JP2019095299A - 厚み測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レールの削れやレール上の異物等によって傾き、放射線の検出部と測定対象物との相対的な位置関係が変化しても、算出した測定対象物の厚みを適切に補正できる走査型の厚み測定装置を提供する。【解決手段】実施形態の厚み測定装置は、レールに沿って、板状の測定対象物の所定方向に往復移動を繰り返しながら前記測定対象物の厚みを測定する走査型の厚み測定装置であって、放射線源と、検出部と、センサと、制御部と、を備える。制御部は、検出部によって出力された放射線検出信号に基いて測定対象物の厚みを算出するとともに、センサによって出力されたセンサ信号に基いて厚み測定装置が傾いた角度である傾き角を算出し、当該傾き角に基いて厚みを補正する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、厚み測定装置に関する。
従来から、板状の製品(例えば鋼板等。以下、「測定対象物」という。)の製造ライン等において、測定対象物の厚みを測定する厚み測定装置が用いられている。この厚み測定装置としては、例えば、レールに沿って測定対象物の所定方向(例えば幅方向)に往復移動を繰り返しながら、測定対象物に対して放射線を放射し、測定対象物を透過した放射線を検出することで、測定対象物の厚みを測定する走査型の厚み測定装置がある。
上述の走査型の厚み測定装置は、例えば、レールの削れやレール上の異物等によって傾き、放射線の検出部と測定対象物との相対的な位置関係(角度、距離)が変化すると、測定した厚みに誤差が発生してしまう。
そこで、本実施形態の課題は、レールの削れやレール上の異物等によって傾き、放射線の検出部と測定対象物との相対的な位置関係が変化しても、算出した測定対象物の厚みを適切に補正できる走査型の厚み測定装置を提供することである。
実施形態の厚み測定装置は、レールに沿って、板状の測定対象物の所定方向に往復移動を繰り返しながら前記測定対象物の厚みを測定する走査型の厚み測定装置であって、前記測定対象物に対して放射線を放射する放射線源と、前記放射線源から放射され前記測定対象物を透過した前記放射線を検出し、放射線検出信号を出力する検出部と、前記厚み測定装置の往復移動に関係する所定の物理量を検出し、前記物理量を示すセンサ信号を出力するセンサと、制御部と、を備える。前記制御部は、前記検出部によって出力された放射線検出信号に基いて前記測定対象物の厚みを算出するとともに、前記センサによって出力されたセンサ信号に基いて前記厚み測定装置が傾いた角度である傾き角を算出し、当該傾き角に基いて前記厚みを補正する。
以下、本発明の厚み測定装置の実施形態(第1実施形態、第2実施形態、変形例)について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態の厚み測定装置について説明する。まず、厚み測定装置等の構成について説明する。図1は、第1実施形態の厚み測定装置1等の構成を示す模式図である。
第1実施形態の厚み測定装置について説明する。まず、厚み測定装置等の構成について説明する。図1は、第1実施形態の厚み測定装置1等の構成を示す模式図である。
厚み測定装置1は、平行な2本のレールR(図1では1本だけ図示)に沿って、長尺で板状の測定対象物(例えば、長尺で板状の鋼板)の幅方向(所定方向)に往復移動を繰り返しながら測定対象物の厚みを測定する走査型の厚み測定装置である。厚み測定装置1は、台車11と、制御部100と、を備える。
台車11は、X線発生器12(放射線源)と、検出器13と、ADC(Analogue to Digital Converter)基板14と、4個の車輪16(図1では2個だけ図示)と、モータMと、パルス発生器PG(回転数検出部)と、を備える。なお、図1において示されている配線は一部であり、例えば、制御部100とX線発生器12の間等、図示していない部分にも配線は適宜設けられている。
X線発生器12は、制御部100からの指示信号に基いて、測定対象物に対してX線(放射線)を放射する。
検出器13(検出部)は、X線発生器12と対向する位置に配置されている。測定対象物は、X線発生器12と検出器13の間に配置される。なお、測定対象物は測定中に図1の紙面と垂直な方向に移動するが、測定対象物を移動させる装置(例えば、巻き取り機)については、図示と説明を省略する。
