JP2019098468A - チャック及びその製造方法 - Google Patents

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民和 西宮
Tamikazu Nishinomiya
民和 西宮
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Abstract

【課題】ボディやマスタージョーに歪みや変形が生じ難く、摺動部位に潤滑油が安定供給できるチャックを提供する。【解決手段】ボディ10の前面を径方向にスライドする複数のマスタージョー20と、潤滑油供給機構とを備える。ボディ10は、複数のキー溝13と収容室11とを有している。マスタージョー20の各々は、キー溝13に嵌合する幅広部22とウェッジ部23とを有している。潤滑油供給機構は、給油口50と収容室11とに連通する潤滑油供給経路を有している。幅広部22におけるウェッジ部23の径方向外側に平坦な幅広摺動面22bが形成され、キー溝13に幅広被摺動面14が形成されている。幅広被摺動面14に、潤滑油供給経路の中間部位を構成する面状凹部52が形成されている。【選択図】図11

Description

ここで開示する技術は、旋盤等に用いられる、工作物(ワーク)を支持するチャックに関する。
図1に、従来のこの種のチャックの断面構造を示す(外観構造については、図6を参照)。ボディ100の前面には、回転軸Jをチャックと一致させた状態でワークを支持するために、径方向にスライドする複数のトップジョー101aが放射状に配置されている。トップジョー101aは、ボディ100に設けられて径方向にスライドするマスタージョー101bに、Tナット101cとともに着脱可能に取り付けられている。
図2に示すように、各マスタージョー101bは、径方向に延びるように設けられた断面T形状のキー溝102に嵌合した状態で、ボディ100に組み付けられている。各マスタージョー101bはまた、ボディ100に設けられているプランジャー103と連結されており、プランジャー103が軸方向にスライドすることで径方向にスライドするように構成されている。
具体的には、プランジャー103が後方にスライドすると、各マスタージョー101bが径方向内側にスライドする。それによってトップジョー101aの径方向内側でワークが支持される。プランジャー103が前方にスライドすると、各マスタージョー101bが径方向外側にスライドする。それによって、ワークの支持が解除される。
図3に示すように、マスタージョー101bの両側には、一対のキー突起104,104が突出している。これらキー突起104,104に、前後の両方向に臨む摺動面105が形成されており(摺動面をドットで示す)、図2に示すように、これら摺動面105が、キー溝102と軸方向に面接触するように構成されている。マスタージョー101bのうち、各キー突起104の側部とキー溝102との間の部位、後方に臨む一対の摺動面105,105の間に僅かに突出した段差部104aとキー溝102との間の部位、及び、段差部104aの両側部とキー溝102との間の部位には、隙間Sが存在している(面で接触しない)。
また、マスタージョー101bの径方向内側に位置する端部の後側には、楔状の突起(ウェッジ部106)が突出しており、このウェッジ部106が、プランジャー103に設けられた楔状の溝に嵌合するように構成されている。ウェッジ部106には、強度を確保するために、径方向に大きく張り出したリブ部106aが設けられている。
摺動面105は、高度な寸法精度と平滑度が要求されるため、研削加工が施されている。具体的には、後方に臨む一対の摺動面105,105の場合、図4に矢印Aで示すように、高精度に位置決めされた研削装置200の研削部位が、各摺動面105に押し付けられて、図3に矢印Bで示すように、摺動方向に沿ってスライド操作される。そうすることで、これら摺動面105は、所定の寸法精度及び平滑度が得られるように研削されている。
前方に臨む一対の摺動面105,105も、これと同様にして研削されている。これと同様のマスタージョーを有するチャックは、特許文献1に開示されている。
また、この種のチャックでは、マスタージョーを円滑に作動させ、かつ、摩耗を抑制するために、摺動部位には常に潤滑油を介在させておく必要がある。そのため、従来のチャックは、摺動部位に潤滑油が供給できるように構成されている(例えば、特許文献2)。
特許第2560114号公報 実開平1−156805号公報
ワークの支持精度を高めるためには、マスタージョーやボディの歪みや変形を抑制し、マスタージョーをボディに安定して支持する必要がある。そうするためには、マスタージョーがボディに支持されている摺動部位の面積を大きくするのが効果的である。
