JP2019096475A - リチウム金属二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウム金属二次電池において、充放電サイクル後の容量維持率を向上させる。【解決手段】リチウム金属二次電池は、正極、負極20および電解質を少なくとも含む。電池の満充電状態において、負極20は炭素繊維集合体21およびリチウム金属22を少なくとも含む。炭素繊維集合体21は複数の炭素繊維を含む。複数の炭素繊維はそれぞれ互いに結合されている。複数の炭素繊維はそれぞれリチウム金属22を担持している。炭素繊維集合体は70%以上90%以下の空孔率を有する。【選択図】図3

Description

本開示はリチウム金属二次電池に関する。
特開2016−207637号公報(特許文献1)は、銅シートの表面から突出したカーボンナノチューブ上にリチウム金属を堆積させることを開示している。
特開2016−207637号公報
リチウム金属二次電池が検討されている。「リチウム金属二次電池」とは、リチウム(Li)金属が負極活物質である二次電池を示す。すなわちリチウム金属二次電池の負極では、Li金属の溶解反応および析出反応により、電子の授受が行われる。リチウム金属二次電池は、既存のリチウムイオン二次電池に比して、高いエネルギー密度を有することが期待される。
しかしリチウム金属二次電池は充放電の可逆性に課題を有する。すなわちLi金属は、析出時デンドライト(樹枝)状に成長しやすい。デンドライト状に成長したLi金属は、電解液との副反応により失活しやすい。デンドライト状に成長したLi金属が非常に活性であるためと考えられる。失活したLi金属は、電解液に再溶解し難いと考えられる。
以下、デンドライト状にLi金属が成長することが「デンドライト成長」とも記される。デンドライト状に成長したLi金属が「デンドライトLi」とも記される。
特許文献1は、銅シートの表面から突出したカーボンナノチューブ上にLi金属を堆積させることにより、デンドライト成長が抑制されるとしている。特許文献1は放電レート特性の評価結果を開示している。しかし特許文献1は、充放電サイクル後の容量維持率を開示していない。特許文献1の構成において、デンドライト成長が実際に抑制されるかどうか、すなわち充放電サイクル後の容量維持率が向上するかどうかは明らかではない。
本開示の目的は、リチウム金属二次電池において、充放電サイクル後の容量維持率を向上させることである。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本開示の作用メカニズムは推定を含んでいる。作用メカニズムの正否により、特許請求の範囲が限定されるべきではない。
〔1〕本開示のリチウム金属二次電池は、正極、負極および電解質を少なくとも含む。リチウム金属二次電池の満充電状態において、負極は炭素繊維集合体およびリチウム金属を少なくとも含む。炭素繊維集合体は複数の炭素繊維を含む。複数の炭素繊維はそれぞれ互いに結合されている。複数の炭素繊維はそれぞれリチウム金属を担持している。炭素繊維集合体は70%以上90%以下の空孔率を有する。
本開示のリチウム金属二次電池では、炭素繊維集合体がLi金属(負極活物質)の担体として使用される。すなわち炭素繊維集合体において、複数の炭素繊維はそれぞれLi金属を担持している。炭素繊維の表面においてLi金属の溶解反応および析出反応が起こると考えられる。
炭素繊維集合体では、複数の炭素繊維の表面において、それぞれ核生成が起こると考えられる。すなわち核生成数が増加することが期待される。さらに炭素繊維集合体の内部では、デンドライトLiが発生した場合、デンドライトLiが周囲の炭素繊維と接触しやすいと考えられる。炭素繊維は電子伝導性である。デンドライトLiが周囲の炭素繊維と接触することにより、放電時、デンドライトLiから炭素繊維への電子の流れが促進されることが期待される。その結果、デンドライトLiが再溶解することが期待される。
さらに炭素繊維集合体において各炭素繊維は、Liイオンのホスト材料にもなり得る。すなわち一部のLiイオンは炭素繊維に吸蔵されると考えられる。炭素繊維が一部のLiイオンを吸蔵することにより、Li金属の核生成および核成長が均一になることが期待される。
以上の作用の相乗により、本開示のリチウム金属二次電池では、デンドライト成長が抑制されることが期待される。すなわち充放電サイクル後の容量維持率が向上することが期待される。
