JP2019071664A - 通信方法、ユーザ装置及びプロセッサ - Google Patents
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Abstract
【課題】無線端末とネットワークとの間の接続を一時中断、及び再開する方法を提供する。【解決手段】ユーザ装置のRRC(無線リソース制御)接続が中断される場合、ユーザ装置が、所定の基地局間インターフェイスが確立されている複数の基地局のセルで構成する所定エリアを示す情報をネットワークから受信する。RRC接続が中断される所定状態において、ユーザ装置が第1基地局を管理する第1セルをサービングセルとして選択する。ユーザ装置が、第1セルが所定エリアに含まれていないと判断した場合に、RRC接続を再開する手順とは異なる手順を示す情報を含むメッセージを第1基地局に送信する。【選択図】図8
Description
本開示は、通信システムにおいて用いられる通信方法、ユーザ装置及びプロセッサに関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、IoT(Internet of Things)の要求に対処するために、新たな狭帯域無線技術であるNB−IoT(NarrowBand Internet of Things)の仕様策定が進められている(例えば、非特許文献1参照)。
例えば、無線端末とネットワークとの間の接続を一時中断するための一時中断手順(Suspend Connection procedure)及び当該接続を再開するための再開手順(Resume Connection procedure)の導入が検討されている。
3GPP技術報告書「TR23.720 V1.2.0」 2015年11月23日
一の実施形態に係る通信方法では、無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、第1の基地局から前記無線端末へ、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を送信する。前記再開識別子の一部は、前記第1の基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係る無線端末は、レシーバを備える。前記レシーバは、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を第1の基地局から受信するよう構成される。前記再開識別子の一部は、前記第1の基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係るプロセッサは、無線端末を制御するためのプロセッサである。前記プロセッサは、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を第1の基地局から受信する処理を実行する。前記再開識別子の一部は、前記第1の基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係る基地局は、トランスミッタを備える。前記トランスミッタは、無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末へ、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を送信するよう構成される。前記再開識別子の一部は、前記基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係るプロセッサは、基地局を制御するためのプロセッサである。前記プロセッサは、無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末へ、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を送信する処理を実行する。前記再開識別子の一部は、前記基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係る通信方法では、無縁端末が前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順を実行する。基地局から前記無線端末へ前記接続を再開できるか否かを示す情報を送信する。前記無線端末は、前記情報により前記接続を再開できるか否かを判定する。
[実施形態の概要]
一の実施形態に係る通信方法では、無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、第1の基地局から前記無線端末へ、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を送信する。前記再開識別子の一部は、前記第1の基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係る通信方法では、無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、第1の基地局から前記無線端末へ、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を送信する。前記再開識別子の一部は、前記第1の基地局を識別するための情報である。
実施形態において、前記無線端末が前記接続を再開する場合に、前記無線端末から前記第1の基地局と異なる第2の基地局へ接続再開要求メッセージを送信してもよい。前記接続再開要求メッセージは、前記再開識別子を含んでもよい。
前記第2の基地局から前記第1の基地局へ、前記第2の基地局から前記第1の基地局へ前記無線端末のコンテキスト情報を転送するための要求メッセージを送ってもよい。前記要求メッセージは、前記再開識別子を含んでもよい。
前記第1の基地局が前記要求メッセージを受信したことに応じて、前記第1の基地局から前記第2の基地局へ、前記無線端末のコンテキスト情報を送ってもよい。
前記第2の基地局が前記無線端末のコンテキスト情報を受信した後に、前記第2の基地局からMobility Management Entity(MME)へ、前記第2の基地局と前記MMEとの間の接続を確立するために要求メッセージを送ってもよい。
前記第2の基地局は、前記無線端末からの前記再開識別子を用いて、前記第1の基地局を識別してもよい。
第2の無線端末から前記第1の基地局へ、前記第2の無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた第2の再開識別子を送信してもよい。前記第2の再開識別子は、前記再開識別子よりも短い識別子であってもよい。
一の実施形態に係る無線端末は、レシーバを備える。前記レシーバは、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を第1の基地局から受信するよう構成される。前記再開識別子の一部は、前記第1の基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係るプロセッサは、無線端末を制御するためのプロセッサである。前記プロセッサは、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を第1の基地局から受信する処理を実行する。前記再開識別子の一部は、前記第1の基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係る基地局は、トランスミッタを備える。前記トランスミッタは、無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末へ、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を送信するよう構成される。前記再開識別子の一部は、前記基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係るプロセッサは、基地局を制御するためのプロセッサである。前記プロセッサは、無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末へ、前記無線端末のコンテキスト情報と関連付けられた再開識別子を送信する処理を実行する。前記再開識別子の一部は、前記基地局を識別するための情報である。
一の実施形態に係る通信方法では、無縁端末が前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順を実行する。基地局から前記無線端末へ前記接続を再開できるか否かを示す情報を送信する。前記無線端末は、前記情報により前記接続を再開できるか否かを判定する。
一時中断手順が実行された場合、無線端末との接続を一時中断した基地局は、無線端末のコンテキスト情報を保持する。再開手順が実行されることにより、基地局は、無線端末のコンテキスト情報を再開する。これにより、接続を(再)確立する場合よりも、無線端末と基地局との間のシグナリングを低減できる。
しかしながら、一時中断手順によりECMアイドル状態へと移行した無線端末が、移動により、他の基地局が管理するセルを選択したと仮定する。他の基地局が、当該無線端末のコンテキスト情報を保持していない場合、再開手順が失敗する。無線端末は、再開手順が失敗した後に、接続を確立するための手順を実行しなければならない可能性がある。その結果、シグナリングが増加する虞がある。
一の実施形態に係る無線端末は、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末に割り当てられた再開識別子を受信するレシーバと、前記接続の再開を要求する場合に、前記再開識別子を基地局へ送信するトランスミッタと、を備える。前記再開識別子の少なくとも一部は、前記手順が実行される時に前記無線端末が接続していた接続基地局を識別するための識別情報である。
前記識別情報は、前記手順が実行される時に前記無線端末が接続していたセルの識別子であってもよい。
前記トランスミッタは、前記無線端末と前記基地局との間のRRC接続を確立するために必要な情報を前記再開識別子と共に前記基地局へ送信してもよい。
前記トランスミッタは、前記手順が実行された後のセル再選択の回数が閾値未満である場合、前記再開識別子を前記基地局へ送信してもよい。前記トランスミッタは、前記セル再選択の回数が前記閾値以上である場合、前記再開識別子の送信を省略してもよい。
前記トランスミッタは、前記接続を再開できる領域内に前記無線端末が位置する場合、前記再開識別子を前記基地局へ送信してもよい。前記トランスミッタは、前記領域内に前記無線端末が位置しない場合、前記再開識別子の送信を省略してもよい。
前記トランスミッタは、前記無線端末のコンテキスト情報の転送をサポートする基地局グループに、前記基地局が含まれる場合、前記再開識別子を前記基地局へ送信してもよい。前記トランスミッタは、前記基地局グループに前記基地局が含まれない場合、前記再開識別子の送信を省略してもよい。
一の実施形態に係る無線端末は、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において、前記無線端末に割り当てられた再開識別子を受信するレシーバと、前記接続の再開を要求する場合に、前記再開識別子を基地局へ送信するトランスミッタと、を備える。前記トランスミッタは、前記手順が実行される時に前記無線端末が接続していた接続基地局を識別するための識別情報を前記基地局へ送信する。
前記トランスミッタは、前記識別情報を前記再開識別子と共に前記基地局へ送信してもよい。
前記レシーバは、前記再開識別子の送信後に、前記基地局が前記コンテキスト情報を保持していないことを示す情報を前記基地局から受信してもよい。前記トランスミッタは、前記情報の受信に応じて、前記識別情報を前記基地局へ送信してもよい。