一方、前述したように、摺動部位は、マスタージョーの円滑な作動や、摩耗抑制等のために、常に十分な潤滑油を介在させておく必要がある。それに対し、摺動部位の面積を大きくすると、摺動部位に潤滑油が行き渡り難くなるため、作動不良や耐久性の低下など、不具合が生じるおそれがある。
開示する技術の目的は、ボディやマスタージョーに歪みや変形が生じ難く、ワークを安定して固定できるうえに、摺動部位に潤滑油を安定供給できるチャックを提供することにある。
開示する技術は、互いの回転軸を一致させた状態でワークを支持する複数のジョーがボディの前面に配置されているチャックに関する。
前記チャックは、前記ボディの内部に中心を前記回転軸に一致させた状態で設けられて、回転軸方向にスライドするプランジャーと、前記ジョーを構成するとともに、前記プランジャーのスライドに連動して前記ボディの前面を径方向にスライドする複数のマスタージョーと、前記チャックの内部に潤滑油を供給する潤滑油供給機構とを備える。
前記ボディは、その前面に等間隔で放射状に配置されるとともに、前方に向かって略逆T形状の横断面を有する複数のキー溝と、その中央部に前記複数のキー溝と連通するように設けられて、前記プランジャーが嵌め入れられる収容室とを有している。前記マスタージョーの各々は、前記キー溝の前側部分に嵌合し、前記ボディの前面に露出する幅狭部と、前記キー溝の後側部分に嵌合し、当該キー溝に沿って摺動する幅広部と、前記幅広部の径方向内側に位置する端部から後方に突出し、前記プランジャーと連結されるウェッジ部とを有している。
前記潤滑油供給機構は、前記チャックの外側に露出するように設けられた給油口と、前記給油口と前記収容室とに連通する潤滑油供給経路とを有している。
前記幅広部における前記ウェッジ部の径方向外側の全域に、平坦な幅広摺動面が形成され、前記キー溝の各々に、当該幅広摺動面に面接触する幅広被摺動面が形成されている。前記幅広摺動面及び前記幅広被摺動面の少なくともいずれか一方に、表面に沿って拡がる面状凹部が形成されており、前記面状凹部が、前記潤滑油供給経路の中間部位を構成している。
従って、このチャックでは、ウェッジ部の径方向外側の領域のうち、両サイドのみに摺動面が形成されている従来のチャックと異なり、ウェッジ部の径方向外側の全域が、平坦な幅広摺動面となっている。そして、キー溝の各々には、この幅広摺動面に面接触する幅広被摺動面が形成されている。
その結果、このチャックでは、面積の大きな幅広摺動面と幅広被摺動面との面接触により、マスタージョーに作用する強い力を受け止めることができる。その結果、マスタージョーに歪みや変形が生じ難くなり、ワークの支持精度が向上する。
そして、その面積の大きな幅広摺動面と幅広被摺動面とからなる摺動部位には、給油口と収容室とに連通した潤滑油供給経路の中間部位を構成する面積の大きな面状凹部が形成されている。
従って、給油口から潤滑油を注入すれば、その潤滑油は面状凹部を通って収容室に至るので、薄く拡がる面状凹部であっても安定して充満させることができる。その結果、幅広摺動面と幅広被摺動面とからなる面積の大きな摺動部位に潤滑油を安定供給できる。
好ましくは、前記幅広部の前側部分における前記幅狭部の両側に、平坦な幅狭摺動面が形成され、前記キー溝の各々に、当該幅狭摺動面に面接触する幅狭被摺動面が形成されており、前記幅狭摺動面又は前記幅狭被摺動面に、摺動方向に延びる線状凹部が形成され、前記線状凹部が、前記収容室に連通する導出口と、当該導出口の反対側で前記面状凹部に連通する導入口とを有することにより、前記潤滑油供給経路の下流部位を構成している。
好ましくは、回転軸方向から見たとき、前記面状凹部は、前記幅狭部と重なる領域に形成されているようにするとよい。
好ましくは、前記潤滑油供給経路が、前記導入口から前記幅広摺動面に略直交した状態で貫通する縦孔を含み、前記縦孔が、前記幅狭摺動面及び前記幅狭被摺動面のいずれか一方に形成された中継凹部を介して前記面状凹部と連通しているようにするとよい。
好ましくは、前記幅広部の径方向外側の端面に、前記キー溝との間の隙間を塞ぐ封止部材を取り付けられている。
また、これらチャックを製造するための製造方法では、前記幅広摺動面の摺動方向と直交する方向に仕上加工することにより、当該幅広摺動面を形成するステップを含むのが好ましい。
開示する技術によれば、ボディやマスタージョーに歪みや変形が生じ難くなって、ワークを安定して固定できるうえに、摺動部位に潤滑油を安定供給できるようになる。
チャックの断面構造を示す概略図である(従来例)。 図1における矢印I方向から見た概略図である(従来例)。 マスタージョーを示す概略斜視図である(従来例)。 図3における矢印II方向から見た概略図である(従来例)。 ボディのキー溝の部分を前方から見た概略図である(従来例)。 実施形態のチャックを示す概略斜視図である。 図6における矢印III−IIIで切断した概略側断面図である。マスタージョーは閉じ側にある状態を示している。 チャックの主な部材の分解斜視図である。 マスタージョーの後側を示す概略斜視図である。 マスタージョーの前側を示す概略斜視図である。 ボディのキー溝の部分を径方向外側から見た概略図である。 図6における矢印III−IIIで切断した概略側断面図である。マスタージョーは開き側にある状態を示している。 マスタージョー及びプランジャーを前方から見た概略図である。 ボディのキー溝の部分を前方から見た概略図である。 チャックの変形例の要部を示す概略斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
