JP2019088109A - 給電制御システム - Google Patents
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Abstract
Description
つまり、再生可能エネルギーの一層の普及には、電力のインテリジェントネットワーク化が望まれる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下に記す実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明の実施形態に係る給電制御システム101の全体構成を示す、概略ブロック図である。
図1において、バッテリで動作する第一ノートパソコン102a、第二ノートパソコン102b及び第三ノートパソコン102c、携帯型無線ルータ103、スピーカーマイク104、そしてプロジェクタ105が、USB PD規格のUSBハブであるVGハブ106に接続されている。VGとは発明者らが命名した略称であり、Virtual Gridの略である。これ以降、VGハブ106に接続される機器を「デバイス」と総称する。
VGハブ106と携帯型無線ルータ103は、携帯電話回線等の移動体通信網を通じてインターネット107に接続され、必要に応じてVGコントローラ108と通信を行う。
(a)電力を他に供給する電源デバイス
(b)他から電力の供給を受容し電力を消費する負荷デバイス
(c)利用シーンに応じて電力の供給と受容を切り替えることができる負荷電源デバイス
図1の場合、携帯型無線ルータ103、スピーカーマイク104とプロジェクタ105は負荷デバイスである。第一ノートパソコン102a、第二ノートパソコン102b及び第三ノートパソコン102cは、負荷電源デバイスである。なおこれ以降、第一ノートパソコン102a、第二ノートパソコン102b及び第三ノートパソコン102cを区別しないときは、ノートパソコン102と略す。
また、図1では示していないが、例えばUSB PDを装備するACアダプタは、電源デバイスである。
図2は、デバイスのハードウェア構成の一例として、ノートパソコン102のハードウェア構成を示すブロック図である。
ノートパソコン102は、バス201に接続されたCPU202、ROM203、RAM204、表示部205、操作部206、不揮発性ストレージ207とNIC(Network Interface Card)208、無線LANインターフェース(以下「無線LANI/F」と略)209を備える。更にバス201には、USB PDインターフェース(以下「USB PDI/F」と略)210、充放電制御回路211、バッテリモニタ回路212が接続されている。
バッテリ213から出力される電力は、バッテリモニタ回路212と充放電制御回路211を通じて、USB PDI/F210の電源ラインに供給される。また逆に、USB PDI/F210の電源ラインから供給される電力は、充放電制御回路211とバッテリモニタ回路212を通じて、バッテリ213を充電する。
図3は、電源デバイスまたは負荷電源デバイスのソフトウェア機能の一例として、ノートパソコン102の、主にバッテリ213とUSB PDI/F210周辺におけるソフトウェア機能を示すブロック図である。
バッテリ213のプラス側電源ノードは電流センサ301の一端に接続される。電流センサ301の他端は放電用スイッチ302を介してUSB PD端子303の電源ライン304に接続される。
充電制御部306の他端は電流センサ301と放電用スイッチ302の接続点に接続されている。放電用スイッチ302と充電用スイッチ305は排他的に動作する。
図4は、負荷デバイスのソフトウェア機能の、負荷とUSB PD端子303周辺におけるソフトウェア機能を示すブロック図である。
入出力制御部401はUSB PD端子303の情報ライン308を通じて外部の機器にデバイス諸元情報309の内容を送信し、外部から許可を受けて、負荷402とUSB PD端子303の電源ライン304との間に設けられている負荷スイッチ403をオン・オフ制御する。
図5は、VGコントローラ108のハードウェア構成を示すブロック図である。
VGコントローラ108は、バス501に接続されたCPU502、ROM503、RAM504、不揮発性ストレージ505とNIC506を備える。VGコントローラ108にパソコンを流用する場合は表示部507と操作部508を有する場合がある。VGコントローラ108には、一般的なサーバ機で構成する他、クラウドコンピューティングで構成することも多い。このため、不揮発性ストレージ505にはネットワークOSと、サーバ機またはクラウド計算機資源をVGコントローラ108として稼働させるためのプログラムが格納されている。
図6は、VGコントローラ108のソフトウェア機能を示すブロック図である。
入出力制御部601は、デバイスと通信を行う。その際、VGネットワークに接続されるべきデバイスのID候補を決定するため、デバイスマスタ602とデバイス関係テーブル603を参照する。