一の実施形態に係る基地局は、無線端末から再開識別子を受信するレシーバと、前記再開識別子の受信後、前記無線端末のコンテキスト情報を受け取るための所定情報を他の基地局へ送るコントローラを備える。前記再開識別子は、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において前記無線端末に割り当てられた識別子である。前記コンテキスト情報は、前記接続を再開するために用いられる。前記再開識別子の少なくとも一部は、前記手順が実行される時に前記無線端末が接続していた接続基地局を識別するための識別情報である。前記コントローラは、前記接続基地局が前記基地局ではなく前記他の基地局である場合、前記他の基地局へ前記所定情報を送る。
前記レシーバは、前記無線端末と前記基地局との間のRRC接続を確立するために必要な情報を前記再開識別子と共に前記無線端末から受信してもよい。前記コントローラは、前記他の基地局から前記コンテキスト情報を受け取れなかった場合、前記必要な情報に基づいて前記RRC接続を確立してもよい。
一の実施形態に係る基地局は、無線端末から再開識別子を受信するレシーバと、前記無線端末のコンテキスト情報を受け取るための所定情報を他の基地局へ送るコントローラと、を備える。前記再開識別子は、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において前記無線端末に割り当てられた識別子である。前記コンテキスト情報は、前記接続を再開するために用いられる。前記レシーバは、前記無線端末から、前記手順が実行される時に前記無線端末が接続していた接続基地局を識別するための識別情報を受信する。前記コントローラは、前記接続基地局が前記基地局ではなく前記他の基地局である場合、前記他の基地局へ前記所定情報を送る。
基地局は、前記再開識別子の受信後、前記コンテキスト情報を保持していないことを示す情報を前記無線端末へ送信するトランスミッタをさらに備えてもよい。前記レシーバは、前記情報の送信後、前記識別情報を前記無線端末から受信してもよい。
一の実施形態に係る基地局は、上りデータを含むNAS(Non−Access Stratum)メッセージと、再開識別子とを無線端末から受信するレシーバと、MME(Mobility Management Entity)内での前記無線端末の識別子と前記上りデータとを含むメッセージを前記MMEへ送る制御を実行するコントローラと、を備える。前記再開識別子は、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において前記無線端末に割り当てられた識別子である。前記再開識別子は、前記MME内での前記無線端末の識別子を含むコンテキスト情報と関連付けられている。
一の実施形態に係る無線端末は、上りデータを含むNAS(Non−Access Stratum)メッセージを基地局へ送信するトランスミッタを備える。前記無線端末が下りデータを含むNAS PDU(NAS Protocol Data Unit)を前記基地局から受信していない場合に、前記トランスミッタは、前記NASメッセージと共に再開識別子を前記基地局へ送信する。前記再開識別子は、前記無線端末とネットワークとの間の接続が一時中断される手順において前記無線端末に割り当てられた識別子である。前記再開識別子は、MME(Mobility Management Entity)内での前記無線端末の識別子を含むコンテキスト情報と関連付けられている。
[第1実施形態]
(移動通信システム)
以下において、実施形態に係る移動通信システムであるLTEシステムについて説明する。図1は、LTEシステムの構成を示す図である。
(移動通信システム)
以下において、実施形態に係る移動通信システムであるLTEシステムについて説明する。図1は、LTEシステムの構成を示す図である。
図1に示すように、LTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
UE100は、無線端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置である。UE100は、セル(後述するeNB200)と無線通信を行う。UE100の構成については後述する。
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の構成については後述する。
eNB200は、1又は複数のセルを管理する。eNB200は、eNB200が管理するセルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータ(以下、「データ」と称することがある)のルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用されてもよい。
EPC20は、コアネットワークに相当する。EPC20は、E−UTRAN10と共にネットワークを構成してもよい。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)300、SGW(Serving Gateway)400及びPGW(Packet Data Network Gateway)500を含む。
MME300は、例えば、UE100に対する各種モビリティ制御を行う。SGW400は、例えば、データの転送制御を行う。MME300及びSGW400は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。PGW500は、例えば、外部ネットワークから(及び外部ネットワークに)ユーザデータを中継する制御を行う。
図2は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図2に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されている。第1層は、物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセス手順等を行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、スケジューラ(MAC スケジューラ)を含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100は、RRCコネクティッド状態である。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がない場合、UE100は、RRCアイドル状態である。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、例えば、セッション管理及びモビリティ管理を行う。
図3は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムにおいて、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用される。上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。
図3に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msである。各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数のリソースブロック(RB:Resource Block)を含む。各サブフレームは、時間方向に複数のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数のサブキャリアを含む。1つのシンボル及び1つのサブキャリアにより、1つのリソースエレメント(RE:Resource Element)が構成される。UE100には、無線リソース(時間・周波数リソース)が割り当てられる。周波数方向において、無線リソース(周波数リソース)は、リソースブロックにより構成される。時間方向において、無線リソース(時間リソース)は、サブフレーム(又はスロット)により構成される。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、下りリンク制御信号を伝送するための物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink. Control Channel)として使用可能な領域である。各サブフレームの残りの部分は、下りリンクデータを伝送するための物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)として使用可能な領域である。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、上りリンク制御信号を伝送するための物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)として使用可能な領域である。各サブフレームにおける残りの部分は、上りリンクデータを伝送するための物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)として使用可能な領域である。
(無線端末)
実施形態に係るUE100(無線端末)について説明する。図4は、UE100のブロック図である。図4に示すように、UE100は、レシーバ(Receiver:受信部)110、トランスミッタ(Transmitter:送信部)120、及びコントローラ(Controller:制御部)130を備える。レシーバ110とトランスミッタ120とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
実施形態に係るUE100(無線端末)について説明する。図4は、UE100のブロック図である。図4に示すように、UE100は、レシーバ(Receiver:受信部)110、トランスミッタ(Transmitter:送信部)120、及びコントローラ(Controller:制御部)130を備える。レシーバ110とトランスミッタ120とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ110は、コントローラ130の制御下で各種の受信を行う。レシーバ110は、アンテナを含む。レシーバ110は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換する。レシーバ110は、ベースバンド信号をコントローラ130に出力する。
トランスミッタ120は、コントローラ130の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ120は、アンテナを含む。トランスミッタ120は、コントローラ130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換する。トランスミッタ130は、無線信号をアンテナから送信する。
コントローラ130は、UE100における各種の制御を行う。コントローラ130は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPU(Central Processing Unit)とを含む。ベースバンドプロセッサは、例えば、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行することにより、各種の処理を行う。プロセッサは、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
UE100は、GNSS受信機を備えていてもよい。GNSS受信機は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信できる。GNSS受信機は、GNSS信号をコントローラ130に出力する。UE100は、UE100の位置情報を取得するためのGPS機能を有していてもよい。
本明細書では、UE100が備えるレシーバ110、トランスミッタ120及びコントローラ130の少なくともいずれかが実行する処理を、便宜上、UE100が実行する処理(動作)として説明する。
(基地局)
実施形態に係るeNB200(基地局)について説明する。図5は、eNB200のブロック図である。図5に示すように、eNB200は、レシーバ(受信部)210、トランスミッタ(送信部)220、コントローラ(制御部)230、及びネットワークインターフェイス240を備える。トランスミッタ210とレシーバ220は、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