<チャックの構造>
図6、図7に、本実施形態のチャック1を示す。チャック1は、厚みの大きな円盤状の外観を有し、旋盤等の工作機械2に、回転軸Jを中心に所定の方向に回転するように取り付けられる。チャック1は、加工の際に、互いの軸を回転軸Jに一致させた状態でワークを強固に支持する。
なお、説明では、チャック1の工作機械2への取り付け側を「後」とし、チャック1のワークの支持側を「前」とする。また、回転軸Jが延びる方向を「軸方向」とし、回転軸Jの周りの方向を「周方向」とし、回転軸Jに対して半径ないし直径の方向を「径方向」とする。また、「径方向の内側」は、径方向のうち、チャック1の中心側、つまりは回転軸Jが有る側を示し、「径方向の外側」は、チャック1の外周側を示す。
図8にも示すように、チャック1は、ボディ10、マスタージョー20、プランジャー40などで構成されている。ボディ10の前面には、ワークを支持する複数(2つ以上あればよいが、本実施形態では3つ)のトップジョー30が周方向に等間隔で配置されている。
なお、ボディ10やマスタージョー20には、グリス(潤滑油の一例)をチャック1の内部に供給するための機構(潤滑油供給機構)が設けられているが、これについては別途後述する。
マスタージョー20は、ボディ10の前面を径方向にスライドするように設けられている。トップジョー30は、Tナット31と共に、マスタージョー20にボルトで着脱可能に取り付けられていて、それによってジョーが構成されている。トップジョー30はマスタージョー20と一体に構成してもよい。
トップジョー30は、用途に応じて様々な形状があるが、本実施形態では、直方体形状に形成されていて、その径方向内側の端面がワークの支持部位となっている。トップジョー30の支持部位を径方向外側に配置することで、円筒体などのワークを、その内側から支持する場合もある。
ボディ10は、厚みの大きな円盤状の外観を有する金属部材からなる。ボディ10の後側は、複数の取付ボルトによって図示しない工作機械のスピンドルに固定される。ボディ10の後側に臨む中央部位には、円筒状の収容室11が開口した状態で形成されている。ボディ10の前面の中央部位には、円形の開口12が収容室11に連通するように形成されている。ボディ10の前面は、回転軸Jに直交する平坦面となっている。
ボディ10の前面には、周方向に等間隔で配置された3つのキー溝13が形成されている。各キー溝13は、収容室11の周囲から径方向外側に向かって放射状に延びていて、ボディ10の外周面と収容室11との間を貫通している。各キー溝13は、前方に向かって略逆T形状の横断面を有している。
具体的には、各キー溝13は、ボディ10の前面に開口する相対的に幅(周方向の大きさに相当、以下同様)の狭い前側部分(前側摺動部13a)と、前側部分の後方に連なる相対的に幅の広い後側部分(後側摺動部13b)とで構成されている。
プランジャー40は、その中心を回転軸Jに一致させた状態で、軸方向にスライドするように収容室11に嵌め入れられている。図8に示すように、プランジャー40は、収容室11の内周面に外周面が面接触して摺動する略円筒状の金属塊からなり、その外周部に、各キー溝13の配置に合わせて配置された3つのウェッジ収容溝41を有している。
各ウェッジ収容溝41は、径方向外側に向かって略逆T形状の横断面を有している。具体的には、各ウェッジ収容溝41は、プランジャー40の外周面に開口する、相対的に幅の狭い、径方向外側の部分(遊嵌被スライド部41a)と、外側部分の内方に連なる相対的に幅の広い、径方向内側の部分(摺動被スライド部41b)とで構成されている。
摺動被スライド部41bの幅方向における両端部の各々には、径方向に対向する一対の摺動被スライド面42,42が形成されている。これら摺動被スライド面42は、高度な寸法精度及び平滑度を有するように研削が施されている。
また、各ウェッジ収容溝41は、前方に向かって中心側に傾斜するように形成されている。具体的には、各ウェッジ収容溝41は、後方から前方に向かうに従って径方向を中心側に近づくように、所定の角度で傾斜している。
プランジャー40の後部には、円筒状の連結体43が固定されている。プランジャー40は、この連結体43を介して図示しないシリンダに接続される。そうすることにより、プランジャー40は、工作機械2によって軸方向にスライドするように制御される。
(マスタージョー20)
