JP2019079681A - プレ圧入式プレスフィット端子体 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレスフィット端子をスルーホール内に圧入する際に必要となる力を低減しつつ、圧入する際の作業性を向上させることが可能なプレ圧入式プレスフィット端子体を提供する。【解決手段】複数のプレスフィット端子20を整列した状態で保持する保持ベース30と、保持ベース30により保持されて整列した状態の複数のプレスフィット端子20のコンプライアント部23を、複数のプレスフィット端子20が整列した状態のまま圧入させて保持する複数のプレ圧入ホール41を有する補助ベース40と、を備えたプレスフィットピンヘッダー11を、プレ圧入式プレスフィット端子体10として構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、プレスフィット端子をスルーホール内に圧入して回路基板上に装着されるプレ圧入式プレスフィット端子体に関する。
従来、例えば、基板同士の電気的相互接続を行うための端子として、プレスフィット端子が知られている。プレスフィット端子は、バネ性を有する形状(例えば、ニードルアイ形状)の圧入部(コンプライアント部またはプレスフィット部とも称される)を備え、この圧入部が回路基板のスルーホール内に圧入されることによって、回路基板側と電気的に接続されるように構成されている。また、複数のプレスフィット端子を備えた構成のピンヘッダーやコネクタ等の電気部品も知られている(本明細書では、プレスフィット端子を備えて構成される電気部品等を総称してプレスフィット端子体という)。
プレスフィット端子の圧入部は、回路基板のスルーホール内に圧入される際に、スルーホールの内周面により挟まれて押し縮められるように変形する(一般的に、弾性歪みだけではなく塑性歪みも生じる領域まで変形する)。そして、その変形を弾性的に復元しようとする力(弾性歪みの回復力)によって、スルーホール内周面と機械的に接触した状態を保持するように構成されている。スルーホール内周面との安定的な接触状態を保持できるように、圧入前(変形前)の圧入部の幅寸法(スルーホール内周面に挟まれる方向の長さ)は、スルーホールの径よりもかなり大きめに設定される場合が多い。そのため、プレスフィット端子の圧入部をスルーホール内に圧入する際に必要となる力が過大となり、スルーホールが損傷する(例えば、スルーホール内周面にクラック等が生じる)虞がある。
このようなスルーホールの損傷を防止するために、所定の治具(圧入用治具と称する)を用いて、プレスフィット端子をスルーホール内に圧入する手法が知られている。この圧入用治具は、プレスフィット端子の圧入部がスルーホール内に圧入される前に圧入される孔部(プレ圧入用孔部と称する)を備えており、そのプレ圧入用孔部をスルーホールと対向させた状態で回路基板上にセットされて用いられる。プレスフィット端子の圧入部は、回路基板上にセットされた圧入用治具のプレ圧入用孔部内に先に圧入され、さらにそこから押し出されるように圧入用孔部内を通過してから、回路基板のスルーホール内に圧入される。なお、このような圧入用治具としては、プレ圧入用孔部の径がスルーホールの径よりも大きく設定されたものや(例えば、下記特許文献1を参照)、プレ圧入用孔部の入り口(端子が挿入される側の口)部分に傾斜部(円錐状の斜面)が設けられたもの(例えば、下記特許文献2の図5を参照)などが知られている。
特開2016−225173号公報 特開2004−134301号公報
上記のように、プレスフィット端子の圧入部を圧入用治具の圧入用孔部内に予め圧入してからスルーホール内に圧入する手法によれば、圧入部が圧入用治具によって予め押し縮められた状態でスルーホール内に圧入されるので、スルーホール内に圧入部を圧入する際に必要となる力を低減することが可能となり、スルーホールの損傷を防止するができる。しかしながら、従来の手法では、プレスフィット端子のスルーホール内への圧入作業を行
