JP2019085308A - 建築資材及び建築資材の製造方法 - Google Patents

建築資材及び建築資材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、自然な風合いを表現可能な建築資材及び建築資材の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る建築資材1は、光沢度の異なる複数の領域を含む表面を備える。本発明に係る建築資材1の製造方法は、基材10の表面上に、高光沢領域110と、高光沢領域110よりも表面粗さが大きい低光沢領域111と、を含む塗膜100を形成することにより、低光沢領域111の光沢度を、高光沢領域110の光沢度よりも低くする。【選択図】図1

Description

本発明は、建築資材及びその製造方法に関し、詳細には、その表面の外観に特徴を有する建築資材及びその製造方法に関する。
従来、建築物の内装材及び外装材として、セメント等の種々の成形材料からなる建築資材が広く使用されている(例えば、特許文献1参照)。このような建築資材の表面には、表面の保護、耐候性の向上、デザイン性向上等を目的として、塗膜が形成される。
特開平5−200714号公報
建築資材の表面に塗膜が形成されると、建築資材の表面には光沢が付与される。しかし、建築資材の表面の光沢が均一となることがあった。均一な光沢を有する建築資材では、経年変化した建築資材のような自然な風合いを表現することは困難であった。
本発明の目的は、自然な風合いを表現可能な建築資材及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る建築資材は、光沢度の異なる複数の領域を含む表面を備える。
本発明に係る建築資材では、基材と、前記基材の表面上に設けられた塗膜と、を含み、
前記塗膜の表面が、高光沢領域と、前記高光沢領域よりも表面粗さが大きく、且つ前記高光沢領域よりも光沢度が低い低光沢領域と、を含むことが好ましい。
本発明に係る建築資材では、前記基材の表面に不均一なエフロレッセンスが析出しており、
前記エフロレッセンス上に前記塗膜が設けられ、
前記基材の表面における前記高光沢領域の前記エフロレッセンスの析出量が、前記基材の表面における前記低光沢領域の前記エフロレッセンスの析出量よりも少ないことが好ましい。
本発明に係る建築資材の製造方法は、基材の表面上に、高光沢領域と、前記高光沢領域よりも表面粗さが大きい低光沢領域と、を含む塗膜を形成することにより、
前記低光沢領域の光沢度を、前記高光沢領域の光沢度よりも低くする。
本発明に係る建築資材の製造方法では、前記基材の表面上に不均一なシーラー塗膜を形成し、
前記シーラー塗膜の表面上に前記塗膜を形成し、
前記高光沢領域における前記シーラー塗膜の厚みを、前記低光沢領域における前記シーラー塗膜の厚みよりも厚くすることにより、
前記基材の表面における前記高光沢領域のエフロレッセンスの析出量を、前記基材の表面における前記低光沢領域のエフロレッセンスの析出量よりも少なくすることが好ましい。
本発明では、経年変化した建築資材のような自然な風合いを表現可能な建築資材を提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る建築資材の一例を示す概略の断面図である。 図2Aから図2Dは、本発明の一実施形態に係る建築資材の製造方法の一例を示す概略の断面図である。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態に係る建築資材1の表面は、光沢度の異なる複数の領域を含む。
長期間に亘って使用された建築資材は、経年変化によって表面の光沢が不均一となり得る。また、均一な光沢を有する未使用の建築資材では、経年変化した建築資材のような自然な風合いを十分に備えているとは言い難い。これに対して本実施形態の建築資材1は、光沢度の異なる複数の領域を含むため、経年変化した建築資材のような、自然な風合いを表現することができる。
以下、本実施形態の建築資材1及びその製造方法について、詳しく説明する。
1.建築資材について
建築資材1は、建築物の外装材として使用してもよく、建築物の内装材として使用してもよい。すなわち、建築物の屋内側に露出する面に建築資材1を設置してもよく、建築物の屋外側に露出する面に建築資材1を設置してもよい。
図1は、本実施形態に係る建築資材1を示す断面図である。建築資材1は、基材10と、基材10の表面上に設けられた塗膜100と、を含む。また基材10は、その表面に設けられたシーラー塗膜101を含む。このため、塗膜100は、シーラー塗膜101の上に設けられている。
