JP3576987B2 - 画像のテンプレートマッチング方法及び画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動画像中の物体を追跡したり、複数の画像から物体の形状を再現する両眼立体視を行う場合に用いられる画像のテンプレートマッチング方法及び画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テンプレートマッチングは、ある画像を他の画像中に設定されたテンプレートと比較してマッチングをとる技術であり、複数の画像間で互いに対応する点や領域を見つけ出す基本的な手法として頻繁に利用されている。例えば、動画像中の物体を追跡するために、動画像の初期のフレーム画像における物体の領域をテンプレートとして、後続する他のフレーム画像中からテンプレートに最も近い、つまりテンプレートと最も相関の高い領域(マッチング領域)を探索し、このマッチング領域に物体が移動したと判断する方法が用いられている。
【0003】
一方、両眼立体視では、2つもしくはそれ以上の異なる位置から撮影された複数の静止画像間の互いに対応する特徴点を一方の画像をテンプレートとして用いてテンプレートマッチングにより求め、カメラの位置情報と各静止画像上の対応する特徴点の位置ずれの情報とから、撮影された物体の3次元形状を復元する方法が用いられる。
【0004】
動画像中の物体追跡では、物体全体を一つのテンプレートとして用いると、物体の変形の影響によりテンプレートマッチングの精度が低下してしまう。このため、物体領域内に適当な数の追跡点を設定し、追跡点を含む適当なサイズのテンプレートを用いてテンプレートマッチングを行い、これらテンプレートのマッチングした位置から総合的に物体の移動先を判断した方が良い。この場合、計算時間を短くするために、追跡点の数(テンプレートの数)をなるべく少なくすることが望ましい。
【0005】
短い計算時間で精度の高い物体追跡を行うためには、テンプレートマッチングを精度よく実行できる追跡点を選択しなければならない。両眼立体視においても同様に、テンプレートマッチングを精度よく実行できる特徴点を選んでおかなければ、精度の良い3次元形状復元を行うことはできない。このように追跡点や特徴点をいかに選択するかは、性能を左右する重要な問題である。以下では、動画像中の物体追跡に用いる追跡点と、両眼立体視に用いる特徴点を同義に扱い、両者を総称して参照点と呼ぶことにする。
【0006】
従来、このような参照点、すなわち物体追跡の追跡点や両眼立体視の特徴点としては、周囲の画素値の分散が大きい点、コーナー点、局所的な曲率が大きい点(文献1:金子敏充, 堀修,“ロバスト統計による変形推定を用いた高速な物体追跡手法”,第5回画像センシングシンポジウム, C−18, pp.129−134, June, 1999参照)などが用いられている。また、文献2:C.Tomasi and T.Kanade, “Shape and motion from image streams: a factorization method − part 3 detection and tracking of point features,” CMU−CS−91−132, Carnegie Mellon University, 1991で提案された、オプティカルフローを求める勾配法に適した特徴点も利用されてきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
周囲の画素値の分散が大きい点、コーナー点あるいは局所的な曲率が大きい点などをテンプレートマッチングにおける参照点として選ぶ方法は、人間の直感を元にして考えられた基準に基づいているため、適切な参照点が選ばれる保証はない。特に、局所的な曲率が大きい点を参照点とする方法は、参照点に近い部分の動画像しか考慮されていないため、少し離れたところに似ているパターンがあるような場合には参照点として不適切との判断ができない。さらに、文献2の方法は勾配法に特化した特徴点の選択方法であるため、テンプレートマッチングで用いる参照点として適切な特徴点が選択できているとは限らない。
【0008】
