JP2019097627A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出効果を高めた遊技機を提供する。【解決手段】スーパーリーチAとなる場合には、(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。リーチ演出の導入部分が終了する等、リーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。【選択図】図41

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
リーチ演出の開始時に、リーチ演出の種類を報知するタイトル表示を行う遊技機が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2016−101428号公報
特許文献1に記載されたような遊技機において、演出効果を高めることが望まれる。
この発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、演出効果を高めた遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、
前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図41(D)、(F))。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
ところで、例えば、特開2015−156952(先行技術1)には、通常状態に比べて小当り遊技状態に制御される頻度(例えば、単位時間あたりの小当り発生頻度)が高い特殊状態に制御可能な遊技機において、特別可変入賞装置(アタッカー)に遊技球の流下速度を遅延させる遅延手段を構成することにより、小当り遊技状態に制御されたときにアタッカーへの遊技球の入賞割合を高めることが記載されている。また、例えば、特開2010−200902(先行技術2)には、設定値を変更可能な遊技機において、設定値を3段階のうちいずれかに変更することで、通常状態における大当り確率が変更され、確変状態における大当り確率は変更されないことが記載されている。しかしながら、上記した先行技術1と先行技術2とを組み合わせても、特殊状態に制御可能な遊技機において設定値に応じて大当り確率が変化するのみであり、遊技性に改善の余地があった。
この問題を解決するために、手段Aの遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
複数の設定値のうちのいずれかに設定可能な設定手段と、
設定された設定値に基づいて、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段と、
遊技者にとって有利であり前記有利状態とは異なる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段と、
非特別状態と、当該非特別状態よりも前記所定状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態)とに制御可能である特別状態制御手段と、を備え、
設定された設定値に応じて、前記特別状態における有利度合(例えば、獲得賞球期待度)が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、設定値に応じて特別状態における有利度合を変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A1の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
非特殊状態と、当該非特殊状態よりも前記有利状態に制御されやすい特殊状態とに制御可能である特殊状態制御手段を備え、
前記特別状態制御手段は、前記有利状態に制御されるまで前記特別状態に制御可能であり、
設定された設定値に応じて、前記非特殊状態及び前記特殊状態において前記有利状態に制御される割合が異なり、
設定された設定値にかかわらず、前記所定状態に制御される割合は同じである、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特殊状態(例えば高確状態)や非特殊状態(例えば低確状態)において有利状態に制御される(大当りする)割合が設定値に応じて異なるので、次に大当りするまでに要する可変表示の回数の期待値(いわゆる、はまり易さ)が設定値に応じて異なることになるが、所定状態に制御される(小当りする)割合は変わらない。その結果、大当りするまで継続可能な特別状態で制御される期間(可変表示の回数)の期待値が異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A2の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
非特殊状態と、当該非特殊状態よりも前記有利状態に制御されやすい特殊状態とに制御可能である特殊状態制御手段を備え、
前記特別状態制御手段は、前記有利状態に制御されるまで前記特別状態に制御可能であり、
設定された設定値に応じて、前記非特殊状態及び前記特殊状態において前記有利状態に制御される割合が異なり、
設定された設定値に応じて、前記所定状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特殊状態(例えば高確状態)や非特殊状態(例えば低確状態)において有利状態に制御される(大当りする)割合が設定値に応じて異なるので、次に大当りするまでに要する可変表示の回数の期待値が設定値に応じて異なることになり、かつ、所定状態に制御される(小当りする)割合も設定値に応じて異なる。その結果、大当りするまで継続可能な特別状態で制御される期間(可変表示の回数)の期待値が異なるとともに、特別状態における小当り発生頻度も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A3の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、を備え、
設定された設定値に応じて、前記特別状態において前記可変装置が前記第1状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において可変装置が第1状態(例えば、開状態)に制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A4の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、
非特定開放パターンと、当該非特定開放パターンよりも前記所定可変装置に遊技媒体が流下し易い特定開放パターンとで、前記可変装置の状態を制御可能な可変装置制御手段と、を備え、
設定された設定値に応じて、前記特別状態において前記可変装置が前記特定開放パターンで制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において可変装置が特定開放パターンで制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A5の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、
非特定開放パターンと、当該非特定開放パターンよりも前記所定可変装置に遊技媒体が流下し易い特定開放パターンとで、前記可変装置の状態を制御可能な可変装置制御手段と、を備え、
前記特別状態は、第1特別状態(第1KT状態)と、当該第1特別状態よりも有利な第2特別状態(第2KT状態)とを含み、
前記第2特別状態では、前記第1特別状態よりも前記可変装置が前記特定開放パターンで制御される割合が高く、
設定された設定値に応じて、前記第2特別状態において前記可変装置が前記特定開放パターンで制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、異なる特別状態(第1KT、第2KT状態)に制御可能な遊技機において、有利な第2特別状態において可変装置が特定開放パターンで制御される割合が設定値に応じて異なるので、第2特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態のうち、有利な第2特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A6の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、を備え、
設定された設定値に応じて、普通識別情報の可変表示時間の選択割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において可変装置が第1状態(例えば、開状態)に制御されるまでの時間(すなわち、普通識別情報の可変表示時間)の選択割合が設定値に応じて異なるので、特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A7の遊技機は、手段A、又は手段A1〜A6のいずれかの遊技機であって、
特別識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する特別識別情報可変表示手段を備え、
前記特別識別情報可変表示手段は、特別識別情報の可変表示の可変表示パターンとして、所定の時間よりも短い可変表示時間である特定可変表示パターン(例えば、短縮変動)を選択可能であり、
設定された設定値に応じて、前記特別状態において前記特定可変表示パターンが選択される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において特定可変表示パターンが選択される割合が設定値に応じて異なるので、1回の可変表示が終了する迄の時間が異なり、その結果、単位時間当りに所定状態に制御される頻度(小当りの発生頻度)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A8の遊技機は、手段A、又は手段A1〜A7のいずれかの遊技機であって、
前記所定状態は、第1所定状態(例えば、小当りA)と、当該第1所定状態よりも有利な第2所定状態(例えば、小当りB)とを含み、
設定された設定値に応じて、前記所定状態に制御されるときに前記第2所定状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、所定状態に制御されるとき(小当りしたとき)に第2所定状態(有利な小当り)に制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができ、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A9の遊技機は、手段A、又は手段A1〜A8のいずれかの遊技機であって、
前記所定状態に制御されるときに、所定可変装置(例えば、小当りアタッカー)を、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに制御可能な所定可変装置制御手段を備え、
設定された設定値に応じて、前記所定状態に制御されるときに前記所定可変装置が前記第2状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、所定状態に制御されることにより(小当りしたことにより)所定可変装置が第2状態(例えば、開状態)に制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができ、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
ところで、従来、設定値を変更可能なパチンコ遊技機において、設定値を示唆する演出(設定示唆演出)を行うものとして、例えば、特開2017−109085号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2017−109085号公報に記載の遊技機にあっては、設定値が変更された後の特定期間にのみ設定示唆演出を行うものであり、その実行条件に関しては改良の余地があった。また、遊技開始直後に設定示唆演出が実行されてしまうと遊技開始後すぐに設定値の推測が可能となり、興趣の低下を招く虞があるという問題があった。
この問題を解決するために、手段B1の遊技機は、
遊技を行い、設定変更操作に基づいて複数段階のうちいずれかの設定値(例えば、設定値「1」「2」「3」のいずれか)に設定可能であり、設定された設定値に基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
いずれの設定値に設定されているか否かを示唆する設定示唆演出を実行する設定示唆演出実行手段(例えば、CPU120が図28に示す設定示演出決定処理によって設定示唆演出を決定して実行する部分)と、
所定条件の成立に基づいて遊技が開始されたか否かを判定可能な遊技開始判定手段(例えば、CPU120が図29に示すS911〜S917の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから特定期間が経過するまで前記設定示唆演出の実行を制限可能である(例えば、CPU120が図29に示すS918の処理、及び図28に示すS93の処理を実行する部分)、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、遊技開始後には設定示唆演出が制限されるので、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、手段B2の遊技機は、手段B1の遊技機であって、
設定値に関する操作を行うために所定態様に操作される操作設定部(例えば、錠スイッチ51K)と、
主制御部の記憶領域を消去するために操作される初期化操作部(例えば、RWMクリアスイッチ50K)と、
設定値に関する画面を表示する設定画面表示手段(例えば、表示モニタ29)とを備え、
前記設定画面表示手段は、電源投入時に前記操作設定部が前記所定態様に操作されている場合において、
前記初期化操作部が操作されていないときには、設定値を確認するための設定確認画面を表示可能であり(例えば、図21参照)、
前記初期化操作部が操作されているときには、設定値を変更するための設定変更画面を表示可能である(例えば、図20参照)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定確認時には記憶領域を消去せずに設定値を確認することができ、設定変更時には同時に記憶領域を消去することができるので設定に関する作業を好適に行うことができる。
また、手段B3の遊技機は、手段B2の遊技機であって、
前記記憶領域が消去されたことを報知する初期化報知を実行する初期化報知実行手段(例えば、図22に示す初期化報知画面を表示する部分)を備え、
前記初期化報知実行手段は、電源投入時に前記初期化操作部が操作されている場合において、
前記操作設定部が前記所定態様に操作されていないときには、電源投入直後に前記初期化報知を実行し、
前記操作設定部が前記所定態様に操作されているときには、当該操作設定部が当該所定態様に操作されなくなったことに基づいて前記初期化報知を実行する(例えば、図22参照)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定変更中において初期化報知が実行されてうるさくなってしまうことを防止することができる。
また、手段B4の遊技機は、手段B1〜B3のいずれかの遊技機であって、
遊技媒体が通過することによって遊技価値を付与可能な所定領域(例えば、大入賞口)と、
付与される遊技価値に関連する所定情報を表示することが可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、情報表示手段を状況に応じて異なる用途で用いられる手段として機能させることができるので、別途の手段を設ける必要が無くコストの増加を防止することができる。
また、手段B5の遊技機は、手段B1〜B4のいずれかの遊技機であって、
主制御部(例えば、主基板11)からのコマンドを受信して当該コマンドに応じた制御を実行する演出制御部(例えば、演出制御基板12)を備え、
前記設定変更操作が行われているときには、当該設定変更操作の終了を指示する設定終了コマンドとは異なる他のコマンドを主制御部から受信しても当該コマンドに応じた制御を前記演出制御部が実行することを制限する(例えば、CPU120が図26のS54A〜S54Gの処理を実行する部分)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、意図しないノイズ等によって設定変更中において誤ったコマンドが送信されることによる不具合を防止することができる。
また、手段B6の遊技機は、手段B1〜B5のいずれかの遊技機であって
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)を備え、
前記遊技開始判定手段は、
電源投入されたことに基づいて非遊技状態であると判定し、
前記非遊技状態において最初に前記特定コマンドが受信されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(例えば、CPU120が図29のS912、S913、S917、S918の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、営業開始直後の設定示唆演出の実行を制限することで、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、手段B7の遊技機は、手段B1〜B6のいずれかの遊技機であって、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)を備え、
前記遊技開始判定手段は、
所定期間前記特定コマンドが受信されなかったことに基づいて非遊技状態であると判定し、
前記非遊技状態において最初に前記特定コマンドが受信されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(例えば、CPU120が図29のS915〜S918の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、手段B8の遊技機は、手段B1〜B7のいずれかの遊技機であって、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)と、
遊技者による遊技媒体の発射動作を検出する発射検出手段(例えば、打球操作ハンドルのタッチセンサ)と、
を備え、
前記遊技開始判定手段は、
所定期間発射動作が検出されなかったことに基づいて非遊技状態であると判定し、
前記非遊技状態において最初に前記特定コマンドが受信されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(例えば、CPU120が図30のS915A、S916〜S918の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、手段B9の遊技機は、手段B1〜B8のいずれかの遊技機であって、
遊技者により、遊技の開始を指示する開始操作または遊技の終了を指示する終了操作があったか否かを判定する指示操作判定手段(例えば、CPU120が図31のS915B、S917Bの処理を実行する部分)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記指示操作判定手段により前記開始操作または前記終了操作があったと判定されたことに基づいて前記設定示唆演出の実行を制限可能である、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、手段B10の遊技機は、手段B1〜B9のいずれかの遊技機であって、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)と、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから受信された前記特定コマンドの累積受信数に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図32の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段B11の遊技機は、手段B1〜B9のいずれかの遊技機であって、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから経過した時間に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図33の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段B12の遊技機は、手段B1〜B9のいずれかの遊技機であって、
所定スイッチを通過した遊技媒体を検出するスイッチ検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、排出口スイッチ70K等)と、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから前記スイッチ検出手段により検出された遊技媒体の累積検出数に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図34の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を設ける(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段B13の遊技機は、手段B1〜B12のいずれかの遊技機であって、
管理者の操作に基づいて前記特定期間を調整可能な調整手段(演出調整部120K)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから前記調整手段により調整された前記特定期間が経過するまで前記設定示唆演出の実行を制限可能である(例えば、図35参照)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定示唆演出が実行される頻度を、顧客(遊技者)に合わせて最適に調整することができる。
また、手段B14の遊技機は、手段B1〜B13のいずれかの遊技機であって、
前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記特定期間を変更可能な特定期間変更手段(例えば、図36に示す閾値参照テーブルを変更する部分)と、
を備え、
前記特定期間変更手段は、前記有利状態判定手段により前記有利状態に制御すると判定されたことに基づいて前記特定期間を変更可能である(例えば、図36参照)、
ことを特徴とする。
この特徴によれば、有利状態に制御されることに対して更なる特典を設けることが可能となる。
ところで、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値を表示するための専用の設定値表示手段が設けられており、遊技機のコスト増を防ぐことができないという問題があった。
この問題を解決するために、手段C1の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、前記設定手段にて設定されている設定値を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定されている設定値を表示するための表示装置を個別に設ける必要がないので、遊技機のコスト増を防ぐことができる。
また、手段C2の遊技機は、手段C1の遊技機であって、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技機の状態を把握しやすくすることができる。
また、手段C3の遊技機は、手段C2の遊技機であって、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
また、手段C4の遊技機は、手段C2またはC3の遊技機であって、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、変形例4に示すように、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
また、手段C5の遊技機は、手段C2〜C4のいずれかの遊技機であって、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ30)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、図17に示すように、表示切替スイッチ30の操作によって設定値1の連比、役比、ベースの表示を設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
また、手段C6の遊技機は、手段C2〜C5のいずれかの遊技機であって、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、変形例7に示すように、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
また、手段C7の遊技機は、手段C1〜C6のいずれかの遊技機であって、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値毎に個別に算出可能な部分)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、変形例5に示すように、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、情報の確認作業を容易に行うことができる。
また、手段C8の遊技機は、手段C1〜C7のいずれかの遊技機であって、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分)、
前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、変形例6に示すように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
ところで、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技機の状態を把握し難いという問題があった。
この問題を解決するために、手段D1の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技機の状態を把握しやすくすることができる。
また、手段D2の遊技機は、手段D1の遊技機であって、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
また、手段D3の遊技機は、手段D1またはD2の遊技機であって、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、変形例4に示すように、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
また、手段D4の遊技機は、手段D1〜D3のいずれかの遊技機であって、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ30)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、図17に示すように、表示切替スイッチ30の操作によって設定値1の連比、役比、ベースの表示を設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
また、手段D5の遊技機は、手段D1〜D4のいずれかの遊技機であって、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値毎に個別に算出可能な部分)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、変形例5に示すように、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、情報の確認作業を容易に行うことができる。
また、手段D6の遊技機は、手段D1〜D5のいずれかの遊技機であって、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分)、
前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、変形例6に示すように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
また、手段D7の遊技機は、手段D1〜D6のいずれかの遊技機であって、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、変形例7に示すように、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
ところで、従来、設定値を設定可能な、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値に応じて大当りとなる確率だけが変化するので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができないという問題があった。
この問題を解決するために、手段E1の遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
複数の可変表示パターンのいずれかに可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、CPU103がS23の変動パターン設定処理を実行する部分)と、
前記可変表示パターン決定手段にて決定された可変表示パターンにて可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、CPU103がS24の特別図柄変動処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値によって、いずれの可変表示パターンとするかを異なる割合にて決定する(例えば、図10及び図11に示すように、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの各変動パターンを設定されている設定値に基づいて異なる割合にて決定する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技者は、設定されている設定値を可変表示パターンの決定状況から特定しようとして可変表示パターンに注目するようになるので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
また、手段E2の遊技機は、手段E1の遊技機であって、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、共通の決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、図11に示すように、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず共通の割合でスーパーリーチの変動パターンが決定される部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、特定可変表示パターンによる演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。尚、上記「共通の決定割合」には、異なる設定値で割合が完全に同一であるものだけではなく、異なる設定値で割合が略同一であるものを含む。
また、手段E3の遊技機は、手段E1の遊技機であって、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、異なる決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、変形例14に示すように、設定されている設定値に応じてスーパーリーチ変動パターンの決定割合が異なっている部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定されている設定値に応じて異なる割合で特定可変表示パターンの可変表示が実行されるので、特定可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
また、手段E4の遊技機は、手段E1〜E3のいずれかの遊技機であって、
前記可変表示パターン決定手段は、可変表示パターンの決定に用いる決定用データであって、少なくとも1の可変表示パターンの決定割合が異なる第1決定用データと第2決定用データを切り替えて可変表示パターンを決定可能であって(例えば、変形例9に示すように、大当り遊技終了後や時短状態等の特定条件下においては特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する一方で、該特定条件下以外においては図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分)、
前記可変表示パターン決定手段が、可変表示パターンの決定に用いる決定用データを、前記第1決定用データから前記第2決定用データに切り替える切り替え条件が、設定値に応じて異なる(例えば、変形例9に示すように、設定されている設定値が1である場合は、大当り遊技終了後の15回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の16回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が2である場合は、大当り遊技終了後の10回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の11回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が3である場合は、大当り遊技終了後の5回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の6回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、可変表示パターンの決定状況が変わる変化状況が設定値に応じて異なるため、これら変化状況にも遊技者を注目させることができるので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
また、手段E5の遊技機は、手段E1〜E4のいずれかの遊技機であって、
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、電源が供給されてから所定期間において、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、異なる決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、変形例10に示すように、遊技機に電源が投入されてから所定時間が経過するまで、または、所定回数の変動表示を実行が実行されるまでの間は、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、それぞれ異なる決定割合にてスーパーリーチの変動パターンの変動表示の実行を決定する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、電源が供給されてから所定期間における特定可変表示パターンに注目させられるようになるので、特定可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
ところで、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値に応じて大当りとなる確率だけが変化するので、遊技興趣を高めることができないという問題があった。
この問題を解決するために、手段F1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、複数種類の有利状態のうちいずれの有利状態に制御するかの割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、大当り種別を大当りA、大当りB、大当りCのいずれかに決定する割合が異なっている部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値に応じて制御される有利状態の種類が変化するので、遊技興趣を向上できる。
また、手段F2の遊技機は、手段F1の遊技機であって、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が第1特別領域(例えば、変形例11における特別領域)に進入したことにもとづいて、通常状態(例えば、低確低ベース状態)よりも前記有利状態に制御される割合が高い特別状態(例えば、高確低ベース状態や高確高ベース状態)に制御可能であり、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、遊技媒体が前記第1特別領域に進入する割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1、2、3のそれぞれで、大当り種別を変形例11における大当りX、大当りYのいずれかに決定する割合が異なっている部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値に応じて遊技媒体が第1特別領域に進入したことにもとづき特別状態に制御される割合が異なるので、遊技興趣を向上できる。
また、手段F3の遊技機は、手段F1またはF2の遊技機であって、
前記有利状態において遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の遊技価値付与処理を実行する部分)を備え、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが異なる(例えば、変形例12に示すように、遊技球が各入賞口に入賞した際の賞球数を設定されている設定値に応じて異ならせる部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値に応じて有利状態において付与される遊技価値の大きさが異なるので、遊技興趣を向上できる。
また、手段F4の遊技機は、手段F1〜F3のいずれかの遊技機であって、
遊技媒体(例えば遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が進入可能な第2特別領域(例えば、変形例16に示す大当り種別決定用ゲート)を備え、
前記遊技制御手段は、遊技媒体が前記第2特別領域に進入したことにもとづいて、複数種類の有利状態のうちのいずれかに制御可能である(例えば、遊技球が大当り種別決定用ゲートに進入したことに基づいて16ラウンド大当りまたは4ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技媒体が第2特別領域に進入したときの有利状態の種類が、設定値に応じて変化するので、遊技興趣を向上できる。
また、手段F5の遊技機は、手段F1〜F4のいずれかの遊技機であって、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開放状態)と該第1状態よりも遊技媒体が進入し難いまたは進入不可能な第2状態(例えば、閉鎖状態)に変化可能な可変手段(例えば、大入賞口)と、
を備え、
所定条件が成立したこと(例えば、変動表示結果が小当りに決定されたこと)にもとづいて前記可変手段を前記第1状態とする特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御するとともに、進入した遊技媒体が第3特別領域に進入したことにもとづいて前記有利状態に制御し、
前記特殊状態は、複数種類の特殊状態(例えば、複数の小当りに基づく複数の小当り遊技状態)を含み、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、複数種類の特殊状態のうちいずれの特殊状態に制御するかの割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合で小当り種別の決定割合が異なる部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値に応じて制御される特殊状態の種類が変化するので、遊技興趣を向上できる。
ところで、従来、設定値を設定可能であって、保留条件が成立した始動入賞について保留記憶が記憶されるパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、保留記憶が記憶されている場合に設定値が変更されることが考慮されておらず、設定変更を的確に反映させることができないというがあった。
この問題を解決するために、手段G1の遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、CPU103が図24に示す始動入賞処理を実行する部分)と、
を備え、
前記保留記憶手段に保留記憶が記憶されているときに前記設定手段によって新たな設定値が設定される場合、該記憶されている保留記憶は消去される(例えば、変形例3に示すように、新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定変更に前後に跨がって保留記憶が記憶されることがないので、設定変更を的確に反映させることができる。
また、手段G2の遊技機は、手段G1の遊技機であって、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶に対応する保留表示を、第1表示態様(例えば、白色の丸形)と該第1表示態様とは異なる第2表示態様(例えば、青色の丸形や赤色の丸形、白色の三角形や白色の四角形)にて表示可能な保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図27に示す保留演出処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103がS21の始動入賞判定処理を実行する部分)と、
前記判定手段による判定結果にもとづいて、保留表示を前記第2表示態様により表示する予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がS72の保留演出処理を実行することで保留変化演出を実行する部分)と、
を備え、
前記予告演出実行手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで異なる割合にて前記予告演出を実行する(例えば、変形例8に示すように、設定されている設定値に応じた保留変化演出の実行割合が異なる部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値に応じて予告演出の実行割合が異なるため、予告演出に遊技者を注目させることができ、予告演出の演出効果を高めることができる。
また、手段G3の遊技機は、手段G2の遊技機であって、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3K)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kの開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放した後、錠スイッチ51KをONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ52Kを操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51Kの押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記第2表示態様の保留表示が表示されている場合には、前記第2表示態様の保留表示が表示されていない場合とは異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kが開放されている場合は、遊技機用枠3Kが開放されていない場合とは異なる報知態様で報知を行う)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、第2表示態様の保留表示が表示されていることを容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
また、手段G4の遊技機は、手段G2またはG3の遊技機であって、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3K)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kの開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放した後、錠スイッチ51KをONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ52Kを操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51Kの押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記保留記憶手段に保留記憶が記憶されている場合には、保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されている場合は、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様で報知を行う部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、保留記憶が記憶されていることを容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
また、手段G5の遊技機は、手段G1〜G4のいずれかの遊技機であって、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103がS21の始動入賞判定処理を実行する部分)と、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3K)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kの開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放した後、錠スイッチ51KをONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ30を操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51Kの押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記判定手段によって有利状態に制御されると判定された保留記憶が前記保留記憶手段に記憶されているか否かに応じて異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が有ると判定した場合は、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が無いと判定した場合とは異なる報知態様で報知を行う部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、有利状態に制御される保留記憶の有無を容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
また、手段G6の遊技機は、手段G1〜G5のいずれかの遊技機であって、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作にもとづいて設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記保留記憶手段は、前記設定変更処理が実行されるときに保留記憶を消去する(例えば、変形例3に示すように、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定変更処理が実行されるときに保留記憶を消去することで、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
また、手段G7の遊技機は、手段G1〜G6のいずれかの遊技機であって、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作によって設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記保留記憶手段は、前記設定変更処理が実行されて新たな設定値が設定されたときに保留記憶を消去する(例えば、変形例3に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、保留記憶が消去されてしまうことを防ぐことができる。
ところで、従来、設定値を設定可能であって、大当りにおいて開放制御される大入賞口や普通図柄が当りとなることで開放制御される可変入賞口(電チュー)を備えた、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、大入賞口や可変入賞口が開放制御されている場合に設定値が変更されることが考慮されておらず、設定変更を的確に反映させることができないという問題があった。
この問題を解決するために、手段H1の遊技機は、
遊技媒体を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が入賞可能な第1状態(例えば、開放状態)と、該第1状態よりも遊技媒体が入賞困難または入賞不能な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(例えば、大入賞口)と、
前記可変入賞手段を制御する制御手段(例えば、CPU103がS27の大当り開放中処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可変入賞手段は、前記第1状態であるときに前記設定手段によって新たな設定値が設定される場合、該第1状態から前記第2状態に変化する(例えば、図20に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定するためにパチンコ遊技機1の電源をOFFにすることで、大入賞口が閉鎖される部分や、変形例3に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口が閉鎖される部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、遊技媒体が入賞可能な第1状態が設定値の変更に跨がってしまい、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを防ぐことができる。
また、手段H2の遊技機は、手段H1の遊技機であって、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作にもとづいて設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記可変入賞手段は、前記設定変更処理が実行されるときに前記第2状態に変化する(例えば、変形例3に示すように、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに大入賞口を閉鎖する部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、設定変更処理が実行されるときに第2状態に変化させることで、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
また、手段H3の遊技機は、手段H1またはH2の遊技機であって、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作によって設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記可変入賞手段は、前記設定変更処理が実行されて新たな設定値が設定されたときに前記第2状態に変化する(例えば、変形例3に示すようにパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口閉鎖される部分)
ことを特徴とする。
この特徴によれば、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、第1状態が第2状態となってしまうことを防ぐことができる。
ところで、例えば、特開2016−202287号公報には、通常状態よりも小当りになりやすい状態に制御可能であるとともに、所定条件(例えば、大当りとなることを示す大当り図柄を停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過することを契機として有利状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機が記載されており、該遊技機では、有利状態に制御する契機を適切に報知することが好ましいが、所定条件が成立する度に特定領域への遊技媒体の発射を促す報知を行うと演出が煩雑になる虞があった。
この問題を解決するために、手段I1の遊技機は、
遊技媒体(本例では、遊技球)を用いた遊技を実行可能な遊技機であって、遊技媒体が流下する流下経路のうち所定経路(本例では、遊技領域7の右方)に設けられ、遊技媒体が通過可能な特定領域(本例では、作動ゲート17)と、所定条件(本例では、大当り図柄が停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2501のYである場合にステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)、所定条件が成立したことにもとづいて所定経路への遊技媒体の発射を促進する所定促進報知(本例では、第1指示報知)を実行し、該所定促進報知の実行から所定期間(本例では、10秒)が経過した後に特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知(本例では、第2指示報知)を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4404,S4405,S4604,S4605を実行する部分)こととした。これにより、演出の煩雑さを抑制しつつ、有利状態に制御する契機を適切に報知することができる。
また、手段I2の遊技機は、手段I1の遊技機であって、
有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2015Xおよび第2特別図柄停止処理でステップS2015Xと同様の処理を実行する部分)、所定条件が成立したことにもとづいて有利状態信号を外部出力可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄停止処理および第2特別図柄停止処理においてステップS2501を実行する前にステップS2015Xを実行する)こととした。これにより、遊技者がいない無人の遊技機において有利状態となったことを遊技店員に報知することができ、遊技機の初期化を促進することができる。
また、手段I3の遊技機は、手段I1またはI2の遊技機であって、
遊技機の電源が投入されたときに所定条件が成立している場合、その旨を報知可能であることとしてもよい(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄を停止表示してから遊技球が作動ゲート17を通過する前に電源が切断されるときに、現在の状況(作動ゲート17への遊技球の通過を待機している状況)に関する情報(本例では、第1ゲート通過待ち処理に対応する特別図柄プロセスフラグの値である「8」)をバックアップしておき、電源投入時に該情報がバックアップされていた場合には所定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信し、演出制御用マイクロコンピュータ200は該所定コマンドを受信したときに第1指示報知、第2指示報知、または電源投入時にのみ実行し得る演出を実行することにより所定条件の成立を報知することとしてもよい)。これにより、有利状態に制御する契機を適切に報知することができる。
また、手段I4の遊技機は、手段I1〜I3のいずれかの遊技機であって、
所定条件が成立した状況によって異なる態様にて特定促進報知を実行可能であることとしてもよい(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200は、発生する大当り種別や遊技状態に応じて異なる態様にて第2指示報知を実行することとしてもよい)。これにより、有利状態に制御する契機を状況に応じて適切に報知することができる。
また、手段I5の遊技機は、手段I1〜I4のいずれかの遊技機であって、
第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)、第1識別情報の可変表示に対応する第1演出識別情報(本例では、第1飾り図柄)の可変表示を実行して表示結果を導出表示可能であるとともに、第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示に対応する第2演出識別情報(本例では、第2飾り図柄)の可変表示を実行して表示結果を導出表示可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS705A,S705Bを実行する部分)、通常状態においては、第2演出識別情報の可変表示を視認困難とするとともに、第2演出識別情報の可変表示の表示結果を視認容易とすることとしてもよい(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200は、通常状態においては第2特別図柄の変動中は第2飾り図柄を消去するとともに、第2特別図柄の停止表示時は第2飾り図柄を表示することとしてもよい)。これにより、通常状態において第1識別情報の可変表示に注目させることができる。
また、手段I6の遊技機は、手段I1〜I5のいずれかの遊技機であって、
通常状態においては、第2飾り図柄の変動の表示結果や第2保留記憶数に関する表示についても視認困難とすることとしてもよい。なお、視認困難であるとは、視認できないことと、視認しにくいこととを含む概念である。
ところで、例えば、特開2016−202287号公報には、通常状態よりも小当りになりやすい状態に制御可能であるとともに、所定条件(例えば、大当りとなることを示す大当り図柄を停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過することを契機として有利状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機が記載されているが、該遊技機では、特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知を適切に行うことができない虞があった。
この問題を解決するために、手段J1の遊技機は、
遊技媒体(本例では、遊技球)を用いた遊技を実行可能な遊技機であって、遊技媒体が通過可能な特定領域(本例では、作動ゲート17)と、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行することにより、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である部分)、所定条件(本例では、大当り図柄が停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2501のYである場合にステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)、所定条件が成立したことにもとづいて、特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知(本例では、第2指示報知)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4604,S4605を実行する部分)、遊技者が不在であることに対応する不在条件(本例では、通常状態であるにもかかわらず第1特別図柄の変動を実行しないこと)を満たしていないときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、所定態様にて特定促進報知を実行し(本例では、第2通常指示報知を行い)、不在条件を満たしているときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、所定態様よりも視認性の低い特殊態様にて特定促進報知を実行する(本例では、第2縮小指示報知を行う)。これにより、不在条件が成立していることを考慮して、特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知を適切に行うことができる。
また、手段J2の遊技機は、手段J1の遊技機であって、
不在条件を満たしている場合、所定態様にて特定促進報知が行われているか否かにかかわらず不在条件を満たしていることを示す不在演出(本例では、第1デモ表示)を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4716を実行する部分)こととした。これにより、適切に遊技者の遊技を促すことができる。
また、手段J3の遊技機は、手段J1の遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段から送信される情報にもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200)とを備え、遊技制御手段は、第1識別情報にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示す第1不在情報(本例では、第1客待ちデモ表示指定コマンド)と、第2識別情報にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示す第2不在情報(本例では、第2客待ちデモ表示指定コマンド)とを送信可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS51A,S51Bを実行する部分)こととした。これにより、状況に応じた適切な演出を実行することができる。
また、手段J4の遊技機は、手段J1の遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技制御手段から送信される情報にもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、遊技制御手段は、特別状態に制御されているか否かを示す特別状態制御情報(本例では、背景指定コマンド)と、不在条件が成立しているか否かを示す不在情報(本例では、第1客待ちデモ表示指定コマンド、第2客待ちデモ表示指定コマンド)とを送信可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS51A,S51B,S60A,S60Bを実行する部分)、演出制御手段は、特別状態制御情報と不在情報とにもとづいて不在条件を満たしていることを示す不在演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4502において、背景指定コマンドおよび客待ちデモ表示指定コマンドにもとづいて客待ちデモ表示を実行可能な部分)こととした。これにより、状況に応じた適切な演出を実行することができる。
また、手段J5の遊技機は、手段J1〜J4のいずれかの遊技機であって、
第2識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御するか否かを示す情報を保留記憶(本例では、第2保留記憶)として記憶可能な保留記憶手段(本例では、第2保留記憶バッファ)を備え、有利状態に制御することを示す有利報知演出(本例では、大当り演出)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS904〜S907を実行する部分)、有利状態に制御する第1識別情報の可変表示の実行中に、有利状態に制御することを示す保留記憶に対応する第2識別情報の可変表示が開始された場合、第2識別情報の可変表示に対応する有利報知演出を実行しない(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS64BBのYである場合にステップS65B以降の処理を行わないことで、大当り乱数が第2保留記憶として記憶されていた場合であっても該第2保留記憶に対する変動を強制的にはずれとし、演出制御用マイクロコンピュータ200は第2識別情報に関する大当り演出を実行しない)。これにより、状況に応じた適切な演出を実行することができる。
ところで、例えば、特開2016−202287号公報には、通常状態よりも小当りになりやすい状態に制御可能であるとともに、所定条件(例えば、大当りとなることを示す大当り図柄を停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過することを契機として有利状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機が記載されているが、該遊技機では、所定条件が成立した旨の報知を適切に行うことができない虞があった。
この問題を解決するために、手段Kの遊技機は、
遊技を実行可能な遊技機であって、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行することにより、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である部分)、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示のいずれか一方の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示されることにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示のいずれか一方の表示結果として所定表示結果(本例では、小当り図柄)が導出表示されることにもとづいて遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)、所定条件が成立する旨を報知する報知演出(本例では、大当り準備中表示)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS5003を実行する部分)通常状態において遊技者が不在であることに対応する不在条件を満たしていないときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、報知演出を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200はステップS5000のY,S5001のY,S5002のYである場合にS5003を実行し)、通常状態において不在条件を満たしているときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、報知演出の実行を制限する(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200はステップS5000のY,S5001のY,S5002のNである場合にS5003を実行しない)。これにより、不在条件が成立していることを考慮して、所定条件が成立した旨の報知を適切に行うことができる。なお、「実行を制限する」とは、実行しないことや、認識しにくい態様にて実行する(例えば、通常より小さい画像や濃度の薄い画像を用いて報知演出を実行したり、通常より小さい音量にて音声を出力する報知演出を実行する)ことを含む概念である。
ところで、例えば、特開2015−156952号公報には、遊技媒体が進入可能な進入有利状態と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態とに変化可能な可変始動装置(アタッカー)を備え、小当り遊技状態において所定可変装置を進入有利状態に変化させる遊技機であって、小当り遊技状態に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能であり、所定可変装置が進入不利状態に制御されているときに該所定可変装置上を流下する遊技球を遅延させることにより、小当り遊技状態において所定可変装置へ遊技媒体が進入しやすくし、特別状態における有利度合いを高めた遊技機が記載されているが、該遊技機では、特別状態における遊技性が単調であり、興趣が不十分であった。
この問題を解決するために、手段L1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な進入有利状態(本例では、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(本例では、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)とを備え、可変始動装置を進入有利状態または進入不利状態に変化制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS5103を実行する部分)、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)、第2識別情報の可変表示に関する情報を保留記憶(本例では、第2保留記憶)として記憶可能な保留記憶手段(本例では、第2保留記憶バッファ)を備え、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示のいずれか一方の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態よりも有利度合いが高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、有利状態に制御されているとき、第1特別状態に制御されているときよりも長い特定期間に亘って可変始動装置を進入不利状態に変化制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26Cを実行することにより、図108に示すように、大当り遊技状態においては可変入賞球装置15を3.8秒閉鎖状態に制御し、第1KT状態においては可変入賞球装置15を0.5秒閉鎖状態に制御する部分)、第1特別状態に制御されて最初の第2識別情報の可変表示としては、保留記憶手段に記憶されている保留記憶数にかかわらず第1期間の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて1回目の変動では図62(D)または図63(G)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより保留記憶数にかかわらず7.0秒に亘り第2特別図柄の変動を実行可能であり)、第1特別状態に制御されて2回目以降の第2識別情報の可変表示としては、第1特別状態において保留記憶手段に記憶されている保留記憶数が所定数以上である場合、第1期間よりも短い第2期間の可変表示を実行可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて2回目以降の変動では図62(E)または図63(H)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより第2保留記憶数が1以上であれば1.0秒(第1KT状態に制御されて1回目の変動時間7.0秒よりも短い時間)に亘り第2特別図柄の変動を実行可能である)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
また、手段L2の遊技機は、手段L1の遊技機であって、
第1特別状態に制御されて最初の第2識別情報の可変表示としては、保留記憶手段に記憶されている保留記憶数にかかわらず特定期間よりも長い第1期間の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて1回目の変動では図62(D)または図63(G)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより保留記憶数にかかわらず7.0秒(大当り遊技状態における可変入賞球装置15の閉鎖時間3.8秒よりも長い時間)に亘り第2特別図柄の変動を実行可能であり)、第1特別状態に制御されて2回目以降の第2識別情報の可変表示としては、第1特別状態において保留記憶手段に記憶されている保留記憶数が所定数以上である場合、特定期間よりも短い第2期間の可変表示を実行可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて2回目以降の変動では図62(E)または図63(H)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより第2保留記憶数が1以上でれあれば1.0秒(大当り遊技状態における可変入賞球装置15の閉鎖時間3.8秒よりも短い時間)に亘り第2特別図柄の変動を実行可能である)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
また、手段L3の遊技機は、手段L1またはL2の遊技機であって、
第2特別状態に制御されている場合、第2特別状態に制御されてから何回目の第2識別情報の可変表示であるにかかわらず、保留記憶手段に記憶されている保留記憶数にもとづいて異なる変動時間にて第2識別情報の可変表示を実行することとしてもよい(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2KT状態において第2特別図柄の変動を行う場合、第2KT状態に制御されてから実行した変動回数にかかわらず、第2保留記憶数が1以上であれば1秒に亘って第2特別図柄の変動を行い、第2保留記憶数が0であれば3秒に亘って第2特別図柄の変動を行うこととしてもよい。)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
ところで、例えば、特開2015−156952号公報には、遊技媒体が進入可能な進入有利状態と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態とに変化可能な可変始動装置(アタッカー)を備え、小当り遊技状態において所定可変装置を進入有利状態に変化させる遊技機であって、小当り遊技状態に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能であり、所定可変装置が進入不利状態に制御されているときに該所定可変装置上を流下する遊技球を遅延させることにより、小当り遊技状態において所定可変装置へ遊技媒体が進入しやすくし、特別状態における有利度合いを高めた遊技機が記載されているが、該遊技機では、特別状態における遊技性が単調であり、興趣が不十分であった。
この問題を解決するために、手段M1の遊技機は、
識別情報(本例では、第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(本例では、遊技球)が通過可能な特別領域(本例では、ゲート32)と、遊技媒体が進入可能な進入有利状態(本例では、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(本例では、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)とを備え、特別領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて普通識別情報(本例では、普通図柄)の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS5100〜S5102を実行する部分)、普通識別情報の可変表示にもとづいて可変始動装置を進入有利状態に変化させることが可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS5103を実行する部分)、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて識別情報の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26Bを実行する部分)、識別情報の可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態よりも有利度合いが高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、第1特別状態では、普通識別情報の可変表示が行われていないときに特別領域を通過した遊技媒体が可変始動装置に進入可能となるように可変始動装置を制御する(本例では、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの最短所要時間が0.6秒であり、第1KT状態では遊技球がゲート32を通過してから0.5秒後に可変入賞球装置15を開放状態に制御することにより、第1KT状態において一の遊技球がゲート32を通過した場合に可変入賞球装置15が開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置15に入賞可能となっている)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
また、手段M2の遊技機は、手段M1の遊技機であって、
第2特別状態では、第1特別状態よりも長い期間に亘って可変始動装置を進入不利状態に制御し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図64(1)に示すように第1KT状態では可変入賞球装置15を0.5秒間に亘り閉鎖状態に制御し、図64(2)に示すように第2KT状態では可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御し)、普通識別情報の可変表示が行われていないときに特別領域を通過した遊技媒体が可変始動装置に進入困難となるように可変始動装置を制御する(本例では、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの最短所要時間が0.6秒であり、該遊技球が可変入賞球装置15上を流下する時間が0.5秒であり、第2KT状態では可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御することから、第2KT状態において一の遊技球がゲート32を通過した場合に可変入賞球装置15が開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置15に入賞困難となっている)。これにより、第2特別状態において遊技者に利益を与えやすくすることができる。
また、手段M3の遊技機は、手段M1またはM2の遊技機であって、
通常状態では、第1特別状態よりも長い期間に亘って可変始動装置を進入不利状態に制御し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図64(1)に示すように第1KT状態では可変入賞球装置15を0.5秒間に亘り閉鎖状態に制御し、通常状態では第2KT状態と同様に可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御し)、普通識別情報の可変表示が行われていないときに特別領域を通過した遊技媒体が可変始動装置に進入困難となるように可変始動装置を制御する(本例では、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの最短所要時間が0.6秒であり、該遊技球が可変入賞球装置15上を流下する時間が0.5秒であり、通常状態では可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御することから、通常状態において一の遊技球がゲート32を通過した場合に可変入賞球装置15が開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置15に入賞困難となっている)。これにより、通常状態において特別領域を狙って遊技媒体が打ち出されること(右打ち)を防止することができる。
また、手段N1の遊技機は、
遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な進入有利状態(本例では、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(本例では、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)とを備え、複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(図64参照)。また、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能であり、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能である。また、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。そして、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(本例では、第1KT状態では、図64(1)に示すように、可変入賞球装置15を5.5秒間開放し、第2KT状態では、図64(2)に示すように、可変入賞球装置15を0.2秒間だけ開放する)。そのため、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段N2の遊技機は、手段N1の遊技機であって、
複数種類の有利状態(本例では、16R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能であり、第2特別状態は、第1特別状態と比較して有利度が高い(本例では、第1KT状態では小当り遊技で特殊入賞口24に遊技球が入賞するのは稀であるのに対して、第2KT状態では小当り遊技で特殊入賞口24に遊技球が入賞可能である)。また、有利状態の種類に対応して第2特別状態に制御可能である(本例では、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/第2KT状態に移行される)。そのため、有利状態の種類と特別状態の種類とを対応付けることにより、いずれの種類の有利状態となるかに注目させることができる。
また、手段N3の遊技機は、手段N1またはN2の遊技機であって、
有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されている期間と第2特別状態に制御されている期間とで、少なくとも一部の演出を引き継いで演出を実行可能である(本例では、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の開始時に第2KT用の楽曲の音出力を開始し、第2KT状態を終了するまで第2KT用の楽曲の音出力を継続する)。そのため、第2特別状態に制御されていることを遊技者により強く印象付けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、手段N4の遊技機は、手段N1〜N3のいずれかの遊技機であって、
可変始動装置の上流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な特定可変装置(本例では、特別可変入賞球装置20)を備え、特定可変装置を進入有利状態に変化させる有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変始動装置を進入有利状態に制御するか否か(本例では、普図当りとするか否か)を決定し、状態に関係なく同じ割合により可変始動装置を進入有利状態に制御するか否かを決定する(本例では、普通図柄プロセス処理(ステップS26C)において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率により普図当りとするか否かを決定する)。そのため、特定可変装置への遊技媒体の進入に関して、有利状態中も進入有利状態に制御可能な可変始動装置の影響を受けないようにすることができるので、有利状態の消化期間を短縮することができ、遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
また、手段N5の遊技機は、手段N1〜N4のいずれかの遊技機であって、
有利状態に制御した後に特殊状態(本例では、確変状態)に制御可能であり、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と同じ割合により開放パターンが選択されて可変始動装置が制御され且つ異なる割合により可変表示パターンが選択されて可変表示が実行される第3特別状態(本例では、低確率/第1KT状態)に制御可能である。そして、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合に第3特別状態に制御可能である(本例では、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技終了後には、低確率/第1KT状態に移行される)。そのため、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合において、遊技者が遊技を終了することを思いとどまらせる契機を与えることができる。
また、手段N6の遊技機は、手段N1〜N5のいずれかの遊技機であって、
可変始動装置および所定可変装置は、遊技媒体の流下を遅延させるための遅延手段(本例では、規制片118)が設けられている。そのため、遅延手段を設けることにより遊技媒体の流下速度が遅延され、第1特別状態においては可変始動装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができ、第2特別状態においては所定可変装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができる。
また、手段N7の遊技機は、手段N1〜N6のいずれかの遊技機であって、
第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能である(本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御するか否かを決定可能であるとともに、可変表示時間(本例では、変動時間)を決定可能であり、第2識別情報の可変表示を実行する場合には、第1識別情報の可変表示を実行する場合と比較して、高い割合により所定状態に制御すると決定可能である(本例では、第2特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りとすることに決定可能である)。そして、特別状態に制御されている場合には、非特別状態に制御されている場合と比較して、第2識別情報の可変表示の可変表示時間として短い時間を決定可能である(本例では、図62(C)に示すように、非KT状態では第2特別図柄の変動時間は15分または5分であるのに対して、図62(D)〜図63(I)に示すように、KT状態では第2特別図柄の変動時間は1.5秒〜2分20秒である)。そのため、特別状態に制御される遊技機における遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、手段N8の遊技機は、手段N1〜N7のいずれかの遊技機であって、
遊技媒体(本例では、遊技球)が通過可能な所定領域(本例では、作動ゲート17)を備え、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である。そして、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示された後、所定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能である。そのため、特別状態終了後に遊技者が遊技を休憩した場合に、遊技者の休憩中に有利状態への制御が進行してしまわないように制限することができる。
また、手段N9の遊技機は、手段N1〜N8のいずれかの遊技機であって、
有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態信号を外部出力可能である。そのため、遊技者がいない無人の遊技機において有利状態となったことを遊技店員に報知することができ、遊技機の初期化を促進することができる。
また、手段O1の遊技機は、
可変表示の表示結果が特定表示結果(本例では、大当り図柄)となったことにもとづいて、第1領域(本例では、大入賞口)に遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能となる有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、第2領域(本例では、特殊入賞口24)に遊技媒体が進入可能となる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能である。所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。そして、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応して特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号)を外部出力可能である。そのため、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部に通知することができ、遊技機の外部において適切な遊技機の管理を行うことができる。
また、手段O2の遊技機は、手段O1の遊技機であって、
第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで共通の特別信号を外部出力可能である(本例では、図81に示すように、第1KT状態であるか第2KT状態であるかに関係なく、共通の特殊入賞口入賞信号を外部出力する)。そのため、遊技機側の外部出力処理の簡略化を図ることができる。
また、手段O3の遊技機は、手段O1の遊技機であって、
特別信号として、第1特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号1)と、該第1特別信号とは異なる第2特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号2)とを外部出力可能であり、第1特別状態に制御されている場合に第1特別信号を外部出力可能であり、第2特別状態に制御されている場合に第2特別信号を外部出力可能である(図82に示すように、第1KT状態中は特殊入賞口入賞信号1を外部出力し、第2KT状態中は特殊入賞口入賞信号2を外部出力する)ように構成してもよい。そのように構成すれば、遊技機の状態を遊技機の外部において適切に管理することができる。
また、手段P1の遊技機は、
可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、有利状態(本例では、大当り遊技状態)とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能である。特別状態において遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な特定領域(本例では、特殊入賞口24)とを備え、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。また、第2特別状態において特定領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて進入演出(本例では、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、特殊入賞口ランプ24aの点灯表示)を実行可能であり、第1特別状態において特定領域に遊技媒体が進入した場合には進入演出を実行しない(本例では、第2KT状態でないときに特殊入賞口24に遊技球が入賞しても、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ24aの点灯表示を実行しない)。そのため、第1特別状態におけるイレギュラーな遊技媒体の進入(本例では、第1KT状態では本来滅多に特殊入賞口24に入賞しない)によっては進入演出が実行されないようにすることにより、遊技状態との演出上の整合を図ることができるとともに、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。従って、特別状態に制御する場合の演出上の改善を行うことができる。
また、手段P2の遊技機は、手段P1の遊技機であって、
有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態として、第1有利状態(本例では、6R確変大当り、2R確変大当り)と第2有利状態(本例では、16R確変大当り)とに制御可能である。また、第1有利状態に制御された後に第1特別状態に制御可能であるとともに、第2有利状態に制御された後に第2特別状態に制御可能であり(本例では、6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第1KT状態に移行し、16R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第2KT状態に移行する)、第2有利状態に制御されている期間から第2特別状態に制御されている期間にわたって特殊演出(本例では、第2KT用の楽曲の音出力)を実行可能である。そのため、第2特別状態における演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、手段P3の遊技機は、手段P1またはP2の遊技機であって、
進入演出として、遊技価値が加算されることに対応する加算演出(本例では、賞球加算表示の表示)、遊技媒体の進入に対応する音出力による演出(本例では、入賞音の出力)、および発光体の発光による演出(本例では、特殊入賞口ランプ24aの点灯表示)のうちの少なくともいずれかの演出を実行する。そのため、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
ところで、例えば、特開2017−86643号公報(従来技術1)や、特開2016−202287号公報(従来技術2)には、所定回数(例えば50回)の高確率状態(特別状態)では、第2識別情報の変動時間を通常状態(低確率状態)よりも短く設定することにより、通常状態よりも小当りの発生頻度を高めた状態で制御可能であることが記載されている。ところで、上記したような特別状態で制御可能な従来技術1、2では、通常状態では第2識別情報の変動時間が比較的長く設定される。具体的には、従来技術1では、180秒〜300秒に設定され、従来技術2では、10時間に設定されている。このように、従来技術1、2に記載されたような、通常状態において第2識別情報の変動時間が長い遊技機では、通常状態において、第2保留記憶に対応した保留表示(第2保留表示)を視認可能とするのは適切ではない。
この問題を解決するために、手段Q1の遊技機は、
識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り状態)に制御可能な遊技機であって、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を並行して実行可能な可変表示実行手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)と、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、通常状態(本例では、非KT状態)と、当該通常状態よりも第2識別情報の可変表示の実行時間として高い割合で短い変動時間が選択される(本例では、図62参照)ことにより所定状態に制御される頻度が高い特別状態(本例では、KT状態)とに制御可能である状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(本例では、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(本例では、第2保留記憶バッファ)と、第1保留記憶に対応した第1保留表示(本例では、第1保留表示部61における第1保留表示)と、第2保留記憶に対応した第2保留表示(本例では、第2保留表示部62における第2保留表示)とを表示可能な保留表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS707を実行する部分)と、を備え、保留表示手段は、特別状態が終了するタイミングを含む特定期間(本例では、チャンスタイム終了迄残り5変動以下である期間)において、第2保留表示を視認困難とすることが可能である(本例では、図113参照)、こととした。これにより、特別状態で制御可能な遊技機において、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。より具体的には、特別状態が終了する際に、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。なお、特定期間は、特別状態(本例ではKT状態)が終了するタイミングを含む期間であればよく、特別状態が終了する前から終了迄の期間(例えば終了前の5変動)に限らず、特別状態が終了してから(通常状態に移行してから)の所定期間(例えば終了後の5変動)を含むものであってもよい。
また、手段Q2の遊技機は、手段Q1の遊技機であって、
第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を行うときに、当該第2識別情報に対応した特定表示(本例では、第2特定表示部62aにおける第2特定表示)を表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS9308,S9310を実行する部分)をさらに備え、上記特定期間(本例では、チャンスタイム終了迄残り5変動以下である期間)以外の期間では、保留表示手段が第2保留表示を表示可能であるとともに特定表示手段が特定表示を表示可能であり、特定期間では、保留表示手段が第2保留表示を視認困難とすることが可能である(本例では、ステップS7081のYである場合にステップS7082を実行しない)とともに特定表示手段が特定表示を視認困難とする(本例では、ステップS9309のYである場合にステップS9310を実行しない)ことが可能である、こととした。これにより、特別状態が終了する際に、第2識別情報に対応した特定表示についても適切な表示制御を実現することができる。
また、手段Q3の遊技機は、手段Q2の遊技機であって、
開始条件の成立にもとづいて、有利状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS65A,S65Bを実行する部分)と、事前決定手段の決定前に、第2保留記憶にもとづいて有利状態となるか否かを判定する特定判定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS312,S215,S216,S322を実行する部分)と、を備え、保留表示手段は、特定判定手段の判定結果に応じて、当該特定判定手段の判定対象となった第2保留記憶に対応した第2保留表示を第1特別態様に変化させる第1態様変化演出(本例では、保留予告)を実行可能であり、特定表示手段は、事前決定手段の決定結果に応じて、当該事前決定手段の決定対象となった第2識別情報に対応した特定表示を第2特別態様に変化させる第2態様変化演出(本例では、特定予告)を実行可能であり、特定期間を含む所定期間(本例では、チャンスタイム終了迄残り9変動以下である期間)では、保留表示手段が第1態様変化演出の実行を制限する(本例では、ステップS7078のYである場合にステップS7079を実行しない)とともに特定表示手段が第2態様変化演出の実行を制限する(本例では、ステップS9306のYである場合にステップS9307を実行しない)、こととした。これにより、第2保留記憶に対応した第2保留表示や第2識別情報に対応した特定表示が視認困難となる特定期間における演出の不整合を回避することができる。
また、手段Q4の遊技機は、手段Q1〜Q3のいずれかの遊技機であって、
状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(本例では、第1KT状態)と当該第1特別状態よりも有利度合が高い第2特別状態(本例では、第2KT状態)とに制御可能である、こととした。これにより、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段Q5の遊技機は、手段Q1〜Q4のいずれかの遊技機であって、
演出図柄(本例では、第1背景図柄表示部91aや第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄)の可変表示と当該演出図柄よりも小さい縮小図柄(本例では、第1小図柄表示部91bや第2小図柄表示部92bにおける小図柄)の可変表示とを実行可能な演出制御手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるS920D,S920E,S920H,S920I,S920Kを実行する部分)を備え、演出制御手段は、通常状態(本例では、非KT状態)において、第1識別情報の可変表示に対応した演出図柄(本例では、第1背景図柄表示部91aにおける背景図柄)の可変表示を実行し、第2識別情報の可変表示に対応した演出図柄(本例では、第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄)の可変表示を実行せず(本例では、ステップS920CのYである場合にステップS920Eを実行し、ステップS920GのNである場合にステップS920Jを実行する)、特別状態(本例では、KT状態)において、第2識別情報の可変表示に対応した演出図柄の可変表示を実行し、第1識別情報の可変表示に対応した演出図柄の可変表示を実行せず(本例では、ステップS920GのYである場合にステップS920Iを実行し、ステップS920CのNである場合にステップS920Fを実行する)、通常状態と特別状態のいずれに制御されているかに応じて、第1識別情報と第2識別情報のいずれかの可変表示に対応した縮小図柄(本例では、第1小図柄表示部91bまたは第2小図柄表示部92bにおける小図柄)の可変表示を実行する(本例では、非KT状態であるかKT状態であるかに応じてステップS920DとS920Hのいずれかを実行する)、こととした。これにより、縮小図柄について状態に対応した適切な表示制御を実現することができるとともに、通常状態において遊技者に第2識別情報の可変表示に対する認識度合いを低下させることができる。
また、手段Q6の遊技機は、手段Q1〜Q5のいずれかの遊技機であって、
保留表示手段は、通常状態(本例では、非KT状態)において、第1保留表示は表示可能であるが、第2保留表示は表示不能である(本例では、ステップS7073のYである場合にステップS7075を実行し、ステップS7077のNである場合にステップS7080やS7082を実行しない)、こととした。これにより、通常状態において第2保留記憶に対応した第2保留表示に対する遊技者の視認性を低下させることができ、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。
また、手段Q7の遊技機は、手段Q6の遊技機であって、
保留表示手段は、通常状態と特別状態のいずれに制御されているかにかかわらず、第1保留記憶の数に対応した第1保留記憶数表示(本例では、第1保留記憶数表示71)を表示し、第2保留記憶の数に対応した第2保留数表示を表示しない(本例では、ステップS7071のYである場合にステップS7072を実行し、ステップS7076のYである場合であってもステップS7072に相当する処理を実行しない)、こととした。これにより、第1保留記憶の数に対する遊技者の認識性を確保しつつ、第2保留記憶の数に対する遊技者の視認性を低下させることができ、第1保留記憶及び第2保留記憶のそれぞれの保留記憶数について適切な表示制御を実現することができる。
また、手段Q8の遊技機は、手段Q1〜Q7のいずれかの遊技機であって、
遊技媒体(本例では、遊技球)が流下する流下経路のうち所定経路(本例では、遊技領域7の右方)に設けられ、遊技媒体が通過可能な特定領域(本例では、作動ゲート17)と、所定条件(本例では、大当り図柄が停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である有利状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2501のYである場合にステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)と、所定条件が成立したことにもとづいて所定経路への遊技媒体の発射を促進する所定促進報知(本例では、第1指示報知)を実行し、該所定促進報知の実行から所定期間(本例では、10秒)が経過した後に特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知(本例では、第2指示報知)を実行可能な促進報知手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4404,S4405,S4604,S4605を実行する部分)と、をさらに備える、こととした。これにより、演出の煩雑さを抑制しつつ、有利状態に制御する契機を適切に報知することができる。
ところで、遊技機の中には、所定状態(小当り遊技状態)に制御される頻度(例えば、単位時間あたりの小当り発生頻度)が通常状態よりも高められた状態(特別状態)で制御可能なものがある。例えば、特開2014−30634号公報(従来技術)には、特別状態(KT状態)において、小当り遊技状態に移行する頻度が通常状態に比べて向上することで遊技者にとって有利な状態となることが記載されている。しかし、渋滞技術に記載の特別状態(KT状態)で制御可能な遊技機では、特別状態において遊技者が獲得した遊技価値(例えば獲賞賞球数)に関する表示が行われるが、このような特別状態における演出は、遊技の興趣を向上させるために更なる改善が求められる。
この問題を解決するために、手段R1の遊技機は、
識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、非特別状態(本例では、非KT状態)と、当該非特別状態よりも有利な特別状態(本例では、KT状態)とに制御可能な状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)と、付与した遊技価値(本例では、賞球数)に関する特定表示(本例では、特定出玉表示82)を表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS976C,S976G,S976K,S976Lを実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(本例では、第1KT状態)と当該第1特別状態よりも有利な第2特別状態(本例では、第2KT状態)とに制御可能であり、特定表示手段は、第2特別状態に制御されているときには特定表示を表示可能であり、第1特別状態に制御されているときには特定表示を制限可能である(本例では、図117参照)、こととした。これにより、特別状態に制御可能な遊技機において、演出を改善することができ、特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段R2の遊技機は、手段R1の遊技機であって、
遊技媒体が進入容易な進入容易状態(本例では、開状態)と、遊技媒体が進入困難な進入困難状態(本例では、閉状態)とに状態を変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、遊技媒体が進入可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)と、非特定開放パターンと、当該非特定開放パターンよりも所定可変装置に遊技媒体が流下し易い特定開放パターンとで、可変始動装置の状態を制御可能な可変始動装置制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26Cを実行することにより、図64(1),(2)に示すように、可変入賞球装置15を5.5秒または0.2秒開放状態に制御する部分)と、を備え、第1特別状態に制御されているときは、可変始動装置が非特定開放パターンで制御され易い(本例では、図64(1)に示すように、可変入賞球装置15が5.5秒間開放される)ことにより、所定可変装置に遊技媒体が進入困難な状態となり、第2特別状態で制御されているときは、可変始動装置が特定開放パターンで制御され易い(本例では、図64(2)に示すように、可変入賞球装置15が0.2秒間だけ開放される)ことにより、所定可変装置に遊技媒体が進入容易な状態となる、こととした。これにより、可変始動装置の開放パターンによって特別状態の有利度合を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段R3の遊技機は、手段R1またはR2の遊技機であって、