図8に示すように、各マスタージョー20は、各キー溝13及び各ウェッジ収容溝41に嵌合した状態で、ボディ10に組み込まれている。図9及び図10に、マスタージョー20の詳細な構造を示す。マスタージョー20は、硬質な金属部材からなる。
マスタージョー20は、幅狭部21、幅広部22、ウェッジ部23などで構成されている。幅狭部21は、キー溝13の前側摺動部13a(前側部分)に嵌合してボディ10の前面に露出する部分を構成している。幅広部22は、幅狭部21の後側に連続する部分であり、キー溝13の後側摺動部13b(後側部分)に嵌合する部分を構成している。ウェッジ部23は、幅広部22の径方向内側に位置する端部から後方に突出する部分であり、収容室11に配置され、プランジャー40と連結される部分を構成している。
幅狭部21は、径方向に延びる角柱形状を有しており、ボディ10から露出する部位には、前方に向かって略逆T形状の横断面を有し、径方向に延びるナット溝21aと、その両側に拡がるセレーション加工が施された一対の接合部21b,21bとが設けられている。
ナット溝21aには、Tナット31がスライド可能な状態で嵌合される。セレーション加工が施されたトップジョー30の被接合部(図示せず)が各接合部21bに接合された状態で、トップジョー30は、Tナット31に締結される。そうすることにより、トップジョー30は、位置決めされた状態でマスタージョー20と一体化される。
幅広部22は、幅狭部21よりも大きい幅を有し、幅狭部21の両側に突出する部分(キー突起に相当)を有している。これら幅広部22の前側部分における幅狭部21の両側には、幅狭部21に沿って延びる平坦な摺動面(幅狭摺動面22a)が形成されている。これら幅狭摺動面22a,22aは、いずれも高度な寸法精度及び平滑度を有するように研削が施されている。
そして、このマスタージョー20では、幅広部22におけるウェッジ部23の径方向外側の全域に、平坦な摺動面(幅広摺動面22b)が形成されている。幅広摺動面22bも、高度な寸法精度及び平滑度を有するように仕上加工、具体的には研削が施されている。幅広摺動面22bは、従来と異なり、幅方向(摺動方向と直交する方向)にスライドすることによって研削されている。
具体的には、図9に示すように、研削装置200の研削部位が幅広摺動面22bに押し付けられて、白抜き矢印Dで示すように幅方向に沿ってスライド操作される。そうすることで、幅広摺動面22bは、所定の寸法精度及び平滑度が得られるように研削されている。それにより、幅広摺動面22bは、面接触した状態で径方向及び周方向の双方に摺動可能な、段差の無い平滑面となっている。
ウェッジ部23の幅は、幅狭部21よりも大きく形成されている。このマスタージョー20の場合、ウェッジ部23は、幅広部22と同じ幅を有し、ウェッジ部23の側端面と幅広部22の側端面とが連続する同一平面となっている。
ウェッジ部23は、摺動被スライド部41b(径方向内側の部分)に嵌合する摺動スライド部23aと、遊嵌被スライド部41a(径方向外側の部分)に嵌合する遊嵌スライド部23bとを有している。遊嵌スライド部23bの幅は遊嵌被スライド部41aの幅よりも小さく形成され、摺動スライド部23aの幅は摺動被スライド部41bの幅よりも小さく形成されている。
摺動スライド部23aの幅方向における両端部の各々には、径方向の内側及び外側の各々に面する研削された摺動スライド面24が形成されている。それにより、これら摺動スライド面24,24が摺動被スライド面42に面接触し、ウェッジ収容溝41に沿って摺動するように構成されている。
ウェッジ部23の幅が大きくなったことにより、ウェッジ部23の径方向における厚みは小さくしても十分な強度を確保できる。それにより、遊嵌スライド部23bは、幅広摺動面22bの縁から拡がって幅広摺動面22bと略直交する幅広端面25を有し、この幅広端面25が遊嵌被スライド部41aの内側に位置するように構成されている。そうすることで、図7に示すように、ウェッジ部23は、ウェッジ収容溝41に嵌め入れられた状態では、プランジャー40の外に出ないように、ウェッジ収容溝41の内側に収容されている。
(キー溝13)
図11に示すように、前側摺動部13aの幅は幅狭部21の幅と略同一の大きさに形成されている。一方、後側摺動部13bの幅は幅広部22よりも僅かに大きく形成されている。それにより、幅狭部21の各側面は、前側摺動部13aの内面(周方向に臨む面)に面接触して摺動する。一方、幅広部22の各側面と、後側摺動部13bの周方向に臨む面との間には、隙間Sが存在している。
そして、幅広部22の厚みは、後側摺動部13bにおける軸方向の大きさと略同一に形成されている。そして、キー溝13の底面に当たる後側摺動部13bの前方に臨む面(幅広被摺動面14)、及び、前側摺動部13aの両側に張り出した後側摺動部13bの後方に臨む面(幅狭被摺動面15)は、いずれも研削が施された平滑面となっている。それにより、マスタージョー20がキー溝13に嵌め入れられることにより、各幅狭被摺動面15は各幅狭摺動面22aと面接触し、幅広被摺動面14は幅広摺動面22bと面接触している。
