JP2019076879A - 紫外線殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被処理流水に高効率、且つ略均一に紫外線を照射することができ、また、紫外線ランプの本数が少なくて済む経済的な構造の紫外線殺菌装置を提供する。【解決手段】被殺菌処理流体を流す流路に沿って紫外線ランプを設置してなる紫外線殺菌装置において、蓋体13を有する函体12と、蓋体13に並列に設置した複数の紫外線ランプ3と、函体1内部に並列に設置した透光性を有する被処理流体が流通する管路2を設け、函体12を閉蓋した状態において、一つの管路2に対して複数本の紫外線ランプ3が各々の管路2の異なる側面から照射するように配置する。【選択図】図1
Description
本発明は、紫外線殺菌装置に関するもので、とくに水産生物の養殖槽に供給する淡・海水の浄水過程で使用する紫外線殺菌装置に関するものである。
水産生物の養殖槽置に供給する淡・海水の浄水過程においては有害微生物やウイルスを殺菌する必要がある。殺菌方法には、塩素殺菌法、紫外線殺菌法、オゾン殺菌法などの方法が用いられる。その中でも紫外線殺菌法は適正放射強度で数秒間照射するだけで殺菌が可能である。
紫外線殺菌は、紫外光の照射による殺菌であるため殺菌対象流体へ透過率が殺菌効果に大きな影響を与える。紫外線殺菌装置において一般的に使われている紫外線ランプは、ランプ内部に封入した水銀蒸気圧の違いにより低圧式ランプと中圧式ランプに分類される。ランプ1本当りの電力は低圧式ランプで100W程度、中圧式ランプで2kW程度である。
紫外線ランプの単位長さ当りの消費電力は、中圧式の場合、低圧式の数十倍程度となり、このため中圧式ランプ1本の処理水量を低圧式ランプで賄うためには数十本が必要になる。
その場合、多量のランプを水路に設置することになるので、被処理流体の圧力損失が大きくなり、大きな設置スペースも必要としコストも嵩むという課題があった。
従来、例えば、特許文献1に開示されているような、紫外線ランプと、この紫外線ランプを覆い且つ浴水浸入を遮断する外管と、紫外線ランプと外管を収納し且つ浴水を通すハウジングからなる紫外線殺菌装置が、また、特許文献2には、被処理水を貯留するタンクと、タンク内に配置され、タンク内の被処理水に向けて紫外線を照射可能な紫外線ランプと、紫外線ランプから照射される紫外線を透過可能な紫外線ランプ保護管が収納され、紫外線ランプから照射される紫外線を透過可能な紫外線透過管とを備え、紫外線透過管は、その内壁と紫外線ランプ保護管との間に被処理水が流通可能な流路を形成し、流路の一方の端部から導入された被処理水が他方の端部から処理水として排出される紫外線殺菌装置が開示されている。
また、従来の開水路や管路に設置された紫外線殺菌装置は、単一又は複数本の紫外線ランプが上下或いは左右方向に所定の間隔で被処理流水方向に対して水平又は垂直に設置されて、紫外線ランプ周辺を通る被処理水に紫外線を照射することによって有害微生物やウイルスを殺菌除去する構造にされている。
一般的に、紫外線殺菌装置は、直径が15〜30mmの円筒状の紫外線ランプを石英管の内部に保護して水中に設置し、ランプを中心に紫外線を放射して紫外線が水中で透過する領域の微生物を殺菌処理する。
中圧式ランプの場合は、照度が大きいので、照射時間が極端に短くて済む。これは、殺菌対象物に必要な紫外線線量(対象物への照度と照射時間の積であり、単位はmJ/cm2)は決まっているので、照度が大きくなれば、照射時間は少なくて済むからである。
特に近年、中圧式ランプのランプ長さを短くした高照度中圧式ランプが開発されている。ここで高照度中圧式ランプとは、単位長さ当たりの投入電力が(40〜100W/cm)のものがある。
高照度中圧式紫外線ランプは、既存の同じ電力のランプと比べてランプ長さが短く、殺菌の必要線量に対して照度が高いので、照射時間は短くて済むが、逆にランプを通過する処理対象水の中には殺菌に必要な紫外線線量に達しないままショートパスするものが生じて殺菌不良が発生してしまう。
