JP2019078867A - 光学シート、光照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な方向から光が入射する場合であっても、照射効率及び配光精度を高くすることができる光学シート、光照射装置を提供する。【解決手段】光学シート3は、回折格子が並べて配置されて回折光学素子を構成する回折格子層10と、回折格子層10に光が入射する入射側に配置されており、回折格子層10に対して入射する光の入射角を規制する入射角規制層20とを備える。この構成により、回折格子層10に入射する光の入射角が制限されて、精度の高い配光が実現できる。【選択図】図1

Description

本発明は、光学シート、光照射装置に関するものである。
センサの光源は、用途に応じた波長分布や明るさ、広がりを有するものが使用される。光の波長は、可視光〜赤外線がよく用いられ、特に赤外線は外光の影響を受けにくく、不可視であり、対象物のやや内部を観察することも可能という特徴があるため、広く用いられている。また、光源の種類としては、LED光源やレーザ光源等が多く用いられる。例えば、遠いところを検知するには光の広がりが少ないレーザ光源が好適に用いられ、比較的近いところを検知する場合や、ある程度の広がりを持った領域を照射するにはLED光源が好適に用いられる。
ところで、対象とする照射領域の大きさや形状は、必ずしも光源からの光の広がり(プロファイル)と一致しているとは限らず、その場合には拡散板やレンズ、遮蔽板等により光を整形する必要がある。
光を整形する手段として、回折光学素子(Diffractive Optical Element :DOE)が挙げられる。これは異なる屈折率を持った材料が周期性を持って配列している場所を光が通過する際の回折現象を応用したものである。DOEは、基本的に単一波長の光に対して設計されるものであるが、理論的には、ほぼ任意の形状に光を整形することが可能である。DOEでは、照射領域内の光分布の均一性を制御することが可能である。DOEのこのような特性は、不要な領域への照射を抑えることによる高効率化や、光源数の削減等による装置の小型化等の点で有利となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−170320号公報
DOEでは、所定の角度で入射する光を想定してDOEの設計を行えば、その入射光を所望の光に整形することができる。しかし、様々な方向から光が入射する場合には、それらの光全てを所望の光に整形することができるDOEを設計することが困難である。
一般的に、発光特性の高いLEDは、大面積の発光面を持つので、配光用のDOEに対して、様々な方向から光が入射することとなる。このような大面積の発光面を備えたLED光源からの光を配向するDOEを設計する際には、照射効率(光の利用効率)が高いDOEを設計することが難しく、また、配光精度が高いDOEを設計することも難しかった。
本発明の課題は、様々な方向から光が入射する場合であっても、照射効率及び配光精度を高くすることができる光学シート、光照射装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、回折格子が並べて配置されて回折光学素子を構成する回折格子層(10,210)と、前記回折格子層(10,210)に光が入射する入射側に配置されており、前記回折格子層(10,210)に対して入射する光の入射角を規制する入射角規制層(20,220,20−1,20−2)と、を備える光学シート(3,203)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の光学シート(3,203)において、前記入射角規制層(20,220,20−1,20−2)は、当該光学シート(3,203)の厚さ方向に高さを有して配置され、光を吸収する作用を有する遮光部(21,221)を有すること、を特徴とする光学シート(3,203)である。
第3の発明は、第2の発明に記載の光学シート(3,203)において、前記入射角規制層(20,220,20−1,20−2)には、当該光学シート(3,203)のシート面に対して直交する少なくとも1つの断面において、光を透過可能な光透過部(22,222)と、前記遮光部(21,221)とが、シート面に沿って交互に並んで形成されていること、を特徴とする光学シート(3,203)である。
第4の発明は、第3の発明に記載の光学シート(3,203)において、前記遮光部(21,221)の前記断面における高さをhとし、前記遮光部(21,221)の前記断面における幅をWとし、前記遮光部(21,221)の前記断面における配列ピッチをPとしたとき、h/(P−W)>√(3)の関係を満たしていること、を特徴とする光学シート(3,203)である。
