JP2019081918A - 積層軟磁性体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1台の積層造形装置だけで積層軟磁性体を得ることができる製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、原料粉末の供給手段と原料粉末へ高エネルギービームを照射して原料粉末を溶融させることができる加熱手段とを備え、原料粉末の溶融凝固をチャンバ内で繰り返すことにより所望の三次元造形物を得ることができる積層造形装置を用いた積層軟磁性体の製造方法である。その原料粉末は、少なくともAlを含む鉄合金からなる軟磁性粉末であり、チャンバ内は、窒素等を含む処理雰囲気となっている。軟磁性粉末を加熱手段で溶融した後に凝固させて軟磁性層を得る第1工程と、軟磁性層の表面を処理雰囲気中で加熱手段により再加熱して軟磁性層の表面に窒化物等からなる絶縁層を形成する第2工程とを繰り返す。こうして、軟磁性層と絶縁層が交互に積層された積層軟磁性体が得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、積層造形装置(いわゆる3Dプリンター)を用いて軟磁性層と絶縁層が交互に積層された積層軟磁性体を得る製造方法に関する。
変圧器(トランス)、電動機(モータ)、発電機、スピーカ、誘導加熱器、各種アクチュエータ等、我々の周囲には電磁気を利用した製品が多々あり、その多くは交番磁界を利用している。このような電磁気製品が磁気回路を形成等するために必要とする軟磁性体(例えば継鉄等)は、高周波損失(以下、磁心の材質に拘らず単に「鉄損」という。)が少ないことが求められる。鉄損には、渦電流損失、ヒステリシス損失および残留損失があるが、中でも交番磁界の周波数が高くなる程に高くなる渦電流損失の低減が重要である。
このような軟磁性体として、いわゆる積層電磁鋼板が従来から用いられてきた。積層電磁鋼板は、表面に電気絶縁層を形成した薄いケイ素鋼板(Fe−3%Si等)を所望形状に加工(打抜き、ワイヤ放電加工等)した後、積層して接着、かしめ、溶接等したものである。なお、本明細書では、特に断らない限り、成分組成に係る「%」は質量%を意味する。
ところで、ケイ素鋼板中のSi量を増加させることにより、電気抵抗の増加、透磁率の向上、磁歪の低減等を図れる。特に、Siが6.5%になると、磁歪係数をほぼゼロにできる。しかし、Si量が増加すると圧延が困難となるため、現状のケイ素鋼板に含有されるSi量は3%程度に留まる。また、渦電流損失はケイ素鋼板の板厚の2乗に比例するため、ケイ素鋼板は薄いほど望ましい。しかし、圧延コストの増加や取扱性の低下等の理由により、現状のケイ素鋼板の板厚は、0.35mm程度が主流となっている。
このようにケイ素鋼板は、通常、組成や板厚の自由度が狭く、積層軟磁性体の設計自由度を制限する要因となっていた。このような状況下で、それらを改善できる高Si鋼板に関する記載が下記の非特許文献1にある。
JFE技報, No.36 (2015年8月) , P.12-16.
