JP2019093370A - 微生物担持用担体及びその製造方法 - Google Patents

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伸吾 羽鳥
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Abstract

【課題】活性汚泥法において、排水処理性(排水中の有機物を分解する能力)に優れ、分離および回収が容易であり、かつ、微生物集合体の核となることができ、さらには、余剰汚泥の発生量を減らすことができる微生物担持用担体を提供する。【解決手段】多孔質のケイ酸カルシウム含有材料からなる複数の一次粒子の凝集物である二次粒子からなる微生物担持用担体であって、一次粒子は、粒径が2〜300μmの粒子を50質量%以上の割合で含むものであり、かつ、二次粒子は、粒径が20〜1,000μmである粒子を50質量%以上の割合で含むものである微生物担持用担体。該微生物担持用担体を製造するための方法であって、複数の一次粒子と凝集用液体を混合して造粒し、造粒物を得た後、該造粒物を乾燥させて微生物担持用担体を得る微生物担持用担体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、微生物担持用担体及びその製造方法に関する。
排水等に含まれる有機物を分解して処理する方法として、微生物(例えば、好気性微生物)を利用した活性汚泥法が知られている。
活性汚泥法において効果的に排水処理を行なうことができる、フロック状の固定化微生物または固定化微生物群の製造方法として、特許文献1には、微生物または混合微生物群を含む培養液にケイ酸カルシウム水和物多孔性粒子を添加し、流動状態で培養することにより、該多孔性粒子を核とした微生物フロックを調製する工程を包含する固定化微生物または固定化微生物群の製造法が記載されている。
また、特許文献2には、排水処理システムに利用される微生物を固定化するための担体として、無数の細孔を持つ多孔質の無機粉末の粒状体と、この細孔内に含浸せしめられた微生物菌体とを含有することを特徴とする微生物固定化担体が記載されている。
特開平1−236993号公報 特開昭63−196291号公報
活性汚泥法では、大量の余剰汚泥が発生するという問題がある。
本発明の目的は、活性汚泥法において、排水処理性(排水中の有機物を分解する能力)に優れ、分離および回収が容易であり、かつ、微生物集合体の核となることができ、さらには、余剰汚泥の発生量を減らすことができる微生物担持用担体を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、多孔質のケイ酸カルシウム含有材料からなる複数の一次粒子の凝集物である二次粒子からなる微生物担持用担体であって、一次粒子および二次粒子が特定の粒度分布を有する微生物担持用担体によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供するものである。
[1] 多孔質のケイ酸カルシウム含有材料からなる複数の一次粒子の凝集物である二次粒子からなる微生物担持用担体であって、上記一次粒子は、粒径が2〜300μmの粒子を50質量%以上の割合で含むものであり、かつ、上記二次粒子は、粒径が20〜1,000μmである粒子を50質量%以上の割合で含むものであることを特徴とする微生物担持用担体。
[2] 前記[1]に記載の微生物担持用担体を製造するための方法であって、上記複数の一次粒子と凝集用液体を混合して造粒し、造粒物を得た後、該造粒物を乾燥させて上記微生物担持用担体を得ることを特徴とする微生物担持用担体の製造方法。
[3] 上記凝集用液体が、水または有機溶媒を含む前記[2]に記載の微生物担持用担体の製造方法。
[4] 微生物を含む排水に、前記[1]に記載の微生物担持用担体を加えた後、上記排水に酸素を供給することによって、上記排水中に、上記微生物担持用担体を核として含む微生物集合体を形成させることを特徴とする微生物集合体の製造方法。
[5] 上記微生物集合体の平均粒径が350〜1,000μmである前記[4]に記載の微生物集合体の製造方法。
[6] 前記[4]または[5]に記載の微生物集合体の製造方法によって、上記微生物集合体を得た後、上記微生物集合体を用いて、排水中の有機物を分解することを特徴とする排水の処理方法。