プランジャー40が軸方向にスライドすることに連動して、各マスタージョー20は、径方向にスライドして変位する。すなわち、図7に示すように、各マスタージョー20が、径方向内側にスライドした位置から、プランジャー40を前方にスライドさせると、図12に白抜き矢印Eで示すように、各マスタージョー20は、径方向外側にスライドする。逆に、プランジャー40を後方にスライドさせると、各マスタージョー20は、径方向内側にスライドする。
例えば、径方向内側でワークを支持する場合には、図12に示すような状態からプランジャー40を後方にスライドさせ、各マスタージョー20を径方向内側にスライドさせる。そうすることで、トップジョー30の径方向内側の端面でワークが支持される。
このとき、図1の従来例に示したのと同様に、トップジョー30の径方向内側の端面には、径方向外側に向く強い力を受ける。更に、マスタージョー20の後側は、ウェッジ収容溝41の摺動被スライド部41bにおける各摺動被スライド面42と、ウェッジ部23の摺動スライド部23aにおける各摺動スライド面24との接触部位を介して、プランジャー40から径方向内側に向く強い力を受ける。それにより、マスタージョー20には、径方向外側が後方に向かい、かつ径方向内側が前方に向かうように回動する強いモーメント(捩り力)が作用する。
従来であれば、図3や図4に示したように、摺動面を形成する際、摺動方向に研削していたため、ウェッジ部106の径方向外側には、研削されていない段差のある無研削部位が存在している。その無研削部位の両側にのみ摺動面が形成されていて、これら摺動面と、前方に臨む摺動面とを介して捩る力を受け止めていた。
これら接触面積の小さい領域を介して強い捩り作用を受け止めていたため、マスタージョー101bに歪みや変形が生じ易く、トップジョー30が浮き上がるなど、支持精度に悪影響を与えるおそれがあった。
それに対し、このチャック1では、マスタージョー20の後方に臨む摺動面を形成する際、摺動方向と直交する方向に研削することで、マスタージョー20の幅広部22に、幅方向に大きく拡がる幅広摺動面22bが形成されている。そして、この幅広摺動面22bの全域が、図11に示すように、ボディ10に形成されたキー溝13の幅広被摺動面14と面接触するように形成されている。
なお、ここでいう面接触は、幅広摺動面22bの全域が完全に面で接触しているのが好ましいが、グリス供給経路用の溝(穴)や、研削加工を容易にするための逃げ溝(穴)等に伴う非接触の存在は含み得る。また、ワークを支持した時には、モーメントの作用で、キー溝13に対してマスタージョー20が傾き、幅広被摺動面14の径方向の外側の部分が強く幅広被摺動面14に面接触するため、径方向内側の部分が幅広被摺動面14に非接触になり得る。その場合でも、マスタージョー20は、キー溝13に対し、従来よりも大きな面積で接触する。
従って、このチャック1では、面積の大きな幅広摺動面22bと幅広被摺動面14との面接触により、マスタージョー20に作用する強い捩り力の一方を受け止めることができる。その結果、マスタージョー20に歪みや変形が生じ難くなるとともに、トップジョー30の浮き上がりが小さくなり、ワークの支持精度が向上して、ワークを安定して支持できるようになっている。
更に、幅広摺動面22bを形成する際、摺動方向と直交する方向に研削したことで、従来、両側の摺動面の間の距離よりも狭くしなければならないという、ウェッジ部23の幅の制約が無くなり、ウェッジ部23は、幅狭部21よりも大きな幅に形成されている。それにより、ウェッジ部23の強度が高まり、ウェッジ部23の強度を確保するために、径方向に大きく張り出すリブ部106aを設ける必要がなくなって、ウェッジ部23はプランジャー40に収容されている。
その結果、ボディ10にリブ部106aとの接触を回避する凹部(図1、図5の符号107参照)を形成する必要が無くなり、ボディ10の剛性も向上している。
また、従来であれば、図5に示したように、ウェッジ部106の幅が狭いので、ウェッジ部106も歪みや変形が生じ易くなっている。それに対し、このチャック1では、ウェッジ部23の幅が広いので、ウェッジ部23も歪みや変形が生じ難くなっている。
更に、従来のように、ウェッジ部の幅が狭いと、図5に白抜き矢印で示したように、プランジャー103からボディ100に作用する力が、ボディ100の周方向の3箇所に偏って集約される。そのため、ボディ100に大きな歪みが生じ易い。
それに対し、このチャック1では、各マスタージョー20の摺動スライド部23aにおける幅方向の各端部が、周方向に拡がって分散するように配置されている。具体的には、図13A及び図13Bに示すように、各マスタージョー20の摺動スライド部23aにおける幅方向の各端部(詳細には、各端部における径方向の内側又は外側の隅部)の6箇所が、周方向に略等間隔で位置、すなわち、中心角θが略60度となる間隔で位置するように配置されている。
