザーがログインしていなければ(ステップS8でNO)、画像処理装置1に対する操作やジョブの実行が不可能であるため、後述するステップS15まで処理をスキップする。なお、このような画像処理装置1と異なり、ユーザー認証を必要とせず、ユーザーによる操作、ジョブ実行指示を受け付ける画像処理装置1においてはステップS8の処理は不要である。
画像処理装置1にユーザーがログインしている場合(ステップS8でYES)、判定部33は画像処理装置1がスキャンジョブの設定処理中であるか否かを判定する(ステップS9)。画像処理装置1がスキャンジョブの設定処理中であれば(ステップS9でYES)、判定部33は第1規制条件を満たすと判定し、第1規制フラグをONする(ステップS10)。第1規制フラグをONした後又はスキャンジョブの設定処理中でなかった場合(ステップS9でNO)、判定部33は画像処理装置1の表示部11にパスワード入力画面等の機密情報を含む画面が表示されているか否かを判定する(ステップS11)。表示部11にパスワード入力画面等の機密情報を含む画面が表示されていれば(ステップS11でYES)、判定部33は第2規制条件を満たすと判定し、第2規制フラグをONする(ステップS12)。第2規制フラグをONした後又は表示部に所定の操作画面が表示されていなかった場合(ステップS11でNO)、判定部33は画像処理装置1がプリントジョブを実行しているか否かを判定する(ステップS13)。プリントジョブが実行されているか否かの判定は、ジョブ制御部32が出力するジョブ実行情報に基づいて行われる。すなわち、判定部33はジョブ制御部32が出力するプリントジョブ実行中のジョブ実行情報を入力していればプリントジョブ実行中であると判定する(ステップS13でYES)。次に判定部33は第3規制条件を満たすと判定し、第3規制フラグをONする(ステップS14)。
図11は、画像処理装置1の判定部33で行われる規制判定処理の一例を示すフローチャート(図10)の続きである。判定部33は、第3規制フラグをONする(ステップS14)又はプリントジョブ実行中でないと判定すると(ステップS13でNO)、判定部33は原稿排紙トレイ5に原稿が載置されているか否かを判定する(ステップS15)。原稿排紙トレイ5に原稿が載置されている期間は、原稿排紙トレイセンサ23が検知信号76を出力する。すなわち、判定部33は原稿排紙トレイセンサ23が出力する検知信号76を入力すると原稿排紙トレイ5に原稿が載置されていると判定する(ステップS15でYES)。その次に判定部33は原稿排紙トレイ5へ最後に排紙された原稿が機密情報を含むものであるか否かを判定する(ステップS17)。この判定は判定部33が記憶する原稿解析情報に基づいて行われ、判定部33が原稿解析情報を記憶していない場合は、最後に排紙された原稿は機密情報を含むものであると判定される。原稿解析情報において、原稿に機密情報が含まれていると判定されていれば(ステップS17でYES)、判定部33が第4規制フラグをONし(ステップS18)、処理はステップS19に進む。一方、最後に排紙された原稿が機密情報を含むものではないと判定されていれば(ステップS17でNO)、判定部33が第4規制フラグをONすることなく、処理はステップS19に進む。ステップS15において原稿排紙トレイ5に原稿が載置されていないと判定された場合(ステップS15でNO)、判定部33は原稿解析情報の記憶を消去し(ステップS16)、処理はステップS19に進む。原稿解析情報の記憶を消去する理由については後述する。
ステップS19は排紙トレイ6に用紙が載置されているか否かを判定する。排紙トレイ6に用紙が載置されている期間は、排紙トレイセンサ25が検知信号76を出力する。すなわち、判定部33は排紙トレイセンサ25が出力する検知信号76を入力すると排紙トレイ6に用紙が載置されていると判定し(ステップS19でYES)、処理はステップS21へ進む。判定部33は排紙トレイ6に用紙が載置されていないと判定すると(ステップS19でNO)、排紙解析情報及びジョブ設定情報の記憶を消去し(ステップS20)、処理はステップS24へ進む。排紙解析情報及びジョブ設定情報の記憶を消去する理由については、後述する。ステップS21において判定部33は、最後に排紙された用紙が所定用紙であるか否かを判定する。所定用紙とはカバー用紙又は上面が白紙の用紙である。この判定は判定部33が記憶するジョブ設定情報に基づいて行われる。当該ジョブ設定情報において最後に排紙された用紙がカバー用紙又は上面が白紙の用紙であると判定されていれば(ステップS21でYES)、処理はステップS24へ進む。一方、最後に排紙された用紙が所定用紙でないと判定されていれば(ステップS21でNO)、処理はステップS22へ進む。また、ステップS21において判定部33がジョブ設定情報を記憶していなかった場合は、最後に排紙された用紙は所定用紙ではないと判定される。ステップS22において、判定部33は排紙トレイ6へ最後に排紙された用紙が機密情報を含むものであるか否かを判定する。この判定は判定部33が記憶する排紙解析情報に基づいて行われる。排紙解析情報において、排紙された用紙に機密情報が含まれていると判定されていれば(ステップS21でYES)、判定部33は第5規制フラグをONし(ステップS23)、処理はステップS24へ進む。一方、最後に排紙された用紙が機密情報を含むものでないと判定されていれば(ステップS22でNO)、判定部33が第5規制フラグをONすることなく、処理はステップS24へ進む。また、ステップS22において判定部33が排紙解析情報を記憶していなかった場合は、最後に排紙された用紙は機密情報を含むものであると判定される。
ここで、規制判定処理のステップS20において排紙解析情報の記憶を消去する理由について説明する。なお、ステップS16において原稿解析情報の記憶を消去する理由及びステップS20においてジョブ設定情報の記憶を消去する理由も同様の理由であるため、説明を省略する。まず、規制判定処理のステップS20において排紙解析情報の記憶を消去しない場合に起こる不具合について説明する。図12(a)はユーザーA80がAのプリントジョブ82を画像処理装置1に送信し、排紙トレイ6にAの文書84が排紙された様子を示している。Aの文書84は機密情報を含むものであり、判定部33は最後に排紙した用紙が機密情報を含むものである旨の排紙解析情報を記憶しているとする。すなわち、図12(a)の状態は、判定部33によりAの文書84は機密情報を含むものであると判定され(ステップS22でYES)、第5規制フラグがONにされることにより(ステップS23)、撮影規制が実行されている状態である。なお、その他の規制フラグはOFFであるとする。
