JP2019070974A - 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の領域同士の相対角度を少ない計算量で算出する技術を提供する。【解決手段】画像処理装置は、第1領域に含まれる画素の輝度値を所定の近似用関数による曲面で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第1係数とし、第2領域に含まれる画素の輝度値を前記近似用関数で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第2係数とする決定部と、前記第1係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第1回転角度を求め、前記第2係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第2回転角度を求め、前記第1回転角度と前記第2回転角度との相対角度を算出する算出部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は画像処理技術に関する。
動画像を圧縮する重要な技術の一つとしてフレーム間予測符号化がある。フレーム間予測符号化では、符号化するフレーム(以下「対象フレーム」という)とは異なる時刻の符号化処理済のフレーム(以下「参照フレーム」という)を基に対象フレームの画像を予測し、対象フレームの実際の画像と予測した画像の差分を符号化する。対象フレームの符号化処理済のフレームとの差分を符号化することによりフレームのデータ量を削減することができる。
フレーム間予測符号化では、フレームを複数に分割したブロック単位で以下の(1)〜(3)の処理が行われる。
(1)対象フレーム内のブロック(以下「対象ブロック」という)に類似するブロック(以下「参照ブロック」という)を参照フレーム内から画像マッチング技術を用いて探索する。
(2)対象ブロックと探索で得られた参照ブロックとの差分画像を求める。
(3)探索で得られた参照ブロックから対象ブロックへの動きを示す動きベクトルを求める。
このようにして圧縮された動画像のフレームを復号するとき、参照ブロックと差分画像と動きベクトルから対象ブロックの画像を復元することができる。
上述したように上記(1)では、対象ブロックと類似する参照ブロックを探索する際に画像マッチング技術が用いられる。画像マッチング技術として特徴ベースマッチングや領域ベースマッチングといった様々な方式が知られている。動画像内での物体の動きには移動や伸縮(スケール変化)の他に回転が含まれる。上記(1)にて、動画像内で回転する物体が存在するブロック同士を互いに類似すると判断するために、対象ブロックと参照ブロックの相対角度を算出することが求められる。また、上述したように、上記(3)にて算出する参照ブロックから対象ブロックへの動きには、移動、伸縮、および回転が含まれる。そのため対象ブロックと参照ブロックの相対角度を算出する必要がある。
特許文献1には動画像圧縮における動きを算出する技術が開示されている。画像平面上の現フレ−ムの既知の領域の3点とこれらの3点について探索された3つの平行移動ベクトルを用いて前フレ−ムの領域の3点の座標を求める。さらに、現フレ−ムおよび前フレ−ムの領域の6点の位置座標より各々のベクトルの水平と垂直成分を算出し、それらのベクトルのx、y成分より、水平と垂直方向の回転角度、伸縮倍率、平行移動量の6個のアフィン変換パラメータを算出する。
また、非特許文献1には、画像のスケール変化や回転に関連する技術が開示されている。画像ブロックに含まれる画素の勾配に関するヒストグラムを作成し、ヒストグラムの最大値となるピークをキーポイントのオリエンテーションとして割り当てる。そして、キーポイントのオリエンテーション方向に画像を回転する。
特開平9−98424号公報
Gradientベースの特徴抽出-SIFTとHOG- 藤吉弘亘 情報処理学会 研究報告CVIM 160, pp. 211-224, September, 2007.
特許文献1に開示された技術および非特許文献1に開示された技術では、対象ブロックと参照ブロックとの相対角度を求める処理は複雑な演算を伴い、処理負荷が大きいという問題があった。
本発明の目的は、画像の領域同士の相対角度を少ない計算量で算出する技術を提供することである。
本発明の一つの態様による画像処理装置は、第1領域に含まれる画素の輝度値を所定の近似用関数による曲面で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第1係数とし、第2領域に含まれる画素の輝度値を前記近似用関数で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第2係数とする決定部と、前記第1係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第1回転角度を求め、前記第2係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第2回転角度を求め、前記第1回転角度と前記第2回転角度との相対角度を算出する算出部と、
を有する。
本発明によれば、相対角度を算出する対象の領域をそれぞれ曲面で近似し、2つの近似曲面の方向(第1回転角度および第2回転角度)の相対角度を第1領域と第2領域の相対角度とするので、複雑な演算を必要とせず、少ない計算量で領域間の相対角度を算出することができる。
実施例1による画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 探索処理の一実施例を説明するための図である。 実施例1における対象領域の抽出処理について説明するための図である。 回転処理の一実施例を説明する図である。 実施例1によるブロックマッチング処理を示すフローチャートである。 実施例1の変形例2における対象領域の抽出処理について説明するための図である。 実施例1の変形例3によるブロックマッチング処理を示すフローチャートである。 実施例2による画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 実施例2によるブロックマッチング処理を示すフローチャートである。 実施例2によるブロックマッチング処理を示すフローチャートである。 実施例3による符号化装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
