以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで示す実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、並びに、ステップ(工程)及びステップの順序等は、一例であって本発明を限定するものではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意に付加可能な構成要素である。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施形態に係る蓄電システム10について説明する。
(構成)
図1は、実施の形態1に係る蓄電システム10を示す概略構成図である。
蓄電システム10は、住宅、オフィスビル等といった電力の需要家の施設である需要家施設20に設置され、蓄電池に電力を蓄積して必要時に放出するための蓄電装置(電池部)100の制御を行うシステムである。蓄電システム10は、所定のアクティベーションがなされるまでは蓄電装置100に装着された蓄電池の利用を抑制する機能を有する。このアクティベーションは、蓄電装置100の設置の際の設定作業、或いは、蓄電装置100における蓄電池の交換作業等が予め定められた基準を満たす施工者により実施されたことを確認する認証である。なお、この認証についての運用は、予め定められた基準を満たす施工者が、所定の認定機関から発行された施工者識別情報(施工者を識別し認証に成功する情報)を保有することを前提とする。
蓄電システム10は、図1に示すように、需要家施設20に設置された蓄電装置(電池部)100と、パワーコンディショナー200と、操作端末300とを含んで構成される。需要家施設20は、電力事業者等の設備である電力系統から受けた電力(系統電力)を負荷50等に分配する分電盤40を有する。負荷50は、需要家施設20内の電気機器等を集合的に表したものであり、個々の電気機器等は分電盤40における複数の分岐回路のいずれかに接続されている。なお、需要家施設20に太陽光発電等を行う発電装置が含まれても良くその場合に発電装置は分電盤40に接続される。
蓄電装置(電池部)100は、例えば、リチウムイオン二次電池、鉛蓄電池等の蓄電池(蓄電池109a〜109c等)を装着する装着部、その蓄電池の制御を行う制御回路等を含む。蓄電装置100は、例えば蓄電及び放電により電力を効率的に利用する或いは停電時に備える等のために用いられる。蓄電池109a〜109cのそれぞれは、例えば、電池セル、電池セルの集合体である電池モジュール、電池モジュールの集合体である電池パック(電池ユニット)等といった二次電池の単位のうち交換可能な単位として用いられるもののいずれであってもよい。ここでは、説明の便宜上、蓄電池109a〜109cを示すが、蓄電池の数はいくつであってもよい。なお、交換可能な蓄電池の単位毎に対してその蓄電池を識別する蓄電池識別情報が定められており、例えばその単位毎について外部から読み出し可能に蓄電池識別情報が保持されている。また、ここでは蓄電池の制御を行う制御回路は、メモリ、プロセッサ(マイクロプロセッサ)、通信インタフェース(I/F)、入力I/F等を有するコンピュータを含むものとする。メモリは、プログラム及びデータを予め保持しているROM、プログラムの実行に際してデータ等の記憶に利用するためのRAM等であり、例えば不揮発性メモリを含んでいてもよい。プロセッサは、メモリに格納されたプログラム(制御プログラム等)を実行することにより例えば通信I/F等を制御して各種処理を行う。通信I/Fは、例えばパワーコンディショナー200との間で信号線を通じて信号を伝達するための通信回路である。入力I/Fは、例えばタッチパネル、キーボード、スイッチ等の入力装置であり、入力データを取得可能であればいかなる構成であってもよい。
パワーコンディショナー200は、蓄電装置100と分電盤40と接続され、直流電力と交流電力との変換等を行う電力変換装置である。パワーコンディショナー200は、予め定められたアルゴリズムに従って、蓄電装置100(具体的には蓄電池109a〜109c)に対して充電(つまり電流の入力)及び蓄電装置100からの放電(つまり電流の出力)についての制御を行う。この制御によりパワーコンディショナー200は、例えば、分電盤40から分配された系統電力等を受けて蓄電装置100に充電し、蓄電装置100から放電された電力を、分電盤40を介して負荷50に供給する。パワーコンディショナー200は、操作端末300から指示情報を受信した場合にその指示情報に応じて、蓄電装置100の充電及び放電に係る制御内容を決定して、制御を行う。パワーコンディショナー200は、この蓄電池への入出力(充放電)に係る制御のために蓄電池入出力処理(後述)を実行する。なお、蓄電池への電流の入出力は、蓄電池へ電流を入力すること(蓄電池の充電)、或いは、蓄電池から電流を出力させること(蓄電池の放電)である。
操作端末300は、ユーザ(例えば電力の需要家等)の操作を受け付けて操作に応じた指示情報をパワーコンディショナー200へ送信する機能を有する端末(例えばリモートコントローラ等)である。操作端末300は、パワーコンディショナー200と有線接続される端末である他、パワーコンディショナー200と無線通信可能な端末であってもよい。即ち、ユーザI/Fを備え、可搬性を有するタブレット、スマートフォン等のコンピュータであってもよい。この場合にスマートフォン等のコンピュータは、例えば、ユーザ操作を受け付けてパワーコンディショナー200へ指示情報を送信するための操作用アプリケーションプログラムを実行する。指示情報は、例えば、放電状態にする指示或いは蓄電状態にする指示等といった、パワーコンディショナー200に蓄電池(蓄電装置100)に対する電流の入出力を指示するための情報である。指示情報は、例えば、蓄電装置100について予め定められた充放電制御用の各種アルゴリズム(運転モード)を選択的に指示する情報であってもよい。
このような構成の蓄電システム10において蓄電装置100は、蓄電池の利用の前提となるアクティベーションのための施工者の認証に係る機能を有する。この機能を実現するために、上述したハードウェア構成を備える蓄電装置100は、図1に示すように機能面では、施工者識別情報取得部110、認証部120、蓄電池識別情報取得部130、記録部140及び制御部150を有する。
施工者識別情報取得部110は、例えば入力I/F、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。施工者識別情報取得部110は、蓄電池に係る設定作業(設置作業)、交換作業等を実施した施工者による入力操作を入力I/Fで受け付けること等により、施工者を識別する施工者識別情報を取得する機能を有する。
認証部120は、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。認証部120は、施工者識別情報取得部110が取得した施工者識別情報について認証する機能を有する。認証は、予め定められた所定認証基準(条件)を満たすか否かの択一判定であり、その条件が満たされると判定されることを認証に成功すると言い、満たされないと判定されることを認証に失敗すると言う。認証は、周知のいかなる認証方式により実行されてもよく、いかなる所定認証基準(条件)を定めてもよい。例えば、所定認証基準(条件)は、施工者識別情報が示すコード(ビットデータ)が所定演算で検証可能な規則性を有すること、或いは、そのコードが、予め認証部120に設定された正当なコードを列挙したリスト中に存在すること等である。なお、認証を有効に機能させるためには、所定の認定機関から発行され施工者が保有する施工者識別情報(認証に成功する正当な施工者識別情報)が容易に第三者に知られないように運用することが有用である。