シーラー塗膜101は、シーラー塗料から形成された塗膜である。シーラー塗膜101は、基材10の表面において、不均一な厚みで形成されている。すなわちシーラー塗膜101は、均一な厚みを有さず、厚みが異なる複数の領域を備える。勿論、基材10の表面には、シーラー塗膜101がない領域があってもよい。例えば、基材10の表面にシーラー塗膜101が島状に点在していてもよく、シーラー塗膜101において、厚みの異なる複数の領域が島状に点在していてもよい。また、基材10の表面において、全体的に略均一なシーラー塗膜101が形成されているが、微視的にシーラー塗膜101が形成されていない領域があってもよく、シーラー塗膜101が微視的に厚みの薄い領域を備えていてもよく、シーラー塗膜101が微視的に厚みの厚い領域を備えていてもよい。さらに、シーラー塗膜101が濃淡のあるシーラー塗料を成膜したものであってもよく、すなわちシーラー塗膜101が濃淡を有していてもよい。
また基材10の表面には、不均一なエフロレッセンス102が析出している。不均一なエフロレッセンスとは、エフロレッセンスが均一に析出していないことを意味し、領域によって単位面積当たりのエフロレッセンスの析出量が異なることを意味する。勿論、基材10の表面には、エフロレッセンス102が析出していない領域があってもよい。例えば、基材10の表面に、エフロレッセンス102が析出している領域が島状に点在していてもよく、エフロレッセンス102が析出していない領域が島状に点在していてもよく、エフロレッセンス102の析出量が異なる領域が島状に点在していてもよい。また、基材10の表面において、全体的に略均一にエフロレッセンス102が析出しているが、微視的にエフロレッセンス102が析出していない領域があってもよく、微視的にエフロレッセンス102の析出量が少ない領域があってもよく、微視的にエフロレッセンス102の析出量が多い領域があってもよい。
本実施形態では、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域では、エフロレッセンス102の析出量が多く、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域では、エフロレッセンス102の析出量が少ない、或いはエフロレッセンスが析出しない。またエフロレッセンス102の析出量が多い領域は表面粗さが大きくなり、エフロレッセンス102の析出量が少ない領域は表面粗さが小さくなる。このため本実施形態では、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域では、基材10の表面粗さが小さくなり、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域では、基材10の表面粗さが大きくなる。すなわち本実施形態では、不均一なシーラー塗膜101を形成することによって、基材10の表面にエフロレッセンス102を不均一に析出させることができ、基材10の表面粗さを不均一にすることができる。
また塗膜100は、厚みが小さい領域と、厚みが大きい領域と、を含むシーラー塗膜101上に設けられる。シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に塗膜100を設ける場合、塗膜100を形成するための上塗塗料の一部が基材10に吸収されやすい。またシーラー塗膜101の厚みが大きい領域上に塗膜100を設ける場合、塗膜100を形成するための上塗塗料は基材10に吸収されにくい。このため、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に設けられた塗膜100と、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域上に設けられた塗膜100とでは、光沢度に差が生じて、光沢度が不均一となる。
さらに上述の通り、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域の表面粗さは、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域の表面粗さよりも大きいため、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に設けられた塗膜100の表面粗さは、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域上に設けられた塗膜100の表面粗さよりも、大きくなる。それにより、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に設けられた塗膜100と、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域上に設けられた塗膜100とでは、光沢度に差が生じて、光沢度が不均一となる。
すなわち本実施形態では、シーラー塗膜101の厚みの大きい領域上に設けられた塗膜100が高光沢領域111となり、シーラー塗膜101の厚みの小さい領域上に設けられた塗膜100が、高光沢領域111よりも表面粗さが大きく、且つ光沢度が低い低光沢領域110となる。本実施形態の建築資材1は、低光沢領域110及び高光沢領域111という光沢度が異なる複数の領域を含む表面を備えるため、例えば経年変化した建築資材のような、自然な風合いを表現することができる。
2.建築資材の製造方法について
以下、本実施形態の建築資材1を製造する方法を説明する。
