JP2019078875A - 画像表示装置、その調整方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像表示装置の各種調整を行う際、面倒なモード選択などの操作をすることなく調整ボタンの一操作あたりの変化量を最適化する。【解決手段】画像表示の調整機能を備えた画像表示装置であって、所定の調整パラメータにおける表示状態を、ユーザ操作に従って調整する調整手段と、前記調整パラメータにおける目標とする表示状態とのずれ量を、参照情報に基づいて検出する検出手段と、前記ユーザ操作1回あたりの前記調整パラメータにおける表示状態の変化量を、前記検出手段で検出されたずれ量に応じて決定する決定手段と、を備え、前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、前記調整パラメータにおける表示状態を変更することにより前記調整を行うことを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、画像表示装置における表示画像の調整に関する。
プロジェクタやモニターなどの画像表示装置を設置する場合、表示画像に関して各種調整が必要となる。例えばプロジェクタであれば、レンズシフトやキーストーンといったスクリーン上に投影された画像のずれや歪み等を補正する幾何調整に加え、色補正や輝度補正といった画質調整が必要となる。さらに、複数の画像表示装置を組み合わせて表示を行なう画像表示システムでは、当該システムを構成する各画像表示装置によって映し出される表示画像間相互の整合を取るための調整も必要となる。
画像表示装置における上述した様々な調整は、画像表示装置上の操作パネルや、或いは付属の操作用リモコンに設けられた調整用のボタン(以下、調整ボタン)で行なうのが通常である。その際には、表示された画像の状態に応じて、動作モード(調整内容)を切り換えた上で、各種調整が行なわれる。この点、調整ボタン操作時の動作モードを変更する方法として、特許文献1には、調整ボタンを長押しすると、表示する対象画像が切り換わる技術が開示されている。
特開2009−217415号公報
ここで、例えばプロジェクタから投影される画像の表示位置の調整を行なう場合を考える。通常、プロジェクタの設置直後の時点では、投影画像の表示位置は理想的な表示位置から大きくずれている。したがって、調整ボタンの一操作あたりの変化量(以下、「単位調整量」とも呼ぶ。)を大きくするのが効率的である。一方、大まかな位置合わせが済んだ後は、微細に位置を調整する必要があるので、単位調整量を小さくする必要が生じる。この場合において、いちいち調整ボタンの動作モードを切り換えて、単位調整量を変更するのは、ユーザにとって手間の掛かる面倒な作業であり、調整時間もその分だけ余計に掛かってしまう。
本発明に係る画像表示装置は、画像表示の調整機能を備えた画像表示装置であって、所定の調整パラメータにおける表示状態を、ユーザ操作に従って調整する調整手段と、前記調整パラメータにおける目標とする表示状態とのずれ量を、参照情報に基づいて検出する検出手段と、前記ユーザ操作1回あたりの前記調整パラメータにおける表示状態の変化量を、前記検出手段で検出されたずれ量に応じて決定する決定手段と、を備え、前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、前記調整パラメータにおける表示状態を変更することにより前記調整を行うことを特徴とする。
本発明によれば、画像表示装置の調整を効率的に行うことができるようになる。
(a)はスタック投影手法によるシステム構成の一例、(b)はマルチプロジェクション手法によるシステム構成の一例 (a)はプロジェクタの内部構成を示すブロック図、(b)はリモコンの外観図 (a)は、テストパターンの一例を示す図、(b)はテストパターン間のずれ量が大きい場合を示す図、(c)はテストパターン間のずれ量が小さい場合を示す図 レンズシフト機能を実現するソフトウェアの内部構成を示すブロック図 位置ずれ量検出処理の流れを示すフローチャート 単位調整量決定処理の流れを示すフローチャート マルチプロジェクション手法での表示位置調整の様子を説明する図 色補正機能を実現するソフトウェアの内部構成を示すブロック図 色調整に用いるテストチャートの一例を示す図 色ずれ量検出処理の流れを示すフローチャート 単位調整量決定処理の流れを示すフローチャート
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
実施形態1
本実施形態では、複数のプロジェクタを使用したスタック投影手法の画像表示システムにおいて、投影画像の表示位置調整時における調整ボタン等の一操作あたりの変化量(単位調整量)を、現在の位置ずれ量に応じて自動で設定変更する態様を説明する。
<スタック投影手法>
まず、本実施形態の前提であるスタック投影手法について説明する。複数のプロジェクタを用いた画像表示システムには、スタック投影手法やマルチプロジェクション手法などがある。本実施形態に係るスタック投影手法とは、同種のプロジェクタを複数台用いて、各プロジェクタの投影画像をスクリーン上に重畳表示することにより、通常よりも高いコントラストと色再現性を実現する手法である。図1(a)は、本実施形態に係る、スタック投影手法によるシステム構成の一例を示す図であり、スクリーン10に対して2台のプロジェクタ11及び12によってスタック投影を行なっている。図1(a)において、プロジェクタ11からの投影画像13とプロジェクタ12からの投影画像14とが縦横の各方向に少しずれている。このような投影画像13及び14間の位置ずれがなくなるように、レンズシフト機能によって調整する。
図2(a)は、画像表示に関する各種調整機能を備えたプロジェクタ11及び12の内部構成を示すブロック図である。プロジェクタ11と12は同一の構造を有している。図2(a)に示すように、プロジェクタ11及び12は、投影光学系101、表示パネル102、光源103、光源制御部104、表示駆動部105、光学系制御部106、及び入力画像I/F107を備える。また、プロジェクタ11及び12は、メイン制御部108、画像処理部109、リモコンI/F110、カメラ111、操作部112、及び通信部113を備える。本実施形態のプロジェクタ11及び12は、入力画像に応じて表示パネル102の光の透過率を制御して、表示パネル102を透過した光源103からの光をスクリーン10に投影する。