また、図13Bに白抜き矢印で示すように、プランジャー40からボディ10に力が作用する。プランジャー40の外周面は、収容室11の内周面に面接触しているため、その力は、白抜き矢印で示すように、ボディ10を押し広げるように作用する。
その力の作用する方向が、周方向の略等間隔に位置する6箇所に分散されているので、ボディ10の歪みや変形を抑制することができる。
例えば、簡易モデルを用いた演算によれば、作用する力の大きさが同じ場合、周方向の等間隔に位置する3箇所に集約してボディに力が作用する場合に比べて、周方向の等間隔に位置する6箇所に分散してボディに力が作用する場合の方が、ボディの歪みを10分の1程度に抑制できることが確認されている。
このように、実施形態で開示したチャック1によれば、ボディ10やマスタージョー20に歪みや変形が生じ難くできるので、ワークを精度高く安定して支持できるようになる。
(潤滑油供給機構)
摺動部位は、マスタージョー20の円滑な作動や、摩耗抑制等のために、常に十分な潤滑油を介在させておく必要がある。それに対し、摺動部位の面積を大きくすると、摺動部位にグリスが行き渡り難くなる。そのため、作動不良や耐久性の低下など、不具合が生じるおそれがある。
そこで、このチャック1では、幅広摺動面22b及び幅広被摺動面14からなる摺動部位を含め、簡単な構造で、摺動部位の全域にグリスを行き渡らせることができるように工夫が施されている。
図7、図9等に示すように、このチャック1では、チャック1の外側に露出する、各マスタージョー20の径方向外側に臨む端面に、グリスニップル50(給油口の一例)が設けられている。グリスニップル50には、図示を含め、詳細は省略するが、グリスガン等を用いてグリスが注入できるとともに、注入したグリスの逆流を防止する逆流防止機構が設けられている。
グリスニップル50は、ボディ10やマスタージョー20に設けられた潤滑油供給経路を介して収容室11に連通している。潤滑油供給経路は、各マスタージョー20に対応して設けられているが、いずれも構造は同じであるため、その1つについて具体的に説明する。
潤滑油供給経路は、導入孔51、面状凹部52、中継凹部53、縦孔54、線状凹部55などで構成されている。なお、潤滑油供給機構は、グリスニップル50や潤滑油供給経路によって構成されている。
導入孔51は、図7、図9に示すように、マスタージョー20に形成されている。導入孔51は、マスタージョー20の略中央部までグリスニップル50から径方向内側に延びる上流部51aと、幅広摺動面22bの略中央部に開口を有し、その開口から軸方向に延びて上流部51aに接続された下流部51bとで構成されている。
面状凹部52は、図7、図8、図11、図13Bに示すように、ボディ10の、幅広被摺動面14の中央部に形成されている。面状凹部52は、上面視が略矩形の底の浅い凹みからなり、幅広被摺動面14の表面に沿って薄く拡がるように形成されている。
図11に示すように、導入孔51は、マスタージョー20がスライドする範囲において、面状凹部52と常に連通するように構成されている。面状凹部52は、幅広摺動面22bによってその上側の開口部分が封止され、潤滑油供給経路の中間部位を構成している。
面状凹部52は、図13A、図13Bに示すように、軸方向から見たとき、幅狭部21(前側摺動部13a)と重なる領域に形成されている。すなわち、軸方向から見たとき、マスタージョー20の両側にある幅狭摺動面22aと重なる領域を避けて形成されている。このような領域に面状凹部52を形成することで、キー溝13の前側摺動部13aに一般的なエンドミルを挿入して切削することにより、面状凹部52を容易に形成できる。
中継凹部53は、図9や図10に示すように、マスタージョー20の、幅広摺動面22bに形成されている。中継凹部53は、円形の凹みからなり、互いに離れた位置に複数形成されている。各中継凹部53は、図13Aに示すように、軸方向から見たとき、幅狭部21(前側摺動部13a)と幅広部22(後側摺動部13b)との境界部分を跨いでこれらと重なる領域に形成されている。
図11に示すように、各中継凹部53は、その一部が面状凹部52と常に連通するように構成されている。
縦孔54は、図9、図10、図11に示すように、マスタージョー20に2つ形成されている。各縦孔54は、各幅狭摺動面22aの径方向外側の端部に偏った位置に開口する導入口54aから幅広摺動面22bに略直交した状態で貫通するように形成されている。各縦孔54は、中継凹部53と連通するように構成されている。
このように、縦孔54及び中継凹部53を構成することで、高負荷領域での面接触する面積が減るのを回避することが可能になり、安定したマスタージョー20の支持が実現できる。