第5の発明は、第3の発明又は第4の発明に記載の光学シート(3,203)において、前記光透過部(22,222)と前記遮光部(21,221)とが交互に並んで形成されている構成は、2つの直交する断面のそれぞれに対応する方向に設けられており、シート面に直交する方向から見た平面視において、前記遮光部(21,221)は、格子状に構成されていること、を特徴とする光学シート(3,203)である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかに記載の光学シート(3,203)において、前記回折格子層(10,210)は、複数の回折光学素子を組み合わせて構成されていること、を特徴とする光学シート(3,203)である。
第7の発明は、光学シート(3,203)と、前記光学シート(3,203)に入射する光を発光する光源部(2)と、を備えた光照射装置(1)であって、前記光学シート(3,203)は、回折格子が並べて配置されて回折光学素子を構成する回折格子層(10,210)と、前記回折格子層(10,210)に光が入射する入射側に配置されており、前記回折格子層(10,210)に対して入射する光の入射角を規制する入射角規制層(20,220,20−1,20−2)と、を備え、前記入射角規制層(20,220,20−1,20−2)は、当該光学シート(3,203)の厚さ方向に高さを有して配置され、光を吸収する作用を有する遮光部(21,221)を有しており、前記入射角規制層(20,220,20−1,20−2)には、当該光学シート(3,203)のシート面に対して直交する少なくとも1つの断面において、光を透過可能な光透過部(22,222)と、前記遮光部(21,221)とが、シート面に沿って交互に並んで形成されている、光照射装置(1)である。
第8の発明は、第7の発明に記載の光照射装置(1)において、前記遮光部(21,221)の前記断面における高さをhとし、前記遮光部(21,221)の前記断面における幅をWとし、前記遮光部(21,221)の前記断面における配列ピッチをPとしたとき、h/(P−W)>√(3)の関係を満たしていること、を特徴とする光照射装置(1)である。
第9の発明は、第7の発明又は第8の発明に記載の光照射装置(1)において、前記遮光部(21,221)と前記光源部(2)との距離をdとし、前記光源部(2)の前記断面における前記光学シート(3,203)に沿った方向の長さをLとしたとき、d<2×Lの関係を満たすこと、を特徴とする光照射装置(1)である。
本発明によれば、様々な方向から光が入射する場合であっても、照射効率及び配光精度を高くすることができる光学シート、光照射装置を提供することができる。
本発明による光照射装置1の第1実施形態を示す図である。 光学シート3を光の出射側から見た分解斜視図である。 回折格子層10における部分周期構造の一例を示す斜視図である。 図3中の矢印G−G’の位置で回折格子層10を切断した断面図である。 入射角規制層20設ける理由を説明する図である。 光源部2から回折格子層10上の特定の位置に到達する光の強度分布を示す図である。 光源部2と回折格子層10との距離dと出射角t1及びt2との関係の一例を示す図である。 本実施形態の光学シート3において入射角規制層20を設けることによる作用を説明する図である。 光照射装置1の各部寸法を説明する図である。 遮光部21の変形形態を示す図である。 遮光部21の両側が斜面となっている場合を示す図である。 遮光部21の片側が斜面となっている場合を示す図である。 第2実施形態の光学シート203を光の出射側から見た分解斜視図である。 入射角規制層の変形形態を示す図である。 従来の回折光学素子(回折格子層のみ)と入射角規制層を備える本発明の光学シートとについてシミュレーションを行った結果を照射領域の短軸方向について示す図である。 従来の回折光学素子(回折格子層のみ)と入射角規制層を備える本発明の光学シートとについてシミュレーションを行った結果を照射領域の長軸方向について示す図である。 図15及び図16のシミュレーションのモデルを示す図である。 図19から及び図24のシミュレーションのモデルを示す図である。 距離d=2mm光源L=2mmのシミュレーション結果を示す図である。 距離d=2mm光源L=1mmのシミュレーション結果を示す図である。 距離d=2mm光源L=0.5mmのシミュレーション結果を示す図である。 距離d=3mm光源L=2mmのシミュレーション結果を示す図である。 距離d=3mm光源L=1mmのシミュレーション結果を示す図である。 距離d=3mm光源L=0.5mmのシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による光照射装置1の第1実施形態を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。なお、板面、フィルム面に関しても同様であるとする。
また、本発明において透明とは、少なくとも利用する波長の光を透過するものをいう。例えば、仮に可視光を透過しないものであっても、赤外線を透過するものであれば、赤外線用途に用いる場合においては、透明として取り扱うものとする。
