JP2019089402A - 車両のフロントバンパユニット - Google Patents

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Shinya Nakamura
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Abstract

【課題】バンパビームや衝撃吸収材によるラジエータの冷却性能の低下を抑制しつつ衝撃吸収性能の低下を防止することができる車両のフロントバンパユニットを提供する。【解決手段】バンパビーム(32)と、バンパビームの前側に左右方向に移動可能に単数配設される衝撃吸収部材(39)と、バンパフェイシア(50)と、衝撃吸収部材移動手段(60)と、衝撃吸収部材を停止させる衝撃吸収部材停止手段(66)と、バンパフェイシアへの被衝突体(80)の衝突を検出する衝突検出手段(70L,70R)と、衝突検出手段からの情報に基づき衝撃吸収部材移動手段を制御可能な制御手段(90)とを備え、制御手段は、該衝突検出手段からの情報に基づき被衝突体の衝突位置を判定し、該衝突位置に応じて該衝突位置に対応する位置に衝撃吸収部材を移動させ、衝撃吸収部材停止手段によって衝突位置に対応する位置に衝撃吸収部材を停止させる。【選択図】図5

Description

本発明は車両のフロントバンパユニットに係り、特に衝撃吸収性能とエンジン冷却性能を両立させる技術に関する。
車両の前部にはバンパビームが設けられており、車両の前突による車体やエンジンにかかるダメージを軽減することが広く行われている。
また、車両の前面と歩行者が衝突した際、歩行者の衝撃緩和のため、バンパビームの前部に、衝撃吸収部材を配設する技術が開発されている(特許文献1)。
特開2017−043219号公報
しかしながら、上記のようにバンパビームや衝撃吸収部材を車両の前部に設けることは、ラジエータの前部に配置することによってラジエータの冷却性能を悪化させることになり、好ましいことではない。
また、バンパビームや衝撃吸収部材のラジエータに対応する部分に開口部を設けることは、該開口部の衝撃吸収部材による衝撃吸収性能を低下させることになるため、更なる改善の余地がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バンパビームや衝撃吸収部材によるラジエータの冷却性能の低下を抑制しつつ、前突や歩行者衝突時における衝撃吸収性能の低下を防止することができる車両のフロントバンパユニットを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の車両のフロントバンパユニットは、車両の前部に設けられたラジエータの前方に配設されるバンパビームと、前記バンパビームの前側に左右方向に移動可能に単数配設され、前記車両の衝突によって加わる被衝突体への衝撃を緩和させる衝撃吸収部材と、前記バンパビーム及び前記衝撃吸収部材を前記車両の前方から覆うバンパフェイシアと、前記衝撃吸収部材を移動させる衝撃吸収部材移動手段と、前記衝撃吸収部材移動手段によって移動される前記衝撃吸収部材を停止させる衝撃吸収部材停止手段と、前記バンパフェイシアへの前記被衝突体の衝突を検出する衝突検出手段と、前記衝突検出手段からの情報に基づき前記衝撃吸収部材移動手段を制御可能な制御手段と、を備えて構成されており、前記制御手段は、前記衝突検出手段によって前記バンパフェイシアへの前記被衝突体の衝突が検出されると、該衝突検出手段からの情報に基づき前記被衝突体の衝突位置を判定し、該衝突位置に応じて前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を移動させ、前記衝撃吸収部材停止手段によって該衝突位置に対応する位置に前記衝撃吸収部材を停止させることを特徴とする。
これにより、衝突検出手段からの情報に基づき歩行者の衝突位置を判定し、該衝突位置に応じて該衝突位置に対応する位置に衝撃吸収部材移動手段を作動させて衝撃吸収部材を移動させることで、ラジエータに外気を送り込むために例えばバンパビームやバンパフェイシアに開口を設ける場合であっても、該開口を塞がない位置に衝撃吸収部材を配置し、必要に応じてバンパフェイシアの歩行者が衝突した位置と対応する位置に衝撃吸収部材を移動して配置することが可能とされる。特に、衝撃吸収部材停止手段が設けられることで、衝撃吸収部材が単数であっても、バンパフェイシアの歩行者が衝突した位置と対応する位置に衝撃吸収部材を的確に停止させることが可能とされる。
その他の態様として、前記衝突検出手段は、前記バンパフェイシアの左右端部にそれぞれ設けられた加速度センサであり、前記制御手段は、前記加速度センサからの情報に基づき、前記加速度センサのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度以上となる時期との差の絶対値が所定値未満であるとき、前記衝突位置が前記バンパフェイシアの中央であると判定し、前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を前記バンパフェイシアの中央に対応する位置に移動させるのが好ましい。
これにより、バンパフェイシアの左右端部それぞれに設けられる加速度センサのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度以上となる時期との差の絶対値が所定値未満であるとき、歩行者の衝突位置がバンパフェイシアの中央であると判定することで、簡単な構成にして歩行者がバンパフェイシアの中央に衝突したか否かを判別することが可能とされる。