蓄電池識別情報取得部130は、蓄電装置(電池部)100において装着部に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する機能を有する。蓄電池識別情報取得部130は、例えばプログラムを実行するプロセッサにより、装着部を介して蓄電池109a〜109cのそれぞれについての蓄電池識別情報を読み出す。蓄電池識別情報取得部130により取得された蓄電池識別情報は、例えば蓄電装置100において装着されている各蓄電池を管理するための蓄電池管理情報の一部として記録され得る。図2に、蓄電池管理情報の一例を示す。蓄電池管理情報では、例えば蓄電池109a〜109cのそれぞれの蓄電池識別情報は、管理通番1〜3のそれぞれに1対1で対応している。蓄電池管理情報は、例えば蓄電装置100において各蓄電池の装着位置、状態、使用履歴(使用期間等)、保管温度、充電量等を管理するために用いられる。
記録部140は、メモリ、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。記録部140は、認証部120が認証に成功した場合に、蓄電池識別情報取得部130が取得した、蓄電装置100に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を、認証済蓄電池情報として不揮発性メモリ等の記録媒体に記録する機能を有する。認証済蓄電池情報は、認証に成功したことにより利用可能な状態となった蓄電池(つまりアクティベーション済の蓄電池)を示す管理用の情報である。図3に、認証済蓄電池情報の一例を示す。認証済蓄電池情報は、認証に成功した蓄電池の蓄電池識別情報を示し、同図に例示するように、蓄電池識別情報それぞれと対応付けて認証部120の認証の対象となった施工者識別情報、認証日時等を含んでもよい。認証済蓄電池情報が施工者識別情報等を含むと、例えば、必要に応じて施工者を特定することが可能となる。
制御部150は、通信I/F、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。制御部150は、認証部120による認証の結果に応じて、蓄電装置100に装着された蓄電池に対するパワーコンディショナー200による電流の入出力に係る制御(入出力を許容するか否かに係る制御)を行う機能を有する。制御部150は、例えば認証部120が認証に成功するまでは蓄電池に対するパワーコンディショナー200による電流の入出力を許容しないように制御する。この制御の具体例としては、制御部150は、蓄電装置100に装着されている全ての蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されている場合を、認証が成功していると扱い、それ以外の場合を認証が成功していないと扱う。そして、認証が成功していない場合(認証に成功するまで)は、制御部150は、蓄電装置100に装着された蓄電池109a〜109cに対しての電流の入出力を許容することを示す許容信号をパワーコンディショナー200に伝達しない。制御部150は、その認証が成功した後においてパワーコンディショナー200に許容信号を伝達する制御(制御処理)を行う。許容信号の伝達は、蓄電池に対するパワーコンディショナー200による電流の入出力が許容されたことを表し、逆に、許容信号を伝達しないことは、蓄電池に対するパワーコンディショナー200による電流の入出力が許容されないことを表す。なお、パワーコンディショナー200は許容信号を受けている場合においては必要に応じて蓄電池に対する入出力を行うが、許容信号を受けていない場合においては、蓄電池に対する入出力を行わない。パワーコンディショナー200は、蓄電装置100に繰り返し入出力が許容されるか否かを問い合わせる信号を送信して、蓄電装置100は応答として、認証に成功している場合に限って許容信号を送信することとしてもよい。許容信号は、例えば入力可能な電流の上限値等を示す情報を含んでもよく、例えば、パワーコンディショナー200はその上限値に応じた電流の入力に係る制御を行うこととしてもよい。
(動作)
以下、上述の構成を備える蓄電システム10における制御方法の一例(動作例)について説明する。
図4は、蓄電装置100における認証記録処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して認証記録処理を説明する。蓄電池の設定作業或いは交換作業をした際に施工者は施工者識別情報を蓄電装置100に対して入力する操作を行い、この際に認証記録処理が実行される。
蓄電装置100は、施工者による入力操作等を受けることで施工者識別情報取得部110により施工者識別情報を取得する(ステップS11)。
認証部120は、施工者識別情報取得部110により取得された施工者識別情報について認証を行う(ステップS12)。
ステップS12での認証に成功した場合に、蓄電装置100は、蓄電池識別情報取得部130により、蓄電装置100に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する(ステップS14)。続いて、記録部140により、その各蓄電池識別情報を、認証に成功した施工者識別情報と対応付けて認証済蓄電池情報(図3参照)として記録する(ステップS15)。既に認証済蓄電池情報が記録されている場合においては、ステップS15では、例えば追記が行われる。この認証済蓄電池情報により、蓄電装置100に装着されたことのある各蓄電池に関して、蓄電池の装着状況等を最後に確認したはずの施工者を特定し得る。
また、ステップS12で認証に失敗した場合には、蓄電装置100は、ステップS14及びステップS15の処理をスキップして、認証済蓄電池情報の記録を行わない。
図5は、パワーコンディショナー200における蓄電池入出力処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して蓄電池入出力処理を説明する。
パワーコンディショナー200は、操作端末300からの指示情報等に基づいて蓄電装置100の蓄電池への電流の入出力の内容を決定する(ステップS21)。例えば、パワーコンディショナー200は、操作端末300からの指示情報で指示された内容(例えば運転モード等)に従って、蓄電池に電流を入力する時間帯、蓄電池から電流を出力させる時間帯、これらの電流の大きさ等を決定する。
パワーコンディショナー200は、蓄電装置100の蓄電池に対する入出力を行う必要がある場合に蓄電装置100から許容信号が受信できるか判定する(ステップS22)。許容信号が受信できた場合には、パワーコンディショナー200は、蓄電装置100の蓄電池への電流の入出力を実行する(ステップS23)。また、許容信号が受信できない場合には、許容信号が受信できるまでは、パワーコンディショナー200は、蓄電装置100の蓄電池への電流の入出力を実行しない。
図6は、蓄電装置100における制御処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して制御処理を説明する。この制御処理は、例えば連続的或いは比較的短周期(例えば数秒等)で繰り返し実行される。
蓄電装置100の制御部150は、蓄電装置100に装着されている全ての蓄電池の蓄電池識別情報が記録媒体に記録されている認証済蓄電池情報に含まれるか否かを判定する(ステップS31)。
全ての蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報に含まれると判定した場合に、制御部150は、入出力を許容する旨を示す許容信号をパワーコンディショナー200に伝達(送信)する(ステップS32)。また、蓄電装置100に装着されている蓄電池の蓄電池識別情報のうち1つ以上が、認証済蓄電池情報に含まれていないと判定した場合には、制御部150は許容信号を送信しない。
このように蓄電システム10では、施工者を認証し、蓄電池の設定作業或いは交換作業を施工した施工者が蓄電システム10に対して施工者識別情報を適切に入力しておかなければ、蓄電装置100により蓄電池の利用を許容しないように制御がなされる。従って、蓄電池が不適切な状態で利用されることが抑制され得る。不適切な状態は、例えば、1つ以上の蓄電池が正規の位置に正しく装着されていない状態、1つ以上の蓄電池が品質の悪い物、過度に劣化した物等である状態、蓄電池が所定の限界を超えた高温或いは低温となり得る環境に置かれた状態等である。所定の認定機関により、例えば、蓄電池に関して十分な専門知識を有し、品質の良い蓄電池を用いて施工を行う者に対して、認証に成功する施工者識別情報を付与するように運用すれば、蓄電装置100について適切な稼働が保たれる。
