JP2019085709A - アンカー - Google Patents
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Abstract
【課題】 アンカーの固着力を向上させることを目的とする。【解決手段】 あと施工に用いられる金属製のアンカー1は、コーン20及びアンカー本体10を有する。アンカー本体10は、円筒部11及び拡張部12を備えており、拡張部12は、円筒部11の一端面から突出しており、コーン20によって外側に押し広げられる複数の拡張片12A〜12Dによって構成されている。拡張部12の外径D3は、拡張部12の先端から基端までの範囲内で一定であるとともに、円筒部11の外径D2よりも小さい。拡張片12A〜12Dの基端の厚さt1は、円筒部11の一端面での厚さt2よりも薄い。【選択図】 図1
Description
本発明は、あと施工に用いられる金属製のアンカーに関する。
特許文献1に記載の壁面用埋込ナットでは、小径筒部に切込を形成するとともに、小径筒部の先端に掛止鍔を形成している。小径筒部の内部に楔体を打ち込んで、小径筒部を外方に向けて拡開させることにより、壁面に形成された溝孔に掛止鍔を喰い込ませている。
特許文献2に記載の拡開アンカでは、拡開片の先端に向かって拡開片が小径となるように、拡開片の外側周面を円錐状に形成している。拡開片がプラグによって押し広げられることにより、コンクリートに形成された孔壁に対して充分な接触面積で拡開片を接触させている。
特許文献1では、小径筒部の掛止鍔を溝孔に喰い込ませるようにしているが、コンクリートなどの溝孔では、掛止鍔を喰い込ませることは難しい。特許文献2(第2頁下から第3行〜第3頁第2行)にも記載されているように、コンクリートなどは圧縮強度が大きいため、掛止鍔を溝孔に喰い込ませることは難しい。したがって、特許文献1では、壁面用埋込ナットを溝孔に固着させることが困難であり、溝孔に挿着された壁面用埋込ナットの引張強度が不十分である。
特許文献2でも、孔壁に対する拡開アンカの固着力が不十分である。この点について、以下に説明する。
特許文献2では、拡開部材に割溝を形成することにより、拡開部材に複数の拡開片を設けている。このため、プラグによって拡開片を押し広げるとき、拡開片は、割溝の端部、言い換えれば、拡開片の基端部を基点として変形することになる。拡開片は先端に向かって小径となっており、拡開片の基端部の厚さは、拡開部材の本体の厚さと同じであるため、拡開片の基端部は変形しにくい。
複数の拡開片を押し広げるとき、拡開部材に対するプラグの挿入方向がずれることなどにより、複数の拡開片のうちの一部の拡開片だけに応力が集中することがある。この場合において、拡開片の基端部が変形しにくいと、応力が集中した一部の拡開片だけが押し広げられてしまい、他の拡開片は押し広げられなくなる。結果として、すべての拡開片を押し広げることができず、コンクリートの孔壁に対する拡開アンカの固着力が不十分となる。
本発明は、あと施工に用いられる金属製のアンカーであって、コーン及びアンカー本体を有する。アンカー本体は、円筒部及び拡張部を備えており、拡張部は、円筒部の一端面から突出しており、コーンによって外側に押し広げられる複数の拡張片によって構成されている。拡張部の外径は、拡張部の先端から基端までの範囲内で一定であるとともに、円筒部の外径よりも小さい。拡張片の基端の厚さは、円筒部の一端面での厚さよりも薄い。
拡張部の周方向で隣り合う2つの拡張片の間には、スリットが形成されている。このスリットは、拡張部だけでなく、円筒部上の所定位置まで形成することができる。円筒部までスリットを形成することにより、各拡張片を、この基端から変形させやすくなる。
アンカー本体には貫通孔を形成することができる。ここで、円筒部内に形成された貫通孔の径と、拡張部内に形成された貫通孔の径とを互いに等しくすることができる。そして、円筒部の外径に対する拡張部の外径の比率を0.966以下とすることができる。これにより、コンクリートなどの穿孔に各拡張片を固着させやすくなり、固着後におけるアンカーの引張強度を向上させやすくなる。
本発明のアンカーでは、コーンの一部を拡張部内に挿入しておくことができる。この場合には、アンカー本体の打ち込みによって拡張片がコーンの外面に沿って移動することにより、拡張片が押し広げられる。一方、コーンの全体をアンカー本体内に配置しておくことができる。この場合には、コーンが拡張部内に打ち込まれることにより、コーンが拡張片を押し広げる。