ここで、図2は、第1実施形態の測定対象物の厚みの測定位置を例示した図である。図2に示すように、測定対象物は、巻き取り機(不図示)によって巻き取られることで、長手方向のうちの一方である図示の巻取方向に移動する。また、台車11(図1)は、測定対象物の幅方向のうちの一方向に移動した後、その逆方向に移動する、という動作を繰り返す。これにより、図2に示す線201における白丸の位置毎に、測定対象物の厚みの測定が行われる。
図1に戻って、検出器13は、X線発生器12から放射され測定対象物を透過したX線を検出し、検出したX線に応じたアナログ信号を出力する。検出器13から出力されたアナログ信号は、A/D(Analogue to Digital)変換器141に入力される。
検出器13は、例えば、X線が入ることで電圧・電流が生じる電離箱により実現できるが、これに限定されない。なお、X線は測定対象物を通過する際に減衰が生じ、その測定対象物の材質や厚み等によって減衰量が異なる。したがって、厚み測定装置1は、X線が測定対象物を透過した際の減衰量に基いて厚みを測定(算出)することができる。
ADC基板14は、A/D変換器141と、制御回路142と、を備える。A/D変換器141は、検出器13から入力したアナログ信号をデジタルの放射線検出信号(以下、単に「検出信号」という。)に変換し、制御回路142に出力する。制御回路142は、A/D変換器141から入力した検出信号を制御部100に出力する。
角度センサ17は、レールRの状態が正常な場合(つまり、レールRの削れがなく、かつ、レールR上に異物がない状態の場合)の厚み測定装置1の姿勢を基準角度とした場合の厚み測定装置1の傾き角(レールRの削れ、または、レールR上の異物による厚み測定装置1の傾き角)を示す角度センサ信号を出力する。すなわち、角度センサ17は、厚み測定装置1の往復移動に関係する所定の物理量(傾き角)を検出し、その物理量を示すセンサ信号を出力するセンサの一例である。
制御部100は、厚み測定装置1の全体を制御する。例えば、制御部100は、X線発生器12によるX線の放射を制御する。また、制御部100は、所定時間(例えば、数ミリ秒〜数十ミリ秒)ごとの周期で、検出信号に基いて測定対象物の厚みを算出するとともに、角度センサ17によって出力された角度センサ信号(傾き角)に基いて厚みを補正する(詳細は後述)。
また、制御部100は、傾き角が第1の閾値以上(傾き角の絶対値が第1の閾値以上。以下同様)であった場合、上位計算機2に警報信号を出力する。第1の閾値は、傾き角が異常であるか否かを判定するための閾値であり、ユーザによって予め設定される。
車輪16は、レールR上で回転移動する。車輪16は、図1の左側の車輪16a(2本のレールRに対して各1個の合計2個)と、図1の右側の車輪16b(2本のレールRに対して各1個の合計2個)と、から構成される。以下、車輪16aと車輪16bを区別しないときは単に「車輪16」と称する。
モータMは、車輪16aに対して回転の駆動力を与える。そして、制御部100がモータMを制御することにより、台車11は、測定対象物の幅方向に往復移動する。パルス発生器PGは、モータMの回転にともなって、レールR上で回転移動する車輪16a(またはモータM)の回転数を検出して回転数検出信号を出力する回転数検出部の一例である。
図1において、位置B0は、車輪16bの初期位置である。厚み測定装置1が測定対象物の厚みの測定時に図1の横方向に往復移動するとき、車輪16bは、位置B1と位置B2の間を動く。その場合、特に、レールRにおける位置B3と位置B2の間の部分が、厚み測定装置1の減速時の負荷により削れやすい。
レールRにおける位置B3と位置B2の間の部分が削れている場合、車輪16bがその部分に位置すると、厚み測定装置1は図示の右下がりに傾く。ここで、図3は、第1実施形態の厚み測定装置1が図示の右下がりに傾いた様子を示す模式図である。その場合、X線発生器12から照射されるX線の中心線は、鉛直方向(測定対象物面に対する垂直線)よりも右側に傾く。図3では、その傾き角をθとしている。
図1に戻って、位置A0は、車輪16aの初期位置である。厚み測定装置1が測定対象物の厚みの測定時に図1の横方向に往復移動するとき、車輪16aは、位置A1と位置A2の間を動く。その場合、特に、レールRにおける位置A1と位置A3の間の部分が、厚み測定装置1の減速時の負荷により削れやすい。