実施例1の画像処理装置1はブロックマッチングを行うブロックマッチング装置である。ブロックマッチングは、2つのフレームのそれぞれに存在する互いに類似するブロックを探索する処理である。ここで類似するとは、例えば、画像の類似度が所定値以上であることをいう。
ブロックマッチング装置は、例えば、動画像のフレーム間予測符号化に利用可能である。符号化の対象フレームと符号化済の参照フレームとに存在しうる互いに類似するブロックを探索するのに利用することができる。また、ブロックマッチング装置は、ある静止画フレーム(対象フレーム)に映り込んでいる物体を他の静止画フレーム(参照フレーム)の画像から見つけ出すのに利用することができる。
図1は、実施例1による画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。図2は、画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1を参照すると、画像処理装置1は、制御部10と、記憶部20とを備える。記憶部20には、フレーム情報21と、類似度情報22とが格納される。フレーム情報21は、動画を構成する各フレームの画像データである。類似度情報22は、後述するブロックマッチングの処理で算出された、領域間の類似度を示す情報である。制御部10は、記憶部20に格納されたフレーム情報21を用いてブロックマッチングを行い、その処理で算出した類似度を類似度情報22として記憶部20に記録する。
図2を参照すると、画像処理装置1のハードウェアは一例としてコンピュータ装置400である。コンピュータ装置400は、制御回路401と、記憶装置402と、読書装置403と、記録媒体404と、通信インターフェイス405と、入出力インターフェイス406と、入力装置407と、表示装置408とを有している。制御回路401、記憶装置402、読書装置403、通信インターフェイス405、入出力インターフェイス406、および表示装置408はバス410により互いに接続される。記録媒体404は読書装置403に接続される。入力装置407は入出力インターフェイス406に接続される。また通信インターフェイス405はネットワーク409と接続される。
制御回路401は、コンピュータ装置400全体を制御する。制御回路401は一例としてプロセッサである。制御回路401は、記憶装置402に記録された不図示の画像処理プログラムを実行することにより、図1に示した制御部10として動作する。
記憶装置402は、制御回路401を制御部10として機能させる画像処理プログラムを記憶する。また、記憶装置402は、制御回路401が動作するための各種データを記憶する。また、記憶装置402は、図1における記憶部20として機能する。
読書装置403は、着脱可能な記録媒体404からデータを読み出し、また記録媒体404へデータを書き込む。
記録媒体404は、SD(Secure Digital)メモリーカード、FD(Floppy Disk)、CDCompact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu−ray Disk:登録商標)、およびフラッシュメモリなどの非一時的記録媒体である。記録媒体404は、例えば、コンピュータ装置400に与えるデータ、コンピュータ装置400で生成されたデータ、およびコンピュータ装置400で取得されたデータを格納する。また、記録媒体404は、図1に示した記憶部20内の情報を記憶してもよい。
通信インターフェイス405は、ネットワーク409を介してコンピュータ装置400と不図示の他の装置とを通信可能に接続する。
入出力インターフェイス406は、入力装置407等の各種入出力装置と接続するインターフェイスである。入出力インターフェイス406は、入力装置407から入力された信号を、バス410を介して制御回路401に出力する。また、入出力インターフェイス406は、制御回路401から出力された信号を、バス410を介して入出力装置に出力する。入力装置407は入出力装置の例である。
入力装置407は、キーボード、マウス等の入力装置である。入力装置407は、ユーザによる情報の入力操作を受け付け、入力された情報に対応する信号を入出力インターフェイス406に出力する。例えば、ユーザが入力装置407にブロックマッチングの開始の指示を入力すると、入力装置407は指示を示す信号を入出力インターフェイス406に出力する。
表示装置408は、制御回路401からの制御により各種情報を画面に表示する。
ネットワーク409は、コンピュータ装置400と他の装置を通信可能に接続する。
以下、図1の制御部10の詳細について説明する。
図1を参照すると、制御部10は、探索部11と、抽出部12と、決定部13と、算出部14と、回転部15とを含む。
探索部11は、探索処理を行う。探索処理は、対象フレーム内の対象ブロックと類似度を判定する参照ブロックを、参照フレーム内で所定量ずつスライドさせながら切り替えていき、対象ブロックと類似する参照ブロックを探索する処理である。
図3は、探索処理の一実施例を説明するための図である。探索部11は、フレーム情報21を参照し、対象フレーム100(第1画像)に含まれる1つの矩形のブロックを類似度判定の対象ブロック101(第1ブロック)として選択する。例えば、探索部11は、対象ブロック101として、対象フレーム100内を左から右へ上から下へ順次選択していくことにしてもよい。
次に、探索部11は、対象ブロック101との類似度を判定する参照ブロック201を参照フレーム200(第2画像)の探索領域202内で設定する。探索部11は、探索領域202上で矢印204の方向にスライドさせながら参照ブロック201を順次切り替えていく。本実施例では、探索領域202、すなわち参照ブロック201を設定する領域を、対象ブロック101の周辺の所定範囲にある探索領域102に相当する範囲に限定している。これにより、移動量が過度となるブロックを対象ブロック101との類似度を算出する候補から除外し、探索処理の処理量を抑制することができる。本実施例では対象ブロック101の周囲の所定範囲を探索領域102とする。参照フレーム200には、探索領域102と同じ大きさでかつ対応する座標に位置する探索領域202が設定される。探索領域102、202は、ブロックマッチング処理の対象となる領域であり、任意の大きさに設定することができる。
