JP2019089886A - アゾ化合物又はその塩、及びインク - Google Patents
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Abstract
Description
従来、万年筆、フェルトペン及びインクジェット等の各種の記録用インクに使用される色素は、水溶性と水不溶性の2種類の色素に大別される。水溶性の色素としては直接染料、酸性染料、及び反応染料等が挙げられる。また、水不溶性の染料としては顔料、分散染料、及び溶剤染料等が挙げられる。これらの色素のうち染料は、顔料と比較して彩度等に優れ、高画質な記録画像が得られるとされている。しかし、例えば耐光性等の記録画像の堅牢性は、顔料に対して劣るとされている。
1)
下記式(101)で表される化合物又はその塩。
2)
上記式(101)が、下記式(1)で表される1)に記載の化合物又はその塩。
3)
式(1)において、Qが塩素原子である2)に記載の化合物又はその塩。
4)
式(1)において、xが3である2)又は3)に記載の化合物又はその塩。
5)
式(1)において、Qが塩素原子であり、xが3であり、nが2である2)〜4)のいずれか一項に記載の化合物又はその塩。
6)
1)〜5)のいずれか一項に記載の化合物又はその塩を含むインク。
7)
水溶性有機溶剤をさらに含む6)に記載のインク。
8)
6)又は7)に記載のインクのインクジェット記録における使用。
9)
6)又は7)に記載のインクの液滴を、記録信号に応じて吐出させて記録メディアに付着させる、インクジェット記録方法。
10)
記録メディアが、普通紙又はインク受容層を有するシ−トである9)に記載のインクジェット記録方法。
11)
(a)1)〜5)のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、若しくは、
(b)6)又は7)に記載のインク、
のいずれかが付着した記録メディア。
12)
6)又は7)に記載のインクを含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
また、式(2−1)の代わりに、式(2−2)で表される化合物を用いる以外は上記と同様にして、式(5−2)で表される化合物を得ることができる。
表1〜6中の略号等は、以下の意味を表す。
SMe:スルホメチル。
2−SEt:2−スルホエチル。
3−SnPr:3−スルホ−n−プロピル(3−スルホ−ノルマルプロピル)。
4−SnBu:4−スルホ−n−ブチル(4−スルホ−ノルマルブチル)。
(a)上記式(101)で表される化合物、若しくは、
(b)上記式(101)で表される化合物を含むインクが付着した記録メディアは、本発明の範囲に含まれる。
また、上記式(101)で表される化合物を含むインクを含む容器が装填されたインクジェットプリンタも、本発明の範囲に含まれる。
本発明のインクを使用して、インク受容層を有する記録メディアに記録した画像は耐水性、耐湿性、耐オゾンガス性、耐擦性及び耐光性等の各種堅牢性、特に耐光性が良好である。この理由から、写真画質で記録した画像の長期保存安定性も優れる。また、本発明のインクを使用して、インク受容層を有さない記録メディアに記録した画像は彩度、明度、及び印字濃度等の発色性も優れる。
(工程1)
3−アミノベンゼンスルホン酸17.3部を水酸化ナトリウムでpH6に調整しながら水200部に溶解し、次いで亜硝酸ナトリウム7.2部を加えた。この溶液を0〜10℃で、5%塩酸200部中に30分間かけて滴下した後、10℃以下で1時間撹拌してジアゾ化反応を行い、ジアゾ反応液を調製した。
一方、2−(スルホプロポキシ)−5−クロロアニリン26.6部を、水酸化ナトリウムでpH7に調整しながら水130部に溶解し、10.4部の重亜硫酸ナトリウム及び8.6部の35%ホルマリンを用いて、常法によりメチル−ω−スルホン酸誘導体とした。得られたメチル−ω−スルホン酸誘導体を、先に調製したジアゾ反応液中に加え、0〜15℃、pH2〜4で24時間撹拌した。反応液を水酸化ナトリウムでpH11とした後、同pHを維持しながら80〜95℃で5時間撹拌し、さらに100部の塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出固体を濾過分離することにより、下記式(9)で表されるアゾ化合物100部をウェットケーキとして得た。