本発明の微生物担持用担体によれば、活性汚泥法において微生物集合体の核となることで、大きな粒径を有し、排水処理性(排水中の有機物を分解する能力)に優れた微生物集合体を形成することができる。また、形成された微生物集合体は、沈降性に優れるものであるため、微生物集合体の分離および回収が容易である。さらに、活性汚泥法における余剰汚泥の発生量を減らすことができる。
本発明の微生物担持用担体は、多孔質のケイ酸カルシウム含有材料からなる複数の一次粒子の凝集物である二次粒子からなる微生物担持用担体であって、上記一次粒子は、粒径が2〜300μmの粒子を50質量%以上の割合で含むものであり、かつ、上記二次粒子は、粒径が20〜1,000μmである粒子を50質量%以上の割合で含むものである。
なお、本発明の「微生物担持用担体」の語は、単体の粒子(一つの二次粒子)、および、複数の粒子(複数の二次粒子)からなる集合体、の両方の形態を包含するものとする。
多孔質のケイ酸カルシウム含有材料に含まれるケイ酸カルシウムの例としては、トバモライト、ゾノトライト、CSHゲル、フォシャジャイト、ジャイロライト、ヒレブランダイト、およびウォラストナイト等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
トバモライトとは、結晶性のケイ酸カルシウム水和物であり、Ca・(Si18)・4H2O(板状の形態)、Ca・(Si18)(板状の形態)、Ca・(Si18)・8H2O(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
ゾノトライトとは、結晶性のケイ酸カルシウム水和物であり、Ca・(Si17)・(OH)2(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
CSHゲルとは、αCaO・βSiO2・γH2O(ただし、α/β=0.7〜2.3、γ/β=1.2〜2.7である。)の化学組成を有するものである。具体的には、3CaO・2SiO2・3H2Oの化学組成を有するケイ酸カルシウム水和物等が挙げられる。
フォシャジャイトとは、Ca(SiO(OH)等の化学組成を有するものである。
ジャイロライトとは、(NaCa)Ca14(Si23Al)O60(OH)・14HO等の化学組成を有するものである。
ヒレブランダイトとは、CaSiO(OH)等の化学組成を有するものである。
ウォラストナイトとは、CaO・SiO(繊維状又は柱状の形態)等の化学組成を有するものである。
本発明において、多孔質のケイ酸カルシウム含有材料を用いることで、該材料の内部にまで微生物が侵入することが可能となる。このため、二次粒子を核として形成される微生物集合体(後述)における、微生物の密度をより大きくすることができ、微生物集合体の排水処理性を向上することができる。
また、ケイ酸カルシウム含有材料が水に溶解し易くなるため、活性汚泥法において、ケイ酸カルシウム含有材料が残存することによる余剰汚泥中の無機物の増加を防ぎ、余剰汚泥の発生量を小さくすることができる。
本発明の微生物担持用担体を構成する、多孔質のケイ酸カルシウム含有材料からなる一次粒子は、粒径が2〜300μmである粒子を50質量%以上の割合で含むものである。
粒径が2μm未満である粒子の割合が多くなる(例えば、50質量%を超える)と、一次粒子の凝集物である二次粒子において、一次粒子間の空隙が小さくなりすぎて、微生物が二次粒子内部に侵入しにくくなるとともに、二次粒子内部における微生物の増殖が困難となる。
粒径が300μmを超える粒子の割合が多くなる(例えば、50質量%を超える)と、二次粒子の形状が不均一となり、二次粒子の強度が小さくなる。また、二次粒子を核として形成される微生物集合体の形状も不均一となり、微生物集合体の沈降性や、排水処理性や、自己消化による余剰汚泥の発生量を削減する効果が低下する。また、一次粒子の粒径が300μmを超えると、一次粒子内部に微生物が侵入しにくくなるとともに、一次粒子内部における微生物(特に嫌気性微生物)の増殖が困難となる。
一次粒子における、粒径が2〜300μmである粒子の割合は、50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%である。該割合が50質量%以上であれば、二次粒子において、一次粒子同士の接着性が向上し、一次粒子間の空隙が連続したものになりやすくなり、微生物が二次粒子に付着しやすくなる。また、微生物が二次粒子の内部にまで入り込みやすくなり、かつ、微生物が担体から脱離しにくくなる。
本明細書中、粒径の値は、ふるいの目開き寸法に対応する値である。例えば、「粒径が2〜300μmである粒子」とは、目開き寸法が300μmのふるいを通過し、かつ、目開き寸法が2μmのふるいを通過しない粒子をいう。