投影光学系101は、レンズやレンズ駆動用のアクチュエータなどで構成される。投影光学系101は、スクリーン10に投影を行う際、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小、焦点調整等を行う。表示パネル102は、LCDパネル等で構成され、光源103から出射されて、ミラー(不図示)で分離された各色の光(赤色(R)、緑色(G)、青色(B))に基づき、各色専用の画像を表示する。
光源制御部104は、メイン制御部108の指示に基づいて、光源103の光量の調整、出射のオン/オフ制御等を行う。表示制御部105は、入力画像に基づきRGB各色を再現するための透過率を調整するなどして、投影する画像を生成して表示パネル102に表示させる。光学系制御部106は、メイン制御部108の指示に基づいて、レンズシフト量だけでなく、ズーム率やフォーカス等の様々な調整を投影光学系101に対して行う。なお、メイン制御部108は、CPU、ROM、RAM等で構成され、ROMに格納された所定のプログラムをRAMに展開しこれをCPUが実行することで、各部を統括的に制御する。また、ROMには、各種の制御プログラムの他、常に保持しておくべきテーブルデータ、テストパターン等の画像データの保存等にも使用される。また、RAMは、入力画像データや、画像処理部109にて画像処理を行なう際の画像データの一時保存等にも使用される。
入力画像I/F107は、入力画像データを受け取るインタフェースであり、映像信号のほか音声信号なども受信する。入力画像I/F107は、例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子、DisplayPort端子等を含む。また、入力画像I/F107は、アナログ信号の画像データを受信した場合には、デジタル信号の画像データに変換する。
画像処理部109は、例えば画像処理用のマイクロプロセッサから構成され、入力画像の解像度変換処理、フレームレート、画像の形状変形、エッジブレンド処理、メニュー等のOSDオーバーラップ処理といった入力画像に対する各種画像処理を行う。また、画像処理部109は、画像表示の各種調整に関するパラメータ(調整パラメータ)についての調整処理も行う。この調整パラメータには、例えば、画像の表示位置や幾何歪み、色調や輝度など、画像表示に関する様々な調整項目が含まれる。なお、画像処理部109は、専用のマイクロプロセッサである必要はない。例えば、メイン制御部108内のROMに記憶されたプログラムによって、メイン制御部108において画像処理部109の機能を実現してもよい。
リモコンI/F110は、不図示の受光部を介してリモコン120からの例えば赤外光の発光信号を受信し、これを解析してユーザ操作の内容を抽出する。リモコン120には、図2(b)に示すように、メニューボタン121と決定(OK)ボタン122の他、4種類の調整ボタン(上ボタン123、下ボタン124、左ボタン125、右ボタン126)が存在する。半球状の突起127は発光部である。ユーザがこれらボタンを操作すると、その都度、操作内容に応じた操作コマンドを表わす発光信号が出力され、それがリモコンI/F110で受光されて操作コマンドが伝わる。操作コマンドの解析結果はメイン制御部108に送られる。
カメラ111は、スクリーン10上に投影された画像を撮影するための撮像装置であり、メイン制御部108の指示に基づき撮影を行う。撮影によって得られた画像データは、メイン制御部108に送られる。なお、本実施形態では、カメラ111はプロジェクタに内蔵されているが、必ずしも内蔵型のカメラでなくてもよい。
操作部112は、例えばタッチパネルなどで構成され、機能選択等の各種ユーザ操作に用いられる。通信部113は、有線LAN、無線LANなどの通信ネットワークを介して、相手方プロジェクタを含む外部機器と通信を行う。
<レンズシフト機能>
スタック投影手法における投影画像の位置ずれの調整には、上述のレンズシフト機能が使用される。レンズシフト機能は、プロジェクタの光学系を制御することで、光学的に投影画像の表示位置をずらす機能である。この機能により、例えばスクリーンの真正面にプロジェクタを設置できなくても、投影画像を歪ませることなく表示位置を移動することができる。
図1(a)に示すスタック投影手法のシステム構成において、本実施形態に係る、レンズシフト機能によって投影画像の位置ずれ調整を行う際の大まかな手順は以下のとおりである。
1)プロジェクタ11及び12を所定の場所に設置。
2)双方のプロジェクタからテストパターンをスクリーン10に投影。
3)レンズシフト機能を用いてテストパターンが大まかに重なり合うように租調整。
4)レンズシフト機能を用いてテストパターンがずれなく重なり合うように微調整。
図3(a)は、テストパターンの一例を示す図であり、十字状の図形がテストパターンとして示されている。図3(b)はテストパターン間のずれ量が大きい場合、同(c)はテストパターン間のずれ量が小さい場合をそれぞれ示している。図3(b)及び(c)において、投影画像301はプロジェクタ11から投影されており、投影画像302はプロジェクタ12から投影されているものとする。いま、投影画像301のテストパターン311は点線で示され、投影画像302のテストパターンは実線で示されているが、プロジェクタ毎に線の色を変えて表示してもよい。例えば、プロジェクタ11のテストパターンは青色で表し、プロジェクタ12のテストパターンは赤色で表すといった具合である。
このように本実施形態では、投影画像の表示位置を調整パラメータとし、自身のプロジェクタから投影されたテストパターンと自身以外のプロジェクタから投影されたテストパターンとがぴったり重なる状態を目標とする表示状態として、表示位置の調整を行う。そして、この調整の際、自身以外のプロジェクタが投影するテストパターンの撮影画像を参照情報として使用し、自身のプロジェクタが投影するテストパターンとのずれ量に応じて、調整ボタンの一操作あたりの変化量(単位調整量)を決定する。具体的には、図3(b)のように相互のずれ量が大きい場合には変化量を大きくし、図3(c)のように相互のずれ量が小さい場合には、変化量を小さくする制御を行なう。これにより、スタック投影手法の際における、複数の投影画像間の位置ずれ調整を速やかに行えるようにすることを目的としている。なお、以降の説明では、自身のプロジェクタを「自プロジェクタ」と呼び、自身以外のプロジェクタを「相手方プロジェクタ」と呼ぶこととする。