本発明によれば、拡張部の外径を円筒部の外径よりも小さくすることにより、アンカーが配置される穿孔の壁面と、拡張部の外周面との間に隙間を形成することができ、この隙間を利用して拡張片を押し広げることができる。また、拡張片の厚さを円筒部の厚さよりも薄くすることにより、すべての拡張片を押し広げやすくなり、すべての拡張片を穿孔の壁面に固着させやすくなる。結果として、穿孔に対するアンカーの固着力を向上させることができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1であるアンカーについて、図1から図3を用いて説明する。
本発明の実施形態1であるアンカーについて、図1から図3を用いて説明する。
図1に示すように、アンカー1は、コンクリート部Cに形成された穿孔Pの内部に配置される。穿孔Pは、ドリルなどの穿孔工具を用いることによりコンクリート部Cに形成されており、内径D1及び深さHを有する。
アンカー1は、金属製のアンカー本体10と、金属製のコーン20とを有する。アンカー1を穿孔Pの内部に配置したとき、コーン20の端面が穿孔Pの底面に接触するとともに、アンカー本体10の一部が穿孔Pから突出する。
アンカー本体10は、円筒部11と、円筒部11から突出する拡張部12とを有し、円筒部11及び拡張部12は、一体的に形成されている。円筒部11は一定の外径D2を有しており、円筒部11の外径D2は、穿孔Pの内径D1以下である。これにより、穿孔Pの内部にアンカー本体10を配置することができる。
円筒部11の内部には、一定の径を有する貫通孔11aが形成されており、貫通孔11aの内周面にはねじ部が形成されている。貫通孔11aのねじ部には、ボルトのねじ部(不図示)を噛み合わせることができる。
拡張部12は外径D3を有しており、拡張部12の外径D3は、拡張部12の基端から先端までの範囲内で一定である。拡張部12の外径D3は、円筒部11の外径D2よりも小さい。このため、拡張部12及び円筒部11の境界には段差が形成される。また、拡張部12の外周面及び穿孔Pの内周面の間の距離は、円筒部11の外周面及び穿孔Pの内周面の間の距離よりも長くなる。
外径D2に対する外径D3の比率RDは、0.966以下であることが好ましい。比率RDは、外径D3を外径D2で除算した値[−]である。例えば、外径D2が17.5[mm]であるとき、外径D3は16.9[mm]以下であることが好ましい。
拡張部12は、一定の径を有する貫通孔12aを有しており、貫通孔12aは、円筒部11の貫通孔11aと繋がっている。貫通孔12aの径は、貫通孔11aの径と同一である。なお、貫通孔12aの径及び貫通孔11aの径は、互いに異なっていてもよい。
拡張部12の外周面には、拡張部12の周方向に延びる溝12bが形成されている。本実施形態では、4つの溝12bがアンカー本体10の長手方向(図1の上下方向)において所定の間隔を空けて並んでいる。なお、溝12bの数は、適宜決めることができる。
図2に示すように、拡張部12は、4つの拡張片12A〜12Dによって構成されており、拡張片12A〜12Dは、拡張部12の周方向に並んで配置されている。図2は、図1において、コーン20の側からアンカー本体10を見たときの図である。各拡張片12A〜12Dの基端部は、円筒部11と一体的に形成されている。
各拡張片12A〜12Dの厚さ(拡張部12の径方向の寸法)t1は、円筒部11の厚さ(円筒部11の径方向の寸法)t2よりも薄い。本実施形態において、各拡張片12A〜12Dの厚さt1と、円筒部11の厚さt2は、アンカー本体10の長手方向において一定である。拡張部12の強度を確保するためには、各拡張片12A〜12Dの厚さt1を確保する必要がある。具体的には、円筒部11の厚さt2に対する各拡張片12A〜12Dの厚さt1の比率Rtは、0.5以上であることが好ましい。比率Rtは、厚さt1を厚さt2で除算した値[−]である。
拡張部12の周方向で隣り合う2つの拡張片12A〜12Dの間には、アンカー本体10の長手方向(図1の上下方向)に延びるスリット13が形成されている。図2に示すように、4つのスリット13を拡張部12の周方向において等間隔に形成することにより、4つの拡張片12A〜12Dが形成される。