本発明の微生物担持用担体を構成する二次粒子は、粒径が20〜1,000μmである粒子を50質量%以上の割合で含むものである。
該粒径が20μm未満であると、二次粒子の表面の多孔質領域が小さくなるため、二次粒子に微生物が付着しにくく、かつ、脱離しやすくなる。また、二次粒子が水面に浮上しやすくなるため、微生物集合体の核となりにくくなる。
粒径が1,000μmを超えると、排水中において、二次粒子が溶解しにくくなるため、二次粒子が余剰汚泥中に無機物として残存し、余剰汚泥の発生量が大きくなる。また、二次粒子の内部において、微生物(特に、嫌気性細菌)の増殖が困難となるため、二次粒子に担持されている微生物の量が頭打ちとなり、活性汚泥法における微生物集合体の排水処理性が頭打ちとなる。
二次粒子における、粒径が20〜1,000μmである粒子の割合は、50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%である。該割合が50質量%以上であれば、活性汚泥法において、排水処理性に優れた微生物集合体を多く形成することができる。
なお、上述した一次粒子を、造粒せずに活性汚泥法における微生物担持用担体として用いた場合、粒径が小さい(例えば、30μm未満)一次粒子は、水面に浮上するため、微生物集合体の核となりにくくなる。また、粒径が大きい(例えば、30μm以上)一次粒子は、核となって微生物集合体を形成するが、形成された微生物集合体の粒径は、本発明の微生物担持用担体を用いた場合と比較して、小さいものとなり、該微生物集合体の排水処理性は低下する。また、形成された微生物集合体は、もろいものとなる。
微生物担持用担体を製造する方法の例としては、複数の上述した一次粒子と凝集用液体を混合して造粒し、造粒物(複数の一次粒子からなる凝集物である二次粒子)を得た後、該造粒物を乾燥させて微生物担持用担体を得る方法等が挙げられる。
凝集用液体の例としては、水および有機溶媒等が挙げられる。有機溶媒の例としては、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、及び芳香族類等が挙げられる。中でも、微生物への悪影響が少なく、材料にかかるコストを低減する観点から、水が好ましい。
また、造粒を行う際に、必要に応じてバインダー(ただし、凝集用液体を除く。)を添加してもよい。バインダーの例としては、デンプン、リン酸アルミニウム、ベントナイト等が挙げられる。
造粒方法の例としては、転動造粒、撹拌造粒、圧縮造粒、及び、押出造粒等の各種造粒方法が挙げられる。また、造粒に用いられる装置の例としては、パンペレタイザー、ミキサー、及び、ディスクペレッター等が挙げられる。また、手を用いて各材料を混合(混練)して、造粒を行ってもよい。
乾燥方法は特に限定されるものではなく、例えば、60〜120℃の雰囲気下で静置する方法等が挙げられる。
乾燥後、ふるい等を用いて分級を行ってもよい。分級を行うことで、所望の粒度分布を有する微生物担持用担体を得ることができる。
本発明の微生物担持用担体は、微生物を用いた排水処理において微生物集合体の核となることで、排水処理性等に優れた微生物集合体を形成することができる。
微生物を用いた排水処理の例としては、活性汚泥法や、メタン発酵等の嫌気処理法等が挙げられる。
さらに、本発明の微生物担持用担体は、アルコール発酵等の嫌気的反応においても、反応性に優れた微生物集合体を形成することができる。
以下、活性汚泥法において、本発明の微生物担持用担体を用いた微生物集合体の製造方法および排水の処理方法について説明する。
本発明の微生物担持用担体を、微生物を含む排水に加えた後、排水に酸素を供給することによって、排水中に、微生物集合体を形成させることができる。
排水中に形成された微生物集合体の平均粒径は、好ましくは350〜1,000μm、より好ましくは380〜980μm、さらに好ましくは400〜970μm、さらに好ましくは600〜960μm、特に好ましくは800〜950μmである。平均粒径が350μm以上であれば、微生物集合体の略中央部分が嫌気状態となり、嫌気性微生物の増殖による微生物集合体の自己消化(嫌気性微生物が好気性微生物を分解すること)が起こりやすくなる。その結果、微生物の過剰な増殖を抑制して、余剰汚泥の発生量をより低減することができる。また、微生物集合体の沈降性が向上し、排水処理後の微生物集合体の分離および回収がより容易となる。平均粒径が1,000μm以下であれば、微生物集合体の形状が不均一となりにくくなり、微生物集合体が崩壊しにくくなる。