第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を並行して実行可能な可変表示実行手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)と、可変表示の変動パターンを選択する変動パターン選択手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS301,S351を実行する部分)と、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、を備え、第2識別情報の可変表示に基づいて特殊状態に制御される割合は、第1識別情報の可変表示に基づいて特殊状態に制御される割合よりも高く(本例では、図114(c),(d)参照)、変動パターン選択手段は、特別状態で制御されているときには、非特別状態で制御されているときよりも、第2識別情報の可変表示の変動パターンとして、特定の変動パターンの変動時間(本例では、図62に示す第2変動パターン♯01の15分)よりも短い変動時間の変動パターン(本例では、図62に示す変動時間が7秒の第2変動パターン♯03)を選択し易い、こととした。これにより、第2識別情報の可変表示の変動パターンの選択割合を変化させることによって、特別状態と非特別状態とで有利度合を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段R4の遊技機は、手段R1〜R3のいずれかの遊技機であって、
遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、特殊状態に制御されているときに遊技媒体が進入可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)と、第2特別状態に制御されている場合に特殊状態に制御されるときに所定可変装置に遊技媒体が進入する毎に、特別演出(本例では、賞球加算表示83)を実行可能な特別演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS657B,S657Cを実行する部分)と、を備え、特定表示手段は、特別演出の実行に対応して、特定表示の表示内容を変更する変更演出(本例では、特定出玉表示82の表示内容を更新すること)を実行可能である、こととした。これにより、特殊状態での所定可変装置への遊技媒体の進入を強調することができ、第2特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段R5の遊技機は、手段R1〜R4のいずれかの遊技機であって、
遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、第2特別状態に制御されている場合において、連続する識別情報の可変表示に基づいて連続して特殊状態に制御されるときに、特殊演出(本例では、小当りコンボ表示86)を実行可能な特殊演出実行手段と、を備える、こととした。これにより、特殊状態が連続して発生したことを強調することができ、第2特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段R6の遊技機は、手段R1〜R5のいずれかの遊技機であって、
特定表示手段は、特定表示(本例では、特定出玉表示82)とは異なる表示であって、有利状態と特別状態とを含む所定期間に対応して付与された遊技価値(本例では、賞球数)に関する特別表示(本例では、特別出玉表示85)を表示可能であり、特別状態に制御されているときに、特定表示と特別表示とを区別して表示可能である(本例では、図119(2)と図120(3)参照)、こととした。これにより、所定期間に対応して付与された遊技価値(本例では、賞球数)を遊技者が把握することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段R7の遊技機は、手段R1〜R6のいずれかの遊技機であって、
有利状態に制御されることに関する有利報知(本例では、大当り報知演出)を実行可能な有利報知実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS976D,S976Mを実行する部分)を備え、有利状態には、第1有利状態(本例では、16R確変大当り)と、当該第1有利状態よりも有利度合が低い第2有利状態(本例では、突確大当り)とが含まれ、第1有利状態に制御されると、当該第1有利状態の終了後に第2特別状態に制御され、第2有利状態に制御されると、当該第2有利状態の終了後に第2特別状態に制御され、有利報知実行手段は、第2特別状態に制御されているときにおいて、第1有利状態に制御されることに関する有利報知を実行し(本例では、16R確変大当りに基づく大当り報知演出を実行し)、第2特別状態に制御されているときにおいて、第2有利状態に制御されることに関する有利報知の実行を制限する(本例では、突確大当りに基づく大当り報知演出を実行しない)、こととした。これにより、有利状態の種類に応じて有利報知の実行・制限が変化するため、第2特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段R8の遊技機は、手段R7の遊技機であって、
有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能な信号出力手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2015Xおよび第2特別図柄停止処理でステップS2015Xと同様の処理を実行する部分)を備え、信号出力手段は、第2特別状態に制御されている場合に第1有利状態に制御されるときには有利状態信号を外部出力し、第2特別状態に制御されている場合に第2有利状態に制御されるときには有利状態信号を外部出力しない、こととした。これにより、有利報知の内容に整合した有利状態信号を外部出力することができるため、外部出力の内容によって遊技の興趣を低減させることがない。
また、手段R9の遊技機は、手段R1〜R8のいずれかの遊技機であって、
有利状態には、有利度合が異なる特定有利状態(本例では、16R通常大当り)と特別有利状態(本例では、突確大当り)とが含まれ、特定表示手段は、特別状態に制御されているときに、当該特別状態に対応して付与された遊技価値(本例では、賞球数)に関する特定表示(例えば、特定出玉表示82)を表示し、特別状態に制御されている場合に特定有利状態に制御されるときには特定表示を終了し、特別状態に制御されている場合に特別有利状態に制御されるときには特定表示を継続する(本例では図119(4)〜(7)参照)、こととした。これにより、有利状態の種類に応じて特定表示の継続・終了が変化するため、特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
実施例におけるパチンコ遊技機を示す正面図である。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 パチンコ遊技機を示す背面図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 各種大当りの内容を示す説明図である。 (A)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、B用)を示す説明図であり、(B)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)を示す説明図であり、(C)は小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 (A)は、主基板を簡略化した正面図、(B)は、表示モニタの表示内容を説明する説明図である。 主基板のRAMにおける記憶領域の一部の構成を示す図である。 主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。 主基板RAMの記憶領域に対応するRAM領域を示した図である。 (A)は、表示モニタに表示される項目の表示時間を示すタイムチャート、(B−1)〜(B−6)は、表示モニタの表示内容の変化を説明する説明図である。 リングバッファの記憶領域に記憶されたデータの移動を説明する説明図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 設定変更処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。 設定確認処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。 電源投入時のスイッチのON/OFFに応じた操作内容等を示す説明表である。 遊技制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 設定示唆演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 制限処理の第1例を示すフローチャートである。 制限処理の第2例を示すフローチャートである。 制限処理の第3例を示すフローチャートである。 制限解除処理の第1例を示すフローチャートである。 制限解除処理の第2例を示すフローチャートである。 制限解除処理の第3例を示すフローチャートである。 演出調整部により設定示唆演出の実行頻度を調整する一例を示す説明図である。 大当りを契機に設定示唆演出の実行頻度が変更される一例を示す説明図である。 設定示唆演出の複数の演出態様を示す図である。 設定示唆演出が制限/許可される一例を示すタイムチャートである。 変動表示中に設定示唆演出が行われる様子を示す図である。 変形例2における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。 変形例2における演出動作例を示す図である。 変形例2における演出動作例を示す図である。 変形例2における演出動作例を示す図である。 変形例3における設定変更処理での表示モニタの表示態様を示す説明図である。 (A)は変形例4における表示モニタの表示態様を示す説明図であり、(B)は変形例4における表示モニタの表示内容の変化を説明する説明図である。 変形例15におけるパチンコ遊技機を示す背面斜視図である。 変形例15における遊技機用枠を開放した状態を示す背面斜視図である。 変形例15におけるセキュリティーカバーを示す図である。 変形例15におけるセキュリティーカバーを示す図である。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の閉状態における斜視図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の開状態における斜視図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 中継基板、演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定用乱数と大当り判定値との関係の一例を示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 遊技機が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。 遊技機が出力する外部出力信号の変形例を説明するための説明図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普通図柄判定テーブルを示す説明図である。 普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。 普通電動役物作動処理を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 確定コマンド受信時処理を示すフローチャートである。 背景図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 指示報知制御処理について示すフローチャートである。 デモ表示制御処理を示すフローチャートである。 デモ表示制御処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動中処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理を示すフローチャートである。 小当り中処理を示すフローチャートである。 本実施の形態における指示報知の表示例を示す説明図である。 本実施の形態における指示報知の表示例を示す説明図である。 大当り遊技状態が終了して第1KT状態に制御される際のタイミングチャートである。 変形例Aにおける保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。 変形例Aにおける背景図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 変形例Aにおける特定表示制御処理を示すフローチャートである。 変形例Aにおける画面レイアウトの一例を示す説明図である。 変形例Aにおける第2保留表示等の表示制御の一例を示す説明図である。 変形例Bにおける大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 変形例Bにおける賞球加算表示処理を示すフローチャートである。 変形例Bにおけるプロセステーブル選択処理を示すフローチャートである。 変形例Bにおける画面レイアウトの一例を示す説明図である。 変形例Bにおける出玉表示に関するタイムチャートの一例を示す説明図である。 変形例Bにおける出玉表示の表示例を示す説明図である。 変形例Bにおける出玉表示の表示例を示す説明図である。 変形例Bにおける賞球加算表示の表示例を示す説明図である。 変形例Bにおける小当りコンボ演出の表示例を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルを示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルを示す説明図である。 普通図柄判定テーブルを示す説明図である。 特定開放パターン判定テーブルを示す説明図である。 特定開放パターン判定テーブルを示す説明図である。 普通図柄変動時間選択テーブルを示す説明図である。 第2変動パターン(変動時間)選択テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。尚、以下の実施例においては、フローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する。
以下では、本発明の第1実施形態〜第3実施形態について説明する。まず、第1実施形態では、設定値を変更することで大当りの当選確率等を変更することが可能な遊技機の実施形態について説明する。次に、第2実施形態では、通常状態よりも小当りになりやすい特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機の実施形態について説明する。そして最後に、第3実施形態では、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた遊技機(すなわち、設定値を変更することが可能であり、かつKT状態に制御可能な遊技機)の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の第1実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠1aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2Kと、遊技盤2Kを支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2Kには、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。尚、遊技盤2Kの前面は、遊技機用枠(台枠)3Kに、開閉可能に設けられたガラス扉枠3aによって覆われている。尚、これら遊技機用枠3K及びガラス扉枠3aは、外枠1aの左側辺を中心に開閉可能に設けられており、遊技場の係員が、開放鍵を開放錠Kに挿入して解鍵することで開放可能となり、一般の遊技者等は遊技機用枠3K及びガラス扉枠3aを開放することはできないようになっている。
遊技盤2Kの所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えばセグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。尚、本実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを方形状とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各セグメントを、不規則に配置したものであってもよい。
遊技盤2Kにおける遊技領域の中央付近には、演出表示装置5Kが設けられている。演出表示装置5Kは、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5Kの表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄とも言う)が変動表示される。
一例として、演出表示装置5Kの表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲーム(特別図柄の変動表示)において第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5Kにおける「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5Kの表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた変動表示、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた変動表示と同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば9種類の図柄(英数字「1」〜「9」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する9個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「9」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「9」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は9種類に限定されず、大当り組合せやはずれとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば8種類や10種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「9」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5Kの表示領域には、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uが配置されており、演出表示装置5Kの下部における左右方向の中央には、変動表示中の保留記憶に対応する保留表示をアクティブ表示として表示するアクティブ表示エリア5Fが表示されている。ここで、各特別図柄に対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄や演出図柄の変動表示を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示が実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示の開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示であり、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示である。
特に本実施例の第1保留記憶表示エリア5Dは、下から上方に向けて1つ目の第1特図保留表示を表示する保留1表示位置、2つ目の第1特図保留表示を表示する保留2表示位置、3つ目の第1特図保留表示を表示する保留3表示位置、4つ目の第1特図保留表示を表示する保留4表示位置が並列されており、各保留表示を表示可能となっている。
本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示を丸型の白色表示(第1保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示)とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示を丸型の白色表示(第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示)とする。尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示と、の表示態様は、異なる表示態様であってもよい。
図1に示す例では、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
演出表示装置5Kの左右には、一般入賞口50A,50Dが設けられているとともに、一般入賞口50Aの下方の領域には、一般入賞口50B,50Cとが設けられている。また、演出表示装置5Kの下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81Kによって、垂直位置となる通常開放状態(図1中実線位置参照)と傾動位置(図1中点線位置参照)となる拡大開放状態とに変化する可動翼片を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81Kがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81Kがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し易い拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
また、一般入賞口50A,50B,50C,50Dを通過(進入)した遊技球は、図2に示す第1一般入賞口スイッチ26A,第2一般入賞口スイッチ26B,第3一般入賞口スイッチ26C,第4一般入賞口スイッチ26Dによって検出され、該検出に基づいて所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの右側方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7Kが設けられている。特別可変入賞球装置7Kは、ソレノイド82K(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7Kでは、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82Kがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7Kでは、大入賞口扉用のソレノイド82Kがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、大入賞口内に設けられたカウントスイッチ23K(図2参照)を通過することで、該カウントスイッチ23Kによって検出される。カウントスイッチ23Kを通過した遊技球は、遊技盤2Kに形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2Kの背面側に誘導される。カウントスイッチ23Kによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7Kにおいて開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7Kにおいて大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7Kにおいて大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
なお、一般入賞口を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2Kの所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20Kが設けられている。一例として、普通図柄表示器20Kは、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41Kが設けられている。遊技球が通過ゲート41Kを通過したことに基づき、普図ゲーム(普通図柄の変動表示)が実行される。
普通図柄表示器20Kの上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41Kを通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。尚、通過ゲート41K内には、後述するゲートスイッチ21Kが内蔵されている。
遊技盤2Kの表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、上記した各入賞口以外の入賞口を設けるようにしてもよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3Kの左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果LED9Kが設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球ユニット7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3Kの右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3Kの所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3Kの下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する下皿部材には、例えば下皿本体の上面における前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。上皿を形成する上皿部材には、例えば上皿本体の上面における前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。
本実施例では、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された演出表示装置5Kの周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域と右側の右遊技領域とに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は第1経路(左遊技領域)を流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球は第2経路(右遊技領域)を流下するようになっている。
また、第1経路を流下した遊技球は、普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bに入賞可能となり、第2経路を流下した遊技球は、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7Kに入賞可能、かつ、通過ゲート41Kを通過可能となるように多数の障害釘が配設されている。つまり、左打ちの場合は特別可変入賞球装置7Kに入賞不能、かつ、通過ゲート41Kを通過不能である。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41Kを通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21Kによって検出されたことといった、普通図柄表示器20Kにて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図の変動表示が終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20Kによる普図の変動表示が開始される。
この普図の変動表示では、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示が開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図の変動表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示が開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示では、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(変動表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。
特図の変動表示での変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図の変動表示での変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示における大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図の変動表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄となるようにしてもよい。
特図の変動表示における確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7Kの大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7Kを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」、「10」や「5」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
また、特図の変動表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「小当り」となった後、小当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7Kの大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7Kは遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)となる。
尚、本実施例では、小当り遊技状態において大入賞口扉が所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまで1回開放するように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態において複数回開放するようにしてもよい。
尚、本実施例における大当り遊技状態の終了後は、所定の変動回数の範囲(例えば、100回)において時短状態や確変状態に制御される(時短制御や確変制御が行われる)ことがある。時短制御が行われることにより、特図の変動表示における変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、時短状態や確変状態ではなく大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御や確変制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば、100回)の特図の変動表示が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となること、のうちいずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短制御が行われるときには、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における変動時間(特図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、普通図柄表示器20Kによる普図の変動表示の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図の変動表示での変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御(全てを含む)が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図の変動表示が頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」または「小当り」となるまでの時間が短縮される。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特別領域(例えば、大入賞口内の特別領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特別領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13K、LED制御基板14K、ターミナル基板(情報出力基板)16、電源基板17K(図3参照)といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15Kなども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2Kなどの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、図3に示すように、基板ケース201Kに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載され、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20Kの点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20Kによる普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、図3及び図13(A)に示すように、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ29が設けられており、該表示モニタ29に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。尚、表示モニタ29の左側方には表示切替スイッチ30が設けられており、該表示切替スイッチ30の操作によって表示モニタ29に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
また、主基板11には、図2に示すように、遊技盤2Kの前面を開閉可能に覆うガラス扉枠3aの開放を検知する扉開放センサ90K、大入賞口扉の開放を検知するための大入賞口扉センサ91K等の各種のセンサが接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号の他、電源断信号、クリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81K〜82Kに伝送する出力回路111、ターミナル基板16からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112Kが搭載されている。
また、図2に示す主基板11は、図3及び図13(A)に示すように、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース201Kに封入されており、主基板11の中央には表示モニタ29(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ29の右側には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29及び表示切替スイッチ30は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3Kを開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3Kを開放した状態における遊技盤2Kの裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ29に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。つまり、パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1では、当該パチンコ遊技機1において、設置後にどのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。
また、電源基板17Kは、図3に示すように透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース202Kに封入されており、電源基板17Kの背面右側上部(図3の背面図では左側上部)には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチ51K(図2参照)と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ52K(図2参照)と、パチンコ遊技機1を初期化する(初期化処理を行う)ためのRWMクリアスイッチ50K(図2参照)とが設けられている。なお、RWMクリアスイッチ50K、錠スイッチ51K、設定切替スイッチ52Kの各種スイッチは、電源基板17Kの上部ではなく、主基板11上に設けられるものとしてもよい。また、本実施例では、設定切替スイッチ52Kが設定スイッチとして機能するものとして説明するが、このように設定スイッチとして機能するスイッチを別途設けるのではなく、例えば既存のRWMクリアスイッチ50Kを設定スイッチとして機能させてもよく、あるいは、既存の他のスイッチや、既存の他のスイッチを組み合わせること(例えば、複数のスイッチを所定順または同時に操作すること)によって設定スイッチとして機能させるものとしてもよい。
尚、RWMクリアスイッチ50K、錠スイッチ51K、及び設定切替スイッチ52Kは、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3Kを開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ51Kはキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチ51Kの操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ51Kは、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるとともに、該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。
尚、図3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、該ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ70Kが設けられている。該排出口スイッチ70Kは、図2に示すように、前述したスイッチ回路110に接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15Kによって中継される。中継基板15Kを介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5Kにおける画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果LED9Kや装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図4(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5Kにおける「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5Kにおける「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンド9000Hは、主基板11のRAM102Kの記憶内容が消去(クリア)されたことを通知するラムクリア指定コマンドである。ラムクリア指定コマンドによって、演出制御基板12側において、初期化報知が実行される。なお、初期化報知とは、例えば、演出表示装置5Kにおいて初期化が行われたことを示す「初期化画面」を表示し、スピーカ8L,8Rから報知音を出力し、遊技効果LED9Kを点滅表示させる等により、初期化が行われたことを報知するものである。
コマンド91XXHは、パチンコ遊技機1に設定する設定値を指定する設定値指定コマンドであり、設定値に応じて、異なるEXTデータが設定される。例えば、設定値が「1」である場合には、コマンド9101Hが設定され、設定値が「3」である場合には、コマンド9103Hが設定される。
コマンド9200Hは、パチンコ遊技機1が電断した後に復旧したことを通知する停電復旧指定コマンドである。停電復旧指定コマンドによって、演出制御基板12側において、電力供給が復旧したことを報知する復旧画面が表示される。
コマンド9300Hは、後述する設定変更画面の表示開始を指定する設定変更画面開始指定コマンドであり、コマンド9301Hは、設定変更画面の表示終了を指定する設定変更画面終了指定コマンドであり、コマンド9400Hは、後述する設定確認画面の表示開始を指定する設定確認画面開始指定コマンドであり、コマンド9401Hは、設定確認画面の表示終了を指定する設定確認画面終了指定コマンドである。
なお、上記した各種コマンドのうち、ラムクリア指定コマンドはパチンコ遊技機1の電源投入後または設定変更操作が終了したタイミングで送信され、設定値指定コマンドは電源投入時または設定変更操作が終了したタイミングで送信され、停電復旧指定コマンドは電源投入後に送信され、設定変更画面開始または終了指定コマンドは設定変更画面の表示を開始または終了するタイミングで送信され、設定確認画面開始または終了指定コマンドは設定確認画面の表示を開始または終了するタイミングで送信される。この詳細については、図20〜図22を参照して後述する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101Kと、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102Kと、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106Kとを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101Kから読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101Kから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102Kに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102Kに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施例では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図6は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図6に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施例では、図6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターンとすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101Kから読み出したプログラムを実行し、RAM102Kをワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101Kには、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101Kには、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図7及び図8などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101Kには、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101Kが記憶する判定テーブルには、例えば図7(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図7(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図7(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図8(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、はずれ変動パターン判定テーブル(図示略)、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が高く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図7(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101Kに記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図7(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/50)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
また、図7(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
図7(C)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも低い確率(1/200)で大当りに当選するが、小当りは当選しない(当選確率:0)。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/200)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図7(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が図7(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図7(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施例では、図7(A)〜(C)に示す各表示結果判定テーブルにおいて、変動特図指定バッファが第2である場合における小当りの当選確率は全て同じとしているが、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしてもよい。一方、変動特図指定バッファが第1である場合、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしているが、変動特図指定バッファが第2である場合と同様に、全ての設定値で同じ当選確率としてもよい。
また、本実施例では、CPU103は、図7(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本実施例では、図7(C)に示す設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに変動特図指定バッファが第1である場合、大当りに対応する判定値以外の判定値が小当りに対応する判定値として設定されていない、つまり、小当りが当選しないようになっていたが、大当りに対応する判定値以外の判定値の一部を小当りに対応する判定値として設定し、小当りが当選するようにしてもよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り確率の割合が異なることには、小当り確率が0%であることも含まれている。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
図8(A)、(B)は、ROM101Kに記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、本実施例では、小当りは1種類であるとして、小当り種別を判定するための小当り種別判定テーブルは設けられないものとするが、小当り種別を複数設ける場合には、いずれの小当りとするかを判定するための小当り種別判定テーブルが設けられるものとしてもよい。
ここで、本実施例における大当り種別について、図9を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において所定回数(100回)の特図ゲームが実行されるまで(あるいは、それまでに大当りした場合には大当りの特図ゲームが終了するまで)時短制御及び確変制御が実行される、大当りA〜大当りCが設定されている。
これら大当りA〜大当りCのうち、大当りAは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りBは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りCは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
尚、時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態では、第2特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合に加えて、はずれの場合であっても通常状態よりも小当りが発生し易い状態となる。
尚、本実施例では大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は4種類以上設けられていても良く、また、2種類以下が設けられていてもよい。
また、図8(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜49までが大当りAに割り当てられており、50〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが大当りAに割り当てられており、150〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了に時短制御が実行される大当りBまたは大当りCを決定する割合が設定値1、2、3の順に低くなるようにしている。
一方で、図8(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜29までが大当りAに割り当てられており、30〜99までが大当りBに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜69までが大当りAに割り当てられており、70〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜199までが大当りAに割り当てられており、200〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了にラウンド回数の多い有利な大当りB,Cを決定する割合が、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施例においては、図8(A)及び図8(B)に示すように、設定されている設定値が1である場合は、大当り種別を大当りCに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りAに決定する割合が最も低い(設定値1における大当り種別決定割合:大当りC>大当りB>大当りA)。また、設定されている設定値が2である場合は、大当り種別を大当りBに決定割合が最も高く、次いで、大当りAに決定する割合が高く、大当りCに決定する割合が最も低い(設定値2における大当り種別決定割合:大当りB>大当りA>大当りC)。更に、設定されている設定値が3である場合は、大当り種別を大当りAに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りCに決定する割合が最も低くなっている(設定値3における大当り種別決定割合:大当りA>大当りB>大当りC)。
尚、本実施例では、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当りA、大当りB、大当りCから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当りA、大当りB、大当りCのうち、決定されてない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
このように、本実施例では、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。なお、小当り種別を複数設ける場合には、設定されている設定値に応じて変動表示結果が小当りとなった場合の小当り種別の決定割合が異なるようにしてもよい。
尚、本実施例では、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別を、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率や小当り確率が変化する一方で、後述する図8〜図10に示すように、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別領域を通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別領域への遊技球の通過を検出する所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
また、ROM101Kには、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10(A)及び図10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りA、大当りBである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、B用)と、大当り種別が大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、大当りB用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、B用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、301〜800までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、801〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、351〜825までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、826〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、101〜350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、351〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜150までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、151〜450までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、451〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
このように、特図ゲームにおいて大当りA、Bが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」または「大当りB」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、最も有利度合の高い(ラウンド回数の多い)「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図10(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」、「2」、「3」のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値「1」、「2」、「3」で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、351〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンを決定する割合が、スーパーリーチ変動パターンを決定するよりも高く、かつ、設定値1、2、3の順に低くなるようになっている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる変動表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例における「共通の決定割合」とは、異なる設定値にて決定割合が完全に同一であるもの(本実施例)の他、異なる設定値にて決定割合が同一であるもの(例えば、設定値1〜設定値3間において、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が1%程度異なるもの)を含んでいる。
尚、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチ、ノーマルリーチのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
また、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
また、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
尚、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。
尚、図11に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施例では、図11(A)〜図11(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の変動表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施例の各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102Kは、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102Kの一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102Kには、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41Kを通過した遊技球がゲートスイッチ21Kによって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20Kにより開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41Kを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5Kにおける表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5Kに対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13Kに対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、LED制御基板14Kに対してLEDデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5Kやスピーカ8L,8R、遊技効果LED9K及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルや、各種のエラー(異常)の報知において表示する表示画面や遊技効果LED9Kの点灯態様や出力音声等のエラー報知パターン等が記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターン(例えば、後述する設定示唆演出等)に対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5Kの画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5Kの画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1保留記憶表示エリア5Dにて保留表示を行うための第1特図始動入賞バッファと、第2保留記憶表示エリア5Uにて保留表示を行うための第2特図始動入賞バッファと、が設定されている。第1特図始動入賞バッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、第2特図始動入賞バッファには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。尚、これら始動入賞バッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留演出処理(S72、図27参照)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞バッファのデータに基づいて第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示が更新される。
具体的には、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
ここで、本実施例の主基板11における遊技球の集計及び役物比率等の表示について説明する。
主基板11には、遊技の入賞に関する情報、例えば、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、発射球数が集計され、表示モニタ29は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である連比(%)、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役比(%)、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合であるベース(%)を表示するようになっている。連比とは、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の連続役物獲得球数)が占める割合である。役比とは、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の役物獲得球数)が占める割合である。ベースとは、賞球合計数に対する打ち出した遊技球数が占める割合である。賞球合計数(下記の総獲得球数)は、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数と、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)への入賞による賞球数と、の総和である。なお、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)は、可変役物であり、遊技球の通過可能幅が変動することで、遊技球の入賞想定割合が変動する役物である。また、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)は、固定役物であり、遊技球の通過可能幅が固定されており、遊技球の入賞想定割合は一定の役物である。
遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法としては、連比と役比については、6000個の賞球数における第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数である普通電役賞球数(電チュー賞球数)、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数である特別電役賞球数(アタッカー賞球数)を集計する。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の連比(%)、役比(%)を算出する。なお、集計する第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、設定値毎に設けられたリングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっている。つまり、6000個の11セット分の記憶を相当数量(例えば、数バイト分)記憶しており、それらの累計の連比(%)、役比(%)を算出することができる。また、ベースについては、60000個の賞球数に対する打ち出した遊技球数を集計する。その集計を1セットとし、打ち出した遊技球数に対する60000個の賞球の占める割合(ベース(%))を算出する。
表示モニタ29は、6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を所定時間(例えば、5秒)毎に切り替えて表示することができる。すなわち、一つの表示手段で6つの表示を切り替えて表示するようになっている。この場合、全て表示を行うのに30秒要するが、遊技が進行することで集計される第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が変化することになる。とすると、例えば、6000個分の連比(%)を表示した後に入賞した賞球数を、その後に表示される60000個分の役比(%)に反映してしまうと、6000個分の連比(%)と60000個分の役比(%)とで食い違いが生じてしまうおそれがある。そこで、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)の入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計は、切替表示における所定のタイミング(例えば、6000個分の連比(%)の表示タイミングなど)で行うようにすれば、このような食い違いを防ぐことができる。
尚、本実施例における遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、設定値毎に設けられており、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されるようになっている。このため、本実施例の連比、役比、ベースは、設定値毎に個別に算出可能となっている。
以下に計算方法の一例として、賞球合計数が60000個であり、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数との合計である役物獲得球数が42000個である場合の役物比率(役比(%))の計算方法を説明する。なお、以下の説明において、総獲得球数とは、パチンコ遊技機1から払い出された遊技媒体(賞球)の総累計数をいう。また、役物獲得球数とは、アタッカー及び電チューに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。また、連続役物獲得球数とは、アタッカーに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。打込合計とは、賞球数が60000個に達するまでにパチンコ遊技機1に打ち込まれた遊技媒体の累計数をいう。このため、連比は、下記(1)式で求めることができる。また、役比は、下記(2)式で求めることができる。また、ベースは下記(3)式で求めることができる。
連比=[連続役物獲得球数/総獲得数]×100 ・・・(1)
役比=[(連続役物獲得球数+役物獲得球数)/総獲得数]×100 ・・・(2)
ベース=[60000(賞球合計数)/打込合計]×100・・・(3)
賞球合計数が60000個であり、役物獲得球数が42000個である場合の役物比率は、42000を60000で除算することにより0.70(小数点以下3桁切り捨て)として求められる。しかしながら、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、以下の手法での演算が必要となる。
まず、第1の演算方法を説明する。第1の演算方法において、まず、役物獲得球数を100倍して4200000とする。そしてこの4200000を60000で除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
次に、第2の演算方法を説明する。第2の演算方法において、まず、賞球合計数を100で除算して600とする。そしてこの600で42000を除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
上記した例で賞球合計数は60000個であるが、長い期間の役物比率を算出するために、賞球合計数を格納するための領域として3バイトの領域が設けられている。つまり本例では3バイトの格納領域に00EA60hとして格納される。また、同様に役物獲得球数も3バイトの格納領域に00A410hが格納される。
ここで、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
第3の演算方法ではパチンコ遊技機1で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方、+12%の誤差が生じる。ただし、賞球合計数および役物獲得球数がともに10倍の場合の誤差は+1%となる。つまり、役物比率を算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似する。
また、基板ケース201Kは、透光性を有する材質で形成されており、主基板11、及び表示モニタ29が視認可能になっている。基板ケース201Kには主基板11に接続される配線コネクタが挿通する図示しない孔部と、主基板11の電気部品の熱を放出するための放熱孔とが形成されている。主基板11に設けられた表示モニタ29は、放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため放熱孔によって表示モニタ29の視認性が遮られないようにされている。なお、ここでの「真正面」とは、主基板11を視点としての真正面を意味し、主基板11を視認しようとする従業員等と主基板11との間を意味する。ここで、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
また、遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域(リングバッファ、10セット合計バッファ(最大2バイトのカウンタを10個備えるリングバッファに記憶された遊技の入賞に関する情報を合計したもの)、賞球合計数バッファ)はリセットボタンが操作された場合に初期化は行われず、継続して記憶されてもよい。リングバッファについては後にさらに説明する。なお、記憶された値のチェックサムを算出し、異常が検出された場合に初期化を行ったり、記憶された賞球合計数の値よりも役物獲得球数の値が大きかったり、役物獲得球数の値よりも連続役物獲得球数の値が大きかったりした場合など、状況として起こりえない事象が検知された場合などには遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域の初期化処理を行ってもよい。また、初期化処理を行うことなく、エラー表示や警告表示などを行ってもよいし、エラー表示や警告表示を行うとともに、あるいは行った後に初期化処理を行ってもよい。エラー表示や警告表示については後にさらに説明する。
役比(%)の計算は、例として総獲得球数を34321個、役物獲得球数を19876個とすると、19876個に対して34321個を除数として除算し、割合を計算する。19876/34321=0.57912・・・となり約57.9%の役比(%)であることが算出される。遊技制御用マイクロコンピュータ100において演算を行う場合には小数点での計算を避けなければならないため、以下のような計算式に置き換える。19876/34321の除算において分母の34321を100で除算し、小数点を切り捨て、19876/343=57.9475・・・となる。小数点以下は切り捨てられるため57%の役比(%)であることが算出され、表示モニタ29に表示されることとなり、この例の場合には正確な計算によって算出した値とは表示上では誤差がないものとなる。
16ビットにおける最小値は32768(最上位ビットの値以外が0)で誤差が最大となる値は総獲得球数および役物獲得球数がそれぞれ32799であるときである。これを上記の方法で計算すると、32799/32799=100%、遊技制御用マイクロコンピュータ100での計算に置き換えると32799/327=100.3%で+0.3%の誤差となる。小数点を切り捨てて計算を行った場合に、例えば、正確な値が69.9%、遊技制御用マイクロコンピュータの計算による値が70.1%となった場合に69%→70%で表示上1%の誤差が表示されることが考えられるが、1%の誤差という表示上においても非常に小さい誤差で役比(%)(又は連比(%))が表示できる。
また、上記の計算方法を用いる場合に、総獲得球数を100で除算するため、総獲得球数が100未満の場合には計算を行うことができない。さらに、32768未満である場合にも徐々に誤差が大きくなる。10000未満である場合には誤差が1%を超え、さらに大きな誤差となる場合がある。つまり、総獲得球数が少ないほど誤差が大きくなってしまう。このため特定の数以上の総獲得球数(例えば16ビットの最小値である32768)をカウンタによって集計するまでは、表示モニタに役比(%)、連比(%)の表示を行わなかったり、表示を行ったとしても誤差が大きい可能性があることを専用のLEDの発光や、報知音を出力したり、表示された値を点滅表示させるなどして報知してもよい。
また、表示モニタ29は役比(%)と、連比(%)と、ベース(%)を7セグメント上に表示するものであり、それぞれの値を所定期間毎(例えば5秒毎)に切り替えて表示する。この場合に、例えば役比(%)を5秒間表示している間に、電チューやアタッカーへ新たに遊技媒体が入賞するという事象が発生し、それに従い計算した値を5秒後に連比(%)の値として表示してしまうと、役比(%)と連役(%)との値が乖離してしまう虞がある。このため、役比(%)と連比(%)は同一割込み内で計算し算出された値を順次表示していくことが好ましい。
また、7セグメントに表示可能な数値を2ケタとした場合(例えば7セグメントが2つ設けられている場合)に100%を100として表示ができなくなる。この場合には100の代わりに99を表示するようにしてもよい。図13(A)に示す表示モニタ29では、下位2桁に数値を表示可能としているが、この場合でも、上位2桁を使用することなく、数値を表示してもよい。あるいは、特定の条件の下で、上位2桁の一部に数値を表示してもよい。
尚、本実施例では、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数、連続役物獲得球数を集計するようにしてもよい。
以下、連比、役比、ベースの表示について、より具体的に説明する。本実施例において主基板11は、遊技盤2K(図1参照)の裏面側に設けられている。遊技盤2Kの裏面側には、主基板11以外の他、演出制御基板12などの各周辺基板も設けられている。
主基板11におけるRAM102Kには、ゲート通過数カウンタ、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタ、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタ、大入賞数カウンタが設けられている。
ゲート通過数カウンタは、ゲートスイッチ21Kが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1始動入賞数カウンタは、第1始動口スイッチ22Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2始動入賞数カウンタは、第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1一般入賞数カウンタは、第1一般入賞口スイッチ26Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2一般入賞数カウンタは、第2一般入賞口スイッチ26Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第3一般入賞数カウンタは、第3一般入賞口スイッチ26Cが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第4一般入賞数カウンタは、第4一般入賞口スイッチ26Dが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタは、カウントスイッチ23Kが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
尚、主基板11には、図示しないクリアスイッチが接続されている。クリアスイッチは、遊技盤2Kの裏側面において、従業員等が容易に操作できない位置に配置されている。クリアスイッチを操作することにより、後に説明するRAM102Kに記憶された連比や役比に用いるデータがクリアされる。クリアスイッチは、連比や役比の算出などに障害が生じた場合など、連比や役比の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った時に操作されるスイッチである。このため、通常の連比や役比の算出を行うためのデータの収集を行っている際には、操作する必要がないスイッチである。また、クリアスイッチを操作すると、データのクリアのほかにクリアスイッチ操作信号が主基板11に送信される。
尚、主基板11には、前述したように、RTC106Kが設けられおり、RTC106Kによって現在時刻を検出できる。RTC106Kは、初期設定を行うことで所定の時刻や経過時間などを測定できるが、本実施例においてRTC106Kは、遊技場の営業可能時間を計測可能とされている。
主基板11は、図13(A)に示すように、基板ケース201Kに収容されている。基板ケース201Kには、かしめピン11Bが取り付けられている。このかしめピン11Bが設けられていることにより、主基板11が基板ケース201Kに完全に封入された状態となり、主基板11に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース201Kは、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。
また、表示モニタ29は、主基板11上に設けられている。また、基板ケース201Kには、主基板11が封入されたことを証明するための封印シール11Sが貼られている。封印シール11Sは例えば基板ケース201Kにおける取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール11Sは、主基板11からは離れた位置に配置されており、表示モニタ29の真正面など、表示モニタ29の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ29は、封印シール11Sによって隠されない位置に配置されている。
表示モニタ29は、第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29D及び第5表示部29Eを備えている。第1表示部29A〜第5表示部29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部29A〜第5表示部29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
表示モニタ29には、図13(B)に示す表示No1〜6の各項目が表示される。1桁目の第1表示部29Aには集計させた設定値(1〜3)が表示され、2桁目の第2表示部29Bと3桁目の第3表示部29Cには集計期間が表示され、4桁目の第4表示部29Dと5桁目の第5表示部29Eには数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
主基板11は、連比、役比及びベースを算出するにあたり、大入賞口(アタッカー)、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び第1一般入賞口から第4一般入賞口に進入した遊技球の進入数と、排出口から排出された遊技球数の集計を行っている。CPU103は、メイン処理において、ゲートスイッチ21K、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23K、並びに、第1一般入賞口スイッチ26A〜第4一般入賞口スイッチ26D、排出口スイッチ70Kの各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認するスイッチ処理を行っている。
このスイッチ処理において、各スイッチから出力される検出信号に基づいて、いずれの進入領域に遊技球が進入したのかを特定する。そして、ゲートスイッチ21Kから検出信号が出力された場合には、ゲート通過数カウンタの値を加算し、第1始動口スイッチ22A,第2始動口スイッチ22Bから検出信号が出力された場合には、第1始動入賞数カウンタ,第2始動入賞数カウンタの値を加算し、カウントスイッチ23Kから検出信号が出力された場合には、大入賞数カウンタの値を加算し、第1一般入賞口スイッチ26A,第2一般入賞口スイッチ26B,第3一般入賞口スイッチ26C,第4一般入賞口スイッチ26Dから検出信号が出力された場合には、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタの値を加算し、排出口スイッチ70Kから検出信号が出力された場合には、打込数カウンタの値を加算することで、各進入領域への遊技球の進入数(各入賞口への遊技球の入賞数)を集計する。なお、各カウンタの値はRAM102Kに記憶されている。
このように、各進入領域への遊技球の進入数を集計するためのステップを、各進入領域に対応したスイッチの状態を確認する一連の処理において併せて実行する(スイッチの状態確認処理であるスイッチ処理に含める)ことにより、別途の集計プログラムを実行させることなく、即ち、実行プログラムが増加することによる容量不足という問題を生じさせることなく、各進入領域への遊技球の進入数を集計可能となっている。
主基板11のCPU103は、集計した各入賞口への遊技球の入賞数に基づいて、各入賞口への入賞による賞球数を算出し、算出した賞球数を入賞口ごとにRAM102Kに記憶させる。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口に対する1回の入賞で払い出される遊技球数と、当該入賞口への入賞回数を乗じた数で算出される。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口毎にあらかじめ定められている。
ここで区分される入賞口ごとの賞球数は、図14に示すように、一般入賞口賞球(第1一般入賞口〜第4一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球)、第1始動入賞口賞球(第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球)、普通電役賞球(電チューへの入賞による賞球)、特別電役賞球(アタッカーへの入賞による賞球)の賞球数である。また、RAM102Kは、総賞球数や打ち込まれた遊技球数も記憶している。なお、CPU103では、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数を個別に集計しているが、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数をまとめて集計してもよい。また、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とを個別に算出しているが、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とをまとめて算出してもよい。
RAM102Kは、これらの賞球数や打込数を記憶するためのリングバッファとアクティブバッファを備えている。リングバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる10個の第1記憶領域〜第10記憶領域を備えている。このように、リングバッファでは、所定単位(最大2バイト)の記憶領域を備えている。また、アクティブバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる第0記憶領域を備えている。第0記憶領域には、遊技の進行によって増加する入賞口毎の賞球数が加算される。第0記憶領域〜第10記憶領域の11個の記憶領域は、256×256=65536のデータを記憶可能であり、6000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM102Kには、入賞口毎に、第1記憶領域〜第10記憶領域に記憶された賞球数(10セット分)や打込数の総和と、総累計との記憶領域が設けられている。10セット分の総和及び総累計の記憶領域は、最大3バイトのカウンタで構成されている、このため、256×256×256=16777216のデータを記憶可能であり、60000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM102Kには、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域と、10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分のベース(ベース1)を記憶するベース記憶領域と、を備えている。主基板11のCPU103では、10セット分及び総累計の各入賞口への遊技球の入賞数に基づく賞球数によって、10セット分及び総累計の役比及び連比を算出し、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域に記憶させる。10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域は、いずれも最大1バイトのカウンタで構成されている。10セット分及び総累計の役比及び連比は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
また、主基板11のCPU103では、10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって、10セット分のベースを算出し、該10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって算出したベース(ベース1)とをベース記憶領域に記憶させる。ベース1とベース2は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
ここで、主基板11のCPU103のメモリ空間について説明する。図15は主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。CPU103は、上述の内蔵レジスタ、ROM101K、RAM102Kなどにアクセスするためのメモリ空間を有している。具体的には、図15のメモリマップに示すように、ROM101Kのアドレス/データ信号線は、メモリ空間のROM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFH(Hは16進数を示す。以下、同じ)のうち、0000H〜2FBFH。2FC0H〜2FFFHはプログラム管理エリア)に割り当てられ、CPU103は、このROM領域を指定してROM101Kからのデータの読み出しを行う。また、本実施例では、ROM領域を第一領域〜第八領域の8つの領域に分けて管理を行っており、第一領域は0000Hから始まる領域としている。
また、内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間のレジスタエリア(本実施形態では、FE00H〜FEBFH)に割り当てられ、CPU103は、このレジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。
また、RAM102Kのアドレス/データ信号線は、メモリ空間のRWM領域(本実施形態では、F000H〜F3FFH)に割り当てられ、CPU103は、このRWM領域を指定してRAM102Kからのデータの読み出しやRAM102Kへのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(本実施形態では、3000H〜EFFFH、F400H〜FDFFH、FEC0H〜FFFFH)は非使用領域とされている。
また、RAM102Kの記憶領域に対応するRAM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFHの16Kバイト領域)は、図16に示すように、RAM制御領域、非使用領域、RAMデータ領域及びその他領域で構成されている。このRAM制御領域に対応するRAM102Kの記憶領域には、CPU103が実行する複数種類の命令それぞれに対応する命令データ(オペコード)やCPU103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成される制御プログラム用のデータ(単に、制御プログラムデータと称する場合がある)が一時的に記憶され、RAMデータ領域に対応するRAM102Kの記憶領域には、上記の制御プログラムによって参照される参照データ(例えば、上述の各種抽選データ)が一時的に記憶される。
また、非使用領域に対応するRAM102Kの記憶領域及びその他領域に対応するRAM102Kの記憶領域には、連比や役比の表示に用いるデータが一時的記憶される。例えば、非使用領域に対応するRAM102Kの記憶領域には、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域及び総累計の連比役比記憶領域が設けられている。またその他領域に対応するRAM102Kの記憶領域には、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、及び10セット分の連比役比記憶領域が設けられている。なお、非使用領域に対応するRAM102Kの記憶領域と、その他領域に対応するRAM102Kの記憶領域とには、サブルーチンの先頭アドレスが互いに異なるデータがそれぞれ記憶されている。
なお、本実施形態では、RAM領域の各々のアドレスに対応するRAM102Kの記憶領域には、1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、上述の各データ(命令データ、補足データ、参照データ、管理データ)が1バイトを超えるバイト数(例えば、2バイト)のデータである場合には、RAM制御領域の連続する複数のアドレスに対応するRAM102Kの記憶領域に1バイト毎に分割して記憶している。
また、主基板11は、表示モニタ29に対して、連比、役比、ベースを表示する制御を行う。ここで、主基板11は、複数の項目を順次表示する制御を行う。図17(A)は、役物比率表示装置に表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。図17(A)に示すように、表示モニタ29に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比の表示は、緑字で表示される。表示No1の短期連比の表示では、図17(B−1)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が表示される。例えば、短期連比が41%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「1.」の文字が表示される。
表示No1の表示が5秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期連比の表示は、赤字で表示される。表示No2の短期役比の表示では、図17(B−2)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「3.」の文字が表示される。
表示No2の表示が5秒間継続すると、表示No3の総累計連比が表示される。表示No3の総累計連比の表示は、赤字で表示される。表示No3の総累計連比の表示では、図17(B−3)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が表示される。例えば、総累計連比が58%の場合、第4表示部29Dに「5.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
表示No3の表示が5秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の総累計役比の表示では、図17(B−4)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第4表示部29Dに「6.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
表示No4の表示が5秒間継続すると、図17(B−5)に示すように、表示No5のベース1が表示される。表示No5のベース1の表示は、赤字で表示される。表示No5のベース1の表示では、図17(B−5)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「L.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、前回の賞球60000個に基づいて算出したベース1が表示される。例えば、ベース1が40%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「0.」の文字が表示される。
表示No5の表示が5秒間継続すると、図17(B−6)に示すように、表示No6のベース2が表示される。表示No6のベース2の表示は、赤字で表示される。表示No6のベース2の表示では、図17(B−6)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、
直前の賞球60000個に基づいて算出したベース2が表示される。例えば、ベース2が42%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「2」の文字が表示される。
そして、表示No5の表示が5秒間継続すると図17(B−1)に示すように、表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比が表示される。以後、表示No1の短期連比〜表示No6のベース2の表示が5秒毎に順次表示される。また、その表示の色は、表示No1の短期連比のみが緑色とされ、表示No2の短期役比〜表示No5のベース2は赤色とされる。このように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒ごとに切り替えて表示する。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、図17(A)〜図17(C)に示すように、表示切替スイッチ30の操作に基づいて、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。尚、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ30が操作された場合は、第1表示部29Aに表示される数値が「2」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「2」の値に切り替わる。
また、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ30が操作された場合は、第1表示部29Aに表示される数値が「3」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「3」の値に切り替わる。
そして、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ30が操作された場合は、第1表示部29Aに表示される数値が「1」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「1」の値に切り替わる。
尚、本実施例の表示モニタ29においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ29においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本実施例では、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ29には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
また、本実施例では、表示モニタ29において、短期連比のみ赤色で表示し、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2については緑色にて表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、短期連比と短期役比、総累計連比及び総累計役比を同色にて表示し、ベース1とベース2とについては短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比とは異なる同一の色にて表示してもよい。
また、主基板11では、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000個に到達すると、リングバッファにおける第0記憶領域〜第10記憶領域の記憶を更新する。さらには、10セット分の総和及び総累計の記憶領域、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域の記憶をそれぞれ更新する。
アクティブバッファ及びリングバッファにおける更新では、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させる。また、リングバッファの第1記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域〜第10記憶領域に移動させる。例えば、図18に示すように、第0記憶領域〜第9記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数がそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」であったとする。このときに、アクティブバッファの第0記憶領域における賞球合計が6000個に到達すると、第1憶領域〜第10記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数をそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」に更新する。また、第0記憶領域の賞球数を「0」とし、第10記憶領域の賞球数を消去する。
第0記憶領域〜第10記憶領域に記憶される賞球数を更新する際には、記憶している賞球数を一旦消去してから新たな賞球数を記憶させてもよい。あるいは、記憶されている賞球数に上書きする形で新たな賞球数を記憶させてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。図19に示すように、遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、Sa1以降の遊技制御メイン処理を開始する。遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(Sa1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(Sa2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(Sa3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(Sa4)、RAM102Kをアクセス可能状態に設定する(Sa5)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU103は、入力ポートを介して入力されるRWMクリアスイッチ50Kの出力信号(クリア信号)の状態を確認する(Sa6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU103は、通常の初期化処理(Sa9〜Sa13、コールドスタート処理)を実行する。
RWMクリアスイッチ50Kがオンの状態でない場合には、電源断検出処理(図23参照)を実行したか否かを、所定のバックアップ領域にチェックデータが格納されているか否かに基づいて判定する(Sa7)。
バックアップデータが格納されている場合、CPU103は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(Sa8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、Sa8では、算出したチェックサムと、電源断検出処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(Sa41及びSa42の処理)を行う。具体的には、ROM101Kに格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102K内の領域)に設定してSa14に進む(Sa42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。Sa41およびSa42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、初期化済フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
尚、RWMクリアスイッチ50Kがオンの状態である場合(Sa6;Y)や、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)場合は、初期化処理を実行する。
初期化処理では、CPU103は、まず、RAMクリア処理を行い、RAM102Kのバックアップ格納領域に格納されている設定値以外のデータをクリアする(Sa9)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102Kの全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM101Kに格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa10)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(Sa11)。
Sa10およびSa11の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU103は、錠スイッチ51KがONとなっているか否かを判定する(Sa12)。錠スイッチ51KがONとなっていない場合(Sa12;N)は、Sa14に進み、錠スイッチ51KがONとなっている場合(Sa12;Y)は、設定変更処理(Sa13)を実行することによって設定切替スイッチ52Kや錠スイッチ51Kの操作を受け付け、設定値を変更可能な状態となる。尚、設定変更処理においては、表示モニタ29の表示において設定値の設定状況を確認することが可能となっている。そして、設定変更処理(Sa13)を終了した後は、Sa14に進む。尚、本実施例では、錠スイッチ51KがONとなっていることを条件に設定変更処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に遊技機用枠3Kが開放されていることを条件として設定変更処理を実行する、つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更可能としてもよい。なお、設定変更処理においてパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された場合には、CPU103は、演出制御基板12に対して設定された設定値を通知するための設定値指定コマンド(図4のコマンド91XXH)を出力する。このように、CPU103が演出制御基板12に対して設定された設定値を通知するためのコマンドを出力することにより、演出制御用CPU120が新たに設定された設定値を認識することができるようになるので、遊技の特定のタイミング(例えば、変動表示中や大当り遊技終了時等)において、パチンコ遊技機1の設定値を示唆する設定示唆演出等を実行することが可能となる。
また、CPU103は、設定変更処理を実行する場合に、演出制御基板12に対して設定変更処理を開始する旨を通知するための設定変更画面開始指定コマンド(図4のコマンド9300H)を出力する。このように、CPU103が演出制御基板12に対して設定変更処理を開始する旨を通知するためのコマンドを出力することにより、CPU103が設定変更処理を実行中であることを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、演出表示装置5Kでの画像表示やスピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果LED9Kからの発光等によってパチンコ遊技機1の設定値を変更中であることを周囲に報知することが可能となる。
例えば、設定変更処理の実行中は、演出表示装置5Kにおいて黒色背景に「設定変更中」等の文字を表示した「設定変更画面」を表示するとともに、スピーカ8L,8Rから「設定変更中です」等の音声を繰り返し出力し、演出表示装置5Kにおけるその他の表示(例えば、演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等)を表示しないようにすればよいが、これら演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等については、設定変更処理の実行中において表示してもよい。更に、本実施例の設定変更処理の実行中は、特別図柄や普通図柄の変動表示が実行されていないので、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20Kには何ら表示されていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理の実行中は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20Kにおいて設定変更処理の実行中である旨を示す図柄や、特定の表示結果(例えば、はずれ)を示す図柄を停止表示してもよい。