2−1.セメント系成形材料の用意
まずセメント系成形材料を用意する。セメント系成形材料は、例えばセメント、シリカ質を含む混和材、補強繊維、増量材、水等を混合することによって得られる。シリカ質を含む混和材は、例えばSiO含有率が70質量%以上であるとともにブレーン値が3000cm/g以上のケイ石粉、前記以外のケイ石粉、シリカパウダー、高炉水砕スラグ、フライアッシュ、パルプスラッジ焼却灰、及び汚泥焼却灰からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有する。
補強繊維は、例えばパルプ、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、及びロックウールからなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有する。
増量材は骨材(細砂)、回収セメント製品の破砕物などが好ましい。平均粒径は5mm未満の範囲内であることが好ましい。
セメント系成形材料の固形分100質量部に対して、セメントの量は例えば30質量部以上70質量部以下であり、シリカ質を含む混和材の量は例えば30質量部以上60質量部以下であり、補強繊維の量は例えば3質量部以上6質量部以下であり、増量材の量は例えば5質量部以上40質量部以下の範囲内である。
セメント系成形材料の固形分量に対する水の量の比(水の量/固形分量)は、5/95から30/70の範囲内であることが好ましい。
セメント系成形材料中のSiのモル量に対する、セメント系成形材料中のCaのモル量の比は(Caのモル量/Siのモル量)は、0.5以上0.8以下であることが好ましい。この場合、建築資材の表面に適度なエフロレッセンスを生じさせることができる。このため、セメント系成形材料に含まれる各成分の配合割合は、Siのモル量に対するCaのモル量の比が、上記範囲内となるように調整することが好ましい。
2−2.成形
次に、図2Aに示すように、セメント系成形材料を成形して成形体20を作製する。成形方法は、例えば、ロール加圧成形、押出成形、注型成形、抄造成形等から選択される。成形体20の形状は、特に限定されないが、例えば板状である。
2−3.一次養生
次に、成形体20を養生する。一次養生では、常温養生を行うことが好ましい。
2−4.シーラー塗料の塗布
次に、図2Bに示すように、成形体20の表面にシーラー塗料を塗布する。これによりシーラー塗料の層21が形成される。シーラー塗料は、成形体の上面のみに塗布してもよく、成形体の上面と下面の両方に塗布してもよく、成形体の上面、下面、及び側面を含む全面に塗布してもよい。本実施形態では、層21の厚みが不均一となるように、シーラー塗料を塗布する。例えば、層21が厚みが大きい領域と小さい領域とを含むようにシーラー塗料を塗布することが好ましい。これらの領域は、シーラー塗料を塗り重ねる回数を異ならせる、部分的にシーラー塗料を塗布しない領域を設ける、或いは部分的にシーラー塗料の濃度を異ならせることによって形成することができる。シーラー塗料の塗布方法は、層21の厚みを不均一にできれば、特に限定されない。塗布方法として、ロータリースプレー、レシプロスプレー等のスプレー塗装が例示される。スプレー塗装では、複数の厚みが小さい領域と、複数の厚みが大きい領域とを含む層21を形成することができる。例えばロータリースプレーでは、ノズルの回転数、ノズルの回転幅等を調整することにより、塗料の重なり率を変化させることができる。例えばレシプロスプレーでは、ノズルの間隔、レシプロ速度、ノズルパターン幅等を調整することによって、塗料の重なり率を変化させることができる。なお、重なり率とは、基材10の表面におけるシーラー塗料が2回以上塗り重ねられた部分の割合を意味する。シーラー塗料をスプレー塗装によって形成する場合には、重なり率は50%以下であることが好ましい。この場合、エフロレッセンスが抑制され過ぎて自然な風合いが表現されにくくなることを抑制することができる。シーラー塗料の塗布方法は、スプレー塗装に限定されず、例えば、固定スプレー、ロールコーター、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷及びインクジェット印刷等であってもよい。これらの方法では、複数のシーラー塗料が塗布された領域と、複数のシーラー塗料が塗布されていない領域と、を含む層21を形成することができる。
シーラー塗料は、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ゴム、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、及びフッ素樹脂からなる群から選択される一種以上の樹脂を含有することができる。シーラー塗料は、例えば水性エマルションであり、あるいは有機溶剤を含有する溶液又は分散液である。シーラー塗料は、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、ベントナイト、セリサイト、ドロマイト、タルク、クレー、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、珪藻土などの無機粒子を含有することが好ましい。このようなシーラー塗料の層21は、建築資材の表面に生じるエフロレッセンスを制御することができる。本実施形態では、シーラー塗料がアクリル樹脂を含むことが好ましい。この場合、オートクレーブ養生でもシーラー塗膜を保持することができる。