レールRにおける位置A1と位置A3の間の部分が削れている場合、車輪16aがその部分に位置すると、厚み測定装置1は図示の左下がりに傾く。ここで、図4は、第1実施形態の厚み測定装置1が図示の左下がりに傾いた様子を示す模式図である。その場合、X線発生器12から照射されるX線の中心線は、鉛直方向よりも左側に傾く。
図1に戻って、なお、2本のレールRにおける位置B3と位置B2の間の部分それぞれは、ほぼ均等に削れる可能性が高い。また、2本のレールRにおける位置A1と位置A3の間の部分それぞれは、ほぼ均等に削れる可能性が高い。したがって、以下では、主にそれを前提とする。ただし、レールRが削れる位置は、上述のパターンに限定されない。
また、厚み測定装置1は、図1の初期状態から、レールRに設置されたリミットスイッチを車輪16bが通過したときに測定を開始するものとできるが、測定開始の契機はこれに限定されない。
また、検出器13と測定対象物との相対的な位置の初期位置合わせは、例えば、測定前に、架台(不図示)に載せた測定対象物にX線発生器12から放射線を照射し、測定対象物を透過した放射線を検出器13で検出することにより行うことができる。
次に、図5を参照して、第1実施形態の厚み測定装置1における制御部100の処理について説明する。図5は、第1実施形態の厚み測定装置1における制御部100の処理を示すフローチャートである。制御部100は、ステップS1〜S7の処理を、所定時間(例えば、数ミリ秒〜数十ミリ秒)ごとの周期で繰り返す。なお、制御部100は、ステップS1、S2の処理を所定時間ごとの周期で繰り返し、ステップS3〜S7の処理をそれよりも長い周期ごとに繰り返してもよい。
まず、制御部100は、制御回路142から検出信号を取得(受信)する(ステップS1)。次に、制御部100は、角度センサ17から角度センサ信号を取得(受信)する(ステップS2)。
次に、制御部100は、傾き角θが第1の閾値以上であるか否かを判定し(ステップS3)、Yesの場合はステップS4に進み、Noの場合はステップS5に進む。
ステップS4において、制御部100は、上位計算機2に警報信号を出力する。警報信号を受信した上位計算機2は、表示部21に、例えば、図6に示すような画面を表示する。ステップS4では、厚み測定装置1の制御部100は、上位計算機2に、警報信号とともに、角度センサ信号と検出信号とそれらの測定対象物における幅方向の位置との対応付けのための情報も送信しているものとする。
図6は、第1実施形態において得られる角度センサ信号と検出信号を測定対象物における幅方向(板幅方向)の位置と対応付けて表示した例を示す図である。この画面には、第1の閾値も表示されている。例えば、板幅方向の位置がP1の場所については角度センサ信号が異常となっていないが、板幅方向の位置がP2の場所については角度センサ信号が異常となっている。上位計算機2のユーザは、このような画面を見ることにより、例えば、板幅方向の位置がP2の場所やその付近の場所については角度センサ信号(傾き角)が異常であることを把握し、適切に対応することができる。
図5に戻って、ステップS4の後、ステップS5に進む。ステップS5において、制御部100は、検出信号に基いて測定対象物の厚みを算出する。
次に、ステップS6において、制御部100は、角度センサ17によって出力された角度センサ信号(傾き角)に基いて、ステップS5で算出した厚みを補正する。ここで、図7を参照して、厚みの補正について説明する。図7は、第1実施形態の測定対象物の厚みTと測定対象物を通過するX線の中心線の通過長T’の関係の説明図である。
図7に示すように、測定対象物の厚みTと測定対象物を通過するX線の中心線の通過長T’には、以下の式(1)の関係が成り立つ。
T=T’×cosθ ・・・式(1)
T=T’×cosθ ・・・式(1)
制御部100は、この式(1)を用いて、厚みを補正することができる。具体的には、厚み測定装置1には、検出器13で検出したX線の強度と測定対象物の厚みとの関係を示す実測データが記憶されている。したがって、制御部100は、まず、その実測データに基いてT’の値を求め、そのT’の値にcosθの値を乗算することで、真の厚みTの値を算出(補正)することができる。
図5に戻って、ステップS6の後、制御部100は、ステップS6で算出した厚みを測定対象物上の位置と対応付けて上位計算機2に出力する(ステップS7)。ステップS7の後、ステップS1に戻る。