図12(b)は排紙トレイ6にAの文書84が載置されている状態において、ユーザーB81がBのプリントジョブ83を画像処理装置1に送信し、Aの文書84の上にBの文書85が排紙された様子を示している。ここで、Bの文書85のうち最後に排紙された用紙は機密情報を含むものではなく、判定部33が記憶する排紙解析情報は、最後に排紙した用紙が機密情報を含まないという情報である。すなわち、図12(b)の状態は、判定部33によりBの文書85は機密情報を含むものでないと判定され(ステップS22でNO)、判定部33は第5規制フラグをONしないため、撮影規制が実行されない状態である。
この状態においては、排紙トレイ6に最後に排紙された用紙が機密情報を含まないものであるため、盗撮によって機密情報が漏洩する可能性はなく、撮影規制を実行せずとも問題はない。
図12(c)は、ユーザーB81が排紙トレイ6からBの文書85を取ろうした際に、ユーザーB81がAの文書84とBの文書85を排紙トレイ6から持ち上げた様子を示している。ユーザーB81がAの文書84とBの文書85を持ち上げた際に、排紙トレイ6は空になっている。そのため、判定部33はステップS19において排紙トレイ6に用紙がないと判定する(ステップS19でNO)。判定部33が行う規制判定処理は、ステップS20の排紙解析情報記憶消去処理が行われないため、そのままステップS24へ進み他の規制フラグをONさせずに終了する。図12(d)は、ユーザーB81がAの文書84を排紙トレイ6に戻した様子を示している。この場合、Aの文書84が排紙トレイ6に存在するため(ステップS19でYES)、判定部33が行う規制判定処理は、ステップS22に進む(排紙解析情報記憶消去についての説明のため、ここではステップS21をスキップする。)。ステップS22において、Aの文書84が機密情報を含むものであるか否かが判定される。本来はここで、判定部33によってAの文書84は機密情報を含むものであると判定され(ステップS22でYES)、第5規制フラグがONされる。しかし、ユーザーBのプリントジョブ83が最後に実行されたジョブであり、最後に排紙された用紙は機密情報を含まないものであるため、判定部33に記憶されている排紙解析情報は、最後に排紙した用紙が機密情報を含まないという情報である。すなわち、ステップS22において、Aの文書は排紙解析情報に基づき、判定部33により機密情報を含まないものであると判定され(ステップS22でNO)、第5規制フラグをONせずに規制判定処理が進む。その結果、図12(d)に示すように、Aの文書84が盗撮されることにより機密情報が漏洩する可能性のある状態であるにも関わらず、撮影規制が実行されない状態となる不具合が生ずることとなる。
一方、判定部33が行う規制判定処理のステップS20において排紙解析情報の記憶を消去する場合は、このような不具合は生じない。図12(c)に示すようにユーザーB81が排紙トレイからAの文書84とBの文書85を排紙トレイ6から持ち上げると、排紙トレイ6が空になった際に(ステップS19でNO)、判定部33は排紙解析情報の記憶を消去する(ステップS20)。次に図12(d)のようにユーザーBがAの文書84を排紙トレイ6に戻すと、判定部33が行う規制判定処理は、Aの文書が排紙トレイ6に存在するため(ステップS19でYES)、ステップS22へ進む。ステップS22において、Aの文書84が機密情報を含むものであるか否かが判定される。ここで、判定部33に排紙解析情報が記憶されていない場合は、その文書は機密情報を含むものであると判定される。判定部33によってAの文書84は機密情報を含むものであると判定され(ステップS22でYES)、第5規制フラグがONされる(ステップS23)。第5規制フラグがONすることに伴い、撮影規制が実行され、Aの文書84が盗撮されて機密情報が漏洩することを防ぐことができるのである。ステップS16で判定部33が記憶する原稿解析情報を消去する理由、ステップS20で判定部33が記憶するジョブ設定情報を消去する理由も同様である。
図11に戻る。ステップS24において判定部33は、原稿給紙トレイ4に原稿がセットされているか否かを判定する。原稿給紙トレイ4に原稿がセットされている期間は、原稿給紙トレイセンサ22が検知信号76を出力する。すなわち、判定部33は原稿給紙トレイセンサ22が出力する検知信号を入力すると原稿給紙トレイ4に原稿がセットされていると判定し(ステップS24でYES)、第6規制をフラグONし(ステップS25)、処理はステップS26へ進む。一方、判定部33が原稿給紙トレイ4に原稿がセットされていないと判定した場合、すなわち原稿給紙トレイセンサ22が出力した検知信号76を判定部33が入力しない場合(ステップS26でNO)、処理はステップS26へ進む。
次に判定部33は手差しトレイ7に用紙がセットされているか否かを判定する(ステップS26)。手差しトレイ7に用紙がセットされている期間は、手差しトレイセンサ26が検知信号76を出力する。すなわち、判定部33は手差しトレイセンサ26が出力する検知信号76を入力すると手差しトレイ7に用紙がセットされていると判定し(ステップS26でYES)、処理はステップS27へ進む。一方、判定部33が手差しトレイ7に用紙がセットされていないと判定した場合、すなわち手差しトレイセンサ26が出力する検知信号76を判定部33が入力しなかった場合(ステップS26でNO)、処理を終了する。ステップS27において、判定部33は手差しトレイ7にセットされた用紙が所謂裏紙であるか否かを判定する。この判定は、ユーザーが設定したジョブ設定情報に基づいて行われる。すなわち、ユーザーが手差しトレイ7から給紙する用紙として所謂裏紙を使用するジョブ設定にしている場合は、手差しトレイ7にセットされた用紙は所謂裏紙であると判定され(ステップS27でYES)、判定部33は第7規制フラグをONし(ステップS28)、処理を終了する。一方、ユーザーが手差しトレイ7から給紙する用紙として所謂裏紙を使用するジョブ設定にしていない場合は、手差しトレイ7にセットされた用紙は所謂裏紙ではないと判定され(ステップS27でNO)、処理を終了する。
図9に戻り、判定部33は規制判定処理(ステップS3)を実行した後、撮影規制が必要であるか否かを規制判定処理の結果に基づいて決定する(ステップS4)。規制フラグが1つでもONになっていれば、判定部33は規制が必要であると判定し(ステップS4でYES)、処理はステップS5へ進む。一方、規制フラグが全てOFFの場合、判定部33は規制が必要ではないと判定し(ステップS4でNO)、処理を終了する。