<レンズシフト機能を実現するソフトウェア構成>
図4は、レンズシフト機能を担うソフトウェア(制御プログラム)の内部構成を示すブロック図である。プロジェクタ11及び12には、図4の構成を持つ制御プログラムが共にインストールされている。レンズシフト用制御プログラムは、位置ずれ量検出モジュール401、単位調整量決定モジュール402及びレンズ制御モジュール403の3つのモジュールで構成される。以下、各モジュールについて説明する。
位置ずれ量検出モジュール401は、自プロジェクタのカメラ111及び相手方プロジェクタのカメラ111によって各々撮影されたテストパターンの撮影画像を取得し、テストパターン同士の位置座標の差分を位置ずれ量として検出する。検出された位置ずれ量の情報は単位調整量決定モジュール402に送られる。
単位調整量決定モジュール402は、位置ずれ量検出モジュール401で検出された位置ずれ量に応じて、リモコン120の調整ボタン一押しあたりの表示位置の変化量を決定し、設定する。決定された変化量の情報は、レンズ制御モジュール403に送られる。
レンズ制御モジュール403は、単位調整量決定モジュール402で決定された変化量の情報に従って、投影光学系101内のレンズを、所定量だけ所定方向にシフトさせる。具体的には、設定された変化量の分だけ投影画像の位置を、ユーザが指示する方向にシフトさせる指示(レンズシフトコマンド)を光学系制御部106へ送る。光学系制御部106は、レンズシフトコマンドで指定された変化量に応じて投影光学系101内のレンズ位置をシフトさせて、投影画像の位置を調整する。
<レンズシフト機能の動作制御>
続いて、レンズシフト機能による表示位置調整の動作制御について、図5及び図6の両フローチャートを参照しつつ説明する。図5は、位置ずれ量検出モジュール401における、投影画像間の位置ずれ量を検出する処理の流れを示すフローチャートであり、図6は、単位調整量決定モジュール402における、表示位置調整時の単位調整量を決定する処理の流れを示すフローチャートである。図6の単位調整量決定処理は、図5の位置ずれ量検出処理の実行中において、いわゆる割り込み処理によって実行される。各処理の詳細な説明に入る前に、レンズシフト機能による表示位置調整の全体的なシーケンスを確認しておく。なお、以降の説明では、図1(a)におけるプロジェクタ11を自プロジェクタ、プロジェクタ12を相手方プロジェクタとして説明を行うものとする。
操作部112等を介して、表示位置調整の開始を指示するユーザ操作(レンズシフトモードへの移行指示)が入力されるとメイン制御部108は、前述のレンズシフト用制御プログラムを起動し、表示制御部105に対しテストパターンの投影を指示する。当該指示を受けて、表示制御部105は、テストパターン画像を生成して、スクリーン10上に投影する。続いて、メイン制御部108は、カメラ111に対し、投影されたテストパターンの撮影を指示する。当該撮影指示を受けたカメラ111は撮影を行い、撮影画像のデータをメイン制御部108に送る。メイン制御部108は、撮影画像を解析し、自プロジェクタの投影画像と相手方プロジェクタの投影画像の位置ずれ量を算出する。一方で、ユーザは、リモコン120の調整ボタン123〜126を用いて、投影画像の表示位置の調整を行なう。例えば、ユーザが上ボタン123を1回押下すると、当該ボタンに対応する操作コマンドを変換した赤外光(発行信号)がリモコン120の発光部127から放射(出力)される。放射された赤外光はリモコンI/F110において解析され、操作コマンドが抽出される。抽出された操作コマンドはメイン制御部108に送られ、位置ずれ量に応じた単位調整量(1回のボタン操作に対応する変化量)だけ投影画像がシフトするよう、光学系制御部106に対し指示する。当該指示を受けて光学系制御部106は、レンズ位置を所定量だけシフトさせる(上ボタン123の場合は上方向へシフト)。このように、ユーザがリモコン120上の調整ボタンを操作すると、その都度、当該操作時点の位置ずれ量に応じた変化量が決定され、投影画像の表示位置が調整される。
<位置ずれ量検出処理>
続いて、位置ずれ量検出モジュール401における、投影画像間の位置ずれ量の検出について説明する。本実施形態では、自プロジェクタから投影されたテストパターンの撮影画像と、相手方プロジェクタから投影されたテストパターンの撮影画像のそれぞれから直線を抽出し、当該抽出した直線の座標間の差分を位置ずれ量として検出する。以下、図5のフローチャートに沿って詳しく説明する。
ステップ501では、自プロジェクタ及び相手方プロジェクタからテストパターンがそれぞれスクリーン10上に投影される。このとき、相手方プロジェクタに対しては、通信部113を介して、テストパターンの投影指示がメイン制御部108から送られる。続くステップ502では、投影されたテストパターンが、自プロジェクタ及び相手方プロジェクタにおけるカメラ111によって撮影され、得られた撮影画像のデータはメイン制御部108へ送られる。続くステップ503では、双方の撮影画像からテストパターンを構成する直線が抽出される。この抽出には、例えば、公知技術であるハフ変換やエッジ追跡といった技術を適用すればよい。図3(a)のテストパターンの場合は、自プロジェクタについては交差する2本の直線(点線)、相手方プロジェクタについては交差する2本の直線(実線)が、それぞれ抽出されることになる。
ステップ504では、自プロジェクタ及び相手方プロジェクタの撮影画像から抽出されたそれぞれの直線の座標に基づき、投影画像の位置ずれ量が算出される。図3(a)のテストパターンの場合は、縦の直線同士の位置座標の差分(x_diff)、及び横の直線同士の位置座標の差分(y_diff)が求められることになる。こうして求めた差分(x_diff,y_diff)は、ステップ505において、現時点の位置ずれ量としてメイン制御部108内のRAM等に保持される。
ステップ506では、表示位置の調整作業が終了したかどうかが判定される。操作部112やリモコン120を介して、レンズシフトモードの終了を示すユーザ操作が入力されると、表示位置調整作業の終了と判定され、ステップ507に進む。一方、レンズシフトモードの終了を示すユーザ操作が入力されない間は、ステップ502に戻って処理が続行される。ステップ507では、レンズシフトモードを終了して通常表示モードに切り替えるモード移行制御がなされ、本処理を抜ける。以上が、位置ずれ量検出処理の内容である。
