JP2019088583A - 遊技機 - Google Patents

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【課題】状況に応じて適切な演出を実行することにより遊技興趣の向上を図る遊技機を提供する。【解決手段】演出制御手段は、MB3乃至MB6に係る特別遊技状態の滞在中に上限遊技に到達した場合の少なくとも一部において、該特別遊技状態の終了以後に結果表示を表示させ(図20(b)参照)、MB1又はMB2に係る特別遊技状態の滞在中に上限遊技に到達した場合の少なくとも一部において、該上限遊技の到達以後であって且つ該特別遊技状態の終了前に結果表示を表示させる(図20(a)参照)ことを特徴とする。【選択図】図20

Description

本発明は、遊技機に関し、特に回胴式遊技機に関する。
回胴式遊技機に代表される遊技機において、遊技メダル等の遊技媒体の獲得を補助する演出が発生する期間(いわゆるアシストタイム(AT状態))が設定されるものがある。
この種の遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
特許文献1には、演出状態をAT状態やAT準備状態に設定可能な有利区間と称する遊技区間が設けられている遊技機が開示されている。
当該遊技機は、有利区間にわたってインクリメント更新されていくクリアカウンタを有しており、クリアカウンタがしきい値に達したことに基づいて有利区間を終了させ、その終了後に初期化処理を行って通常区間に移行させる。
特開2017−169968号公報
特許文献1に開示されている遊技機は、有利区間と通常区間とを遷移させて遊技者にとっての有利度合いを変化させる以外に、リプレイの当選確率が異なる複数通りの状態(いわゆるリプレイタイム(RT状態))を遷移させたり、役物又は役物連続作動装置が作動している状態(いわゆるボーナス状態)に遷移させたりすることによって遊技者にとっての有利度合いを変化させることができる。
このように様々な状態遷移が行われる遊技機においては、遊技者に有利度合いを示唆又は報知する演出を行う際には、その時点で滞在している種々の状態を鑑みて適切に演出態様を選択しないと、十分な演出効果を得られず遊技興趣の向上を図ることができないばかりか、場合によっては遊技興趣を低下させることも懸念される。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、状況に応じて適切な演出を実行することにより遊技興趣の向上を図る遊技機を提供するものである。
本発明によれば、遊技を開始する場合に、複数種類の役から当選役を導出する内部抽選手段と、遊技が開始されると回動する複数のリールと、回動している前記リールを停止させる契機となる停止操作を受け付ける停止操作受付手段と、遊技の結果が有利となる停止操作の態様を遊技者に指示する指示報知を行う報知手段と、前記指示報知が行われない通常モードと、前記指示報知が行われうる有利モードと、を少なくとも含む複数種類の遊技モードを制御する遊技モード管理手段と、役物又は役物連続作動装置が作動している特別遊技状態と、前記内部抽選手段によって前記特別遊技状態に対応する特別役が導出されうる通常遊技状態と、を少なくとも含む複数種類の遊技状態を制御する遊技状態管理手段と、前記有利モードの終了以後に該有利モードに関する結果表示を所定の表示領域に表示させる演出制御手段と、を備え、前記有利モードの終了条件には、前記有利モードの開始以後に得られた遊技結果に依存して変化しうる第一条件と、前記有利モードの開始以後に得られた遊技結果に係わらず不変な第二条件と、が含まれ、前記演出制御手段は、第一の特別遊技状態の滞在中に前記第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第一の特別遊技状態の終了以後に前記結果表示を表示させ、第二の特別遊技状態の滞在中に前記第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第二条件の成立以後であって且つ該第二の特別遊技状態の終了前に前記結果表示を表示させる遊技機が提供される。
本発明によれば、状況に応じて適切な演出を実行することにより遊技興趣の向上を図る遊技機が提供される。
遊技機の正面図である。 図1において破線で囲って示す手元領域IIの斜視図である。 前面扉の裏面を示す図である。 前面扉を除いた遊技機を示す図である。 リールに施されている図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 リールに施されている図柄の種類を示す図である。 遊技機の電気構成を示す図である。 遊技機の機能ブロック図である。 役の種類、各役に対応する図柄組合せ、および各役の払出を示す図である。 遊技機における遊技状態およびリプレイタイムの遷移図である。 遊技機における遊技モードの遷移図である。 図12(a)は、遊技モードごとの有利モード表示LED25hの態様を示す図であり、図12(b)は、指示表示LED25dおよび演出表示装置63のそれぞれにおける正解の押し順を特定可能な演出の態様を示す図である。 メイン基板におけるメインフローのフローチャートである。 メイン基板におけるメインフローのフローチャートである。 メイン基板におけるメインフローのフローチャートである。 通常ATパートにおける演出態様の具体例を示す図である。 チャンスパートにおける演出態様の具体例を示す図である。 終了待機パートにおける演出態様の具体例を示す図である。 エンディングパートにおける演出態様の具体例を示す図である。 図20(a)は、本実施形態におけるエンディング演出中にMB1又はMB2が作動した場合における結果表示のタイミングと連チャン許容期間の長さを示し、図20(b)は、本実施形態におけるエンディング演出中にMB3〜MB6が作動した場合における結果表示のタイミングと連チャン許容期間の長さを示す模式図である。 有利モードに係る終了条件の成立タイミング近傍区間を便宜的に分けた模式図である。 有利モードの上限遊技の到達近傍区間を便宜的に分けた模式図である。 図23(a)は、変形例におけるエンディング演出中にMB1又はMB2が作動した場合における結果表示のタイミングと連チャン許容期間の長さを示し、図23(b)は、変形例におけるエンディング演出中にMB3〜MB6が作動した場合における結果表示のタイミングと連チャン許容期間の長さを示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1で示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、遊技媒体(以下、単に「メダル」と称する)の獲得量に関して有利であることを指す。
<本発明の特徴>
先ず、本発明の特徴について、図1、図7、図8、図9、図11、図12(b)、図18(c)、図20を用いて説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。
図7は、遊技機10の電気構成を示す図である。
図8は、遊技機10の機能ブロック図である。
図9は、役の種類、各役に対応する図柄組合せ、および各役の払出を示す図である。
図11は、遊技機10における遊技モードの遷移図である。
図12(b)は、指示表示LED25dおよび演出表示装置63のそれぞれにおける正解の押し順を特定可能な演出の態様を示す図である。
図18(c)は、結果表示の具体例を示す図である。
図20(a)は、本実施形態におけるエンディング演出中にMB1又はMB2が作動した場合における連チャン許容期間の長さを示し、図20(b)は、本実施形態におけるエンディング演出中にMB3〜MB6が作動した場合における連チャン許容期間の長さを示す模式図である。
遊技機10は、いわゆる回胴式遊技機であって、後述の内部抽選手段と、複数のリールと、停止操作受付手段と、報知手段と、遊技モード管理手段と、遊技状態管理手段と、演出制御手段と、を備える。
内部抽選手段は、遊技を開始する場合に、複数種類の役から当選役を導出する。本実施形態における内部抽選手段は、例えば、内部抽選部111によって実現される。
ここで「役」とは、小役、リプレイ役及び特別役のいずれかであり、具体的には図9に列挙される役が該当する。
ここで「当選役」とは、内部抽選手段によって導出された役であり、一回の処理によって一つの当選役(単独当選)又は二つの当選役(重複当選)が導出されうる。
複数のリールは、遊技が開始されると回動する。本実施形態における複数のリールは、例えば、リール65(リール65L、リール65C、リール65R)によって実現される。
停止操作受付手段は、回動しているリールを停止させる契機となる停止操作を受け付ける。本実施形態における停止操作受付手段は、ストップボタン27及びストップボタンセンサ43aによって実現される。
報知手段は、遊技の結果が有利となる停止操作の態様を遊技者に指示する指示報知を行う。本実施形態における報知手段は、指示表示LED25dや演出表示装置63によって実現される。
ここで「遊技の結果が有利となる」とは、メダルの獲得量が増大することに限られず、例えば、不利な役(いわゆる転落リプレイ等)の入賞を回避することも含まれる。
遊技モード管理手段は、指示報知が行われない通常モード(規格上の通常区間)と、指示報知が行われうる有利モード(規格上の有利区間)と、を少なくとも含む複数種類の遊技モードを制御する。
本実施形態における遊技モード管理手段は、例えば、遊技モード管理部124によって実現され、「通常モード」は図11に図示する通常モードが該当し、「有利モード」は図11に図示する高確モードやATモードが該当する。
なお、遊技モード管理手段によって制御可能な遊技モードには、上記の通常モードと有利モードの他に待機モード(規格上の待機区間)が含まれてもよい。
遊技状態管理手段は、役物又は役物連続作動装置が作動している特別遊技状態と、内部抽選手段によって特別遊技状態に対応する特別役が導出されうる通常遊技状態と、を少なくとも含む複数種類の遊技状態を制御する。本実施形態における遊技状態管理手段は、例えば、遊技状態管理部122によって実現される。
なお、遊技状態制御手段によって制御可能な遊技状態には、上記の通常遊技状態と特別遊技状態の他に内当遊技状態が含まれてもよい。
演出制御手段は、有利モードの終了以後に該有利モードに関する結果表示を所定の表示領域に表示させる。本実施形態における演出制御手段は、例えば、演出制御部222によって実現される。
ここで「有利モードに関する結果表示」とは、その有利モードの終了以後に表示されるものであって、その有利モードに関する情報(例えば、遊技回数や獲得メダル数等)を含むものである。本実施形態では、「有利モードに関する結果表示」の具体例が、図18(c)に示される。
有利モードの終了条件には、少なくとも以下の第一条件と第二条件とが含まれる。
(イ)有利モードの開始以後に得られた遊技結果に依存して変化しうる第一条件
(ロ)有利モードの開始以後に得られた遊技結果に係わらず不変な第二条件
ここで「遊技結果」とは、遊技者が視認可能なもの(例えば、有効ラインに停止した図柄の組み合わせや指示表示LED25dの表示態様等)に限られず、内部状態に関するもの(例えば、遊技モード、遊技状態、及びリプレイタイムの種別並びに内部中の役等)も含まれる。
ここで「第一条件」とは、例えば有利モード中に与えられたATモードのゲーム数、セット数、又はナビ回数が消化されること(零になること)等が該当する。
ここで「第二条件」とは、例えば有利モードの開始以後に行われた遊技回数が上限遊技(1500回等)に到達したこと、又は、有利モードの開始以後に獲得したメダル枚数が所定の上限獲得枚数(3000枚等)に到達したこと等が該当する。
演出制御手段は、第一の特別遊技状態の滞在中に第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第一の特別遊技状態の終了以後に結果表示を表示させ(図20(b)参照)、第二の特別遊技状態の滞在中に第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第二条件の成立以後であって且つ該第二の特別遊技状態の終了前に結果表示を表示させる(図20(a)参照)ことを特徴とする。
換言すれば、その期間内に第二条件が成立する状況において特別遊技状態に移行した場合、その種別によって有利モードに関する結果表示の表示タイミングが変化することを特徴とする。これにより、第二条件の成立付近における演出制御の多様化を図ることができるので、従来にない演出効果を得ることができる。
本実施形態において「第一の特別遊技状態の滞在中に第二条件が成立した場合」とは、具体的には、MB3〜MB6のいずれかの作動期間内に、有利モードの開始以後に行われた遊技回数が所定の上限遊技に到達した場合である。また、本実施形態において「第二の特別遊技状態の滞在中に第二条件が成立した場合」とは、具体的には、MB1又はMB2のいずれかの作動期間内に、有利モードの開始以後に行われた遊技回数が所定の上限遊技に到達した場合である。
上述の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造>
まず、図1から図6を用いて、遊技機10の構造について説明する。なお、図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1において破線で囲って示す手元領域IIの斜視図であり、図3は、前面扉20の裏面を示す図であり、図4は、前面扉20を除いた遊技機10の正面を示す図であり、図5は、リール65に施されている図柄の配列を平面的に展開して示す図であり、図6は、リール65に施されている図柄の種類を示す図である。
遊技機10は、前面を開口した直方体状の外枠90と、外枠90の左縁側に対して回動開閉可能に軸支された前面扉20と遊技機本体部60と、を備えている。より具体的には、外枠90の左縁側には三つのヒンジ部96(96a、96b、96c)が設けられており、上段ヒンジ部96aと下段ヒンジ部96cによって前面扉20が軸支され、上段ヒンジ部96aと中段ヒンジ部96bによって遊技機本体部60が軸支されている。
前面扉20の前面側には、図1または図2で示すように、上部パネル21と、下部パネル22と、ベットボタン23と、メニュー選択ボタン24と、状態表示LED25と、スタートレバー26と、ストップボタン27と、メダル投入口31と、精算ボタン32と、メダル返却ボタン33と、ドア錠34と、メダル排出口35と、装飾LED36と、下皿37と、スピーカ口38と、が設けられている。
また、前面扉20の裏面側には、図3で示すように、装飾LED基板41と、状態表示LED基板42と、ストップボタン基板43と、スタートレバーセンサ44と、ベットボタン基板45と、メニュー選択ボタン基板46と、メダルセレクタ47と、設定変更装置48と、スピーカ49と、投入メダル通路51と、払出メダル通路52と、返却メダル通路53と、収納メダル通路54が設けられている。
さらに、遊技機10は、図4で示すように、遊技機本体部60と、電源装置91と、ホッパー93と、メダル補助収納庫95を備えている。
また、前面扉20を開扉するためには、ドア錠34にドアキー(図示省略)を差し込んで、前面扉20と外枠90とをロックさせるロック機構(図示省略)を解除する必要があり、前面扉20を開扉すると、図4で示すように、遊技機本体部60の下方に備えられた電源装置91が確認できる。なお、本実施形態では、前面扉20が開扉されているか否かを判定するための開扉センサ(図示省略)が外枠90の右縁側に設けられている。
電源装置91は、遊技機10の各構成要素に対して電力供給するための装置であり、当該装置に備えられた電源スイッチ92の操作によって起動または停止が制御される。よって、遊技に興じるにあたり、前面扉20を開扉した状態で電源スイッチ92を操作して電源装置91を起動する必要がある。なお、本実施形態では、後述するメイン基板100、および後述するサブ基板200のそれぞれは、電源装置91からの電力供給がOFFの状態となっても、電源供給がOFFの状態となる前に保持していた情報を維持する機能を有している。
前面扉20の裏面側に設けられた設定変更装置48は、遊技設定値を変更するための設定変更処理、および既に設定されている遊技設定値を確認するための設定確認処理を行わせるための装置であり、設定キースイッチ48a、設定変更スイッチ48b、設定表示LED48c、および設定キーカバー48dを含んで構成されている。なお、設定変更処理および設定確認処理の詳細は、後述する。
設定表示LED48cは、設定変更処理において変更中の遊技設定値を表示し、設定確認処理において既に設定されている遊技設定値を表示するLEDであり、本実施形態では、7セグメントディスプレイで構成されている。