その他の態様として、前記制御手段は、前記加速度センサからの情報に基づき、前記加速度センサのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度以上となる時期との差の絶対値が所定値以上であるとき、前記加速度センサのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度以上となる時期とを比較して早い方の前記加速度センサが設けられた側が前記衝突位置であると判定し、前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を前記バンパフェイシアの前記衝突位置に対応する位置に移動させるのが好ましい。
これにより、簡単な構成にして歩行者がバンパフェイシアの左右のどちらに衝突したかを判別することが可能とされる。
その他の態様として、前記衝撃吸収部材移動手段は、一端が前記衝撃吸収部材に接続され、左右方向に延びて設けられるワイヤと、前記ワイヤの他端に設けられ、該ワイヤを巻き取るモータとを備えてなるのが好ましい。
これにより、ワイヤの一端が設けられた衝撃吸収部材は、モータが駆動してワイヤの他端側が巻き取られることで他端側に牽引され、バンパフェイシアの歩行者が衝突した位置と対応する位置に衝撃吸収部材を移動させることが可能とされる。
その他の態様として、前記バンパビームに設けられ、前記衝撃吸収部材を前記車両左右方向に誘導するガイド部材を更に有するのが好ましい。
これにより、ガイド部材によって衝撃吸収部材を開口部の前方に誘導することで、衝撃吸収部材を的確に誘導して開口部の前方に誘導することが可能とされる。
その他の態様として、前記衝撃吸収部材は、前記バンパビームの左端側または右端側のいずれか一方に設けられており、前記制御手段は、前記衝突位置に応じて前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を該衝撃吸収部材が設けられていない方向に移動させるのが好ましい。
これにより、衝撃吸収部材移動手段による衝撃吸収部材の移動方向を該衝撃吸収部材が設けられていない方向のみにすることで、衝撃吸収部材移動手段の構成を簡単にすることが可能とされる。また、衝撃吸収部材がバンパビームの左端側または右端側のいずれか一方に設けられることで、例えば統計上歩行者の衝突頻度が高い側の端部に衝撃吸収部材を設け、衝撃吸収部材移動手段が作動する可能性を低くして衝突後のフロントバンパユニットの交換等の作業を簡易化することが可能とされる。
その他の態様として、前記衝撃吸収部材停止手段は、前記バンパビームの規定位置から前方に突出可能に設けられ、突出した状態のときに前記衝撃吸収部材の移動する方向側の端部に係止して前記衝撃吸収部材の移動を前記規定位置にて停止させる係止部材を有しており、前記制御手段は、前記衝撃吸収部材停止手段によって前記係止部材を前記バンパビームの前部から突出した状態にすることで前記衝撃吸収部材が前記規定位置を通過することを妨げ、前記係止部材を前記バンパビームの前部から突出しない状態にすることで前記衝撃吸収部材が前記規定位置を通過することを妨げないのが好ましい。
これにより、制御手段は、衝撃吸収部材停止手段である突出可能に設けられた係止部材をバンパビームから前方に突出した状態するか否かによって衝撃吸収部材を規定位置に停止させ、または衝撃吸収部材を規定位置よりさらに移動させることで、衝撃吸収部材停止手段を簡単な構成ににし、且つ、的確に衝撃吸収部材を停止させることが可能とされる。
その他の態様として、前記バンパビームの中央に、外気をラジエータに供給する開口部を有し、前記衝撃吸収部材は、左右方向の長さが前記バンパビームの左右方向の長さの1/3であり、前記規定位置は、前記バンパビームの前記衝撃吸収部材が設けられている端部とは反対側の端部から前記バンパビームの左右方向の長さの1/3に対応する位置であるのが好ましい。
これにより、バンパビームの中央に開口部を設け、左右方向の長さがバンパビームの左右方向の長さの1/3である衝撃吸収部材をバンパビームの左右いずれかの端部に設けることで、バンパビームの衝撃吸収部材が設けられた側の端部の前方で歩行者が車両と衝突するとき、衝撃吸収部材移動手段を作動させないことで歩行者を保護することが可能とされる。また、バンパビームの中央の前方で歩行者が車両と衝突するとき、衝撃吸収部材移動手段を作動させることで衝撃吸収部材を移動させ、且つ、係止部材によって規定位置に衝撃吸収部材を停止させて開口部を覆うようにして歩行者を保護することが可能とされる。また更に、バンパビームの衝撃吸収部材が設けられた側とは反対側の端部の前方で歩行者が車両と衝突するとき、規定位置に設けられた係止部材がバンパビームから突出しない状態にし、かつ、衝撃吸収部材移動手段を作動させることで、衝撃吸収部材をバンパビームの衝撃吸収部材が設けられた側とは反対側の端部に移動させて歩行者を保護することが可能とされる。
即ち、衝撃吸収部材の左右方向の長さがバンパビームの左右方向の長さの1/3であり、規定位置がバンパビームの前記衝撃吸収部材が設けられている端部とは反対側の端部からバンパビームの左右方向の長さの1/3に対応する位置であることにより、バンパビームの左端側、中央、及び右端側を的確に保護することが可能とされる。
その他の態様として、前記開口部は、内縁に前後方向に延びる壁部を有しているのが好ましい。
これにより、バンパビームに開口部を設けたことによるバンパビームの強度の低下を壁部によって補うことで、バンパビームに開口部を設けてラジエータに外気を取り込むことを可能にしつつ、バンパビームの開口部の強度の低下を抑制することが可能とされる。
本発明の車両のフロントバンパユニットによれば、衝突検出手段からの情報に基づき歩行者の衝突位置を判定し、該衝突位置に応じて該衝突位置に対応する位置に衝撃吸収部材移動手段を作動させて衝撃吸収部材を移動させることで、例えば通常は衝撃吸収部材を任意の場所に配置し、必要に応じてバンパフェイシアの歩行者が衝突した位置と対応する位置に衝撃吸収部材を移動して配置することができる。特に、衝撃吸収部材停止手段が設けられることで、衝撃吸収部材が単数であっても、バンパフェイシアの歩行者が衝突した位置と対応する位置に衝撃吸収部材を的確に停止させることができる。
