JP2019095895A - 人流量予測装置、方法、及びプログラム - Google Patents

人流量予測装置、方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】人間の位置情報の集合データと少数のユーザに関する移動履歴データとを入力として、ユーザの性質で分類したクラスタ毎に異なる人流を推定し、それぞれのクラスタに対して、人流量を精度良く予測する。【解決手段】人流量予測装置90は、移動履歴データから、複数のユーザを複数種類のクラスタに分類し、各クラスタについて各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合を各々算出するクラスタリング部7と、流出量の集合データ、流入量の集合データ、観測人数データ、並びに、人の流出量の割合及び流入量の割合に基づいて、クラスタ毎に、目的関数を最適化するように、遷移確率のパラメータ及び潜在変数を推定するパラメータ推定部10と、検索部5により入力を受け付けた対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻に対して、対象クラスタについての予測時刻における対象観測点の予測流入量を算出する予測人流量算出部13と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、人流量予測装置、方法、及びプログラムに係り、特に、人間の位置情報の履歴に基づいて、観測点間を移動する人流量の予測を行う人流量予測装置、方法、及びプログラムに関する。
センサ、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、カメラ、レーザ等を用いて得られる人間の位置情報は、プライバシーの観点から個人を追跡できないよう集合データ(aggregated data)として提供されることがある。集合データとは、時間及び空間に対してある粒度でサンプルを集計したデータのことを指す。
具体的には、ある観測時刻tにおいて、ある観測点iから流出した人数(流出量)と、ある観測点iに流入した人数(流入量)とが与えられる。従来技術として、人間が移動する観測点間のつながりをグラフで表現し、グラフ上の人の流れを確率モデルにより表現することで、集合データに基づいて観測点間を移動する人数を推定し、将来の人流量の予測を行う手法(Collective Flow Diffusion Model)が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、このような従来技術では、“ある観測時刻tにおいて任意の観測点から流出した人の合計人数と、次の観測時刻(t+1)において任意の観測点に流入する人の合計人数は等しい”という「移動人数の保存」を表す制約を加味した最適化問題を解くことによって、観測点間の移動人数を推定しつつ確率モデルを学習可能なアルゴリズムが提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
学習済みの確率モデルを用いることによって、観測時刻(t’-1)における各観測点からの流出量を与えると、将来の時刻t’における各観測点への流入量を予測することが可能である。
Kumar, D. Sheldon, and B. Srivastava, "Collective Diffusion over Networks: Models and Inference", In Proceedings of International Conference on Uncertainty in Artificial Intelligence (UAI), pp. 351-360, 2013. Sheldon, T. Sun, A. Kumar, and T. G. Dietterich, "Approximate Inference in Collective Graphical Models", In Proceedings of International Conference on Machine Learning (ICML), pp. 1004-1012, 2013.
ところで、上記の従来技術はいずれも、観測データに基づき、観測された人全体についての人流分析、及び、人流量の予測を行う技術である。そのため、ユーザの性質(例えば、訪問する場所に対する嗜好、移動手段等)で分類したクラスタ毎に人流分析や人流量の予測を行うことは困難である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、人間の位置情報の集合データと少数のユーザに関する移動履歴データとを入力として、ユーザの性質で分類したクラスタ毎に異なる人流を推定し、それぞれのクラスタに対して、人流量を精度良く予測することができる人流量予測装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る人流量予測装置は、複数のユーザについて観測した、観測点のペア間での移動毎に、出発観測点、出発時刻、到着観測点、及び到着時刻が対応付けられた移動履歴データから得られる特徴量に基づいて、前記複数のユーザを複数種類のクラスタに分類し、各クラスタに分類された各ユーザの移動履歴データを用いて、各クラスタについて各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合を各々算出するクラスタリング部と、前記観測点の各々における各時刻の人の流出量からなる集合データ、前記観測点の各々における各時刻の人の流入量からなる集合データ、前記移動履歴データ及び前記複数のユーザの分類結果からクラスタ毎に得られる、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す観測人数データ、並びに、前記クラスタリング部により各クラスタについて算出された各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合に基づいて、クラスタ毎に、前記流出量の集合データ、前記流入量の集合データ、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ人が移動する遷移確率、及び前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す潜在変数を用いて表される目的関数を最適化するように、前記遷移確率のパラメータ及び前記潜在変数を推定するパラメータ推定部と、予測の対象とする対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻の入力を受け付ける検索部と、前記検索部により入力を受け付けた対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻に対して、前記パラメータ推定部により推定された、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ移動する前記遷移確率のパラメータと、前記パラメータ推定部により推定された、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ向かって移動した移動人数を表す前記潜在変数と、前記対象クラスタにおける前記対象観測点からの人の流出量の割合と、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点からの人の流出量とに基づいて、前記対象クラスタについての前記予測時刻における前記対象観測点の予測流入量を算出する予測人流量算出部と、を備えている。
また、第2の発明に係る人流量予測装置は、第1の発明において、前記パラメータ推定部が、前記遷移確率のパラメータを固定して前記潜在変数を算出するステップと、前記潜在変数を固定して前記遷移確率のパラメータを算出するステップとを繰り返すことにより、前記目的関数を最適化する、前記遷移確率のパラメータ及び前記潜在変数を推定することをクラスタ毎に行う。
また、第3の発明に係る人流量予測装置は、第1又は第2の発明において、前記対象クラスタについて、前記予測人流量算出部が、前記予測時刻における前記対象観測点の予測流入量に基づいて、前記予測時刻における、前記対象観測点の予測流出量を計算し、前記対象観測点の各時刻の人の流入量、各時刻の人の流出量、前記予測流入量、及び前記予測流出量に基づいて、前記対象観測点における人口の推移を算出する。
一方、上記目的を達成するために、第4の発明に係る人流量予測方法は、クラスタリング部が、複数のユーザについて観測した、観測点のペア間での移動毎に、出発観測点、出発時刻、到着観測点、及び到着時刻が対応付けられた移動履歴データから得られる特徴量に基づいて、前記複数のユーザを複数種類のクラスタに分類し、各クラスタに分類された各ユーザの移動履歴データを用いて、各クラスタについて各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合を各々算出するステップと、パラメータ推定部が、前記観測点の各々における各時刻の人の流出量からなる集合データ、前記観測点の各々における各時刻の人の流入量からなる集合データ、前記移動履歴データ及び前記複数のユーザの分類結果からクラスタ毎に得られる、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す観測人数データ、並びに、前記クラスタリング部により各クラスタについて算出された各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合に基づいて、クラスタ毎に、前記流出量の集合データ、前記流入量の集合データ、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ人が移動する遷移確率、及び前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す潜在変数を用いて表される目的関数を最適化するように、前記遷移確率のパラメータ及び前記潜在変数を推定するステップと、検索部が、予測の対象とする対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻の入力を受け付けるステップと、予測人流量算出部が、前記検索部により入力を受け付けた対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻に対して、前記パラメータ推定部により推定された、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ移動する前記遷移確率のパラメータと、前記パラメータ推定部により推定された、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ向かって移動した移動人数を表す前記潜在変数と、前記対象クラスタにおける前記対象観測点からの人の流出量の割合と、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点からの人の流出量とに基づいて、前記対象クラスタについての前記予測時刻における前記対象観測点の予測流入量を算出するステップと、を含む。
更に、上記目的を達成するために、第5の発明に係るプログラムは、コンピュータを、第1〜第3のいずれか1の発明に係る人流量予測装置が備える各部として機能させる。
以上説明したように、本発明に係る人流量予測装置、方法、及びプログラムによれば、人間の位置情報の集合データと少数のユーザに関する移動履歴データとを入力として、ユーザの性質で分類したクラスタ毎に異なる人流を推定し、それぞれのクラスタに対して、人流量を精度良く予測することができる。
実施形態に係る人流量予測装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る流入量格納部に格納されている情報の一例を示す模式図である。 実施形態に係る流出量格納部に格納されている情報の一例を示す模式図である。 実施形態に係る移動履歴格納部に格納されている情報の一例を示す模式図である。 実施形態に係る人流量予測装置により実行される予測人流量算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る人流量予測装置の検索部が検索を行った場合の出力部からの出力内容の一例を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。