(実施の形態2)
以下、本発明の一実施形態に係る蓄電システム11について説明する。蓄電システム11は、実施の形態1で示した蓄電システム10を部分的に変形したものである。蓄電システム10では蓄電装置(電池部)100が施工者の認証とその認証結果に応じた制御を行ったが、蓄電システム11では、パワーコンディショナー201が施工者の認証とその認証結果に応じた制御を行う。
(構成)
図7は、実施の形態2に係る蓄電システム11を示す概略構成図である。実施の形態1(図1)と同様の構成要素については、図7で同じ符号を付しており、ここでは説明を適宜省略する。また、蓄電システム11は、ここで説明しない点については、実施の形態1で示した蓄電システム10と同様である。
蓄電システム11は、需要家施設20に設置され、蓄電池に電力を蓄積して必要時に放出するための蓄電装置(電池部)101の制御を行うシステムである。蓄電システム11は、蓄電池に係る設定作業(設置作業)、交換作業等の施工者の認証による所定のアクティベーションがなされるまでは蓄電装置101に装着された蓄電池の利用を抑制する機能を有する。
蓄電システム11は、図7に示すように、需要家施設20に設置された蓄電装置(電池部)101と、パワーコンディショナー201と、操作端末300とを含んで構成される。
蓄電装置(電池部)101は、実施の形態1で示した蓄電装置100を部分的に変形したものである。蓄電装置101は、蓄電池(蓄電池109a〜109c等)を装着する装着部、その蓄電池の制御を行う制御回路等を含む。制御回路は、実施の形態1と相違して施工者の認証に関連した機能を有さず、認証結果に応じた許容信号の送信に係る制御を行わない。このため制御回路は、例えばプロセッサ等を含まなくてもよい。
操作端末300は、ユーザの操作を受け付けて操作に応じた指示情報をパワーコンディショナー201へ送信する機能を有する端末である。
パワーコンディショナー201は、実施の形態1で示したパワーコンディショナー200を部分的に変形して、施工者の認証に係る機能を追加したものである。パワーコンディショナー201は、蓄電装置101と分電盤40と接続され、予め定められたアルゴリズムに従って、認証結果に応じて、蓄電装置101(具体的には蓄電池109a〜109c)に対して充放電(電流の入出力)の制御を行う。パワーコンディショナー201は、メモリ、プロセッサ、通信I/F、入力I/F等を有するコンピュータを含む。パワーコンディショナー201は、蓄電装置101に装着された蓄電池の利用の前提となるアクティベーションのための施工者の認証に係る機能を有する。この機能を実現するために、パワーコンディショナー201は、図7に示すように機能面では、施工者識別情報取得部210、認証部220、蓄電池識別情報取得部230、記録部240及び制御部250を有する。
施工者識別情報取得部210は、例えば入力I/F、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。施工者識別情報取得部210は、実施の形態1で示した施工者識別情報取得部110と同様に、施工者を識別する施工者識別情報を取得する機能を有する。
認証部220は、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。認証部220は、実施の形態1で示した認証部120と同様に、施工者識別情報取得部210が取得した施工者識別情報について認証する機能を有する。
蓄電池識別情報取得部230は、プログラムを実行するプロセッサ、通信I/F等により実現される。蓄電池識別情報取得部230は、蓄電装置(電池部)101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する機能を有する。蓄電池識別情報取得部230は、例えば蓄電装置101の制御回路を介して、蓄電池109a〜109cのそれぞれについての蓄電池識別情報を読み出す。蓄電池識別情報取得部230により取得された蓄電池識別情報は、パワーコンディショナー201において例えば蓄電装置101の各蓄電池について管理するための蓄電池管理情報(図2参照)の一部として記録され得る。
記録部240は、メモリ、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。記録部240は、認証部220が認証に成功した場合に、蓄電池識別情報取得部230が取得した、蓄電装置101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を、認証済蓄電池情報として不揮発性メモリ等の記録媒体に記録する機能を有する。記録部240が記録する認証済蓄電池情報は、実施の形態1で示した記録部140が記録する認証済蓄電池情報と同様である(図3参照)。
制御部250は、通信I/F、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。制御部250は、認証部220による認証の結果に応じて、蓄電装置101に装着された蓄電池に対する電流の入出力に係る制御を行う機能を有する。制御部250は、例えば認証部120が認証に成功するまでは蓄電池に対して電流の入出力を実行しないように制御する。この制御の具体例としては、制御部250は、蓄電装置101に装着されている全ての蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されている場合を、認証が成功していると扱い、それ以外の場合を認証が成功していない(つまり失敗)と扱う。そして、認証が成功していない場合(認証に成功するまで)は、蓄電装置101に装着された蓄電池109a〜109cに対しての電流の入出力を実行せず、認証が成功した後においてその入出力を実行する。
(動作)
以下、上述の構成を備える蓄電システム11における制御方法の一例(動作例)について説明する。
蓄電システム11では、蓄電池の設定作業或いは交換作業をした際に施工者は施工者識別情報をパワーコンディショナー201に対して入力する操作を行い、この際にパワーコンディショナー201は、実施の形態1で示した認証記録処理(図4参照)を実行する。これにより、パワーコンディショナー201は、施工者識別情報に基づく認証に成功した場合に限り、蓄電装置101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を施工者識別情報と対応付けて認証済蓄電池情報(図3参照)として記録する。
図8は、パワーコンディショナー201における蓄電池入出力処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して蓄電池入出力処理を説明する。
パワーコンディショナー201は、操作端末300からの指示情報等に基づいて蓄電装置101の蓄電池への電流の入出力の内容を決定する(ステップS41)。例えば、パワーコンディショナー201は、操作端末300からの指示情報で指示された内容(例えば運転モード等)に従って、蓄電池に電流を入力する時間帯、蓄電池から電流を出力させる時間帯、これらの電流の大きさ等を決定する。
パワーコンディショナー201は、蓄電装置101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する(ステップS42)。
続いてパワーコンディショナー201の制御部250は、蓄電装置101に装着されている全ての蓄電池の蓄電池識別情報が、記録媒体に記録されている認証済蓄電池情報に含まれているか否かを判定する(ステップS43)。
