JP2019078394A - 積層構造及びそれを用いた衝撃吸収体 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定の想定した部分がより選択的に破壊され、それ以外の部分に大きな破壊や破断が生じないようにした、より安全性の高い衝撃吸収体を提供する。【解決手段】複数枚の繊維含有シート12,13が厚さ方向に積層された積層面が外側を向いて、中空状の外形部を構成し、前記外形部は階段状に中空領域の内部幅が変化する変化部14を有し、前記階段状の各段11を構成する前記繊維含有シートのうち、一部の連続シート13が隣接する段11との間で連続しており、残りの単独シート12が各段11のみを構成する積層構造を有する衝撃吸収体10とする。【選択図】図1
Description
この発明は、塑性変形することで衝撃を吸収する衝撃吸収体に関する。
自動車が事故に遭遇した際に、その搭乗者の安全を確保するために、かつては強固な鉄板により破壊されにくくする工夫がされていた。しかしそれだけでは自動車が破壊されなくても、搭乗者には強烈な衝撃が掛かることがある。このため、現在の自動車には、大荷重が掛かった際に塑性変形することで衝撃を吸収する構造が随所に設けられている。このように塑性変形することで衝撃を吸収する技術は、自動車だけでなく非常時に衝撃がかかる物体全般において検討、導入されている。
例えば特許文献1に記載のようなショックアブソーバが提案されている。このショックアブソーバは、剪断変形を起こす領域を階段状に小分割して形成されている。また、それらの剪断変形領域は曲線部で形成され、それが縦方向に連続していることが開示されている(段落0006)。材料としてはバインダを有する繊維材料を多層化したものが挙げられ(段落0011)、圧縮成形して曲線部を形成する(段落0021)。このショックアブソーバは上下方向に圧縮する力がかかると、曲線部から塑性変形して衝撃を吸収する。
しかしながら、特許文献1に記載のショックアブソーバの階段部分は、繊維材料を積層させたものを曲線(曲面)となるように形成したものであるため、それぞれの階段部分の曲げがなだらかになっている。この構造から、繊維材料を構成する繊維も、そのなだらかな曲面に沿って配向していると推察される。そのような構造では、階段部分に局所的な力がかかるのではなくある程度掛かる力が分散され、階段部分だけが選択的に塑性変形せず、想定した通りの衝撃吸収ができなくなるおそれがある。
そこでこの発明は、衝撃吸収体を製造するにあたり、特定の想定した部分がより選択的に破壊され、それ以外の部分に大きな破壊や破断が生じないようにした、より安全性の高い衝撃吸収体を提供することを目的とする。
この発明は、
複数枚の繊維含有シートが厚さ方向に積層された積層面が外側を向いて、中空状の構造体の外形部を構成する成形体であり、
前記外形部は階段状に中空領域の内部幅が変化する変化部を有し、
前記階段状の各段を構成する前記繊維含有シートのうち、一部の連続シートが隣接する段との間で連続しており、残りの単独シートが各段のみを構成する積層構造を用いることにより上記の課題を解決したのである。
複数枚の繊維含有シートが厚さ方向に積層された積層面が外側を向いて、中空状の構造体の外形部を構成する成形体であり、
前記外形部は階段状に中空領域の内部幅が変化する変化部を有し、
前記階段状の各段を構成する前記繊維含有シートのうち、一部の連続シートが隣接する段との間で連続しており、残りの単独シートが各段のみを構成する積層構造を用いることにより上記の課題を解決したのである。
この積層構造は、前記連続シートからなる層が、前記変化部に前後する段のうち内部幅の小さい段の最外層と、内部幅の大きい段の最内層を構成する形態としてもよい。
この積層構造は、前記変化部において、内部幅の小さい側の段の内側の縁と、その縁と前記連続シートを挟んで隣接する前記内部幅の大きい側の段の外側の縁とは、平面方向に隙間が設けてある形態でもよい。
また一方でこの積層構造は、前記変化部において、前記内部幅の小さい側の段の内側の縁と、その縁と前記連続シートを挟んで隣接する前記内部幅の大きい側の段の外側の縁とは、平面方向に隙間がなく、両方の段を構成する単独シートが前記連続シートを挟んで一部が積層されている形態でもよい。すなわち、各段の一部がオーバーラップしている形態である。
さらにこの積層構造は、前記階段状の各段の向きが積層方向に対して傾き、各繊維含有シートは前記内部幅が狭い段から広い段へと広がるように傾いている形態でもよい。