次に画像処理装置1は規制部34を機能させ規制信号生成処理を実行させる(ステップS5)。図13は規制部34で行われる規制信号生成処理の一例を示すフローチャートである。この処理では、規制部34が端末装置2に送信する規制信号70を規制判定処理の結果及び各規制条件の設定に基づいて生成する。まず規制部34は、警告表示規制及びカメラ禁止規制を端末装置2に実行させる規制信号70を生成するか否かを判定する(ステップS29)。この判定は、規制判定処理においてONされた規制フラグに対応する規制条件の規制態様設定に基づいて行われる。規制態様設定において警告表示規制及びカメラ禁止規制を実行させると設定した規制条件に対応する規制フラグがONしていれば、規制部34は警告表示規制及びカメラ禁止規制を端末装置2に実行させる規制信号70を生成すると判定する。また、警告表示規制のみを実行させると設定した規制条件に対応する規制フラグと、カメラ禁止規制のみを実行させると設定した規制条件に対応する規制フラグとが同時にONしている場合も、規制部34は警告表示規制及びカメラ禁止規制を端末装置2に実行させる規制信号70を生成すると判定する。図4(a)に示す規制態様設定であれば、第1規制フラグがONしている場合や、第2規制フラグと第3規制フラグがONしている場合等であれば、規制部34は警告表示規制及びカメラ禁止規制を端末装置2に実行させる規制信号70を生成すると判定する。規制部34は、警告表示規制及びカメラ禁止規制を端末装置2に実行させる規制信号70を生成すると判定すると(ステップS29でYES)、撮影禁止及び警告表示を実行指示する規制信号70を生成する(ステップS30)。
規制部34は、警告表示規制及びカメラ禁止規制を端末装置2に実行させる規制信号70を生成しないと判定すると(ステップS29でNO)、カメラ禁止規制のみを端末装置2に実行させる規制信号70を生成するか否かを判定する(ステップS31)。規制態様設定においてカメラ禁止規制を実行させると設定した規制条件に対応する規制フラグがONしていれば、規制部34は、カメラ禁止規制のみを端末装置2に実行させる規制信号70を生成すると判定する(ステップS31でYES)。次に規制部34は、カメラ禁止規制のみを実行指示する規制信号70を生成する(ステップS32)。図4(a)に示す規制態様設定であれば、第2規制フラグと第5規制フラグと第6規制フラグと第7規制フラグのうちいずれかがONしていれば、規制部34は警告表示規制及びカメラ禁止規制のみを端末装置2に実行させる規制信号70を生成すると判定する。
規制部34は、カメラ禁止規制のみを端末装置2に実行させる規制信号70を生成しないと判定すると(ステップS31でNO)、警告表示規制のみを端末装置2に実行させる規制信号70を生成する(ステップS31)。規制部34は、いずれかの規制態様に対応する規制信号70を生成した後に、前回信号送信時から所定時間経過しているかを判定し(ステップS34)、所定時間経過していれば(ステップS34でYES)規制信号生成処理を終了する。一方、所定時間経過していなければ(ステップS34でNO)、所定時間経過するまでステップS34の処理を繰り返す。
図9に戻る。規制信号生成処理(ステップS5)が終了すると、規制部34は無線通信部14を介して画像処理装置1の周囲に存在する端末装置2へ規制信号70を30送信する。その後、処理はステップS1へ戻り、端末装置を検知しなくなるか(ステップS2でNO)、判定部33によって撮影規制が必要でないと判定される(ステップS4でNO)まで上述した処理を繰り返す。
次に、図8中のプロセスP4で開始され、プロセスP6で終了する端末装置2の具体的な処理について説明する。図14は、端末装置2で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、端末装置2は撮影規制アプリケーション50を機能させ、通信部51が画像処理装置1から繰り返し送信される規制信号70を受信したか否かを判定する(ステップS35)。通信部51が規制信号70を受信していると(ステップS35でYES)、端末装置2は規制制御部52を機能させ、撮影規制処理を実行する(ステップS36)。
図15は、規制制御部52で行われる撮影規制処理手順の一例を示すフローチャートである。規制制御部52は通信部51が受信した規制信号70の内容を解析し、規制信号70が3種類の規制態様のうち、いずれの規制態様で撮影規制を実行するよう指示しているのかを判定する(ステップS39)。次に規制制御部52は規制信号70の内容が警告表示規制及びカメラ禁止規制を実行指示するものであれば(ステップS40でYES)、警告表示規制及びカメラ禁止規制を開始する(ステップS41)。また、規制制御部52は規制信号70の内容が警告表示規制及びカメラ禁止規制を実行指示するものでなければ(ステップS40でNO)、処理はステップS42に進む。規制制御部52は規制信号70の内容がカメラ禁止規制のみを実行指示するものであれば(ステップS42でYES)、カメラ禁止規制を開始する(ステップS43)。一方、規制信号70の内容がカメラ禁止規制を実行指示するものでなければ(ステップS42でNO)、規制制御部52は警告表示規制を開始する(ステップS44)。規制制御部52は各規制態様に対応した撮影規制を開始すると撮影規制処理を終了する。
図14に戻る。規制制御部52は撮影規制処理を実行した後、又は、ステップS35において通信部51が規制信号70を受信していない場合(ステップS35でNO)、通信部51が規制信号70を受信してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS37)。ここで、この所定時間は、画像処理装置1の状態が、判定部33によって撮影規制が必要な状態であると判定されている期間において、規制部34が断続的に送信する規制信号70の送信間隔より長い又は同じものである必要がある。この所定時間が規制信号70の送信間隔よりも長い又は同じものであれば、画像処理装置1の状態が、判定部33によって撮影規制が必要な状態であると判定されている期間において、規制制御部52は適切に撮影規制を実行することが可能である。通信部51が規制信号70を受信してから所定時間経過していれば(ステップS37でYES)、規制制御部52は、画像処理装置1の状態が、撮影規制が必要な状態ではないと判定し撮影規制を終了する(ステップS38)。一方、通信部51が規制信号70を受信してから所定時間経過していなければ(ステップS37でNO)、処理はステップS35に戻り、通信部51が規制信号70を受信する又は所定時間経過するまでステップS35とステップS37の処理を繰り返す。
以上のように本実施形態の画像処理システム100では、画像処理装置1は、自己の状態に応じて撮影規制が必要か否かを判定し、撮影規制が必要である場合には規制信号70を周辺に存在する端末装置2に送信することにより、端末装置2による盗撮行為を防止する構成である。この構成によれば、画像処理装置1の状態が端末装置2による撮影を規制する必要がある状態でなければ、画像処理装置1の周辺で端末装置2による撮影行為が可能となる。したがって、例えば仕事で画像処理装置1の社内用操作マニュアル等を作成しようとする際に画像処理装置1を端末装置2で撮影可能となる等、従来の撮影規制装置と比較してユーザーの利便性が向上している。