また、中圧式ランプの場合、ランプ照度が大きいので、水質の透過率の低下に対しても必要紫外線距離を確保することができる。このため照度が小さいランプのように多数のランプを接近して並べる必要がなく、ランプ間の隙間を大きく取ることができる。
しかし、ランプを単純に被処理水に没するだけでは、ランプ表面に近接して紫外線を照射される処理対象水と最も離間した領域で処理される被処理水とでは照射線量が大きく相違する。
本発明は上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、被処理流水に高効率、且つ略均一に紫外線を照射することができ、また、紫外線ランプの本数が少なくて済む経済的な構造の紫外線殺菌装置を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明は、被殺菌処理流体を流す流路に沿って紫外線ランプを設置してなる紫外線殺菌装置において、蓋体を有する函体と、この蓋体に並列に設置した複数の紫外線ランプと、函体内部に並列に設置した透光性を有する被処理流体が流通する管路を設け、函体を閉蓋した状態において、一つの管路に対して複数本の紫外線ランプが各々の管路の異なる側面から照射するように配置されることを第1の特徴とする。
また、被殺菌処理水の流入口から排出口に繋がる管路が上下複数列に配列され、隣接する管路の間隙に沿って紫外線ランプを配置し、最下端に位置する管路には被処理水の流入口が設けられ、函体の開口面を塞ぐ蓋体と、この蓋体に複数列に配列されて支持される紫外線ランプとからなり、函体を閉蓋した状態において、紫外線ランプと前記流通管とが千鳥状に配置されることを第2の特徴とする。
すなわち、流路を流れる被殺菌処理水に紫外線を照射して殺菌する紫外線殺菌装置において、被殺菌処理水の流入口から排出口に繋がる流路が上下複数列に配列され、隣接する流路の間隙に沿って紫外線ランプを配置し、最下端に位置する流路には被処理水の流入口が設けられ、この流入口と排出口が流路に連結された函体と、この函体の開口面を塞ぐ蓋体と、この蓋体に複数列に配列されて支持される紫外線ランプとからなり、函体を閉蓋した状態において、紫外線ランプと前記流通管とが千鳥状に配置されることとなる。
本発明によれば、流通管路の外表面から十分に紫外線光を照射することができ、殺菌領域を拡大することができる。また、広い設置スペースも必要とせず使用する紫外線ランプも少なくて済み省力化を図ることができる。また、被処理流体に、紫外線ランプを取り囲む石英管が直接接触しないので、汚染物質が付着することを防止でき、その清掃・交換等のメンテナンスも簡便に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図1乃至図3に示すように、紫外線殺菌装置は、筺体1の函本体12の底側に設けられた淡・海水の被処理水導入管4と、この導入管4から連通する複数の透明な流出整流管20が上下に並列に設けられ、その左右端同士を通過チャンネル21を介して上下に繋ぎ、函本体1の内部を流体の流れが屈曲しながら直線的に流れ、筺体1の蓋体13側に並列して取り付けられた複数の紫外線ランプ3が照射するUV光により殺菌された処理水が、流出管5から連続して排出される構成とされている。
蓋体13を有する函体12と、この蓋体13に並列に設置した複数の紫外線ランプ3と、函体12内部に並列に配置した透光性を有する被処理流体が流通する管路2を設け、函体12を閉蓋した状態において、一つの管路2に対して複数本の紫外線ランプ3が各々の管路2の異なる側面(上下)から照射するように被殺菌処理流体を流す流路2に沿って紫外線ランプ3が設置されることになる。
被処理水導入管4の管形状は円形であり、導入管4は、その一端に流入側接続フランジ42を設けている。また、流出管5もまた管形状は円形であり、その一端に流出側接続フランジ42を設けている。