本実施形態では、拡張部12だけでなく、円筒部11の一部にもスリット13が形成されている。すなわち、スリット13は、円筒部11の所定位置まで延びている。なお、スリット13は、拡張部12だけに形成されていてもよい。
本実施形態では、拡張部12を4つの拡張片12A〜12Dによって構成しているが、これに限るものではない。すなわち、拡張部12は、複数の拡張片によって構成されていればよく、拡張片の具体的な数は適宜決めることができる。
拡張部12の貫通孔12aには、コーン20の一部が挿入されている。コーン20は、テーパ面を有しており、コーン20の一端面(図1の下端面)から他端面(図1の上端面)に向かって、コーン20の径が連続的に減少している。コーン20の最大外径D4は、上述した各外径D1,D2,D3よりも小さい。ここで、コーン20の一端面は、穿孔Pの底面に接触している。また、コーン20の他端面側の端部は、拡張部12の貫通孔12aに挿入されており、この端部の外径は貫通孔12aの径と等しい。
図1に示す状態において、矢印Dfの方向にアンカー本体10を打ち込むと、アンカー1は、図3に示す状態となる。図3に示す状態では、アンカー1がコンクリート部Cに固着されている。
図1に示す矢印Dfの方向にアンカー本体10を打ち込むと、コーン20が穿孔Pの底面に接触して固定されているため、拡張部12がコーン20のテーパ面に沿って移動しながら変形する。すなわち、各拡張片12A〜12Dの基端部が変形することにより、各拡張片12A〜12Dの先端部が拡張部12の径方向外側に向かって変位する。これにより、拡張片12A〜12Dが穿孔Pの内周面を押し込んでコンクリート部Cに固着される。
本実施形態によれば、拡張部12の全体の外径D3を円筒部11の外径D2よりも小さくすることにより、拡張部12の外周面及び穿孔Pの内周面の間に形成された隙間を利用して、各拡張片12A〜12Dの全体を変形しやすくすることができる。すなわち、各拡張片12A〜12Dの基端部を基点として、各拡張片12A〜12Dの全体を変形させることができる。これにより、各拡張片12A〜12D及び穿孔Pの接触面積を増やすことができ、コンクリート部Cに対する各拡張片12A〜12Dの固着力を向上させることができる。
本実施形態のように、円筒部11の一部にもスリット13を形成すれば、各拡張片12A〜12Dの基端部から各拡張片12A〜12Dを変形させやすくなる。これにより、各拡張片12A〜12Dの全体を変形させやすくなり、各拡張片12A〜12D及び穿孔Pの接触面積を増やしやすくなる。
また、貫通孔11a,12aの径が同一であるため、拡張部12の外径D3を円筒部11の外径D2よりも小さくすることにより、拡張部12の外径D3を円筒部11の外径D2と等しくした場合と比べて、各拡張片12A〜12Dの厚さt1を薄くすることができる。すなわち、本実施形態では、各拡張片12A〜12Dの厚さt1を円筒部11の厚さt2よりも薄くしている。これにより、図1に示す矢印Dfの方向にアンカー本体10を打ち込んだとき、すべての拡張片12A〜12Dをコーン20のテーパ面に沿って変形させやすくなる。
各拡張片12A〜12Dの厚さt1が厚いほど、各拡張片12A〜12Dは変形しにくくなる。各拡張片12A〜12Dが変形しにくいと、アンカー本体10を打ち込むときのアンカー1の姿勢等に起因して、アンカー本体10を打ち込んだときの力が拡張片12A〜12Dのうちの一部の拡張片だけに作用したときに、この一部の拡張片だけが変形し、残りの拡張片は変形しにくくなる。すなわち、拡張片12A〜12Dの変形量にばらつきが発生する。この場合には、一部の拡張片だけがコンクリート部Cに固着し、残りの拡張片がコンクリート部Cに固着しにくくなる。結果として、コンクリート部Cに固着されたアンカー1の引張強度が低下しやすくなる。
本実施形態では、上述したように、すべての拡張片12A〜12Dを変形させやすくしているため、アンカー本体10を打ち込んだときの力が拡張片12A〜12Dのうちの一部の拡張片だけに作用したとしても、この一部の拡張片だけでなく、残りの拡張片も変形させることができる。これにより、すべての拡張片12A〜12Dをコンクリート部Cに固着することができ、コンクリート部Cに固着されたアンカー1の引張強度が低下することを抑制できる。