う者が、圧入作業を行う際に圧入用治具を回路基板上にセットする必要があるので、プレスフィット端子を直接スルーホール内に圧入する場合に比べて作業工数が増えることになり、作業性が低下するという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、プレスフィット端子をスルーホール内に圧入する際に必要となる力を低減しつつ、圧入する際の作業性を向上させることが可能なプレ圧入式プレスフィット端子体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るプレ圧入式プレスフィット端子体(例えば、実施形態におけるプレスフィットピンヘッダー11)は、回路基板(例えば、実施形態におけるプリント基板50)に設けられたスルーホール内に圧入されて前記回路基板側と電気的に接続される圧入部(例えば、実施形態におけるコンプライアント部23)を有するプレスフィット端子と、前記プレスフィット端子の基端部側に固定されて前記プレスフィット端子を保持するベース部材(例えば、実施形態における保持ベース30)と、前記圧入部の幅よりも小径の保持孔部(例えば、実施形態におけるプレ圧入ホール41)を有し、前記圧入部を前記保持孔部内に圧入させた状態で前記プレスフィット端子に取り付けられる補助部材(例えば、実施形態における補助ベース40)と、を備え、前記保持孔部を前記スルーホールと対向させた状態で前記圧入部を前記保持孔部から押し出して前記スルーホール内に圧入可能な構成であることを特徴とする。
上記プレ圧入式プレスフィット端子体において、前記ベース部材は、複数の前記プレスフィット端子を整列した状態で保持する構成であり、前記補助部材は、前記ベース部材により保持されて整列した状態の前記複数のプレスフィット端子の前記圧入部を、前記複数のプレスフィット端子が整列した状態のまま圧入させて保持する複数の前記保持孔部を備えた構成であることが好ましい。
また、上記プレ圧入式プレスフィット端子体において、前記ベース部材と前記補助部材との間隔が、前記保持孔部を前記スルーホールと対向させ前記圧入部を前記保持孔部から押し出して前記スルーホール内に圧入させる際に前記補助部材が移動する距離と等しく設定されており、前記距離だけ移動した前記補助部材が前記ベース部材と当接した際に、前記圧入部が前記スルーホール内に適正に圧入された状態となる構成であることが好ましい。
また、上記プレ圧入式プレスフィット端子体において、前記保持孔部の径が、前記スルーホールの径と同じ大きさであることが好ましい。
本発明に係るプレ圧入式プレスフィット端子体によれば、プレスフィット端子の圧入部が圧入される保持孔部を有する補助部材を備えており、プレスフィット端子の圧入部が圧入された保持孔部をスルーホールと対向させた状態で、圧入部を保持孔部から押し出してスルーホール内に圧入する構成であるので、プレスフィット端子の圧入部を補助部材によって予め押し縮めた状態でスルーホール内に圧入させることができる。そのため、プレスフィット端子の圧入部をスルーホール内に圧入する際に必要となる力を低減することが可能となる。しかも、補助部材は、プレスフィット端子の圧入部を保持孔部内に圧入させた状態でプレスフィット端子に取り付けられているので、従来の圧入用治具を用いた手法とは異なり、補助部材を回路基板上にセットするという作業工程を必要としない。そのため、プレスフィット端子をスルーホール内に圧入して装着する際の作業性を向上させることが可能となる。
上記プレ圧入式プレスフィット端子体において、補助部材がベース部材により保持されて整列した状態の複数のプレスフィット端子の圧入部を、複数のプレスフィット端子が整列した状態のまま圧入させて保持する複数の保持孔部を備えた構成とすれば、複数のプレスフィット端子の配列位置(整列状態)を正確に保持することが可能となるとともに、プレスフィット端子が曲がったり、圧入部が損傷したりすることを防止することが可能となる。
また、上記プレ圧入式プレスフィット端子体において、ベース部材と補助部材との間隔が、保持孔部をスルーホールと対向させ圧入部を保持孔部から押し出してスルーホール内に圧入させる際に補助部材が移動する距離と等しく設定されており、その距離だけ移動した補助部材がベース部材と当接した際に、圧入部がスルーホール内に適正に圧入された状態となる構成とすれば、プレスフィット端子のスルーホールに対する圧入位置の位置決めを正確に行うことが可能となる。
また、上記プレ圧入式プレスフィット端子体において、保持孔部の径がスルーホールの径と同じ大きさである構成とすれば、保持孔部内においてプレスフィット端子の圧入部を、スルーホール内に圧入されたときの状態と同じ状態に保持することができるので、保持孔部の径がスルーホールの径よりも大きい構成のものと比較して、スルーホール内に圧入部をスムーズに圧入することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 上記第1実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体のプレスフィット端子を示し、(a)は正面図、(b)はコンプライアント部の横断面図((a)のA−A線に沿った断面図)、(c)は変更例のコンプライアント部の横断面図である。 