非特許文献1では、冷間圧延により薄板化した低Si鋼板の表面にCVDを施し、その表面におけるSi量を増大させた後、均熱処理して全体的にSi量を増大させた高Si鋼板を提案している。
しかし、非特許文献1の製造方法では、FeとSiClとの特殊な化学反応を利用して鋼板表面のSi量を高めている。このため、鋼板の組成が限定的になり、Fe−Al系やFe−Al−Si系の鋼板には適用できない。また、CVD法を用いているため、設備コストやプロセスコストも高くなる。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、種々の仕様に対応できる積層軟磁性体を得ることができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究した結果、金属粉末を用いた積層造形装置により、単に軟磁性層のみならず、(電気)絶縁層も併せて形成することを着想し、実際に積層軟磁性体を製造することに成功した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《積層軟磁性体の製造方法》
本発明は、原料粉末の供給手段と該原料粉末へ高エネルギービームを照射して該原料粉末を溶融できる加熱手段とを備え、該原料粉末の溶融凝固をチャンバ内で繰り返すことにより所望の三次元造形物を得ることができる積層造形装置を用いた積層軟磁性体の製造方法であって、前記原料粉末は、少なくともAlを含む鉄合金からなる軟磁性粉末であり、前記チャンバ内は、窒素および/または酸素を含む処理雰囲気であり、
該軟磁性粉末を前記加熱手段で溶融した後に凝固させて軟磁性層を得る第1工程と該軟磁性層の表面を該処理雰囲気中で該加熱手段により再加熱して該軟磁性層の表面に窒化物および/または酸化物からなる絶縁層を形成する第2工程とを交互に繰り返して該軟磁性層と該絶縁層が交互に積層された積層軟磁性体を得る積層軟磁性体の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、同じ積層造形装置を用いて軟磁性層と絶縁層を形成でき、それらが交互に積層された積層軟磁性体を効率的に得ることができる。また、従来のケイ素鋼板とは異なり圧延等が不要であるため、原料粉末の種類(組成、粒度等)を適切に選択すれば、AlやSi等を多く含む硬質な鉄合金からなる軟磁性層の形成や、その厚さ調整(特に薄層化)等も比較的容易に対応できる。従って、本発明の製造方法によれば、積層軟磁性体(特に軟磁性層)の組成自由度や形態自由度を大幅に向上させることが可能となる。
《その他》
特に断らない限り本明細書でいう「x〜y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a〜b」のような範囲を新設し得る。
一実施例である積層軟磁性体を形成する様子を示す模式図と、実際に製造した積層造形装置の側断面を観察した顕微鏡写真である。
本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。本明細書で説明する内容は、製造方法としてのみならず、それにより得られた積層軟磁性体にも適宜該当する。
《積層造形装置》
(1)本発明に係る積層造形装置は、金属粉末を用いて付加製造法(AM:Additive Manufacturing)を行う装置であり、粉末床溶融結合法(PBF:powder bed fusion)を行う装置でも、指向性エネルギー堆積法(DED:directed energydeposition)を行う装置でもよい。PBFは、原料粉末(金属粉末)を薄く1層敷く毎に、所定の経路で高エネルギービーム(レーザ、電子ビーム等)を走査して、金属粉末を溶融凝固させることを繰り返すことにより、所望形状の造形物(金属バルク体)を製造する方法である。DEDは、高エネルギービームの焦点付近に投射した金属粉末を溶融凝固させつつ、その溶融凝固位置を走査(移動)させて所望形状の造形物(金属バルク体)を製造する方法である。
いずれの場合でも、原料粉末(軟磁性粉末)の供給手段と、その原料粉末を少なくとも溶融させることができる加熱手段と、積層造形を行う空間を外部と隔離できるチャンバ(筐体)とを備える。
(2)供給手段は、PBFの場合なら、例えば、フィーダ(粉末供給槽)やリコータ等からなる。それらに造形テーブルやその上下方向への駆動機構等を加えて供給手段と考えてもよい。DEDの場合なら、供給手段は、粉末供給槽や粉末噴射ノズル等からなる。