このようにして、第1実施形態の厚み測定装置1によれば、厚み測定装置1がレールRの削れによって傾き、検出器13と測定対象物との相対的な位置関係が変化しても、算出した測定対象物の厚みを適切に補正することができる。
また、厚み測定装置1は、厚み測定装置1の傾き角が第1の閾値以上であった場合、上位計算機2に警報信号を出力する。したがって、上位計算機2のユーザは、レールRが壊れる前に、その警報信号を表示した画面(図6)を見ることにより、異常を把握し、レールRの保守点検や修理、交換を行う等、適切に対応することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の厚み測定装置について説明する。なお、以下において、第1実施形態と同様の事項については、説明を適宜省略する。
次に、第2実施形態の厚み測定装置について説明する。なお、以下において、第1実施形態と同様の事項については、説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態の厚み測定装置1等の構成を示す模式図である。図8の厚み測定装置1は、図1の厚み測定装置1と比較して、角度センサ17の代わりに、第1レーザ距離計18と第2レーザ距離計19が設けられている点で異なっている。第1レーザ距離計18と第2レーザ距離計19は、台車11における下方の位置であってレールRの上面と対向する位置に、厚み測定装置1の移動方向に所定間隔離間して設けられている。
第1レーザ距離計18と第2レーザ距離計19は、それぞれ、レールRの上面に向かってレーザ光を照射し、反射光を受信するまでの時間に基いて、自身からレールRの上面までの距離を計測する。制御部100は、これらの第1レーザ距離計18と第2レーザ距離計19の計測結果に基いて、厚み測定装置1の傾き角を算出する。
図9は、第2実施形態における傾き角の算出方法の説明図である。図9に示すように、第1レーザ距離計18と第2レーザ距離計19の離間距離をZとする。また、第1レーザ距離計18からレールRの上面までの距離と、第2レーザ距離計19からレールRの上面までの距離との差をYとする。そうすると、傾き角θは、以下の式(2)を用いて算出することができる。
θ=tan-1(Y/Z) ・・・式(2)
θ=tan-1(Y/Z) ・・・式(2)
このようにして、第2実施形態の厚み測定装置1によれば、角度センサ17の代わりに、第1レーザ距離計18と第2レーザ距離計19を用いて、厚み測定装置1の傾き角を算出することができる。
<変形例>
次に、厚み測定装置1の変形例について説明する。厚み測定装置1の構成は、図1と図8のいずれでもよい。この変形例では、例えば、測定対象物の厚みの測定を行う前に、厚み測定装置1をレールR上で数回往復移動させ、厚み測定装置1の傾き角を調べる。そして、制御部100は、パルス発生器PGによって出力された回転数検出信号等に基いて、算出した傾き角が第2の閾値以上であることがレールR上の同じ位置で複数回発生したと判定した場合、上位計算機2に報知信号を出力する。第2の閾値は、レールRの点検に用いられる閾値であり、ユーザによって予め設定される。
次に、厚み測定装置1の変形例について説明する。厚み測定装置1の構成は、図1と図8のいずれでもよい。この変形例では、例えば、測定対象物の厚みの測定を行う前に、厚み測定装置1をレールR上で数回往復移動させ、厚み測定装置1の傾き角を調べる。そして、制御部100は、パルス発生器PGによって出力された回転数検出信号等に基いて、算出した傾き角が第2の閾値以上であることがレールR上の同じ位置で複数回発生したと判定した場合、上位計算機2に報知信号を出力する。第2の閾値は、レールRの点検に用いられる閾値であり、ユーザによって予め設定される。
つまり、厚み測定装置1の傾き角を算出するためのセンサである角度センサ17や、第1レーザ距離計18、第2レーザ距離計19は、周囲から厚み測定装置1に伝わる振動等により、出力する信号に誤差が含まれている場合がある。例えば、測定対象物が鋼板である場合に、鋼板を製造する過程で使用される圧延機は、厚み測定装置1の近くに設けられていることが多い。その場合、圧延機は、材料である金属を巻き込む瞬間等に、振動を生じる。その圧延機の振動が測定対象物の厚みを測定中の厚み測定装置1に伝わる場合がある。