上記のような積層構造を有する積層体に樹脂を含浸させて成形体とすることで、自動車事故時の衝撃対策や、その他自動車以外の衝撃・事故対策など、様々な状況で用いることができる衝撃吸収体が得られる。
この発明にかかる衝撃吸収体が有する積層構造に、各層の平面方向又はそれに近い方向から衝撃が掛かったとき、内部幅が狭い部分が、内部幅の広い部分へと押し込まれるように変形するが、このとき、内部幅が階段状に変化する変化部が、特に折れや曲がりを生じやすい。これにより、意図しない部分が破損して衝撃が吸収しきれなくなる事態を回避し、想定通りの潰れ方を安定的に実現することができる衝撃吸収体とすることができる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、繊維含有シートを積層させた積層構造を有し、衝撃吸収体として用いることができる成形体である。
この発明は、繊維含有シートを積層させた積層構造を有し、衝撃吸収体として用いることができる成形体である。
この成形体を製造する大まかな手順としては、前記繊維含有シートを積層してサブプリフォームを形成し、複数に分割されたサブプリフォームを一体化させて一体のプリフォームとして形成し、さらにそれに樹脂注入を行い全体を固めて成形して前記の成形体を得る。サブプリフォーム及びプリフォームの形成段階において、前記繊維含有シートによる積層構造を形成させる。
上記の成形体を形成する方法は特に限定されず、予め繊維含有シートに樹脂を含浸させたものを厚さ方向に積層させて予備成形するプリプレグ法でもよいし、上記繊維含有シートを厚さ方向に積層させて予備成形した後に樹脂を含浸させるRTM法でもよい。下記の説明では主にRTM法を例にとり説明するが、この発明にかかる積層構造自体は成形体を形成する手法に限定されるものではない。
上記の繊維含有シートとしては、炭素繊維シートやガラス繊維シートの他、不織布や織物などが挙げられる。これら繊維の種類は特に限定されないが、繊維強化プラスチックとして用いる際に強度向上効果があるものが望ましい。一層の厚みは特に限定されるものではないが、0.1mm以上であると好ましい。一方、0.5mm以下であると好ましい。
この発明に係る衝撃吸収体10は、複数枚の繊維含有シート(12,13)が厚さ方向に積層されて、その厚さ方向が外周側を向いて外周が形成された中空状の積層構造を有する。ここで、外周とは全周に亘るもの(閉鎖式)でもよいし、一部が開放されたもの(開放式)でもよい。また、外周の断面形状は円形や楕円形でもよいし、矩形状などの多角形でもよい。
このような衝撃吸収体10の実施形態例の具体的構成を、斜視図及び断面図とともに説明する。
第一の実施形態の斜視図を図1(a)に示す。この実施形態では、外周の断面形状が矩形状であり、そのうち一方の面(図1(a)中奥方向)を欠落させた開放式の衝撃吸収体である。図中の上方は外周の幅が小さく、下方へ行くにつれて階段状に外周の幅が広がるピラミッドに類似した形状となっている。ただし、一方の面が開放されたピラミッドである。なお、実際に衝撃吸収体として用いる場合の向きはこの図の例に限定されるものではない。ただし、この衝撃吸収体10の衝撃吸収能力は、図中上下方向に荷重が掛かったときに最も発揮されるため、図の上下方向を、衝撃が来ると予測される方向に合わせるとよい。
第一の実施形態の斜視図を図1(a)に示す。この実施形態では、外周の断面形状が矩形状であり、そのうち一方の面(図1(a)中奥方向)を欠落させた開放式の衝撃吸収体である。図中の上方は外周の幅が小さく、下方へ行くにつれて階段状に外周の幅が広がるピラミッドに類似した形状となっている。ただし、一方の面が開放されたピラミッドである。なお、実際に衝撃吸収体として用いる場合の向きはこの図の例に限定されるものではない。ただし、この衝撃吸収体10の衝撃吸収能力は、図中上下方向に荷重が掛かったときに最も発揮されるため、図の上下方向を、衝撃が来ると予測される方向に合わせるとよい。