尚、本実施例では、設定変更処理の実行中に第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20Kにおいて設定変更処理の実行中である旨を示す図柄や、特定の表示結果(例えば、はずれ)を示す図柄を停止表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理の実行中は、第1保留表示器25Aや第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cを設定変更処理の実行中である旨を示す態様にて発光(例えば、点滅を繰り返す用)させるようにしてもよい。更に、パチンコ遊技機1に大当り遊技中のラウンド数を表示する表示器(ラウンド数表示器)や、遊技者に対して遊技領域の特定領域(例えば右側の遊技領域)に遊技球を打ち出すよう指示するための表示器(右打ち表示器)等を設ける場合は、これら表示器を設定変更処理の実行中である旨を示す態様にて発光させるようにしてもよい。
なお、CPU103は、設定変更処理を終了する場合には、演出制御基板12に対して設定変更処理を終了する旨を通知するための設定変更画面終了指定コマンド(図4のコマンド9301H)を出力する。これにより、CPU103が設定変更処理を終了したことを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、例えば、演出表示装置5Kでの「設定変更画面」の表示を終了することが可能となる。
また、本実施例では、RWMクリアスイッチ50Kがオンの状態である場合(Sa6;Y)や、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)に、RAM122のクリアを実行(Sa9)した後、錠スイッチ51KがONであるか否かの判定(Sa12)や、設定変更処理(Sa13)を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)は、パチンコ遊技機1が正常でない状態で電断された場合や、正常でない状態で電源が投入された場合に起こりうる事象であるので、RWMクリアスイッチ50Kがオンの状態であると判定(Sa6;Y)した後のRAM102Kのクリアを実行(Sa9)した場合のみ錠スイッチ51KがONであるか否かの判定(Sa12)や、設定変更処理(Sa13)を実行してもよい。つまり、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)は、RAM102Kのクリアを実行(Sa9)する一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値自体は引き継がれるようにしてもよい。
また、図19に示すフローチャートでは、RWMクリアスイッチ50KがONであり(Sa6;Y)、錠スイッチがONである(Sa12:Y)に、設定変更処理が行われる(Sa13)ものとした。しかし、フローチャート上では図示しないが、本実施例では、RWMクリアスイッチ50KがOFFであり、錠スイッチがONである場合には、設定確認処理が行われる。この設定確認処理では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示モニタ29から確認可能である一方で該設定値を変更不能な処理(以下、設定確認処理)が行われる。尚、CPU103は、設定確認処理を実行する場合に、演出制御基板12に対して設定確認処理を開始する旨を通知するための設定確認画面開始指定コマンド(図4のコマンド9400H)を出力する。このように、CPU103が演出制御基板12に対して設定確認処理を開始する旨を通知するためのコマンドを出力することにより、CPU103が設定確認処理を実行中であることを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、演出表示装置5Kでの画像表示やスピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果LED9Kからの発光等によってパチンコ遊技機1の設定値を変更中であることを周囲に報知することが可能となる。
例えば、設定確認処理の実行中は、設定変更処理の実行中と同様に、演出表示装置5Kにおいて黒色背景に「設定確認中」等の文字を表示した「設定確認画面」を表示するとともに、スピーカ8L,8Rから「設定確認中です」等の音声を繰り返し出力し、演出表示装置5Kにおけるその他の表示(例えば、演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等)を表示しないようにすればよい。
なお、CPU103は、設定確認処理を終了する場合には、演出制御基板12に対して設定確認処理を終了する旨を通知するための設定確認画面終了指定コマンド(図4のコマンド9401H)を出力する。これにより、CPU103が設定確認処理を終了したことを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、例えば、演出表示装置5Kでの「設定確認画面」の表示を終了することが可能となる。
尚、該設定確認処理は、RWMクリアスイッチ50KがOFFで、錠スイッチ51KがONとなったことを条件に実行可能であればよいが、例えば、特別図柄の変動表示中や大当り遊技中、小当り遊技中、特別図柄の変動表示は実行されていないが保留記憶が存在している場合、エラーが検出されてからの所定期間、賞球の払出中、大当り遊技開始用ゲートへの遊技球の進入待ち中(パチンコ遊技機1に大当り遊技開始用ゲートが設けられている場合のみ)等の所定期間中は、錠スイッチ51KがONとなっても設定確認処理が実行されないようにしてもよい。
更に、CPU103が設定確認処理を実行して表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示した後は、錠スイッチ51KをOFFに切り替えずとも、つまり、表示モニタ29に設定値が設定された状態で遊技を可能としてもよい。
なお、上記では、設定変更画面終了指定コマンドと、設定確認画面終了指定コマンドとを別々に備えるものとしたが、設定関連の画面を終了するための共通の終了指定コマンドを備えるものとしてもよい。このようにコマンドを共通化することで、コマンド数を減らし、主基板11のメモリ容量を削減することが可能となる。
Sa42、Sa13の実行後、または、錠スイッチがONでないと判定した場合(Sa12;N)は、Sa14において、RAM102Kのバックアップ領域に格納されている設定値を読み出し、該読み出した値をパチンコ遊技機1の設定値として設定する。なお、このとき、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値指定コマンド(図4のコマンド91XXH)を出力することにより、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を認識することができるようになり、設定示唆演出等の演出を実行することが可能となる。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(Sa15)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、Sa16において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う(Sa16)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(Sa18)および初期値用乱数更新処理(Sa19)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(Sa17)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(Sa20)。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
次に、設定変更処理(Sa13)における表示モニタ29の表示態様について説明する。先ず、図20(A)及び図20(B)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベース等が表示されているときに遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ29での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82Kへの電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図20(C)に示すように、遊技場の店員等がRWMクリアスイッチ50Kを操作しつつ電源を投入すると(メイン処理のSa6でYの場合)、錠スイッチ51KがONとなっていること(メイン処理のSa12でY)を条件にCPU103によって設定変更処理(Sa13)が実行され、表示モニタ29(より正確には第1表示部29A)においてRAM102Kのバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。なお、設定変更処理が実行されると、設定変更中には遊技ができない遊技停止状態となる。この遊技停止状態では、打球操作ハンドルを用いた遊技球の発射操作が実行できず(例えば、タッチリングの検出を無効化し)、遊技球を検出する全てのスイッチが無効化される。
このように第1表示部29Aにて設定値が表示されている状態において、図20(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ52Kの操作を検出する毎に第1表示部29Aに表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ52Kが操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図20(E)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による錠スイッチ51Kの押込操作を検出したことにもとづいて、第1表示部29Aに表示されている設定値をRAM102Kのバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、第1表示部29Aを点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102Kのバックアップ領域に格納されたことを報知する。また、RAM102Kのバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図20(A)にタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合は、再び大入賞口が開放される。以降、CPU103は、錠スイッチ51Kが遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて設定変更処理を終了し、Sa14以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
次に、設定確認処理における表示モニタ29の表示態様について説明する。先ず、図21(A)及び図21(B)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベース等が表示されているときに遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ29での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82Kへの電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図21(C)に示すように、遊技場の店員等がRWMクリアスイッチ50Kを操作せずに電源を投入すると、錠スイッチ51KがONとなっていることを条件にCPU103によって設定確認処理が実行され、表示モニタ29(より正確には第1表示部29A)においてRAM102Kのバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。なお、設定確認処理が実行されると、設定確認中には遊技ができない遊技停止状態となる。この遊技停止状態では、打球操作ハンドルを用いた遊技球の発射操作が実行できず(例えば、タッチリングの検出を無効化し)、遊技球を検出する全てのスイッチが無効化される。以降、CPU103は、錠スイッチ51Kが遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて設定確認処理を終了し、Sa15以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
なお、図20、図21で示したように、本実施例では、連比や役比、ベース等の遊技価値(出玉等)に関する情報を表示する表示手段として機能する表示モニタ29に、設定値も表示される。このため、設定値を表示する表示手段を別途設ける必要が無く、パチンコ遊技機1を設計するうえでコストの増加を防止することができる。
なお、図19で説明したフローチャートでは、電源投入時にRWMクリアスイッチ50KがONであれば(Sa6;Y)RAMクリアが実行される(Sa9)ものとしたが、RAMクリアが実行されるタイミングはこれに限られるものではない。以下では、図22を参照して、電源投入時に錠スイッチ51KがONであるか否かに応じて、RAMクリアが実行されるタイミングが異なる例について説明する。また併せて、電源投入時におけるRWMクリアスイッチ50Kと錠スイッチ51Kの操作状態(ONであるかOFFであるか)応じて異なる操作内容についても説明する。
図22は、電源投入時に錠スイッチ51KがON状態とOFF状態のいずれであるか、及びRAMクリアスイッチ50がON状態とOFF状態のいずれであるかに応じた処理内容等を示す。なお、いずれの場合であっても、電源投入時に、演出制御基板12に対して設定値指定コマンドが送信されることによって、演出制御用CPU120は、電源復帰時において設定されている設定値を認識することができる。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51KがON状態でRWMクリアスイッチ50KがON状態であるときには、設定変更処理が行われる。なお、設定変更処理が行われるタイミングにおいて、演出制御基板12に対して設定変更画面開始指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5Kにおいて「設定変更画面」が表示される。また、RWMクリアスイッチ50KがON状態であるため、RAMクリアが実行されるが、そのタイミングは、錠スイッチ51KをOFF状態にしたときとなる。すなわち、電源投入時に錠スイッチ51KがON状態でRWMクリアスイッチ50KがON状態であるときには、設定変更操作が終了して錠スイッチ51KをOFF状態に戻したタイミングにおいて、RAMクリアが行われる。また、このとき(錠スイッチ51KをOFFにしたとき)に、演出制御基板12に対してラムクリア指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5K等において初期化報知が実行される。なお、設定変更操作が終了してラムクリア指定コマンドが送信された後には変更した設定値を示す設定値指定コマンドが送信される。これにより、演出制御用CPU120は、変更された設定値を認識することができる。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51KがON状態でRWMクリアスイッチ50KがOFF状態であるときには、設定確認処理が行われる。なお、設定確認処理が行われるタイミングにおいて、演出制御基板12に対して設定確認画面開始指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5Kにおいて「設定確認画面」が表示される。また、RWMクリアスイッチ50KがOFF状態であるためRAMクリアは実行されない。また、設定確認操作が終了したとき(錠スイッチ51KをOFFにしたとき)には設定値指定コマンドは送信されない。これにより、演出制御用CPU120は、設定値が変更されていない(今まで通りの設定値である)ことを認識することができる。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51KがOFF状態でRWMクリアスイッチ50KがON状態であるときには、RAMクリア処理が行われる。なお、RWMクリアスイッチ50KがON状態であるため、RAMクリアが実行されるが、そのタイミングは、電源投入時となる。すなわち、電源投入時に錠スイッチ51KがOFF状態でRWMクリアスイッチ50KがON状態であるときには、電源投入後すぐにRAMクリアが行われる。また、このとき(電源投入時)に、演出制御基板12に対してラムクリア指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5K等において初期化報知が実行される。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51KがOFF状態でRWMクリアスイッチ50KがOFF状態であるときには、復電処理が行われる。また、このときには、電源投入後すぐに、演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5Kにおいて「復旧画面」(例えば、「ただいま復旧中」等の文字を表示した画面)が表示される。また、RWMクリアスイッチ50KがOFF状態であるためRAMクリアは実行されない。
以上のように、設定確認処理においては、RAMクリアを実行せずに設定値を確認することができる一方、設定変更処理においては設定値を変更すると同時にRAMクリアを行うことができるので、設定に関する作業を好適に行うことができる。また、RAMクリアに関しては、設定変更を行わない(錠スイッチがOFFのときの)RAMクリア処理においては、電源投入時に初期化報知が実行される一方、設定変更を行う(錠スイッチがONのときの)設定変更処理においては、設定変更操作が終了したとき(錠スイッチがOFFに戻ったとき)に初期化報知が実行される。このため、設定変更中において初期化報知が実行されることで例えばスピーカ8L,8Rからの報知音によりうるさくなってしまうことを防止することができる。
尚、本実施例の設定変更処理や設定確認処理では、表示モニタ29に表示する初期表示として、RAM102Kのバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ29に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も有利な設定値(本実施例であれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も不利な設定値(本実施例であれば「3」)を表示するようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図23のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図23に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電源断検出処理を実行する(S10)。そして、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21K、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23K、排出口スイッチ70Kといった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。
続いて、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口のいずれかに遊技球が入賞が発生した場合、つまり、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23K、第1一般入賞口スイッチ26A,第2一般入賞口スイッチ26B,第3一般入賞口スイッチ26C,第4一般入賞口スイッチ26Dからの検出信号の入力があった場合には、各検出信号による入賞に対応した賞球個数の設定などを行う賞球処理(S12)を実行する。
次いで、CPU103は、役比、連比、ベース等の入賞情報を算出する入賞情報処理(S13)、該入賞情報処理にて算出された役比、連比、ベース等の入賞情報を表示モニタ29に表示する入賞情報表示制御処理(S14)を行う。その後、所定のメイン側エラー処理(S15)を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を実行可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報、払出情報などのデータを出力する(S16)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1や乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S17)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S18)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7Kにおける大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S19)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20Kにおける表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S20)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
尚、S20のコマンド制御処理においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を通知するためのコマンドを送信すること、または、変動パターンや変動表示が終了したことを通知するためのコマンド等の既存コマンドにパチンコ遊技機1に設定されている設定値の情報を含ませて送信することによって、演出制御基板12に対して定期的に設定値を通知するようにしてもよい。更に、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は主基板11からこれらコマンドを受信することによって、設定されている設定値を示唆する演出を変動表示中や大当り遊技中等、様々タイミングにて実行してもよい。
図24は、特別図柄プロセス処理として、図23に示すS18にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S31の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、変動表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。尚、始動入賞処理においては、始動入賞が発生した場合は、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドや第2始動入賞指定コマンドを送信するための設定も実行する。尚、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理(S20)を実行することによって演出制御基板12に対して出力される。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、設定されている設定値に応じた表示結果判定テーブル(図7参照)と変動表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。尚、変動パターンは、設定されている設定値と変動表示結果及び大当り種別に応じて、図10〜図11に示す変動パターン判定テーブルのいずれかを用いて決定する。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、変動表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、更に遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。尚、大当りフラグと小当りフラグの両方がオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「大当りA」であれば「5回」、「大当りB」であれば「10回」、「大当りC」であれば「15回」にそれぞれ設定することにより、大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23Kによって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82Kに対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5Kやスピーカ8L,8R、遊技効果LED9Kなどといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して時短制御や確変制御を開始するための各種の設定(時短フラグや確変フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
具体的には、大当り終了処理においては、実行した大当りの種別を特定する。本実施例は、「大当りA」〜「大当りC」の何れの場合も、時短フラグと確変フラグをセットするとともにカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタ及び確変回数カウンタにセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
S29の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放前処理には、変動表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば変動表示結果が「小当り」となったことに基づき、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「1回」に設定することにより、小当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。
尚、本実施例では、小当り状態において大入賞口の開放回数を「1回」、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り状態における大入賞口の開放回数は2回以上の複数回であってもよく、また、大入賞口を開放状態とする期間の上限は遊技球が大入賞口に入賞可能な期間であれば「1秒」以外の期間であっても良い。
S30の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23Kによって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82Kに対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
S31の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置5Kやスピーカ8L,8R、遊技効果LED9Kなどといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図25は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
ここで、S54のコマンド解析処理の詳細について図26を参照して説明する。図26は、演出制御用CPU120が実行するコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、演出制御用CPU120は、解析禁止フラグがONであるか否かを判定する(S54A)。ここで解析禁止フラグは、コマンド解析を禁止するために設定されるフラグであり、ONに設定されることでコマンド解析が禁止され、OFFに設定されことでコマンド解析が許可される。
解析禁止フラグがONではない場合(S54AでN)には、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが設定変更開始コマンドであるか否かを判定し(S54B)、設定変更画面開始指定コマンドであると判定した場合(S54BでY)には解析禁止フラグをONに設定し(S54C)、コマンドの解析を禁止する(S54G)。一方、受信した演出制御コマンドが設定変更画面開始指定コマンドではないと判定した場合(S54BでN)には、コマンドの解析を実行(継続)する(S54F)。
また、解析禁止フラグがONの場合(S54AでY)には、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが設定変更画面終了指定コマンドであるか否かを判定し(S54D)、設定変更画面終了指定コマンドではないと判定した場合(S54DでN)には、コマンドの解析を禁止する(S54G)。一方、受信した演出制御コマンドが設定変更画面終了指定コマンドであると判定した場合(S54DでY)には、演出制御用CPU120は、解析禁止フラグをOFFに設定し(S54E)、コマンドの解析を実行(継続)する(S54F)。
なお、上記したコマンドの解析を実行する処理(S54F)においては、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行うことにより、演出制御コマンドに応じた演出が実行可能となる処理を行う。一方、上記したコマンドの解析を禁止する処理(S54G)においては、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを破棄する等により、演出制御コマンドに応じたフラグをセットせず、演出制御コマンドに応じた演出の実行を制限する処理を行う。
上記した図26のフローチャートから分かるように、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドを受信したときであっても、解析禁止フラグがONであるときには(すなわち、設定変更画面開始指定コマンドを受信してから設定変更画面終了指定コマンドを受信するまでの設定変更中においては)、コマンドの解析が禁止されることにより、受信した演出制御コマンドに応じた演出の実行が制限される。このため、例えば、設定変更中において意図しないノイズ等によって誤った演出制御コマンドが主基板11から送信されたとしても、演出制御基板12はこのコマンドを無視するので、設定変更中に意図しない演出が実行される不具合を防止することができる。
なお、上記では、演出制御用CPU120が設定変更画面終了指定コマンドを受信したときに、コマンド解析が許可される(解析禁止フラグがOFFになる)ものとしたが、このコマンドだけではなく、エラーコマンドを受信したときにもコマンド解析が許可されるものとしてもよい。このようにすれば、安全性を高めつつ、演出制御用基板12が意図しないコマンドを無視することができる。
また、上記では設定変更中において意図しないノイズ等によって誤った演出制御コマンドが主基板11から送信されたとしても、演出制御基板12はこのコマンドを無視するものとしたが、同様に、設定確認中において意図しないノイズ等によって誤った演出制御コマンドが主基板11から送信されたとしても、演出制御基板12はこのコマンドを無視するものとしてもよい。
説明は図25に戻り、次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5Kの表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図27は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、保留表示やアクティブ表示に関する演出の制御を実行するための保留演出処理を実行する(S72)。本実施例にける保留演出処理において、演出制御用CPU120は、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信していることに基づいて第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示の更新や、第1変動開始指定コマンドや第2変動開始指定コマンドの受信に基づいて保留表示をアクティブ表示エリア5Fに表示させることが可能となっている。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S82のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)、小当り表示処理(S80)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5Kに大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5Kにおけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5Kにおいて、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S80):変動時間の終了後、演出表示装置5Kに小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(S81)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(S81):小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5Kにおけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S82)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(S82):演出表示装置5Kにおいて、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)または大当り表示処理(S77)に対応した値に更新する。
(設定示唆演出に関する説明)
次に、本実施例において特徴的な演出の1つである設定示唆演出について説明する。本実施例における設定示唆演出は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する演出である。ところで、設定値を判別する要素は、遊技者にとって楽しみの一つとなるものであるため、この設定示唆演出を適切なタイミングや適切な頻度で実行することで、設定値を容易には判別できないものの判別できる期待感を抱かせ、長期的に遊技を楽しんでもらうことが可能となる。なお、本実施例では、設定示唆演出は、必ずしも実際の設定値を示唆するものではなく、特定の設定値を期待させる暗示的な態様で行われるものとして説明するが、これに限られるものではなく、実際の設定値を明示的に示唆する態様で行われるものであってもよい。
(設定示唆演出決定処理)
まず、設定示唆演出の内容を決定するための設定示唆演出決定処理について図28を参照して説明する。図28は、設定示唆演出決定処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出決定処理は、演出制御用CPU120が図27のS74の演出図柄変動開始処理内で実行する。
設定示唆演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、設定示唆演出の実行を制限するための制限処理を実行し(S91)、次いで、設定示唆演出の制限を解除する(許可する)ための制限解除処理を実行する(S92)。なお、この制限処理及び制限解除処理の詳細については図29〜図34を参照して後述する。
次に、演出制御用CPU120は、制限フラグがONであるか否かを判定し(S93)、制限フラグがONであると判定した場合(S93でY)には、設定示唆演出決定処理を終了し(すなわち、設定示唆演出を決定せず)、制限フラグがOFFであると判定した場合(S93でN)には、設定示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(S94)。なお、制限フラグは、ONに設定されることで設定示唆演出の実行が制限される(禁止される)フラグである。
なお、本実施例において「実行を制限する」とは、実行しないことだけでなく、認識し難い態様で実行する(例えば、通常より小さい画像や濃度の薄い画像を用いて実行する)ことを含む概念である。
S94において、演出制御用CPU120は、例えば演出用乱数を用いた乱数抽選によって設定示唆演出を実行するか否かを決定し、当該抽選の結果として設定示唆演出の実行を決定したか否かを判定する。なお、この設定示唆演出の実行は、設定されている設定値に応じて異なる割合で決定されるものとしてもよい。具体的には、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値「1」)であるほど、設定示唆演出が決定され易い抽選となるように演出乱数の当選値(設定示唆演出の実行に対応する乱数値)の数(乱数範囲)が多く設定されるものとしてもよい。
演出制御用CPU120は、設定示唆演出の実行を決定していない場合(S94でN)には、設定示唆演出決定処理を終了し(すなわち、設定示唆演出を決定せず)、設定示唆演出の実行を決定した場合(S94でY)には、設定されている設定値に応じて設定示唆演出の演出態様を決定する(S95)。なお、本実施例では、設定示唆演出の演出態様として、複数の態様(A〜C)を有し、このいずれにするかが、設定値に応じた決定割合に基づいて決定される。設定示唆演出の複数の演出態様や、設定値に応じた決定割合については、図37を用いて後述する。また、S95において、設定示唆演出の内容(演出態様)が決定されることで、図27の演出図柄変動中処理(S75)において、決定された設定示唆演出が変動表示中に実行されることになる。
演出制御用CPU120は、設定示唆演出の演出態様を決定した(つまり、設定示唆演出の実行を決定した)後には、制限フラグをONに設定する(S96)ことで設定示唆演出の実行を制限する。
以上のように、図28に示す設定示唆演出決定処理(S94〜S96)によれば、一度設定示唆演出を実行すると、設定示唆演出の実行を所定期間(制限フラグがOFFに設定されるまでの間)制限する。このため、設定示唆演出が連続的に(頻繁に)実行されることが防止される。
(制限処理)
次に、上述したS91の制限処理の詳細について図29〜図31を参照して説明する。図29は制限処理の第1例を示すフローチャートであり、図30は、制限処理の第2例を示すフローチャートであり、図31は、制限処理の第3例を示すフローチャートである。
(制限処理の第1例)
図29に示すように、制限処理の第1例では、演出制御用CPU120は、先ず、制限フラグがONであるか(すなわち、設定示唆演出が制限されているか)否かを判定し(S911)、制限フラグがONである場合(S911でY)には、既に制限が行われているので制限処理を終了し、制限フラグがOFFである場合(S911でN)には、電源投入直後であるか否かを判定する(S912)。具体的には、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から電源が投入されたことを示すコマンドを受信した直後であるか否かを判定することにより、パチンコ遊技機1の電源投入直後であるか否かを判定する。電源投入直後であると判定した場合(S912でY)には、演出制御用CPU120は、非遊技フラグをONに設定する(S913)。なお、非遊技フラグは、ONに設定されることで遊技者が遊技を行っていない非遊技状態であるとみなされるフラグである。
電源投入直後ではないと判定した場合(S912でN)には、演出制御用CPU120は、非遊技フラグがONである(すなわち、非遊技状態である)か否かを判定し(S914)、非遊技フラグがONでないと判定した場合(S914でN)には、所定期間始動入賞コマンドを未受信であるか否かを判定する(S915)。なお、この所定期間としては、固定の時間(例えば、5分間)が設定されてもよいし、所定時間毎にループする客待ち演出(デモ演出)のループ回数が所定回数(例えば3回)を超えるまでの期間が設定されてもよい。また、始動入賞コマンドは、主基板11から送信される始動入賞に関するコマンドであり、前記実施例における第1(第2)始動口入賞指定コマンドや、第1(第2)保留記憶数通知コマンドや、第1(第2)変動開始コマンドが含まれる。
所定期間始動入賞コマンドを未受信ではないと判定した場合(S915でN)には、演出制御用CPU120は、非遊技状態ではないとみなして制限処理を終了し、所定期間始動入賞コマンドを未受信であると判定した場合(S915でY)には、演出制御用CPU120は、非遊技状態であるとみなして非遊技フラグをONに設定する(S916)。
非遊技フラグがONであると判定した場合(S914でY)、または非遊技フラグをONに設定した(S913、S916)後には、演出制御用CPU120は、始動入賞コマンドを受信したか否かを判定し(S917)、始動入賞コマンドを受信していないと判定した場合(S917でN)には非遊技状態であるとみなして制限処理を終了し、始動入賞コマンドを受信したと判定した場合(S917でY)には、遊技が開始された(非遊技状態ではなくなった)とみなして非遊技フラグをOFFに設定し、また、制限フラグをONに設定する(S918)。
以上のように、図29に示す制限処理(S911〜S913、S917、S918)によれば、電源投入直後は非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、営業開始直後の設定示唆演出の実行を制限することで、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、図29に示す制限処理(S914〜S918)によれば、遊技を行っているとみなされているとき(非遊技フラグがOFFのとき)には、所定期間始動入賞コマンドを受信しなかったことにより非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
(制限処理の第2例)
次に、図30を参照して、制限処理の第2例について説明する。なお、図30に示すフローチャートにおいて、図29に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図30に示すように、制限処理の第2例は、制限処理の第1例のS915がS915Aに置き換わる。S915Aでは、演出制御用CPU120は、所定期間発射動作を未検出であるか否かを判定する。具体的には、遊技球を発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルには、タッチリング(タッチセンサ)が設けられている。このため、演出制御用CPU120は、タッチリングによって打球操作ハンドルの操作が検知されない期間が所定期間継続したときに、所定期間発射動作を未検出であると判定する。なお、所定期間発射動作が未検出であるか否かの判定は、この方法に限られるものではなく、例えば、打球発射装置の発射口付近や発射された遊技球が遊技盤上で通過する経路上に遊技球の検出センサを設けて、当該検出センサによって所定期間遊技球の通過が検出されなかったときに所定期間発射動作を未検出であると判定してもよい。また、この所定期間は、制限処理の第1例で述べたように、固定の時間(例えば、5分間)が設定されてもよいし、所定時間毎にループする客待ち演出(デモ演出)のループ回数が所定回数(例えば3回)を超えるまでの期間が設定されてもよい。
以上のように、図30に示す制限処理(S914、S915A、S916〜S918)によれば、遊技を行っているとみなされているとき(非遊技フラグがOFFのとき)には、所定期間発射動作が検出されなかったことにより非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
(制限処理の第3例)
次に、図31を参照して、制限処理の第3例について説明する。なお、図31に示すフローチャートにおいて、図29に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図31に示すように、制限処理の第3例は、制限処理の第1例のS915がS915Bに置き換わり、S914でYの後のS917がS917Bに置き換わる。S915Bでは、演出制御用CPU120は、遊技終了情報を検出したか否かを判定し、S917Bでは、演出制御用CPU120は、遊技開始情報を検出したか否かを判定する。ここで、遊技開始情報とは、遊技者の操作により入力され遊技の開始を指示する情報であり、遊技終了情報とは、遊技者の操作により入力され遊技の終了を指示する情報である。具体的には、パチンコ遊技機1は、遊技者毎にゲームデータを示す各種情報を更新して出力する機能を有し、遊技開始時には各種情報の更新を開始するために遊技者毎のパスワードを受け付け、遊技終了時には各種情報を出力するための出力指示を受け付ける。このとき、遊技者の操作によりパスワードが入力されると、演出制御用CPU120は、当該入力情報を遊技開始情報として検出し、遊技が開始されたとみなす。一方、遊技者の操作により出力指示が入力されると、演出制御用CPU120は、当該入力情報を遊技終了情報として検出し、遊技が終了されたとみなす。なお、遊技開始情報や遊技終了情報は、これに限らず、パチンコ遊技機1が遊技開始や遊技終了の項目を有するメニュー画面を有し、遊技開始項目を選択する入力情報が遊技開始情報として検出され、遊技終了項目を選択する入力情報が遊技終了情報として検出されてもよい。
以上のように、図31に示す制限処理(S914、S915B、S916〜S918、S917B)によれば、遊技を行っているとみなされているとき(非遊技フラグがOFFのとき)には、遊技終了情報が検出されたことにより非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。また、非遊技状態であるとみなされているとき(非遊技フラグがONのとき)には、遊技開始情報が検出されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
なお、遊技が開始されたと判定する方法は、図29〜図31に示すフローチャートを用いて上述した方法に限られるものではなく、新たに遊技者が遊技を開始したことが判別できる方法であればどのようなものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1が顔認証センサを搭載し、当該顔認証センサによって遊技者が変わったことが判別されることで遊技が開始されたと判定し、制限フラグがONに設定されるものとしてもよい。このようにすることで、どの遊技者も遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、上記した制限処理の第1例〜第3例は、そのいずれかが単独で用いられてもよく、複数が組み合わせて用いられてもよい。複数が組み合わせて用いられる場合には、例えば、S915、S915A、S915Bの判定のうち、いずれか1つが満たされることで非遊技状態であるとみなされ(非遊技フラグがONに設定され)、その後の始動入賞または遊技開始情報の検出に基づいて設定示唆演出の実行が制限される(制限フラグがONに設定される)ものとすればよい。
(制限解除処理)
次に、上述したS92の制限解除処理の詳細について図32〜図34を参照して説明する。図32は制限解除処理の第1例を示すフローチャートであり、図33は、制限解除処理の第2例を示すフローチャートであり、図34は、制限解除処理の第3例を示すフローチャートである。
(制限解除処理の第1例)
図32に示すように、制限解除処理の第1例では、演出制御用CPU120は、先ず、制限フラグがONであるか(すなわち、設定示唆演出が制限されているか)否かを判定し(S921)、制限フラグがOFFである場合(S921でN)には、既に制限解除が行われているので制限解除処理を終了し、制限フラグがONである場合(S921でY)には、制限フラグがONになってから(つまり、遊技が開始されたと判定されてから)受信した始動入賞コマンドの受信回数(受信累積回数)が所定値Aを超えたか否かを判定する(S922A)。なお、この所定値Aは、後述する閾値参照テーブルに記憶されており(例えば「60回」)、後述する演出調整部120Kの操作によって設定示唆演出の実行頻度が切り替えられることにより異なる値に切り替え可能な可変値である。
始動入賞コマンドの受信累積回数が所定値Aを超えていないと判定した場合(S922AでN)には、演出制御用CPU120は、未だ長期間遊技をしていないとみなして制限解除処理を終了し、始動入賞コマンドの受信累積回数が所定値Aを超えたと判定した場合(S922AでY)には、演出制御用CPU120は、長期間遊技をしたとみなして制限フラグをOFFに設定する(S923)。すなわち、ステップS922AでYと判定されるまで制限フラグはOFFに設定されないので、ステップS922AでYと判定されるまでの期間が、設定示唆演出の実行が制限される制限期間であると言える。
以上のように、図32に示す制限解除処理によれば、設定示唆演出の実行が制限されているとき(制限フラグがONであるとき)には、遊技が開始されたと判定されてから(制限フラグがONになってから)始動入賞コマンドの受信累積回数が所定値Aを超えたことに基づいて、長期間遊技が行われたとみなして設定示唆演出の制限を解除する(制限フラグをOFFに設定する)。このため、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
(制限解除処理の第2例)
次に、図33を参照して、制限解除処理の第2例について説明する。なお、図33に示すフローチャートにおいて、図32に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図33に示すように、制限処理の第2例は、制限処理の第1例のS922AがS922Bに置き換わる。S922Bでは、演出制御用CPU120は、制限フラグがONになってから(つまり、遊技が開始されたと判定されてから)経過した時間が所定値Bを超えたか否かを判定する。なお、この所定値Bは後述する閾値参照テーブルに記憶されており(例えば「15分」)、後述する演出調整部120Kの操作によって設定示唆演出の実行頻度が切り替えられることにより異なる値に切り替え可能な可変値である。
以上のように、図33に示す制限解除処理によれば、設定示唆演出の実行が制限されているとき(制限フラグがONであるとき)には、遊技が開始されたと判定されてから(制限フラグがONになってから)経過した時間が所定値Bを超えたことに基づいて、長期間遊技が行われたとみなして設定示唆演出の制限を解除する(制限フラグをOFFに設定する)。このため、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記した制限解除処理の第2例では、所定値Bと比較される経過時間は、遊技が開始されたと判定されてからの単純な経過時間であるとしたが、これに限らず、例えば、遊技が開始されたと判定されてから遊技者がタッチリングに触れている間に経過した時間のみが加算された特定の経過時間(すなわち、遊技行為に関連した特定の経過時間)であるとしてもよい。このようにすることで、長期間遊技が行われたことをより正確に判定することができる。
(制限解除処理の第3例)
次に、図34を参照して、制限解除処理の第3例について説明する。なお、図34に示すフローチャートにおいて、図32に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図34に示すように、制限処理の第3例は、制限処理の第1例のS922AがS922Cに置き換わる。S922Cでは、演出制御用CPU120は、制限フラグがONになってから(つまり、遊技が開始されたと判定されてから)所定スイッチを通過した遊技球の個数(累積個数)が所定値Cを超えたか否かを判定する。なお、この所定値Cは後述する閾値参照テーブルに記憶されており(例えば「750個」)、後述する演出調整部120Kの操作によって設定示唆演出の実行頻度が切り替えられることにより異なる値に切り替え可能な可変値である。また、所定スイッチは、遊技が行われていると遊技球が通過可能なスイッチであり、前記実施例における第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ゲートスイッチ21K、第1一般入賞口スイッチ26A〜第4一般入賞口スイッチ26D、排出口スイッチ70K、打球発射装置から発射される遊技球を検知する発射球検知スイッチが含まれる。なお、所定スイッチとしては、これらの全てを含めなくてもよく、遊技が行われていることが判別されるものであれば一部のスイッチ(例えば排出口スイッチ70K)のみを含めるものとしてもよい。
以上のように、図34に示す制限解除処理によれば、設定示唆演出の実行が制限されているとき(制限フラグがONであるとき)には、遊技が開始されたと判定されてから(制限フラグがONになってから)所定スイッチを通過した遊技球の累積個数が所定値Cを超えたことに基づいて、長期間遊技が行われたとみなして設定示唆演出の制限を解除する(制限フラグをOFFに設定する)。このため、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記した制限解除処理の第1例〜第3例は、そのいずれかが単独で用いられてもよく、複数が組み合わせて用いられてもよい。複数が組み合わせて用いられる場合には、例えば、S922A、S922B、S922Cの判定のうち、いずれか1つが満たされることで設定示唆演出の制限が解除される(制限フラグがOFFに設定される)ものとすればよい。
(設定示唆演出の実行頻度調整)
次に、図35を参照して、パチンコ遊技機1において、設定示唆演出の実行頻度を調整する機能について説明する。図35は、演出調整部により設定示唆演出の実行頻度を調整する説明図である。
図35(A)に示すように、パチンコ遊技機1には、ホール店員(管理者)によって操作可能な演出調整部120Kが設けられている。具体的には、演出調整部120Kは、遊技者が操作できないようにパチンコ遊技機1の背面側に設けられ、演出制御基板12に接続されている。演出調整部120Kは、例えばダイヤルを回動させることによって複数の切替スイッチの値を変更可能なダイヤル式切替スイッチであり、切替スイッチの値に応じて演出の設定内容を調整することができる。例えば、図35(B)に示すように、切替スイッチの値が「0」〜「5」のときには、演出の音量の値を調整することができ、切替スイッチの値が「6」のときには設定示唆演出の実行頻度を調整することができる。
図35(C)に示すように、演出調整部120K(ダイヤル式切替スイッチ)を操作して、切替スイッチの値を「6」に設定すると、設定示唆演出の実行頻度を調整する設定画面が演出表示装置5Kに表示され、所定の操作入力を行う(例えば、スティックコントローラ31Aを左右に操作してプッシュボタン31Bで決定する等)ことで実行頻度の調整を行うことができる。具体的には、実行頻度としては、例えば、最も頻度の少ない「1」から最も頻度の高い「5」までの5段階が設定されており、ホール店員がいずれかの段階を選択することで、当該段階に応じた実行頻度に調整される。
図35(D)は、「1」〜「5」段階の実行頻度に応じて設定される所定値A〜Cの値を規定する閾値参照テーブルである。図35(D)に示すように、実行頻度の「1」〜「5」の各段階には、所定値A〜Cの値が対応付けれられている。具体的には、最も実行頻度の低い段階「1」には、所定値A〜所定値Cの各値として最も大きい値が設定されている(例えば、所定値A「100回」、所定値B「25分」、所定値C「1250個」)。これにより、実行頻度が「1」に調整されると、制限解除処理において制限フラグがOFFに設定されるまでの期間(具体的には、S922A、S922B、S922CでYと判定されるまでの期間;すなわち制限期間)が長くなるので、設定示唆演出の実行頻度が低くなる。反対に、最も実行頻度の高い段階「5」には、所定値A〜所定値Cの各値として最も小さい値が設定されている(例えば、所定値A「20回」、所定値B「5分」、所定値C「250個」)。これにより、実行頻度が「5」に調整されると、制限解除処理において制限期間が短くなるので、設定示唆演出の実行頻度が高くなる。
なお、上記では、閾値参照テーブルに規定される所定値A〜Cは一意に固定された固定値であるとしたが、所定の範囲の値を取り得る可変値であってもよい。具体的には、例えば、実行頻度が2のときには、所定値Aは、70回〜90回の範囲のうちいずれかの値であり、所定値Bは、18分〜23分のうちのいずれかの値であり、所定値Cは、900個〜1100個のうちのいずれかの値であるものとし、いずれの値となるかは、制限フラグがONに設定される毎(すなわち、設定示唆演出の実行が制限される毎)に抽選で決定されるものとしてもよい。このようにすると、制限フラグがOFFに設定されるタイミング(すなわち、設定示唆演出の制限が解除されるタイミング)が分かり難くなり、設定示唆演出が実行されるタイミングを予想する楽しみを創出することが可能となる。
以上のように、図35に示す設定示唆演出の実行頻度調整によれば、ホール店員の操作による実行頻度の調整によって、設定示唆演出の実行が制限される制限期間が変化することにより設定示唆演出の実行頻度を調整することができる。このため、設定示唆演出が実行される頻度を、顧客(遊技者)に合わせて最適に調整することができる。
なお、上記では、設定示唆演出の制限期間(実行頻度)は、ホール店員の操作に基づいて変化するものとしたが、これに限らず、遊技状態の変化に基づいて変化するものとしてもよい。以下に、大当り遊技状態に制御されることに基づいて、設定示唆演出の制限期間(実行頻度)が変化する例について説明する。
図36は、大当り遊技状態に制御されることを契機に設定示唆演出の制限期間(実行頻度)が変更される一例を示す説明図である。いま、設定示唆演出の実行頻度の段階が「3」に調整されている場合について考える。このとき、大当り遊技状態に制御される前は、図36(1)に示す閾値参照テーブルAに基づいて、所定値A〜所定値Cの各値が参照される。一方、大当り遊技状態に制御された後は、参照する閾値参照テーブルが切り替わり、図36(B)に示す閾値参照テーブルBに基づいて、所定値A〜所定値Cの各値が参照される。ここで、図36に示すように、閾値参照テーブルBにおける所定値A〜所定値Cの各値は、閾値参照テーブルAにおける所定値A〜所定値Cの各値よりも小さい値が設定されている。このため、大当り遊技後には、閾値参照テーブルBが参照されることで制限期間が短くなり、設定示唆演出の実行頻度が高くなる。
なお、大当り遊技後に閾値参照テーブルBに基づいて制限期間が経過したことが判定されて設定示唆演出が実行されると、参照する閾値参照テーブルが閾値参照テーブルAに戻される。また、閾値参照テーブルAに戻される契機は、設定示唆演出の実行に限らず、大当り遊技状態に制御されてから所定時間が経過したことや、大当り遊技状態に制御されてからの変動回数が所定値に達したことであってもよい。
また、上記では、実行頻度の段階が「3」に調整されている場合について説明したが、他の段階のそれぞれにおいても大当り遊技後には、閾値参照テーブルBに基づいて所定値A〜所定値Cが参照されるものとすればよい。このとき、いずれの段階においても、閾値参照テーブルBにおける所定値A〜所定値Cの各値として閾値参照テーブルAよりも小さな値が設定されている。また、閾値参照テーブルBでは、いずれの段階であるかにかかわらず共通の最も小さい値である所定値A〜所定値Cが設定されているものとしてもよい。
また、上記では、大当り遊技状態に制御されることを契機に閾値参照テーブルが切り替わることで設定示唆演出の実行頻度が高くなる(つまり、制限期間が短くなる)ものとしたが、これに限らず、大当り遊技状態に制御されることを契機に設定示唆演出の制限が解除されるものとしてもよい。また或いは、大当り遊技状態に制御されると、大当り遊技中、または大当り遊技後の最初の変動表示において必ず所定示唆演出を1回実行するものとしてもよい。
以上のように、大当り遊技状態に制御されることに基づいて、設定示唆演出の制限期間(実行頻度)が変化し、大当り遊技後には、設定示唆演出の実行頻度がそれ以前よりも高くなる。このため、大当り遊技状態に制御されることに対して更なる特典を設けることが可能となる。
なお、図35、図36を用いて説明したように、本実施例のパチンコ遊技機1は、演出調整部120Kによって設定示唆演出の実行頻度を調整する機能と、大当り遊技状態に制御されることに基づいて設定示唆演出の実行頻度を調整する機能を有するものとしたが、いずれか一方のみの機能を有するものとしてもよい。
(設定示唆演出の演出態様)
次に、図37を参照して、本実施例の設定示唆演出の複数の演出態様について説明する。図37(A)は、設定示唆演出の複数の演出態様を示し、図37(B)は、設定示唆演出の演出態様の決定割合を示す。
本実施例では、設定示唆演出は、必ずしも実際の設定値を示唆するものではなく、特定の設定値を期待させる暗示的な態様で行われる。具体的には、図37(A)に示すように、設定示唆演出の態様Aは、キャラクタが指を1本立てて登場する態様であって設定値が「1」であることを期待させ、設定示唆演出の態様Bは、キャラクタが指を2本立てて登場する態様であって設定値が「2」であることを期待させ、設定示唆演出の態様Cは、キャラクタが指を3本立てて登場する態様であって設定値が「3」であることを期待させる。このように、本実施例の設定示唆演出では、態様A〜態様Cで示されるキャラクタの指の本数に対応した設定値を期待させる。
図37(B)に示すように、設定値が「1」のときには、設定示唆演出の演出態様として、態様Aが最も決定され易く(割合が60%であり)、次いで態様Bが決定され易く(割合が30%であり)、態様Cが最も決定され難い(割合が10%である)。設定値が「2」のときには、設定示唆演出の演出態様として、態様Bが最も決定され易く(割合が60%であり)、次いで態様Aが決定され易く(割合が30%であり)、態様Cが最も決定され難い(割合が10%である)。設定値が「3」のときには、設定示唆演出の演出態様として、態様Cが最も決定され易く(割合が60%であり)、次いで態様Bが決定され易く(割合が30%であり)、態様Aが最も決定され難い(割合が10%である)。
したがって、態様Aの設定示唆演出が実行されたときには、設定値が「1」である可能性が高いが、設定値が「2」や「3」である可能性もある。また、態様Bの設定示唆演出が実行されたときには、設定値が「2」である可能性が高いが、設定値が「1」や「3」である可能性もある。また、態様Cの設定示唆演出が実行されたときには、設定値が「3」である可能性が高いが、設定値が「1」や「2」である可能性もある。このように、本実施例では、設定示唆演出の演出態様(態様A〜態様C)によって、特定の設定値である可能性が高いことを示唆するが、当該特定の設定値であることを確定的に示唆しない。したがって、態様Aの設定示唆演出が実行されると、遊技者は設定値が最も有利度が高い「1」であることを期待する一方で、態様Bや態様Cの設定示唆演出が実行されたとしても、設定値が「1」である可能性もあるので、また次の設定示唆演出が実行されることを期待する。そして、上述したように、本実施例では、設定示唆演出は一度実行されると連続して実行されない(制限期間が設けられる)ので、次に設定示唆演出が実行されることを期待して、遊技者は長期的に遊技を楽しむことができる。
(設定示唆演出の制限/許可)
次に、図38、図39を参照して、設定示唆演出の実行が制限され、また、その制限が解除されることにより設定示唆演出が実行される一例を、タイムチャート及び演出例を用いて説明する。図38は、設定示唆演出が制限/許可される一例を示すタイムチャートであり、図39は、変動表示中に設定示唆演出が行われる様子を示す図である。
図38のタイムチャートに示すように、遊技が開始されると設定示唆演出の実行が所定期間制限される(制限フラグがONに設定される)。なお、遊技が開始されたとみなされる条件は、制限処理の第1例〜第3例で前述したように、(1)電源投入後に始動入賞があったこと、(2)所定期間始動入賞コマンドを受信しなかったことにより非遊技状態であるとみなされ、その後始動入賞があったこと、(3)所定期間発射動作が検出されなかったことにより非遊技状態であるとみなされ、その後始動入賞があったこと、(4)遊技開始情報が検出されたこと、または遊技終了情報が検出されたことにより非遊技状態であるとみなされ、その後始動入賞があったことである。また、以下では、遊技開始後に設定示唆演出の実行が制限される制限期間のことを、第1特定期間という。
第1特定期間中においては、設定示唆演出の実行が制限されるため、変動表示中において設定示唆演出が実行されることはない(演出例では図39の(1)参照)。なお、第1特定期間は、制限解除処理の第1例〜第3例で前述したように、(1)遊技開始後に所定数(所定値A)の始動入賞コマンドを受信するまで(つまり、所定数の変動が実行されるまで)の期間、(2)遊技開始後に所定時間(所定値B)が経過するまでの期間、(3)遊技開始後に所定スイッチを所定数(所定値C)の遊技球が通過するまでの期間である。
第1特定期間が経過すると、設定示唆演出の実行の制限が解除される(制限フラグがOFFに設定される)ため、設定示唆演出の実行が許可された状態となる(演出例では図39の(2)参照)。この状態において、設定示唆演出の実行が抽選で決定されると、変動表示中において設定示唆演出が実行される(演出例では図39の(3)参照)。具体的には、設定値に応じた抽選割合で決定された態様(態様A〜態様Cのいずれか)のキャラクタCHAが演出表示装置5Kの右下隅に表示される。なお、キャラクタCHAの表示位置は、演出表示装置5Kの何れの表示位置であってもよく、また演出表示装置5Kとは異なる表示装置(サブ液晶)を備える場合には、当該サブ液晶にキャラクタCHAを表示する(設定示唆演出を実行する)ものとしてもよい。
そして、設定示唆演出が実行されると、再び設定示唆演出の実行が所定期間制限される(制限フラグがONに設定される)。また、以下では、設定示唆演出が実行されてから設定示唆演出の実行が制限される制限期間のことを、第2特定期間という。第2特定期間は、上記した第1特定期間の説明において、「遊技開始後」を「設定示唆演出実行後」と読み替えることで説明される。第2特定期間中においては、設定示唆演出の実行が制限されるため、変動表示中において設定示唆演出が実行されることはない(演出例では図39の(4)参照)。
第2特定期間が経過すると、設定示唆演出の実行の制限が解除される(制限フラグがOFFに設定される)ため、設定示唆演出の実行が許可された状態となる(演出例では図39の(5)参照)。この状態において、設定示唆演出の実行が抽選で決定されると、再び、変動表示中において設定示唆演出が実行される(演出例では図39の(3)参照)。
以上のように、本実施例では、遊技開始後の第1特定期間においては設定示唆演出の実行が制限されるので、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、本実施例では、設定示唆演出が実行された後の第2特定期間においては設定示唆演出の実行が制限されるので、設定示唆演出が連続的に(頻繁に)実行されることが防止され、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、本実施例では、設定示唆演出の演出態様は、設定値に応じて図37(B)に示す抽選割合に基づいて実行されるので、複数回設定示唆演出が実行されても、毎回その態様が異なる場合があり、設定値を容易に推測させないことが可能となる。より詳細にいえば、設定示唆演出の態様が図37(B)に示す抽選割合に基づいて決定されるとしても、設定示唆演出が頻繁に実行されてしまうと、試行回数が多くなることによる確率の収束から設定値が推測されてしまう虞がある。しかし、本実施例では、設定示唆演出は連続的に実行されないので、確率の収束による設定値の推測を困難として、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
なお、設定示唆演出の実行回数に応じて、設定示唆演出の演出態様の決定割合が変化するものとしてもよい。具体的には、設定示唆演出の実行回数が多くなるほど、実際の設定値を期待させる態様の設定示唆演出が実行され易くなるものとしてもよい。例えば、実際の設定値が「1」である場合において、設定値1であることを期待させる態様Aの設定示唆演出は、1回目の設定示唆演出では「60%」の割合で決定され、1回目の設定示唆演出では「60%」の割合で決定され、2回目の設定示唆演出では「65%」の割合で決定され、3回目の設定示唆演出では「70%」の割合で決定されるものとすればよい。このようにすると、設定示唆演出の実行回数が増えるほど(つまり、設定示唆演出は連続しては実行されないので長期的に遊技を実行するほど)、設定示唆演出の態様から期待される設定値が実際の設定値である可能性が高くなるので、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記した実施例において設定示唆演出は、キャラクタCHAが登場して、その態様によって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしたが、設定示唆演出はこのような態様に限られるものではない。例えば、特図の変動表示に関する演出の一部を用いて実行されてもよい。具体的には、演出図柄の色が特定の色に変化することによって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしてもよい。また、保留記憶表示エリアの色が特定の色に変化することによって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしてもよい。また変動表示される演出図柄の背景(背景画像)の色が変化することによって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしてもよい。
また、上記した実施例では、設定示唆演出が実行されると、その後所定期間(第2特定期間)が経過するまで設定示唆演出の実行が制限されるによって、連続して設定示唆演出が実行されないものとしたが、設定示唆演出が連続して(頻繁に)実行されないようにする制御はこれに限るものではない。例えば、RTC106Kを用いて、予め設定された所定時刻になると設定示唆演出が実行されるものとしてもよい。このようにすることで、設定示唆演出の実行時刻を制御することができるので、設定示唆演出の実行タイミングや実行頻度を適切に設定することができる。
(変形例1−a)
次に、前記実施例の変形例1−aについて説明する。変形例1−aでは、設定示唆演出の実行回数がストック(蓄積)される。ところで、前記実施例において図38を参照して説明したように、遊技開始後第1特定期間が経過した後、または設定示唆演出を実行してから第2特定期間が経過した後には、設定示唆演出が実行可能な状態(許可状態)となる(制限が解除される)。しかしながら、設定示唆演出を実行するか否かは、所定の乱数抽選により決定されるため、許可状態であるにもかかわらず、設定示唆演出が長期間行われない可能性もある。
上記のように設定示唆演出が長期間実行されない場合を鑑みて、変形例1−aでは、許可状態において、設定示唆演出が所定期間実行されなかった毎に、設定示唆演出の実行回数を1回追加でストックする。例えば、所定期間として所定の変動回数(例えば、50回)が設定されている場合には、許可状態において50変動連続して設定示唆演出が実行されなかった毎に設定示唆演出の実行回数が1回追加でストックされる。したがって、100変動連続して設定示唆演出が実行されなかった場合には、実行回数が2回追加でストックされる。なお、所定期間としては、所定の変動回数に限らず、所定の経過時間であってもよいし、所定スイッチを所定数の遊技球が通過するまでの期間であってもよい。
そして、設定示唆演出の実行回数が追加でストックされると、許可状態において本来実行可能である1回の設定示唆演出の実行に加えて、このストックされた実行回数だけ設定示唆演出を実行可能となり、追加でストックされた実行回数も含めて設定示唆演出が実行されることで、設定示唆演出の実行が制限される。なお、この場合には、許可状態において連続して設定示唆演出が実行される可能性があるが、連続して実行された場合であっても設定示唆演出が長期間実行されなかったことが補てんされたという意味合いを持たせることができる。
以上のように、本変形例1−aによれば、許可状態において設定示唆演出が長期間実行されなかったとしても、その期間に応じて実行回数が追加でストックされ、追加でストックされた実行回数分の設定示唆演出が実行されるまで許可状態が継続される(設定示唆演出が制限されない)ので、設定示唆演出が長期間実行されなかったとしても遊技の興趣低下を防止することができる。
なお、本変形例1−aにおいて、実行回数が1回ストックされる条件となる、許可状態において設定示唆演出が実行されない所定期間は、設定示唆演出の実行が制限される制限期間と同様であるとしてもよい。このようにすると、許可状態において設定示唆演出がすぐに実行されたときと、許可状態において設定示唆演出が長期間実行されないときとで比較したときに、互いの設定示唆演出の実行頻度を近似させることが可能となる。
(変形例1−b)
次に、前記実施例の変形例1−bについて説明する。変形例1−bでは、設定示唆演出が遊技者の操作に基づいて実行される。ところで、前記実施例では、設定示唆演出は、設定示唆演出が実行可能な状態(許可状態)において、所定の乱数抽選により実行されるものであるため、遊技者の意図したタイミングで設定示唆演出が実行されるものではない。
上記のように設定示唆演出が遊技者の意図したタイミングで実行されないことを鑑みて、変形例1−bでは、許可状態において、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行される。具体的には、許可状態における変動中には、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行可能であることを報知する報知表示が行われる。例えば、報知表示としては、「ボタンを押すと何かいいことあるよ」といったテロップ表示が挙げられる。この報知表示に基づいて、遊技者が所定の操作手段(例えば、プッシュボタン31B)を操作すると、当該操作を契機に、現在の設定値に応じた決定割合で態様A〜態様Cのいずれかの設定示唆演出が決定され、決定された設定示唆演出が実行されることにより、演出表示装置5Kの表示画面上にキャラクタCHAが登場する。
なお、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行される場合には、いつ実行されるか分からないので、設定示唆演出が、実行中の変動表示に関する演出を阻害する可能性がある。このため、実行中の変動表示に関する演出が、例えばスーパーリーチ等の期待度の高い演出である場合には、遊技者の操作による設定示唆演出の実行(及び報知表示)を禁止するものとしてもよい。また、実行中の変動表示に関する演出を阻害しないように、変動表示に関する演出が実行される演出表示装置5Kとは異なる表示装置(サブ液晶)を設け、遊技者の操作による設定示唆演出は当該サブ液晶で実行されるものとしてもよい。
また、遊技者の操作による設定示唆演出は、変動停止後のいわゆる客待ち中に行われてもよい。具体的には、遊技者の操作に基づいて、おみくじを引く演出が実行され、おみくじが「大吉」であると設定値「1」が期待され、おみくじが「中吉」であると設定値「2」が期待され、おみくじが「小吉」であると設定値「3」が期待されるといった設定示唆演出が実行されてもよい。このように、客待ち中において設定示唆演出を実行可能に構成することで、客待ち中においてもゲーム性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、本変形例1−bによれば、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行されるので、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素(設定示唆演出)の実行タイミングを遊技者の意図したタイミングに決定可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、変形例1−bは、変形例1−aと組み合わせてもよい。具体的には、設定示唆演出が許可状態において長期間実行されないときに、設定示唆演出の実行回数が追加でストックされ、実行回数が追加でストックされているときには、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出を実行可能であるように構成してもよい。また、この際には、変動表示中に限らず、客待ち中においても遊技者の操作に基づいて設定示唆演出を実行可能であるものとしてもよい。このようにすることで、設定示唆演出が長期間実行されない場合には、遊技者の意図したタイミングで設定示唆演出を実行できるので、遊技の興趣低下を防止することができる。
(変形例2)
次に、前記実施例の変形例2について説明する。この変形例2では、前記実施例の図6に示す変動パターンやリーチの種類に代え、図40に示す変動パターンやリーチの種類が用いられる。なお、この変形例2においても、前記実施例と同様に、設定されている設定値(「1」、「2」、または「3」)に応じて、図40に示す変動パターンやリーチの種類の決定割合が異なるものとしてもよい。
(特徴部31AKに関する説明)
まず、本変形例2の特徴部31AKについて説明する。図40は、本変形例2のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図40(A)に示すように、本変形例2では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図40(B)に示すように、本変形例2では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この変形例2では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図40(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この変形例2では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図40(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図40(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この変形例2では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図40(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本変形例2における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図41、図42は、本変形例2におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図41(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図41(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図41(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図41(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図41(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図41(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図41(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図41(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図41(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図41(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図41(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図41(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図41(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図41(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この変形例2では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図41(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図41(I)では、図41(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図41(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図42(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図41(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この変形例2とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この変形例2では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この変形例2では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この変形例2では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この変形例2の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この変形例2のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この変形例2では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図41(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図41(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この変形例2では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この変形例2では、図42(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図42(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図42(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この変形例2では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図41、図42に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図43(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図43(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図43(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図43(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図43に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図43(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
また、前記実施例には、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来、設定値を変更可能なパチンコ遊技機において、設定値を示唆する演出(設定示唆演出)を行うものとして、例えば、特開2017−109085号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2017−109085号公報に記載の遊技機にあっては、設定値が変更された後の特定期間にのみ設定示唆演出を行うものであり、その実行条件に関しては改良の余地があった。また、遊技開始直後に設定示唆演出が実行されてしまうと遊技開始後すぐに設定値の推測が可能となり、興趣の低下を招く虞があるという問題があった。そのため、この問題点に着目した場合に、問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技を行い、設定変更操作に基づいて複数段階のうちいずれかの設定値(例えば、設定値「1」「2」「3」のいずれか)に設定可能であり、設定された設定値に基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
いずれの設定値に設定されているか否かを示唆する設定示唆演出を実行する設定示唆演出実行手段(例えば、CPU120が図28に示す設定示演出決定処理によって設定示唆演出を決定して実行する部分)と、
所定条件の成立に基づいて遊技が開始されたか否かを判定可能な遊技開始判定手段(例えば、CPU120が図29に示すS911〜S917の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから特定期間が経過するまで前記設定示唆演出の実行を制限可能である(例えば、CPU120が図29に示すS918の処理、及び図28に示すS93の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始後には設定示唆演出が制限されるので、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
設定値に関する操作を行うために所定態様に操作される操作設定部(例えば、錠スイッチ51K)と、
主制御部の記憶領域を消去するために操作される初期化操作部(例えば、RWMクリアスイッチ50K)と、
設定値に関する画面を表示する設定画面表示手段(例えば、表示モニタ29)とを備え、
前記設定画面表示手段は、電源投入時に前記操作設定部が前記所定態様に操作されている場合において、
前記初期化操作部が操作されていないときには、設定値を確認するための設定確認画面を表示可能であり(例えば、図21参照)、
前記初期化操作部が操作されているときには、設定値を変更するための設定変更画面を表示可能である(例えば、図20参照)、
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定確認時には記憶領域を消去せずに設定値を確認することができ、設定変更時には同時に記憶領域を消去することができるので設定に関する作業を好適に行うことができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
前記記憶領域が消去されたことを報知する初期化報知を実行する初期化報知実行手段(例えば、図22に示す初期化報知画面を表示する部分)を備え、
前記初期化報知実行手段は、電源投入時に前記初期化操作部が操作されている場合において、
前記操作設定部が前記所定態様に操作されていないときには、電源投入直後に前記初期化報知を実行し、
前記操作設定部が前記所定態様に操作されているときには、当該操作設定部が当該所定態様に操作されなくなったことに基づいて前記初期化報知を実行する(例えば、図22参照)、
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更中において初期化報知が実行されてうるさくなってしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
遊技媒体が通過することによって遊技価値を付与可能な所定領域(例えば、大入賞口)と、
付与される遊技価値に関連する所定情報を表示することが可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である、
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、情報表示手段を状況に応じて異なる用途で用いられる手段として機能させることができるので、別途の手段を設ける必要が無くコストの増加を防止することができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
主制御部(例えば、主基板11)からのコマンドを受信して当該コマンドに応じた制御を実行する演出制御部(例えば、演出制御基板12)を備え、
前記設定変更操作が行われているときには、当該設定変更操作の終了を指示する設定終了コマンドとは異なる他のコマンドを主制御部から受信しても当該コマンドに応じた制御を前記演出制御部が実行することを制限する(例えば、CPU120が図26のS54A〜S54Gの処理を実行する部分)、
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、意図しないノイズ等によって設定変更中において誤ったコマンドが送信されることによる不具合を防止することができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)を備え、
前記遊技開始判定手段は、
電源投入されたことに基づいて非遊技状態であると判定し、
前記非遊技状態において最初に前記特定コマンドが受信されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(例えば、CPU120が図29のS912、S913、S917、S918の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、営業開始直後の設定示唆演出の実行を制限することで、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
更には、第2発明の手段7の遊技機として、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)を備え、
前記遊技開始判定手段は、
所定期間前記特定コマンドが受信されなかったことに基づいて非遊技状態であると判定し、
前記非遊技状態において最初に前記特定コマンドが受信されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(例えば、CPU120が図29のS915〜S918の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
更には、第2発明の手段8の遊技機として、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)と、
遊技者による遊技媒体の発射動作を検出する発射検出手段(例えば、打球操作ハンドルのタッチセンサ)と、
を備え、
前記遊技開始判定手段は、
所定期間発射動作が検出されなかったことに基づいて非遊技状態であると判定し、
前記非遊技状態において最初に前記特定コマンドが受信されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(例えば、CPU120が図30のS915A、S916〜S918の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段7のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
更には、第2発明の手段9の遊技機として、
遊技者により、遊技の開始を指示する開始操作または遊技の終了を指示する終了操作があったか否かを判定する指示操作判定手段(例えば、CPU120が図31のS915B、S917Bの処理を実行する部分)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記指示操作判定手段により前記開始操作または前記終了操作があったと判定されたことに基づいて前記設定示唆演出の実行を制限可能である、
ことを特徴とする、手段1〜手段8のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
更には、第2発明の手段10の遊技機として、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)と、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから受信された前記特定コマンドの累積受信数に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図32の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段9のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
更には、第2発明の手段11の遊技機として、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから経過した時間に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図33の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段9のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
更には、第2発明の手段12の遊技機として、
所定スイッチを通過した遊技媒体を検出するスイッチ検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、排出口スイッチ70K等)と、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから前記スイッチ検出手段により検出された遊技媒体の累積検出数に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図34の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段9のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を設ける(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
更には、第2発明の手段13の遊技機として、
管理者の操作に基づいて前記特定期間を調整可能な調整手段(演出調整部120K)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記遊技開始判定手段により遊技が開始されたと判定されてから前記調整手段により調整された前記特定期間が経過するまで前記設定示唆演出の実行を制限可能である(例えば、図35参照)、
ことを特徴とする、手段1〜手段12のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定示唆演出が実行される頻度を、顧客(遊技者)に合わせて最適に調整することができる。
更には、第2発明の手段14の遊技機として、
前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記特定期間を変更可能な特定期間変更手段(例えば、図36に示す閾値参照テーブルを変更する部分)と、
を備え、
前記特定期間変更手段は、前記有利状態判定手段により前記有利状態に制御すると判定されたことに基づいて前記特定期間を変更可能である(例えば、図36参照)、
ことを特徴とする、手段1〜手段13のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、有利状態に制御されることに対して更なる特典を設けることが可能となる。
また、前記実施例には、以下に示す第3発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値を表示するための専用の設定値表示手段が設けられており、遊技機のコスト増を防ぐことができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、前記設定手段にて設定されている設定値を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値を表示するための表示装置を個別に設ける必要がないので、遊技機のコスト増を防ぐことができる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を把握しやすくすることができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分)
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、変形例4に示すように、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分)
ことを特徴とする手段2または手段3に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ30)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、図17に示すように、表示切替スイッチ30の操作によって設定値1の連比、役比、ベースの表示を設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分)
ことを特徴とする手段2〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第3発明の手段6の遊技機として、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、変形例7に示すように、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段2〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
更には、第3発明の手段7の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値毎に個別に算出可能な部分)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、変形例5に示すように、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、情報の確認作業を容易に行うことができる。
更には、第3発明の手段8の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分)、
前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、変形例6に示すように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段7のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
また、前記実施例には、以下に示す第4発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技機の状態を把握し難いという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を把握しやすくすることができる。
更には、第4発明の手段2の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第4発明の手段3の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、変形例4に示すように、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第4発明の手段4の遊技機として、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ30)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、図17に示すように、表示切替スイッチ30の操作によって設定値1の連比、役比、ベースの表示を設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分)
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第4発明の手段5の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値毎に個別に算出可能な部分)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、変形例5に示すように、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、情報の確認作業を容易に行うことができる。
更には、第4発明の手段6の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分)、
前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、変形例6に示すように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
更には、第4発明の手段7の遊技機として、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、変形例7に示すように、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
また、前記実施例には、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能な、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値に応じて大当りとなる確率だけが変化するので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
複数の可変表示パターンのいずれかに可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、CPU103がS23の変動パターン設定処理を実行する部分)と、
前記可変表示パターン決定手段にて決定された可変表示パターンにて可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、CPU103がS24の特別図柄変動処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値によって、いずれの可変表示パターンとするかを異なる割合にて決定する(例えば、図10及び図11に示すように、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの各変動パターンを設定されている設定値に基づいて異なる割合にて決定する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者は、設定されている設定値を可変表示パターンの決定状況から特定しようとして可変表示パターンに注目するようになるので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段2の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、共通の決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、図11に示すように、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず共通の割合でスーパーリーチの変動パターンが決定される部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、特定可変表示パターンによる演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。尚、本第3発明における「共通の決定割合」には、異なる設定値で割合が完全に同一であるものだけではなく、異なる設定値で割合が略同一であるものを含む。
更には、第5発明の手段3の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、異なる決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、変形例14に示すように、設定されている設定値に応じてスーパーリーチ変動パターンの決定割合が異なっている部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値に応じて異なる割合で特定可変表示パターンの可変表示が実行されるので、特定可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段4の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、可変表示パターンの決定に用いる決定用データであって、少なくとも1の可変表示パターンの決定割合が異なる第1決定用データと第2決定用データを切り替えて可変表示パターンを決定可能であって(例えば、変形例9に示すように、大当り遊技終了後や時短状態等の特定条件下においては特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する一方で、該特定条件下以外においては図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分)、
前記可変表示パターン決定手段が、可変表示パターンの決定に用いる決定用データを、前記第1決定用データから前記第2決定用データに切り替える切り替え条件が、設定値に応じて異なる(例えば、変形例9に示すように、設定されている設定値が1である場合は、大当り遊技終了後の15回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の16回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が2である場合は、大当り遊技終了後の10回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の11回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が3である場合は、大当り遊技終了後の5回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の6回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分)
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、可変表示パターンの決定状況が変わる変化状況が設定値に応じて異なるため、これら変化状況にも遊技者を注目させることができるので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、電源が供給されてから所定期間において、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、異なる決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、変形例10に示すように、遊技機に電源が投入されてから所定時間が経過するまで、または、所定回数の変動表示を実行が実行されるまでの間は、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、それぞれ異なる決定割合にてスーパーリーチの変動パターンの変動表示の実行を決定する部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、電源が供給されてから所定期間における特定可変表示パターンに注目させられるようになるので、特定可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