上記第1実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体の保持ベースを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 上記第1実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体の補助ベースを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 上記第1実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体において上記補助プレートが装着される前の状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の第2実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の第3実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 上記第2実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体の回路基板への装着手順を示し、(a)はスルーホール内に圧入される前の正面図と側面図、(b)はスルーホール内への圧入が開始される状態の正面図と側面図、(c)はスルーホール内への圧入が完了した状態の正面図と側面図である。 上記第3実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体の回路基板への装着手順を示し、(a)はスルーホール内に圧入される前の正面図と側面図、(b)はスルーホール内への圧入が開始される状態の正面図と側面図、(c)はスルーホール内への圧入が完了した状態の正面図と側面図である。 本発明に係るプレ圧入式プレスフィット端子体の回路基板への端子挿入力と端子保持力を、プレスフィット端子を回路基板に直接装着した場合と比較した実験結果を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について上記図面を参照して説明する。
〈第1実施形態〉
第1実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体10を図1〜図5に示しており、まず、これらの図を参照しながら、プレ圧入式プレスフィット端子体10の構成について説明する。プレ圧入式プレスフィット端子体10は、図1に示すように、複数本(図示例では4本)のプレスフィット端子20と、保持ベース30と、補助ベース40とを備え、回路基板としてのプリント基板50に装着可能なヘッダー(以下、プレスフィットピンヘッダー11とも称する)として構成されている。プリント基板50は、導電性の配線パターン(図示略)を有する、絶縁性材料からなる平板状の基材を主体として構成され、配線パターンに開口するよう上下に貫通する円筒状の複数のスルーホール51(内周面にメッキが施され、配線パターンと電気的に接続される)を有している。
プレスフィット端子20は、図2(a)に示すように、横断面(図中の中心軸線Cに対し垂直な断面)が正方形となる角柱状の軸部21と、軸部21の基端部21a寄りの位置において軸部21の各側面(四面)に形成された凸部22と、軸部21の先端部21b寄りの位置に形成されたコンプライアント部23とを備えて構成される。軸部21、凸部22及びコンプライアント部23は、例えばプレス加工により一体に形成されており、軸部21(プレスフィット端子20)の基端部21aと先端部21bはそれぞれ先細りの形状とされている。
コンプライアント部23は、軸部21の対向する2つの外側面間を中心軸線Cに対し垂直な方向に貫通する開口部24と、開口部24を挟んで外方に膨らむように湾曲して対向配置された一対の圧入接触部25とを備えた、ニードルアイ形状のバネ性を有する圧入部として構成されている。コンプライアント部23は、軸部21と同じ厚さ(図2(a)の紙面に垂直な方向の長さ)に形成されているが、軸部21よりも厚く形成したり、薄く形成したりすることも可能である。図2(c)には、変更例として、軸部21Aが円柱状に形成されたプレスフィット端子20Aの横断面形状を示している。この変更例では、開口部24A及び開口部24Aを挟んで対向配置された一対の圧入接触部25Aにより構成されるコンプライアント部23Aが、軸部21Aよりも薄く形成されている。