ステップS43で全ての蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報に含まれると判定した場合に、制御部250は、ステップS41で決定した内容に従って蓄電池への電流の入出力を実行する(ステップS44)。また、ステップS43で、全ての蓄電池の蓄電池識別情報のうち1つ以上が、認証済蓄電池情報に含まれていないと判定した場合には、制御部250は、蓄電池への電流の入出力を実行しない。
このように、蓄電システム11においてパワーコンディショナー201は、蓄電装置101に装着されている全ての蓄電池が、認証部220による施工者の認証に成功した状態である場合に限って、蓄電池を充放電の対象として利用するようになる。
(変形例)
以下、パワーコンディショナー201の制御部250を変形した例について説明する。
図9は、変形例に係るパワーコンディショナー201における蓄電池入出力処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して変形例に係る蓄電池入出力処理を説明する。
パワーコンディショナー201は、操作端末300からの指示情報等に基づいて蓄電装置101の蓄電池への電流の入出力の内容を決定する(ステップS41)。
パワーコンディショナー201は、蓄電装置101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する(ステップS42)。
続いてパワーコンディショナー201の制御部250は、蓄電装置101に装着されている全ての蓄電池のうち、その蓄電池の蓄電池識別情報が、認証済蓄電池情報に含まれる蓄電池に対してのみ、電流の入出力を実行する(ステップS43a)。なお、変形例に係る制御部250は、蓄電装置101に装着されている個々の蓄電池について、その蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されている場合をその蓄電池について認証が成功していると扱う。また、その蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されていない場合をその蓄電池について認証が成功していない(つまり失敗)と扱う。また、この変形例では、蓄電装置101は、装着されている個々の蓄電池(交換可能な単位である蓄電池)に対してパワーコンディショナー201による電流の入出力の対象にできるように構成される。
このように、変形例に係るパワーコンディショナー201は、蓄電装置101に装着されている各蓄電池について、認証部220による施工者の認証に成功した状態である場合に限って、蓄電池を充放電の対象として利用するようになる。
(実施の形態3)
以下、本発明の一実施形態に係る蓄電システム12について説明する。蓄電システム12は、実施の形態1で示した蓄電システム10を部分的に変形したものである。蓄電システム10では蓄電装置(電池部)100が施工者の認証とその認証結果に応じた制御を行ったが、蓄電システム12では、操作端末301が施工者の認証とその認証結果に応じた制御を行う。
(構成)
図10は、実施の形態3に係る蓄電システム12を示す概略構成図である。実施の形態1(図1)又は実施の形態2(図7)と同様の構成要素については、図10で同じ符号を付しており、ここでは説明を適宜省略する。また、蓄電システム12は、ここで説明しない点については、実施の形態1で示した蓄電システム10或いは実施の形態2で示した蓄電システム11と同様である。
蓄電システム12は、需要家施設20に設置され、蓄電池に電力を蓄積して必要時に放出するための蓄電装置(電池部)101の制御を行うシステムである。蓄電システム12は、蓄電池に係る設定作業(設置作業)、交換作業等の施工者の認証による所定のアクティベーションがなされるまでは蓄電装置101に装着された蓄電池の利用を抑制する機能を有する。
蓄電システム12は、図10に示すように、需要家施設20に設置された蓄電装置(電池部)101と、パワーコンディショナー200と、操作端末301とを含んで構成される。
蓄電装置(電池部)101は、蓄電池(蓄電池109a〜109c等)を装着する装着部、その蓄電池の制御を行う制御回路等を含む。
パワーコンディショナー200は、蓄電装置101と分電盤40と接続され、予め定められたアルゴリズムに従って、蓄電装置101に対して充放電(電流の入出力)の制御を行う。
操作端末301は、実施の形態1で示した操作端末300を部分的に変形して、施工者の認証に係る機能を追加したものである。操作端末301は、メモリ、プロセッサ、通信I/F、入力I/F等を有するコンピュータを含む。操作端末301は、ユーザI/Fを備え、可搬性を有するタブレット、スマートフォン等のコンピュータであってもよい。この場合にスマートフォン等のコンピュータは、例えば、ユーザ操作を受け付けてパワーコンディショナー200へ指示情報を送信するための操作用アプリケーションプログラムを実行する。操作端末301は、蓄電装置101に装着された蓄電池の利用の前提となるアクティベーションのための施工者の認証に係る機能を有する。また、操作端末301は、施工者の認証結果に応じて、ユーザの操作を受け付けた際に指示情報をパワーコンディショナー201へ送信するか否かを切り替える機能を有する。
操作端末301は、図10に示すように機能面では、施工者識別情報取得部310、認証部320、蓄電池識別情報取得部330、記録部340及び制御部350を有する。
施工者識別情報取得部310は、例えば入力I/F、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。施工者識別情報取得部310は、実施の形態1で示した施工者識別情報取得部110と同様に、施工者を識別する施工者識別情報を取得する機能を有する。
認証部320は、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。認証部320は、実施の形態1で示した認証部120と同様に、施工者識別情報取得部310が取得した施工者識別情報について認証する機能を有する。
蓄電池識別情報取得部330は、プログラムを実行するプロセッサ、通信I/F等により実現される。蓄電池識別情報取得部330は、実施の形態2で示した蓄電池識別情報取得部230と同様に、蓄電装置(電池部)101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する機能を有する。蓄電池識別情報取得部330は、例えば蓄電装置101の制御回路と通信することにより、蓄電池109a〜109cのそれぞれについての蓄電池識別情報を読み出す。この代わりに、蓄電池識別情報取得部330は、入力操作等に基づいて蓄電装置101に装着された各蓄電池の蓄電池識別情報を取得することとしてもよい。
記録部340は、メモリ、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。記録部340は、認証部320が認証に成功した場合に、蓄電池識別情報取得部330が取得した、蓄電装置101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を、認証済蓄電池情報として不揮発性メモリ等の記録媒体に記録する機能を有する。記録部340が記録する認証済蓄電池情報は、実施の形態1で示した記録部140が記録する認証済蓄電池情報と同様である(図3参照)。
制御部350は、通信I/F、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。制御部350は、認証部320による認証の結果に応じて、ユーザの操作を受け付けた際に指示情報をパワーコンディショナー201へ送信するか否かを切り替える機能を有する。即ち、制御部350は、認証部320が認証に成功するまでは指示情報をパワーコンディショナー200へ送信することを抑止する。
(動作)
以下、上述の構成を備える蓄電システム12における制御方法の一例(動作例)について説明する。