これにより、バンパビームや衝撃吸収部材によるラジエータの冷却性能の低下を抑制しつつ、前突や歩行者衝突時における衝撃吸収性能の低下を防止することができる。
また、開口部は、内縁に前後方向に延びる壁部を有しているので、バンパビームの剛性の低下を防止することができる。
本発明における車両のバンパユニットが配設された車両の前端部の斜視図である。 図1中のI-I断面の断面図である。 クッション部材と接続するワイヤ装置の配設状態を示すバンパユニットの正面図である。 クッション部材と接続するワイヤ装置の配設状態を示すバンパユニットの上面図である。 歩行者がバンパフェイシアの中央部分に衝突したときのワイヤ装置の作動状態を示すバンパユニットの上面図である。 歩行者がバンパフェイシアの中央部分に衝突したときの加速度センサが検出する加速度を示すグラフである。 歩行者がバンパフェイシアの左側に衝突したときのワイヤ装置の作動状態を示すバンパユニットの上面図である。 歩行者がバンパフェイシアの左側に衝突したときの加速度センサが検出する加速度を示すグラフである。 歩行者がバンパフェイシアの右側に衝突したときのワイヤ装置及びストッパユニットの作動状態を示すバンパユニットの上面図である。 歩行者がバンパフェイシアの右側に衝突したときの加速度センサが検出する加速度を示すグラフである。 ECUが実行する、本発明に係る車両のフロントバンパユニットの制御手順を示すフローチャートである。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は本発明における車両1のバンパユニット(フロントバンパユニット)30が配設された車両1の前端部の斜視図である。
同図に示すように、車両1の前端部は、大きくは、左右一対のフロントサイドメンバ10、フロントサイドメンバ10の先端部上部に接合されたラジエータコアサポート20、フロントサイドメンバ10の先端部に取付けられたバンパユニット30及びバンパリーンフォース40を有して構成されている。
なお、ここでは、車体部材であるフロントサイドメンバ10、ラジエータコアサポート20、バンパユニット30及びバンパリーンフォース40についてのみ説明するが、車両1の前端部には、図示しないものの、フロントサイドメンバ10の車両1外側に位置してそれぞれフロントフェンダが配設され、ラジエータコアサポート20及びバンパリーンフォース40の上側に位置してフードが配設されている。
フロントサイドメンバ10は、フロントサイドメンバ部材12、12の各先端にフランジ14が形成されて構成され、ラジエータコアサポート20は、アッパサポート部材22と左右一対のサイドサポート部材24から構成されている。
そして、車両1の前端部は、フロントサイドメンバ部材12、12の先端部上面にサイドサポート部材24が接合されて構成されている。
バンパリーンフォース40は、左右一対のサイドブラケット42、一対の細長部材からなるステー44、バンパリーンフォース部材46から構成されている。詳しくは、バンパリーンフォース40は、バンパリーンフォース部材46の両端がサイドサポート部材24から車両1前方に延びるサイドブラケット42の先端部に接合されるとともに、バンパリーンフォース部材46の中央部近傍とアッパサポート部材22とを連結するように、一対のステー44の先端がバンパリーンフォース部材46に接合され、後端がアッパサポート部材22に接合されて構成されている。
バンパユニット30は、バンパビーム部材(バンパビーム)32、クラッシュ部材36、ガイド部材(衝撃吸収部材移動手段)37、クッション部材(衝撃吸収部材)39、バンパフェイシア50、ワイヤ装置(衝撃吸収部材移動手段)60、ストッパユニット(衝撃吸収部材停止手段)66、加速度センサ(衝突検出手段)70L、70Rによって構成されており、図示しないエンジンを冷却するラジエータ21の前方に配設されている。
バンパビーム部材32は、左右両端部に、車両1前方に突出し、潰れることで衝撃を吸収する左右一対のクラッシュ部材36が接合され、このクラッシュ部材36の各後端に上記フランジ14に対応するフランジ38がそれぞれ形成されて構成されている。また、バンパビーム部材32の上下方向及び左右方向で視て中央部分には、ラジエータ21に対応するように左右方向に延びるビーム開口部(開口部)33がバンパビーム部材32を貫通して設けられている。また、ビーム開口部33は、左右方向の長さがバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3となっている。
図2を参照すると、図1中のI-I断面の断面図が示されている。
ビーム開口部33の内縁は、前側の内縁から後方に延びる板材と後側の内縁から前方に延びる板材とを合せ部33aで溶接することで形成される壁部33bによって補強されている。
ガイド部材37は、バンパビーム部材32の車両1前方に臨む面の上側に、バンパビーム部材32の左右方向に延びて設けられた、断面がL字形の部材である。
クッション部材39は、バンパビーム部材32の左端部にビーム開口部33を塞がないように、ガイド部材37に沿ってバンパビーム部材32と摺動可能に設けられた例えば発泡ポリプロピレン製の部材である。即ち、クッション部材39は、後述する歩行者(被衝突体)80と車両1とが前突するとき、歩行者80にかかる衝撃を緩和させることが可能となっている。また、クッション部材39は、左右方向の長さがバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3となっている。
ガイド部材37には、クッション部材39が摺動可能に設けられている。詳しくは、ガイド部材37に対応するようにクッション部材39には被ガイド部材39aが設けられており、被ガイド部材39aは、ガイド部材37と接触する面が硬質樹脂で構成されている。また、ガイド部材37と被ガイド部材39aとの間には隙間が設けられている。これにより、ガイド部材37と被ガイド部材39aとが滑らかに摺動可能になっている。なお、クッション部材39が滑らかに摺動可能であればよく、被ガイド部材39aを設けなくてもよい。