ただし炭素繊維集合体は70%以上90%以下の空孔率を有する。空孔率が70%未満であると、容量維持率が低下する可能性がある。炭素繊維集合体の内側に空間が少ないためと考えられる。炭素繊維集合体の内側に空間が少ない場合、Li金属が炭素繊維集合体の外表面に析出する可能性がある。炭素繊維集合体の外表面から外側に向かってデンドライト成長が起こった場合、デンドライトLiの再溶解が期待できない。デンドライトLiが炭素繊維と接触しないためである。空孔率が90%を超えても、容量維持率が低下する可能性がある。析出担体の表面積が減少することにより、局所的な電流集中が起こりやすくなるためと考えられる。
本開示のリチウム金属二次電池では、炭素繊維集合体自体が負極の集電体として機能する。さらに炭素繊維集合体において、複数の炭素繊維が互いに結合されているため、支持体が無くても、炭素繊維集合体が自立し得ると考えられる。したがって本開示のリチウム金属二次電池では、負極が導電性支持体(銅箔等)を含まなくてもよいと考えられる。
〔2〕負極は高分子材料をさらに含んでもよい。高分子材料は炭素繊維の表面を被覆している。高分子材料はイオン伝導性を有する。
イオン伝導性の高分子材料が炭素繊維の表面を被覆していることにより、析出したLi金属の表面において、不均一な被膜の形成が抑制され得る。これによりデンドライト成長の抑制が期待される。高分子材料はそれ自体がイオン伝導性を有してもよい。高分子材料は液体電解質(電解液またはイオン液体)を吸収することにより、イオン伝導性を有してもよい。
〔3〕高分子材料はポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン共重合体(PVDF−HFP)であってもよい。
PVDF−HFPは液体電解質の保持能力が高い傾向がある。PVDF−HFPが液体電解質を吸収することにより、高いイオン伝導性が発現することが期待される。高分子材料が高いイオン伝導性を有することにより、析出したLi金属の先端への電流集中が抑制されることが期待される。
図1は本実施形態のリチウム金属二次電池の構成の一例を示す第1概略図である。 図2は本実施形態のリチウム金属二次電池の構成の一例を示す第2概略図である。 図3は本実施形態の負極の構成を示す断面概念図である。 図4は参考形態の負極の構成を示す断面概念図である。 図5は炭素繊維集合体を示すSEM像である。 図6は充電後の負極を示すSEM像である。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」と記される)が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。以下、リチウム金属二次電池が「電池」と略記される場合がある。
<リチウム金属二次電池>
図1は本実施形態のリチウム金属二次電池の構成の一例を示す第1概略図である。
電池100は外装材50を含む。外装材50はアルミラミネートフィルム製である。すなわち電池100はラミネート型電池である。ただし本実施形態において、電池100の型式(type)および形式(shape)は特に限定されるべきではない。電池100は、たとえば角形電池であってもよい。電池100は、たとえば円筒形電池であってもよい。正極タブ51および負極タブ52は、それぞれ外装材50の内外を連通している。正極タブ51は、たとえばアルミニウム(Al)薄板である。負極タブ52は、たとえば銅(Cu)薄板である。
図2は本実施形態のリチウム金属二次電池の構成の一例を示す第2概略図である。
外装材50は、電極群40および電解質を収納している。電極群40は積層(スタック)型である。ただし電極群40は巻回型であってもよい。電極群40は、正極10、負極20およびセパレータ30を含む。すなわち電池100は、正極10、負極20および電解質を少なくとも含む。
電極群40は、正極10および負極20が積層されることにより形成されている。電極群40は、正極10および負極20が交互にそれぞれ1層以上積層されることにより形成されていてもよい。正極10および負極20の各間には、それぞれセパレータ30が配置される。正極タブ51は正極10と接合されている。負極タブ52は負極20と接合されている。
《負極》
図3は本実施形態の負極の構成を示す断面概念図である。
負極20はシート状である。電池100の満充電状態において、負極20は炭素繊維集合体21およびLi金属22を少なくとも含む。炭素繊維集合体21は複数の炭素繊維を含む。複数の炭素繊維はそれぞれ互いに結合されている。複数の炭素繊維はそれぞれLi金属22を担持している。炭素繊維集合体21の内部には複数の空孔23が形成されている。Li金属22は空孔23内にも成長している。
炭素繊維集合体21において、実質的に全ての炭素繊維がLi金属22を担持していてもよい。炭素繊維集合体21において、複数(2本以上)の炭素繊維がLi金属22を担持している限り、一部の炭素繊維がLi金属22を担持していなくてもよい。