蓄電システム12では、蓄電池の設定作業或いは交換作業をした際に施工者は施工者識別情報を操作端末301に対して入力する操作を行い、この際に操作端末301は、実施の形態1で示した認証記録処理(図4参照)を実行する。これにより、操作端末301は、施工者識別情報に基づく認証に成功した場合に限り、蓄電装置101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を施工者識別情報と対応付けて認証済蓄電池情報(図3参照)として記録する。
図11は、操作端末301における指示情報送信処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して指示情報送信処理を説明する。
操作端末301は、ユーザによる蓄電池の制御指示(例えば蓄電装置101の運転モードの指定等)に係る操作を受け付ける(ステップS51)。
続いて、操作端末301は、蓄電池識別情報取得部330により蓄電装置101に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する(ステップS52)。
次に、操作端末301の制御部350は、蓄電装置101に装着されている全ての蓄電池の蓄電池識別情報が、記録媒体に記録されている認証済蓄電池情報に含まれているか否かを判定する(ステップS53)。
ステップS53で全ての蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報に含まれると判定した場合に、制御部350は、ステップS51で受け付けた操作の内容に応じた指示情報を生成してパワーコンディショナー200へ送信する(ステップS54)。また、ステップS53で、全ての蓄電池の蓄電池識別情報のうち1つ以上が、認証済蓄電池情報に含まれていないと判定した場合には、制御部350は、指示情報のパワーコンディショナー200への送信を実行しない。なお、パワーコンディショナー200は、指示情報を受信しない限り、蓄電装置101の蓄電池に対して入出力を行わない。
このように、蓄電システム12では、操作端末301における施工者の認証に成功した場合に限って、蓄電装置101に装着されている蓄電池が利用されるようになる。従って、蓄電池が不適切な状態で利用されることが抑制され得る。
(実施の形態4)
以下、本発明の一実施形態に係る蓄電システム13について説明する。蓄電システム13は、実施の形態1で示した蓄電システム10を部分的に変形したものである。蓄電システム10では蓄電装置(電池部)100が施工者の認証を行ったが、蓄電システム13では、情報端末400が施工者の認証を行う。本実施の形態では、予め定められた基準を満たす施工者は、所定の認定機関から発行された施工者識別情報(施工者を識別し認証に成功する情報)等を2次元コードとして印刷した証明書(証明カード)を携帯するものとする。2次元コードは、例えばQRコード(登録商標)である。
(構成)
図12は、実施の形態4に係る蓄電システム13を示す概略構成図である。実施の形態1(図1)又は実施の形態2(図7)と同様の構成要素については、図12で同じ符号を付しており、ここでは説明を適宜省略する。また、蓄電システム13は、ここで説明しない点については、実施の形態1で示した蓄電システム10或いは実施の形態2で示した蓄電システム11と同様である。
蓄電システム13は、需要家施設20に設置され、蓄電池に電力を蓄積して必要時に放出するための蓄電装置(電池部)102の制御を行うシステムである。蓄電システム13は、蓄電池に係る設定作業(設置作業)、交換作業等の施工者の認証による所定のアクティベーションがなされるまでは蓄電装置102に装着された蓄電池の利用を抑制する機能を有する。
蓄電システム13は、図12に示すように、需要家施設20に設置された蓄電装置(電池部)102と、パワーコンディショナー200と、操作端末300と、情報端末400とを含んで構成される。
操作端末300は、ユーザの操作を受け付けて操作に応じた指示情報をパワーコンディショナー200へ送信する機能を有する端末である。
パワーコンディショナー200は、蓄電装置102と分電盤40と接続され、予め定められたアルゴリズムに従って、蓄電装置102に対して充放電(電流の入出力)の制御を行う。
情報端末400は、可搬性を有し、電話通信回線網、インターネット等の広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)31と接続可能な無線通信機能を有するコンピュータ端末であり、例えばスマートフォンである。情報端末400は、例えば、蓄電池に係る設定作業(設置作業)、交換作業等を行う施工者により携帯される。情報端末400は、撮像素子(イメージセンサ)、レンズ等を含む撮影部405とメモリとプロセッサと通信I/Fと入力I/Fと表示部とを含んで構成される。入力I/Fと表示部とは、例えば、ディスプレイの表面にタッチパッドを配置してなるタッチパネルで構成される。
情報端末400は、認証設定処理を行うための認証用アプリケーションプログラムを実行する。なお、情報端末400は、この認証用アプリケーションプログラムを提供している所定ウェブサイト等から、例えばインターネット等を介してダウンロードすることで、認証用アプリケーションプログラムをメモリに格納してもよい。認証設定処理は、施工者の操作を受けて施工者が携帯する証明カードを撮影することで、蓄電装置101に装着された蓄電池の利用の前提となるアクティベーションのための施工者の認証を行って一定条件下で設定情報を出力(送信)する処理である。設定情報は、施工者に係る認証(つまり施工者識別情報の認証)の成功を示し、蓄電池に対する電流の入出力の制御用の情報(つまりアクティベーションに係る情報)である。情報端末400は、プロセッサにより認証用アプリケーションプログラムを実行することで、図12に示す施工者識別情報取得部410、認証部420及び設定部460としての機能を発揮する。
施工者識別情報取得部410は、2次元コードで施工者識別情報を表した証明カードを撮影対象として撮影部405に撮影させることにより、2次元コードから施工者識別情報を取得する機能を有する。
認証部420は、施工者識別情報取得部410が取得した施工者識別情報について認証する機能を有する。具体例としては、認証部420は、広域ネットワーク31を介して需要家施設20の外部に所在するサーバ30にアクセスし、正当な施工者識別情報を列挙したリストを取得する。そして認証部420は、施工者識別情報取得部410が取得した施工者識別情報をそのリストと照合することで認証を行う。サーバ30は、予め定められた施工者識別情報を管理するコンピュータである。認証部420は、施工者識別情報取得部410が取得した施工者識別情報が、そのリスト中に含まれていれば、認証に成功したと扱い、含まれていなければ認証に失敗した(成功していない)と扱う。認証用アプリケーションプログラムは、例えばサーバ30のアドレスを含んでいてもよい。また、証明カードに印刷された2次元コードが施工者識別情報とサーバ30のアドレスとを表すものであってもよい。この場合に、認証部420は、その2次元コードに表されたアドレスを用いてサーバ30にアクセスする。また、サーバ30は、認証機能を有してもよい。この場合には、認証部420は、施工者識別情報をサーバ30に送信してサーバ30から応答(つまり認証結果としての成功又は失敗を示す情報)を受信することで、認証を行うこととしてもよい。また、サーバ30にアクセスすることなく認証部420が、実施の形態1で示した認証部120と同様の方法で認証を行ってもよい。情報端末400は、例えば認証部420の処理内容等を規定する認証用アプリケーションプログラムを、随時所定ウェブサイト等からダウンロードしてアップデート(更新)してもよい。所定ウェブサイトでは、所定の認定機関による、施工者識別情報の発行、施工者識別情報の有効期間の終了に係る管理等と関連して、必要に応じて、提供する認証用アプリケーションプログラムをアップデートし得る。また、サーバ30が認証機能を有する場合においては、サーバ30は、所定の認定機関による、施工者識別情報の発行、施工者識別情報の有効期間の終了に係る管理等と関連して、認証に用いる所定認証基準(条件)を更新し得る。