上記平均粒径の算出方法としては、排水中に形成された微生物集合体を無作為に複数個(好ましくは15個以上)選択し、位相差顕微鏡及び血球計算盤等を用いてそれぞれの粒径を測定した後、これらの平均を算出する方法等が挙げられる。
なお、「微生物集合体」の語には、微生物担持用担体を構成する二次粒子を核として形成された微生物の集合体、および、上記二次粒子を核とせずに形成された微生物の集合体も含まれるものとする。本発明において、微生物担持用担体を製造する場合、および、排水を処理する場合においてのいずれでも、微生物集合体は、通常、微生物担持用担体を核として含むものと、微生物担持用担体を核として含まないものとから構成される。
排水中に形成した微生物集合体の粒径は、好ましくは50〜2,000μm、より好ましくは55〜1900μmである。該粒径が50μm以上であれば、微生物集合体の沈降性が向上し、排水処理後の微生物集合体の分離および回収がより容易となる。該粒径が2,000μm以下であれば、微生物集合体の形状が不均一となりにくくなり、微生物集合体が崩壊しにくくなる。
排水中に上述した微生物集合体を形成することで、排水中の有機物を分解して処理することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[模擬排水の製造]
水に、グルコース、ポリペプトン、及びリン酸一カリウムを、各々、水1リットル当たり、0.4mg、0.4mg、及び0.02mgとなる量で混合して、BODが1,400mg/リットルであり、MLSS濃度が3,000mg/リットルである模擬排水を製造した。
[実施例1]
多孔質であるトバモライトの粉砕物を、ふるいを用いて分級して、粒径が5〜300μmである一次粒子を得た。得られた一次粒子100gに水を65ミリリットル加えて、混合した後、手を用いて混練することで造粒を行い、一次粒子を造粒してなる造粒物(一次粒子の凝集物である二次粒子)を得た。
次いで、得られた造粒物を105℃の雰囲気下に2時間静置して乾燥した後、分級して、粒径が30〜1,000μmである二次粒子からなる微生物保持用担体を得た。
上記模擬排水10リットルに、上記微生物保持用担体1gを加えた後、2週間曝気を行った。ただし、曝気中、1〜13日までは、毎日30分間、曝気を停止して、上記微生物保持用担体を含む排水を静置し、静置後の排水上部の上澄み液5リットルを抽出し、新たな模擬排水を5リットル加えることを行った。
2週間後、排水中に生じた微生物集合体(微生物担持用担体を核として含むものと、微生物担持用担体を核として含まないものとから構成されるもの)の粒径を測定し、その平均粒径を算出した。また、排水のBOD、SV30、及びMLSS濃度を、以下の方法に従って測定した。
[微生物集合体の粒径の測定および平均粒径の算出]
位相差顕微鏡及び血球計算盤を用いて、排水中の微生物集合体を無作為に20個選択し、これらの粒径を測定した。得られた数値から、微生物集合体の平均粒径を算出した。
[BOD(生物化学的酸素要求量)の測定]
「デジタルパックテスト BODセット(排水用)」(共立化学研究所製)を用いて、排水のBODを測定した。
[SV(活性汚泥沈殿率)30の測定]
容量が1リットルであるメスシリンダーに、排水1リットルを入れた後、30分間静置した。静置した後、メスシリンダーの底部に溜まった沈殿汚泥の体積を測定し、該体積の排水1リットルに対する百分率(%)をSV30の値とした。
[MLSS(活性汚泥浮遊物質)濃度の測定]
下水試験法の遠心分離法に準拠して排水のMLSSを測定した。
具体的には、排水50ミリリットルを沈殿管に入れて、3,000rpmで10分間遠心分離を行い、排水中の浮遊物質(活性汚泥)を沈殿させた。次いで、上澄み液を廃棄し、沈殿物に水を10ミリリットル加えて、ガラス棒でかき混ぜた後、再度、同様にして遠心分離を行い、沈殿物を得た。得られた沈殿物を、105℃で2時間加熱した後、デシケーター内で放冷した。蒸発皿の乾燥前後の質量を測定し、質量の差α(mg)を求めた。得られた質量の差と以下の式を用いて、MLSS濃度を算出した。
MLSS濃度(mg/リットル)=α(mg)×1,000/(排水の量(ミリリットル))
[実施例2]
多孔質であるトバモライトの粉砕物を、ふるいを用いて分級して、粒径が5〜100μmである一次粒子を得た。得られた一次粒子100gに水を70ミリリットル加えて、混合した後、手を用いて混練することで造粒を行い、一次粒子を造粒してなる造粒物を得た。
得られた造粒物について、実施例1と同様にして乾燥および分級を行い、粒径が50〜500μmである微生物保持用担体を得た。