更に、本実施形態の画像処理装置1は、撮影規制を行うための条件を詳細に設定可能である構成である。この構成によれば、管理者は、画像処理装置1が設置される環境に応じた撮影規制条件を設定可能である。したがって、盗撮行為による機密情報漏洩の防止と、ユーザーの利便性確保とのバランスを適切に調整可能である。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。画像処理システム100の構成例、画像処理装置1及び端末装置2のハードウェア構成及び機能構成は第1実施形態と同様である。
図16は画像処理装置1及び端末装置2で行われる動作プロセスを示す図である。まず画像処理装置1は、自身の周囲に存在する端末装置2を検知すると、判定部33を機能させ撮影規制を行う必要があるか否かの判定を行う(プロセスP7)。ここで、判定部33によって撮影規制を行う必要があると判定されると、撮影規制状態へ移行する(プロセスP8)。撮影規制状態へ移行すると、画像処理装置1は規制部34を機能させ規制開始信号70aを生成し、無線通信部14を介して周囲に存在する端末装置2へ規制開始信号70aを送信する(プロセスP9)。端末装置2は規制開始信号70aを受信すると、規制制御部52を機能させ、カメラ42による撮影を規制する(プロセスP10)。規制制御部52による撮影規制は、通信部51が規制開始信号70aを受信したときから規制終了信号70bを受信したときまで実行される。ただし、撮影規制中に端末装置2が画像処理装置1を検知しなくなった際は撮影規制を終了する。画像処理装置1は、判定部33によって画像処理装置1の状態が撮影規制を行う必要がない状態であると判定されると(プロセスP11)、撮影規制実行中の端末装置2へ規制終了信号70bを送信する(プロセスP12)。端末装置2の規制制御部52は通信部51が規制終了信号70bを受信すると撮影規制を終了する(プロセスP13)。
図16中のプロセスP7、P8、P9、P11、P12における画像処理装置1の具体的な動作について説明する。図17は、画像処理装置1で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。ここで、この処理手順は、前回の処理終了時から一定周期で画像処理装置1によって実行される。まず、画像処理装置1は端末装置2の検知処理を実行する(ステップS45)。画像処理装置1は、周囲に端末装置2が存在しない場合は(ステップS46でNO)処理を終了する。一方、端末装置2が存在する場合は(ステップS46でYES)、判定部33を機能させ規制判定処理を実行する(ステップS47)。規制判定処理の具体的内容については第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
判定部33は規制判定処理(ステップS47)を実行した後、撮影規制が必要であるか否かを規制判定処理の結果に基づいて決定する(ステップS48)。規制フラグが1つでもONになっていれば、判定部33は規制が必要であると判定し(ステップS48でYES)、処理はステップS49へ進む。一方、規制フラグが全てOFFの場合、判定部33は規制が必要ではないと判定し(ステップS48でNO)、処理を終了する。
次に画像処理装置1は規制部34を機能させ規制開始信号生成処理を実行させる(ステップS49)。規制開始信号生成処理の具体的内容については第1の実施形態で説明した規制信号生成処理と同様であるため説明を省略するが、本実施形態において、規制態様はカメラ禁止規制のみを実行指示する規制開始信号70aを生成したものとして以下説明を続ける。
規制部34は規制開始信号生成処理(ステップS49)が終了すると、無線通信部14を介して画像処理装置1の周囲に存在する端末装置2へ規制開始信号70aを送信する(ステップS50)。次に画像処理装置1は端末装置検知処理を実行する(ステップS51)。画像処理装置1は、周囲に端末装置2が存在しない場合(ステップS52でNO)は処理を終了し、端末装置2が存在する場合(ステップS52でYES)は判定部33を機能させ規制判定処理を実行する(ステップS53)。判定部33は規制判定処理(ステップS53)を実行した後、撮影規制が必要であるか否かを規制判定処理の結果に基づいて決定する(ステップS54)。規制フラグが1つでもONになっていれば、判定部33は規制が必要であると判定し(ステップS54でYES)、処理はステップS51へ戻る。一方、規制フラグが全てOFFの場合、判定部33は規制が必要ではないと判定する(ステップS54でNO)。判定部33によって規制が必要ないと判定されると、画像処理装置1は規制部34を機能させ、規制終了信号生成処理を実行させる(ステップS55)。規制部34は規制終了信号70bを生成すると、無線通信部14を介して周囲に存在する撮影規制実行中の端末装置2へ規制終了信号70bを送信する(ステップS56)。
図18は、端末装置2で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、端末装置2は撮影規制アプリケーション50を機能させ、通信部51が画像処理装置1から送信される規制開始信号70aを受信したか否かを判定する(ステップS57)。通信部51が規制開始信号70aを受信していない場合は(ステップS57でNO)、処理を終了する。一方、通信部51が規制開始信号70aを受信していると(ステップS57でYES)、端末装置2は規制制御部52を機能させ、撮影規制処理を実行する(ステップS58)。撮影規制処理の具体的内容については第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。撮影規制処理が終了すると、端末装置2は通信部51を機能させ画像処理装置検知処理を実行させる(ステップS59)。本実施形態の端末装置2が行う撮影規制は基本的に、通信部51が規制開始信号70aを受信したときから規制終了信号70bを受信したときまで実行される。そのため規制終了信号70bを受信する前に端末装置2が画像処理装置1周辺の撮影規制領域外へ持ち出された場合に、規制制御部52が実行する撮影規制が終了されなくなってしまう可能性がある。規制制御部52が実行する撮影規制が終了されなくなると、端末装置2の撮影機能が撮影規制領域外でも使用できなくなるため、端末装置2が画像処理装置1を検知しなくなった場合は撮影規制を終了させる必要がある。