設定部460は、認証部420が施工者に係る認証に成功した場合において、蓄電装置(電池部)102に、設定情報を送信する機能を有する。設定情報には、施工者識別情報取得部410が取得した施工者識別情報を含ませてもよい。なお、情報端末400と蓄電装置102との間ではBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信或いは無線LAN(Local Area Network)を用いて通信を行う。情報端末400は、操作端末300及びパワーコンディショナー200を介して、蓄電装置102と通信してもよい。
蓄電装置(電池部)102は、実施の形態1で示した蓄電装置100を部分的に変形したものである。蓄電装置(電池部)102は、蓄電池(蓄電池109a〜109c等)を装着する装着部、その蓄電池の制御を行う制御回路等を含む。なお、交換可能な蓄電池の単位毎に対してその蓄電池を識別する蓄電池識別情報が定められており、例えばその単位毎について外部から読み出し可能に蓄電池識別情報が保持されている。また、ここでは蓄電池の制御を行う制御回路は、メモリ、プロセッサ、通信I/F等を有するコンピュータを含むものとする。
蓄電装置102は、図12に示すように機能面では、蓄電池識別情報取得部130、記録部140及び制御部150を有する。
蓄電池識別情報取得部130は、蓄電装置(電池部)102において装着部に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する機能を有する。蓄電池識別情報取得部130は、例えばプログラムを実行するプロセッサにより、装着部を介して蓄電池109a〜109cのそれぞれについての蓄電池識別情報を読み出す。蓄電池識別情報取得部130により取得された蓄電池識別情報は、例えば蓄電装置102において装着されている各蓄電池を管理するための蓄電池管理情報(図2参照)の一部として記録され得る。
記録部140は、メモリ、プログラムを実行するプロセッサ、通信I/F等により実現される。記録部140は、情報端末400から、施工者に係る認証の成功を示す設定情報(アクティベーションに係る情報)を受信した場合に、蓄電池識別情報取得部130により取得した、蓄電装置102に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を、認証済蓄電池情報として不揮発性メモリ等の記録媒体に記録する機能を有する。認証済蓄電池情報は、認証の成功により利用可能な状態となった蓄電池(つまりアクティベーション済の蓄電池)を示す管理用の情報である。情報端末400から送信される設定情報が施工者識別情報を含む場合には、認証済蓄電池情報は図3に示したように、各蓄電池識別情報と対応付けてその施工者識別情報を含んでもよく、蓄電装置102が設定情報を受信した日時を、認証日時として含んでもよい。
制御部150は、通信I/F、プログラムを実行するプロセッサ等により実現される。制御部150は、情報端末400での施工者に係る認証の結果に応じて、蓄電装置102に装着された蓄電池に対するパワーコンディショナー200による電流の入出力に係る制御(入出力を許容するか否かに係る制御)を行う機能を有する。制御部150は、例えば情報端末400での施工者に係る認証が成功するまでは蓄電池に対するパワーコンディショナー200による電流の入出力を許容しないように制御する。この制御の具体例としては、制御部150は、蓄電装置102に装着されている全ての蓄電池の蓄電池識別情報が記録部140により認証済蓄電池情報として記録されている場合を、認証が成功していると扱い、それ以外の場合を認証が成功していないと扱う。そして、認証が成功していない場合(認証に成功するまで)は、制御部150は、蓄電装置102に装着された蓄電池109a〜109cに対しての電流の入出力を許容することを示す許容信号をパワーコンディショナー200に伝達しない。その認証が成功した後において制御部150は、パワーコンディショナー200に許容信号を伝達する制御処理(図6参照)を行う。
(動作)
以下、上述の構成を備える蓄電システム13における制御方法の一例(動作例)について説明する。
図13は、情報端末400における認証設定処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して認証設定処理を説明する。
蓄電池の設定作業或いは交換作業をした際に施工者は情報端末400で認証用アプリケーションプログラムを稼働させ、証明カードの2次元コードを撮影する操作を行う。この際に情報端末400の施工者識別情報取得部410は、撮影部405に2次元コードを撮影させて、その2次元コードから抽出することで施工者識別情報を取得する(ステップS61)。
認証部420は、施工者識別情報取得部410が取得した施工者識別情報をサーバ30に送信してサーバ30から応答を受信することで認証を行う(ステップS62)。
ステップS62での認証が成功した場合には(ステップS63)、設定部460は、蓄電装置(電池部)102に、例えば施工者識別情報を含めて、蓄電池の入出力の許容の旨(アクティベーションの完了の旨)を示す設定情報を送信する(ステップS64)。また、ステップS62での認証が失敗した場合には、設定部460は、設定情報の送信を行わない。
図14は、蓄電装置102における記録処理の一例を示すフローチャートである。以下、同図に即して記録処理を説明する。
蓄電装置102は、情報端末400から設定情報を受信した場合に(ステップS71)、蓄電池識別情報取得部130により、蓄電装置(電池部)102に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する(ステップS72)。ここでは、設定情報が施工者識別情報を含むものとして、説明を続ける。
蓄電装置102の記録部140は、ステップS72で取得された蓄電池識別情報と、設定情報に含まれる施工者識別情報とを対応付けて、認証済蓄電池情報(図3参照)として記録媒体に記録する(ステップS73)。
蓄電装置102の制御部150は、上述の記録処理により記録媒体に記録された認証済蓄電池情報を参照することで、図6に示した制御処理を実行する。また、パワーコンディショナー200は、図5に示した蓄電池入出力処理を実行する。
このように蓄電システム13では、蓄電池に係る施工を行った施工者がスマートフォン等の情報端末400を用いて認証を行い、認証に成功した場合に蓄電池の利用を許容し、認証に成功しない場合に蓄電池の利用を許容しないような制御がなされる。従って、蓄電池が不適切な状態で利用されることが抑制され得る。このため、所定の認定機関により、例えば、十分な専門知識を有し、品質の良い蓄電池を用いて施工を行う者に対して認証に成功する施工者識別情報を2次元コードで表した証明カードを付与するように運用すれば、蓄電装置102について適切な稼働が保たれる。
(他の実施の形態等)
以上、実施の形態1〜4により蓄電システム及び制御方法について説明したが、上述した実施の形態は一例にすぎず、各種の変更、付加、省略等が可能であることは言うまでもない。
上述の実施の形態で示したパワーコンディショナーと蓄電装置(電池部)とは、互いに別の筺体を有してもよいし、1つの筺体に含まれていてもよい。互いに別の筺体を有する場合においては、例えば、パワーコンディショナーと蓄電装置とを需要家施設20における屋外(建築物の外部)と屋内とに分けて配置してもよい。パワーコンディショナーと蓄電装置とが同じ筺体に含まれる場合においては、互いに、一部のハードウェア構成(プロセッサその他の回路等)を共用してもよい。
また、上述の実施の形態1〜3で示した蓄電装置、パワーコンディショナー或いは操作端末は、実施の形態4で示したサーバ30にアクセスする通信機能を備えてもよく、施工者の認証においてサーバ30を活用することとしてもよい。なお、上述したサーバ30は、記録媒体を備えて相互に通信可能な複数のコンピュータにより実現されてもよく、その各コンピュータは、相互に離れた場所に設置され、相互に広域ネットワークを介して通信してもよい。
