JP2019080650A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2019080650A
JP2019080650A JP2017208734A JP2017208734A JP2019080650A JP 2019080650 A JP2019080650 A JP 2019080650A JP 2017208734 A JP2017208734 A JP 2017208734A JP 2017208734 A JP2017208734 A JP 2017208734A JP 2019080650 A JP2019080650 A JP 2019080650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
winning
game
big hit
special
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2017208734A
Other languages
English (en)
Inventor
小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2017208734A priority Critical patent/JP2019080650A/ja
Publication of JP2019080650A publication Critical patent/JP2019080650A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】演出効果を高めた遊技機を提供する。【解決手段】スーパーリーチAとなる場合には、(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。リーチ演出の導入部分が終了する等、リーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。【選択図】図41

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
リーチ演出の開始時に、リーチ演出の種類を報知するタイトル表示を行う遊技機が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2016−101428号公報
特許文献1に記載されたような遊技機において、演出効果を高めることが望まれる。
この発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、演出効果を高めた遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、
前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、
前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図41(D)、(F))。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
実施例におけるパチンコ遊技機を示す正面図である。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 パチンコ遊技機を示す背面図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 各種大当りの内容を示す説明図である。 (A)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、B用)を示す説明図であり、(B)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)を示す説明図であり、(C)は小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 (A)は、主基板を簡略化した正面図、(B)は、表示モニタの表示内容を説明する説明図である。 主基板のRAMにおける記憶領域の一部の構成を示す図である。 主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。 主基板RAMの記憶領域に対応するRAM領域を示した図である。 (A)は、表示モニタに表示される項目の表示時間を示すタイムチャート、(B−1)〜(B−6)は、表示モニタの表示内容の変化を説明する説明図である。 リングバッファの記憶領域に記憶されたデータの移動を説明する説明図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 設定変更処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。 設定確認処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。 電源投入時のスイッチのON/OFFに応じた操作内容等を示す説明表である。 遊技制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 設定示唆演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 制限処理の第1例を示すフローチャートである。 制限処理の第2例を示すフローチャートである。 制限処理の第3例を示すフローチャートである。 制限解除処理の第1例を示すフローチャートである。 制限解除処理の第2例を示すフローチャートである。 制限解除処理の第3例を示すフローチャートである。 演出調整部により設定示唆演出の実行頻度を調整する一例を示す説明図である。 大当りを契機に設定示唆演出の実行頻度が変更される一例を示す説明図である。 設定示唆演出の複数の演出態様を示す図である。 設定示唆演出が制限/許可される一例を示すタイムチャートである。 変動表示中に設定示唆演出が行われる様子を示す図である。 変形例2における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。 変形例2における演出動作例を示す図である。 変形例2における演出動作例を示す図である。 変形例2における演出動作例を示す図である。 変形例3における設定変更処理での表示モニタの表示態様を示す説明図である。 (A)は変形例4における表示モニタの表示態様を示す説明図であり、(B)は変形例4における表示モニタの表示内容の変化を説明する説明図である。 変形例15におけるパチンコ遊技機を示す背面斜視図である。 変形例15における遊技機用枠を開放した状態を示す背面斜視図である。 変形例15におけるセキュリティーカバーを示す図である。 変形例15におけるセキュリティーカバーを示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。尚、以下の実施例においては、フローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠1aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。尚、遊技盤2の前面は、遊技機用枠(台枠)3に、開閉可能に設けられたガラス扉枠3aによって覆われている。尚、これら遊技機用枠3及びガラス扉枠3aは、外枠1aの左側辺を中心に開閉可能に設けられており、遊技場の係員が、開放鍵を開放錠Kに挿入して解鍵することで開放可能となり、一般の遊技者等は遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを開放することはできないようになっている。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えばセグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。尚、本実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを方形状とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各セグメントを、不規則に配置したものであってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄とも言う)が変動表示される。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲーム(特別図柄の変動表示)において第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた変動表示、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた変動表示と同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば9種類の図柄(英数字「1」〜「9」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する9個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「9」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「9」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は9種類に限定されず、大当り組合せやはずれとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば8種類や10種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「9」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域には、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uが配置されており、演出表示装置5の下部における左右方向の中央には、変動表示中の保留記憶に対応する保留表示をアクティブ表示として表示するアクティブ表示エリア5Fが表示されている。ここで、各特別図柄に対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄や演出図柄の変動表示を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示が実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示の開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示であり、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示である。
特に本実施例の第1保留記憶表示エリア5Dは、下から上方に向けて1つ目の第1特図保留表示を表示する保留1表示位置、2つ目の第1特図保留表示を表示する保留2表示位置、3つ目の第1特図保留表示を表示する保留3表示位置、4つ目の第1特図保留表示を表示する保留4表示位置が並列されており、各保留表示を表示可能となっている。
本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示を丸型の白色表示(第1保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示)とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示を丸型の白色表示(第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示)とする。尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留表示と、の表示態様は、異なる表示態様であってもよい。
図1に示す例では、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
演出表示装置5の左右には、一般入賞口50A,50Dが設けられているとともに、一般入賞口50Aの下方の領域には、一般入賞口50B,50Cとが設けられている。また、演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態(図1中実線位置参照)と傾動位置(図1中点線位置参照)となる拡大開放状態とに変化する可動翼片を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し易い拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
また、一般入賞口50A,50B,50C,50Dを通過(進入)した遊技球は、図2に示す第1一般入賞口スイッチ26A,第2一般入賞口スイッチ26B,第3一般入賞口スイッチ26C,第4一般入賞口スイッチ26Dによって検出され、該検出に基づいて所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの右側方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、大入賞口内に設けられたカウントスイッチ23(図2参照)を通過することで、該カウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23を通過した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
なお、一般入賞口を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲーム(普通図柄の変動表示)が実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。尚、通過ゲート41内には、後述するゲートスイッチ21が内蔵されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、上記した各入賞口以外の入賞口を設けるようにしてもよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球ユニット7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する下皿部材には、例えば下皿本体の上面における前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。上皿を形成する上皿部材には、例えば上皿本体の上面における前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。
本実施例では、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された演出表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域と右側の右遊技領域とに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は第1経路(左遊技領域)を流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球は第2経路(右遊技領域)を流下するようになっている。
また、第1経路を流下した遊技球は、普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bに入賞可能となり、第2経路を流下した遊技球は、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7に入賞可能、かつ、通過ゲート41を通過可能となるように多数の障害釘が配設されている。つまり、左打ちの場合は特別可変入賞球装置7に入賞不能、かつ、通過ゲート41を通過不能である。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図の変動表示が終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図の変動表示が開始される。
この普図の変動表示では、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示が開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図の変動表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示が開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示では、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(変動表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。
特図の変動表示での変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図の変動表示での変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示における大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図の変動表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄となるようにしてもよい。
特図の変動表示における確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」、「10」や「5」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
また、特図の変動表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「小当り」となった後、小当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7は遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)となる。
尚、本実施例では、小当り遊技状態において大入賞口扉が所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまで1回開放するように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態において複数回開放するようにしてもよい。
尚、本実施例における大当り遊技状態の終了後は、所定の変動回数の範囲(例えば、100回)において時短状態や確変状態に制御される(時短制御や確変制御が行われる)ことがある。時短制御が行われることにより、特図の変動表示における変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、時短状態や確変状態ではなく大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御や確変制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば、100回)の特図の変動表示が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となること、のうちいずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短制御が行われるときには、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における変動時間(特図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、普通図柄表示器20による普図の変動表示の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図の変動表示での変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御(全てを含む)が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図の変動表示が頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」または「小当り」となるまでの時間が短縮される。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特別領域(例えば、大入賞口内の特別領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特別領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、ターミナル基板(情報出力基板)16、電源基板17(図3参照)といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、図3に示すように、基板ケース201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載され、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、図3及び図13(A)に示すように、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ29が設けられており、該表示モニタ29に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。尚、表示モニタ29の左側方には表示切替スイッチ30が設けられており、該表示切替スイッチ30の操作によって表示モニタ29に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
また、主基板11には、図2に示すように、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠3aの開放を検知する扉開放センサ90、大入賞口扉の開放を検知するための大入賞口扉センサ91等の各種のセンサが接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号の他、電源断信号、クリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81〜82に伝送する出力回路111、ターミナル基板16からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112が搭載されている。
また、図2に示す主基板11は、図3及び図13(A)に示すように、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ29(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ29の右側には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29及び表示切替スイッチ30は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ29に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。つまり、パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1では、当該パチンコ遊技機1において、設置後にどのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。
また、電源基板17は、図3に示すように透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース202に封入されており、電源基板17の背面右側上部(図3の背面図では左側上部)には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチ51(図2参照)と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ52(図2参照)と、パチンコ遊技機1を初期化する(初期化処理を行う)ためのRWMクリアスイッチ50(図2参照)とが設けられている。なお、RWMクリアスイッチ50、錠スイッチ51、設定切替スイッチ52の各種スイッチは、電源基板17の上部ではなく、主基板11上に設けられるものとしてもよい。また、本実施例では、設定切替スイッチ52が設定スイッチとして機能するものとして説明するが、このように設定スイッチとして機能するスイッチを別途設けるのではなく、例えば既存のRWMクリアスイッチ50を設定スイッチとして機能させてもよく、あるいは、既存の他のスイッチや、既存の他のスイッチを組み合わせること(例えば、複数のスイッチを所定順または同時に操作すること)によって設定スイッチとして機能させるものとしてもよい。
尚、RWMクリアスイッチ50、錠スイッチ51、及び設定切替スイッチ52は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ51はキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチ51の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ51は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるとともに、該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。
尚、図3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、該ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ70が設けられている。該排出口スイッチ70は、図2に示すように、前述したスイッチ回路110に接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図4(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンド9000Hは、主基板11のRAM102の記憶内容が消去(クリア)されたことを通知するラムクリア指定コマンドである。ラムクリア指定コマンドによって、演出制御基板12側において、初期化報知が実行される。なお、初期化報知とは、例えば、演出表示装置5において初期化が行われたことを示す「初期化画面」を表示し、スピーカ8L,8Rから報知音を出力し、遊技効果LED9を点滅表示させる等により、初期化が行われたことを報知するものである。
コマンド91XXHは、パチンコ遊技機1に設定する設定値を指定する設定値指定コマンドであり、設定値に応じて、異なるEXTデータが設定される。例えば、設定値が「1」である場合には、コマンド9101Hが設定され、設定値が「3」である場合には、コマンド9103Hが設定される。
コマンド9200Hは、パチンコ遊技機1が電断した後に復旧したことを通知する停電復旧指定コマンドである。停電復旧指定コマンドによって、演出制御基板12側において、電力供給が復旧したことを報知する復旧画面が表示される。
コマンド9300Hは、後述する設定変更画面の表示開始を指定する設定変更画面開始指定コマンドであり、コマンド9301Hは、設定変更画面の表示終了を指定する設定変更画面終了指定コマンドであり、コマンド9400Hは、後述する設定確認画面の表示開始を指定する設定確認画面開始指定コマンドであり、コマンド9401Hは、設定確認画面の表示終了を指定する設定確認画面終了指定コマンドである。
なお、上記した各種コマンドのうち、ラムクリア指定コマンドはパチンコ遊技機1の電源投入後または設定変更操作が終了したタイミングで送信され、設定値指定コマンドは電源投入時または設定変更操作が終了したタイミングで送信され、停電復旧指定コマンドは電源投入後に送信され、設定変更画面開始または終了指定コマンドは設定変更画面の表示を開始または終了するタイミングで送信され、設定確認画面開始または終了指定コマンドは設定確認画面の表示を開始または終了するタイミングで送信される。この詳細については、図20〜図22を参照して後述する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施例では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図6は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図6に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施例では、図6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターンとすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図7及び図8などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図7(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図7(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図7(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図8(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)、図8(C)に示す小当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、はずれ変動パターン判定テーブル(図示略)、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当り及び小当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が高く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図7(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図7(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/50)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/99)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
また、図7(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「1」である場合よりも低い確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/150)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
図7(C)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも低い確率(1/200)で大当りに当選するが、小当りは当選しない(当選確率:0)。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/200)で大当りに当選するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(100/200)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図7(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が図7(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図7(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施例では、図7(A)〜(C)に示す各表示結果判定テーブルにおいて、変動特図指定バッファが第2である場合における小当りの当選確率は全て同じとしているが、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしてもよい。一方、変動特図指定バッファが第1である場合、設定値1、2、3の順に小当りの当選確率が低くなるようにしているが、変動特図指定バッファが第2である場合と同様に、全ての設定値で同じ当選確率としてもよい。