設定キーカバー48dは、設定キースイッチ48aを覆うカバーであり、これをスライドさせることで設定キースイッチ48aに設定キーを差し込んで操作することが可能になる。なお、図3は、設定キーカバー48dが設定キースイッチ48aを覆っている状態を図示したものである。
ここで、遊技設定値とは、遊技に使用したメダルの数に対して払い出されるメダルの数の期待値を示す出玉率が異なるものであり、本実施形態では、1〜6の6段階が存在する。なお、一般的には、設定される遊技設定値が大きくなるほど出玉率が高くなる傾向にあり、本実施形態も同様に、遊技設定値が1から6になるにつれて出玉率が高くなる。
また、前面扉20は、上部パネル21と下部パネル22とを前面側に有している。
上部パネル21は透明部材で形成されているので、遊技機10の前方に位置する遊技者は、上部パネル21の裏面側に配置されている遊技機本体部60を上部パネル21越しに視認することができる。
下部パネル22は、その表面に遊技機10の機種名や機種に関するキャラクター等が表記されており、後方に設置されたバックライト(図示省略)の点灯によって表記された機種名等が視認しやすくなる。
また、遊技機本体部60は、遊技機10によって行われる遊技を制御する主要な構成要素を含んでおり、具体的には、図4で図示する通り、その前面上部に演出表示領域62が形成されており、その前面下部にリール枠64が形成されている。
演出表示領域62は、遊技機本体部60に内蔵された演出表示装置63の表示画面であり、遊技機10の遊技に関する演出や情報を表示することができる。なお、演出表示装置63としては、例えば、液晶ディスプレイ型の表示装置等を採用することができ、演出表示領域62に表示される演出は、スピーカ49からの音声出力や装飾LED36の発光と連動しており、遊技者の興趣を好適に喚起させることができる。
リール枠64は、遊技機本体部60に内蔵されたリール65(65L、65C、65R)の前面側に形成された窓枠で、内部領域と外部領域とに区画されている。リール枠64の内部領域は空洞または透明部材によって形成されており、当該内部領域を介してリール65のそれぞれの一部が視認可能になっている。また、リール枠64の外部領域は不透明部材(半透明部材や透明部材を着色した部材を含む)で形成されており、当該外部領域を介したリール65の視認を困難としている。
ここで、リール65は、リール65L、リール65Cおよびリール65Rから構成され、これらのリールはステッピングモータによって回動可能に構成されている。本実施形態におけるリール65が回動する場合、原則としてリール65は上から下へと回転し、リール65の上から下へ回転する方向を「順方向」、下から上へ回転する方向を「逆方向」と称する場合がある。
また、リール65のそれぞれには、複数種類の図柄が施されており、回転させることによってリール65に施されている図柄が変動表示し、回転しているリール65を停止させることによって図柄が停止表示する。
また、図5で示す通り、リール65のそれぞれの外周は21コマに等分されており、各コマに一つずつ図柄が施されている。以下の説明において、リール65Lに配置されている各コマをLZ00〜LZ20、リール65Cに配置されている各コマをCZ00〜CZ20、リール65Rに配置されている各コマをRZ00〜RZ20と呼称する場合がある。
次に、図6を用いて、リール65のそれぞれの外周に描かれている図柄の種類を説明する。
図6(a)で示す図柄は、数字の「7」を模した青色の図柄であり、以下の説明において「青7図柄」と称する。なお、青7図柄は、LZ05、CZ05、RZ05に配されており、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置された(ストップボタン27の操作タイミングによっては有効ライン上に停止させることが不可能な場合がある)図柄と言える。
図6(b)で示す図柄は、数字の「7」を模した赤色の図柄であり、以下の説明において「赤7図柄」と称する。なお、赤7図柄は、LZ12、CZ15、RZ18に配されており、上記「青7図柄」と同様に、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置された図柄と言える。
図6(c)で示す図柄は、「BAR」と表記された図柄であり、以下の説明において「BAR図柄」と称する。なお、BAR図柄は、LZ17、CZ09、RZ09に配されており、上記「青7図柄」と同様に、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置された図柄と言える。
図6(d)で示す図柄は、再遊技を意味する「REPLAY」と表記された図柄であり、以下の説明において「リプレイ図柄」と称する。なお、リプレイ図柄は、LZ00、CZ02、RZ00等に配されており、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置されていない(ストップボタン27の操作タイミングによらず有効ライン上に停止させることが可能な)図柄と言える。
図6(e)で示す図柄は、ベルを模した図柄であり、以下の説明において「ベル図柄」と称する。なお、ベル図柄は、LZ02、CZ00、RZ03等に配されており、上記「リプレイ図柄」と同様に、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置されていない図柄と言える。
図6(f)で示す図柄は、チェリーを模した図柄であり、以下の説明において「チェリー図柄」と称する。なお、チェリー図柄は、LZ10、CZ04、RZ01等に配されており、上記「青7図柄」と同様に、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置された図柄と言える。
図6(g)で示す図柄は、スイカを模した図柄であり、以下の説明において「スイカ図柄」と称する。なお、スイカ図柄は、LZ03、CZ06、RZ02等に配されており、上記「青7図柄」と同様に、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置された図柄と言える。
図6(h)で示す図柄は、「BLANK」と表記された図柄であり、以下の説明において「ブランク図柄」と称する。なお、ブランク図柄、LZ01、CZ01、RZ17等に配されており、上記「青7図柄」と同様に、リール65のそれぞれにおいて、後述する最大引き込みコマ数を超えて配置された図柄と言える。
また、リール65のそれぞれには、リールの回転に伴って移動する検知片(図示省略)が基準位置(本実施形態では、LZ00、CZ00、RZ00)に対応する位置(後述するブレーキ制御状態における移動分だけ順方向の上流側の位置)設けられるとともに、リールの回転に伴って移動せず、当該検知片を検知するリールセンサ66が設けられている。具体的には、リール65Lに対してリールセンサ66L、リール65Cに対してリールセンサ66C、リール65Rに対してリールセンサ66Rが設けられており、これらのセンサによってリール65のそれぞれが基準位置となったことを検知可能に構成されている。
また、リール65の内側には、リール照明基板67(67L、67C、67R)が設けられており、リール照明基板67に搭載されているLEDの点灯によってリール65に表している各図柄の視認を容易にしている。すなわち、リール照明基板67に搭載されているLEDは、リール65による図柄表示のバックライトとして機能している。
スタートレバー26は、遊技を開始させる契機として遊技者の操作を受け付けることができる。ここで、スタートレバー26に対する遊技者の操作とは、初期状態において前面扉20に対して略垂直に設けられているスタートレバー26をいずれかの方向に倒すことである。
スタートレバーセンサ44は、スタートレバー26がオン状態であるかオフ状態であるかを検知することができる。より具体的には、スタートレバーセンサ44は、前面扉20に対して略垂直であるスタートレバー26をオフ状態として検知し、いずれかの方向に倒されているスタートレバー26をオン状態として検知する。
なお、本実施形態では、当該遊技で使用されるメダルの数(以下、賭け数)が最大数(本実施形態では、3)に達していない場合、スタートレバー26が操作されたとしても遊技が開始されない。よって、賭け数を最大数に到達させるため、メダル投入口31からメダルを投入して賭け数を増やしたり、遊技機10に貯留されているメダル(以下、クレジット)をベットボタン23の押下によって減算させて賭け数を増やしたりする必要がある。
なお、前回の遊技においてリプレイ役に入賞した場合には、当該遊技において再遊技が作動して前回の遊技における賭け数が今回の遊技における賭け数として設定され、メダル投入口31からのメダル投入や、ベットボタン23の押下によって新たなメダルを賭け数に設定することなく遊技を開始することができる。
また、本実施形態では、賭け数が最大数の状態でスタートレバー26が操作された場合にのみ遊技を開始するが、賭け数が最大数よりも小さくかつ1以上の状態でスタートレバー26が操作された場合に遊技を開始するようにしてもよい。この場合、後述する内部抽選部111において当該賭け数に対応する内部抽選テーブルを使用すればよい。
ここで、メダルの貯留とは、遊技者の所有するメダルの一部または全部に代えて、その数に相当する数値(クレジット)を遊技機10の内部で記憶する機能をいう。メダルが貯留される(クレジットが加算される)場合は、例えば、所定数を超えてメダル投入口31からメダルが投入された場合や、払出のある役に入賞した場合等が挙げられる。
上記のメダル投入口31の裏面側には、メダルセレクタ本体47aとメダルブロッカ47bとメダル通過センサ47cとを含むメダルセレクタ47が設けられており、メダル投入口31から投入されたメダルはメダルセレクタ47によって受付可能なメダルと受付不能なメダルとに選別される。
例えば、待機状態(電源が投入されているが遊技が行われていない状態)である場合等はメダル受付可能であるため、メダルセレクタ本体47aはソレノイドを有するメダルブロッカ47bを作動させる。メダルブロッカ47bが作動すると、投入メダル通路51の中途に設けられた突起部(図示省略)が埋没するので、投入メダル通路51はメダル通過を許容する状態になる。このとき、メダル投入口31からメダルが投入されると、当該メダルは投入メダル通路51に流下し、投入メダル通路51の中途に設けられているメダル通過センサ47cによって検知され、収納メダル通路54を通過してホッパー93の中に収納される。
また、遊技の実行中やクレジットが上限値に達した場合等は、メダル受付不能であるため、メダルセレクタ本体47aはメダルブロッカ47bの作動を停止させる。メダルブロッカ47bの作動が停止されると、投入メダル通路51の中途に突起部(図示省略)が突出してメダルの通過を阻害するので、投入されたメダルは投入メダル通路51の中途であって、かつメダル通過センサ47cに検知されない位置に滞留する。投入メダル通路51に滞留しているメダルは、自重によりまたはメダル返却ボタン33の操作により返却メダル通路53に落下してメダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
なお、クレジットの上限値を超えてメダルが付与された場合、付与されたメダル数のうちの上限値を超えた分に相当する数のメダルがホッパー93からメダル排出口35を経由して下皿37に排出される。
また、遊技機10は、上記のベットボタン23として、最大ベットボタン23aと単一ベットボタン23bとを有し、それぞれのボタンに対する操作は、ベットボタン基板45に設けられたセンサによって検知される。より具体的には、最大ベットボタン23aに対して最大ベットボタンセンサ45a、単一ベットボタン23bに対して単一ベットボタンセンサ45bが設けられ、これらのセンサによってそれぞれのボタンに対する操作を個別に検知される。
最大ベットボタン23aは、1回の操作でクレジットを最大で賭け数の最大数(本実施形態では、3)分減算し、かつ当該減算分を賭け数に加算することで、賭け数を最大数にするボタンであり、単一ベットボタン23bは、1回の操作でクレジットを1減算し、かつ賭け数を1加算するボタンである。なお、賭け数が最大数に達している場合には、ベットボタン23のいずれを操作しても、クレジットを減算させて賭け数を加算させることはできない。
また、最大ベットボタン23aは、上記のように操作に応じてクレジットを減算して賭け数を増やす用途(ベットボタン)として用いられる他に、演出の実行契機(演出ボタン)としても用いられる場合がある。
なお、最大ベットボタン23aがベットボタンとして用いられる場合は、賭け数を加算させることが可能な状態に限られるが、最大ベットボタン23aが演出ボタンとして用いられる場合は、当該状態に限らず、例えば、遊技開始前の再遊技作動中や、遊技中等、いずれの状態を採用してもよい。
ベットボタン基板45には、最大ベットボタン23aが演出ボタンとして用いられる場合に最大ベットボタン23aの押下を検知する演出ボタンセンサ45cが設けられており、最大ベットボタンセンサ45aによる検知とは区別される。
最大ベットボタンセンサ45aがメイン基板100に直接接続されているのに対して、演出ボタンセンサ45cはサブ基板200に直接接続されている点が異なる。
また、遊技機10は、上記のベットボタン23の左側に、メニュー選択ボタン24を備える。メニュー選択ボタン24は、メニュー選択ボタン基板46に搭載されている十字キーボタン24aと、十字キーボタン24aの中央に位置する演出ボタン24bとで構成されている。
メニュー選択ボタン24は、メニュー画面に係る操作を受け付ける構成要素である。ここでメニュー画面とは、演出表示領域62に表示される遊技機10の操作方法や遊技の解説情報等を示す画面を指す。
遊技者はメニュー選択ボタン24を操作することによってメニュー画面を閲覧することができる。例えば、待機状態において演出ボタン24bが押下されると、メニューの一覧とカーソルが演出表示領域62に表示される。遊技者が十字キーボタン24aを操作することによって任意のメニューを示す位置までカーソルを移動し、カーソルがいずれかのメニューを示している場合に遊技者が演出ボタン24bを押下すると当該メニューが演出表示領域62に表示される。
メニュー選択ボタン基板46には、十字キーボタンセンサ46aと演出ボタンセンサ46bとが設けられており、十字キーボタンセンサ46aは、十字キーボタン24aがいずれの方向(演出ボタン24bの中心を基準として上下左右のいずれかの方向)に押下されたのかを検知することができる。また、演出ボタンセンサ46bは、演出ボタン24bが押下された旨を検知することができる。
なお、十字キーボタンセンサ46a及び演出ボタンセンサ46bは、上述の演出ボタンセンサ45cと同様に、サブ基板200に直接接続されている。
また、遊技機10は、上記のベットボタン23の右側に、投入されたメダル数や貯留されているメダル数等の遊技機10に関する情報を表示する状態表示LED25を備える。状態表示LED25は、状態表示LED基板42に搭載されている複数のLEDまたは7セグメントディスプレイによって構成され、以下の8種類のLEDで構成されている。
1つ目の投入枚数表示LED25aは、3つのLEDによって構成されており、賭け数が一枚増えるごとに、点灯するLEDの数が一つずつ増える。
2つ目の貯留枚数表示LED25bは、2つの7セグメントディスプレイによって構成されており、貯留されているメダルの数(クレジット)を数字で表す。
3つ目の獲得枚数表示LED25cは、2つの7セグメントディスプレイによって構成されており、入賞によって獲得したメダルの数を数字で表す。
4つ目の指示表示LED25dは、2つの7セグメントディスプレイによって構成されており、後述する正解の押し順を特定可能な態様で表示する。なお、指示表示LED25dの態様の詳細は後述する。
5つ目の再遊技表示LED25eは、1つのLEDによって構成されており、遊技においてリプレイが停止表示されると点灯する。
6つ目の遊技開始表示LED25fは、1つのLEDによって構成されており、当該LEDの点灯によって遊技の開始可能条件が成立している旨を表す。
7つ目の投入可能表示LED25gは、1つのLEDによって構成されており、当該LEDの点灯によってメダルの投入が可能である旨を表す。
8つ目の有利モード表示LED25hは、1つのLEDによって構成されており、遊技モードに対応して点灯する。なお、有利モード表示LED25hの態様の詳細は後述する。
ストップボタン27は、回転しているリール65が停止するための契機となる遊技者の操作(停止操作)を、遊技者から受け付ける。なお、ストップボタン27は、リール65が回転を開始した後に成立する停止可能条件の成立を契機として、停止操作を受け付けることができる(有効化される)。