さらに、各拡張片12A〜12Dを変形させやすくすることにより、拡張部12の貫通孔12aにコーン20を挿入させやすくなり、アンカー本体10を打ち込んだ後における拡張部12からのコーン20の突出量を減らすことができる。通常、アンカー1をコンクリート部Cに固着するとき、アンカー本体10の端面は、図3に示すように、コンクリート部Cの壁面に揃えられる。ここで、拡張部12からのコーン20の突出量が多いほど、アンカー本体10の端面をコンクリート部Cの壁面に揃えるために、穿孔Pの深さHを深くしなければならない。本実施形態のように、拡張部12からのコーン20の突出量を減らすことにより、穿孔Pの深さHを浅くすることができる。これにより、コンクリート部Cに穿孔Pを形成するときの作業負担を低減することができる。
また、拡張部12からのコーン20の突出量が多くなるほど、アンカー本体10の一部がコンクリート部Cの壁面から突出しやすくなり、アンカー本体10の端面をコンクリート部Cの壁面に揃えにくくなる。本実施形態のように、拡張部12からのコーン20の突出量を減らすことにより、アンカー本体10の一部がコンクリート部Cの壁面から突出することを抑制でき、アンカー本体10の端面をコンクリート部Cの壁面に揃えやすくなる。
(変形例)
本実施形態では、円筒部11の貫通孔11aの内周面にねじ部を形成しているが、これに限るものではない。例えば、コーン20に貫通孔を形成し、この貫通孔の内周面にねじ部を形成することができる。この場合には、ボルトのねじ部をアンカー本体10の貫通孔11a,12aに挿入して、コーン20のねじ部に噛み合わせることができる。
本実施形態では、円筒部11の貫通孔11aの内周面にねじ部を形成しているが、これに限るものではない。例えば、コーン20に貫通孔を形成し、この貫通孔の内周面にねじ部を形成することができる。この場合には、ボルトのねじ部をアンカー本体10の貫通孔11a,12aに挿入して、コーン20のねじ部に噛み合わせることができる。
一方、円筒部11から突出するねじ部を形成することができる。この場合には、アンカー1をコンクリート部Cに固着したとき、円筒部11に形成されたねじ部がコンクリート部Cの壁面から突出する。このねじ部にナットを噛み合わせることにより、取り付け物(例えば、サッシなどの外枠)を取り付けることができる。
一方、アンカー本体10の長手方向に延びる軸部をコーン20に一体的に形成することができる。この場合には、コーン20に形成された軸部をアンカー本体10の貫通孔11a,12aに挿入して、この軸部の先端をアンカー本体10から突出させることができる。そして、アンカー本体10から突出した軸部を用いて、取り付け物(例えば、サッシなどの外枠)を取り付けることができる。ここで、軸部の表面にねじ部を形成することもできる。この場合には、ねじ部にナットを噛み合わせることにより、取り付け物を固定することができる。また、軸部を異形棒鋼とすることもできる。
本実施形態では、円筒部11の貫通孔11aにボルトを連結しているが、これに限るものではない。例えば、円筒部11の貫通孔11aに異形棒鋼を連結することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2であるアンカーについて、図4を用いて説明する。本実施形態では、実施形態1と異なる点について主に説明する。本実施形態において、実施形態1で説明した部材と同様の機能を有する部材については、同一の符号を用いている。
本発明の実施形態2であるアンカーについて、図4を用いて説明する。本実施形態では、実施形態1と異なる点について主に説明する。本実施形態において、実施形態1で説明した部材と同様の機能を有する部材については、同一の符号を用いている。
本実施形態では、コーン20が円筒部11の貫通孔11aに配置されている。貫通孔11aは、径が一定である第1領域11a1と、径が連続的に変化している第2領域11a2とを有する。第2領域11a2では、拡張部12に向かって貫通孔11aの径が連続的に減少している。治具を貫通孔11aに挿入して、図4に示す矢印Dfの方向にコーン20を打ち込むと、コーン20が貫通孔11aに沿って移動して拡張部12の貫通孔12aに移動する。貫通孔12aの内周面はテーパ面であり、拡張部12の基端部から先端部に向かって、貫通孔12aの径が連続的に減少している。
