JP2019088718A - 空調シート - Google Patents

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Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
赤池 文敏
Fumitoshi Akaike
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Abstract

【課題】シート側面方向から着座者の身体の表面を通って流れるような風を適切に吹き出せるようにすること。【解決手段】シート表面から風Aを吹き出すための吹出経路を備える空調シート1であって、着座者の肘置きとなるシート前後方向に延びるアームレスト3Bと、アームレスト3Bから上方に離れた離間領域上を後ろ上がり状に斜めに延びる斜延部材4と、斜延部材4とアームレスト3Bとの間に設定されたアームレスト3Bへの肘置きスペースを形成可能な逃がし部(隙間5)と、を有する。斜延部材4が、内部に風Aを流すことのできる中空状の管路4Aと、管路4Aをシート幅方向の内側に開口させて風Aを吹き出せるようにする吹出口4Bと、を有して吹出経路を構成している。【選択図】図2

Description

本発明は、空調シートに関する。詳しくは、シート表面から風を吹き出すための吹出経路を備える空調シートに関する。
従来、いわゆる空調シートとして、シート表面より風を吹き出させて着座者の快適性を向上させる送風機能を備えたものが知られている(特許文献1)。具体的には、シート内部に風を流通させることのできるダクトが設定されており、同ダクトを通って流された風がシート表面に設定された吹出口より吹き出されるようになっている。
国際公開第2011/083579号
上記従来技術では、吹出口が着座面や背凭れ面上の領域にしか設定されておらず、シート側面方向から着座者の身体の表面を通って流れるような風を吹き出すことができない。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シート側面方向から着座者の身体の表面を通って流れるような風を適切に吹き出せるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の空調シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シート表面から風を吹き出すための吹出経路を備える空調シートであって、着座者の肘置きとなるシート前後方向に延びるアームレストと、アームレストから上方に離れた離間領域上を後ろ上がり状に斜めに延びる斜延部材と、斜延部材とアームレストとの間に設定されたアームレストへの肘置きスペースを形成可能な逃がし部と、を有し、斜延部材が、内部に風を流すことのできる中空状の管路と、管路をシート幅方向の内側に開口させて風を吹き出せるようにする吹出口と、を有して吹出経路を構成しているものである。
この第1の発明によれば、内部に風を流すことのできる管路と吹出口とを備える斜延部材をアームレストとの間に逃がし部を介在させて設けることにより、着座者のアームレストに対する肘置きスペースを阻害することなく、シート側面方向から着座者の身体の表面を通って流れるような風を適切に吹き出せるようにすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、斜延部材が、シートバックとシートクッションとの間に両端固定で斜めに架け渡された筋交いフレームとして構成されているものである。
この第2の発明によれば、斜延部材によって空調シートのフレーム強度を適切に高めることができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、斜延部材が、管路内を通して他の管路へと風を送る送風経路ともなっているものである。
この第3の発明によれば、斜延部材を利用して、他の管路への送風経路を合理的に簡素化することができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、斜延部材が、管路内を流れる風を吹出口へ向けてシート幅方向の内側に曲げて排出するように案内するガイド部を更に有するものである。
この第4の発明によれば、管路内を流れる風を、ガイド部によって吹出口から適切にシート幅方向の内側に向きを変えて吹き出すことができる。
第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、斜延部材の管路が外部に露出する露出部となっているものである。