ストップボタン27に対する遊技者の操作とは、ストップボタン27を押下することである。また、停止可能条件は、遊技における停止表示を行うための前提条件であり、具体的には、リール65(65L、65C、65R)のすべての回転速度が所定速度に到達し、かつリール65のそれぞれにおける基準位置を検知した場合に成立する条件である。
ストップボタン27(27L、27C、27R)のそれぞれは、ストップボタン基板43に搭載されており、リール65のそれぞれに対して一つずつ設けられている。具体的には、ストップボタン27Lは、リール65Lを停止させるための停止操作を受け付け、ストップボタン27Cは、リール65Cを停止させるための停止操作を受け付け、ストップボタン27Rは、リール65Rを停止させるための停止操作を受け付ける。
また、ストップボタン基板43には、ストップボタン27L、ストップボタン27C、ストップボタン27Rが押下された旨を個別に検知するストップボタンセンサ43aが設けられており、ストップボタンセンサ43aの検知に応じてリール65のそれぞれに対して回転を停止させる制御が行われる。すなわち、ストップボタン27とストップボタンセンサ43aによって、後述するリール制御部112によるリール65の回転を停止させる契機となる停止操作を検知する。
本実施形態におけるストップボタン27は、停止可能表示LED27aを内包し、その周囲を光透過性の部材で覆う構成となっている。そして、ストップボタン27は、停止可能表示LED27aの点灯色で停止可能条件の成立の可否を遊技者に報知する仕様となっている。このように、ストップボタン27の色によって停止可能条件の成立の可否を判断できるので、遊技者は円滑に停止操作を順次行うことができる。
また、本実施形態において、リール65の停止位置は、ストップボタン27の押下時におけるリール65の位置を基準として最大引き込みコマ数(最大引き込み範囲と称する場合があり、本実施形態では、4)まで移動しうる。ここで、ストップボタン27を押下してからリール65が停止するまでの制御を、一般的には引き込み制御という。
リール枠64のリール65のそれぞれに対応する内部領域は、上下方向に3コマ分の寸法となっている。また、リール65のそれぞれはリール枠64の内部領域の上下方向に3個の図柄が収まるように停止制御され、遊技者は当該3個の図柄をリール枠64の内部領域を介して視認できるようになっている。すなわち、リール65では、リールが左右方向に3つ配置されているので、リール65が停止している場合において、遊技者が3個の図柄×3リール=9個の図柄を視認可能になっている。
ここで、リール65のそれぞれにおける上段・中段・下段の内部領域が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をそれぞれラインL1・ラインL2・ラインL3と称す。
さらに、リール65Lにおける上段の内部領域と、リール65Cにおける中段の内部領域と、リール65Rにおける下段の内部領域が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をラインL4と称し、リール65Lにおける下段の内部領域と、リール65Cにおける中段の内部領域と、リール65Rにおける上段の内部領域が形成する略直線(図1において一点鎖線で示す)をラインL5と称す。
なお、本実施形態では、内部領域におけるラインとして略直線のラインのみを採用しているが、直線に限らず、屈曲したラインを採用してもよい。また、隣接しない領域(例えば、リール65Lにおける上段とリール65Cにおける下段)を含んで形成されるラインを採用してもよい。すなわち、リール65のそれぞれから一図柄分の内部領域を任意に選択して形成されるラインであればどのようなラインを採用してもよい。
本実施形態における有効ラインは、ラインL2のみである。ここで、有効ラインとは、当該ライン上に停止された図柄組合せに対して後述する入賞判定が行われるラインである。
具体的には、入賞に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止表示された場合、当該入賞に対して規定されている枚数のメダルが付与される。再遊技に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止表示された場合、次回の遊技において再遊技が作動する。役物又は役物連続作動装置に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止表示された場合、次回の遊技において役物又は役物連続作動装置が作動する。なお、各役に対応する図柄組合せの詳細については、後述する。
また、有効ラインは、本実施形態のように単一のラインであってもよいし、複数のラインであってもよい。
リール65の回転中(遊技の実行中)は、遊技者の関心を惹きつけて遊技興趣を喚起させるため、演出表示領域62に表示される画像、スピーカ49から出力される音声または装飾LED36の点灯や滅灯等によって構成される多様な演出が行われる。
各スピーカ49の前方にはスピーカ口38が設けられている。
より具体的には、遊技機の正面から見て右上(図3においては左上)に位置するスピーカ49aの前方には、スピーカ口38aが設けられ、遊技機の正面から見て左上(図3においては右上)に位置するスピーカ49bの前方には、スピーカ口38bが設けられ、遊技機の正面から見て左下(図3においては右下)に位置するスピーカ49cの前方には、スピーカ口38cが設けられ、遊技機の正面から見て右下(図3においては左下)に位置するスピーカ49dの前方には、スピーカ口38dが設けられている。なお、各スピーカ口38には多数の空洞が設けられており、スピーカ49から出力される音声を適切に出力することができる。
装飾LED36は、演出表示領域62またはリール枠64を囲うような配置で配置されている。
より具体的には、演出表示領域62の右上側には、装飾LED基板41aに搭載されている装飾LED36aと装飾LED基板41bに搭載されている装飾LED36bとが配置され、演出表示領域62の右下側には、装飾LED基板41cに搭載されている装飾LED36cが配置されている。また、リール枠64の右下側には、装飾LED基板41dに搭載されている装飾LED36dが配置され、リール枠64の左下側には、装飾LED基板41eに搭載されている装飾LED36eが配置され、演出表示領域62の左下側には、装飾LED基板41fに搭載されている装飾LED36fが配置され、演出表示領域62の左上側には、装飾LED基板41gに搭載されている装飾LED36gと装飾LED基板41hに搭載されている装飾LED36hとが配置されている。なお、各装飾LED36は、単色で点灯してもよいし、複数色で点灯可能であってもよい。
遊技機10は、入賞に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止表示された結果として付与されたメダルの払出処理の実行中にクレジットが上限値に達した場合、上限値を超える分に相当する枚数のメダルをホッパー93から払い出す。また、遊技機10は、精算ボタン32を押下した場合、押下した時点におけるクレジットに相当する枚数のメダルをホッパー93から払い出す。
ここで、ホッパー93に収容されているメダルのメダル排出口35への払い出しは、ホッパー93に内蔵されている払出機構(図示省略)によって実現される。
より具体的には、払出機構は、回動することでメダルを排出するディスク、ディスクを回動させるディスクモータ、ホッパー93から払い出されるメダルに追従して動作するアーム、およびディスクからメダルが払い出される際のアームを検知するアームセンサで構成され、アームセンサで払出枚数に到達するまでディスクモータを回動させることで、払出枚数に相当するメダルをメダル排出口35へ払い出す。
なお、払出枚数に到達していない状態で、アームセンサがメダルを検知してからあらかじめ定められた時間が経過するまでアームセンサがアームを検知しない場合には、ディスクの回動を停止させ、遊技機10はホッパーエラー状態となる。
また、ホッパー93からメダルが溢れ出すことを防止するため、ホッパー93の脇にはホッパー93に収容されているメダルの一部が流下するメダル補助収納庫95が設けられている。
さらに、メダル補助収納庫95には、収容されているメダルが所定量以上に達することを検知する収納庫エラーセンサ(図示省略)が設けられており、当該検知によって、遊技機10は満タンエラー状態となる。
<遊技機10の電気構成及び機能構成>
次に、図7、図8を用いて、本実施形態における遊技機10の電気構成及び機能構成について説明する。ただし、先に説明した図1から図4に図示される構成要素についても言及するので適宜参照されたい。なお、図7は、遊技機10の電気構成を示すブロック図であり、図8は、遊技機10の機能構成を示すブロック図である。
遊技機10は、主要な構成要素としてメイン基板100とサブ基板200とを内蔵している。図7においてメイン基板100またはサブ基板200は単一の電子基板であるかのように図示しているが、必ずしも単一の電子基板である必要はない。すなわち、メイン基板100またはサブ基板200は、複数の電子基板を組み合わせて実現されてもよい。
メイン基板100には、CPU101、RAM102、ROM103、および乱数回路104等の電子部品が実装されており、センサや基板等の他の電子部品との接続状況は、図7に示す通りである。メイン基板100は、これらの電子部品や各種センサ40a等の間で授受するデータや制御信号に基づく処理の実行により、主として、遊技の進行に係る制御を実現している。
ここで、各種センサ40aには、上述のスタートレバーセンサ44、ストップボタンセンサ43a、最大ベットボタンセンサ45a、単一ベットボタンセンサ45b、メダル通過センサ47c、リールセンサ66等が含まれる。
また、サブ基板200には、CPU201、RAM202、ROM203、および乱数回路204等の電子部品が実装されており、センサや基板等の他の電子部品との接続状況は、図7に示す通りである。サブ基板200は、メイン基板100から一方向通信で接続され、メイン基板100から送信された制御コマンドに基づいて装飾LED基板41、スピーカ49、および演出表示装置63等を制御し、主として、遊技に係る演出の制御(メニュー画面に係る制御を含む)を実現している。
ここで、各種センサ40bには、演出ボタンセンサ45c、十字キーボタンセンサ46a、演出ボタンセンサ46b等が含まれる。
なお、メイン基板100は、不正改造等の不正行為に対するセキュリティを高めるため、ROMの容量およびRAMの容量に制限が設けられている。一方、サブ基板200には、同様の制限が設けられていない。
次に図8を用いてメイン基板100およびサブ基板200の機能構成について説明する。なお、以下の機能構成および各機能構成が有する機能は例示であり、以下に記載されていない機能構成を有していてもよいし、各機能構成において、以下に記載されていない機能を有していてもよい。なお、同図では、説明の便宜上、図7で示したセンサや基板等のメイン基板100およびサブ基板200の外の電子部品も図示している。
まず、メイン基板100が有する機能構成には、大別すると、遊技の進行を管理する遊技進行管理部110、遊技に係る状態を管理する状態管理部120、およびメイン通信部130がある。
さらに、遊技進行管理部110は、内部抽選部111、リール制御部112、入賞判定部113、メダル管理部114、および状態表示LED制御部115で構成され、状態管理部120は、設定変更管理部121、遊技状態管理部122、リプレイタイム管理部123、遊技モード管理部124、およびエラー管理部125で構成され、メイン通信部130は、制御コマンド送信部131および外部信号送信部132で構成される。
内部抽選部111は、遊技が開始された際に、複数種類の役から当選する役(以下、「当選役」と称する場合がある)を抽選により決定する。
より具体的には、内部抽選部111は、遊技が開始された際に乱数回路104で更新している乱数(本実施形態では2バイト乱数を使用し、その範囲は0〜65535)を取得し、取得した乱数に対してROM103に記憶されている内部抽選テーブル(不図示)の抽選値を順次加算し、キャリーが発生した抽選値に対応する役を当選役として決定する。なお、内部抽選部111において「当選役が抽選により決定される」ことを、単に、「当選役が導出される」と表現する場合がある。
リール制御部112は、遊技が開始されたことを契機に、前回の遊技におけるリール65の回転開始から当該遊技におけるリール65の回転開始までの時間が所定の遅延時間、いわゆるウェイト時間(本実施形態では、4.1s)の経過を待ってリール65のそれぞれの回転を開始させ、その後、停止操作がなされるごとにリール65のうちの当該停止操作に対応するリールを停止させる等、リール65の回転を個別に制御する。
より具体的に説明すると、リール制御部112は、遊技の進行に応じてリール制御状態(加速制御状態、定速制御状態、引き込み制御状態、ブレーキ制御状態、停止制御状態)をリール65のそれぞれに対して設定し、ROM103に記憶された励磁パターンから現在設定されているリール制御状態に対応する励磁パターンを取得し、取得した励磁パターンに従ってパルス信号を出力する制御を、リールモータ68(ステッピングモータ)のそれぞれに対して行うことで、リール65の回転を個別に制御している。
上記リール制御状態を具体的に説明すると、加速制御状態は、回転が開始されてから所定の速度まで加速させるための励磁パターンに従ってパルス信号が出力される制御状態である。定速制御状態は、加速制御状態が終了してから停止操作がなされるまでの制御状態であって、当該制御状態では、所定の速度を維持するための励磁パターンに従ってパルス信号が出力される。引き込み制御状態は、停止操作がなされてから停止位置まで対応するリールを回転させる制御状態であり、当該制御状態では、定速制御状態と同様に、所定の速度を維持するための励磁パターンに従ってパルス信号が出力される。ブレーキ制御状態は、当該停止位置に到達してから対応するリールを停止させるための励磁パターンに従ってパルス信号が出力される制御状態である。停止制御状態は、対応するリールを現在の位置で維持する制御状態である。
なお、上記リール制御状態の切り替えは、後述するメイン基板100のメインフローにおいて行われ、上記パルス信号の出力は、メイン基板100において所定の間隔(本実施形態では、約2ms)ごとに行われるタイマ割込み処理(図示省略)において行われる。
また、リール制御部112は、リール65のそれぞれを停止させる(引き込み制御状態からブレーキ制御状態に切り替える)にあたり、ROM103に記憶されている停止データから停止させる図柄番号の候補を導出し(または、読み込み)、当該停止操作がなされたタイミングの当該リールの位置(基準ライン上の図柄番号)から最大引き込み範囲(本実施形態では、4コマ)にある図柄番号の候補から一の図柄番号を停止位置として決定する。
ここで、リール65のそれぞれにおける基準ライン上の図柄番号は、タイマ割込み処理においてリールセンサ66によって検知片が検知されるごとに基準位置の図柄番号(本実施形態では、RZ00、CZ00、LZ00)に補正され、その後のパルス信号の切替回数によって更新される。
また、リール制御部112は、定速制御状態において、前回基準ライン上の図柄番号が補正されてから、所定の時間が経過するまで(所定の回数のパルス信号の切り替えが行われるまで)に基準ライン上の図柄番号が補正されなかった場合には、対応するリールが脱調したと判定し(以下、脱調チェックと称する)、リール制御状態を加速制御状態に設定し、当該リールを再加速させる。
入賞判定部113は、当該遊技において有効ライン上に停止表示された図柄の組合せによって役の入賞を判定する入賞判定を行う。
なお、入賞判定を行うにあたり、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせに加え、当該図柄の組み合わせと当該遊技で導出された役とが一致するか否かの判定を行い、役の入賞を判定するようにしてもよい。
メダル管理部114は、上述したクレジットの増減の管理や、上述したホッパー93(払出機構)の制御を行う。
状態表示LED制御部115は、上述した状態表示LED25の制御を行う。
設定変更管理部121は、設定変更処理、および設定確認処理を行う。