ステップS59において通信部51が画像処理装置1を検知しなかった場合(ステップS60でNO)、端末装置2は処理を終了する。ステップS59において通信部51が画像処理装置1を検知すると(ステップS60でYES)、規制制御部52は通信部51が画像処理装置1から送信される規制終了信号70bを受信したか否かを判定する(ステップS61)。通信部51が規制終了信号70bを受信していると(ステップS61でYES)、規制制御部52は撮影規制を終了し(ステップS62)、端末装置2は処理を終了する。一方、通信部51が規制終了信号70bを受信していないと(ステップS61でNO)、処理はS59に戻り、通信部51が画像処理装置1を検知しなくなるか(ステップS60でNO)、規制終了信号70bを受信するまでステップS59〜S61の処理を繰り返す。
本実施形態においては、規制信号生成処理においてカメラ禁止規制のみ実行指示する規制開始信号70aを生成したものとしたため、規制開始信号70aを1度しか送信していない。しかし、これに限られるものではなく、ステップS53の規制判定処理において、規制態様を変更させる必要がある規制フラグがONした場合は(ステップS54でYES)、他の規制態様での撮影規制を実行指示する規制開始信号70aを生成し、端末装置2に再度送信してもよい。
以上のように本実施形態の画像処理システム100では、画像処理装置1は自己の状態に応じて撮影規制が必要か否かを判定し、撮影規制が必要である場合には規制開始信号70aを周辺に存在する端末装置2に送信する。そして、画像処理装置1は撮影規制が必要でない状態になると、規制終了信号70bを撮影規制実行中の端末装置2に送信する構成である。この構成によれば画像処理装置1が撮影規制状態において断続的に規制信号70を端末装置2へ送信していた第1の実施形態と比較して、規制信号70(70a,70b)を送信する回数を減らすことが可能である。したがって、画像処理装置1の処理負担が軽減され、処理時間の短縮、ジョブの実行効率などを向上させることができるようになる。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態について説明する。画像処理システム100の構成例、画像処理装置1及び端末装置2のハードウェア構成及び機能構成は第1実施形態と同様である。
図19は画像処理装置1及び端末装置2で行われる動作プロセスを示す図である。まず端末装置2は自己の周囲に存在する画像処理装置1を検知する(プロセスP14)。次に端末装置2のユーザーがカメラアプリケーション53の起動指示を行う(プロセスP15)。ここで、端末装置2はカメラアプリケーション53の起動指示を受けると、通信部51を機能させ画像処理装置1に規制確認信号73を送信する(プロセスP16)。規制確認信号73は、画像処理装置1の状態が撮影を規制する状態であるか否かを画像処理装置1に確認するための信号である。画像処理装置1は規制確認信号73を受信すると、判定部33を機能させ撮影規制を行う必要があるか否かの判定を行う。ここで判定部33によって撮影規制を行う必要があると判定されると、撮影規制状態へ移行する(プロセスP17)。次に画像処理装置1は規制部34を機能させ、規制信号70を端末装置2に送信する(プロセスP18)。規制信号70を受信した端末装置2は、規制制御部52を機能させカメラ起動規制を行う(プロセスP19)。規制制御部52によってカメラ起動規制が実行されると、カメラアプリケーション53は起動しない。そのため、端末装置2はカメラ機能を使用できず、撮影を行うことができないようになる。次に端末装置2のユーザーが再度カメラアプリケーション53の起動指示を行ったとする(プロセスP20)。端末装置2はカメラアプリケーション53の起動指示を受けると、通信部51を機能させ画像処理装置1に規制確認信号73を送信する(プロセスP21)。画像処理装置1は規制確認信号73を受信すると、判定部33を機能させ撮影規制を行う必要があるか否かの判定を行う。ここで判定部33によって撮影規制を行う必要がないと判定されると、撮影非規制状態へ移行する(プロセスP22)。次に画像処理装置1は許可信号74を生成し端末装置2に送信する(プロセスP23)。許可信号74は、撮影規制を行う必要がないことを端末装置2に伝える信号である。許可信号74を受信した端末装置2は、規制制御部52によるカメラ起動規制は行われず、カメラアプリケーション53が起動される(プロセスP24)。端末装置2はカメラ機能を使用できるようになるため、カメラ42による撮影が可能となる。
図19中のプロセスP17、P18、P22、P23における画像処理装置1の具体的な動作について説明する。図19は、画像処理装置1で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、画像処理装置1は端末装置2が送信する規制確認信号73を受信したか否かを判定する(ステップS63)。画像処理装置1は規制確認信号73を受信していない場合には(ステップS63でNO)、処理を終了し、規制確認信号73を受信している場合には(ステップS63でYES)、判定部33を機能させ規制判定処理を実行させる(ステップS64)。撮影規制処理の具体的内容については第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
判定部33は規制判定処理(ステップS64)を実行した後、撮影規制が必要であるか否かを規制判定処理の結果に基づいて決定する(ステップS65)。規制フラグが1つでもONになっていれば、判定部33は規制が必要であると判定し(ステップS65でYES)、処理はステップS66へ進む。次に画像処理装置1は規制部34を機能させ規制信号生成処理を実行させる(ステップS66)。規制信号生成処理の具体的内容については第1の実施形態で説明した規制信号生成処理と同様であるため説明を省略する。規制部34は規制信号生成処理(ステップS66)が終了すると、無線通信部14を介して、規制確認信号73を送信した端末装置2へ規制信号70を返信し(ステップS67)、処理を終了する。一方、規制判定処理(ステップS64)において規制フラグが全てOFFの場合、判定部33は撮影規制が必要ではないと判定し(ステップS65でNO)、処理は許可信号生成処理へ進む(ステップS68)。次に画像処理装置1は規制部34を機能させ許可信号生成処理を実行させる(ステップS68)。規制部34は許可信号74を生成すると、無線通信部14を介して、規制確認信号73を送信した端末装置2へ許可信号74を返信し(ステップS69)、処理を終了する。