本実施形態に係る人流量予測装置は、人が移動する観測点間のつながりをグラフで表現し、グラフ上の人の流れを確率モデルにより表現する。本実施形態に係る人流量予測装置は、人間の位置情報の集合データと少数のユーザに関する移動履歴データとに基づいて、ユーザの性質で分類したクラスタ毎に異なる人流を推定可能な確率モデルを学習する機能を有し、学習済みの確率モデルを用いることにより将来の時刻におけるクラスタ毎の人流量の予測を行う。
本実施形態では、「クラスタ毎の観測点間の遷移確率」と、「クラスタ毎の各時刻における観測点間の移動人数を表す潜在変数」とを未知変数とする確率モデルに基づいて、観測データから最適化アルゴリズムを用いて確率モデルの未知変数を推定する。
本実施形態では、様々な位置情報の集合データを対象とし、観測により得られた集合データに応じて柔軟に適用できる。
なお、ここでいう位置情報とは、屋内及び屋外におけるセンサや、Bluetooth(登録商標)、カメラ、Wi-Fi(登録商標)等によって取得された位置情報である。また、ここでいう集合データとは、時間及び空間に対して所定の粒度でサンプルを集計したデータのことを指す。また、ここで、対象とする集合データは、個人が“どこからどこへ行ったか”という追跡を行うことができないようになっているものとする。なお、実用的な場面では、上記の集合データに加えて、少数のユーザについては詳細な追跡が可能な場合が考えられる。例えば、少数のユーザに対しては、Wi-Fi(登録商標)の識別子を用いて追跡ができるが、大多数のユーザに対しては、観測点に置かれたカメラによって集合データしか取得できない場合等が挙げられる。
以下、実施形態として、一般的な位置情報の集合データと少数のユーザに関する移動履歴データとが与えられた条件の下で、ユーザの性質を表すクラスタ毎に、観測点間の移動人数を推定しつつ確率モデルの学習を行い、将来の時刻における人流量の予測を行う場合について説明する。
図1は、本実施形態に係る人流量予測装置90の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る人流量予測装置90は、流入量格納部1、流出量格納部2、移動履歴格納部3、操作部4、検索部5、ユーザクラスタリング部6、人流量モデル学習部9、予測人流量算出部13、及び出力部14を備えている。
また、ユーザクラスタリング部6は、クラスタリング部7及び割合格納部8を含んで構成され、人流量モデル学習部9は、パラメータ推定部10、遷移確率パラメータ格納部11、及び移動人数格納部12を含んで構成されている。
このうち、操作部4及びパラメータ推定部10は、観測点における人の流入量格納部1、観測点における人の流出量格納部2、及び少数のユーザに関する移動履歴格納部3の各々と接続されている。また、クラスタリング部7は、少数のユーザに関する移動履歴格納部3と接続されている。さらに、予測人流量算出部13は、流出量格納部2と接続されている。
本実施形態に係る流入量格納部1は、人流量予測装置90によって解析され得る集合データであって、複数の観測点の各々における各時刻の人の流入量からなる集合データを格納している。流入量格納部1は、人流量モデル学習部9からの要求にしたがって、要求された集合データを読み出し、読み出した集合データを人流量モデル学習部9に送信する。
例えば、観測点をiとし、観測時刻をtとしたとき、観測点iにおける人の流入量をNti INと表す。また、流入量格納部1に格納されているデータ形式を(i,t,Nti IN)と表す。このデータ形式は、観測点iから時刻tにNti INの人数の人が流入したことを意味する。なお、流入量格納部1は、Webサーバ及びデータベースを具備するデータベースサーバ等で構成されていても良い。
図2は、本実施形態に係る流入量格納部1に格納されている情報の一例を示す模式図である。
一例として図2に示すように、流入量格納部1には、時刻ステップ毎に、観測点を識別するための観測点ID、流入量(人数)、及び観測時刻が対応付けられて格納されている。
本実施形態に係る流出量格納部2は、人流量予測装置90によって解析され得る集合データであって、複数の観測点の各々における各時刻の人の流出量からなる集合データを格納している。流出量格納部2は、人流量モデル学習部9からの要求にしたがって、要求された集合データを読み出し、読み出した集合データを人流量モデル学習部9に送信する。
例えば、観測点をiとし、観測時刻をtとしたとき、観測点iにおける人の流出量をNti OUTと表す。また、流出量格納部2に格納されているデータ形式を(i,t,Nti OUT)と表す。このデータ形式は、観測点iから時刻tにNti OUTの人数の人が流出したことを意味する。なお、流出量格納部2は、Webサーバ及びデータベースを具備するデータベースサーバ等で構成されていても良い。
図3は、本実施形態に係る流出量格納部2に格納されている情報の一例を示す模式図である。
一例として図3に示すように、流出量格納部2には、時刻ステップ毎に、観測点を識別するための観測点ID、流出量(人数)、及び観測時刻が対応付けられて格納されている。
本実施形態に係る移動履歴格納部3は、人流量予測装置90によって解析され得る少数のユーザに関する移動履歴の集合データを格納している。移動履歴格納部3は、ユーザクラスタリング部6及び人流量モデル学習部9の各々からの要求にしたがって、要求された集合データを読み出し、読み出した集合データをユーザクラスタリング部6及び人流量モデル学習部9の各々に送信する。
移動履歴格納部3に格納されているデータ形式を(u,i,tout,j,tin)と表す。このデータ形式は、ユーザuが時刻toutに観測点iを出発し、時刻tinに観測点jに到着することを意味する。なお、移動履歴格納部3は、Webサーバ及びデータベースを具備するデータベースサーバ等で構成されていても良い。