この衝撃吸収体10の垂直断面図となるb−b断面図を図1(b)に示す。衝撃吸収体10の外形部は、複数枚の繊維含有シート(12,13)が厚さ方向に積層され、積層された積層面が外側を向くように形成されている。内部には繊維含有シート12,13が無い中空領域18が形成されている中空状の積層構造となっており、図1(a)で記載している衝撃吸収体10は、中空状の外形部そのものであるが、衝撃吸収体としては外形部以外のパーツを有していても良い。この外形部が有する積層構造には、階段状に中空領域18の内部幅Lが変化する変化部14が形成されている。その階段状となるそれぞれの段11は、各々の段11のみを形成する単独シート12と、隣接する段11,11にまたがるように連続する連続シート13とが積層されて形成されている。
この積層構造では、連続シート13の上方内側と下方外側とにそれぞれ複数の単独シート12が積層されることで階段状となっている。変化部14は連続シート13の中間部となっている。内部幅の小さい側の段の内側の縁20aと、その縁20aと連続シート13を挟んで隣接する内部幅の大きい側の段の外側の縁20bとは、平面方向、すなわち積層方向に対して垂直な、図1(b)における上下方向の位置が同じとなっている。
さらにこの衝撃吸収体10は、繊維含有シート(単独シート12及び連続シート13)を積層した積層構造を含む外形部全体が、樹脂19によって固められた成形体となっている。
この衝撃吸収体10に上下方向の衝撃が加わったときの例を示すb−b断面図を図1(c)に示す。それぞれの段11は単独シート12が複数枚積層されており、厚みがあるため段11自体が崩壊することは少なく、厚みが薄くなる変化部14を中心に変形しやすい。具体的には連続シート13が変化部14付近で折れ曲がり、単独シート12と積層された部分が剥離する場合もある。全体としては内部幅Lの狭い段が、すぐ下の内部幅の広い段へと押し込まれ、衝撃吸収体10の高さが縮むように変形していく。このように左右対称の形状であることで加わった力が左右両側に均一に掛かって変形するため、力が他に逃げにくく、衝撃吸収体10だけが変形することで衝撃を吸収しやすい。
この発明にかかる衝撃吸収体の他の実施形態例を図2(a)〜(e)の斜視図に示す。図2(a)は外周の断面形状が円形であり、全周が囲われている閉鎖式の実施形態である。図2(b)は外周の断面形状が矩形であり、全周が囲われている閉鎖式の実施形態である。全体の形状は所謂ピラミッド型である。図2(c)は外周の断面形状が楕円形であり、全周が囲われている閉鎖式の実施形態である。図2(d)は、外周の断面形状が六角形であり、全周が囲われている閉鎖式の実施形態である。いずれの成形体も、内部には上記のような積層構造を有する。
一方、図1のような開放式でも形状は特に限定されない。図2(e)は外周の断面形状が円形であり、全周のうち一部が開放された開放式の実施形態である。
これらのような衝撃吸収体は、単独で用いてもよいし、複数の衝撃吸収体を並べて用いてもよいし、多数の衝撃吸収体を敷き詰めて用いてもよい。外周の断面形状が円形、矩形、六角形であると特に敷き詰めやすい。
この発明にかかる積層構造は、変化部14に前後する内部の構成の細部が異なっていてもよい。図3(a)に断面図を示す実施形態では、連続シート13が一層ではなく二層分連なった例となっている。実際には二層に限らず、三層以上重なっていてもよい。この積層した連続シート13の両面の上下それぞれの位置に、複数層の単独シート12がそれぞれの段11を形成するように重なっている。ただし、変化部14が優先的に変形するようにするため、連続シート13の合計厚さと単独シート12の合計厚さでは、後者の方が大きい方が好ましい。
図3(b)に断面図を示す実施形態では、変化部14を挟む両方の段11,11の単独シート12の一部(多重部15)が重なっている。すなわち、内部幅の小さい側の段の内側の縁20aと、その縁20aと連続シート13を挟んで隣接する内部幅の大きい側の段の外側の縁20bとは、平面方向(図3(b)における上下方向)の位置において、縁20bの方が上に位置している。この重なった多重部15の幅の長さは適宜調整されてよいが、単独シート12の平面方向長さの半分未満であるとよい。それ以上に長くなると変化部14のみが変形するのではなく、他の部分が変形しやすくなってしまうおそれがある。この実施形態では、連続シート13のみで積層されていない部分が存在しないため、図1の実施形態よりも変形しにくく、耐久性が高い形態となる。ただしこの形状でも、基本的には変化部14を挟む連続シート13が最も変形しやすいため、衝撃吸収体全体としての変形の仕方は概ね想定通りとなる。