また、前記実施例には、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値に応じて大当りとなる確率だけが変化するので、遊技興趣を高めることができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、複数種類の有利状態のうちいずれの有利状態に制御するかの割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、大当り種別を大当りA、大当りB、大当りCのいずれかに決定する割合が異なっている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて制御される有利状態の種類が変化するので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段2の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が第1特別領域(例えば、変形例11における特別領域)に進入したことにもとづいて、通常状態(例えば、低確低ベース状態)よりも前記有利状態に制御される割合が高い特別状態(例えば、高確低ベース状態や高確高ベース状態)に制御可能であり、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、遊技媒体が前記第1特別領域に進入する割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1、2、3のそれぞれで、大当り種別を変形例11における大当りX、大当りYのいずれかに決定する割合が異なっている部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて遊技媒体が第1特別領域に進入したことにもとづき特別状態に制御される割合が異なるので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段3の遊技機として、
前記有利状態において遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の遊技価値付与処理を実行する部分)を備え、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが異なる(例えば、変形例12に示すように、遊技球が各入賞口に入賞した際の賞球数を設定されている設定値に応じて異ならせる部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて有利状態において付与される遊技価値の大きさが異なるので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段4の遊技機として、
遊技媒体(例えば遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が進入可能な第2特別領域(例えば、変形例16に示す大当り種別決定用ゲート)を備え、
前記遊技制御手段は、遊技媒体が前記第2特別領域に進入したことにもとづいて、複数種類の有利状態のうちのいずれかに制御可能である(例えば、遊技球が大当り種別決定用ゲートに進入したことに基づいて16ラウンド大当りまたは4ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される部分)
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が第2特別領域に進入したときの有利状態の種類が、設定値に応じて変化するので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開放状態)と該第1状態よりも遊技媒体が進入し難いまたは進入不可能な第2状態(例えば、閉鎖状態)に変化可能な可変手段(例えば、大入賞口)と、
を備え、
所定条件が成立したこと(例えば、変動表示結果が小当りに決定されたこと)にもとづいて前記可変手段を前記第1状態とする特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御するとともに、進入した遊技媒体が第3特別領域に進入したことにもとづいて前記有利状態に制御し、
前記特殊状態は、複数種類の特殊状態(例えば、複数の小当りに基づく複数の小当り遊技状態)を含み、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、複数種類の特殊状態のうちいずれの特殊状態に制御するかの割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合で小当り種別の決定割合が異なる部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて制御される特殊状態の種類が変化するので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例には、以下に示す第7発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能であって、保留条件が成立した始動入賞について保留記憶が記憶されるパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、保留記憶が記憶されている場合に設定値が変更されることが考慮されておらず、設定変更を的確に反映させることができないというがあった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第7発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、CPU103が図24に示す始動入賞処理を実行する部分)と、
を備え、
前記保留記憶手段に保留記憶が記憶されているときに前記設定手段によって新たな設定値が設定される場合、該記憶されている保留記憶は消去される(例えば、変形例3に示すように、新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする遊技機
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更に前後に跨がって保留記憶が記憶されることがないので、設定変更を的確に反映させることができる。
更には、第7発明の手段2の遊技機として、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶に対応する保留表示を、第1表示態様(例えば、白色の丸形)と該第1表示態様とは異なる第2表示態様(例えば、青色の丸形や赤色の丸形、白色の三角形や白色の四角形)にて表示可能な保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図27に示す保留演出処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103がS21の始動入賞判定処理を実行する部分)と、
前記判定手段による判定結果にもとづいて、保留表示を前記第2表示態様により表示する予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がS72の保留演出処理を実行することで保留変化演出を実行する部分)と、
を備え、
前記予告演出実行手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで異なる割合にて前記予告演出を実行する(例えば、変形例8に示すように、設定されている設定値に応じた保留変化演出の実行割合が異なる部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて予告演出の実行割合が異なるため、予告演出に遊技者を注目させることができ、予告演出の演出効果を高めることができる。
更には、第7発明の手段3の遊技機として、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3K)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kの開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放した後、錠スイッチ51KをONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ52Kを操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51Kの押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記第2表示態様の保留表示が表示されている場合には、前記第2表示態様の保留表示が表示されていない場合とは異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kが開放されている場合は、遊技機用枠3Kが開放されていない場合とは異なる報知態様で報知を行う)
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、第2表示態様の保留表示が表示されていることを容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第7発明の手段4の遊技機として、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3K)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kの開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放した後、錠スイッチ51KをONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ52Kを操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51Kの押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記保留記憶手段に保留記憶が記憶されている場合には、保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されている場合は、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様で報知を行う部分)
ことを特徴とする手段2または手段3に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、保留記憶が記憶されていることを容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第7発明の手段5の遊技機として、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103がS21の始動入賞判定処理を実行する部分)と、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3K)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3Kの開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放した後、錠スイッチ51KをONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ30を操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51Kの押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記判定手段によって有利状態に制御されると判定された保留記憶が前記保留記憶手段に記憶されているか否かに応じて異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が有ると判定した場合は、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が無いと判定した場合とは異なる報知態様で報知を行う部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、有利状態に制御される保留記憶の有無を容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第7発明の手段6の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作にもとづいて設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記保留記憶手段は、前記設定変更処理が実行されるときに保留記憶を消去する(例えば、変形例3に示すように、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更処理が実行されるときに保留記憶を消去することで、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
更には、第7発明の手段7の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作によって設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記保留記憶手段は、前記設定変更処理が実行されて新たな設定値が設定されたときに保留記憶を消去する(例えば、変形例3に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、保留記憶が消去されてしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施例には、以下に示す第8発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能であって、大当りにおいて開放制御される大入賞口や普通図柄が当りとなることで開放制御される可変入賞口(電チュー)を備えた、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、大入賞口や可変入賞口が開放制御されている場合に設定値が変更されることが考慮されておらず、設定変更を的確に反映させることができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第8発明の手段1の遊技機として、
遊技媒体を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が入賞可能な第1状態(例えば、開放状態)と、該第1状態よりも遊技媒体が入賞困難または入賞不能な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(例えば、大入賞口)と、
前記可変入賞手段を制御する制御手段(例えば、CPU103がS27の大当り開放中処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可変入賞手段は、前記第1状態であるときに前記設定手段によって新たな設定値が設定される場合、該第1状態から前記第2状態に変化する(例えば、図20に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定するためにパチンコ遊技機1の電源をOFFにすることで、大入賞口が閉鎖される部分や、変形例3に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口が閉鎖される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が入賞可能な第1状態が設定値の変更に跨がってしまい、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを防ぐことができる。
更には、第8発明の手段2の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作にもとづいて設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記可変入賞手段は、前記設定変更処理が実行されるときに前記第2状態に変化する(例えば、変形例3に示すように、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに大入賞口を閉鎖する部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更処理が実行されるときに第2状態に変化させることで、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
更には、第8発明の手段3の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51K)と、該鍵操作手段における鍵操作によって設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記可変入賞手段は、前記設定変更処理が実行されて新たな設定値が設定されたときに前記第2状態に変化する(例えば、変形例3に示すようにパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口閉鎖される部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、第1状態が第2状態となってしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおいて白色丸形の保留表示を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留表示の表示態様として複数の表示態様(例えば、青色の丸形や赤色の丸形、白色の三角形や白色の四角形等)を設け、保留表示がいずれの表示態様にて表示されているかによって各保留表示に対応する変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)を示唆する保留変化演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1の電源投入時に該パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の設定値の変更は遊技中に実行可能であってもよい。尚、遊技中にパチンコ遊技機1の設定値を変更する場合は、変形例3として図44(A)〜図44(C)に示すように、例えば、先ず、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放した後、錠スイッチ51KをONにすることによって表示モニタ(第1表示部29A)に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、遊技場の店員等が設定切替スイッチ52Kを操作することによって第1表示部29Aに表示されている数値を変化させる。そして、遊技場の店員等が錠スイッチ51Kを押込み操作することによって第1表示部29Aに表示されている数値(設定値)を新たなパチンコ遊技機1の設定値として設定するとともに、RAM102Kのバックアップ領域に格納すればよい。尚、新たな設定値が設定された後は、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、特図保留記憶、普図保留記憶や遊技制御フラグ設定部152、遊技制御タイマ設定部153、遊技制御カウンタ設定部154、遊技制御バッファ設定部155等に記憶されている各種フラグやデータを消去してもよい。このように、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、設定値の変更に伴い変動表示結果が大当りとなる保留記憶が新たに発生してしまうことや、新たに普通可変入賞球装置6Bが開放されること(普図当りが発生してしまうこと)、実行中の変動表示結果が不当に大当りとなってしまうことを防止することができる。更に、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、大当り遊技中であれば大入賞口を閉鎖させたり、普通可変入賞球装置6Bが開放中であれば該普通可変入賞球装置6Bを閉鎖させることで遊技者が不適切な利益を得ることを防止することができる。更に、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、保留記憶が消去されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例3では、パチンコ遊技機1の設定値を遊技中に変更可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このように遊技中にパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする場合は、図示しない枠開放検出用センサによって遊技機用枠3Kの開放が検出されていることに基づいてスピーカ8L,8Rからの音出力やLEDの発光等によって遊技機用枠3Kが開放中であることを報知可能な開放報知手段を設け、パチンコ遊技機1の設定値が不正に変更されてしまうことを防止できるようにしてもよい。
更に、このように開放報知手段を備える場合は、遊技機用枠3Kの開放中に遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されているか否かを判定し、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されている場合は、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様で報知を行ってもよい。このようにすることで、設定値を変更するために遊技機用枠3Kを開放した場合、報知手段の報知態様によって遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されているか否かを容易に遊技場の店員等が認識することができるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防止できる。
更に、変形例3では、このように開放報知手段を備える場合は、遊技機用枠3Kの開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に変動表示結果が大当りとなる保留記憶が有るか否かを判定し、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が有ると判定した場合は、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が無いと判定した場合とは異なる報知態様で報知を行ってもよい。このようにすることで、遊技機用枠3Kが開放されたときに、変動表示結果が大当りとなる保留記憶の有無を遊技場の店員等が容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更に、本変形例3のようにパチンコ遊技機1の設定値を遊技中に変更可能であるとともに、保留表示の表示態様を白色の丸形から該白色の丸形よりも大当り期待度の高い白色の三角形や四角形に変化可能とする場合は、遊技機用枠3Kの開放中に白色の三角形や四角形で表示されている保留表示が有るか否かを判定し、白色の三角形や四角形で表示されている保留表示が有ると判定した場合には、白色の三角形や四角形で表示されている保留表示が無い場合とは異なる報知態様で報知を行ってもよい。このようにすることで、遊技機用枠3Kが開放されたときに、保留表示が白色の丸形よりも大当り期待度の高い白色の三角形や四角形にて表示されていることを遊技場の店員等が容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例3では、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、元からパチンコ遊技機1に設定されていた設定値を再設定した場合においても保留記憶をクリアしてもよい。
また、本変形例3においては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図44(A)に示すように、表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに保留記憶をクリアしてもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本変形例3においては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口が閉鎖される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図44(A)に示すように、表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに大入賞口を閉鎖してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本変形例3においては、遊技機用枠3Kの開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に保留記憶が有る場合は、報知手段による報知を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機用枠3Kの開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に保留記憶が有る場合は、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定不能としてもよいし、遊技機用枠3Kの開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に保留記憶が無い場合よりも複雑な変更手順を設けることによって新たな設定値が設定され難くしてもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されることによって誤って保留記憶がクリアされてしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施例では、表示モニタ29に第1表示部29A〜第5表示部29Eまでの5つの表示部を設け、第1表示部29Aにおいて第2表示部29B〜第5表示部29Eにて表示中の連比、役比、ベースの設定値を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例4として図45(A)に示すように、表示モニタには表示中の連比、役比、ベースの設定値を表示する表示部を設けなくともよい。尚、このような場合は、図45(B)に示すように、設定値1での連比、役比、ベースを赤色、設定値2での連比、役比、ベースを緑色、設定値3での連比、役比、ベースを青色にて表示することによって、表示モニタ29にて表示中の連比、役比、ベースがいずれの設定値での数値であるのかを把握し易くしてもよい。
また、前記実施例や本変形例4においては、表示モニタ29において、設定値1における連比、役比、ベースを5秒間隔毎に切り替えて表示可能であるとともに、表示切替スイッチ30の操作毎にこれら設定値1における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示を設定値2における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示、設定値3における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示に変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、設定値1における連比、設定値2における連比、設定値3における連比の5秒間隔での切替表示と、設定値1における役比、設定値2における役比、設定値3における役比の5秒間隔での切替表示と、設定値1におけるベース、設定値2におけるベース、設定値3におけるベースの5秒間隔での切替表示と、を表示切替スイッチ30の操作毎に切替可能としてもよい。
また、前記実施例では、表示モニタ29において設定値毎の連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例5として、表示モニタ29においては、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。例えば、設定値1〜設定値3の各々で連比、役比、ベースを算出し、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値等のみを表示モニタ29において表示可能とすればよい。更に、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値を表示モニタ29における初期表示とし、表示切替スイッチ30の操作によって該初期表示から他の値に表示モニタ29の表示を切替可能としてもよい。
また、前記実施例では、表示モニタ29において設定値毎の連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例6として、設定値1における連比、役比、ベースと、設定値2における連比、役比、ベースと、設定値3における連比、役比、ベースと、のうち、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出可能とし、各設定値毎の連比、役比、ベースに加えて、或いは替えてこれら2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示可能としてもよい。このように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29において表示可能とすることで、パチンコ遊技機1の状態をより詳細に把握することが可能となる。尚、本変形例6では、本発明における複合情報として、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における複合情報としては、2以上の設定値における連比、役比、ベースの平均値を算出して表示モニタ29に表示可能としてもよい。
また、前記実施例では、表示モニタ29において、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例7として、表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。更に、表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースを初期表示として表示するとともに、表示切替スイッチ30の操作に応じて、該初期表示から他の設定値における連比、役比、ベースの表示に切り替えてもよい。
更に、前記実施例では、表示モニタ29において、設定値に応じた所定情報として連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ29においては、設定値に応じた所定情報として、所定時間(例えば、1時間)あたりの賞球数等、連比、役比、ベース以外の数値を表示可能としてもよい。
また、前記実施例では、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおいて白色の丸形の保留表示を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例8として、これら保留表示の表示態様としては、色や形状が異なる複数の表示態様を設けてもよい。特に、本変形例8においては、演出制御用CPU120が図27に示す保留演出処理を実行することによって、保留表示の表示態様を白色の丸形とは異なる表示態様(例えば、青色の丸形や赤色の丸形、白色の三角形や白色の四角形等)にて表示し、当該保留表示に対応する変動表示結果が大当りとなることを示唆する保留変化演出を実行可能としてもよい。
また、変形例8として、このように保留変化演出を実行可能とする場合は、演出制御用CPU120が図27に示す保留演出処理を実行することによって、保留表示に作用する作用演出を実行可能とし、該作用演出の実行によって保留表示の表示態様が変化すること示唆してもよい。このようにすることで、保留表示の表示態様が作用演出の実行によって変化するか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本変形例8において、作用演出は、変動表示の開始タイミングや終了タイミングにて実行してもよいし、これら変動表示の開始タイミングや終了タイミング以外のタイミングにて実行してもよい。例えば、第1特図保留記憶数が上限値(本実施例では4個)等の特定の値に達したことを条件に作用演出を実行してもよい。尚、このように、変動表示中に保留記憶数が上限値等の特定の値に達したことを上限に作用演出の実行を決定する場合は、次回の変動表示において作用演出を実行し、保留表示内に保留変化演出の対象の保留表示が存在する場合は、該保留表示の表示態様を作用演出の終了タイミングにおいて変化させればよい。このようにすることで、新たな保留記憶が記憶されるように遊技者に対して遊技を促進することができる。
尚、本変形例8においては、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示のシフト中は、作用演出を実行しない、つまり、作用演出を実行する場合は、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示のシフト後に作用演出を実行することによって、演出制御用CPU120が作用演出を実行するための処理を簡素化してもよい。
更に、変形例8では、保留表示の表示態様を変化させることによって当該保留表示に対応する変動表示結果が大当りとなることを示唆する保留変化演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留変化演出の実行割合は、設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。このようにすることで、保留変化演出に遊技者を注目させることができ、保留変化演出の演出効果を高めることができる。
また、前記実施例では、図10及び図11に示す各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例9として、例えば、大当り遊技終了直後や時短状態中等の特定条件下においては、図10及び図11に示した以外の変動パターン判定テーブル(以下、特殊変動パターン判定テーブル)を用いることによって、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する場合よりも特定の変動パターンでの変動表示(例えば短縮非リーチの変動パターン(PA1−4))が実行され易いようにしてもよい。
尚、このように、特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定可能とする場合は、設定されている設定値に応じて、特集変動パターン判定テーブルを用いた変動パターンの決定から図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いた変動パターンの決定に切り替えるタイミングを異ならせてもよい。具体的には、設定されている設定値が1である場合は、大当り遊技終了後の15回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の16回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が2である場合は、大当り遊技終了後の10回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の11回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が3である場合は、大当り遊技終了後の5回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の6回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定すればよい。
また、本変形例9においては、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることを示唆し、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから30変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることが確定する等、特定のタイミングや特定回数の変動表示において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されるか否かに注目させるゲーム性としてもよい。尚、パチンコ遊技機1をこのようなゲーム性とする場合は、設定されている設定値が1のときが最もRAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が高く、設定されている設定値が3のときが最もRAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が低くなるようにするとともに、設定されている設定値が1の場合のみRAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の30変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行されるようにすればよい。
また、本変形例9では、変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルに切り替える切替条件(変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルに切り替える迄の変動回数)を、設定されている設定値に応じて異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら切替条件は、設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定してもよい。
このように、設定されている設定値に応じて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルに切り替える切替条件が異なることによって、特定の変動パターン(例えば、短縮非リーチ(PA1−4))の決定割合が低下したタイミングに遊技者を注目させることができるので、変動パターンによる演出効果を高めることができる。
また、前記実施例では、図10及び図11に示す各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例10として、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間は、特定の変動パターンの変動表示(例えば、スーパーリーチの変動パターンの変動表示)の決定割合が図10及び図11に示す各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する場合よりも増加或いは低下するようにしてもよい。
尚、このような場合は、更に、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、それぞれ異なる決定割合にてスーパーリーチの変動パターンの変動表示の実行を決定することによって、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間においてスーパーリーチの変動パターンの変動表示回数に遊技者を注目させることができるので、スーパーリーチの変動パターンの変動表示による演出効果を高めることができる。更に、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまで、または、所定回数の変動表示を実行が実行されるまでの間においてのみ決定可能な変動パターンを設定値毎に設け、これら設定値に応じた変動パターンによる変動表示の実行によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値を遊技者に対して報知可能としてもよい。
また、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまでや所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じてスーパーリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ等のスーパーリーチ以外の変動パターンの決定割合が異なっていてもよいし、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ、スーパーリーチ等の通常の変動パターンとは異なる変動パターン(例えば、変動時間が0.1等の極端に短い変動パターンや、変動時間が10分等の極端に長い変動パターン)の決定割合が異なるようにしてもよい。
更に、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過することや所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間において、変動表示がスーパーリーチの変動パターンにて実行される割合でパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、特定の演出が実行される割合でパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が遊技者にとって有利な設定値であることを示唆する高設定示唆演出を実行可能とし、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1(最も遊技者にとって有利な設定値)である場合が最も該高設定値示唆演出が実行され易く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3(最も遊技者にとって不利な設定値)である場合が最も該高設定値示唆演出が実行され難くすればよい。
また、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまでや所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じてスーパーリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が前回パチンコ遊技機1への電源供給が停止したときから変更されたか否かに応じて非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの少なくともいずれかの変動パターンの決定割合が異なるようにしてもよい。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1を、大当り遊技終了後に確変状態に制御可能なパチンコ遊技機とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例11として、大当り遊技中に特別領域に遊技球が進入したことに基づいて大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御可能に構成してもよい。
尚、このように、パチンコ遊技機1を大当り遊技中に特別領域に遊技球が進入したことに基づいて大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御可能に構成する場合は、大当り種別として、大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過可能な大当り種別(以下、大当りX)と、大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過不能な大当り種別(以下、大当りY)を設け、これら大当りXと大当りYの決定割合を設定値に応じて異ならせてもよい。このようにすることで、設定されている設定値に応じて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなる割合や、大当り種別の決定割合を異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例12として、これら変動表示結果が大当りとなる割合や、大当り種別の決定割合が異なることに加えて、或いは替えて、遊技球が各入賞口に入賞した際の賞球数や、大当り遊技中における各ラウンドにおける大入賞口への遊技球の上限入賞数を設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。更には、大当り遊技中における大入賞口の開放パターンを設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。このようにすることで、大当り遊技状態において付与される賞球数を設定値に応じて異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、変動表示中等の遊技中にリーチ演出等の演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例13として、パチンコ遊技機1に可動体を設け、該可動体を変動表示中や大当り遊技中の等の遊技中に動作させる可動体演出を実行可能としても良い。尚、このようにパチンコ遊技機1に可動体を設ける場合は、可動体の動作確認や可動体を初期位置に移動させる可動体初期化制御を演出制御用CPU120に実行可能とし、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されるとき(例えば、パチンコ遊技機1に電源が投入されたときや、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたとき)に、演出制御用CPU120が可動体初期化制御を実行するようにしてもよい。このようにすることで、可動体の動作に、新たな設定値を的確に反映させることができる。尚、このような可動体初期化制御は、図19に示す遊技制御メイン処理におけるSa13またはSa14の実行後(例えば、1回目のタイマ割込のタイミング)に実行すればよい。
また、前記実施例では、設定されている設定値にかかわらず共通の割合でスーパーリーチ変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例14として、設定されている設定値に応じてスーパーリーチ変動パターンの決定割合が異なっていてもよい。
尚、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14においては、本発明における第1設定値が1、本発明における第2設定値が2と3の場合を例示しているが、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14における第1設定値と第2設定値とはそれぞれ異なる設定値であってもよい。
また、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14においては本発明における特定可変表示パターンをスーパーリーチの変動パターンとしているが、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14における特定可変表示パターンは、それぞれ異なる変動パターンであってもよい。
また、前記実施例では、錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとをパチンコ遊技機1の背面側に設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kの設置箇所は、該パチンコ遊技機1の背面側であれば、図46に示すように、主基板11の側方等であってもよい。更に、錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kをパチンコ遊技機1の背面側に設けることによって、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放しなければこれら錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kを操作不能である、つまり、遊技場の店員等が遊技機用枠3Kを開放しなければパチンコ遊技機1の設定値を変更不能である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例15として図46及び図47に示すように、遊技機用枠3Kの閉鎖時に錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kをパチンコ遊技機1の背面側から被覆するセキュリティーカバー500Aを設けることで、遊技機用枠3Kの閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更を防止できるようにしてもよい。
本変形例15におけるセキュリティーカバー500Aは、外枠1aの右側辺下部に取り付けられている。このようにすることで、遊技機用枠3Kの閉鎖時には、セキュリティーカバー500Aがパチンコ遊技機1の背面側から錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kに近接することによって、錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとを操作不能とすることができる一方で、遊技機用枠3Kの開放時には、セキュリティーカバー500Aが錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとから離間することによって、錠スイッチ51Kと設定切替スイッチとを操作可能とすることができる。更に、本変形例15では、セキュリティーカバー500Aを用いて錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとをパチンコ遊技機1の背面側から被覆することによって遊技機用枠3Kの閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更を防止する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとをパチンコ遊技機1の背面側からカバー体によって被覆するとともに、更に遊技機用枠3Kの閉鎖時にパチンコ遊技機1の背面側から該カバー体をセキュリティーカバー500Aによってパチンコ遊技機1の背面側から被覆する(セキュリティーカバー500Aによってカバー体を前方に向けて押圧する)ことにより、遊技機用枠3Kの閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更をより強力に防止できるようにしてもよい。
尚、本変形例15では、セキュリティーカバー500Aを外枠1aに設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティーカバーは、遊技機用枠3Kに設けてもよい。具体的には、図48(A)及び図48(B)に示すように、セキュリティーカバー500Bを遊技機用枠3Kに対して左右方向にスライド可能に設けてもよい。このような場合は、遊技機用枠3Kの閉鎖時には、セキュリティーカバー500Bの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3Kとの間で挟持し、該セキュリティーカバー500Bを錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3Kの開放時には、セキュリティーカバー500Bをスライド移動させることによって錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとを操作可能とすればよい。
更に、図49(A)及び図49(B)に示すように、セキュリティーカバー500Cの左端部を遊技機用枠3Kの背面側に設けられた図示しない上下方向を向く枢軸に対して回動可能に枢支してもよい。このような場合は、遊技機用枠3Kの閉鎖時には、セキュリティーカバー500Cの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3Kとの間で挟持し、該セキュリティーカバー500Cを錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3Kの開放時には、セキュリティーカバー500Cを図示しない枢軸周りに回動させることによって錠スイッチ51Kと設定切替スイッチ52Kとを操作可能とすればよい。
尚、本変形例15では、セキュリティーカバー500A、500B、500Cによって錠スイッチ51K及び設定切替スイッチ52Kをパチンコ遊技機1の背面側から被覆し、遊技機用枠3Kの閉鎖時にこれら錠スイッチ51K及び設定切替スイッチ52Kが不正に操作されることを防止する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図46〜図49に示すように、これらセキュリティーカバー500A、500B、500Cを主基板11に重複するように設ける場合には、これらセキュリティーカバー500A、500B、500Cを透過性を有する樹脂材等によって構成し、主基板11の実装面や封印シールの視認性を妨げないようにしてもよい。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1を、回数切り確変(いわゆるST)タイプの遊技性のパチンコ遊技機とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1は、前述した確変ループタイプやV確変タイプの他、1種2種混合タイプ等、異なる遊技性であってもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1の遊技性を前述した確変ループタイプやV確変タイプとする場合には、特定の大当り遊技終了後に大入賞口を開放対象とする小当りによりに持ち玉を増加させることが可能(所謂小当りタイム)な機能を有するようにしてもよい。
このようにパチンコ遊技機1を小当りタイムの機能を有する遊技機とする場合は、前記実施例のように設定値に応じて大当り確率を異ならせる(例えば、設定値1の場合は通常状態の大当り確率を1/200とするとともに確変状態の大当り確率を1/20とし、設定値2の場合は通常状態の大当り確率を1/300とするとともに確変状態の大当り確率を1/30とする)ことによって、一方の設定値が設定されている場合は、初当り確率が他の設定値が設定されている場合よりも高いことにより小当りタイムに突入し易くなるが、確変制御中に大当りとなる確率も他の設定値が設定されている場合よりも高いので、小当りタイムが終了し易くなる。つまり、確変制御を実行可能なパチンコ遊技機に小当りタイムの機能を搭載する場合は、通常状態における大当り確率が高い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が高い一方で小当りタイムが継続し難く、通常状態における大当り確率が低い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が低い一方で小当りタイムが継続し易くなる。このため、確変ループタイプやV確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、小当りタイムの機能を搭載することによって遊技の幅を広げることができるばかりか、大当り確率の低い設定値が設定されているパチンコ遊技機1であっても遊技者に対して遊技を行う意志を惹起させることができる。
また、前述したV確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、確変制御決定用ラウンドにおける確変制御決定用大入賞口の開放パターンを長期開放パターン(遊技球が確変制御決定用大入賞口に入賞し易い開放パターン)と短期開放パターン(遊技球が確変制御用大入賞口に入賞し難い開放パターン)とから決定する場合、これら長期開放パターンと短期開放パターンをパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定することによって、実質的な確変突入確率(確変大当りの割合)を異ならせるようにしてもよい。
また、前記実施例では、始動入賞時に大当り種別判定用の乱数値MR2を抽出し、該抽出したMR2の値に基づいて大当り種別を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例16として、遊技領域の所定位置(例えば、特別可変入賞球装置7Kの上方位置)に大当り種別決定用ゲートを設けるとともに、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された後に遊技球を該大当り種別決定用ゲートを通過させたタイミングにて大当り種別判定用の乱数値MR2を抽出し、該抽出したMR2の値に基づいて決定した大当り種別に応じた大当り遊技を開始するようにしてもよい。尚、このように大当り種別決定用ゲートを設ける場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合で大当り種別を決定する(例えば、大当り種別として16ラウンド大当りと4ラウンド大当りが設けられている場合、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合が最も16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合が最も16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が低い)ようにしてもよい。
また、前記実施例では、錠スイッチ51Kや設定切替スイッチ52Kをパチンコ遊技機1(遊技機用枠3K)の背面側に設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら錠スイッチ51Kや設定切替スイッチ52Kは、遊技機用枠3Kの前方側に設けてもよい。尚、このように錠スイッチ51Kや設定切替スイッチ52Kを遊技機用枠3Kの前方側に設ける場合は、錠スイッチ51Kや設定切替スイッチ52Kを打球操作ハンドルや打球発射装置の近傍に設けることで、ガラス扉枠3aを開放しなければ操作不能なようにすればよい。
(第2実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の第2実施形態を詳細に説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図50はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
図50に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球(打球)が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口13に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第1飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第1可変表示部9aという。)と、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第2飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第2可変表示部9bという。)と、第1の可変表示部9aおよび第2の可変表示部9bよりも遊技者が表示内容を視認することが容易な表示領域(以下、背景図柄表示部9cという。)とがある。なお、表示内容を視認することが容易とは、例えば、表示領域のサイズが大きいことであったり、可変表示部9aおよび第2の可変表示部9bにおける表示内容が常に単色であるのに対して表示色が変わったりすることである。また、この実施形態では、背景図柄演出部9cには、左・中・右の3つの表示領域に識別情報(以下、背景図柄ともいう。)が表示制御される。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである。この実施の形態では、2つの可変表示部(第1の可変表示部9aおよび第2の可変表示部9b)に対して1つの背景図柄演出部9cが設けられ、背景図柄演出部9cにおいて、2つの可変表示部において可変表示される飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)のいずれかに対応した演出が実行されるので、飾り図柄の状況(例えば、大当り図柄が導出表示されるか否か)を把握しづらくする。なお、この実施の形態では、背景図柄は、演出表示装置9(液晶表示装置)における演出用の図柄変動表示を行うためのものであり、演出用識別情報、装飾図柄、および演出図柄に相当する。
演出表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8aおよび第2特別図柄表示器8bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。以下、第1特別図柄表示器8aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1可変表示部9aは、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示部9bは、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1可変表示部9aにおいて可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2可変表示部9bにおいて可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。なお、第1飾り図柄の種類と第2飾り図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。種類が異なる場合、一部が異なっていてもよい。一例として、第1飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1飾り図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数と、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、図柄保留記憶表示部18cという。)がある。このように、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を、比較的遊技者に視認されやすい図柄保留記憶表示部18cにおいて表示することによって、遊技者に、第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれを把握しづらくする。この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、それぞれ、図柄保留記憶表示部18cよりも小型のランプやLEDのような4つの表示器で構成されているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とをより把握しづらくするために、他の態様の表示器を用いてもよい。一例として、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bをそれぞれ1個の表示器で構成し、保留記憶数に応じて表示色を異ならせたり、表示濃度を異ならせるようにする。
この実施の形態では、表示可能な合算保留記憶数すなわち合算保留記憶数の上限値は8である。図柄保留記憶表示部18cは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、点灯する表示領域の数を1減らす。または、図柄保留記憶表示部18cにおける8つの表示領域のうち、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1減らす。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にする。従って、第1保留記憶数が4である場合に第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第1保留記憶数が4未満である場合に第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させる有効始動入賞(第1有効始動入賞)になる。同様に、第2保留記憶数が4である場合に第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第2保留記憶数が4未満である場合に第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させる有効始動入賞(第2有効始動入賞)になる。なお、この例では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にし、合算保留記憶数の上限値を8にするが、それらの値は一例である。また、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
演出表示装置9の右方には、ゲート32が設けられている。ゲート32を通過した遊技球は、ゲートスイッチ32aによって検出される。また、ゲート32の下方には、作動ゲート17が設けられている。作動ゲート17を通過した遊技球は、作動ゲートスイッチ17aによって検出される。
作動ゲート17の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する有利状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。第1カウントスイッチ23aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
特別可変入賞球装置20の下方には、小当り用の特殊入賞口24を形成する特殊可変入賞球装置22と、第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15とが設けられており、図50に示すように、左側に特殊可変入賞球装置22が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置15が配置されている。詳細は後述するが、これら特殊可変入賞球装置22および可変入賞球装置15は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口24や第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置22は、第2特別図柄表示器8bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口24を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置15は、普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口14を開状態とする開放制御を実行する。
なお、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置22と可変入賞球装置15とは、同様の構造を有するように形成されているのであるが、図50に示すように、可変入賞球装置15と比較して特殊可変入賞球装置22の方が若干大きい。また、図50に示すように、特殊可変入賞球装置22と可変入賞球装置15とは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置20に入賞することなく遊技領域7を落下した遊技球は、まず可変入賞球装置15の上に落下するのであるが、この際に可変入賞球装置15の底面部材が後退移動されて第2始動入賞口14が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口14に入賞し、特殊可変入賞球装置22の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口14が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置15の底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置22の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置22の底面部材が後退移動されて特殊入賞口24が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口24に入賞する。さらに、特殊入賞口24も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置22の底面部材の上を移動して、そのままアウト口26の方へ落下することになる。
なお、この実施の形態では、図50に示すように、特殊可変入賞球装置22が左側に配置され、可変入賞球装置15が右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置22および可変入賞球装置15の底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置15の方から特殊可変入賞球装置22の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置15の方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置22の方が下流側に設けられているといえる。
特殊入賞口24内には、特殊入賞口24内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ25a、図54参照)が設けられている。第2カウントスイッチ25aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置22において開状態となった特殊入賞口24を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13bといった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置22が開放制御されて特殊入賞口24が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置22が閉鎖制御されて特殊入賞口24が閉状態となれば、特殊入賞口24に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口14内には、第2始動入賞口14内に入賞した遊技球を検出可能なSスイッチ14aが設けられている。第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、ゲート32、作動ゲート17、特別可変入賞球装置20(大入賞口)、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)、および特殊可変入賞球装置22(特殊入賞口24)が遊技領域7の右方に設けられているので、大当り遊技中や後述するKT状態中である場合には、遊技者は遊技領域7の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
また、本実施の形態では、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、ゲート32および可変入賞球装置32の設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本実施の形態では遊技球がゲート32を通過したことにもとづいて可変入賞球装置15が開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15が開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球がゲート32を通過した場合に可変入賞球装置15が開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置15に入賞可能となっている。
演出表示装置9の下方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。遊技者が打球操作ハンドル5を継続して操作した場合には、0.6秒毎に遊技球が打ち出される。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示部8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示部9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄は第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部18cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示部8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示部9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄は第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部18cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。ただし、第2保留記憶数が上限値に達していても、合算保留記憶数が上限値に達していなければ、図柄保留記憶表示部18cに表示される合計数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示および第1可変表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置20が開放される。特別可変入賞球装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が大入賞口に入賞すると、または特別可変入賞球装置20が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、2ラウンド、6ラウンド、16ラウンド)許容される。なお、大入賞口にV入賞領域を設け、特別可変入賞球装置20の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。なお、大当り遊技状態におけるラウンド数は、大当りの種別によって異なる。本実施の形態において大当りの種別は2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りがあり、例えば、2R通常大当りまたは2R確変大当りが発生すれば2ラウンドの大当り遊技状態が付与され、6R通常大当りまたは6R確変大当りが発生すれば2ラウンドの大当り遊技状態が付与され、16R確変大当りが発生すれば16ラウンドの大当り遊技状態が付与される。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示および第2可変表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。
第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、停止時の第2特別図柄が小当り図柄になると、小当り遊技状態に移行する。すなわち、特殊入賞口24に遊技球が入賞可能な程度の一定時間が経過するまで特殊可変入賞球装置22が開放される。これにより、小当り遊技状態にも、大当り遊技状態よりも少ないものの、遊技者が出玉を得ることができるような開放態様としている。
確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果:例えば、0〜9のうちの奇数)になる確率が低確率状態より高められる。
ここで、本実施の形態における遊技状態について説明する。まず、本実施の形態における遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この実施の形態では、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置22が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞しやすい。
確変状態は、低確率状態よりも大当りになりやすい遊技状態である。具体的には、確変状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数が、低確率状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数の10倍あるため、確変状態を、低確率状態よりも大当りの発生しやすい遊技状態としている。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この実施の形態では、普図当りとなって可変入賞球装置15が開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第2特別図柄の変動時には大当りとなる場合以外には全て小当りになるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置15が開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
次に、本実施の形態における遊技状態の遷移について説明する。まず、この実施の形態では、通常状態(低確率/非KT状態)では、遊技者は遊技領域7の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口13への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。通常状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、6R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御される場合に一律に100回の変動表示を終了すると第1KT状態を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率/第1KT状態の契機となる大当りの種別を複数設けるように構成し、その大当り種別に応じて大当り遊技終了後に第1KT状態が継続する変動表示の回数が異なる(例えば、20回や、30回、50回、100回)ように構成してもよい。
KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)に移行した後である場合には、この実施の形態では、遊技者は遊技領域7の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口14への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。KT状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、2R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、2R確変大当りまたは6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
ただし、後述するように、大当り開始前に非KT状態であったにもかかわらず第2特別図柄の変動表示が実行されて16R確変大当りとなったような場合には、高確率状態に移行するものの、第2KT状態ではなく第1KT状態に移行するように制御する(後述するステップS2208B,S2209B参照)。すなわち、通常状態であるにもかかわらず右打ちされて第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合であり、そのような場合に第2KT状態に移行して小当り遊技において相当数の賞球を得られるようにしてしまうと、一部の遊技者が通常状態にて積極的に右打ちにて遊技を行う可能性があり、本来の遊技性が損なわれてしまう。このことから、通常状態で右打ちして第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生したとしても、第1KT状態にしか移行しないようにすることによるペナルティを科すことにより、通常状態での積極的な右打ち遊技を抑制することができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1可変表示部9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2可変表示部9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部9aにおいて大当り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部9bにおいて大当り図柄が停止表示される。
さらに、第1特別図柄表示器8aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部9aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部9bにおいて確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。
また、背景図柄表示部9cでは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示されているときに、第1特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部9cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。リーチ演出を行う場合には、例えば、可変表示中に左右の背景図柄が停止表示される。そして、後述するように例外はあるが、基本的に第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄表示部9cにおいて背景図柄の停止図柄が導出表示される(3つの表示領域において背景図柄が最終停止される。)。第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、背景図柄の停止図柄は、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であることを遊技者に想起させるような背景図柄(例えば、左中右が揃った状態の3つの背景図柄)になる。以下、そのような背景図柄も、大当り図柄という。
第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときに、第2特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部9cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示され、同時に第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときには、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれかの可変表示に対応した演出が実行される。
そして、第1特別図柄または第2特別図柄が単独で可変表示されている場合には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が終了し第1特別図柄または第2特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了し、背景図柄の停止図柄が導出表示される。また、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている場合、具体的には、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている期間が存在する場合には、遅く可変表示が終了する方の特別図柄が停止表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了する。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、3つの背景図柄のうち停止した背景図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない背景図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の背景図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、背景図柄表示部9cにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、背景図柄表示部9cにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と背景図柄表示部9cにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、背景図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景図柄表示部9cの背景(図柄およびキャラクタとは異なる地の色や模様など)の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
次に図51〜図53は、特殊可変入賞球装置22を示す図である。以下では、図51〜図53を参照して特殊可変入賞球装置22について説明する。なお、この実施の形態については、図51〜図53を用いて特殊可変入賞球装置22の構造について説明を行っているが、特殊可変入賞球装置22よりも若干サイズが小さいだけで、可変入賞球装置15の構造も特殊可変入賞球装置22の構造と同様である。
図51〜図53に示すように、特殊可変入賞球装置22は、左右方向に長い矩形板状のベース板部101を備えている。特殊可変入賞球装置22は、このベース板部101が遊技領域7に例えば螺子などで固定されることで、遊技領域7に固定支持される。ベース板部101の略中央領域には、前方に向けて開口する特殊入賞口24(可変入賞球装置15の場合は第2始動入賞口14)が形成されるとともに、ベース板部101における特殊入賞口24よりも上方の位置には、底面部材23が後退移動した際に、底面部材23を遊技領域7の背面側(後方)に収容するための左右方向に長いスリット状の収容孔102が形成されている。なお、本実施形態において特殊入賞口24は詳しくは、ベース板部101の左右方向中央よりやや左側に形成されているが、これよりも左または右であってもよい。
底面部材23は、右方からその上面に進入した遊技球を、左方に向けて流下させるように、左下がり傾斜し、収容孔102は、底面部材23の傾斜に沿うように、左下がり傾斜するように形成されている。底面部材23は、図52に示す前進移動された状態と、図53に示す後退移動した状態とに進退移動可能とされており、ベース板部101の背面側(後方)には、底面部材23を進退移動させる駆動装置(図示せず)が配置されている。
図51〜図53に戻り、ベース板部101の正面側には、前方に向けて突出した流路形成台部112が形成されており、この流路形成台部112の上部には、前進移動した状態の底面部材23の上方側端部(右端部)である上流領域23Uと底面部材23の長手方向で連なり、底面部材23とともに遊技球の流路を形成する上流側流路部113と、底面部材23の下方側端部(左端部)である下流領域23Lと底面部材23の長手方向で連なり、底面部材23とともに遊技球の流路を形成する下流側流路部114とが形成されている。
また、流路形成台部112の上部には、上流側流路部113および下流側流路部114の底面部材23側の端部から下方に凹み、正面視で、特殊入賞口24を左右および下方から囲うようにして、底面部材23の下方に落下した遊技球を特殊入賞口24に案内する案内流路部115が形成されている。
上流側流路部113および下流側流路部114は、遊技球を左方に流下させるべく左下がりに傾斜するように形成されている。また、案内流路部115の底部は、特殊入賞口24側に向けて左下がりに延びるとともに、特殊入賞口24の前方の位置で凹んでいる。そして、案内流路部115の底部において上記凹んだ空間には、遊技球を特殊入賞口24側(遊技領域7の背面側)に向けて後方に案内する三角形状のガイド部116が配設されている。
またさらに、流路形成台部112の前部(遊技者側)には、上流側流路部113、下流側流路部114および案内流路部115を前方から覆う被覆部117が一体に形成されている。この被覆部117は、上流側流路部113、下流側流路部114および案内流路部115を前方から覆うことで、これら各流路部を流下する遊技球がガラス扉枠4側に跳ねてしまうことを防ぐ機能を有している。なお、本実施形態では、被覆部117が流路形成台部112に一体形成されるが、別体で固定されるものでもよい。
特殊可変入賞球装置22では、ベース板部101と被覆部117との間において、上流側流路部113、底面部材23、および下流側流路部114からなる、左右方向に連なる遊技球の流路Fが形成される。ここで、本実施形態では、ベース板部101および被覆部117に、流路Fを流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片118が形成されている。
本実施形態において、規制片118は、ベース板部101および被覆部117に一体形成され、ベース板部101から前方に突出する、または被覆部117から後方に突出するリブ状に形成され、遊技球に干渉することで、左方に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片118がない場合よりも遅延させる。これら規制片118は、流路Fにおける遊技球の流下方向で、所定間隔を空けて並ぶように形成され、かつベース板部101および被覆部117に交互に形成されている。また、規制片118は、底面部材23の前後方向幅の1/3〜1/4程度の幅寸法に設定され、かつ隣接するもの同士の間に遊技球が通過可能な幅寸法に設定されている。さらに詳しくは、本実施形態では、被覆部117のうちの上流側流路部113を前方から覆う部位に、規制片118が1つ形成されるとともに、被覆部117のうちの下流側流路部114を前方から覆う部位に、規制片118が1つ形成されている。また、ベース板部101および被覆部117のうちの底面部材23を覆う部位には、ベース板部101および被覆部117に交互に形成された規制片118が合計5つ形成されている。なお、このような規制片118の数は、特段限定されるものではない。また、本実施形態では、規制片118の大部分が、前方(遊技者側)から被覆部117によって覆われるようになっている。
以上のような規制片118の配置により、図52を参照し、本実施形態の特殊可変入賞球装置22(および同様に構成された可変入賞球装置15)では、流路Fを流下しようとする遊技球Pが、流路F上を蛇行するようにして流下することになる。そして、このような流路Fが形成される特殊可変入賞球装置22(または可変入賞球装置15)が閉鎖されているとき、遊技球Pが特殊入賞口24(または第2始動入賞口14)に入賞せずに、特殊可変入賞球装置22(または可変入賞球装置15)を基本的に通過する。一方で、図53を参照し、底面部材23が後退移動した特殊可変入賞球装置22(または可変入賞球装置15)が開放されているとき、遊技球Pが、流路形成台部112の案内流路部115に落下することが可能となり、この案内流路部115を流下して、特殊入賞口24(または第2始動入賞口14)に入賞することが可能となる。
図54は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図54には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、第2カウントスイッチ25a、ゲートスイッチ32a、および作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、特殊可変入賞球装置22を開閉するソレノイド106、および可変入賞球装置15を開閉するソレノイド206を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。なお、主基板31には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bと、背景図柄を可変表示する背景図柄表示部9cと、図柄保留記憶表示部18cとの表示制御を行う。
図55は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図55に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU201およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ200を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU201は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ202および入力ポート203を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU201は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)209に、演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ202に入力する。入力ドライバ202は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図55には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図54に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU201は、入出力ポート205を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU201は、入出力ポート204を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。さらに、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置22内に特殊入賞口ランプ24aが設けられており、ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して特殊入賞口ランプ24aに供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU201とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU201は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄、背景図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU201は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP209に出力する。VDP209は、演出制御用CPU201から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置9の表示制御を行うVDP209が演出制御基板80に搭載されている。VDP209は、演出制御用マイクロコンピュータ200とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP209は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
なお、この実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して直接コマンドを送信していたが、他の基板(例えば、図55に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など)を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70やランプドライバ基板35にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ200に送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
次に、遊技機の動作について説明する。図56は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行う(ステップS4)。なお、割込みモード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS8)。ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って演出制御基板80に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンド(電力供給復旧時の初期化コマンドとしての復旧コマンド)が送信されるように制御する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(大当り判定用乱数発生カウンタ等の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図57に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a第1カウントスイッチ23a、第2カウントスイッチ25a、ゲートスイッチ32a、および作動ゲートスイッチ17aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bの表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bについては、ステップS32で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図58は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か、または小当りを発生させるか否かを決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りの種別、すなわち、2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りのいずれにするかを決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム5:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(6)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
図57に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(6)の乱数以外の乱数も用いられている。また、本実施の形態では大当りの種別を決定する乱数と小当りの種別を決定する乱数として、共通の乱数(ランダム2)を設けるものとしたが、それぞれ異なる乱数が設けられているものであってもよい。
さらに、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8aや特別可変入賞球装置20を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。次いで、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器8bや特別可変入賞球装置20、特殊可変入賞球装置22を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。そして、CPU56は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26C)。普通図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて普通図柄表示器10や可変入賞球装置15を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
次いで、CPU56は、保留記憶処理を行う(ステップS27a)。保留記憶処理では、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を算出し管理する処理を実行する。
次いで、CPU56は、第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bの表示制御に関する演出制御コマンドや保留記憶数に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ25aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第1カウントスイッチ23a、および第2カウントスイッチ25aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄の演出表示を行うための第1特別図柄表示制御データを第1特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定するとともに、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第2特別図柄の演出表示を行うための第2特別図柄表示制御データを第2特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける特別図柄の可変表示を実行する。
また、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されるが、CPU56は、2つの表示器において同時に大当りが発生しないような制御を行う。
図59は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態)において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図59の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図59の右欄に記載されている各数値が設定されている。図59に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダム1)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図59に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。なお、図59に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、無条件に全てはずれとされる。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、無条件に全て小当りとされる(ただし、後述するように、事後的に強制はずれとされる場合がある)。
図60は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル131aは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図60(A)に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、20%の確率で「16R確変大当り」と決定され、45%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図60(B)に示すように、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、30%の確率で「16R確変大当り」と決定され、30%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第2KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第2KT状態にも移行される。後述するステップS2207A,S2208A,S2207B,S2210B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第2KT状態が継続する(ステップS2015参照)。
ただし、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、大当り開始前に非KT状態であった場合には、「16R確変大当り」となっても第2KT状態ではなく第1KT状態に移行する場合がある(後述するステップS2208B,S2209B参照)。
「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS2210A,S2211A,S2212B,S2213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS2015参照)。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS2212A参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS2213A,S2010〜S2013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS2015参照)。
「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS2212B,S2213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS2015参照)。
「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS2214B参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS2215B,S2010〜S2013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS2015参照)。
なお、大当り種別の種類は、この実施の形態で示したものにかぎられない。第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、16R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当り以外に、3R確変大当り〜7R確変大当りを決定可能に構成してもよく、様々な態様が考えられる。
図61〜図63は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図61〜図63に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図61〜図63に示す例では、第1特別図柄および第1飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および第2飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#18の18種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜07または01〜18)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図61(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図61(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図61(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図61(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図62(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図62(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#02のいずれかに決定される。具体的には、小当りと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この実施の形態では、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口24への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、図62(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この実施の形態において、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この実施の形態では、図62(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口24への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図62(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図62(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#03〜#04のいずれかに決定される。