一方、テンプレートマッチングで用いるテンプレートのサイズや、テンプレートマッチングを行う際の画像の解像度といった、参照点以外の他のパラメータについても、従来では人間の経験や直感に頼って決められているため、適切な値が選択されているかどうかわからないという問題がある。
【0009】
本発明は上記問題点を解決すべくなされたもので、テンプレートマッチング時に用いる参照点、テンプレートサイズ及び画像の解像度などのパラメータを適切に決定して高精度のテンプレートマッチングを可能としたテンプレートマッチング方法及び画像処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明は第1の画像中の参照点を含む参照領域をテンプレートとし、第2の画像中の探索範囲から前記テンプレートと最も相関の高いマッチング領域を探索するテンプレートマッチング方法において、前記第2の画像中における前記参照点に対応する真の第1対応点からテンプレートマッチングにより求められる前記参照点に対応する第2対応点までの誤差ベクトルを前記探索範囲内で複数の第2の画像について求め、これらの全ての誤差ベクトルの大きさとそれぞれの確率との積を加算することにより得られる、前記第1対応点と第2対応点との間の平均距離の上界を評価値として算出し、算出された前記評価値を用いて(a)前記第1の画像中の前記参照点、(b)前記テンプレートのサイズ、及び(c)前記第1及び第2の画像の解像度、のうちの少なくとも一つのパラメータを決定することを特徴とする。
【0011】
参照点の決定は、例えば参照点となり得る複数の参照点候補についてそれぞれ算出される評価値のうち最小の評価値を与える参照点候補を参照点として決定することによって行われる。
【0012】
テンプレートのサイズの決定は、例えばテンプレートとなる参照領域のサイズを段階的に大きくしたときにそれぞれ算出される評価値を所定のしきい値と比較し、このしきい値より小さい評価値を与える参照領域のサイズをテンプレートのサイズとして決定することによって行われる。
【0013】
解像度の決定は、第1及び第2の画像の解像度を段階的に高くしたときにそれぞれ算出される評価値を所定のしきい値と比較し、このしきい値より小さい評価値を与える第1及び第2の画像の解像度を決定することによって行われる。
【0014】
評価値の算出は、第2の画像の対応点を含む第1の領域と該第1の領域を第2の画像内の所定の探索範囲内で平行移動させた第2の領域との非類似度または類似度を算出し、探索範囲内の複数の異なる第2の領域に対してそれぞれ算出された複数の非類似度または類似度を用いることによって行われる。
【0015】
また、本発明によると前記第2の画像中における前記参照点に対応する真の第1対応点からテンプレートマッチングにより求められる前記参照点に対応する第2対応点までの誤差ベクトルを前記探索範囲内で複数の第2の画像について求め、これらの全ての誤差ベクトルの大きさとそれぞれの確率との積を加算することにより得られる、前記第1対応点と第2対応点との間の平均距離の上界を評価値として算出する評価値算出部と、算出された評価値を用いて(a)第1の画像中の参照点、(b)テンプレートのサイズ、及び(c)第1及び第2の画像の解像度、のうちの少なくとも一つのパラメータを決定するパラメータ決定部とを具備する画像処理装置が提供される。
【0016】
さらに、本発明によると第1の画像中の参照点を含む参照領域をテンプレートとし、第2の画像中の探索範囲から前記テンプレートと最も相関の高いマッチング領域を探索するテンプレートマッチング処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記第2の画像中における前記参照点に対応する真の第1対応点からテンプレートマッチングにより求められる前記参照点に対応する第2対応点までの誤差ベクトルを前記探索範囲内で複数の第2の画像について求め、これらの全ての誤差ベクトルの大きさとそれぞれの確率との積を加算することにより得られる、前記第1対応点と第2対応点との間の平均距離の上界を評価値として算出する処理と、算出された評価値を用いて(a)第1の画像中の参照点、(b)テンプレートのサイズ、及び(c)第1及び第2の画像の解像度、のうちの少なくとも一つのパラメータを決定する処理とを含むテンプレートマッチング処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図であり、物体追跡処理を行う場合の例について示している。