また、本実施例では、CPU103は、図7(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本実施例では、図7(C)に示す設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに変動特図指定バッファが第1である場合、大当りに対応する判定値以外の判定値が小当りに対応する判定値として設定されていない、つまり、小当りが当選しないようになっていたが、大当りに対応する判定値以外の判定値の一部を小当りに対応する判定値として設定し、小当りが当選するようにしてもよい。つまり、設定されている設定値に応じて小当り確率の割合が異なることには、小当り確率が0%であることも含まれている。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
図8(A)、(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、本実施例では、小当りは1種類であるとして、小当り種別を判定するための小当り種別判定テーブルは設けられないものとするが、小当り種別を複数設ける場合には、いずれの小当りとするかを判定するための小当り種別判定テーブルが設けられるものとしてもよい。
ここで、本実施例における大当り種別について、図9を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において所定回数(100回)の特図ゲームが実行されるまで(あるいは、それまでに大当りした場合には大当りの特図ゲームが終了するまで)時短制御及び確変制御が実行される、大当りA〜大当りCが設定されている。
これら大当りA〜大当りCのうち、大当りAは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りBは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りCは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
尚、時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態では、第2特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合に加えて、はずれの場合であっても通常状態よりも小当りが発生し易い状態となる。
尚、本実施例では大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は4種類以上設けられていても良く、また、2種類以下が設けられていてもよい。
また、図8(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜49までが大当りAに割り当てられており、50〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが大当りAに割り当てられており、150〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了に時短制御が実行される大当りBまたは大当りCを決定する割合が設定値1、2、3の順に低くなるようにしている。
一方で、図8(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜29までが大当りAに割り当てられており、30〜99までが大当りBに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜69までが大当りAに割り当てられており、70〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜199までが大当りAに割り当てられており、200〜269までが大当りBに割り当てられており、270〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合に、大当り遊技終了にラウンド回数の多い有利な大当りB,Cを決定する割合が、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施例においては、図8(A)及び図8(B)に示すように、設定されている設定値が1である場合は、大当り種別を大当りCに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りAに決定する割合が最も低い(設定値1における大当り種別決定割合:大当りC>大当りB>大当りA)。また、設定されている設定値が2である場合は、大当り種別を大当りBに決定割合が最も高く、次いで、大当りAに決定する割合が高く、大当りCに決定する割合が最も低い(設定値2における大当り種別決定割合:大当りB>大当りA>大当りC)。更に、設定されている設定値が3である場合は、大当り種別を大当りAに決定する割合が最も高く、次いで、大当りBに決定する割合が高く、大当りCに決定する割合が最も低くなっている(設定値3における大当り種別決定割合:大当りA>大当りB>大当りC)。
尚、本実施例では、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当りA、大当りB、大当りCから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当りA、大当りB、大当りCのうち、決定されてない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
このように、本実施例では、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。なお、小当り種別を複数設ける場合には、設定されている設定値に応じて変動表示結果が小当りとなった場合の小当り種別の決定割合が異なるようにしてもよい。
尚、本実施例では、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別を、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率や小当り確率が変化する一方で、後述する図8〜図10に示すように、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別領域を通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別領域への遊技球の通過を検出する所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10(A)及び図10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りA、大当りBである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、B用)と、大当り種別が大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、大当りB用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図10(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA、B用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、301〜800までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、801〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、351〜825までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、826〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、101〜350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、351〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜150までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、151〜450までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、451〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
このように、特図ゲームにおいて大当りA、Bが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値1,2,3の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」または「大当りB」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、最も有利度合の高い(ラウンド回数の多い)「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図10(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」、「2」、「3」のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値「1」、「2」、「3」で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜350までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、351〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜400までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図11(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンを決定する割合が、スーパーリーチ変動パターンを決定するよりも高く、かつ、設定値1、2、3の順に低くなるようになっている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる変動表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例における「共通の決定割合」とは、異なる設定値にて決定割合が完全に同一であるもの(本実施例)の他、異なる設定値にて決定割合が同一であるもの(例えば、設定値1〜設定値3間において、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が1%程度異なるもの)を含んでいる。
尚、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチ、ノーマルリーチのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
また、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
また、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
尚、本実施例では、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。
尚、図11に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施例では、図11(A)〜図11(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の変動表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施例の各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で変動表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、LED制御基板14に対してLEDデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルや、各種のエラー(異常)の報知において表示する表示画面や遊技効果LED9の点灯態様や出力音声等のエラー報知パターン等が記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターン(例えば、後述する設定示唆演出等)に対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1保留記憶表示エリア5Dにて保留表示を行うための第1特図始動入賞バッファと、第2保留記憶表示エリア5Uにて保留表示を行うための第2特図始動入賞バッファと、が設定されている。第1特図始動入賞バッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、第2特図始動入賞バッファには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。尚、これら始動入賞バッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留演出処理(S72、図27参照)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞バッファのデータに基づいて第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示が更新される。
具体的には、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
ここで、本実施例の主基板11における遊技球の集計及び役物比率等の表示について説明する。
主基板11には、遊技の入賞に関する情報、例えば、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、発射球数が集計され、表示モニタ29は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である連比(%)、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役比(%)、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合であるベース(%)を表示するようになっている。連比とは、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の連続役物獲得球数)が占める割合である。役比とは、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の役物獲得球数)が占める割合である。ベースとは、賞球合計数に対する打ち出した遊技球数が占める割合である。賞球合計数(下記の総獲得球数)は、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数と、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)への入賞による賞球数と、の総和である。なお、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)は、可変役物であり、遊技球の通過可能幅が変動することで、遊技球の入賞想定割合が変動する役物である。また、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)は、固定役物であり、遊技球の通過可能幅が固定されており、遊技球の入賞想定割合は一定の役物である。
遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法としては、連比と役比については、6000個の賞球数における第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数である普通電役賞球数(電チュー賞球数)、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数である特別電役賞球数(アタッカー賞球数)を集計する。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の連比(%)、役比(%)を算出する。なお、集計する第1始動口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、設定値毎に設けられたリングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっている。つまり、6000個の11セット分の記憶を相当数量(例えば、数バイト分)記憶しており、それらの累計の連比(%)、役比(%)を算出することができる。また、ベースについては、60000個の賞球数に対する打ち出した遊技球数を集計する。その集計を1セットとし、打ち出した遊技球数に対する60000個の賞球の占める割合(ベース(%))を算出する。
表示モニタ29は、6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を所定時間(例えば、5秒)毎に切り替えて表示することができる。すなわち、一つの表示手段で6つの表示を切り替えて表示するようになっている。この場合、全て表示を行うのに30秒要するが、遊技が進行することで集計される第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が変化することになる。とすると、例えば、6000個分の連比(%)を表示した後に入賞した賞球数を、その後に表示される60000個分の役比(%)に反映してしまうと、6000個分の連比(%)と60000個分の役比(%)とで食い違いが生じてしまうおそれがある。そこで、第1始動口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)の入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計は、切替表示における所定のタイミング(例えば、6000個分の連比(%)の表示タイミングなど)で行うようにすれば、このような食い違いを防ぐことができる。
尚、本実施例における遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、設定値毎に設けられており、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されるようになっている。このため、本実施例の連比、役比、ベースは、設定値毎に個別に算出可能となっている。
以下に計算方法の一例として、賞球合計数が60000個であり、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数との合計である役物獲得球数が42000個である場合の役物比率(役比(%))の計算方法を説明する。なお、以下の説明において、総獲得球数とは、パチンコ遊技機1から払い出された遊技媒体(賞球)の総累計数をいう。また、役物獲得球数とは、アタッカー及び電チューに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。また、連続役物獲得球数とは、アタッカーに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。打込合計とは、賞球数が60000個に達するまでにパチンコ遊技機1に打ち込まれた遊技媒体の累計数をいう。このため、連比は、下記(1)式で求めることができる。また、役比は、下記(2)式で求めることができる。また、ベースは下記(3)式で求めることができる。
連比=[連続役物獲得球数/総獲得数]×100 ・・・(1)
役比=[(連続役物獲得球数+役物獲得球数)/総獲得数]×100 ・・・(2)
ベース=[60000(賞球合計数)/打込合計]×100・・・(3)
賞球合計数が60000個であり、役物獲得球数が42000個である場合の役物比率は、42000を60000で除算することにより0.70(小数点以下3桁切り捨て)として求められる。しかしながら、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、以下の手法での演算が必要となる。
まず、第1の演算方法を説明する。第1の演算方法において、まず、役物獲得球数を100倍して4200000とする。そしてこの4200000を60000で除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
次に、第2の演算方法を説明する。第2の演算方法において、まず、賞球合計数を100で除算して600とする。そしてこの600で42000を除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
上記した例で賞球合計数は60000個であるが、長い期間の役物比率を算出するために、賞球合計数を格納するための領域として3バイトの領域が設けられている。つまり本例では3バイトの格納領域に00EA60hとして格納される。また、同様に役物獲得球数も3バイトの格納領域に00A410hが格納される。
ここで、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
第3の演算方法ではパチンコ遊技機1で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方、+12%の誤差が生じる。ただし、賞球合計数および役物獲得球数がともに10倍の場合の誤差は+1%となる。つまり、役物比率を算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似する。
また、基板ケース201は、透光性を有する材質で形成されており、主基板11、及び表示モニタ29が視認可能になっている。基板ケース201には主基板11に接続される配線コネクタが挿通する図示しない孔部と、主基板11の電気部品の熱を放出するための放熱孔とが形成されている。主基板11に設けられた表示モニタ29は、放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため放熱孔によって表示モニタ29の視認性が遮られないようにされている。なお、ここでの「真正面」とは、主基板11を視点としての真正面を意味し、主基板11を視認しようとする従業員等と主基板11との間を意味する。ここで、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
また、遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域(リングバッファ、10セット合計バッファ(最大2バイトのカウンタを10個備えるリングバッファに記憶された遊技の入賞に関する情報を合計したもの)、賞球合計数バッファ)はリセットボタンが操作された場合に初期化は行われず、継続して記憶されてもよい。リングバッファについては後にさらに説明する。なお、記憶された値のチェックサムを算出し、異常が検出された場合に初期化を行ったり、記憶された賞球合計数の値よりも役物獲得球数の値が大きかったり、役物獲得球数の値よりも連続役物獲得球数の値が大きかったりした場合など、状況として起こりえない事象が検知された場合などには遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域の初期化処理を行ってもよい。また、初期化処理を行うことなく、エラー表示や警告表示などを行ってもよいし、エラー表示や警告表示を行うとともに、あるいは行った後に初期化処理を行ってもよい。エラー表示や警告表示については後にさらに説明する。
役比(%)の計算は、例として総獲得球数を34321個、役物獲得球数を19876個とすると、19876個に対して34321個を除数として除算し、割合を計算する。19876/34321=0.57912・・・となり約57.9%の役比(%)であることが算出される。遊技制御用マイクロコンピュータ100において演算を行う場合には小数点での計算を避けなければならないため、以下のような計算式に置き換える。19876/34321の除算において分母の34321を100で除算し、小数点を切り捨て、19876/343=57.9475・・・となる。小数点以下は切り捨てられるため57%の役比(%)であることが算出され、表示モニタ29に表示されることとなり、この例の場合には正確な計算によって算出した値とは表示上では誤差がないものとなる。
16ビットにおける最小値は32768(最上位ビットの値以外が0)で誤差が最大となる値は総獲得球数および役物獲得球数がそれぞれ32799であるときである。これを上記の方法で計算すると、32799/32799=100%、遊技制御用マイクロコンピュータ100での計算に置き換えると32799/327=100.3%で+0.3%の誤差となる。小数点を切り捨てて計算を行った場合に、例えば、正確な値が69.9%、遊技制御用マイクロコンピュータの計算による値が70.1%となった場合に69%→70%で表示上1%の誤差が表示されることが考えられるが、1%の誤差という表示上においても非常に小さい誤差で役比(%)(又は連比(%))が表示できる。
また、上記の計算方法を用いる場合に、総獲得球数を100で除算するため、総獲得球数が100未満の場合には計算を行うことができない。さらに、32768未満である場合にも徐々に誤差が大きくなる。10000未満である場合には誤差が1%を超え、さらに大きな誤差となる場合がある。つまり、総獲得球数が少ないほど誤差が大きくなってしまう。このため特定の数以上の総獲得球数(例えば16ビットの最小値である32768)をカウンタによって集計するまでは、表示モニタに役比(%)、連比(%)の表示を行わなかったり、表示を行ったとしても誤差が大きい可能性があることを専用のLEDの発光や、報知音を出力したり、表示された値を点滅表示させるなどして報知してもよい。
また、表示モニタ29は役比(%)と、連比(%)と、ベース(%)を7セグメント上に表示するものであり、それぞれの値を所定期間毎(例えば5秒毎)に切り替えて表示する。この場合に、例えば役比(%)を5秒間表示している間に、電チューやアタッカーへ新たに遊技媒体が入賞するという事象が発生し、それに従い計算した値を5秒後に連比(%)の値として表示してしまうと、役比(%)と連役(%)との値が乖離してしまう虞がある。このため、役比(%)と連比(%)は同一割込み内で計算し算出された値を順次表示していくことが好ましい。
また、7セグメントに表示可能な数値を2ケタとした場合(例えば7セグメントが2つ設けられている場合)に100%を100として表示ができなくなる。この場合には100の代わりに99を表示するようにしてもよい。図13(A)に示す表示モニタ29では、下位2桁に数値を表示可能としているが、この場合でも、上位2桁を使用することなく、数値を表示してもよい。あるいは、特定の条件の下で、上位2桁の一部に数値を表示してもよい。
尚、本実施例では、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数、連続役物獲得球数を集計するようにしてもよい。
以下、連比、役比、ベースの表示について、より具体的に説明する。本実施例において主基板11は、遊技盤2(図1参照)の裏面側に設けられている。遊技盤2の裏面側には、主基板11以外の他、演出制御基板12などの各周辺基板も設けられている。
主基板11におけるRAM102には、ゲート通過数カウンタ、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタ、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタ、大入賞数カウンタが設けられている。
ゲート通過数カウンタは、ゲートスイッチ21が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1始動入賞数カウンタは、第1始動口スイッチ22Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2始動入賞数カウンタは、第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1一般入賞数カウンタは、第1一般入賞口スイッチ26Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2一般入賞数カウンタは、第2一般入賞口スイッチ26Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第3一般入賞数カウンタは、第3一般入賞口スイッチ26Cが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第4一般入賞数カウンタは、第4一般入賞口スイッチ26Dが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタは、カウントスイッチ23が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
尚、主基板11には、図示しないクリアスイッチが接続されている。クリアスイッチは、遊技盤2の裏側面において、従業員等が容易に操作できない位置に配置されている。クリアスイッチを操作することにより、後に説明するRAM102に記憶された連比や役比に用いるデータがクリアされる。クリアスイッチは、連比や役比の算出などに障害が生じた場合など、連比や役比の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った時に操作されるスイッチである。このため、通常の連比や役比の算出を行うためのデータの収集を行っている際には、操作する必要がないスイッチである。また、クリアスイッチを操作すると、データのクリアのほかにクリアスイッチ操作信号が主基板11に送信される。
尚、主基板11には、前述したように、RTC106が設けられおり、RTC106によって現在時刻を検出できる。RTC106は、初期設定を行うことで所定の時刻や経過時間などを測定できるが、本実施例においてRTC106は、遊技場の営業可能時間を計測可能とされている。
主基板11は、図13(A)に示すように、基板ケース201に収容されている。基板ケース201には、かしめピン11Bが取り付けられている。このかしめピン11Bが設けられていることにより、主基板11が基板ケース201に完全に封入された状態となり、主基板11に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。
また、表示モニタ29は、主基板11上に設けられている。また、基板ケース201には、主基板11が封入されたことを証明するための封印シール11Sが貼られている。封印シール11Sは例えば基板ケース201における取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール11Sは、主基板11からは離れた位置に配置されており、表示モニタ29の真正面など、表示モニタ29の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ29は、封印シール11Sによって隠されない位置に配置されている。
表示モニタ29は、第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29D及び第5表示部29Eを備えている。第1表示部29A〜第5表示部29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部29A〜第5表示部29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
表示モニタ29には、図13(B)に示す表示No1〜6の各項目が表示される。1桁目の第1表示部29Aには集計させた設定値(1〜3)が表示され、2桁目の第2表示部29Bと3桁目の第3表示部29Cには集計期間が表示され、4桁目の第4表示部29Dと5桁目の第5表示部29Eには数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、第2表示部29B及び第3表示部29Cに「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
主基板11は、連比、役比及びベースを算出するにあたり、大入賞口(アタッカー)、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び第1一般入賞口から第4一般入賞口に進入した遊技球の進入数と、排出口から排出された遊技球数の集計を行っている。CPU103は、メイン処理において、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、並びに、第1一般入賞口スイッチ26A〜第4一般入賞口スイッチ26D、排出口スイッチ70の各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認するスイッチ処理を行っている。