シーラー塗料に含まれるアクリル樹脂の濃度は、0.5%以上5.0%以下であることが好ましい。この場合、建築資材の表面に自然な風合いのエフロレッセンスを生じさせることができる。シーラー塗料に含まれるアクリル樹脂の濃度が、0.5%未満であると過剰なエフロレッセンスが生じることがあり、また5%より大きいとエフロレッセンスが抑制され過ぎて自然な風合いが表現されにくいことがある。シーラー塗料に含まれるアクリル樹脂の濃度は、自然な風合いのエフロレッセンスを生じさせる観点から、0.6%以上4.0%以下であることがより好ましい。またシーラー塗料に含まれる固形成分の割合は、1%以上20%以下であることが好ましい。この場合、塗料を基材に浸透させることができる。
成形体の表面におけるシーラー塗料の塗布量は、10g/m以上100g/m以下であることが好ましい。この場合、建築資材の表面に過剰なエフロレッセンスが生じることを抑制することができると共に、エフロレッセンスが抑制され過ぎて自然な風合いが表現されにくくなることを抑制することができる。
2−5.オートクレーブ養生
次に成形体20をオートクレーブ養生する。これにより、成形体20を硬化させて基材10を形成できると共に、シーラー塗料の層21を硬化させてシーラー塗膜101を形成できる(図2C参照)。さらにオートクレーブ養生工程では、基材10の表面にエフロレッセンスを析出させることができる。効果的にエフロレッセンスを生じさせる観点から、オートクレーブ養生の条件は、160℃以上180℃以下、0.5MPa以上0.9MPa以下、8時間以上13時間以下の条件であることが好ましい。
2−6.上塗塗料の塗布
次に、図2Dに示すように、シーラー塗膜101の上に上塗塗料を塗布する。これにより上塗塗料の層22が形成される。この層22を乾燥させることにより、塗膜100が形成される。
上塗塗料の塗布方法は、例えば、シャワーコート、スプレーガン、ロールコーター、フローコーター、及びカーテンコーターからなる群から選択される。上塗塗料の塗布方法は、特にシャワーコートであることが好ましい。
上塗塗料は、アクリル樹脂又はアクリルスチレン樹脂を含むことが好ましい。アクリル樹脂を含む上塗塗料の具体例として、例えば日本ペイント株式会社製のオーデタイトシリーズ、大日本塗料株式会社製の品名Vセラン#300V、関西ペイント株式会社制の品名IMコートが挙げられる。上塗塗料は、これらの塗料のうち一種を含んでいてもよく、これらの塗料のうち二種以上を含んでいてもよく、これらの塗料のうち一種以上及びこれら以外の塗料を含んでいてもよい。
2−7.光沢度の異なる複数の領域が形成される仕組み
上述の工程により、図1に示す本実施形態の建築資材1を製造することができる。以下、建築資材1の表面が、光沢度の異なる複数の領域を含む理由を説明する。
基材10の表面上に、厚みが大きい領域と厚みが小さい領域とを含むシーラー塗料の層21を形成し、この層21をオートクレーブ養生で硬化させることにより、シーラー塗膜101が形成される。このオートクレーブ養生によって、基材10の表面にエフロレッセンス102が析出する。特に、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域よりも、厚みが小さい領域の方が、多くのエフロレッセンス102が析出する。本実施形態では、エフロレッセンスの析出量が最も多い部分と、エフロレッセンスの析出量が最も少ない部分との色差(ΔE)は、5以上15以下であることが好ましい。色差は、例えば色彩色差計、分光測色計等によって測定することができる。
また、シーラー塗膜101上に塗膜100を形成すると、エフロレッセンス102上にも塗膜100が形成される。エフロレッセンス102の析出によって表面粗さが大きくなるため、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域よりも、厚みが小さい領域の方が、表面粗さが大きくなる。このシーラー塗膜101上に塗膜100が形成されるため、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域上に設けられた塗膜100の方が、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に設けられた塗膜100よりも、表面粗さが大きくなる。このため、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域上に設けられた塗膜100の方が、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に設けられた塗膜100よりも、光沢度が高くなる。