【0018】
図1において、コンピュータシステム10は本実施形態に基づく物体追跡処理を含む画像処理を行うパーソナルコンピュータやEWS等であり、この例ではプログラムやデータを蓄積する主記憶装置11と、計算及び制御を行う中央処理装置(CPU)12と、動画像再生装置13から構成される。動画像再生装置13は、例えば圧縮動画像データの伸張のような動画像に特有の画像再生処理を高速に行う装置である。コンピュータシステム10に非圧縮の動画像データを取り込む場合は、動画像再生装置13は必ずしも必要ではない。コンピュータシステム10は、主記憶装置11と中央処理装置12からなる汎用のコンピュータでもよく、処理対象である画像データの取り込み機能が備えられていればよい。
【0019】
表示装置14は例えばCRTモニタや液晶モニタなどであり、コンピュータシステム10に接続され、各種の入力画面や画像の表示を行う。指示入力装置15は例えばキーボードやマウス、タッチパネルなどであり、ユーザは指示入力装置15を使って物体追跡を行う旨の指示や、後述する追跡領域の指定等を行うことができる。
【0020】
動画像データ用記録媒体16には、物体追跡処理対象の動画像データが記録されている。この記録媒体16としては、例えば光ディスクやハードディスクなどの大容量記録媒体が用いられる。追跡結果用記録媒体17には、物体追跡結果のデータ、具体的には物体追跡処理を行った結果として得られた物体の領域情報及びこれに対応する時刻またはフレーム番号の情報が対応付けられて記録される。
【0021】
なお、動画像データ用記録媒体16と追跡結果用記録媒体17は図1では別々の記録媒体となっているが、共通の媒体であってもよい。また、図1では記録媒体16,17はコンピュータシステム10の外部にあるが、コンピュータシステム10の内部にあってもよい。
【0022】
(テンプレートマッチング装置)
図2は、図1の中央処理装置12の処理によって実現されるテンプレートマッチング装置の構成を機能的に示すブロック図である。このテンプレートマッチング装置は、大きく分けてマッチング処理部20と評価値算出部21及びパラメータ決定部22から構成される。
【0023】
マッチング処理部20では、第1の画像I1中の参照点(物体追跡の場合は追跡点)を含む参照領域をテンプレートとして、第2の画像I2中からテンプレートと最も相関の高い領域(マッチング領域)が探索される。
【0024】
評価値算出部21では、後に詳しく説明するように第1の画像I1中の参照点に対応する第2の画像I2中における真の対応点とテンプレートマッチングにより求められる対応点との平均距離の上界が評価値として算出される。これらの評価値はパラメータ決定部22に与えられる。
【0025】
パラメータ決定部22は、本実施形態ではテンプレートマッチングに供される参照点を決定する参照点決定部23、テンプレートマッチング時のテンプレートサイズを決定するサイズ決定部24、及びテンプレートマッチング時の第1及び第2の画像I1,I2の解像度を決定する解像度決定部25から構成される。これらのパラメータ、すなわち参照点とテンプレートサイズ及び解像度の決定は、評価値算出部21で算出された評価値に基づいて行われる。
【0026】
マッチング処理部20では、パラメータ決定部22によって決定された参照点とテンプレートサイズ及び解像度を用いてマッチング処理が行われる。また、パラメータ決定部22では、評価値に基づいて参照点とテンプレートサイズ及び解像度を決定する処理を行う際に、マッチング処理部20が利用される。
【0027】
(物体追跡処理)
次に、図3に示すフローチャートを用いて本実施形態における動画像中の動物体を追跡する物体追跡処理について説明する。この物体追跡処理は、図1のコンピュータシステム10の特に中央処理装置12においてソフトウェア処理により行われる。
物体追跡処理に際しては、まず動画像データ用記録媒体16に記録されている動画像データがコンピュータシステム10に読み込まれ、動画像再生装置13によって再生される。記録媒体16に記録されている動画像データがMPEG方式等により圧縮されたデータである場合は、動画像再生装置13において伸張処理が行われ、元の動画像データが復元される。復元された動画像データは表示装置14に送られ、動画像が表示される。