次に、探索部11は、後述する回転部15が対象領域103(第1領域)と参照領域203(第2領域)とを相対的に回転させる回転処理の結果を用いて、後述する算出部14により算出される対象領域103と参照領域203との類似度に基づき、対象領域103と類似する参照領域203に対応する参照ブロック201を決定する。例えば、探索部11は、探索領域202の全体にわたる参照ブロック201が順次選択されていき、探索領域202に含まれる全ての参照ブロック201について対象ブロック101との類似度が類似度情報22に保存されると、保存された類似度の中から最も高い類似度と、その最も高い類似度に対応する参照領域203とを抽出すればよい。抽出された参照領域203に対応する参照ブロック201が探索部11による探索結果である。なお、探索部11は、算出部14により1以上の類似度が算出され、求められた類似度の中で所定値以上の類似度があるとき、その類似度に対応する参照領域203を抽出してもよい。また、探索部11は、所定値以上の類似度が複数あるとき、その中で最も高い類似度に対応する参照領域203を抽出してもよい。
抽出部12は、探索部11が対象ブロック101との類似度を判定する参照ブロック201を参照フレーム200の探索領域202内で設定すると、矩形である対象ブロック101の重心を中心とし、対象ブロック101に内包される最大の円を画素で表現する領域を対象領域103として抽出し、対象ブロック101と同じサイズの矩形である参照ブロック201の重心を中心とし、参照ブロック201に内包される最大の円を画素で表現する領域を参照領域203として抽出する。対象領域103と参照領域203とは同じ略円形状である。
図4は、実施例1における対象領域の抽出処理について説明するための図である。ここでは、対象ブロック101から対象領域103を抽出する例について説明するが、それと同様の方法で、参照ブロック201から参照領域203を抽出することもできる。
図4を参照すると、本実施例では、対象ブロック101は8×8の画素を含んでいる。抽出部12は、対象ブロック101の重心を中心とし、対象ブロック101に内包される最大の円を画素で表現する領域を対象領域103として抽出する。図4において、対象領域103に含まれる画素はハッチングされている。
本実施例では、対象領域103と参照領域203が同じ大きさの円形状としているため、後述する決定部13により近似用関数の係数を決定する決定処理において、対象領域103と参照領域203とを相対的に回転したときの矩形の各領域の角部分の影響を低減することができる。後述する決定部13は、近似用関数の係数を決定する処理において、回転角の影響が少ない円形に近い形状の近似曲面を得ることができ、精度よく係数を決定することができる。
決定部13は、近似用関数として所定の関数の情報を予め保持している。ここでは近似用関数は係数を含み、画像内の画素の輝度値で表される画像曲面を近似するように係数の値を決めることができる。決定部13は、対象領域103に含まれる複数の画素の輝度値を近似用関数により近似するように、近似用関数の係数値(以下「第1係数」という)を決定する。このとき近似には例えば最小二乗法を用いればよい。第1係数が設定された近似用関数は、円形の閉平面上の対象領域103の各画素の輝度値を近似する近似曲面(平面である場合を含む。以下同様)を示す。
また、決定部13は、参照領域203の各画素の輝度値を近似用関数により近似するように、近似用関数の係数値(以下「第2係数」という)を決定する。このとき近似には例えば最小二乗法を用いればよい。第2係数が設定された近似用関数は、円形の閉平面上の参照領域203の各画素の輝度値を近似する近似曲面を示す。
同じ円形の閉平面(閉円盤)上の対象領域103と参照領域203の近似曲面が得られる。
算出部14は、第1係数を用いて近似用関数の方向(以下「第1回転角度」という)を求め、第2係数を用いて近似用関数の方向(以下「第2回転角度」という)を求め、第1回転角度と第2回転角度との相対角度を算出する。
式(1)は、近似用関数の一例である2変数二次関数を示している。式(1)の2変数二次関数には、a、b、cという変更可能な係数が含まれている。式(1)の2変数二次関数は、式(2)に示す座標変換により、回転角θを含まない式(3)に示すような標準形の2変数二次関数に変換することができる。対象領域103および参照領域203は後述する回転部15による回転処理を行っても、回転角θを含まない式(3)の係数α、βが変化しない。
Figure 2019070974
仮に、閉円盤D上の2つの画像曲面が合同であり、ある相対角度Δθをもっている場合、各々の画像曲面を式(1)で最小二乗近似し、式(3)の標準形に変換すると、各々の画像曲面についての回転角を求めることができる。それらの回転角をθ、θ´とすると、回転角θ、θ´は各画像曲面の方向を示す特徴量といえる。そして、2つの画像曲面の相対角度Δθは式(4)により表すことができる。
Figure 2019070974
算出部14は、これを利用することにより、対象領域103と参照領域203のそれぞれの方向を示す回転角θ、θ´を算出し、さらに相対角度Δθを算出することができる。
更に、算出部14は、後述する回転部15による回転処理後の対象領域103と参照領域203の類似度を算出し、類似度情報22に記録する。
図5は、回転処理の一実施例を説明する図である。
以下の説明では、回転処理において、参照領域のみを回転するものとして説明するが、対象領域を回転してもよいし、対象領域および参照領域を回転してもよい。
回転部15は、相対角度Δθが小さくなるように参照領域203を回転させる。好ましくは、回転部15は、相対角度Δθがゼロとなるように参照領域203を回転させる。対象領域103と参照領域203とが同じ円形状であるため、回転部15が参照領域203を回転させたとき、対象領域103に含まれる複数の画素に対応する位置の参照領域203における輝度値は、参照領域203に含まれる複数の画素の輝度値から算出することができる。例えば、輝度値を算出したい位置の周辺の画素の輝度値の加重平均値を当該位置の輝度値としてもよい。
図6は、実施例1によるブロックマッチング処理を示すフローチャートである。
探索部11は、フレーム情報21から対象フレーム100と参照フレーム200とを取得し、対象フレーム100内に対象ブロック101を決定する(ステップS101)。
探索部11は、探索領域202内で1つの参照ブロック201を決定する(ステップS102)。一例として、対象ブロック101の位置と同じ位置を基準位置とし、基準位置の所定範囲内にて参照ブロック201を順次所定幅ずつスライドさせるものとする。前回の参照ブロック201から所定幅だけスライドした位置に今回の参照ブロック201を決定する。