図1に戻り、バンパフェイシア50は、左右端部が図示しないフェンダに取付けられ中央部分が前方に突出し、バンパビーム部材32及びクッション部材39を車両1の前方から覆うよう車両1前部の最前部に位置する樹脂製のカバーである。また、バンパフェイシア50には、前方側のビーム開口部33に対応する位置に、フェイシア開口部50aが設けられている。即ち、フェイシア開口部50aから取り込まれた空気は、ビーム開口部33を介してラジエータに供給されてラジエータを冷却することが可能となっている。
ワイヤ装置60は、牽引モータ(モータ)62、牽引ワイヤ(ワイヤ)64が備えられて構成されている。
図3を参照すると、クッション部材39と接続するワイヤ装置60の配設状態を示すバンパユニット30の正面図が示されている。また、図4を参照すると、図3と同様にクッション部材39と接続するワイヤ装置60の配設状態を示すバンパユニット30の上面図が示されている。以降、図3、図4を用いてワイヤ装置60の配設状態を説明する。説明の便宜上、バンパビーム部材32の左端部からバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3に対応する位置を第1地点、第1地点から更にバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3に対応する位置を第2地点(規定位置)、ガイド部材37の右端に対応する位置を第3地点とする。
バンパビーム部材32の上面の車両1前方を視て右側には、牽引モータ62が設けられている。牽引ワイヤ64は、一端がクッション部材39の上面に取付けられ、一端から左右方向に延び、他端が牽引モータ62の捲回部62aに取付けられている。
即ち、牽引モータ62が作動して捲回部62aが駆動するとき、牽引ワイヤ64の他端側が牽引モータ62によって巻き取られることでクッション部材39は、右方向に牽引される。
ストッパユニット66は、引抜モータ67、引抜ワイヤ68、ピン(係止部材)69、ストッパ37bによって構成されている。引抜モータ67は、バンパビーム部材32の上面の車両1前方を視て右側に設けられている。ピン69は、バンパビーム部材32及びガイド部材37に車両前後方向に貫通して設けられたピン穴37aに挿入されている。また、ピン穴37aは、第2地点に設けられている。このピン69は、ピン穴37aに挿入されてバンパビーム部材32の前方に突出しているとき、バンパビーム部材32の左端部から右端部に向かって摺動するクッション部材39の摺動をクッション部材39に係止することで停止させることができる。ストッパ37bは、第3地点に設けられており、ピン69と同様にクッション部材39の摺動をクッション部材39に係止することで停止させることができる。
引抜ワイヤ68は、一端がピン69の後端部に取付けられ、一端からピン69の後方に位置するパッドアイ68aを介して左右方向に延び、他端が引抜モータ67の捲回部67aに取付けられている。この引抜モータ67が作動して捲回部67aが駆動するとき、引抜ワイヤ68は、他端側が引抜モータ67によって巻き取られ、パッドアイ68aを介してピン69を後方にピン穴37aから引き抜く。
即ち、引抜モータ67が作動しないとき、ピン穴37aにピン69が挿入されたままであるため、クッション部材39は、牽引モータ62が作動して右方向に牽引されると、クッション部材39の右端部が第2地点に位置するまで牽引され、ピン69に係止されることで第2地点を通過することを妨げられて停止する。一方、引抜モータ67が作動するとき、ピン穴37aからピン69が引き抜かれるため、クッション部材39は、牽引モータ62が作動して右方向に牽引されると第2地点でピン69に係止されないので、第2地点を通過することを妨げられることなく、クッション部材39の右端部が第3地点に位置するまで牽引されて停止する。
加速度センサ70Rは、バンパフェイシア50の前方内側の面50bの右側に、加速度センサ70Lは、同じくバンパフェイシア50の前方内側の面50bの左側にそれぞれ設けられおり、加速度センサ70L、70Rそれぞれに加わる加速度を検出するセンサである。
図5を参照すると、歩行者80がバンパフェイシア50の中央に衝突したときのワイヤ装置60の作動状態を示すバンパユニット30の上面図が示されている。また、図6を参照すると、歩行者80がバンパフェイシア50の中央に衝突したときの加速度センサ70L、70Rが検出する加速度がグラフで示されており、加速度センサ70Rが検出する加速度がL1、加速度センサ70Lが検出する加速度がL2として示されている。また、L1及びL2が一定加速度αに達する(T1、T2)までの時間の差の絶対値をΔTとする。
歩行者80がバンパフェイシア50の中央に衝突すると(T0)、加速度センサ70L、70Rは、共に同じ時間に同じだけの加速度を検出する。即ち、L1、L2の各加速度は、同時に一定加速度αに達する(T1、T2)。なお、図6中は、説明の便宜上、波形であるL1、L2をずらしてある。
このとき、後述する制御手順により、クッション部材39は、牽引モータ62が作動して捲回部62aが駆動することで中央方向に牽引され、ピン69に係止して停止する。このとき、ピン69が第2地点に設けられたピン穴37aに挿入されているので、バンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3であるクッション部材39は、バンパビーム部材32の中央部に、第1地点から第2地点に亘って配置される。
図7を参照すると、歩行者80がバンパフェイシア50の左側に衝突したときのワイヤ装置60の作動状態を示すバンパユニット30の上面図が示されている。また、図8を参照すると、歩行者80がバンパフェイシア50の左側に衝突したときの加速度センサ70L、70Rが検出する加速度がグラフで示されており、加速度センサ70Rが検出する加速度がL1、加速度センサ70Lが検出する加速度がL2として示されている。