具体的に説明すると、設定変更処理は、電源装置91からの電源供給がOFFの状態からONの状態となる際に設定キースイッチ48aが操作された状態であれば開始され、設定変更スイッチ48bが操作されるごとに、遊技設定値を一定の順序(本実施形態では、1、2、3、4、5、6、1、2・・・)に従って変更し、スタートレバー26が操作された時点での遊技設定値を今回の遊技設定値として確定する処理である。なお、当該処理は、変更中の遊技設定値を設定表示LED48cに表示させる処理も行う。また、設定変更処理では、電源供給がOFFの状態となる前に保持していた情報のすべてを初期化するようにしてもよいし、当該情報の一部のみを維持するようにしてもよい。
また、設定確認処理は、電源供給がONの状態で設定キースイッチ48aが操作されることで開始され、既に設定されている遊技設定値を設定表示LED48cに表示させる処理である。なお、以降の説明では、特に説明がない限り、「既に設定されている遊技設定値」を単に「遊技設定値」として説明する。
なお、本実施形態において、設定変更処理が開始される条件、および設定確認処理が開始される条件のそれぞれに対し、上記開扉センサによる前面扉20の開扉を追加してもよい。このようにすることで、不正な遊技設定値の変更や不正な遊技設定値の確認を抑止することができる。
遊技状態管理部122は、複数種類の遊技状態の中で移行条件に従って遊技状態を移行させる制御を行う。なお、遊技状態の種類および移行条件の詳細は、図10を用いて後述する。
なお、本実施形態の説明において、遊技状態、遊技モード、演出モード等について、一の状態(又はモード)から他の状態(又はモード)に切り替わることを、「遷移」と呼称する場合と「移行」と呼称する場合とがあるが、これらは概ね同義として扱う。
リプレイタイム管理部123は、複数種類のリプレイタイムの中で移行条件に従って遊技状態を移行させる制御を行う。なお、リプレイタイムの種類および移行条件の詳細は、図11を用いて後述する。
遊技モード管理部124は、複数種類の遊技モードの中で移行条件に従って遊技モードを移行させる制御を行う。なお、遊技モードの種類および移行条件の詳細は、後述する。
エラー管理部125は、上述した各種エラー状態とするか否かの判定に加え、各種センサ40a等の検知結果を利用したエラー状態とするか否かの判定を行い、エラー状態とする旨を決定した場合には、必要に応じて遊技の進行を停止させ、遊技機10をエラー状態とする。
なお、エラー状態とする場合、当該エラー状態の発生を示す制御コマンドの送信準備を行い、制御コマンド送信部131に当該制御コマンドを送信させ、演出デバイス(演出表示領域62、装飾LED36、スピーカ49等)を用いて当該エラー状態の発生を報知するようにしてもよい。
制御コマンド送信部131は、送信準備がなされた制御コマンドをサブ基板200にむけて送信する処理を行う。
なお、制御コマンドには、エラー状態となった場合に送信される制御コマンドに加え、遊技の進行に合わせて送信される制御コマンド等が存在し、各制御コマンドは、当該制御コマンドの種別を特定可能な情報に加え、当該種別に対応する情報を有している。なお、制御コマンドの具体例については、必要に応じて後述のフローにおける説明で説明する。
また、以降の説明では、制御コマンドの送信準備を行い、制御コマンド送信部131に当該制御コマンドを送信させることを、単に、制御コマンドを送信すると表現する場合がある。
外部信号送信部132は、遊技機10の外部にある外部装置(例えば、ホールコンピュータやデータ表示器)に対して遊技機10の内部の状態を示す信号(外端信号)を送信する。
外端信号で送信される情報を具体的に説明すると、当該情報には、一の遊技が開始されたことを示す情報、後述する特別遊技状態に移行したこと、または特別遊技状態に滞在していることを示す情報、後述する有利モードが開始されたこと、または有利モードに滞在していることを示す情報、およびエラーが発生したことを示す情報等が挙げられる。
次に、サブ基板200が有する機能構成には、大別すると、サブ通信部210、および遊技に係る演出を管理する演出管理部220がある。
さらに、サブ通信部210は、制御コマンド受信部211で構成され、演出管理部220は、演出モード管理部221、演出制御部222、演出表示制御部223、音声制御部224、および装飾LED制御部225で構成される。これらの機能構成の詳細は、以下の通りである。
制御コマンド受信部211は、メイン基板100から送信された制御コマンドを受信し、受信した制御コマンドを分析し、当該制御コマンドに含まれている情報を用いてRAM202に記憶されている情報を更新する。
演出モード管理部221は、メイン基板100から送信された制御コマンド等に基づいて、連続する複数回の遊技に跨がって滞在しうる複数種類の演出モードを制御する。
本実施形態における演出モードは、主に遊技モード管理部124によって制御される遊技モードに基づいて遷移するものであり、滞在中の遊技モードと演出モードとは原則として対応している。演出モードの遷移は、原則として、演出表示領域62に表示される背景表示の変更を伴うことが多い。
演出モード管理部221によって制御される演出モードは、一の遊技モードに対して複数の演出モードが対応付いてもよく、複数の遊技モードに対して一の演出モードが対応付いてもよい。
但し、通常モードに対応付いている演出モードと、有利モード(高確モード及びATモード)に対応付いている演出モードと、は区別されることが好ましい。換言すれば、演出モード管理部221によって制御される複数種類の演出モードには、有利モードにおいて移行可能であり且つ通常モードにおいて移行不能である第一演出モードと、有利モードにおいて移行不能であり且つ通常モードにおいて移行可能である第二演出モードと、が含まれることが好ましい。通常モードと有利モードとの区分けを遊技者に明示することによって、有利の程度の差異が明確になり、遊技にメリハリが出るからである。
演出制御部222は、メイン基板100から送信された制御コマンドに加えて、演出モード管理部221により制御される演出モードに基づいて、演出デバイス(演出表示領域62、装飾LED36、スピーカ49等)に行わせる演出の内容を決定する処理を行う。
演出表示制御部223は、演出表示装置63に行わせるべき演出がある場合には、ROM203から当該演出に対応するデバイスデータを読み込み、当該デバイスデータを用いて演出表示装置63に演出を行わせる。
音声制御部224は、スピーカ49に行わせるべき演出がある場合には、ROM203から当該演出に対応するデバイスデータを読み込み、当該デバイスデータを用いてスピーカ49に演出を行わせる。
装飾LED制御部225は、装飾LED基板41に行わせるべき演出がある場合には、ROM203から当該演出に対応するデバイスデータを読み込み、当該デバイスデータを用いて装飾LED基板41に演出を行わせる。
<役の種類>
次に、図9を用いて、内部抽選部111によって当選役として導出され得る役の種類を説明する。なお、同図は、役の種類、各役に対応する図柄組合せ、および各役の払出を示す図である。
図9で示す通り、内部抽選部111によって当選役として導出される役には、MB1、MB2、MB3、MB4、MB5、MB6、通常リプレイ、昇格リプレイ、ベル、チェリー、スイカがある。
本実施形態における役のうち、MB1、MB2、MB3、MB4、MB5及びMB6は、入賞しても払出がない役であって、入賞することで特別遊技状態へ移行する役である。本実施形態においては、これらの役を総称して「特別役」と称する。なお、以降の記載を含め、特別役の導出とは、特別役が単独当選したことに加え、特別役が一般役(例えば「スイカ」)と重複当選したことを指す。
また、これらの役は、内部抽選部111によって一度導出されると、入賞するまで導出された状態が維持される(持ち越される)役であり、当該状態が維持される場合には、後述する内当遊技状態へ移行する。
内部抽選部111によって導出される特別役は、MB3、MB4、MB5及びMB6(第一の特別遊技状態)に対応している第一特別役と、MB1及びMB2(第二の特別遊技状態)に対応している第二特別役と、に大別することができる。
第一特別役に対応する図柄組合せは、全てのリール65(65L、65C、65R)において最大引き込みコマ数を超えて配置された図柄のみによって構成されていることを特徴とする。具体的には、MB3が「青7図柄−青7図柄−青7図柄」、MB4が「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」、MB5が「青7図柄−青7図柄−赤7図柄」、MB6が「赤7図柄−赤7図柄−青7図柄」に対応する。換言すれば、第一特別役はリール65に対する停止操作の態様に依存して入賞の成否が分かれる役である。
一方、第二特別役に対応する図柄組合せは、対応する図柄が全てのリール65(65L、65C、65R)において最大引き込みコマ数の範囲内に配置されていることを特徴とする。例えば、MB1に対応する図柄組合せは「リプレイ図柄−ベル図柄−ベル図柄」であり、MB2に対応する図柄組合せの一つが「BAR図柄−リプレイ図柄−チェリー図柄」である(なお、BAR図柄やチェリー図柄は最大引き込みコマ数を超えて配置された図柄であるが、リール65L及びリール65RにおいてMB2に対応する図柄を、BAR図柄やチェリー図柄の他にも多数配置することによって、MB2に対応する図柄組合せは上記の特徴を充足している)。換言すれば、第二特別役はリール65に対する停止操作の態様に依存せずに入賞する役である。
また、第一特別役に対応する図柄組合せと第二特別役に対応する図柄組合せとを比較すると、前者は遊技者にとって入賞したことが停止した図柄組合せから認識容易である(青7図柄又は赤7図柄が有効ラインに揃う)のに対して、後者は遊技者にとって入賞したことが停止した図柄組合せから認識困難である点において相違している。
このような相違点を有することにより、第一の特別遊技状態に遷移(作動)することを遊技者に対して認識容易にする一方、第二の特別遊技状態に遷移(作動)することを遊技者に対して認識困難としている。
通常リプレイ、昇格リプレイは、入賞することで新たなメダルを使用することなく、次の遊技を行うことができるリプレイ役である。そして、対応する図柄組合せは、通常リプレイが「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」、昇格リプレイが「リプレイ図柄−リプレイ図柄−ベル図柄」である。
ベル、チェリー、およびスイカは、入賞することでメダルの払出がある小役である。そして、対応する図柄組合せは、ベルが「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」、チェリーが「チェリー図柄−ANY−ANY」(ANYとは、任意の図柄)、スイカが「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」である。また、入賞時のメダル払出は、ベルが10枚、チェリーが1枚、スイカが3枚である。
なお、リプレイ役および小役は、特別役とは異なり、内部抽選部111によって導出された場合に入賞しなかったとしても導出された状態が維持されない役であり、当該役を総称して「一般役」と称する場合がある。さらに、本実施形態における当選役には存在しないが、入賞した次の遊技のみ有利な遊技状態となる役であって、導出された遊技に入賞しなかった場合に持ち越されない役(シングルボーナス(SB))については、一般役として扱ってもよい。
<遊技状態およびリプレイタイム(RT)の種類および移行>
次に、図10を用いて、遊技状態管理部122によって管理される遊技状態、およびリプレイタイム管理部123によって管理されるリプレイタイム(RT)のそれぞれの種類および移行について説明する。なお、同図は、遊技状態とリプレイタイムの関係性を示し、これらの移行条件の種類ごとに括弧付きの番号を付した図である。
遊技状態管理部122によって管理される遊技状態には、通常遊技状態、内当遊技状態、特別遊技状態の3種類があり、リプレイタイム管理部123によって管理されるリプレイタイムには、RT0〜RT2の3種類があり、特別遊技状態を除き、遊技状態とリプレイタイムの組み合わせによって内部抽選部111で用いられる内部抽選テーブルが決定される。
通常遊技状態は、特別役が導出されていない(特別役を導出することが可能な)遊技状態であり、RT0〜RT2が対応づけられている。
RT0は、リプレイ役が導出される確率が比較的低いリプレイタイムであり、後述する押し順ベルの取りこぼしによる移行図柄組合せ(図示省略)が有効ライン上に停止表示されたことに基づいてRT1へ移行する(移行条件(1))。
なお、RT0はシミュレーション試験対策として設けられたリプレイタイムであり、設定変更時、RAMクリア時、および特別遊技状態の終了時は、RT0に移行することとなる。
RT1は、RT0と同様に、リプレイ役が導出される確率が比較的低いリプレイタイムであり、昇格リプレイに入賞したこと(昇格リプレイに対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されたこと)に基づいてRT2へ移行する(移行条件(2))。
RT2は、RT0やRT1と比較してリプレイ役が導出される確率が高いリプレイタイムであり、押し順ベルの取りこぼしによる移行図柄組合せが有効ライン上に停止表示されたことに基づいてRT1へ移行する(移行条件(1))。
また、内当遊技状態は、既に特別役が導出されている(新たな特別役を導出することが不可能な)遊技状態であり、特別役が導出された遊技において当該特別役に入賞しなかった場合に通常遊技状態から移行し(移行条件(3))、当該特別役の入賞によって特別遊技状態へ移行する(移行条件(4))。なお、内当遊技状態に対応するリプレイタイムは、当該特別役が導出された遊技におけるリプレイタイム(RT0〜RT2)のいずれかである。
また、特別遊技状態は、特別役に入賞したことに基づいて移行する遊技状態である。MB1中では第1の規定枚数(本実施形態では、26枚)を超えるメダルの払出があった場合に通常遊技状態へ移行し、MB2中では第2の規定枚数(本実施形態では、44枚)を超えるメダルの払出があった場合に通常遊技状態(RT0)へ移行し、MB3〜MB6中では第3の規定枚数(本実施形態では、253枚)を超えるメダルの払出があった場合に通常遊技状態へ移行する(移行条件(5))。
即ち、MB1及びMB2に係る特別遊技状態(第二の特別遊技状態)におけるメダルの獲得枚数は、MB3〜MB6に係る特別遊技状態(第一の特別遊技状態)におけるメダルの獲得枚数より少ない。
本実施形態における特別遊技状態(MB1〜MB6に係る特別遊技状態のいずれか)から通常遊技状態に移行する場合(移行条件(5)が成立した場合)、そのリプレイタイムは、該特別遊技状態に移行した遊技におけるリプレイタイムである。即ち、契機となった特別遊技状態は、いわゆる貫通型ボーナスであり、その前後においてリプレイタイムを維持することができる。
なお、上記の第1乃至第3の規定枚数は、本実施形態の枚数に限らず、任意の枚数でよい。また、特別遊技状態から通常遊技状態への移行条件は、規定枚数による管理ではなく、遊技の実行回数や小役の入賞回数を採用してもよい。
また、リプレイタイムの種類、およびリプレイタイムの移行条件は、本実施形態のものに限らず、種々の条件を採用してもよい。
<遊技モードの種類および移行>
次に、図11及び図12を用いて、遊技モード管理部124によって管理される遊技モードの種類および移行について説明する。なお、図11は、遊技機10における遊技モードの遷移図である。図12(a)は、遊技モードごとの有利モード表示LED25hの態様を示す図であり、図12(b)は、指示表示LED25dおよび演出表示装置63のそれぞれにおける正解の押し順を特定可能な演出の態様を示す図である。
まず、図11には、遊技モード管理部124によって管理される遊技モードとして、通常モード、高確モードおよび有利モードの3種類があることが示されている。
なお、図11に図示される遊技モードの区分けの仕方は一具体例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
通常モードは、正解の押し順の報知が実行されない遊技モードであり、特定の一般役が導出されたことに基づく高確モード移行抽選に当選したことに基づいて高確モードに移行する(移行条件(a))。
高確モードは、滞在中に押し順ベルに対応する正解の押し順の報知が最大1回行われる遊技モードであり、特定の一般役や一部の特別役が導出されたことに基づくATモード移行抽選に当選した場合に、ATモードに移行し(移行条件(c))、高確モードゲーム数=0となったことに基づいて通常モードに移行する(移行条件(b))。
高確モードにおけるATモード移行抽選に当選する期待度は通常モードにおけるATモード移行抽選よりも高く、高確モードにおいて押し順ベルに対応する正解の押し順が実行可能に構成されている。そのため、ATモードへの移行し易さおよび押し順ベルが導出された遊技におけるベルの入賞し易さのそれぞれの観点から、高確モードは通常モードよりも有利であると言える。