また、上述の実施の形態2及びその変形例において、パワーコンディショナー201の制御部250が、全ての蓄電池について施工者の認証がなされた後でなければ蓄電池の利用(入出力)を行わないように制御する例と、交換可能な蓄電池の単位毎に施工者の認証がなされた後であれば蓄電池を利用するように制御する例とを示した。同様に、蓄電装置100の制御部150においても、蓄電池の単位毎に、施工者の認証がなされた後であれば蓄電池の利用を許容するように制御してもよい。また操作端末301の制御部350においても、蓄電池の単位毎に、施工者の認証がなされた後であればその蓄電池を指定して利用を許容するように指示情報を送信してもよい。
また、実施の形態4では、情報端末400が、施工者の認証に成功した場合に設定情報を蓄電装置に送信することとした。これは、実施の形態1で示した蓄電装置における認証の機能を情報端末400に分担させた形態である。これと同様に、実施の形態2で示したパワーコンディショナーにおける認証の機能を情報端末400に分担させて、情報端末400が、施工者の認証に成功した場合に設定情報をパワーコンディショナーに送信することとしてもよい。なお、この場合に情報端末400は、設定情報のパワーコンディショナーへの送信を、操作端末を介して行ってもよい。また、情報端末400は、設定情報を、蓄電装置とパワーコンディショナーとの両方に送信してもよい。また、実施の形態3で示した操作端末における認証の機能を情報端末400に分担させて、情報端末400が、施工者の認証に成功した場合に設定情報を操作端末に送信することとしてもよい。
また、実施の形態4では、証明カードが、施工者識別情報を2次元コードで表す例を示したが、施工者識別情報を、1次元バーコードその他の方法で、光学的に読み取り可能となるように表してもよい。
また、実施の形態4で示した情報端末400の認証部420は、実施の形態1で示した認証部120と同様に、サーバ30と通信することなく施工者識別情報を認証してもよい。
また、上述の実施の形態では、蓄電池の蓄電池識別情報を取得して認証済蓄電池情報(図3参照)の内容に含ませる例を示した。この他に、認証済蓄電池情報が蓄電装置の設置作業(蓄電池の設定作業等)をした施工者の認証に成功したことを示すようにして、蓄電池識別情報を用いないこととしてもよい。この場合には、蓄電システムでは、例えば施工者の認証に成功したという認証済蓄電池情報が記録媒体に記録されるまでは、蓄電池に対するパワーコンディショナーによる電流の入出力を許容しないように制御する。これにより、蓄電池が不適切な状態で利用されることが抑制され得る。
また、上述の蓄電システム10〜13における処理手順(図4〜6、8、9、11、13、14に示す手順等)の実行順序は、必ずしも、上述した通りの順序に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えたりその一部を省略したりすることができる。また、その処理手順の全部又は一部は、ハードウェアにより実現されても、ソフトウェアを用いて実現されてもよい。例えば、蓄電装置(蓄電部)、パワーコンディショナー或いは操作端末は、ソフトウェア(プログラム)を含まないハードウェア(電子回路等)のみで構成されていてもよい。なお、ソフトウェアによる処理は、各装置に含まれるプロセッサがメモリに記憶された制御プログラムを実行することにより実現されるものである。また、その制御プログラムを記録媒体に記録して頒布や流通させてもよい。例えば、頒布された制御プログラムをコンピュータにインストールして、プロセッサに実行させることで、コンピュータに、図4〜6、8、9、11、13、14に示した処理手順の全部又は一部を行わせることが可能となる。
また、上述した実施の形態、変形態様等で示した構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明の範囲に含まれる。
なお、本発明の包括的又は具体的な各種態様には、装置、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、コンピュータで読み取り可能な記録媒体等の1つ又は複数の組み合わせが含まれる。
以下、本発明の一態様に係る蓄電システム、制御方法及び制御プログラムについての構成、変形態様、効果等について示す。
(1)本発明の一態様に係る蓄電システムは、1以上の蓄電池109a〜109cを装着する電池部100、101、102と、電池部と接続されたパワーコンディショナー200、201とを含む蓄電システム10〜13であって、施工者を識別する施工者識別情報を取得する施工者識別情報取得部110、210、310、410と、施工者識別情報取得部により取得された施工者識別情報について認証する認証部120、220、320、420と、認証部による認証の結果に応じて、電池部に装着された蓄電池に対するパワーコンディショナーによる電流の入出力に係る制御を行う制御部150、250、350とを備える。なお、蓄電システムにおける「電池部に装着された蓄電池に対するパワーコンディショナーによる電流の入出力に係る制御」には、電流の入出力を許容するか否かに関連した多様な制御内容が該当し得る。この制御として、上述の実施の形態で示したようにパワーコンディショナー側で電流を入出力するか否かという制御、或いは、蓄電装置側で電流の入出力を許容することを示す許容信号を送信するか否かという制御の他に、次の制御例が挙げられる。例えば、認証部による認証の結果に応じて、蓄電池側のリレーをオフ(OFF)にして蓄電池に電流を入出力できない状態にする制御、或いは、同様にパワーコンディショナー側のリレーをオフにする制御である。また、蓄電装置(蓄電池)とパワーコンディショナーとの間での通信を遮断する制御であってもよい。また、蓄電装置が、蓄電池の残量を0としてパワーコンディショナーに通知し、パワーコンディショナーが残量が無いと認識して放電を制限するような制御である。
これにより、認証を行うため、予め定められた基準を満たす施工者が施工したか否かを確認することが可能となり、不適切な設定作業、交換作業が行われて不適切な状態で蓄電池が利用されることが抑制され得る。
(2)例えば、制御部150、250、350は、認証部120、220、320、420が認証に成功するまでは電池部100、101、102に装着された蓄電池109a〜109cに対するパワーコンディショナー200、201による電流の入出力を許容しないように制御を行うこととしてもよい。なお、認証に成功するまで蓄電池に対する電流の入出力を許容しないように制御することは、認証に成功するまで蓄電池に対する電流の入出力を行わないように制御することを包含する概念である。認証に成功するまで蓄電池に対する電流の入出力を許容しないように制御することは、例えば認証に成功するまで電池部100がパワーコンディショナー200に許容信号を送信しないことにより実現され、また、認証に成功するまでパワーコンディショナー201が蓄電池への電流の入出力を実行しないことにより実現され、或いは、認証に成功するまで操作端末301がパワーコンディショナー200に指示情報を送信しないこと等により実現される。
これにより、施工者の認証に成功するまでは蓄電池の利用を許容しないので、不適切な状態で蓄電池が利用される可能性が低減し得る。認証により、予め定められた基準を満たす施工者が施工したか否かを区別でき、その基準を満たす施工者が施工した場合においては蓄電池が適切な状態に置かれるはずだからである。
(3)例えば、蓄電システム10〜13は、電池部100、101、102に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する蓄電池識別情報取得部130、230、330と、認証部120、220、320、420が認証に成功した場合において、電池部に装着されている各蓄電池の蓄電池識別情報を認証済蓄電池情報として記録媒体に記録する記録部140、240、340とを備え、制御部150、250、350は、電池部に装着されている全ての蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されている場合には、電池部に装着された各蓄電池に対するパワーコンディショナー200、201による電流の入出力を許容するように制御を行い、電池部に装着されている1以上の蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されていない場合には、電池部に装着された各蓄電池に対するパワーコンディショナーによる電流の入出力を許容しないように制御を行うこととしてもよい。