歩行者80がバンパフェイシア50の左側に衝突すると(T0)、加速度センサ70Lは、T0と同時に加速度が大きくなりL2が一定加速度αに達する(T2)。一方、加速度センサ70Rが歩行者80から離れた位置にあるため、L1はL2より遅れて加速度αに到達する(T1)。このとき、ΔTは所定値より大きい値となる。
また、牽引モータ62は、後述する制御手順により作動しないため、クッション部材39がバンパビーム部材32の左端部に配置されたままである。これにより、クッション部材39は、バンパビーム部材32の左端から第1地点に亘って配置される。
図9を参照すると、歩行者80がバンパフェイシア50の右側に衝突したときの牽引モータ62及びストッパユニット66の作動状態を示すバンパユニット30の上面図が示されている。また、図10を参照すると、歩行者80がバンパフェイシア50の右側に衝突したときの加速度センサ70L、70Rが検出する加速度がグラフで示されており、加速度センサ70Rが検出する加速度がL1、加速度センサ70Lが検出する加速度がL2として示されている。
歩行者80がバンパフェイシア50の左側に衝突すると(T0)、加速度センサ70Lは、T0と同時に加速度が大きくなりL1が一定加速度αに達する(T1)。一方、加速度センサ70Rが歩行者80から離れた位置にあるため、L2はL1より遅れて加速度αに到達する(T2)。このとき、ΔTは所定値より大きい値となる。
このとき、後述する制御手順により、クッション部材39は、牽引モータ62が作動して捲回部62aが駆動することで左右方向右側に向かって牽引される。このように引抜モータ67が作動して捲回部67aが駆動することで、ピン69がピン穴37a引き抜かれる。これにより、クッション部材39は、バンパビーム部材32の右端部の前方に移動し、第2地点から第3地点に亘って配置される。
ECU(制御手段)90は、総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)等を含んで構成されている。また、ECU90は、牽引モータ62、加速度センサ70L、70Rと電気的に接続しており、加速度センサ70が検出する加速度が入力されており、牽引モータ62及び引抜モータ67を作動させることが可能である。
図11を参照すると、ECU90が実行する、本発明に係る車両のフロントバンパユニットの制御手順を示すルーチンがフローチャートで示されおり、以下、同フローチャートに沿い説明する。
ステップS10では、L1が一定加速度αに達したか否かを判別する。加速度センサ70Rが検出する加速度L1が一定加速度α未満であると判別するとき、ステップS12に移行する。
ステップS12では、ステップS10と同様に、L2が一定加速度αに達したか否かを判別する。加速度センサ70Lが検出する加速度L2が一定加速度α未満であると判別するとき、本ルーチンを終了する。
また、ステップS10またはステップS12のいずれか一方、即ち、L1またはL2が一定加速度α以上であると判別するとき、ステップS14に移行する。
即ち、ステップS10、ステップS12では、L1またはL2が一定加速度α以上になるか否かを判別しており、L1及びL2の双方が一定加速度α未満であると判別するとき、本ルーチンを終了し、L1またはL2のいずれか一方が一定加速度α以上になるとステップS14に移行する。
ステップS14では、ΔTが所定値未満か否かを判別する。L1及びL2が一定加速度αに達するまでの時間の差の絶対値であるΔTが所定値未満であると判別するとき、ステップS20に移行して牽引モータ62を作動させて捲回部62aを駆動させ、本ルーチンを終了する。また、ΔTが所定値以上であると判別するとき、ステップS16に移行する。
ステップS16では、T1がT2より大きい値か否か、換言すると、L2がL1より先に一定加速度α以上となったか否かを判別する。L2がL1より先に一定加速度α以上となったと判別するとき、本ルーチンを終了する。また、L1がL2より先に一定加速度α以上となったと判別するとき、ステップS18に移行して引抜モータ67を作動させて捲回部67aを駆動させ、ステップS20に移行する。更に、ステップS20では、牽引モータ62を作動させて捲回部62aを駆動させ、本ルーチンを終了する。
即ち、ステップS10またはステップS12にてL1またはL2のうちのいずれか一方が一定加速度α以上と判別されたあと、ステップS14にてL1またはL2のうち他方が一定加速度αに達するまでの時間が所定値未満であると判別するとき、図5のように歩行者80がバンパフェイシア50の中央に衝突したときと判定することができる。このような判定により、ECU90は、牽引モータ62を作動させて捲回部62aを駆動させ、クッション部材39をクッション部材39の右端部が第2地点に到達するまで牽引してバンパビーム部材32の中央部に配置する。
このようにして、バンパユニット30は、歩行者80がバンパフェイシア50の中央に衝突したときと判定されるとき、クッション部材39が第1地点から第2地点に亘るように配置されるので、歩行者80にかかる衝撃を緩和させることが可能となっている。
また、ステップS14にてL1及びL2が一定加速度αに達するまでの時間の差の絶対値であるΔTが所定値以上であると判別されたあと、ステップS16にてT1がT2以上であると判別される場合、歩行者80がバンパフェイシア50の左端部に衝突したと判定する。このように判定する場合は、衝突前からバンパビーム部材32の左端部から第1地点に亘るように配置されているクッション部材39を移動させる必要がない場合であるため、牽引モータ62を作動させることなく本ルーチンが終了する。
即ち、ステップS16にてT1がT2以上であると判別されると、L1がL2より先に一定加速度αに達したと判定されるので、図7のように歩行者80がバンパフェイシア50の中央に衝突したときと判定することができる。このような判定により、ECU90は、バンパビーム部材32の左端部から第1地点に亘るように衝突前から配置されているクッション部材39を移動させる必要がないので、牽引モータ62を作動させない。