このスイッチ処理において、各スイッチから出力される検出信号に基づいて、いずれの進入領域に遊技球が進入したのかを特定する。そして、ゲートスイッチ21から検出信号が出力された場合には、ゲート通過数カウンタの値を加算し、第1始動口スイッチ22A,第2始動口スイッチ22Bから検出信号が出力された場合には、第1始動入賞数カウンタ,第2始動入賞数カウンタの値を加算し、カウントスイッチ23から検出信号が出力された場合には、大入賞数カウンタの値を加算し、第1一般入賞口スイッチ26A,第2一般入賞口スイッチ26B,第3一般入賞口スイッチ26C,第4一般入賞口スイッチ26Dから検出信号が出力された場合には、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタの値を加算し、排出口スイッチ70から検出信号が出力された場合には、打込数カウンタの値を加算することで、各進入領域への遊技球の進入数(各入賞口への遊技球の入賞数)を集計する。なお、各カウンタの値はRAM102に記憶されている。
このように、各進入領域への遊技球の進入数を集計するためのステップを、各進入領域に対応したスイッチの状態を確認する一連の処理において併せて実行する(スイッチの状態確認処理であるスイッチ処理に含める)ことにより、別途の集計プログラムを実行させることなく、即ち、実行プログラムが増加することによる容量不足という問題を生じさせることなく、各進入領域への遊技球の進入数を集計可能となっている。
主基板11のCPU103は、集計した各入賞口への遊技球の入賞数に基づいて、各入賞口への入賞による賞球数を算出し、算出した賞球数を入賞口ごとにRAM102に記憶させる。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口に対する1回の入賞で払い出される遊技球数と、当該入賞口への入賞回数を乗じた数で算出される。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口毎にあらかじめ定められている。
ここで区分される入賞口ごとの賞球数は、図14に示すように、一般入賞口賞球(第1一般入賞口〜第4一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球)、第1始動入賞口賞球(第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球)、普通電役賞球(電チューへの入賞による賞球)、特別電役賞球(アタッカーへの入賞による賞球)の賞球数である。また、RAM102は、総賞球数や打ち込まれた遊技球数も記憶している。なお、CPU103では、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数を個別に集計しているが、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動口への遊技球入賞数をまとめて集計してもよい。また、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とを個別に算出しているが、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動口賞球の賞球数とをまとめて算出してもよい。
RAM102は、これらの賞球数や打込数を記憶するためのリングバッファとアクティブバッファを備えている。リングバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる10個の第1記憶領域〜第10記憶領域を備えている。このように、リングバッファでは、所定単位(最大2バイト)の記憶領域を備えている。また、アクティブバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる第0記憶領域を備えている。第0記憶領域には、遊技の進行によって増加する入賞口毎の賞球数が加算される。第0記憶領域〜第10記憶領域の11個の記憶領域は、256×256=65536のデータを記憶可能であり、6000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM102には、入賞口毎に、第1記憶領域〜第10記憶領域に記憶された賞球数(10セット分)や打込数の総和と、総累計との記憶領域が設けられている。10セット分の総和及び総累計の記憶領域は、最大3バイトのカウンタで構成されている、このため、256×256×256=16777216のデータを記憶可能であり、60000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM102には、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域と、10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分のベース(ベース1)を記憶するベース記憶領域と、を備えている。主基板11のCPU103では、10セット分及び総累計の各入賞口への遊技球の入賞数に基づく賞球数によって、10セット分及び総累計の役比及び連比を算出し、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域に記憶させる。10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域は、いずれも最大1バイトのカウンタで構成されている。10セット分及び総累計の役比及び連比は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
また、主基板11のCPU103では、10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって、10セット分のベースを算出し、該10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって算出したベース(ベース1)とをベース記憶領域に記憶させる。ベース1とベース2は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
ここで、主基板11のCPU103のメモリ空間について説明する。図15は主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。CPU103は、上述の内蔵レジスタ、ROM101、RAM102などにアクセスするためのメモリ空間を有している。具体的には、図15のメモリマップに示すように、ROM101のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のROM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFH(Hは16進数を示す。以下、同じ)のうち、0000H〜2FBFH。2FC0H〜2FFFHはプログラム管理エリア)に割り当てられ、CPU103は、このROM領域を指定してROM101からのデータの読み出しを行う。また、本実施例では、ROM領域を第一領域〜第八領域の8つの領域に分けて管理を行っており、第一領域は0000Hから始まる領域としている。
また、内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間のレジスタエリア(本実施形態では、FE00H〜FEBFH)に割り当てられ、CPU103は、このレジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。
また、RAM102のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のRWM領域(本実施形態では、F000H〜F3FFH)に割り当てられ、CPU103は、このRWM領域を指定してRAM102からのデータの読み出しやRAM102へのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(本実施形態では、3000H〜EFFFH、F400H〜FDFFH、FEC0H〜FFFFH)は非使用領域とされている。
また、RAM102の記憶領域に対応するRAM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFHの16Kバイト領域)は、図16に示すように、RAM制御領域、非使用領域、RAMデータ領域及びその他領域で構成されている。このRAM制御領域に対応するRAM102の記憶領域には、CPU103が実行する複数種類の命令それぞれに対応する命令データ(オペコード)やCPU103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成される制御プログラム用のデータ(単に、制御プログラムデータと称する場合がある)が一時的に記憶され、RAMデータ領域に対応するRAM102の記憶領域には、上記の制御プログラムによって参照される参照データ(例えば、上述の各種抽選データ)が一時的に記憶される。
また、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域及びその他領域に対応するRAM102の記憶領域には、連比や役比の表示に用いるデータが一時的記憶される。例えば、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域及び総累計の連比役比記憶領域が設けられている。またその他領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、及び10セット分の連比役比記憶領域が設けられている。なお、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域と、その他領域に対応するRAM102の記憶領域とには、サブルーチンの先頭アドレスが互いに異なるデータがそれぞれ記憶されている。
なお、本実施形態では、RAM領域の各々のアドレスに対応するRAM102の記憶領域には、1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、上述の各データ(命令データ、補足データ、参照データ、管理データ)が1バイトを超えるバイト数(例えば、2バイト)のデータである場合には、RAM制御領域の連続する複数のアドレスに対応するRAM102の記憶領域に1バイト毎に分割して記憶している。
また、主基板11は、表示モニタ29に対して、連比、役比、ベースを表示する制御を行う。ここで、主基板11は、複数の項目を順次表示する制御を行う。図17(A)は、役物比率表示装置に表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。図17(A)に示すように、表示モニタ29に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比の表示は、緑字で表示される。表示No1の短期連比の表示では、図17(B−1)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期連比が表示される。例えば、短期連比が41%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「1.」の文字が表示される。
表示No1の表示が5秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期連比の表示は、赤字で表示される。表示No2の短期役比の表示では、図17(B−2)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「y」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「3.」の文字が表示される。
表示No2の表示が5秒間継続すると、表示No3の総累計連比が表示される。表示No3の総累計連比の表示は、赤字で表示される。表示No3の総累計連比の表示では、図17(B−3)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計連比が表示される。例えば、総累計連比が58%の場合、第4表示部29Dに「5.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
表示No3の表示が5秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の総累計役比の表示では、図17(B−4)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「A」の文字が表示され、第3表示部29Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第4表示部29Dに「6.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「8.」の文字が表示される。
表示No4の表示が5秒間継続すると、図17(B−5)に示すように、表示No5のベース1が表示される。表示No5のベース1の表示は、赤字で表示される。表示No5のベース1の表示では、図17(B−5)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「L.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、前回の賞球60000個に基づいて算出したベース1が表示される。例えば、ベース1が40%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「0.」の文字が表示される。
表示No5の表示が5秒間継続すると、図17(B−6)に示すように、表示No6のベース2が表示される。表示No6のベース2の表示は、赤字で表示される。表示No6のベース2の表示では、図17(B−6)に示すように、第1表示部29Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部29Bに「b」の文字が表示され、第3表示部29Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部29D及び第5表示部29Eには、
直前の賞球60000個に基づいて算出したベース2が表示される。例えば、ベース2が42%の場合、第4表示部29Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部29Eに「2」の文字が表示される。
そして、表示No5の表示が5秒間継続すると図17(B−1)に示すように、表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比が表示される。以後、表示No1の短期連比〜表示No6のベース2の表示が5秒毎に順次表示される。また、その表示の色は、表示No1の短期連比のみが緑色とされ、表示No2の短期役比〜表示No5のベース2は赤色とされる。このように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒ごとに切り替えて表示する。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、図17(A)〜図17(C)に示すように、表示切替スイッチ30の操作に基づいて、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。尚、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ30が操作された場合は、第1表示部29Aに表示される数値が「2」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「2」の値に切り替わる。
また、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ30が操作された場合は、第1表示部29Aに表示される数値が「3」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「3」の値に切り替わる。
そして、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ30が操作された場合は、第1表示部29Aに表示される数値が「1」に更新されるとともに、第4表示部29D及び第5表示部29Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「1」の値に切り替わる。
尚、本実施例の表示モニタ29においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ29においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本実施例では、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ29には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
また、本実施例では、表示モニタ29において、短期連比のみ赤色で表示し、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2については緑色にて表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、短期連比と短期役比、総累計連比及び総累計役比を同色にて表示し、ベース1とベース2とについては短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比とは異なる同一の色にて表示してもよい。
また、主基板11では、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000個に到達すると、リングバッファにおける第0記憶領域〜第10記憶領域の記憶を更新する。さらには、10セット分の総和及び総累計の記憶領域、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域の記憶をそれぞれ更新する。
アクティブバッファ及びリングバッファにおける更新では、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させる。また、リングバッファの第1記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域〜第10記憶領域に移動させる。例えば、図18に示すように、第0記憶領域〜第9記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数がそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」であったとする。このときに、アクティブバッファの第0記憶領域における賞球合計が6000個に到達すると、第1憶領域〜第10記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数をそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」に更新する。また、第0記憶領域の賞球数を「0」とし、第10記憶領域の賞球数を消去する。
第0記憶領域〜第10記憶領域に記憶される賞球数を更新する際には、記憶している賞球数を一旦消去してから新たな賞球数を記憶させてもよい。あるいは、記憶されている賞球数に上書きする形で新たな賞球数を記憶させてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。図19に示すように、遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、Sa1以降の遊技制御メイン処理を開始する。遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(Sa1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(Sa2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(Sa3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(Sa4)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(Sa5)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU103は、入力ポートを介して入力されるRWMクリアスイッチ50の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(Sa6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU103は、通常の初期化処理(Sa9〜Sa13、コールドスタート処理)を実行する。
RWMクリアスイッチ50がオンの状態でない場合には、電源断検出処理(図23参照)を実行したか否かを、所定のバックアップ領域にチェックデータが格納されているか否かに基づいて判定する(Sa7)。
バックアップデータが格納されている場合、CPU103は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(Sa8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、Sa8では、算出したチェックサムと、電源断検出処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(Sa41及びSa42の処理)を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定してSa14に進む(Sa42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。Sa41およびSa42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、初期化済フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
尚、RWMクリアスイッチ50がオンの状態である場合(Sa6;Y)や、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)場合は、初期化処理を実行する。
初期化処理では、CPU103は、まず、RAMクリア処理を行い、RAM102のバックアップ格納領域に格納されている設定値以外のデータをクリアする(Sa9)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa10)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(Sa11)。
Sa10およびSa11の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU103は、錠スイッチ51がONとなっているか否かを判定する(Sa12)。錠スイッチ51がONとなっていない場合(Sa12;N)は、Sa14に進み、錠スイッチ51がONとなっている場合(Sa12;Y)は、設定変更処理(Sa13)を実行することによって設定切替スイッチ52や錠スイッチ51の操作を受け付け、設定値を変更可能な状態となる。尚、設定変更処理においては、表示モニタ29の表示において設定値の設定状況を確認することが可能となっている。そして、設定変更処理(Sa13)を終了した後は、Sa14に進む。尚、本実施例では、錠スイッチ51がONとなっていることを条件に設定変更処理を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に遊技機用枠3が開放されていることを条件として設定変更処理を実行する、つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更可能としてもよい。なお、設定変更処理においてパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された場合には、CPU103は、演出制御基板12に対して設定された設定値を通知するための設定値指定コマンド(図4のコマンド91XXH)を出力する。このように、CPU103が演出制御基板12に対して設定された設定値を通知するためのコマンドを出力することにより、演出制御用CPU120が新たに設定された設定値を認識することができるようになるので、遊技の特定のタイミング(例えば、変動表示中や大当り遊技終了時等)において、パチンコ遊技機1の設定値を示唆する設定示唆演出等を実行することが可能となる。
また、CPU103は、設定変更処理を実行する場合に、演出制御基板12に対して設定変更処理を開始する旨を通知するための設定変更画面開始指定コマンド(図4のコマンド9300H)を出力する。このように、CPU103が演出制御基板12に対して設定変更処理を開始する旨を通知するためのコマンドを出力することにより、CPU103が設定変更処理を実行中であることを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、演出表示装置5での画像表示やスピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果LED9からの発光等によってパチンコ遊技機1の設定値を変更中であることを周囲に報知することが可能となる。
例えば、設定変更処理の実行中は、演出表示装置5において黒色背景に「設定変更中」等の文字を表示した「設定変更画面」を表示するとともに、スピーカ8L,8Rから「設定変更中です」等の音声を繰り返し出力し、演出表示装置5におけるその他の表示(例えば、演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等)を表示しないようにすればよいが、これら演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等については、設定変更処理の実行中において表示してもよい。更に、本実施例の設定変更処理の実行中は、特別図柄や普通図柄の変動表示が実行されていないので、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20には何ら表示されていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理の実行中は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20において設定変更処理の実行中である旨を示す図柄や、特定の表示結果(例えば、はずれ)を示す図柄を停止表示してもよい。
尚、本実施例では、設定変更処理の実行中に第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20において設定変更処理の実行中である旨を示す図柄や、特定の表示結果(例えば、はずれ)を示す図柄を停止表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理の実行中は、第1保留表示器25Aや第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cを設定変更処理の実行中である旨を示す態様にて発光(例えば、点滅を繰り返す用)させるようにしてもよい。更に、パチンコ遊技機1に大当り遊技中のラウンド数を表示する表示器(ラウンド数表示器)や、遊技者に対して遊技領域の特定領域(例えば右側の遊技領域)に遊技球を打ち出すよう指示するための表示器(右打ち表示器)等を設ける場合は、これら表示器を設定変更処理の実行中である旨を示す態様にて発光させるようにしてもよい。
なお、CPU103は、設定変更処理を終了する場合には、演出制御基板12に対して設定変更処理を終了する旨を通知するための設定変更画面終了指定コマンド(図4のコマンド9301H)を出力する。これにより、CPU103が設定変更処理を終了したことを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、例えば、演出表示装置5での「設定変更画面」の表示を終了することが可能となる。
また、本実施例では、RWMクリアスイッチ50がオンの状態である場合(Sa6;Y)や、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)に、RAM122のクリアを実行(Sa9)した後、錠スイッチ51がONであるか否かの判定(Sa12)や、設定変更処理(Sa13)を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)は、パチンコ遊技機1が正常でない状態で電断された場合や、正常でない状態で電源が投入された場合に起こりうる事象であるので、RWMクリアスイッチ50がオンの状態であると判定(Sa6;Y)した後のRAM102のクリアを実行(Sa9)した場合のみ錠スイッチ51がONであるか否かの判定(Sa12)や、設定変更処理(Sa13)を実行してもよい。つまり、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)は、RAM102のクリアを実行(Sa9)する一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値自体は引き継がれるようにしてもよい。
また、図19に示すフローチャートでは、RWMクリアスイッチ50がONであり(Sa6;Y)、錠スイッチがONである(Sa12:Y)に、設定変更処理が行われる(Sa13)ものとした。しかし、フローチャート上では図示しないが、本実施例では、RWMクリアスイッチ50がOFFであり、錠スイッチがONである場合には、設定確認処理が行われる。この設定確認処理では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示モニタ29から確認可能である一方で該設定値を変更不能な処理(以下、設定確認処理)が行われる。尚、CPU103は、設定確認処理を実行する場合に、演出制御基板12に対して設定確認処理を開始する旨を通知するための設定確認画面開始指定コマンド(図4のコマンド9400H)を出力する。このように、CPU103が演出制御基板12に対して設定確認処理を開始する旨を通知するためのコマンドを出力することにより、CPU103が設定確認処理を実行中であることを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、演出表示装置5での画像表示やスピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果LED9からの発光等によってパチンコ遊技機1の設定値を変更中であることを周囲に報知することが可能となる。
例えば、設定確認処理の実行中は、設定変更処理の実行中と同様に、演出表示装置5において黒色背景に「設定確認中」等の文字を表示した「設定確認画面」を表示するとともに、スピーカ8L,8Rから「設定確認中です」等の音声を繰り返し出力し、演出表示装置5におけるその他の表示(例えば、演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等)を表示しないようにすればよい。
なお、CPU103は、設定確認処理を終了する場合には、演出制御基板12に対して設定確認処理を終了する旨を通知するための設定確認画面終了指定コマンド(図4のコマンド9401H)を出力する。これにより、CPU103が設定確認処理を終了したことを演出制御用CPU120が認識することができるようになるので、例えば、演出表示装置5での「設定確認画面」の表示を終了することが可能となる。
尚、該設定確認処理は、RWMクリアスイッチ50がOFFで、錠スイッチ51がONとなったことを条件に実行可能であればよいが、例えば、特別図柄の変動表示中や大当り遊技中、小当り遊技中、特別図柄の変動表示は実行されていないが保留記憶が存在している場合、エラーが検出されてからの所定期間、賞球の払出中、大当り遊技開始用ゲートへの遊技球の進入待ち中(パチンコ遊技機1に大当り遊技開始用ゲートが設けられている場合のみ)等の所定期間中は、錠スイッチ51がONとなっても設定確認処理が実行されないようにしてもよい。
更に、CPU103が設定確認処理を実行して表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示した後は、錠スイッチ51をOFFに切り替えずとも、つまり、表示モニタ29に設定値が設定された状態で遊技を可能としてもよい。