図3(c)に断面図を示す実施形態では、図3(b)とは逆に、変化部14を挟む両方の段11,11の単独シート12が重なっている部分が平面方向(図中上下方向)に重なっておらず、連続シート13のみで繋がっている部分(離間部16)がある。すなわち、内部幅の小さい側の段の内側の縁20aと、その縁20aと連続シート13を挟んで隣接する内部幅の大きい側の段の外側の縁20bとは、平面方向(図3(c)における上下方向)の位置において、縁20aの方が上に位置している。この離間部16では連続シート13のみでそれよりも上の段を支えるため、連続シート13が複数枚重ねられていてもよい。図1の実施形態や図3(b)の実施形態に比べて変化部14が連続シート13のみで形成されているため、特に他の部分よりも変形しやすく、変形する形状を調整しやすい。
また、この発明にかかる積層構造は、上方から下方へ向かって内部幅Lが拡大するだけではなく、内部幅Lの拡大と縮小とが組み合わさっていてもよい。図3(d)に断面図を示す実施形態のように、内部幅が広がった(L0→L1)先でまた内部幅が縮まって(L1→L2)いてもよい。ここで、連続シート13は3つの段11に跨って連続することになる。このような形状だと、衝突時には内部幅が小さい部分(図中上下)が内部幅の大きい部分(図中中央)へ向かってめり込むように変形して衝撃を吸収することになる。衝撃吸収体を収納する部分の形状次第でこのような形状となってもよい。
さらに、この発明にかかる衝撃吸収体は、上記の図1及び図3(a)〜(d)に示す積層構造を一種類のみ有するものでもよいし、いずれか複数種類の積層構造を組み合わせて形成されたものでもよい。これらを組み合わせることで、衝撃吸収体を設置しようとする状況に合わせて多彩な形状に対応することができる。また、変形の仕方を狙い通りにする多彩な衝撃吸収コントロールを実現することができる。
上記のような積層構造の細部の形状の違いに関わらず、衝撃吸収体10はいずれも繊維含有シートを重ねたサブプリフォームを作成し、このサブプリフォームを組み合わせてプリフォームを作成することで望みの形状の成形体として得ることができる。また、形状によってはサブプリフォームを作成することなく、シートから直接プリフォームを作成してもよい。
サブプリフォームを経由して衝撃吸収体10を得る手順例を図4とともに説明する。まず、図4(a)に示すように、材料となる繊維含有シートを単独シート12及び連続シート13として用いる大きさに切り出したものを重ねる。重ねる際には接着剤を用いて層間を接着させる手法の他、繊維含有シートが熱可塑性樹脂を含有する場合には加熱することで層間接着させてもよい。基本的には、単独シート12のみを重ねた単独ブロック11aと、単独シート12と連続シート13を重ねた連結ブロック11bとを組み合わせて使用する。これらが積層構造の基礎となるサブプリフォームとなる。一つの連結ブロック11bの連続シート13側に、他の連結ブロック11bの単独シート12側の表面か、又は単独ブロック11aを接着するように組み合わせる。図4(b)では後者の部分を示す。これにより段差が形成されるようにして、金型21へセットする。なお、断面図で示しているが、実際には円形や楕円形、多角形状に全周又は一部が開放された中空状の外形部を形成するように配置するための金型であり、金型21は中空領域を埋めるような形状となっている。一方、これと組み合わせる金型22は、上方から被せるものとなる。金型21と金型22とを組み合わせた状態を図5(a)に示す。このように型を締めて加熱を行い、賦形することによって衝撃吸収体10とほぼ同じ形状のプリフォーム10aを形成する。このプリフォーム10aを、成形型23,24にセットする。成形型23,24の間にある隙間は、最終的に得られる衝撃吸収体10の形状と同じである。この隙間は基本的にはプリフォーム10aより小さくなることはない。この隙間にセットされたプリフォーム10aに樹脂19の注入を行い、この発明にかかる積層構造を有する繊維強化プラスチックの成形体となった衝撃吸収体10を得ることができる(図5(b))。成形型23,24から取り出した衝撃吸収体10は全体が樹脂19に覆われるように固められているが(図5(c))、内部は積層された単独シート12と連続シート13とが外周方向に積層されている。