実施形態に係るeNB200(基地局)について説明する。図5は、eNB200のブロック図である。図5に示すように、eNB200は、レシーバ(受信部)210、トランスミッタ(送信部)220、コントローラ(制御部)230、及びネットワークインターフェイス240を備える。トランスミッタ210とレシーバ220は、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ210は、コントローラ230の制御下で各種の受信を行う。レシーバ210は、アンテナを含む。レシーバ210は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換する。レシーバ210は、ベースバンド信号をコントローラ230に出力する。
トランスミッタ220は、コントローラ230の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ220は、アンテナを含む。トランスミッタ220は、コントローラ230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換する。トランスミッタ220は、無線信号をアンテナから送信する。
コントローラ230は、eNB200における各種の制御を行う。コントローラ230は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPUとを含む。ベースバンドプロセッサは、例えば、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行することにより各種の処理を行う。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス240は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続される。ネットワークインターフェイス240は、S1インターフェイスを介してMME300及びSGW400と接続される。ネットワークインターフェイス240は、例えば、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に使用される。
本明細書では、eNB200が備えるトランスミッタ210、レシーバ220、コントローラ230、及びネットワークインターフェイス240の少なくともいずれかが実行する処理を、便宜上、eNB200が実行する処理(動作)として説明する。
(ECM状態)
ECM(EPS Connection Management)状態について説明する。ECM状態は、UE100とEPC20との間のシグナリング接続性を表す。ECM状態は、ECMアイドル状態(ECM−IDLE state)とECM接続状態(ECM−CONNECTED state)とを含む。
ECM(EPS Connection Management)状態について説明する。ECM状態は、UE100とEPC20との間のシグナリング接続性を表す。ECM状態は、ECMアイドル状態(ECM−IDLE state)とECM接続状態(ECM−CONNECTED state)とを含む。
ECMアイドル状態では、UE100とネットワークとの間のNASシグナリング接続が存在しない。NASシグナリング接続は、S1 MME接続及びS1 U接続により構成される。S1 MME接続は、制御信号を伝送するためのC(Control)プレーンにおけるeNB200とMME300との間の接続である。S1 U接続は、ユーザデータを伝送するためのU(User)プレーンにおけるeNB200とSGW400との間の接続である。S1 MME接続及びS1 U接続は、S1接続を構成する。
ECMアイドル状態では、E−UTRAN10においてUE100のUEコンテキスト(UE100のモビリティ(例えば、トラッキングエリア(TA))を管理するためのコンテキスト以外のコンテキスト)が存在しない。但し、後述する一時再開手順が実行された場合、ECMアイドル状態において、E−UTRAN10においてUE100のUEコンテキストが存在してもよい。
ECM接続状態では、UE100とネットワークとの間のNASシグナリング接続が存在する。ECM接続状態では、E−UTRAN10においてUE100のUEコンテキストが存在する。ECM接続状態では、SGW400の識別子の精度で、UE100の位置がMME300に知られている。
UE100及びMME300は、ECMアイドル状態とECM接続状態(ECM connected state)との間でECM状態を切り替える。
UE100及びMME300は、UE100とMME300との間のシグナリング接続を確立した時にECMアイドル状態からECM接続状態に入る。UE100は、RRC接続の確立により、ECMアイドル状態からECM接続状態に入る。MME300は、eNB200とSGW400との間のS1接続の確立により、ECMアイドル状態からECM接続状態に入る。S1接続は、S1 MME接続及びS1 U接続により構成される。
UE100及びMME300は、UE100とMME300との間のシグナリング接続を解放した時又は当該シグナリング接続がブレイクした時にECM接続状態からECMアイドル状態に入る。UE100は、RRC接続の解放により、ECM接続状態からECMアイドル状態に入る。UE100は、シグナリング接続の解放又はブレイク(失敗)をeNB200から明示的に示されてもよい。UE100は、シグナリング接続の解放又はブレイク(失敗)を検知してもよい。MME300は、S1接続の解放により、ECM接続状態からECMアイドル状態に入る。
(一時中断手順の概略)
一時中断手順(Suspend Connection procedure)の概略について、図6を用いて説明する。図6は、一時中断手順の概略を説明するためのシーケンス図である。一時中断手順は、UE100とネットワークとの間の接続を一時中断するための手順である。
一時中断手順(Suspend Connection procedure)の概略について、図6を用いて説明する。図6は、一時中断手順の概略を説明するためのシーケンス図である。一時中断手順は、UE100とネットワークとの間の接続を一時中断するための手順である。
図6の初期状態において、UE100は、eNB200とRRC接続を確立している。従って、UE100は、RRC接続状態である。UE100は、ECM接続状態である。
図6に示すように、ステップS110において、eNB200は、一時中断手順をMME300に開始する。具体的には、eNB200は、UEディアクティベートコンテキスト(UE Deactivate Context)メッセージをMME300へ送る。UEディアクティベートコンテキストメッセージは、MME300がECMアイドル状態に入る上で、UE100のRRC接続が一時中断されるべきであることをMME300に示すためのメッセージである。
eNB200及びMME300は、UE100のコンテキスト情報を保持する。コンテキスト情報は、例えば、S1 APアソシエーションに関するデータ、UEコンテキスト及びベアラコンテキスト、接続を再開するために必要不可欠な情報、セキュリティ情報(例えば、integrity algorithm)の少なくともいずれかを含む。
MME300は、ECMアイドル状態に入るため、コンテキスト情報がディアクティベートされる。
ステップS120において、MME300は、解放アクセスベアラ要求(Release Access Bearers Request)メッセージをSGW400へ送る。解放アクセスベアラ要求メッセージは、UE100のための全てのS1 Uベアラの解放を要求するためのメッセージである。S1 Uベアラは、S1 U接続に対応する。MME300は、ECM接続状態からECMアイドル状態へ入る。
SGW400は、S1 Uベアラ(S1 U接続)を解放する。SGW400は、UE100に関する全てのeNB関連情報を解放する。一方、SGW300は、UE100の他の情報は保持していてもよい。
ステップ130において、SGW400は、解放アクセスベアラ応答(Release Access Bearers Response)メッセージでMME300へ応答する。解放アクセスベアラ応答メッセージは、S1 Uベアラの解放についてMME300に知らせるためのメッセージである。
ステップS140において、MME300は、解放アクセスベアラ肯定応答(UE Deactivate Context ACK)メッセージをeNB200へ送る。
ステップS150において、UE100とeNB200との間でRRC接続が一時中断される。eNB200は、UE100に対してRRC接続を一時中断することを示すメッセージを送信する。UE100は、当該メッセージの受信に応じて、ECM接続状態からECMアイドル状態へ入る。
ステップS150は、RRC接続一時中断手順である。RRC接続一時中断手順は、接続一時中断手順の一部である。
(再開手順の概略)
再開手順(Resume Connection procedure)の概略について図7を用いて説明する。図7は、再開手順の概略を説明するためのシーケンス図である。再開手順は、UE100とネットワークとの間の接続を再開するための手順である。
再開手順(Resume Connection procedure)の概略について図7を用いて説明する。図7は、再開手順の概略を説明するためのシーケンス図である。再開手順は、UE100とネットワークとの間の接続を再開するための手順である。
図7の初期状態において、一時中断手順により、UE100とネットワークとの間の接続が一時中断されている。従って、RRC接続が中断されている。UE100は、ECMアイドル状態である。
図7に示すように、ステップS210において、UE100とeNB200とは、RRC接続を再開するための手順(RRC Connection Resume)を実行する。UE100は、RRC接続を再開するためにRRC再開手順(RRC Connection Resume)をトリガする。例えば、UE100は、RRC接続再開要求をeNB200へ送信する。
RRC接続再開手順は、再開手順の一部である。
ステップS220において、eNB200とMME300とは、アクティベートコンテキスト(Activate Context)手順を実行する。アクティベートコンテキスト手順において、eNB200は、UEのRRC接続が再開することをMME300へ通知する。
MME300は、ECM接続状態へ入る。MME300は、UE100のコンテキスト情報をアクティベートする。
ステップS230において、UE100は、上りデータをeNB200へ送信する。eNB200は、上りデータをSGW400へ送る。SGW400は、上りデータをPGW500へ転送する。
ステップS240において、MME300は、PDN(Packet Data Network)接続毎に変更ベアラ要求(Modify Bearer Request)メッセージをSGW400へ送る。
ステップS250において、SGW400は、変更ベアラ応答(Modify Bearer Response)メッセージをMME300へ送る。
(第1実施形態に係る動作)
第1実施形態に係る動作について図8を用いて説明する。図8は、第1実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
第1実施形態に係る動作について図8を用いて説明する。図8は、第1実施形態に係る動作を説明するためのシーケンス図である。
図8において、ステップS301からS304は、一時中断手順に対応する。具体的には、ステップS301からS303は、ステップS110、S120及びS150に対応する。
ステップS303において、eNB200−1は、再開識別子(Resume ID)をUE100に割り当てる。
再開識別子は、一時中断手順においてUE100に割り当てられる識別子である。再開識別子は、eNB200−1に保持されるUE100のコンテキスト情報と関連付けられる。コンテキスト情報は、例えば、RRCコンテキスト又はS1APコンテキストなどの情報を含んでいてもよい。