炭素繊維集合体21が担体として使用されることにより、デンドライト成長の抑制が期待される。すなわち充放電サイクル後の容量維持率の向上が期待される。
図4は参考形態の負極の構成を示す断面概念図である。
負極200では銅箔201が基材である。銅箔201の表面にLi金属202が析出している。該構成では、Li金属202がデンドライト状に成長すると考えられる。
(炭素繊維集合体)
炭素繊維集合体21は負極20の基材である。炭素繊維集合体21は、たとえばシート状であってもよい。炭素繊維集合体21は、たとえば50μm以上500μm以下の厚さを有してもよい。炭素繊維集合体21の厚さは、たとえばマイクロメータ等により測定される。厚さは少なくとも3箇所で測定される。少なくとも3箇所の算術平均が炭素繊維集合体21の厚さとされる。
炭素繊維は炭素繊維集合体21を構成している。炭素繊維は、たとえばPAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、セルロース系炭素繊維、気相成長炭素繊維等であってもよい。PAN系炭素繊維はポリアクリロニトリル(PAN)を原料とする炭素繊維を示す。ピッチ系炭素繊維は、たとえば石油ピッチ等を原料とする炭素繊維を示す。セルロース系炭素繊維は、たとえばビスコースレーヨン等を原料とする炭素繊維を示す。
炭素繊維は黒鉛化されていることが望ましい。炭素繊維が黒鉛化されていることにより、Liイオンが炭素繊維に吸蔵されやすくなることが期待される。Liイオンが炭素繊維に吸蔵されることにより、Li金属22の核生成が均一になることが期待される。
炭素繊維集合体21において、複数の炭素繊維はそれぞれ互いに結合されている。炭素繊維は、たとえば次の方法により結合され得る。複数の炭素繊維およびバインダが混合されることにより、混合物が調製される。不活性雰囲気下で混合物が加熱されることにより、炭素繊維およびバインダが黒鉛化される。これにより複数の炭素繊維がそれぞれ互いに結合され得る。バインダは、たとえばコールタール、石油ピッチ、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等であってもよい。
複数の炭素繊維がそれぞれ互いに結合されていることにより、炭素繊維集合体21が自立可能な強度を有することが期待される。さらに炭素繊維集合体21の面内方向で電子伝導が活発になることが期待される。面内方向は炭素繊維集合体21の厚さ方向と直交する方向を示す。炭素繊維集合体21は、面内方向において、たとえば1mΩ・cm以上10mΩ・cm以下の抵抗率を有し得る。
炭素繊維は、たとえば1μm以上50μm以下の平均直径を有してもよい。平均直径は、たとえば100本以上の炭素繊維の平均値であってもよい。炭素繊維は、たとえば1mm以上50mm以下の数平均繊維長を有してもよい。数平均繊維長は、たとえば100本以上の炭素繊維の平均値であってもよい。
(空孔率)
炭素繊維集合体21は70%以上90%以下の空孔率を有する。空孔率が70%未満であると、容量維持率が低下する可能性がある。炭素繊維集合体21の内側に空間が少ないためと考えられる。空孔率が90%を超えても、容量維持率が低下する可能性がある。析出担体の表面積が減少することにより、局所的な電流集中が起こりやすくなるためと考えられる。
「空孔率」は炭素繊維集合体21における空孔体積の比率を示す。空孔率は一般的な水銀ポロシメータにより測定される。空孔率は少なくとも3回測定される。少なくとも3回の算術平均が炭素繊維集合体21の空孔率とされる。炭素繊維集合体21は、たとえば80%以上90%の空孔率を有してもよい。該範囲において、容量維持率の向上が期待される。
(高分子材料)
負極20は高分子材料をさらに含んでもよい。高分子材料は炭素繊維の表面を被覆している。高分子材料はイオン伝導性を有する。イオン伝導性の高分子材料が炭素繊維の表面を被覆していることにより、デンドライト成長の抑制が期待される。高分子材料による被覆厚さは、たとえば1μm以上20μm以下であってもよい。
高分子材料は、たとえば、PVDF−HFP、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等であってもよい。1種の高分子材料が単独で使用されてもよい。2種以上の高分子材料が組み合わされて使用されてもよい。高分子材料は架橋されていてもよい。
高分子材料はそれ自体がイオン伝導性を有してもよい。高分子材料は液体電解質を吸収することにより、イオン伝導性を有してもよい。たとえば高分子材料はPVDF−HFPであってもよい。PVDF−HFPは液体電解質を吸収することにより、高いイオン伝導性を発現することが期待される。高分子材料が高いイオン伝導性を有することにより、析出したLi金属22の先端への電流集中が抑制されることが期待される。
