JP2019096896A - コイル部品、及びそれを用いたdc−dcコンバータ - Google Patents

コイル部品、及びそれを用いたdc−dcコンバータ Download PDF

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Tatsuaki Uratani
達昭 浦谷
茂敏 伊藤
Shigetoshi Ito
茂敏 伊藤
貴光 神保
Takamitsu Jimbo
貴光 神保
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Abstract

【課題】従来と同等以上のアスペクト比を有するエッジワイズ巻きされたコイルであって、幅に対するコイル内径の比(コイル内径/幅)が従来より小さいコイル部品を提供すること。【解決手段】平角導体が円筒形状にエッジワイズ巻きされた幅広エッジワイズコイル10であって、エッジワイズ巻きされた平角導体の厚みT0が0.25mm以上0.7mm以下であり、エッジワイズ巻きされた平角導体の幅W0が30mmより大きく40mm以下であり、且つ、円筒形状の内径φD0が幅W0の2倍以上3倍未満である、ことを特徴とする幅広エッジワイズコイル10である。【選択図】図1

Description

本発明は、平角導体をエッジワイズ巻きにして形成されるコイル部品、及びそれを用いたDC−DCコンバータに関する。
従来、ハイブリッド自動車や、電気自動車には、バッテリーの電圧を昇圧する昇圧コンバータが設けられており、その構成部品であるリアクトルには、平角線をいわゆるエッジワイズ巻きしたコイル(以下、本明細書では、エッジワイズコイルとも称す)が昇圧コイルとして用いられている(例えば、特許文献1の図2参照)。
平角線をエッジワイズ巻きすることで、丸線を巻き回して形成されたコイルよりも占積率を高めることが出来ると共に、高いスイッチング周波数にも対応出来るという利点がある。
尚、エッジワイズコイルとは、平角線の幅の広い側の面をコイルの中心線に対して垂直にして巻き回されたコイルをいう。
特開2012−79951号公報
上述した昇圧コイルにおいては、さらなる小型化と共に放熱性や高周波数特性の向上が求められている。
しかしながら、従来のエッジワイズコイル200(図3参照)では、放熱性及び高周波数特性の向上を図るためにコイルの幅Wを広くし且つ厚みTを薄くすると、即ちアスペクト比(幅W/厚みT)を大きくすると、リアクトル用コア(図示省略)の柱状突起部(図示省略)が挿入される、エッジワイズコイル200の中央に形成される貫通孔201の内径φDを柱状突起部に対して必要以上に大きくする必要があった。
ここで、図3は、従来のエッジワイズコイル200の斜視図である。
即ち、エッジワイズ巻きの場合、アスペクト比を大きくすると、コイルの外周縁部側に引っ張り力が加わるのに対して、コイルの内周縁部側に圧縮力が加わることにより、平角線の積層面に皺が発生したり波打った状態に変形したりし易くなる。そのため、この様な問題を回避するためには、平角線の幅の約3倍以上のコイル内径を確保する必要があり、コイル全体の外径が大きくなり、結果としてコイルの小型化が図れないという課題があった。
例えば、厚み0.7mm、幅15mmの平角線にエナメル被膜が施された線材を用いてエッジワイズコイルを作成した場合(アスペクト比≒21)、そのエッジワイズコイルの内径は、概ね、平角線幅×3=45mmとなり、コイル全体の外径が大きくなりすぎて小型化を実現出来なかった。
本発明は、上記従来の課題を考慮して、従来と同等以上のアスペクト比を有するエッジワイズ巻きされたコイルであって、幅に対するコイル内径の比(コイル内径/幅)が従来より小さいコイル部品を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
平角導体が円筒形状にエッジワイズ巻きされたコイル部品であって、
前記エッジワイズ巻きされた平角導体の厚みが0.25mm以上0.7mm以下であり、前記エッジワイズ巻きされた平角導体の幅が15mm以上30mm以下であり、且つ、前記円筒形状の内径が前記幅の1.75倍以上3倍未満である、ことを特徴とするコイル部品である。
また、第2の本発明は、
前記エッジワイズ巻きされた平角導体の幅が15mmのとき、前記円筒形状の内径が26mm以上45mm未満であり、前記エッジワイズ巻きされた平角導体の幅が30mmのとき、前記円筒形状の内径が52mm以上90mm未満である、上記第1の本発明のコイル部品である。