(3)加熱手段は、軟磁性粉末を溶融させることができる十分なエネルギーを出力できる高エネルギービームからなる。高エネルギービームは光線(レーザ)でも電子線(電子ビーム)でもよい。加熱手段には、高エネルギービームの照射位置を所望の軌跡に沿って移動させる(つまり走査させる)駆動機構を含めて考えてもよい。
ところで、加熱手段(高エネルギービーム)は、軟磁性層を形成するときは軟磁性粉末を溶融するが、絶縁層を形成するときは軟磁性層が溶融しない範囲でその表面を再加熱する。このような加熱制御は、高エネルギービームの出力、走査速度、照射範囲(スポット径)等を調整することにより行える。このように本発明の製造方法では、同じ加熱手段を用いつつも、軟磁性層を形成する第1工程と絶縁層を形成する第2工程とでは、加熱の程度(高エネルギービームの照射条件)が異なっている。
(4)チャンバ内の処理雰囲気は、絶縁層の種類に応じて選択される。窒化物からなる絶縁層を形成する場合なら処理雰囲気を窒化雰囲気とし、酸化物からなる絶縁層を形成する場合なら処理雰囲気を酸化雰囲気とするとよい。
より具体的にいうと、本発明のように軟磁性層がAlを含む鉄合金からなる場合、窒化雰囲気は、例えば、窒素ガス雰囲気(N:98〜100%)とすればよい。これによりAlN(窒化物)からなる絶縁層が形成され得る。また酸化雰囲気は、例えば、酸素を含む雰囲気(O:10〜30%)とすればよい。これによりAl(酸化物)からなる絶縁層が形成され得る。なお、本発明に係る絶縁層は、窒化物と酸化物が混在したものでもよい。
《軟磁性粉末》
軟磁性粉末を構成する鉄合金は、少なくともAlを含み、さらにはSiを含むと好ましい。Alは、鉄合金全体を100%(質量%)として2〜8%さらには4〜7%含まれると好ましい。Alが過少ではAl系の窒化物や酸化物が形成され難くなる。Alが過多になると軟磁性層の磁気特性(特に磁束密度や飽和磁化)が低下し得る。
鉄合金は、Siを1〜6%さらには2〜5%含むと好ましい。Siを含むことにより軟磁性層の電気抵抗の増加(渦電流損失の低減)、透磁率の向上、磁歪の低減等を図れる。またSiは、絶縁層であるAlNの形成を促進し得る。Siが過少では、それらの効果が乏しくなり、Siが過多では軟磁性層の磁気特性(特に磁束密度や飽和磁化)が低下し得る。
軟磁性粉末の粒子サイズ(粒度)は、軟磁性層の厚さを考慮して選択されると好ましい。例えば、粒子サイズが1μm程度の軟磁性粉末を用いると、広範囲な厚さ(例えば、1〜500μm)の軟磁性層の形成も可能となる。通常、軟磁性粉末の取扱性や高エネルギービームからの入熱量等を考慮して、粒度が20〜60μmさらには30〜50μmの軟磁性粉末を用いると好ましい。そしてPBFの場合なら、1回あたりのリコートの厚さをその粒子サイズと同程度にすると、積層軟磁性体を効率的に製造できる。
なお、本明細書でいう粉末粒子の大きさ(粒度)は、特に断らない限り、所定のメッシュサイズの篩いを用いて分級する篩い分け法で規定する。例えば、粒度「x〜y」は、篩目開きがx(μm)の篩いを通過せず、篩目開きがy(μm)の篩いを通過する大きさの軟磁性粒子からなることを意味する。粉末粒度「y未満」は、篩目開きがy(μm)の篩いを通過する大きさの軟磁性粒子からなることを意味する。
《積層軟磁性体》
軟磁性層は、軟磁性粉末が加熱されて溶融した後、冷却されて凝固した溶製材からなる。軟磁性層の厚さは、例えば、1〜500μm、10〜100μmさらには20〜60μm程度とするとよい。軟磁性層が薄いほど、渦電流損失を低減できるが、製造時間が長くなる。
一層の軟磁性層は、軟磁性粉末の溶融凝固が1回行われる毎に形成されても良いし、その溶融凝固が複数回行われて形成されてもよい。例えば、積層造形装置がPBFを行う装置の場合、第1工程は、軟磁性粉末を所定厚さに敷くリコート工程とリコート工程後の軟磁性粉末を溶融凝固させる溶融凝固工程とによりなされる。このとき、一層の軟磁性層を形成する第1工程は、リコート工程と溶融凝固工程を交互に1回行うだけでもよいし、それら工程を交互に複数回繰り返してもよい。リコート工程と溶融凝固工程を交互に行う回数は、軟磁性層一層あたりの所望する厚さや軟磁性粉末の粒度等を考慮して決められると好ましい。
絶縁層も薄いほど、積層軟磁性体全体の磁束密度の低下を抑制できて好ましい。もっとも、通常は、1nm〜10μmさらには0.1〜5μm程度とするとよい。なお、絶縁層は、軟磁性層が溶融しない温度域で熱処理して形成される化合物層(セラミック層)であるが、その耐熱温度は高い。このため、軟磁性層を形成する際に絶縁層上の軟磁性粉末を加熱して溶融させても、絶縁層は溶融せず、変質も少ない。