<単位調整量決定処理>
続いて、単位調整量決定モジュール402における、ユーザ操作1回あたりの変化量(ここではリモコン120上の調整ボタン一押しあたりの変化量)の決定について説明する。本実施形態では、前述の位置ずれ量検出処理で検出・保持された位置ずれ量を閾値と比較し、比較結果に基づいて単位調整量が決定される。以下、図6のフローチャートに沿って詳しく説明する。
ステップ601では、メイン制御部108内のRAM等に保持されている位置ずれ量(x_diff,y_diff)が取得される。続くステップ602では、取得した位置ずれ量(x_diff,y_diff)と、所定の閾値(x_th,y_th)とが比較される。ここで、所定の閾値(x_th,y_th)は、スクリーン10の解像度の例えば10%程度の値を設定し、予め保持しておく。例えば、スクリーン10のアスペクト比が16:9で、3840×2160画素の解像度であったとする。このとき、閾値を解像度の10%とすると、横方向(x成分)は384画素、縦方向(y成分)は216画素がそれぞれ閾値(x_th,y_th)となる。閾値処理の結果、ステップ601で取得した位置ずれ量(x_diff,y_diff)が、閾値(x_th,y_th)よりも大きければステップ603に進み、閾値(x_th,y_th)以下であればステップ604に進む。なお、この閾値処理は、x成分とy成分とを別個に行う。
ステップ603では、調整ボタン一押しあたりの変化量が「大」に設定される。また、ステップ604では、調整ボタン一押しあたりの変化量が「小」に設定される。ここで、「大」と「小」の関係は、例えば「大」は「小」の4倍といった具合に予め決定しておく。仮に「小」のときの変化量を1画素とした場合には、「大」のときの変化量は4画素となる。「小」のときの変化量をどの程度とし、「大」を「小」の何倍に設定するかは、ユーザが任意に決めればよい。
ステップ605では、変化量の設定が完了したかどうかが判定される。取得した位置ずれ量(x_diff,y_diff)のx成分とy成分の双方について変化量が設定済みであれば、ステップ606に進む。一方、いずれかの成分についての変化量が未設定であれば、ステップ602に戻って未処理の成分について同様の処理を繰り返す。これにより、投影画像間の位置ずれ量が大きくて大まかに合わせたい場合は一押しあたりの変化量として大きな値が設定され、位置ずれ量が小さくて精密に合わせたい場合は一押しあたりの変化量として小さな値が設定されることになる。
ステップ606では、ステップ603又はステップ604で設定された変化量に応じた分だけ、x方向及び/又はy方向に投影光学系101内のレンズをシフトさせるためのレンズシフトコマンドが光学系制御部106に送られる。そして、光学系制御部106において、レンズシフトコマンドに従ったレンズ位置のシフト制御がなされる。この際、予め用意しておいたテストパターンのバリエーションの中から、設定された変化量に応じて投影するテストパターンを切り替えてもよい。例えば、変化量が「大」から「小」に設定変更された場合には、視認性の良い太線のテストパターンから、微細に合わせやすい細線のテストパターンに切り替える、といった具合である。こうすることで、それぞれの局面でより表示位置調整がし易くなる。以上が、本実施形態に係る、単位調整量決定処理の内容である。
<変形例>
本実施形態は上述した例に限定されることなく、幅広く応用することができる。例えば、図6のフローでは、1個の閾値を用いて「大」又は「小」の2段階で変化量を設定しているが、これに限定されない。例えば閾値を2個用いて、「大」、「中」、「小」の3段階の変化量を設けるなど、より細かく変化量を設定するようにしてもよい。
また、設定された変化量の大きさを示す情報(例えば、設定された変化量に応じた数値或いは太さの異なる矢印など)を、例えばテストパターン上に重畳表示してもよい。このように、設定中の変化量のレベルをユーザが認識可能なように提示することで、調整ボタン等を1回操作する度にどれだけ表示位置等が変化するのかをユーザは容易に把握でき、調整をよりし易くなる。なお、変化量レベルの重畳表示を行う場合には、ずれ量検出処理を行なう前に当該レベル表示の領域をマスクし、撮影画像からの直線抽出(図5のフローのステップ503)に影響を与えないようにする。
また、位置ずれ量のx成分とy成分のそれぞれについて変化量を別個に設定するのに代えて、同じレベルの変化量をx成分とy成分に共通で設定するようにしてもよい。例えば、x成分についてはずれ量が閾値より大きいが、y成分についてはずれ量が閾値より小さいケースでは、設定する変化量をx成分とy成分に共通で「小」に設定する、といった具合である。或いは、いずれか一方のずれ量に合わせるのではなく、x成分のずれ量とy成分のずれ量との平均値を求め、当該平均値と閾値とを比較して、x成分とy成分に共通の変化量を設定してもよい。
また、本実施形態では、スタック投影手法を前提に説明を行ったがマルチプロジェクション手法にも同様に適用可能である。マルチプロジェクション手法とは、一つの画像を複数のプロジェクタに分解して割り振り、各プロジェクタが画像全体の一部を投影することで、例えば超ワイドな映像表示等を可能にする技術である。図1(b)は、マルチプロジェクション手法によるシステム構成の一例を示す図である。図1(b)では、4台のプロジェクタ21〜24によってマルチプロジェクションを行ない、各プロジェクタが別々の画像をスクリーン20に対して投影している。マルチプロジェクション手法に本実施形態を適用する場合、ステップ502での撮影領域は、自プロジェクタの投影画像だけでなく、隣接する他のプロジェクタの投影画像も含めた領域となる。図7は、マルチプロジェクション手法での表示位置調整の様子を説明する図である。図7(a)は、テストパターンの一例を示す図であり、長方形の枠がテストパターンとして示されている。このようなテストパターンが、各プロジェクタに割り当てられた所定の表示位置に向かって投影される。図7(b)は表示位置調整前の状態を示し、同(c)は表示位置調整後の状態を示している。各プロジェクタからの投影画像を隙間なく繋ぐため、投影画像同士が一部重なり合うように調整が行われる。この際、重なり合った領域701に対しては、繋ぎ目を自然に見せるため、公知のエッジブレンド処理が行われる。レンズシフト機能を用いて、図7(b)に示す状態からテストパターンの長方形の枠がずれなく重なり合うように調整して、図7(c)のような状態にする。