ここで「押し順ベル」とは、ベルを含み、かつ遊技者にとって有利なストップボタン27の押し順(正解の押し順)が互いに異なる役の総称である。本実施形態における押し順ベルには、「左第1停止ベル」、「中第1停止ベル」、および「右第1停止ベル」が含まれる。
「左第1停止ベル」、「中第1停止ベル」、および「右第1停止ベル」は、ベルと他の小役(入賞による払出枚数が1枚の小役)が重複当選すること(重複当選する他の小役の組み合わせが互いに異なる)を示している。ここで、それぞれに対応する抽選値は、遊技設定値に関わらず同一となり、かつ遊技設定値ごとのそれぞれの抽選値も同一となっている。
「左第1停止ベル」は、導出された遊技においてストップボタン27Lが最初に操作された場合にベルに入賞する態様でリール65が停止される一方、当該遊技においてストップボタン27L以外のストップボタンが最初に操作された場合にベルに入賞しない態様(重複当選した他の小役に入賞する、またはいずれの役にも入賞しない)でリール65が停止される役である。
同様に、「中第1停止ベル」は、導出された遊技においてストップボタン27Cが最初に操作された場合にベルに入賞する態様でリール65が停止される一方、当該遊技においてストップボタン27C以外のストップボタンが最初に操作された場合にベルに入賞しない態様(重複当選した他の小役に入賞する、またはいずれの役にも入賞しない)でリール65が停止される役である。
同様に、「右第1停止ベル」は、導出された遊技においてストップボタン27Rが最初に操作された場合にベルに入賞する態様でリール65が停止される一方、当該遊技においてストップボタン27R以外のストップボタンが最初に操作された場合にベルに入賞しない態様(重複当選した他の小役に入賞する、またはいずれの役にも入賞しない)でリール65が停止される役である。
なお、ストップボタン27の押し順に関わらずベルに入賞する態様でリール65が停止されるベル役については「共通ベル」と呼称する。「共通ベル」は、ベルが単独当選することを示しており、対応する抽選値が遊技設定値に関わらず同一となっている。
ATモードは、AT役に対応する正解の押し順の報知が滞在中に常時実行される遊技モードであり、前兆パート、通常ATパート、チャンスパート、終了待機パート、エンディングパートが含まれる。
前兆パートは、ATモードに移行した場合であって且つRT0又はRT1に滞在している場合に移行する遊技モードであり、上記の移行条件(1)及び移行条件(2)が成立し、RT2に昇格するまで滞在する。
前兆パートにおいてRT2に昇格した場合(即ち、RT1において昇格リプレイに入賞した場合)、通常ATパートに移行する(移行条件(d))。
通常ATパートは、ATモードの滞在中において最も滞在する可能性の高い遊技モードであり、セット数管理型のATになっている。ここでセット数管理型のATとは、セット単位で滞在期間が管理されるATモードの方式である。例えば、1セットの通常ATパートの開始時に複数のゲーム数(ATゲーム数)が与えられ、これが消化される(零になる)まで該通常ATパートが継続し、該通常ATパートの終了時に別セットの通常ATパートが残存(ストック)されている場合には、次セットの通常ATパートが開始される。
なお、本発明の実施において、必ずしもセット数管理型のATである必要はなく、別の管理方式のAT(例えば、ゲーム数管理型、差枚数管理型、ナビ回数管理型)を採用してもよい。
通常ATパートの滞在中においてMB1又はMB2のいずれかに入賞した場合、チャンスパートに移行する(移行条件(h))。
チャンスパートは、通常ATパートのセット数の延長抽選(いわゆる上乗せ抽選)に特化した遊技モードである。ここで延長抽選とは、残存している通常ATパートのセット数を増加させるセット数(零を含む)を導出する処理であり、上記の第一条件が成立する遊技の到来を延長させる処理とも換言できる。
例えば、チャンスパートの滞在中において入賞した(又は導出した)当選役に基づいてポイントが付与され、付与されたポイントが多いほど延長抽選が有利になる(より多いセット数を獲得しやすい)構成になっている。なお、ここで述べた延長抽選は一具体例であって、本発明の実施は、この実施態様に制限されない。
チャンスパートの移行契機になったMB1又はMB2の作動が終了した場合、通常ATパートに移行する(移行条件(i))。
上記の通常ATパートの滞在中においても延長抽選(セット数の上乗せ)を行うことが好ましい。この場合において、チャンスパートにおける延長抽選の方が、通常ATパートにおける延長抽選に比べて有利であること(一回の延長抽選で獲得できるセット数の期待値が大きいこと)が好ましい。
通常ATパートに与えられたATゲーム数が零になった場合、終了待機パートに移行する(移行条件(e))。終了待機パートの滞在期間は、1回の遊技(ATゲーム数が零になった遊技)であってもよいし、複数回の遊技に跨がってもよい。
終了待機パートは、通常ATパートのストックがあるか否か(ATモードが継続するか否か)を報知する演出が行われる演出モードに対応する遊技モードである(該演出については、後述する)。
通常ATパートのストックがある場合、原則として、次セットの通常ATパートに移行する(移行条件(f))。一方で、通常ATパートのストックがない場合、ATモードが終了して(初期化して)通常モードに移行する(移行条件(g))。
終了待機パートにおいてATモードのストックがある場合であって、且つ次セットの通常ATパートに与えられるATゲーム数以内に上限遊技に到達する場合(第二条件が成立する場合)、次セットの通常ATパートはエンディングパートとして扱われ、終了待機パートからエンディングパートに移行する(移行条件(j))。
エンディングパートは、ATモードが上限遊技に到達することを盛り上げる(遊技者の興趣を高める)ためのエンディング演出を行う演出モード(以下、エンディング演出モードと称する)に対応している遊技モードである。なお、エンディングパートの滞在期間とエンディング演出モードの滞在期間とは必ずしも一致してなくてもよく、エンディングパートの移行以後にエンディング演出モードに移行すれば足り、互いの終了タイミングについても一致しなくてよい。
エンディングパートの滞在中にATモードが上限遊技に到達する(第二条件が成立する)と、ATモードが終了して(初期化して)通常モードに移行する(移行条件(k))。
なお、エンディングパートにおいて特別遊技状態に移行した場合(MB1〜MB6のいずれかが作動した場合)であって、該特別遊技状態の滞在中に上限遊技に到達した場合についてもエンディングパートの終了条件(移行条件(k))は不変である。しかしながら、エンディングパートが終了した以降においてもエンディング演出モードが継続する場合がある。このエンディング演出モードに係る演出制御については、後に詳細に説明する。
なお、本実施形態では、通常モードにおいて正解の押し順が報知されないが、正解の押し順の報知に関して通常モードよりも有利モード(高確モード及びATモード)の方が有利となっていれば、通常モードにおいて正解の押し順が報知される場合があってもよい。
また、有利モードは、一のモードで構成される必要はなく、有利度(例えば、正解の押し順の報知が行われる頻度)が異なる複数種類のモードで構成されていてもよく、この場合における各モードの移行条件は、適宜定めればよい。
次に、図12(a)には、有利モード表示LED25hが、通常モードに滞在している期間は消灯状態となり、有利モード(高確モード及びATモード)に滞在している期間は点灯状態となることが示されている。このようにすることで、有利モードに滞在しているか否かをすぐに遊技者に認識させることができる。
また、有利モード表示LED25hの点灯有無の切り替えは、遊技モードの移行が行われる遊技が開始されてから次の遊技が開始されるまでの期間内であれば、いずれのタイミングで行ってもよい。なお、本実施形態では、遊技モードの移行が行われる遊技の終了時に有利モード表示LED25hの点灯有無の切り替えを行っている。
図12(b)には、正解の押し順(左第1停止、中第1停止、右第1停止)のそれぞれを特定させるための、指示表示LED25dの点灯態様、および演出表示装置63の表示態様が示されている。
このように、サブ基板200で管理される演出表示装置に加え、メイン基板100で管理される指示表示LED25dを用いて正解の押し順を特定可能な演出を行っている。そのため、正解の押し順を特定可能な情報を含むコマンド(後述する内部当選コマンド)がメイン基板100からサブ基板200に正常に送信されなかった場合であっても、遊技者に正解の押し順を特定させ易くすることができる。
なお、本実施形態では、指示表示LED25dでは、各正解の押し順に対して一の点灯態様が対応づけられているが、対応づけられている押し順以外の押し順に対応づけられておらず、一の押し順を一義的に導き出せる点灯態様であれば、一の押し順に対して複数の点灯態様を対応づけられていてもよい。
同様に、本実施形態では、演出表示装置63では、各正解の押し順に対して一の表示態様が対応づけられているが、対応づけられている押し順以外の押し順に対応づけられておらず、一の押し順を一義的に導き出せる表示態様であれば、一の押し順に対して複数の表示態様が対応づけられていてもよい。
また、指示表示LED25dによる正解の押し順を特定可能な演出、および演出表示装置63による正解の押し順を特定可能な演出のそれぞれが開始されるタイミングは、当該遊技が開始されてから当該遊技におけるストップボタン27に対する操作が有効となるタイミング以前であれば、いずれのタイミングであってもよい。さらに、当該期間内で開始されれば、それぞれの演出は、同一のタイミングで開始されてもよいし、異なるタイミングで開始されてもよい。
また、指示表示LED25dによる正解の押し順を特定可能な演出、および演出表示装置63による正解の押し順を特定可能な演出のそれぞれが終了されるタイミングは、当該演出で特定可能な押し順に合致するか否かが決定されてから当該遊技が終了するタイミング(図13のステップS103で示す遊技開始処理が開始されるタイミング)以前であれば、いずれのタイミングであってもよい。さらに、当該期間内で終了されれば、それぞれの演出は、同一のタイミングで終了されてもよいし、異なるタイミングで終了されてもよい。
<遊技進行に係るメインフロー>
次に、本実施形態における遊技進行に係るメインフローについて、図13から図15を用いて説明する。ただし、先に説明した構成要素についても言及するので適宜参照されたい。特に、以降の説明では、処理を行う主体として図8に示した機能を挙げている場合があるが、当該処理は当該主体のみによって実現されるとは限らない。
図13から図15は、本実施形態における遊技進行に係るメイン基板100のメインフローを示すフローチャートである。
メイン基板100は、図13から図15で示すステップS102からステップS145までの一連の処理を行う間に1回の遊技を行い、当該一連の処理を繰り返し行うことによって遊技を繰り返し行うことができる。
なお、図13から図15で示す各処理は一具体例であって、ここで挙げた処理以外の処理が、メイン基板100によって行われてもよい。
まず、図13を用いて、ステップS101〜ステップS119を説明する。
最初のステップS101では、初期設定処理が行われる。
初期設定処理は、電源の供給が開始された場合に行われ、一度行われた後は、電源の供給が絶たれ、再び電源の供給が開始されるまで行われない処理である。
より具体的には、当該処理では、設定キースイッチ48aが操作された状態であれば、電源供給がOFFになる際に保持していたバックアップ情報が破棄され、上述の設定変更処理が行われ、その後、ステップS103に進む。一方、設定キースイッチ48aが操作された状態でなければ、当該処理では、電源供給がOFFになる際に保持していたバックアップ情報に異常がないこと(本実施形態では、チェックサムの値が正常であること)を条件に、当該バックアップ情報に基づいて電源供給がOFFになる直前の状態に復帰させる処理が行われ、その後、ステップS103に進む。なお、当該バックアップ情報に異常がある場合には、遊技に復帰不可能な状態(RAMエラー状態)となり、上述の設定変更処理を待つこととなる。
最初のステップS103では、次回の遊技を開始するために事前に必要な遊技開始処理が行われる。
遊技開始処理では、前回の遊技に係る各種情報を保存する処理や、前回の遊技において停止されたリール65のそれぞれの停止位置や有効ライン上に停止された図柄の組み合わせを示す情報をクリアする処理や、遊技設定値を取得する処理などが行われる。
ステップS105では、メダル管理部114によって、次回の遊技の賭け数を設定するための準備処理であるメダル受付開始処理が行われる。
メダル受付開始処理では、メダルブロッカ47bを作動させる処理や、前回遊技でリプレイ役に入賞していた場合に前回遊技で設定されていた賭け数と同一の賭け数を設定する処理などが行われる。
ステップS107では、メダル管理部114によって、再遊技が作動しているか否かが判定され、当該条件が満たされている場合にはステップS111に進み、そうでない場合にはステップS109に進む。
ステップS109では、メダル管理部114によって、検知された操作または遊技機10の状態に基づいて行われるメダルに係る処理であるメダル管理処理が行われる。
メダル管理処理では、メダル投入口31からメダルが投入されたことを検知した場合に、投入された当該メダルが投入メダル通路51を正常に通過したことをチェックする処理や、正常に通過したメダルを次回の遊技の賭け数に設定する処理や、次回の遊技の賭け数が既に最大数に達している場合に正常に通過したメダルをクレジット数に加算する処理や、次回の遊技の賭け数が既に最大数に達し、かつクレジット数も上限に達している場合にメダルブロッカ47bの作動を停止させる処理や、ベットボタン23の押下を検知した場合に押下されたベットボタン23に対応するメダル数をクレジット数から減じて賭け数に設定する処理や、精算ボタン32の押下を検知した場合に精算可能なメダル(クレジットや賭け数)が存在する場合に当該メダルを払い出す処理などが行われる。
なお、本実施形態では、再遊技が作動している場合、メダルブロッカ47bが作動されずにクレジットが加算されないが、再遊技が作動している場合にもメダルブロッカ47bを作動させ、正常に通過したメダルをクレジット数に加算させるようにしてもよい。
ステップS111では、遊技の開始条件が充足されているか否かのチェックであるリール回転開始チェックが行われる。
リール回転開始チェックでは、スタートレバーの操作を検知したことを前提として、例えば、賭け数が最大数となっているか否かがチェックされる。
ステップS113では、リール回転開始チェックにおいて遊技の開始条件が成立しているか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS115に進み、そうでない場合にはステップS107に戻る。
ステップS115では、内部抽選部111によって、内部抽選テーブルを用いた内部抽選が行われる。
ステップS117では、内部抽選部111によって、ステップS115で導出された当選役、または非当選である場合の当選役「ハズレ」をRAM102の対応する領域に記憶させる当選役フラグ設定が行われる。
ステップS119では、遊技モード管理部124によって、遊技開始時遊技モード管理処理が行われる。
通常モードに滞在している場合の遊技開始時モード管理処理では、上述の高確モード移行抽選が行われる。また、高確モードに滞在している場合の遊技開始時モード管理処理では、上述のATモード移行抽選が行われる。
また、有利モード(高確モード及びATモード)に滞在している場合の遊技開始時モード管理処理では、初期化ゲーム数、および有利モードゲーム数のそれぞれを1減算する処理に加え、指示表示LED25dを正解の押し順を特定可能な点灯態様に制御する処理も行われる。
また、遊技開始時遊技モード管理処理では、滞在している遊技モードに関わらず、内部当選コマンドを送信する処理も行われ、当該制御コマンドには、導出された当選役、滞在中の遊技状態、滞在中のリプレイタイム、および滞在中の遊技モードを特定可能な情報に加え、有利モード移行抽選の結果(通常モード滞在時)、有利モードで更新される変数や正解の押し順を特定可能な情報(有利モード滞在時)が少なくとも含まれている。
ここから、図14を用いて、ステップS121〜ステップS135を説明する。
最初のステップS121では、ウェイト時間が経過したか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS123に進み、そうでない場合にはステップS121の判定に戻る。