抽出部12は、対象ブロック101に対応する円形の対象領域103と、参照ブロック201に対応する円形の参照領域203とを抽出する(ステップS103)。本実施例において対象ブロック101に対応する対象領域103は、矩形の対象ブロック101の重心を中心とし、対象ブロック101に内包される最大の円に相当する領域である。同様に、参照ブロック201に対応する参照領域203は、矩形の参照ブロック201の重心を中心とし、参照ブロック201に内包される最大の円に相当する領域である。対象ブロック101と参照ブロック201は同じサイズであり、対象領域103と参照領域203は同じサイズである。
決定部13は、2変数二次関数で表される二次曲面により対象領域103の輝度値を近似するように2変数二次関数の係数を決定し、その係数を第1係数とし、2変数二次関数で表される二次曲面により参照領域203の輝度値を近似するように2変数二次変数の係数を決定し、その係数を第2係数とする(ステップS104)。
算出部14は、2変数二次関数に対して第1係数および第2係数を用い、対象領域103を近似する二次曲面と、参照領域203を近似する二次曲面との相対角度Δθを算出する(ステップS105)。
回転部15は、相対角度Δθを用いて、対象領域103を近似する二次曲面と参照領域203を近似する二次曲面との相対角度が小さくなるように参照領域203を回転する(ステップS106)。好ましくは、対象領域103を近似する二次曲面と参照領域203を近似する二次曲面との相対角度がゼロとなるように参照領域203を回転する。
算出部14は、ステップS106の回転処理後の対象領域103と参照領域203との類似度を算出し、類似度情報22に保存する(ステップS107)。
探索部11は、探索領域202の全域に参照ブロック201をスライドさせて探索を行ったか否かを判定する(ステップS108)。
探索部11は、探索領域202の全体を探索していないとき(ステップS108にてNo)、ステップS102に戻る。一方、探索部11は、探索領域202の全体を探索し終えたときには(ステップS108にてYes)、類似度情報22を参照して、最も類似度の高い参照ブロック201を、対象ブロック101にマッチした参照ブロック201とする(ステップS109)。これで画像処理装置1はブロックマッチング処理を終了する。
以上説明したように、本実施例によれば、決定部13は、第1領域に含まれる画素の輝度値を所定の近似用関数による曲面で近似するように近似用関数の係数を算出してその係数を第1係数とし、第2領域に含まれる画素の輝度値を近似用関数で近似するように近似用関数の係数を算出してその係数を第2係数とする。算出部14は、第1係数を用いて近似用関数の方向を示す第1回転角度を求め、第2係数を用いて近似用関数の方向を示す第2回転角度を求め、第1回転角度と第2回転角度との相対角度を算出する。相対角度を算出する対象の領域をそれぞれ曲面で近似し、2つの近似曲面の方向(第1回転角度および第2回転角度)の相対角度を第1領域と第2領域の相対角度とするので、複雑な演算を必要とせず、少ない計算量で領域間の相対角度を算出することができる。
また、本実施例によれば、抽出部12は、矩形の第1ブロックの少なくとも一部の画素を含む円形の第1領域と、矩形の第2ブロックの少なくとも一部の画素を含む円形の第2領域とを抽出する。回転部15は、相対角度が小さくなるように、第1領域と第2領域の少なくとも一方を回転させる回転処理を実行する。算出部14は、回転処理後の第1領域と第2領域の類似度を更に算出する。各矩形のブロックに対応する円形を抽出し、その円形の領域を回転させて類似度を算出するので、回転前後の画像同士の類似度を良好に算出することができる。
また、本実施例によれば、抽出部12は、第1領域の中心点を第1ブロックの重心点と一致させ、第2領域の中心点を第2ブロックの重心点と一致させる。矩形のブロックの重心点を中心点とする円形の領域により回転処理を行い、類似度を算出するので、領域同士の類似度により、ブロック間の良好な類似度を得ることができる。
また、本実施例によれば、抽出部12は、第1ブロックに内包される円を画素で表現する領域を第1領域とし、第2ブロックに内包される円を画素で表現する領域を第2領域とする。ブロックに包含される円形の領域により類似度を算出するので、ブロックの外部の画素値の影響を受けない類似度を得ることができる。
また、本実施例によれば、探索部11は、画像のフレーム上で第2ブロックを移動させながら、回転部15による回転処理後に算出部14で算出される第1領域と第2領域の類似度に基づいて、第1領域に最も類似する第2領域に対応する第2ブロックを探索する。これにより、少ない計算量で領域間の相対角度を算出することが可能な回転処理を用いることにより、少ない計算量でブロックマッチングを行うことができる。
(変形例1)
なお、本実施例では、近似用関数の例として、式(1)のような2変数二次関数を用いたが、実施形態がこれに限定されることはない。変形例として2変数一次関数を用いることも可能である。
式(5)は、近似用関数の他の例である2変数一次関数を示している。式(5)の2変数一次関数には、a、bという変更可能な係数が含まれている。式(5)の2変数一次関数は、座標変換により、回転角を含まない式(6)に示すような標準形の2変数一次関数に変換することができる。対象領域103および参照領域203は回転部15による回転処理を行っても、回転角φを含まない式(6)の係数γが変化しない。
Figure 2019070974
仮に、閉円盤D上の2つの画像曲面が合同であり、ある相対角度Δφをもっている場合、各々の画像曲面を式(5)で最小二乗近似し、式(6)の標準形に変換すると、各々の画像曲面についての回転角を求めることができる。それらの回転角をφ、φ´とすると、回転角φ、φ´は各画像曲面の方向を示す特徴量といえる。そして、2つの画像曲面の相対角度Δφは式(7)により表すことができる。
Figure 2019070974
算出部14は、これを利用することにより、対象領域103と参照領域203のそれぞれの方向を示す回転角φ、φ´を算出し、さらに相対角度Δφを算出することができる。
(変形例2)