また、本実施形態では、レンズシフト機能による表示位置調整を例に説明したが、例えば、キーストーン補正や曲面補正といった幾何学歪みの補正にも適用可能である。この際、使用するテストパターンをその目的に応じて変更、例えばキーストーン補正であれば矩形の枠、曲面補正であれば格子模様などに変える等、適用する幾何学歪み補正に合わせて必要な改変がなされる。要は、対象となる調整パラメータに関し、相手方プロジェクタにおける表示状態を参照情報として自プロジェクタにおける表示状態とのずれ量を求め、得られたずれ量に応じて単位調整量を決定するものであればよい。
また、画像表示装置はプロジェクタに限定される必要はなく、モニターにおける幾何調整や画質調整にも同様に適用可能である。
本実施形態によれば、画像の表示位置等の調整時において、調整ボタン等の1回操作あたりの変化量が現在のずれ量に応じて最適に設定される。これにより、表示位置等の調整を行う際のユーザビリティが向上する。
実施形態2
次に、図1(b)に示したマルチプロジェクション手法の画像表示システムにおいて、投影画像間の色調を調整する際の調整ボタン等の一操作あたりの変化量を、現在のずれ量に応じて自動で設定する態様を説明する。なお、本実施形態の画像表示システムのハードウェア構成(図2(a)及び(b)を参照)は、実施形態1と異なるところはないので説明を省略し、以下では差異点である、色調調整を行うための色補正機能を中心に説明を行うものとする。
<色補正機能>
色補正機能は、プロジェクタから投影される画像の色調のずれを調整する機能である。ユーザは、色補正機能を選択した上で、リモコン120のボタン操作等に応答して変化する色を見ながら、隣り合う投影画像間で色調が一致するように色毎に調整を行う。色補正の結果は、画像処理部109が管理する、各色について入力色値に対する出力色値を規定した色変換LUT(ルックアップテーブル)に反映される。これにより、隣接する他の画像との間で色ずれのない画像の投影が可能になる。
<色補正機能を実現するソフトウェア構成>
図8は、色補正機能を担うソフトウェア(制御プログラム)の内部構成を示すブロック図である。プロジェクタ11及び12には、図8の構成を持つ制御プログラムが共にインストールされている。色補正用制御プログラムは、色ずれ量検出モジュール801、単位調整量決定モジュール802及び色補正モジュール803の3つのモジュールで構成される。以下、各モジュールについて説明する。
色ずれ量検出モジュール801は、自プロジェクタのカメラ111及び相手方プロジェクタのカメラ111から、それぞれテストチャートの撮影画像を取得し、自身の投影画像と相手方の投影画像との間での色ずれ量を検出する。図9は、色補正に用いるテストチャートの一例を示す図であり、R(赤)、G(緑)、B(青)の色パッチが所定の配置で並んでいる。色パッチ毎の測色結果から得られた色ずれ量の情報は単位調整量決定モジュール802に送られる。
単位調整量決定モジュール802は、色ずれ量検出モジュール801で検出された色ずれ量の情報に応じて、リモコン120の調整ボタン一押しあたりの色の変化量を決定する。決定された変化量の情報は、色補正モジュール803に送られる。
色補正モジュール803は、単位調整量決定モジュール802で決定された変化量に従い、テストチャート画像内のパッチの色値を変化させて、プロジェクタ間で生じる色調のずれがなくなるように補正する。具体的には、リモコン120の調整ボタンの押下に応答して、表示パネル102に渡されるテストチャート画像における調整対象パッチの色値を所定量だけ変化させる指示(色補正コマンド)が画像処理部109へ送られる。そして、画像処理部109において、色補正コマンドで指定された変化量の分だけ調整対象パッチの色値を変化させたテストチャート画像が生成される。こうしてボタン操作に応答して色パッチの色値を変化させたテストチャートが表示制御部105によって投影される。
<色補正機能の動作制御>
続いて、色補正機能によって複数の投影画像間の色調を合わせる調整を行う際の動作制御について、図10及び図11の両フローチャートを参照しつつ説明する。図10は、色ずれ量検出モジュール801における、隣り合う投影画像間の色ずれ量を検出する処理の流れを示すフローチャートである。また、図11は、単位調整量決定モジュール802における、色調調整時の単位調整量を決定する処理の流れを示すフローチャートである。図11の単位調整量決定処理は、図10の色ずれ量検出処理の実行中において、いわゆる割り込み処理によって実行される。各処理の詳細な説明に入る前に、色補正機能による色調調整の全体的なシーケンスを確認しておく。なお、実施例1と同様、図1におけるプロジェクタ11を自プロジェクタ、プロジェクタ12を相手方プロジェクタとして説明を行うものとする。
操作部112等を介して、色調調整の開始を指示するユーザ操作(色補正モードへの移行指示)を受けるとメイン制御部108は、前述の色補正用制御プログラムを起動し、表示制御部105に対しテストチャートの投影を指示する。当該指示を受けて、表示制御部105は、テストチャート画像をスクリーン10上に投影する。続いて、メイン制御部108は、カメラ111に対し、投影されたテストチャートの撮影を指示する。当該撮影指示を受けたカメラ111は撮影を行い、撮影画像のデータをメイン制御部108に送る。メイン制御部108は、撮影画像から各パッチの色を測定し、自プロジェクタの投影画像と相手方プロジェクタの投影画像との間の色ずれ量を算出する。一方で、ユーザは、リモコン120の調整ボタン123〜126を用いて、投影画像間の色調を合わせる調整を行なう。本実施形態の場合、上ボタン123を押下すると対象パッチの色値が上がり、下ボタン124を押下すると対象パッチの色値が下がる。また、左ボタン125及び右ボタン126によって、複数の色パッチの中から対象パッチを選択する。これら各ボタンの中から、ユーザが任意のボタンを押下すると、当該ボタンに対応する操作コマンドを変換した赤外光がリモコン120の発光部127から放射される。放射された赤外光はリモコンI/F110において解析され、操作コマンドが抽出される。抽出された操作コマンドはメイン制御部108に送られ、操作コマンドに応じた処理が実行される。例えば操作コマンドが上ボタン123の操作に対応したコマンドであれば、検出された色ずれ量に応じた単位調整量だけ対象パッチの色値を変えるよう、画像処理部109に対して指示される。画像処理部109では、対象パッチの色値を所定量だけ変化させたテストチャート画像を生成し、表示制御部105によってスクリーン20上に投影される。このように、ユーザがリモコン120上の調整ボタンを操作すると、その都度、当該操作時点の色ずれ量に応じた変化量が決定され、隣接する投影画像間の色調が調整される。