図4は、本実施形態に係る移動履歴格納部3に格納されている情報の一例を示す模式図である。
一例として図4に示すように、移動履歴格納部3には、ユーザの移動毎に、ユーザID、出発観測点を識別するための出発観測点ID、出発時刻、到着観測点を識別するための到着観測点ID、及び到着時刻を含む移動履歴の集合データ(以下、移動履歴データともいう。)が格納されている。つまり、この移動履歴データとは、複数のユーザについて観測した、観測点のペア間での移動毎に、出発観測点、出発時刻、到着観測点、及び到着時刻が対応付けられたデータである。
本実施形態に係る操作部4は、流入量格納部1、流出量格納部2、及び移動履歴格納部3の各々に格納されている集合データに対するユーザからの各種操作を受け付ける。ここでいう各種操作とは、格納されている集合データを登録する操作、修正する操作、削除する操作等である。なお、操作部4は、入力手段として、キーボード、マウス、タッチパネル等を備えており、これらの入力手段のデバイスドライバ、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現される。
本実施形態に係る検索部5は、人流量の予測を行う対象とする対象観測点i、対象クラスタk、及び予測時刻t’の入力を受け付ける。検索部5で入力を受け付けられた対象観測点i、対象クラスタk、及び予測時刻t’に対して、各々後述する、観測点間の遷移確率のパラメータと、観測点間の移動人数を表す潜在変数と、対象クラスタkにおける対象観測点iからの流出量の割合と、予測時刻t’の1時刻ステップ前の時刻(t’-1)における対象観測点i以外の観測点からの流出量とに基づいて、対象観測点iにおける予測人流量が出力される。なお、検索部5は、入力手段として、キーボード、マウス、タッチパネル等を備えており、これらの入力手段のデバイスドライバ、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現される。
本実施形態に係る人流量予測装置90は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びHDD(Hard Disk Drive)等を備えたコンピュータとして構成される。ROMには、本実施形態に係る人流量予測プログラムが記憶されている。なお、人流量予測プログラムは、HDDに記憶されていてもよい。
上記の人流量予測プログラムは、例えば、人流量予測装置90に予めインストールされていてもよい。この人流量予測プログラムは、不揮発性の記憶媒体に記憶して、又は、ネットワークを介して配布して、人流量予測装置90に適宜インストールすることで実現してもよい。なお、不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード等が挙げられる。
CPUは、ROMに記憶されている人流量予測プログラムを読み込んで実行することにより、上記のクラスタリング部7、パラメータ推定部10、検索部5、予測人流量算出部13、及び出力部14として機能する。
本実施形態に係るクラスタリング部7は、移動履歴格納部3に格納されている少数のユーザに関する移動履歴の集合データを取得する。クラスタリング部7は、少数のユーザに関する移動履歴データから得られる特徴量に基づいて、少数のユーザを複数種類のクラスタに分類する。クラスタリング部7は、各クラスタに分類された各ユーザの移動履歴データを用いて、各クラスタについて各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合(以下、単に、「流出量の割合」及び「流入量の割合」という。)を各々算出し、算出したクラスタ毎の流出量の割合及び流入量の割合を割合格納部8に格納する。
本実施形態にパラメータ推定部10は、流入量格納部1に格納されている流入量の集合データ、流出量格納部2に格納されている流出量の集合データ、移動履歴格納部3に格納されている移動履歴の集合データ、並びに、割合格納部8に格納されているクラスタ毎の流入量の割合及び流出量の割合を取得する。パラメータ推定部10は、移動履歴格納部3から取得した移動履歴の集合データ及び少数のユーザの分類結果に基づいて、クラスタ毎に、観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す観測人数データを求める。パラメータ推定部10は、これらの流入量の集合データ、流出量の集合データ、観測人数データ、流入量の割合、及び流出量の割合に基づいて、クラスタ毎に、流入量の集合データ、流出量の集合データ、遷移確率、及び潜在変数を用いて表される目的関数を最適化するように、遷移確率のパラメータ及び潜在変数を推定する。なお、遷移確率とは、観測点のペアの各々についての一方から他方へ人が移動する確率を表し、潜在変数とは、観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す。
パラメータ推定部10は、上記で推定した遷移確率のパラメータを、遷移確率パラメータ格納部11に格納する。また、パラメータ推定部10は、上記で潜在変数として推定した移動人数を、移動人数格納部12に格納する。
本実施形態に係る予測人流量算出部13は、検索部5により入力を受け付けた対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻に対して、遷移確率パラメータ格納部11から、対象観測点以外の観測点から対象観測点へ移動する遷移確率のパラメータを取得し、移動人数格納部12から、予測時刻より前の時刻についての、対象観測点以外の観測点から対象観測点へ向かって移動した移動人数を表す潜在変数を取得し、割合格納部8から、対象クラスタにおける対象観測点からの人の流出量の割合を取得し、流出量格納部2から、予測時刻より前の時刻についての、対象観測点以外の観測点からの人の流出量を取得する。予測人流量算出部13は、上記で取得した遷移確率のパラメータ、潜在変数、流出量の割合、及び流出量に基づいて、対象クラスタについての予測時刻における対象観測点の予測流入量を算出する。