光照射装置1は、光源部2と、光学シート3とを備えている。
光源部2は、例えば、LED光源である。光源部2は、点光源や平行光にコリメートされた光源であれば、DOEによる光の整形にとって都合がよい。しかし、本実施形態では、大きな光量を得て、かつ、簡素化できることから、光学シート3との対比で点光源とみなすことができない程度に大きな発光面を備えた面光源の形態となっている。
光学シート3は、光源部2が光を照射する位置にあって、光源部2との位置関係が所定の関係となるように配置されている。光学シート3は、回折格子層10と、入射角規制層20とが積層されて構成されている。回折格子層10と、入射角規制層20とは、不図示の接着層を介して両者が接合されていることが望ましいが、両者を別々のシート体のまま重ねた積層体として1つの光学シート3として取り扱ってもよい。
図2は、光学シート3を光の出射側から見た分解斜視図である。
回折格子層10は、回折格子が並べて配置されて光を整形する回折光学素子を構成している。
なお、本発明において「光を整形する」とは、光の進行方向を制御することにより、対象物又は対象領域に投影された光の形状(照射パターン)が任意の形状となるようにしたり、照射パターン内の強度分布を平坦化したり、全体的に又は部分的に任意の強度分布になるようにしたりすることをいう。
図3は、回折格子層10における部分周期構造の一例を示す斜視図である。
図4は、図3中の矢印G−G’の位置で回折格子層10を切断した断面図である。
第1実施形態の回折格子層10は、4段階の高さの異なる多段階形状により構成されている。そして、回折格子層10は、異なる周期構造を持つ複数の単位領域(セル、又は、部分周期構造とも呼ぶ)をマトリックス状に多数配置した、グレーティングセルアレイ型の回折光学素子を構成している。図3では、部分周期構造の一例を抽出して示している。
回折格子層10は、図4に示すように、断面形状において複数の凸部11aが並んで配置されている高屈折率部11を備えている。この高屈折率部11は、同じ断面形状を維持したまま、断面の奥行き方向に延在している。
高屈折率部11は、例えば、クオーツ(SiO、合成石英)をドライエッチング処理により形状を加工して作られたものであってもよいし、電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化したものであってもよい。このような周期構造の製造方法は、様々な手法が公知であり、それら公知の手法によって、適宜作成することができる。
また、凸部11aの間に形成されている凹部12及び凸部11aの頂部付近の空間13を含む図3の上方の部分は、空気が存在しており、高屈折率部11よりも屈折率が低い低屈折率部14となっている。これら高屈折率部11及び低屈折率部14が交互に並んで配置された周期構造により、光を整形する作用を備える回折層15が構成されている。
本実施形態の凸部11aは、側面形状の一方側(図45では、左側)に、高さの異なる4つの段部を備えた多段階形状を有している。具体的には、凸部11aは、最も突出したレベル1段部11a−1と、レベル1段部11a−1よりも一段低いレベル2段部11a−2と、レベル2段部11a−2よりもさらに一段低いレベル3段部11a−3と、レベル3段部11a−3よりもさらに一段低いレベル4段部11a−4とを一側面側に有している。また、凸部11aの側面形状の他方側(図4では、右側)は、レベル1段部11a−1からレベル4段部11a−4まで直線状につながる側壁部11bとなっている。
図2に戻って、入射角規制層20は、回折格子層10に光が入射する入射側に配置されており、回折格子層10に対して入射する光の入射角を規制する機能を備えている。より詳しくは、入射角規制層20は、遮光部21を備えている。遮光部21は、光学シート3の厚さ方向に高さを有して配置され、光を吸収する作用を有する。本実施形態では、光学シート3のシート面に対して直交する図中の上下方向の断面において、光を透過可能な透明な光透過部22と、例えば、黒色の光吸収作用を備えた遮光部21とが、シート面に沿って交互に並んで形成されている。
図5は、入射角規制層20設ける理由を説明する図である。
図5には、本実施形態と同様な光源部2と、本実施形態の回折格子層10のみとを組み合わせた、従来の光照射装置が、スクリーン500へ光を投影している状態を示している。図5中の投影領域Aは、本来の狙いの投影領域である。図5中の投影領域Bは、従来の技術によって投影されてしまう投影領域いである。このように、従来の技術では、狙った領域以外に投影されてしまう光が多くなってしまう場合があった。
図6は、光源部2から回折格子層10上の特定の位置に到達する光の強度分布を示す図である。図6の横軸は、回折格子層10上の特定の位置に入射する入射角であり、縦軸は、入射角度0°の光量を1としたときの光量比を示している。