なお、リモコン120の調整ボタンを使った手動による色補正の他に、自動で色補正を行なうこともできる。ユーザから自動色補正の指示が操作部112等を介してあった場合、メイン制御部108は、自身と自身に隣接するプロジェクタからテストチャートを投影させ、その全体をカメラ111で撮影する。そして、得られた撮影画像から色ずれ量を検出し、各パッチの色値が一致するような調整値を求めて、色変換テーブルを補正する。こうして、投影画像間の色調を自動で合わせる補正がなされる。自動色補正を行った際は、補正履歴がメイン制御部108内のRAM等に格納される。ユーザは、このような自動色補正を行ない、その結果を踏まえてさらに手動で色調の微調整を行なってもよい。
<色ずれ量検出処理>
続いて、色ずれ量検出モジュール801における、投影画像間の色ずれ量の検出について説明する。本実施形態では、自プロジェクタから投影されたテストチャートの撮影画像と相手方プロジェクタから投影されたテストチャートの撮影画像のそれぞれから、注目するパッチ毎に色度を測定し、測定結果(色値)の差分を色ずれ量として検出する。以下、図10のフローチャートに沿って詳しく説明する。
ステップ1001では、自プロジェクタ及び相手方プロジェクタからテストチャートがそれぞれスクリーン10上に投影される。このとき、相手方プロジェクタに対しては、通信部113を介して、テストチャートの投影指示がメイン制御部108から送られる。続くステップ1002では、投影されたテストチャート内に存在するパッチ群の中から、色補正の対象とするパッチ(注目パッチ)が決定される。
続くステップ1003では、投影されたテストチャートが、自プロジェクタ及び相手方プロジェクタにおけるカメラ111によって撮影される。各カメラ111で得られた撮影画像のデータは、直接或いは通信部113を介して、メイン制御部108へ送られる。続くステップ1004では、双方の撮影画像から注目パッチの色度が測定される。具体的には、まず、撮影画像から注目パッチの存在する領域を切り出し、当該領域内の色値を公知の方法によって求める。そして、求めた色値の平均値をさらに求め、得られた平均値を当該注目パッチの代表色値とする。
ステップ1005では、自プロジェクタ及び相手方プロジェクタの撮影画像からそれぞれ得られた注目パッチの代表色値に基づき、投影画像の色ずれ量が算出される。具体的には、自プロジェクタから投影された画像における注目パッチの代表色値と、相手方プロジェクタから投影された画像における注目パッチの代表色値との差分(c_diff)を求める。求めた差分(c_diff)は、ステップ1006において、現時点の色ずれ量としてメイン制御部108内のRAM等に保持される。なお、算出結果が不正な値であった場合(例えば遮蔽物があって注目パッチから有意な色値を得られなかった場合など)は、測色失敗として色ずれ量に代えてエラーコードがRAM等に保持される。
ステップ1007では、注目パッチについての色調の調整作業が終了したかどうかが判定される。操作部112やリモコン120を介して、例えば次の色パッチを選択するユーザ操作等が入力されると、注目パッチについての色調調整作業の終了と判定され、ステップ1008に進む。一方、注目パッチについての作業終了を示すユーザ操作が入力されない間は、ステップ1003に戻って処理が続行される。
ステップ1008では、テストチャート内の全ての色パッチについて色調調整作業が終了したかどうかが判定される。操作部112やリモコン120を介して、色補正モードの終了を示すユーザ操作が入力されると、色調調整作業の終了と判定され、ステップ1009に進む。一方、色補正モードの終了を示すユーザ操作が入力されない場合は、未処理のパッチがあることを意味する。そのため、ステップ1002に戻り、次の注目パッチについての処理が続行される。
ステップ1009では、色補正モードを終了して通常表示モードに切り替えるモード移行制御がなされ、本処理を抜ける。以上が、色ずれ量検出処理の内容である。
<単位調整量決定処理>
続いて、単位調整量決定モジュール802における、ユーザ操作1回あたりの変化量(ここではリモコン120上の調整ボタン一押しあたりの変化量)の決定について説明する。本実施形態では、前述の色ずれ量検出処理で検出された色ずれ量を閾値と比較し、比較結果に基づいて単位調整量が決定される。以下、図11のフローチャートに沿って詳しく説明する。
ステップ1101では、メイン制御部108内のRAM等に保持されている色ずれ量検出処理の結果、すなわち、色ずれ量(c_diff)若しくはエラーコードが取得される。続くステップ1102では、ステップ1101で色ずれ量(c_diff)が取得できたかどうかが判定される。色ずれ量(c_diff)が取得できた場合はステップ1103に進む。一方、色ずれ量(c_diff)ではなくエラーコードが取得されていた場合は、ステップ1105に進む。
ステップ1103では、取得した色ずれ量(c_diff)と、所定の閾値(c_th)とが比較される。ここで、所定の閾値(c_th)は、各パッチの色値が8ビット(0〜255)で表わされる場合であれば、例えばその約5%に相当する“13”といった値を設定し、予め保持しておく。閾値処理の結果、ステップ1101で取得した色ずれ量(c_diff)が閾値(c_th)よりも大きければステップ1104に進み、閾値(c_th)以下であればステップ1105に進む。
ステップ1104では、調整ボタン一押しあたりの変化量が「大」に設定される。また、ステップ1105では、調整ボタン一押しあたりの変化量が「小」に設定される。ここでの「大」と「小」の関係は、実施例1に準じるので説明を省くこととする。これにより、投影画像間の色ずれ量が大きく大まかに色調を調整したい場合は一押しあたりの変化量として大きな値が設定され、色ずれ量の検出に失敗した場合や色ずれ量が小さく精密に色調整したい場合は、一押しあたりの変化量として小さな値が設定される。