コーン20が貫通孔12aに移動すると、コーン20は、拡張部12の径方向外側に向かって拡張部12を広げる。実施形態1と同様に、拡張部12は、複数の拡張片によって構成されているため、各拡張片は、コーン20に押し込まれて、拡張部12の径方向外側に向かって変形する。これにより、各拡張片は、コンクリート部Cに形成された穿孔Pの内周面を押し込んでコンクリート部Cに固着される。本実施形態では、第1実施形態と同様に、拡張部12の外径D3を円筒部11の外径D2よりも小さくして、各拡張片の基端部の厚さt1を、円筒部11のうちの拡張部12との接続部分(図4に示す円筒部11の下端部分)の厚さt2よりも薄くしている。これにより、コーン20を打ち込んだときに、すべての拡張片を変形させくなり、コンクリート部に対する固着力を確保することができる。
本発明の実施例について説明する。本実施例では、実施形態1で説明したアンカー1を用いた。ここで、拡張部12の外径D3が17.5,16.95,16.85[mm]である3種類のアンカー本体10を用意した。すべてのアンカー本体10について、円筒部11の外径D2は17.5[mm](一定)であり、アンカー本体10の長手方向における拡張部12の長さは20[mm](一定)である。また、コーン20の最大外径は13.5[mm]であり、コーン20の最小外径は12.6[mm]である。
コンクリート部Cに形成した穿孔Pにアンカー1を配置して、アンカー本体10が移動しなくなるまで、アンカー本体10を打ち込むことにより、アンカー1をコンクリート部Cに固着した。この後、引張試験によってアンカー1の引張強度を測定した。具体的には、アンカー本体10に引張試験装置を連結し、アンカー1がコンクリート部Cから抜けるまで、引張試験装置によってアンカー本体10を引っ張りながら荷重を測定した。この測定中の最大荷重をアンカー1の引張強度とした。下記表1に測定結果を示す。
上記表1によれば、拡張部12の外径D3が16.85[mm]であるとき、アンカー1の引張強度を大幅に向上させることができた。試験No.2,3を比較すると、比率RDの差が0.03であるとき、引張強度の差が2.97[kN]である。一方、試験No.1,2を比較すると、比率RDの差が0.01であるとき、引張強度の差が5.7[kN]である。この結果から、拡張部12の外径D3が16.85[mm]であるとき、アンカー1の引張強度を大幅に向上させることが分かる。この試験結果を考慮すると、比率RDは、0.966以下であることが好ましい。
1:アンカー、10:アンカー本体、11:円筒部、11a:貫通孔、12:拡張部、
12a:貫通孔、12b:溝、12A〜12D:拡張片、13:スリット、20:コーン
12a:貫通孔、12b:溝、12A〜12D:拡張片、13:スリット、20:コーン
Claims (5)
- あと施工に用いられる金属製のアンカーであって、
コーンと、
円筒部と、前記円筒部の一端面から突出し、前記コーンによって外側に押し広げられる複数の拡張片によって構成された拡張部とを備えたアンカー本体と、を有し、
前記拡張部の外径は、前記拡張部の先端から基端までの範囲内で一定であるとともに、前記円筒部の外径よりも小さく、
前記拡張片の基端の厚さは、前記円筒部の前記一端面での厚さよりも薄いことを特徴とするアンカー。 - 前記拡張部の周方向で隣り合う2つの前記拡張片の間に形成されるスリットは、前記円筒部上の所定位置まで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンカー。
- 前記円筒部内に形成された貫通孔の径と、前記拡張部内に形成された貫通孔の径とが互いに等しく、
前記円筒部の外径に対する前記拡張部の外径の比率が0.966以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンカー。 - 前記コーンの一部が前記拡張部内に挿入されており、
前記アンカー本体の打ち込みによって前記拡張片が前記コーンの外面に沿って移動することにより、前記拡張片が押し広げられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のアンカー。 - 前記コーンの全体が前記アンカー本体内に配置されており、
前記コーンは、前記拡張部内に打ち込まれることにより、前記拡張片を押し広げることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンカー。
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