JP2019077424A - ステアリングコラム管内を通して駆動力を伝達する方法により、ユニバーサルジョイント(自在接手)を使わずに前輪を駆動する自転車 - Google Patents

ステアリングコラム管内を通して駆動力を伝達する方法により、ユニバーサルジョイント(自在接手)を使わずに前輪を駆動する自転車 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の一般的な自転車は後輪駆動であり、直進方向に押されて走行する構造となっているため、右あるいは左にハンドル操作した場合には直進方向の駆動力の分力によるため駆動力が100%発揮できず、のみならずこれにより砂利道等では前輪がスリップして転倒することさえあり、また悪路走行時にはいわゆる前輪がとられて安定走行できないこと等もよくあり、これらを改善して安定した走行を行うには前輪を駆動する自転車の方が有利である。しかし前輪への駆動力の伝達に難があり、これまで一般的に使用されているユニバーサルジョイント(自在接手)による複雑な伝達を排した前輪を駆動する自転車を提供する。【解決手段】ステアリングコラム22の管内空間に駆動回転軸17を通すことにより、前輪16を駆動する自転車を構成する。【選択図】図3

Description

本発明は、前輪を駆動する自転車に関するもので、これまではその駆動力を伝達する場合にハンドル操作による前輪の方向変換時にも円滑に伝達できるようその伝導系にユニバーサルジョイント(自在接手)を1個又は複数個用いてこれを為してきたが、構造的に複雑になるのみならず、限られた自転車本体(車体)には位置、場所的にも難があった。これを通常の技術でユニバーサルジョイント(自在接手)を排することを狙いとして、ステアリングコラムの管内空間を利用して駆動軸を通すことで解決できるとしたものである。
通常の自転車について、駆動軸を曲折させながらその円滑な回転を維持して所用の位置、即ち前輪を駆動するフリーホイールまで伝達するもので、技術的な背景としてはその構造的な面で特別な一面を有する。
本項の特許文献、非特許文献については該当するもの見つからず。
近年は自動車の分野にも前輪を駆動する方式のものが普及している。これは路面に対し駆動する力を走行する方向に牽引して、悪路あるいは不整地でも効率よく前進駆動力が得られるということが利点である。本件発明に係る自転車の前輪への駆動力伝達も同様の考えで、その伝達の方法をより効率化し、かつ円滑、安全、安定的な伝達の機構を用いて解決しようとするものである。特に、従来の自転車本体の構造を大きく変えることなく、その伝達系に不可欠ともいえるユニバーサルジョイント(自在接手)による難点を無くして、ハンドル操作時にもより円滑安定的な駆動力を前輪に伝達しようとするものである。
課題を解決する手段
従来の前輪を駆動する自転車の駆動力の伝達には、ユニバーサルジョイント(自在接手)、即ち前輪がハンドル操作により方向変換しても円滑な伝達を確保するためにはその途中にこれを設ける必要があった。このため伝達系が複雑となり、限られた自転車本体(車体)の構造部位にこれらの機構を取り付けることには難点があり、不利であることは否めなかった。そこで、本発明のステアリングコラムの管内空間を通した伝達軸による前輪駆動の構造では、このユニバーサルジョイント(自在接手)を排して、なお円滑安全安定的に駆動力を前輪に伝達するため、ハンドルコラム即ちハンドル操作しても静止状態にあるハンドルの旋回軸中心部分の空間に伝達系の軸を通すことによりこれを解決するものである。ペダルを踏むことにより生じる駆動力を、ハンドルコラムの中心軸の空間部分にチェーン及び歯車等で導き、この中心部を通した軸の回転を、軸の上下両端に設けた90度の回転軸方向変換のための傘歯車等によるギアーボックスを取り付けた機構により前輪に伝達できるよう構成したものである。これを図1、図2及び図3を用いて説明すると以下のとおりである。
即ち、図1は、通常の一般的な後輪を駆動する自転車の概略図である。1のペダルを踏むことにより2の主ギアー(チェーンギアー)、3のチェーン、4のフリーホイールを経由して5の後輪に駆動力が伝達され自転車は前進する。方向変換時のハンドル操作については、車体前部に設けられた11のヘッドチューブと呼ばれる部分に17のハンドルステムと繋がったステアリングコラムをベアリングを介して旋回可能にして取り付け、さらにその延長部分であるフォーク部に取り付けられた前輪16が左又は右方向に動いて方向変換する。
これがごく一般的な自転車の駆動、動作の基本である。これを図2に示すような機構により、前輪に駆動力を伝達して牽引力で前進するいわゆる前輪を駆動する自転車の利点を生かしつつ、かつ前輪への駆動力伝達を、本発明が基本とするユニバーサルジョイント(自在接手)を排して、11のヘッドチューブの管内のハンドルの旋回軸の中止部分の空間を通して駆動力を伝達すれば、ユニバーサルジョイントを使用する必要はなくなる。即ち、ハンドル操作による駆動力伝達芯軸の曲がりは、ハンドル操作軸、つまりステアリングコラムの管内22の中心軸上ですべて吸収されることになり、回転軸を曲げることなく伝達できる仕組みにすることができる。この機構の仕組みを図3と併行して説明する。図2においては、ペダル6で生じた駆動力を主ギアー7によりチェーン8を介して従ギアー9に伝える。ここで図1では通常一般的に車体の右側に主ギアーが取り付けられているが、本件前輪駆動の場合、前輪回転方向を前進側に回転するうえで有利なため、車体の左側に主ギアー(チェーンギアー)を取り付けることにする。9のギアーで受けた駆動力は傘歯車20等により回転軸をステアリングコラムの管内中心部を通過するよう直角に変換する一次ギアーボックス10を構成させる。