250部の氷水中にレオコールTD90(ライオン株式会社製の界面活性剤)0.1部を加えて激しく撹拌しながら、塩化シアヌル3.6部を添加し0〜5℃で30分間撹拌し、懸濁液を得た。続いて、上記式(9)で表される化合物のウェットケーキ100部を水200部に溶解し、この溶液に上記の懸濁液を30分間かけて滴下した。滴下終了後pH6〜8、25〜45℃で6時間撹拌した。得られた液に、メルカプトプロパンプロピオン酸9.4部を加え、pH7〜9、75〜90℃で2時間反応させた。得られた反応液を20〜25℃に冷却した後、この反応液に2−プロパノール2000部を加え、20〜25℃で2時間撹拌することにより液を得た。得られた液から析出した固体をろ過分離することによりウェットケーキ49.3部を得た。このウェットケーキを80℃の熱風乾燥機で乾燥することにより下記式(10)で表される本発明の化合物のナトリウム塩(λmax:406.5nm)11.0部を得た。
下記表7に示した各成分を混合して溶液とした後、0.45μmのメンブランフィルターで精密濾過することにより、試験用のインクを調製した。表中の数値は「部」である。
下記表7中、「aq.NaOH」が「残部」とは、各成分の混合液に25%水酸化ナトリウム水溶液と水とを加え、各液のpHを8.0〜9.5に、且つ液の総量を100部に調製したことを意味する。
式(10):上記式(10)で表される化合物。
式(11):下記式(11)で表される化合物。
DY132:C.I.ダイレクトイエロー132。
EDTA2Na:エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム。
104PG50:サーフィノール104PG50。
実施例及び比較例のインクを、インクジェットプリンタ(キヤノン株式会社製、商品名:PIXUS ip7230)を用いて、下記光沢紙1〜4にインクジェット記録を行った。記録の際は、100%、85%、70%、55%、40%、25%濃度の6段階の階調が得られるように画像パターンを作り、ハーフトーンの記録物を得た。得られた記録物を試験片として用い、下記試験を行った。
光沢紙2:キヤノン株式会社製、商品名:キヤノン写真用紙・ゴールドグレード(GL−101)
光沢紙3:セイコーエプソン株式会社製、商品名:写真用紙<光沢>
光沢紙4:ブラザー工業株式会社製、商品名:BP71G。
記録画像の測色が必要なときは、X−rite社製の測色機、商品名SpectroEyeを用いて測色を行った。測色は濃度基準にANSI A、視野角2度、光源D50の条件で行った。
各試験片をホルダ−を用い、キセノンウェザオメータXL75[スガ試験機株式会社製]中に設置し、温度24℃、湿度60%RH、100klux照度で168時間照射した。各試験片の70%濃度の階調部分について、試験前後の反射濃度を測色した。得られた反射濃度から色素残存率を算出し、下記4段階の基準で評価した。色素残存率は、より大きい数値のものが、より優れる。評価結果を下記表8に示す。
色素残存率が90%以上:A。
色素残存率が86%以上90%未満:B。
色素残存率が81%以上86%未満:C。
色素残存率が81%未満:D。
色素残存率=(試験後の反射濃度/試験前の反射濃度)×100(%)。
Claims (12)
- 式(1)において、Qが塩素原子である請求項2に記載の化合物又はその塩。
- 式(1)において、xが3である請求項2又は3に記載の化合物又はその塩。
- 式(1)において、Qが塩素原子であり、xが3であり、nが2である請求項2〜4のいずれか一項に記載の化合物又はその塩。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその塩を含むインク。
- 水溶性有機溶剤をさらに含む請求項6に記載のインク。
- 請求項6又は7に記載のインクのインクジェット記録における使用。
- 請求項6又は7に記載のインクの液滴を、記録信号に応じて吐出させて記録メディアに付着させる、インクジェット記録方法。
- 記録メディアが、普通紙又はインク受容層を有するシ−トである請求項9に記載のインクジェット記録方法。
- (a)請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、若しくは、
(b)請求項6又は7に記載のインク、
のいずれかが付着した記録メディア。 - 請求項6又は7に記載のインクを含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
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