この第5の発明によれば、斜延部材の外部に露出する管路によって、着座者に接触冷感を感じさせられるようにすることができる。したがって、斜延部材の管路を銅やアルミニウム等の熱伝導率の高い材料によって形成することで、より効果的な接触冷感を得られるようにすることができる。
実施例1の空調シートの概略構成を表した正面図である。 図1の側面図である。 図2のIII−III線断面図である。 斜延部材の管路内構造を表した図2のIV−IV線断面図である。 実施例2の空調シートの管路内構造を表した模式図である。 実施例3の空調シートの概略構成を表した側面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 実施例4の空調シートの概略構成を表した正面図である。 図8のIX−IX線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《空調シート1の概略構成について》
始めに、実施例1の空調シート1の構成について、図1〜図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」と示す場合には、空調シート1の左右方向を指すものとする。
本実施例の空調シート1は、図1〜図2に示すように、自動車の後部側座席として構成されている。上記空調シート1は、着座者の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成とされている。上述したシートバック2は、そのシート幅方向の両側部に、前方側に向かって張出状に延びる張出部2Aを備えた構成とされている。また、上述したシートクッション3も、そのシート幅方向の両側部に、上方側に向かって立壁状に延びる立壁部3Aを備えた構成とされている。
上述したシートクッション3の両側部に形成された各立壁部3Aは、それぞれ、着座者の腰部辺りの高さ位置まで延びる形状とされている。それにより、各立壁部3Aは、それらの天板面が、着座者の肘置きとしての使用に適したアームレスト3Bとして機能することができる構成とされている。また、上述したシートバック2の両側部に形成された各張出部2Aは、着座者の肩口や頭部の位置する高さ位置からは前方側に大きく張り出すが、着座者の肘の位置する高さ位置からは前方側に小さくしか張り出さない形に形成されている。
上記構成により、各張出部2Aは、着座者の頭部や肩口を両外側から広く包み込める形に張り出しながらも、着座者が各側の肘を上述した各側のアームレスト3B上に載せるために外側に張り出させる動きを阻害しないようになっている。更に、上述したシートバック2の各側の張出部2Aの高さ方向の中間部位とシートクッション3の各側の立壁部3Aの前端部位との間には、それぞれ、アルミニウム製の断面四角状の角パイプ材から成る斜延部材4が一体的に架橋されている。
これら斜延部材4は、図2に示すように、上述した各張出部2Aの前方側に張り出した先の縁部位と、各立壁部3Aの上方側に張り出した先の縁部位との間を後下側に凹む凹湾曲状の形で滑らかに繋ぐように架橋されている。そして、各斜延部材4は、それらの各張出部2Aと繋がれる後上側の端部が各張出部2A内に設けられた図示しない骨格にボルト締結されて固定され、各立壁部3Aと繋がれる前下側の端部が各立壁部3A内に設けられた図示しない骨格にボルト締結されて固定されている。
上記取り付けにより、各斜延部材4が、シートバック2の各側部とシートクッション3の各側部との間にそれぞれ両端固定で筋交い状に斜めに架け渡された状態として、空調シート1のフレーム強度を適切に高めるように機能するようになっている。また、各斜延部材4は、それらの角パイプの管路4Aが、各張出部2A内に設けられた図示しない上流側の管路4Aと各立壁部3A内に設けられた図示しない下流側の管路4Aとにそれぞれ連通する形に流路接続された状態とされている。それにより、各斜延部材4は、シートクッション3の下部に設けられた空調装置Cから上述した各立壁部3A内に設けられた不図示の上流側の管路4Aへと吹き流された風Aを、それらの管路4Aを通して上述した各張出部2A内に設けられた不図示の下流側の管路4Aへと送り出すことができるようになっている。
上述した各斜延部材4は、上記のようにシートバック2側の各張出部2Aとシートクッション3側の各立壁部3Aとの間に斜めに架け渡されていることで、各立壁部3Aの天板面である各アームレスト3Bとの間に着座者が肘を内側から入れて各アームレスト3B上に載せることのできる肘置きスペースとしての側面視略三角形状の隙間5を形成した状態に設けられている。上記隙間5により、着座者が肘をアームレスト3B上に載せたり安楽に広げたりするために外側に張り出させても、肘の動きが邪魔されないようになっている。ここで、上記各隙間5がそれぞれ本発明の「逃がし部」に相当する。