すなわち、被殺菌処理水の流入口4から排出口5に繋がる管路2及び21が上下複数列に配列され、隣接する管路2の間隙に沿って紫外線ランプ3を配置し、最下端に位置する管路2には被殺菌処理水の流入口4が設けられ、函体12の開口面を塞ぐ蓋体13と、この蓋体13に複数列に配列されて支持される紫外線ランプ3とからなり、函体12を閉蓋した状態において、紫外線ランプ3と流通管2とが千鳥状に配置される。
したがって、1本の管路2の長さ(横幅)は、使用する紫外線ランプ3の発光する部分の長さと略等しくなるようされている。この紫外線ランプ3は、単位長さ当りの供給電力が40W/cm以上の高照度中圧式ランプを用いることが好ましい。
各紫外線ランプ3は、その外周を筒状の石英製の保護管31で覆われた上、管路2を流れる被殺菌処理流体には直接接触することがない、このため、汚染物質が付着することを防止でき、その清掃・交換等のメンテナンスも簡便に行うことができる。
この紫外線殺菌装置を用いて殺菌対象の被処理流体を殺菌するには、例えば、汲み上げた海水を供給する配管の途中に介在接続すればよい。そして被処理流体(殺菌対象海水)を流し、数本のUVランプ3を点灯する。これによって海水殺菌に必要な線量の紫外線が照射され、その殺菌が効率良く行われる。
1 筺体
12 函本体
13 蓋体
2 流通管(被処理水流路)
21 通過チャンネル
3 紫外線ランプ
31 保護管
4 導入管
41 流入側接続フランジ
42 流出側接続フランジ
5 流出管
12 函本体
13 蓋体
2 流通管(被処理水流路)
21 通過チャンネル
3 紫外線ランプ
31 保護管
4 導入管
41 流入側接続フランジ
42 流出側接続フランジ
5 流出管
Claims (2)
- 被殺菌処理流体を流す流路に沿って紫外線ランプを設置してなる紫外線殺菌装置において、蓋体を有する函体と、蓋体に並列に設置した複数の紫外線ランプと、函体内部に並列に設置した透光性を有する被処理流体が流通する管路を設け、函体を閉蓋した状態において、一つの管路に対して複数本の紫外線ランプが各々の管路の異なる側面から照射するように配置されることを特徴とする紫外線殺菌装置。
- 被殺菌処理水の流入口から排出口に繋がる管路が上下複数列に配列され、隣接する管路の間隙に沿って紫外線ランプを配置し、最下端に位置する管路には被処理水の流入口が設けられ、函体の開口面を塞ぐ蓋体と、この蓋体に複数列に配列されて支持される紫外線ランプとからなり、函体を閉蓋した状態において、紫外線ランプと前記管路とが千鳥状に配置されることを特徴とする紫外線殺菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017217763A JP2019076879A (ja) | 2017-10-23 | 2017-10-23 | 紫外線殺菌装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6948732B1 (ja) * | 2020-10-28 | 2021-10-13 | 有限会社トップエアーシステム | 空気清浄機及び空気洗浄構造 |
CN114246963A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-03-29 | 广州市疾病预防控制中心(广州市卫生检验中心、广州市食品安全风险监测与评估中心、广州医科大学公共卫生研究院) | 一种后备箱使用消毒箱 |
CN114375992A (zh) * | 2021-12-13 | 2022-04-22 | 青海启龙商贸有限公司河南县启龙牧场 | 一种牦牛乳灭菌设备及灭菌方法 |
KR20230068645A (ko) * | 2021-11-11 | 2023-05-18 | 한국과학기술연구원 | 다열 자외선 살균장치 |
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2017
- 2017-10-23 JP JP2017217763A patent/JP2019076879A/ja active Pending
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