再開識別子の長さは可変であってもよい。eNB200−1は、自セル内のUE数に応じて、再開識別子の長さを変更してもよい。eNB200−1は、特定の設定に応じて、再開識別子の長さを変更してもよい。特定の設定は、例えば、「再開識別子=可変長識別子(Flexible length ID)+追加識別子(Additional ID)」である。可変長識別子は、長さを変更可能な識別子である。可変長識別子は、所定の情報(例えば、識別情報、及びC−RNTIなど)を示す識別子であってもよい。追加識別子は、可変長識別子に応じた長さを有してもよい。追加識別子の長さは、再開識別子の長さが一定になるような長さであってもよい(再開識別子の長さ=可変長識別子と追加識別子との合計長さ=一定値)。
再開識別子は、再開識別子の長さを識別するための情報を含んでいてもよい。例えば、以下の通りである。
(a)再開識別子=長さ識別子+可変長識別子
長さ識別子は、可変長識別子(又は再開識別子)の長さを示す。長さ識別子が3ビットのケースを例に示す。長さ識別子が「001」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、5ビット(8ビット)である。長さ識別子が「010」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、13ビット(16ビット)である。長さ識別子が「011」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、21ビット(24ビット)である。長さ識別子が「100」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、29ビット(32ビット)である。
長さ識別子は、可変長識別子(又は再開識別子)の長さを示す。長さ識別子が3ビットのケースを例に示す。長さ識別子が「001」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、5ビット(8ビット)である。長さ識別子が「010」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、13ビット(16ビット)である。長さ識別子が「011」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、21ビット(24ビット)である。長さ識別子が「100」を示す場合、可変長識別子(再開識別子)は、29ビット(32ビット)である。
(b)再開識別子=ヘッダ+可変長識別子
ヘッダは、可変長識別子の長さを示す。例えば、ヘッダが「1」を示す場合、可変長識別子は、1バイトである。ヘッダが「2」を示す場合、可変長識別子は、2バイトである。ヘッダが「3」を示す場合、可変長識別子は、3バイトである。
ヘッダは、可変長識別子の長さを示す。例えば、ヘッダが「1」を示す場合、可変長識別子は、1バイトである。ヘッダが「2」を示す場合、可変長識別子は、2バイトである。ヘッダが「3」を示す場合、可変長識別子は、3バイトである。
(c)再開識別子=第1識別子+第1長さ識別子+第2識別子+第2長さ識別子+・・・+第M識別子+第M長さ識別子+・・・+第N識別子+第N長さ識別子
第M識別子は、固定値(例えば、7ビット)である。第M長さ識別子は、後に識別子が続くか否かを示す。例えば、第M長さ識別子が「1」を示す場合、後に識別子が存在する。この場合、第M長さ識別子の後に少なくとも8ビットの識別子(第(M+1)識別子(7ビット)+第(M+1)長さ識別子(1ビット))が存在する。第M長さ識別子が「0」を示す場合、後に識別子が存在しない。例えば、第2長さ識別子が0を示す場合、再開識別子は、「第1識別子(7ビット)+第1長さ識別子(1ビット:1)+第2識別子(7ビット)+第2長さ識別子(1ビット:0)」である。このように、再開識別子は、連続する識別子セット(第M識別子+第M長さ識別子)によって構成されてもよい。
第M識別子は、固定値(例えば、7ビット)である。第M長さ識別子は、後に識別子が続くか否かを示す。例えば、第M長さ識別子が「1」を示す場合、後に識別子が存在する。この場合、第M長さ識別子の後に少なくとも8ビットの識別子(第(M+1)識別子(7ビット)+第(M+1)長さ識別子(1ビット))が存在する。第M長さ識別子が「0」を示す場合、後に識別子が存在しない。例えば、第2長さ識別子が0を示す場合、再開識別子は、「第1識別子(7ビット)+第1長さ識別子(1ビット:1)+第2識別子(7ビット)+第2長さ識別子(1ビット:0)」である。このように、再開識別子は、連続する識別子セット(第M識別子+第M長さ識別子)によって構成されてもよい。
eNB200は、再開識別子の長さを識別するための情報により再開識別子の長さを把握できる。従って、eNB200は、再開識別子の長さの変更により、長さが異なる複数の再開識別子を受信した場合であっても、混乱せずに、各再開識別子を正確に把握できる。eNB200は、他のeNB200が割り当てた再開識別子であっても、再開識別子を正確に把握できる。
再開識別子の少なくとも一部は、一時中断手順が実行される時にUE100が接続していたeNB200−1を識別するための識別情報であってもよい。従って、再開識別子は、識別情報を含んでいてもよい。
識別情報は、例えば、一時中断手順が実行される時にUE100が接続するセルを識別するためのセル識別子である。セル識別子は、例えば、PCI(Physical−layer Cell Identity)又はECGI(E-UTRAN Cell Global ID)である。ECGIは、セルが属するPLMN(Public Land Mobile Network)の識別子とCI(Cell Indentity)とにより構成される。
識別情報は、一時中断手順が実行される時にUE100が接続するeNB200−1を識別するためのeNB識別子の情報を含んでいてもよい。eNB識別子は、例えば、eNB ID又はグローバルeNB識別子である。グローバルeNB識別子は、eNB200−1が属するPLMNとeNB IDとにより構成される。
再開識別子の少なくとも一部は、C−RNTI(Cell−Radio Network Temporary Identifier)であってもよい。C−RNTIは、UE100が接続するセル内でのUE100の一時的な識別子である。
RRC接続一時中断手順の実行により、UE100は、RRC接続が一時中断される。UE100は、ECMアイドル状態へ移行する。
ステップS304において、UE100は、新たなeNB(eNB200−2)へ移動する。具体的には、UE100は、eNB200−2が管理するセル内へ移動する。UE100は、セル再選択を実行することにより、当該セルを選択する。
ステップS305において、UE100は、RRC接続を再開する場合に、RRC接続再開要求(RRC Connection Resume Request)メッセージをeNB200−2へ送信する。RRC接続再開要求メッセージは、RRC接続の再開を要求するためのメッセージである。RRC接続再開要求メッセージは、再開識別子を含む。従って、UE100は、再開識別子をeNB200−2へ送信する。
UE100は、RRC接続再開要求メッセージに上述の識別情報(PCI又はECGIなど)を含めてもよい。従って、UE100は、再開識別子と共に識別情報をeNB200−2へ送信してもよい。UE100は、再開識別子の少なくとも一部が識別情報でない場合に、識別情報をeNB200−2へ送信してもよい。
識別情報は、C−RNTI及び/又はShort MAC−Iを含んでいてもよい。C−RNTIは、eNB200−1に割り当てられたC−RNTIである。Short MAC−Iは、ソースセル(eNB200−1のセル)のセキュリティ設定と再確立セル(eNB200−2のセル)識別子とを用いて算出されるMAC−Iの16個の最下位ビットである。
UE100は、一時中断手順が実行された後のセル再選択の回数が閾値以上である場合、識別情報をeNB200−2へ送信してもよい。UE100は、一時中断手順が実行された後のセル再選択の回数が閾値未満である場合、eNB200へ識別情報の送信を省略してもよい。閾値は、1以上の値である。これにより、UE100は、再開識別子を割り当てたeNB200−1に対して、接続の再開を要求する可能性が高い場合には、識別情報の送信を省略できる。一方、UE100は、再開識別子を割り当てたeNB200−1と異なる他のeNB(eNB200−2)に対して、接続の再開を要求する可能性が高い場合には、識別情報を送信できる。eNB200−2は、識別情報により、再開識別子を割り当てたeNB200−1、すなわち、UE100のコンテキスト情報を保持するeNB200−1を識別できる。
UE100は、一時中断手順が実行された時のセル(又はeNB)と、RRC接続再開要求メッセージの送信先が異なる場合にのみ、RRC接続再開要求メッセージに識別情報を含めてもよい。すなわち、UE100は、eNB200−2のセルにおいて一時中断手順が実行されていない場合に、識別情報をeNB200−2へ送信してもよい。例えば、UE100は、一時中断手順が実行された時のセル識別子(又はeNB識別子)を記憶する。UE100は、記憶したセル識別子(又はeNB識別子)が、セル再選択により選択したセルの識別子(又は選択したセルを管理するeNB識別子)と一致しない場合にのみRRC接続再開要求メッセージに識別情報を含めてもよい。
UE100は、RRC接続を(再)確立するために必要な情報を再開識別子と共にeNB200−2へ送信してもよい。必要な情報は、RRC(再)接続要求メッセージに含まれる情報である。例えば、必要な情報は、PCI、C−RNTI及びShort MAC−Iである。これにより、RRC接続の再開が失敗した場合に、UE100がRRC(再)接続要求メッセージを送信しなくても、UE100とeNB200−2との間のRRC接続が確立できる。
eNB200−2は、RRC接続再開要求メッセージをUE100から受信する。eNB200−2は、再開識別子(及び識別情報)を受信する。
eNB200−2は、再開識別子(及び/又は識別情報)に基づいて、UE100のコンテキスト情報を保持するか否かを判定する。eNB200−2は、例えば、UE100から受信した再開識別子が自身が割り当てた再開識別子ではない場合に、UE100のコンテキスト情報を保持していないと判定してもよい。eNB200−2は、UE100から受信した再開識別子が自身が割り当てた再開識別子である場合に、UE100のコンテキスト情報を保持していると判定する。eNB200−2は、UE100から再開識別子と共に識別情報を受信した場合にコンテキスト情報を保持していないと判定してもよい。eNB200−2は、UE100から識別情報を受信しない場合にコンテキスト情報を保持していると判定してもよい。eNB200−2は、ステップS306の処理により、UE100のコンテキスト情報を保持するか否かを判定してもよい。
ステップS306において、eNB200−2は、再開識別子及び/又は識別情報に基づいて、UE100へ再開識別子を割り当てたeNB200−1、すなわち、UE100のコンテキスト情報を保持するeNB200−1を識別する。eNB200−1は、UE100へ再開識別子を割り当てた時に、UE100が接続していたセルを管理するeNBである。
eNB200−2は、再開識別子及び/又は識別情報がセルを示す場合には、隣接eNBが管理するセルのリストに基づいて、間接的にeNB200−1を識別してもよい。
eNB200−2は、再開識別子及び/又は識別情報がeNB200−2を示す場合、eNB200−2は、自身がコンテキスト情報を保持すると判断する。eNB200−2は、再開手順を実行する。すなわち、eNB200−2は、UE100のコンテキスト情報に基づいて、RRC接続を再開する。
一方、eNB200−2は、再開識別子及び/又は識別情報が他のeNB(previous eNB)を示す場合、ステップS307の処理を実行する。
本実施形態において、eNB200−2は、再開識別子及び/又は識別情報に基づいて、eNB200−1を識別する。eNB200−2は、識別したeNB200−1に対して、ステップS307の処理を実行する。