ステップS123では、リール制御部112によって、リール65のそれぞれ(脱調の発生により当該処理が行われる場合には、回転中の(定速制御状態に設定されている)リール)のリール制御状態が加速制御状態に設定され、加速制御状態に設定されたリールの回転が開始される。
このように、ステップS121の判定に戻る場合には、リール65の回転が開始されないため、リール制御部112は、ウェイト時間の経過を待って、リール65の回転が開始されることとなる。
ステップS125では、リール制御部112によって、リール65のうちの加速制御状態に設定されていたすべてのリールの回転速度が所定の速度に到達した(加速制御状態に対応する励磁パターンに従ってパルス信号の出力が終了した)か否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS127に進み、そうでない場合にはステップS125に戻る。
なお、当該判定では、加速制御状態に設定されていたリールの回転速度が所定の速度に到達した場合には、順次、加速制御状態から定速制御状態に切り替えられる。さらに、当該判定では、当該リールのすべてが定速制御状態に切り替えられた後、リールセンサ66のうちの当該リールに対応するセンサがそれぞれの検知片をすべて検知するまでステップS127に進まず待機させ、当該待機後、当該リールに対応するストップボタンをすべて有効化し、ステップS127に進むこととなる。
ステップS127では、リール制御部112によって、リール65のうちの定速制御状態に設定されているリールに対して上述の脱調チェックが行われる。
ステップS129では、リール制御部112によって、脱調チェックで脱調が発生したか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS123に戻り、そうでない場合にはステップS129に進む。
このように、リール65のうちの回転中のリールについて、脱調が発生したと判定された場合には、回転中のリールに対し、再びステップS123の処理(リール再起動)が行われる。
ステップS131では、リール制御部112によって、有効化されているストップボタンに対する操作(停止操作)があったか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS135に進み、そうでない場合にはステップS139に進む。
ステップS133では、リール制御部112によって、リール停止処理が行われる。
リール停止処理は、停止操作がなされたストップボタン以外のストップボタンを無効化し、上述の通り、停止操作がなされたストップボタンに対応するリールを定速制御状態から引き込み制御状態に切り替え、停止位置となる図柄番号を導出し、導出された停止位置まで当該リールの図柄位置が進んだタイミングで当該リールを引き込み制御状態からブレーキ制御状態に切り替えリールを停止させる処理である。なお、ブレーキ制御状態に対応する励磁パターンに従ってパルス信号の出力が終了した後は、停止制御状態に切り替えられ、停止位置でリールが保持される。
また、リール停止処理では、停止コマンドが制御コマンド送信部131を介してサブ通信部210に送信される処理も行われ、当該制御コマンドには、停止されたリールの種類(リール65L、リール65C、リール65Rのいずれか)および当該リールの停止された位置(図柄番号)を特定可能な情報が少なくとも含まれる。
ステップS135では、リール制御部112によって、リール65のすべてが停止されているか否かが判定され、当該条件が充足された場合にはステップS137に進み、そうでない場合にはステップS127に戻る。このように、リール65のすべてが停止していない場合には、ステップS127からステップS135の処理を繰り返す。
ここから、図15を用いて、ステップS137〜ステップS145を説明する。
最初のステップS137では、入賞判定部113によって、上述の入賞判定が行われ、入賞する役が判定される。
ステップS139では、遊技状態管理部122およびリプレイタイム管理部123によって、図10を用いて説明した移行条件(1)〜(6)に基づいて遊技状態およびリプレイタイムを移行させる状態移行処理が行われる。
ステップS141では、遊技モード管理部124によって、遊技終了時遊技モード管理処理が行われる。
通常モードに滞在している場合の遊技終了時遊技モード管理処理では、遊技開始時遊技モード管理処理(図13のステップS119)における有利モード移行抽選に当選している場合には、有利モードに移行させ、有利モード表示LED25を点灯状態に制御する処理が行われる。
一方、有利モードに滞在している場合の遊技終了時遊技モード管理処理では、初期化ゲーム数が0であるか否かの判定、および有利モードゲーム数が0であるか否かの判定が行われ、いずれかの条件が充足された場合には、通常モードがに移行させ、有利モード表示LED25を消灯状態に制御する処理が行われる。
さらに、遊技終了時遊技モード管理処理では、滞在しているモードに関わらず、状態更新コマンドが制御コマンド送信する処理も行われ、当該制御コマンドには、入賞と判定された役、更新後の遊技状態、更新後のリプレイタイム、および更新後の遊技モードを特定可能な情報が少なくとも含まれている。
ステップS143では、入賞判定部113によって、入賞と判定された役に対応する数のメダルが付与される。
なお、ステップS143において付与されるメダルは、原則としてクレジット数に貯留記憶される。ただし、クレジット数が上限に達した場合には、メダル管理部114がホッパー93に内蔵されている払出機構(図示省略)を制御して、クレジット数を超える数に相当するメダルを、ホッパー93からメダル排出口35に払い出させる。
ステップS145では、エラー管理部125によって、メダル補助収納庫95に設けられている収納庫エラーセンサをチェックするオーバーフローチェックが行われ、収納庫エラーセンサがメダルを検知した場合には、満タンエラー状態を設定し、遊技の進行を停止させ、当該エラー状態を示すエラー制御コマンドを送信する。
<ATモード中の演出制御について>
続いて、ATモード中の演出制御について、図16乃至図20を用いて説明する。
先ず、通常ATパートについては、図16を用いて説明する。
図16(a)は、通常ATパートにおいて押し順ベル(ここでは「中第1停止ベル」)が導出された場合における、正解の押し順を特定可能な演出として演出表示領域62に表示される内容を図示している。
押し順表示71は、演出表示領域62において正解の押し順を示す表示である。
残ゲーム数表示72は、その時点で残存しているATゲーム数を示す表示である。なお、残ゲーム数表示72の表示と、内部において実際に残存しているATゲーム数とは必ずしも一致していなくてもよく、その一部が表示されていればよい。
獲得枚数表示73は、原則として、滞在中のATモードに移行した以降に獲得したメダル数を示す表示である。即ち、演出制御部222は、獲得枚数表示73を表示することをもって、ATモード(有利モード)の滞在期間の少なくとも一部において、該ATモードにおいて獲得した遊技媒体の総数を報知すると言える。
なお、上記の獲得枚数表示73には、滞在中のATモードへの移行契機になった抽選(ATモード移行抽選)が特別役の導出に基づくものである場合には、該特別役の入賞による特別遊技状態において獲得したメダル数が加算されて表示されてもよい。
或いは、上記の獲得枚数表示73には、前回のATモード(有利モード)が終了してから或る許容期間(以下、連チャン許容期間と称する場合がある)が経過する迄に次のATモード(有利モード)に移行した場合の一部において、前回のATモードにおいて獲得したメダルの総数及び次のATモード(現在滞在中のATモード)において獲得したメダルの総数を加味して算出された数が表示(報知)されてもよい。ここで「加味して算出された数」とは、前者のメダルの総数と後者のメダルの総数とを加算した数を少なくとも含み、且つ他の要素(例えば、前回のATモードと次のATモードとの間におけるメダルの増減数)も算出条件に含みうるとの意味である。
図16(b)は、通常ATパートにおいて特別役(ここでは「MB4」)が内部中(内当遊技状態)である場合の一部において、演出表示領域62に表示される内容を図示している。この場合、演出表示領域62には、上記の残ゲーム数表示72及び獲得枚数表示73の他に、内部中の特別役に対応する図柄組合せ(ここでは「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」)を示すボーナス報知表示74が表示される。換言すれば、演出制御部222は、ボーナス報知表示74の表示をもって、既に特別役が導出されている旨を報知するボーナス報知演出(特別報知演出)を実行する。
なお、上述したように、本実施形態におけるMB1又はMB2(第二特別役)は、リール65に対する停止操作の態様に依存せずに入賞する役(導出された遊技で必ず入賞する役)であるため、通常ATパートにおいてMB1又はMB2が導出された場合には、ボーナス報知表示74は演出表示領域62に表示されない構成になっている。
また、特別役が導出されてから特別報知演出が実行されるまでの待ち期間の長さについては、後に説明する。
次に、チャンスパートについては、図17を用いて説明する。
図17(a)は、チャンスパートにおいて小役(ここでは「スイカ」)が導出された場合に演出表示領域62に表示される内容を図示している。この場合、演出表示領域62には、上記の残ゲーム数表示72及び獲得枚数表示73の他に、その遊技において導出された当選役を表示する当選役表示76と、当選役に基づいて付与されたポイントの数量を可視化するポイント表示75と、が含まれる。なお、チャンスパートにおいては、ATゲーム数の減算が一時的に(該チャンスパートに滞在している間)停止してもよく、この場合には残ゲーム数表示72に表示されている数値の減少が停止する。
上述したように、チャンスパートの滞在中において入賞した(又は導出した)当選役に基づいてポイントが付与され、通常ATパートのセット数の延長抽選が、付与されたポイントが多いほど有利になる(より多いセット数を獲得しやすい)構成になっている。
図17(b)は、チャンスパートの移行契機になったMB1又はMB2の作動が終了した場合に演出表示領域62に表示される内容を図示している。この場合、演出表示領域62には、上記の残ゲーム数表示72及び獲得枚数表示73の他に、チャンスパートの結果(延長抽選の結果)として付与された通常ATパートのセット数(ここでは3セット)を報知するセット数表示77が表示される。換言すれば、演出制御部222は、セット数表示77の表示をもって、チャンスパートに関する結果報知演出を実行する。
この結果報知演出の後に、通常ATパートに移行して、通常ATパートに対応する演出表示(図16参照)が演出表示領域62に表示される。
なお、結果報知演出の実行期間は、MB1又はMB2の作動が終了する遊技の第三停止時(該遊技において三回の停止操作を受け付けた時)から次遊技の開始時までの間であってもよいし、該第三停止時以降における一回の遊技(次遊技)又は複数回の遊技に跨がってもよい。
次に、終了待機パートについては、図18を用いて説明する。
図18(a)は終了待機パートにおいてATモードの継続を報知する場合に演出表示領域62に表示される内容を図示している。この場合、演出表示領域62には、上記の残ゲーム数表示72及び獲得枚数表示73の他に、或るキャラクターを示すキャラ表示78と、ATモードの継続を意味する該キャラクターのセリフ表示79が表示される。当然ながら、この場合における残ゲーム数表示72は、残存しているゲーム数が零である旨を示している。
この報知結果(ATモードの継続報知)の後に、通常ATパート又はエンディングパートのいずれかに移行し、移行先の遊技モードに対応する演出表示(図16又は図19参照)が演出表示領域62に表示される。
図18(b)は終了待機パートにおいてATモードの終了を報知する場合に演出表示領域62に表示される内容を図示している。この場合、演出表示領域62には、上記の残ゲーム数表示72、獲得枚数表示73及びキャラ表示78の他に、ATモードの終了を意味するキャラクターのセリフ表示80が表示される。当然ながら、この場合にも残ゲーム数表示72は、残存しているゲーム数が零である旨を示している。
この報知結果(ATモードの終了報知)の後に、該ATモードに関する結果表示81が表示される(図18(c)参照)。この結果表示81には、該ATモードに滞在していた期間の長さ(遊技回数)、及び該ATモードの終了報知時に獲得枚数表示73に表示されていた数(原則として該ATモードに移行した以降に獲得したメダル数)が表示される。
結果表示81が表示された後には、通常モードに移行し、通常モードに対応する演出モード(以下、通常演出モード)に対応する演出表示(不図示)が演出表示領域62に表示される。
次に、エンディングパートについては、図19を用いて説明する。
図19(a)乃至(c)に共通して図示されるエンディング動画82は、エンディング演出モードの滞在中に再生される動画である。エンディング動画82は、いわゆる背景表示であり、他の表示(例えば、残ゲーム数表示72や獲得枚数表示73)より下層のレイヤーに表示されている。
上述したように、エンディングパートの滞在期間とエンディング演出モードの滞在期間とは必ずしも一致せず、エンディングパートが終了した以降においてもエンディング演出モード(エンディング動画82の再生)が継続される場合がある。即ち、エンディング演出モードの滞在期間は状況に応じて変動するため、エンディング動画82は繰り返し再生可能な構成になっている。例えば、エンディング動画82の繰り返し再生は、単一の動画を繰り返し再生することによって実現してもよいし、前半部分は希少な演出動画(プレミアム動画)を再生した後に後半部分は別の動画を繰り返し再生することによって実現してもよい。
図19(a)はエンディングパートにおいて押し順ベル(ここでは「中第1停止ベル」)が導出された場合に、正解の押し順を特定可能な演出として押し順表示71がエンディング動画82に重畳して演出表示領域62に表示される状況を図示している。
図19(b)はエンディングパートにおいて特別役(ここでは「MB4」)が内部中(内当遊技状態)である場合の一部に、ボーナス報知演出(特別報知演出)としてボーナス報知表示74がエンディング動画82に重畳して演出表示領域62に表示される状況を図示している。
なお、上述したように、本実施形態におけるMB1又はMB2(第二特別役)は、リール65に対する停止操作の態様に依存せずに入賞する役(導出された遊技で必ず入賞する役)であるため、通常ATパートと同様に、エンディングパートにおいてMB1又はMB2が導出された場合には、ボーナス報知表示74は演出表示領域62に表示されない構成になっている。
図19(c)はエンディングパートにおいて特別役が作動中(特別遊技状態)である場合の一部において、特別遊技状態である旨を遊技者が認識可能なボーナス作動表示85(例えば、「ボーナス中」というテキスト表示)が、エンディング動画82に重畳して演出表示領域62に表示される状況を図示している。
より具体的には、演出制御部222は、エンディングパートにおいてMB3乃至MB6のいずれかが作動中である場合に、エンディング動画82に重畳してボーナス作動表示85を表示する演出(以下、第一演出と呼称する場合がある)を実行する。換言すれば、第一演出は、有利モードの滞在中に第一特別役に当選した場合の少なくとも一部において実行され、第一の特別遊技状態の滞在期間であることを遊技者に認識させうる演出である。
一方で、演出制御部222は、エンディングパートにおいてMB1及びMB2のいずれかが作動中である場合には、ボーナス作動表示85を非表示とするため、エンディング動画82の再生がボーナス作動表示85によって妨げられない(以下、このような状況における演出表示領域62の表示内容を第二演出と呼称する場合がある)。換言すれば、第二演出は、有利モードの滞在中に第二特別役に当選した場合の少なくとも一部において実行され、第二の特別遊技状態の滞在期間であることが遊技者にとって認識困難な演出である。
上記のように、エンディングパートにおけるMB3乃至MB6の作動中と、エンディングパートにおけるMB1及びMB2の作動と、は遊技者にとって認識容易であるか認識困難であるかという点において相違する。
また、上述した通常ATパートにおけるMB1及びMB2の作動(チャンスパートへの移行)と、エンディングパートにおけるMB1及びMB2の作動と、は遊技モード及び演出モードの移行を伴うか否か(延長抽選の優遇を受けられるか否か)という点において相違する。