図7は、光源部2と回折格子層10との距離dと出射角t1及びt2との関係の一例を示す図である。
図7では、光源部2の高さ(幅)が2mmであり、回折格子層10の高さ(幅)が4mmの場合について、光源部2の端部から回折格子層10へ到達する光の出射角t1,t2を距離d毎に示している。ここで、距離dは、光源部2と回折格子層10との間の距離である。出射角t1,t2は、回折格子層10への入射角として捉えることができる。回折格子層10では、入射角度が30°を越えると、その光の制御が難しくなる。
先に説明したように、光源部2は、比較的大きな面積を有しており、捉え方によっては面光源とみることができる程度に大きな発光領域を備えている。したがって、図6及び図7に示すように、回折格子層10には、様々な方向から光が入射することとなる。そうすると、全ての光を所望の方向に出射させることができるような回折格子層(回折光学素子)を設計することが困難であり、したがって、回折格子層10を通過した光は、所望の投影領域A以外の領域にも広がってしまい、図5中の投影領域Bのように投影範囲が広がってしまう。
図8は、本実施形態の光学シート3において入射角規制層20を設けることによる作用を説明する図である。なお、図8は、各形状等を誇張して示している。
図8に示すように、光学シート3への入射角度が小さな光線L1及び光線L2等については、入射角規制層20に設けられた遮光部21に当たることなく、そのまま回折格子層10へ進み、回折格子層10の回折作用によって回折して出光する。
これに対して、光学シート3への入射角度が大きな光線L3のような光線は、遮光部21によって吸収される。したがって、遮光部21がなければ出射する光線L4のような光線が出射してしまうことを防止できる。よって、本実施形態の光学シート3は、必要な範囲だけに適切に成形された光を出射可能である。
このように、入射角規制層20において光透過部22と遮光部21とが交互に並ぶ配列によって、光源部2からの光のうち、ある特定の角度以上の入射角で光学シート3に入射する光を吸収することができる。よって、本実施形態の光学シート3は、図中の上下方向に関して、回折格子層10に対して入射する光の入射角を所定の入射角度以内の光に規制することができる。
図9は、光照射装置1の各部寸法を説明する図である。
図9に示す断面において、光源部2の発光径(又は、断面における長さ)をLとし、光源部2から遮光部21の端部までの距離をdとし、遮光部21の高さをhとし、遮光部21の幅をwとし、遮光部21の配列ピッチをpとする。このとき、以下のように各部の寸法を決めるとよい。
d>2×Lの条件下では、遮光部21(入射角規制層20)は、不要である。
一方、d<2×Lの条件下では、遮光部21が有効であり、この条件下においては、さらに以下の条件を満たすことが望ましい。
h/(P−W)>√(3)
この条件を満たすことにより、回折格子層10への入射光の入射角は、30°以下とすることができる。入射角度が30°以下であれば、その光を適切に整形することができる回折格子層10を設計して製造することができる。よって、上記条件を満たせば、不要な位置へ出射する光を抑え、配光精度を高めることができる。
図10は、遮光部21の変形形態を示す図である。
遮光部21は、図9までにおいては、断面形状が長方形として図示したが、例えば、図10に示すような断面形状が台形形状等となっていてもよい。このような形状とする方が、製造が容易である。
入射角規制層20の製造は、先ず、成形型等を用意して基材23上に遮光部21を構成するための溝形状(凹凸形状)を有する光透過部22を形成する。そして、光透過部22の溝形状部分に、遮光インク等を塗布してスキージ等をすることにより、遮光部21を形成し、入射角規制層20が作製される。
図11は、遮光部21の両側が斜面となっている場合を示す図である。
遮光部21が図11のような形態の場合、以下の条件を満たせば、回折格子層10への入射光の入射角は、30°以下とすることができる。
θ>atan(p/h−tan(30°))
ここで、θは、図11に示すように、シート面に対する法線と遮光部21の斜面とのなす角度である。
図12は、遮光部21の片側が斜面となっている場合を示す図である。
遮光部21が図12のような形態の場合、以下の条件を満たせば、回折格子層10への入射光の入射角は、30°以下とすることができる。
θ>2×(atan(p/h−tan(30°)))
ここで、θは、図11に示すように、シート面に対する法線と遮光部21の斜面とのなす角度である。
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態の光学シート203を光の出射側から見た分解斜視図である。
第2実施形態の光学シート203は、回折格子層210と、入射角規制層220とが積層されて構成されている。