保持ベース30は、図3に示すように、例えばプリント基板50の基材と同じ板状部材により構成され、上下に貫通する円筒状の複数個(図示例では4個)の固定用孔部31を有している。4個の固定用孔部31は、図1(a)に示すプリント基板50の4個のスルーホール51(4本のプレスフィット端子20が圧入されるスルーホール51)の配列と同じ配列(図示例では、等ピッチで一列に並ぶ配列)で配置されている。固定用孔部31内には、プレスフィット端子20の凸部22が圧入されるようになっている。保持ベース30は、各固定用孔部31内にプレスフィット端子20の凸部22が圧入されることによりプレスフィット端子20に固定され、図1に示すように、4本のプレスフィット端子20を整列した状態(図示例では、各プレスフィット端子20の中心軸線Cが互いに平行となるように一列に並んだ状態)で保持するように構成されている。なお、プレスフィット端子20の凸部22が圧入された固定用孔部31内に接着剤を注入して、プレスフィット端子20に対して保持ベース30を、より強固に固定するようにしてもよい。
補助ベース40は、図4に示すように、例えばプリント基板50の基材と同じ板状部材により構成され、上下に貫通する円筒状の複数個(図示例では4個)のプレ圧入ホール41を有している。4個のプレ圧入ホール41は、図1(a)に示すプリント基板51の4個のスルーホール52の配列と同じ配列で配置されており、プレ圧入ホール41内には、プレスフィット端子20のコンプライアント部23が圧入されるようになっている。プレ圧入ホール41の径D1は、スルーホール51の径D2(図1(a)を参照)と同じ大きさ(D1=D2)に、かつコンプライアント部23の幅W1(図2(b)を参照)よりも小さく(D1<W1)形成されている。ここで、コンプライアント部23の幅W1とは、
コンプライアント部23の任意の横断面(プレスフィット端子20の中心軸線Cに対し垂直な断面)内において、中心軸線Cを挟んで対向する任意の2点間のうちで最長となる2点間の距離(図2(c)ではW2が相当する)をいう。なお、コンプライアント部23の、図2(b)中における左右方向の寸法W3を、便宜的にコンプライアント部23の幅としてもよい。
補助ベース40は、保持ベース30により保持されて整列した状態の4本のプレスフィット端子20(図5を参照)の各コンプライアント部23が、4個のプレ圧入ホール41内にそれぞれ圧入されることによって、4本のプレスフィット端子20を整列した状態のまま保持する(図1を参照)ように構成されている。プレ圧入ホール41内に圧入されることによりコンプライアント部23は、図1(a)に示すように、プレ圧入ホール41の内周面により挟まれて、押し縮められるように変形する(具体的には、図2(a)に示す一対の圧入接触部25が開口部24を狭める方向に変形する)。このとき、コンプライアント部23(圧入接触部25)は、弾性歪みだけではなく塑性歪みも生じる領域まで変形し、その変形を弾性的に復元しようとする力(弾性歪みの回復力)によって、プレ圧入ホール41の内周面と機械的に接触した状態を保持するようになっている。
〈第2実施形態〉
次に、第2実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体60について、図6を追加参照して説明する。なお、この第2実施形態及び後述する第3実施形態において、上述の第1実施形態の構成要素と機能が共通する構成要素については同じ番号を付し、その詳細な説明は省略する。プレ圧入式プレスフィット端子体60は、図6に示すように、モジュール基板70(例えばプリント基板50と同様の構成とされる)と、モジュール基板70の図中上面側に実装された半導体装置(IC)等の電子部品80と、2個のプレスフィットピンヘッダー11(第1実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体10)とを備えたモジュール実装基板61として構成されている。2個のプレスフィットピンヘッダー11は、互いに平行に2列に並んだ状態で配列されている(配列の態様は適宜変更可)。各プレスフィットピンヘッダー11は、4個のプレスフィット端子20の基端部側が、モジュール基板70のスルーホール71内に、モジュール基板70の図中下面側から挿入され(保持ベース30がモジュール基板70の下面と当接する位置まで挿入される)、半田付けされることによりモジュール基板70に固定されている。
〈第3実施形態〉