ステップS307において、eNB200−2は、コンテキストフェッチ要求(Context Fetch Request)メッセージをeNB200−1に送る。eNB200−1は、コンテキストフェッチ要求メッセージをeNB200−2から受け取る。
コンテキストフェッチ要求メッセージは、UE100のコンテキスト情報を受け取るためのメッセージ(情報)である。コンテキストフェッチ要求メッセージは、再開識別子を含んでもよい。コンテキストフェッチ要求メッセージは、識別情報を含んでもよい。
ステップS308において、eNB200−1は、再開識別子(及び識別情報)に基づいて、UE100のコンテキスト情報を識別する。
ステップS309において、eNB200−1は、コンテキストフェッチ応答(Context Fetch Response)メッセージをeNB200−2へ送る。eNB200−2は、コンテキストフェッチ応答メッセージをeNB200−1から受信する。
コンテキストフェッチ応答メッセージは、UE100のコンテキスト情報を含む。コンテキストフェッチ応答メッセージは、再開識別子を含んでいてもよい。コンテキストフェッチ応答メッセージは、識別情報を含んでいてもよい。
eNB200−2は、UE100のコンテキスト情報に基づいて、RRC接続を再開する。
ステップS310において、eNB200−2は、RRC接続再開完了(RRC Connection Resume Complete)メッセージをUE100へ送信する。UE100は、RRC接続再開完了メッセージをeNB200−2から受信する。UE100は、RRC接続状態へ入る。UE100は、ECM接続状態へ入る。
RRC接続再開完了メッセージは、再開識別子を含んでいてもよい。
ステップS311において、eNB200−2とMME300とは、UEコンテキストアクティベート手順を実行する。ステップS311は、ステップS220に対応する。MME300は、ECM接続状態へ入る。
eNB200−2は、UE100を管理するeNB200が変更されることを示す情報と再開識別子とを含むメッセージをMME300に送ってもよい。当該メッセージは、パススイッチ要求メッセージであってもよい。MME300は、当該パススイッチ要求メッセージに基づいて、eNB200−1からeNB200−2へS1 U接続を切り替える制御を実行できる。
(第1実施形態に係る変更例1)
第1実施形態に係る変更例1について図9を用いて説明する。図9は、第1実施形態に係る変更例1を説明するためのシーケンス図である。上述と同じ説明は、省略する。
第1実施形態に係る変更例1について図9を用いて説明する。図9は、第1実施形態に係る変更例1を説明するためのシーケンス図である。上述と同じ説明は、省略する。
本変更例では、UE100は、eNB200がUE100のコンテキスト情報を保持していないことを示す情報をeNB200から受信した場合に、識別情報をeNB200へ送信する。
図9に示すように、ステップS401からS404は、ステップS301からS304に対応する。
ステップS405において、UE100は、RRC接続再開要求メッセージをeNB200−2へ送信する。本変更例において、RRC接続再開要求メッセージは、再開識別子を含む。一方で、RRC接続再開要求メッセージは、識別情報を含まない。
ステップS406において、eNB200−2は、再開識別子に基づいて、UE100のコンテキスト情報を保持しているか否かを判定する。eNB200−2は、再開識別子に基づいて、UE100のコンテキスト情報を保持していないと判定した場合、すなわち、UE100のコンテキスト情報を識別できない場合、ステップS407の処理を実行する。
eNB200−2は、UE100のコンテキスト情報を保持している場合、RRC接続を再開する。その後、ステップS310及びS311の処理を実行する。
eNB200−2は、RRC接続を再開するか否かを判定してもよい。eNB200−2は、UE100のコンテキスト情報を保持している場合、RRC接続を再開すると判定する。eNB200−2は、UE100のコンテキスト情報を保持していない場合、RRC接続を再開しない(再開失敗)と判定する。
ステップS407において、eNB200−2は、RRC接続再開失敗(RRC Connection Resume Failure)メッセージをUE100へ送信する。UE100は、RRC接続再開失敗メッセージをeNB200−2から受信する。
RRC接続再開失敗メッセージは、eNB200がUE100のコンテキスト情報を保持していないことを示す情報を含んでもよい。当該情報は、UE100のコンテキスト情報が識別できなかった理由情報であってもよい。RRC接続再開失敗メッセージは、eNB200がUE100のコンテキスト情報を保持していないことを示してもよい。
ステップS408において、UE100は、当該情報の受信に応じて、RRC接続再確立要求(RRC Connection Reestablishment Request)メッセージをeNB200−2へ送信する。eNB200−2は、RRC接続再確立要求メッセージをUE100から受信する。
UE100は、T310タイマが満了していない場合であっても、RRC接続再確立要求メッセージをeNB200−2へ送信してもよい。UE100は、T310タイマが満了した場合に、RRC接続再確立手順を開始できる。UE100は、ECMアイドル状態であっても、RRC接続再確立要求メッセージをeNB200−2へ送信してもよい。
RRC接続再確立要求メッセージは、識別情報を含む。例えば、RRC接続再確立要求メッセージは、PCI、C−RNTI及びShort MAC−Iを含む。
ステップS409からS412は、ステップS306からS309に対応する。
ステップS413において、eNB200−2は、RRC接続再確立(RRC Connection Reestablishment)メッセージをUE100へ送信する。UE100は、RRC接続再確立メッセージをeNB200−2から受信する。RRC接続再確立メッセージは、再開識別子を含んでもよい。
ステップS414において、UE100は、RRC接続再確立完了(RRC Connection Reestablishment Complete)メッセージをeNB200−2へ送信する。eNB200−2は、RRC接続再確立完了メッセージをUE100から受信する。これにより、UE100とeNB200−2との間にRRC接続が確立される。UE100は、RRC接続状態へ移行する。UE100は、ECM接続状態へ移行する。
ステップS415は、ステップS311に対応する。
(第1実施形態に係る変更例2)
第1実施形態に係る変更例2について図10を用いて説明する。図10は、第1実施形態に係る変更例2を説明するためのシーケンス図である。上述と同じ説明は、省略する。
第1実施形態に係る変更例2について図10を用いて説明する。図10は、第1実施形態に係る変更例2を説明するためのシーケンス図である。上述と同じ説明は、省略する。
本変更例では、eNB200−2は、第1実施形態と異なる方法により、UE100のコンテキスト情報をeNB200−1から受け取る。
図10において、初期状態では、UE100は、eNB200−1(Source eNB)のセル(ソースセル)に在圏する。UE100は、eNB200−1を介して、SGW400からパケットデータを受信する。UE100は、eNB200−1を介して、SGW400へパケットデータを送信する。
ステップS501において、UE100は、RRC一時中断手順を実行する。UE100は、再確立識別子を含む。
ステップS502において、UE100は、無線リンク障害(RLF)を検出する。UE100は、RLFを検出せずに、(自発的に)RRCアイドル状態へ移行してもよい。
ステップS503において、UE100は、セル再選択を実行する。UE100は、ターゲットセルを選択する。ターゲットセルは、eNB200−2が管理するセルである。
ステップS504において、UE100は、RRC接続再確立メッセージをeNB200−2へ送信する。RRC接続再確立メッセージは、再確立識別子を含む。RRC接続再確立メッセージは、PCI、C−RNTI及びShort MAC−Iを含む。UE100は、RRC接続再確立メッセージの代わりに、RRC接続確立(RRC Connection Establishment Request)メッセージを用いてもよい。
ステップS502においてRRCアイドル状態へ移行したUE100は、データ通信の開始を望む場合に、RRC接続再確立メッセージをeNB200−2へ送信してもよい。従って、UE100は、データの発生をトリガとして、ステップS504の処理を開始してもよい。
ステップS505において、eNB200−2は、コンテキストフェッチを実行するか否かを決定する。eNB200−2は、RRC接続再確立メッセージが再確立識別子を含む場合、コンテキストフェッチを実行すると決定する。この場合、eNB200−2は、ステップS506の処理を実行する。
eNB200−2は、UE100のコンテキスト情報を保持する場合、コンテキストフェッチを実行しないと判定する。この場合、eNB200−2は、コンテキスト情報に基づいて、UE100とのRRC接続の確立を開始する。
ステップS506において、eNB200−2は、RLFインディケーションをeNB200−1へ送る。RLFインディケーションは、RLFが発生したことを示すインディケーションである。RLFインディケーションは、UE100のコンテキスト情報を識別するためにPCI(又はECGI)、C−RNTI及びShort MAC−Iを含む。RLFインディケーションは、ターゲットセルを識別するためのECGIを含む。RLFインディケーションは、再開識別子を含んでもよい。RLFインディケーションは、接続の再開が失敗したことを示す失敗情報を含んでいてもよい。例えば、RLFインディケーションに含まれるRRC Conn Reestab Indicator IEが、再開失敗(ENUMRATED:Resume Failure)を示す値を含んでいてもよい。或いは、RLFインディケーションが新たなIE(RRC Resume indicaor)を含んでいてもよい。新たなIEは、接続再開の失敗を示す情報(Resume Failure)を含む。
eNB200−2は、RLFが発生していない場合、すなわち、UE100が自発的にRRCアイドル状態へ移行した場合、RLFインディケーションの代わりに、新たなX2メッセージをeNB200−1へ送ってもよい。新たなX2メッセージは、上述のRLFインディケーションと同じ情報を含むことができる。
ステップS507において、eNB200−1は、RLFインディケーション(再開識別子)の受信に応じて、コンテキストフェッチを実行するか否かを決定する。eNB200−1は、UE100のコンテキスト情報を保持する場合、コンテキストフェッチを実行すると決定する。この場合、eNB200−1は、ステップS508の処理を実行する。一方、eNB200−1は、UE100のコンテキスト情報を保持しない場合、コンテキストフェッチを実行しないと決定する。この場合、eNB200−1は、処理を終了してもよい。
ステップS508において、eNB200−1は、ハンドオーバ要求をeNB200−2へ送る。ハンドオーバ要求は、UE100のコンテキスト情報を含む。ハンドオーバ要求は、再開識別子を含んでもよい。UE100のコンテキスト情報は、コンテナ(Source eNB to target eNB Container IE)に含まれる。
ステップS509において、eNB200−2は、アドミッション制御を実行する。
ステップS510において、eNB200−2は、ハンドオーバ要求に対する応答(HANDOVER REQUEST ACK)をeNB200−1へ送る。
ステップS511及びS512は、ステップS413及びS414に対応する。
ステップS513において、eNB200−1は、UE100のデータをeNB200−2へ転送することを決定する。
ステップS514において、eNB200−1は、UE100から受信したデータのシーケンス番号(PDCP SN)及びUE100へ送信したデータのシーケンス番号(PDCP SN)を伝えるためのSN状態転送(SN STATUS TRANSFER)メッセージをeNB200−2へ送る。