このようにして、バンパユニット30は、歩行者80がバンパフェイシア50の左端側に衝突したと判定されるとき、クッション部材39がバンパビーム部材32の左端から第1地点に亘るように配置されるので、歩行者80にかかる衝撃を緩和させることが可能となっている。
また更に、ステップS16にてL1がL2より先に一定加速度α以上と判別される場合、歩行者80がバンパフェイシア50の右端部に衝突したと判定する。このように判定する場合は、衝突前にバンパフェイシア50の左端部に配置されているクッション部材39を移動させてバンパフェイシア50の右端部に配置させる必要がある。
そこで、引抜モータ67を作動させて捲回部67aを駆動させ、ピン69をピン穴37aから引き抜く(ステップS18)。その後、牽引モータ62を作動させて捲回部62aを駆動させ、クッション部材39をクッション部材39の右端部が第3地点に到達するまで牽引する。即ち、バンパユニット30は、クッション部材39が第2地点から第3地点に亘るように配置されるので、歩行者80にかかる衝撃を緩和させることが可能となっている。
このように、加速度センサ70L、70Rにより各加速度L1、L2を検出することで、歩行者80がバンパフェイシア50に衝突した位置をECU90が判定し、歩行者80が衝突した位置に対応するようにクッション部材39を移動させて及び的確に停止させて配置することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両のフロントバンパユニットでは、車両1の前部に設けられたラジエータ21の前方に配設されるバンパビーム部材32と、バンパビーム部材32の前側に左右方向に移動可能に単数配設され、車両1の衝突によって加わる歩行者80への衝撃を緩和させるクッション部材39と、バンパビーム部材32及びクッション部材39を車両1の前方から覆うバンパフェイシア50と、クッション部材39を移動させるワイヤ装置60と、ワイヤ装置60によって移動されるクッション部材39を停止させる衝撃吸収部材停止手段と、バンパフェイシア50への歩行者80の衝突を検出する加速度センサ70と、加速度センサ70からの情報に基づきワイヤ装置60を制御可能なECU90と、を備えて構成されており、ECU90は、加速度センサ70によってバンパフェイシア50への歩行者80の衝突が検出されると、加速度センサ70からの情報に基づき歩行者80の衝突位置を判定し、衝突位置に応じてワイヤ装置60を作動させてクッション部材39を移動させ、ストッパユニット66によって衝突位置に対応する位置にクッション部材39を停止させる。
従って、加速度センサ70Rからの情報に基づき歩行者80の衝突位置を判定し、該衝突位置に応じて該衝突位置に対応する位置にワイヤ装置60を作動させてクッション部材39を移動させるので、例えば通常はクッション部材39を任意の場所に配置し、必要に応じてバンパフェイシア50の歩行者80が衝突した位置と対応する位置にクッション部材39を移動して配置することができる。特に、ストッパユニット66が設けられることで、クッション部材39が単数であっても、バンパフェイシア50の歩行者80が衝突した位置と対応する位置にクッション部材39を的確に停止させることができる。
そして、加速度センサ70は、バンパフェイシア50の左右端部にそれぞれ設けられた加速度センサ70L、70Rであり、ECU90は、加速度センサ70L、70Rからの情報に基づき、加速度センサ70L、70Rのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度α以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度α以上となる時期との差の絶対値が所定値未満であるとき、衝突位置がバンパフェイシア50の中央であると判定し、ワイヤ装置60を作動させてクッション部材39をバンパフェイシア50の中央に対応する位置に移動させるので、簡単な構成にして歩行者80がバンパフェイシア50の中央に衝突したか否かを判定できる。
さらに、ECU90は、加速度センサ70L、70Rからの情報に基づき、加速度センサ70L、70Rのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度α以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度α以上となる時期との差の絶対値が所定値以上であるとき、加速度センサ70L、70Rのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度α以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度α以上となる時期とを比較して早い方の加速度センサ70L、70Rが設けられた側が衝突位置であると判定し、ワイヤ装置60を作動させてクッション部材39をバンパフェイシア50の衝突位置に対応する位置に移動させるので、簡単な構成にして歩行者80がバンパフェイシア50の左右のどちらに衝突したかを判定できる。
そして、ワイヤ装置60は、一端がクッション部材39に接続され、左右方向に延びて設けられる牽引ワイヤ64と、牽引ワイヤ64の他端に設けられ、該牽引ワイヤ64を巻き取る牽引モータ62とを備えてなる。
従って、牽引ワイヤ64の一端が設けられたクッション部材39は、牽引モータ62が駆動して牽引ワイヤ64の他端側が巻き取られることで他端側に牽引される。これにより、バンパフェイシア50の歩行者80が衝突した位置と対応する位置にクッション部材39を移動させることができる。
そして、バンパビーム部材32に設けられ、クッション部材39を車両1左右方向に誘導するガイド部材37を更に有するようにしたので、クッション部材39を的確に誘導してビーム開口部33の前方に誘導することができる。