また、本実施例では、矩形の対象ブロック101の重心を中心とし、対象ブロック101に内包される最大の円に相当する領域を対象領域103とし、対象ブロック101と同じサイズの矩形である参照ブロック201の重心を中心とし、参照ブロック201に内包される最大の円に相当する領域を参照領域203とする例を示した。しかしながら、本発明の実施形態がこれに限定されることはない。変形例として、対象ブロック101の全ての画素を含む領域を対象領域103とし、参照ブロック201の全ての画素を含む領域を参照領域203とすることも可能である。
図7は、実施例1の変形例2における対象領域の抽出処理について説明するための図である。図7の変形例では、対象ブロック101の全ての画素を含む画素で最小の円を表現する領域を対象領域103とし、参照ブロック201の全ての画素を含む画素で最小の円を表現する領域を参照領域203とする。
以上説明したように、本変形例によれば、抽出部12は、第1ブロックの全ての画素を含む円を画素で表現する領域を第1領域とし、第2ブロックの全ての画素を含む円を画素で表現する領域を第2領域とする。ブロックを包含する円形の領域により類似度を算出するので、ブロックの全画素を考慮した類似度を得ることができる。
(変形例3)
本実施例では、参照ブロック201をスライドさせながら、対象領域103と参照領域203の相対角度を算出して回転処理を行い、回転処理後の対象領域103と参照領域203の類似度を算出し、最も高い類似度が得られる参照ブロック201を見つけるという手順でブロックマッチングを行った。しかしながら、本発明の実施形態がこれに限定されることはない。他の例として、まず対象ブロックとのマッチング候補となる参照ブロックを絞り込み、絞り込まれた参照ブロックについて回転処理と回転処理後の類似度算出を行い、回転処理後の類似度に基づいて対象ブロックとマッチングする参照ブロックを見つけることにしてもよい。回転処理の実行回数を削減し、計算量を低減することができる。
図8は、実施例1の変形例3によるブロックマッチング処理を示すフローチャートである。図8を参照すると、ステップS101は図6に示した実施例1の処理と同じである。
ステップS101の後、ステップS301では、算出部14が、対象ブロック101と探索領域202上の全ての参照ブロック201との類似度を算出し、探索部11が、算出された類似度に基づいてマッチング候補となる1つ以上の参照ブロック201を選択する。マッチング候補は、対象ブロック101との回転処理を伴うブロックマッチング処理の対象となる参照ブロック201である。例えば、対象ブロック101との類似度が所定値以上の参照ブロック201をマッチング候補としてもよい。あるいは、対象ブロック101との類似度が上位所定個の参照ブロック201をマッチング候補としてもよい。なお、探索部11は、算出部14が、対象ブロック101と探索領域202上の一部、または全ての参照ブロック201との類似度を算出し、類似度が所定値以上である所定数の参照ブロック201が見つかったとき、所定数の参照ブロック201をマッチング候補としてもよい。
探索部11は、マッチング候補の中から1つの参照ブロック201を決定する(ステップS302)。更に図6に示したステップS103〜ステップS107を行った後、探索部11は、マッチング候補の全ての参照ブロック201の探索を行ったか否かを判定する(ステップS303)。全てのマッチング候補の探索を終えていないとき(ステップS303にてNo)、探索部11は、ステップS302に戻る。一方、全てのマッチング候補を探索し終えたときには(ステップS303にてYes)、探索部11は、類似度情報22を参照して、最も類似度の高い参照ブロック201を、対象ブロック101にマッチした参照ブロック201とする(ステップS109)。これで画像処理装置1はブロックマッチング処理を終了する。
以上説明したように、本変形例によれば、予め、算出部14が第1ブロックとフレーム全体にわたる第2ブロックのそれぞれとの類似度を算出し、探索部11が、第1ブロックとの類似度に基づいて、フレーム全体にわたる第2ブロックの中からマッチング候補を選択しておく。そして、探索部11は、マッチング候補の第2ブロックを順次選択しながら、第1領域に最も類似する第2領域に対応する第2ブロックを探索する。回転処理をせずに予めマッチング候補の第2ブロックを絞り込み、そのマッチング候補について回転処理を行うので、回転処理の実行回数を削減し、ブロックマッチングの処理量を低減することができる。
実施例1では、1つの近似用関数による近似曲面を用いて対象領域103と参照領域203の相対角度を算出する例を示した。しかしながら、本発明の実施形態がこれに限定されることはない。実施例2では、複数の近似用関数による近似曲面を用いて対象領域103と参照領域203の相対角度を算出する例について説明する。
実施例2では、実施例1と同様のブロックマッチングを行う画像処理装置を例示する。
図9は、実施例2による画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。実施例2による画像処理装置1のハードウェア構成も図2に示した実施例1のものと同様である。
図9を参照すると、実施例2による画像処理装置1は基本的な構成として選択部16を更に有する点で図1に示した実施例1のものと異なる。また、実施例2の画像処理装置1は実行するブロックマッチング処理が実施例1のものとは異なる。実施例2のブロックマッチング処理は、2つの近似用関数を用いる点で実施例1のものと異なる。画像処理装置1は、2つの近似用関数を用いてそれぞれ回転処理を行い、それぞれについて類似度を算出した後、より高い類似度が得られた方の相対角度を選択する。
以下、実施例2の各部の動作および処理フローについて実施例1との差異を中心に説明する。
実施例2の決定部13は、2つの近似用関数の情報を予め保持している。ここでは、2つの近似用関数はいずれも2つの変数を有する関数である。また2つの近似用関数は互いに次数の異なる関数である。具体的には、一方が二次関数であり、他方が一次関数である。以下、2つの近似用関数をそれぞれ第1の近似用関数と第2の近似用関数と称することにする。第1の近似用関数として、実施例1で用いた2変数二次関数(式(1))を用い、第2の近似用関数として、実施例1の変形例で用いた2変数一次関数(式(5))を用いるものとする。
そして、決定部13は、対象領域103に含まれる複数の画素の輝度値を第1の近似用関数によって近似するように、第1の近似用関数の第1係数を決定する。第1係数が設定された第1の近似用関数は、円形の閉平面上の対象領域103の各画素の輝度値を近似する近似曲面を示す。また、決定部13は、参照領域203に含まれる複数の画素の輝度値を第1の近似用関数によって近似するように、第1の近似用関数の第2係数を決定する。第2係数が設定された第2の近似用関数も、円形の閉平面上の参照領域203の各画素の輝度値を近似する近似曲面を示す。