そこで、上述のように、厚み測定装置1の傾き角の異常(第2の閾値以上)がレールR上の同じ位置で複数回発生したことを条件とすることで、振動による傾き角の異常を排除して、レールRの削れによる異常だけを検出することができる。そして、報知信号を受信した上位計算機2は、例えば、表示部21に、報知信号に対応する画面を表示する。そして、上位計算機2のユーザは、そのような画面を見ることにより、測定対象物の測定の前に、レールRの異常を把握し、レールRの保守点検や修理、交換を行う等、適切に対応することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、厚み測定装置1の傾き角を算出するためのセンサは、角度センサ17や、第1レーザ距離計18、第2レーザ距離計19に限定されず、ほかに、厚み測定装置1の3軸方向の加速度を検出する加速度センサ等であってもよい。
また、角度センサ17、第1レーザ距離計18、第2レーザ距離計19の設置位置は、上述の実施形態における設置位置に限定されず、他の設置位置であってもよい。例えば、角度センサ17は、台車11の上方の位置に設置してもよい。また、第1レーザ距離計18、第2レーザ距離計19の設置間隔は、図8に示したものよりも大きくても小さくてもよい。
また、上述の実施形態では、2本のレールRにおける対応する部分(区間)がほぼ均等に削れることを前提に説明したが、これに限定されず、片方のレールRのみ大きく削れる場合にも、本発明を同様に適用できる。その場合、厚み測定装置1は、移動方向に傾くのではなく、移動方向と横方向の間の方向に傾くことになるので、それに応じたマップ、関数、テーブル等を用いて、厚み測定装置1の傾き角の算出や、算出した傾き角の補正を行えばよい。
また、上述の実施形態では、厚み測定装置1がレールRの削れによって傾く場合について説明したが、これに限定されず、厚み測定装置1がレール上の異物等の別の原因によって傾く場合にも、本発明を同様に適用できる。
また、前述したように、レールRにおいて削れやすい場所は決まっているので、厚み測定装置1がレールR上の削れによって傾いた場合、その傾き角とそのときのレールR上の厚み測定装置1の位置から、検出器13と測定対象物の距離の変化を推定できる。したがって、厚み測定装置1は、その距離の変化量に応じて、警報信号や報知信号を出力したり、測定した厚みの補正を行ったりしてもよい。
1…厚み測定装置、2…上位計算機、11…台車、12…X線発生器、13…検出器、14…ADC基板、16…車輪、17…角度センサ、18…第1レーザ距離計、19…第2レーザ距離計、21…表示部、100…制御部、141…A/D変換器、142…制御回路、M…モータ、PG…パルス発生器
Claims (4)
- レールに沿って、板状の測定対象物の所定方向に往復移動を繰り返しながら前記測定対象物の厚みを測定する走査型の厚み測定装置であって、
前記測定対象物に対して放射線を放射する放射線源と、
前記放射線源から放射され前記測定対象物を透過した前記放射線を検出し、放射線検出信号を出力する検出部と、
前記厚み測定装置の往復移動に関係する所定の物理量を検出し、前記物理量を示すセンサ信号を出力するセンサと、
前記検出部によって出力された放射線検出信号に基いて前記測定対象物の厚みを算出するとともに、前記センサによって出力されたセンサ信号に基いて前記厚み測定装置が傾いた角度である傾き角を算出し、当該傾き角に基いて前記厚みを補正する制御部と、を備える厚み測定装置。 - 前記制御部は、
前記算出した傾き角が第1の閾値以上であった場合、警報信号を出力する、請求項1に記載の厚み測定装置。 - 前記レール上で回転移動する車輪の回転数を検出して回転数検出信号を出力する回転数検出部を、さらに備え、
前記制御部は、前記回転数検出部によって出力された回転数検出信号に基いて、前記算出した傾き角が第2の閾値以上であることが前記レール上の同じ位置で複数回発生したと判定した場合、報知信号を出力する、請求項1に記載の厚み測定装置。 - 前記センサは、前記所定の物理量として前記厚み測定装置の基準角度からの傾き角を出力する角度センサである、請求項1に記載の厚み測定装置。
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CN113876341A (zh) * | 2020-07-03 | 2022-01-04 | 上海西门子医疗器械有限公司 | 待测对象厚度测量的参数校准因子计算及厚度测量方法 |
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