なお、上記では、設定変更画面終了指定コマンドと、設定確認画面終了指定コマンドとを別々に備えるものとしたが、設定関連の画面を終了するための共通の終了指定コマンドを備えるものとしてもよい。このようにコマンドを共通化することで、コマンド数を減らし、主基板11のメモリ容量を削減することが可能となる。
Sa42、Sa13の実行後、または、錠スイッチがONでないと判定した場合(Sa12;N)は、Sa14において、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を読み出し、該読み出した値をパチンコ遊技機1の設定値として設定する。なお、このとき、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値指定コマンド(図4のコマンド91XXH)を出力することにより、演出制御用CPU120は、設定されている設定値を認識することができるようになり、設定示唆演出等の演出を実行することが可能となる。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(Sa15)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、Sa16において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う(Sa16)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(Sa18)および初期値用乱数更新処理(Sa19)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(Sa17)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(Sa20)。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
次に、設定変更処理(Sa13)における表示モニタ29の表示態様について説明する。先ず、図20(A)及び図20(B)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベース等が表示されているときに遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ29での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図20(C)に示すように、遊技場の店員等がRWMクリアスイッチ50を操作しつつ電源を投入すると(メイン処理のSa6でYの場合)、錠スイッチ51がONとなっていること(メイン処理のSa12でY)を条件にCPU103によって設定変更処理(Sa13)が実行され、表示モニタ29(より正確には第1表示部29A)においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。なお、設定変更処理が実行されると、設定変更中には遊技ができない遊技停止状態となる。この遊技停止状態では、打球操作ハンドルを用いた遊技球の発射操作が実行できず(例えば、タッチリングの検出を無効化し)、遊技球を検出する全てのスイッチが無効化される。
このように第1表示部29Aにて設定値が表示されている状態において、図20(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ52の操作を検出する毎に第1表示部29Aに表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ52が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図20(E)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による錠スイッチ51の押込操作を検出したことにもとづいて、第1表示部29Aに表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、第1表示部29Aを点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図20(A)にタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合は、再び大入賞口が開放される。以降、CPU103は、錠スイッチ51が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて設定変更処理を終了し、Sa14以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
次に、設定確認処理における表示モニタ29の表示態様について説明する。先ず、図21(A)及び図21(B)に示すように、表示モニタ29において連比や役比、ベース等が表示されているときに遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ29での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図21(C)に示すように、遊技場の店員等がRWMクリアスイッチ50を操作せずに電源を投入すると、錠スイッチ51がONとなっていることを条件にCPU103によって設定確認処理が実行され、表示モニタ29(より正確には第1表示部29A)においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。なお、設定確認処理が実行されると、設定確認中には遊技ができない遊技停止状態となる。この遊技停止状態では、打球操作ハンドルを用いた遊技球の発射操作が実行できず(例えば、タッチリングの検出を無効化し)、遊技球を検出する全てのスイッチが無効化される。以降、CPU103は、錠スイッチ51が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて設定確認処理を終了し、Sa15以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
なお、図20、図21で示したように、本実施例では、連比や役比、ベース等の遊技価値(出玉等)に関する情報を表示する表示手段として機能する表示モニタ29に、設定値も表示される。このため、設定値を表示する表示手段を別途設ける必要が無く、パチンコ遊技機1を設計するうえでコストの増加を防止することができる。
なお、図19で説明したフローチャートでは、電源投入時にRWMクリアスイッチ50がONであれば(Sa6;Y)RAMクリアが実行される(Sa9)ものとしたが、RAMクリアが実行されるタイミングはこれに限られるものではない。以下では、図22を参照して、電源投入時に錠スイッチ51がONであるか否かに応じて、RAMクリアが実行されるタイミングが異なる例について説明する。また併せて、電源投入時におけるRWMクリアスイッチ50と錠スイッチ51の操作状態(ONであるかOFFであるか)応じて異なる操作内容についても説明する。
図22は、電源投入時に錠スイッチ51がON状態とOFF状態のいずれであるか、及びRAMクリアスイッチ50がON状態とOFF状態のいずれであるかに応じた処理内容等を示す。なお、いずれの場合であっても、電源投入時に、演出制御基板12に対して設定値指定コマンドが送信されることによって、演出制御用CPU120は、電源復帰時において設定されている設定値を認識することができる。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51がON状態でRWMクリアスイッチ50がON状態であるときには、設定変更処理が行われる。なお、設定変更処理が行われるタイミングにおいて、演出制御基板12に対して設定変更画面開始指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5において「設定変更画面」が表示される。また、RWMクリアスイッチ50がON状態であるため、RAMクリアが実行されるが、そのタイミングは、錠スイッチ51をOFF状態にしたときとなる。すなわち、電源投入時に錠スイッチ51がON状態でRWMクリアスイッチ50がON状態であるときには、設定変更操作が終了して錠スイッチ51をOFF状態に戻したタイミングにおいて、RAMクリアが行われる。また、このとき(錠スイッチ51をOFFにしたとき)に、演出制御基板12に対してラムクリア指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5等において初期化報知が実行される。なお、設定変更操作が終了してラムクリア指定コマンドが送信された後には変更した設定値を示す設定値指定コマンドが送信される。これにより、演出制御用CPU120は、変更された設定値を認識することができる。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51がON状態でRWMクリアスイッチ50がOFF状態であるときには、設定確認処理が行われる。なお、設定確認処理が行われるタイミングにおいて、演出制御基板12に対して設定確認画面開始指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5において「設定確認画面」が表示される。また、RWMクリアスイッチ50がOFF状態であるためRAMクリアは実行されない。また、設定確認操作が終了したとき(錠スイッチ51をOFFにしたとき)には設定値指定コマンドは送信されない。これにより、演出制御用CPU120は、設定値が変更されていない(今まで通りの設定値である)ことを認識することができる。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51がOFF状態でRWMクリアスイッチ50がON状態であるときには、RAMクリア処理が行われる。なお、RWMクリアスイッチ50がON状態であるため、RAMクリアが実行されるが、そのタイミングは、電源投入時となる。すなわち、電源投入時に錠スイッチ51がOFF状態でRWMクリアスイッチ50がON状態であるときには、電源投入後すぐにRAMクリアが行われる。また、このとき(電源投入時)に、演出制御基板12に対してラムクリア指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5等において初期化報知が実行される。
図22に示すように、電源投入時に錠スイッチ51がOFF状態でRWMクリアスイッチ50がOFF状態であるときには、復電処理が行われる。また、このときには、電源投入後すぐに、演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドが送信されることにより、演出表示装置5において「復旧画面」(例えば、「ただいま復旧中」等の文字を表示した画面)が表示される。また、RWMクリアスイッチ50がOFF状態であるためRAMクリアは実行されない。
以上のように、設定確認処理においては、RAMクリアを実行せずに設定値を確認することができる一方、設定変更処理においては設定値を変更すると同時にRAMクリアを行うことができるので、設定に関する作業を好適に行うことができる。また、RAMクリアに関しては、設定変更を行わない(錠スイッチがOFFのときの)RAMクリア処理においては、電源投入時に初期化報知が実行される一方、設定変更を行う(錠スイッチがONのときの)設定変更処理においては、設定変更操作が終了したとき(錠スイッチがOFFに戻ったとき)に初期化報知が実行される。このため、設定変更中において初期化報知が実行されることで例えばスピーカ8L,8Rからの報知音によりうるさくなってしまうことを防止することができる。
尚、本実施例の設定変更処理や設定確認処理では、表示モニタ29に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ29に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も有利な設定値(本実施例であれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も不利な設定値(本実施例であれば「3」)を表示するようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図23のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図23に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電源断検出処理を実行する(S10)。そして、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、排出口スイッチ70といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。
続いて、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口のいずれかに遊技球が入賞が発生した場合、つまり、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、第1一般入賞口スイッチ26A,第2一般入賞口スイッチ26B,第3一般入賞口スイッチ26C,第4一般入賞口スイッチ26Dからの検出信号の入力があった場合には、各検出信号による入賞に対応した賞球個数の設定などを行う賞球処理(S12)を実行する。
次いで、CPU103は、役比、連比、ベース等の入賞情報を算出する入賞情報処理(S13)、該入賞情報処理にて算出された役比、連比、ベース等の入賞情報を表示モニタ29に表示する入賞情報表示制御処理(S14)を行う。その後、所定のメイン側エラー処理(S15)を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を実行可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報、払出情報などのデータを出力する(S16)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1や乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S17)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S18)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S19)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S20)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
尚、S20のコマンド制御処理においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を通知するためのコマンドを送信すること、または、変動パターンや変動表示が終了したことを通知するためのコマンド等の既存コマンドにパチンコ遊技機1に設定されている設定値の情報を含ませて送信することによって、演出制御基板12に対して定期的に設定値を通知するようにしてもよい。更に、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は主基板11からこれらコマンドを受信することによって、設定されている設定値を示唆する演出を変動表示中や大当り遊技中等、様々タイミングにて実行してもよい。
図24は、特別図柄プロセス処理として、図23に示すS18にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S31の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、変動表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。尚、始動入賞処理においては、始動入賞が発生した場合は、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドや第2始動入賞指定コマンドを送信するための設定も実行する。尚、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理(S20)を実行することによって演出制御基板12に対して出力される。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、設定されている設定値に応じた表示結果判定テーブル(図7参照)と変動表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。尚、変動パターンは、設定されている設定値と変動表示結果及び大当り種別に応じて、図10〜図11に示す変動パターン判定テーブルのいずれかを用いて決定する。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、変動表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、更に遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。尚、大当りフラグと小当りフラグの両方がオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「大当りA」であれば「5回」、「大当りB」であれば「10回」、「大当りC」であれば「15回」にそれぞれ設定することにより、大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して時短制御や確変制御を開始するための各種の設定(時短フラグや確変フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
具体的には、大当り終了処理においては、実行した大当りの種別を特定する。本実施例は、「大当りA」〜「大当りC」の何れの場合も、時短フラグと確変フラグをセットするとともにカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタ及び確変回数カウンタにセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
S29の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放前処理には、変動表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば変動表示結果が「小当り」となったことに基づき、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「1回」に設定することにより、小当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。
尚、本実施例では、小当り状態において大入賞口の開放回数を「1回」、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り状態における大入賞口の開放回数は2回以上の複数回であってもよく、また、大入賞口を開放状態とする期間の上限は遊技球が大入賞口に入賞可能な期間であれば「1秒」以外の期間であっても良い。
S30の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
S31の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図25は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
ここで、S54のコマンド解析処理の詳細について図26を参照して説明する。図26は、演出制御用CPU120が実行するコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、演出制御用CPU120は、解析禁止フラグがONであるか否かを判定する(S54A)。ここで解析禁止フラグは、コマンド解析を禁止するために設定されるフラグであり、ONに設定されることでコマンド解析が禁止され、OFFに設定されことでコマンド解析が許可される。
解析禁止フラグがONではない場合(S54AでN)には、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが設定変更開始コマンドであるか否かを判定し(S54B)、設定変更画面開始指定コマンドであると判定した場合(S54BでY)には解析禁止フラグをONに設定し(S54C)、コマンドの解析を禁止する(S54G)。一方、受信した演出制御コマンドが設定変更画面開始指定コマンドではないと判定した場合(S54BでN)には、コマンドの解析を実行(継続)する(S54F)。
また、解析禁止フラグがONの場合(S54AでY)には、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが設定変更画面終了指定コマンドであるか否かを判定し(S54D)、設定変更画面終了指定コマンドではないと判定した場合(S54DでN)には、コマンドの解析を禁止する(S54G)。一方、受信した演出制御コマンドが設定変更画面終了指定コマンドであると判定した場合(S54DでY)には、演出制御用CPU120は、解析禁止フラグをOFFに設定し(S54E)、コマンドの解析を実行(継続)する(S54F)。
なお、上記したコマンドの解析を実行する処理(S54F)においては、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行うことにより、演出制御コマンドに応じた演出が実行可能となる処理を行う。一方、上記したコマンドの解析を禁止する処理(S54G)においては、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを破棄する等により、演出制御コマンドに応じたフラグをセットせず、演出制御コマンドに応じた演出の実行を制限する処理を行う。
上記した図26のフローチャートから分かるように、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドを受信したときであっても、解析禁止フラグがONであるときには(すなわち、設定変更画面開始指定コマンドを受信してから設定変更画面終了指定コマンドを受信するまでの設定変更中においては)、コマンドの解析が禁止されることにより、受信した演出制御コマンドに応じた演出の実行が制限される。このため、例えば、設定変更中において意図しないノイズ等によって誤った演出制御コマンドが主基板11から送信されたとしても、演出制御基板12はこのコマンドを無視するので、設定変更中に意図しない演出が実行される不具合を防止することができる。
なお、上記では、演出制御用CPU120が設定変更画面終了指定コマンドを受信したときに、コマンド解析が許可される(解析禁止フラグがOFFになる)ものとしたが、このコマンドだけではなく、エラーコマンドを受信したときにもコマンド解析が許可されるものとしてもよい。このようにすれば、安全性を高めつつ、演出制御用基板12が意図しないコマンドを無視することができる。
また、上記では設定変更中において意図しないノイズ等によって誤った演出制御コマンドが主基板11から送信されたとしても、演出制御基板12はこのコマンドを無視するものとしたが、同様に、設定確認中において意図しないノイズ等によって誤った演出制御コマンドが主基板11から送信されたとしても、演出制御基板12はこのコマンドを無視するものとしてもよい。
説明は図25に戻り、次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図27は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、保留表示やアクティブ表示に関する演出の制御を実行するための保留演出処理を実行する(S72)。本実施例にける保留演出処理において、演出制御用CPU120は、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信していることに基づいて第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示の更新や、第1変動開始指定コマンドや第2変動開始指定コマンドの受信に基づいて保留表示をアクティブ表示エリア5Fに表示させることが可能となっている。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S82のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)、小当り表示処理(S80)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S80):変動時間の終了後、演出表示装置5に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(S81)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(S81):小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S82)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(S82):演出表示装置5において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)または大当り表示処理(S77)に対応した値に更新する。
(設定示唆演出に関する説明)
次に、本実施例において特徴的な演出の1つである設定示唆演出について説明する。本実施例における設定示唆演出は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する演出である。ところで、設定値を判別する要素は、遊技者にとって楽しみの一つとなるものであるため、この設定示唆演出を適切なタイミングや適切な頻度で実行することで、設定値を容易には判別できないものの判別できる期待感を抱かせ、長期的に遊技を楽しんでもらうことが可能となる。なお、本実施例では、設定示唆演出は、必ずしも実際の設定値を示唆するものではなく、特定の設定値を期待させる暗示的な態様で行われるものとして説明するが、これに限られるものではなく、実際の設定値を明示的に示唆する態様で行われるものであってもよい。
(設定示唆演出決定処理)
まず、設定示唆演出の内容を決定するための設定示唆演出決定処理について図28を参照して説明する。図28は、設定示唆演出決定処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出決定処理は、演出制御用CPU120が図27のS74の演出図柄変動開始処理内で実行する。
設定示唆演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、設定示唆演出の実行を制限するための制限処理を実行し(S91)、次いで、設定示唆演出の制限を解除する(許可する)ための制限解除処理を実行する(S92)。なお、この制限処理及び制限解除処理の詳細については図29〜図34を参照して後述する。
次に、演出制御用CPU120は、制限フラグがONであるか否かを判定し(S93)、制限フラグがONであると判定した場合(S93でY)には、設定示唆演出決定処理を終了し(すなわち、設定示唆演出を決定せず)、制限フラグがOFFであると判定した場合(S93でN)には、設定示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(S94)。なお、制限フラグは、ONに設定されることで設定示唆演出の実行が制限される(禁止される)フラグである。
なお、本実施例において「実行を制限する」とは、実行しないことだけでなく、認識し難い態様で実行する(例えば、通常より小さい画像や濃度の薄い画像を用いて実行する)ことを含む概念である。
S94において、演出制御用CPU120は、例えば演出用乱数を用いた乱数抽選によって設定示唆演出を実行するか否かを決定し、当該抽選の結果として設定示唆演出の実行を決定したか否かを判定する。なお、この設定示唆演出の実行は、設定されている設定値に応じて異なる割合で決定されるものとしてもよい。具体的には、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値「1」)であるほど、設定示唆演出が決定され易い抽選となるように演出乱数の当選値(設定示唆演出の実行に対応する乱数値)の数(乱数範囲)が多く設定されるものとしてもよい。
演出制御用CPU120は、設定示唆演出の実行を決定していない場合(S94でN)には、設定示唆演出決定処理を終了し(すなわち、設定示唆演出を決定せず)、設定示唆演出の実行を決定した場合(S94でY)には、設定されている設定値に応じて設定示唆演出の演出態様を決定する(S95)。なお、本実施例では、設定示唆演出の演出態様として、複数の態様(A〜C)を有し、このいずれにするかが、設定値に応じた決定割合に基づいて決定される。設定示唆演出の複数の演出態様や、設定値に応じた決定割合については、図37を用いて後述する。また、S95において、設定示唆演出の内容(演出態様)が決定されることで、図27の演出図柄変動中処理(S75)において、決定された設定示唆演出が変動表示中に実行されることになる。
演出制御用CPU120は、設定示唆演出の演出態様を決定した(つまり、設定示唆演出の実行を決定した)後には、制限フラグをONに設定する(S96)ことで設定示唆演出の実行を制限する。
以上のように、図28に示す設定示唆演出決定処理(S94〜S96)によれば、一度設定示唆演出を実行すると、設定示唆演出の実行を所定期間(制限フラグがOFFに設定されるまでの間)制限する。このため、設定示唆演出が連続的に(頻繁に)実行されることが防止される。
(制限処理)
次に、上述したS91の制限処理の詳細について図29〜図31を参照して説明する。図29は制限処理の第1例を示すフローチャートであり、図30は、制限処理の第2例を示すフローチャートであり、図31は、制限処理の第3例を示すフローチャートである。
(制限処理の第1例)
図29に示すように、制限処理の第1例では、演出制御用CPU120は、先ず、制限フラグがONであるか(すなわち、設定示唆演出が制限されているか)否かを判定し(S911)、制限フラグがONである場合(S911でY)には、既に制限が行われているので制限処理を終了し、制限フラグがOFFである場合(S911でN)には、電源投入直後であるか否かを判定する(S912)。具体的には、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から電源が投入されたことを示すコマンドを受信した直後であるか否かを判定することにより、パチンコ遊技機1の電源投入直後であるか否かを判定する。電源投入直後であると判定した場合(S912でY)には、演出制御用CPU120は、非遊技フラグをONに設定する(S913)。なお、非遊技フラグは、ONに設定されることで遊技者が遊技を行っていない非遊技状態であるとみなされるフラグである。
電源投入直後ではないと判定した場合(S912でN)には、演出制御用CPU120は、非遊技フラグがONである(すなわち、非遊技状態である)か否かを判定し(S914)、非遊技フラグがONでないと判定した場合(S914でN)には、所定期間始動入賞コマンドを未受信であるか否かを判定する(S915)。なお、この所定期間としては、固定の時間(例えば、5分間)が設定されてもよいし、所定時間毎にループする客待ち演出(デモ演出)のループ回数が所定回数(例えば3回)を超えるまでの期間が設定されてもよい。また、始動入賞コマンドは、主基板11から送信される始動入賞に関するコマンドであり、前記実施例における第1(第2)始動口入賞指定コマンドや、第1(第2)保留記憶数通知コマンドや、第1(第2)変動開始コマンドが含まれる。
所定期間始動入賞コマンドを未受信ではないと判定した場合(S915でN)には、演出制御用CPU120は、非遊技状態ではないとみなして制限処理を終了し、所定期間始動入賞コマンドを未受信であると判定した場合(S915でY)には、演出制御用CPU120は、非遊技状態であるとみなして非遊技フラグをONに設定する(S916)。
非遊技フラグがONであると判定した場合(S914でY)、または非遊技フラグをONに設定した(S913、S916)後には、演出制御用CPU120は、始動入賞コマンドを受信したか否かを判定し(S917)、始動入賞コマンドを受信していないと判定した場合(S917でN)には非遊技状態であるとみなして制限処理を終了し、始動入賞コマンドを受信したと判定した場合(S917でY)には、遊技が開始された(非遊技状態ではなくなった)とみなして非遊技フラグをOFFに設定し、また、制限フラグをONに設定する(S918)。