図19中のプロセスP14〜P16、P19〜P21、P24における端末装置2の具体的な動作について説明する。図21は、端末装置2で行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。ここで、この処理手順は、前回の処理終了時から一定周期で端末装置2によって実行される。まず、端末装置2は、画像処理装置1の検知処理を実行する(ステップS70)。端末装置2は、周囲に画像処理装置1が存在しない場合(ステップS71でNO)、処理を終了する。一方、画像処理装置1が存在する場合(ステップS71でYES)は、端末装置2のユーザーによるカメラアプリケーション53の起動指示があるか否かを判定する(ステップS72)。ここで端末装置2のユーザーによるカメラアプリケーション53の起動指示がない場合は(ステップS72でNO)、処理を終了する。端末装置2のユーザーによるカメラアプリケーション53の起動指示がある場合は(ステップS72でYES)、規制制御部52を機能させ、規制確認信号生成処理を実行させる(ステップS73)。
規制確認信号生成処理(ステップS73)が終了すると、端末装置2は通信部51を機能させて規制確認信号73を画像処理装置1へ送信する(ステップS74)。次に、端末装置2は画像処理装置1から返信される信号が規制信号70であるか否かを判定する(ステップS75)。画像処理装置1から返信される信号が規制信号70である場合(ステップS75でYES)、規制制御部52によってカメラ起動規制が実行され(ステップS76)、処理を終了する。一方、画像処理装置1から返信される信号は規制信号70でない場合(ステップS75でNO)、すなわち、画像処理装置1から許可信号74が返信された場合は、カメラアプリケーション53が起動される(ステップS77)。カメラアプリケーション53が起動した後は処理を終了する。
以上、端末装置2が画像処理装置1を検知した時点において、カメラアプリケーション53が起動されていない場合の端末装置2の動作について説明したが、端末装置2が画像処理装置1を検知した時点で、すでにカメラアプリケーション53が起動されている場合も想定される。端末装置2が画像処理装置1を検知した時点でカメラアプリケーション53が起動されている場合、端末装置2が行う処理手順の一例は図22に示すようになる。図22に示す端末装置2が行う処理手順の一例のうち、図21に示す処理手順と異なる部分について説明する。ステップS72aは端末装置2のユーザーによる撮影指示操作があるか否かを判定する(ステップS72a)。すでにカメラアプリケーション53が起動されている状態であるため、ユーザーによる撮影指示操作があったことを契機として規制確認信号生成処理(ステップS73)を実行させる処理手順としている。ステップS76aは、ユーザーが端末装置2に撮影指示操作を行ったあと、通信部51が規制信号70を受信した場合は(ステップS75でYES)、撮影した画像データを破棄し、記憶部46に保存させない。また通信部51が許可信号74を受信した場合には(ステップS75でNO)、撮影した画像データを記憶部46に保存処理を行う(ステップS77a)。
端末装置2が行う処理手順をこのようにすることで、カメラアプリケーション53が起動された状態で画像処理装置1を検知しても、端末装置2のカメラ機能を使用した盗撮によって機密情報が漏洩することを防止することが可能である。
以上のように本実施形態の画像処理システム100では、端末装置2が画像処理装置1を検知したのち、ユーザーが端末装置2のカメラ機能を使用しようとする際に、端末装置2は規制確認信号73を画像処理装置1に送信する。そして、画像処理装置1は規制確認信号73を受信したときの自己の状態に応じて撮影規制が必要か否かを判定し、撮影規制が必要である場合には規制信号70を端末装置2に返信する構成である。この構成によれば端末装置2のユーザーがカメラ機能を使用しようとする際にのみ、画像処理装置1は撮影規制を行う必要があるか否かを判定し、規制信号70等を端末装置2に返信すれば適切に撮影規制を実行させることが可能である。したがって、画像処理装置1は規制確認信号73を受信するまでは、規制判定処理、規制信号送信処理などを行う必要がない。そのため、画像処理装置1の無駄な処理負担が軽減され、処理時間の短縮、ジョブの実行効率などを向上させることができるようになる。また、端末装置2においてもカメラ機能を使用しようとするとき以外は撮影規制処理などの処理を実行する必要がなくなる。したがって、端末装置2の処理負担が軽減され、処理時間の短縮などを向上させることができるようになる。
尚、上述した本実施形態の画像処理システム100では、端末装置2が画像処理装置1を検知したのち、ユーザーが端末装置2のカメラ機能を使用しようとする際に、端末装置2は規制確認信号73を画像処理装置1に送信するものとしたが、これに限られるものではない。端末装置2で行われる処理手順の一例を示すフローチャート(図21、図22)中のステップS72(S72a)の処理を省略したものでもよい。すなわち、端末装置2が画像処理装置1を検知すると(ステップS71でYES)、規制確認信号生成処理(ステップS73)を行い、規制確認信号73を送信するものである(ステップS74)。規制確認信号73を受信した画像処理装置1は自身の状態に応じて規制信号70を送信し、規制信号70を受信した端末装置2は撮影規制を実行する。したがって、端末装置2で行われる処理手順をこのようにしても、画像処理装置1周辺での端末装置2による盗撮行為を防止することが可能である。ただし、ステップS72(S72a)の処理が存在する場合と比べ、端末装置2が規制確認信号73を送信する回数が増え、画像処理装置1は規制判定処理などを実行する回数が増えてしまう。そのため、画像処理装置1及び端末装置2の処理負担を軽減させたい場合はステップS72(S72a)の処理が存在したほうがよい。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態について説明する。図23は本実施形態における画像処理システム100の構成例を示す図である。本構成例は、第1乃至第3実施形態における画像処理システム100の構成例に加え、ユーザーの入退室を管理する入退室管理システム3を備えている。画像処理装置1と入退室管理システム3とは、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して、或いは、Bluetooth(登録商標)や、WiFi,NFC(Near Field Communication)などの無線通信手段を介して、互いにデータ通信を行うことができる構成である。
入退室管理システム3は、各ユーザーの入退室状況を管理するシステムである。この入退室管理システム3は、例えば会社内各部屋の入口に設けられた施錠扉を開錠するための開錠装置と接続されている。開錠装置3aは例えば各ユーザーが所持する社員証などのICカードに記録された情報を読み取り、入室が許可されたユーザーであれば施錠扉を開錠する装置である。入退室管理システム3は、複数の開錠装置3aのそれぞれが読み取った情報や開錠履歴などを取得し、各ユーザーの入退室状況をリアルタイムで管理する。入退室管理システム3はLANなどのネットワークを介して、ユーザーの入退室情報75を画像処理装置1に送信する。