また、第3の本発明は、
上記第1又は第2の本発明のコイル部品と、
前記コイル部品に100A以上のDC電流を流したり切ったりするためのスイッチング素子と、
前記スイッチング素子のスイッチングを制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とするDC−DCコンバータである。
また、第4の本発明は、
前記スイッチング素子のスイッチングの切り替え周波数が10kHz以上であることを特徴とする、上記第3の本発明のDC−DCコンバータである。
本発明により、従来と同等以上のアスペクト比を有するエッジワイズ巻きされたコイルであって、幅に対するコイル内径の比(コイル内径/幅)が従来より小さいコイル部品を提供することができる。
本発明の実施の形態の幅広エッジワイズコイルであって、絶縁膜を被膜する前の状態を示す斜視図 本実施の形態の幅広エッジワイズコイルの製造装置の概略側面図 従来のエッジワイズコイルの斜視図
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
本発明の実施の形態の幅広エッジワイズコイル10(図1参照)の作製に用いる素材としての平角銅線は、絶縁膜が被覆されていない平板状の銅板材(図示省略)を所定の幅で、且つコイル作製に必要な長さの短冊状に切断したものを用いた。
図1は、本実施の形態の幅広エッジワイズコイル10であって、絶縁膜を被膜する前の状態を示す斜視図である。
図1に示す通り、幅広エッジワイズコイル10は、短冊状に切断された平角銅線が、その平角銅線の幅の広い側の面12(図1参照)を幅広エッジワイズコイル10の中心線13に対して垂直にして巻き回されて形成されており、ターン数は10ターン以上であるとする。
ここで、幅広エッジワイズコイル10の各部の寸法について、図1に示す通り、コイルの幅をW0と表示し、コア(図示省略)の柱状突起部(図示省略)が挿入される、幅広エ
ッジワイズコイル10の中央に形成された貫通孔11の内径をφD0と表示し、エッジワ
イズ巻きされた平角銅線の厚みをT0と表示する。また、エッジワイズコイル10の外径
をφDD0と表示する。
尚、本実施の形態の平角銅線は、本発明の平角導体の一例にあたる。
次に、図2を用いて、本実施の形態の幅広エッジワイズコイル10の製造方法について説明する。
図2は、本実施の形態の幅広エッジワイズコイル10の製造装置100の概略側面図であり、各ブロックを分離した状態を示している。
本実施の形態の幅広エッジワイズコイル10の製造装置100は、図2に示す通り、第1押さえブロック110と、第2押さえブロック120と、巻き付けガイドブロック130から構成されている。また、これらの各ブロック同士は組み立て、及び分離が可能に構成されている。
第1押さえブロック110は、巻き付けガイドブロック130を連結固定する為の突起112aが内周面に形成された円筒形状の連結溝部112を中心部に有しており、回動軸111が駆動装置(図示省略)に連結されると共に、当該回動軸111を回動中心として回動可能に構成されている。
一方、第2押さえブロック120は、巻き付けガイドブロック130を回動可能に支持する為の、円筒形状に形成された軸受け溝部121を中心部に有し、当該軸受け溝部121の底部側に軸受け用ベアリング122が設けられて、製造装置100の基台(図示省略)に固定可能に構成されている。
巻き付けガイドブロック130は、巻き付けガイド部材132の中心部に連結軸131が着脱可能に挿入されており、連結軸131の一端部には、第1押さえブロック110の連結溝部112の内周面に形成された突起112aと勘合する様に切り欠き部131aが設けられていると共に、連結軸131の他端部には、第2押さえブロック120の軸受け溝部121の底部側に設けられた軸受け用ベアリング122により回動可能に支持される湾曲面部131bが設けられている。
また、巻き付けガイド部材132は、平角銅線を所定の形状に巻き回す為の螺旋状に形成された治具である。
即ち、巻き付けガイド部材132は、中央に連結軸131を挿入する為の貫通孔が設けられた、外径φDsの円筒状芯材132Sと、その円筒状芯材132Sの外周部に固定された、外径が略円形の10枚のガイドフィン132fが螺旋状に一体的に連結されて成るガイドリング132Gとから構成されている。そして、ガイドリング132Gでは、ガイドフィン132f間の距離Tfが、どこをとっても均一になる様に形成されており、ガイドフィン132fの直径φDgは、製造対象となる幅広エッジワイズコイル10のコイル外径φDD0より大きく構成されている。