そして、クッション部材39は、バンパビーム部材32の左端側または右端側のいずれか一方に設けられており、ECU90は、衝突位置に応じてワイヤ装置60を作動させてクッション部材39を該クッション部材39が設けられていない方向に移動させる。
従って、ワイヤ装置60によるクッション部材39の移動方向を該クッション部材39が設けられていない方向のみにすることで、ワイヤ装置60の構成を簡単にすることができる。また、クッション部材39がバンパビーム部材32の左端側または右端側のいずれか一方に設けられることで、例えば統計上歩行者80の衝突頻度が高い側の端部にクッション部材39を設け、ワイヤ装置60が作動する可能性を低くして衝突後のバンパユニット30の交換等の作業を簡易化することができる。
そして、ストッパユニット66は、バンパビーム部材32の第2地点から前方に突出可能に設けられ、突出した状態のときにクッション部材39の移動する方向側の端部に係止してクッション部材39の移動を第2地点にて停止させるピン69を有しており、ECU90は、ピン69がバンパビーム部材32の前部から突出した状態にすることでクッション部材39が第2地点を通過することを妨げ、ピン69をバンパビーム部材32の前部から突出しない状態にすることでクッション部材39が第2地点を通過することを妨げない。
従って、ECU90は、ストッパユニット66の有する突出可能に設けられたピン69をバンパビーム部材32から前方に突出した状態するか否かによってクッション部材39を第2地点に停止させ、またはクッション部材39を第2地点よりさらに移動させることで、ピン69及び引抜モータ67を簡単な構成にし、且つ、的確にクッション部材39を停止させることができる。
そして、バンパビーム部材32の中央に、外気をラジエータ21に供給するビーム開口部33を有し、クッション部材39は、左右方向の長さがバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3であり、第2地点は、バンパビーム部材32のクッション部材39が設けられている左端部からバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3に対応する位置である。
従って、バンパビーム部材32の中央にビーム開口部33を設け、左右方向の長さがバンパビーム部材32の長さの1/3であるクッション部材39をバンパビーム部材32の左端部に配置することで、バンパビーム部材32の左端部の前方で歩行者80が車両1と衝突するとき、ワイヤ装置60を作動させないことで歩行者80を保護することができる。また、バンパビーム部材32の中央の前方で歩行者80が車両1と衝突するとき、ワイヤ装置60を作動させることでクッション部材39を移動させ、且つ、ピン69によって第2地点にクッション部材39を停止させてビーム開口部33を覆うようにして歩行者80を保護することができる。また更に、バンパビーム部材32の右端部の前方で歩行者80が車両1と衝突するとき、第2地点に設けられたピン69がバンパビーム部材32から突出しない状態にし、かつ、ワイヤ装置60を作動させることで、クッション部材39をバンパビーム部材32のクッション部材39が設けられた側とは反対側の端部に移動させて歩行者80を保護することができる。
即ち、クッション部材39の左右方向の長さがバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3であり、第2地点が右端部からバンパビーム部材32の左右方向の長さの1/3に対応する位置であることにより、バンパビーム部材32の左端側、中央、及び右端側を的確に保護することができる。
そして、ビーム開口部33は、内縁に前後方向に延びる壁部33bを有している。
従って、バンパビーム部材32にビーム開口部33を設けたことによるバンパビーム部材32の強度の低下を壁部33bによって補うことで、バンパビーム部材32にビーム開口部33を設けてラジエータ21に外気を取り込むことを可能にしつつ、バンパビーム部材32のビーム開口部33の強度の低下を抑制することができる。
以上で本発明に係る車両のフロントバンパユニットの説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施形態では、壁部33bを前側の内縁から後方に延びる板材と後側の内縁から前方に延びる板材とを合せ部33aで溶接することで形成されるようにしたが、別部材として作成した壁部材をビーム開口部33の内縁に溶接するようにしてもよい。
また、本実施形態では、バンパフェイシア50にフェイシア開口部50aを設けるようにしたが、ビーム開口部33を空気が通過すればよく、フェイシア開口部50aを設けなくてもよい。
また、本実施形態では、牽引モータ62を作動させることで捲回部62aを駆動して牽引ワイヤ64を巻き取るようにしているが、牽引モータ62に代わり火薬作動装置を設け、火薬の爆発によって捲回部62aを駆動させて牽引ワイヤ64を巻き取るようにしてもよい。
更に、本実施形態では、牽引ワイヤ64によってクッション部材39を牽引するようにしているが、チェーンを用いるようにしてもよく、ワイヤでなくてもよい。
また、本実施形態では、牽引モータ62をバンパビーム部材32に設けるようにしているが、バンパフェイシア50に設けるようにしてもよく、クッション部材39を牽引することができればよい。
また、本実施形態では、引抜モータ67を作動させることで捲回部67aを駆動して引抜ワイヤ68を巻き取るようにしているが、引抜モータ67に代わり火薬作動装置を設け、火薬の爆発によって捲回部67aを駆動させて引抜ワイヤ68を巻き取るようにしてもよく、アクチュエータによってピン穴37aからピン69を突出するようにまたは突出しないようにしてもよい。