画像処理装置1の記憶部15には各ユーザーが所持する端末装置の情報である端末装置情報21が記憶されている。画像処理装置1は、入退室管理システム3から送信された入退室情報75に基づき、各ユーザーが現在どこにいるのかを把握する。更に、画像処理装置1は記憶部15に記憶された端末装置情報21に基づき各ユーザーが所持する端末装置2がどこに存在するのかをリアルタイムで管理する。
本実施形態の画像処理装置1は、規制信号70の送信対象を、画像処理装置1が設置された部屋に存在する端末装置2に限定する。すなわち、撮影規制領域の範囲が部屋の外にまで及ぶ場合に、廊下など部屋の外に存在する端末装置2を規制信号70の送信対象から除外する。このような部屋の外に存在する端末装置2のカメラ機能によって画像処理装置1が盗撮され、機密情報が漏洩する可能性はないからである。また、廊下など部屋の外に存在する端末装置2を撮影規制の対象とすると、その端末装置2のユーザーはカメラ機能を使用できないことに不便さを感じることがあるからである。
以上のように本実施形態の画像処理システム100では、画像処理装置1と入退室管理システム3とが連携することにより、画像処理装置1は、自己の設置された部屋に存在する端末装置2をリアルタイムに管理可能な構成である。この構成によれば、部屋の外に存在する撮影規制対象とする必要のない端末装置2を撮影規制対象から除外することが可能である。したがって、他の実施形態と比較して、撮影規制対象となる端末装置2の数が低減されることにより、画像処理装置1の処理負担が軽減され処理時間の短縮、ジョブの実行効率などを向上させることができるようになる。また、撮影規制領域内であっても、廊下など部屋の外に存在する端末装置2のユーザーはカメラ機能を使用可能である。そのため、撮影規制が行われることによるユーザーの不満を低減することが可能である。
(変形例)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態で説明した内容のものに限定されるものではなく、種々の変形例を適用することが可能である。
上記実施形態では、端末装置2に撮影規制プログラム47が予めインストールされている場合を例示したが、端末装置2に撮影規制プログラム47が予めインストールされていない場合であっても構わない。この場合は、画像処理装置1が送信する規制信号70が、無線通信部44を介して規制信号70を受信した端末装置2のオペレーティングシステム49に撮影規制を実行させる信号であればよい。このようにすれば、撮影規制プログラム47が何らかの手段でアンインストールされた端末装置2や、撮影規制プログラム47がインストールされていない端末装置2が画像処理装置1の周辺に存在する場合であっても、そのような端末装置2による盗撮行為を防止することが可能である。
また、上記実施形態では、画像処理装置1がコピー機能やスキャン機能、プリント機能、FAX機能、BOX機能などの複数の機能を備えるMFPである場合を例示したが、画像処理装置1は必ずしもMFPに限られない。すなわち、画像処理装置1は、コピー機能、スキャン機能、プリント機能、FAX機能、BOX機能などの複数の機能のうち少なくとも1つの機能を有し、ユーザーによる操作に基づいてジョブの設定や実行を行うものであれば良い。
1 画像処理装置
2 端末装置
3 入退室管理システム(入退室管理装置)
12 操作部(操作手段)
13 ネットワークインタフェース(通信手段)
14 無線通信部(情報受信手段)
16 スキャナ部(原稿読取手段)
17 プリンタ部(印刷手段)
22 原稿給紙トレイセンサ(原稿検知手段)
25 排紙トレイセンサ(用紙検知手段)
30 規制条件設定部(規制条件設定手段)
31 解析部(解析手段)
32 ジョブ制御部(ジョブ制御手段)
33 判定部(判定手段)
34 規制部(規制手段)
42 カメラ(撮影手段)
50 撮影規制アプリケーション(制御手段)
100 画像処理システム

Claims (24)

  1. 撮影手段を備える端末装置と通信を行うことが可能な画像処理装置であって、
    前記画像処理装置の状態に応じて前記端末装置による撮影を規制する必要があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定された場合に、前記端末装置による撮影規制を行う規制手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. ジョブの実行を制御するジョブ制御手段を更に備え、
    前記判定手段は、前記ジョブ制御手段によるジョブの実行状況が待機状態以外の所定の状態である場合に、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. ユーザーによる操作を受け付ける操作手段を更に備え、
    前記判定手段は、前記ジョブ制御手段が前記操作手段に対する操作に基づいてジョブの設定処理を行っている場合に、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記ジョブ制御手段による指示に基づき、プリントジョブを実行して印刷出力を行う印刷手段と、
    前記印刷手段によって排出される印刷用紙を載置する排紙トレイと、
    前記排紙トレイ上の印刷用紙を検知する用紙検知手段と、
    を更に備え、
    前記用紙検知手段が前記排紙トレイ上の印刷用紙を検知している期間において、前記判定手段は、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記判定手段は、印刷手段によって最後に排出される印刷用紙が所定の用紙である場合、前記所定の用紙が排出された後に撮影を規制する必要がないと判定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記ジョブ制御手段による指示に基づき、ユーザーによってセットされた原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取手段を更に備え、
    前記原稿読取手段は、ユーザーによってセットされる原稿を検知するための原稿検知手段を有し、
    前記原稿検知手段が原稿を検知している期間において、前記判定手段は、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記判定手段は、ユーザーによってスキャンジョブが選択されたタイミングで、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置。