上述した各斜延部材4は、それらの管路4Aが外部に剥き出しとなる形に露出して設けられており、それらのアルミニウム材から成る熱伝導率の高い材料特性によって、着座者に接触温冷感を感じさせることができるようになっている。詳しくは、各斜延部材4は、それらの管路4A内を流れる風Aの温度に応じて、それらの管路4Aが熱伝導により温められたり冷やされたりして、それに伴う接触温冷感を着座者に感じさせることができるようになっている。
また、図3に示すように、上述した各斜延部材4の管路4Aのシート幅方向の内側に面を向ける管壁部分には、それらの管内を流れる風Aを外部へと吹き出せるようにする吹出口4Bが複数貫通して形成されている。これら吹出口4Bは、図4に示すように、上述した各斜延部材4の管路4Aの延びる長さ方向の複数箇所に貫通して形成されている。また、上述した各管路4Aの各吹出口4Bが形成された箇所の下流側の管壁部分には、それぞれ、各吹出口4Bの下流側の周壁を管内側へ向かって上流側に斜めに立ち上げるように突出する固定ひれ4Cが形成されている。ここで、各固定ひれ4Cがそれぞれ本発明の「ガイド部」に相当する。
これら固定ひれ4Cは、各管路4A内を上流側から下流側へと流れる風Aの一部をそれらの上流側面に当てさせることで、これらに当てられた風Aを各吹出口4Bからシート幅方向の内側へ向けて吹き出せるように曲げるガイド部として機能するものとなっている。これら固定ひれ4Cにより、各吹出口4Bが各管路4A内を流れる風Aの流通方向とは交差する方向に開口した形状となっていても、各管路4A内を流れる風Aを各吹出口4Bの開口方向に曲げて、各吹出口4Bからシート幅方向の内側に向けてより真っ直ぐに風Aを流すことができるようになっている。
したがって、図3に示すように、上述した各吹出口4Bから吹き出された風Aを、各アームレスト3B上に肘を載せた着座者の上腕部や胸部の表面に沿ってシート幅方向の外側から内側に向けて快適に当てることができる。詳しくは、上述した各吹出口4Bがシートバック2側の各張出部2Aとシートクッション3側の各立壁部3Aとの間に斜めに架け渡された各斜延部材4の管路4Aからシート幅方向の内側に向けて風Aを吹き出すようになっていることから、着座者が各アームレスト3B上に肘を載せた姿勢となっているか否かに拘わらず、各吹出口4Bから吹き出された風Aを着座者の上腕部や胸部の表面に沿ってシート幅方向の外側から内側に向けて快適に当てることができるようになっている。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例の空調シート1は次のような構成とされている。すなわち、シート表面から風(A)を吹き出すための吹出経路を備える空調シート(1)であって、着座者の肘置きとなるシート前後方向に延びるアームレスト(3B)と、アームレスト(3B)から上方に離れた離間領域上を後ろ上がり状に斜めに延びる斜延部材(4)と、斜延部材(4)とアームレスト(3B)との間に設定されたアームレスト(3B)への肘置きスペースを形成可能な逃がし部(5)と、を有する。斜延部材(4)が、内部に風(A)を流すことのできる中空状の管路(4A)と、管路(4A)をシート幅方向の内側に開口させて風(A)を吹き出せるようにする吹出口(4B)と、を有して吹出経路を構成している。
このように、内部に風(A)を流すことのできる管路(4A)と吹出口(4B)とを備える斜延部材(4)をアームレスト(3B)との間に逃がし部(5)を介在させて設けることにより、着座者のアームレスト(3B)に対する肘置きスペースを阻害することなく、シート側面方向から着座者の身体の表面を通って流れるような風(A)を適切に吹き出せるようにすることができる。
また、斜延部材(4)が、シートバック(2)とシートクッション(3)との間に両端固定で斜めに架け渡された筋交いフレームとして構成されている。このような構成とされていることにより、斜延部材(4)によって空調シート(1)のフレーム強度を適切に高めることができる。
また、斜延部材(4)が、管路(4A)内を通して他の管路へと風(A)を送る送風経路ともなっている。このような構成とされていることにより、斜延部材(4)を利用して、他の管路への送風経路を合理的に簡素化することができる。
また、斜延部材(4)が、管路(4A)内を流れる風(A)を吹出口(4B)へ向けてシート幅方向の内側に曲げて排出するように案内するガイド部(4C)を更に有する。このような構成とされていることにより、管路(4A)内を流れる風(A)を、ガイド部(4C)によって吹出口(4B)から適切にシート幅方向の内側に向きを変えて吹き出すことができる。