実施例1と同様にして、微生物集合体の粒径の測定等を行った。
[実施例3]
多孔質であるトバモライトの粉砕物を、ふるいを用いて分級して、粒径が50〜300μmである一次粒子を得た。得られた一次粒子100gに水を60ミリリットル加えて、混合した後、手を用いて混練することで造粒を行い、一次粒子を造粒してなる造粒物を得た。
得られた造粒物について、実施例1と同様にして乾燥および分級を行い、粒径が300〜1,000μmである微生物保持用担体を得た。
実施例1と同様にして、微生物集合体の粒径の測定等を行った。
[比較例1]
多孔質であるトバモライトの粉砕物を、ふるいを用いて分級して、粒径が300μmを超え、500μm以下である一次粒子を得た。得られた一次粒子100gに水を50ミリリットル加えて、混合した後、手を用いて混練することで造粒を行い、一次粒子を造粒してなる造粒物を得た。
得られた造粒物について、実施例1と同様にして乾燥および分級を行い、粒径が1,000〜2,000μmである微生物保持用担体を得た。
上記模擬排水10リットルに、得られた微生物保持用担体1gを加えたが、模擬排水中において微生物担持用担体が分散せずに沈降したため、試験を中止した。
[比較例2]
多孔質であるトバモライトの粉砕物を、ふるいを用いて分級して、粒径が30〜300μmである一次粒子を得た。次いで、得られた一次粒子を105℃の雰囲気下に2時間静置して乾燥した。
微生物保持用担体の代わりに上記一次粒子を使用する以外は、実施例1と同様にして排水中に微生物集合体を形成させ、微生物集合体の粒径等を測定した。
[比較例3]
微生物保持用担体を使用しない以外は、実施例1と同様にして排水中に微生物集合体を形成させ、微生物集合体の粒径等を測定した。
それぞれの結果を表1に示す。
Figure 2019093370
表1から、本発明の微生物担持用担体を用いた実施例1〜3におけるBODの数値(9〜10mg/リットル)は、比較例2〜3におけるBODの数値(45〜48mg/リットル)よりも小さいことから、本発明の微生物担持用担体を核として形成された微生物集合体は、排水中の有機物を処理する能力に優れていることがわかる。
また、本発明の微生物担持用担体を用いた実施例1〜3におけるSV30の数値(26〜29%)は、比較例2〜3におけるSV30の数値(63〜71%)よりも小さいことから、本発明の微生物担持用担体を核として形成された微生物集合体は、沈降性に優れていることがわかる。
さらに、本発明の微生物担持用担体を用いた実施例1〜3におけるMLSSの濃度(2820〜2980mg/リットル)は、比較例2〜3におけるMLSSの濃度(3310〜3470mg/リットル)よりも小さいことから、本発明の微生物担持用担体を核として形成された微生物集合体によれば、余剰汚泥の発生量をより小さくしうることがわかる。

Claims (6)

  1. 多孔質のケイ酸カルシウム含有材料からなる複数の一次粒子の凝集物である二次粒子からなる微生物担持用担体であって、
    上記一次粒子は、粒径が2〜300μmの粒子を50質量%以上の割合で含むものであり、かつ、上記二次粒子は、粒径が20〜1,000μmである粒子を50質量%以上の割合で含むものであることを特徴とする微生物担持用担体。
  2. 請求項1に記載の微生物担持用担体を製造するための方法であって、上記複数の一次粒子と凝集用液体を混合して造粒し、造粒物を得た後、該造粒物を乾燥させて上記微生物担持用担体を得ることを特徴とする微生物担持用担体の製造方法。
  3. 上記凝集用液体が、水または有機溶媒を含む請求項2に記載の微生物担持用担体の製造方法。
  4. 微生物を含む排水に、請求項1に記載の微生物担持用担体を加えた後、上記排水に酸素を供給することによって、上記排水中に、上記微生物担持用担体を核として含む微生物集合体を形成させることを特徴とする微生物集合体の製造方法。
  5. 上記微生物集合体の平均粒径が350〜1,000μmである請求項4に記載の微生物集合体の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の微生物集合体の製造方法によって、上記微生物集合体を得た後、上記微生物集合体を用いて、排水中の有機物を分解することを特徴とする排水の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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