デバイスマスタ602は、デバイスのデバイス諸元情報309が多数格納されているマスタテーブルである。デバイスマスタ602のフィールド構成は、図7で後述するデバイス諸元情報309で説明する。
サービス実現計画 作成処理部604は、デバイス関係テーブル603から所定のデバイス機能識別名称に基づくデバイスIDリストを作成して、そのデバイスIDリストにあるデバイスの情報に基づき、サービス実現計画を作成する。そして、作成したサービス実現計画を、サービス実現計画を実行するVGハブ106へ送信する。
図7は、デバイスに設けられているデバイス諸元情報309のフィールド構成を示す表である。また、このデバイス諸元情報309のフィールド構成は、デバイスマスタ602のフィールド構成にも含まれている。
デバイス諸元情報309は、デバイスIDフィールド、デバイス機能識別名フィールド、デバイス種類フィールド、需要電源電圧フィールド、需要電源電流フィールド、供給電源電圧フィールド、供給電源電流フィールド、供給電力フィールド、バッテリ容量フィールド、バッテリ供給可能容量フィールド、デバイス特徴情報フィールドを有する。
デバイス名フィールドには、デバイスの機能識別名称が格納される。
デバイス種類フィールドには、デバイスの種類、すなわち電源デバイス、負荷デバイス、負荷電源デバイスの何れかを示す属性情報が格納される。
需要電源電圧フィールドには、外部から電力の供給を受ける際に要求される電源電圧が格納される。
需要電源電流フィールドには、外部から電力の供給を受ける際に要求される電源電流が格納される。
供給電源電圧フィールドには、外部に電力を供給する際に出力可能な電源電圧が格納される。
供給電源電流フィールドには、外部に電力を供給する際に出力可能な電源電流が格納される。
図8は、VGハブ106のハードウェア構成を示すブロック図である。
制御ブロック801は、バス802に接続されたCPU803、ROM804、RAM805、表示部806、操作部807、不揮発性ストレージ808とNIC809、移動体通信網I/F810を備える。表示部806と操作部807はタッチパネルディスプレイ811を構成する。更にバス802にはUSB PDI/F812、制御インターフース(以下「制御I/F」と略)813が接続されている。
電源変換処理部814の他端は、電源バス815に接続されている。電源バス815は、複数のデバイスで電力を共有するための1本の導線である。また、電源変換処理部814は、制御I/F813を通じて制御ブロック801の制御を受ける。
図9は、電源変換処理部814の機能ブロック図である。
USB PD端子303の電源ラインは、切替スイッチ901に接続される。この切替スイッチ901は、電源ラインを電力供給側とするか、電力需要側とするかを切り替えるためのスイッチである。
電源ラインを電力供給側とすることは、USB PD端子303に接続されるデバイスを電源デバイスとして用いることを意味する。
電源ラインを電力需要側とすることは、USB PD端子303に接続されるデバイスを負荷デバイスとして用いることを意味する。
もし、電源バス815の基準電圧が、電源デバイスが出力する電源電圧よりも低い場合は、参照電圧生成部903の内部でバックコンバータが機能する。
もし、電源バス815の基準電圧が、電源デバイスが出力する電源電圧よりも高い場合は、参照電圧生成部903の内部でブーストコンバータが機能する。
もし、電源バス815の基準電圧が、電源デバイスが出力する電源電圧よりも低い場合は、定電流制御部905の内部でバックコンバータが機能して、定電流源回路に電源電圧を供給する。
もし、電源バス815の基準電圧が、電源デバイスが出力する電源電圧よりも高い場合は、定電流制御部905の内部でブーストコンバータが機能して、定電流源回路に電源電圧を供給する。
電源バス815に接続されている複数の負荷電源バスよりなる負荷群に対し、単一の電源デバイスでは電源供給能力が不足することがありうる。しかしそのような場合でも、複数の電源デバイスを電流源に設定し、それぞれの電流源が電源バス815に対し、VGコントローラ108によって定められた電流を供給することで、安全な直流電源の並列接続が実現できる。すなわち、複数の電源デバイスよりなる電源群よりなるトータルの電源供給能力を負荷群に与えることが可能になる。
更に、降圧制御部906に内蔵されるバックコンバータ内部の電圧降下分を考慮して、負荷デバイスが要求する電圧が出力できる最低限の電圧に設定する。
例えば、降圧制御部906のバックコンバータ内部の電圧降下分が1Vである場合、USB PDの仕様に基づき、電源バス815の設定電圧は
・負荷デバイスが要求する最大電圧が5Vなら、6V
・負荷デバイスが要求する最大電圧が9Vなら、10V
・負荷デバイスが要求する最大電圧が15Vなら、16V
・負荷デバイスが要求する最大電圧が20Vなら、21V
とする。
(1)電源バス815の設定電圧よりも電源デバイスの出力電圧が高ければ、定電流制御部905の内部ではバックコンバータを使用する。但し、このバックコンバータも内部の電圧降下があるので、正しくは