《正極》
正極10はシート状である。正極10は、たとえば正極集電体11および正極合材層12を含む。正極集電体11は、たとえばAl箔等であってもよい。正極集電体11は、たとえば10μm以上50μm以下の厚さを有してもよい。
正極合材層12は正極集電体11の表面に形成されている。正極合材層12は正極集電体11の表裏両面に形成されていてもよい。正極合材層12は、たとえば10μm以上200μm以下の厚さを有してもよい。正極合材層12は正極活物質を少なくとも含む。
正極活物質は特に限定されるべきではない。正極活物質は、たとえば、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24、Li(Ni,Co,Mn)O2(たとえばLiNi1/3Co1/3Mn1/32等)、LiFePO4等であってもよい。1種の正極活物質が単独で使用されてもよい。2種以上の正極活物質が組み合わされて使用されてもよい。
正極合材層12は、導電材およびバインダをさらに含んでもよい。導電材は、たとえばカーボンブラック等であってもよい。導電材の含量は、100質量部の正極活物質に対して、たとえば1質量部以上10質量部以下であってもよい。バインダも特に限定されるべきではない。バインダは、たとえばPVDF等であってもよい。バインダの含量は、100質量部の正極活物質に対して、たとえば1質量部以上10質量部以下であってもよい。
《セパレータ》
セパレータ30は多孔質フィルムである。セパレータ30は、たとえば10μm以上50μm以下の厚さを有してもよい。セパレータ30は、たとえばポリオレフィン製であってもよい。セパレータ30は単層構造を有してもよい。セパレータ30は多層構造を有してもよい。
《電解質》
電解質は典型的には液体電解質である。液体電解質は、電解液、イオン液体等であってもよい。電解液はLi塩および溶媒を含む。Li塩は、たとえばLiPF6、LiBF4、LiN(SO2F)2等であってもよい。電解液は、たとえば0.5mоl/l以上2mоl/l以下のLi塩を含んでもよい。電解液は、たとえば3mоl/l以上5mоl/l以下のLi塩を含んでもよい。
溶媒は、たとえば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、アセトニトリル(AN)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等であってもよい。1種の溶媒が単独で使用されてもよい。2種以上の溶媒が組み合わされて使用されてもよい。
以下、本開示の実施例が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<電池の製造>
《実施例1》
1.炭素繊維集合体の準備
負極20の基材として、炭素繊維集合体(シート状、厚さ 110μm、空孔率 80%)が準備された。炭素繊維集合体21が所定の大きさに裁断された。
2.正極の製造
正極集電体11(Al箔)の表面にペーストが塗布されることにより、正極合材層12が形成された。これにより正極10が製造された。正極10が所定の大きさに裁断された。正極合材層12は、片面で16mg/cm2の目付を有する。正極合材層12は、正極活物質〔Li(Ni,Co,Mn)O2〕、導電材(カーボンブラック)およびバインダ(PVDF)を含む。
3.組み立て
炭素繊維集合体21、セパレータ30および正極10がこの順序で積層された。これにより電極群40が形成された。セパレータ30はポリエチレン製の多孔質フィルム(厚さ 20μm)である。
電極群40が外装材50に収納された。外装材50に電解液が注入された。電解液は以下の成分を含む。外装材50が密封された。以上より電池100が組み立てられた。
Li塩:LiPF6(1mоl/l)
溶媒:[EC:DMC:EMC=3:4:3(体積比)]
4.初回充放電
電池100が4.2Vまで充電された。すなわち電池100が満充電状態にされた。充電により、炭素繊維集合体21において、炭素繊維の表面にLi金属22が析出した。すなわち炭素繊維集合体21およびLi金属22を含む負極20が形成された。負極20において、複数の炭素繊維がそれぞれLi金属22を担持していると考えられる。
図5は炭素繊維集合体を示すSEM像である。図6は充電後の負極を示すSEM像である。Li金属22は、炭素繊維集合体21において略均一に析出していると考えられる。Li金属22の周囲には炭素繊維が万遍なく存在していると考えられる。その後、電池100が3Vまで放電された。以上より電池100が製造された。
《実施例2》