さらに、シーラー塗膜101上に上塗塗料が塗布される際、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域よりも、厚みが小さい領域の方が、上塗塗料が基材10に吸収されやすい。上塗塗料が基材10に吸収されると、上塗塗料から形成される塗膜100の光沢度が低下する。このため、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に設けられた塗膜100よりも、厚みが大きい領域上に設けられた塗膜100の方が、より光沢度が高くなる。
これらのことから、シーラー塗膜101の厚みが大きい領域上に高光沢領域111が形成され、シーラー塗膜101の厚みが小さい領域上に高光沢領域111よりも表面粗さが大きく、且つ高光沢領域111よりも光沢度が低い低光沢領域110が形成される。そのため本実施形態の建築資材1の製造方法では、シーラー塗膜101の厚みを不均一にすることにより、塗膜100の光沢度を不均一にすることができる。このため、本実施形態の建築資材1は、経年変化した建築資材のような、自然な風合いを表現することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1〜14及び比較例)
表1に示す各材料を表1に示す割合で混合することにより、セメント系成形材料を調整した。
Figure 2019085308
このセメント系成形材料を押出成形法で成形することにより、成形体を作製した。
次に、この成形体を一次養生(常温養生)した。
次に、表2、3に示す固形分濃度のシーラー塗料をフルハン製のロータリースプレーによって、表2、3に示す塗布量で成形体の表面に塗布して、シーラー塗料の層を形成した。この際、成形体の表面におけるシーラー塗料の重なり率を表2、3に示す。
次に、成形体を170℃、0.7MPa、10時間の条件でオートクレーブ養生により、養生した。これにより、成形体及びシーラー塗料の層を硬化させて、基材及びシーラー塗膜を形成した。またオートクレーブ養生によって基材の表面には、エフロレッセンスが析出した。
次に、シーラー塗膜上に、アクリル系樹脂を含むエナメル塗料(日本ペイント製、オーデタイトシリーズ)を塗布して、乾燥させて、塗膜を形成した。エナメル塗料の塗布量は、109g/m(10g/尺)であった。
これにより建築資材を作製した。
(評価)
実施例1〜14及び比較例の建築資材の表面の光沢度(反射率)をBYK製の光沢度計で測定し、以下の基準で建築資材の表面の艶感を評価した。光沢度計の入射角は60℃に設定した。その結果を下記の表2に示す。
A:建築資材の表面において、2以上の光沢度の差があり、目視においても光沢に明らかな差がある。
B:建築資材の表面において、2以上の光沢度の差はないが、目視においては光沢に若干の差がある。
C:建築資材の表面において、2以上の光沢度の差はなく、目視においても光沢に差がない。
Figure 2019085308
Figure 2019085308
1 建築資材
10 基材
100 塗膜
101 シーラー塗膜
102 エフロレッセンス
110 低光沢領域
111 高光沢領域

Claims (5)

  1. 光沢度の異なる複数の領域を含む表面を備える、
    建築資材。
  2. 基材と、前記基材の表面上に設けられた塗膜と、を含み、
    前記塗膜の表面が、高光沢領域と、前記高光沢領域よりも表面粗さが大きく、且つ前記高光沢領域よりも光沢度が低い低光沢領域と、を含む、
    請求項1に記載の建築資材。
  3. 前記基材の表面に不均一なエフロレッセンスが析出しており、
    前記エフロレッセンス上に前記塗膜が設けられ、
    前記基材の表面における前記高光沢領域の前記エフロレッセンスの析出量が、前記基材の表面における前記低光沢領域の前記エフロレッセンスの析出量よりも少ない、
    請求項2に記載の建築資材。
  4. 基材の表面上に、高光沢領域と、前記高光沢領域よりも表面粗さが大きい低光沢領域と、を含む塗膜を形成することにより、
    前記低光沢領域の光沢度を、前記高光沢領域の光沢度よりも低くする、
    建築資材の製造方法。
  5. 前記基材の表面上に不均一なシーラー塗膜を形成し、
    前記シーラー塗膜の表面上に前記塗膜を形成し、
    前記高光沢領域における前記シーラー塗膜の厚みを、前記低光沢領域における前記シーラー塗膜の厚みよりも厚くすることにより、
    前記基材の表面における前記高光沢領域のエフロレッセンスの析出量を、前記基材の表面における前記低光沢領域のエフロレッセンスの析出量よりも少なくする、
    請求項4に記載の建築資材の製造方法。
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WO2021153767A1 (ja) * 2020-01-31 2021-08-05 ケイミュー株式会社 建材、化粧部材及び化粧部材の製造方法

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