ステップS515において、eNB200−1は、データをeNB200−2へ転送する。
ステップS516において、eNB200−2は、eNB200−1から転送されたデータ(パケット)を記憶する。
ステップS517において、eNB200−2は、RRC接続再設定(RRC Connection Reconfiguration)メッセージをUE100へ送信する。
ステップS518において、UE100は、RRC接続再設定完了(RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージをeNB200−2へ送信する。
ステップS519において、UE100とeNB200−2との間でパケットデータが送信(及び/又は受信)される。eNB200−2は、SGW400へパケットデータを送る。
ステップS520において、eNB200−2は、UE100がセルを変更したことを知らせるためのパススイッチ要求(PATH SWITCH REQUEST)メッセージをMME300へ送る。パススイッチ要求メッセージは、MME300内でのUE100の識別子(MME UE S1 AP ID)と、eNB200−2内でのUE100の識別子(eNB UE S1 AP ID)とを含む。パススイッチ要求メッセージは、MME UE S1 AP IDとeNB200−1内でのUE100の識別子(eNB UE S1 AP ID)であってもよい。eNB200−1内でのUE100の識別子は、UE100のコンテキスト情報に含まれていてもよい。
MME300は、これらの識別子に基づいて、接続を再開する。具体的には、MME300は、これらの識別子に基づいて、UE100のためのS1 MME接続を切り替える。すなわち、MME300は、S1 MME接続の接続先をeNB200−1からeNB200−2へ切り替える。
ステップS521において、MME300は、変更ベアラ要求(Modify Bearer Request)メッセージをSGW400へ送る。
ステップS522において、SGW400は、下りデータパスを切り替える。すなわち、SGW400は、下りデータパスがeNB200−2を経由するように、S1 U接続(S1 Uベアラ)の接続先をeNB200−1からeNB200−2へ切り替える。
ステップS523において、SGW400は、エンドマーカパケットをeNB200−1へ送る。eNB200−1は、エンドマーカパケットをeNB200−2へ送る。
ステップS524において、SGW400とeNB200−2とは、UE100のデータパケットを送信及び/又は受信する。
ステップS525において、SGW400は、変更ベアラ応答(Modify Bearer Response)をMME300へ送る。
ステップS526において、MME300は、パススイッチ要求に対する肯定応答(PATH SWITCH REQUEST ACK)をeNB200−2へ送る。
ステップS527において、eNB200−2は、UEコンテキスト解放(UE Context Release)メッセージをeNB200−1へ送る。
ステップS528において、eNB200−1は、UE100のコンテキスト情報を解放する。
(第1実施形態に係る変更例3)
第1実施形態に係る変更例3について図11を用いて説明する。図11は、第1実施形態に係る変更例3を説明するためのフローチャートである。上述と同じ説明は、省略する。
第1実施形態に係る変更例3について図11を用いて説明する。図11は、第1実施形態に係る変更例3を説明するためのフローチャートである。上述と同じ説明は、省略する。
本変更例では、UE100は、条件に基づいて、接続の再開を要求するか否かを判定する。動作環境は、第1実施形態と同様である。
初期状態において、UE100は、RRC一時中断手順により、RRC接続が一時中断されている。UE100は、ECMアイドル状態である。
図11に示すように、UE100は、RRC接続の再開又はRRC接続の(再)確立を望む場合、ステップS610の処理を実行する。
ステップS610において、UE100は、再開識別子を保持するか否かを判定する。UE100は、再開識別子を保持する場合、ステップS620の処理を実行する。UE100は、再開識別子を保持しない場合、ステップS640の処理を実行する。
ステップS620において、UE100は、RRC再開手順を実行するか否かの条件を満たすか否かを判定する。UE100は、条件を満たす場合、ステップS630の処理を実行する。UE100は、条件を満たさない場合、ステップS640の処理を実行する。
条件は、以下の少なくともいずれかの条件である。UE100は、複数の条件が満たされた場合に、ステップS630の処理を実行してもよい。
第1の条件は、一時中断手順が実行された後のセル再選択の回数が閾値未満であるという条件である。
UE100は、一時中断手順が実行された後のセル再選択の回数が閾値未満である場合、ステップS630の処理を実行する。UE100は、一時中断手順が実行された後のセル再選択の回数が閾値以上である場合、ステップS640の処理を実行する。閾値は、1以上の値である。
第2の条件は、接続を再開できる領域内にUE100が位置するという条件である。UE100は、接続を再開できる領域内にUE100が位置する場合、ステップS630の処理を実行する。UE100は、接続を再開できる領域内にUE100が位置しない場合、ステップS640の処理を実行する。
UE100は、例えば、UE100が接続を再開できる領域(再開領域)にいるか否かを再開識別子に基づいて、判定してもよい。例えば、再開識別子の少なくとも一部は、再開領域を示すエリア情報であってもよい。エリア情報は、例えば、トラッキングエリアを示す。例えば、再開識別子のヘッダがエリア情報であってもよい。
UE100は、UE100が位置するトラッキングエリアとエリア情報とが一致する場合、再開領域内に位置すると判定する。
第3の条件は、RRC接続を確立するeNB200が、UE100のコンテキスト情報の転送をサポートするeNBグループ(eNBクラスタ)に含まれるという条件である。UE100は、セル再選択の実行により、選択したセルを管理するeNB200が当該eNBグループに含まれる場合、ステップS630の処理を実行する。UE100は、eNB200がeNBグループに含まれない場合、ステップS640の処理を実行する。
UE100は、例えば、クラスタ情報に基づいて、eNB200がeNBグループに含まれるか否かを判定してもよい。
クラスタ情報は、UE100のコンテキスト情報の転送をサポートするeNBグループを識別するための情報である。同じeNBグループに属するeNB(例えば、隣接eNB)間でUE100のコンテキスト情報が転送可能である。同じeNBグループに含まれるeNB間でX2インターフェイスが確立されていてもよい。クラスタ情報は、例えば、PLMN及びPCIなどのセルを識別するための情報を含んでいてもよい。UE100は、セルを識別するための情報を含むシステム情報ブロック(例えば、SIB1:System Information Block 1)を受信することにより、当該eNB200(セル)がeNBグループに含まれるか否かを判定できる。クラスタ情報は、他の情報(例えば、上述の識別情報)を含んでいてもよい。
UE100は、例えば、アタッチ手順などにより、UE100のコンテキスト情報が生成される時に、NASメッセージによりMME300からクラスタ情報を受信してもよい。UE100は、一時中断手順が実行される際に、クラスタ情報を受信してもよい。
ステップS630において、UE100は、RRC再開手順を実行する。すなわち、UE100は、再開識別子をeNB200へ送信する。
ステップS640において、UE100は、RRC(再)接続手順を実行する。すなわち、UE100は、再開識別子をeNB200へ送信しない。
以上により、例えば、UE100は、一時中断手順が実行された後のセル再選択の回数が閾値未満である場合、再開識別子をeNB200へ送信する。UE100は、セル再選択の回数が閾値以上である場合、再開識別子の送信を省略する。これにより、UE100は、再開識別子を割り当てたeNB200(コンテキスト情報を保持するeNB200)に対して、接続の再開を要求する可能性が高い場合には、再開識別子を送ることができる。UE100は、再開識別子を割り当てていない他のeNB200(コンテキスト情報を保持しないeNB200)に対して、接続の再開を要求する可能性が高い場合には、既存のRRC(再)接続要求を行う。従って、RRC再開手順が失敗することを低減できるため、シグナリングを低減できる。
UE100は、接続を再開できる領域内にUE100が位置する場合、再開識別子をeNB200へ送信する。UE100は、接続を再開できる領域内にUE100が位置しない場合、再開識別子の送信を省略する。これにより、UE100は、接続を再開できないeNB200へ対して、再開識別子を送信することを省略できる。従って、RRC再開手順が失敗することを低減できるため、シグナリングを低減できる。
UE100は、接続先のeNB200がeNBグループに含まれる場合、再開識別子を送信する。UE100は、接続先のeNB200がeNBグループに含まれない場合、再開識別子の送信を省略する。これにより、UE100は、接続を再開できないeNB200へ対して、再開識別子を送信することを省略できる。従って、RRC再開手順が失敗することを低減できるため、シグナリングを低減できる。
[第2実施形態]
第2実施形態について図12を用いて説明する。図12は、第2実施形態を説明するためのシーケンス図である。
第2実施形態について図12を用いて説明する。図12は、第2実施形態を説明するためのシーケンス図である。
シグナリング減少のために、S1 Uベアラが確立されない状態で、上りデータをNASメッセージによりUE100からMME300へ送ることが想定されている。NASシグナリングにUプレーンデータをピギーバックさせることにより、上りデータ(及び下りデータ)をUE100とMME300との間で運ぶことができる。これにより、例えば、E−RAB設定用の初期コンテキストセットアップ手順に関するシグナリング及びRRCセキュリティモードコマンドに関するシグナリングが低減できる。
初期状態では、初期UEメッセージ(Initial UE Message)によりeNB200からMME300へ上りデータが送られる。初期UEメッセージに対する下りデータが存在する場合には、下りデータを含む下りS1APメッセージ(Downlink S1−AP msg.)がMME300からeNB200へ送られる。下りS1APメッセージは、MME300内でのUE100の識別子(MME UE S1AP ID)を含む。
その後、上りデータが送信される場合、NAS ULトランスポートメッセージによりeNB200からMME300へ上りデータが送られる。
ここで、NAS ULトランスポートメッセージは、MME300内でのUE100の識別子(MME UE S1AP ID)を含む必要がある。初期UEメッセージに対する下りデータが存在する場合には、eNB200は、MME300から通知されたMME UE S1AP IDをNAS ULトランスポートメッセージに含めることができる。
初期UEメッセージに対する下りデータが存在しない場合には、下りS1APメッセージがMME300からeNB200へ送られることはない。従って、eNB200は、MME内でのUE100の識別子をNAS ULトランスポートメッセージに含めることができない可能性がある。NAS ULトランスポートメッセージがMME300内でのUE100の識別子を含むことが必須であるため、eNB200は、NAS ULトランスポートメッセージにより上りデータをMME300へ送ることができない虞がある。
図12において、初期状態では、UE100は、RRCアイドル状態である。UE100は、ECMアイドル状態である。
図12に示すように、ステップS701において、上りデータをUE100からeNB200へ送るために、UE100とeNB200−2とはRRC接続を確立する。UE100は、上りデータを含むNASメッセージをeNB200へ送信する。
NASメッセージは、解放アシスタンス情報(Release Assistance Informatin)を含んでいてもよい。