ステップ1106では、ステップ1104又はステップ1105で設定された、調整ボタン一押しあたりの変化量に応じた分だけ、注目パッチの色値を変化させる色補正コマンドが画像処理部109に送られる。そして、画像処理部109において、色補正コマンドに従って注目パッチの色値を変更したテストチャート画像が生成され、表示制御部105によって表示パネル102に出力される。以上が、本実施形態に係る単位調整量決定処理の内容である。
<変形例>
本実施形態は上述した例に限定されることなく、幅広く応用することができる。例えば、前述の自動色補正を行った場合の履歴情報を保持しておき、自動色補正が所定の期間内に実行されている場合は、デフォルトの変化量として「小」に設定するステップを、上述の図11のフローに追加してもよい。
また、本実施形態ではテストチャートを投影してその撮影画像から各パッチの色度を測定することで、投影画像間の色ずれ量を検出したが、相手方プロジェクタが備える色変換LUTを通信部113経由で取得して、直接に色変換特性を比較するようにしてもよい。
さらには、色ずれ量を検出する際に、テストチャートの画像ファイルに含まれる色情報そのものを参照するようにしてもよい。つまり、テストチャートを投影して撮影した画像から得た注目パッチの色値と、テストチャート自体が持つ当該注目パッチの色値とを直接比較して色ずれ量を求めてもよい。この際、参照するテストチャートの色情報は、テストチャートとは別に格納しておいてもよい。
また、本実施形態では、色補正を例に説明したが、輝度、白レベル、黒レベル、シャープネスといった様々な画質補正にも適用可能である。
実施形態3
実施形態1及び2では、画像表示システムを構成する複数のプロジェクタのそれぞれにおいて、相手方プロジェクタの情報を参照しつつ表示位置調整や色補正を行う場合について説明を行った。しかしながら、実施形態1及び2で述べた内容は、図1で示したようなプロジェクタとスクリーンのみで構成される画像表示システムだけに限定されるものではない。すなわち、複数のプロジェクタとLAN等で繋がった情報処理装置(各プロジェクトを統括的に制御・管理するためのPC等)を別途用意し、当該PCによって、投影画像間の表示位置調整や色調調整を行うような画像表示システムにも適用可能である。
例えば実施形態1の場合であれば、テストパターン画像の投影指示をPCから各プロジェクタに対して行い、各プロジェクタから投影されたテストパターンの撮影画像を取得する。そして、PCにおいて、取得した撮影画像に基づきプロジェクタ間の位置ずれ量を算出する。そして、算出した位置ずれ量に応じた適切な変化量を決定して、決定した変化量に応じたレンズシフトコマンドをPCから各プロジェクタに対して指示するといった具合である。このようにPCを用いた集中制御方式によって、複数のプロジェクタについての様々な調整パラメータについての調整を行うようにしてもよい。
実施形態4
実施形態1〜3は、複数のプロジェクタを用いた画像表示システムを想定しているが、プロジェクタ単体やモニター単体の場合における表示位置調整や色調調整にも、実施形態1及び2で説明した内容は応用可能である。
例えば、実施形態1に関しては、相手方プロジェクタのテストパターンの撮影画像を参照するのに代えて、保存しておいた前回のデータ(過去に位置調整を行った際の、自プロジェクタのテストパターンの撮影画像)を参照するようにする。そして、今回のテストパターンの撮影画像と前回のテストパターンの撮影画像とに基づいて位置ずれ量を求め、求めた位置ずれ量に応じて操作ボタン一押しあたりの変化量を決定する。こうすることで、例えば日時を変えて同じ場所にプロジェクタを設置するようなケースにおいても、実施形態1と同様、表示位置調整を行う際のユーザビリティが向上することになる。
また、単位調整量をリニアに指定可能なスライドバー(不図示)等をリモコン120に別途設け、ユーザが任意の変化量を直接決められるようにしてもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
11、12、21〜24 プロジェクタ
401 位置ずれ量検出モジュール
801 色ずれ量検出モジュール
402、802 単位調整量決定モジュール
403 レンズ制御モジュール
803 色補正モジュール

Claims (20)

  1. 画像表示の調整機能を備えた画像表示装置であって、
    所定の調整パラメータにおける表示状態を、ユーザ操作に従って調整する調整手段と、
    前記調整パラメータにおける目標とする表示状態とのずれ量を、参照情報に基づいて検出する検出手段と、
    前記ユーザ操作1回あたりの前記調整パラメータにおける表示状態の変化量を、前記検出手段で検出されたずれ量に応じて決定する決定手段と、
    を備え、
    前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、前記調整パラメータにおける表示状態を変更することにより前記調整を行う
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記決定手段は、前記ユーザ操作が入力される都度、前記検出手段で検出されたずれ量を所定の閾値と比較し、比較結果に応じて異なる変化量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記決定手段は、前記検出手段で検出されたずれ量が大きいほど、大きな変化量となるように決定することを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記検出手段は、
    自身の画像表示装置についての前記調整パラメータにおける過去の表示状態を前記参照情報として取得し、
    取得した前記自身の画像表示装置についての前記調整パラメータにおける過去の表示状態と、自身の画像表示装置についての前記調整パラメータにおける現在の表示状態との差分を、前記ずれ量として検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  5. 前記検出手段は、
    少なくとも1つの他の画像表示装置についての前記調整パラメータにおける現在の表示状態を前記参照情報として取得し、