これにより、蓄電部(蓄電装置)に、施工者の認証に成功していない蓄電池(例えば予め定められた基準を満たさない施工者が交換した蓄電池等)が含まれている場合において、各蓄電池の利用が許容されず、不適切な状態で利用される可能性が低減する。
(4)例えば、電池部100、101、102は、複数の蓄電池109a〜109cを装着し、蓄電システム10〜13は、電池部に装着されている各蓄電池の蓄電池識別情報を取得する蓄電池識別情報取得部130、230、330と、認証部120、220、320、420が認証に成功した場合において、電池部に装着されている各蓄電池の蓄電池識別情報を認証済蓄電池情報として記録媒体に記録する記録部140、240、340とを備え、制御部150、250、350は、電池部に装着されている複数の蓄電池のうち、その蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されている蓄電池に対するパワーコンディショナー200、201による電流の入出力を許容するように制御を行い、その蓄電池の蓄電池識別情報が認証済蓄電池情報として記録されていない蓄電池に対するパワーコンディショナーによる電流の入出力を許容しないように制御を行うこととしてもよい。
これにより、蓄電部(蓄電装置)に装着されている複数の蓄電池のうち、施工者の認証に成功していない蓄電池(例えば予め定められた基準を満たさない施工者が交換した蓄電池等)については、各蓄電池の利用が許容されない。このため蓄電池が不適切な状態で利用される可能性が低減する。
(5)例えば、電池部100、102は、制御部150を含み、制御部150は上述の制御として、認証部120、420が認証に成功するまでは電池部に装着された蓄電池に対しての電流の入出力を許容することを示す許容信号をパワーコンディショナー200に伝達せず、認証部120、420が認証に成功した後においてパワーコンディショナー200に許容信号を伝達する制御を行うこととしてもよい。
これにより、パワーコンディショナー200は、許容信号の伝達があるか否かにより、蓄電池に対する入出力が許容される状態であるか否かを区別できる。このため、パワーコンディショナー200が、許容信号に従うと、不適切な状態で蓄電池が利用される可能性が低減する。
(6)例えば、制御部250は上述の制御として、認証部220が認証に成功するまではパワーコンディショナー201に電池部101に装着された蓄電池109a〜109cに対して電流を入出力させず(即ち蓄電池への電流の入力も蓄電池からの電流の出力もさせず)、認証部220が認証に成功した後においてパワーコンディショナー201に電池部101に装着された蓄電池109a〜109cに対して電流を入出力させる制御を行うこととしてもよい。
これにより、施工者の認証に成功するまでは蓄電池を利用しないので、不適切な状態で蓄電池が利用される可能性が低減する。
(7)例えば、蓄電システム10〜13は、電池部100、101、102に装着されている各蓄電池109a〜109cの蓄電池識別情報を取得する蓄電池識別情報取得部130、230、330と、認証部120、220、320、420が認証に成功した場合において、電池部に装着されている各蓄電池の蓄電池識別情報とその認証がなされた施工者識別情報とを対応付けて認証済蓄電池情報として記録媒体に記録する記録部140、240、340とを備えることとしてもよい。
これにより、記録媒体を参照することで、蓄電池に係る施工を行った施工者の特定が可能になる。
(8)例えば、蓄電システム12は、操作に応じて、パワーコンディショナー200へと、蓄電池109a〜109cに対する電流の入出力を指示する指示情報を送信する操作端末301を備え、操作端末301は、施工者識別情報取得部310、認証部320及び制御部350を有し、制御部350は、認証部320が認証に成功するまでは指示情報の送信を抑止することとしてもよい。
これにより、施工者の認証に成功するまではパワーコンディショナー200に指示情報が送信されない。このため、パワーコンディショナー200が指示情報を受信するまで蓄電池を利用しないこととすれば、不適切な状態で蓄電池が利用される可能性が低減する。
(9)例えば、蓄電システム13は、施工者識別情報取得部410及び認証部420を有する情報端末400を備え、情報端末400は、撮影部405と、認証部420が認証に成功した場合において、パワーコンディショナー及び電池部の少なくとも一方へと、蓄電池に対する電流の入出力に関する設定情報を送信する設定部460とを備え、施工者識別情報取得部410は、施工者識別情報を表した撮影対象(例えば証明カード)を撮影部405で撮影することにより施工者識別情報を取得することとしてもよい。設定情報は、例えば施工者に係る認証の成功を示し、蓄電池に対する電流の入出力の制御用の情報(アクティベーションに係る情報)である。
これにより、施工者識別情報を表した証明カード等を保有する施工者は、情報端末400を用いて認証を行うことで比較的容易な操作で、蓄電池を利用可能にし得る。
(10)例えば、認証部420は、予め定められた施工者識別情報を管理するサーバ30と通信することにより、認証を行うこととしてもよい。
これにより、サーバ30で予め定められた施工者識別情報を管理している状況(例えば管理する施工者識別情報の追加、変更、削除等の結果としての最新状況等)を反映して、蓄電システムにおいて適切に認証を行うことが可能となる。
(11)本発明の一態様に係る制御方法は、1以上の蓄電池109a〜109cを装着する電池部100、101、102と、その電池部と接続されたパワーコンディショナー200、201とを含む蓄電システム10〜13において用いられる制御方法であって、施工者を識別する施工者識別情報を取得する施工者識別情報取得ステップ(例えばステップS11、S61)と、施工者識別情報取得ステップにおいて取得された施工者識別情報について認証する認証ステップ(例えばステップS12、S62)と、認証ステップによる認証の結果に応じて、電池部に装着された蓄電池に対するパワーコンディショナーによる電流の入出力に係る制御を行う制御ステップ(例えばステップS31、S32、S43、S44、S43a、S53、S54等)とを含む。
これにより、予め定められた基準を満たす施工者が施工したか否かを区別する認証の結果に応じて制御がなされるので、不適切な状態で蓄電池が利用されることが抑制され得る。
(12)本発明の一態様に係る制御プログラムは、マイクロプロセッサ及び撮影部405を備える情報端末400に所定認証設定処理を実行させるための制御プログラムであって、所定認証設定処理は、1以上の蓄電池109a〜109cを装着する電池部102と、その電池部102と接続されたパワーコンディショナー200とを含む蓄電システム13に係る施工を行う施工者についての施工者識別情報を、撮影部405に撮影させることにより取得する施工者識別情報取得ステップ(例えばステップS61)と、施工者識別情報取得ステップにおいて取得された施工者識別情報について認証する認証ステップ(例えばステップS62)と、認証ステップでの認証に成功した場合において、パワーコンディショナー200及び電池部102の少なくとも一方へと、蓄電池に対する電流の入出力に関する設定情報を送信する設定ステップ(例えばステップS63、S64)とを含む。
この制御プログラムを情報端末400にインストールして、マイクロプロセッサに実行させることにより、認証の結果を反映して電池部102或いはパワーコンディショナー200が動作し得る。このため、例えば、認証に成功しない限り電池部102における蓄電池の利用を許容しないように制御することが可能になり、結果的に、不適切な状態で蓄電池が利用されることが抑制され得る。