また、決定部13は、第2の近似用関数を用いて上記と同様の処理を行う。すなわち、決定部13は、対象領域103に含まれる複数の画素の輝度値を第2の近似用関数によって近似するように、第2の近似用関数の第1係数を決定する。第1係数が設定された第2の近似用関数は、円形の閉平面上の対象領域103の各画素の輝度値を近似する近似曲面を示す。また、決定部13は、参照領域203に含まれる複数の画素の輝度値を第2の近似用関数によって近似するように、第2の近似用関数の第2係数を決定する。第2係数が設定された第2の近似用関数も、円形の閉平面上の参照領域203の各画素の輝度値を近似する近似曲面を示す。
実施例2の算出部14は、第1の近似用関数を用いた場合と第2の近似用関数を用いた場合のそれぞれについて、第1係数を用いて近似用関数の方向(第1回転角度)を求め、第2係数を用いて近似用関数の方向(第2回転角度)を求め、第1回転角度と第2回転角度との相対角度を算出する。その結果、対象領域103と参照領域203について2つの相対角度が算出される。
第1の近似用関数を用いた場合には、上述したように、式(1)に示した第1の近似用関数(二次関数)には、a、b、cという変更可能な係数が含まれている。式(1)の第1の近似用関数は、式(2)に示す座標変換により、回転角θを含まない式(3)に示すような標準形の2変数二次関数に変換することができる。対象領域103の画像を近似した近似曲面の回転角をθとし、参照領域203の画像を近似した近似曲面の回転角をθ´とすることができる。対象領域103の近似曲面と参照領域203の近似曲面の相対角度Δθは式(4)により表すことができる。
第2の近似用関数を用いた場合には、上述したように、式(5)に示した第2の近似用関数(一次関数)には、a、bという変更可能な係数が含まれている。式(5)の第2の近似用関数は、式(2)に示す座標変換により、回転角φを含まない式(6)に示すような標準形の2変数一次関数に変換することができる。対象領域103の画像を近似した近似曲面の回転角をφとし、参照領域203の画像を近似した近似曲面の回転角をφ´とすることができる。対象領域103の近似曲面と参照領域203の近似曲面の相対角度Δφは式(7)により表すことができる。
図4に示したように、対象領域103に相当する円Dの中心を原点とする直交座標系を設定し、中心が円の内部にある画素は対象領域103に含むものとする。式(1)および式(5)に定数項dを加えた多項式(式(8)に示す)を目的関数とし、その最小二乗解(式(9)に示す)を求めることで、第1の近似用関数および第2の近似用関数の係数を算出することができる。
Figure 2019070974
式(3)の係数α、βは、算出された係数a、b、cから、式(10)を用いて算出される。式(6)の係数γは、算出された係数a、bにより、式(11)で算出される。更に、回転角θは式(12)で算出され、回転角φは式(13)で算出される。なお、θおよびφはx軸を基準に反時計回りの角度とする。
Figure 2019070974
算出部14は、参照領域203についても、上記対象領域103と同様に計算することで、回転角θ´、φ´を算出する。更に、算出部14は、式(4)により相対角度Δθを算出し、式(7)により相対角度Δφを算出する。
更に、算出部14は、第1の近似用関数および第2の近似用関数について回転部15による回転処理後の対象領域103と参照領域203の類似度(第1類似度および第2類似度)を算出し、第1類似度および第2類似度のうち、より高い値を示した方(より類似している方)の類似度を類似度情報22に記録する。
回転部15は、相対角度Δθが小さくなるように、好ましくは相対角度Δθがゼロとなるように、参照領域203を回転させる。また、回転部15は、相対角度Δφが小さくなるように、好ましくは相対角度Δφがゼロとなるように、参照領域203を回転させる。ここでは、回転処理において、参照領域のみを回転するものとして説明するが、対象領域を回転してもよいし、対象領域および参照領域を回転してもよい。
選択部16は、相対角度Δθと相対角度Δφのいずれを用いた方が回転処理後の類似度が高いかを判定し、類似度が高い方を対象領域103と参照領域203の相対角度と決定し、類似度情報22に記録する。
図10、図11は、実施例2によるブロックマッチング処理を示すフローチャートである。
図10を参照すると、ステップS101〜ステップS103は図6に示した実施例1の処理と同じである。ステップS103の後、決定部13は、第1の近似用関数および第2の近似用関数のそれぞれについて、当該近似用関数で表される曲面および平面により対象領域103の輝度値を近似するように近似用関数の係数を決定し、その係数を第1係数とする。さらに、決定部13は、第1の近似用関数および第2の近似用関数のそれぞれについて、当該近似用関数で表される曲面および平面により参照領域203の輝度値を近似するように近似用関数の係数を決定し、その係数を第2係数とする(ステップS201)。
算出部14は、第1の近似用関数および第2の近似用関数のそれぞれについて、それぞれの第1係数および第2係数を用い、対象領域103を近似する曲面と、参照領域203を近似する曲面との相対角度Δθおよび相対角度Δφを算出する(ステップS202)。第1の近似用関数は二次関数であるので、第1の近似用関数を用いた場合、対象領域103および参照領域203の各画像曲面は二次曲面で近似される。第2の近似用関数は一次関数であるので、第2の近似用関数を用いた場合、対象領域103および参照領域203の各画像曲面は一次平面で近似される。第1の近似用関数を用いて算出される相対角度がΔθであり、第2の近似用関数を用いて算出される相対角度がΔφである。
ステップS106にて回転部15が、実施例1と同様に、相対角度Δθを用いて対象領域103を近似する二次曲面と参照領域203を近似する二次曲面との相対角度が小さくなるように参照領域203を回転すると、算出部14は、ステップS106の回転処理後の対象領域103と参照領域203との類似度を第1類似度として算出する(ステップS203)。ここで算出される第1類似度はまだ類似度情報22に記録されない点で実施例2のステップS203は実施例1のステップS107と異なる。