線状凹部55は、図10や図13Aに示すように、マスタージョー20に2つ形成されている。各線状凹部55は、線状の溝であり、各幅狭摺動面22aの幅方向の中間部に、摺動方向に延びるように形成されている。線状凹部55の径方向外側の端部は、幅狭摺動面22aの面上に位置しており(幅狭摺動面22aを貫通していない)、導入口54aと連通している。
一方、線状凹部55の径方向内側の端部は、幅狭摺動面22aを貫通し、収容室11に連通する導出口55aが形成されている。図11に示すように、線状凹部55は、幅狭被摺動面15によってその上側の開口部分が封止され、潤滑油供給経路の下流部位を構成している。
グリスニップル50からグリスが注入されると、そのグリスは、導入孔51を通って面状凹部52に導入される。面状凹部52に導入されたグリスは、面状凹部52を拡がって面状凹部52に充満する。面状凹部52にグリスが充満すると、更に注入されるグリスは、各中継凹部53に導入され、中継凹部53がグリスで満たされると、各縦孔54に流入する。
各縦孔54に流入したグリスは、導入口54aから各線状凹部55に導入される。更にグリスが注入されることで、各線状凹部55もグリスが充満し、導出口55aを通じて収容室11に入り込む。潤滑油供給経路の出口は導出口55aのみとなっているので、十分量のグリスを注入することで、導入孔51、面状凹部52、中継凹部53、縦孔54、及び線状凹部55の全域にグリスを満たすことができ、収容室11にもグリスを供給することができる。
幅広摺動面22b及び幅広被摺動面14からなる摺動部位には、面状凹部52や中継凹部53が形成されているので、面積が大きくても、グリスを広範囲に行き渡らせることができる。幅狭摺動面22a及び幅狭被摺動面15からなる摺動部位にも、線状凹部55が形成されているので、細長い摺動部位であってもグリスを広範囲に行き渡らせることができる。
更に、各導出口55aは、図9、図10に示すように、ウェッジ部23の、摺動スライド面24が形成されている摺動スライド部23aの端部に位置しているので、摺動スライド面24及び摺動被スライド面42からなる摺動部位にもグリスを行き渡らせることができる。
マスタージョー20が径方向にスライドすることによって、グリスは更に拡がる。また、チャック1が回転することで、その遠心力により、収容室11に流入したグリスは、ウェッジ部23の表面を伝って径方向外側にも回り込む。
それにより、マスタージョー20の摺動部位の全域にグリスを安定して行き渡らせることができる。
(変形例)
図14に、潤滑油供給機構の変形例を示す。面状凹部52、中継凹部53、縦孔54、及び線状凹部55等、基本的な構成は、前述した構成と同じであるため、その説明は省略する。
変形例の潤滑油供給機構では、グリスニップル50(給油口)や導入孔51が、マスタージョー20ではなく、ボディ10に設けられている。そして、マスタージョー20の、幅広部22の径方向外側の端面には、キー溝13との間の隙間Sを塞ぐ封止部材60が取り付けられている。
グリスニップル50は、ボディ10におけるキー溝13の下方部位に設けられている。導入孔51は、ボディ10に形成されており、導入孔51の下流部は、面状凹部52の底面に形成された開口に連通している。
封止部材60は、カバー部61、止板部62などで構成されている。カバー部61は、幅広部22の端面よりも面積が大きく、キー溝13の摺動部13bの内縁に圧接するゴム等の弾性部材からなる。止板部62は、幅広部22の端面と略同じサイズの金属板等の剛性部材からなる。カバー部61及び止板部62を貫通する止めネジをマスタージョー20に締結することにより、カバー部61が止板部62によって幅広部22の端面に圧着されている。
チャック1は、使用時に高速で回転するため、マスタージョー20の周りに位置する摺動部位に供給されたグリスは、遠心力によって、経時的に径方向外側へと移動する。
前述したように、幅広部22の各側面と、後側摺動部13bの周方向に臨む面との間には、隙間Sが存在している。幅広部22は摺動部位になっているため、経時的にその両端部の隙間Sにグリスが漏れ出し、その隙間Sを通じて、グリスがチャックの外に漏れ出すようになる。
それに対し、この変形例では、その隙間Sが封止部材60によって塞がれているので、グリスの漏れ出しを防止できる。その結果、グリスの減少が抑制されるので、グリスの補充を行わなくても、長期にわたってチャックの安定した作動を確保できる。作業時のグリス汚れを抑制できる利点もある。
なお、本発明にかかるチャックは、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、ジョーの個数は3つに限らない。2つや4つ以上であってもよい。面状凹部52は幅広摺動面22bに形成してもよい。線状凹部55も幅狭被摺動面15に形成してもよい。中継凹部53も幅広被摺動面14に形成してもよい。また、これら面状凹部52、線状凹部55、及び中継凹部53は、幅広摺動面22b及び幅広被摺動面14の双方や幅狭摺動面22a及び幅狭被摺動面15の双方に形成してもよい。