第2実施形態の回折格子層210は、光透過部222と遮光部221とが交互に並んで形成されている構成が、2つの直交する断面のそれぞれに対応する方向に設けられており、シート面に直交する方向から見た平面視において、遮光部221が、格子状に構成されている。したがって、第2実施形態の入射角規制層220は、直交する2方向について、回折格子層210へ入射する光の入射角を規制することが可能である。
なお、入射角規制層220のその他の構成は、第1実施形態の入射角規制層20と同様である。
また、第2実施形態の回折格子層210は、複数の回折光学素子を組み合わせて構成されている。具体的には、図13中において太線で囲んだ領域A1、A2、A3、A4の4つの回折光学素子を組み合わせて構成されている。これら4つの回折光学素子は、いずれも同じ光学的特性を備えている。
なお、回折格子層210のその他の構成は、第1実施形態の入射角規制層20と同様である。
このように、回折格子層210について、同じ光学特性を備えた光学素子を配列した構成とすることにより、光源部2と回折格子層210(DOE)との位置ずれの影響を軽減することができる。光源部2と回折格子層210に位置ずれがあった場合には、回折格子層210への光の入射角が変化するが、入射角規制層220があることで、入射角を一定に保つことができる。
図14は、入射角規制層の変形形態を示す図である。
上述した第2実施形態では、1枚の入射角規制層220で直交する2方向の入射角を規制した。これに代えて、第1実施形態の入射角規制層20と同様な一方向についてのみ入射角を規制する入射角規制層20−1と入射角規制層20−2とを、その入射角規制方向を直交させて配置してもよい。
(シミュレーション結果)
図15は、従来の回折光学素子(回折格子層のみ)と入射角規制層を備える本発明の光学シートとについてシミュレーションを行った結果を照射領域の短軸方向について示す図である。
図16は、従来の回折光学素子(回折格子層のみ)と入射角規制層を備える本発明の光学シートとについてシミュレーションを行った結果を照射領域の長軸方向について示す図である。
図15及び図16に示したシミュレーション結果は、整形された光の狙いの投影形状が300mm先のスクリーン500上で200mm×200mmの長方形の場合について示している。
図15及び図16の縦軸は、光強度の相対値を示し、横軸は投影中心位置からの距離(mm)を示している。
図17は、図15及び図16のシミュレーションのモデルを示す図である。
光源部2と光学シート3との関係は、図17に示した関係にある。すなわち、L=2mmであり、光学シート3のサイズは、4mm×4mmである。
図15及び図16のシミュレーションにおける本発明を適用した場合の入射角規制層20の各部寸法は、h=200um,w=40um,p=140umである。また、入射角規制層20は、図13に示すように直交する2方向について入射角を制御可能な構成とした。
そして、図15及び図16のシミュレーションでは、これらの条件において、距離300mm離れた位置に出射光を投影した場合の光量の分布を示している。
また、光源部2が発光する光は、波長850nmの単一波長光とした。
図15及び図16では、従来の技術では単なるガウス分布に近い形状になってしまっている。これに対して、特に図16を見てわかるように、本発明の場合には、長軸方向において、輝度分布を調整することができていることがわかる。これは、大きな角度で入射する光を抑制できたことによる効果である。
本発明の形態に関してより詳細に追加のシミュレーションを行った結果を以下に示す。
光照射装置1の配置は、先のシミュレーションと同様であり、図13の形態を基本として、距離dを変化させた。入射角規制層20の各部寸法についても先のシミュレーションと同様である。
図18は、図19から及び図24のシミュレーションのモデルを示す図である。
ここで、追加のシミュレーションでは、回折格子層10により投影する投影像の形状が異なるので、回折格子層10のモデルは、先のシミュレーションと異なっている。このシミュレーションでは、光照射装置1の出射面からスクリーン500までの距離は、700mmとし、スクリーン500上に200mm×400mmの投影像を投影することを狙いとした回折格子層10をモデルとして設定した。
図19は、距離d=2mm光源L=2mmのシミュレーション結果を示す図である。
図20は、距離d=2mm光源L=1mmのシミュレーション結果を示す図である。
図21は、距離d=2mm光源L=0.5mmのシミュレーション結果を示す図である。
図22は、距離d=3mm光源L=2mmのシミュレーション結果を示す図である。
図23は、距離d=3mm光源L=1mmのシミュレーション結果を示す図である。
図24は、距離d=3mm光源L=0.5mmのシミュレーション結果を示す図である。
図19から図24の縦軸は、光強度の相対値を示し、横軸は投影中心位置からの距離(mm)を示している。また、これらの図中で短軸方向のデータをXとし、長軸方向のデータをYとして示した。