続いて、ステップS106〜S203にて相対角度Δθを用いて実行された処理と同様の処理が相対角度Δφを用いて実行される。
すなわち、ステップS204にて、回転部15が、相対角度Δφを用いて対象領域103を近似する一次平面と参照領域203を近似する一次平面との相対角度が小さくなるように参照領域203を回転する。ステップS205では、算出部14は、ステップS204の回転処理後の対象領域103と参照領域203との類似度を第2類似度として算出する(ステップS205)。ここで算出される第2類似度もまだ類似度情報22に記録されない。
図11を参照すると、選択部16は、第1類似度が第2類似度以上であるか否か判定する(ステップS206)。すなわち、選択部16は、対象領域103と参照領域203を相対的に回転させる回転処理の結果を用いて、対象領域103と参照領域203とがより類似する相対角度は、ΔθであるかΔφであるかを判定する。
第1類似度が第2類似度以上であれば、選択部16は、第1類似度を類似度情報22に記録する(ステップS207)。第1類似度が第2類似度以上でなければ、選択部16は、第2類似度を類似度情報22に記録する(ステップS208)。すなわち、選択部16は、類似度が高くなる方の相対角度で参照領域203を回転して求めた、対象領域103と参照領域203との類似度を類似度情報22に保存する。
ステップS108〜ステップS109は図6に示した実施例1の処理と同じである。これで画像処理装置1はブロックマッチング処理を終了する。
以上説明したように、本実施例によれば、決定部13は、次数の異なる複数の2変数関数を用いて、各2変数関数の第1係数および第2係数を決定する。算出部14は、2変数関数のそれぞれに対して第1係数および第2係数を用いて各相対角度を算出する。回転部15は、各相対角度のそれぞれに対して回転処理を行う。選択部16は、各相対角度のうち、回転処理後に第1領域と第2領域とがより類似する相対角度を選択する。次数の異なる複数の関数を用いた近似で求めた相対角度から、より類似する相対角度を選択するので、相対角度の精度を向上させることができる。
上述したように実施例1に例示した画像処理はフレーム間予測符号化による動画像圧縮に利用することができる。本実施例は映像をフレーム間予測符号化する符号化装置を例示する。以下、実施例3の符号化装置について、主に実施例1による画像処理装置1との差異について説明する。
図12は、実施例3による符号化装置の機能構成を示すブロック図である。
符号化装置2は、フレーム情報21に格納された動画をフレーム間予測符号化方式で符号化し、符号化後のフレームを符号化フレーム情報23に記録する。動画像は時系列のフレームで構成されている。フレーム間予測では、符号化の対象フレームの画像を、それと異なる時刻の符号化処理済の参照フレームを基に予測し、対象フレームの実際の画像と予測した画像の差分を符号化することにより動画像のデータを圧縮するものである。
符号化装置2は、フレームを複数に分割したブロック単位で処理する。ブロック単位の処理にて、符号化装置2は、対象フレーム内の対象ブロックに類似する参照ブロックを参照フレームから探し出し、探索された参照ブロックと対象ブロックとの差分画像を求める。符号化装置2は、さらに、対象ブロックと参照ブロックとの相対位置を示す動きベクトルを求める。そして、符号化装置2は、これら差分画像と動きベクトルとを符号化フレーム情報23に記録する。
図12に示すように、実施例3の符号化装置2は、符号化部17を更に有する点で、実施例1による画像処理装置1と異なる。
本符号化装置2における探索部11の処理について図3を参照して説明する。動画をフレーム間符号化するため、探索部11は、動画の符号化処理済の参照フレーム200上で、より具体的には探索領域202内で、参照ブロック201をスライドさせながら、回転部15による回転処理後に算出される対象領域103と参照領域203の類似度に基づいて、対象領域103に類似する参照領域203が抽出される参照ブロック201を探索する。
また、本符号化装置2における算出部14は、対象ブロック101と参照ブロック201の類似度とともに、その類似度を算出したときの対象領域103と参照領域203の相対角度Δθの情報も記憶部20に記録する。
符号化部17は、フレーム情報21の各フレームに対してフレーム間予測符号化処理を行い、各フレーム内のブロックに対して差分画像と動きベクトルを生成し、符号化フレーム情報23に記録する。生成される差分画像は、対象ブロック101と、対象領域103に類似する参照領域203に対応する参照ブロック201との差分画像である。生成される動きベクトルは、対象ブロック101と参照ブロック201の相対位置を示すベクトル情報である。対象ブロック101と参照ブロック201との相対位置には回転角度と平行移動量が含まれる。符号化部17は、算出部14により算出され、記憶部20に記録された相対角度Δθを、対象ブロック101と参照ブロック201の回転角度とする。
以上説明したように、本実施例によれば、探索部11は、動画の符号化処理済の参照フレーム上で第2ブロックを移動させながら、回転処理後に算出される第1領域と第2領域の類似度に基づいて、第1領域に類似する第2領域が抽出される第2ブロックを探索する。符号化部17は、第1ブロックと第1領域に類似する第2領域に対応する第2ブロックとの差分画像、および第1ブロックと第2ブロックの相対的な位置関係を示す相対位置情報(動きベクトル)を生成する。少ない計算量で領域間の相対角度を算出することが可能な回転処理を用いることにより、少ない計算量で動画像をフレーム間予測符号化方式で符号化することができる。
また、本実施例によれば、相対位置情報(動きベクトル)には第2ブロックと第1ブロックの相対角度が含まれ、符号化部17は、第1領域と第1領域に類似する第2領域との相対角度を、第1ブロックと第2ブロックの相対角度とする。フレーム間予測符号化において、ブロックマッチングにて少ない計算量で算出した相対角度を符号化結果に含まれるブロック間の相対角度として利用するので、少ない計算量でフレーム間符号化を行うことができる。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。上記各実施例の装置は、ソフトウェアプログラムをプロセッサで実行することにより実現されるものとして例示したが、これに限定されることはない。制御部10の一部または全部の機能をハードウェアで実現するものであってもよい。また、制御部10の一部または全部の機能を専用プロセッサで実現するものであってもよい。