次に、第3実施形態に係るプレ圧入式プレスフィット端子体90について、図7を追加参照して説明する。このプレ圧入式プレスフィット端子体90は、図7に示すように、第2実施形態のモジュール実装基板61(図6を参照)と類似した構成のモジュール実装基板91として構成されている。このモジュール実装基板91は、上述したプレスフィットピンヘッダー11とは一部構成が異なるプレスフィットピンヘッダー11Aを備えている点において、第2実施形態のモジュール実装基板61と構成が異なり、他の構成は共通している。プレスフィットピンヘッダー11Aは、上述した補助ベース40に比べて背の高い補助ベース40Aを備えており、補助ベース40Aと保持ベース30との間隔L1が、プレスフィット端子20のコンプライアント部23をスルーホール51内に圧入させる際に補助ベース40Aが移動する距離と等しく設定されている(詳しくは後述する)。
次に、上記プレ圧入式プレスフィット端子体60(モジュール実装基板61)を、マザーボードとなるプリント基板50に装着する際の作業手順について、図8を追加参照して説明する。なお、一連の作業は、自動圧入機等の作業機械を用いて行われるが、手作業で行ってもよい。まず、図8(a)に示すように、モジュール実装基板61を、プリント基板50上の適正位置(各プレスフィット端子20の先端部21bがスルーホール51と対向する位置)に配置する。次いで、モジュール実装基板61をプリント基板50に近づく
方向(図中下方)に移動させていく。図8(b)は、モジュール実装基板61の移動により、各プレスフィット端子20の先端部21bがスルーホール51内に挿入され、補助ベース40がプリント基板50と当接し始めた状態(このとき、補助ベース40のプレ圧入ホール41はスルーホール51と対向している)を示している。
この状態から、さらに、モジュール実装基板61を下方に移動させる。この移動により、各プレスフィット端子20のコンプライアント部23(一部のみに付番)を、補助ベース40のプレ圧入ホール41(一部のみに付番)から下方に押し出してスルーホール51内に圧入していく。このとき、補助ベース40は、コンプライアント部23がプレ圧入ホール41から押し出されていくのに従って、コンプライアント部23に対して相対的に上方へと移動する。コンプライアント部23がスルーホール51内に適正に圧入された状態(図8(c)を参照)において、モジュール実装基板61の移動を停止し、以上により、モジュール実装基板61のプリント基板50への装着作業が終了する。なお、各プレスフィット端子20のコンプライアント部23は、補助ベース40のプレ圧入ホール41内に圧入されていたときと同様の変形状態のままスルーホール51内に圧入され、その変形を弾性的に復元しようとする力によって、スルーホール51の内周面と機械的に接触して電気的な接続状態を保持するようになっている。
次に、上記プレ圧入式プレスフィット端子体90(モジュール実装基板91)を、プリント基板50に装着する際の作業手順について、図9を追加参照して説明する。なお、この場合の作業手順の基本的な部分は、モジュール実装基板61をプリント基板50に装着する場合の作業手順と同様である。まず、図9(a)に示すように、モジュール実装基板91を、プリント基板50上の適正位置に配置する。次いで、モジュール実装基板91を図中下方に移動させていく。図9(b)は、モジュール実装基板91の移動により、各プレスフィット端子20の先端部21bがスルーホール51内に挿入され、補助ベース40Aがプリント基板50と当接し始めた状態(このとき、補助ベース40Aのプレ圧入ホール41はスルーホール51と対向している)を示している。
この状態から、さらに、モジュール実装基板91を下方に移動させ、各プレスフィット端子20のコンプライアント部23(一部のみに付番)を、補助ベース40Aのプレ圧入ホール41(一部のみに付番)から下方に押し出してスルーホール51内に圧入していく。このとき、補助ベース40Aは、コンプライアント部23がプレ圧入ホール41から押し出されていくのに従って、コンプライアント部23に対して相対的に上方へと移動する。そして、補助ベース40Aが保持ベース30と当接する位置まで移動したときにモジュール実装基板61の移動を停止し、モジュール実装基板91のプリント基板50への装着作業を終了する。
なお、各プレスフィット端子20のコンプライアント部23は、補助ベース40Aが保持ベース30と当接した際に、スルーホール51内に適正に圧入された状態となる。すなわち、補助ベース40Aと保持ベース30との当初(プレ圧入ホール41内にコンプライアント部23が圧入保持された状態で)の間隔L1は、プレ圧入ホール41をスルーホール51と対向させ、コンプライアント部23をプレ圧入ホール41から押し出してスルーホール51内に圧入させる際に補助ベース40Aが移動する距離と等しく設定されており、この距離だけ移動した補助ベース40Aが保持ベース30と当接した際に、コンプライアント部23がスルーホール51内に適正に圧入された状態となるように構成されている。このため、プレスフィット端子20のスルーホール51に対する圧入位置の位置決めを正確に行うことが可能となる。また、上述のモジュール実装基板61をプリント基板50に装着する場合に比較して、作業性も向上する。