なお、図62(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#03(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この実施の形態では、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置15の開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置22内の特殊入賞口24には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置22を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口24に入賞してしまう可能性がある。そこで、この実施の形態では、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置22を開状態に制御して特殊入賞口24への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜99変動目の変動表示を実行する場合であれば、図62(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜99変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図62(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#05〜#07,#30のいずれかに決定される。また、図62(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#05や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#030に決定される場合がある。第2変動パターン#05は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#30は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として小当りと決定し、第2変動パターン#06にもとづいて変動表示が実行される場合には、演出表示装置9における背景図柄の変動表示において、リーチとなったり滑り演出が実行されるなど図柄煽りの演出が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから100変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図62(F)に示す低確率/第1KT時且つ100変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図62(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#08〜#09のいずれかに決定される。
この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、演出表示装置9において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図62(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として小当りと決定する場合には、演出表示装置9において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#08に決定される。また、図62(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として大当りと決定する場合には、演出表示装置9において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#09に決定される。
なお、この実施の形態では、図61に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この実施の形態では、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本実施の形態とは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図63(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図63(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#10〜#12のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図63(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#10)に決定される場合がある。また、図63(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#12が決定される。また、図63(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#11が決定される場合がある。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図63(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図63(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#13〜#15,#31のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜99変動目と同様に、図63(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#13や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#031に決定される場合がある。第2変動パターン#13は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#31は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。
また、図63(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#15が決定される。また、図63(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#14が決定される場合がある。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図63(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図63(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#16〜#18のいずれかに決定される。
なお、図63(I)に示すように、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)において短縮変動の変動表示が実行される場合よりもさらに変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#16に決定される場合がある。また、図63(I)に示すように、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、高確率/第2KT状態が継続するか否かを示唆する継続演出を含む第2変動パターン#17に決定される場合がある。また、図63(I)に示すように、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、継続演出の後に確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#18が決定される。
なお、この実施の形態では、継続演出やバトル演出を含む変動パターンに決定された場合には、演出表示装置9において背景図柄の変動表示において継続演出やバトル演出が実行されるのであるが、確変大当り(16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り)となる場合にはバトル演出において勝利の態様の演出が実行され、通常大当り(6R通常大当り、2R通常大当り)となる場合にはバトル演出において敗北の態様の演出が実行され、小当りとなる場合にはバトル演出において引き分けの態様の演出が実行される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、大当り遊技中のラウンド数が少ない2R確変大当りとなる場合もバトル演出において敗北の態様の演出が実行されるように構成してもよい。
また、図62および図63に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンについて説明する。図64は、KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図64(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンを示し、図64(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンを示している。
まず、図64(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンについて説明する。図64(1)に示すように、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器10にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図64(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図64(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置15が5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置15が開状態となっているときに第2始動入賞口14に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器8bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図64(1)に示すように、特殊可変入賞球装置22が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口24に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図64(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置22の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口24に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図64(1)に示すように、可変入賞球装置15の開放を終了した後、次の可変入賞球装置15の開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この実施の形態では、第1KT状態では、可変入賞球装置15の開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本実施の形態では、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球がゲート32を通過した後、可変入賞球装置15が開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15が開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球がゲート32を通過してから該遊技球が可変入賞球装置15に到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置15が既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置15に到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態でゲート32を通過した遊技球は、可変入賞球装置15に入賞しやすくなっている。
次に、図64(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置15および特殊可変入賞球装置22の開放パターンについて説明する。図64(2)に示すように、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器10にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図64(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図64(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置15が0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置15が開状態となっているときに第2始動入賞口14に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器8bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図64(2)に示すように、特殊可変入賞球装置22が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口24に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置15の開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この実施の形態では、第2KT状態では、可変入賞球装置15の開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図64(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置15の開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置22に遊技球が進入しやすく特殊入賞口24に遊技球が入賞しやすい。
また、本実施の形態では、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球がゲート32を通過した後、可変入賞球装置15が開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15が開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球がゲート32を通過してから該遊技球が可変入賞球装置15に到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置15が開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置15に到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態でゲート32を通過した遊技球は、可変入賞球装置15に入賞しにくくなっている。
なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置15を開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26C参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS26Cの普通図柄プロセス処理において、普図当りとするか否かを決定する処理も実行するのであるが、KT状態であるか通常状態であるかに応じて異なる確率(例えば、KT状態であれば10/11、通常状態であれば1/11)により普図当りとするか否かを決定する。なお、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定するものであってもよい。
なお、この実施の形態では、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置15を閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置15の閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口24への入賞を抑制することができる。
また、例えば、可変入賞球装置15の開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図64(1)に示すような可変入賞球装置15を長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図64(2)に示す可変入賞球装置15を短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置15の開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の100回の特別図柄の短縮変動期間のうち、99回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置15がロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置15の開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置15を構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置15をショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置15の開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置15に入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、図64に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置15が閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いとゲート32を通過した遊技球が可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22に到達するまでに可変入賞球装置15が開放せず、特殊入賞口24の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この実施の形態では、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達する前に可変入賞球装置15の開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図65および図66は、演出制御用マイクロコンピュータ200に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図65に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8022(H)は、特別図柄の可変表示に対応して第1可変表示部9aまたは第2可変表示部9bにおいて可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ200は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8022(H)のいずれかを受信すると、第1可変表示部9aまたは第2可変表示部9bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用マイクロコンピュータ200が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1飾り図柄と第2飾り図柄とについて兼用できるが、第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドと第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用マイクロコンピュータ200は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド(第1飾り図柄停止指定コマンド))である。コマンドA001(H)は、第2飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド(第2飾り図柄停止指定コマンド))である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この実施の形態では、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ200(具体的には、演出制御用CPU201)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図65および図66に示された内容に応じて第1可変表示部9aおよび第2可変表示部9bの表示状態や背景図柄表示部9cの表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図65および図66に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板31から演出制御基板80に送信される。
図67は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS26A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aおよび特別可変入賞球装置20を制御するための処理が実行される。
CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS312)。その後、CPU56は、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS301):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS303):第1特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ200は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
第1特別図柄停止処理(ステップS304):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304Aに対応した値(この例では8)に更新する。第1大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第1ゲート通過待ち処理(ステップS304A):第1特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第1ゲート通過待ち処理では、作動ゲート17への遊技球の通過を待機する制御を行う。作動ゲート17への遊技球の通過を検知したときには内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。
第1大入賞口開放前処理(ステップS305):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第1大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置20を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置20に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS306):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御や特別可変入賞球装置20の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ23aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置20の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS307):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図68は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま第1始動口スイッチ通過処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図69参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ソフトウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダム1)、大当り種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム5)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム5)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する第1変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム5)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図69は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図69に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、大当り判定用乱数(ランダム1)、大当り種別判定用乱数(ランダム2)、変動パターン決定用乱数(ランダム5)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、さらに、第1有効始動入賞コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS216)。なお、この第1有効始動入賞コマンドには、事前判定結果が含まれている。
図70は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置20を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップS52A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(ステップS51A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54A)。すなわち、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(ステップS60A)。具体的に、確変フラグ、第1KTフラグ、および第2KTフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで第1KTフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第1KTフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第2KTフラグがオンである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS64AA)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS64A以降の処理を行うことなくステップS68Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップS64AAにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数(ランダム1)としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS65Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップS64AAにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS64A〜S161Aの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1)を読み出し(ステップS64A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS65A)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS66A)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップS67A)。そして、ランダム2にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS160A)、大当り種別を記憶し(ステップS161A)、ステップS68Aへ移行する。また、ステップS66Aにおいて大当りとしない場合(すなわち、はずれとする場合)、ステップS68Aへ移行する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合には、無条件に全てはずれと決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合にも、低い確率で小当りと決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップS68Aにおいて、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68A)。なお、図示は省略したが、ステップS68Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS65Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図71は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、まず、遊技状態に応じて図61(A)〜(B)に示すいずれかの変動パターンテーブルを選択する(ステップS201)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS201にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数(ランダム5)とにもとづいて、図61に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップS1700)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS1701)。
また、ステップS1700にて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1特別図柄プロセスタイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップS1702)、後述する計測実行フラグをセットし、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップS1703)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1表示結果指定コマンド送信処理に対応した値に更新する(ステップS1706)
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ200に対して送信する制御を行う。
図72は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1122A)、演出制御用マイクロコンピュータ200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1123A)。そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU56は、第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップS1125A)。なお、第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU56は、ステップS1123Aに移行して演出制御用マイクロコンピュータ200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1123A)とともに、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1124A)。
ステップS1125A〜S1125Aの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ200側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて第1可変表示部9aにおける第1飾り図柄の停止表示を停止するとともに、ステップS302で送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、第1飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、この実施の形態では、図67に示す第1特別図柄プロセス処理および図77に示す第2特別図柄プロセス処理において、タイマ割込ごとに、それぞれ第1始動口スイッチ通過処理(ステップS312参照)および第2始動口スイッチ通過処理(ステップS322参照)が実行されるので、第1特別図柄または第2特別図柄の大当り図柄の停止表示中であっても、新たな始動入賞が発生した場合には新たな保留記憶を記憶するように構成されている。
第2特別図柄表示器8bにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップS1125AのN)、そのまま処理を終了する。
図73は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU56は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS2010)、「0」である場合、すなわち、低確率/第1KT状態でない場合、ステップS2014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU56は、KT回数カウンタの値を「1」減算し(ステップS2011)、「0」になったか否かを判定する(ステップS2012)。KT回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップS2014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」になった場合、すなわち、低確率/第1KT状態の100回目の変動が終了した場合、CPU56は、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをリセットし(ステップS2013)、ステップS2014へ移行する。これにより、低確率/第1KT状態において100回の変動が終了した場合に第1KT状態が終了する(低確率/非KT状態に移行する)こととなる。
ステップS2014において、CPU56は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2014)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU56は、セットされていれば、確変フラグ、第1KTフラグ、第2KTフラグ、KT回数カウンタをリセットする(ステップS2015)。
次いで、CPU56は、まだ出力されていなければ、大当り信号1および大当り信号2(図81および図82参照)の外部出力を開始する制御を行う(ステップS2015X)。
次いで、CPU56は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップS2017)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップS2018)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップS2019)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップS2020)。
この実施の形態では、ステップS2015Xの処理が実行されることによって、大当り信号1および大当り信号2の外部出力に関しては、作動ゲート17を遊技球が通過し大当り遊技が開始される前であっても、大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1および大当り信号2の外部出力が開始されるように構成されている。
なお、詳細については後述するが、大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域7の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して作動ゲート17を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されている。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)でゲート32や作動ゲート17での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域7の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口14や特殊入賞口24への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域7の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、ゲート32や作動ゲート17、第2始動入賞口14、特殊入賞口24での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、ゲート32や作動ゲート17では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口14や特殊入賞口24では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、ゲート32や作動ゲート17での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口14や特殊入賞口24での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、本実施の形態では特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときにゲート32、作動ゲート17、第2始動入賞口14または特殊入賞口24への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
なお、この実施の形態では、大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1および大当り信号2の外部出力が実行されるので、例えば、遊技店の閉店前に低確率/第1KT状態を終了した後に第2特別図柄の保留記憶が残存している場合、遊技店の営業終了に伴い遊技者が遊技を終了しているような状況などにおいて、第2特別図柄の長時間(5分)の変動表示を経て大当り図柄が導出表示された際に外部出力できるため、遊技店の閉店から次の開店までの間に遊技店の店員に対して遊技機1の初期化を促すことができる。このとき、店員は初期化(RAMクリア)を行ってから開店させることとなる。
また、遊技店の閉店前に限らず、遊技者が離席した後に大当り図柄が停止表示される場合(例えば、KT状態にて発生した第2保留記憶が通常状態にて消化され、第2特別図柄の長時間(5分)の変動表示を経て大当り図柄が導出表示された場合)があるが、そういった場合にも大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1および大当り信号2の外部出力が実行されるので、遊技店の店員に対して遊技機1の初期化を促すことができる。
図74は、特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(ステップS304A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU56は、作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS2501)。作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。作動ゲートスイッチ17aからの検出信号を入力していれば、CPU56は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップS2502)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理に対応した値に設定する(ステップS2503)。
この実施の形態では、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、作動ゲート17を遊技球が通過し、作動ゲートスイッチ17aで検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図75は、特別図柄プロセス処理における第1大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS1401)。なお、ラウンド1の開始前である場合には、ステップS1401の処理が実行されることによって、第1特別図柄停止処理のステップS2017でセットした大入賞口開放前タイマの値が計測されることにより、ラウンド1の開始前の大当り表示時間(ファンファーレ期間)が計測されることになる。また、ラウンド1以降である場合には、ステップS1401の処理が実行されることによって、大入賞口開放中処理でセットした大入賞口開放前タイマの値が計測されることにより、各ラウンド後(最終ラウンド後を除く)のインターバル期間が計測されることになる。
なお、この実施の形態では、大当り表示時間(ファンファーレ期間)とインターバル期間とを共通の時間計測タイマを用いて計測する場合を示しているが、大当り表示時間(ファンファーレ期間)とインターバル期間とを別々のタイマを用いて時間を計測するように構成してもよい。
次いで、CPU56は、大入賞口開放前タイマがタイムアウト(時間計測タイマの値が0)したら(ステップS1411)、CPU56は、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータに現在のラウンド数をセットして、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS1412)。
次いで、CPU56は、大入賞口への遊技球の入賞数をカウントするための入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1413)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
次いで、CPU56は、大入賞口を開放状態に制御する(ステップS1414)。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置20を開放状態にする。
次いで、CPU56は、大当り種別および開始するラウンドに応じた開放時間を、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマにセットする(ステップS1415)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1416)。
図76は、特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2203A)、処理を終了する。
ステップS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2204A)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2205AのY)、CPU56は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2207A)とともに、第2KT状態であることを示す第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS2208A)。そして、ステップS2214Aに移行する。
16R確変大当りでなければ、CPU56は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2210A)とともに、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2211A)。そして、ステップS2214Aに移行する。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU56は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2212A)。また、CPU56は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS2213A)。そして、ステップS2214Aに移行する。
そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS2214A)。
図77は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第2特別図柄プロセス処理(ステップS26B)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第2特別図柄プロセス処理では第2特別図柄表示器8b、特別可変入賞球装置20、および特殊可変入賞球装置22を制御するための処理が実行される。
CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が第2始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS321)、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS322)。なお、図68に示した第1始動口スイッチ通過処理の「第1」を「第2」と読み替えれば、第2始動口スイッチ通過処理が説明されることになる。その後、CPU56は、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS350〜S360のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS350〜S360の処理は、以下のような処理である。
第2特別図柄通常処理(ステップS350):第2特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第2大当りフラグをセットする。一方、大当りとしない場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS351に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第2大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。また、小当りフラグは、小当り遊技が終了するときにリセットされる。
第2変動パターン設定処理(ステップS351):第2特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS352に対応した値(この例では2)に更新する。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS352):第2特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS353に対応した値(この例では3)に更新する。
第2特別図柄変動中処理(ステップS353):第2特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第2変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS351でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ200は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
第2特別図柄停止処理(ステップS354):第2特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第2大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS354Aに対応した値(この例では11)に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS358に対応した値(この例では8)に更新する。第2大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合(強制はずれとした場合)には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS350に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第2ゲート通過待ち処理(ステップS354A):第2特別図柄プロセスフラグの値が11であるときに実行される。第2ゲート通過待ち処理では、作動ゲート17への遊技球の通過を待機する制御を行う。作動ゲート17への遊技球の通過を検知したときには内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS355に対応した値(この例では5)に更新する。
第2大入賞口開放前処理(ステップS355):第2特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第2大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置20を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置20に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第2大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS356に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第2大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第2大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第2大入賞口開放中処理(ステップS356):第2特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御や特別可変入賞球装置20の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ23aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置20の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS355に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS357に対応した値(この例では7)に更新する。
第2大当り終了処理(ステップS357):第2特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
第2小当り開放前処理(ステップS358):第2特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第2小当り開放前処理では、特殊可変入賞球装置22を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特殊入賞口24に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド106を駆動して特殊可変入賞球装置22を開放制御にする。また、タイマによって第2小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS359に対応した値(この例では9)に更新する。なお、第2小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
第2小当り開放中処理(ステップS359):第2特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。特殊可変入賞球装置22の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。この実施の形態では、特殊可変入賞球装置22の開放時間0.8秒(図64参照)が経過すると閉成条件が成立する。また、特殊入賞口に遊技球が入賞し、第2カウントスイッチ25aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して特殊入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。また、閉成条件が成立した場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS360に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
第2小当り終了処理(ステップS360):第2特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図78は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(ステップS350)を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS350を示す値となっている場合である。なお、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS350を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置20を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置22を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS52B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(ステップS51B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54B)。すなわち、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(ステップS60B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップS60Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS64BB)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS64B以降の処理を行うことなくステップS68Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップS64BBにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数(ランダム1)としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS65Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップS64BBにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS64B〜S161Bの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1)を読み出し(ステップS64B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS65B)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS66B)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップS67B)。そして、ランダム2にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS160B)、大当り種別を記憶し(ステップS161B)、ステップS68Bへ移行する。
また、ステップS66Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ56は、小当りとなることを示す小当りフラグをセットし(ステップS164B)、そのまま小当りとすることに決定する。そして、ステップS68Bへ移行する。
なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合には、無条件に全て小当りと決定する場合を示している(強制的にはずれとする場合を除く)が、そのような態様にかぎられない。例えば、第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合にも、乱数にもとづく抽選処理を行って小当りとするか否かを決定するように構成してもよい。この場合、抽選処理を実行するものの100%の確率で小当りと決定するように構成してもよいし、低い確率ではずれと決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップS68Bにおいて、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68B)。なお、図示は省略したが、ステップS68Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS65Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理(ステップS351)は、図71に示した第1変動パターン設定処理(ステップS301)と同様である。すなわち、図71に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS352)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、大当りとするか小当りとするかの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ200に対して送信する制御を行う。
第2特別図柄変動中処理(ステップS353)は、図72に示した第1特別図柄変動中処理(ステップS303)と同様である。すなわち、図72に示す第1特別図柄変動中処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動中処理が説明されたことになる。
第2ゲート通過待ち処理(ステップS354A)は、図74に示した第1ゲート通過待ち処理(ステップS304A)と同様である。すなわち、図74に示す第1ゲート通過待ち処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2ゲート通過待ち処理が説明されたことになる。
第2大入賞口開放前処理(ステップS355)は、図75に示した第1大入賞口開放前処理(ステップS304A)と同様である。すなわち、図75に示す第1大入賞口開放前処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2大入賞口開放前処理が説明されたことになる。
図79は、特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理(ステップS357)を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2203B)、処理を終了する。
ステップS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2204B)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2205BのY)、CPU56は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2206B)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2207B)する。次いで、CPU56は、今回の大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かを確認する(ステップS2208B)。なお、大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かは、例えば、大当り遊技を開始する前の第2特別図柄停止処理において、大当り開始前に第1KT状態であったことを示す第1KT記憶フラグや第2KT状態であったことを示す第2KT記憶フラグをセットしておき、ステップS2208Bでは、これら第1KT記憶フラグまたは第2KT記憶フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。大当り開始前に第1KT状態でも第2KT状態でもなかった場合には、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2209B)。大当り開始前に第1KT状態または第2KT状態であった場合には、第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS2210B)。そして、ステップS2216Bに移行する。
ステップS2208B〜S2210Bの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにし、大当り開始前に非KT状態であった場合には第1KT状態に移行するように構成している。すなわち、既に説明したように、この実施の形態では、非KT状態(低確率/非KT状態)では、左打ち操作を行うように構成されており主として第1特別図柄の変動表示が実行されることを想定して構成されている。ところが、第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合に無条件に第2KT状態に移行されるように構成してしまったのでは、非KT状態でも敢えて右打ち操作を行って第2KT状態に移行させることが可能となってしまい、本来の遊技性を損ね不必要に射幸性を高めるおそれがある。そこで、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにして、そのような事態を防止し、非KT状態では遊技者に左打ち操作を促すようにしている。
16R確変大当りでなければ、CPU56は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2211B)。なお、6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2212B)とともに、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2213B)。そして、ステップS2216Bに移行する。
6R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU56は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS2214B)。また、CPU56は、KT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS2215B)。そして、ステップS2216Bに移行する。
そして、CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理(ステップS350)に対応した値に更新する(ステップS2216B)。
図80は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否か(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であるか否か)を確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否か(すなわち、特別図柄停止処理の実行中であるか否か)を確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ200側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS36)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、遊技機1が出力する外部出力信号について説明する。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、情報出力処理(ステップS29)や、第1特別図柄停止処理におけるステップS2015Xの処理、第2特別図柄停止処理におけるステップS2015Xと同様の処理を実行することによって、遊技機1に設けられた外部出力端子板を介して、ホール管理用コンピュータなどの外部装置に対して外部出力信号を出力する。
図81は、遊技機1が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。外部出力端子板の端子01には、賞球信号が割り当てられている。賞球信号とは、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子05には、大当り信号1が割り当てられている。大当り信号1は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子06には、大当り信号2が割り当てられている。大当り信号2は、全ての大当り遊技の期間中、確変状態中、およびKT状態中(第1KT状態中、第2KT状態中)にわたって連続して外部出力される信号である。また、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号は、特殊入賞口24への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子09には、賞球予定数信号が割り当てられている。賞球予定数信号とは、賞球の払出予定数が所定個数(本例では、10個)になるごとに外部出力される信号である。
なお、図81に示す例では、第1KT状態であるか第2KT状態であるかを区別することなく、共通の特殊入賞口入賞信号を外部出力する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態であるか第2KT状態であるかに応じて異なる特殊入賞口入賞信号を外部出力するように構成してもよい。図82は、遊技機1が出力する外部出力信号の変形例を説明するための説明図である。図82に示す変形例では、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号1が割り当てられているとともに、外部出力端子坂の端子08には、特殊入賞口信号2が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号1は、第1KT状態において特殊入賞口24への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、特殊入賞口入賞信号2は、第2KT状態において特殊入賞口24への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。
なお、図81および図82において、さらに小当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される小当り専用の信号を設けるように構成してもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS26C)について説明する。図83は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aがオン状態となったことを検出すると(ステップS5111)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS5112)を実行する。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS5100〜S5103に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
ゲートスイッチ通過処理(ステップS5112):CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普通図柄保留記憶表示器41のLEDが点灯される。そして、CPU56は、普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップS5100):CPU56は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器10に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置15の開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS5101):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS5102):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS5102A)を示す値(具体的には「5」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップS5102A):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置15の開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップS5103):CPU56は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置15を閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図84は、普通図柄通常処理(ステップS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップS5121のN)、CPU56は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップS5122)。そして、CPU56は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU56は、普通図柄判定テーブルを用いて、普通図柄当りとなるか否かを判定する(ステップS5124)。
図85は、普通図柄判定テーブルを示す説明図である。普通図柄判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)と比較される普通図柄当り判定値が設定されているテーブルである。
図85に示すように、この実施の形態では、通常状態及びKT状態のいずれの場合でも10/11の確率で当りとすることに決定される。なお、本実施の形態では、通常状態とKT状態とで普通図柄当りとなる確率が同じであるものとしたが、KT状態の方が通常状態よりも普通図柄当りとなる確率が高いものとして、第2始動入賞口14への始動入賞が発生しやすいことから小当りが発生しやすいものとしてもよい。
CPU56は、ステップS5124において、ステップS5122にて読み出した普通図柄当り判定用乱数値が[3〜12]の範囲内の値であるか(当りであるか)否かを判定し、当りである場合、表示結果として当り図柄を設定し(ステップS5125)、ステップS5130Aへ移行する。
また、ステップS5124において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合、CPU56は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップS5126)、ステップS5130Aへ移行する。
ステップS4130Aにおいて、CPU56は、第1KTフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS5130のY,S5130B)。また、第1KTフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS5130のN,S5130C)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップS5131)。
図86は、普通図柄変動処理(ステップS5101)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS5141)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS5141のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS5144)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(ステップS5141のY)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間として0.2秒に相当する値をセットする(ステップS5142)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する(ステップS5143)。
図87は、普通図柄停止処理(ステップS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS3701)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップS3702のY)、CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップS5124にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップS5124にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップS3703のN)、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS3708)。
ステップS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップS3703のY)、CPU56は、第1KTフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3706)。また、第1KTフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3705)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップS5102A)に対応した値(具体的には「5」)に更新する(ステップS5164)
図88は、普通電動役物開放前処理(ステップS5102A)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS3801)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップS3802のY)、CPU56は、第1KTフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3805)。また、第1KTフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3804)。
このように、本実施の形態では、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口14に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置15の下流に設けられている特殊可変入賞球装置22に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置15を多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置15の開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置15の開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置15の開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口14に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置15の開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU56は、可変入賞球装置15を開放状態に制御する(ステップS3806)。具体的には、ソレノイド16を駆動して可変入賞球装置15を開状態にする。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップS3807)。
図89は、普通電動役物作動処理(ステップS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物作動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS3901)。そして、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS3902)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS3901のN)、そのまま処理を終了する。
ステップS3902において、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたときは(ステップS3902のY)、CPU56は、可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御する(ステップS3911)。具体的には、ソレノイド16の駆動を停止して可変入賞球装置15を閉鎖状態にする。
そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS3912)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図90は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ200(具体的には、演出制御用CPU201)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU201は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU201は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU201は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU201は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU201は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU201は、第1飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS705A)。第1飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1可変表示部9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS705B)。第2飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2可変表示部9bの表示制御を実行する。さらに、背景図柄表示部9cの表示状態の制御を行う背景図柄プロセス処理を実行する(ステップS706)。また、図柄保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。また、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS708)。その後、ステップS702に移行する。
図91は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図65および図66参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図92〜図94は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU201は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU201は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU201は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU201は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU201は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618A)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU201は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。その後、演出制御用CPU201は、確定コマンド受信時処理を実行する(ステップS620A)。
受信した演出制御コマンドが第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU201は、第1大当り開始指定コマンド受信フラグまたは第2大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。なお、この実施の形態では、ステップS622でセットされる第1大当り開始指定コマンド受信フラグ、第2大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
その後、演出制御用CPU201は、指示報知を終了する(ステップS3804)。指示報知とは、遊技球の打ち方を報知する演出であり、遊技領域7の略右側への遊技球の打ち出しを促す第1指示報知と、作動ゲート17への遊技球の打ち出しを促す第2指示報知とが設けられている。また、第1指示報知としては、演出表示装置9の全面に「右打ち」という文字を含む画像を表示する第1通常指示報知と、演出表示装置9の一部(右上部分)に「右打ち」という文字を含む画像を表示する第1縮小指示報知とが設けられているとともに、第2指示報知としては、演出表示装置9の全面に「ゲートを狙え」という文字を含む画像を表示する第2通常指示報知と、演出表示装置9の一部(右上部分)に「ゲートを狙え」という文字を含む画像を表示する第2縮小指示報知とが設けられている。
本実施の形態では、大当り図柄が停止表示されると第1指示報知が開始され、第1指示報知が開始されてから10秒が経過するまでにゲート32への遊技球の通過が検出されなかった場合には第1指示報知の画像に第2指示報知の画像を重畳表示するようになっている。
そして、演出制御用CPU201は、指示報知を第1指示報知から第2指示報知へ切り替えるまでの期間を計測するための指示報知用タイマをリセットする(ステップS3805)
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU201は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624A)。なお、この実施の形態では、ステップS624Aでセットされる大当り終了指定コマンド受信フラグのことを、エンディングフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU201は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU201は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定であれば(ステップS630)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を低確率/非KT状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS631)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定であれば(ステップS633)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を低確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS634)。また、演出制御用CPU201は、第1KT状態フラグをセットする(ステップS635)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップS636)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定であれば(ステップS637)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS638)。また、演出制御用CPU201は、確変状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップS639)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップS640)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定であれば(ステップS641)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率/第2KT状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS642)。また、演出制御用CPU201は、確変状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップS643)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS650)、演出制御用CPU201は、第1賞球数カウンタおよび第2賞球数カウンタにそれぞれ15(大入賞口への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS651)。
第1賞球数カウンタは、連荘中の賞球数をカウントするためのカウンタであり、連荘開始の契機となった大当り遊技および連荘中に発生した全ての大当り遊技で大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球および連荘中の確変状態、第1KT状態および第2KT状態において発生した全ての小当り遊技で特殊入賞口24に遊技球が入賞したことにもとづく賞球が随時加算される。また、第2賞球数カウンタは、第2KT状態中の賞球数をカウントするためのカウンタであり、第2KT状態開始の契機となった大当り遊技および第2KT状態中に発生した全ての大当り遊技で大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづく賞球および第2KT状態中において発生した全ての小当り遊技で特殊入賞口24に遊技球が入賞したことにもとづく賞球が随時加算される。
また、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において連荘中の賞球数を示す連荘中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第1賞球数カウンタの値にもとづいて連荘中賞球数表示を更新するとともに、演出表示装置9において第2KT状態中の賞球数を示すスペシャルラッシュ中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第2賞球数カウンタの値にもとづいてスペシャルラッシュ中賞球数表示を更新する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが特殊賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU201は、第1賞球数カウンタおよび第2賞球数カウンタにそれぞれ10(特殊入賞口24への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS654)。また、演出制御用CPU201は、連荘中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第1賞球数カウンタの値にもとづいて連荘中賞球数表示を更新するとともに、スペシャルラッシュ中賞球数表示を表示中であれば、加算後の第2賞球数カウンタの値にもとづいてスペシャルラッシュ中賞球数表示を更新する(ステップS655)。
次いで、演出制御用CPU201は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS656)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態であれば)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において賞球加算表示(例えば、「+10」などの文字表示)を表示させる(ステップS657)。また、演出制御用CPU201は、スピーカ27から所定の入賞音を出力させる(ステップS658)とともに、特殊入賞口ランプ24aを点灯表示させる(ステップS659)。
一方、第2KT状態フラグがセットされていなければ(第2KT状態でなければ)、ステップS657〜S659の処理を実行することなく、ステップS611に戻る。
ステップS656〜S659の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2KT状態中に特殊入賞口24に遊技球が入賞したことにもとづいて、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ24aの点灯表示が行われる一方で、特殊入賞口24に遊技球が入賞しても第2KT状態でなければ、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ24aの点灯表示は行われない。
なお、必ずしも賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ24aの点灯表示の全てを行う必要はなく、これらのうちのいずれか1つまたは2つのみを実行するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが第1客待ちデモ表示指定コマンドであれば(ステップS4301)、演出制御用CPU201は、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示す第1デモコマンド受信フラグをセットする(ステップS4302)。
受信した演出制御コマンドが第2客待ちデモ表示指定コマンドであれば(ステップS4303)、演出制御用CPU201は、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示す第2デモコマンド受信フラグをセットする(ステップS4304)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出御用CPU201は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップS670)。そして、ステップS611に移行する。
図95は、確定コマンド受信時処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU201は、表示結果2指定コマンド〜表示結果6指定コマンドのいずれかが表示結果指定コマンド格納領域に格納されているか否かを判定することにより、停止表示された図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(ステップS4401)。表示結果2指定コマンド〜表示結果6指定コマンドのいずれかが表示結果指定コマンド格納領域に格納されている場合、すなわち大当り図柄が停止表示された場合、受信した図柄確定指定コマンドは第2図柄確定指定コマンドであるか否かを判定し(ステップS4401A)、第1図柄確定指定コマンドであればステップS4404へ移行する。
受信した図柄確定指定コマンドが第2図柄確定指定コマンドであれば、演出制御用CPU201は、通常状態であるか否かを判定し(ステップS4401B)、KT状態であれば(第1KTフラグおよび第2KTフラグのいずれかがセットされていれば)ステップS4404へ移行する。
通常状態であれば、演出制御用CPU201は、大当り変動中であることを示す大当り準備中表示を既に実行したことを示す準備中表示済フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4402)、セットされている場合は準備中表示済フラグをリセットし(ステップS4403)、ステップS4404へ移行する。
ステップS4404では、演出制御用CPU201は、第1通常指示報知を開始し(ステップS4404)、指示報知用タイマに10秒に相当する値をセットする(ステップS4406)。
また、ステップS4402において、準備中表示を実行したことを示す準備中表示済フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU201は、第1縮小指示報知を開始し(ステップS4405)、ステップS4406へ移行する。準備中表示とは、通常状態において、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動が開始されたときに実行される演出であり、具体的には「大当り準備中」という文字を含む画像が演出表示装置9に表示される演出である。なお、この実施の形態では、「大当り準備中」という文字を含む静止画像を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、準備中表示として、大当り遊技が開始されるまでの期間(第2特別図柄の変動表示の残り変動時間)に対応する表示を行うように構成してもよい。
このように、本実施の形態では、第1特別図柄の大当り図柄が停止表示したときには第1通常指示報知を行う。また、第2特別図柄の大当り図柄が停止表示したときには、KT状態であれば第1通常指示報知を行う。また、第2特別図柄の大当り図柄が停止表示したときには、通常状態であれば準備中表示を実行していた場合にのみ第1通常指示報知を行い、準備中表示を実行していなかった場合には第1縮小指示報知を行う。
図96は、図90に示す背景図柄プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。
まず、演出制御用CPU201は、指示報知に関する制御を行うための指示報知制御処理を行い(ステップS4501)、デモ表示に関する制御を行うためのデモ表示制御処理(ステップS4502)を行う。
その後、演出制御用CPU201は、背景図柄プロセスフラグの値に応じてステップS900〜S908のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900):背景図柄の変動開始条件が成立したか否か判定し、背景図柄の変動開始条件が成立した場合には、背景図柄表示部9cにおいて変動が開始されるように制御する。背景図柄の変動開始条件は、コマンド解析処理でいずれかの変動パターンコマンドが受信されたことが確認された場合に成立する。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動開始処理(ステップS901)に応じた値に更新する。
背景図柄変動開始処理(ステップS901):左中右の背景図柄の変動が開始されるように制御する。また、受信している表示結果コマンドに応じて背景図柄の停止図柄を決定し、背景図柄の変動時間を設定する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動中処理(ステップS902)に対応した値に更新する。
背景図柄変動中処理(ステップS902):背景図柄の変動時間の終了を監視する。変動時間が終了したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄停止処理(ステップS903)に対応した値に更新する。なお、背景図柄変動中処理において、演出制御用CPU201は、背景図柄の変動時間を延長することがある。
背景図柄停止処理(ステップS903):背景図柄の変動を最終停止し停止図柄を表示する制御を行う。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)、大当り表示処理(ステップS904)、または小当り中処理(ステップS908)に対応した値に更新する。なお、大当り表示処理(ステップS904)に対応した値に更新する場合には、第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドを受信していることを条件に、大当り表示処理(ステップS904)に対応した値に更新する。また、小当り中処理(ステップS908)に対応した値に更新する場合には、小当り開始指定コマンドを受信していることを条件に、小当り中表示処理(ステップS908)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS904):大当り表示の制御を行う。そして、実際に大当り遊技が開始されたことを示すことになる大入賞口開放中表示コマンド(第1ラウンドに関する大入賞口開放中表示コマンド)を受信したら背景図柄プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS905)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS905):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS906):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS907):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンド(第1エンディング指定コマンド、第2エンディング指定コマンド)を受信したら、エンディング演出を実行する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に応じた値に更新する。
小当り中処理(ステップS908):小当り遊技中の表示制御を行う。そして、小当り終了指定コマンドを受信したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に応じた値に更新する。
図97は、指示報知制御処理について示すフローチャートである。指示報知制御処理において、演出制御用CPU201は、第1指示報知中であるか否かを判定し(ステップS4601)、第1指示報知中であれば指示報知タイマの値を1減算し(ステップS4602)、指示報知タイマがタイムアウトするか否かを判定する(ステップS4603)。タイムアウトしていた場合(第1指示報知の実行から10秒が経過した場合)、第1通常指示報知の実行中であれば第2通常指示報知を開始し(ステップS3503のY,S4605)、第1縮小指示報知の実行中であれば第2縮小表示報知を開始する(ステップS4506)。
このように、本実施の形態では第1指示報知の開始から10秒後に第2指示報知を実行することとなる。また、第1通常指示報知を実行していた場合には10秒後に第2通常指示報知を行い、第1縮小指示報知を実行していた場合には10秒後に第2縮小指示報知を行うこととなる。
なお、第2指示報知を実行するとき、第1指示報知画像に対して第2指示報知画像を重畳表示することとしてもよいし、または第1指示報知画像を消去して第2指示報知画像を表示することとしてもよい。
図98および図99は、デモ表示制御処理を示すフローチャートである。デモ表示制御処理において、演出制御用CPU201は、第1デモコマンド受信フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4701)、セットされていなければステップS4706へ移行する。セットされている場合には、通常状態であるか否かを判定し(ステップS4702)、通常状態でなければステップS4705へ移行する。具体的に、第1KTフラグおよび第2KTフラグのいずれもセットされていなければ通常状態であると判定する。
通常状態であれば、演出制御用CPU201は、第1デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第1デモ待機タイマをセットし(ステップS4703)、第1デモ表示の待機中であることを示す第1デモ待機中フラグをセットする(ステップS4704)。そして、第1デモ受信フラグをリセットする(ステップS4705)。
その後、演出制御用CPU201は、第1デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4706)、セットされている場合には第1特別図柄変動が開始される場合(ステップS4707のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップS4708のY)、ステップS4712へ移行する。これにより、第1特別図柄変動が開始されるか第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合には第1デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップS4707では第1飾り図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第1特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップS4708では第2大当り開始指定コマンドを受信した場合に第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されると判定する。
第1デモ待機中フラグがセットされており、第1特別図柄変動が開始されず(ステップS4707のN)、第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されない場合(ステップS4708のN)、第1デモ待機タイマの値を1減算し(ステップS4709)、第1デモ待機タイマがタイムアウトした場合には、第1デモ表示を開始し(ステップS4711)、第1デモ待機フラグをリセットする(ステップS4712)。
その後、演出制御用CPU201は、第1デモ表示中である場合(ステップS4713のY)、第1特別図柄の変動が開始されるか(ステップS4714のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップS4715のY)、第1デモ表示を終了する(ステップS4716)。
また、演出制御用CPU201は、第2デモコマンド受信フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4801)、セットされていなければステップS4806へ移行する。セットされている場合には、KT状態であるか否かを判定し(ステップS4802)、KT状態でなければステップS4805へ移行する。具体的に、第1KTフラグおよび第2KTフラグのいずれかがセットされていればKT状態であると判定する。
KT状態であれば、演出制御用CPU201は、第2デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第2デモ待機タイマをセットし(ステップS4803)、第2デモ表示の待機中であることを示す第2デモ待機中フラグをセットする(ステップS4804)。そして、第2デモ受信フラグをリセットする(ステップS4805)。
その後、演出制御用CPU201は、第2デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS4806)、セットされている場合には第2特別図柄変動が開始される場合(ステップS4807のY)、またはKT状態でない場合(ステップS4808のN)、ステップS4812へ移行する。これにより、第2特別図柄変動が開始されるかKT状態が終了した場合には第2デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップS4807では第2飾り図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第2特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップS4808では第1KTフラグおよび第2KTフラグのいずれかもセットされていなければKT状態が終了したと判定する。
第2デモ待機中フラグがセットされており、第2特別図柄変動が開始されず(ステップS4807のN)、KT状態が終了していない場合(ステップS4808のY)、第2デモ待機タイマの値を1減算し(ステップS4809)、第2デモ待機タイマがタイムアウトした場合には、第2デモ表示を開始し(ステップS4811)、第2デモ待機フラグをリセットする(ステップS4812)。
その後、演出制御用CPU201は、第2デモ表示中である場合(ステップS4813のY)、第2特別図柄の変動が開始されるか(ステップS4814のY)、またはKT状態が終了した場合(ステップS4815のN)、第2デモ表示を終了する(ステップS4816)。