積層造形装置を用いて、実際に積層軟磁性体を製造した。この具体例に基づいて、以下に本発明をさらに詳しく説明する。
《製造》
(1)金属粉末として、鉄合金(Fe−6%Al)からなる軟磁性粉末を用意した。この軟磁性粉末は、ガスアトマイズ粉末であり、粒度は75μm未満であった。
(2)積層造形装置として、粉末床溶融結合法を行う金属粉末積層造形機(SLM280HL./SLM Solutions社製)を用いた。そのチャンバ内は、真空排気後にNガスを導入して、ほぼ完全な窒素ガス雰囲気(処理雰囲気)とした。
(3)次の各工程を繰り返し行うことにより、200℃に予熱した基板上に、軟磁性層と絶縁層を交互に積層した積層軟磁性体を造形した。
造形ステージ上に載置した基板(5mm×5mm)上に、リコータ(供給手段)により50μmの厚さで軟磁性粉末を敷いた(リコート工程)。この状態でレーザ(加熱手段)を1回走査して照射し、その軟磁性粉末を溶融凝固させた(溶融凝固工程)。さらに、造形ステージを50μm降下させた後、50μmの厚さで軟磁性粉末を敷き、同様にレーザ照射を行い、その軟磁性粉末を溶融凝固させた。このようなリコート工程と溶融凝固工程をそれぞれ4回交互に繰り返して、約200μmの厚さの軟磁性層を形成した(第1工程)。なお、このときのレーザの照射条件は、出力:255W、走査間隔:0.12mm、走査速度:700mm/s、焦点オフセット:0mm(粉末表面のレーザスポット径:約80μm)とした。
第1工程で得られた軟磁性層の上面を、同じレーザを用いて、1回あたり5mm×5mmの領域を面上に走査することを2200回(約5分)繰り返して加熱した(第2工程)。このときのレーザの照射条件は、出力:200W、走査間隔:0.20mm、走査速度:1000mm/s、焦点オフセット:7mm(軟磁性層表面のレーザスポット径:約160μm)とした。いずれの条件も、第1工程時と比較して、照射域の温度が低くなるように設定した。
第2工程後、再度、造形ステージを50μm降下させて、上述した第1工程および第2工程を交互に繰り返し行った。
《観察》
上述した第1工程と第2工程を交互に繰り返して行うことにより得られた積層軟磁性体の側断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した様子を図1に示した。
図1から明らかなように、異なる2層が繰り返し積層されたバルク材(積層軟磁性体)が得られた。その厚い層はFe−6%Alからなる軟磁性層であることをエネルギー分散型X線分光法(EDX)により確認した。また、薄い層はAlNからなる絶縁層であることをEDXにより確認した。絶縁層の厚さは約1μmであった。
このように、本発明の製造方法により、軟磁性層と絶縁層が交互に積層された積層軟磁性体が得られることが確認された。

Claims (5)

  1. 原料粉末の供給手段と該原料粉末へ高エネルギービームを照射して該原料粉末を溶融できる加熱手段とを備え、該原料粉末の溶融凝固をチャンバ内で繰り返すことにより所望の三次元造形物を得ることができる積層造形装置を用いた積層軟磁性体の製造方法であって、
    前記原料粉末は、少なくともAlを含む鉄合金からなる軟磁性粉末であり、
    前記チャンバ内は、窒素および/または酸素を含む処理雰囲気であり、
    該軟磁性粉末を前記加熱手段で溶融した後に凝固させて軟磁性層を得る第1工程と該軟磁性層の表面を該処理雰囲気中で該加熱手段により再加熱して該軟磁性層の表面に窒化物および/または酸化物からなる絶縁層を形成する第2工程とを交互に繰り返して該軟磁性層と該絶縁層が交互に積層された積層軟磁性体を得る積層軟磁性体の製造方法。
  2. 前記鉄合金は、その全体を100質量%(単に「%」という。)としてAlを2〜8%含む請求項1に記載の積層軟磁性体の製造方法。
  3. 前記鉄合金は、その全体を100%として、さらに、Siを1〜6%含む請求項1または2に記載の積層軟磁性体の製造方法。
  4. 前記窒化物はAlNであり、前記酸化物はAlである請求項1〜3のいずれかに記載の積層軟磁性体の製造方法。
  5. 前記積層造形装置は、粉末床溶融結合法を行う装置であり、
    前記第1工程は、前記軟磁性粉末を所定厚さに敷くリコート工程と該リコート工程後の軟磁性粉末を溶融凝固させる溶融凝固工程とを備え、
    前記軟磁性層は、一層あたり、該リコート工程と該溶融凝固工程を交互に複数回繰り返すことにより形成される請求項1〜4のいずれかに記載の積層軟磁性体の製造方法。
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