本実施形態に係る出力部14は、予測人流量算出部13により算出された予測流入量を出力する。
本実施形態では、上記のクラスタリング部7を組み込んだ上に、人間の位置情報の集合データと少数のユーザに関する移動履歴データとを入力として、クラスタ毎に、観測点間のつながりをグラフとして表現し、グラフ上において人の流れを確率モデルにより表現する。
以下、人の流れが表現された確率モデルについて具体的に説明する。
<観測データ>
ここでは、任意の2頂点間に枝があるグラフである完全グラフG=(V,E)上を、人が移動する状況について考える。なお、Vはノード集合を表し、Eはエッジ集合を表す。
ここで、ノードiは観測点に、エッジEは観測点間をつなぐ通路等に対応する。時刻tにおいてノードi∈Vから流出する人の人数をNti OUTとし、時刻(t+1)においてノードi∈Vに流入する人の人数をNt+1,i INとする。観測時間ステップの数をTとしたとき、観測点における人の流出量は、
と表され、観測点における人の流入量は、
と表される。
<観測人数データ>
また、移動履歴格納部3に格納されている集合データ(u,i,tout,j,tin)を用いて算出可能な、時刻tにおいて観測点iから観測点jへ移動する人数をLtijとし、観測点iから他の観測点jへ移動する人数をまとめて、
と表す。ここで、
は、ノード集合Vからノードiを除くことを意味する。また、
とする。
<モデルパラメータ>
クラスタkに属する人々が、ノードiから他のノードjへと移動する遷移確率のパラメータを、
とする。
を満たす。全てのノード間の遷移確率のパラメータをまとめて、
と表す。ここで、Kはクラスタ数を表す。
<潜在変数>
クラスタkに属する人々が、時刻tにおいてノードiからノードjへ移動する人数をMktijとし、ノードiから他のノードjへ移動する人数をまとめて、
と表す。これらの値は観測不可能であるものとし、
を潜在変数とする。
<クラスタリング>
まず、クラスタリング部7は、移動履歴格納部3に格納されている移動履歴データ(u,i,tout,j,tin)を用いて、ユーザの移動傾向を分析し、ユーザのクラスタリングを行う。
まず、少数のユーザ集合をUとして、そのユーザ集合Uに含まれるユーザuの移動傾向を表す特徴ベクトルを
とする。ここで、Dは特徴ベクトルの次元数を表す。特徴ベクトルを表す特徴量xudには、どのようなものを用いてもよい。特徴量xudには、例えば、ユーザuが観測点dに滞在した時間や、滞在した回数等が適用される。この特徴ベクトルを用いて、クラスタリング手法を適用することにより、ユーザクラスタUを求める。ユーザクラスタUは、クラスタkに割り当てられたユーザ集合Uを表す。ここで、クラスタリング手法としては、特に限定されるものではないが、例えば、k-means法等が適用される。
次に、クラスタリング部7は、各クラスタに含まれるユーザ集合Uに対して、各ユーザの移動履歴データ(u,i,tout,j,tin)を用いて、出発人数Rkti out及び到着人数Rk,t+1,i inを算出する。ここで、出発人数Rkti outは、クラスタkに属するユーザが、時刻tにノードiを出発した人数を表し、到着人数Rk,t+1,i inは、クラスタkに属するユーザが、時刻(t+1)にノードiに到着した人数を表す。これらの出発人数Rkti out及び到着人数Rk,t+1,i inを用いて、クラスタkにおけるノードiからの流出量の割合

と、クラスタkにおけるノードiへの流入量の割合

とを、以下に示す式(1)及び式(2)により算出する。
(1)
(2)
これらをまとめて、
を割合格納部8に格納する。
<モデル>
まず、パラメータ推定部10は、割合格納部8に格納されているクラスタ毎の流入量の割合及び流出量の割合を用いて、観測された流入量Nin及び流出量Noutをクラスタ毎に分割する。具体的には、上記移動履歴データから算出された流出量の割合
及び流入量の割合
を用いて、以下に示す式(3)及び式(4)に従って分割を行う。
(3)
(4)
クラスタkの流入量の集合を、
クラスタkの流出量の集合を、
とする。
次に、パラメータ推定部10は、移動履歴格納部3に格納されている移動履歴データ(u,i,tout,j,tin)と、クラスタリング部7により得られた出発人数Rkti outとを用いて、クラスタkに属する少数のユーザに対して、時間ステップtにおいて場所iから場所jへと移動した人数Lktijを計算する。クラスタkの移動人数をまとめて、
とする。
以下では、各クラスタkに対して独立に、
を推定する方法について述べる。遷移確率のパラメータθkiと、流出量の集合Nkti outと、出発人数Rkti outとが与えられた場合、Mkti+Lktiは、多項分布
(5)
から生成されるものと仮定する。このとき、移動人数を表す潜在変数Mktijは、以下に示す二つの関係式を満たすものとする。
(6)
(7)
ここで、式(6)は、クラスタkに属し、時刻tにおいて、観測点iを出発した人の移動人数の和が、実際に観測された流出量に等しいことを意味する。また、式(7)は、クラスタkに属し、時刻(t+1)において、観測点iに移動してきた人数の和が、実際に観測された流入量に等しいことを意味する。
パラメータ推定部10は、上記の確率モデルに従って、観測データが生成されたと仮定した上で、観測点間の遷移確率のパラメータΘ、観測点間の移動人数を表す潜在変数Mを推定する。これらの未知変数は、様々な最適化手法(例えば、勾配に基づく最適化法や、マルコフ連鎖モンテカルロサンプリング法等)によって推定可能であるが、ここでは、一例として、以下に示す非特許文献3を参照して、勾配に基づく最適化法の一つであるL-BFGS-B法に基づいて、パラメータを推定する手法について述べる。
非特許文献3.R. H. Byrd, P. Lu, J. Nocedal, and C. Zhu, “A Limited Memory Algorithm for Bound Constrained Optimization”, SIAM Journal on Scientific Computing, vol. 16, pp. 1190-1208, 1995.