尚、ガイドリング132Gは容易に変形しない様にする為に、硬度の高い、例えばステンレス鋼により形成されている。
また、円筒状芯材132Sの両端部132Sa、132Sbは、ガイドフィン132f間の距離Tfと同一寸法だけ、ガイドリング132Gの両側から突き出している。
本実施の形態では、円筒状芯材132Sの外径φDsが、製造される幅広エッジワイズコイル10の内径φD0に対応し、ガイドフィン132f間の距離Tfが、エッジワイズ
巻きされた平角銅線の厚みT0に対応している。
以上のことから、ガイドフィン132fの直径φDgから円筒状芯材132Sの外径φDsを引いた値は、コイルの幅W0の2倍より大きいという次式1の関係が成り立つ。
φDg−φDs>2×W0・・・・・・・・・・・・・・・・(式1)
本実施の形態では、巻き付けガイド部材132は、製造する幅広エッジワイズコイル10の各部のサイズ、即ち、幅W0と内径φD0と厚みT0とに応じて、予め専用の治具とし
て用意されているものとする。従って、サイズの異なる幅広エッジワイズコイル10を作製する場合は、その都度、専用の治具である巻き付けガイド部材132を選択し、連結軸131に装着すれば良い。
次に、図2を用いて、本実施の形態の幅広エッジワイズコイル10の上記製造装置100による製造方法を説明する。
尚、製造装置100は、図2に示した第1押さえブロック110と、第2押さえブロック120が、巻き付けガイドブロック130を挟み込む様に組み立てられているものとする。
最初に、短冊状に切断された平角銅線(図示省略)の一端部を第1押さえブロック110の図2中の手前側の所定位置に固定して、第1押さえブロック110とガイドリング132Gの最外側に位置するガイドフィン132f(図2中の左端のガイドフィン132f参照)との隙間(図2中の距離Tf参照)に、平角銅線を挿入し、当該挿入された平角銅線の幅方向の一端側縁部を、円筒状芯材132Sの左側の端部132Saの外周面に当接させると共に、平角銅線の残りの部分を、図2中の手前側から奥側に向けて配置し、所定のテンションを掛けた状態を保持する。
その後、駆動装置(図示省略)を適切な速度で駆動させることにより、各ブロックが適切に組み立てられた製造装置100の回動軸111に直交する平面(図示省略)を、図2中において左側から右側を見た場合に(即ち、図2中の第1押さえブロック110の左側面視で)、第1押さえブロック110の回動軸111が時計回りに回動するに従って、所定のテンションが掛けられた平角銅線の残りの部分が、螺旋状に連続するガイドフィン132f同士の隙間に順次導かれて巻き回されていく。
そして、第2押さえブロック120とガイドリング132Gの最外側に位置するガイドフィン132f(図2中の右端のガイドフィン132f参照)との隙間(図2中の距離Tf参照)に、平角銅線の他端部側が巻き回されて、駆動装置の駆動が停止され、第1押さえブロック110及びそれに連結された巻き付けガイドブロック130の回動が停止する。
その後、巻き付けガイドブロック130を、第1押さえブロック110及び第2押さえブロック120から分離し、ガイドフィン132f同士の隙間に位置するコイルを螺旋状の隙間に沿って回転させることにより、巻き付けガイドブロック130から取り外し、コイルの軸方向に所定の押圧力を掛けて、コイル全体の形状を整える。
その後、コイルの両端を所定の長さに切断することで、幅広エッジワイズコイル10を作製することが出来る。
次に、従来のエッジワイズコイル200に比べて、アスペクト比が同等以上であり、且つ小型化が図れる幅広エッジワイズコイル10の厚みと幅と内径/幅のそれぞれの範囲を、上記の製造装置100を用いて検討した。
以下、上記製造装置100を用いて、厚みT0と、幅W0と、内径/幅(D0/W0)とをパラメータとして、様々なサイズの幅広エッジワイズコイル10を作製し、その品質を所定の基準に基づいて評価した結果を説明する。
品質の評価に関しては、(1)コイルの内周側と外周側の厚みのばらつきが所定範囲内に収まっているか否か、(2)コイルの積層面(図1の符号12参照)における皺又は亀裂の発生の有無について評価して、双方の結果を総合して品質の良否を判定した。尚、ターン数は10とした。
1.厚みT0の下限の検討:
ここでは、エッジワイズ巻きされた、厚みが0.7mm、幅が15mm(アスペクト比≒21)の上記従来例と同等のコイルであって、内径/幅(D0/W0)が3のコイルを比較例1とした。
そして、(表1)〜(表3)に示す通り、エッジワイズ巻きされた平角銅線の幅W0
15mmに固定した上で、アスペクト比を21、60、100の3つのグループに分けると共に、各グループにおいて、内径/幅(D0/W0)を変化させたコイルを作成することにより、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0の下限を検討した。
具体的には、(表1)に示す様に、実施例1〜4において、厚み0.7mm、幅15mm(アスペクト比≒21)に固定し、内径/幅(D0/W0)を2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、何れも良好な結果が得られ問題はなかった(表1中の○印を参照)。尚、比較例1の評価結果にも問題は無かった。
Figure 2019096896
次に、(表2)に示す様に、実施例5〜9において、厚み0.25mm、幅15mm(アスペクト比=60)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、何れも良好な結果が得られ問題はなかった(表2中の○印を参照)。
Figure 2019096896
次に、(表3)に示す様に、実施例10〜12、及び比較例2、3において、厚み0.15mm、幅15mm(アスペクト比=100)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、実施例10〜12については、何れも良好な結果が得られ問題がなかった(表3中の○印を参照)が、比較例2、3については、厚みのばらつき或いは、皺・亀裂の発生が確認された(表3中の×印を参照)。
Figure 2019096896
以上の結果から、良好な品質が確保出来て、従来に比べて同等以上のアスペクト比が得られると共に小型化を図れるものとして、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0
上限を0.7mmとし、下限を0.25mmと定めて、更に検討を続けた。
2.幅W0の上限と、内径/幅(D0/W0)の下限の検討(その1):
ここでは、(表4)〜(表6)に示す通り、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0を0.7mmに固定した上で、アスペクト比を29、43、57の3つのグループに分
けると共に、各グループにおいて、内径/幅(D0/W0)を変化させたコイルを作成することにより、エッジワイズ巻きされた平角銅線の幅W0の上限と、内径/幅(D0/W0
の下限を検討した。
具体的には、(表4)に示す様に、実施例13〜17において、厚み0.7mm、幅20mm(アスペクト比≒29)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、何れも良好な結果が得られ問題はなかった(表4中の○印を参照)。
Figure 2019096896
次に、(表5)に示す様に、実施例18〜22において、厚み0.7mm、幅30mm(アスペクト比≒43)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、何れも良好な結果が得られ問題はなかった(表5中の○印を参照)。
Figure 2019096896
次に、(表6)に示す様に、実施例23〜26、及び比較例4において、厚み0.7mm、幅40mm(アスペクト比≒57)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、実施例23〜26については、何れも良好な結果が得られ問題がなかった(表6中の○印を参照)が、比較例4については、皺・亀裂の発生が確認された(表6中の×印を参照)。
Figure 2019096896
以上の結果から、良好な品質が確保出来て、従来に比べて同等以上のアスペクト比が得られると共に小型化を図れるものとして、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0
0.7mmとした場合、幅W0の上限を30mmとすれば、内径/幅(D0/W0)の下限
は1.5に定めることが出来、また、幅W0の上限を40mmとすれば、内径/幅(D0/W0)の下限は1.75に定めることが出来ることが分かった。