以上説明したプレスフィットピンヘッダー11(プレスフィットピンヘッダー11Aに
ついても同様)によれば、補助ベース40が、保持ベース30により保持されて整列した状態の複数のプレスフィット端子20のコンプライアント部23を、複数のプレスフィット端子20が整列した状態のまま圧入させて保持する複数のプレ圧入ホール41を備えているので、複数のプレスフィット端子20の配列位置(整列状態)を正確に保持することが可能となる。また、プレスフィット端子20が曲がったり、コンプライアント部23が損傷したりすることを防止することも可能となる。さらに、プレスフィット端子20のコンプライアント部23を補助ベース40によって予め押し縮めた状態でスルーホール51内に圧入させることができるので、プレスフィット端子20のコンプライアント部23がスルーホール51内に圧入される際に必要となる力(以下、端子挿入力と称する)を低減することができ、スルーホール51が損傷することを防止することが可能となる。また、各プレスフィット端子20のコンプライアント部23の幅(圧入前で変形していないときの幅)の大きさにバラツキがあるような場合でも、各プレ圧入ホール41の径の大きさが高精度に揃った補助ベース40を用いることによって、各コンプライアント部23を各プレ圧入ホール41内に圧入することにより、各コンプライアント部23の幅(プレ圧入ホール41内への圧入により変形した後の幅)の大きさを揃えることができる。そしてこれにより、各コンプライアント部23をスルーホール51内に圧入するときの端子挿入力のバラツキを抑えることができる。
プレスフィット端子をスルーホール内に圧入するときの端子挿入力と、スルーホール内に圧入されたプレスフィット端子を引き抜くときに必要とされる力(以下、端子保持力と称する)について、実験を行って検証しており、その結果を図10に示している。実験では、1本のプレスフィット端子をスルーホールに圧入する際の端子挿入力とそのプレスフィット端子をスルーホール内から引き抜く際の端子保持力を測定した。本発明の実施例として、補助ベースを備えたプレスフィット端子を用い、比較例として、補助ベースを備えていないプレスフィット端子を用いている。
プレスフィット端子は、実施例と比較例とで同じ仕様のものを用いている。具体的には、りん青銅に錫メッキを施した、コンプライアント部(ニードルアイ形状)の幅が1.24mmのプレスフィット端子を用いている。回路基板は、厚みが1.6mmのものを使用し、スルーホールは、その径が設計値(目標値)において、1.00,1.05,1.10,1.15mmの4種類のスルーホール(内周面に錫メッキが施されている)を用いている。実施例における補助ベースは、プレ圧入ホールの径が、設計値においてスルーホールの径と同じ大きさのものを用いている。すなわち、例えば、φ1.00mmのスルーホールにプレスフィット端子を圧入するときの補助ベースは、φ1.00mmのプレ圧入ホールを備えたものを用い、φ1.10mmのスルーホールにプレスフィット端子を圧入するときの補助ベースは、φ1.10mmのプレ圧入ホールを備えたものを用いている。
実験は、実施例、比較例ともに、径別(径の種類別)に8個ずつ用意したそれぞれのスルーホールに対して1回(径別に8回)ずつ行い、それぞれの端子挿入力と端子保持力の平均値を径別に求めた。図10は、その値をグラフ上にプロットしたものである。グラフの縦軸は、端子挿入力と端子保持力の値(N)を示し、横軸はスルーホール径の値(mm)を示している。なお、各種類(大きさ)のスルーホールにおいて、実際の径にはバラツキがあったため、プロットした各点の横軸方向の位置は、各スルーホール径の平均値の位置としている。図10において、比較例端子挿入力とは、プレスフィット端子のコンプライアント部を直接スルーホール内に圧入したときの端子挿入力を示しており、実施例端子挿入力とは、プレスフィット端子のコンプライアント部を補助ベースのプレ圧入ホール内に圧入した状態からスルーホール内に圧入したときの端子挿入力を示している。図示のように、どの種類のスルーホールでも、実施例端子挿入力の方が比較例端子挿入力よりも小さいこと、すなわち、実施例の方が、端子挿入力が小さくて済むことが分かる。