<L-BFGS-B法に基づくパラメータ推定手法>
上記式(5)より、対数尤度関数は、
(8)
と表される。ここで、スターリン近似
を用いた。
上記式(6)及び式(7)の制約を加味しつつ、上記式(8)が最大になるような、潜在変数M及び遷移確率のパラメータ
を推定することを考える。現実においては観測ノイズがあるため、上記式(6)及び式(7)を厳密に満たすことは難しい。そこで、ソフトな制約を加味した目的関数を最大化することを考える。目的関数を、
(9)
とする。ここで、σは制約を加味する程度を決めるハイパーパラメータであり、交差検定法等を用いて決定することができる。上記式(9)を、潜在変数M及び遷移確率のパラメータθについて交互に最大化することにより局所最適解を得ることができる。つまり、パラメータ推定部10は、遷移確率のパラメータθを固定して潜在変数Mを算出するステップと、潜在変数Mを固定して遷移確率のパラメータθを算出するステップとを繰り返すことにより、上記式(9)により示される目的関数を最適化する、遷移確率のパラメータ及び潜在変数を推定することをクラスタ毎に行う。まず、潜在変数Mについての最適化は、遷移確率のパラメータθを固定した上で、以下の最適化問題を解く。
(10)
この最適化問題は、潜在変数Mktijの定義域を制約として考慮できるL-BFGS-B法(非特許文献3)によって解くことができる。
次に、潜在変数Mを固定した場合、遷移確率のパラメータθの最尤推定値は、閉形式で求めることができ、
(11)
と記述される。
上記式(10)及び式(11)を、目的関数である上記式(9)の値が収束するまで交互に繰り返すことにより
を得る。さらに、以上の処理を各クラスタkについて独立に行うことによって、
を得ることができる。そして、潜在変数
は、移動人数格納部12に格納され、遷移確率のパラメータ
は、遷移確率パラメータ格納部11に各々格納される。
なお、遷移確率パラメータ格納部11は、上記遷移確率のパラメータを格納すると共に、復元可能な記憶装置であれば特に限定されない。例えば、遷移確率パラメータ格納部11自体がデータベースであってもよく、遷移確率パラメータ格納部11が人流量予測装置90に予め設けられた汎用的な記憶装置(メモリ、ハードディスク装置等)の特定領域であってもよい。
同様に、移動人数格納部12は、上記潜在変数を格納すると共に、復元可能な記憶装置であれば特に限定されない。例えば、移動人数格納部12自体がデータベースであってもよく、移動人数格納部12が人流量予測装置90に予め設けられた汎用的な記憶装置(メモリ、ハードディスク装置等)の特定領域であってもよい。
予測人流量算出部13は、検索部5を介して対象観測点i、対象クラスタk、及び予測時刻t’の入力を受け付けた場合、上述したように、遷移確率パラメータ格納部11に格納された遷移確率のパラメータ
と、移動人数格納部12に格納された潜在変数
と、割合格納部8に格納された流出量の割合
と、流出量格納部2に格納された、予測時刻t’の1時刻ステップ前の時刻(t’-1)における観測点i以外の観測点からの流出量Nt’-1,j outとに基づいて、対象クラスタkについての予測時刻t’における観測点iの予測人流量(観測点iへの流入量)を計算する。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る人流量予測装置90の作用を説明する。なお、図5は、本実施形態に係る人流量予測装置90により実行される予測人流量算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る予測人流量算出処理のプログラムは、操作部4を用いて予め定められた操作が行われたタイミングで開始される。
図5のステップ100では、予測人流量算出部13が、検索部5を介して、対象観測点i、対象クラスタk、及び予測時刻t’の入力を受け付ける。
ステップ102では、予測人流量算出部13が、予測流入量Ckt’jiを0に初期化する。
ステップ104では、予測人流量算出部13が、一時変数jを0に初期化する。
ステップ106では、予測人流量算出部13が、観測点jがノード集合V\iに帰属するか否かを判定する。観測点jがノード集合V\iに帰属すると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ108に移行する。また、観測点jがノード集合V\iに帰属しないと判定した場合(否定判定の場合)、本プログラムによる一連の予測人流量算出処理を終了する。
ステップ108では、予測人流量算出部13が、検索部5で指定されたクラスタkに対して、観測点i以外の観測点j∈V\iから、予測時刻t’の1時刻ステップ前の時刻(t’-1)に流出した人数Nk,t’-1,j outを、下記に示す式(12)を用いて計算する。
(12)
なお、
は、割合格納部8に格納された流出量の割合を示し、Nt’-1,j outは、時刻(t’-1)において観測された観測点i以外の観測点j∈V\iからの人の流出量を示す。
ステップ110では、予測人流量算出部13が、検索部5で指定されたクラスタkに対して、観測点i以外の観測点j∈V\iから、予測時刻t’の1時刻ステップ前の時刻(t’-1)に流出し、観測点iへと移動する移動人数
を、下記に示す式(13)を用いて計算する。
(13)
なお、
は、遷移確率パラメータ格納部11に格納された遷移確率のパラメータを示し、Nk,t’-1,j outは、上記ステップ108で算出されたクラスタkに対する流出人数を示している。
ステップ112では、予測人流量算出部13が、予測時刻t’より前の時刻(t’-1)に観測点i以外の観測点j∈V\iから流出し、予測時刻t’に観測点iに流入する流入量の総和Ckt’jiを、下記に示す式(14)を用いて計算する。
(14)
なお、
は、上記ステップ110で算出された移動人数を示し、右辺のCkt’jiは、前回のステップ112で算出された流入量を示す。
ステップ114では、予測人流量算出部13が、一時変数jに1を加算して、ステップ106に移行して処理を繰り返す。