そこで、次に厚みT0を変えて更に検討を続けた。
3.幅W0の上限と、内径/幅(D0/W0)の下限の検討(その2):
ここでは、(表7)〜(表9)に示す通り、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0を0.25mmに固定した上で、アスペクト比を80、120、160の3つのグルー
プに分けると共に、各グループにおいて、内径/幅(D0/W0)を変化させたコイルを作成することにより、エッジワイズ巻きされた平角銅線の幅W0の上限と、内径/幅(D0/W0)の下限を更に検討した。
具体的には、(表7)に示す様に、実施例27〜30、及び比較例5において、厚み0.25mm、幅20mm(アスペクト比=80)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、実施例27〜30については、何れも良好な結果が得られ問題がなかった(表7中の○印を参照)が、比較例5については、皺・亀裂の発生が確認された(表7中の×印を参照)。
Figure 2019096896
次に、(表8)に示す様に、実施例31〜34、及び比較例6において、厚み0.25mm、幅30mm(アスペクト比=120)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、実施例31〜34については、何れも良好な結果が得られ問題がなかった(表8中の○印を参照)が、比較例6については、皺・亀裂の発生が確認された(表8中の×印を参照)。
Figure 2019096896
次に、(表9)に示す様に、実施例35〜37、及び比較例7、比較例8において、厚み0.25mm、幅40mm(アスペクト比=160)に固定し、内径/幅(D0/W0)を3、2.5、2、1.75、1.5に変化させて、それぞれについて「厚みのばらつき」、及び「皺・亀裂の有無」を評価した結果、実施例35〜37については、何れも良好な結果が得られ問題がなかった(表9中の○印を参照)が、比較例7、8については、厚みのばらつき或いは、皺・亀裂の発生が確認された(表9中の×印を参照)。
Figure 2019096896
以上の結果から、良好な品質が確保出来て、従来に比べて同等以上のアスペクト比が得られると共に小型化を図れるものとして、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0
0.25mmとした場合、幅W0の上限を30mmとすれば、内径/幅(D0/W0)の下
限は1.75に定めることが出来、また、幅W0の上限を40mmとすれば、内径/幅(
0/W0)の下限は2に定めることが出来ることが分かった。
以上説明した項目1〜3の結果から、良好な品質が確保出来て、従来に比べて同等以上のアスペクト比が得られると共に小型化を図れる幅広エッジワイズコイル10の仕様は、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0が0.25mm以上0.7mm以下であり、
エッジワイズ巻きされた平角銅線の幅W0が15mm以上30mm以下であり、且つ、内
径/幅(D0/W0)が1.75以上3以下であることが分かった。即ち、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0が0.25mm以上0.7mm以下の場合において、幅W0が例えば15mmの場合、この仕様を満たす幅広エッジワイズコイル10の内径D0の範囲
は、15mm×1.75=26.25mmが下限値となり、15mm×3=45mmが上限値となる。つまり、26.25mm≦内径D0≦45mmと表せる。また、幅W0が例えば30mmの場合、この仕様を満たす幅広エッジワイズコイル10の内径D0の範囲は、
30mm×1.75=52.5mmが下限値となり、30mm×3=90mmが上限値となる。つまり、52.5mm≦内径D0≦90mmと表せる。
また、更に小型化を図る為に好ましくは、幅広エッジワイズコイル10の仕様は、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0が0.25mm以上0.7mm以下であり、エッ
ジワイズ巻きされた平角銅線の幅W0が15mm以上30mmであり、且つ、内径/幅(
0/W0)が1.75以上3未満である。この場合は、エッジワイズ巻きされた平角銅線の厚みT0が0.25mm以上0.7mm以下の場合において、幅W0が例えば15mmの場合、この仕様を満たす幅広エッジワイズコイル10の内径D0の範囲は、26.25m