以上のように、図29に示す制限処理(S911〜S913、S917、S918)によれば、電源投入直後は非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、営業開始直後の設定示唆演出の実行を制限することで、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、図29に示す制限処理(S914〜S918)によれば、遊技を行っているとみなされているとき(非遊技フラグがOFFのとき)には、所定期間始動入賞コマンドを受信しなかったことにより非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
(制限処理の第2例)
次に、図30を参照して、制限処理の第2例について説明する。なお、図30に示すフローチャートにおいて、図29に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図30に示すように、制限処理の第2例は、制限処理の第1例のS915がS915Aに置き換わる。S915Aでは、演出制御用CPU120は、所定期間発射動作を未検出であるか否かを判定する。具体的には、遊技球を発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルには、タッチリング(タッチセンサ)が設けられている。このため、演出制御用CPU120は、タッチリングによって打球操作ハンドルの操作が検知されない期間が所定期間継続したときに、所定期間発射動作を未検出であると判定する。なお、所定期間発射動作が未検出であるか否かの判定は、この方法に限られるものではなく、例えば、打球発射装置の発射口付近や発射された遊技球が遊技盤上で通過する経路上に遊技球の検出センサを設けて、当該検出センサによって所定期間遊技球の通過が検出されなかったときに所定期間発射動作を未検出であると判定してもよい。また、この所定期間は、制限処理の第1例で述べたように、固定の時間(例えば、5分間)が設定されてもよいし、所定時間毎にループする客待ち演出(デモ演出)のループ回数が所定回数(例えば3回)を超えるまでの期間が設定されてもよい。
以上のように、図30に示す制限処理(S914、S915A、S916〜S918)によれば、遊技を行っているとみなされているとき(非遊技フラグがOFFのとき)には、所定期間発射動作が検出されなかったことにより非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
(制限処理の第3例)
次に、図31を参照して、制限処理の第3例について説明する。なお、図31に示すフローチャートにおいて、図29に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図31に示すように、制限処理の第3例は、制限処理の第1例のS915がS915Bに置き換わり、S914でYの後のS917がS917Bに置き換わる。S915Bでは、演出制御用CPU120は、遊技終了情報を検出したか否かを判定し、S917Bでは、演出制御用CPU120は、遊技開始情報を検出したか否かを判定する。ここで、遊技開始情報とは、遊技者の操作により入力され遊技の開始を指示する情報であり、遊技終了情報とは、遊技者の操作により入力され遊技の終了を指示する情報である。具体的には、パチンコ遊技機1は、遊技者毎にゲームデータを示す各種情報を更新して出力する機能を有し、遊技開始時には各種情報の更新を開始するために遊技者毎のパスワードを受け付け、遊技終了時には各種情報を出力するための出力指示を受け付ける。このとき、遊技者の操作によりパスワードが入力されると、演出制御用CPU120は、当該入力情報を遊技開始情報として検出し、遊技が開始されたとみなす。一方、遊技者の操作により出力指示が入力されると、演出制御用CPU120は、当該入力情報を遊技終了情報として検出し、遊技が終了されたとみなす。なお、遊技開始情報や遊技終了情報は、これに限らず、パチンコ遊技機1が遊技開始や遊技終了の項目を有するメニュー画面を有し、遊技開始項目を選択する入力情報が遊技開始情報として検出され、遊技終了項目を選択する入力情報が遊技終了情報として検出されてもよい。
以上のように、図31に示す制限処理(S914、S915B、S916〜S918、S917B)によれば、遊技を行っているとみなされているとき(非遊技フラグがOFFのとき)には、遊技終了情報が検出されたことにより非遊技状態であるとみなし(非遊技フラグをONに設定し)、その後、始動入賞があったことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。また、非遊技状態であるとみなされているとき(非遊技フラグがONのとき)には、遊技開始情報が検出されたことに基づいて遊技が開始されたと判定する(非遊技フラグをOFFに設定する)ことで、設定示唆演出の実行を制限する(制限フラグをONに設定する)。このため、遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
なお、遊技が開始されたと判定する方法は、図29〜図31に示すフローチャートを用いて上述した方法に限られるものではなく、新たに遊技者が遊技を開始したことが判別できる方法であればどのようなものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1が顔認証センサを搭載し、当該顔認証センサによって遊技者が変わったことが判別されることで遊技が開始されたと判定し、制限フラグがONに設定されるものとしてもよい。このようにすることで、どの遊技者も遊技開始直後において設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、上記した制限処理の第1例〜第3例は、そのいずれかが単独で用いられてもよく、複数が組み合わせて用いられてもよい。複数が組み合わせて用いられる場合には、例えば、S915、S915A、S915Bの判定のうち、いずれか1つが満たされることで非遊技状態であるとみなされ(非遊技フラグがONに設定され)、その後の始動入賞または遊技開始情報の検出に基づいて設定示唆演出の実行が制限される(制限フラグがONに設定される)ものとすればよい。
(制限解除処理)
次に、上述したS92の制限解除処理の詳細について図32〜図34を参照して説明する。図32は制限解除処理の第1例を示すフローチャートであり、図33は、制限解除処理の第2例を示すフローチャートであり、図34は、制限解除処理の第3例を示すフローチャートである。
(制限解除処理の第1例)
図32に示すように、制限解除処理の第1例では、演出制御用CPU120は、先ず、制限フラグがONであるか(すなわち、設定示唆演出が制限されているか)否かを判定し(S921)、制限フラグがOFFである場合(S921でN)には、既に制限解除が行われているので制限解除処理を終了し、制限フラグがONである場合(S921でY)には、制限フラグがONになってから(つまり、遊技が開始されたと判定されてから)受信した始動入賞コマンドの受信回数(受信累積回数)が所定値Aを超えたか否かを判定する(S922A)。なお、この所定値Aは、後述する閾値参照テーブルに記憶されており(例えば「60回」)、後述する演出調整部120の操作によって設定示唆演出の実行頻度が切り替えられることにより異なる値に切り替え可能な可変値である。
始動入賞コマンドの受信累積回数が所定値Aを超えていないと判定した場合(S922AでN)には、演出制御用CPU120は、未だ長期間遊技をしていないとみなして制限解除処理を終了し、始動入賞コマンドの受信累積回数が所定値Aを超えたと判定した場合(S922AでY)には、演出制御用CPU120は、長期間遊技をしたとみなして制限フラグをOFFに設定する(S923)。すなわち、ステップS922AでYと判定されるまで制限フラグはOFFに設定されないので、ステップS922AでYと判定されるまでの期間が、設定示唆演出の実行が制限される制限期間であると言える。
以上のように、図32に示す制限解除処理によれば、設定示唆演出の実行が制限されているとき(制限フラグがONであるとき)には、遊技が開始されたと判定されてから(制限フラグがONになってから)始動入賞コマンドの受信累積回数が所定値Aを超えたことに基づいて、長期間遊技が行われたとみなして設定示唆演出の制限を解除する(制限フラグをOFFに設定する)。このため、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
(制限解除処理の第2例)
次に、図33を参照して、制限解除処理の第2例について説明する。なお、図33に示すフローチャートにおいて、図32に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図33に示すように、制限処理の第2例は、制限処理の第1例のS922AがS922Bに置き換わる。S922Bでは、演出制御用CPU120は、制限フラグがONになってから(つまり、遊技が開始されたと判定されてから)経過した時間が所定値Bを超えたか否かを判定する。なお、この所定値Bは後述する閾値参照テーブルに記憶されており(例えば「15分」)、後述する演出調整部120の操作によって設定示唆演出の実行頻度が切り替えられることにより異なる値に切り替え可能な可変値である。
以上のように、図33に示す制限解除処理によれば、設定示唆演出の実行が制限されているとき(制限フラグがONであるとき)には、遊技が開始されたと判定されてから(制限フラグがONになってから)経過した時間が所定値Bを超えたことに基づいて、長期間遊技が行われたとみなして設定示唆演出の制限を解除する(制限フラグをOFFに設定する)。このため、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記した制限解除処理の第2例では、所定値Bと比較される経過時間は、遊技が開始されたと判定されてからの単純な経過時間であるとしたが、これに限らず、例えば、遊技が開始されたと判定されてから遊技者がタッチリングに触れている間に経過した時間のみが加算された特定の経過時間(すなわち、遊技行為に関連した特定の経過時間)であるとしてもよい。このようにすることで、長期間遊技が行われたことをより正確に判定することができる。
(制限解除処理の第3例)
次に、図34を参照して、制限解除処理の第3例について説明する。なお、図34に示すフローチャートにおいて、図32に示すフローチャートにおける処理と同じ処理については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図34に示すように、制限処理の第3例は、制限処理の第1例のS922AがS922Cに置き換わる。S922Cでは、演出制御用CPU120は、制限フラグがONになってから(つまり、遊技が開始されたと判定されてから)所定スイッチを通過した遊技球の個数(累積個数)が所定値Cを超えたか否かを判定する。なお、この所定値Cは後述する閾値参照テーブルに記憶されており(例えば「750個」)、後述する演出調整部120の操作によって設定示唆演出の実行頻度が切り替えられることにより異なる値に切り替え可能な可変値である。また、所定スイッチは、遊技が行われていると遊技球が通過可能なスイッチであり、前記実施例における第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ゲートスイッチ21、第1一般入賞口スイッチ26A〜第4一般入賞口スイッチ26D、排出口スイッチ70、打球発射装置から発射される遊技球を検知する発射球検知スイッチが含まれる。なお、所定スイッチとしては、これらの全てを含めなくてもよく、遊技が行われていることが判別されるものであれば一部のスイッチ(例えば排出口スイッチ70)のみを含めるものとしてもよい。
以上のように、図34に示す制限解除処理によれば、設定示唆演出の実行が制限されているとき(制限フラグがONであるとき)には、遊技が開始されたと判定されてから(制限フラグがONになってから)所定スイッチを通過した遊技球の累積個数が所定値Cを超えたことに基づいて、長期間遊技が行われたとみなして設定示唆演出の制限を解除する(制限フラグをOFFに設定する)。このため、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記した制限解除処理の第1例〜第3例は、そのいずれかが単独で用いられてもよく、複数が組み合わせて用いられてもよい。複数が組み合わせて用いられる場合には、例えば、S922A、S922B、S922Cの判定のうち、いずれか1つが満たされることで設定示唆演出の制限が解除される(制限フラグがOFFに設定される)ものとすればよい。
(設定示唆演出の実行頻度調整)
次に、図35を参照して、パチンコ遊技機1において、設定示唆演出の実行頻度を調整する機能について説明する。図35は、演出調整部により設定示唆演出の実行頻度を調整する説明図である。
図35(A)に示すように、パチンコ遊技機1には、ホール店員(管理者)によって操作可能な演出調整部120が設けられている。具体的には、演出調整部120は、遊技者が操作できないようにパチンコ遊技機1の背面側に設けられ、演出制御基板12に接続されている。演出調整部120は、例えばダイヤルを回動させることによって複数の切替スイッチの値を変更可能なダイヤル式切替スイッチであり、切替スイッチの値に応じて演出の設定内容を調整することができる。例えば、図35(B)に示すように、切替スイッチの値が「0」〜「5」のときには、演出の音量の値を調整することができ、切替スイッチの値が「6」のときには設定示唆演出の実行頻度を調整することができる。
図35(C)に示すように、演出調整部120(ダイヤル式切替スイッチ)を操作して、切替スイッチの値を「6」に設定すると、設定示唆演出の実行頻度を調整する設定画面が演出表示装置5に表示され、所定の操作入力を行う(例えば、スティックコントローラ31Aを左右に操作してプッシュボタン31Bで決定する等)ことで実行頻度の調整を行うことができる。具体的には、実行頻度としては、例えば、最も頻度の少ない「1」から最も頻度の高い「5」までの5段階が設定されており、ホール店員がいずれかの段階を選択することで、当該段階に応じた実行頻度に調整される。
図35(D)は、「1」〜「5」段階の実行頻度に応じて設定される所定値A〜Cの値を規定する閾値参照テーブルである。図35(D)に示すように、実行頻度の「1」〜「5」の各段階には、所定値A〜Cの値が対応付けれられている。具体的には、最も実行頻度の低い段階「1」には、所定値A〜所定値Cの各値として最も大きい値が設定されている(例えば、所定値A「100回」、所定値B「25分」、所定値C「1250個」)。これにより、実行頻度が「1」に調整されると、制限解除処理において制限フラグがOFFに設定されるまでの期間(具体的には、S922A、S922B、S922CでYと判定されるまでの期間;すなわち制限期間)が長くなるので、設定示唆演出の実行頻度が低くなる。反対に、最も実行頻度の高い段階「5」には、所定値A〜所定値Cの各値として最も小さい値が設定されている(例えば、所定値A「20回」、所定値B「5分」、所定値C「250個」)。これにより、実行頻度が「5」に調整されると、制限解除処理において制限期間が短くなるので、設定示唆演出の実行頻度が高くなる。
なお、上記では、閾値参照テーブルに規定される所定値A〜Cは一意に固定された固定値であるとしたが、所定の範囲の値を取り得る可変値であってもよい。具体的には、例えば、実行頻度が2のときには、所定値Aは、70回〜90回の範囲のうちいずれかの値であり、所定値Bは、18分〜23分のうちのいずれかの値であり、所定値Cは、900個〜1100個のうちのいずれかの値であるものとし、いずれの値となるかは、制限フラグがONに設定される毎(すなわち、設定示唆演出の実行が制限される毎)に抽選で決定されるものとしてもよい。このようにすると、制限フラグがOFFに設定されるタイミング(すなわち、設定示唆演出の制限が解除されるタイミング)が分かり難くなり、設定示唆演出が実行されるタイミングを予想する楽しみを創出することが可能となる。
以上のように、図35に示す設定示唆演出の実行頻度調整によれば、ホール店員の操作による実行頻度の調整によって、設定示唆演出の実行が制限される制限期間が変化することにより設定示唆演出の実行頻度を調整することができる。このため、設定示唆演出が実行される頻度を、顧客(遊技者)に合わせて最適に調整することができる。
なお、上記では、設定示唆演出の制限期間(実行頻度)は、ホール店員の操作に基づいて変化するものとしたが、これに限らず、遊技状態の変化に基づいて変化するものとしてもよい。以下に、大当り遊技状態に制御されることに基づいて、設定示唆演出の制限期間(実行頻度)が変化する例について説明する。
図36は、大当り遊技状態に制御されることを契機に設定示唆演出の制限期間(実行頻度)が変更される一例を示す説明図である。いま、設定示唆演出の実行頻度の段階が「3」に調整されている場合について考える。このとき、大当り遊技状態に制御される前は、図36(1)に示す閾値参照テーブルAに基づいて、所定値A〜所定値Cの各値が参照される。一方、大当り遊技状態に制御された後は、参照する閾値参照テーブルが切り替わり、図36(B)に示す閾値参照テーブルBに基づいて、所定値A〜所定値Cの各値が参照される。ここで、図36に示すように、閾値参照テーブルBにおける所定値A〜所定値Cの各値は、閾値参照テーブルAにおける所定値A〜所定値Cの各値よりも小さい値が設定されている。このため、大当り遊技後には、閾値参照テーブルBが参照されることで制限期間が短くなり、設定示唆演出の実行頻度が高くなる。
なお、大当り遊技後に閾値参照テーブルBに基づいて制限期間が経過したことが判定されて設定示唆演出が実行されると、参照する閾値参照テーブルが閾値参照テーブルAに戻される。また、閾値参照テーブルAに戻される契機は、設定示唆演出の実行に限らず、大当り遊技状態に制御されてから所定時間が経過したことや、大当り遊技状態に制御されてからの変動回数が所定値に達したことであってもよい。
また、上記では、実行頻度の段階が「3」に調整されている場合について説明したが、他の段階のそれぞれにおいても大当り遊技後には、閾値参照テーブルBに基づいて所定値A〜所定値Cが参照されるものとすればよい。このとき、いずれの段階においても、閾値参照テーブルBにおける所定値A〜所定値Cの各値として閾値参照テーブルAよりも小さな値が設定されている。また、閾値参照テーブルBでは、いずれの段階であるかにかかわらず共通の最も小さい値である所定値A〜所定値Cが設定されているものとしてもよい。
また、上記では、大当り遊技状態に制御されることを契機に閾値参照テーブルが切り替わることで設定示唆演出の実行頻度が高くなる(つまり、制限期間が短くなる)ものとしたが、これに限らず、大当り遊技状態に制御されることを契機に設定示唆演出の制限が解除されるものとしてもよい。また或いは、大当り遊技状態に制御されると、大当り遊技中、または大当り遊技後の最初の変動表示において必ず所定示唆演出を1回実行するものとしてもよい。
以上のように、大当り遊技状態に制御されることに基づいて、設定示唆演出の制限期間(実行頻度)が変化し、大当り遊技後には、設定示唆演出の実行頻度がそれ以前よりも高くなる。このため、大当り遊技状態に制御されることに対して更なる特典を設けることが可能となる。
なお、図35、図36を用いて説明したように、本実施例のパチンコ遊技機1は、演出調整部120によって設定示唆演出の実行頻度を調整する機能と、大当り遊技状態に制御されることに基づいて設定示唆演出の実行頻度を調整する機能を有するものとしたが、いずれか一方のみの機能を有するものとしてもよい。
(設定示唆演出の演出態様)
次に、図37を参照して、本実施例の設定示唆演出の複数の演出態様について説明する。図37(A)は、設定示唆演出の複数の演出態様を示し、図37(B)は、設定示唆演出の演出態様の決定割合を示す。
本実施例では、設定示唆演出は、必ずしも実際の設定値を示唆するものではなく、特定の設定値を期待させる暗示的な態様で行われる。具体的には、図37(A)に示すように、設定示唆演出の態様Aは、キャラクタが指を1本立てて登場する態様であって設定値が「1」であることを期待させ、設定示唆演出の態様Bは、キャラクタが指を2本立てて登場する態様であって設定値が「2」であることを期待させ、設定示唆演出の態様Cは、キャラクタが指を3本立てて登場する態様であって設定値が「3」であることを期待させる。このように、本実施例の設定示唆演出では、態様A〜態様Cで示されるキャラクタの指の本数に対応した設定値を期待させる。
図37(B)に示すように、設定値が「1」のときには、設定示唆演出の演出態様として、態様Aが最も決定され易く(割合が60%であり)、次いで態様Bが決定され易く(割合が30%であり)、態様Cが最も決定され難い(割合が10%である)。設定値が「2」のときには、設定示唆演出の演出態様として、態様Bが最も決定され易く(割合が60%であり)、次いで態様Aが決定され易く(割合が30%であり)、態様Cが最も決定され難い(割合が10%である)。設定値が「3」のときには、設定示唆演出の演出態様として、態様Cが最も決定され易く(割合が60%であり)、次いで態様Bが決定され易く(割合が30%であり)、態様Aが最も決定され難い(割合が10%である)。
したがって、態様Aの設定示唆演出が実行されたときには、設定値が「1」である可能性が高いが、設定値が「2」や「3」である可能性もある。また、態様Bの設定示唆演出が実行されたときには、設定値が「2」である可能性が高いが、設定値が「1」や「3」である可能性もある。また、態様Cの設定示唆演出が実行されたときには、設定値が「3」である可能性が高いが、設定値が「1」や「2」である可能性もある。このように、本実施例では、設定示唆演出の演出態様(態様A〜態様C)によって、特定の設定値である可能性が高いことを示唆するが、当該特定の設定値であることを確定的に示唆しない。したがって、態様Aの設定示唆演出が実行されると、遊技者は設定値が最も有利度が高い「1」であることを期待する一方で、態様Bや態様Cの設定示唆演出が実行されたとしても、設定値が「1」である可能性もあるので、また次の設定示唆演出が実行されることを期待する。そして、上述したように、本実施例では、設定示唆演出は一度実行されると連続して実行されない(制限期間が設けられる)ので、次に設定示唆演出が実行されることを期待して、遊技者は長期的に遊技を楽しむことができる。
(設定示唆演出の制限/許可)
次に、図38、図39を参照して、設定示唆演出の実行が制限され、また、その制限が解除されることにより設定示唆演出が実行される一例を、タイムチャート及び演出例を用いて説明する。図38は、設定示唆演出が制限/許可される一例を示すタイムチャートであり、図39は、変動表示中に設定示唆演出が行われる様子を示す図である。
図38のタイムチャートに示すように、遊技が開始されると設定示唆演出の実行が所定期間制限される(制限フラグがONに設定される)。なお、遊技が開始されたとみなされる条件は、制限処理の第1例〜第3例で前述したように、(1)電源投入後に始動入賞があったこと、(2)所定期間始動入賞コマンドを受信しなかったことにより非遊技状態であるとみなされ、その後始動入賞があったこと、(3)所定期間発射動作が検出されなかったことにより非遊技状態であるとみなされ、その後始動入賞があったこと、(4)遊技開始情報が検出されたこと、または遊技終了情報が検出されたことにより非遊技状態であるとみなされ、その後始動入賞があったことである。また、以下では、遊技開始後に設定示唆演出の実行が制限される制限期間のことを、第1特定期間という。
第1特定期間中においては、設定示唆演出の実行が制限されるため、変動表示中において設定示唆演出が実行されることはない(演出例では図39の(1)参照)。なお、第1特定期間は、制限解除処理の第1例〜第3例で前述したように、(1)遊技開始後に所定数(所定値A)の始動入賞コマンドを受信するまで(つまり、所定数の変動が実行されるまで)の期間、(2)遊技開始後に所定時間(所定値B)が経過するまでの期間、(3)遊技開始後に所定スイッチを所定数(所定値C)の遊技球が通過するまでの期間である。
第1特定期間が経過すると、設定示唆演出の実行の制限が解除される(制限フラグがOFFに設定される)ため、設定示唆演出の実行が許可された状態となる(演出例では図39の(2)参照)。この状態において、設定示唆演出の実行が抽選で決定されると、変動表示中において設定示唆演出が実行される(演出例では図39の(3)参照)。具体的には、設定値に応じた抽選割合で決定された態様(態様A〜態様Cのいずれか)のキャラクタCHAが演出表示装置5の右下隅に表示される。なお、キャラクタCHAの表示位置は、演出表示装置5の何れの表示位置であってもよく、また演出表示装置5とは異なる表示装置(サブ液晶)を備える場合には、当該サブ液晶にキャラクタCHAを表示する(設定示唆演出を実行する)ものとしてもよい。
そして、設定示唆演出が実行されると、再び設定示唆演出の実行が所定期間制限される(制限フラグがONに設定される)。また、以下では、設定示唆演出が実行されてから設定示唆演出の実行が制限される制限期間のことを、第2特定期間という。第2特定期間は、上記した第1特定期間の説明において、「遊技開始後」を「設定示唆演出実行後」と読み替えることで説明される。第2特定期間中においては、設定示唆演出の実行が制限されるため、変動表示中において設定示唆演出が実行されることはない(演出例では図39の(4)参照)。
第2特定期間が経過すると、設定示唆演出の実行の制限が解除される(制限フラグがOFFに設定される)ため、設定示唆演出の実行が許可された状態となる(演出例では図39の(5)参照)。この状態において、設定示唆演出の実行が抽選で決定されると、再び、変動表示中において設定示唆演出が実行される(演出例では図39の(3)参照)。
以上のように、本実施例では、遊技開始後の第1特定期間においては設定示唆演出の実行が制限されるので、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、本実施例では、設定示唆演出が実行された後の第2特定期間においては設定示唆演出の実行が制限されるので、設定示唆演出が連続的に(頻繁に)実行されることが防止され、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
また、本実施例では、設定示唆演出の演出態様は、設定値に応じて図37(B)に示す抽選割合に基づいて実行されるので、複数回設定示唆演出が実行されても、毎回その態様が異なる場合があり、設定値を容易に推測させないことが可能となる。より詳細にいえば、設定示唆演出の態様が図37(B)に示す抽選割合に基づいて決定されるとしても、設定示唆演出が頻繁に実行されてしまうと、試行回数が多くなることによる確率の収束から設定値が推測されてしまう虞がある。しかし、本実施例では、設定示唆演出は連続的に実行されないので、確率の収束による設定値の推測を困難として、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
なお、設定示唆演出の実行回数に応じて、設定示唆演出の演出態様の決定割合が変化するものとしてもよい。具体的には、設定示唆演出の実行回数が多くなるほど、実際の設定値を期待させる態様の設定示唆演出が実行され易くなるものとしてもよい。例えば、実際の設定値が「1」である場合において、設定値1であることを期待させる態様Aの設定示唆演出は、1回目の設定示唆演出では「60%」の割合で決定され、1回目の設定示唆演出では「60%」の割合で決定され、2回目の設定示唆演出では「65%」の割合で決定され、3回目の設定示唆演出では「70%」の割合で決定されるものとすればよい。このようにすると、設定示唆演出の実行回数が増えるほど(つまり、設定示唆演出は連続しては実行されないので長期的に遊技を実行するほど)、設定示唆演出の態様から期待される設定値が実際の設定値である可能性が高くなるので、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記した実施例において設定示唆演出は、キャラクタCHAが登場して、その態様によって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしたが、設定示唆演出はこのような態様に限られるものではない。例えば、特図の変動表示に関する演出の一部を用いて実行されてもよい。具体的には、演出図柄の色が特定の色に変化することによって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしてもよい。また、保留記憶表示エリアの色が特定の色に変化することによって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしてもよい。また変動表示される演出図柄の背景(背景画像)の色が変化することによって特定の設定値である可能性が示唆されるものとしてもよい。
また、上記した実施例では、設定示唆演出が実行されると、その後所定期間(第2特定期間)が経過するまで設定示唆演出の実行が制限されるによって、連続して設定示唆演出が実行されないものとしたが、設定示唆演出が連続して(頻繁に)実行されないようにする制御はこれに限るものではない。例えば、RTC106を用いて、予め設定された所定時刻になると設定示唆演出が実行されるものとしてもよい。このようにすることで、設定示唆演出の実行時刻を制御することができるので、設定示唆演出の実行タイミングや実行頻度を適切に設定することができる。
(変形例1−a)
次に、前記実施例の変形例1−aについて説明する。変形例1−aでは、設定示唆演出の実行回数がストック(蓄積)される。ところで、前記実施例において図38を参照して説明したように、遊技開始後第1特定期間が経過した後、または設定示唆演出を実行してから第2特定期間が経過した後には、設定示唆演出が実行可能な状態(許可状態)となる(制限が解除される)。しかしながら、設定示唆演出を実行するか否かは、所定の乱数抽選により決定されるため、許可状態であるにもかかわらず、設定示唆演出が長期間行われない可能性もある。
上記のように設定示唆演出が長期間実行されない場合を鑑みて、変形例1−aでは、許可状態において、設定示唆演出が所定期間実行されなかった毎に、設定示唆演出の実行回数を1回追加でストックする。例えば、所定期間として所定の変動回数(例えば、50回)が設定されている場合には、許可状態において50変動連続して設定示唆演出が実行されなかった毎に設定示唆演出の実行回数が1回追加でストックされる。したがって、100変動連続して設定示唆演出が実行されなかった場合には、実行回数が2回追加でストックされる。なお、所定期間としては、所定の変動回数に限らず、所定の経過時間であってもよいし、所定スイッチを所定数の遊技球が通過するまでの期間であってもよい。
そして、設定示唆演出の実行回数が追加でストックされると、許可状態において本来実行可能である1回の設定示唆演出の実行に加えて、このストックされた実行回数だけ設定示唆演出を実行可能となり、追加でストックされた実行回数も含めて設定示唆演出が実行されることで、設定示唆演出の実行が制限される。なお、この場合には、許可状態において連続して設定示唆演出が実行される可能性があるが、連続して実行された場合であっても設定示唆演出が長期間実行されなかったことが補てんされたという意味合いを持たせることができる。
以上のように、本変形例1−aによれば、許可状態において設定示唆演出が長期間実行されなかったとしても、その期間に応じて実行回数が追加でストックされ、追加でストックされた実行回数分の設定示唆演出が実行されるまで許可状態が継続される(設定示唆演出が制限されない)ので、設定示唆演出が長期間実行されなかったとしても遊技の興趣低下を防止することができる。
なお、本変形例1−aにおいて、実行回数が1回ストックされる条件となる、許可状態において設定示唆演出が実行されない所定期間は、設定示唆演出の実行が制限される制限期間と同様であるとしてもよい。このようにすると、許可状態において設定示唆演出がすぐに実行されたときと、許可状態において設定示唆演出が長期間実行されないときとで比較したときに、互いの設定示唆演出の実行頻度を近似させることが可能となる。
(変形例1−b)
次に、前記実施例の変形例1−bについて説明する。変形例1−bでは、設定示唆演出が遊技者の操作に基づいて実行される。ところで、前記実施例では、設定示唆演出は、設定示唆演出が実行可能な状態(許可状態)において、所定の乱数抽選により実行されるものであるため、遊技者の意図したタイミングで設定示唆演出が実行されるものではない。
上記のように設定示唆演出が遊技者の意図したタイミングで実行されないことを鑑みて、変形例1−bでは、許可状態において、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行される。具体的には、許可状態における変動中には、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行可能であることを報知する報知表示が行われる。例えば、報知表示としては、「ボタンを押すと何かいいことあるよ」といったテロップ表示が挙げられる。この報知表示に基づいて、遊技者が所定の操作手段(例えば、プッシュボタン31B)を操作すると、当該操作を契機に、現在の設定値に応じた決定割合で態様A〜態様Cのいずれかの設定示唆演出が決定され、決定された設定示唆演出が実行されることにより、演出表示装置5の表示画面上にキャラクタCHAが登場する。