1…画像処理装置、2…符号化装置、10…制御部、11…探索部、12…抽出部、13…決定部、14…算出部、15…回転部、16…選択部、17…符号化部、20…記憶部、21…フレーム情報、22…類似度情報、23…符号化フレーム情報、100…対象フレーム、101…対象ブロック、102…探索領域、103…対象領域、200…参照フレーム、201…参照ブロック、202…探索領域、203…参照領域、204…矢印、400…コンピュータ装置、401…制御回路、402…記憶装置、403…読書装置、404…記録媒体、405…通信インターフェイス、406…入出力インターフェイス、407…入力装置、408…表示装置、409…ネットワーク、410…バス

Claims (8)

  1. 第1領域に含まれる画素の輝度値を所定の近似用関数による曲面で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第1係数とし、第2領域に含まれる画素の輝度値を前記近似用関数で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第2係数とする決定部と、
    前記第1係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第1回転角度を求め、前記第2係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第2回転角度を求め、前記第1回転角度と前記第2回転角度との相対角度を算出する算出部と、
    を有する画像処理装置。
  2. 矩形の第1ブロックの少なくとも一部の画素を含む円形の前記第1領域と、矩形の第2ブロックの少なくとも一部の画素を含む円形の前記第2領域とを抽出する抽出部と、
    前記相対角度が小さくなるように、前記第1領域と前記第2領域の少なくとも一方を回転させる回転処理を実行する回転部と、を更に有し、
    前記算出部は、前記回転処理後の前記第1領域と前記第2領域の類似度を更に算出する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定部は、次数の異なる複数の2変数関数を用いて、前記各2変数関数の前記第1係数および前記第2係数を決定し、
    前記算出部は、前記2変数関数のそれぞれに対して前記第1係数および前記第2係数を用いて前記各相対角度を算出し、
    前記回転部は、前記各相対角度のそれぞれに対して前記回転処理を行い、
    前記画像処理装置は、前記各相対角度のうち、前記回転処理後に前記第1領域と前記第2領域とがより類似する相対角度を選択する選択部、を更に有する、
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 画像のフレーム上で前記第2ブロックを移動させながら、前記回転部による前記回転処理後に前記算出部で算出される前記第1領域と前記第2領域の類似度に基づいて、前記第1領域に最も類似する前記第2領域に対応する第2ブロックを探索する探索部、を更に有する、
    請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 予め、前記算出部が前記第1ブロックと、該第1ブロックの前記フレーム上の位置に基づいて定まる前記フレーム上の探索領域にわたる前記第2ブロックのそれぞれとの類似度を算出し、前記探索部が、前記第1ブロックとの類似度に基づいて、前記フレーム全体にわたる前記第2ブロックの中からマッチング候補を選択しておき、
    前記探索部は、前記マッチング候補の第2ブロックを順次選択しながら、前記第1領域に最も類似する前記第2領域に対応する第2ブロックを探索する、
    請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像処理装置は、フレーム間予測符号化で動画を符号化する符号化装置であり、
    前記探索部は、前記動画の符号化処理済の参照フレーム上で前記第2ブロックを移動させながら、前記回転処理後に算出される前記第1領域と前記第2領域の類似度に基づいて、前記第1領域に類似する前記第2領域が抽出される第2ブロックを探索し、
    前記画像処理装置は、
    前記第1ブロックと前記第1領域に類似する前記第2領域に対応する第2ブロックとの差分画像、および前記第1ブロックと前記第2ブロックの相対的な位置関係を示す相対位置情報を生成する符号化部、
    を更に有する、請求項4または5に記載の画像処理装置。
  7. 決定部が、第1領域に含まれる画素の輝度値を所定の近似用関数による曲面で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第1係数とし、第2領域に含まれる画素の輝度値を前記近似用関数で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第2係数とし、
    算出部が、前記第1係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第1回転角度を求め、前記第2係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第2回転角度を求め、前記第1回転角度と前記第2回転角度との相対角度を算出する、
    画像処理方法。
  8. コンピュータが備えるプロセッサに実行させるためのソフトウェアプログラムであって、
    前記プロセッサが実行することにより、前記コンピュータを、
    第1領域に含まれる画素の輝度値を所定の近似用関数による曲面で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第1係数とし、第2領域に含まれる画素の輝度値を前記近似用関数で近似するように前記近似用関数の係数を算出して該係数を第2係数とする決定部と、
    前記第1係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第1回転角度を求め、前記第2係数を用いて前記近似用関数の方向を示す第2回転角度を求め、前記第1回転角度と前記第2回転角度との相対角度を算出する算出部と、
    として動作させるための画像処理プログラム。
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