m≦内径D0<45mmと表せる。また、幅W0が例えば30mmの場合、この仕様を満たす幅広エッジワイズコイル10の内径D0の範囲は、52.5mm≦内径D0<90mmと表せる。
尚、この様にして作製した幅広エッジワイズコイル10は、ディップコート法や電着塗装により、エナメル被膜等を絶縁膜として被覆することで、DC−DCコンバータに使用されるリアクトル用のコイルとして用いても良い。
この場合、DC−DCコンバータ(図示省略)は、磁性コア(図示省略)に巻き付けられた幅広エッジワイズコイル10を備えたリアクトル(図示省略)と、このリアクトルに対して、DCの大電流(例えば、100A以上のDC電流)を高いスイッチング周波数(例えば、10kHz以上)で入切するパワー半導体素子と、パワー半導体素子のスイッチング動作を制御する制御回路等から構成されている。
そして、上記幅広エッジワイズコイル10を用いたDC−DCコンバータを、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)等において、バッテリー電圧を昇圧するためのコンバータ等に利用することにより、アスペクト比が大きくとれるので高周波数特性に優れ、且つ実装スペースを節約出来るという格別の効果を発揮する。
尚、上記実施の形態では、幅広エッジワイズコイル10の製造装置100により作製した幅広エッジワイズコイル10に対して、エナメル被膜等を絶縁膜として被覆する構成について説明したが、これに限らず例えば、予め絶縁膜が被覆された平角銅線を用いて、エッジワイズ巻きする構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、平角導体として平角銅線を用いた構成について説明したが、平角導体の材料はこれに限定されるものではなく、例えば、平角アルミ線であっても良い。
また、上記実施の形態では、平角導体として、平板状の板材を短冊状に切断したものを用いた構成について説明したが、これに限らず例えば、最初からエッジワイズコイルの幅の寸法に合わせた板材を用いた構成であっても良いし、断面が円形状の線材をプレスする等して、所望の幅、厚みの板材に成形したものを用いる構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、絶縁膜としてエナメル被膜を用いた場合について説明したが、絶縁膜はエナメル被膜に限定されるものではない。
本発明に係るコイル部品は、従来と同等以上のアスペクト比を有するエッジワイズ巻きされたコイルであって、幅に対するコイル内径の比(コイル内径/幅)が従来より小さいエッジワイズ巻きされたコイル部品等として有用である。
10 幅広エッジワイズコイル
11 貫通孔
12 平角銅線の幅の広い側の面
13 中心線
100 幅広エッジワイズコイルの製造装置
110 第1押さえブロック
120 第2押さえブロック
130 巻き付けガイドブロック
200 従来のエッジワイズコイル

Claims (4)

  1. 平角導体が円筒形状にエッジワイズ巻きされたコイル部品であって、
    前記エッジワイズ巻きされた平角導体の厚みが0.25mm以上0.7mm以下であり、前記エッジワイズ巻きされた平角導体の幅が30mmより大きく40mm以下であり、且つ、前記円筒形状の内径が前記幅の2倍以上3倍未満である、ことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記エッジワイズ巻きされた平角導体の幅が40mmのとき、前記円筒形状の内径が80mm以上120mm未満である、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 請求項1又は2に記載のコイル部品と、
    前記コイル部品に100A以上のDC電流を流したり切ったりするためのスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子のスイッチングを制御する制御回路と、
    を備えたことを特徴とするDC−DCコンバータ。
  4. 前記スイッチング素子のスイッチングの切り替え周波数が10kHz以上であることを特徴とする、請求項3に記載のDC−DCコンバータ。
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