図100は、背景図柄変動開始処理(ステップS901)を示すフローチャートである。背景図柄変動開始処理において、演出制御用CPU201は、背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS920)。なお、この実施の形態では、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の背景図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(16R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドや表示結果5指定コマンドを受信した場合(6R確変大当りや2R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果4指定コマンドや表示結果6指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左右の背景図柄のみが一致したリーチはずれ図柄と同様の組み合わせを決定する。また、表示結果7指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の背景図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU201は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する背景図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS921)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS922)。次いで、演出制御用CPU201は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS923)。例えば、背景図柄表示部9cにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP209に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、変動パターンにおいて継続演出の実行が指定されている場合(第2変動パターン#17,#18の場合)には、ステップS921で選択したプロセステーブルに従ってステップS923および後述する背景図柄変動中処理のステップS944の処理が実行されることによって背景図柄の変動表示中に継続演出が実行される。また、変動パターンにおいてバトル演出の実行が指定されている場合(第2変動パターン#11,#12,#14,#15,#18の場合)には、ステップS921で選択したプロセステーブルに従ってステップS923および後述する背景図柄変動中処理のステップS944の処理が実行されることによって背景図柄の変動表示中にバトル演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU201は、変動時間に応じた値を背景図柄変動時間タイマに設定して背景図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップS924)。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動中処理(ステップS902)に応じた値に更新する(ステップS925)。
図101は、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動中処理(ステップS902)を示すフローチャートである。背景図柄変動中処理において、演出制御用CPU201は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS940)、普通図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップS941)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS942)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS943)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS944)。
次に、演出制御用CPU201は、背景図柄の変動表示中に継続演出を実行する場合であって、その継続演出の開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS945)。なお、継続演出を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで第2変動パターン#17,#18が指定されているか否かを確認することにより判定できる。また、継続演出の開始タイミングとなっているか否かは、例えば、背景図柄変動開始処理のステップS924でセットした背景図柄変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。継続演出の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において、現在の第1賞球数カウンタの値にもとづいて連荘中賞球数表示を表示させる(ステップS946)。なお、この実施の形態では、第2KT状態中である場合にはスペシャルラッシュ中賞球数表示が表示されているのであるが(後述するステップS9010参照)、第2KT状態中の継続演出の開始タイミングとなると、ステップS946の処理が実行されることによって、スペシャルラッシュ中賞球数表示に加えて連荘中賞球数表示も表示される。
次に、演出制御用CPU201は、背景図柄の変動表示中に第1KT移行演出を実行する場合であって、その第1演出の開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS947)。なお、第1KT移行演出を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで第2変動パターン#18が指定されているか否かを確認することにより判定できる。すなわち、この実施の形態では、第2変動パターン#18にもとづいて背景図柄の変動表示が実行される場合には、背景図柄の変動表示中に継続演出が実行されて第2KT状態が継続するか否かが示唆された後、第1KT移行演出が実行されて恰も第2KT状態が終了して第1KT状態に移行したかのような演出が実行され(ただし、この段階では内部的にはまだ第2KT状態を終了しておらず、正確には第2KT状態を終了するのは大当り開始時である)、その後バトル演出に発展する。また、第1KT移行演出の開始タイミングとなっているか否かは、例えば、背景図柄変動開始処理のステップS924でセットした背景図柄変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。
第1KT移行演出の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU201は、スピーカ27からの第2KT用の楽曲の音出力を終了させる(ステップS948)。すなわち、この実施の形態では、第2KT状態に制御される場合には、その契機となった16R確変大当りにもとづく大当り遊技の開始時に第2KT用の楽曲の音出力が開始される(後述するステップS982参照)のであるが、ステップS948の処理が実行されることによって、その第2KT用の楽曲の音出力が終了される。
次いで、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において、連荘中賞球数表示およびスペシャルラッシュ中賞球数表示を消去する(ステップS949)。また、この実施の形態では、第2KT状態中では「スペシャルラッシュ中」などの文字表示が表示されているのであるが、ステップS949では、その「スペシャルラッシュ中」などの文字表示も消去する。
次いで、演出制御用CPU201は、背景図柄変動時間延長処理を実行する(ステップS950)。すなわち、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行しているときに第2特別図柄の変動表示を開始したり、第2特別図柄の変動表示を実行しているときに第1特別図柄の変動表示を開始したりする可能性があり、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行される場合がありうる。そこで、この実施の形態では、ステップS950の背景図柄変動時間延長処理が実行されることによって、一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに他方の特別図柄の変動表示が開始された場合に、必要に応じて背景図柄の変動パターンを差し替えたり変動時間の延長を行ったりする。
ステップS950では、演出制御用CPU201は、例えば、はずれとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、大当りとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、大当りとなる方の特別図柄に対応して背景図柄の変動パターンに差し替えるとともに変動時間を延長する処理を行う。また、例えば、大当りとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、はずれとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、背景図柄の変動パターンの差し替えも変動時間の延長も行わず、現在実行中の背景図柄の変動表示をそのまま実行する。また、例えば、大当りとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、大当りとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、既に説明したように、この実施の形態では、後から開始した方の特別図柄の変動表示は途中で強制はずれとなるので、背景図柄の変動パターンの差し替えも変動時間の延長も行わず、現在実行中の背景図柄の変動表示をそのまま実行する。
また、演出制御用CPU201は、通常状態において、第2特別図柄の大当り変動中であり、第1特別図柄の変動が開始された場合(ステップS5000のY,S5001のY,S5002のY)、大当り準備中表示を実行し(ステップS5003)、準備中表示済フラグをセットする(ステップS5004)。ステップS5000では第1KTフラグおよび第2KTフラグのいずれもセットされていなければ通常状態であると判定する。ステップS5001では第2飾り図柄プロセス処理(ステップS705B)において第2飾り図柄の変動中の処理を実行しており、第2飾り図柄についての表示結果2指定コマンド〜表示結果6指定コマンドのいずれかが格納されていれば第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。ステップS5002では第1特別図柄についての変動パターンコマンドを受信したときに第1特別図柄の変動が開始されたものと判定する。
なお、上述したように、通常状態において第2特別図柄の大当り変動を行っているときに第1特別図柄の変動を開始するときには、第1特別図柄の変動を強制はずれとするのであるが、その際に遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ200に対して、第1特別図柄の変動を強制はずれとする旨を示す強制はずれ指定コマンドを送信することとしてもよく、その場合、演出制御用マイクロコンピュータ200は該強制はずれ指定コマンドを受信したことにもとづいて大当り準備中表示を実行することとしてもよい。あるいは、変動表示結果が強制はずれに決定された場合にのみ、遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動表示結果が強制はずれ以外では決定されない特別な変動パターンを決定し、この特別な変動パターンを示す変動パターンコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ200に対して送信し、演出制御用マイクロコンピュータ200は該変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて大当り準備中表示を実行することとしてもよい。
そして、演出制御用CPU201は、背景図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS951)、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動停止処理(ステップS903)に応じた値に更新する(ステップS952)。
図102および図103は、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動停止処理(ステップS903)を示すフローチャートである。背景図柄変動停止処理において、演出制御用CPU201は、まず、背景図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップS970A)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップS974に移行する。この実施の形態では、背景図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS973で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS971の背景図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS974に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU201は、背景図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップS970B)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップS987に移行する。この実施の形態では、背景図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップS986で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り遊技中の演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り遊技中の演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS971の背景図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS987に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において停止表示中の左中右の背景図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップS971)。
ステップS971の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップS972のY)、演出制御用CPU201は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップS973)。
次いで、演出制御用CPU201は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(第1大当り開始指定コマンド受信フラグ、第2大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS974)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU201は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップS975)。なお、演出制御用CPU201は、セットされていた大当り開始指定コマンド受信フラグもリセットする。
次いで、演出制御用CPU201は、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS976)。次いで、演出制御用CPU201は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS977)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS978)。
次いで、演出制御用CPU201は、確変状態フラグ、第1KT状態フラグ、または第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS979)。確変状態フラグ、第1KT状態フラグ、および第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、低確率/非KT状態であれば)、演出制御用CPU201は、第1賞球数カウンタをリセットする(ステップS980)。すなわち、低確率/非KT状態で大当りが発生した場合であるので、いわゆる初当りが発生した場合であり、第1賞球数カウンタをリセットする。
次いで、演出制御用CPU201は、今回の大当りが16R確変大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS981)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、16R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果2指定コマンド)を受信しているか否かを確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、第2KT状態開始の契機となる大当り遊技が開始される場合であるので、演出制御用CPU201は、スピーカ27から第2KT用の楽曲の音出力を開始させる制御を行う(ステップS982)。
一方、16R確変大当りでなかった場合には、演出制御用CPU201は、セットされていれば、第2賞球数カウンタをリセットする(ステップS983)。すなわち、この場合、第2KT状態中であった場合には16R確変大当り以外の大当りが発生して第2KT状態が終了する場合であるので、第2賞球数カウンタをリセットする。
その後、演出制御用CPU201は、背景図柄プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS904)に応じた値に更新する(ステップS984)。
ステップS971の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップS985のY)、演出制御用CPU201は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップS986)。
次いで、演出制御用CPU201は、小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS987)。小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合(すなわち、小当り開始指定コマンドを受信している場合)には、演出制御用CPU201は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップS988)。なお、演出制御用CPU201は、セットされていた小当り開始指定コマンド受信フラグもリセットする。
次いで、演出制御用CPU201は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS989)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU201は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS990)。次いで、演出制御用CPU201は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS991)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS992)。
また、演出制御用CPU201は、スピーカ27から特殊可変入賞球装置22の開放に対応した所定の開放音を出力させる(ステップS993)とともに、特殊入賞口ランプ24aを点灯表示させる(ステップS994)。
一方、第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、第2KT状態中でなければ)、ステップS990〜S994の処理を実行することなく、ステップS995に移行する。ステップS989の判定処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2KT状態中に小当り遊技が行われる場合にのみ、小当り遊技中の演出が実行され、特殊可変入賞球装置22の開放に対応した所定の開放音が出力されるとともに、特殊入賞口ランプ24aが点灯表示される。
なお、この実施の形態では、第2KT状態中に小当りとなった場合に所定の開放音を出力するとともに特殊入賞口ランプ24aを点灯表示させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、所定の開放音の出力と特殊入賞口ランプ24aの点灯表示とのいずれか一方のみを実行するように構成してもよい。また、例えば、第2KT状態中であっても、これら所定の開放音の出力と特殊入賞口ランプ24aの点灯表示とのいずれも実行しないように構成してもよく、そもそも小当り遊技中の演出や小当り中処理そのものを実行しないように構成してもよい。
そして、演出制御用CPU201は、背景図柄プロセスフラグの値を小当り中処理(ステップS908)に応じた値に更新する(ステップS995)。
ステップS971の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS972のN、且つステップS985のN)、演出制御用CPU201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に応じた値に更新する(ステップS996)。
図104は、背景図柄プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS907)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU201は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS9000)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド後処理(ステップS906参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU201は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS9001)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS9001のN)、演出制御用CPU201は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS9002)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS9003)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU201は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS9004)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS9005)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS9006)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS9001のY)、演出制御用CPU201は、今回終了する大当り遊技が6R確変大当りまたは2R確変大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS9007)。なお、6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、6R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果3指定コマンド)や2R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果5指定コマンド)を受信しているか否かを確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは2R確変大当りであれば(すなわち、大当り遊技終了後に高確率状態/第1KT状態となる場合であれば)、演出制御用CPU201は、表示されていなければ、演出表示装置9において、第1賞球数カウンタにもとづいて連荘中賞球数表示の表示を開始させる制御を行う(ステップS9008)。なお、ステップS9008では、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において「ノーマルラッシュ中」などの文字表示の表示も開始させる制御を行う。
6R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、演出制御用CPU201は、今回終了する大当り遊技が16R確変大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステップS9009)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、16R確変大当りを指定する表示結果指定コマンド(表示結果2指定コマンド)を受信しているか否かを確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば(すなわち、大当り遊技終了後に高確率状態/第2KT状態となる場合であれば)、演出制御用CPU201は、表示されていなければ、演出表示装置9において、第2賞球数カウンタにもとづいてスペシャルラッシュ中賞球数表示の表示を開始させる制御を行う(ステップS9010)。なお、ステップS9010では、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において「スペシャルラッシュ中」などの文字表示の表示も開始させる制御を行う。
なお、図104では、図示を省略しているが、今回終了する大当り遊技が6R通常大当りや2R通常大当りにもとづくものであれば(すなわち、大当り遊技終了後に低確率状態/第1KT状態となる場合であれば)、演出制御用CPU201は、演出表示装置9において「チャンスタイム」などの文字表示の表示を開始させる制御を行う。
そして、演出制御用CPU201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に応じた値に更新する(ステップS9011)。
図105は、背景図柄プロセス処理における小当り中処理(ステップS908)を示すフローチャートである。小当り中処理において、演出制御用CPU201は、まず、小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9201)。小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(すなわち、まだ小当り終了指定コマンドを受信していない場合)には、演出制御用CPU201は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS9202)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS9203)。すなわち、小当り遊技に対応した演出を継続して行う。
ただし、既に説明したように、この実施の形態では、第2KT状態中でない場合には、そもそも小当り中演出に応じたプロセステーブルがセットされないので(ステップS989参照)、小当り終了指定コマンドを受信していなくても、小当り遊技に対応した演出は実行されない。
そして、演出制御用CPU201は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS9204)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS9205)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS9206)。
小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合(すなわち、小当り終了指定コマンドを受信している場合)には、演出制御用CPU201は、小当り遊技に対応した演出を終了し、ステップS9207に移行する。そして、演出制御用CPU201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS900)に応じた値に更新する(ステップS9207)。
図106および図107は、本実施の形態における指示報知の表示例を示す説明図である。図106に示す表示例では、第1特別図柄の変動にもとづいて大当りとなる場合の指示報知の表示例について示している。例えば、まず、図106(1)に示すように第1飾り図柄に対応する背景図柄が変動表示され、図106(2)に示すように背景図柄が大当り図柄で停止表示される。次に、図106(3)に示すように第1通常指示報知55Aが行わる。このときの第1通常指示報知55Aは、「右打ち」という文字と右矢印が含まれる画像を表示することにより行われる。そして、作動ゲート17を遊技球が通過しないまま10秒が経過した場合に、図106(4)に示すように第2通常指示報知55Bが行われる。
このときの第2通常指示報知55Bは、「ゲートを狙え」という文字と、作動ゲート17を通過する遊技球を示す画像(遊技球が通過している四角形の領域は作動ゲート17を示しており、その上の四角形の領域はゲート32を示している)とを表示することにより行われる。
図107に示す表示例では、通常状態において第2特別図柄の変動にもとづいて大当りとなる場合の指示報知の表示例について示している。例えば、図107(1)に示すように、通常状態であるにもかかわらず第1特別図柄の変動が行われないことにより第1デモ表示が行われているとともに、第2飾り図柄の大当り変動が行われている。そして、第1特別図柄の変動が開始された場合には、図107(2)に示すように大当り準備中表示が行われて準備中表示済フラグがセットされた後、図107(3)に示すように大当り図柄にて第2特別図柄の変動が終了する。このとき、準備中表示済フラグがセットされていることから図107(4)に示すように第1通常指示報知56Aが行われ、作動ゲート17を遊技球が通過しないまま10秒が経過した場合に、図107(5)に示すように第2通常指示報知56Bが行われる。このとき、第1通常指示報知56Aと第2通常指示報知56Bとを並行して別々に表示してもよいし、第1通常指示報知56Aを表示せずに第2通常指示報知56Bのみを表示してもよい。
このときの第1通常指示報知56Aは、「右打ち」という文字と右矢印が含まれる画像を表示することにより行われ、第2通常指示報知56Bは、「ゲートを狙え」という文字と、作動ゲート17を通過する遊技球を示す画像(遊技球が通過している四角形の領域は作動ゲート17を示しており、その上の四角形の領域はゲート32を示している)とを表示することにより行われる。
また、図107(6)に示すように、第1特別図柄の変動が行われることなく大当り図柄にて第2特別図柄の変動が終了した場合、図107(7)に示すように第1縮小指示報知56Cが行われ、作動ゲート17を遊技球が通過しないまま10秒が経過した場合に、図107(8)に示すように第2縮小指示報知56Dが行われる。
このときの第1縮小指示報知56Cは「右打ち」という文字を示す画像のみを表示することにより行われる。また第2縮小指示報知56Dは「ゲートを狙え」という文字を示す画像のみを表示することにより行われる。
このように、本実施の形態では、通常状態にて第2特別図柄の大当り変動が行われる場合、第1特別図柄の変動が行われたときには大当り準備中表示を行い、第1特別図柄の変動が行われないときには大当り準備中表示の実行を制限する(実行しない)ようになっている。
また、このように、本実施の形態では、通常状態にて第2特別図柄の大当り変動が行われる場合、第1特別図柄の変動が行われたときには第1通常指示報知および第2通常指示報知を行い、第1特別図柄の変動が行われないときには第1通常指示報知および第2通常指示報知よりも視認性の低い第1縮小指示報知および第2縮小指示報知を行うようになっている。
図108は、大当り遊技状態が終了して第1KT状態に制御される際のタイミングチャートである。図108に示すタイミングチャートは、大当り遊技状態の制御の有無、第1KTフラグのセットの有無、普通図柄変動の実行の有無、可変入賞球装置15の開放の有無、第2特別図柄の変動の有無、および特殊可変入賞球装置22の開放の有無についてタイミング毎に示している。
例えば、大当り遊技状態に制御されている間(図108におけるタイミングT0以前)は、普通図柄の変動時間として1.0秒が、普通図柄の変動停止時間として0.2秒が、普通図柄が当りである場合に可変入賞球装置15の開放前の時間として2.6秒が、可変入賞球装置15の開放時間として0.2秒が、それぞれ設定される。このとき、大当り遊技状態に制御されている間の可変入賞球装置15の閉鎖期間は、普通図柄の変動時間である1.0秒と、普通図柄の図柄確定期間である0.2秒と、可変入賞球装置15の開放前の時間である2.6秒とを足し合わせた3.8秒である。なお、大当り遊技状態に制御されている間は特別図柄の変動や特殊可変入賞球装置22の開放制御は行われない。
また、第1KT状態に制御されている間(図108におけるタイミングT0以降)は、普通図柄の変動時間として0.2秒が、普通図柄の変動停止時間として0.2秒が、普通図柄が当りである場合に可変入賞球装置15の開放前の時間として0.1秒が、可変入賞球装置15の開放時間として5.5秒が、それぞれ設定される。このとき、大当り遊技状態に制御されている間の可変入賞球装置15の閉鎖期間は、普通図柄の変動時間である0.2秒と、普通図柄の図柄確定期間である0.2秒と、可変入賞球装置15の開放前の時間である0.1秒とを足し合わせた0.5秒である。また、第1KT状態に制御されてから1回目の第2特別図柄の変動時間として7.0秒が、小当り時の特殊可変入賞球装置22の開放時間として0.8秒が、第1KT状態に制御されてから2回目以降の第2特別図柄の変動時間として1.0秒(第2保留記憶数≧1であるとする)が、それぞれ設定される。
このとき、大当り遊技状態に制御されている間の可変入賞球装置15の閉鎖期間(3.8秒)よりも、第1KT状態に制御されてから1回目の第2特別図柄の変動時間(7.0秒)の方が長くなっている。これは、例えば、タイミングT0の直前に可変入賞球装置15の開放前の待機が開始された場合に、最大で2.6秒間に亘り可変入賞球装置15が閉鎖されることが想定され、仮に第1KT状態に制御されてから1回目の第2特別図柄の変動時間が短すぎると、可変入賞球装置15が閉鎖している間に特殊可変入賞球装置22が開放状態に制御されてしまい、第1KT状態であるにもかかわらず特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞することが考えられる。そこで、可変入賞球装置15が閉鎖制御されている間は特殊可変入賞球装置22が開放制御されることがないよう、第2特別図柄の変動時間を長くしたものである。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技媒体(本例では、遊技球)を用いた遊技を実行可能な遊技機であって、遊技媒体が流下する流下経路のうち所定経路(本例では、遊技領域7の右方)に設けられ、遊技媒体が通過可能な特定領域(本例では、作動ゲート17)と、所定条件(本例では、大当り図柄が停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2501のYである場合にステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)、所定条件が成立したことにもとづいて所定経路への遊技媒体の発射を促進する所定促進報知(本例では、第1指示報知)を実行し、該所定促進報知の実行から所定期間(本例では、10秒)が経過した後に特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知(本例では、第2指示報知)を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4404,S4405,S4604,S4605を実行する部分)こととした。これにより、演出の煩雑さを抑制しつつ、有利状態に制御する契機を適切に報知することができる。
例えば、特開2016−202287号公報には、通常状態よりも小当りになりやすい状態に制御可能であるとともに、所定条件(例えば、大当りとなることを示す大当り図柄を停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過することを契機として有利状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機が記載されており、該遊技機では、有利状態に制御する契機を適切に報知することが好ましいが、所定条件が成立する度に特定領域への遊技媒体の発射を促す報知を行うと演出が煩雑になる虞があった。そこで、本実施の形態のように構成することにより、演出の煩雑さを抑制しつつ、有利状態に制御する契機を適切に報知することができる。
例えば、KT状態が終了して通常状態に移行した後に第2特別図柄にて大当り図柄が停止表示される場合、通常状態における第2特別図柄の変動時間は長くなっているため、第2特別図柄の変動が終了することを待たずに遊技者が休憩などの理由から離席することが想定される。そこで、本実施の形態のように構成することにより、大当り遊技状態に制御する契機を適切に報知することにより、休憩中に大当り遊技状態とならないよう制御することができる。
また、上述した遊技機とは異なり、作動ゲート17を遊技球が通過するか否かにかかわらず大当り図柄が停止表示されることを条件として大当り遊技状態に制御する構成の遊技機が存在するが、遊技者は、遊技球の無駄打ちの抑制を目的として、大当り図柄が停止表示されてから大当り遊技状態が開始されるまで(大入賞口が開放されるまで)待機してから遊技球の打ち出しを行うことがある。そういった遊技者は、作動ゲート17を遊技球が通過することを条件に大当り遊技状態に移行する遊技機においても同様に、大当り図柄が停止表示されてから大当り遊技状態が開始されるまで遊技球の打ち出しを待機しようとすることがあり、その場合は大当り遊技状態が開始されないこととなる。そこで、上述した構成とすることにより、そういった遊技者に対しても大当り遊技状態に制御する契機を適切に報知することができる。
また、所定促進報知および特定促進報知の具体例については上述したものに限られない。具体的に、演出表示装置9以外の演出部材(例えば、スピーカ27、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光部材)を用いた演出を所定促進報知および特定促進報知としてもよい。また、所定促進報知および特定促進報知として複数の演出部材を用いた演出を行うこととしてもよい。また、所定促進報知および特定促進報知として用いる演出部材はそれぞれ異なることとしてもよい。例えば、所定促進報知では遊技効果ランプ9を発光させ、特定促進報知では演出表示装置9に所定画面を表示することとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2015Xおよび第2特別図柄停止処理でステップS2015Xと同様の処理を実行する部分)、所定条件が成立したことにもとづいて有利状態信号を外部出力可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄停止処理および第2特別図柄停止処理においてステップS2501を実行する前にステップS2015Xを実行する)こととした。これにより、遊技者がいない無人の遊技機において有利状態となったことを遊技店員に報知することができ、遊技機の初期化を促進することができる。
また、この実施の形態では説明を省略したが、遊技機の電源が投入されたときに所定条件が成立している場合、その旨を報知可能であることとしてもよい(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄を停止表示してから遊技球が作動ゲート17を通過する前に電源が切断されるときに、現在の状況(作動ゲート17への遊技球の通過を待機している状況)に関する情報(本例では、第1ゲート通過待ち処理に対応する特別図柄プロセスフラグの値である「8」)をバックアップしておき、電源投入時に該情報がバックアップされていた場合には所定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信し、演出制御用マイクロコンピュータ200は該所定コマンドを受信したときに第1指示報知、第2指示報知、または電源投入時にのみ実行し得る演出を実行することにより所定条件の成立を報知することとしてもよい)。これにより、有利状態に制御する契機を適切に報知することができる。
また、この実施の形態では説明を省略したが、所定条件が成立した状況によって異なる態様にて特定促進報知を実行可能であることとしてもよい(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200は、発生する大当り種別や遊技状態に応じて異なる態様にて第2指示報知を実行することとしてもよい)。これにより、有利状態に制御する契機を状況に応じて適切に報知することができる。
具体的に、大当り専用の変動パターンを用いて変動を行った場合、変動中の演出として味方キャラクタと敵キャラクタとが対決するバトル演出を行い、対決の勝敗が示される前に大当り図柄を停止表示するとともに「ゲートを狙え」の表示を行い、その後の大当り遊技状態においては大当り演出としてバトル演出の続きを行う(すなわち、変動演出と大当り演出とが一連のバトル演出となっている)こととしてもよい。その際、有利な種別の大当り(例えば、ラウンド数が多い大当り、大入賞口の開放期間が長い大当り、確変状態に移行する大当り、KT状態に移行する大当り)となっていればバトルに勝利し、不利な種別の大当り(例えば、ラウンド数が少ない大当り、大入賞口の開放期間が短い大当り、確変状態に移行しない大当り、KT状態に移行しない大当り)となっていればバトルに敗北することとしてもよい。
また、この実施の形態では説明を省略したが、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)、第1識別情報の可変表示に対応する第1演出識別情報(本例では、第1飾り図柄)の可変表示を実行して表示結果を導出表示可能であるとともに、第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示に対応する第2演出識別情報(本例では、第2飾り図柄)の可変表示を実行して表示結果を導出表示可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS705A,S705Bを実行する部分)、通常状態においては、第2演出識別情報の可変表示を視認困難とするとともに、第2演出識別情報の可変表示の表示結果を視認容易とすることとしてもよい(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200は、通常状態においては第2特別図柄の変動中は第2飾り図柄を消去するとともに、第2特別図柄の停止表示時は第2飾り図柄を表示することとしてもよい)。これにより、通常状態において第1識別情報の可変表示に注目させることができる。
また、通常状態においては、第2飾り図柄の変動の表示結果や第2保留記憶数に関する表示についても視認困難とすることとしてもよい。
なお、視認困難であるとは、視認できないことと、視認しにくいこととを含む概念である。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技媒体(本例では、遊技球)を用いた遊技を実行可能な遊技機であって、遊技媒体が通過可能な特定領域(本例では、作動ゲート17)と、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行することにより、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である部分)、所定条件(本例では、大当り図柄が停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2501のYである場合にステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)、所定条件が成立したことにもとづいて、特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知(本例では、第2指示報知)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4604,S4605を実行する部分)、遊技者が不在であることに対応する不在条件(本例では、通常状態であるにもかかわらず第1特別図柄の変動を実行しないこと)を満たしていないときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、所定態様にて特定促進報知を実行し(本例では、第2通常指示報知を行い)、不在条件を満たしているときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、所定態様よりも視認性の低い特殊態様にて特定促進報知を実行する(本例では、第2縮小指示報知を行う)。これにより、不在条件が成立していることを考慮して、特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知を適切に行うことができる。
例えば、特開2016−202287号公報には、通常状態よりも小当りになりやすい状態に制御可能であるとともに、所定条件(例えば、大当りとなることを示す大当り図柄を停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過することを契機として有利状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機が記載されているが、該遊技機では、特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知を適切に行うことができない虞があった。そこで、本実施の形態のように構成することにより、不在条件が成立していることを考慮して、特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知を適切に行うことができる。
例えば、仮に不在条件を満たしているとき(遊技者がいないとき)にも第2通常指示報知(演出表示装置9の表示領域の全てにおける報知)を行う遊技機である場合には、最後に遊技をおこなっていた最終遊技者は既に遊技を終了した状況であるにもかかわらず、他の遊技者は該最終遊技者が一時的に離席しており、該遊技機の遊技を行った場合にはトラブルに発展するかもしれないと考え、新たな遊技者が該遊技機にて遊技を行うことを敬遠してしまうことが考えられる。そこで、本実施の形態に示した遊技機のように、状況に応じた態様にて特定促進報知を行うことにより新たな遊技者による敬遠意識を排除することができ、遊技機の稼働を促進することができる。
また、遊技を終了した遊技者による遊技にもとづいて発生した有利な状況(大当り遊技状態)を享受しようとする者が存在し、こういった行為が行われたのでは遊技の公平性に欠けることとなる。そこで、本実施の形態に示したように、不在条件を満たしているとき(遊技者がいないとき)には不在条件を満たしていないとき(遊技者がいるとき)よりも視認性の低い特殊態様にて特定促進報知を実行することにより、有利な状況となる手前の段階であることを認識されにくくし、遊技の公平性を担保することができる。
なお、本実施の形態では、通常状態であるにもかかわらず第1特別図柄の変動を実行しないことを「不在条件」とした(正確には、通常状態において第1特別図柄の変動が開始されたときに、不在条件を満たさなくなったものとみなす)が、これに限るものではない。例えば、遊技者が打球操作ハンドル(操作ノブ)5に触れていないことや、いずれかの領域(作動ゲート17、ゲート32、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、大入賞口、特殊入賞口24)への遊技球の通過を所定期間検知しないことを「不在条件」としてもよい。また、例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信してから所定期間(例えば、2分)経過するまでに始動入賞が発生しないことを「不在条件」としてもよい。
また、この実施の形態によれば、不在条件を満たしている場合、所定態様にて特定促進報知が行われているか否かにかかわらず不在条件を満たしていることを示す不在演出(本例では、第1デモ表示)を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4716を実行する部分)こととした。これにより、適切に遊技者の遊技を促すことができる。
なお、本実施の形態では説明を省略したが、デモ表示を開始してから所定期間(例えば、10分)が経過したことを条件として、消費される電力を減少させる節電状態に制御されるものであってもよい。節電状態では、スピーカ27から出力する音量を小さくしたり、画像表示装置5の輝度を低下させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの光量を低下させたりすることにより各演出部材において消費される電力が減少するものである。
また、この実施の形態によれば、遊技の進行を制御する遊技制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段から送信される情報にもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200)とを備え、遊技制御手段は、第1識別情報にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示す第1不在情報(本例では、第1客待ちデモ表示指定コマンド)と、第2識別情報にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示す第2不在情報(本例では、第2客待ちデモ表示指定コマンド)とを送信可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS51A,S51Bを実行する部分)こととした。これにより、状況に応じた適切な演出を実行することができる。
なお、本実施の形態では、第1特別図柄にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示す第1客待ちデモ表示指定コマンドと、第2特別図柄にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示す第2客待ちデモ表示指定コマンドとをそれぞれ別個に設けることとしたが、これに限るものではなく、第1特別図柄にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示すコマンド、および第2特別図柄にもとづいて不在条件が成立しているか否かを示すコマンドとして、共通のコマンドを設けることとしてもよい。例えば、通常状態では第1保留記憶が記憶されていない状態で第1特別図柄の変動が行われていないときに(第2特別図柄の変動の有無や第2保留記憶の有無とはかかわりなく)該共通のコマンドを送信し、KT状態では第2保留記憶が記憶されていない状態で第2特別図柄の変動が行われていないときに(第1特別図柄の変動の有無や第1保留記憶の有無とはかかわりなく)該共通のコマンドを送信することとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技制御手段から送信される情報にもとづいて演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、遊技制御手段は、特別状態に制御されているか否かを示す特別状態制御情報(本例では、背景指定コマンド)と、不在条件が成立しているか否かを示す不在情報(本例では、第1客待ちデモ表示指定コマンド、第2客待ちデモ表示指定コマンド)とを送信可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS51A,S51B,S60A,S60Bを実行する部分)、演出制御手段は、特別状態制御情報と不在情報とにもとづいて不在条件を満たしていることを示す不在演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4502において、背景指定コマンドおよび客待ちデモ表示指定コマンドにもとづいて客待ちデモ表示を実行可能な部分)こととした。これにより、状況に応じた適切な演出を実行することができる。
また、この実施の形態によれば、第2識別情報の可変表示にもとづいて有利状態に制御するか否かを示す情報を保留記憶(本例では、第2保留記憶)として記憶可能な保留記憶手段(本例では、第2保留記憶バッファ)を備え、有利状態に制御することを示す有利報知演出(本例では、大当り演出)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS904〜S907を実行する部分)、有利状態に制御する第1識別情報の可変表示の実行中に、有利状態に制御することを示す保留記憶に対応する第2識別情報の可変表示が開始された場合、第2識別情報の可変表示に対応する有利報知演出を実行しない(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS64BBのYである場合にステップS65B以降の処理を行わないことで、大当り乱数が第2保留記憶として記憶されていた場合であっても該第2保留記憶に対する変動を強制的にはずれとし、演出制御用マイクロコンピュータ200は第2識別情報に関する大当り演出を実行しない)。これにより、状況に応じた適切な演出を実行することができる。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技を実行可能な遊技機であって、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行することにより、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である部分)、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示のいずれか一方の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示されることにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示のいずれか一方の表示結果として所定表示結果(本例では、小当り図柄)が導出表示されることにもとづいて遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)、所定条件が成立する旨を報知する報知演出(本例では、大当り準備中表示)を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS5003を実行する部分)通常状態において遊技者が不在であることに対応する不在条件を満たしていないときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、報知演出を実行可能であり(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200はステップS5000のY,S5001のY,S5002のYである場合にS5003を実行し)、通常状態において不在条件を満たしているときに第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて、報知演出の実行を制限する(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200はステップS5000のY,S5001のY,S5002のNである場合にS5003を実行しない)。これにより、不在条件が成立していることを考慮して、所定条件が成立した旨の報知を適切に行うことができる。
例えば、特開2016−202287号公報には、通常状態よりも小当りになりやすい状態に制御可能であるとともに、所定条件(例えば、大当りとなることを示す大当り図柄を停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過することを契機として有利状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機が記載されているが、該遊技機では、所定条件が成立した旨の報知を適切に行うことができない虞があった。そこで、本実施の形態のように構成することにより、不在条件が成立していることを考慮して、所定条件が成立した旨の報知を適切に行うことができる。
なお、「実行を制限する」とは、本実施の形態のように実行しないことや、認識しにくい態様にて実行する(例えば、通常より小さい画像や濃度の薄い画像を用いて報知演出を実行したり、通常より小さい音量にて音声を出力する報知演出を実行する)ことを含む概念である。
また、報知演出の具体例については上述したものに限られない。具体的に、演出表示装置9以外の演出部材(例えば、スピーカ27、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光部材)を用いた演出を報知演出としてもよい。また、報知演出として複数の演出部材を用いた演出を行うこととしてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な進入有利状態(本例では、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(本例では、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)とを備え、可変始動装置を進入有利状態または進入不利状態に変化制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS5103を実行する部分)、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)、第2識別情報の可変表示に関する情報を保留記憶(本例では、第2保留記憶)として記憶可能な保留記憶手段(本例では、第2保留記憶バッファ)を備え、第1識別情報の可変表示および第2識別情報の可変表示のいずれか一方の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、通常状態よりも所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態よりも有利度合いが高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、有利状態に制御されているとき、第1特別状態に制御されているときよりも長い特定期間に亘って可変始動装置を進入不利状態に変化制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26Cを実行することにより、図108に示すように、大当り遊技状態においては可変入賞球装置15を3.8秒閉鎖状態に制御し、第1KT状態においては可変入賞球装置15を0.5秒閉鎖状態に制御する部分)、第1特別状態に制御されて最初の第2識別情報の可変表示としては、保留記憶手段に記憶されている保留記憶数にかかわらず第1期間の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて1回目の変動では図62(D)または図63(G)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより保留記憶数にかかわらず7.0秒に亘り第2特別図柄の変動を実行可能であり)、第1特別状態に制御されて2回目以降の第2識別情報の可変表示としては、第1特別状態において保留記憶手段に記憶されている保留記憶数が所定数以上である場合、第1期間よりも短い第2期間の可変表示を実行可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて2回目以降の変動では図62(E)または図63(H)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより第2保留記憶数が1以上であれば1.0秒(第1KT状態に制御されて1回目の変動時間7.0秒よりも短い時間)に亘り第2特別図柄の変動を実行可能である)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
例えば、特開2015−156952号公報には、遊技媒体が進入可能な進入有利状態と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態とに変化可能な可変始動装置(アタッカー)を備え、小当り遊技状態において所定可変装置を進入有利状態に変化させる遊技機であって、小当り遊技状態に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能であり、所定可変装置が進入不利状態に制御されているときに該所定可変装置上を流下する遊技球を遅延させることにより、小当り遊技状態において所定可変装置へ遊技媒体が進入しやすくし、特別状態における有利度合いを高めた遊技機が記載されているが、該遊技機では、特別状態における遊技性が単調であり、興趣が不十分であった。そこで、本実施の形態のように構成することにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
例えば、この実施の形態では、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置15の開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置22内の特殊入賞口24には滅多に入賞しないように設定されているが、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置22を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口24に入賞してしまう可能性がある。そこで、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置22を開状態に制御して特殊入賞口24への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。
また、これにより、複数の特別状態(第1KT状態、第2KT状態)を設けたときに、一部の特別状態(第1KT状態)における所定可変装置(特殊可変入賞球装置22)への遊技球の進入を抑制させることができる。従って、該一部の特別状態(第1KT状態)を有利度合いの低い特別状態とすることができ、複数の特別状態の有利度合いを異ならせることを実現することができる。
また、この実施の形態によれば、第1特別状態に制御されて最初の第2識別情報の可変表示としては、保留記憶手段に記憶されている保留記憶数にかかわらず特定期間よりも長い第1期間の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて1回目の変動では図62(D)または図63(G)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより保留記憶数にかかわらず7.0秒(大当り遊技状態における可変入賞球装置15の閉鎖時間3.8秒よりも長い時間)に亘り第2特別図柄の変動を実行可能であり)、第1特別状態に制御されて2回目以降の第2識別情報の可変表示としては、第1特別状態において保留記憶手段に記憶されている保留記憶数が所定数以上である場合、特定期間よりも短い第2期間の可変表示を実行可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1KT状態に制御されて2回目以降の変動では図62(E)または図63(H)に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定することにより第2保留記憶数が1以上でれあれば1.0秒(大当り遊技状態における可変入賞球装置15の閉鎖時間3.8秒よりも短い時間)に亘り第2特別図柄の変動を実行可能である)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では説明を省略したが、第2特別状態に制御されている場合、第2特別状態に制御されてから何回目の第2識別情報の可変表示であるにかかわらず、保留記憶手段に記憶されている保留記憶数にもとづいて異なる変動時間にて第2識別情報の可変表示を実行することとしてもよい(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2KT状態において第2特別図柄の変動を行う場合、第2KT状態に制御されてから実行した変動回数にかかわらず、第2保留記憶数が1以上であれば1秒に亘って第2特別図柄の変動を行い、第2保留記憶数が0であれば3秒に亘って第2特別図柄の変動を行うこととしてもよい。)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、識別情報(本例では、第1特別図柄、第2特別図柄)の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体(本例では、遊技球)が通過可能な特別領域(本例では、ゲート32)と、遊技媒体が進入可能な進入有利状態(本例では、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(本例では、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)とを備え、特別領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて普通識別情報(本例では、普通図柄)の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS5100〜S5102を実行する部分)、普通識別情報の可変表示にもとづいて可変始動装置を進入有利状態に変化させることが可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS5103を実行する部分)、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて識別情報の可変表示を実行可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26Bを実行する部分)、識別情報の可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態よりも有利度合いが高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能であり、第1特別状態では、普通識別情報の可変表示が行われていないときに特別領域を通過した遊技媒体が可変始動装置に進入可能となるように可変始動装置を制御する(本例では、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの最短所要時間が0.6秒であり、第1KT状態では遊技球がゲート32を通過してから0.5秒後に可変入賞球装置15を開放状態に制御することにより、第1KT状態において一の遊技球がゲート32を通過した場合に可変入賞球装置15が開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置15に入賞可能となっている)。これにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
例えば、特開2015−156952号公報には、遊技媒体が進入可能な進入有利状態と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態とに変化可能な可変始動装置(アタッカー)を備え、小当り遊技状態において所定可変装置を進入有利状態に変化させる遊技機であって、小当り遊技状態に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能であり、所定可変装置が進入不利状態に制御されているときに該所定可変装置上を流下する遊技球を遅延させることにより、小当り遊技状態において所定可変装置へ遊技媒体が進入しやすくし、特別状態における有利度合いを高めた遊技機が記載されているが、該遊技機では、特別状態における遊技性が単調であり、興趣が不十分であった。そこで、本実施の形態のように構成することにより、特別状態における興趣を向上させることができる。
例えば、この実施の形態では、図64に示すように、第1KT状態では普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置15が閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いとゲート32を通過した遊技球が可変入賞球装置15や特殊可変入賞球装置22に到達するまでに可変入賞球装置15が開放せず、特殊入賞口24の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この実施の形態では、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達する前に可変入賞球装置15の開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
また、これにより、複数の特別状態(第1KT状態、第2KT状態)を設けたときに、一部の特別状態(第1KT状態)における所定可変装置(特殊可変入賞球装置22)への遊技球の進入を抑制させることができる。従って、該一部の特別状態(第1KT状態)を有利度合いの低い特別状態とすることができ、複数の特別状態の有利度合いを異ならせることを実現することができる。
また、この実施の形態によれば、第2特別状態では、第1特別状態よりも長い期間に亘って可変始動装置を進入不利状態に制御し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図64(1)に示すように第1KT状態では可変入賞球装置15を0.5秒間に亘り閉鎖状態に制御し、図64(2)に示すように第2KT状態では可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御し)、普通識別情報の可変表示が行われていないときに特別領域を通過した遊技媒体が可変始動装置に進入困難となるように可変始動装置を制御する(本例では、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの最短所要時間が0.6秒であり、該遊技球が可変入賞球装置15上を流下する時間が0.5秒であり、第2KT状態では可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御することから、第2KT状態において一の遊技球がゲート32を通過した場合に可変入賞球装置15が開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置15に入賞困難となっている)。これにより、第2特別状態において遊技者に利益を与えやすくすることができる。
なお、本実施の形態では、第1KT状態よりも第2KT状態の方が普通図柄の変動時間が長い構成とすることにより、第2KT状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現することとしたが、他の制御によって第2KT状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
例えば、第1KT状態よりも第2KT状態の方が普通図柄の図柄確定時間が長い構成とすることにより、第2KT状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
また、例えば、本実施の形態に示したように、第1KT状態よりも第2KT状態の方が、普通図柄が当りである場合に可変入賞球装置15を開放状態に制御するまでの待機時間(図87に示す普通電動役物開放前時間)が長い構成とすることにより、第2KT状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
また、上述した普通図柄の変動時間、普通図柄の図柄確定時間、および普通図柄が当りである場合に可変入賞球装置15を開放状態に制御するまでの待機時間のうち複数の時間の調整を組み合わせて行うことにより、第2KT状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
また、この実施の形態によれば、通常状態では、第1特別状態よりも長い期間に亘って可変始動装置を進入不利状態に制御し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図64(1)に示すように第1KT状態では可変入賞球装置15を0.5秒間に亘り閉鎖状態に制御し、通常状態では第2KT状態と同様に可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御し)、普通識別情報の可変表示が行われていないときに特別領域を通過した遊技媒体が可変始動装置に進入困難となるように可変始動装置を制御する(本例では、遊技球がゲート32を通過してから可変入賞球装置15に到達するまでの最短所要時間が0.6秒であり、該遊技球が可変入賞球装置15上を流下する時間が0.5秒であり、通常状態では可変入賞球装置15を3.8秒間に亘り閉鎖状態に制御することから、通常状態において一の遊技球がゲート32を通過した場合に可変入賞球装置15が開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置15に入賞困難となっている)。これにより、通常状態において特別領域を狙って遊技媒体が打ち出されること(右打ち)を防止することができる。
なお、本実施の形態では、第1KT状態よりも通常状態の方が普通図柄の変動時間が長い構成とすることにより、通常状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現することとしたが、他の制御によって通常状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
例えば、第1KT状態よりも通常状態の方が普通図柄の図柄確定時間が長い構成とすることにより、通常状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
また、例えば、本実施の形態に示したように、第1KT状態よりも通常状態の方が、普通図柄が当りである場合に可変入賞球装置15を開放状態に制御するまでの待機時間(図87に示す普通電動役物開放前時間)が長い構成とすることにより、通常状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
また、上述した普通図柄の変動時間、普通図柄の図柄確定時間、および普通図柄が当りである場合に可変入賞球装置15を開放状態に制御するまでの待機時間のうち複数の時間の調整を組み合わせて行うことにより、通常状態の方が第1KT状態よりも長い期間に亘って可変入賞球装置15を閉鎖状態に制御することを実現してもよい。
なお、本実施の形態では、第1特別図柄の変動にもとづいて小当り遊技状態に制御され得ない構成としたが、これに限るものではなく、第1特別図柄が小当り図柄で停止表示したことにもとづいて小当り遊技状態に制御可能な構成としてもよい。その場合、第1特別図柄の小当り変動が行われているときに第2特別図柄の変動が開始されるときには、第2特別図柄を強制的にはずれとすることとしてもよい。
また、本実施の形態では、第2特別図柄の変動が実行された場合には、強制はずれとされる場合を除いて大当りまたは小当りとなる(通常のはずれにならない)構成としたが、これに限るものではなく、第2特別図柄の変動が行われたときであっても通常のはずれとなり得ることとしてもよい。例えば、小当り割合を1/2とすることによりはずれとなり得る構成とし、小当りが連続するとき(1回目の小当り変動の後に大当り変動またははずれ変動が行われることなく2回目の小当り変動が行われるとき)には、小当りが連続しないとき(小当りの次の変動が大当りまたははずれであるとき)には実行されない特別な演出(例えば、小当りが連続することを報知する演出)を実行してもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な進入有利状態(本例では、開状態)と遊技媒体が進入不能または困難な進入不利状態(本例では、閉状態)とに変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)とを備え、複数の開放パターンのうちのいずれかの開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(図64参照)。また、可変始動装置に遊技媒体が進入したことにもとづいて可変表示を実行可能であり、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、所定可変装置を進入有利状態に変化させる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能である。また、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態とは有利度合いが異なる第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。そして、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで、異なる割合で特定開放パターンにより可変始動装置を制御可能である(本例では、第1KT状態では、図64(1)に示すように、可変入賞球装置15を5.5秒間開放し、第2KT状態では、図64(2)に示すように、可変入賞球装置15を0.2秒間だけ開放する)。そのため、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1KT状態では必ず可変入賞球装置15を5.5秒間開放し、第2KT状態では必ず可変入賞球装置15を0.2秒間開放する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態であっても低い確率で可変入賞球装置15を0.2秒間開放する場合があるように構成したり、第2KT状態であっても低い確率で可変入賞球装置15を5.5秒間開放する場合があるように構成したりしてもよい。少なくとも第2KT状態の場合の方が可変入賞球装置15をショート開放する割合が高くなるように構成されていればよい。
また、この実施の形態によれば、複数種類の有利状態(本例では、16R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能であり、第2特別状態は、第1特別状態と比較して有利度が高い(本例では、第1KT状態では小当り遊技で特殊入賞口24に遊技球が入賞するのは稀であるのに対して、第2KT状態では小当り遊技で特殊入賞口24に遊技球が入賞可能である)。また、有利状態の種類に対応して第2特別状態に制御可能である(本例では、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/第2KT状態に移行される)。そのため、有利状態の種類と特別状態の種類とを対応付けることにより、いずれの種類の有利状態となるかに注目させることができる。
なお、さらに、大当りの種類に応じて大当り遊技中に異なる演出を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、大当り遊技中にどの演出が実行されるかに対して注目させることができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されている期間と第2特別状態に制御されている期間とで、少なくとも一部の演出を引き継いで演出を実行可能である(本例では、16R確変大当りにもとづく大当り遊技の開始時に第2KT用の楽曲の音出力を開始し、第2KT状態を終了するまで第2KT用の楽曲の音出力を継続する)。そのため、第2特別状態に制御されていることを遊技者により強く印象付けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2KT状態の契機となる16R確変大当りにもとづく大当り遊技からその後の第2KT状態にわたって楽曲の音出力を引き継ぐ場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、動画像を引き継いで表示たり、ラウンド数表示を引き継いで表示したり、賞球数表示を引き継いで表示したりするように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変始動装置の上流側に設けられ、進入有利状態と進入不利状態とに変化可能な特定可変装置(本例では、特別可変入賞球装置20)を備え、特定可変装置を進入有利状態に変化させる有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変始動装置を進入有利状態に制御するか否か(本例では、普図当りとするか否か)を決定し、状態に関係なく同じ割合により可変始動装置を進入有利状態に制御するか否かを決定する(本例では、普通図柄プロセス処理(ステップS26C)において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率により普図当りとするか否かを決定する)。そのため、特定可変装置への遊技媒体の進入に関して、有利状態中も進入有利状態に制御可能な可変始動装置の影響を受けないようにすることができるので、有利状態の消化期間を短縮することができ、遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御した後に特殊状態(本例では、確変状態)に制御可能であり、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と同じ割合により開放パターンが選択されて可変始動装置が制御され且つ異なる割合により可変表示パターンが選択されて可変表示が実行される第3特別状態(本例では、低確率/第1KT状態)に制御可能である。そして、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合に第3特別状態に制御可能である(本例では、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技終了後には、低確率/第1KT状態に移行される)。そのため、有利状態に制御された後に特殊状態に制御されない場合において、遊技者が遊技を終了することを思いとどまらせる契機を与えることができる。
また、この実施の形態によれば、可変始動装置および所定可変装置は、遊技媒体の流下を遅延させるための遅延手段(本例では、規制片118)が設けられている。そのため、遅延手段を設けることにより遊技媒体の流下速度が遅延され、第1特別状態においては可変始動装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができ、第2特別状態においては所定可変装置への遊技媒体の進入割合をより一層高めることができる。
また、この実施の形態によれば、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能であるとともに、第1識別情報および第2識別情報のいずれか一方の可変表示の実行中に第1識別情報および第2識別情報の他方の可変表示を実行可能である(本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御するか否かを決定可能であるとともに、可変表示時間(本例では、変動時間)を決定可能であり、第2識別情報の可変表示を実行する場合には、第1識別情報の可変表示を実行する場合と比較して、高い割合により所定状態に制御すると決定可能である(本例では、第2特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りとすることに決定可能である)。そして、特別状態に制御されている場合には、非特別状態に制御されている場合と比較して、第2識別情報の可変表示の可変表示時間として短い時間を決定可能である(本例では、図62(C)に示すように、非KT状態では第2特別図柄の変動時間は15分または5分であるのに対して、図62(D)〜図63(I)に示すように、KT状態では第2特別図柄の変動時間は1.5秒〜2分20秒である)。そのため、特別状態に制御される遊技機における遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能な場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時には実行しないように構成してもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14との入賞順に第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよいし、いずれかの特別図柄(例えば、第2特別図柄)の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。なお、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行するように構成する場合、第2特別図柄の変動表示でもはずれとなる場合が含まれるように構成して、必要以上に射幸性が高くなりすぎないようにすることが望ましい。
また、この実施の形態によれば、遊技媒体(本例では、遊技球)が通過可能な所定領域(本例では、作動ゲート17)を備え、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である。そして、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示された後、所定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能である。そのため、特別状態終了後に遊技者が遊技を休憩した場合に、遊技者の休憩中に有利状態への制御が進行してしまわないように制限することができる。特に、この実施の形態では、非KT状態では第2特別図柄の変動時間が15分や5分と長いので、低確率/第1KT状態を終了した直後に第2特別図柄の変動表示が実行されて長時間の変動表示であるために遊技者が休憩に入ってしまったような場合に、その第2特別図柄の変動表示が大当りとなっても休憩中に大当り遊技が進行してしまうことを制限することができ、遊技者の利益が損なわれる事態を防止することができる。
なお、この実施の形態では、ゲート32とは別に作動ゲート17を設ける場合を示しているが、ゲート32と作動ゲート17とを共通のゲートとして構成するようにしてもよい。
また、必ずしも作動ゲート17を設ける必要はなく、大当り図柄が導出表示されると、そのまま図柄確定表示時間経過後に大当り遊技に移行するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態信号を外部出力可能である。そのため、遊技者がいない無人の遊技機において有利状態となったことを遊技店員に報知することができ、遊技機の初期化を促進することができる。
なお、有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)の外部出力は必ずしも必須ではなく、有利状態信号を外部出力しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示の表示結果が特定表示結果(本例では、大当り図柄)となったことにもとづいて、第1領域(本例では、大入賞口)に遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能となる有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、第2領域(本例では、特殊入賞口24)に遊技媒体が進入可能となる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能である。所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能であり、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。そして、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応して特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号)を外部出力可能である。そのため、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部に通知することができ、遊技機の外部において適切な遊技機の管理を行うことができる。
例えば、図81に示す例において、大当り信号1が出力されていないときに、賞球率(遊技球の発射数100個あたり得られた賞球数、BA)がBA>100となっている場合には、大当り遊技中でないにもかかわらず不正に賞球を得る行為が行われた可能性があり、ホール管理コンピュータ側で異常と判定することができる。ただし、このような場合であっても、大当り信号2が出力されているとともに特殊入賞口入賞信号が出力されたのであれば、KT状態中の小当り遊技において賞球が得られる場合があるので、BA>100となっていても異常とは判定しないようにし、適切な遊技機外部からの管理を行うことができる。
また、この実施の形態によれば、第1特別状態に制御されている場合と第2特別状態に制御されている場合とで共通の特別信号を外部出力可能である(本例では、図81に示すように、第1KT状態であるか第2KT状態であるかに関係なく、共通の特殊入賞口入賞信号を外部出力する)。そのため、遊技機側の外部出力処理の簡略化を図ることができる。
なお、図82に示す変形例のように、特別信号として、第1特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号1)と、該第1特別信号とは異なる第2特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号2)とを外部出力可能であり、第1特別状態に制御されている場合に第1特別信号を外部出力可能であり、第2特別状態に制御されている場合に第2特別信号を外部出力可能である(図82に示すように、第1KT状態中は特殊入賞口入賞信号1を外部出力し、第2KT状態中は特殊入賞口入賞信号2を外部出力する)ように構成してもよい。そのように構成すれば、遊技機の状態を遊技機の外部において適切に管理することができる。
例えば、図82に示す変形例において、大当り信号1が出力されておらず大当り信号2が出力されている場合に、特殊入賞口入賞信号1が出力されていれば第1KT状態中の賞球率(BA1)として算出し、特殊入賞口入賞信号2が出力されていれば第2KT状態中の賞球率(BA2)として算出するようにしてもよい。そして、第2KT状態中では小当り遊技において相応の賞球が得られる場合があるので、BA2>100となっていても異常と判定しないようにし、第1KT状態中では小当りとなりやすいものの賞球が得られるのは稀であることから、BA1>100となっていれば異常と判定するようにしてもよい。そのような構成により、適切な遊技機外部からの管理を行うことができる。
また、例えば、図81および図82に示す例において、大当り信号2が出力されていないにもかかわらず(すなわち、KT状態でないにもかかわらず)、特殊入賞口入賞信号(特殊入賞口入賞信号1や特殊入賞口入賞信号2を含む)が出力された場合にも、異常と判定して遊技店員などに通知するように構成してもよい。また、特殊入賞口入賞信号の出力頻度が異常に高い場合にも、異常と判定して遊技店員などに通知するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図81および図82に示すように、外部出力端子坂に設けられる端子数にかぎりがある(本例では、10端子)ことから、特殊入賞口24への入賞を検出したことを示す特殊入賞口入賞信号のみを出力可能に構成し、大入賞口への入賞を検出した場合に関しては特に外部出力信号の出力を行わないように構成している。そのように構成しても、特殊入賞口24への入賞状況さえホール管理コンピュータなどの外部装置に通知すれば、遊技機1の異常状態をある程度検出することができる。
なお、特別信号(本例では、特殊入賞口入賞信号)の外部出力は必ずしも必須ではなく、特別信号を外部出力しないように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示の表示結果が所定表示結果(本例では、小当り図柄)となったことにもとづいて、有利状態(本例では、大当り遊技状態)とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、所定状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態)に制御可能である。特別状態において遊技媒体(本例では、遊技球)が進入可能な特定領域(本例では、特殊入賞口24)とを備え、特別状態として、第1特別状態(本例では、高確率/第1KT状態)と、該第1特別状態と比較して有利度が高い第2特別状態(本例では、高確率/第2KT状態)とに制御可能である。また、第2特別状態において特定領域に遊技媒体が進入したことにもとづいて進入演出(本例では、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、特殊入賞口ランプ24aの点灯表示)を実行可能であり、第1特別状態において特定領域に遊技媒体が進入した場合には進入演出を実行しない(本例では、第2KT状態でないときに特殊入賞口24に遊技球が入賞しても、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、および特殊入賞口ランプ24aの点灯表示を実行しない)。そのため、第1特別状態におけるイレギュラーな遊技媒体の進入(本例では、第1KT状態では本来滅多に特殊入賞口24に入賞しない)によっては進入演出が実行されないようにすることにより、遊技状態との演出上の整合を図ることができるとともに、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。従って、特別状態に制御する場合の演出上の改善を行うことができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態として、第1有利状態(本例では、6R確変大当り、2R確変大当り)と第2有利状態(本例では、16R確変大当り)とに制御可能である。また、第1有利状態に制御された後に第1特別状態に制御可能であるとともに、第2有利状態に制御された後に第2特別状態に制御可能であり(本例では、6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第1KT状態に移行し、16R確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率/第2KT状態に移行する)、第2有利状態に制御されている期間から第2特別状態に制御されている期間にわたって特殊演出(本例では、第2KT用の楽曲の音出力)を実行可能である。そのため、第2特別状態における演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、進入演出として、遊技価値が加算されることに対応する加算演出(本例では、賞球加算表示の表示)、遊技媒体の進入に対応する音出力による演出(本例では、入賞音の出力)、および発光体の発光による演出(本例では、特殊入賞口ランプ24aの点灯表示)のうちの少なくともいずれかの演出を実行する。そのため、第2特別状態における特定領域への遊技媒体の進入を強調することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、進入演出(本例では、賞球加算表示の表示、入賞音の出力、特殊入賞口ランプ24aの点灯表示)、および特殊演出(本例では、第2KT用の楽曲の音出力)の実行は必ずしも必須ではなく、これらのうちのいずれか一方または両方の演出を実行しないように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ200側において、第1特別図柄の変動表示に対応して第1飾り図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示に対応して第2飾り図柄の変動表示と、背景図柄の変動表示とを実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示に対応した小図柄や第4図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示に対応した小図柄や第4図柄の変動表示とを実行可能に構成してもよい。この場合、第4図柄の変動表示は、演出表示装置9(液晶表示装置)の表示画面内に表示するように構成してもよいし、演出表示装置9以外のランプやLEDなどによって構成してもよい。
[変形例A]
以下に、上記した実施の形態の変形例Aについて記載する。この変形例Aでは、主に、通常状態(低確率/非KT状態)と、KT状態(特に低確率/第1KT状態)において演出表示装置9に表示される表示画面(画面レイアウト)の一例や、低確率/第1KT状態から通常状態に移行するときの第2保留記憶に対応した保留表示の表示制御の一例について説明する。なお、以下では、第1保留記憶に対応した保留表示を第1保留表示といい、第2保留記憶に対応した保留表示を第2保留表示ということがある。
詳細は以下の説明で明らかとなるが、この変形例Aでは、上記した実施の形態とは異なり、演出表示装置9には、特別図柄の変動表示に応じて背景図柄(図112に示す第1背景図柄表示部91a、第2背景図柄表示部92aに表示される背景図柄)が変動表示されるとともに背景図柄よりも小さな小図柄(図112に示す第1小図柄表示部91b、第2小図柄表示部92bに表示される小図柄)が変動表示され、また、遊技状態に応じて、第1保留表示(図112に示す第1保留表示部61における第1保留表示)または第2保留表示(図112に示す第2保留表示部62における第2保留表示)が表示され(つまり、上記した実施の形態のように第1、第2保留表示が合算して表示されず)、遊技状態に応じて、第1特定表示(図112に示す第1特定表示部61aにおける第1特定表示)または第2特定表示(図112に示す第2特定表示部62aにおける第2特定表示)が表示され、第1保留記憶数に対応した保留数表示(図112に示す第1保留記憶数表示71)が表示される。また、この変形例Aにおいては、主として上記した実施の形態と異なる部分について説明し、その他の部分については、特にことわりのない限り、上記した実施の形態と同様の構成および処理であるとしてその説明を省略する。
図109は、変形例Aにおける保留記憶表示制御処理(ステップS707)を示すフローチャートである。この保留記憶表示制御処理では、演出表示装置9に表示される第1保留表示、第2保留表示、および第1保留記憶数に対応した保留数表示の表示制御が行われる。
保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU201は、第1有効始動入賞コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS7071)。なお、第1有効始動入賞コマンドを受信したか否かは、例えば、図94に示すステップS670の処理で、受信したコマンド(演出制御コマンド)の種類に応じたフラグが設定されているか否かによって認識可能である。
演出制御用CPU201は、第1有効始動入賞コマンドを受信した場合(ステップS7071のY)には、第1保留記憶数に対応した保留数表示を更新する(ステップS7072)。具体的には、演出制御用CPU201は、第1有効始動入賞コマンドを受信すると第1保留記憶数を1加算し、第1変動パターンコマンドを受信すると第1保留記憶数を1減算し、当該第1保留記憶数を例えば第1保留数記憶バッファに記憶する。したがって、演出制御用CPU201は、第1有効始動入賞コマンドを受信したときに、1加算した第1保留記憶数を示す保留数表示(第1保留記憶数表示71)を更新表示する。なお、演出制御用CPU201は、第1保留記憶に対応する特別図柄の変動表示が開始されるとき(第1変動パターンコマンドを受信したとき)に、1減算した第1保留記憶数を示す保留数表示(第1保留記憶数表示71)を更新表示する。
その後、演出制御用CPU201は、非KT状態であるか否かを判定し(ステップS7073)、非KT状態ではない場合(ステップS7073のN)には、処理を終了し、非KT状態である場合(ステップS7073のY)には、保留予告決定処理を実行する(S7074)。なお、非KT状態(あるいは、KT状態)であるか否かは、例えば、図93に示すステップS631、S634、S638、S642の処理により現在表示されている背景画像の種類によって認識可能である。
ステップS7074の保留予告決定処理では、第1保留表示の表示態様を通常態様(例えば、「白」)とは異なる複数の特別態様(例えば、「青」、「緑」、「赤」)のいずれかに変化させる保留予告を行うか、行う場合にはどの特別態様にどのように変化させるか(つまり、変化の内容)を決定する。具体的には、演出制御用CPU201は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1有効始動入賞コマンドを受信するときに、第1入賞時判定結果コマンドも受信する。詳細には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ通過処理において、有効な始動入賞に基づいて抽出されて第1保留記憶バッファに記憶された大当り判定用乱数(ランダム1)、大当り種別判定用乱数(ランダム2)、変動パターン決定用乱数(ランダム5)に基づいて、大当りか否かの判定および変動パターンの判定を行い、この判定結果を示すコマンドとして、第1入賞時判定結果コマンドを送信する。したがって、演出制御用CPU201は、第1有効始動入賞コマンドとともに受信する第1入賞時判定結果コマンドに基づいて、保留予告を決定する。例えば、演出制御用CPU201は、第1入賞時判定結果コマンドが示す変動パターンが、大当りの変動パターンのときには、高い割合で、大当り期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、「赤」)に変化させることを決定する。また例えば、演出制御用CPU201は、第1入賞時判定結果コマンドが示す変動パターンが、はずれの変動パターンのときには、高い割合で、特別態様に変化させない(通常態様のままにする)ことを決定する。なお、これに限らず、例えば、演出制御用CPU201は、第1入賞時判定結果コマンドが示す変動パターンが、大当り期待度の高いもの(つまり、大当りのときに選択され易く、はずれのときに選択され難い変動パターン)であるときには、高い割合で、大当り期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、「赤」)に変化させることを決定し、第1入賞時判定結果コマンドが示す変動パターンが、大当り期待度の低いもの(つまり、大当りのときに選択され難く、はずれのときに選択され易い変動パターン)であるときには、高い割合で、大当り期待度を示唆しない通常態様に決定するものとしてもよい。また、第1保留表示の表示態様を始動入賞時(つまり、第1有効始動入賞コマンドの受信時)に特別態様に変化させるのではなく、他のタイミング(例えば、第1保留表示がシフト表示されるタイミングや、特別図柄の変動表示中の所定タイミング)で変化させることを決定してもよい。また、保留予告決定処理において、第1保留表示が消去されて当該第1保留表示に対応する第1特別図柄の変動表示が開始されるときに表示される後述の第1特定表示(第1特定表示部61aにおける第1特定表示)の表示態様まで予め決定されるものとしてもよい。
その後、演出制御用CPU201は、ステップS7074の処理で決定した態様(通常態様または特別態様)で第1保留表示部61における第1保留表示を1増加する(ステップS7075)。
一方、第1有効始動入賞コマンドを受信していない場合(ステップS7071のN)には、演出制御用CPU201は、第2有効始動入賞コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS7076)。演出制御用CPU201は、第2有効始動入賞コマンドを受信した場合(ステップS7076のY)には、KT状態であるか否かを判定し(ステップS7077)、第2有効始動入賞コマンドを受信していない場合(ステップS7076のN)には、ステップS7083へ移行する。
演出制御用CPU201は、KT状態ではない場合(ステップS7077のN)には、処理を終了し、KT状態である場合(ステップS7077のY)には、チャンスタイム終了迄残り9変動以下であるか否かを判定する(ステップS7078)。ここで、チャンスタイムとは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技後に、特別図柄が100回変動される迄(つまり、大当り遊技終了後の100回転迄)制御される低確率/第1KT状態のことをいう。なお、チャンスタイム終了迄の残りの変動回数は、例えば、演出制御用CPU201が、大当り遊技終了後に図93に示すステップS633の処理により初めて低確/第1KT背景指定コマンドを受信してからの変動回数を記憶し、チャンスタイムの規定回数(100回)から減算することで認識可能である。
チャンスタイム終了迄残り9変動以下ではない場合(ステップS7078のN)には、演出制御用CPU201は、保留予告決定処理を実行する(ステップS7079)。なお、ステップS7079の保留予告決定処理は、ステップS7074の処理で説明した保留予告決定処理と同様であり、ステップS7074の保留予告決定処理における「第1」を「第2」と読み替えることで説明できる。その後、演出制御用CPU201は、ステップS7079の処理で決定した態様(通常態様または特別態様)で第2保留表示部62における第2保留表示を1増加する(ステップS7080)。
チャンスタイム終了迄残り9変動以下である場合(ステップS7078のY)には、演出制御用CPU201は、チャンスタイム終了迄残り5変動以下であるか否かを判定する(ステップS7081)。チャンスタイム終了迄残り5変動以下である場合(ステップS7081のY)には、演出制御用CPU201は、処理を終了する。なお、この際、演出制御用CPU201は、既に表示している第2保留表示がある場合には、全ての第2保留表示を非表示に制御するものとしてもよい。チャンスタイム終了迄残り5変動以下ではない場合(つまり、残り9変動〜6変動の場合;ステップS7081のN)には、演出制御用CPU201は、通常態様で第2保留表示部62における第2保留表示を1増加する(ステップS7082)。
第1有効始動入賞コマンドも第2始動入賞コマンドも受信していない場合には、演出制御用CPU201は、所定の状態変化があったか否かを判定する(ステップS7083)。具体的には、演出制御用CPU201は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される背景指定コマンドや大当り開始指定コマンドにもとづいて、所定の状態変化として、大当り遊技状態からKT状態への変化、またはKT状態から非KT状態への変化があったか否かを判定する。所定の状態変化がない場合(ステップS7083のN)には、演出制御用CPU201は、処理を終了し、所定の状態変化があった場合(ステップS7083のY)には、状態変化に応じて、表示されている第1保留表示または第2保留表示を非表示とする(ステップS7084)。具体的には、演出制御用CPU201は、遊技状態が大当り遊技状態からKT状態に変化したときには、第1保留表示を非表示とし、遊技状態がKT状態(正確には第1KT状態)から非KT状態に変化したときには、第2保留表示を非表示とする。なお、演出制御用CPU201は、遊技状態が大当り遊技状態からKT状態に変化したときに第2保留記憶を有している場合には、当該第2保留記憶に対応した第2保留表示を表示し、遊技状態がKT状態(正確には第1KT状態)から非KT状態に変化したときに第1保留記憶を有している場合には、当該第1保留記憶に対応した第1保留表示を表示する。
ここで、上述した保留記憶表示制御処理において、特徴的な点を以下に説明する。
第1有効始動入賞コマンドを受信したとき(ステップS7071のY)には、保留数表示更新(ステップS7072)が実行されるのに対して、第2有効始動入賞コマンドを受信したとき(ステップS7076のY)には、保留数表示更新は実行されない。このことから、第1保留記憶数に対応した保留数は更新表示されるのに対して、第2保留記憶数に対応した保留数は表示されないことが分かる。また、第1保留記憶数に対応した保留数は遊技状態(KT状態であるか非KT状態であるか)にかかわらず更新表示されるのに対して、第2保留記憶数に対応した保留数は遊技状態にかかわらず表示されないことも分かる。