「電源バス815の設定電圧」<「電源デバイスの出力電圧」−「バックコンバータ内部の電圧降下分」
という条件になる。
「電源バス815の設定電圧」>「電源デバイスの出力電圧」+「ブーストコンバータ内部の必要最低電位差」
という条件になる。
「電源バス815の設定電圧」≧「電源デバイスの出力電圧」−「バックコンバータ内部の電圧降下分」
又は
「電源バス815の設定電圧」≦「電源デバイスの出力電圧」+「ブーストコンバータ内部の必要最低電位差」
という場合である。そのような場合は、電源デバイスの出力電圧をブーストコンバータで少し昇圧した後、バックコンバータで少し降圧することで、目的とする電圧を生成する。
定電流源回路はパワートランジスタで電流の制限制御を行うので、なるべく電源バス815の電圧に近い出力電圧に設定することで、定電流源回路における損失を最小に留めることができる。
すなわち、電源バス815の基準電圧は、全ての負荷デバイスのうち、最も高い電圧を要求する負荷デバイスの電圧に合わせて設定される。
図10は、VGハブ106のソフトウェア機能を示すブロック図である。
入出力制御部1001は、インターネット107を通じてVGコントローラ108と通信を行い、VGハブ106自身のデバイス諸元情報309を送信する。また、USB PD端子303に接続されているデバイスのデバイス諸元情報309もVGコントローラ108へ送信する。そして、入出力制御部1001は、VGコントローラ108の命令に従い、電源変換処理部814を制御する。
図11は、VGネットワークの接続例と、VGハブ106の内部機能の変化の例を示す図である。図1のデバイスがVGハブ106に接続される際に、VGハブ106の内部がどのような機能を実現しているのかを示す説明図である。
携帯型無線ルータ103とスピーカーマイク104とプロジェクタ105に接続される電源変換処理部814は、降圧制御部906として機能する。
第一ノートパソコン102aに接続される電源変換処理部814は、参照電圧生成部903として機能する。また、第一ノートパソコン102aのバッテリ残量が十分多い場合には、定電流制御部905も同時に稼働させることも可能である。
このように、複数の電源デバイスについて、1つを定電圧源とし、他を定電流源とすることで、電源デバイスにおける電流の逆流を防ぎ、安全な電源の共有を実現することができる。
図12は、VGネットワーク確立の手順を示すシーケンス図である。
先ず、VGネットワーク確立に先立ち、予め各々のデバイス1201はVGコントローラ108にデバイス諸元情報309を送信する(S1201)。VGコントローラ108はデバイス諸元情報309を受信すると、デバイスマスタ602に登録する(S1202)。
ユーザ1202は、VGハブ106のタッチパネルディスプレイ811を操作して、VGコントローラ108にサービスの要求を行う(S1203、S1204)。なお、VGハブ106を操作する代わりに、インターネット107に接続されている他のデバイス1201を操作して、VGコントローラ108にサービスの要求を行ってもよい(S1203、S1205)。すると、VGコントローラ108はVGハブ106またはデバイス1201から、サービスの要求を受信する(S1206)。
VGハブ106またはデバイス1201からVGネットワークの運用終了を受けると、VGコントローラ108はサービスを終了する(S1223)。
VGハブ106はVGコントローラ108の制御に従い、複数の電源デバイスから電力の供給を受けて、複数の負荷デバイスに電力を分配することができる。また、デバイスの変化に基づいて接続状態を更新することで、最適な電力の分配を実現することができる。
Claims (4)
- 複数の電源デバイスから直流電力の供給を受けて、複数の負荷デバイスに電力を分配するハブと、
前記ハブに前記複数の電源デバイスと前記複数の負荷デバイスの接続状態を制御する命令を発行するコントローラと
を具備する、給電制御システム。 - 前記複数の電源デバイスの個々の出力電力及び/または電力量が、前記複数の負荷デバイスの合計負荷要求を満たさない場合でも、前記複数の電源デバイスの電力供給能力を合成して前記複数の負荷デバイスが要求する電力および電力量を提供することを特徴とする、請求項1に記載の給電制御システム。
- 前記ハブは、
電源バスと、
前記電源バスに基準電圧を与える参照電圧生成部と、
前記電源デバイスから供給される電力を、前記基準電圧に合わせて定電流制御を行う、定電流制御部と、
前記電源バスから前記負荷デバイスが要求する電圧まで降圧する降圧制御部と
を具備する、請求項1または2に記載の給電制御システム。 - 前記コントローラは、前記電源デバイスのバッテリ残量に基づいて、前記ハブに対し、前記複数の電源デバイスと前記複数の負荷デバイスの接続状態の制御を更新する、請求項1〜3のいずれかに記載の給電制御システム。
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