また、比較例端子保持力とは、直接スルーホール内に圧入されたプレスフィット端子のコンプライアント部を引き抜くときの端子保持力を示しており、実施例端子保持力とは、補助ベースのプレ圧入ホール内に圧入された状態からスルーホール内に圧入されたプレスフィット端子のコンプライアント部を引き抜くときの端子保持力を示している。図示のように、どの種類のスルーホールでも、実施例端子保持力と比較例端子保持力とでの差が小さいこと、すなわち、実施例によっても、十分な端子保持力を確保できることが分かる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その態様を適宜変更可能である。例えば、上述の実施形態では、保持ベース及び補助ベースにより4本のプレスフィット端子を保持した構成のプレスフィットピンヘッダーを例示しているが、この構成に限定されるものではなく、3本以下(1本を含む)または5本以上の任意の数のプレスフィット端子を保持したプレスフィットピンヘッダーを構成してもよい。また、各プレスフィット端子の配列位置は1列でかつ等ピッチのものに限定されるものではなく、任意に設定することが可能である。例えば、図6に示す2個のプレスフィットピンヘッダー11の保持ベース30同士あるいは補助ベース40同士を互いに連結して1個のプレスフィットピンヘッダーとして構成することも可能である。さらに、プレスフィットピンヘッダーをその状態のままプリント基板に装着するようにしてもよい。補助ベースのプレ圧入ホールの径は、スルーホールの径と同じ大きさものに限られず、スルーホールの径よりも大きく設定したり、小さく設定したりすることも可能である。
また、上述の実施形態で示したコンプライアント部は、ニードルアイ形状に形成されているが、別の形状のコンプライアント部としてもよい。さらに、上述の実施形態で示した補助ベースは、プリント基板の基材と同じ材料で形成されているが、他の材料を用いて補助ベースを形成することも可能である。プレスフィット端子の軸部の形状は、直線状のもの限定されるものではなく、例えば、湾曲したものや90度屈曲したものなど、任意に設定することができる。また、補助ベース付きの複数のプレスフィット端子をハウジング内に保持した構成のコネクタを、本発明のプレ圧入式プレスフィット端子体として構成することも可能である。
10,60,90 プレ圧入式プレスフィット端子体
11,11A プレスフィットピンヘッダー
20,20A プレスフィット端子
23,23A コンプライアント部
30 保持ベース
40,40A 補助ベース
41 プレ圧入ホール
50 プリント基板
51 スルーホール
70 モジュール基板

Claims (4)

  1. 回路基板に設けられたスルーホール内に圧入されて前記回路基板側と電気的に接続される圧入部を有するプレスフィット端子と、
    前記プレスフィット端子の基端部側に固定されて前記プレスフィット端子を保持するベース部材と、
    前記圧入部の幅よりも小径の保持孔部を有し、前記圧入部を前記保持孔部内に圧入させた状態で前記プレスフィット端子に取り付けられる補助部材と、を備え、
    前記保持孔部を前記スルーホールと対向させた状態で前記圧入部を前記保持孔部から押し出して前記スルーホール内に圧入可能な構成であることを特徴とするプレ圧入式プレスフィット端子体。
  2. 前記ベース部材は、複数の前記プレスフィット端子を整列した状態で保持する構成であり、
    前記補助部材は、前記ベース部材により保持されて整列した状態の前記複数のプレスフィット端子の前記圧入部を、前記複数のプレスフィット端子が整列した状態のまま圧入させて保持する複数の前記保持孔部を備えた構成であることを特徴とする請求項1に記載のプレ圧入式プレスフィット端子体。
  3. 前記ベース部材と前記補助部材との間隔が、前記保持孔部を前記スルーホールと対向させ前記圧入部を前記保持孔部から押し出して前記スルーホール内に圧入させる際に前記補助部材が移動する距離と等しく設定されており、前記距離だけ移動した前記補助部材が前記ベース部材と当接した際に、前記圧入部が前記スルーホール内に適正に圧入された状態となる構成であることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のプレ圧入式プレスフィット端子体。
  4. 前記保持孔部の径が、前記スルーホールの径と同じ大きさであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプレ圧入式プレスフィット端子体。
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