また、第1有効始動入賞コマンドを受信したとき(ステップS7071のY)には、非KT状態でなければ(ステップS7073のN)第1保留表示が増加されず(ステップS7075の処理が実行されず)、第2有効始動入賞コマンドを受信したとき(ステップS7076のY)には、KT状態でなければ(ステップS7077のN)第2保留表示が増加されない(ステップS7080、S7082の処理が実行されない)。また、大当り後にKT状態に移行したときには第1保留表示は非表示となり、KT状態から非KT状態に移行したときには第2保留表示は非表示となる(ステップS7083、S7084)。このことから、第1保留表示は、KT状態のときには表示されず非KT状態(通常状態)のときに表示され、第2保留表示は非KT状態のときには表示されずKT状態のときに表示されることが分かる。
また、第2有効始動入賞コマンドを受信したとき(ステップS7076のY)には、チャンスタイム終了迄の残回数が9回以下になると保留予告は実行されない(ステップS7078のYによりS7079が実行されない)。また、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になると第2保留表示は増加されない(ステップS7081のYによりS7082が実行されない)。このことから、第2保留表示は、チャンスタイム終了迄の残回数が9回〜6回になると、保留予告の実行が制限され(通常態様で表示され)、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になると、保留予告の実行が制限されるとともにKT状態であっても第2保留表示の追加が制限される(非表示となる)ことが分かる。このように、第2保留表示については同じ遊技状態であってもチャンスタイム終了迄の残回数に応じて異なる表示制御が行われるが、この理由については図113を参照して後述する。
図110は、変形例Aにおける背景図柄変動開始処理(ステップS901)を示すフローチャートである。この背景図柄変動開始処理では、図100を参照して説明した処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
背景図柄変動開始処理において、演出制御用CPU201は、特定表示制御処理を実行する(ステップS920A)。ここで、図111を参照して特定表示制御処理について説明する。
図111は、変形例Aにおける特定表示制御処理(ステップS920A)を示すフローチャートである。この特定表示制御処理では、演出表示装置9に表示される第1特定表示(図112に示す第1特定表示部61aにおける第1特定表示)、第2特定表示(図112に示す第2特定表示部62aにおける第2特定表示)、および遮蔽演出の表示制御が行われる。ここで、第1特定表示とは、第1特別図柄の変動表示中に当該変動表示に対応して、変動表示が開始されてから終了するまでの間、第1保留表示部61とは異なる第1特定表示部61aで表示され、当該変動表示の実行を特定するための表示である。また、第2特定表示とは、第2特別図柄の変動表示中に当該変動表示に対応して、変動表示が開始されてから終了するまでの間、第2保留表示部62とは異なる第2特定表示部62aで表示され、当該変動表示の実行を特定するための表示である。また、第1特定表示(または第2特定表示)は、第1保留表示部61(または第2保留表示部62)に表示される第1保留表示(または第2保留表示)と同じ形状と大きさで表示される。しかし、第1特定表示と第1保留表示(または第2特定表示と第2保留表示)とは、形状が異なっていてもよいし、大きさが異なってもよく、全く別の態様で表示してもよい。たとえば、第1特定表示と第1保留表示(または第2特定表示と第2保留表示)とは形や色の一部が近似した態様で表示することが望ましい。また、遮蔽演出とは、第2保留表示および第2特定表示を視認困難に遮蔽する演出のことをいう。
特定表示制御処理において、演出制御用CPU201は、受信した変動パターンコマンドが第1変動パターンである(つまり、第1特別図柄についての変動パターンコマンドである)か否かを判定する(ステップS9301)。第1変動パターンである場合(ステップS9301のY)には、演出制御用CPU201は、非KT状態であるか否かを判定し(ステップS9302)、非KT状態ではない場合(ステップS9302のN)には、処理を終了し、非KT状態である場合(ステップS9302のY)には、特定予告決定処理を実行する(S9303)。なお、非KT状態(あるいは、KT状態)であるか否かは、例えば、図93に示すステップS631、S634、S638、S642の処理により現在表示されている背景画像の種類によって認識可能である。
ステップS9303の特定予告決定処理では、第1特定表示の表示態様を通常態様(例えば、「白」)とは異なる複数の特別態様(例えば、「青」、「緑」、「赤」)のいずれかに変化させる特定予告を行うか、行う場合にはどの特別態様にどのように変化させるか(つまり、変化の内容)を決定する。具体的には、演出制御用CPU201は、受信した第1変動パターンコマンドに基づいて、特定予告を決定する。例えば、演出制御用CPU201は、第1変動パターンが、大当りの変動パターンのときには、高い割合で、大当り期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、「赤」)に変化させることを決定する。また例えば、演出制御用CPU201は、第1変動パターンが、はずれの変動パターンのときには、高い割合で、特別態様に変化させない(通常態様のままにする)ことを決定する。なお、これに限らず、例えば、演出制御用CPU201は、第1変動パターンが、大当り期待度の高いもの(つまり、大当りのときに選択され易く、はずれのときに選択され難い変動パターン)であるときには、高い割合で、大当り期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、「赤」)に変化させることを決定し、第1変動パターンが、大当り期待度の低いもの(つまり、大当りのときに選択され難く、はずれのときに選択され易い変動パターン)であるときには、高い割合で、大当り期待度を示唆しない通常態様に決定するものとしてもよい。また、第1特定表示の表示態様を変動開始時(つまり、第1変動パターンコマンドの受信時)に特別態様に変化させるのではなく、他のタイミング(例えば、特別図柄の変動表示中の所定タイミング)で変化させることを決定してもよい。また、前述した保留予告決定処理(ステップS7074)において、始動入賞時に(つまり、先読みに基づいて)予め第1特定表示の表示態様が決定されている場合には、先読みに基づいて決定された第1特定表示の表示態様に基づいて、特定予告決定処理における第1特定表示の表示態様が決定されてもよい。具体的には、例えば、先読みに基づいて第1特定表示の表示態様が「緑」に決定されていた場合には、「緑」よりも大当り期待度が高いことを示唆する特別態様(例えば、「赤」)を決定可能である一方、「緑」よりも大当り期待度が低いことを示唆する態様(例えば、「緑」)に決定することを禁止する(つまり、大当り期待度の成り下がりを禁止する)ものとしてもよい。また、例えば、先読みに基づいて第1特定表示の表示態様が決定されていた場合には、先読みに基づいて決定された表示態様で第1特定表示態様を表示するものとし、特定予告決定処理では表示態様を決定しないものとしてもよい。
その後、演出制御用CPU201は、ステップS9303の処理で決定した態様(通常態様または特別態様)で第1特定表示部61aにおける第1特定表示の表示を設定する(ステップS9304)。
一方、第1変動パターンではない場合(つまり、第2特別図柄についての変動パターンコマンドである場合;ステップS9301のN)には、演出制御用CPU201は、KT状態であるか否かを判定し(ステップS9305)、KT状態ではない場合(ステップS9305のN)には、処理を終了し、KT状態である場合(ステップS7077のY)には、チャンスタイム終了迄残り9変動以下であるか否かを判定する(ステップS9306)。
チャンスタイム終了迄残り9変動以下ではない場合(ステップS9306のN)には、演出制御用CPU201は、特定予告決定処理を実行する(ステップS9307)。なお、ステップS9307の特定予告決定処理は、ステップS9303の処理で説明した特定予告決定処理と同様であり、ステップS9303の特定予告決定処理における「第1」を「第2」と読み替えることで説明できる。その後、演出制御用CPU201は、ステップS9307の処理で決定した態様(通常態様または特別態様)で第2特定表示部62aにおける第2特定表示の表示を設定する(ステップS9308)。
チャンスタイム終了迄残り9変動以下である場合(ステップS9306のY)には、演出制御用CPU201は、チャンスタイム終了迄残り5変動以下であるか否かを判定する(ステップS9309)。チャンスタイム終了迄残り5変動以下ではない場合(つまり、残り9変動〜6変動の場合;ステップS9309のN)には、演出制御用CPU201は、通常態様で第2特定表示部62aにおける第2特定表示の表示を設定する(ステップS9310)。
チャンスタイム終了迄残り5変動以下である場合(ステップS9309のY)には、演出制御用CPU201は、遮蔽演出の表示を設定する(ステップS9311)。ここで、遮蔽演出は、第2保留表示および第2特定表示の視認性を困難にする演出であり、例えば、第2保留表示や第2特定表示の前面のレイヤに表示される画面の透過度を、チャンスタイム終了迄の残回数の減少に応じて徐々に下げることにより、第2保留表示や第2特定表示の視認が困難となるブラックアウト演出である。なお、第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄や第2小図柄表示部92bにおける小図柄や第1保留記憶数表示71は、ブラックアウト演出よりも前面のレイヤで表示される等することにより、ブラックアウト演出が実行されても視認可能にすればよい。
なお、上記した特定表示制御処理では説明しなかったが、チャンスタイム中においては、チャンスタイム終了迄の残回数を示す残回数表示81(図112参照)の表示設定が行われる。具体的には、大当り遊技終了後に低確率/第1KT状態に制御される(つまり、チャンスタイムに突入する)と、残回数表示81が示す回数として、初期回数(低確率/第1KT状態に制御される100回)が表示設定され、特別図柄の変動表示が開始される毎に1減算された回数が表示設定されることで、残回数表示81は、低確率/第1KT状態に制御される(チャンスタイムの)残回数を示す。
ここで、上述した特定表示制御処理において、特徴的な点を以下に説明する。
第1変動パターンを受信したとき(ステップS9301のY)には、非KT状態でなければ(ステップS9302のN)第1特定表示の表示が設定されず(ステップS9304の処理が実行されず)、第2変動パターンを受信したとき(ステップS9301のN)には、KT状態でなければ(ステップS9305のN)第2特定表示の表示が設定されない(ステップS9308、S9310の処理が実行されない)。このことから、第1特定表示は、KT状態のときには表示されず非KT状態(通常状態)のときに表示され、第2特定表示は非KT状態のときには表示されずKT状態のときに表示されることが分かる。
また、第2変動パターンを受信したとき(ステップS9301のN)には、チャンスタイム終了迄の残回数が9回以下になると特定予告は実行されない(ステップS9306のYによりS9307が実行されない)。また、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になると第2特定表示は表示設定されない(ステップS9309のYによりS9310が実行されない)。このことから、第2特定表示は、チャンスタイム終了迄の残回数が9回〜6回になると、特定予告の実行が制限され(通常態様で表示され)、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になると、特定予告の実行が制限されるとともにKT状態であっても第2特定表示の表示が制限される(非表示となる)ことが分かる。このように、第2特定表示については同じ遊技状態であってもチャンスタイムの残回数に応じて異なる表示制御が行われるが、この理由については図113を参照して後述する。
説明は図110に戻り、背景図柄変動開始処理において、演出制御用CPU201は、受信した変動パターンコマンドが第1変動パターンであるか否かを判定する(ステップS920B)。第1変動パターンである場合(ステップS920BのY)には、演出制御用CPU201は、非KT状態であるか否かを判定し(ステップS920C)、非KT状態ではない場合(ステップS920CのN)には、背景図柄変動パターンとして第1非表示演出を設定する(ステップS920F)。一方、非KT状態である場合(ステップS920CのY)には、演出制御用CPU201は、背景図柄および小図柄の停止図柄を決定し(ステップS920D)、背景図柄パターンとして第1変動演出のいずれかを設定する(ステップS920E)。ここで、背景図柄変動パターンは、変動パターンに応じて設定され、背景図柄や小図柄の変動態様(例えば、変動中にリーチ図柄を仮停止させたり、擬似連を示唆する擬似連図柄を仮停止させたりするといった変動態様)を規定する演出パターンである。第1変動演出は、第1変動パターンに応じて設定され、第1背景図柄表示部91aにおける背景図柄や第1小図柄表示部91bにおける小図柄の変動態様に対応した複数の演出パターンであり、第1非表示演出は、第1変動パターンに応じて設定され、第1背景図柄表示部91aにおける背景図柄や第1小図柄表示部91bにおける小図柄を変動表示させない(非表示の)演出パターンである。
一方、第1変動パターンではない場合(つまり、第2特別図柄についての変動パターンコマンドである場合;ステップS920BのN)には、演出制御用CPU201は、KT状態であるか否かを判定し(ステップS920G)、KT状態ではない場合(ステップS920GのN)には、背景図柄変動パターンとして第2非表示演出を設定する(ステップS920J)。一方、KT状態である場合(ステップS920GのY)には、演出制御用CPU201は、背景図柄および小図柄の停止図柄を決定し(ステップS920H)、背景図柄パターンとして第2変動演出のいずれかを設定する(ステップS920I)。ここで、第2変動演出は、第2変動パターンに応じて設定され、第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄や第2小図柄表示部92bにおける小図柄の変動態様に対応した複数の演出パターンであり、第2非表示演出は、第2変動パターンに応じて設定され、第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄や第2小図柄表示部92bにおける小図柄を変動表示させない(非表示の)演出パターンである。
その後、演出制御用CPU201は、設定された背景図柄変動パターン(ステップS920E、S920F、S920I、920J参照)や、設定された特定表示(ステップS9304、S9308、S9310参照)や、設定された遮蔽演出(ステップS9311参照)等に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS920K)。これにより、後続の処理によって、特別図柄の変動表示に伴って、設定された内容の各種演出が演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)から出力される。
ここで、上述した背景図柄変動開始処理において、特徴的な点を以下に説明する。
第1変動パターンを受信したとき(ステップS920BのY)には、非KT状態でなければ(ステップS920CのN)背景図柄変動パターンとして第1非表示演出が設定されることにより、第1背景図柄表示部91aにおいて背景図柄が表示されず、第1小図柄表示部91bにおいて小図柄が表示されない(ステップS920F)。一方、第2変動パターンを受信したとき(ステップS920BのN)には、KT状態でなければ(ステップS920GのN)背景図柄変動パターンとして第2非表示演出が設定されることにより、第2背景図柄表示部92aにおいて背景図柄が表示されず、第2小図柄表示部92bにおいて小図柄が表示されない(ステップS920F)。このことから、非KT状態(通常状態)では、第1特別図柄の変動表示が行われると当該変動表示に応じて背景図柄および小図柄が変動表示されるが、第2特別図柄の変動表示が行われたとしても当該変動表示に応じて背景図柄および小図柄は表示されないことが分かる。また、KT状態では、第2特別図柄の変動表示が行われると当該変動表示に応じて背景図柄および小図柄が変動表示されるが、第1特別図柄の変動表示が行われたとしても当該変動表示に応じて背景図柄および小図柄は表示されないことが分かる。
また、背景図柄と小図柄とは、それぞれが別々の特別図柄の変動表示に対応して変動表示することはない(例えば、背景図柄が第1特別図柄の変動表示に対応し、小図柄が第2特別図柄の変動表示に対応して別々に変動表示するものではない)。このため、背景図柄と小図柄は互いに同期して変動表示され、違和感のない演出が実現されるとともに、小図柄の変動表示の対象(第1特別図柄または第2特別図柄)が遊技状態に応じて特定されることが分かる。
[画面レイアウト]
次に、上述した図109〜図111のフローチャートに示す処理によって表示される演出表示装置9における画面レイアウト(表示画面)について図112を参照して説明する。図112(1)は、通常状態(低確率/非KT状態)における画面レイアウトの一例を示し、図112(2)は、チャンスタイム(低確率/第1KT状態)における画面レイアウトの一例を示す。
図112(1)に示すように、通常状態(低確率/非KT状態)においては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の左下部の第1保留表示部61において第1保留表示が表示される。具体的には、第1保留表示部61には、第1保留記憶数の最大記憶数(ここでは4)に対応した数の第1保留表示が左右に配列される。また、表示画面の中央下部であって第1保留表示部61の右に隣接して設けられる第1特定表示部61aにおいて第1特定表示が表示される。そして、第1保留記憶に対応した第1特別図柄の変動表示が開始されると、第1保留表示部61に表示される第1保留表示のうち開始される変動表示に対応した保留表示(一番右側の保留表示)が1つ消去されて第1特定表示部61aにシフト(移動)されて第1特定表示として表示され、残りの第1保留表示は、1つずつ右側に向かってシフト(移動)される。なお、第1保留表示部61や第1特定表示部61aは、演出表示装置9の表示画面の何れの位置に配置されてもよく、第1保留表示や第1特定表示はシフトされるのではなく、一度表示が消去されてから別の位置に再表示されるものとしてもよい。
また、図112(1)に示すように、通常状態においては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の左中央部において第1保留記憶数に対応した保留数表示である第1保留記憶数表示71が表示される。なお、第1保留記憶数表示の態様としては、第1保留記憶数を示す数字そのものであってもよいし、第1保留記憶数に応じた数の表示ランプが点灯表示されるものであってもよい。
また、図112(1)に示すように、通常状態においては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の中央部の第1背景図柄表示部91aにおいて、第1特別図柄の変動表示に対応した背景図柄が変動表示され、表示画面の右上部の第1小図柄表示部91bにおいて第1特別図柄の変動表示に対応した小図柄が変動表示される。
図112(2)に示すように、チャンスタイム(低確率/第1KT状態)においては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の左下部の第2保留表示部62において第2保留表示が表示される。具体的には、第2保留表示部62には、第2保留記憶数の最大記憶数(ここでは4)に対応した数の第2保留表示が左右に配列される。また、表示画面の中央下部であって第2保留表示部62の右に隣接して設けられる第2特定表示部62aにおいて第2特定表示が表示される。そして、第2保留記憶に対応した第2特別図柄の変動表示が開始されると、第2保留表示部62に表示される第2保留表示のうち開始される変動表示に対応した保留表示(一番右側の保留表示)が1つ消去されて第2特定表示部62aにシフト(移動)されて第2特定表示として表示され、残りの第2保留表示は、1つずつ右側に向かってシフト(移動)される。なお、第2保留表示部62や第2特定表示部62aは、演出表示装置9の表示画面の何れの位置に配置されてもよく、第2保留表示や第2特定表示はシフトされるのではなく、一度表示が消去されてから別の位置に再表示されるものとしてもよい。
また、図112(2)に示すように、チャンスタイムにおいても、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の左中央部において第1保留記憶数に対応した保留数表示である第1保留記憶数表示71が表示される。その一方で、第2保留記憶数に対応した保留数表示は表示されない。
また、図112(2)に示すように、チャンスタイムにおいては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の中央部の第2背景図柄表示部92aにおいて、第2特別図柄の変動表示に対応した背景図柄が変動表示され、表示画面の右上部の第2小図柄表示部92bにおいて第2特別図柄の変動表示に対応した小図柄が変動表示される。
また、図112(2)に示すように、チャンスタイムにおいては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の右下隅にチャンスタイム終了迄の残回数を示す残回数表示81が表示され、表示画面の左上隅に現在チャンスタイム中であることを示す表示(例えば、「チャンスタイム中」などの文字表示)が行われ、表示画面の上部に、チャンスタイム中(KT状態中)では遊技領域7の右方を狙った発射操作(右打ち)を行うことを遊技者に指示する右打ち表示が行われる。
ここで、図示はしないが、高確率/第1KT状態および高確率/第2KT状態のときの画面レイアウトについて簡単に説明する。高確率/第1KT状態では、図112(2)に示す低確率/第1KT状態のときと同様の画面レイアウトが表示されるが、残回数表示81が表示されない点と、表示画面の左上隅に高確率/第1KT状態であることを示す表示(例えば、「ノーマルラッシュ中」などの文字表示)が行われる点が異なる。高確率/第2KT状態では、図112(2)に示す低確率/第1KT状態のときと同様の画面レイアウトが表示されるが、残回数表示81が表示されない点と、表示画面の左上隅に高確率/第2KT状態であることを示す表示(例えば、「スペシャルラッシュ中」などの文字表示)が行われる点が異なる。
以上のように、通常状態においては、演出表示装置9には、第1保留表示が表示可能であるとともに第1特定表示が表示可能であり、第1特別図柄の変動表示に対応して背景図柄と小図柄が変動表示される。一方、通常状態においては、演出表示装置9には、第2保留表示や第2特定表示は表示されず、第2特別図柄が変動表示しても当該第2特別図柄の変動表示に対応した背景図柄や小図柄は表示されない。また、チャンスタイム中(あるいはKT状態)においては、演出表示装置9には、第2保留表示が表示可能であるとともに第2特定表示が表示可能であり、第2特別図柄の変動表示に対応して背景図柄と小図柄が変動表示される。一方、チャンスタイム中(あるいはKT状態)においては、演出表示装置9には、第1保留表示や第1特定表示は表示されず、第1特別図柄が変動表示しても当該第1特別図柄の変動表示に対応した背景図柄や小図柄は表示されない。このように、通常状態においては、第2特別図柄の変動表示に対応する背景図柄や小図柄の変動表示は行われず、第2保留表示や第2特定表示も表示されないので、通常状態において変動時間の非常に長い(例えば、5分や15分の)第2特別図柄の変動表示が行われたとしても、第2特別図柄の変動表示に対する遊技者の認識度合いを低下させることができ、適切な演出制御を行うことが可能となる。また、チャンスタイム中のようなKT状態においては、通常状態よりも変動時間の短い第2特別図柄の変動表示の結果、単位時間あたりの小当りの発生頻度が高められるため、遊技者は、小当りを発生する契機となる第2特別図柄の変動表示に注目する。このため、KT状態においては、第1特別図柄の変動表示が行われていたとしても、第1特別図柄の変動表示に対応する背景図柄や小図柄の変動表示は行わず、第1保留表示や第1特定表示も行わないことで第1特別図柄の変動表示の認識度合いを低下させ、第2特別図柄の変動表示に対してより注目させることができる。
また、図112(1)、(2)から分かるように、通常状態においては、第1小図柄表示部91bにおいて第1特別図柄の変動表示に応じて小図柄が変動表示され、チャンスタイム中(あるいはKT状態)においては、第2小図柄表示部92bにおいて第2特別図柄の変動表示に応じて小図柄が変動表示される。したがって、通常状態における第1背景図柄表示部91aにおける背景図柄や、チャンスタイム中(あるいはKT状態)における第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄の変動表示が、所定の演出(例えば、リーチ演出等)により非表示(あるいは視認困難)になったとしても、遊技者は、小図柄を確認することで、遊技状態に応じた適切な特別図柄の変動表示を認識することができる。
また、図112(1)、(2)から分かるように、第2保留記憶の数を示す表示は遊技状態にかかわらず表示されない。これは以下の理由による。すなわち、通常状態において第2保留表示は表示されないにもかかわらず、第2保留記憶の数を示す表示を行うと演出の不整合が生じる虞がある。また、チャンスタイム中においては、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になると、第2保留表示は、その表示が制限される(遮蔽演出により遮蔽される、あるいは、非表示に制御される)。このため、例えば、チャンスタイム中に第2保留表示の表示が制限されているにもかかわらず、第2保留記憶の数が表示されると演出の不整合が生じる虞がある。したがって、チャンスタイム中のときには、初めから第2保留記憶の数を表示しないことで、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になって、第2保留表示の表示が制限されたときにも違和感のない演出を実現するようにしている。以上の理由により、遊技状態にかかわらず第2保留記憶の数を示す表示は行われないものとしているが、例えばチャンスタイムとは異なるKT状態(次の大当りまでKT状態が保証されている状態)では、第2保留表示が制限されないので第2保留記憶の数が表示されるものとしてもよい。
また、図112(1)、(2)から分かるように、第1保留記憶の数を示す第1保留記憶数表示71は、遊技状態にかかわらず表示される。これは以下の理由による。すなわち、非KT状態(通常状態)では、第1保留表示の表示が制限されることがないので、通常状態では第1保留記憶数表示71を表示することで遊技者の認識性を確保している。また、KT状態においても第1特別図柄の変動時間は長くない(例えば、10秒以下)ため、KT状態が開始されたときに第1保留記憶が残っていたとしてもすぐに消化され、KT状態においては右打ちが行われるため第1保留記憶が新たに発生することはまれである。このため、KT状態において第1保留記憶数表示71を表示したとしても、その数字は「0」であることが殆どであり、遊技者に対して違和感を覚えさせることも少ない。また、むしろ第1保留記憶数表示71が「0」を示していることを遊技者に認識させることで、右打ち遊技(つまり、第2特別図柄を変動表示させる遊技)であることを認識させ、より右打ち遊技に集中させることが可能となる。以上の理由により、遊技状態にかかわらず第1保留記憶数表示71の表示が行われるものとしているが、KT状態のときには非表示にされるものとしてもよい。
なお、通常状態においては、第2特別図柄の変動表示に対応して第4図柄が変動表示されるものとし、チャンスタイム中のようなKT状態においては、第1特別図柄の変動表示に対応して第4図柄が変動表示されるものとしてもよい。ここで、第4図柄の変動表示は、演出表示装置9の表示画面の一部の領域であって第1小図柄表示部91bや第2小図柄表示部92bよりも小さな領域において、所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。なお、第4図柄が変動表示される領域(第4図柄表示領域)は、演出表示装置9の表示画面とは異なる領域であってもよく、例えば、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するものとしてもよい。このように、第4図柄の変動表示を行うことで、通常状態において第2特別図柄の変動表示に対応した背景図柄や小図柄が表示されない場合や、KT状態において第1特別図柄の変動表示に対応した背景図柄や小図柄が表示されない場合であっても、第4図柄によって第1特別図柄や第2特別図柄の変動状態を確認することができる。また、第4図柄は、背景図柄や小図柄と比較して視認性が低いことから、通常状態においては遊技者に対して第2特別図柄の変動表示に対する認識度合いを低下させることができ、KT状態においては遊技者に対して第1特別図柄の変動表示に対する認識度合いを低下させることができる。
また、演出表示装置9の枠外に第1保留表示や第2保留表示に対応した保留表示ランプ(不図示)を設け、遊技状態にかかわらず、当該保留表示ランプが点灯表示されるものとしてもよい。なお、この保留表示ランプの表示制御は、遊技制御用マイクロコンピュータ560により制御されるものとしてもよいし、演出制御用マイクロコンピュータ200により制御されるものとしてもよい。また、両者のそれぞれによって表示制御される保留表示ランプを別々に設けるものとしてもよい。このように保留表示ランプを別途設けることで、通常状態において第2保留表示が表示されない場合やKT状態において第1保留表示が表示されない場合でも、保留表示ランプによって第1保留記憶数や第2保留記憶数を確認することができる。また、保留表示ランプは、演出表示装置9の枠外に設けられることで第1保留表示部61や第2保留表示部62における保留表示よりも視認性が低いことから、通常状態においては遊技者に対して第2保留表示に対する認識度合いを低下させることができ、KT状態においては遊技者に対して第1保留表示の認識度合いを低下させることができる。
また、上記した変形例Aでは、遊技状態に応じて、第1保留表示または第2保留表示が表示され、遊技状態に応じて第1特定表示または第2特定表示が表示されるため、第1保留表示部61と第2保留表示部62の表示位置は同じ(表示画面の左下部)であるとし、第1特定表示部61aと第2特定表示部62aの表示位置は同じ(表示画面の中央下部)であるとしたが、これらは互いに異なる位置であってもよい。同様に、上記では第1背景図柄表示部91aと第2背景図柄表示部92aの表示位置は同じ(表示画面の中央部)であるとし、第1小図柄表示部91bと第2小図柄表示部92bの表示位置は同じ(表示画面の右上部)であるとしたが、これらは互いに異なる位置であってもよい。また例えば、第1背景図柄表示部91aと第2背景図柄表示部92a(あるいは、第1小図柄表示部91bと第2小図柄表示部92b)の表示位置が同じであっても、それぞれで表示される背景図柄(あるいは小図柄)の表示態様を異ならせることで、第1特別図柄の変動表示に対応するものか、第2特別図柄の変動表示に対応するものかを区別可能であるものとしてもよい。また例えば、第1小図柄表示部91bと第2小図柄表示部92bの表示位置を異なる位置(特に互いに重ならない位置)にする場合には、それぞれの表示位置で小図柄を表示することが可能となる。この場合には、通常状態においては、第2特別図柄の変動表示に応じて第2小図柄表示部92bで小図柄を変動表示してもよい。ただし、この場合には、第2小図柄表示部92bにおける小図柄は第1小図柄表示部91bの小図柄よりも視認性が低いことが好ましい。同様に、チャンスタイム中のようなKT状態においては、第1特別図柄の変動表示に応じて第1小図柄表示部91bで小図柄を変動表示してもよい。ただし、この場合には、第1小図柄表示部91bにおける小図柄は第2小図柄表示部92bの小図柄よりも視認性が低いことが好ましい。
[チャンスタイム中の第2保留表示等の表示制御例]
次に、上述した図109〜図111のフローチャートの処理によって表示されるチャンスタイム中の第2保留表示および第2特定表示の表示制御の一例について図113を参照して説明する。
図113(1)は、チャンスタイム中においてチャンスタイム終了迄の残回数が10回以上のときの演出表示装置9(液晶表示装置)における表示演出の一例を示す。図113(1)に示すように、このときには、第2保留表示部62において第2保留表示が表示されるとともに第2特定表示部62aにおいて第2特定表示が表示される。また、保留予告および特定予告が実行可能であるため、第2保留表示が特別態様に変化可能であるとともに、特定表示も特別態様に変化可能である。なお、チャンスタイム中では、遊技者に右打ちを行わせるように右打ち表示が行われる。
図113(2)は、チャンスタイム中においてチャンスタイム終了迄の残回数が9回〜6回のときの演出表示装置9(液晶表示装置)における表示演出の一例を示す。図113(2)に示すように、このときには、第2保留表示部62において第2保留表示が表示されるとともに第2特定表示部62aにおいて第2特定表示が表示される。しかし、保留予告および特定予告の実行が禁止されるため、第2保留表示は通常態様で表示されるとともに、第2特定表示も通常態様で表示される。
図113(3)は、チャンスタイム中においてチャンスタイム終了迄の残回数が5回以下のときの演出表示装置9(液晶表示装置)における表示演出の一例を示す。図113(3)に示すように、このときには、第2保留表示部62および第2特定表示部62aの表示領域を視認困難に遮蔽する遮蔽演出(ブラックアウト演出)が実行される。これにより、第2保留表示部62における第2保留表示が視認困難になるとともに、第2特定表示部62aにおける第2特定表示が視認困難となる。なお、このブラックアウト演出は、チャンスタイム終了迄の残回数の減少に応じて徐々にブラックアウトする(透過度が低下する)。このため、第2保留表示および第2特定表示を視認困難にするとともに、チャンスタイム終了迄の残回数が減少していることを印象的に示唆することができる。
ところで、図109〜図111のフローチャートからわかるように、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下のとき、第2保留表示の追加表示および第2特定表示は非表示に制御される。したがって、遮蔽演出(ブラックアウト演出)が実行されないものとしても、第2保留表示部62における第2保留表示の追加表示を視認困難(非表示)にするとともに、第2特定表示部62aにおける第2特定表示を視認困難(非表示)にすることができる。また、遮蔽演出(ブラックアウト演出)が実行されるときには、第2保留表示の追加表示および第2特定表示は非表示に制御されずに、図113(2)と同様に表示制御されるものとしてもよい。このようにしても、第2保留表示および第2特定表示は、その上面のレイヤに表示されるブラックアウト演出によって遮蔽されるので、第2保留表示および第2特定表示を視認困難にするとともに、第2保留表示および第2特定表示の表示制御のフローをより簡潔にすることができる。
また、図113(3)に示すように、遮蔽演出によって、第2保留表示および第2特定表示が視認困難に表示制限されるため、第2保留表示がシフト表示される演出(第2保留表示が順次右にシフト表示される演出および第2保留表示が第2特定表示にシフト表示される演出)も同様に制限される(視認困難となる)。なお、遮蔽演出が実行されない場合であっても、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下のときには、既に表示している第2保留表示がある場合には、全ての第2保留表示を非表示に制御するものとし、第2保留表示がシフト表示される演出も非表示に制限されるものとしてもよい。
また、上記では、画面全体を遮蔽する遮蔽演出(ブラックアウト演出)によって、第2保留表示や第2特定表示が遮蔽されることにより視認困難(あるいは非表示)となるものとしたが、例えば、表示画面のレイアウトを変更することによって、第2保留表示や第2特定表示を視認困難(あるいは非表示)にするものとしてもよい。ここで、「表示画面のレイアウトを変更する」とは、演出表示装置9の表示画面において表示される各種表示アイテムの表示位置、表示サイズを変更することを含む概念であり、表示アイテムとは、背景図柄や保留表示等、演出表示装置9に演出として表示されている全ての表示を含む概念である。表示画面のレイアウトの変更としては、例えば、残回数表示81の表示領域を拡張するものとしてもよい。具体的には、残回数表示81の表示領域を左方に拡張することで、第2保留表示が表示される第2保留表示部62および第2特定表示が表示される第2特定表示部62aの表示領域を遮蔽するものとしてもよい。また、表示画面のレイアウトの変更としては、例えば、第2背景図柄表示部92aを下方に拡張することで第2保留表示および第2特定表示を遮蔽するものであってもよい。また、遮蔽演出はブラックアウト演出に限るものではなく、他の表示演出や可動体(可動する演出役物)を用いることで第2保留表示および第2特定表示を遮蔽する演出であってもよい。また、第2保留表示および第2特定表示は、完全に遮蔽されるものではなく、その視認性が低下することによって視認が困難となるものであってもよい。例えば、演出表示装置9において、第2保留表示および第2特定表示の表示位置を変更(例えば、右上隅に変更)し、あるいは、表示サイズを変更する(例えば、縮小表示する)ことにより、視認性を低下させるものとしてもよい。
また、上記したブラックアウト演出は、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になることを条件に開始され、第2保留表示や第2特定表示が視認困難に表示制御されるものとした。しかし、ブラックアウト演出は、チャンスタイム終了迄の残回数が例えば10回以下になることを条件に開始され、残回数が減少することに応じてその透過度が低くなり、残回数が10回〜6回のときには、第2保留表示や第2特定表示が視認可能である一方、残回数が5回に達すると第2保留表示や第2特定表示が視認困難になるものとしてもよい。このようにすると、第2保留表示や第2特定表示が視認困難になる表示制御をより違和感のないものとすることができる。また、遮蔽演出としてブラックアウト演出以外の演出を用いる場合も同様の演出を適用することができる。
図113(4)はチャンスタイムの最終変動(チャンスタイム開始後100回転目)の変動表示が終了したときの演出表示装置9(液晶表示装置)における表示演出の一例を示す。図113(4)に示すように、チャンスタイムの最終変動が終了すると、第2特別図柄の変動表示の結果(例えば、はずれ(または小当り)を示す停止図柄)に対応した背景図柄(例えば、「3」「9」「4」)が停止し、同様に、第2特別図柄の変動表示の結果に対応した小図柄(例えば、「3」「9」「4」)が停止する。なお、背景図柄と小図柄とは、互いに異なる図柄であってもよい。そして、チャンスタイムの終了に伴って、右打ち表示が終了し(非表示となり)、代わって遊技者に左打ちを促す左打ち報知が実行される。なお、図示はしていないが、この最終変動の変動中においては、チャンスタイムが終了することを報知する終了表示(たとえば、「チャンスタイム終了!」という文字表示)が表示されるとともに、第1賞球数カウンタの値にもとづいて、連荘中賞球数表示が表示される。これにより、連荘が終了したこと、およびその間に獲得された全ての賞球数(トータル獲得賞球数)が報知される。また、このとき、初当りからチャンスタイム終了迄の一連の期間における大当りの回数(連荘回数)が併せて報知されるものとしてもよい。
図113(5)は、チャンスタイムが終了した直後(つまり、チャンスタイムが開始されてから101回転目)の通常状態における演出表示装置9(液晶表示装置)における表示演出の一例を示す。図113(5)に示すように、遊技状態が第1KT状態から通常状態に切り替わると、第2保留表示部62における第2保留表示および第2特定表示部62aにおける第2特定表示は非表示に制御され、新たに第2有効始動入賞コマンドが発生しても(つまり、新たな第2始動入賞口14への有効入賞が生じても)第2保留表示および第2特定表示は表示されない。一方、図113(4)に示す左打ち報知に基づいて遊技者が左打ちを行うことによって新たに第1始動入賞コマンドが発生すると(つまり、新たな第1始動入賞口への有効入賞が生じると)第1特定表示部61aにおいて第1特定表示が表示され、第1特別図柄の変動表示に応じて、第1背景図柄表示部91aにおいて背景図柄が変動表示されるとともに、第1小図柄表示部91bにおいて小図柄が変動表示される。これにより、チャンスタイム終了後の101回転目の変動表示の開始が遊技者に認識される。なお、第1特別図柄の変動表示中に新たに第1始動入賞コマンドが発生すると、第1保留記憶数が更新されることにより、第1保留記憶数表示71が更新表示されるとともに、第1保留表示部61における第1保留表示が追加表示される。
ここで、図113を参照して説明したように、チャンスタイム終了迄の残回数に応じて第2保留表示や第2特定表示の表示制御が異なる理由について説明する。図112を参照して説明したように、本変形例Aでは、通常状態(非KT状態)においては第2特別図柄の変動時間が非常に長く(例えば、5分や15分)、また、通常状態では左打ちが推奨されるため、第2特別図柄の変動表示が行われていることを認識させないために第2保留表示や第2特定表示は非表示に制御される。このため、チャンスタイム終了後に通常状態で制御されると、図113(5)を参照して前述したように、第2保留表示や第2特定表示は表示されない。したがって、仮に、チャンスタイムの最終変動(チャンスタイム開始後100回転目)の変動表示が終了するときに第2保留表示が表示されていると、通常状態に切り替わったときに、この第2保留表示が突然非表示に制御されるので、遊技者に違和感を与える可能性がある。また、例えば、チャンスタイムの最終変動の終了時に特別態様に変化している第2保留表示があれば、これが非表示になることで遊技者を落胆させ、あるいは、第2保留表示があったにもかかわらず通常状態ではその演出(背景図柄等)が表示されないことで演出の不整合を引き起こしてしまう可能性がある。しかし、上記したように、この変形例Aでは、チャンスタイムの最終変動が終了する前から(つまり、チャンスタイム終了迄の残回数が5回になってから)第2保留表示や第2特定表示を視認困難に表示制御しているので、第2保留表示や第2特定表示に対する遊技者の認識度合いを低下させ、通常遊技状態に移行したときに第2保留表示や第2特定表示が非表示に制御されても違和感を与えないようにすることができる。また、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になると第2保留表示や第2特定表示を視認困難に表示制御するが、第2特別図柄の変動表示に対応した背景図柄や小図柄は視認可能に表示制御するので、チャンスタイム中に第2特別図柄の変動表示が行われていることも適切に認識させることができる。
ところで、上記した変形例Aでは、チャンスタイム終了迄の残回数が5回以下になることを条件に、第2保留表示や第2特定表示を視認困難に表示制御するものとしているが、残回数が5回以下になることを条件としているのは以下の理由による。すなわち、上記した変形例Aでは、第2保留記憶の最大記憶数が4であるため最大4つの第2保留表示が表示可能であり、第2特別図柄の変動表示中に第2特定表示も表示されるため、第2保留表示および第2特定表示を表示することで最大で5変動分の情報を遊技者に認識させることが可能となる。したがって、チャンスタイム終了迄の残回数が5回に達したときに第2保留表示および第2特定表示を視認困難に表示制御することで、チャンスタイム終了後には、チャンスタイム中に視認されていた第2特定表示や第2保留表示が非表示になるという事態を防止することができる。なお、残回数が5回以下になることを条件とせずに、残回数が5回よりも多い所定回数(例えば10回)以下になることを条件として、第2保留表示や第2特定表示を視認困難に表示制御するものとしてもよい。また、チャンスタイム終了後(通常状態に移行してから)所定回数の変動表示が行われるまで、第2保留表示および第2特定表示を視認困難に表示制御するものとしてもよく、すなわち、KT状態が終了するタイミングを含む前後の期間に亘って、第2保留表示および第2特定表示を視認困難に表示制御するものとしてもよい。
また、上記した変形例Aでは、チャンスタイム終了迄の残回数が9回以下になることを条件に、第2保留表示の保留予告や第2特定表示の特定予告を制限する(実行しない)ものとしているが、残回数が9回以下になることを条件としているのは以下の理由による。すなわち、前述したように、残回数が5回以下になると第2保留表示や第2特定表示が視認困難に表示制御される。したがって、この視認困難に表示制御される第2保留表示や第2特定表示の態様が特別態様に変化していると、遊技者に対して期待感を持たせておきながらその表示が視認困難になり、遊技者の期待感を損ねる可能性があり、あるいは演出の不整合が生じる可能性がある。このため、残回数が9回以下になることを条件に第2保留表示の保留予告を制限することにより、最大保留数である4つめの第2保留表示が4変動後に第2特定表示としてシフト表示され、このとき残回数が5回以下になることで視認困難に制御されても通常態様の第2特定表示が視認困難に表示制御されるに過ぎないため、上記した演出の不整合等を回避することが可能となる。なお、第2保留表示については最大4変動分シフト表示される可能性があることを考慮して残回数が9回以下になることを条件に第2保留表示の保留予告を制限する必要があったが、第2特定表示についてはこのような事情は当てはまらない。このため、第2特定表示については表示が視認困難となる残回数が5回以下になることを条件に特定予告が制限されるものとしてもよい。また、残回数が9回以下になることを条件とせずに、残回数が9回よりも多い所定回数(例えば20回)以下になることを条件として、第2保留表示の保留予告や第2特定表示の特定予告を制限するものとしてもよい。
ところで、KT状態のような単位時間あたりの小当りの発生頻度が高められた特別状態で制御可能な遊技機においては、遊技者は、KT状態が終了して通常状態に移行するときに残存している第2保留記憶に基づいて大当りするか否かの当否結果を確認するために、KT状態終了後には遊技球を発射することなく意図的に遊技機を占拠する場合がある。このような場合には、遊技店においては当該遊技機の稼働が低下してしまうため適切ではない。また、KT状態終了後に残存している第2保留記憶に関する第2保留表示を遊技者に認識可能としてしまうと、長時間(例えば15分の長変動の保留が4つあれば、全て非表示となるまで60分)第2保留表示が表示される不自然な表示状態でKT状態が終了することになる。さらに言えば、残存している第2保留記憶に基づいて大当りするとは限らないにもかかわらず、当該第2保留記憶に基づく変動表示が終了して当否結果が表示されるまで(保留消化されるまで)にある程度(例えば15分)の時間を要するため、遊技者が遊技を終了する機会を逸してしまい、遊技者が遊技を継続すると遊技者に不利益を与えてしまう可能性がある。しかしながら、上記したように、本変形例Aによれば、KT状態終了後には、第2保留表示や第2特定表示が表示されないこと、およびチャンスタイム中から(終了5変動前から)第2保留表示や第2特定表示を視認困難に制御することにより、遊技者に対して、残存している第2保留記憶があることを過度に認識させないようにすることができる。このため、遊技者の意図的な遊技機の占拠を防止することが可能となり、これにより遊技機の稼働の低下を防止することが可能となり、KT状態終了時に違和感のない表示を実現可能となり、遊技者が遊技を終了する機会を逸することを防止することが可能となる。
なお、上記した変形例Aでは、KT状態において第2保留表示や第2特定表示が表示されるものとしたが、第2保留表示や第2特定表示は、遊技状態にかかわらず常に表示されない(あるいは視認困難である)ものとしてもよい。これは、例えば、以下のようなKT当りと非KT当りを所定の割合で有する遊技機の場合に好適である。ここで、KT当りとは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に決定可能な大当りであって、大当り遊技終了後には次に大当りするまでKT状態で制御される大当りのことをいう。また、非KT当りとは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に決定可能な大当りであって、大当り終了後にすぐに通常遊技状態で制御される大当りのことをいう。このようなKT当りと非KT当りとを有する遊技機においては、KT当りに当選した後のKT状態では、遊技の興趣の向上のために第2保留表示を表示することが考えられる。そして、このような遊技状態のときに非KT当りに当選すると、非KT当りを示す第2特別図柄が停止したとき(つまり、大当りが確定したとき)にはKT状態において右打ちを行っていることにより、最大4つの第2保留表示が表示されている可能性が高い。しかし、非KT当りに当選すると、大当り遊技後に通常状態に制御されることで、大当りが確定する前に表示されていた第2保留表示が非表示に制御されてしまう。すると、大当り確定前に例えば特別態様に変化している第2保留表示が非表示になることで遊技者を落胆させ、あるいは、第2保留表示があったにもかかわらず通常状態ではその演出(背景図柄等)が表示されないことで演出の不整合を引き起こしてしまう可能性がある。したがって、このような演出の不整合等を回避するためには、KT状態のときに、非KT当りを示す第2保留記憶よりも後に記憶された第2保留記憶に関する第2保留表示を視認困難に表示制御(例えば非表示)しておくことが好ましい。したがって、例えば、始動入賞時の先読み(第2入賞時判定結果コマンド)に基づいて、非KT当りを示す始動入賞が発生したタイミングで、その後の始動入賞(第2保留記憶)に関する第2保留表示を視認困難に表示制御することが考えられる。しかし、このような先読みに基づく表示制御を行うと、大当りであることを事前に確定示唆してしまうので遊技の興趣性を低減させる虞がある。このため、このような非KT当りを有する遊技機においては、KT状態であっても(遊技状態にかかわらず)第2保留表示は常に表示されない(あるいは視認困難である)ものとすればよい。このようにすることで、KT状態において大当りを事前に確定示唆することなく、非KT当りに当選しても第2保留表示が表示されていないことにより通常遊技状態に移行したときの演出の不整合も回避することができる。
なお、上記した非KT当りを有する遊技機において、例えば、始動入賞時の先読みに基づいて、非KT当りを示す始動入賞が発生したタイミングで、その後の始動入賞(第2保留記憶)に関する第2保留表示を視認困難に表示制御することに加えて、始動入賞時の先読みに基づいて、所定の割合ではずれ(または小当り)を示す始動入賞が発生したタイミングで、その後の始動入賞(第2保留記憶)に関する第2保留表示を所定期間(所定の変動回数)視認困難に表示制御するものとしてもよい。このようにすると、大当りではないときにも所定期間第2保留表示が視認困難に表示制御されることがある(いわゆるガセがある)ので、KT状態において大当りを事前に確定示唆することなく、非KT当りに当選しても第2保留表示が表示されていないことにより通常遊技状態に移行したときの演出の不整合も回避することができる。
また、上記したように、KT当りと非KT当りを有する遊技機においては、遊技状態にかかわらず第2保留表示を視認困難にする表示制御や、先読みに基づいて、非KT当りのときに加えて所定の割合ではずれ(または小当り)のときに所定期間第2保留表示を視認困難にする表示制御を行うことにより演出の不整合を回避できる。そして、これらの表示制御(以下、特定表示制御という)は、KT当りと非KT当りを有する遊技機に限らず、KT当りと、非KT当りに準じた大当り(以下、準非KT当りという)を所定の割合で有する遊技機に適用することもできる。ここで、準非KT当りとは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に決定可能な大当りであって、大当り終了後に所定回数(例えば第2保留記憶の最大数である4回)よりも少ない回数(例えば1回)だけKT状態に制御してから通常遊技状態に移行する大当りのことをいう。このような準非KT当りを所定の割合で有する遊技機では、KT状態で制御されているときに準非KT当りに当選したときには大当り遊技後にKT状態で制御される回数が第2保留記憶数の最大数よりも少ない。このため、KT状態で制御されているときに第2保留表示を表示してしまうと、準非KT当り後のKT状態が終了して通常遊技状態に制御されて第2保留表示が非表示となるときに、準非KT当りを示す第2特別図柄が停止したとき(つまり、大当りが確定したとき)に表示されていた可能性のある最大4つの第2保留表示の一部(後に記憶された保留記憶に関する第2保留表示)が非表示となる虞がある。このため、非KT当りに代え(あるいは加えて)準非KT当りを所定の割合で有する遊技機においても、上記した特定表示制御を行うことで演出の不整合等を回避することができる。
なお、上記ではKT当りは、大当り遊技終了後には次に大当りするまでKT状態で制御される大当りであるとしたが、大当り終了後に所定回数(例えば第2保留記憶の最大数である4回)よりも多い回数(例えば100回)だけKT状態に制御される大当りであるとしてもよい。このようにしても、KT状態のときに非KT当り、または準非KT当りに当選する可能性があるので、同様に、上記した特定表示制御を適用することができる。
また、上記した変形例Aは、所定の割合(65%)で次に大当りするまで高確率状態で制御される遊技機(いわゆるループ機)に適用するものとしたが、いずれの大当りに当選しても大当り遊技後に所定回数の変動表示が終了するまで高確率状態で制御される遊技機(いわゆるST機)に適用してもよい。また、この場合には、高確率状態で制御されるときには同時にKT状態に制御されるものとして、KT状態に制御されるときには、第2特別図柄の変動時間が通常状態よりも短く設定されることにより単位時間あたりの小当りの発生頻度が高められるものとすればよい。この場合も同様に、高確率状態で制御される最終変動の5変動前から第2保留表示や第2特定表示を視認困難に表示制御し、最終変動の9変動前から第2保留表示の保留予告や第2特定表示の特定予告を制限するものとすればよい。
また、高確率状態で制御されているときに、変動毎に低確率状態に移行するかの抽選(転落抽選)を行う遊技機(いわゆる転落抽選タイプの遊技機)や、所定回数の変動表示が終了する迄の所定期間(ST期間)において高確率状態で制御される遊技機(いわゆるSTタイプの遊技機)において、高確率状態で制御されているときには第2KT状態で制御され、低確率状態で制御されているときには非KT状態で制御されるものとしてもよい。このような遊技機において、高確率状態/第2KT状態から、低確率状態/非KT状態(通常状態)に移行する場合において、KT状態(第2KT状態)で制御される最終変動(すなわち、転落抽選タイプでは転落抽選に当選した変動、STタイプではST期間の最終変動)において、第2保留表示を視認困難に制御し、また、第2特定表示を視認困難に制御するものとしてもよい。
また、上記した変形例Aでは、上述したように、通常状態(非KT状態)において第2始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたとしても、第2保留表示や第2特定表示は表示されず、かつ、第2特別図柄の変動表示に応じた背景図柄や小図柄も表示されない(つまり、表示演出が制限される)。しかし、通常状態において第2始動入賞口14への遊技球の入賞が検出されたときには、表示演出を制限するだけではなく、第2始動入賞口14への入賞を狙った右打ちを行わせない報知演出(例えば、左打ち報知)を行うものとしてもよい。このようにすることで、通常状態における第2始動入賞口14への遊技球入賞という事象に対して、第2特別図柄が変動表示される契機であるという遊技者の認識度合いを低下させることで、左打ち報知が行われる(右打ちを行うことが禁止される)契機であるという遊技者の認識度合いを相対的に高めることができる。このため、不正な小当りを狙った右打ちを軽減させることが可能となる。
また、上記した変形例Aにおいて、第1小図柄表示部91bと第2小図柄表示部92bの表示位置を異なる位置(特に互いに重ならない位置)にする場合には、強制はずれのときには、通常状態であっても第2小図柄表示部62bにおいて小図柄を停止表示し、KT状態であっても第1小図柄表示部91bにおいて小図柄を停止表示するものとしてもよい。例えば、通常状態においては第1特別図柄の変動表示に応じて第1小図柄表示部91bにおいて小図柄が変動表示されるが、この第1特別図柄の変動表示が大当り変動であることにより、同時に変動表示されていた第2特別図柄の変動表示が強制はずれにされる場合には、第2特別図柄が停止表示されるときに、第2小図柄表示部92bにおいて強制はずれを示す小図柄が停止表示されるものとしてもよい。同様に、KT状態においては第2特別図柄の変動表示に応じて第2小図柄表示部92bにおいて小図柄が変動表示されるが、この第2特別図柄の変動表示が大当り変動であることにより、同時に変動表示されていた第1特別図柄の変動表示が強制はずれにされる場合には、第1特別図柄が停止表示されるときに、第1小図柄表示部91bにおいて強制はずれを示す小図柄が停止表示されるものとしてもよい。
また、上記した変形例Aにおいて、第1小図柄表示部91bと第2小図柄表示部92bの表示位置を異なる位置(特に互いに重ならない位置)にする場合には、大当りのときには、通常状態であっても第2小図柄表示部92bにおいて小図柄を停止表示するものとしてもよい。例えば、通常状態においては第1特別図柄の変動表示に応じて第1小図柄表示部91bにおいて小図柄が変動表示されるが、同時に変動表示されていた第2特別図柄の変動表示が大当り変動である場合には、第2特別図柄が停止表示されるときに、第2小図柄表示部92bにおいて大当りを示す小図柄が停止表示されるものとしてもよい。また、大当りを示す第2特別図柄の変動表示が行われているときに第1特別図柄の変動表示が開始されたときには、第2小図柄表示部92bにおいて大当りを示す小図柄が停止表示された後に、第1通常指示報知56Aが行われ、または第2通常指示報知56Bが行われることで積極的に大当りであることが報知されるものとすればよい。また、このときには、第1特別図柄の変動が開始されたとしても当該第1特別図柄の変動に関する演出は制限され(例えば、第1特別図柄の変動に応じた背景図柄や小図柄の変動表示は実行されず)、代わりに第2特別図柄の変動表示に応じた演出(大当りを示す特別な演出)が行われるものとしてもよい。一方、第1特別図柄の変動表示が行われることなく第2特別図柄の変動表示(大当り変動)が終了したときには、第2小図柄表示部92bにおいて大当りを示す小図柄が停止表示された後に、第1縮小指示報知56Cが行われ、または第2縮小指示報知56Dが行われることで消極的に大当りであることが報知されるものとすればよい。なお、通常状態において第2特別図柄の変動表示がはずれ(または小当り)変動である場合には、これまで述べてきたとおり、第2小図柄表示92bにおいて小図柄は表示されない(つまり、はずれや小当りの場合には表示演出によっては報知されない)ものとすればよい。
また、上記した変形例Aにおいて、第1小図柄表示部91bと第2小図柄表示部92bの表示位置を異なる位置(特に互いに重ならない位置)にする場合には、大当りのときには、KT状態であっても第1小図柄表示部61bにおいて小図柄を停止表示するものとしてもよい。例えば、KT状態においては第2特別図柄の変動表示に応じて第2小図柄表示部92bにおいて小図柄が変動表示されるが、同時に変動表示されていた第1特別図柄の変動表示が大当り変動である場合には、第1特別図柄が停止表示されるときに、第1小図柄表示部91bにおいて大当りを示す小図柄が停止表示されるものとしてもよい。なお、KT状態においては、遊技者は右打ちを行うことが常であるため、大当りを示す第1特別図柄の変動表示が行われているときには第2特別図柄の変動表示が開始されることが殆どである。そして、このようなときには、第1小図柄表示部91bにおいて大当りを示す小図柄が停止表示された後に、第1通常指示報知56Aが行われ、または第2通常指示報知56Bが行われることで積極的に大当りであることが報知されるものとすればよい。また、このときには、第2特別図柄の変動が開始されたとしても当該第2特別図柄の変動に関する演出は制限され(例えば、第2特別図柄の変動に応じた背景図柄や小図柄の変動表示は実行されず)、代わりに第1特別図柄の変動表示に応じた演出(大当りを示す特別な演出)が行われるものとしてもよい。一方、稀ではあるが、例えばKT状態に制御されたときに誤って第1始動入賞口13に遊技球を入賞させて離席したときのように、第2特別図柄の変動表示が行われることなく第1特別図柄の変動表示(大当り変動)が終了したときには、第1小図柄表示部91bにおいて大当りを示す小図柄が停止表示された後に、第1縮小指示報知56Cが行われ、または第2縮小指示報知56Dが行われることで消極的に大当りであることが報知されるものとしてもよい。あるいは、KT状態においては、遊技者は右打ちを行うのが常であるため、右打ちによって例えば作動ゲート17を遊技球が通過することを契機に第1通常指示報知56Aが行われ、または第2通常指示報知56Bが行われることで積極的に大当りであることが報知されるものとしてもよい。なお、KT状態において第1特別図柄の変動表示がはずれ変動である場合には、これまで述べてきたとおり、第1小図柄表示部91bにおいて小図柄は表示されない(つまり、はずれの場合には表示演出によっては報知されない)ものとすればよい。
また、上記した変形例Aにおいて、ステップS7079の保留予告決定処理では、KT状態(第1KT状態または第2KT状態)の違いについて言及しなかったが、第1KT状態であるか第2KT状態であるかに応じて保留予告決定処理が実行されるものとしてもよい。具体的には、保留予告決定処理において、第1KT状態のときには第2KT状態のときよりも第2保留表示の表示態様が特別態様に変化され易い(つまり、保留予告が行われ易い)ものとしてもよい。これは以下の理由による。すなわち、KT状態のうち第1KT状態では、小当りが発生しやすいものの特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(つまり、小当りにより賞球を得難い)。一方で、KT状態のうち第2KT状態では、小当りが発生しやすく、かつ、特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞しやすい(つまり、小当りにより賞球を得易い)ことで遊技者に利益を与えやすい状態となる。したがって、第2KT状態では、遊技者は小当り(つまり、はずれ)を期待する一方で、第2KT状態が終了する可能性のある大当りに当選することをそれほど期待しない(むしろ、長期間大当りしないこと期待する)。これに対して、第1KT状態では、遊技者は小当りが発生しても賞球を得難いので、小当りではなく大当りを期待する。このため、第1KT状態のときには第2KT状態のときよりも保留予告が行われ易くすることにより、第1KT状態では大当りを期待する遊技者の期待感を高め、第2KT状態では小当りを期待する遊技者の期待感を損ねないようにすることができる。なお、同様の理由で、ステップS9307の特定予告決定処理では、第1KT状態のときには第2KT状態のときよりも第2特定表示の表示態様が特別態様に変化され易い(つまり、特定予告が行われ易い)ものとしてもよい。また、第2特別図柄の変動表示の表示結果として、大当り以外に小当りではないはずれ(通常のはずれ)を所定の割合で有する場合には、第2保留表示や第2特定表示が小当りであることを期待させる態様(例えば、「小」という文字表示)に変化する保留予告や特定予告を行うものとしてもよい。
また、上記した変形例Aでは、図109を参照して説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ200が、チャンスタイム終了迄の残回数を把握し、チャンスタイム終了迄の残回数が9回以下になると保留予告の実行を制限するものとした。しかし、保留予告を制限するか否かは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって判定されるものとしてもよい。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技後に低確率/第1KT状態に制御してからの変動回数をカウントすることで、チャンスタイム終了迄の残回数を把握し、チャンスタイム終了迄の残回数が9回以下になると、第2有効始動入賞が発生したときに送信する第2入賞時判定結果コマンドとして、保留予告を禁止するコマンドを送信するものとすればよい。このようにすれば、第2入賞時判定結果コマンドを受信する演出制御用マイクロコンピュータ200は、チャンスタイム終了迄の残回数を把握することなく、第2入賞時判定結果コマンドにもとづいて保留予告を実行するか禁止するかを判断することができる。また、演出制御用マイクロコンピュータ200は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から所定の保留予告コマンドを受信したときにのみ、保留予告を実行することが可能であるものとし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チャンスタイム終了迄の残回数が9回以下になると、第2有効始動入賞が発生したとしても保留予告コマンドを送信しないものとしてもよい。このようにしても、演出制御用マイクロコンピュータ200は、チャンスタイム終了迄の残回数を把握することなく、保留予告コマンドにもとづいて保留予告を実行するか禁止するかを判断することができる。なお、同様にして、特定予告を制限するか否かは、演出制御用マイクロコンピュータ200ではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって判定されるものとしてもよい。
以上に説明したように、この変形例Aによれば、識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り状態)に制御可能な遊技機であって、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を並行して実行可能な可変表示実行手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)と、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる所定状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、通常状態(本例では、非KT状態)と、当該通常状態よりも第2識別情報の可変表示の実行時間として高い割合で短い変動時間が選択される(本例では、図62参照)ことにより所定状態に制御される頻度が高い特別状態(本例では、KT状態)とに制御可能である状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(本例では、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(本例では、第2保留記憶バッファ)と、第1保留記憶に対応した第1保留表示(本例では、第1保留表示部61における第1保留表示)と、第2保留記憶に対応した第2保留表示(本例では、第2保留表示部62における第2保留表示)とを表示可能な保留表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS707を実行する部分)と、を備え、保留表示手段は、特別状態が終了するタイミングを含む特定期間(本例では、チャンスタイム終了迄残り5変動以下である期間)において、第2保留表示を視認困難とすることが可能である(本例では、図113参照)、こととした。これにより、特別状態で制御可能な遊技機において、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。より具体的には、特別状態が終了する際に、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。なお、特定期間は、特別状態(本例ではKT状態)が終了するタイミングを含む期間であればよく、特別状態が終了する前から終了迄の期間(例えば終了前の5変動)に限らず、特別状態が終了してから(通常状態に移行してから)の所定期間(例えば終了後の5変動)を含むものであってもよい。
例えば、特開2017−86643号公報(従来技術1)や、特開2016−202287号公報(従来技術2)には、所定回数(例えば50回)の高確率状態(特別状態)では、第2識別情報の変動時間を通常状態(低確率状態)よりも短く設定することにより、通常状態よりも小当りの発生頻度を高めた状態で制御可能であることが記載されている。ところで、上記したような特別状態で制御可能な従来技術1、2では、通常状態では第2識別情報の変動時間が比較的長く設定される。具体的には、従来技術1では、180秒〜300秒に設定され、従来技術2では、10時間に設定されている。このように、従来技術1、2に記載されたような、通常状態において第2識別情報の変動時間が長い遊技機では、通常状態において、第2保留記憶に対応した保留表示(第2保留表示)を視認可能とするのは適切ではない。そこで、上記した変形例Aのように構成することで、特別状態で制御可能な遊技機において、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。
また、この変形例Aによれば、第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を行うときに、当該第2識別情報に対応した特定表示(本例では、第2特定表示部62aにおける第2特定表示)を表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS9308,S9310を実行する部分)をさらに備え、上記特定期間(本例では、チャンスタイム終了迄残り5変動以下である期間)以外の期間では、保留表示手段が第2保留表示を表示可能であるとともに特定表示手段が特定表示を表示可能であり、特定期間では、保留表示手段が第2保留表示を視認困難とすることが可能である(本例では、ステップS7081のYである場合にステップS7082を実行しない)とともに特定表示手段が特定表示を視認困難とする(本例では、ステップS9309のYである場合にステップS9310を実行しない)ことが可能である、こととした。これにより、特別状態が終了する際に、第2識別情報に対応した特定表示についても適切な表示制御を実現することができる。
また、この変形例Aによれば、開始条件の成立にもとづいて、有利状態に制御するか否かを決定する事前決定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS65A,S65Bを実行する部分)と、事前決定手段の決定前に、第2保留記憶にもとづいて有利状態となるか否かを判定する特定判定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS312,S215,S216,S322を実行する部分)と、を備え、保留表示手段は、特定判定手段の判定結果に応じて、当該特定判定手段の判定対象となった第2保留記憶に対応した第2保留表示を第1特別態様に変化させる第1態様変化演出(本例では、保留予告)を実行可能であり、特定表示手段は、事前決定手段の決定結果に応じて、当該事前決定手段の決定対象となった第2識別情報に対応した特定表示を第2特別態様に変化させる第2態様変化演出(本例では、特定予告)を実行可能であり、特定期間を含む所定期間(本例では、チャンスタイム終了迄残り9変動以下である期間)では、保留表示手段が第1態様変化演出の実行を制限する(本例では、ステップS7078のYである場合にステップS7079を実行しない)とともに特定表示手段が第2態様変化演出の実行を制限する(本例では、ステップS9306のYである場合にステップS9307を実行しない)、こととした。これにより、第2保留記憶に対応した第2保留表示や第2識別情報に対応した特定表示が視認困難となる特定期間における演出の不整合を回避することができる。
また、この変形例Aによれば、状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(本例では、第1KT状態)と当該第1特別状態よりも有利度合が高い第2特別状態(本例では、第2KT状態)とに制御可能である、こととした。これにより、特別状態における遊技性の単調さを解消することができ、特別状態に制御する場合の遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Aによれば、識別情報の可変表示に対応して、演出図柄(本例では、第1背景図柄表示部91aや第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄)の可変表示と当該演出図柄よりも小さい縮小図柄(本例では、第1小図柄表示部91bや第2小図柄表示部92bにおける小図柄)の可変表示とを実行可能な演出制御手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるS920D,S920E,S920H,S920I,S920Kを実行する部分)を備え、演出制御手段は、通常状態(本例では、非KT状態)において、第1識別情報の可変表示に対応した演出図柄(本例では、第1背景図柄表示部91aにおける背景図柄)の可変表示を実行し、第2識別情報の可変表示に対応した演出図柄(本例では、第2背景図柄表示部92aにおける背景図柄)の可変表示を実行せず(本例では、ステップS920CのYである場合にステップS920Eを実行し、ステップS920GのNである場合にステップS920Jを実行する)、特別状態(本例では、KT状態)において、第2識別情報の可変表示に対応した演出図柄の可変表示を実行し、第1識別情報の可変表示に対応した演出図柄の可変表示を実行せず(本例では、ステップS920GのYである場合にステップS920Iを実行し、ステップS920CのNである場合にステップS920Fを実行する)、通常状態と特別状態のいずれに制御されているかに応じて、第1識別情報と第2識別情報のいずれかの可変表示に対応した縮小図柄(本例では、第1小図柄表示部91bまたは第2小図柄表示部92bにおける小図柄)の可変表示を実行する(本例では、非KT状態であるかKT状態であるかに応じてステップS920DとS920Hのいずれかを実行する)、こととした。これにより、縮小図柄について状態に対応した適切な表示制御を実現することができるとともに、通常状態において遊技者に第2識別情報の可変表示に対する認識度合いを低下させることができる。
また、この変形例Aによれば、保留表示手段は、通常状態(本例では、非KT状態)において、第1保留表示は表示可能であるが、第2保留表示は表示不能である(本例では、ステップS7073のYである場合にステップS7075を実行し、ステップS7077のNである場合にステップS7080やS7082を実行しない)、こととした。これにより、通常状態において第2保留記憶に対応した第2保留表示に対する遊技者の視認性を低下させることができ、第2保留表示について適切な表示制御を実現することができる。
また、この変形例Aによれば、保留表示手段は、通常状態と特別状態のいずれに制御されているかにかかわらず、第1保留記憶の数に対応した第1保留記憶数表示(本例では、第1保留記憶数表示71)を表示し、第2保留記憶の数に対応した第2保留数表示を表示しない(本例では、ステップS7071のYである場合にステップS7072を実行し、ステップS7076のYである場合であってもステップS7072に相当する処理を実行しない)、こととした。これにより、第1保留記憶の数に対する遊技者の認識性を確保しつつ、第2保留記憶の数に対する遊技者の視認性を低下させることができ、第1保留記憶及び第2保留記憶のそれぞれの保留記憶数について適切な表示制御を実現することができる。
また、この変形例Aによれば、遊技媒体(本例では、遊技球)が流下する流下経路のうち所定経路(本例では、遊技領域7の右方)に設けられ、遊技媒体が通過可能な特定領域(本例では、作動ゲート17)と、所定条件(本例では、大当り図柄が停止表示すること)が成立した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である有利状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2501のYである場合にステップS305〜S307,S355〜S357を実行する部分)と、所定条件が成立したことにもとづいて所定経路への遊技媒体の発射を促進する所定促進報知(本例では、第1指示報知)を実行し、該所定促進報知の実行から所定期間(本例では、10秒)が経過した後に特定領域への遊技媒体の発射を促進する特定促進報知(本例では、第2指示報知)を実行可能な促進報知手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS4404,S4405,S4604,S4605を実行する部分)と、をさらに備える、こととした。これにより、演出の煩雑さを抑制しつつ、有利状態に制御する契機を適切に報知することができる。
[変形例B]
以下に、上記した実施の形態の変形例Bについて記載する。この変形例Bでは、主に、KT状態(第1KT状態または第2KT状態)において、遊技者に付与された遊技価値(本例では、獲得賞球数)の表示制御の一例について説明する。なお、以下では、大当り後に第2KT状態で制御される大当り(16R確変大当りまたは突確大当り)に当選してから次に大当りするまでに(つまり、大当り遊技状態と、その後の第2KT状態とを含む期間において)獲得された賞球数をスペシャルラッシュ中出玉(あるいは特定出玉)といい、この特定出玉の表示を特定出玉表示という。また、初めて大当りに当選して大当り遊技状態に制御されてからKT状態が終了する(通常状態に移行する)までの間に獲得された賞球数の総数をトータル出玉(あるいは特別出玉)といい、この特別出玉の表示を特別出玉表示ということがある。特定出玉表示は第2賞球数カウンタの値に基づいて表示され、特別出玉表示は第1賞球数カウンタの値に基づいて表示される。また、この変形例Bにおいては、主として上記した実施の形態と異なる部分について説明し、その他の部分については、特にことわりのない限り、上記した実施の形態と同様の構成および処理であるとしてその説明を省略する。
変形例Bでは、上記した実施の形態とは異なる大当り種別判定テーブルが用いられる。具体的には、図60に記載の大当り種別判定テーブルに代え、図114に記載の大当り種別判定テーブルが用いられる。図114(a)に示すように、この変形例Bでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、35%の確率で「16R確変大当り」と決定され、25%の確率で「2R確変大当り(突確大当り)」と決定され、40%の確率で「16R通常大当り」と決定される。また、図114(b)に示すように、この変形例Bでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、45%の確率で「16R確変大当り」と決定され、15%の確率で「2R確変大当り(突確大当り)」と決定され、40%の確率で「16R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御することで16回のラウンドにおいて特別可変入賞球装置20が所定期間(例えば、遊技球が10個入賞するか、29秒経過するまで)開放され、その大当り遊技状態の終了後に、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態に制御される大当りである。「2R確変大当り(突確大当り)」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御するが、2ラウンドの各ラウンドでは極めて短い時間(例えば、0.1秒間)しか特別可変入賞球装置20が開放されないことにより実質的に賞球を獲得し難い大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態に制御される大当りである。「16R通常大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御することで16回のラウンドにおいて特別可変入賞球装置20が所定期間(例えば、遊技球が10個入賞するか、29秒経過するまで)開放され、その大当り遊技状態の終了後に、100回の変動表示が終了されるまで低確率/第1KT状態に制御される大当りである。なお、低確率/第1KT状態に制御される100回の変動表示が終了した後は、通常状態に移行される。また、低確率/第1KT状態に制御される100回の変動表示が終了する前であっても、次の大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態は終了して大当り遊技状態に移行し、大当り遊技状態の終了後には、大当りの種類に応じた遊技状態に制御される。
また、上記した実施形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、大当りとなる場合以外には全て小当りになるものとしたが、変形例Bでは、図114(c)、(d)に示す小当り判定テーブルが用いられて小当りとするか否かが決定される。具体的には、図114(c)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、100%の確率で「ハズレ」と決定され、「小当り」と決定されず、図114(d)に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、70%の確率で「小当り」と決定され、30%の確率で「ハズレ」と決定される。このように、変形例Bでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、大当りにならない場合に小当りにもならない場合がある。詳細は図122を参照して後述するが、このように変形例Bでは、必ずしも小当りにならないため、連続して小当りが発生するときには、当該事実を報知するための特殊演出(図122に示す小当りコンボ表示86)が行われる。なお、変形例Bにおいて、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には小当りが発生しないものとしているが、第2特別図柄の変動表示を実行する場合よりも低い割合(例えば1%)で小当りが発生するものとしてもよい。このようにしても、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄の変動表示が行われる場合よりも高確率で小当りと決定されるので、第2特別図柄の変動表示の有利度合を第1特別図柄の変動表示よりも高くすることができる。
図115は、変形例Bにおける賞球加算表示処理(図94のステップS657)を示すフローチャートである。詳細は図121を参照して後述するが、変形例Bの賞球加算表示処理が行われることにより、特殊可変入賞球装置22の特殊入賞口24への遊技球の入賞個数に応じて異なる態様の賞球加算表示が行われる。なお、この変形例Bでは、図94のステップS652,S655において、演出制御用CPU201は、特別出玉表示の表示が設定されていれば(後述するステップS976L参照)、加算後の第1賞球数カウンタの値にもとづいて特別出玉表示を更新するとともに、特定出玉表示の表示が設定されていれば(後述するステップS976C,S976G,S976K参照)、加算後の第2賞球数カウンタの値にもとづいて特定出玉表示を更新する。
賞球加算表示処理において、演出制御用CPU201は、受信した特殊入賞口入賞指定コマンドに基づいて、1回の小当り開放期間における何個目の特殊入賞口24への入賞であるかを確認し、これが所定個数(本例では3個)以上であるか否かを判定する(ステップS657A)。なお、1回の小当り開放期間とは、1回小当りに当選することによって制御される小当り遊技状態において特殊入賞口24が開放される期間のことをいう。ここで、この小当り開放期間には、特殊入賞口24が閉鎖された後の所定時間(例えば、0.2秒間)を含むものとしてもよい。これは、特殊入賞口24が閉鎖されてからも特殊入賞口24内に滞留した遊技球が第2カウントスイッチ25aによって検出されるまでに所定時間要することがあるためである。
演出制御用CPU201は、1回の小当り開放期間における3個目以上の特殊入賞口24への入賞である場合(ステップS657AのY)には、賞球加算表示を特別加算態様で表示し(ステップS657B)、1回の小当り開放期間における3個目未満(1個目または2個目)の特殊入賞口24への入賞である場合(ステップS657AのN)には、賞球加算表示を通常加算態様で表示する(ステップS657C)。ここで、賞球加算表示は、特殊入賞口24へ遊技球が1つ入賞したことにより賞球(この場合は「10個」)が獲得されたことを示す表示演出であり、例えば「+10」などの文字表示である(図121に示す賞球加算表示83参照)。また、通常加算態様は、賞球加算表示を例えば黒文字の小サイズで表示する表示態様であり(図121(1)、(2)参照)、特別加算態様は、賞球加算表示を例えば赤文字の中サイズで表示することにより通常加算態様よりも強調表示した表示態様である(図121(3)参照)。なお、通常加算態様と特別加算態様はこれに限るものではなく、特別加算態様は、通常加算態様よりも強調表示されたものであればよい。これにより、1回の小当り開放期間において所定個数(3個)以上の特殊入賞口24への入賞があった場合に、強調された賞球加算表示によってその旨が遊技者に報知される。
なお、図94のステップS658においても、図115に示すステップS657と同様の処理が行われるものとしてもよい。すなわち、1回の小当り開放期間における3個目以上の特殊入賞口24への入賞である場合には、入賞音としてスピーカ27から特別音が出力されるものとし、1回の小当り開放期間における3個目未満の特殊入賞口24への入賞である場合には、入賞音としてスピーカ27から通常音が出力されるものとし、特別音は通常音よりも強調された(例えば音量が大きい、出力時間が長い、より高音である等)音であるものとしてもよい。これにより、1回の小当り開放期間において所定個数(3個)以上の特殊入賞口24への入賞があった場合に、強調された入賞音によってその旨が遊技者に報知される。
なお、図115に示すフローチャートおよび図94に示すフローチャートからわかるように、第2KT状態に制御されているとき(ステップS656のY)には、特殊入賞口24に遊技球が入賞する毎に賞球加算表示が表示され(ステップS657)、また、特定出玉表示が表示されている場合には、賞球加算表示に対応して、第2賞球数カウンタに基づいて特定出玉表示の表示内容も更新される(変形例BのステップS655)。これにより、小当り遊技が行われると相応の賞球を得易い第2KT状態において、小当り遊技状態における遊技球の入賞を強調することができる。その一方で、小当り遊技が行われても賞球を得難い第1KT状態に制御されているとき(ステップS656のN)には、賞球加算表示は表示されない。
図116は、変形例Bにおけるプロセステーブル選択処理(図102のステップS976)を示すフローチャートである。詳細は図117〜図120を参照して後述するが、変形例Bのプロセステーブル選択処理が行われることにより、大当り遊技状態やKT状態において特定出玉表示や特別出玉表示が表示され、2R確変大当り(突確大当り)に当選した場合には、大当り遊技状態に制御されていることに関する報知演出(大当り報知演出)が実行されない一方で、特定出玉表示は継続表示される。なお、この変形例Bでは、図116に示す処理が行われることにより、図102のステップS983の処理が割愛される。
プロセステーブル選択処理において、演出制御用CPU201は、大当り開始指定コマンドを受信したときに第2KT状態に制御されていたか否か(すなわち、第2KT状態に制御されているときに大当りしたか否か)を判定する(ステップS976A)。第2KT状態ではないとき(第1KT状態または非KT状態のとき)に大当りした場合(ステップS976AのN)には、演出制御用CPU201は、大当り開始指定コマンドが16R通常大当りの大当り開始指定コマンドであるか(つまり、16R通常大当りであるか)否かを判定し(ステップS976J)、16R確変大当りまたは2R確変大当り(突確大当り)である場合(ステップS976JのN)には、特定出玉表示(図119に示す特定出玉表示82)の表示を設定する(ステップS976K)。これにより、第2KT状態ではないときに16R確変大当りまたは2R確変大当りに当選すると、特定出玉表示の表示が開始されることになる。なお、特定出玉表示は、第2賞球数カウンタの値に基づいて表示される。一方、16R通常大当りである場合(ステップS976JのY)には、特定出玉表示の表示は設定されず(ステップS976Kの処理は実行されず)、ステップS976Lへ移行する。
第2KT状態のときに大当りした場合(ステップS976AのY)には、演出制御用CPU201は、2R確変大当り(突確大当り)であるか否かを判定し(ステップS976B)、突確大当りである場合(ステップS976BのY)には、表示されている特定出玉表示(図119に示す特定出玉表示82)の表示を継続設定し(ステップS976C)、大当り遊技状態に移行していることを報知する大当り報知演出として非報知タイプの大当り報知演出を設定する(ステップS976D)。なお、第2KT状態に制御されるのは16R確変大当りまたは2R確変大当りに当選したときであるため、第2KT状態のときには特定出玉表示の表示が設定されている(ステップS976Kまたは後述のステップS976G参照)。このため、ステップS976Cでは、既に表示設定されている特定出玉表示が継続して表示設定される。また、ステップS976Dにおいて、非報知タイプの大当り報知演出が設定されると、演出表示装置9で大当り報知演出が実行されず、あるいは、実行されたとしても視認性が低い(例えば、ごく限られた領域で表示される)大当り報知演出が実行される。このため、遊技者には大当り遊技状態に移行していることが演出的に報知されない。
演出制御用CPU201は、突確大当りでない場合(ステップS976BのN)には、16R確変大当りであるか否かを判定し(ステップS976E)、16R確変大当りである場合(ステップS976EのY)には、第2賞球数カウンタをリセットし(ステップS976F)、表示されている特定出玉表示を終了し、新たに特定出玉表示を設定する(ステップS976G)。これにより、新たにカウントが開始される第2賞球数カウンタに基づいて特定出玉表示が示されることになる。なお、リセットされる前の第2賞球数カウンタに基づいて表示されていた特定出玉表示は、終了されるのではなく、履歴表示として記憶管理され、新たに表示される特定出玉表示とは別に表示されるものとしてもよい。このようにすることで、第2KT状態で制御される大当り(16R確変大当りまたは突確大当り)に当選してから次に大当りするまでの間(つまり、1回の大当りによって)獲得された賞球数の履歴を、1回の大当り毎に確認することができる。なお、この履歴表示は、KT状態が終了して通常状態に移行したときにリセットされるものとすればよい。
演出制御用CPU201は、16R通常大当りである場合(ステップS976EのN)には、第2賞球数カウンタをリセットし(ステップS976H)、表示されている特定出玉表示を終了する(ステップS976I)。なお、リセットされる前の第2賞球数カウンタに基づいて表示されていた特定出玉表示は、終了されるのではなく、履歴表示として記憶管理されて表示されるものとしてもよい。
ステップS976G,S976I,S976JのY,S976Kの処理の後には、演出制御用CPU201は、特別出玉表示(図119に示す特別出玉表示85)の表示を設定し(ステップS976L)、大当り遊技状態に移行していることを報知する大当り報知演出として大当りの種類に応じた報知タイプの大当り報知演出を設定する(ステップS976M)。なお、ステップS976Lにおいて、特別出玉表示は、第1賞球数カウンタの値に基づいて表示され、第1賞球数カウンタは、図102のステップS980の処理でリセットされることにより、いわゆる初当りが発生したときにリセットされる。また、ステップS976Mにおいて、報知タイプの大当り報知演出が設定されると、演出表示装置9で大当り報知演出が実行されることにより、遊技者には大当り遊技状態に移行していることが演出的に報知される。
ステップS976D,S976Mの処理の後には、演出制御用CPU201は、設定された大当り報知演出(ステップS976D,S976M)や、設定された特定出玉表示(ステップS976C,S976G,S976I,S976K)や特別出玉表示(ステップS976L)等に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS976N)。これにより、後続の処理によって、設定された内容の各種演出が演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)から出力される。
また、この変形例Bでは、図104に示すステップS9007〜S9010の処理が以下のように修正される。すなわち、変形例Bでは、図116に示す処理で特定出玉表示の表示設定や特別出玉表示の表示設定が行われていれば、その表示設定がそのまま継続される。これにより、大当り遊技状態が終了しても、大当り遊技状態において表示されていた特定出玉表示や特別出玉表示が、大当り遊技後のKT状態において継続的に表示されることになる。なお、このとき、特定出玉表示や特別出玉表示の表示位置や表示サイズなどの表示態様が変更されるものであってもよい。また、特別出玉表示は、通常状態に制御されるときに非表示に設定されるものとすればよい。また、特別出玉表示は、大当り遊技終了時に非表示に設定されることにより、大当り遊技状態では表示され、大当り遊技後のKT状態では表示されないものとしてもよい。
なお、図116に示すフローチャートからわかるように、16R確変大当りや2R確変大当り(突確大当り)に当選して大当り遊技後に第2KT状態に制御されるとき(ステップS976JのN)には、特定出玉表示の表示が設定される(ステップS976K)が、16R通常大当りに当選して大当り遊技後に第1KT状態に制御されるとき(ステップS976JのY)には、特定出玉表示の表示が設定されない。なお、第1KT状態に制御されるときには、特定出玉表示が表示されないのではなく、特定出玉表示が制限されるものとしてもよい。具体的には、第1KT状態に制御されているときには、第2KT状態に制御されているときよりも視認性が低い態様で(例えば、表示サイズが縮小されて)特定出玉表示が表示されるものとしてもよい。あるいは、第1KT状態に制御されているときには、第2KT状態に制御されているときとは異なり、ごく短期間だけ(例えば、1変動のみ)特定出玉表示が表示されるものとしてもよい。
ところで、第2KT状態では、小当り遊技において相応の賞球を得易い状態であるため、遊技者に付与された遊技価値(獲得賞球数)を報知するために、特定出玉表示を表示する(より具体的には、遊技球の入賞に応じて更新表示する)ことで、第2KT状態での獲得賞球数の増加を遊技者に視認可能となる点で興趣を向上できる。その一方で、第1KT状態では、小当り遊技において賞球を得難い状態であるため、打ち出した遊技球の数に比べて獲得可能な賞球数が少なくなることで遊技価値(獲得賞球数)が減少し得る状態である。このため、このような状態において遊技価値を報知するのは適切ではない。したがって、第2KT状態では特定出玉表示が表示されることで、小当りを期待する遊技者の期待感を高め、第1KT状態では特定出玉表示が表示されないことで遊技者を落胆させないようにすることができる。
また、図116に示すフローチャートからわかるように、特別出玉表示の表示設定と特定出玉表示の表示設定は別々に行われる(ステップS976C,S976G,S976I,S976K,S976L)。このため、大当り遊技後のKT状態において特定出玉表示と特別出玉表示を区別して表示することが可能である(後述する図117参照)。
また、図116に示すフローチャートからわかるように、第2KT状態に制御されているときに突確大当りに当選したとき(ステップS976BのY)には大当り報知演出が実行されないことにより、大当り遊技状態に移行したことが遊技者に報知されず(ステップS976D)、突確大当り以外の大当りに当選したときには大当り報知演出が実行されることにより、大当り遊技状態に移行したことが遊技者に報知される(ステップS976M)。また、第2KT状態に制御されているときに突確大当りに当選したときには、特定出玉表示が継続表示される(ステップS976D)。これにより、遊技者に突確大当りに当選したことを気付かせず、前回の大当り(今回の突確大当りの前の大当り)に基づいて第2KT状態が未だ継続されている(つまり、未だ大当りしていない)かの如く見せることができる。
ところで、突確大当りに当選した場合には、特別可変入賞球装置20が短時間開放されるため、これによって突確大当り当選したことを気付かせてしまう可能性もある。このため、突確大当りに当選した場合には、特別可変入賞球装置20に代え、特殊入賞口24が開放されるものとしてもよい。このようにすると、小当りに当選したかの如く見せることができるので、突確大当りに当選したことをより気付かせないようにすることができる。
また、突確大当りに当選したときに大当り信号(大当り信号1または大当り信号2)が外部出力されると、当該大当り信号に基づいて遊技機の外部に設置された大当りカウンタがカウントアップ表示される場合がある。このように大当りカウンタがカウントアップ表示されてしまうと、突確大当りに当選したことを気付かせてしまう可能性がある。このため、第2KT状態においては、突確大当りに当選した場合には大当り信号を外部出力せず、突確大当り以外の大当りに当選した場合に大当り信号を外部出力するものとしてもよい。なお、第1KT状態で制御されているときに突確大当りに当選した場合(ステップS976JのN)には、その後の遊技状態が第1KT状態から第2KT状態に変わるので、大当り報知演出が実行される(ステップS976M)。このため、第1KT状態で制御されているときに大当りした場合には、大当りの種類にかかわらず、大当り信号を外部出力するものとしてもよい。
また、図116に示すフローチャートからわかるように、第2KT状態に制御されているときに表示される特定出玉表示は、突確大当りに当選したときには、その表示が継続され、(ステップS976C)、16R通常大当りに当選したときには、その表示が終了し(ステップS976I)、16R確変大当りに当選したときには、第2賞球数カウンタがリセットされることにより、その表示が新たに開始される(ステップS976G)。したがって、第2KT状態において突確大当りに当選した場合には、特定出玉表示の更新が継続されることにより、第2KT状態が長く継続している(つまり、未だ大当りしていない)かの如く見せることができる。また、第2KT状態では、小当り遊技において相応の賞球を得易い状態であることから、遊技者は第2KT状態が長く続くこと(つまり、大当りしないこと)を期待する。このため、第2KT状態において突確大当りに当選したときには、大当り報知演出を実行せず、かつ、特定出玉表示を継続表示することにより、あたかも第2KT状態が継続している(断続していない)かの如く見せ、実際の大当り確率よりも第2KT状態が長く続く(つまり、長期間大当りしない)ように見せることができる。
[画面レイアウト]
次に、上述した図115、図116等のフローチャートに示す処理によって表示される演出表示装置9における画面レイアウト(表示画面)について図117を参照して説明する。図117(1)は、第1KT状態(低確率状態)における画面レイアウトの一例を示し、図112(2)は、第2KT状態(高確率状態)における画面レイアウトの一例を示す。なお、図115に示す変形例Bの画面レイアウトにおいて、図112に示す変形例Aの画面レイアウトと共通する部分については、同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図117(1)に示すように、低確率/第1KT状態(チャンスタイム)においては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の左上隅に現在チャンスタイム中であることを示す表示(例えば、「チャンスタイム中」などの文字表示)が行われ、その下に、特別出玉表示85(例えば、「TOTAL 2040pt」というトータル出玉を示す文字表示)が表示される。この特別出玉表示85により、初当りから第1KT状態に制御されている現在までに付与された遊技価値(獲得された賞球総数であるトータル出玉)が遊技者に報知される。
図117(2)に示すように、高確率/第2KT状態(スペシャルラッシュ)においては、演出表示装置9(液晶表示装置)には、表示画面の左上隅に現在スペシャルラッシュ中であることを示す表示(例えば、「スペシャルラッシュ中」などの文字表示)が行われ、その下に、特別出玉表示85(例えば、「TOTAL 2040pt」というトータル出玉を示す文字表示)が表示される。この特別出玉表示85により、初当りから第2KT状態に制御されている現在までに付与された遊技価値(獲得された賞球総数であるトータル出玉)が遊技者に報知される。また、表示画面の右下隅には、特定出玉表示82(例えば、「スペシャルラッシュ中 2040pt」というスペシャルラッシュ中出玉を示す文字表示)が表示される。この特定出玉表示82により、第2KT状態で制御される契機となった大当り(16R確変大当りまたは突確大当り)に当選してから次に大当りする(正確には突確大当り以外の大当りに当選する)までに(つまり、大当り遊技状態と、その後の第2KT状態とを含む期間において)獲得された賞球数が遊技者に報知される。
図117(1)、(2)に示すように、第2KT状態では特定出玉表示82が表示されるのに対して、第1KT状態では特定出玉表示82が表示されない。これにより、小当り遊技において相応の賞球を得易い第2KT状態では、特定出玉表示82が表示されることで小当りを期待する遊技者の期待感を高め、小当り遊技において賞球を得難い第1KT状態では、特定出玉表示82が表示されないことで遊技者を落胆させないようにすることができる。また、図117(2)に示すように、第2KT状態では、特別出玉表示85と特定出玉表示82が区別可能に表示される。これにより、遊技者は、特定出玉表示82に注目することで、第2KT状態がどれだけ継続し、その間にどれほどの賞球を獲得できたかを確認することができるとともに、特別出玉表示85に注目することで、今までに獲得されたトータル出玉(賞球総数)も確認することができる。
[特定出玉表示と特別出玉表示の表示制御例]
次に、図118を参照して、特定出玉表示と特別出玉表示の表示制御の一例について説明する。図118(1)は、初当りとして第2KT状態で制御される契機となる16R確変大当りに当選したときのタイムチャートの一例を示し、図118(2)は、第1KT状態で制御される契機となる16R通常大当りに当選したときのタイムチャートの一例を示す。
図118(1)のタイムチャートに示すように、初当りとして(非KT状態において)、16R確変大当りに当選すると、大当り遊技状態において、当該大当り遊技状態に移行していることを報知する大当り報知演出が実行され、その後、第2KT状態に制御される。そして、この第2KT状態に制御されているときに、2R確変大当り(突確大当り)に当選しても大当り遊技状態に移行していることを報知する大当り報知演出は実行されない(非報知である)。そして、その後の第2KT状態に制御されているときに16R通常大当りに当選すると大当り遊技状態において大当り報知演出が実行される。このとき、特定出玉表示は、16R確変大当りの大当り遊技が開始されてから第2KT状態で制御されている間に亘って継続的に更新表示され、突確大当りに当選してもなお継続的に更新表示される(第2賞球数カウンタがリセットされない)。そして、突確大当りではない大当り(16R通常大当り)に当選することで、特定出玉表示の表示が終了し、第2賞球数カウンタがリセットされる。なお、突確大当りではない大当りとして16R確変大当りに当選した場合には、第2賞球数カウンタがリセットされることにより、特定出玉表示のカウント表示が新たに開始される。
これに対して、特別出玉表示は、図118(1)に示すように、初当り(16R確変大当り)してから、第1賞球数カウンタに基づいて継続的に更新表示され、図118(2)に示すように、第1KT状態で制御される契機となる16R通常大当りに当選して、規定回数(100回)の第1KT状態が終了することで、その表示が終了する(第1賞球数カウンタは次の初当りのときにリセットされる)。なお、特別出玉表示は、第1KT状態に制御される最終変動(はずれ変動)において、連荘中の結果表示としても表示される。
次に、図119、図120を参照して、図118に示すタイムチャートに対応して演出表示装置9において表示される表示演出の一例について説明する。図119は、図118(1)に示すタイムチャートに対応して演出表示装置9において表示される表示演出の一例を示し、図120は、図118(2)に示すタイムチャートに対応して演出表示装置9において表示される表示演出の一例を示す。
図119(1)に示すように、初当りとして16R確変大当りに当選すると、大当り遊技状態における大当り報知演出として、例えば特別可変入賞球装置20への遊技球入賞を狙った右打ちを行うことが報知され、大当り遊技状態に移行していることが報知される。また、このときには、初当りしてからカウントが開始される第2賞球数カウンタに基づいて特定出玉表示82(例えば、「2040pt」)が表示されるとともに、初当りしてからカウントが開始される第1賞球数カウンタに基づいて特別出玉表示85(例えば、「2040pt」)が表示される。なお、このときには、特定出玉表示82が示す出玉(獲得賞球数)と、特別出玉表示85が示す出玉は一致する。
図119(2)に示すように、大当り遊技後に、第2KT状態に制御されると、特定出玉表示82は、演出表示装置9(液晶表示装置)の表示画面の右下隅に継続的に表示され、特別出玉表示85は、表示画面の左上隅に継続的に表示される。また、第2KT状態では、右打ちを行うことで第2特別図柄の変動表示が実行され、大当りではない場合に所定の確率(70%)で小当りに当選する。小当りに当選すると、第2背景図柄表示部92aに表示される背景図柄と第2小図柄表示部92bに表示される小図柄が、小当りを示す図柄(例えば、「1」「3」「5」)で停止表示される。なお、小当りを示す図柄としては、通常のはずれ目とは異なる特殊図柄(例えば、絵図柄)が停止表示されるものとしてもよい。
図119(3)に示すように、小当りに当選して小当り遊技状態に制御されているときに、1回の小当り開放期間において特殊入賞口24へ遊技球が1つ入賞すると、遊技球の入賞に応じた入賞演出として、賞球加算表示83(例えば、「+10」の文字表示)が表示される。なお、この賞球加算表示83は、通常加算態様または特別加算態様で表示されるが、詳細については図121を参照して後述する。そして、このとき、第1賞球数カウンタおよび第2賞球数カウンタが更新表示されることにより、賞球加算表示83の表示に対応して、特定出玉表示82および特別出玉表示85の表示内容も更新される(例えば、「2040pt」から「2050pt」に更新表示される)。
このように、第2KT状態では、小当りが発生して小当り開放期間において特殊入賞口24へ遊技球が入賞する毎に賞球加算表示83が表示され、賞球加算表示83が表示されることに対応して、特定出玉表示82および特別出玉表示85の表示内容が更新される。なお、図示はしないが、大当り遊技状態またはKT状態において、更新表示される特別出玉表示85が示す値(第1賞球数カウンタが示すトータル出玉)が既定の目標値(例えば、2500pt、5000pt、7500pt等のように所定間隔毎に設定された目標値)に達したときに、当該事実を報知する到達出玉表示演出(例えば、「2500pt OVER」といった文字表示)が実行される。また、このように、到達出玉表示演出が実行される場合には、KT状態においては特別出玉表示85は表示されないものとしてもよい。なお、第2KT状態のときに小当りに当選して小当り遊技状態に制御されているときには、第2特定表示や第2保留表示が非表示に制御されるものとし、小当り遊技状態であることにより注目させるものとしてもよい。
図119(4)に示すように、第2KT状態に制御されているときに、突確大当りに当選すると、第2背景図柄表示部92aに表示される背景図柄と第2小図柄表示部92bに表示される小図柄は、大当りを示す図柄とは異なる図柄(例えば、「3」「5」「7」のはずれ目)で停止表示される。これにより、突確大当り当選したことは遊技者には報知されない。なお、このとき、大当りを示す図柄とは異なる図柄として小当りを示す図柄(例えば、「1」「3」「5」)が停止表示されるものとしてもよい。このようにすることで、突確大当りではなく小当りに当選したかの如く見せることができる。
図119(5)に示すように、突確大当りに当選して大当り遊技状態に移行しても大当り報知演出は実行されないことにより、突確大当りに当選したことが報知されない。また、このときには、特定出玉表示82はそのまま継続表示される(第2賞球数カウンタはリセットされない)。したがって、あたかも大当りに当選していないかの如く(小当りに当選したか、単なるはずれであったかの如く)見せることができる。なお、この大当り遊技状態において遊技球が特別可変入賞球装置20に入賞した場合には、小当り遊技状態において遊技球が特殊入賞口24に入賞したときに表示される賞球加算表示83と同様の演出が行われるものとすればい。このようにすることで、突確大当りに当選したことをより気付かせないようにすることができる。なお、前述したように、突確大当りに当選した場合には、特別可変入賞球装置20に代え、特殊入賞口24が開放されるものとすることで、より小当りに当選したかの如く見せることができる。