エンディングパートは、ATモードが上限遊技に到達することを前提とする遊技モードであるため、延長抽選の優遇を受けるメリットが無いからである。
図19(a)乃至(c)を用いたような演出を経て、エンディング演出モードの終了条件が成立すると、エンディング動画の再生が終了して、ATモードに関する結果表示が表示される。ここで表示される結果表示は、図18(c)に図示される結果表示81と共通の情報を含むものであれば足り、必ずしも一致しなくてもよい(例えば、上限遊技に到達したことを祝福する表示が付加されてもよい)。
該結果表示の後には、通常モードに移行し、通常演出モードに応じた演出表示(不図示)が演出表示領域62に表示される。
ここでエンディング演出モードの終了条件は、以下の通りである。
(イ)特別遊技状態に滞在していない遊技においてATモードが上限遊技に到達した場合、該遊技の終了。
(ロ)MB1又はMB2に係る特別遊技状態の滞在中である遊技においてATモードが上限遊技に到達した場合、該遊技の終了。
(ハ)MB3乃至MB6に係る特別遊技状態の滞在中である遊技においてATモードが上限遊技に到達した場合、該特別遊技状態における最終遊技(上記の第3の規定枚数を超えるメダルの払出があった遊技)の終了。
上記の(ロ)又は(ハ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合について、図20を用いて説明する。なお、図20は模式図であり、その横軸の長さと、実際の期間の長さ(遊技回数)と、は必ずしも比例しない場合がある。
図20(a)は、(ロ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合における結果表示のタイミングを示している。ここで図示しているように、該場合において、上限遊技に到達したATモード(図20(a)では「一のATモード」)は、上限遊技に到達した遊技の終了時に終了すると共に、同じタイミングでエンディング演出モード(図20(a)では「エンディング演出」)も終了して、該ATモードに関する結果表示が演出表示領域62に表示される。
このタイミングにおいて、遊技モードについてはATモード(エンディングパート)から通常モードに遷移するため、演出モードについてもエンディング演出モードから通常演出モードに遷移する。このとき、移行先の通常演出モードにおいても、移行元のエンディング演出モードと同様に、MB1又はMB2の作動は遊技者にとって認識困難である状態を維持させつつ、且つ、エンディング演出モードから通常モードへの変化が遊技者に認識容易であるように、演出表示領域62の表示(特に背景表示)が変化する。
上記の図20(a)の内容を整理すれば、MB1又はMB2に係る特別遊技状態の滞在中に上限遊技に到達すると、演出制御部222は、該特別遊技状態の終了前に結果表示を表示させると換言できる。そして、演出制御部222は、該結果表示の後に、該特別遊技状態の滞在期間であることが遊技者にとって認識困難であって、且つ、上記の第二演出と演出態様が相違する演出態様(第三演出)を実行するとも換言できる。
このような演出制御になっているため、MB1又はMB2に係る特別遊技状態については上限遊技に到達した遊技の前後においてその滞在が認識困難な演出を行うので、ATモードに関する結果表示に遊技者の関心を集めることができる。
また、上記の図20(a)の内容を整理すれば、MB1又はMB2に係る特別遊技状態に上限遊技に到達すると、演出制御部222は、結果表示の後にエンディング演出モードから通常演出モードへの移行の示唆又は報知をするとも換言できる。なお、「エンディング演出モード」は上記の第一演出モードの一種であり、「通常演出モード」は上記の第二演出モードの一種である。
このような演出制御になっているため、実際にはMB1又はMB2に係る特別遊技状態が継続しており、出玉(メダルの獲得量)については有利であるにも関わらず、遊技者に対して有利な状態が終了したかのような心証を与えることができる。
また、図20(a)は、(ロ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合における連チャン許容期間の長さを示している。
ここで連チャンとは、一のATモードと次のATモードとの間隔が短いこと(遊技の回数が少ないこと)である。
また、ここで連チャン許容期間とは、ATモードにおいて獲得したメダルの総数を報知する(例えば、獲得枚数表示73を表示する)前提において、一のATモードにおける報知内容と次のATモードにおける報知内容とに継続性を持たせることが許容される期間をいう。
本実施形態における連チャン許容期間は、結果表示を基準として50回の遊技が行われる期間であり、該期間内に次のATモードに移行する(又はATモード移行抽選に当選する)場合において、次のATモードにおける獲得枚数表示73が示す数に、一のATモードにおいて獲得したメダルの総数が加味される。
なお、連チャン許容期間の長さは、上述した長さに限られず、適宜変更可能である。
図20(b)は、(ハ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合における結果表示のタイミングを示している。ここで図示しているように、該場合において、上限遊技に到達したATモード(図20(b)では「一のATモード」)は、上限遊技に到達した遊技の終了時に終了し、遊技モードについてはATモード(エンディングパート)から通常モードに遷移する。
一方、エンディング演出モード(図20(b)では「エンディング演出」)は、特別役(MB3乃至MB6のいずれか)の作動が終了するまで継続し、該特別役の作動終了時(MB3乃至MB6に係る特別遊技状態の最終遊技)において該ATモードに関する結果表示が演出表示領域62に表示される。演出モードについては、結果表示の後に、エンディング演出モードから通常演出モードに遷移する。このとき、(ロ)における場合と同様に、エンディング演出モードから通常モードへの変化が遊技者に認識容易であるように、演出表示領域62の表示(特に背景表示)が変化する。
図20(b)に図示する結果表示には、上限遊技の到達(第二条件の成立)によって終了したATモードの滞在中に獲得したメダルの数に、該上限遊技の到達後にMB3乃至MB6に係る特別遊技状態によって獲得した遊技媒体の数を加算した数を結果表示の少なくとも一部として、図示するタイミング(該特別遊技状態の終了以後)に表示させることが好ましい。
一方で、図20(a)に図示する結果表示には、上限遊技の到達によって終了したATモードの滞在中に獲得したメダルの数を結果表示の少なくとも一部として、図示するタイミング(該上限遊技の到達以後)に表示させ、該上限遊技の到達後にMB1又はMB2に係る特別遊技状態によって獲得したメダルの数が該結果表示に反映されないことが好ましい。
このような差異を設けることによって、双方の結果表示に含まれる獲得メダル数の差枚数が大きくなるので、獲得枚数が大きいMB3乃至MB6に係る特別遊技状態が実行された後の結果表示(図20(b)に図示する結果表示)における興趣向上を、相対的に高めることができる。
上記の図20(b)の内容を整理すれば、MB3乃至MB6の作動中(第一の特別遊技状態の滞在中)に上限遊技に到達(第二条件が成立)しても上記の第一演出を継続し、第一演出の終了時に結果表示を表示させると換言できる。
このような演出制御になっているため、MB3乃至MB6に係る特別遊技状態については滞在中に上限遊技に到達したとしても、その滞在が認識可能な第一演出を継続して行った後に結果表示を表示させるので、MB3乃至MB6に係る特別遊技状態に遊技者の関心を十分に惹きつけることができる。
また、上記の図20(b)の内容を整理すれば、MB3乃至MB6に係る特別遊技状態の滞在中に上限遊技に到達した場合、該到達の前後に跨がってエンディング演出モードに基づく演出(エンディング動画の再生)を行い、MB3乃至MB6に係る特別遊技状態の終了以後に結果表示を表示させ、該結果表示の後にエンディング演出モードから通常演出モードへの移行の示唆又は報知をすると換言できる。
このような演出制御になっているため、エンディング演出モードに基づく演出によって遊技者に与えている特別な心証を継続することができる。
上記の図20(a)及び図20(b)の内容を比較すれば、MB3乃至MB6に係る特別遊技状態の滞在中に上限遊技に到達した場合には、該特別遊技状態の終了以後に結果表示を表示させる((イ)を終了条件とする場合に比べて結果表示のタイミングが延長される)と換言できる。一方、MB1又はMB2に係る特別遊技状態の滞在中に上限遊技に到達した場合には、該上限遊技の到達以後であって且つ該特別遊技状態の終了前に結果表示を表示させる((イ)を終了条件とする場合と結果表示のタイミングが同じである)と換言できる。
見方を変えれば、その期間内に第二条件が成立する状況において特別遊技状態に移行した場合、その種別によって有利モードに関する結果表示の表示タイミングが変化する。これにより、第二条件の成立付近における演出制御の多様化を図ることができるので、従来にない演出効果を得ることができる。
また、本実施形態における連チャン許容期間は、結果表示を基準として50回の遊技が行われる期間であるため、一のATモードにおける上限遊技の到達時(第二条件の成立時)においてMB3乃至MB6に係る特別遊技状態に滞在している場合(図20(b)の場合)と、該到達時にMB1又はMB2に係る特別遊技状態に滞在している場合(図20(a)の場合)と、を比較すると、連チャン許容期間が前者の場合の方が後者の場合より長くなると換言できる。
これにより、結果表示のタイミング(エンディング演出の終了タイミング)が延長した分だけ、連チャン許容期間を損失したかのような心証(失望感)を遊技者に与えることを防止することができる。
なお、図20(a)及び(b)においては、上限遊技に到達した(第二条件が成立した)ATモードを「一のATモード」として図示しているが、ATゲーム数が零になった(第一条件が成立した)ことによって終了したATモードも「一のATモード」として扱ってよい。即ち、通常ATパートのセット数が零になったこと(ストックが無くなったこと)によって終了したATモードの終了時を基準として連チャン許容期間内に次のATモードに移行した場合には、次のATモードにおける獲得枚数表示73が示す数に、一のATモードにおいて獲得したメダルの総数が加味されてもよい。
<特別役の導出から特別報知演出の開始までの待ち期間の長さについて>
続いて、特別役の導出から特別報知演出の開始までの待ち期間の長さについて説明する。
ここで特別報知演出とは、特別役が導出されていること(内当遊技状態に滞在していること)を確定的に報知する演出であり、例えば、図16(b)や図19(b)に図示するボーナス報知表示74の表示が該当する。但し、ボーナス報知表示74の表示は、特別報知演出の一具体例であり、演出制御部222は他の演出態様(例えば、ボーナス確定画面の表示やボーナスランプの点灯)によって特別報知演出を実行可能であってもよい。
本実施形態では、上記のエンディング演出モードにおいて特別報知演出を実行する場合(図19(b)参照)、演出の対象となる特別役が導出された遊技において直ぐに行われる(いわゆる即告知)。一方で、上記の通常演出モードにおいて特別報知演出を実行する場合、原則として即告知を行わず、演出の対象となる特別役が導出されてから一回又は複数回の遊技経過を待ってから行われる。
即ち、内部抽選部111によって特別役が導出されてから演出制御部222によって特別報知演出が実行されるまでの待ち期間の長さが、第二条件の成立前(エンディング演出モード)に比べて第二条件の成立後(通常演出モード)において長くなる傾向であると換言できる。
このように、特別報知演出の待ち期間の長さが、上限遊技の到達間際(ATモードの最終盤)においては短いので、軽快に遊技を進行させることができる。一方で、特別報知演出の待ち期間の長さが、上限遊技を超えた場合(ATモードを終えた直後)には長いので、じっくり腰を据えて特別報知演出までに行われる遊技の演出内容(内当遊技状態の滞在示唆等)を遊技者は楽しむことができる。
また、本実施形態では、通常ATパートにおける特別報知演出(図16(b)参照)の待ち期間の長さが、エンディング演出モードにおける特別報知演出の待ち期間の長さより長く、通常演出モードにおける特別報知演出の待ち期間の長さより短いことが好ましい。即ち、特別報知演出の待ち期間の長さは、第二条件の成立前、第一条件の成立前、第一条件又は第二条件の成立後の順に長くなる傾向になっていることが好ましい。
或いは、特別報知演出の待ち期間の長さは、第一条件の成立前に比べて第一条件の成立後においても長くなる傾向になっており、且つ、第一条件の成立後における待ち期間の長さと第一条件の成立前における待ち期間の長さの差分が、第二条件の成立後における待ち期間の長さと第二条件の成立前における待ち期間の長さの差分より小さいことが好ましいとも換言できる。
遊技者の飽きを防止するため、通常ATパートは通常モードに比べて軽快に進行する(遊技者が体感する出玉速度を上げる)必要があるものの、エンディング演出モード(上限遊技の到達間際)における要求より程度が低い。ATモードの滞在期間が長くなるほど、遊技者の飽きが強くなる傾向にあるからである。
なお、本実施形態では、上述したように、第二条件の成立が必ずしもエンディング演出モードから通常演出モードへの移行条件にならず、概ね上記のような傾向性を有しているというに留まる。これは一具体例であり、第二条件の成立が必ずエンディング演出モードから通常演出モードへの移行条件になる変形例によって本発明を実施しても、上記と同様の効果が言える。
また、上記では滞在期間が変動しうる演出モード同士(エンディング演出モードと通常演出モード)の比較によって、特別役の導出から特別報知演出の開始までの待ち期間の長さについて述べたが、或る基準によって定められる固定期間で比較してもよい。
例えば、特別役の導出から特別報知演出の開始までの待ち期間の長さについて、図21に図示する固定期間(有利モードに係る終了条件の成立タイミング近傍区間)同士を比較してもよい。なお、図21は模式図であるため、その横軸の長さと、実際の期間の長さ(遊技回数)と、は必ずしも比例しない場合がある。
図21(a)は、通常ATパートのセット数が零になること(第一条件)によってATモードが終了する場合を表しており、図21(b)は、上限遊技に到達すること(第二条件)によってATモードが終了する場合を表している。
図21(a)及び図21(b)では、通常ATパートのセット数が零になる前(第一条件の成立前)の或る固定期間を便宜的に「通常AT期間」と図示し、上限遊技の到達前の或る固定期間(第二条件が成立する遊技を終点とする固定期間)を便宜的に「最終AT期間」と図示し、第一条件の成立後又は第二条件の成立後の或る固定期間(第二条件が成立する遊技の次回遊技を起点とする固定期間)を便宜的に「通常期間」と図示する。
通常AT期間、最終AT期間、及び通常期間の長さ(遊技回数)は、比較容易のため固定期間(同じ長さ)にすることが好ましく、この固定期間は何らかの遊技に関する期間と同じ長さに定められることがより好ましい。以下に、固定期間の基準となりうる遊技に関する期間を、いくつか例示する。
(イ)通常ATパートのセット数の延長抽選によって抽選されうる最大の延長期間(=最大の上乗せセット数×1セット当りのゲーム数)
(ロ)エンディング動画の一回の再生期間
(ハ)MB3乃至MB6に係る特別遊技状態の最小滞在期間(全ての遊技でベルが揃った場合の滞在期間(本実施形態では26回の遊技))
上記の(イ)(ロ)(ハ)のいずれを基準としても、通常AT期間の待ち期間の長さが通常期間の待ち期間の長さより短いことが好ましく、最終AT期間(第一期間)の待ち期間の長さが通常期間(第二期間)の待ち期間の長さより短いことが好ましい。
しかしながら、上記の(イ)(ロ)(ハ)の少なくとも一つを基準として、上記の関係を満足すれば足りる。
<特定役の導出に基づく有利示唆演出の実行割合について>
続いて、特定役の導出に基づく有利示唆演出の実行割合について、図22を用いて説明する。
図22は、有利モードの上限遊技の到達近傍区間を便宜的に分けた模式図である。なお、図22は模式図であるため、その横軸の長さと、実際の期間の長さ(遊技回数)と、は必ずしも比例しない場合がある。
ここで特定役とは、特別役(特にMB3乃至MB6)と重複当選しうる役であり、例えば「スイカ」である。なお、本実施形態における「スイカ」は、特別役と重複当選可能であると共に、単独当選可能でもある。
ここで有利示唆演出とは、上記の特定役が導出された場合の少なくとも一部において、遊技者にとって有利な展開が示唆する演出の総称であり、上記の特別報知演出とは異なる演出である。ここで「有利な展開」は、特別役の導出(重複当選)に限られず、例えば上述したATモード移行抽選や延長抽選の当選等が含まれてもよい。