なお、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行される場合には、いつ実行されるか分からないので、設定示唆演出が、実行中の変動表示に関する演出を阻害する可能性がある。このため、実行中の変動表示に関する演出が、例えばスーパーリーチ等の期待度の高い演出である場合には、遊技者の操作による設定示唆演出の実行(及び報知表示)を禁止するものとしてもよい。また、実行中の変動表示に関する演出を阻害しないように、変動表示に関する演出が実行される演出表示装置5とは異なる表示装置(サブ液晶)を設け、遊技者の操作による設定示唆演出は当該サブ液晶で実行されるものとしてもよい。
また、遊技者の操作による設定示唆演出は、変動停止後のいわゆる客待ち中に行われてもよい。具体的には、遊技者の操作に基づいて、おみくじを引く演出が実行され、おみくじが「大吉」であると設定値「1」が期待され、おみくじが「中吉」であると設定値「2」が期待され、おみくじが「小吉」であると設定値「3」が期待されるといった設定示唆演出が実行されてもよい。このように、客待ち中において設定示唆演出を実行可能に構成することで、客待ち中においてもゲーム性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、本変形例1−bによれば、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行されるので、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素(設定示唆演出)の実行タイミングを遊技者の意図したタイミングに決定可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、変形例1−bは、変形例1−aと組み合わせてもよい。具体的には、設定示唆演出が許可状態において長期間実行されないときに、設定示唆演出の実行回数が追加でストックされ、実行回数が追加でストックされているときには、遊技者の操作に基づいて設定示唆演出を実行可能であるように構成してもよい。また、この際には、変動表示中に限らず、客待ち中においても遊技者の操作に基づいて設定示唆演出を実行可能であるものとしてもよい。このようにすることで、設定示唆演出が長期間実行されない場合には、遊技者の意図したタイミングで設定示唆演出を実行できるので、遊技の興趣低下を防止することができる。
(変形例2)
次に、前記実施例の変形例2について説明する。この変形例2では、前記実施例の図6に示す変動パターンやリーチの種類に代え、図40に示す変動パターンやリーチの種類が用いられる。なお、この変形例2においても、前記実施例と同様に、設定されている設定値(「1」、「2」、または「3」)に応じて、図40に示す変動パターンやリーチの種類の決定割合が異なるものとしてもよい。
(特徴部31AKに関する説明)
まず、本変形例2の特徴部31AKについて説明する。図40は、本変形例2のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図40(A)に示すように、本変形例2では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図40(B)に示すように、本変形例2では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この変形例2では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図40(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この変形例2では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図40(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図40(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この変形例2では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図40(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本変形例2における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図41、図42は、本変形例2におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図41(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図41(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図41(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図41(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図41(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図41(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図41(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図41(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図41(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図41(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図41(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図41(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図41(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図41(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この変形例2では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図41(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図41(I)では、図41(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図41(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図42(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図41(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この変形例2とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この変形例2では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この変形例2では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この変形例2では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この変形例2の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この変形例2のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この変形例2では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図41(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図41(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この変形例2では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この変形例2では、図42(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図42(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図42(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この変形例2では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図41、図42に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図43(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図43(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図43(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図43(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図43に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図43(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
また、前記実施例には、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来、設定値を変更可能なパチンコ遊技機において、設定値を示唆する演出(設定示唆演出)を行うものとして、例えば、特開2017−109085号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2017−109085号公報に記載の遊技機にあっては、設定値が変更された後の特定期間にのみ設定示唆演出を行うものであり、その実行条件に関しては改良の余地があった。また、設定示唆演出が連続して実行されてしまうと設定値の推測が容易となり、興趣の低下を招く虞があるという問題があった。そのため、この問題点に着目した場合に、問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
設定変更操作に基づいて複数段階のうちいずれかの設定値(例えば、設定値「1」「2」「3」のいずれか)に設定可能であり、設定された設定値に基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
いずれの設定値に設定されているか否かを示唆する設定示唆演出を実行する設定示唆演出実行手段(例えば、CPU120が図28に示す設定示演出決定処理によって設定示唆演出を決定して実行する部分)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定示唆演出を実行したことに基づいて特定期間が経過するまで前記設定示唆演出の実行を制限可能である(例えば、CPU120が図28に示すS94〜S96の処理を実行する部分)、
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定示唆演出が連続して実行されないので、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素に関して容易に判別ができなくなり、長期的に遊技を楽しませることが可能となる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
設定値に関する操作を行うために所定態様に操作される操作設定部(例えば、錠スイッチ51)と、
主制御部の記憶領域を消去するために操作される初期化操作部(例えば、RWMクリアスイッチ50)と、
設定値に関する画面を表示する設定画面表示手段(例えば、表示モニタ29)とを備え、
前記設定画面表示手段は、電源投入時に前記操作設定部が前記所定態様に操作されている場合において、
前記初期化操作部が操作されていないときには、設定値を確認するための設定確認画面を表示可能であり(例えば、図21参照)、
前記初期化操作部が操作されているときには、設定値を変更するための設定変更画面を表示可能である(例えば、図20参照)、
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定確認時には記憶領域を消去せずに設定値を確認することができ、設定変更時には同時に記憶領域を消去することができるので設定に関する作業を好適に行うことができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
前記記憶領域が消去されたことを報知する初期化報知を実行する初期化報知実行手段(例えば、図22に示す初期化報知画面を表示する部分)を備え、
前記初期化報知実行手段は、電源投入時に前記初期化操作部が操作されている場合において、
前記操作設定部が前記所定態様に操作されていないときには、電源投入直後に前記初期化報知を実行し、
前記操作設定部が前記所定態様に操作されているときには、当該操作設定部が当該所定態様に操作されなくなったことに基づいて前記初期化報知を実行する(例えば、図22参照)、
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更中において初期化報知が実行されてうるさくなってしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
遊技媒体が通過することによって遊技価値を付与可能な所定領域(例えば、大入賞口)と、
付与される遊技価値に関連する所定情報を表示することが可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である、
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、情報表示手段を状況に応じて異なる用途で用いられる手段として機能させることができるので、別途の手段を設ける必要が無くコストの増加を防止することができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
主制御部(例えば、主基板11)からのコマンドを受信して当該コマンドに応じた制御を実行する演出制御部(例えば、演出制御基板12)を備え、
前記設定変更操作が行われているときには、当該設定変更操作の終了を指示する設定終了コマンドとは異なる他のコマンドを主制御部から受信しても当該コマンドに応じた制御を前記演出制御部が実行することを制限する(例えば、CPU120が図26のS54A〜S54Gの処理を実行する部分)、
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、意図しないノイズ等によって設定変更中において誤ったコマンドが送信されることによる不具合を防止することができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
始動入賞に関する特定コマンドを受信するコマンド受信手段(例えば、CPU120が図25のS54の処理を実行する部分)と、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記設定示唆演出が実行されてから受信された前記特定コマンドの累積受信数に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図32の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
更には、第2発明の手段7の遊技機として、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記設定示唆演出が実行されてから経過した時間に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図33の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を付与する(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
更には、第2発明の手段8の遊技機として、
所定スイッチを通過した遊技媒体を検出するスイッチ検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、排出口スイッチ70等)と、
前記特定期間が経過したか否かを判定する解除判定手段(例えば、CPU120が図28のS92の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記解除判定手段により前記特定期間が経過したと判定されると前記設定示唆演出を実行可能であり(例えば、CPU120が図28のS93〜S95の処理を実行する部分)、
前記解除判定手段は、前記設定示唆演出が実行されてから前記スイッチ検出手段により検出された遊技媒体の累積検出数に基づいて前記特定期間が経過したと判定する(例えば、CPU120が図34の制限解除処理を実行する部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、長期的に遊技を行った特典として設定値を判別する要素を設ける(設定示唆演出を実行可能とする)ことで、長期的な遊技の興趣を向上させることができる。
更には、第2発明の手段9の遊技機として、
管理者の操作に基づいて前記特定期間を調整可能な調整手段(演出調整部120)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定示唆演出を実行したことに基づいて前記調整手段により調整された前記特定期間が経過するまで前記設定示唆演出の実行を制限可能である(例えば、図35参照)、
ことを特徴とする、手段1〜手段8のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定示唆演出が実行される頻度を、顧客(遊技者)に合わせて最適に調整することができる。
更には、第2発明の手段10の遊技機として、
前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記特定期間を変更可能な特定期間変更手段(例えば、図36に示す閾値参照テーブルを変更する部分)と、
を備え、
前記特定期間変更手段は、前記有利状態判定手段により前記有利状態に制御すると判定されたことに基づいて前記特定期間を変更可能である(例えば、図36参照)、
ことを特徴とする、手段1〜手段9のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、有利状態に制御されることに対して更なる特典を設けることが可能となる。
更には、第2発明の手段11の遊技機として、
遊技者により操作される操作手段(例えば、スティックコントローラ31A等)を備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記操作手段が操作されたことに基づいて前記示唆演出を実行可能である(例えば、変形例1−bにおいて遊技者の操作に基づいて設定示唆演出が実行される部分)、
ことを特徴とする、手段1〜手段10のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとっての楽しみの一つとなる設定値を判別する要素(設定示唆演出)の実行タイミングを遊技者が決定できるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前記実施例には、以下に示す第3発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値を表示するための専用の設定値表示手段が設けられており、遊技機のコスト増を防ぐことができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、前記設定手段にて設定されている設定値を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値を表示するための表示装置を個別に設ける必要がないので、遊技機のコスト増を防ぐことができる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を把握しやすくすることができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分)
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、変形例4に示すように、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分)
ことを特徴とする手段2または手段3に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ30)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、図17に示すように、表示切替スイッチ30の操作によって設定値1の連比、役比、ベースの表示を設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分)
ことを特徴とする手段2〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第3発明の手段6の遊技機として、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、変形例7に示すように、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段2〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
更には、第3発明の手段7の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値毎に個別に算出可能な部分)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、変形例5に示すように、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、情報の確認作業を容易に行うことができる。
更には、第3発明の手段8の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分)、
前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、変形例6に示すように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段7のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
また、前記実施例には、以下に示す第4発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技機の状態を把握し難いという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ29)と、
を備え、
前記情報表示手段は、設定値に応じた所定情報を表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を把握しやすくすることができる。
更には、第4発明の手段2の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を順次表示可能である(例えば、図17に示すように、表示モニタ29は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒間隔で順次表示する部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第4発明の手段3の遊技機として、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を異なる表示態様により表示可能である(例えば、変形例4に示すように、設定値1では、連比、役比、ベースを赤色で表示し、設定値2では、連比、役比、ベースを緑色で表示し、設定値3では、連比、役比、ベースを青色で表示する部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第4発明の手段4の遊技機として、
操作手段(例えば、表示切替スイッチ30)を備え、
前記情報表示手段は、各設定値の所定情報を、前記操作手段の操作に応じて切替表示可能である(例えば、図17に示すように、表示切替スイッチ30の操作によって設定値1の連比、役比、ベースの表示を設定値2の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分や、設定値2の連比、役比、ベースの表示を設定値3の連比、役比、ベースの表示に切り替える部分)
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、各設定値の所定情報を把握し易くできる。
更には、第4発明の手段5の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、前記情報を各設定値毎に個別に算出可能であり(例えば、一般入賞賞球や第1始動口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されることにより設定値毎に個別に算出可能な部分)、
前記情報表示手段は、設定値のうちのいずれか1の特定設定値に応じた前記情報のみを表示する(例えば、変形例5に示すように、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、情報の確認作業を容易に行うことができる。
更には、第4発明の手段6の遊技機として、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を算出可能な算出手段(例えば、CPU103が6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を算出する部分)を備え、
前記算出手段は、各設定値に応じた前記情報である個別情報を個別に算出可能であるとともに、2以上の異なる設定値に応じた前記情報である複合情報を算出可能であって(例えば、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出する部分)、
前記情報表示手段は、前記情報と前記複合情報とを表示可能である(例えば、変形例6に示すように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技機の状態を、より詳細に把握することができる。
更には、第4発明の手段7の遊技機として、
前記情報表示手段は、前記設定手段によって設定されている設定値に応じた所定情報を表示する(例えば、変形例7に示すように、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能とする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定手段にて設定されている設定値の所定情報の確認作業を容易に行うことができる。
また、前記実施例には、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能な、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値に応じて大当りとなる確率だけが変化するので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
複数の可変表示パターンのいずれかに可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、CPU103がS23の変動パターン設定処理を実行する部分)と、
前記可変表示パターン決定手段にて決定された可変表示パターンにて可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、CPU103がS24の特別図柄変動処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値によって、いずれの可変表示パターンとするかを異なる割合にて決定する(例えば、図10及び図11に示すように、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの各変動パターンを設定されている設定値に基づいて異なる割合にて決定する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者は、設定されている設定値を可変表示パターンの決定状況から特定しようとして可変表示パターンに注目するようになるので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段2の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、共通の決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、図11に示すように、変動表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず共通の割合でスーパーリーチの変動パターンが決定される部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、特定可変表示パターンによる演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。尚、本第3発明における「共通の決定割合」には、異なる設定値で割合が完全に同一であるものだけではなく、異なる設定値で割合が略同一であるものを含む。
更には、第5発明の手段3の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、異なる決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、変形例14に示すように、設定されている設定値に応じてスーパーリーチ変動パターンの決定割合が異なっている部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値に応じて異なる割合で特定可変表示パターンの可変表示が実行されるので、特定可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段4の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、可変表示パターンの決定に用いる決定用データであって、少なくとも1の可変表示パターンの決定割合が異なる第1決定用データと第2決定用データを切り替えて可変表示パターンを決定可能であって(例えば、変形例9に示すように、大当り遊技終了後や時短状態等の特定条件下においては特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する一方で、該特定条件下以外においては図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分)、
前記可変表示パターン決定手段が、可変表示パターンの決定に用いる決定用データを、前記第1決定用データから前記第2決定用データに切り替える切り替え条件が、設定値に応じて異なる(例えば、変形例9に示すように、設定されている設定値が1である場合は、大当り遊技終了後の15回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の16回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が2である場合は、大当り遊技終了後の10回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の11回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が3である場合は、大当り遊技終了後の5回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の6回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分)