    取得した前記他の画像表示装置についての前記調整パラメータにおける現在の表示状態と、自身の画像表示装置についての前記調整パラメータにおける現在の表示状態との差分を、前記ずれ量として検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  6. 前記調整パラメータは、画像の表示位置であり、
    前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、表示されている画像の位置を変更する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  7. 前記調整パラメータは、画像の幾何学歪みであり、
    前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、表示されている画像の形状を変更する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  8. 前記検出手段は、表示された所定のテストパターンに基づき、画像の表示位置のずれ量を検出することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像表示装置。
  9. 前記所定のテストパターンは、予め用意された複数のバリエーションの中から、前記決定手段で決定された変化量に基づき切り替えられることを特徴とする請求項8に記載の画像表示装置。
  10. 前記調整パラメータは、色調であり、
    前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、表示されている画像の色値を変更する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  11. 前記検出手段は、
    少なくとも1つの他の画像表示装置についての現在の表示画像における注目する色の色値を前記参照情報として取得し、
    取得した前記他の画像表示装置についての現在の表示画像における注目する色の色値と、自身の画像表示装置についての現在の表示画像における前記注目する色の色値との差分を、前記ずれ量として検出する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 前記検出手段は、
    少なくとも1つの他の画像表示装置が有する色変換特性を示す情報を前記参照情報として取得し、
    取得した前記他の画像表示装置についての色変換特性が示す注目する色の色値と、自身の画像表示装置についての色変換特性が示す注目する色の色値との差分を、前記ずれ量として検出する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
  13. 前記検出手段は、
    テストチャートの画像ファイルに含まれる色情報を前記参照情報として取得し、
    取得した前記色情報が示す注目する色の色値と、自身の画像表示装置についての現在の表示画像における前記注目する色の色値との差分を、前記ずれ量として検出する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置。
  14. 前記調整パラメータは、輝度、白レベル、黒レベル、シャープネスのいずれかであり、
    前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、表示されている画像の輝度、白レベル、黒レベル、シャープネスに関する値を変更する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  15. 前記決定手段で決定された変化量のレベルをユーザに提示する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  16. 前記画像表示装置は、プロジェクタであり、
    前記調整パラメータにおける表示状態は、投影画像に関する表示状態である
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  17. 画像表示の調整機能を備えた画像表示装置であって、
    所定の調整パラメータにおける表示状態を、ユーザ操作に従って調整する調整手段と、
    前記ユーザ操作を受け付けるユーザインタフェースであって、前記調整パラメータにおける目標とする表示状態とのずれ量に応じて決定された、前記ユーザ操作1回あたりの表示状態の変化量が自動で設定されるユーザインタフェースと、
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  18. 画像表示装置の調整を行う装置であって、
    所定の調整パラメータにおける前記画像表示装置の表示状態を、ユーザ操作に従って調整する調整手段と、
    前記調整パラメータにおける目標とする前記画像表示装置の表示状態とのずれ量を、参照情報に基づいて検出する検出手段と、
    前記ユーザ操作1回あたりの前記調整パラメータにおける前記画像表示装置の表示状態の変化量を、前記検出手段で検出されたずれ量に応じて決定する決定手段と、
    を備え、
    前記調整手段は、前記決定手段で決定された変化量の分だけ、前記調整パラメータにおける前記画像表示装置の表示状態を変更することにより前記調整を行う
    ことを特徴とする装置。
  19. 画像表示装置の調整方法であって、
    検出手段によって、所定の調整パラメータにおける目標とする表示状態とのずれ量を、参照情報に基づいて検出するステップと、
    決定手段によって、ユーザ操作1回あたりの前記調整パラメータにおける表示状態の変化量を、前記検出ステップで検出したずれ量に応じて決定するステップと、
    調整手段によって、ユーザ操作に従って、前記調整パラメータにおける表示状態を、前記決定ステップで決定した変化量の分だけ変更することにより調整するステップと、
    を含むことを特徴とする調整方法。
  20. コンピュータを、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像表示装置として機能させるためのプログラム。
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