また、斜延部材(4)の管路(4A)が外部に露出する露出部となっている。このような構成とされていることにより、斜延部材(4)の外部に露出する管路(4A)によって、着座者に接触冷感を感じさせられるようにすることができる。
《空調シート1の概略構成について》
続いて、実施例2の空調シート1の構成について、図5を用いて説明する。本実施例では、各斜延部材4の管路4Mが、アルミニウム製の丸パイプ材によって構成されている。そして、各管路4M内には、各管路4M内の風Aを複数の吹出口4Nからシート幅方向の内側に曲げて吹き出せるようにガイドする構造として、上流側から流される風Aを下流側に向けて螺旋状に曲げて流すことのできる複数の固定フィン4Lが取り付けられている。ここで、各固定フィン4Lがそれぞれ本発明の「ガイド部」に相当する。
これら固定フィン4Lは、各管路4M内を上流側から下流側に向かってストレート状に流れる風Aの向きを、各吹出口4Nより上流側の域で螺旋状に流れる向きに変換し、螺旋状の流れに変換した風Aをその横方向成分によって各吹出口4Nからシート幅方向の内側に向かってより真っ直ぐ流せるように導くよう機能するようになっている。なお、上記以外の構成については、実施例1で示した構成と同じとなっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
《まとめ》
以上をまとめると、本実施例の空調シート1は次のような構成とされている。すなわち、シート表面から風(A)を吹き出すための吹出経路を備える空調シート(1)であって、着座者の肘置きとなるシート前後方向に延びるアームレスト(3B)と、アームレスト(3B)から上方に離れた離間領域上を後ろ上がり状に斜めに延びる斜延部材(4)と、斜延部材(4)とアームレスト(3B)との間に設定されたアームレスト(3B)への肘置きスペースを形成可能な逃がし部(5)と、を有する。斜延部材(4)が、内部に風(A)を流すことのできる中空状の管路(4M)と、管路(4M)をシート幅方向の内側に開口させて風(A)を吹き出せるようにする吹出口(4N)と、を有して吹出経路を構成している。
このように、内部に風(A)を流すことのできる管路(4M)と吹出口(4N)とを備える斜延部材(4)をアームレスト(3B)との間に逃がし部(5)を介在させて設けることにより、着座者のアームレスト(3B)に対する肘置きスペースを阻害することなく、シート側面方向から着座者の身体の表面を通って流れるような風(A)を適切に吹き出せるようにすることができる。
また、斜延部材(4)が、管路(4M)内を通して他の管路へと風(A)を送る送風経路ともなっている。このような構成とされていることにより、斜延部材(4)を利用して、他の管路への送風経路を合理的に簡素化することができる。
また、斜延部材(4)が、管路(4M)内を流れる風(A)を吹出口(4N)へ向けてシート幅方向の内側に曲げて排出するように案内するガイド部(4L)を更に有する。このような構成とされていることにより、管路(4M)内を流れる風(A)を、ガイド部(4L)によって吹出口(4N)から適切にシート幅方向の内側に向きを変えて吹き出すことができる。
また、斜延部材(4)の管路(4M)が外部に露出する露出部となっている。このような構成とされていることにより、斜延部材(4)の外部に露出する管路(4M)によって、着座者に接触冷感を感じさせられるようにすることができる。
《空調シート1の概略構成について》
続いて、実施例3の空調シート1の構成について、図6〜図7を用いて説明する。本実施例では、空調シート1に対して、更に、各側のアームレスト3Bへの肘置きスペースとなる隙間5(本発明の「逃がし部」に相当する。)の周囲部を構成する斜延部材4と立壁部3Aと張出部2Aとの間に、各側の隙間5をシート幅方向の外側から被覆する樹脂製板状の被覆カバー5Aが取り付けられている。上記被覆カバー5Aは、図7に示すように、シート幅方向の外側に凸湾曲状に膨らんだ曲板形状に形成されており、各側の隙間5をシート幅方向の外側から見栄え良く被覆しつつ、着座者が各側の肘を肘置きスペースとなる隙間5内に入り込ませる動きを邪魔しない構成とされている。なお、上記以外の構成については、実施例1で示した構成と同じとなっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
《空調シート1の概略構成について》