解放アシスタンス情報は、例えば、上りデータに対して下りデータ(ACK又は応答)が期待されるか否かを示す情報である。解放アシスタンス情報は、下りデータの伝送後にS1接続が解放されるか否かを示す情報であってもよい。
ステップS702において、eNB200は、MME300へ初期UEメッセージを送る。初期UEメッセージは、NASメッセージに含まれる上りデータを含む。
ステップS703からS705は、ステップS301からS303に対応する。ステップS705において、eNB200は、一時中断手順において、UE100のコンテキスト情報と関連付けた再開識別子をUE100に割り当てる。
ステップS706において、上りデータが存在する場合、UE100は、ステップS707の処理を実行するか否かを決定する。すなわち、UE100は、再開手順を利用して、上りデータをNASメッセージにより送るか否かを決定する。
UE100は、下りデータを含むNAS PDU(NAS Protocol Data Unit)をeNB200から受信していない場合に、ステップS707の処理を実行してもよい。NAS PDUは、下りS1APメッセージがMME300からeNB200へ送られた場合に、eNB200からUE100へ送られる。このため、eNB200が下りデータを含むNAS PDUをUE100へ送信した場合、eNB200は、MME UE S1AP IDを既に知っている。
UE100は、NASメッセージによる上りデータの送信回数が2回以上である場合であり、かつ、再開識別子を保持する場合、ステップS707の処理を実行してもよい。
UE100は、再開識別子を保持していない場合、RRC一時中断手順をトリガしてもよい。すなわち、UE100は、再開識別子をeNB200から割り当てられるために、RRC一時中断手順の実行をeNB200−2へ要求してもよい。
ステップS707において、UE100は、再開要求をeNB200へ送信する。UE100は、下りデータを含むNAS PDU(NAS Protocol Data Unit)をeNB200から受信していない場合に、再開要求をeNB200へ送信する。再開要求は、上りデータを含むNASメッセージ(NAS PDU)と再開識別子とを含む。従って、UE100は、NASメッセージと共に再開識別子をeNB200へ送信する。
再開要求は、解放アシスタンス情報を含んでいてもよい。
ステップS708において、eNB200は、再開応答をUE100へ送信する。
ステップS709において、eNB200は、再開識別子に基づいて、MME UE S1AP IDを識別する。具体的には、eNB200は、再開識別子と関連付けられたUE100のコンテキスト情報を識別する。eNB200は、コンテキスト情報に含まれるMME UE S1AP IDを取得する。
ステップS710において、eNB200は、MME UE S1AP IDと上りデータとを含むNAS ULトランスポートメッセージをMME300へ送る制御を実行する。NAS ULトランスポートメッセージは、eNB200内でのUE100の識別子であるeNB UE S1AP IDを含んでいてもよい。
ステップS711において、eNB200とMME300とは、上述したUEコンテキストアクティベート手順を実行してもよい。或いは、eNB200とMME300とは、UEコンテキストアクティベート手順を省略してもよい。これにより、シグナリングをさらに低減できる。
ステップS712において、UE100とeNB200とは、上述したRRC接続一時中断手順を実行してもよい。或いは、UE100とeNB200とは、RRC接続一時中断手順を省略してもよい。これにより、シグナリングをさらに低減できる。
以上により、UE100は、上りデータを含むNASメッセージと共に再開識別子をeNB200へ送信する。eNB200は、上りデータを含むNASメッセージと共に再開識別子をUE100から受信する。これにより、eNB200は、再開識別子に基づいて、MME UE S1AP IDを識別する。従って、eNB200は、MME300から下りS1APメッセージを受信していない場合であっても、MME UE S1AP IDを取得できるため、上りデータを含むNAS ULトランスポートメッセージを送信できる。
[その他の実施形態]
各実施形態によって、本出願の内容を説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本出願の内容を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
各実施形態によって、本出願の内容を説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本出願の内容を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
第1実施形態において、UE100からeNB200−2への再開識別子を含むメッセージ(RRC接続再開要求メッセージ、RRC接続再確立要求メッセージ及びRRC接続確立要求メッセージ)は、他のメッセージ(例えば、新規メッセージ)であってもよい。UE100は、RRC状態において送信可能なメッセージに再開識別子を含めてもよい。
第1実施形態において、RRC接続再開要求メッセージは、RRC(再)接続確立要求メッセージに置き換えられてもよい。RRC(再)接続確立要求メッセージは、RRC接続再開要求メッセージに置き換えられてもよい。
第1実施形態におけるステップS307からS309は、ステップS506からS510に置き換えられてもよい。具体的には、ステップS307におけるコンテキストフェッチ要求メッセージは、ステップS506におけるRLFインディケーション(Radio Link Failure Indication)であってもよい。ステップS309におけるコンテキストフェッチ応答メッセージは、ステップS508におけるハンドオーバ要求メッセージであってもよい。この場合、eNB200−2は、ハンドオーバ要求に対する応答(HANDOVER REQUEST ACK)をeNB200−1へ送ってもよい。eNB200−1は、eNB200−2からのRLFインディケーションの受信に応じて、eNB200−2と異なる隣接eNB200へUE100のコンテキスト情報を送ってもよい。eNB200−1は、ハンドオーバ要求メッセージにより隣接eNB200へUE100のコンテキスト情報を送ってもよい。従って、eNB200−1は、RLFインディケーションの送信元と異なる隣接eNBへUE100のコンテキスト情報を送ってもよい。
上述と同様に、ステップS506からS510は、ステップS307からS309に置き換えられてもよい。
第1実施形態では、1つのeNB200から再開識別子を割り当てられていたが、これに限られない。UE100は、複数のeNB200のそれぞれから再開識別子を割り当てられてもよい。例えば、UE100は、再開手順を実行した後も、再開識別子を削除せずに、再開識別子を記憶しておく。UE100は、新たなセル(新たなeNB200)において一時中断手順を実行することにより、新たに再開識別子を取得する。これにより、UE100は、複数の再開識別子を記憶する。UE100は、再開識別子と当該再開識別子を割り当てたeNB200とを関連付ける。UE100は、RRC接続再開要求を送信する場合、選択したセルを管理するeNB200から割り当てられた再開識別子を含める。
この場合、MME300は、1つのUE100に対して複数のコンテキスト情報を管理する。例えば、MME300は、初期アタッチに含まれるUE100の情報(例えば、GUTI:Global Unique Temporary Identity)と各eNB200において共通のコンテキスト情報とを関連付けてもよい。これにより、MME300は、記憶すべきコンテキスト情報の量を減らすことができるため、MME300の負荷を低減できる。共通のコンテキスト情報は、eNB200とMME300との間のS1接続(S1−MME接続)に関するS1 UEコンテキスト以外のコンテキストである。
第1実施形態において、eNB200及び/又はMME300は、接続の再開に失敗した場合、UE100のコンテキスト情報を再度作成してもよい。eNB200は、UE100及び/又はMME300にコンテキスト情報の(再)作成を通知してもよい。UE100及び/又はMME300は、コンテキスト情報の(再)作成に必要な情報をeNB200−2へ送ってもよい。同様に、MME300は、UE100及び/又はeNB200−2にコンテキスト情報の(再)作成を通知してもよい。UE100及び/又はeNB200−2は、コンテキスト情報の(再)作成に必要な情報をMME300へ送ってもよい。
eNB200及び/又はMME300は、一部の接続(例えば、RRC接続及び/又はS1接続など)の再開に失敗した場合、再開に成功した残りの接続を利用してもよい。すなわち、eNB200及び/又はMME300は、再開に失敗した一部の接続のみを(再)確立してもよい。これにより、シグナリングを低減できる。
第2実施形態において、UE100は、再開要求と異なる他のメッセージにより、上りデータを含むNASメッセージと再開識別子とを送ってもよい。例えば、UE100は、RRCセットアップ手順におけるメッセージ(RRCセットアップ要求メッセージ)により、NASメッセージと再開識別子とを送ってもよい。
UE100は、下りデータを含むNAS PDU(NAS Protocol Data Unit)をeNB200から一度でも受信している場合、再開識別子の送信を省略してもよい。すなわち、UE100は、再開識別子を含まずに、上りデータを含むNASメッセージを含むメッセージをeNB200へ送信してもよい。
各実施形態に係る動作は、適宜組み合わせて実行されてもよい。上述した各シーケンスにおいて、必ずしも全ての動作が必須の構成ではない。例えば、各シーケンスにおいて、一部の動作のみが実行されてもよい。
各実施形態では特に触れていないが、上述した各ノード(UE100、eNB200など)のいずれかが行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体であってもよい。
或いは、UE100及びeNB200のいずれかが行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサ)によって構成されるチップが提供されてもよい。
実施形態では、移動通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本出願に係る内容を適用してもよい。
[付記]
(1)検討
接続が中断された場所とは異なるeNBとの接続を再開する機能を達成するために、以前にUEをサーブしたeNBから、再開要求を受信し、有効なUEコンテキストを持たない他のeNBへのUEコンテキストの転送が必要であるが、従来のUEのために同様の機能(すなわちUEコンテキスト転送)が利用可能である。既存のUEコンテキスト転送は、RRC接続再確立要求メッセージによって開始されると仮定される。このメッセージは、RRC接続(RRC_CONNECTED)状態、厳密に言えば、RRC接続の第2段階で送信されると仮定される。それは、既存のUEコンテキスト転送がRRC接続中にのみ利用可能であることを示す。
(1)検討
接続が中断された場所とは異なるeNBとの接続を再開する機能を達成するために、以前にUEをサーブしたeNBから、再開要求を受信し、有効なUEコンテキストを持たない他のeNBへのUEコンテキストの転送が必要であるが、従来のUEのために同様の機能(すなわちUEコンテキスト転送)が利用可能である。既存のUEコンテキスト転送は、RRC接続再確立要求メッセージによって開始されると仮定される。このメッセージは、RRC接続(RRC_CONNECTED)状態、厳密に言えば、RRC接続の第2段階で送信されると仮定される。それは、既存のUEコンテキスト転送がRRC接続中にのみ利用可能であることを示す。