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、可変表示パターンの決定状況が変わる変化状況が設定値に応じて異なるため、これら変化状況にも遊技者を注目させることができるので、可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
前記可変表示パターン決定手段は、電源が供給されてから所定期間において、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、異なる決定割合により特定可変表示パターンに決定可能である(例えば、変形例10に示すように、遊技機に電源が投入されてから所定時間が経過するまで、または、所定回数の変動表示を実行が実行されるまでの間は、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、それぞれ異なる決定割合にてスーパーリーチの変動パターンの変動表示の実行を決定する部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、電源が供給されてから所定期間における特定可変表示パターンに注目させられるようになるので、特定可変表示パターンによる演出効果を高めることができる。
また、前記実施例には、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能なパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値に応じて大当りとなる確率だけが変化するので、遊技興趣を高めることができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、複数種類の有利状態のうちいずれの有利状態に制御するかの割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、大当り種別を大当りA、大当りB、大当りCのいずれかに決定する割合が異なっている部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて制御される有利状態の種類が変化するので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段2の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が第1特別領域(例えば、変形例11における特別領域)に進入したことにもとづいて、通常状態(例えば、低確低ベース状態)よりも前記有利状態に制御される割合が高い特別状態(例えば、高確低ベース状態や高確高ベース状態)に制御可能であり、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、遊技媒体が前記第1特別領域に進入する割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1、2、3のそれぞれで、大当り種別を変形例11における大当りX、大当りYのいずれかに決定する割合が異なっている部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて遊技媒体が第1特別領域に進入したことにもとづき特別状態に制御される割合が異なるので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段3の遊技機として、
前記有利状態において遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の遊技価値付与処理を実行する部分)を備え、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが異なる(例えば、変形例12に示すように、遊技球が各入賞口に入賞した際の賞球数を設定されている設定値に応じて異ならせる部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて有利状態において付与される遊技価値の大きさが異なるので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段4の遊技機として、
遊技媒体(例えば遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が進入可能な第2特別領域(例えば、変形例16に示す大当り種別決定用ゲート)を備え、
前記遊技制御手段は、遊技媒体が前記第2特別領域に進入したことにもとづいて、複数種類の有利状態のうちのいずれかに制御可能である(例えば、遊技球が大当り種別決定用ゲートに進入したことに基づいて16ラウンド大当りまたは4ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される部分)
ことを特徴とする手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が第2特別領域に進入したときの有利状態の種類が、設定値に応じて変化するので、遊技興趣を向上できる。
更には、第6発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開放状態)と該第1状態よりも遊技媒体が進入し難いまたは進入不可能な第2状態(例えば、閉鎖状態)に変化可能な可変手段(例えば、大入賞口)と、
を備え、
所定条件が成立したこと(例えば、変動表示結果が小当りに決定されたこと)にもとづいて前記可変手段を前記第1状態とする特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御するとともに、進入した遊技媒体が第3特別領域に進入したことにもとづいて前記有利状態に制御し、
前記特殊状態は、複数種類の特殊状態(例えば、複数の小当りに基づく複数の小当り遊技状態)を含み、
前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで、複数種類の特殊状態のうちいずれの特殊状態に制御するかの割合が異なる(例えば、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合で小当り種別の決定割合が異なる部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて制御される特殊状態の種類が変化するので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例には、以下に示す第7発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能であって、保留条件が成立した始動入賞について保留記憶が記憶されるパチンコ遊技機である、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、保留記憶が記憶されている場合に設定値が変更されることが考慮されておらず、設定変更を的確に反映させることができないというがあった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第7発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、CPU103が図24に示す始動入賞処理を実行する部分)と、
を備え、
前記保留記憶手段に保留記憶が記憶されているときに前記設定手段によって新たな設定値が設定される場合、該記憶されている保留記憶は消去される(例えば、変形例3に示すように、新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする遊技機
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更に前後に跨がって保留記憶が記憶されることがないので、設定変更を的確に反映させることができる。
更には、第7発明の手段2の遊技機として、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶に対応する保留表示を、第1表示態様(例えば、白色の丸形)と該第1表示態様とは異なる第2表示態様(例えば、青色の丸形や赤色の丸形、白色の三角形や白色の四角形)にて表示可能な保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が図27に示す保留演出処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103がS21の始動入賞判定処理を実行する部分)と、
前記判定手段による判定結果にもとづいて、保留表示を前記第2表示態様により表示する予告演出を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がS72の保留演出処理を実行することで保留変化演出を実行する部分)と、
を備え、
前記予告演出実行手段は、前記設定手段によって設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとで異なる割合にて前記予告演出を実行する(例えば、変形例8に示すように、設定されている設定値に応じた保留変化演出の実行割合が異なる部分)
ことを特徴とする手段1に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値に応じて予告演出の実行割合が異なるため、予告演出に遊技者を注目させることができ、予告演出の演出効果を高めることができる。
更には、第7発明の手段3の遊技機として、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3の開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3を開放した後、錠スイッチ51をONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ52を操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51の押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記第2表示態様の保留表示が表示されている場合には、前記第2表示態様の保留表示が表示されていない場合とは異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3が開放されている場合は、遊技機用枠3が開放されていない場合とは異なる報知態様で報知を行う)
ことを特徴とする手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、第2表示態様の保留表示が表示されていることを容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第7発明の手段4の遊技機として、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3の開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3を開放した後、錠スイッチ51をONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ52を操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51の押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記保留記憶手段に保留記憶が記憶されている場合には、保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されている場合は、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様で報知を行う部分)
ことを特徴とする手段2または手段3に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、保留記憶が記憶されていることを容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第7発明の手段5の遊技機として、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103がS22の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103がS21の始動入賞判定処理を実行する部分)と、
開閉可能な扉(例えば、遊技機用枠3)と、
前記扉の開放を報知する開放報知手段(例えば、変形例3に示すように、遊技機用枠3の開放をスピーカ8L,8Rや各LEDによって報知する報知手段)と、
を備え、
前記設定手段は、前記扉が開放されているときに新たな設定値を設定可能であって(例えば、変形例3に示すように、遊技場の店員等が遊技機用枠3を開放した後、錠スイッチ51をONにすることによって表示モニタ29に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、設定切替スイッチ30を操作することによって表示モニタ29に表示されている数値を変化させ、最後に錠スイッチ51の押込操作を行う部分)、
前記開放報知手段は、前記判定手段によって有利状態に制御されると判定された保留記憶が前記保留記憶手段に記憶されているか否かに応じて異なる報知態様にて報知を行う(例えば、変形例3に示すように、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が有ると判定した場合は、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が無いと判定した場合とは異なる報知態様で報知を行う部分)
ことを特徴とする手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定値を変更するときに開放される扉が開放されたときに、有利状態に制御される保留記憶の有無を容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更には、第7発明の手段6の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51)と、該鍵操作手段における鍵操作にもとづいて設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記保留記憶手段は、前記設定変更処理が実行されるときに保留記憶を消去する(例えば、変形例3に示すように、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段5のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更処理が実行されるときに保留記憶を消去することで、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
更には、第7発明の手段7の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51)と、該鍵操作手段における鍵操作によって設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記保留記憶手段は、前記設定変更処理が実行されて新たな設定値が設定されたときに保留記憶を消去する(例えば、変形例3に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする部分)
ことを特徴とする手段1〜手段6のいずれかに記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、保留記憶が消去されてしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施例には、以下に示す第8発明も含まれている。つまり、従来、設定値を設定可能であって、大当りにおいて開放制御される大入賞口や普通図柄が当りとなることで開放制御される可変入賞口(電チュー)を備えた、上記した特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、大入賞口や可変入賞口が開放制御されている場合に設定値が変更されることが考慮されておらず、設定変更を的確に反映させることができないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第8発明の手段1の遊技機として、
遊技媒体を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
複数の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、設定値1〜設定値3のいずれか)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103がSa13の設定変更処理を実行する部分)と、
設定された設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図24に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
遊技媒体が入賞可能な第1状態(例えば、開放状態)と、該第1状態よりも遊技媒体が入賞困難または入賞不能な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(例えば、大入賞口)と、
前記可変入賞手段を制御する制御手段(例えば、CPU103がS27の大当り開放中処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可変入賞手段は、前記第1状態であるときに前記設定手段によって新たな設定値が設定される場合、該第1状態から前記第2状態に変化する(例えば、図20に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定するためにパチンコ遊技機1の電源をOFFにすることで、大入賞口が閉鎖される部分や、変形例3に示すように、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口が閉鎖される部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技媒体が入賞可能な第1状態が設定値の変更に跨がってしまい、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを防ぐことができる。
更には、第8発明の手段2の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51)と、該鍵操作手段における鍵操作にもとづいて設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記可変入賞手段は、前記設定変更処理が実行されるときに前記第2状態に変化する(例えば、変形例3に示すように、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに大入賞口を閉鎖する部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定変更処理が実行されるときに第2状態に変化させることで、設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
更には、第8発明の手段3の遊技機として、
前記設定手段は、設定用鍵を使用した鍵操作が可能な鍵操作手段(例えば、錠スイッチ51)と、該鍵操作手段における鍵操作によって設定変更処理を実行する設定変更処理手段(例えば、CPU103が図19に示すSa13の設定変更処理を実行する部分)とを含み、
前記可変入賞手段は、前記設定変更処理が実行されて新たな設定値が設定されたときに前記第2状態に変化する(例えば、変形例3に示すようにパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口閉鎖される部分)
ことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機が記載されており、この特徴によれば、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、第1状態が第2状態となってしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおいて白色丸形の保留表示を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留表示の表示態様として複数の表示態様(例えば、青色の丸形や赤色の丸形、白色の三角形や白色の四角形等)を設け、保留表示がいずれの表示態様にて表示されているかによって各保留表示に対応する変動表示において変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)を示唆する保留変化演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1の電源投入時に該パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1の設定値の変更は遊技中に実行可能であってもよい。尚、遊技中にパチンコ遊技機1の設定値を変更する場合は、変形例3として図44(A)〜図44(C)に示すように、例えば、先ず、遊技場の店員等が遊技機用枠3を開放した後、錠スイッチ51をONにすることによって表示モニタ(第1表示部29A)に現在パチンコ遊技機1に設定されている設定値を表示させた後、遊技場の店員等が設定切替スイッチ52を操作することによって第1表示部29Aに表示されている数値を変化させる。そして、遊技場の店員等が錠スイッチ51を押込み操作することによって第1表示部29Aに表示されている数値(設定値)を新たなパチンコ遊技機1の設定値として設定するとともに、RAM102のバックアップ領域に格納すればよい。尚、新たな設定値が設定された後は、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、特図保留記憶、普図保留記憶や遊技制御フラグ設定部152、遊技制御タイマ設定部153、遊技制御カウンタ設定部154、遊技制御バッファ設定部155等に記憶されている各種フラグやデータを消去してもよい。このように、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、設定値の変更に伴い変動表示結果が大当りとなる保留記憶が新たに発生してしまうことや、新たに普通可変入賞球装置6Bが開放されること(普図当りが発生してしまうこと)、実行中の変動表示結果が不当に大当りとなってしまうことを防止することができる。更に、遊技制御用データ保持エリア150をクリアすることによって、大当り遊技中であれば大入賞口を閉鎖させたり、普通可変入賞球装置6Bが開放中であれば該普通可変入賞球装置6Bを閉鎖させることで遊技者が不適切な利益を得ることを防止することができる。更に、新たな設定値が設定されずに設定変更処理が中断された場合に、新たな設定値が設定されていないにもかかわらず、保留記憶が消去されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例3では、パチンコ遊技機1の設定値を遊技中に変更可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このように遊技中にパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする場合は、図示しない枠開放検出用センサによって遊技機用枠3の開放が検出されていることに基づいてスピーカ8L,8Rからの音出力やLEDの発光等によって遊技機用枠3が開放中であることを報知可能な開放報知手段を設け、パチンコ遊技機1の設定値が不正に変更されてしまうことを防止できるようにしてもよい。
更に、このように開放報知手段を備える場合は、遊技機用枠3の開放中に遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されているか否かを判定し、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されている場合は、遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されていない場合とは異なる報知態様で報知を行ってもよい。このようにすることで、設定値を変更するために遊技機用枠3を開放した場合、報知手段の報知態様によって遊技制御用データ保持エリア150に保留記憶が記憶されているか否かを容易に遊技場の店員等が認識することができるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防止できる。
更に、変形例3では、このように開放報知手段を備える場合は、遊技機用枠3の開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に変動表示結果が大当りとなる保留記憶が有るか否かを判定し、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が有ると判定した場合は、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が無いと判定した場合とは異なる報知態様で報知を行ってもよい。このようにすることで、遊技機用枠3が開放されたときに、変動表示結果が大当りとなる保留記憶の有無を遊技場の店員等が容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
更に、本変形例3のようにパチンコ遊技機1の設定値を遊技中に変更可能であるとともに、保留表示の表示態様を白色の丸形から該白色の丸形よりも大当り期待度の高い白色の三角形や四角形に変化可能とする場合は、遊技機用枠3の開放中に白色の三角形や四角形で表示されている保留表示が有るか否かを判定し、白色の三角形や四角形で表示されている保留表示が有ると判定した場合には、白色の三角形や四角形で表示されている保留表示が無い場合とは異なる報知態様で報知を行ってもよい。このようにすることで、遊技機用枠3が開放されたときに、保留表示が白色の丸形よりも大当り期待度の高い白色の三角形や四角形にて表示されていることを遊技場の店員等が容易に認識できるようになるので、不適切に設定値が変更されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本変形例3では、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、元からパチンコ遊技機1に設定されていた設定値を再設定した場合においても保留記憶をクリアしてもよい。
また、本変形例3においては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて保留記憶をクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図44(A)に示すように、表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに保留記憶をクリアしてもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本変形例3においては、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたことに基づいて大入賞口が閉鎖される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図44(A)に示すように、表示モニタ29にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が表示されたタイミング、つまり、CPU103によって設定変更処理が実行されるときに大入賞口を閉鎖してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に設定値の変更が的確に反映されなくなってしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本変形例3においては、遊技機用枠3の開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に保留記憶が有る場合は、報知手段による報知を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機用枠3の開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に保留記憶が有る場合は、パチンコ遊技機1に新たな設定値を設定不能としてもよいし、遊技機用枠3の開放中に遊技制御用データ保持エリア150内に保留記憶が無い場合よりも複雑な変更手順を設けることによって新たな設定値が設定され難くしてもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されることによって誤って保留記憶がクリアされてしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施例では、表示モニタ29に第1表示部29A〜第5表示部29Eまでの5つの表示部を設け、第1表示部29Aにおいて第2表示部29B〜第5表示部29Eにて表示中の連比、役比、ベースの設定値を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例4として図45(A)に示すように、表示モニタには表示中の連比、役比、ベースの設定値を表示する表示部を設けなくともよい。尚、このような場合は、図45(B)に示すように、設定値1での連比、役比、ベースを赤色、設定値2での連比、役比、ベースを緑色、設定値3での連比、役比、ベースを青色にて表示することによって、表示モニタ29にて表示中の連比、役比、ベースがいずれの設定値での数値であるのかを把握し易くしてもよい。
また、前記実施例や本変形例4においては、表示モニタ29において、設定値1における連比、役比、ベースを5秒間隔毎に切り替えて表示可能であるとともに、表示切替スイッチ30の操作毎にこれら設定値1における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示を設定値2における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示、設定値3における連比、役比、ベースの5秒間隔での切替表示に変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、設定値1における連比、設定値2における連比、設定値3における連比の5秒間隔での切替表示と、設定値1における役比、設定値2における役比、設定値3における役比の5秒間隔での切替表示と、設定値1におけるベース、設定値2におけるベース、設定値3におけるベースの5秒間隔での切替表示と、を表示切替スイッチ30の操作毎に切替可能としてもよい。
また、前記実施例では、表示モニタ29において設定値毎の連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例5として、表示モニタ29においては、設定値1〜設定値3のいずれか1の設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。例えば、設定値1〜設定値3の各々で連比、役比、ベースを算出し、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値等のみを表示モニタ29において表示可能とすればよい。更に、これら算出した連比、役比、ベースのうち、最も高いまたは低い値や、最も計測時間の長いまたは短い値を表示モニタ29における初期表示とし、表示切替スイッチ30の操作によって該初期表示から他の値に表示モニタ29の表示を切替可能としてもよい。
また、前記実施例では、表示モニタ29において設定値毎の連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例6として、設定値1における連比、役比、ベースと、設定値2における連比、役比、ベースと、設定値3における連比、役比、ベースと、のうち、2以上の設定値における連比、役比、ベースを算出可能とし、各設定値毎の連比、役比、ベースに加えて、或いは替えてこれら2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29にて表示可能としてもよい。このように、2以上の設定値における連比、役比、ベースを表示モニタ29において表示可能とすることで、パチンコ遊技機1の状態をより詳細に把握することが可能となる。尚、本変形例6では、本発明における複合情報として、2以上の設定値において合算した連比、役比、ベースを算出して表示モニタ29に表示可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における複合情報としては、2以上の設定値における連比、役比、ベースの平均値を算出して表示モニタ29に表示可能としてもよい。