上述したように、エンディング演出モードにおいて特別報知演出を実行する場合、対象の特別役が導出された遊技において即告知される。そして、該特別役の導出には「スイカ」との重複当選が含まれる。従って、エンディング演出モードにおいて「スイカ」が導出された場合に、演出制御部222が特別役の導出を示唆する有利示唆演出を実行する必要性が無い。
一方、上述したように、通常演出モードにおける特別報知演出の待ち期間の長さは、エンディング演出モードにおける特別報知演出の待ち期間の長さより長くなっており、特別役と「スイカ」とが重複当選した場合に、演出制御部222はその待ち期間において有利示唆演出を行うことが好ましい。「スイカ」が単独当選した場合の少なくとも一部においても、演出制御部222は有利示唆演出を行うことが好ましい。
従って、本実施形態では、エンディング演出モード(第二条件の成立前)において「スイカ」が導出された場合に有利示唆演出が実行される第一割合と、通常演出モード(第二条件の成立後)において「スイカ」が導出された場合に有利示唆演出が実行される第二割合と、を比べると、第一割合より第二割合が高くなっている。
更に、図22に図示する区分けに準じて、特定役の導出に基づく有利示唆演出の実行割合について述べるならば、上限遊技に到達する(第二条件が成立する)場合の少なくとも一部において、以下の第三期間、第四期間、及び第五期間が生じるとも言える。
(イ)第三期間:上限遊技の到達前であって且つ「スイカ」の導出に基づいて有利示唆演出が実行されうる期間。
(ロ)第四期間:第三期間の後であって、期間中に上限遊技に到達し且つ「スイカ」の導出に基づいて有利示唆演出が実行されない期間。
(ハ)第五期間:第四期間の後であって且つ「スイカ」の導出に基づいて有利示唆演出が実行される割合が第三期間より高い期間。
即ち、第四期間、第三期間、第五期間の順に「スイカ」が導出された場合に有利示唆演出が実行される割合が高くなっている。
上記の内容について、見方を変えれば、「スイカ」が導出された場合に有利示唆演出が実行されうる期間(第三期間と第五期間)の間に、「スイカ」が導出されても有利示唆演出が実行されえない期間(第四期間)が挟まっているとも言える。
滞在中に上限遊技に到達する特別遊技状態においては、「スイカ」の導出契機とする延長抽選が必要なく、且つ、特別役と重複当選する可能性も無いからである。
以上のように、本実施形態における演出制御部222は、ATモードが上限遊技に到達する(第二条件が成立する)付近の演出制御を、状況に応じて適切に実行するので、遊技興趣の向上を図ることができる。
<変形例>
上述の実施形態において説明した(ロ)又は(ハ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合の変形例について、図23を用いて説明する。なお、図23は模式図であり、その横軸の長さと、実際の期間の長さ(遊技回数)と、は必ずしも比例しない場合がある。
図23(a)は、(ロ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合における結果表示のタイミングを示している。ここで図示しているように、該場合において、上限遊技に到達したATモード(図23(a)では「一のATモード」)は、上限遊技に到達した遊技の終了時に終了すると共に、同じタイミングでエンディング演出モード(図23(a)では「エンディング演出」)も終了して、該ATモードに関する結果表示が演出表示領域62に表示される点について、本変形例と上述の実施形態は共通している。
また、図23(a)は、(ロ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合における連チャン許容期間の長さを示している。
本変形例における連チャン許容期間は、上限遊技に到達した遊技を基準として50回の遊技が行われる所定の期間(遊技回数が不変の期間)であり、該所定の期間が経過する迄に次のATモードに移行する(又はATモード移行抽選に当選する)場合において、次のATモードにおける獲得枚数表示73が示す数に、一のATモードにおいて獲得したメダルの総数が加味される。
図23(b)は、(ハ)を終了条件としてエンディング演出モードが終了した場合における結果表示のタイミングを示している。ここで図示しているように、該場合において、上限遊技に到達したATモード(図23(b)では「一のATモード」)が上限遊技に到達した遊技の終了時に終了し、エンディング演出モード(図23(b)では「エンディング演出」)がMB3乃至MB6に係る特別遊技状態の最終遊技においてATモードに関する結果表示が演出表示領域62に表示される点について、本変形例と上述の実施形態は共通している。
また、本変形例における連チャン許容期間は、上限遊技に到達した遊技を基準として50回の遊技が行われる期間であるため、一のATモードにおける上限遊技の到達時(第二条件の成立時)においてMB3乃至MB6に係る特別遊技状態に滞在している場合(図23(b)の場合)と、該到達時にMB1又はMB2に係る特別遊技状態に滞在している場合(図23(a)の場合)と、を比較すると、一のATモードに関する結果表示を表示してから次のATモードが開始されるまでの期間が前者の場合の方が後者の場合より短くなると換言できる。
即ち、より有利な特別遊技状態に滞在した場合には連チャン許容期間が短くなった(連チャン条件が厳しくなった)かのような心証を遊技者に与えるため、より不利な特別遊技状態に滞在した場合においては相対的に連チャン許容期間が長い(連チャン条件が緩い)かのような心証を遊技者に与えることができる。従って、双方の場合における遊技者の心証のバランス(損得のバランス)をとることができる。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)遊技を開始する場合に、複数種類の役から当選役を導出する内部抽選手段と、遊技が開始されると回動する複数のリールと、回動している前記リールを停止させる契機となる停止操作を受け付ける停止操作受付手段と、遊技の結果が有利となる停止操作の態様を遊技者に指示する指示報知を行う報知手段と、前記指示報知が行われない通常モードと、前記指示報知が行われうる有利モードと、を少なくとも含む複数種類の遊技モードを制御する遊技モード管理手段と、役物又は役物連続作動装置が作動している特別遊技状態と、前記内部抽選手段によって前記特別遊技状態に対応する特別役が導出されうる通常遊技状態と、を少なくとも含む複数種類の遊技状態を制御する遊技状態管理手段と、前記有利モードの終了以後に該有利モードに関する結果表示を所定の表示領域に表示させる演出制御手段と、を備え、前記有利モードの終了条件には、前記有利モードの開始以後に得られた遊技結果に依存して変化しうる第一条件と、前記有利モードの開始以後に得られた遊技結果に係わらず不変な第二条件と、が含まれ、前記演出制御手段は、第一の特別遊技状態の滞在中に前記第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第一の特別遊技状態の終了以後に前記結果表示を表示させ、第二の特別遊技状態の滞在中に前記第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第二条件の成立以後であって且つ該第二の特別遊技状態の終了前に前記結果表示を表示させる遊技機。
(2)前記演出制御手段は、前記有利モードの滞在期間の少なくとも一部において、前記有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を報知し、一の有利モードが終了してから許容期間が経過する迄に次の有利モードに移行した場合、該一の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数及び該次の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を加味して算出された数を、該次の有利モードの滞在期間の少なくとも一部において報知し、前記一の有利モードにおける前記第二条件の成立時において前記第一の特別遊技状態に滞在している第一の場合と、該成立時に前記第二の特別遊技状態に滞在している第二の場合と、を比較すると、前記許容期間が前記第一の場合の方が前記第二の場合より長くなる(1)に記載の遊技機。
(3)前記演出制御手段は、前記有利モードの滞在期間の少なくとも一部において、前記有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を報知し、一の有利モードが終了してから所定の許容期間が経過する迄に次の有利モードに移行した場合、該一の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数及び該次の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を加味して算出された数を、該次の有利モードの滞在期間の少なくとも一部において報知し、前記一の有利モードにおける前記第二条件の成立時において前記第一の特別遊技状態に滞在している第一の場合と、該成立時に前記第二の特別遊技状態に滞在している第二の場合と、を比較すると、前記一の有利モードに関する前記結果表示を表示してから前記次の有利モードが開始されるまでの期間が前記第一の場合の方が前記第二の場合より短くなる(1)に記載の遊技機。
10 遊技機
20 前面扉
21 上部パネル
22 下部パネル
23 ベットボタン
23a 最大ベットボタン
23b 単一ベットボタン
24 メニュー選択ボタン
24a 十字キーボタン
24b 決定ボタン
25 状態表示LED
25 有利モード表示LED
25a 投入枚数表示LED
25b 貯留枚数表示LED
25c 獲得枚数表示LED
25d 指示表示LED
25e 再遊技表示LED
25f 遊技開始表示LED
25g 投入可能表示LED
25h 有利モード表示LED
26 スタートレバー
27(27L、27C、27R) ストップボタン
27a 停止可能表示LED
31 メダル投入口
32 精算ボタン
33 メダル返却ボタン
34 ドア錠
35 メダル排出口
36(36a〜36h) 装飾LED
37 下皿
38(38a〜38d) スピーカ口
40a、40b 各種センサ
41(41a〜41h) 装飾LED基板
42 状態表示LED基板
43 ストップボタン基板
43a ストップボタンセンサ
44 スタートレバーセンサ
45 ベットボタン基板
45a 最大ベットボタンセンサ
45b 単一ベットボタンセンサ
45c 演出ボタンセンサ
46 メニュー選択ボタン基板
46a 十字キーボタンセンサ
46b 決定ボタンセンサ
47 メダルセレクタ
47a メダルセレクタ本体
47b メダルブロッカ
47c メダル通過センサ
48 設定変更装置
48a 設定キースイッチ
48b 設定変更スイッチ
48c 設定表示LED
48d 設定キーカバー
49(49a〜49d) スピーカ
51 投入メダル通路
52 払出メダル通路
53 返却メダル通路
54 収納メダル通路
60 遊技機本体部
62 演出表示領域
63 演出表示装置
64 リール枠
65(65L、65C、65R) リール
66(66L、66C、66R) リールセンサ
67 リール照明基板
68 リールモータ
71 押し順表示
72 残ゲーム数表示
73 獲得枚数表示
74 ボーナス報知表示
75 ポイント表示
76 当選役表示
77 セット数表示
78 キャラ表示
79、80 セリフ表示
81 結果表示
82 エンディング動画
85 ボーナス作動表示
90 外枠
91 電源装置
92 電源スイッチ
93 ホッパー
95 メダル補助収納庫
96 ヒンジ部
96a 上段ヒンジ部
96b 中段ヒンジ部
96c 下段ヒンジ部
100 メイン基板
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 乱数回路
110 遊技進行管理部
111 内部抽選部
112 リール制御部
113 入賞判定部
114 メダル管理部
115 状態表示LED制御部
120 状態管理部
121 設定変更管理部
122 遊技状態管理部
123 リプレイタイム管理部
124 遊技モード管理部
125 エラー管理部
130 メイン通信部
131 制御コマンド送信部
132 外部信号送信部
200 サブ基板
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 乱数回路
210 サブ通信部
211 制御コマンド受信部
220 演出管理部
221 演出モード管理部
222 演出制御部
223 演出表示制御部
224 音声制御部
225 装飾LED制御部
L1〜L5 ライン

Claims (3)

  1. 遊技を開始する場合に、複数種類の役から当選役を導出する内部抽選手段と、
    遊技が開始されると回動する複数のリールと、
    回動している前記リールを停止させる契機となる停止操作を受け付ける停止操作受付手段と、
    遊技の結果が有利となる停止操作の態様を遊技者に指示する指示報知を行う報知手段と、
    前記指示報知が行われない通常モードと、前記指示報知が行われうる有利モードと、を少なくとも含む複数種類の遊技モードを制御する遊技モード管理手段と、
    役物又は役物連続作動装置が作動している特別遊技状態と、前記内部抽選手段によって前記特別遊技状態に対応する特別役が導出されうる通常遊技状態と、を少なくとも含む複数種類の遊技状態を制御する遊技状態管理手段と、
    前記有利モードの終了以後に該有利モードに関する結果表示を所定の表示領域に表示させる演出制御手段と、
    を備え、
    前記有利モードの終了条件には、前記有利モードの開始以後に得られた遊技結果に依存して変化しうる第一条件と、前記有利モードの開始以後に得られた遊技結果に係わらず不変な第二条件と、が含まれ、
    前記演出制御手段は、
    第一の特別遊技状態の滞在中に前記第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第一の特別遊技状態の終了以後に前記結果表示を表示させ、
    第二の特別遊技状態の滞在中に前記第二条件が成立した場合の少なくとも一部において、該第二条件の成立以後であって且つ該第二の特別遊技状態の終了前に前記結果表示を表示させる遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、
    前記有利モードの滞在期間の少なくとも一部において、前記有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を報知し、
    一の有利モードが終了してから許容期間が経過する迄に次の有利モードに移行した場合、該一の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数及び該次の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を加味して算出された数を、該次の有利モードの滞在期間の少なくとも一部において報知し、
    前記一の有利モードにおける前記第二条件の成立時において前記第一の特別遊技状態に滞在している第一の場合と、該成立時に前記第二の特別遊技状態に滞在している第二の場合と、を比較すると、前記許容期間が前記第一の場合の方が前記第二の場合より長くなる請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記演出制御手段は、
    前記有利モードの滞在期間の少なくとも一部において、前記有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を報知し、
    一の有利モードが終了してから所定の許容期間が経過する迄に次の有利モードに移行した場合、該一の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数及び該次の有利モードにおいて獲得した遊技媒体の総数を加味して算出された数を、該次の有利モードの滞在期間の少なくとも一部において報知し、
    前記一の有利モードにおける前記第二条件の成立時において前記第一の特別遊技状態に滞在している第一の場合と、該成立時に前記第二の特別遊技状態に滞在している第二の場合と、を比較すると、前記一の有利モードに関する前記結果表示を表示してから前記次の有利モードが開始されるまでの期間が前記第一の場合の方が前記第二の場合より短くなる請求項1に記載の遊技機。
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