出力部14は、以上のようにして予測人流量算出部13により算出された流入量の総和Ckt’jiに基づき、検索部5で指定された観測点iを対象として予測流入量を出力する。出力部14は、それと同時に、観測点iへの予測流入量を用いることで将来の時刻t’における観測点iの人口の予測値を出力する。このとき、人口を計算するためには、将来の時刻t’における予測流入量に加えて、予測流出量が必要となる。予測流出量の計算方法としては、過去の時刻における観測点iからの流出量に基づき、観測点iにおける人口に対する流出量の割合を求めておき、この割合にしたがって将来の時刻t’における予測流出量を計算する方法を用いる。このように、将来の時刻t’における観測点iの予測流入量に基づき、将来の時刻t’における、観測点iの予測流出量を計算し、観測点iの各時刻の人の流入量、各時刻の人の流出量、将来の時刻t’における予測流入量、及び将来の時刻t’における予測流出量に基づいて、観測点iにおける人口の推移を算出する。さらに、出力部14は、遷移確率パラメータ格納部11に格納されている遷移確率のパラメータ
を用いて観測点間の人の流れやすさを表す人流グラフを可視化した結果を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタへの印字、音出力、外部装置への送信等を含む概念である。また、出力部14は、ディスプレイ、スピーカ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。出力部14は、出力デバイスのドライバソフト、又は、出力デバイスのドライバソフト及び出力デバイス等で実現される。
以下、出力部14により出力される出力画面30の具体例について、図6を参照して説明する。
図6は、本実施形態に係る人流量予測装置90の検索部5が検索を行った場合の出力部14からの出力内容の一例を示す模式図である。
一例として図6に示すように、出力画面30は、検索内容を表示するための検索内容表示部31を有している。検索内容表示部31には、例えば、クラスタ番号を示すデータ、観測点IDを示すデータ、及び予測時刻を示すデータが表示される。これにより、ユーザは、クラスタkに属する人々について、将来の時刻t’における、上記観測点IDに示される観測点iの人口の予測値を知ることができる。
また、出力画面30は、観測点iにおける人口の推移を表示するための推移表示部32を有している。推移表示部32には、例えば、検索部5により受け付けられたクラスタ番号、観測点ID、及び予測時刻に応じて、観測点iにおける人口の推移が表示される。これにより、ユーザは、クラスタkに属する人々について、指定した観測点iにおける人口がどのような推移をしているかについて分析することができる。
また、出力画面30は、観測点間の人流グラフを表示するための人流グラフ表示部33を有している。人流グラフ表示部33には、例えば、各観測点から観測点iへの人の流れが示された二次元マップが表示される。これにより、ユーザは、クラスタkに属する人々について、指定した予測時刻t’における各観測点から観測点iへの流入量を知ることができる。
また、出力画面30は、各観測点からの流入量を表示するための流入量表示部34を有している。流入量表示部34には、例えば、各観測点から観測点iへの流入量が人数で示された表が表示される。これにより、ユーザは、クラスタkに属する人々について、指定した予測時刻t’における各観測点から観測点iへ流入する人数について分析することができる。
なお、本実施形態では、検索部5において未来の時刻t’の入力を受け付けた場合について説明したが、これに限らない。例えば、検索部5で過去の時刻を受け付けることにより、過去の人流量についての分析を行い、過去の人流量についての分析結果を出力しても良い。
このように本実施形態によれば、推定された「クラスタ毎の観測点間の遷移確率」を用いることで、各観測点間の人の流れ方を、クラスタ毎に分析することができる。例えば、クラスタ1(ゲーム好きな人たち)は展示ブースA、展示ブースB、展示ブースCという順に人が流れやすく、クラスタ2(スポーツ好きな人たち)は展示ブースD、展示ブースB、展示ブースEという順に人が流れやすい、というような知識を抽出することができる。
また、推定された「クラスタ毎の各時刻における観測点間の移動人数」を用いることで、“いつ”、“どこからどこへ”、“何人の人が”移動したかを、クラスタ毎に分析することができる。例えば、観測点Aにおいて時刻tに混雑が発生したとき、その原因として観測点Bからの流入数が多い、というような知識をクラスタ毎に抽出することができる。
また、将来の時刻t’における、ある観測点Aへの人の流入数を予測することを考える。クラスタ毎の移動人数を予測することで、ある観測点Aへの流入量が求まるだけでなく、どのようなクラスタに含まれる人たちが移動してくるのか、というようなことを知ることができる。
以上、実施形態として人流量予測装置を例示して説明した。実施形態は、コンピュータを、人流量予測装置が備える各部として機能させるためのプログラムの形態としてもよい。実施形態は、このプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体の形態としてもよい。
その他、上記実施形態で説明した人流量予測装置の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
また、上記実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。
1 流入量格納部
2 流出量格納部
3 移動履歴格納部
4 操作部
5 検索部
6 ユーザクラスタリング部
7 クラスタリング部
8 割合格納部
9 人流量モデル学習部
10 パラメータ推定部
11 遷移確率パラメータ格納部
12 移動人数格納部
13 予測人流量算出部
14 出力部
30 出力画面
31 検索内容表示部
32 推移表示部
33 人流グラフ表示部
34 流入量表示部
90 人流量予測装置

Claims (5)

  1. 複数のユーザについて観測した、観測点のペア間での移動毎に、出発観測点、出発時刻、到着観測点、及び到着時刻が対応付けられた移動履歴データから得られる特徴量に基づいて、前記複数のユーザを複数種類のクラスタに分類し、各クラスタに分類された各ユーザの移動履歴データを用いて、各クラスタについて各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合を各々算出するクラスタリング部と、