仕上加工の方法は、研削としたが、これに限らない。例えば、研磨や切削などであってもよい。高精度な加工ができる仕上加工が好ましい。
また、中継凹部53の形状は、円形の凹みに限らない。例えば、周方向や径方向、又は交差(X状)して延びる一対の線状の凹み(細長い溝)であってもよいし、周方向及び径方向に延びる線状の凹みが互いに連なった矩形枠状の凹みであってもよい。実施形態では、チャックがワークの外側を把握する場合を示したが、チャックがワークの内側を把握する場合もあり得る。
1 チャック
10 ボディ
11 収容室
13 キー溝
14 幅広被摺動面
20 マスタージョー
21 幅狭部
22 幅広部
22b 幅広摺動面
23 ウェッジ部
40 プランジャー
50 グリスニップル(給油口)
51 導入孔(潤滑油供給経路)
52 面状凹部(潤滑油供給経路)
53 中継凹部(潤滑油供給経路)
54 縦孔(潤滑油供給経路)
54a 導入口
55 線状凹部(潤滑油供給経路)
55a 導出口
S 隙間
J 回転軸

Claims (6)

  1. 互いの回転軸を一致させた状態でワークを支持する複数のジョーがボディの前面に配置されているチャックであって、
    前記ボディの内部に中心を前記回転軸に一致させた状態で設けられて、回転軸方向にスライドするプランジャーと、
    前記ジョーを構成するとともに、前記プランジャーのスライドに連動して前記ボディの前面を径方向にスライドする複数のマスタージョーと、
    前記チャックの内部に潤滑油を供給する潤滑油供給機構と、
    を備え、
    前記ボディは、
    その前面に等間隔で放射状に配置されるとともに、前方に向かって略逆T形状の横断面を有する複数のキー溝と、
    その中央部に前記複数のキー溝と連通するように設けられて、前記プランジャーが嵌め入れられる収容室と、
    を有し、
    前記マスタージョーの各々は、
    前記キー溝の前側部分に嵌合し、前記ボディの前面に露出する幅狭部と、
    前記キー溝の後側部分に嵌合し、当該キー溝に沿って摺動する幅広部と、
    前記幅広部の径方向内側に位置する端部から後方に突出し、前記プランジャーと連結されるウェッジ部と、
    を有し、
    前記潤滑油供給機構は、
    前記チャックの外側に露出するように設けられた給油口と、
    前記給油口と前記収容室とに連通する潤滑油供給経路と、
    を有し、
    前記幅広部における前記ウェッジ部の径方向外側の全域に、平坦な幅広摺動面が形成され、前記キー溝の各々に、当該幅広摺動面に面接触する幅広被摺動面が形成されており、
    前記幅広摺動面及び前記幅広被摺動面の少なくともいずれか一方に、表面に沿って拡がる面状凹部が形成されており、
    前記面状凹部が、前記潤滑油供給経路の中間部位を構成しているチャック。
  2. 請求項1に記載のチャックにおいて、
    前記幅広部の前側部分における前記幅狭部の両側に、平坦な幅狭摺動面が形成され、前記キー溝の各々に、当該幅狭摺動面に面接触する幅狭被摺動面が形成されており、
    前記幅狭摺動面又は前記幅狭被摺動面に、摺動方向に延びる線状凹部が形成され、
    前記線状凹部が、前記収容室に連通する導出口と、当該導出口の反対側で前記面状凹部に連通する導入口とを有することにより、前記潤滑油供給経路の下流部位を構成しているチャック。
  3. 請求項2に記載のチャックにおいて、
    回転軸方向から見たとき、前記面状凹部が前記幅狭部と重なる領域に形成されているチャック。
  4. 請求項3に記載のチャックにおいて、
    前記潤滑油供給経路が、前記導入口から前記幅広摺動面に略直交した状態で貫通する縦孔を含み、
    前記縦孔が、前記幅狭摺動面及び前記幅狭被摺動面のいずれか一方に形成された中継凹部を介して前記面状凹部と連通しているチャック。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のチャックにおいて、
    前記幅広部の径方向外側の端面に、前記キー溝との間の隙間を塞ぐ封止部材が取り付けられているチャック。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のチャックを製造するための製造方法であって、
    前記幅広摺動面の摺動方向と直交する方向に仕上加工することにより、当該幅広摺動面を形成するステップを含む製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP4021672A4 (en) * 2019-08-28 2023-09-27 Hardinge, Inc. CHUCK WITH IMPROVED GRIPPER STROKE

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