90度変換された回転軸はステアリングコラムの管内を軸7、連結金具18、従軸19を経て、再び直角に回転軸を戻すための二次ギアーボックス12に至り、その出力軸に固定されたギアー13を回転させ、チェーン14を介して前輪に取り付けられたフリーホイール15に伝え、最終的に前輪を前進方向に駆動させる。以上が本件発明に係る、ユニバーサルジョイント(自在接手)の無い、ステアリングコラムの管内22の中心部に回転軸を通すことにより、ハンドル操作に影響されることなく前輪まで駆動力を伝達する機構である。これら一連のステアリングコラム及びその周辺の改善の結果、ヘッドチューブ11とフォーク部と一体を為すステアリングコラム管22は、そのまま従来のハンドル操作の旋回部の基本形態のまま堅持するも、図2のようにハンドルバーとこれに固定されたハンドルステム17は、ステアリングコラムの管内を通すことはできなくなる。従ってこの部位は、図2に示すとおり固定金具18によってステアリングステムとステレアリングコラムを固定して、ヘッドチューブ11に対し外付けとして機成する。この際、ハンドル操作に違和感がないようハンドルバーの中心部即ちハンドルステムの頂部が、ハンドルコラムの中心線の上方延長線上に近接交差させることに留意する必要がある。以上のとおり、これまでの一般的な後輪駆動自転車を、前輪を駆動する方式の前輪駆動自転車あるいは二輪駆動自転車にするための駆動力伝達の経路を、ステアリングコラム管内22の中心部を通過させる構造にすることにより、ユニバーサルジョイント(自在接手)を無くして円滑な伝動を為さしめ、かつ前輪を駆動、牽引することによる省力、前輪が後輪により直進方向に押されることによるスリップとこれにより起こる転倒を防止し、また悪路、不整地等に対しても比較的容易に走行できる等の利点を生かした自転車を一般化し、さらに普及させようとするものである。
発明の効果
本発明のステアリングコラム管内を通して駆動力を伝達する方法によりユニバーサルジョイント(自在接手)を使わずに前輪を駆動する自転車には、次のような効果がある。
(1) 前輪を駆動する自転車の利点をそのまま踏襲できる。
(2) 限られた自転車本体(車体)が、ユニバーサルジョイト(自在接手=回転円滑化のため通常2個使用)及び関係部品による複雑化を排除して、これを省スペース化して解決できる。
(3) 伝達経路はやや長くなるが、技術的には平易なものである。
(4) 製造上の技術、材料、部品、工程等すべてが、ほぼ現状のままで適用できる。
(5) 前輪を駆動する自転車として今後、家庭用、スポーツ用、あるいは軽量化してスポーツ用としても発展する余地がある。
本発明は、これらの効果をもたらすものである。
従来の一般的自転車の基本的な概要図で右側から見たものである。 本発明に係るステアリングコラム管内を通して駆動力を伝達する方法によりユニバーサルジョイント(自在接手)を使わずに前輪を駆動する自転車の基本的な3面図で、主ギアー(チェーンギアー)を左側にするため、側面図についても左側から見たものである。 本発明のステアリングコラム管内を通して駆動力を伝達する方法により自在接手を使わずに前輪を駆動する自転車について、その基本部位となるヘッドチューブ及びステアリングコラムを中心にして拡大した側面及び正面から見た図であり、一部を断面して内部も示したものである。
本発明のステアリングコラム管内を通して駆動力を伝達する方法による自転車は、前輪を駆動す自転車の利点である牽引駆動による省力と安定走行を狙いとし、かつ構造的に複雑になりがちなこれまでの伝達系のユニバーサルジョイント(自在接手)を排して、より端正な構造にすることをも狙うことにより、これまでの一般的な自転車である後輪駆動のものと比べて構造的には、▲1▼ 主ギアー(チェーンホイール)が左側になり従来のものを左側に入れ替える。▲2▼ 回転軸を直角に変換し、ステアリングコラムの管内を通過させた後さらに元に変換するギアーボックスを設ける。▲3▼ フォーク部の内側上部にギアーボックス及びチェーン歯車を構成づけるスペースを必要とし、従って正規の前輪サイズより一段小径のものを使用することにより解決する(逆に正規の前輪サイズより一段大経用のフォークとこれに固定されたステアリングコラムを使用することでも解決できる)。▲4▼ ヘッドチューブとステアリングコラムはそのままとして、ハンドルステムを外付けで固定する金具が必要である。▲5▼ チェーンは長、短2セットを長さを調整して準備する。上記のような実施上5つの構造上の特徴を有するが、基本的にはこれまでの自転車を基本の形態としたままで、特別な技術を要するものではなく、容易に実施可能である。回転軸を直角に変換するギアーボックス上下2個のサイズと強度、これらを含む伝達系の諸部品を取り付けるスペースについて工夫をすれば、現在普及している自転車をそのまま正規改修できるものである。
図1について
1 ペダル
2 主ギアー(チェーギアー)
3 チェーン
4 フリーホイール(後輪)
5 後輪
11 ヘッドチューブ
16 前輪
17 ハンドルステム
図2について
5 後輪
6 ペダル
7 主ギアー(チェーンホイール)
8 チェーン
9 従ギアー
10 一次ギアーボックス
11 ヘッドチューブ
12 二次ギアーボックス
13 ギアー
14 チェーン
15 フリーホイール(前輪)
16 前輪
17 ハンドルステム
18 固定金具
図3について
8 チェーン
9 従ギアー
10 一次ギアーボックス
11 ヘッドチューブ
12 二次ギアーボックス
13 ギアー
14 チェーン
15 フリーホイール(前輪)
16 前輪
17 軸
18 連結金具
19 従軸
20 90度回転変換用傘歯車(例示)
21 ヘッドチューブの管体部分
22 ステアリングコラム管部分
23 フォーク(クラウンと呼ばれる部分))