図19から図24に示されているように、本発明の光学シート3を備えた光照射装置1では、特にd>2×Lを満たす場合、入射光規制層がなくても配光制御が可能であることが確認できた。
以上説明したように、本発明によれば、入射角規制層を設けたことにより、回折格子層に入射する光の入射角を制限することが可能である。よって、不要な方向に出射する光を抑制することができ、精度の高い配光を実現できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
実施形態中のシミュレーションでは、波長850nmについての結果を示したが、これに限らず、例えば、波長940nm等であってもよく、波長はどのような波長であってもよい。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 光照射装置
2 光源部
3 光学シート
10 回折格子層
11 高屈折率部
11a 凸部
11a−1 レベル1段部
11a−2 レベル2段部
11a−3 レベル3段部
11a−4 レベル4段部
11b 側壁部
12 凹部
13 空間
14 低屈折率部
15 回折層
20 入射角規制層
21 遮光部
22 光透過部
23 基材
203 光学シート
210 回折格子層
220 入射角規制層
221 遮光部
222 光透過部
500 スクリーン

Claims (9)

  1. 回折格子が並べて配置されて回折光学素子を構成する回折格子層と、
    前記回折格子層に光が入射する入射側に配置されており、前記回折格子層に対して入射する光の入射角を規制する入射角規制層と、
    を備える光学シート。
  2. 請求項1に記載の光学シートにおいて、
    前記入射角規制層は、当該光学シートの厚さ方向に高さを有して配置され、光を吸収する作用を有する遮光部を有すること、
    を特徴とする光学シート。
  3. 請求項2に記載の光学シートにおいて、
    前記入射角規制層には、当該光学シートのシート面に対して直交する少なくとも1つの断面において、光を透過可能な光透過部と、前記遮光部とが、シート面に沿って交互に並んで形成されていること、
    を特徴とする光学シート。
  4. 請求項3に記載の光学シートにおいて、
    前記遮光部の前記断面における高さをhとし、
    前記遮光部の前記断面における幅をWとし、
    前記遮光部の前記断面における配列ピッチをPとしたとき、
    h/(P−W)>√(3)
    の関係を満たしていること、
    を特徴とする光学シート。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の光学シートにおいて、
    前記光透過部と前記遮光部とが交互に並んで形成されている構成は、2つの直交する断面のそれぞれに対応する方向に設けられており、シート面に直交する方向から見た平面視において、前記遮光部は、格子状に構成されていること、
    を特徴とする光学シート。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の光学シートにおいて、
    前記回折格子層は、複数の回折光学素子を組み合わせて構成されていること、
    を特徴とする光学シート。
  7. 光学シートと、
    前記光学シートに入射する光を発光する光源部と、
    を備えた光照射装置であって、
    前記光学シートは、
    回折格子が並べて配置されて回折光学素子を構成する回折格子層と、
    前記回折格子層に光が入射する入射側に配置されており、前記回折格子層に対して入射する光の入射角を規制する入射角規制層と、
    を備え、
    前記入射角規制層は、当該光学シートの厚さ方向に高さを有して配置され、光を吸収する作用を有する遮光部を有しており、
    前記入射角規制層には、当該光学シートのシート面に対して直交する少なくとも1つの断面において、光を透過可能な光透過部と、前記遮光部とが、シート面に沿って交互に並んで形成されている、
    光照射装置。
  8. 請求項7に記載の光照射装置において、
    前記遮光部の前記断面における高さをhとし、
    前記遮光部の前記断面における幅をWとし、
    前記遮光部の前記断面における配列ピッチをPとしたとき、
    h/(P−W)>√(3)
    の関係を満たしていること、
    を特徴とする光照射装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の光照射装置において、
    前記遮光部と前記光源部との距離をdとし、
    前記光源部の前記断面における前記光学シートに沿った方向の長さをLとしたとき、
    d<2×L
    の関係を満たすこと、
    を特徴とする光照射装置。
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