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)にPVDF−HFPが溶解された。これにより高分子溶液が調製された。高分子溶液において、PVDF−HFPの含量は5質量%である。高分子溶液に炭素繊維集合体21が浸漬された。浸漬後、炭素繊維集合体21が高分子溶液から引き上げられた。炭素繊維集合体21が乾燥された。走査型電子顕微鏡(SEM)およびエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により、炭素繊維集合体21が分析された。これによりPVDF−HFPが炭素繊維の表面を被覆していることが確認された。被覆厚さは数μm程度であった。被覆後の炭素繊維集合体21が使用されることを除いては、実施例1と同様に電池100が製造された。
《実施例3および4》
下記表1の空孔率を有する炭素繊維集合体21が使用されることを除いては、実施例1と同様に電池100が製造された。
《比較例1》
炭素繊維集合体21に代えて銅箔が負極20の基材として使用されることを除いては、実施例1と同様に電池100が製造された。
《比較例2》
実施例2と同様の手法により、銅箔の表面がPVDF−HFPによって被覆された。被覆後の銅箔が負極20の基材として使用されることを除いては、比較例1と同様に電池100が製造された。
《比較例3》
住友電工社製の銅多孔体(製品名「セルメット」)が準備された。銅多孔体は96%の空孔率を有する。平板プレスにより、銅多孔体が圧縮された。圧縮後の銅多孔体は80%の空孔率を有する。圧縮後の銅多孔体が負極20の基材として使用されることを除いては、実施例1と同様に電池100が製造された。
《比較例4および5》
下記表1の空孔率を有する炭素繊維集合体21が使用されることを除いては、実施例1と同様に電池100が製造された。
<評価>
《初回充放電効率》
初回放電容量が初回充電容量で除されることにより、初回充放電効率が算出された。結果は下記表1に示される。
《10サイクル後容量維持率》
25℃環境において、以下の条件により充放電が10サイクル実施された。10サイクル目の放電容量が1サイクル目の放電容量で除されることにより、10サイクル後の容量維持率が算出された。結果は下記表1に示される。
充電:定電流方式、充電電圧 4.2V、電流密度 1mA/cm2
放電:定電流方式、放電電圧 3.0V、電流密度 1mA/cm2
<結果>
上記表1に示されるように、炭素繊維集合体21が負極20の基材である実施例1〜4は、その他の材料が基材である比較例1〜3に比し、10サイクル後容量維持率が向上している。実施例1では、充電時にLi金属22の核生成が均一に起こりやすく、かつ放電時にデンドライトLiが溶解しやすいためと考えられる。
炭素繊維集合体21の空孔率が90%を超えると、容量維持率が低下している(比較例4)。析出担体の表面積が減少することにより、局所的な電流集中が起こりやすくなるためと考えられる。
炭素繊維集合体21の空孔率が70%未満であると、容量維持率が低下している(比較例5)。炭素繊維集合体21の内側に空間が少ないため、Li金属22が炭素繊維集合体21の外側に析出するためと考えられる。
比較例3の銅多孔体は、炭素繊維集合体21と類似の内部構造を有すると考えられる。比較例3は実施例1と同等の空孔率を有する。それにもかかわらず、比較例3は容量維持率が低い。この結果から、炭素繊維集合体21がLi金属22を析出させる担体として特別な作用を有するものと考えられる。
PVDF−HFPが炭素繊維の表面を被覆していることにより、容量維持率が向上している(実施例2)。PVDF−HFP(イオン導電性の高分子材料)により、デンドライト成長が抑制されるためと考えられる。
今回開示された実施例および実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
10 正極、11 正極集電体、12 正極合材層、20,200 負極、21 炭素繊維集合体、22,202 リチウム金属、23 空孔、30 セパレータ、40 電極群、50 外装材、51 正極タブ、52 負極タブ、100 電池(リチウム金属二次電池)、201 銅箔。

Claims (1)

  1. リチウム金属二次電池であって、
    正極、負極および電解質を少なくとも含み、
    前記リチウム金属二次電池の満充電状態において、前記負極は炭素繊維集合体およびリチウム金属を少なくとも含み、
    前記炭素繊維集合体は複数の炭素繊維を含み、
    前記複数の炭素繊維はそれぞれ互いに結合されており、
    前記複数の炭素繊維はそれぞれ前記リチウム金属を担持しており、
    前記炭素繊維集合体は70%以上90%以下の空孔率を有する、
    リチウム金属二次電池。
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