Claims (2)

  1. 一般的に自転車は、▲1▼後輪駆動型であるが、▲2▼前輪を駆動するものとして前輪駆動型あるいは前後輪とも駆動する2輪駆動型も一部で普及しているが、本件発明は、▲2▼の前輪を駆動する自転車について、方向変換等時に円滑な回転駆動力を前輪に伝達するため、途中にユニバーサルジョイント(自在接手)を必要とし、即ち伝達軸がハンドル操作により曲げられても円滑に駆動力を伝達するためのものであるが、機構的にはやや複雑となり、回転駆動力の円滑性、安定性、価格面等で不利となり、前輪を駆動する方式の自転車が必ずしも一般化しない理由の一つでもあろうと考える。そこで、本件発明に係るステアリングコラム管内を通して前輪に駆動力を伝達する方法は、このユニバーサルジョイント(自在接手)を使わず、自転車本体前部のステアリングコラムの管内に駆動軸を通すことにより、ハンドル操作時も円滑、安定、かつ効率的に駆動力を前輪に伝達しようとする構造の自転車である。
  2. ステアリングコラム管内に駆動軸を通して駆動力を伝達するものとして自転車、3輪車等、及びこれらが動力を用いて走行する2輪車及び3輪車等についても上記管内を通して動力を伝達することによりユニバーサルジョイント(自在接手)の一部または全部を排したものについても本発明が含むものである。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022029296A1 (de) * 2020-08-06 2022-02-10 Volker Heise Fahrradartiges fahrzeug

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