    前記観測点の各々における各時刻の人の流出量からなる集合データ、前記観測点の各々における各時刻の人の流入量からなる集合データ、前記移動履歴データ及び前記複数のユーザの分類結果からクラスタ毎に得られる、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す観測人数データ、並びに、前記クラスタリング部により各クラスタについて算出された各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合に基づいて、クラスタ毎に、前記流出量の集合データ、前記流入量の集合データ、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ人が移動する遷移確率、及び前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す潜在変数を用いて表される目的関数を最適化するように、前記遷移確率のパラメータ及び前記潜在変数を推定するパラメータ推定部と、
    予測の対象とする対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻の入力を受け付ける検索部と、
    前記検索部により入力を受け付けた対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻に対して、前記パラメータ推定部により推定された、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ移動する前記遷移確率のパラメータと、前記パラメータ推定部により推定された、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ向かって移動した移動人数を表す前記潜在変数と、前記対象クラスタにおける前記対象観測点からの人の流出量の割合と、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点からの人の流出量とに基づいて、前記対象クラスタについての前記予測時刻における前記対象観測点の予測流入量を算出する予測人流量算出部と、
    を備えた人流量予測装置。
  2. 前記パラメータ推定部は、前記遷移確率のパラメータを固定して前記潜在変数を算出するステップと、前記潜在変数を固定して前記遷移確率のパラメータを算出するステップとを繰り返すことにより、前記目的関数を最適化する、前記遷移確率のパラメータ及び前記潜在変数を推定することをクラスタ毎に行う請求項1に記載の人流量予測装置。
  3. 前記予測人流量算出部は、前記対象クラスタについて、前記予測時刻における前記対象観測点の予測流入量に基づいて、前記予測時刻における、前記対象観測点の予測流出量を計算し、前記対象観測点の各時刻の人の流入量、各時刻の人の流出量、前記予測流入量、及び前記予測流出量に基づいて、前記対象観測点における人口の推移を算出する請求項1又は2に記載の人流量予測装置。
  4. クラスタリング部が、複数のユーザについて観測した、観測点のペア間での移動毎に、出発観測点、出発時刻、到着観測点、及び到着時刻が対応付けられた移動履歴データから得られる特徴量に基づいて、前記複数のユーザを複数種類のクラスタに分類し、各クラスタに分類された各ユーザの移動履歴データを用いて、各クラスタについて各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合を各々算出するステップと、
    パラメータ推定部が、前記観測点の各々における各時刻の人の流出量からなる集合データ、前記観測点の各々における各時刻の人の流入量からなる集合データ、前記移動履歴データ及び前記複数のユーザの分類結果からクラスタ毎に得られる、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す観測人数データ、並びに、前記クラスタリング部により各クラスタについて算出された各観測点の各時刻における人の流出量の割合及び流入量の割合に基づいて、クラスタ毎に、前記流出量の集合データ、前記流入量の集合データ、前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ人が移動する遷移確率、及び前記観測点のペアの各々についての一方から他方へ向かって移動した各時刻の移動人数を表す潜在変数を用いて表される目的関数を最適化するように、前記遷移確率のパラメータ及び前記潜在変数を推定するステップと、
    検索部が、予測の対象とする対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻の入力を受け付けるステップと、
    予測人流量算出部が、前記検索部により入力を受け付けた対象観測点、対象クラスタ、及び予測時刻に対して、前記パラメータ推定部により推定された、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ移動する前記遷移確率のパラメータと、前記パラメータ推定部により推定された、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点から前記対象観測点へ向かって移動した移動人数を表す前記潜在変数と、前記対象クラスタにおける前記対象観測点からの人の流出量の割合と、前記予測時刻より前の時刻についての、前記対象観測点以外の観測点からの人の流出量とに基づいて、前記対象クラスタについての前記予測時刻における前記対象観測点の予測流入量を算出するステップと、
    を含む人流量予測方法。
  5. コンピュータを、請求項1〜3のいずれか1項に記載の人流量予測装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
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