また、本実施形態では、クッション部材39をバンパビーム部材32の左端側に設け、牽引モータ62及びストッパユニット66を右端側に設けるようにしているが、クッション部材39を右端側に設け、牽引モータ62及びストッパユニット66を左端側に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ピン69によってクッション部材39を停止させているが、ピン69でなくてもよい。
1 車両
21 ラジエータ
30 バンパユニット(フロントバンパユニット)
32 バンパビーム部材(バンパビーム)
33 ビーム開口部(開口部)
33b 壁部
37 ガイド部材
39 クッション部材(衝撃吸収部材)
50 バンパフェイシア
60 ワイヤ装置(衝撃吸収部材移動手段)
62 牽引モータ(モータ)
64 牽引ワイヤ(ワイヤ)
66 ストッパユニット(衝撃吸収部材停止手段)
69 ピン(係止部材)
70L、70R 加速度センサ(衝突検出手段)
80 歩行者(被衝突体)
90 ECU(制御手段)

Claims (9)

  1. 車両の前部に設けられたラジエータの前方に配設されるバンパビームと、
    前記バンパビームの前側に左右方向に移動可能に単数配設され、前記車両の衝突によって加わる被衝突体への衝撃を緩和させる衝撃吸収部材と、
    前記バンパビーム及び前記衝撃吸収部材を前記車両の前方から覆うバンパフェイシアと、
    前記衝撃吸収部材を移動させる衝撃吸収部材移動手段と、
    前記衝撃吸収部材移動手段によって移動される前記衝撃吸収部材を停止させる衝撃吸収部材停止手段と、
    前記バンパフェイシアへの前記被衝突体の衝突を検出する衝突検出手段と、
    前記衝突検出手段からの情報に基づき前記衝撃吸収部材移動手段を制御可能な制御手段と、を備えて構成されており、
    前記制御手段は、前記衝突検出手段によって前記バンパフェイシアへの前記被衝突体の衝突が検出されると、該衝突検出手段からの情報に基づき前記被衝突体の衝突位置を判定し、該衝突位置に応じて前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を移動させ、前記衝撃吸収部材停止手段によって該衝突位置に対応する位置に前記衝撃吸収部材を停止させる車両のフロントバンパユニット。
  2. 前記衝突検出手段は、前記バンパフェイシアの左右端部にそれぞれ設けられた加速度センサであり、
    前記制御手段は、前記加速度センサからの情報に基づき、前記加速度センサのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度以上となる時期との差の絶対値が所定値未満であるとき、前記衝突位置が前記バンパフェイシアの中央であると判定し、前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を前記バンパフェイシアの中央に対応する位置に移動させる、請求項1に記載の車両のフロントバンパユニット。
  3. 前記制御手段は、前記加速度センサからの情報に基づき、前記加速度センサのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度以上となる時期との差の絶対値が所定値以上であるとき、前記加速度センサのうちいずれか一方が検出する加速度が一定加速度以上となる時期と他方の検出する加速度が一定加速度以上となる時期とを比較して早い方の前記加速度センサが設けられた側が前記衝突位置であると判定し、前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を前記バンパフェイシアの前記衝突位置に対応する位置に移動させる、請求項2に記載の車両のフロントバンパユニット。
  4. 前記衝撃吸収部材移動手段は、
    一端が前記衝撃吸収部材に接続され、左右方向に延びて設けられるワイヤと、
    前記ワイヤの他端に設けられ、該ワイヤを巻き取るモータと、を備えてなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両のフロントバンパユニット。
  5. 前記バンパビームに設けられ、前記衝撃吸収部材を前記車両左右方向に誘導するガイド部材を更に有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両のフロントバンパユニット。
  6. 前記衝撃吸収部材は、前記バンパビームの左端側または右端側のいずれか一方に設けられており、
    前記制御手段は、前記衝突位置に応じて前記衝撃吸収部材移動手段を作動させて前記衝撃吸収部材を該衝撃吸収部材が設けられていない方向に移動させる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両のフロントバンパユニット。
  7. 前記衝撃吸収部材停止手段は、前記バンパビームの規定位置から前方に突出可能に設けられ、突出した状態のときに前記衝撃吸収部材の移動する方向側の端部に係止して前記衝撃吸収部材の移動を前記規定位置にて停止させる係止部材を有しており、
    前記制御手段は、前記衝撃吸収部材停止手段によって前記係止部材を前記バンパビームの前部から突出した状態にすることで前記衝撃吸収部材が前記規定位置を通過することを妨げ、前記係止部材を前記バンパビームの前部から突出しない状態にすることで前記衝撃吸収部材が前記規定位置を通過することを妨げない、請求項6に記載の車両のフロントバンパユニット。
  8. 前記バンパビームの中央に、外気をラジエータに供給する開口部を有し、
    前記衝撃吸収部材は、左右方向の長さが前記バンパビームの左右方向の長さの1/3であり、
    前記規定位置は、前記バンパビームの前記衝撃吸収部材が設けられている端部とは反対側の端部から前記バンパビームの左右方向の長さの1/3に対応する位置である、請求項7に記載の車両のフロントバンパユニット。
  9. 前記開口部は、内縁に前後方向に延びる壁部を有している、請求項8に記載の車両のフロントバンパユニット。
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