  8. ジョブの実行に伴って取得される画像データに機密情報が含まれているか否かを判定する解析手段を更に備え、
    前記判定手段は、前記解析手段が画像データに機密情報が含まれていないと判定した場合に、撮影を規制する必要がないと判定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像処理装置。
  9. 前記解析手段は、ジョブの実行に伴って取得される画像データに所定の文字列又は画像が含まれていない場合に、画像データに機密情報が含まれていないと判定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記解析手段は、前記ジョブ制御手段によって実行対象となるジョブが受け付けられた場合、当該ジョブに含まれるジョブ設定情報に基づき、当該ジョブの実行に伴って取得される画像データに機密情報が含まれるか否かを判定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 用紙を載置する手差しトレイを備え、
    前記判定手段は、前記ジョブ制御手段によってプリントジョブが受け付けられ、当該プリントジョブに含まれるジョブ設定情報において、前記手差しトレイに載置する用紙が印刷済み用紙であることが設定されている場合に、撮影を規制する必要があると判定することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像処理装置。
  12. 前記規制手段は、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定された場合に、前記端末装置の操作画面上に撮影規制に関する警告文を表示させることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像処理装置。
  13. 前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定される規制条件を設定する規制条件設定手段を更に備え、
    前記判定手段は、前記規制条件に基づいて前記ジョブ制御手段によるジョブの実行状況を判定することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の画像処理装置。
  14. 前記規制手段は、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定されている期間において、前記端末装置による撮影規制を行うための規制信号を前記端末装置に断続的に送信することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像処理装置。
  15. 前記規制手段は、前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定されたときに、前記端末装置による撮影規制を開始するための規制開始信号を前記端末装置に送信し、前記判定手段によって撮影を規制する必要がないと判定されたときに、前記端末装置による撮影規制を終了するための規制終了信号を前記端末装置に送信することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の画像処理装置。
  16. 前記端末装置から、前記撮影手段を起動させたことを示す起動情報、又は、前記撮影手段による撮影を行ったことを示す撮影情報を受信する情報受信手段を更に備え、
    前記規制手段は、前記情報受信手段によって前記起動情報又は前記撮影情報が受信されたタイミングで前記判定手段によって撮影を規制する必要があると判定されている場合、前記端末装置による撮影規制を行うための規制信号を前記端末装置に送信することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画像処理装置。
  17. 前記規制手段は、前記端末装置との通信状態が確立されることに伴い、前記端末装置を、撮影規制の対象に設定することを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の画像処理装置。
  18. ユーザーの入退室を管理する入退室管理装置と通信を行う通信手段を更に備え、
    前記規制手段は、前記入退室管理装置によって入室が検知されたユーザーが所持する前記端末装置を、撮影規制の対象に設定することを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の画像処理装置。
  19. 前記規制手段は、前記画像処理装置に予め登録された前記端末装置を、撮影規制の対象とすることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の画像処理装置。
  20. 画像処理装置と通信を行うことが可能な端末装置であって、
    撮影手段と、
    前記画像処理装置と連携して前記撮影手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記画像処理装置の状態に応じて前記撮影手段による撮影を規制することを特徴とする端末装置。
  21. 前記制御手段は、通信可能な前記画像処理装置を検知している状態において、前記撮影手段による撮影を規制することを特徴とする請求項20に記載の端末装置。
  22. 前記制御手段は、前記撮影手段を起動させたとき、又は、前記撮影手段による撮影を行ったときに、前記画像処理装置と通信を行うことにより、前記画像処理装置と連携して前記撮影手段を制御することを特徴とする請求項20又は21に記載の端末装置。
  23. 画像処理装置において実行されるプログラムであって、前記画像処理装置に、
    撮影手段を備えた端末装置との通信を行う通信ステップと、
    前記画像処理装置の状態に応じて前記端末装置による撮影を規制する必要があるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップよって撮影を規制する必要があると判定された場合に、前記端末装置による撮影規制を行う撮影規制ステップと、
    を実行可能とさせることを特徴とするプログラム。
  24. 撮影手段を備えた端末装置において実行されるプログラムであって、前記端末装置に、
    画像処理装置との通信を行う通信ステップと、
    前記画像処理装置の状態に応じて前記撮影手段による撮影を規制する制御ステップと、
    を実行可能とさせることを特徴とするプログラム。
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