図119(6)に示すように、第2KT状態に制御されているときに、16R通常大当りに当選すると、第2背景図柄表示部92aに表示される背景図柄と第2小図柄表示部92bに表示される小図柄は、大当りを示す図柄(例えば、「6」「6」「6」のぞろ目)で停止表示される。これにより、大当りに当選したことが遊技者に報知される。
図119(7)に示すように、16R通常大当りに当選して大当り遊技状態に移行すると、大当り報知演出として、例えば特別可変入賞球装置20への遊技球入賞を狙った右打ちを行うことが報知され、大当り遊技状態に移行していることが報知される。また、このときには、第2賞球数カウンタがリセットされ、特定出玉表示82の表示が終了する。なお、特別出玉表示85は、第1賞球数カウンタに基づいて更新表示される(例えば、16R通常大当りの大当り遊技中に獲得された賞球数が加算されて「4540pt」が表示される)。
なお、図119(6)において、第2KT状態に制御されているときに、16R確変大当りに当選すると、図119(7A)に示すように、大当り遊技状態に移行して大当り報知演出が実行され、このときには、第2賞球数カウンタがリセットされ、特定出玉表示82の表示が新たに開始される。これにより、第2KT状態に制御される契機となる1回の大当り(正確には、第2KT状態中の突確大当りは含めない)によって獲得された賞球総数は、複数回の大当りに跨らず、1回の大当り毎に表示されることになる。これにより、第2KT状態に制御される契機となる1回の大当り毎にどれだけ賞球を獲得できたか、つまり、第2KT状態がどれだけの期間継続したか(すなわち、どれだけ長い期間大当りしなかったか)を確認することができる。なお、このときには、特定出玉表示82が示す出玉(獲得賞球数)と、特別出玉表示85が示す出玉は一致しなくなる。
なお、前述したように、第2賞球数カウンタがリセットされ、これまで表示されていた特定出玉表示82の表示が終了するときには、終了表示される特定出玉表示82が履歴表示として別表示されるものとしてもよい。また、履歴表示が示す出玉(スペシャルラッシュ中出玉)を不揮発性メモリに所定期間(例えば1週間)記憶するものとし、記憶されている履歴表示に基づいて、今回の履歴表示が示す出玉のランキングを表示するものとしてもよい。なお、特定出玉表示82(履歴表示)のランキングが高いということは、第2KT状態に制御されている期間が長い(小当りに当選した回数が多い)ということになり、すなわち、長期間大当りに当選しなかったことになる(ただし、報知されない突確大当りに当選したことは除く)。このため、特定出玉表示82(履歴表示)のランキングは、いわゆる「ハマり」ランキングということができる。なお、この履歴表示のランキング(あるいは、履歴表示が示す出玉)は、ホール店員の操作に基づいてリセット可能としてもよい。
一方、図120(1)に示すように、16R通常大当りに当選して第1KT状態に制御されると、演出表示装置9(液晶表示装置)の表示画面には、特定出玉表示82は表示されず、表示画面の左上に特別出玉表示85が継続表示される。
図120(2)に示すように、第1KT状態のときにおいても右打ちを行うことで第2特別図柄の変動表示が実行され、大当りではない場合に所定の確率(70%)で小当りに当選する。しかし、第2KT状態では小当りに当選して小当り遊技状態に制御されることで相応の賞球を獲得可能であるのに対して、第1KT状態では小当りに当選して小当り遊技状態に制御されても賞球を獲得し難い。このため、第1KT状態においては、小当りに当選したとしても、小当りであることを報知しない図柄(例えば、通常のはずれ目と同様の態様の図柄「1」「2」「4」)が停止表示される。なお、第1KT状態のときに小当りに当選して小当り遊技状態に制御されているときには、第2特定表示や第2保留表示の表示を継続する(変化させない)ことで小当り遊技状態であることを分かり難くするものとしてもよい。なお、第1KT状態のときにおいて、大当り(突確大当りを含む)に当選した場合には、大当り図柄が停止表示されることにより、大当りしたことが報知される。
図120(3)に示すように、第1KT状態に制御される100回目の最終変動(はずれ変動)では、変動中に、初当りから現在までに獲得されたトータル出玉を示す特別出玉表示85が表示される。これにより、連荘中に獲得された賞球総数が表示される。なお、このとき、連荘回数が併せて表示されるものとしてもよい。そして、図120(4)に示すように、100回転目の最終変動が終了すると、第2特別図柄の変動表示の結果(例えば、はずれ(または小当り)を示す停止図柄)に対応した背景図柄と小図柄(例えば、「1」「4」「9」)が停止し、第1KT状態(チャンスタイム)の終了に伴って、右打ち表示が終了し(非表示となり)、代わって遊技者に左打ちを促す左打ち報知が実行される。
なお、図119、図120で示したように、本変形例Bでは、特別出玉表示85はKT状態(第1KT状態および第2KT状態)において表示されるものとしたが、これに限るものではない。例えば、第2KT状態においては、小当り遊技状態に制御されることで相応の賞球を獲得可能である(つまり、特別出玉表示が加算更新される)ため、特別出玉表示85を表示するが、第1KT状態においては、小当り遊技状態に制御されても賞球を獲得し難い(つまり、特別出玉表示が更新されない)ため、原則として特別出玉表示85を表示せず、100回目の最終変動においてのみ例外的に特別出玉表示85を表示するものとしてもよい。あるいは、第1KT状態においては、視認性の低い態様で特別出玉表示85が表示されるものとしてもよい。すなわち、特別出玉表示85は、第2KT状態では常に表示されるのに対して、第1KT状態では100回目の最終変動においてのみ表示され、あるいは、視認性が低い態様で表示されることにより、その表示が制限されるものとしてもよい。なお、前述したように、特定出玉表示82も、第2KT状態では常に表示されるのに対して、第1KT状態ではその表示が制限される。このため、特別出玉表示85と特定出玉表示82とを含めて、遊技者に付与される遊技価値(獲得賞球数)は、第2KT状態では表示されるのに対して、第1KT状態では制限されるものとすることができる。
[賞球加算表示]
次に、図121を参照して、第2KT状態において表示される賞球数加算表示83の表示態様について説明する。なお、図121では、特別出玉表示85の表示は割愛しているが、実際には、図119(3)に示した場合と同様に表示されているものとする。
図121(1)、(2)に示すように、1回の小当り開放期間において特殊入賞口24へ1個目、2個目の遊技球が入賞すると、それぞれの入賞に対応して賞球数加算表示83が通常加算態様(例えば、黒文字の小サイズ)で表示される。また、図121(3)に示すように、1回の小当り開放期間において特殊入賞口24へ3個目以上の遊技球が入賞すると、それぞれの入賞に対応して賞球数加算表示83が特別加算態様(例えば、赤文字の中サイズ)で表示される。なお、図121(1)〜(3)において、賞球数加算表示83が表示される表示位置は、互いに重ならない(あるいは、一部重なるとしても全ては重ならない)位置であるものとしてもよい。すなわち、1回の小当り開放期間において、何個目の特殊入賞口24への入賞であるかに応じて互いに異なる位置に賞球数加算表示83が表示されるものとしてもよい。このようにすると、特殊入賞口24へ短期間(例えば、1秒間)に連続して例えば3個の遊技球が入賞したとしても、それぞれの遊技球が入賞したことが互いに区別可能に表示されるので、1個の遊技球の入賞に応じた賞球数加算表示83の表示時間を長く(例えば5秒に)設定することも可能となり、より強調した賞球数加算表示を実行可能となる。
ところで、第2KT状態は、小当り遊技において相応の賞球を得易い状態であり、この間に獲得された賞球数は特定出玉表示82として表示されるため、遊技者は、小当りに当選したときにできるだけ多くの遊技球の特殊入賞口24への入賞を期待する。その一方で、1回の小当り開放期間においては、特殊入賞口24は短時間(例えば、0.8秒間)しか開放されないため、多くの遊技球が特殊入賞口24へ入賞することは困難である。このため、1回の小当り開放期間において、所定個数(この場合は3個)以上の遊技球が入賞した場合には、この入賞に対応する賞球加算表示83を強調表示する(特別加算態様で表示する)ことで、そのレア感を演出することにしている。なお、本変形例Bでは、所定個数を3個としたが、これに限るものではなく、1回の小当り開放期間の長さに応じて適宜設定されるものとすればよい。
[小当りコンボ演出]
次に、図122を参照して、第2KT状態において実行される小当りコンボ演出について説明する。ここで、小当りコンボ演出とは、複数回の変動表示に亘って連続して小当りに当選したときに、何回連続して小当りに当選しているかを報知する演出であり、小当りコンボ表示86が表示される演出である。なお、図122では、特別出玉表示85の表示は割愛しているが、実際には、図119(3)に示した場合と同様に表示されているものとする。
図122(1)に示すように、第2KT状態において小当りに当選し、次の変動表示(次変動)においても小当りに当選すると、図122(2)に示すように、演出表示装置9(液晶表示装置)の表示画面の左上に2回連続して小当りに当選していることを報知する小当りコンボ表示86(例えば、「2コンボ中」という文字表示)が表示される。
更に次の変動表示(次々変動)においても小当りに当選すると、図122(3A)に示すように、表示画面の左上に表示されている小当りコンボ表示86が更新表示される(例えば、「3コンボ中」という文字表示に更新表示される)。一方、次々変動において小当りに当選しない場合(通常のハズレの場合)には、小当りコンボ表示86の表示が終了する。
このように、変形例Bでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に必ずしも小当りにならないため、連続して小当りが発生するときには、当該事実を報知するための小当りコンボ表示86が表示されることで、遊技の興趣性が向上する。なお、図122に示す小当りコンボ演出は、以下の処理によって実現するものとすればよい。すなわち、図103に示すステップS990の処理において、連続する小当りであるときにはコンボカウンタをカウントアップし、コンボカウンタに応じた小当りコンボ表示86を表示設定するものとし、図102のステップS996の処理が実行された後に、小当りコンボ表示86が表示されている場合には非表示設定し、コンボカウンタをリセットするものとすればよい。なお、前述してきたように、第1KT状態では、小当りが発生しても当該事実を報知しないので、小当りコンボ表示86は表示されない。
なお、小当りコンボ表示86が表示されているときに大当りしたときには、コンボカウンタをリセットして小当りコンボ表示86を非表示とするものとすればよい。
なお、上記した変形例Bでは、第2KT状態に制御されているときに突確大当り以外の大当りに当選すると第2賞球数カウンタがリセットされることで、特定出玉表示82の更新表示が終了するものとした。すなわち、特定出玉表示82は、第2KT状態に制御される契機となる1回の大当り(正確には、第2KT状態中の突確大当りは含めない)によって獲得された賞球総数を示し、複数回の大当りに跨らず、1回の大当り毎に表示されるものとした。しかし、これに限らず、特定出玉表示82は、複数回の大当りに跨って更新表示されるものとしてもよい。具体的には、特定出玉表示82は、第2KT状態で制御される契機となる大当り(突確大当りまたは16R確変大当り)に当選する限り、継続して更新表示されるものとしてもよい。このようにすると、大当り遊技状態および第2KT状態が継続している間に獲得された賞球数を特定出玉表示82として表示することが可能となる。
また、上記した変形例Bでは、特定出玉表示82は、第2KT状態において突確大当りに当選した場合に継続表示される(第2賞球数カウンタがリセットされない)ものとしたが、これに限るものではない。具体的には、上記した変形例Bにおいて、16R確変大当りは、16R確変大当りAと16R確変大当りBに分類されるものとし、16R確変大当りAに当選した場合には、突確大当りに当選した場合と同様に特定出玉表示82が継続表示される(リセットされない)ものとし、16R確変大当りBに当選した場合には、新たに特定出玉表示82が表示される(一度リセットされる)ものとしてもよい。このように、遊技者に報知されない突確大当りに限らず、遊技者に報知される特定の大当り(16R確変大当りA)のときにも特定出玉表示82が継続表示されるものとしてもよい。このようにすることで、同じ16R確変大当りであっても、どの種類の大当りに当選するかによって、特定出玉表示82の更新態様が異なることになるので、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、上記した変形例Bは、所定の割合(60%)で次に大当りするまで高確率状態で制御される遊技機(いわゆるループ機)に適用するものとしたが、いずれの大当りに当選しても所定回数の変動表示が終了する迄の所定期間(ST期間;例えば100回転)において高確率状態で制御される遊技機(いわゆるST機)に適用してもよい。なお、ST機においても、上記した変形例Bと同様に、大当り遊技後に第2KT状態に制御される大当りとして、実質的に出玉を獲得することが困難な2R確変大当り(突確大当り)と、出玉を獲得することが可能な大当り(例えば、16R確変大当り)とを少なくとも設けるものとすればよい。このようにすると、このST機において、第2KT状態において突確大当りに当選すると、その時点からST期間が開始されるが、突確大当りに当選したことを報知しないことにより、いつST期間が終了するか分かり難くすることが可能となり、あたかもST期間が延長されたかの如く見せることができる。また、このようにST期間が延長されるほど(つまり、突確大当りに当選するほど)、第2KT状態における小当り遊技によって獲得される賞球数が増えるので、いつ終了するか分からないST期間とともに、更新表示(継続表示)される特定出玉表示によって、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上記した変形例Bでは、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。例えば、特定出玉表示82として、AT期間中やART期間中に遊技者に払い出されたメダル数を適用するものとし、特別出玉表示85として、AT期間やART期間を含む所定期間において遊技者に払い出されたメダルの総数を適用するものとしてもよい。
また、上記した変形例Bでは、遊技者に付与された遊技価値として払い出しに係る球数(賞球数)についての表示(特別出玉表示、特定出玉表示)が行われるものとした。しかし、表示される遊技価値は、払出数(賞球数)の表示に限らず、例えば差玉の表示であってもよい。なお、差玉の算出方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。第1の方法としては、打球発射装置の近傍又は遊技球の発射通路中に発射センサを設けて発射された遊技球の数(実発射数)を集計し、合計払出数(賞球数)から実発射数を引くことによって、差玉を算出することができる。第2の方法としては、アウト口と入賞口とのそれぞれの遊技球の通過数を集計してアウト数として算出し、合計払出数(賞球数)からアウト数を引くことによって、差玉を算出することができる。第3の方法としては、アウト口と入賞口とのそれぞれに進入した遊技球が通過する排出通路にアウトセンサを設けてアウトセンサを通過した遊技球の数(アウトセンサ通過数)を集計し、合計払出数(賞球数)からアウトセンサ通過数を引くことによって、差玉を算出することができる。また、本発明をスロット機に適用する場合においても、同様に差玉の表示が行われるものとしてもよく、すなわち、IN(投入メダル数)とOUT(払出メダル数)の差が表示されるものとしてもよい。また、遊技者に付与された遊技価値として、払出数(賞球数)の合計表示と差玉の合計表示とのいずれを表示するかは、遊技者の操作によって切替可能としてもよいし、ホール店員の設定操作によって切替可能としてもよい。
以上に説明したように、この変形例Bによれば、識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、非特別状態(本例では、非KT状態)と、当該非特別状態よりも有利な特別状態(本例では、KT状態)とに制御可能な状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2208A,S2211A,S2209B,S2210B,S2213B,S2214Bを実行する部分)と、付与した遊技価値(本例では、賞球数)に関する特定表示(本例では、特定出玉表示82)を表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS976C,S976G,S976K,S976Lを実行する部分)と、を備え、状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(本例では、第1KT状態)と当該第1特別状態よりも有利な第2特別状態(本例では、第2KT状態)とに制御可能であり、特定表示手段は、第2特別状態に制御されているときには特定表示を表示可能であり、第1特別状態に制御されているときには特定表示を制限可能である(本例では、図117参照)、こととした。これにより、特別状態に制御可能な遊技機において、演出を改善することができ、特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、遊技機の中には、所定状態(小当り遊技状態)に制御される頻度(例えば、単位時間あたりの小当り発生頻度)が通常状態よりも高められた状態(特別状態)で制御可能なものがある。例えば、特開2014−30634号公報(従来技術)には、特別状態(KT状態)において、小当り遊技状態に移行する頻度が通常状態に比べて向上することで遊技者にとって有利な状態となることが記載されている。しかし、渋滞技術に記載の特別状態(KT状態)で制御可能な遊技機では、特別状態において遊技者が獲得した遊技価値(例えば獲賞賞球数)に関する表示が行われるが、このような特別状態における演出は、遊技の興趣を向上させるために更なる改善が求められる。そこで、上記した変形例Bのように構成することで、特別状態で制御可能な遊技機において、演出の改善を実現し、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Bによれば、遊技媒体が進入容易な進入容易状態(本例では、開状態)と、遊技媒体が進入困難な進入困難状態(本例では、閉状態)とに状態を変化可能な可変始動装置(本例では、可変入賞球装置15)と、可変始動装置の下流側に設けられ、遊技媒体が進入可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)と、非特定開放パターンと、当該非特定開放パターンよりも所定可変装置に遊技媒体が流下し易い特定開放パターンとで、可変始動装置の状態を制御可能な可変始動装置制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26Cを実行することにより、図64(1),(2)に示すように、可変入賞球装置15を5.5秒または0.2秒開放状態に制御する部分)と、を備え、第1特別状態に制御されているときは、可変始動装置が非特定開放パターンで制御され易い(本例では、図64(1)に示すように、可変入賞球装置15が5.5秒間開放される)ことにより、所定可変装置に遊技媒体が進入困難な状態となり、第2特別状態で制御されているときは、可変始動装置が特定開放パターンで制御され易い(本例では、図64(2)に示すように、可変入賞球装置15が0.2秒間だけ開放される)ことにより、所定可変装置に遊技媒体が進入容易な状態となる、こととした。これにより、可変始動装置の開放パターンによって特別状態の有利度合を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Bによれば、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を並行して実行可能な可変表示実行手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS26A,S26Bを実行する部分)と、可変表示の変動パターンを選択する変動パターン選択手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS301,S351を実行する部分)と、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、を備え、第2識別情報の可変表示に基づいて特殊状態に制御される割合は、第1識別情報の可変表示に基づいて特殊状態に制御される割合よりも高く(本例では、図114(c),(d)参照)、変動パターン選択手段は、特別状態で制御されているときには、非特別状態で制御されているときよりも、第2識別情報の可変表示の変動パターンとして、特定の変動パターンの変動時間(本例では、図62に示す第2変動パターン♯01の15分)よりも短い変動時間の変動パターン(本例では、図62に示す変動時間が7秒の第2変動パターン♯03)を選択し易い、こととした。これにより、第2識別情報の可変表示の変動パターンの選択割合を変化させることによって、特別状態と非特別状態とで有利度合を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Bによれば、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、特殊状態に制御されているときに遊技媒体が進入可能な所定可変装置(本例では、特殊可変入賞球装置22)と、第2特別状態に制御されている場合に特殊状態に制御されるときに所定可変装置に遊技媒体が進入する毎に、特別演出(本例では、賞球加算表示83)を実行可能な特別演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS657B,S657Cを実行する部分)と、を備え、特定表示手段は、特別演出の実行に対応して、特定表示の表示内容を変更する変更演出(本例では、特定出玉表示82の表示内容を更新すること)を実行可能である、こととした。これにより、特殊状態での所定可変装置への遊技媒体の進入を強調することができ、第2特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Bによれば、遊技者にとって有利であり有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS358〜S360を実行する部分)と、第2特別状態に制御されている場合において、連続する識別情報の可変表示に基づいて連続して特殊状態に制御されるときに、特殊演出(本例では、小当りコンボ表示86)を実行可能な特殊演出実行手段と、を備える、こととした。これにより、特殊状態が連続して発生したことを強調することができ、第2特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Bによれば、特定表示手段は、特定表示(本例では、特定出玉表示82)とは異なる表示であって、有利状態と特別状態とを含む所定期間に対応して付与された遊技価値(本例では、賞球数)に関する特別表示(本例では、特別出玉表示85)を表示可能であり、特別状態に制御されているときに、特定表示と特別表示とを区別して表示可能である(本例では、図119(2)と図120(3)参照)、こととした。これにより、所定期間に対応して付与された遊技価値(本例では、賞球数)を遊技者が把握することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Bによれば、有利状態に制御されることに関する有利報知(本例では、大当り報知演出)を実行可能な有利報知実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるステップS976D,S976Mを実行する部分)を備え、有利状態には、第1有利状態(本例では、16R確変大当り)と、当該第1有利状態よりも有利度合が低い第2有利状態(本例では、突確大当り)とが含まれ、第1有利状態に制御されると、当該第1有利状態の終了後に第2特別状態に制御され、第2有利状態に制御されると、当該第2有利状態の終了後に第2特別状態に制御され、有利報知実行手段は、第2特別状態に制御されているときにおいて、第1有利状態に制御されることに関する有利報知を実行し(本例では、16R確変大当りに基づく大当り報知演出を実行し)、第2特別状態に制御されているときにおいて、第2有利状態に制御されることに関する有利報知の実行を制限する(本例では、突確大当りに基づく大当り報知演出を実行しない)、こととした。これにより、有利状態の種類に応じて有利報知の実行・制限が変化するため、第2特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、この変形例Bによれば、有利状態に制御されることを特定可能な有利状態信号(本例では、大当り信号1、大当り信号2)を外部出力可能な信号出力手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS2015Xおよび第2特別図柄停止処理でステップS2015Xと同様の処理を実行する部分)を備え、信号出力手段は、第2特別状態に制御されている場合に第1有利状態に制御されるときには有利状態信号を外部出力し、第2特別状態に制御されている場合に第2有利状態に制御されるときには有利状態信号を外部出力しない、こととした。これにより、有利報知の内容に整合した有利状態信号を外部出力することができるため、外部出力の内容によって遊技の興趣を低減させることがない。
また、この変形例Bによれば、有利状態には、有利度合が異なる特定有利状態(本例では、16R通常大当り)と特別有利状態(本例では、突確大当り)とが含まれ、特定表示手段は、特別状態に制御されているときに、当該特別状態に対応して付与された遊技価値(本例では、賞球数)に関する特定表示(例えば、特定出玉表示82)を表示し、特別状態に制御されている場合に特定有利状態に制御されるときには特定表示を終了し、特別状態に制御されている場合に特別有利状態に制御されるときには特定表示を継続する(本例では図119(4)〜(7)参照)、こととした。これにより、有利状態の種類に応じて特定表示の継続・終了が変化するため、特別状態における遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態や変形例A、Bでは、低確率/第1KT状態が所定回数(本例では、100回)の変動表示を実行したことにもとづいて終了するように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態(本例では、高確率/第2KT状態)も所定回数(例えば、100回)の変動表示を実行したことにもとづいて終了するように構成してもよい。また、例えば、所定回数の変動表示を実行したことにもとづいて第1KT状態から第2KT状態に移行するように構成してもよく、逆に所定回数の変動表示を実行したことにもとづいて第2KT状態から第1KT状態に移行するように構成してもよい。
また、この実施の形態や変形例A、Bでは、大当りについてのみ複数の大当り種別を設けるように構成する場合を示したが、小当りについても複数の小当り種別を設けるように構成してもよい。この場合、例えば、小当り種別に応じて特殊可変入賞球装置22などの開放時間が異なるように構成したり、小当り種別に応じて開放対象の可変入賞球装置が異なるように構成したりすることによって、小当り種別によって有利度が異なるように構成してもよい。開放対象の可変入賞球装置が異なるように構成する場合、例えば、小当り種別に応じて特別可変入賞球装置20が開放する場合と特殊可変入賞球装置22が開放する場合とがあるように構成してもよいし、小当り用の特殊可変入賞球装置を複数設けるように構成し、小当り種別に応じていずれの特殊可変入賞球装置が開放するかが異なるように構成してもよい。
また、この実施の形態や変形例A、Bでは、主として16R確変大当りの場合に第2KT状態(高確率/第2KT状態)に移行し、6R確変大当りや2R確変大当りの場合に高確率/第1KT状態に移行し、6R通常大当りや2R通常大当りの場合に低確率/第1KT状態に移行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、同じ大当り種別であっても、第1KT状態に移行する場合と第2KT状態に移行する場合との両方があるように構成してもよい。この場合、例えば、同じ6R確変大当りや6R通常大当りであっても、第1KT状態に移行する場合と第2KT状態に移行する場合との両方があるように構成してもよい。
なお、この実施の形態や変形例A、Bでは、内部的にはKT状態に制御するように構成されているのであるが、第1KT状態に制御されている場合には、小当りが発生しやすくなるものの滅多に特殊入賞口24への入賞は発生せず、遊技者から見ると実質的にいわゆる高ベース状態に制御されているのと同様に見える。そのため、いわゆる高ベース状態に制御する遊技機と同様の遊技性を実現でき、遊技者に違和感を与えないようにすることができるとともに、有利度が異なる複数種類のKT状態を実現することができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、上記の実施の形態や変形例A、Bにおいて、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態や変形例A、Bでは、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や背景図柄(演出図柄)、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態や変形例A、Bでは、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態や変形例A、Bでは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図53に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ200に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ200は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態や変形例A、Bでは、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態や変形例A、Bでは、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の実施の形態や変形例A、Bでは、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
(第3実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の第3実施形態を詳細に説明する。第3実施形態では、第1実施形態で説明したように設定値に応じて大当りの当選確率等のパラメータを変更することが可能であり、かつ、第2実施形態で説明したように通常状態よりも小当りになりやすいKT状態に制御可能な遊技機の実施形態について説明する。すなわち、第3実施形態では、第1実施形態で説明した遊技機の構成の少なくとも一部と、第2実施形態で説明した遊技機の構成の少なくとも一部とを組み合わせ、あるいは、これらの組み合わせに他の構成を追加または変更した構成を有する遊技機について説明する。なお、第3実施形態として、設定値に応じて変更される各種パラメータ(具体的には、後述する、大当り確率、小当り確率、普図当り確率、KT状態の特定開放パターン選択割合、第2KT状態の特定開放パターン選択割合、普通図柄変動時間の選択割合、第2変動パターンの選択割合、小当り開放パターンの選択割合、小当りアタッカーの選択割合)に対応して、第1の例から第9の例について説明する。また、第3実施形態の各例では、設定値に応じて変更される各種パラメータについて言及するが、各例において特に言及しない各種パラメータについては設定値に応じては変更されないものとする。
(第1の例;設定値に応じて大当り確率を変更)
まず、図123を参照して第3実施形態の第1の例について説明する。第1の例では、第1実施形態で説明した設定値を変更可能な遊技機として、設定値に応じて大当りの当選確率を変更可能であるが、小当りの当選確率は変更しない遊技機であって、かつ、第2実施形態で説明したKT状態に制御可能な遊技機の構成例について説明する。
第1、第2実施形態で前述したように、大当り判定テーブルは、ランダム1(MR1)と比較される大当り判定値が設定されているテーブルであり、設定されている大当り判定値の数によって、大当りの当選確率(大当り確率)が設定される。具体的には、図123(1)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対して、低確状態においては、設定値が「1」のときには大当り確率が1/200に設定され、設定値が「2」のときには、大当り確率が1/250に設定され、設定値が「3」のときには大当り確率が1/300に設定される。また、高確状態においては、設定値が「1」のときには大当り確率が1/20に設定され、設定値が「2」のときには、大当り確率が1/25に設定され、設定値が「3」のときには大当り確率が1/30に設定される。このように、低確状態および高確状態において、設定値が小さいほど大当り確率が高く、遊技者にとって有利となる。なお、以下では、大当り確率が高い設定値(例えば、設定値「1」)が設定されているときを「高設定」といい、大当り確率が低い設定値(例えば、設定値「3」)が設定されているときを「低設定」という。
同様に、小当り判定テーブルは、設定されている小当り判定値の数によって小当りの当選確率(小当り確率)が設定されたテーブルであり、図123(2)に示すように、低確及び高確状態において、第1特別図柄の変動表示に対しては設定値にかかわらず小当り確率が1/100に設定され、第2特別図柄の変動表示に対しては設定値にかかわらず小当り確率が80/100に設定される。このように、第1の例では、設定値にかかわらず、小当り確率は変化しない。なお、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも小当りに当選し易く設定されているが、これにより、KT状態を通常状態よりも小当りになり易い遊技状態としている。具体的には、第2実施形態で説明したように、通常状態(非KT状態)では、第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間が極端に長いため変動表示の実行頻度が低下する。一方、KT状態では、第2特別図柄の変動表示の変動時間は極端に長くはないため、変動表示の実行頻度は低下せず、第2特別図柄の変動表示が実行され易い。このため、KT状態では、主に第2特別図柄の変動が行われることにより小当りが頻繁に発生し、遊技者に有利な遊技状態となる。また、第2実施形態で前述したように、KT状態は、大当りに当選することを契機に制御され、KT状態中において次の大当りが発生するまで維持可能な遊技状態である。
なお、上記では、設定値として「1」〜「3」の計3個の設定値を設けるものとしたが、これに限定されるものではなく、設定値は、2個または4個以上であってもよい。
また、上記では、高確状態及び低確状態において設定値に応じて大当り確率が異なるものとしたが、いずれか一方の状態においては設定値に応じて大当り確率を変化させ、他方の状態においては設定値に応じて大当り確率を変化させないものとしてもよい。このようにしても、設定値に応じて大当り確率が変化する遊技状態(例えば、高確状態)のときに、KT状態に制御する構成(例えば、高確/第2KT状態)を備える(言い換えれば、KT状態における大当り確率を設定値に応じて異ならせる)ことで、KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができる。
上記したように、第1の例では、高設定のときには、大当り確率が高いため大当りに当選し易いことにより、KT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。しかしながら、高設定のときにはKT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)。反対に、低設定のときには、大当り確率が低いため大当りに当選し難いことにより、KT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことにより、KT状態が継続し易くなる。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第1の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、高確状態や低確状態において大当り確率が設定値に応じて異なるので、次に大当りするまでに要する変動回数の期待値(いわゆる、はまり易さ)が設定値に応じて異なることになるが、小当り確率は変わらない。その結果、大当りするまで継続可能なKT状態で制御される期間(変動回数)の期待値が設定値に応じて異なることになる。したがって、KT状態における有利度合(獲得賞球数の期待値)を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
(第2の例;設定値に応じて大当り確率及び小当り確率を変更)
次に、図124を参照して第3実施形態の第2の例について説明する。第2の例では、第1実施形態で説明した設定値を変更可能な遊技機として、設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率を変更可能な遊技機であって、かつ、第2実施形態で説明したKT状態に制御可能な遊技機の構成例について説明する。
図124(1)に示すように、大当りの当選確率(大当り確率)は、図123(1)を参照して説明したときと同様に、低確状態および高確状態において、設定値が小さいほど大当り確率が高く、遊技者にとって有利となる。一方、図124(2)に示すように、小当りの当選確率(小当り確率)は、低確及び高確状態において、第1特別図柄の変動表示に対しては設定値にかかわらず1/100に設定され、第2特別図柄の変動表示に対しては、設定値が「1」のときには80/100に設定され、設定値が「2」のときには、70/100に設定され、設定値が「3」のときには60/100に設定される。このように、第2特別図柄の変動表示に対しては、設定値が小さいほど(高設定のときに)小当り確率が高く、遊技者にとって有利となる。なお、第2の例では、第2特別図柄の変動表示に対しては設定値に応じて小当り確率を異ならせているが、第1特別図柄の変動表示に対しては設定値にかかわらず小当り確率を同一としている。これは、前述したように、KT状態では主に第2特別図柄の変動が行われることにより小当りが頻繁に発生するため、第1特別図柄の変動表示を考慮しないことによるが、第1特別図柄の変動表示に対しても設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。なお、この場合には、いずれの設定値であっても第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも小当りに当選し易く設定するものとする。
上記したように、第2の例では、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、小当り確率が高いため小当り発生頻度が向上し賞球を獲得し易くなる。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、小当り確率が低いため小当り発生頻度が低下し賞球を獲得し難くなる。したがって、KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第2の例では、高設定のときに小当り確率が高い(小当りし易い)ものとしたが、反対に高設定のときには小当り確率が低い(小当りし難い)ものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、小当り確率が低いため小当り発生頻度が低下し賞球を獲得し難くなる。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、小当り確率が高いため小当り発生頻度が向上し賞球を獲得し易くなる。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第2の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、高確状態や低確状態において大当り確率が設定値に応じて異なるので、次に大当りするまでに要する変動回数の期待値(いわゆる、はまり易さ)が設定値に応じて異なることになり、かつ、小当り確率も設定値に応じて異なる。その結果、大当りするまで継続可能なKT状態で制御される期間(変動回数)の期待値が異なるとともに、KT状態における小当り発生頻度も異なることになる。したがって、KT状態における有利度合(獲得賞球数の期待値)を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
(第3の例;設定値に応じて普図当り確率を変更)
次に、図125を参照して第3実施形態の第3の例について説明する。第3の例では、第1実施形態で説明した設定値を変更可能な遊技機として、設定値に応じて大当りの当選確率及び普通図柄抽選の当選確率を変更可能な遊技機であって、かつ、第2実施形態で説明したKT状態に制御可能な遊技機の構成例について説明する。なお、第3の例において、設定値に応じた大当りの当選確率(大当り確率)及び小当りの当選確率(小当り確率)は、第1の例(図123参照)と同様であり、すなわち、低確状態および高確状態において、設定値が小さいほど大当り確率が高く(高設定であり)、小当り確率は、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも高いが、設定値に応じては変化しないものとする。また、第3の例においては、第2実施形態で説明したように、小当りに当選することによって開放される特殊可変入賞球装置22は、可変入賞球装置15の下流側に配置されているものとし、すなわち、可変入賞球装置15に入賞しなかった遊技球が特殊可変入賞球装置22に入賞可能であるものとする。
第1、第2実施形態で前述したように、普通図柄判定テーブルは、ランダム4(MR4)と比較される普通図柄当り判定値が設定されているテーブルであり、設定されている普通図柄当り判定値の数によって、普通図柄当りの当選確率(普図当り確率)が設定される。具体的には、図125(1)に示すように、通常状態においては、設定値にかかわらず普図当り確率は1/11に設定され、KT状態においては、設定値が「1」のときには普図当り確率は6/11に設定され、設定値が「2」のときには普図当り確率は8/11に設定され、設定値が「3」のときには普図当り確率は10/11に設定される。このように、KT状態において、設定値が小さいほど(高設定のときに)普図当り確率が低いため、可変入賞球装置15が開放され難くなる。なお、いずれの設定値であってもKT状態の方が通常状態よりも普図当り確率が高いため、KT状態の方が通常状態よりも第2特別図柄の変動表示が実行され易く、その結果、小当りが頻繁に発生し、遊技者に有利な遊技状態となる。また、第3の例では、通常状態においては、設定値にかかわらず普図当り確率を同一としているが、通常状態においてもKT状態と同様に設定値に応じて普図当り確率を異ならせるものとしてもよい。また、第3の例では、KT状態の方が通常状態よりも普図当り確率が高いものとしているが、KT状態と通常状態とで普図当り確率は同一である(すなわち、KT状態/非KT状態にかかわらず、設定値に応じてのみ普図当り確率が変わる)ものとしてもよい。このようにしても、前述したように、KT状態では、通常状態のように第2特別図柄の変動表示の時間(変動時間)が極端に長くなることがないので、通常状態に比べて第2特別図柄の変動表示が実行され易い。
上記したように、第3の例では、第1の例と同様に、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、普図当り確率が低いため可変入賞球装置15が開放され難くなることで、その下流側に位置する特殊可変入賞球装置22に遊技球が流下し易く、結果として特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、普図当り確率が高いため可変入賞球装置15が開放され易くなることで、その下流側に位置する特殊可変入賞球装置22に遊技球が流下し難く、結果として特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。したがって、KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第3の例では、高設定のときに普図当り確率が低いものとしたが、反対に高設定のときには普図当り確率が高いものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、普図当り確率が高いため可変入賞球装置15が開放され易くなることで、その下流側に位置する特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、普図当り確率が低いため可変入賞球装置15が開放され難くなることで、その下流側に位置する特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第3の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、KT状態において可変入賞球装置15が開放される割合(普図当り確率)が設定値に応じて異なるので、KT状態において可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、第3の例では、第1の例と同様に、設定値に応じて小当り確率は変化しないものとしたが、第2の例と同様に、設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。このような構成にすることにより、設定値に応じて、第2の例で説明した小当り確率の相違による小当り発生頻度の相違と、第3の例で説明した可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さの相違とが複合されることによってKT状態における賞球の獲得し易さが異なることになる。このため、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣をより向上させることができる。
(第4の例;設定値に応じてKT状態の特定開放パターン選択割合を変更)
次に、図126を参照して第3実施形態の第4の例について説明する。第4の例では、第1実施形態で説明した設定値を変更可能な遊技機として、設定値に応じて大当りの当選確率及び特定開放パターンの選択割合を変更可能な遊技機であって、かつ、第2実施形態で説明したKT状態に制御可能な遊技機の構成例について説明する。なお、第3の例において、設定値に応じた大当りの当選確率(大当り確率)及び小当りの当選確率(小当り確率)は、第1の例(図123参照)と同様であり、すなわち、低確状態および高確状態において、設定値が小さいほど大当り確率が高く(高設定であり)、小当り確率は、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも高いが、設定値に応じては変化しないものとする。また、第4の例においては、第2実施形態で説明したように、小当りに当選することによって開放される特殊可変入賞球装置22は、可変入賞球装置15の下流側に配置されているものとし、すなわち、可変入賞球装置15に入賞しなかった遊技球が特殊可変入賞球装置22に入賞可能であるものとする。
なお、第4の例において、特定開放パターンとは、第2実施形態で説明したように、可変入賞球装置15の開放パターンのうち、可変入賞球装置15の下流側に配置された特殊可変入賞球装置22へ遊技球が流下し易い開放パターンであり、具体的には、図64(2)に示すように、可変入賞球装置15を0.2秒間だけ開放し、3.8秒間閉鎖する(いわゆる、ショート開放の)開放パターンである。この開放パターンにより可変入賞球装置15が開閉制御されると、図64(2)を参照して前述したように、小当りに基づいて特殊可変入賞球装置22が開放されるときには、可変入賞球装置15が閉鎖状態となるため、遊技球が可変入賞球装置15に入賞することなく特殊可変入賞球装置22に流下して入賞可能となる。なお、第2実施形態では、第1KT状態においては、常に図64(1)に示す開放パターン(以下、非特定開放パターンという)で開放されるものとし、第2KT状態においては、常に図64(2)に示す特定開放パターンで可変入賞球装置15が開放されるものとしたが、第4の例では、図126に示す特定開放パターン判定テーブルに規定された選択割合で特定開放パターンが選択されるものとする。
図126に示すように、特定開放パターン判定テーブルは、普通図柄抽選に当選したときに開放される可変入賞球装置15の開放パターンとして、非特定開放パターンと特定開放パターンのうち特定開放パターンを決定する割合を規定するテーブルである。第4の例では、通常状態においては、特定開放パターンの選択割合は、設定値にかかわらず同じ(1/100)であるが、KT状態(第1KT状態及び第2KT状態)においては、特定開放パターンの選択割合は設定値に応じて異なる割合が規定される。具体的には、第1KT状態においては、設定値が「1」のときには特定開放パターンの選択割合が10/100に設定され、設定値が「2」のときには特定開放パターンの選択割合が5/100に設定され、設定値が「3」のときには特定開放パターンの選択割合が1/100に設定される。また、第2KT状態においては、設定値が「1」のときには特定開放パターンの選択割合が90/100に設定され、設定値が「2」のときには特定開放パターンの選択割合が80/100に設定され、設定値が「3」のときには特定開放パターンの選択割合が70/100に設定される。このように、第4の例では、KT状態(第1KT状態及び第2KT状態)において、設定値が小さいほど(高設定のときに)特定開放パターンの選択割合が高いため、可変入賞球装置15の下流側に配置された特殊可変入賞球装置22へ遊技球が流下し易くなる。
なお、第4の例において、いずれの設定値であっても第2KT状態の方が通常状態や第1KT状態よりも特定開放パターンの選択割合が高いため、第2KT状態は、通常状態や第1KT状態に比べて小当りしたときに賞球を獲得し易い、遊技者にとって有利な状態である。また、第4の例では、通常状態においては、設定値にかかわらず特定開放パターンの選択割合を同一としているが、通常状態においても第1KT状態と同様に設定値に応じて特定開放パターンの選択割合を異ならせるものとしてもよい。なお、この場合には、いずれの設定値であっても第2KT状態のときの方が、通常状態及び第1KT状態のときよりも特定開放パターンの選択割合が高いものとする。
また、第4の例では、第2実施形態と同様に、KT状態として第1KT状態と第2KT状態とを有するものとしたが、これらの区別なく通常状態よりも小当りになりやすいKT状態のみを有するものとし、このKT状態において高設定のときに特定開放パターンの選択割合が高くなるものとしてもよい。
上記したように、第4の例では、第1の例と同様に、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、普通図柄抽選に当選したときに開放される可変入賞球装置15の開放パターンとして特定開放パターンが選択され易いため、特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、普通図柄抽選に当選したときに開放される可変入賞球装置15の開放パターンとして特定開放パターンが選択され難いため、特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。したがって、KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第4の例では、高設定のときにKT状態における特定開放パターンの選択割合が高いものとしたが、反対に高設定のときにはKT状態における特定開放パターンの選択割合が低いものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、特定開放パターンの選択割合が低いため特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、特定開放パターンの選択割合が高いため特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第4の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、KT状態において可変入賞球装置15が特定開放パターンで制御される割合が設定値に応じて異なるので、KT状態において可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、第4の例では、第1の例と同様に、設定値に応じて小当り確率は変化しないものとしたが、第2の例と同様に、設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第3の例と同様に、KT状態において設定値に応じて普図当り確率を異ならせるものとしてもよい。このような構成にすることにより、設定値に応じて、第2の例で説明した小当り確率の相違による小当り発生頻度の相違と、第3の例及び第4の例で説明した可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さの相違とが複合されることによってKT状態における賞球の獲得し易さが異なることになる。このため、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣をより向上させることができる。
(第5の例;設定値に応じて第2KT状態の特定開放パターン選択割合を変更)
次に、図127を参照して第3実施形態の第5の例について説明する。第5の例は、第4の例と同様の構成を有するが、第4の例における図126に示す特定開放パターン判定テーブルに代え、図127に示す特定開放パターン判定テーブルが用いられる点が異なる。
図127の特定開放パターンテーブルに示すように、第5の例では、通常状態においては、特定開放パターンの選択割合は設定値にかかわらず同じ(1/100)であり、同様に、第1KT状態においても、特定開放パターンの選択割合は設定値にかかわらず同じ(10/100)である。一方、第2KT状態においては、設定値が「1」のときには特定開放パターンの選択割合が90/100に設定され、設定値が「2」のときには特定開放パターンの選択割合が80/100に設定され、設定値が「3」のときには特定開放パターンの選択割合が70/100に設定される。このように、第5の例では、第2KT状態のときには、設定値が小さいほど(高設定のときに)特定開放パターンの選択割合が高いため、可変入賞球装置15の下流側に配置された特殊可変入賞球装置22へ遊技球が流下し易くなる。一方、第1KT状態のときには、設定値にかかわらず特定開放パターンの選択割合は一定である。
なお、第5の例において、いずれの設定値であっても第2KT状態の方が通常状態や第1KT状態よりも特定開放パターンの選択割合が高いため、第2KT状態は、通常状態や第1KT状態に比べて小当りしたときに賞球を獲得し易い、遊技者にとって有利な状態である。このため、第5の例では、第4の例とは異なり、同じKT状態であっても遊技者にとって有利な第2KT状態のときにのみ、設定値に応じて特定開放パターンの選択割合が異なるものであり、第2KT状態では高設定のときに特定開放パターンの選択割合が高くなるものである。また、第5の例では、第1KT状態の方が通常状態よりも特定開放パターンの選択割合が高いものとし、第1KT状態において通常状態に対する有利性を備えるものとしたが、通常状態と第1KT状態において特定開放パターンの選択割合は同一(例えば、ともに1/100)であるものとしてもよい。
上記したように、第5の例では、第1の例と同様に、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、KT状態のうち第2KT状態に制御されているときに可変入賞球装置15の開放パターンとして特定開放パターンが選択され易いため、第2KT状態のときには特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、KT状態のうち第2KT状態に制御されているときに可変入賞球装置15の開放パターンとして特定開放パターンが選択され難いため、第2KT状態のときには特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。したがって、KT状態のうち有利な第2KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第5の例では、高設定のときに第2KT状態における特定開放パターンの選択割合が高いものとしたが、反対に高設定のときには第2KT状態における特定開放パターンの選択割合が低いものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、KT状態のうち第2KT状態に制御されているときに特定開放パターンの選択割合が低いため特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、KT状態のうち第2KT状態に制御されているときに特定開放パターンの選択割合が高いため特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態のうち有利な第2KT状態に制御されるときの有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第5の例によれば、異なるKT状態(第1KT、第2KT状態)に制御可能な遊技機において、有利な第2KT状態において可変入賞球装置15が特定開放パターンで制御される割合が設定値に応じて異なるので、第2KT状態において可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、KT状態のうち、有利な第2KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、第5の例では、第1の例と同様に、設定値に応じて小当り確率は変化しないものとしたが、第2の例と同様に、設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第3の例と同様に、KT状態において設定値に応じて普図当り確率を異ならせるものとしてもよい。このような構成にすることにより、設定値に応じて、第2の例で説明した小当り確率の相違による小当り発生頻度の相違と、第3の例及び第5の例で説明した可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さの相違とが複合されることによって第2KT状態における賞球の獲得し易さが異なることになる。このため、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣をより向上させることができる。
(第6の例;設定値に応じて普通図柄変動時間の選択割合を変更)
次に、図128を参照して第3実施形態の第6の例について説明する。第6の例では、第1実施形態で説明した設定値を変更可能な遊技機として、設定値に応じて大当りの当選確率及び普通図柄変動時間の選択割合を変更可能な遊技機であって、かつ、第2実施形態で説明したKT状態に制御可能な遊技機の構成例について説明する。なお、第6の例において、設定値に応じた大当りの当選確率(大当り確率)及び小当りの当選確率(小当り確率)は、第1の例(図123参照)と同様であり、すなわち、低確状態および高確状態において、設定値が小さいほど大当り確率が高く(高設定であり)、小当り確率は、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも高いが、設定値に応じては変化しないものとする。また、第6の例においては、第2実施形態で説明したように、小当りに当選することによって開放される特殊可変入賞球装置22は、可変入賞球装置15の下流側に配置されているものとし、すなわち、可変入賞球装置15に入賞しなかった遊技球が特殊可変入賞球装置22に入賞可能であるものとする。また、第2実施形態では、第1KT状態においては、普通図柄変動時間として常に0.2秒が設定されるものとし、通常状態または第2KT状態においては、普通図柄変動時間として常に1.0秒が設定されるものとしたが、第6の例では、図128に示す普通図柄変動時間選択テーブルに規定された割合でそれぞれの普通図柄変動時間が選択されるものとする。
図128に示すように、普通図柄変動時間選択テーブルは、普通図柄の変動表示が実行されるときに、その変動時間として、通常変動時間(1.0秒)と短変動時間(0.2秒)のいずれにするかを決定する割合を規定するテーブルである。第6の例では、通常状態においては、普通図柄変動時間の選択割合は設定値にかかわらず同じ(短変動時間が10%、通常変動時間が90%)であり、同様に、第1KT状態においても、普通図柄変動時間の選択割合は設定値にかかわらず同じ(短変動時間が99%、通常変動時間が1%)である。一方、第2KT状態においては、設定値が「1」のときには普通図柄変動時間の選択割合は通常変動時間が99%(短変動時間が1%)に設定され、設定値が「2」のときには普通図柄変動時間の選択割合は通常変動時間が95%(短変動時間が5%)に設定され、設定値が「3」のときには普通図柄変動時間の選択割合は通常変動時間が90%(短変動時間が10%)に設定される。ところで、普通図柄変動時間は、可変入賞球装置15が開放状態に制御される前の時間(言い換えれば、閉鎖されている時間)と言える。したがって、普通図柄変動時間として短変動時間よりも通常変動時間が選択される割合が高くなると、可変入賞装置15が閉鎖されてる時間が長くなり易く、すなわち、可変入賞装置15への遊技球の入賞率が低くなり、したがって、可変入賞球装置15の下流側に配置された特殊可変入賞球装置22へ遊技球が流下し易くなる。このため、第2KT状態において、設定値が小さいほど(高設定のときに)普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が高くなることにより、可変入賞球装置15の下流側に配置された特殊可変入賞球装置22へ遊技球が流下し易くなる。
なお、第6の例において、第1KT状態においては、設定値にかかわらず普通図柄変動時間の選択割合を同一としているが、第1KT状態においても第2KT状態と同様に、設定値が小さいほど(高設定のときに)普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が高くなるものとしてもよい。このようにすることで、第1KT状態と第2KT状態の区別なく、KT状態に制御されているときには、設定値が小さいほど(高設定のときに)普通図柄変動時間として通常変動時間の選択割合が高くなるようにする(つまり、特殊可変入賞球装置22へ遊技球が流下し易くする)ことができる。また、通常状態においても、設定値に応じて普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が異なるものとしてもよい。なお、これらの場合には、いずれの設定値であっても第2KT状態のときの方が、第1KT状態または通常状態のときよりも普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が高くなるようにすればよい。このようにすることで、第2KT状態は、第1KT状態や通常状態に比べて特殊可変入賞球装置22へ遊技球が流下し易い(すなわち、小当りしたときに賞球を獲得し易い)、遊技者にとって有利な状態とすることができる。
なお、上記では、普通図柄変動時間として、「0.2秒」または「1.0秒」が設定されるものとしたが、これに限定されるものではなく、普通図柄変動時間は、3個以上の異なる値が設定されるものとしてもよい。また、上記では、複数の普通図柄変動時間のうち、それぞれの選択割合が設定値に応じて異なるものとしたが、選択割合ではなく、普通図柄変動時間そのものの値が設定値に応じて異なるものとしてもよい。例えば、普通図柄変動時間として、高設定のときには例えば1.2秒が設定され、低設定のときには高設定のときよりも短い、例えば0.8秒が設定されるものとしてもよい。
上記したように、第6の例では、第1の例と同様に、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が高くなることにより、可変入賞装置15が閉鎖されてる時間が長くなり易く、特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が低くなることにより、可変入賞装置15が閉鎖されてる時間が長くなり難く、特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。したがって、KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第6の例では、高設定のときにKT状態において普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が高くなるものとしたが、反対に高設定のときにはKT状態において普通図柄変動時間として通常変動時間が選択される割合が低くなるものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、通常変動時間の選択割合が低くなるため特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し難くなる(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、通常変動時間の選択割合が高くなるため特殊可変入賞球装置22に遊技球が入賞し易くなる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第6の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、KT状態において可変入賞球装置15が開放されるまでの時間(普通図柄変動時間)の選択割合が設定値に応じて異なるので、KT状態において可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、第6の例では、第1の例と同様に、設定値に応じて小当り確率は変化しないものとしたが、第2の例と同様に、設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第3の例と同様に、KT状態において設定値に応じて普図当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第4の例や第5の例と同様に、KT状態(または第2KT状態)において設定値に応じて特定開放パターンの選択割合を異ならせるものとしてもよい。このような構成にすることにより、設定値に応じて、第2の例で説明した小当り確率の相違による小当り発生頻度の相違と、第3の例〜第6の例で説明した可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さの相違とが複合されることによってKT状態(または第2KT状態)における賞球の獲得し易さが異なることになる。このため、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣をより向上させることができる。
(第7の例;設定値に応じて第2変動パターンの選択割合を変更)
次に、図129を参照して第3実施形態の第7の例について説明する。第7の例では、第1実施形態で説明した設定値を変更可能な遊技機として、設定値に応じて大当りの当選確率及び第2変動パターンの選択割合を変更可能な遊技機であって、かつ、第2実施形態で説明したKT状態に制御可能な遊技機の構成例について説明する。なお、第7の例において、設定値に応じた大当りの当選確率(大当り確率)及び小当りの当選確率(小当り確率)は、第1の例(図123参照)と同様であり、すなわち、低確状態および高確状態において、設定値が小さいほど大当り確率が高く(高設定であり)、小当り確率は、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも高いが、設定値に応じては変化しないものとする。また、第2実施形態では、第2特別図柄の変動パターンである第2変動パターンとして、図62、図63に示す種々の変動パターンを有するものとしたが、第7の例では、説明を簡略化するために、高確率/第2KT状態においては、図129に示す第2変動パターン選択テーブルに基づいて、第2変動パターンA1、B1、A2、B2、Cのいずれかが選択されるものとする。
図129に示すように、高確率/第2KT状態における第2変動パターン判定テーブルは、第2特別図柄の変動表示の結果が小当りであるか、はずれであるか、大当りであるかに応じて、第2変動パターンを規定するテーブルである。具体的には、第2特別図柄の変動表示の結果が小当りである場合には、第2変動パターンA1が決定されて1.5秒の極めて短い第2特別図柄の変動表示(短縮変動)が実行されるか、第2変動パターンB1が決定されて20秒の第2特別図柄の変動表示(通常変動)が実行される。また、第2特別図柄の変動表示の結果がはずれである場合には、第2変動パターンA2が決定されて1.5秒の極めて短い第2特別図柄の変動表示(短縮変動)が実行されるか、第2変動パターンB2が決定されて20秒の第2特別図柄の変動表示(通常変動)が実行される。また、第2特別図柄の変動表示の結果が大当りである場合には、第2変動パターンCが決定されて2分の第2特別図柄の変動表示(大当り変動)が実行される。
第7の例では、図129に示すように、高確率/第2KT状態においては、第2特別図柄の変動表示の結果が小当りである場合には、設定値が「1」のときには、第2変動パターンとして90%の割合で短縮変動(第2変動パターンA1)が設定され、設定値が「2」のときには、第2変動パターンとして80%の割合で短縮変動(第2変動パターンA1)が設定され、設定値が「3」のときには、第2変動パターンとして70%の割合で短縮変動(第2変動パターンA1)が設定される。このように、第6の例では、高確率/第2KT状態において、第2特別図柄の変動表示の結果が小当りである場合には、設定値が小さいほど(高設定のときに)第2変動パターンとして短縮変動の選択割合が高くなる。また、高確率/第2KT状態において、第2特別図柄の変動表示の結果がはずれである場合にも、小当りである場合と同様に、設定値が小さいほど(高設定のときに)第2変動パターンとして短縮変動(第2変動パターンA2)の選択割合が高くなる。このため、第2特別図柄の変動表示がはずれまたは小当りのとき(つまり、大当りではないとき)には、設定値が小さいほど(高設定のときに)単位時間(例えば、1分)あたりに実行される第2特別図柄の変動回数を増やすことができ、結果として、単位時間あたりの小当りの発生割合(小当りの発生頻度)を高めることが可能となる。なお、第2特別図柄の変動表示の結果がはずれである場合には、設定値にかかわらず、短縮変動の選択割合は同じであるものとしてもよい。このようにしても、第2特別図柄の変動表示の結果が小当りである場合には、高設定のときに短縮変動が選択され易いので、全体として高設定のときに小当りの発生頻度を高めることができる。
なお、上記では、説明の簡略化のために、第2変動パターンとして、第2変動パターンA1、B1、A2、B2、Cのいずれかが選択されるものとしたが、これに限定されるものではなく、さらに複数種類の変動パターンが選択可能であるものとしてもよい。また、上記では、複数の第2変動パターン(変動時間)のそれぞれの選択割合が設定値に応じて異なるものとしたが、選択割合ではなく、第2変動パターンそのもの(つまり、変動時間の値)が設定値に応じて異なるものとしてもよい。例えば、はずれまたは小当りの第2変動パターンの変動時間として、高設定のときには例えば1.5秒が設定され、低設定のときには高設定のときよりも長い、例えば3.0秒が設定されるものとしてもよい。
また、上記では、高確/第2KT状態における第2変動パターンの選択割合について説明したが、低確/第1KT状態や高確/第1KT状態における第2変動パターンの選択割合も同様に設定されるものとしてもよい。具体的には、低確/第1KT状態や高確/第1KT状態のときにおいても、設定値が小さいほど(高設定のときに)はずれまたは小当りの第2変動パターンとして短縮変動(通常変動よりも相対的に変動時間が短い変動)の選択割合が高くなるものとすればよい。このようにすることで、第1KT状態と第2KT状態の区別なく、KT状態に制御されているときには、設定値が小さいほど(高設定のときに)第2変動パターンとして短縮変動の選択割合が高くなるようにする(つまり、単位時間あたりの小当りの発生頻度を高める)ことができる。
上記したように、第7の例では、第1の例と同様に、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、はずれまたは小当りの第2変動パターンとして短縮変動の選択割合が高くなることにより、単位時間あたりの小当りの発生頻度が高められる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、はずれまたは小当りの第2変動パターンとして短縮変動の選択割合が低くなることにより、単位時間あたりの小当りの発生頻度が低下する(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。したがって、KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第7の例では、高設定のときにKT状態(例えば、第2KT状態)においてはずれまたは小当りの第2変動パターンとして短縮変動の選択割合が高くなるものとしたが、反対に高設定のときにはKT状態においてはずれまたは小当りの第2変動パターンとして短縮変動の選択割合が低くなるものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、短縮変動の選択割合が低くなるため単位時間あたりの小当りの発生頻度が低下する(小当りによる賞球を獲得し難くなる)。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、短縮変動の選択割合が高くなるため単位時間あたりの小当りの発生頻度が高められる(小当りによる賞球を獲得し易くなる)。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第7の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、KT状態において短縮変動(特定の第2変動パターン)が選択される割合が設定値に応じて異なるので、1回の変動表示が終了する迄の時間が異なり、その結果、単位時間当りの小当りの発生頻度も異なることになる。したがって、KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、第7の例では、第1の例と同様に、設定値に応じて小当り確率は変化しないものとしたが、第2の例と同様に、設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第3の例と同様に、KT状態において設定値に応じて普図当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第4の例や第5の例と同様に、KT状態(または第2KT状態)において設定値に応じて特定開放パターンの選択割合を異ならせるものとしてもよい。また更に、第6の例と同様に、KT状態(または第2KT状態)において設定値に応じて普通図柄変動時間の選択割合を異ならせるものとしてもよい。このような構成にすることにより、設定値に応じて、第2の例で説明した小当り確率の相違による小当り発生頻度の相違と、第3の例〜第6の例で説明した可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さの相違と、第7の例で説明した第2変動パターンの選択割合の相違による小当り発生頻度の相違とが複合されることによってKT状態(または第2KT状態)における賞球の獲得し易さが異なることになる。このため、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣をより向上させることができる。
(第8の例;設定値に応じて小当り開放パターンの選択割合を変更)
次に、図130を参照して第3実施形態の第8の例について説明する。第8の例では、第1実施形態で説明した設定値を変更可能な遊技機として、設定値に応じて大当りの当選確率及び小当り種別の選択割合を変更可能な遊技機であって、かつ、第2実施形態で説明したKT状態に制御可能な遊技機の構成例について説明する。なお、第8の例において、設定値に応じた大当りの当選確率(大当り確率)及び小当りの当選確率(小当り確率)は、第1の例(図123参照)と同様であり、すなわち、低確状態および高確状態において、設定値が小さいほど大当り確率が高く(高設定であり)、小当り確率は、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも高いが、設定値に応じては変化しないものとする。また、第2実施形態では、小当り種別は1種類としたが、第8の例では、複数の小当り種別を有するものとして、小当り種別に応じて、小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置22の開放パターン(小当り開放パターン)が異なるように構成されるものとする。
図130に示すように、小当り種別判定テーブルは、小当りに当選したときに複数の小当り種別(小当りA及び小当りB)のそれぞれの決定割合を規定するテーブルである。なお、第8の例においては、小当りAは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置22が短期間(例えば、0.2秒間)開放される短開放パターンの小当りであり、小当りBは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置22が長期間(例えば、1.0秒間)開放される長開放パターンの小当りである。そして、長開放パターンは、短開放パターンよりも遊技球が特殊可変入賞球装置22に入賞し易い有利な小当り開放パターンであるため、小当りBは小当りAよりも有利度合(賞球獲得期待度)の高い小当りである。
なお、上記では、小当り種別に応じた小当り開放パターンの違いとして、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置22の開放回数は同じ(1回)であるがその開放期間が異なるものとした。しかし、これに限らず、小当り種別に応じた小当り開放パターンの違いとして、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置22の1回の開放期間は同じであるがその開放回数が異なるものとしてもよい。具体的には、小当りAは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置22が0.2秒間×1回開放される単開放パターンの小当りであり、小当りBは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置22が0.2秒間×5回開放される複開放パターンの小当りであるものとしてもよい。このように、小当り遊技状態における小当り開放パターンの違いとして、特殊可変入賞球装置22の開放期間や開放回数を小当り種別に応じて異ならせることで、複開放パターンは、単開放パターンよりも遊技球が特殊可変入賞球装置22に入賞し易い有利な小当り開放パターンとなるため、小当りBを小当りAよりも有利度合の高い小当りとすることができる。
図130に示すように、第8の例では、第2特別図柄の変動表示の結果として小当りに当選したときには、設定値に応じて小当り種別の選択割合が異なる。具体的には、設定値が「1」のときには小当りBの選択割合が90%であり、設定値が「2」のときには小当りBの選択割合が80%であり、設定値が「3」のときには小当りBの選択割合が70%である。このように、第8の例では、第2特別図柄の変動表示の結果として小当りに当選したときには、設定値が小さいほど(高設定のときに)、有利度合の高い(特殊可変入賞球装置22の小当り開放パターンの有利度合が高い)小当りBの選択割合が高いため、特殊可変入賞球装置22へ遊技球が入賞し易くなる。
なお、第8の例では、第2特別図柄の変動表示の結果として小当りに当選したときには設定値に応じて小当り種別の選択割合を異ならせているが、第1特別図柄の変動表示の結果として小当りに当選したときには設定値にかかわらず小当り種別の選択割合を同一としている(小当りAの選択割合を100%としている)。これは、前述したように、KT状態では主に第2特別図柄の変動が行われることにより小当りが頻繁に発生するため、第1特別図柄の変動表示を考慮しないことによるが、第1特別図柄の変動表示の結果として小当りに当選したときにも設定値に応じて小当り種別の選択割合を異ならせるものとしてもよい。なお、この場合には、いずれの設定値であっても第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも小当りに当選したときに有利な小当りBが選択され易いものとする。これにより、有利な小当りBを狙うには第2特別図柄の変動表示を行う(すなわち、第2始動入賞口14への入賞を狙った遊技球の打ち出しを行う)ことが好ましく、第1始動入賞口13への入賞を狙った遊技球の打ち出しを防止することができる。
なお、上記では、小当り種別として、小当りAおよび小当りBの2種類を有するものとしたが、これに限定されるものではなく、小当り種別は、3種類以上有するものとしてもよい。また、上記では、複数の小当り種別のそれぞれの選択割合が設定値に応じて異なるものとしたが、選択割合ではなく、小当り種別そのものが設定値に応じて異なるものとしてもよい。例えば、小当り種別として、高設定のときには小当りX1(例えば、特殊可変入賞球装置22が1.1秒開放される小当り)が設定され、低設定のときには高設定のときよりも有利度合の低い小当りX2(例えば、特殊可変入賞球装置22が0.5秒開放される小当り)が設定されるものとしてもよい。
上記したように、第8の例では、第1の例と同様に、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、小当り種別として有利度合の高い(特殊可変入賞球装置22の小当り開放パターンの有利度合が高い)小当りBの選択割合が高くなることにより、小当りによる賞球を獲得し易くなる。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、小当り種別として有利度合の高い(特殊可変入賞球装置22の小当り開放パターンの有利度合が高い)小当りBの選択割合が低くなることにより、小当りによる賞球を獲得し難くなる。したがって、KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第7の例では、高設定のときに小当り種別として有利度合の高い(特殊可変入賞球装置22の小当り開放パターンの有利度合が高い)小当りBの選択割合が高くなるものとしたが、反対に高設定のときにはKT状態において小当り種別として小当りBの選択割合が低くなるものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、小当りBの選択割合が低くなることにより、小当りによる賞球を獲得し難くなる。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、小当りBの選択割合が高くなることにより、小当りによる賞球を獲得し易くなる。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第8の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、KT状態において小当りしたときに有利な小当り種別(小当りB;特殊可変入賞球装置22の小当り開放パターンの有利度合が高い小当り)が選択される割合が設定値に応じて異なるので、KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができ、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、第8の例では、第1の例と同様に、設定値に応じて小当り確率は変化しないものとしたが、第2の例と同様に、設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第3の例と同様に、KT状態において設定値に応じて普図当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第4の例や第5の例と同様に、KT状態(または第2KT状態)において設定値に応じて特定開放パターンの選択割合を異ならせるものとしてもよい。また更に、第6の例と同様に、KT状態(または第2KT状態)において設定値に応じて普通図柄変動時間の選択割合を異ならせるものとしてもよい。また更に、第7の例と同様に、設定値に応じて第2変動パターンにおける特定変動パターン(短縮変動)の選択割合を異ならせるものとしてもよい。このような構成にすることにより、設定値に応じて、第2の例で説明した小当り確率の相違による小当り発生頻度の相違と、第3の例〜第6の例で説明した可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さの相違と、第7の例で説明した第2変動パターンの選択割合の相違による小当り発生頻度の相違と、第8の例で説明した小当り種別の選択割合の相違による特殊可変入賞球装置22への遊技球の入賞率とが複合されることによってKT状態(または第2KT状態)における賞球の獲得し易さが異なることになる。このため、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣をより向上させることができる。
(第9の例;設定値に応じて小当りアタッカーの選択割合を変更)
次に、第3の実施形態の第9の例について説明する。第9の例は、第8の例と同様の構成(図130に示す小当り種別判定テーブル)を有するが、第8の例では、小当り種別に応じて特殊可変入賞球装置22の小当り開放パターン(開放期間や開放回数)が異なるように構成されたのに対して、第9の例では、小当り種別に応じて開放対象の可変入賞球装置(小当りアタッカー)が異なるように構成される。
第9の例においては、小当りAは、特殊可変入賞球装置22が開放される小当りであり、小当りBは、特別可変入賞球装置20が開放される小当りである。そして、特殊可変入賞球装置22では、遊技球が1個入賞すると10個の賞球が払い出されるのに対して、特別可変入賞球装置20では、遊技球が1個入賞すると15個の賞球が払い出される。つまり、特別可変入賞球装置20は、特殊可変入賞球装置22よりも有利度合の高い小当りアタッカーである。このように、第9の例では、小当り種別に応じて、払い出される賞球数(有利度合)が異なる小当りアタッカーが開放されるので、各小当りアタッカーの開放時間が同じであったとしても小当りBは小当りAよりも有利度合(賞球獲得期待度)の高い小当りとなる。なお、上記では、小当りBのときには大当り用の特別可変入賞球装置20が開放されるものとしたが、小当り用の特殊可変入賞球装置22として、賞球数の異なる複数の特殊可変入賞球装置を別途設け、小当りBでは賞球数の多い特殊可変入賞球装置が開放され、小当りAでは賞球数の少ない特殊可変入賞球装置が開放されるように構成してもよい。
なお、上記では、小当り種別に応じて払い出される賞球数が異なる小当りアタッカーが開放されるものとして、小当り種別に応じて有利度合(賞球獲得期待度)が異なるものとしたが、有利度合の違いは、払い出される賞球数によるものではなく、例えば、小当りアタッカーの設置位置の違いによるものとしてもよい。具体的には、小当りAでは、可変入賞球装置15の下流に設けられた小当りアタッカー(下流アタッカー)が開放されるものとし、小当りBでは、可変入賞球装置15の上流に設けられた小当りアタッカー(上流アタッカー)が開放されるものとしてもよい。このようにすると、各小当りアタッカーの開放時間や払い出される賞球数が同じであったとしても、小当りAでは、可変入賞球装置15が開放されることにより、打ち出された遊技球のうち一部が可変入賞球装置15に入賞することで下流アタッカーに入賞する遊技球の数が減少する。一方、小当りBでは、上流アタッカーが開放されるので、可変入賞球装置15が開放されたことによって上流アタッカーに入賞する遊技球の数が減少することはない。このため、上流アタッカーは、下流アタッカーよりも有利度合の高い(入賞率が高い)アタッカーであり、小当りBは小当りAよりも有利度合(賞球獲得期待度)の高い小当りとなる。また、可変入賞球装置15に限らず、遊技盤に配設された遊技釘によって入賞率が異なる小当りアタッカーを備えるものとし、小当りBでは、小当りAよりも入賞率が高い小当りアタッカーが開放されるものとしてもよい。
上記したように、第9の例では、第1の例と同様に、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)。また、高設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)にも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなる(小当りタイムが終了し易くなる)が、小当り種別として有利度合の高い(有利度合の高い小当りアタッカーが開放される)小当りBの選択割合が高くなることにより、小当りによる賞球を獲得し易くなる。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)。また、低設定のときには、KT状態に制御されているとき(例えば高確/第2KT状態のとき)には大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなるが、小当り種別として有利度合の高い(有利度合の高い小当りアタッカーが開放される)小当りBの選択割合が低くなることにより、小当りによる賞球を獲得し難くなる。したがって、KT状態に制御されているときにおいて、高設定と低設定のいずれが遊技者にとって有利であると断定することができず、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第9の例では、高設定のときに小当り種別として有利度合の高い(有利度合の高い小当りアタッカーが開放される)小当りBの選択割合が高くなるものとしたが、反対に高設定のときにはKT状態において小当り種別として小当りBの選択割合が低くなるものとしてもよい。この場合には、高設定のときには、大当りに当選し易いことによりKT状態に制御され易くなる(小当りタイムに突入し易くなる)が、KT状態に制御されているときにも大当りし易くなるので、当該大当りに基づいてKT状態が終了し易くなり(小当りタイムが終了し易くなり)、かつ、小当りBの選択割合が低くなることにより、小当りによる賞球を獲得し難くなる。反対に、低設定のときには、大当りに当選し難いことによりKT状態に制御され難くなる(小当りタイムに突入し難くなる)が、KT状態に制御されているときには大当りし難いことによりKT状態が継続し易くなり、かつ、小当りBの選択割合が高くなることにより、小当りによる賞球を獲得し易くなる。したがって、低設定のときには、KT状態に制御されるまでの有利度合が高設定のときよりも低いが、KT状態における有利度合が高設定のときよりも向上することになり、高設定及び低設定のいずれに設定されていても遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、第9の例によれば、KT状態に制御可能な遊技機において、KT状態において小当りして小当りアタッカーが開放されるときに有利度合の高い小当りアタッカーが開放される割合(小当りBが選択される割合)が設定値に応じて異なるので、KT状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができ、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、第9の例では、第1の例と同様に、設定値に応じて小当り確率は変化しないものとしたが、第2の例と同様に、設定値に応じて小当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第3の例と同様に、KT状態において設定値に応じて普図当り確率を異ならせるものとしてもよい。また更に、第4の例や第5の例と同様に、KT状態(または第2KT状態)において設定値に応じて特定開放パターンの選択割合を異ならせるものとしてもよい。また更に、第6の例と同様に、KT状態(または第2KT状態)において設定値に応じて普通図柄変動時間の選択割合を異ならせるものとしてもよい。また更に、第7の例と同様に、設定値に応じて第2変動パターンにおける特定変動パターン(短縮変動)の選択割合を異ならせるものとしてもよい。このような構成にすることにより、設定値に応じて、第2の例で説明した小当り確率の相違による小当り発生頻度の相違と、第3の例〜第6の例で説明した可変入賞球装置15の下流に設けられた特殊可変入賞球装置22への遊技球の流下のし易さの相違と、第7の例で説明した第2変動パターンの選択割合の相違による小当り発生頻度の相違と、第9の例で説明した有利度合の高い小当りアタッカーが開放される割合の相違とが複合されることによってKT状態(または第2KT状態)における賞球の獲得し易さが異なることになる。このため、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣をより向上させることができる。
なお、上記した第1の例から第9の例は、適宜組み合わせてもよく、これにより、KT状態において設定値に応じた有利度合(小当りによる賞球獲得期待度)を異ならせ、高設定及び低設定のいずれに設定されているかに応じた遊技の興趣を向上させるものとしてもよい。
ところで、例えば、特開2015−156952(先行技術1)には、通常状態に比べて小当り遊技状態に制御される頻度(例えば、単位時間あたりの小当り発生頻度)が高い特殊状態に制御可能な遊技機において、特別可変入賞装置(アタッカー)に遊技球の流下速度を遅延させる遅延手段を構成することにより、小当り遊技状態に制御されたときにアタッカーへの遊技球の入賞割合を高めることが記載されている。また、例えば、特開2010−200902(先行技術2)には、設定値を変更可能な遊技機において、設定値を3段階のうちいずれかに変更することで、通常状態における大当り確率が変更され、確変状態における大当り確率は変更されないことが記載されている。しかしながら、上記した先行技術1と先行技術2とを組み合わせても、特殊状態に制御可能な遊技機において設定値に応じて大当り確率が変化するのみであり、遊技性に改善の余地があった。上記した第3実施形態は、この問題を解決するものであり、
手段Aの遊技機によれば、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
複数の設定値のうちのいずれかに設定可能な設定手段と、
設定された設定値に基づいて、遊技の進行を制御可能な遊技制御手段と、
遊技者にとって有利であり前記有利状態とは異なる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段と、
非特別状態と、当該非特別状態よりも前記所定状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態)とに制御可能である特別状態制御手段と、を備え、
設定された設定値に応じて、前記特別状態における有利度合(例えば、獲得賞球期待度)が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、設定値に応じて特別状態における有利度合を変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A1の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
非特殊状態と、当該非特殊状態よりも前記有利状態に制御されやすい特殊状態とに制御可能である特殊状態制御手段を備え、
前記特別状態制御手段は、前記有利状態に制御されるまで前記特別状態に制御可能であり、
設定された設定値に応じて、前記非特殊状態及び前記特殊状態において前記有利状態に制御される割合が異なり、
設定された設定値にかかわらず、前記所定状態に制御される割合は同じである、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特殊状態(例えば高確状態)や非特殊状態(例えば低確状態)において有利状態に制御される(大当りする)割合が設定値に応じて異なるので、次に大当りするまでに要する可変表示の回数の期待値(いわゆる、はまり易さ)が設定値に応じて異なることになるが、所定状態に制御される(小当りする)割合は変わらない。その結果、大当りするまで継続可能な特別状態で制御される期間(可変表示の回数)の期待値が異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A2の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
非特殊状態と、当該非特殊状態よりも前記有利状態に制御されやすい特殊状態とに制御可能である特殊状態制御手段を備え、
前記特別状態制御手段は、前記有利状態に制御されるまで前記特別状態に制御可能であり、
設定された設定値に応じて、前記非特殊状態及び前記特殊状態において前記有利状態に制御される割合が異なり、
設定された設定値に応じて、前記所定状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特殊状態(例えば高確状態)や非特殊状態(例えば低確状態)において有利状態に制御される(大当りする)割合が設定値に応じて異なるので、次に大当りするまでに要する可変表示の回数の期待値が設定値に応じて異なることになり、かつ、所定状態に制御される(小当りする)割合も設定値に応じて異なる。その結果、大当りするまで継続可能な特別状態で制御される期間(可変表示の回数)の期待値が異なるとともに、特別状態における小当り発生頻度も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A3の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、を備え、
設定された設定値に応じて、前記特別状態において前記可変装置が前記第1状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において可変装置が第1状態(例えば、開状態)に制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A4の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、
非特定開放パターンと、当該非特定開放パターンよりも前記所定可変装置に遊技媒体が流下し易い特定開放パターンとで、前記可変装置の状態を制御可能な可変装置制御手段と、を備え、
設定された設定値に応じて、前記特別状態において前記可変装置が前記特定開放パターンで制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において可変装置が特定開放パターンで制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A5の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、
非特定開放パターンと、当該非特定開放パターンよりも前記所定可変装置に遊技媒体が流下し易い特定開放パターンとで、前記可変装置の状態を制御可能な可変装置制御手段と、を備え、
前記特別状態は、第1特別状態(第1KT状態)と、当該第1特別状態よりも有利な第2特別状態(第2KT状態)とを含み、
前記第2特別状態では、前記第1特別状態よりも前記可変装置が前記特定開放パターンで制御される割合が高く、
設定された設定値に応じて、前記第2特別状態において前記可変装置が前記特定開放パターンで制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、異なる特別状態(第1KT、第2KT状態)に制御可能な遊技機において、有利な第2特別状態において可変装置が特定開放パターンで制御される割合が設定値に応じて異なるので、第2特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態のうち、有利な第2特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A6の遊技機は、手段Aの遊技機であって、
普通識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する普通識別情報可変表示手段と、
普通識別情報の表示結果に基づいて、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変装置(例えば、可変入賞球装置15)と、
前記可変装置の下流側に設けられ、前記所定状態に制御されることで遊技媒体が進入可能な所定可変装置(例えば、特殊可変入賞球装置22)と、を備え、
設定された設定値に応じて、普通識別情報の可変表示時間の選択割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において可変装置が第1状態(例えば、開状態)に制御されるまでの時間(すなわち、普通識別情報の可変表示時間)の選択割合が設定値に応じて異なるので、特別状態において可変装置の下流に設けられた所定可変装置への遊技媒体の流下のし易さ(つまり、進入のし易さ)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A7の遊技機は、手段A、又は手段A1〜A6のいずれかの遊技機であって、
特別識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する特別識別情報可変表示手段を備え、
前記特別識別情報可変表示手段は、特別識別情報の可変表示の可変表示パターンとして、所定の時間よりも短い可変表示時間である特定可変表示パターン(例えば、短縮変動)を選択可能であり、
設定された設定値に応じて、前記特別状態において前記特定可変表示パターンが選択される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、特別状態において特定可変表示パターンが選択される割合が設定値に応じて異なるので、1回の可変表示が終了する迄の時間が異なり、その結果、単位時間当りに所定状態に制御される頻度(小当りの発生頻度)も異なることになる。したがって、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができるので、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A8の遊技機は、手段A、又は手段A1〜A7のいずれかの遊技機であって、
前記所定状態は、第1所定状態(例えば、小当りA)と、当該第1所定状態よりも有利な第2所定状態(例えば、小当りB)とを含み、
設定された設定値に応じて、前記所定状態に制御されるときに前記第2所定状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、所定状態に制御されるとき(小当りしたとき)に第2所定状態(有利な小当り)に制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができ、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
また、手段A9の遊技機は、手段A、又は手段A1〜A8のいずれかの遊技機であって、
前記所定状態に制御されるときに、所定可変装置(例えば、小当りアタッカー)を、遊技媒体が進入容易な第1状態(例えば、開状態)と、遊技媒体が進入困難又は進入不能な第2状態(例えば、閉状態)とに制御可能な所定可変装置制御手段を備え、
設定された設定値に応じて、前記所定状態に制御されるときに前記所定可変装置が前記第2状態に制御される割合が異なる、
ことを特徴とした。
この特徴によれば、特別状態(KT状態)に制御可能な遊技機において、所定状態に制御されることにより(小当りしたことにより)所定可変装置が第2状態(例えば、開状態)に制御される割合が設定値に応じて異なるので、特別状態における有利度合を設定値に応じて変化させることができ、遊技性を改善し、興趣を向上させることができる。
なお、上記した第3実施形態では、設定値に応じた大当り種別の選択割合については言及しなかったが、設定値に応じて大当り種別の選択割合が異なるものとしてもよい。具体的には、大当り後にKT状態に移行する大当りY1と、大当り後にKT状態に移行しない(通常状態に制御される)大当りY2とがあり、大当りY1と大当りY2のうち、大当りY1が選択される割合が設定値に応じて異なるものとしてもよい。このようにすることで、設定値に応じて、大当りしたときにKT状態に制御される割合(KT状態への移行率)が異なることになるため、遊技の興趣を向上させることができる。また、同じ大当り種別であっても設定値に応じて、大当り後にKT状態に移行する割合が異なるものとしてもよい。具体的には、所定の大当りに当選したときに、高設定(または低設定)のときには高確率(例えば、80%の割合)でKT状態に移行し、低設定(または高設定)のときには低確率(例えば、60%の割合)でKT状態に移行するものとしてもよい。
また、上記した第3実施形態では、設定示唆演出については言及しなかったが、第1実施形態と第2実施形態を適宜組み合わせることで、KT状態に制御可能な遊技機において設定示唆演出を実行するものとしてもよい。例えば、KT状態に制御可能な遊技機において、初めて大当りに当選して大当り遊技状態に制御されてからKT状態が終了する(通常状態に移行する)までの間に獲得された賞球数の総数(トータル出玉)が表示されるタイミングにおいて設定示唆演出が行われるものとしてもよい。さらに、このトータル出玉が所定の閾値を超えたときにのみ設定示唆演出を実行可能としてもよい。このようにすることで、設定示唆演出に対して希少感を与えることが可能となる。また、KT状態に制御されているときに獲得された賞球数の総数のランキング表示を行うタイミングにおいて設定示唆演出を行うものとしてもよい。さらに、このランキングが更新されたときに設定示唆演出を行うものとしてもよい。このようにすることで、設定示唆演出に対して希少感を与えることが可能となる。また、KT状態において、小当りアタッカー(特殊可変入賞球装置22)への遊技球の入賞に基づいて入賞演出(例えば、「+10」の文字表示)を表示するときに、入賞毎に所定の抽選を行い、所定の抽選に当選したときに設定示唆演出を行うものとしてもよい。また、KT状態における1回の小当りにおいて、平均的に入賞可能な遊技球の個数(例えば2個)を超えた遊技球が小当りアタッカー(特殊可変入賞球装置22)に入賞したときに設定示唆演出を行うものとしてもよい。このようにすることで、設定示唆演出に対して希少感を与えることが可能となる。また、第2KT状態のときには、設定示唆演出を実行可能であるが、第1KT状態のときには設定示唆演出の実行を制限するものとしてもよい。このようにすることで、有利な第2KT状態において設定示唆演出に対する期待感を与えることが可能となる。
また、上記した第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態を適切に組み合わせた一例に過ぎず、第1の実施形態や第2の実施形態において説明した変形例も含めて、これらの実施形態における他の特徴を適切に組み合わせて第3実施形態を構成するものとしてもよい。すなわち、第3実施形態は、変形例の記載も含めて第1実施形態や第2実施形態で説明した特徴の適切な組み合わせを含むものである。
本発明は、パチンコ遊技機やスロット機などの遊技機に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
4A,8a 第1特別図柄表示器
4B,8b 第2特別図柄表示器
5K,9 演出表示装置
100,560 遊技制御用マイクロコンピュータ
120,201 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段と、を備え、
    前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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