一方、UP(User plane)ベースのソリューションをサポートするNB−IoT UEの場合、RRCアイドル(RRC_IDLE)UEは、接続が中断された場所とは異なるeNBとの接続を再開しようとする可能性がある。この場合は、UEがRRCアイドルに移行するときに、従来のeNBがUEコンテキストを破棄するため、既存のUEコンテキスト転送機能によってサポートされない。しかしながら、UPベースのソリューションでは、このソリューションをサポートするeNBは、UEがRRCアイドルに移行しても、UEコンテキストを保持することができ、このソリューションをサポートするeNBがUEコンテキストを保持せず、当該eNBがRRCメッセージをUEから受信した場合、他のeNBが当該UEのためのUEコンテキストを保持していれば、eNBは、他のeNBからUEコンテキストを取ってくる(フェッチする)機会を依然として有することを意味する。従って、UPベースのソリューション、すなわちシグナリングオーバーヘッドを減少させるという本来のモチベーションを尊重するために、RRC接続およびRRCアイドルの両方のケースを考慮する必要がある。
見解1:UPベースのソリューションの場合、このソリューションをサポートするeNBは、UEがRRCアイドル移行時にUEコンテキストを保持することができるので、RRCアイドルUE(NB−IoT UE)にUEコンテキスト転送を使用することができるだろう。
注:NB−IoT UEが、そのようなUEのためのUEコンテキストを持たないeNBに向けて再開することを禁止する場合、RRC_IDLEの場合の考慮は必要ない。
(既存のUEコンテキスト転送)
UEコンテキスト転送の機能について既に議論しており、この機能を達成するためにステージ2の変更を追加しました。この既存の機能は、UE状態がRRC接続の場合に実行可能である。この既存の機能は、少なくとも次の3つのステップで構成されている。
UEコンテキスト転送の機能について既に議論しており、この機能を達成するためにステージ2の変更を追加しました。この既存の機能は、UE状態がRRC接続の場合に実行可能である。この既存の機能は、少なくとも次の3つのステップで構成されている。
・RLFインディケーション(ステップ1)
RRC接続再確立要求メッセージを受信した後、(UEコンテキストを持たない)eNB1は、UEが以前にサービスされた前のeNB(eNB2)を識別し、UEコンテキストが必要であることを知らせるためのRLFインディケーションメッセージをeNB2に送信する。
RRC接続再確立要求メッセージを受信した後、(UEコンテキストを持たない)eNB1は、UEが以前にサービスされた前のeNB(eNB2)を識別し、UEコンテキストが必要であることを知らせるためのRLFインディケーションメッセージをeNB2に送信する。
従って、eNB1は、前のeNBを識別し、どのUEのコンテキストが必要であるかを示す必要がある。これらの要件のために、eNB1は、RRC接続再確立要求メッセージに含まれる情報(すなわち、PCIおよびC−RNTI)を使用することができる。
・ハンドオーバ手順(ステップ2)
eNB1からRLFインディケーションメッセージを受信した後、eNB2は、どのUEのコンテキストが要求され、eNB1に転送されるべきかを識別する必要がある。eNB2は、UEコンテキストを転送するためにハンドオーバ要求メッセージを使用することができる。この要件のために、eNB2は、UEコンテキストを識別するためにC−RNTIおよびPCIを使用して、RLFインディケーションメッセージに含まれるハンドオーバ要求メッセージのアドレスを識別するためにECGIを使用できる。
eNB1からRLFインディケーションメッセージを受信した後、eNB2は、どのUEのコンテキストが要求され、eNB1に転送されるべきかを識別する必要がある。eNB2は、UEコンテキストを転送するためにハンドオーバ要求メッセージを使用することができる。この要件のために、eNB2は、UEコンテキストを識別するためにC−RNTIおよびPCIを使用して、RLFインディケーションメッセージに含まれるハンドオーバ要求メッセージのアドレスを識別するためにECGIを使用できる。
・パススイッチ要求(ステップ3)
eNB2からUEコンテキストを受信した後、eNB1は、Source MME UE S1AP ID IEを使用してDLパスを更新する必要がある。
eNB2からUEコンテキストを受信した後、eNB1は、Source MME UE S1AP ID IEを使用してDLパスを更新する必要がある。
(ケース1:RRC接続のNB−IoT UEのためのUEコンテキスト転送)
NB−IoT UEの場合、標準化努力を減少させるために、そのようなUEのためのUEコンテキスト転送が既存の機能に基づくと考えるべきである。さらに、「ソリューション2に関して、RLFでは、再確立がサポートされていないため、UEがアイドルへ解放されるだろう。ソリューション18に関して、再確立を行うことが可能だろう(再確立の失敗時に、UEが従来のLTEのようにアイドルへ解放されるかどうかは、更なる課題である)。」ことが決定された。これは、RRC接続状態の間に、UPベースのソリューションをサポートするNB−IoT UEがRLFに直面する場合、当該UEは、RRC接続を維持するためRRC接続再確立要求メッセージを送信することができることを示す。従って、eNBの観点からは、このメッセージが、有効なUEコンテキストが存在しない場合の既存のUEコンテキスト転送機能だけでなく、例えばRLF後のNB−IoT UEのためのUEコンテキスト転送機能のトリガであるとeNBが想定することができる。UEのためのUEコンテキスト転送を達成するために必要な情報(すなわち、PCI、C−RNTI)は、従来の手順と同じであるので、追加の情報は必要なくてもよい。
NB−IoT UEの場合、標準化努力を減少させるために、そのようなUEのためのUEコンテキスト転送が既存の機能に基づくと考えるべきである。さらに、「ソリューション2に関して、RLFでは、再確立がサポートされていないため、UEがアイドルへ解放されるだろう。ソリューション18に関して、再確立を行うことが可能だろう(再確立の失敗時に、UEが従来のLTEのようにアイドルへ解放されるかどうかは、更なる課題である)。」ことが決定された。これは、RRC接続状態の間に、UPベースのソリューションをサポートするNB−IoT UEがRLFに直面する場合、当該UEは、RRC接続を維持するためRRC接続再確立要求メッセージを送信することができることを示す。従って、eNBの観点からは、このメッセージが、有効なUEコンテキストが存在しない場合の既存のUEコンテキスト転送機能だけでなく、例えばRLF後のNB−IoT UEのためのUEコンテキスト転送機能のトリガであるとeNBが想定することができる。UEのためのUEコンテキスト転送を達成するために必要な情報(すなわち、PCI、C−RNTI)は、従来の手順と同じであるので、追加の情報は必要なくてもよい。
パススイッチ要求に関して、MMEの観点から見た場合、MMEは、古いパスを新しいパスに切り替えるために、Source MME UE S1AP ID IEだけが必要である。従って、どのeNB UE S1AP ID(すなわち、eNB2によって中断されたeNB UE S1AP ID又はeNB1によって新たに割り当てられたeNB UE S1AP ID)がパススイッチ要求に含まれるべきかを、eNBは、気にする必要がなくてもよい。
見解2:UPベースのソリューションをサポートするRRC接続UEに関して、RRC接続再確立要求メッセージが、UPベースのソリューションをサポートするNB−IoT UEのためのUEコンテキスト転送機能のトリガであるとeNBが想定することができる。この場合、eNBは、UEのための既存のUEコンテキスト転送機能(既存のX2メッセージ)を何ら影響与えることなく使用することができる。
(ケース2:UEのコンテキストが既に中断されているUPベースのソリューションをサポートする(すなわち、UEがRRCアイドル状態である)NB−IoT UEためのUEコンテキスト転送)
この場合、以下の要件に従ってRRCアイドルUEモビリティを考慮する必要がある。
この場合、以下の要件に従ってRRCアイドルUEモビリティを考慮する必要がある。
「以前に中断された接続の再開は、その接続が以前に中断されたeNB上にコンフィグ(設定)されたセルに限定される。しかしながら、このソリューションは、X2インターフェイスを介してeNB間のUEコンテキスト転送をサポートするeNBのクラスタ上に導入することによって複数のeNB上でトランザクションを有するUEに対して、導入され、サポートされることもできる。(ハンドオーバ準備手順を用いるTS36.300、20.2.2.1節参照)。」
この時点で、RRC再開手順のメッセージはまだ決定されてなく、UEコンテキスト転送のトリガも、UPベースのソリューションをサポートするRRCアイドルUEのために決定されていないことを意味する。従って、UEコンテキスト転送のためのPCIおよびC−RNTIのような十分な情報があるか、トリガメッセージ内にないかどうかを知ることができない。いずれにしても、RAN2決定後のケース2(すなわち、RRCメッセージがRRC再開手順に使用される)を考慮する必要がある。たとえ、RAN2がRRC再開要求としてRRC再確立要求メッセージと異なるメッセージを使用することを決定したとしても、このメッセージはUEコンテキスト転送のための十分な情報を含み、このメッセージをUEコンテキスト転送のトリガとして使用できることを考慮する必要がある。この場合、異なるRRCメッセージおよび既存の情報とは異なる情報が原因で、仕様の影響が予想されることがある。例えば、RLFインディケーションメッセージのトリガ(すなわち、RRC再確立試行またはRLF報告受信)を変更する必要があり、それが仕様の影響を引き起こす可能性がある。
提案1:UPベースのソリューションをサポートするRRCアイドルUEに関してRRCアイドルUEからのRRC再開要求メッセージが既存のRRC接続再確立要求メッセージと異なる場合、UEコンテキストフェッチの影響を考慮すべきである。
なお、米国仮出願第62/291128号(2016年2月4日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
Claims (3)
- 通信方法であって、
ユーザ装置が、前記ユーザ装置のRRC接続が中断される場合、所定の基地局間インターフェイスが確立されている複数の基地局のセルで構成する所定エリアを示す情報をネットワークから受信するステップAと、
前記ユーザ装置が、前記RRC接続が中断される所定状態において、第1基地局を管理する第1セルをサービングセルとして選択するステップBと、
前記ユーザ装置が、前記第1セルが前記所定エリアに含まれていないと判断した場合に、前記RRC接続を再開する手順とは異なる手順を示す情報を含むメッセージを前記第1基地局に送信するステップCと、を含む通信方法。 - ユーザ装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、
前記ユーザ装置のRRC接続が中断される場合、所定の基地局間インターフェイスが確立されている複数の基地局のセルで構成する所定エリアを示す情報をネットワークから受信する処理と、
前記ユーザ装置が、前記RRC接続が中断される所定状態において、第1基地局を管理する第1セルをサービングセルとして選択する処理と、
前記ユーザ装置が、前記第1セルが前記所定エリアに含まれていないと判断した場合に、前記RRC接続を再開する手順とは異なる手順を示す情報を含むメッセージを前記第1基地局に送信する処理と、を実行するユーザ装置。 - ユーザ装置を制御するプロセッサであって、
前記プロセッサは、
前記ユーザ装置のRRC接続が中断される場合、所定の基地局間インターフェイスが確立されている複数の基地局のセルで構成する所定エリアを示す情報をネットワークから受信する処理と、
前記ユーザ装置が、前記RRC接続が中断される所定状態において、第1基地局を管理する第1セルをサービングセルとして選択する処理と、
前記ユーザ装置が、前記第1セルが前記所定エリアに含まれていないと判断した場合に、前記RRC接続を再開する手順とは異なる手順を示す情報を含むメッセージを前記第1基地局に送信する処理と、を実行するプロセッサ。
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