なお、サブプリフォームからプリフォーム10aを形成する際に、層間の接着強度を向上させるため、積層方向に荷重を掛けることが望ましい場合がある。しかし、図4のような上下方向に組み合わせる型成形では、金型の荷重が積層方向に掛からない。これに対して、階段状の各段の向きを積層方向に対して傾けた図6のような形状のサブプリフォーム11c,11dとし、金型21a,22aをそれに合わせた形態とする。この実施形態では、上側の金型22aの荷重の一部が積層方向に掛かるようになり、層間接着強度を向上させることができる。特に、サブプリフォーム同士の接着部分をより強固にすることができる。基本的にはシートを傾ける方向は、内部幅Lが狭い側から広い側へと中空領域が広がるように傾けるとよい。
また別の金型を用いた製造形態を図7に示す。サブプリフォームである単独ブロック11a,連結ブロック11bの形状は図4と同様であるが、上側の金型22bが上から被せるのではなく水平方向に開く形状となっている。賦形する際には、水平方向からサブプリフォームの厚さ方向に力が掛かるため、サブプリフォーム同士の接着強度を向上させることができる。
この発明による衝撃吸収体10は、変化部14の形状や厚みによって、衝撃吸収時の状況を調整できる。特に、図3(c)のように、段11と段11との間に、連続シート13のみで形成される離間部16が形成されていると、この離間部16の長さや厚み、さらに離間部16における連続シート13の曲げ方によって特性を調整可能である。連続シート13を離間部16で曲げた例を図8に示す。この図では厚さ方向(積層方向)であるx方向と、衝撃予測方向であるy方向との両方に変位した例を示しているが、厚さ方向(x方向)にのみ変位するように調整されてもよい。この離間部16の状態によって、破壊荷重Fや破壊時間tを細かく調整することができる。
なお、この発明にかかる衝撃吸収体10は、この発明にかかる積層構造を有する外形部の他に、図中上下の端部となる基部と天井部を有していてもよいし、他の構造物と接続されてもいてもよい。
10 衝撃吸収体
10a プリフォーム
11 段
11a 単独ブロック
11b 連結ブロック
11c,11d サブプリフォーム
12 単独シート
13 連続シート
14 変化部
15 多重部
16 離間部
18 中空領域
19 樹脂
20a,20b 縁
21,21a,21b,22,22a,22b 金型
23,24 成形型
L 内部幅
10a プリフォーム
11 段
11a 単独ブロック
11b 連結ブロック
11c,11d サブプリフォーム
12 単独シート
13 連続シート
14 変化部
15 多重部
16 離間部
18 中空領域
19 樹脂
20a,20b 縁
21,21a,21b,22,22a,22b 金型
23,24 成形型
L 内部幅
Claims (7)
- 複数枚の繊維含有シートが厚さ方向に積層された積層面が外側を向いて、中空状の外形部を構成し、
前記外形部は階段状に中空領域の内部幅が変化する変化部を有し、
前記階段状の各段を構成する前記繊維含有シートのうち、一部の連続シートが隣接する段との間で連続しており、残りの単独シートが各段のみを構成する積層構造。 - 前記連続シートからなる層が、前記変化部に前後する段のうち内部幅の小さい段の最外層と、内部幅の大きい段の最内層を構成する、請求項1に記載の積層構造。
- 前記変化部において、内部幅の小さい側の段の内側の縁と、その縁と前記連続シートを挟んで隣接する前記内部幅の大きい側の段の外側の縁とは、平面方向に隙間が設けてある、請求項1又は2に記載の積層構造。
- 前記変化部において、前記内部幅の小さい側の段の内側の縁と、その縁と前記連続シートを挟んで隣接する前記内部幅の大きい側の段の外側の縁とは、平面方向に隙間がなく、両方の段を構成する単独シートが前記連続シートを挟んで一部が積層されている、請求項1又は2に記載の積層構造。
- 前記階段状の各段の向きが積層方向に対して傾き、各々の前記繊維含有シートが、前記内部幅が狭い段から広い段へと広がるように傾いている、請求項1乃至4のいずれかに記載の積層構造。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の積層構造を有する積層体に、樹脂を含浸して成形される成形体。
- 請求項6に記載の成形体を用いた衝撃吸収体。
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JP2017208129A JP2019078394A (ja) | 2017-10-27 | 2017-10-27 | 積層構造及びそれを用いた衝撃吸収体 |
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