続いて、実施例4の空調シート1の構成について、図8〜図9を用いて説明する。本実施例では、空調シート1に対して、更に、各側のアームレスト3Bへの肘置きスペースとなる隙間5(本発明の「逃がし部」に相当する。)の周囲部を構成する斜延部材4と立壁部3Aと張出部2Aとの間に、各側の隙間5をシート幅方向の外側から被覆する面状の被覆カバー5Bが取り付けられている。上記被覆カバー5Bは、図7に示すように、伸張性に富む弾性面材により構成されており、着座者が各側の肘を肘置きスペースとなる隙間5内に入り込ませる前の常時は、各側の隙間5を平面状に張設された面形状によりシート幅方向の外側から見栄え良く被覆した状態として保持するが、着座者が各側の肘を肘置きスペースとなる隙間5内に入り込ませる動きにより弾性的に外側に押し撓まされて着座者が肘を置く動作を邪魔しない構成とされている。なお、上記以外の構成については、実施例1で示した構成と同じとなっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
以上、本発明の実施形態を4つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の空調シートは、家具等の乗物以外に供されるシートの他、自動車や鉄道等の車両又は航空機、船舶等を含む様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、斜延部材とアームレストとの間に設定されるアームレストへの肘置きスペースを形成するための逃がし部は、斜延部材とアームレストとの間に開口状の隙間を形成したり上記の隙間に外側から各種カバーによって被覆したりする構成以外にも、斜延部材とアームレストとの間に立壁が設定される構成において、同立壁をアームレストへの肘置きスペースを形成可能に凹ませた凹部として形成されたものであってもよい。
また、斜延部材は、シートバックの側部から前側へ延び出すタイプのアームレストから上方に離れた離間領域上を後ろ上がり状に斜めに延びるように設けられる構成であってもよい。また、斜延部材は、シートバックとシートクッションとの間に両端固定で架け渡し状に設けられる構成の他、どちらか一方から片持ち状に支持された状態として張り出すように設けられる構成であってもよい。上記斜延部材は、必ずしもシートバックとシートクッションとの間に両端固定で斜めに架け渡される筋交いフレームとして構成されるものでなくてもよく、単に、アームレストから上方に離れた離間領域上を後ろ上がり状に斜めに延びるように設けられて、その位置からシート幅方向の内側に向けて風を吹き出す用途として設けられるものであってもよい。
また、上記斜延部材の外部に露出する管路は、銅やアルミニウム等の熱伝導率の高い材料から成るものを用いることで着座者に接触温冷感を感じさせやすくすることができるが、樹脂やゴムその他の金属材料から成るものであっても構わない。また、上記斜延部材の管路の断面形状は特定の形に限定されず、様々な断面形状から成るものを適用することができる。
1 空調シート
2 シートバック
2A 張出部
3 シートクッション
3A 立壁部
3B アームレスト
4 斜延部材
4A 管路
4B 吹出口
4C 固定ひれ(ガイド部)
4M 管路
4N 吹出口
4L 固定フィン(ガイド部)
5 隙間(逃がし部)
5A 被覆カバー
5B 被覆カバー
C 空調装置
A 風

Claims (5)

  1. シート表面から風を吹き出すための吹出経路を備える空調シートであって、
    着座者の肘置きとなるシート前後方向に延びるアームレストと、
    該アームレストから上方に離れた離間領域上を後ろ上がり状に斜めに延びる斜延部材と、
    該斜延部材と前記アームレストとの間に設定された前記アームレストへの肘置きスペースを形成可能な逃がし部と、を有し、
    前記斜延部材が、内部に風を流すことのできる中空状の管路と、該管路をシート幅方向の内側に開口させて風を吹き出せるようにする吹出口と、を有して前記吹出経路を構成している空調シート。
  2. 請求項1に記載の空調シートであって、
    前記斜延部材が、シートバックとシートクッションとの間に両端固定で斜めに架け渡された筋交いフレームとして構成されている空調シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の空調シートであって、
    前記斜延部材が、前記管路内を通して他の管路へと風を送る送風経路ともなっている空調シート。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の空調シートであって、
    前記斜延部材が、前記管路内を流れる風を前記吹出口へ向けてシート幅方向の内側に曲げて排出するように案内するガイド部を更に有する空調シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の空調シートであって、
    前記斜延部材の前記管路が外部に露出する露出部となっている空調シート。
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