また、前記実施例では、表示モニタ29において、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例7として、表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースのみを表示可能としてもよい。更に、表示モニタ29においては、設定されている設定値に応じた連比、役比、ベースを初期表示として表示するとともに、表示切替スイッチ30の操作に応じて、該初期表示から他の設定値における連比、役比、ベースの表示に切り替えてもよい。
更に、前記実施例では、表示モニタ29において、設定値に応じた所定情報として連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ29においては、設定値に応じた所定情報として、所定時間(例えば、1時間)あたりの賞球数等、連比、役比、ベース以外の数値を表示可能としてもよい。
また、前記実施例では、第1保留記憶表示エリア5Dや第2保留記憶表示エリア5Uにおいて白色の丸形の保留表示を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例8として、これら保留表示の表示態様としては、色や形状が異なる複数の表示態様を設けてもよい。特に、本変形例8においては、演出制御用CPU120が図27に示す保留演出処理を実行することによって、保留表示の表示態様を白色の丸形とは異なる表示態様(例えば、青色の丸形や赤色の丸形、白色の三角形や白色の四角形等)にて表示し、当該保留表示に対応する変動表示結果が大当りとなることを示唆する保留変化演出を実行可能としてもよい。
また、変形例8として、このように保留変化演出を実行可能とする場合は、演出制御用CPU120が図27に示す保留演出処理を実行することによって、保留表示に作用する作用演出を実行可能とし、該作用演出の実行によって保留表示の表示態様が変化すること示唆してもよい。このようにすることで、保留表示の表示態様が作用演出の実行によって変化するか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本変形例8において、作用演出は、変動表示の開始タイミングや終了タイミングにて実行してもよいし、これら変動表示の開始タイミングや終了タイミング以外のタイミングにて実行してもよい。例えば、第1特図保留記憶数が上限値(本実施例では4個)等の特定の値に達したことを条件に作用演出を実行してもよい。尚、このように、変動表示中に保留記憶数が上限値等の特定の値に達したことを上限に作用演出の実行を決定する場合は、次回の変動表示において作用演出を実行し、保留表示内に保留変化演出の対象の保留表示が存在する場合は、該保留表示の表示態様を作用演出の終了タイミングにおいて変化させればよい。このようにすることで、新たな保留記憶が記憶されるように遊技者に対して遊技を促進することができる。
尚、本変形例8においては、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示のシフト中は、作用演出を実行しない、つまり、作用演出を実行する場合は、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留表示のシフト後に作用演出を実行することによって、演出制御用CPU120が作用演出を実行するための処理を簡素化してもよい。
更に、変形例8では、保留表示の表示態様を変化させることによって当該保留表示に対応する変動表示結果が大当りとなることを示唆する保留変化演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留変化演出の実行割合は、設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。このようにすることで、保留変化演出に遊技者を注目させることができ、保留変化演出の演出効果を高めることができる。
また、前記実施例では、図10及び図11に示す各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例9として、例えば、大当り遊技終了直後や時短状態中等の特定条件下においては、図10及び図11に示した以外の変動パターン判定テーブル(以下、特殊変動パターン判定テーブル)を用いることによって、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する場合よりも特定の変動パターンでの変動表示(例えば短縮非リーチの変動パターン(PA1−4))が実行され易いようにしてもよい。
尚、このように、特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定可能とする場合は、設定されている設定値に応じて、特集変動パターン判定テーブルを用いた変動パターンの決定から図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いた変動パターンの決定に切り替えるタイミングを異ならせてもよい。具体的には、設定されている設定値が1である場合は、大当り遊技終了後の15回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の16回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が2である場合は、大当り遊技終了後の10回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の11回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、設定されている設定値が3である場合は、大当り遊技終了後の5回目迄の変動表示までを特殊変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定し、大当り遊技終了後の6回目以降は、図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定すればよい。
また、本変形例9においては、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると、遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることを示唆し、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから30変動目において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されると遊技者にとって有利な設定値(例えば、設定値1)が設定されていることが確定する等、特定のタイミングや特定回数の変動表示において特殊な変動パターンにて変動表示が実行されるか否かに注目させるゲーム性としてもよい。尚、パチンコ遊技機1をこのようなゲーム性とする場合は、設定されている設定値が1のときが最もRAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が高く、設定されている設定値が3のときが最もRAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の10変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行される割合が低くなるようにするとともに、設定されている設定値が1の場合のみRAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから最初の30変動目において特殊な変動パターンにて変動が実行されるようにすればよい。
また、本変形例9では、変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルに切り替える切替条件(変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルに切り替える迄の変動回数)を、設定されている設定値に応じて異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら切替条件は、設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定してもよい。
このように、設定されている設定値に応じて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルを特殊変動パターン判定テーブルから図10及び図11に示す変動パターン判定テーブルに切り替える切替条件が異なることによって、特定の変動パターン(例えば、短縮非リーチ(PA1−4))の決定割合が低下したタイミングに遊技者を注目させることができるので、変動パターンによる演出効果を高めることができる。
また、前記実施例では、図10及び図11に示す各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例10として、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間は、特定の変動パターンの変動表示(例えば、スーパーリーチの変動パターンの変動表示)の決定割合が図10及び図11に示す各変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する場合よりも増加或いは低下するようにしてもよい。
尚、このような場合は、更に、設定されている設定値が1である場合と2である場合、3である場合とで、それぞれ異なる決定割合にてスーパーリーチの変動パターンの変動表示の実行を決定することによって、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまで、または、所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間においてスーパーリーチの変動パターンの変動表示回数に遊技者を注目させることができるので、スーパーリーチの変動パターンの変動表示による演出効果を高めることができる。更に、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまで、または、所定回数の変動表示を実行が実行されるまでの間においてのみ決定可能な変動パターンを設定値毎に設け、これら設定値に応じた変動パターンによる変動表示の実行によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値を遊技者に対して報知可能としてもよい。
また、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまでや所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じてスーパーリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ等のスーパーリーチ以外の変動パターンの決定割合が異なっていてもよいし、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチ、スーパーリーチ等の通常の変動パターンとは異なる変動パターン(例えば、変動時間が0.1等の極端に短い変動パターンや、変動時間が10分等の極端に長い変動パターン)の決定割合が異なるようにしてもよい。
更に、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過することや所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間において、変動表示がスーパーリーチの変動パターンにて実行される割合でパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、特定の演出が実行される割合でパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が遊技者にとって有利な設定値であることを示唆する高設定示唆演出を実行可能とし、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1(最も遊技者にとって有利な設定値)である場合が最も該高設定値示唆演出が実行され易く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3(最も遊技者にとって不利な設定値)である場合が最も該高設定値示唆演出が実行され難くすればよい。
また、本変形例10では、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間(例えば、1時間)が経過するまでや所定回数(例えば、100回)の変動表示が実行されるまでの間で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じてスーパーリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリア処理(図19に示すSa9参照)が実行されてから、または、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されてから所定時間が経過するまでや所定回数の変動表示が実行されるまでの間は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が前回パチンコ遊技機1への電源供給が停止したときから変更されたか否かに応じて非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの少なくともいずれかの変動パターンの決定割合が異なるようにしてもよい。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1を、大当り遊技終了後に確変状態に制御可能なパチンコ遊技機とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例11として、大当り遊技中に特別領域に遊技球が進入したことに基づいて大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御可能に構成してもよい。
尚、このように、パチンコ遊技機1を大当り遊技中に特別領域に遊技球が進入したことに基づいて大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御可能に構成する場合は、大当り種別として、大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過可能な大当り種別(以下、大当りX)と、大当り遊技中に遊技球が特別領域を通過不能な大当り種別(以下、大当りY)を設け、これら大当りXと大当りYの決定割合を設定値に応じて異ならせてもよい。このようにすることで、設定されている設定値に応じて大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなる割合や、大当り種別の決定割合を異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例12として、これら変動表示結果が大当りとなる割合や、大当り種別の決定割合が異なることに加えて、或いは替えて、遊技球が各入賞口に入賞した際の賞球数や、大当り遊技中における各ラウンドにおける大入賞口への遊技球の上限入賞数を設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。更には、大当り遊技中における大入賞口の開放パターンを設定されている設定値に応じて異ならせるようにしてもよい。このようにすることで、大当り遊技状態において付与される賞球数を設定値に応じて異ならせることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、変動表示中等の遊技中にリーチ演出等の演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例13として、パチンコ遊技機1に可動体を設け、該可動体を変動表示中や大当り遊技中の等の遊技中に動作させる可動体演出を実行可能としても良い。尚、このようにパチンコ遊技機1に可動体を設ける場合は、可動体の動作確認や可動体を初期位置に移動させる可動体初期化制御を演出制御用CPU120に実行可能とし、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されるとき(例えば、パチンコ遊技機1に電源が投入されたときや、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されたとき)に、演出制御用CPU120が可動体初期化制御を実行するようにしてもよい。このようにすることで、可動体の動作に、新たな設定値を的確に反映させることができる。尚、このような可動体初期化制御は、図19に示す遊技制御メイン処理におけるSa13またはSa14の実行後(例えば、1回目のタイマ割込のタイミング)に実行すればよい。
また、前記実施例では、設定されている設定値にかかわらず共通の割合でスーパーリーチ変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例14として、設定されている設定値に応じてスーパーリーチ変動パターンの決定割合が異なっていてもよい。
尚、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14においては、本発明における第1設定値が1、本発明における第2設定値が2と3の場合を例示しているが、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14における第1設定値と第2設定値とはそれぞれ異なる設定値であってもよい。
また、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14においては本発明における特定可変表示パターンをスーパーリーチの変動パターンとしているが、前記実施例、前記変形例10、前記変形例14における特定可変表示パターンは、それぞれ異なる変動パターンであってもよい。
また、前記実施例では、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とをパチンコ遊技機1の背面側に設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら錠スイッチ51と設定切替スイッチ52の設置箇所は、該パチンコ遊技機1の背面側であれば、図46に示すように、主基板11の側方等であってもよい。更に、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1の背面側に設けることによって、遊技場の店員等が遊技機用枠3を開放しなければこれら錠スイッチ51と設定切替スイッチ52を操作不能である、つまり、遊技場の店員等が遊技機用枠3を開放しなければパチンコ遊技機1の設定値を変更不能である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例15として図46及び図47に示すように、遊技機用枠3の閉鎖時に錠スイッチ51と設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1の背面側から被覆するセキュリティーカバー500Aを設けることで、遊技機用枠3の閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更を防止できるようにしてもよい。
本変形例15におけるセキュリティーカバー500Aは、外枠1aの右側辺下部に取り付けられている。このようにすることで、遊技機用枠3の閉鎖時には、セキュリティーカバー500Aがパチンコ遊技機1の背面側から錠スイッチ51と設定切替スイッチ52に近接することによって、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作不能とすることができる一方で、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Aが錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とから離間することによって、錠スイッチ51と設定切替スイッチとを操作可能とすることができる。更に、本変形例15では、セキュリティーカバー500Aを用いて錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とをパチンコ遊技機1の背面側から被覆することによって遊技機用枠3の閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更を防止する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とをパチンコ遊技機1の背面側からカバー体によって被覆するとともに、更に遊技機用枠3の閉鎖時にパチンコ遊技機1の背面側から該カバー体をセキュリティーカバー500Aによってパチンコ遊技機1の背面側から被覆する(セキュリティーカバー500Aによってカバー体を前方に向けて押圧する)ことにより、遊技機用枠3の閉鎖時におけるパチンコ遊技機1の不正な設定値の変更をより強力に防止できるようにしてもよい。
尚、本変形例15では、セキュリティーカバー500Aを外枠1aに設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティーカバーは、遊技機用枠3に設けてもよい。具体的には、図48(A)及び図48(B)に示すように、セキュリティーカバー500Bを遊技機用枠3に対して左右方向にスライド可能に設けてもよい。このような場合は、遊技機用枠3の閉鎖時には、セキュリティーカバー500Bの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3との間で挟持し、該セキュリティーカバー500Bを錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Bをスライド移動させることによって錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすればよい。
更に、図49(A)及び図49(B)に示すように、セキュリティーカバー500Cの左端部を遊技機用枠3の背面側に設けられた図示しない上下方向を向く枢軸に対して回動可能に枢支してもよい。このような場合は、遊技機用枠3の閉鎖時には、セキュリティーカバー500Cの右端部を外枠1aの右側辺と遊技機用枠3との間で挟持し、該セキュリティーカバー500Cを錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを背面側から被覆している状態から移動不能とすればよい。そして、遊技機用枠3の開放時には、セキュリティーカバー500Cを図示しない枢軸周りに回動させることによって錠スイッチ51と設定切替スイッチ52とを操作可能とすればよい。
尚、本変形例15では、セキュリティーカバー500A、500B、500Cによって錠スイッチ51及び設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1の背面側から被覆し、遊技機用枠3の閉鎖時にこれら錠スイッチ51及び設定切替スイッチ52が不正に操作されることを防止する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図46〜図49に示すように、これらセキュリティーカバー500A、500B、500Cを主基板11に重複するように設ける場合には、これらセキュリティーカバー500A、500B、500Cを透過性を有する樹脂材等によって構成し、主基板11の実装面や封印シールの視認性を妨げないようにしてもよい。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1を、回数切り確変(いわゆるST)タイプの遊技性のパチンコ遊技機とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1は、前述した確変ループタイプやV確変タイプの他、1種2種混合タイプ等、異なる遊技性であってもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1の遊技性を前述した確変ループタイプやV確変タイプとする場合には、特定の大当り遊技終了後に大入賞口を開放対象とする小当りによりに持ち玉を増加させることが可能(所謂小当りタイム)な機能を有するようにしてもよい。
このようにパチンコ遊技機1を小当りタイムの機能を有する遊技機とする場合は、前記実施例のように設定値に応じて大当り確率を異ならせる(例えば、設定値1の場合は通常状態の大当り確率を1/200とするとともに確変状態の大当り確率を1/20とし、設定値2の場合は通常状態の大当り確率を1/300とするとともに確変状態の大当り確率を1/30とする)ことによって、一方の設定値が設定されている場合は、初当り確率が他の設定値が設定されている場合よりも高いことにより小当りタイムに突入し易くなるが、確変制御中に大当りとなる確率も他の設定値が設定されている場合よりも高いので、小当りタイムが終了し易くなる。つまり、確変制御を実行可能なパチンコ遊技機に小当りタイムの機能を搭載する場合は、通常状態における大当り確率が高い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が高い一方で小当りタイムが継続し難く、通常状態における大当り確率が低い設定値が設定されているほど小当りタイムに突入する確率が低い一方で小当りタイムが継続し易くなる。このため、確変ループタイプやV確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、小当りタイムの機能を搭載することによって遊技の幅を広げることができるばかりか、大当り確率の低い設定値が設定されているパチンコ遊技機1であっても遊技者に対して遊技を行う意志を惹起させることができる。
また、前述したV確変タイプのパチンコ遊技機1にあっては、確変制御決定用ラウンドにおける確変制御決定用大入賞口の開放パターンを長期開放パターン(遊技球が確変制御決定用大入賞口に入賞し易い開放パターン)と短期開放パターン(遊技球が確変制御用大入賞口に入賞し難い開放パターン)とから決定する場合、これら長期開放パターンと短期開放パターンをパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合にて決定することによって、実質的な確変突入確率(確変大当りの割合)を異ならせるようにしてもよい。
また、前記実施例では、始動入賞時に大当り種別判定用の乱数値MR2を抽出し、該抽出したMR2の値に基づいて大当り種別を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例16として、遊技領域の所定位置(例えば、特別可変入賞球装置7の上方位置)に大当り種別決定用ゲートを設けるとともに、特別図柄が大当りを示す組み合わせで導出表示された後に遊技球を該大当り種別決定用ゲートを通過させたタイミングにて大当り種別判定用の乱数値MR2を抽出し、該抽出したMR2の値に基づいて決定した大当り種別に応じた大当り遊技を開始するようにしてもよい。尚、このように大当り種別決定用ゲートを設ける場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合で大当り種別を決定する(例えば、大当り種別として16ラウンド大当りと4ラウンド大当りが設けられている場合、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合が最も16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合が最も16ラウンド大当りの大当り遊技状態に制御される割合が低い)ようにしてもよい。
また、前記実施例では、錠スイッチ51や設定切替スイッチ52をパチンコ遊技機1(遊技機用枠3)の背面側に設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら錠スイッチ51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3の前方側に設けてもよい。尚、このように錠スイッチ51や設定切替スイッチ52を遊技機用枠3の前方側に設ける場合は、錠スイッチ51や設定切替スイッチ52を打球操作ハンドルや打球発射装置の近傍に設けることで、ガラス扉枠3aを開放しなければ操作不能なようにすればよい。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示器
4B 第2特別図柄表示器
5 演出表示装置
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段と、を備え、
    前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である
    ことを特徴とする遊技機。
JP2017208734A 2017-10-30 2017-10-30 遊技機 Withdrawn JP2019080650A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017208734A JP2019080650A (ja) 2017-10-30 2017-10-30 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017208734A JP2019080650A (ja) 2017-10-30 2017-10-30 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019080650A true JP2019080650A (ja) 2019-05-30

Family

ID=66670866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017208734A Withdrawn JP2019080650A (ja) 2017-10-30 2017-10-30 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019080650A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020199134A (ja) * 2019-06-11 2020-12-17 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020199134A (ja) * 2019-06-11 2020-12-17 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019017504A (ja) 遊技機
JP2019072025A (ja) 遊技機
JP6989348B2 (ja) 遊技機
JP2022111303A (ja) 遊技機
JP2019033931A (ja) 遊技機
JP2019072435A (ja) 遊技機
JP2019080650A (ja) 遊技機
JP2022111302A (ja) 遊技機
JP7063701B2 (ja) 遊技機
JP7007857B2 (ja) 遊技機
JP7007858B2 (ja) 遊技機
JP2019080649A (ja) 遊技機
JP2019072026A (ja) 遊技機
JP7214906B2 (ja) 遊技機
JP7214905B2 (ja) 遊技機
JP2019187481A (ja) 遊技機
JP7214907B2 (ja) 遊技機
JP2019187480A (ja) 遊技機
JP2019084176A (ja) 遊技機
JP2019083833A (ja) 遊技機
JP2019083834A (ja) 遊技機
JP7032151B2 (ja) 遊技機
JP7063702B2 (ja) 遊技機
JP7283856B2 (ja) 遊技機
JP7063700B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200521

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20200729