【0028】
こうして表示される動画像中の動物体を追跡するために、まずステップS1において、図2のマッチング処理部20により動画像の初期フレーム画像(第1の画像I1)上で追跡したい動物体が存在する追跡領域(参照領域)の指定処理を行う。この処理は、ユーザが表示装置14上の動画像の表示を見ながら、マウスやタッチパネルなどの指示入力装置15を用いて動画像上の所望の動物体の領域を追跡領域として指定することによって行われる。
【0029】
次のステップS2では、図2の参照点決定部23において初期フレーム画像中で、参照点である追跡点の決定処理を行う。この処理では、ステップS1で指定された追跡領域中の動画像の画素を追跡点候補として、ユーザが予め決めておいた数の追跡点を選択して決定する。ここで、追跡点とは追跡領域の代表点、言い換えればテンプレートマッチング時に用いるテンプレートに含まれる基準となる参照点であり、例えばテンプレートが矩形ブロックの場合はテンプレートの中心点が用いられる。
【0030】
次のステップS3では、ステップS2で決定された追跡点の追跡処理を行う。この処理では、図2のマッチング処理部20において、既に追跡点の位置がわかっているフレーム画像(第1の画像I1)と追跡点の移動先を求めたいフレーム画像(第2の画像I2)との間でテンプレートマッチングを行うことにより、追跡点を追跡する。この追跡処理を簡単にするためには、テンプレートとして追跡点を中心とする矩形ブロックを用いることが有利であるが、矩形以外の任意の形状の領域をテンプレートとして用いても追跡処理が可能である。
【0031】
次のステップS4では、ステップS3で得られた追跡結果の修正処理を行う。すなわち、ステップS3の追跡処理(テンプレートマッチング)では、追跡点の移動先が必ずしも正しく求まめられているとは限らないため、ステップS4ではフレーム全体の追跡結果を見ながら、誤っていると思われる追跡結果を修正する処理を行う。この修正処理には様々な手法が適用できるが、例えば物体の変形モデルを用意しておき、ロバスト推定を用いて各追跡点の移動先を決定する手法(特開2000−132691)を用いることができる。
【0032】
次のステップS5では、追跡処理を継続するかを判定し、追跡対象となっているフレームの処理が終了した場合や、追跡結果の信頼性が低い場合に追跡を終了する。
【0033】
ステップS5で追跡処理を継続する場合には、次のステップS6で画像及び追跡点の更新処理を行う。この処理では、追跡点の位置を新たに求められた追跡点の移動先へと更新し、移動先となっていたフレーム画像(第2の画像I2)を移動元のフレーム画像(第1の画像I1)へと更新する。さらに、新たに移動先を求めるべきフレーム画像(第2の画像I2)の画像データを読み込み、以後ステップS3〜S6の処理を追跡処理が終了するまで繰り返す。
【0034】
上述した一連の物体追跡処理により、追跡領域の代表として選ばれた追跡点の各フレーム画像における移動先が決定される。追跡領域の移動先は、追跡点の移動に合わせて初期の追跡領域を変形することにより得られる。
【0035】
(追跡点決定処理)
次に、図4に示すフローチャートを用いて図2の参照点決定部23で行われる図3におけるステップS2の追跡点決定処理について詳しく説明する。ただし、説明を簡単にするため、以下ではテンプレートの形状は追跡点を中心とする矩形ブロックであるとして説明するが、テンプレートは追跡点を含む任意の形状で構わない。
【0036】
まず、複数の追跡点候補(参照点候補)を定めておき、ステップS101においてこれらの追跡点候補(参照点候補)の集合の中からまだ評価が行われていない追跡点候補を一つ選択する。追跡点候補の集合は、動画像中の追跡したい物体の領域全体、もしくは、動画像中の追跡したい物体の領域を間引いた点の集合とするのが通常である。ステップS101の処理を初めて実行する際には、全ての追跡点候補が未評価であるため、任意の追跡点候補を選択してよい。
【0037】
次のステップS102では、まずステップS101で選択された各追跡点候補毎に評価値を算出する。この評価値は、各追跡点候補を中心とするブロックをテンプレートとして図2のマッチング処理部20においてテンプレートマッチング処理を行った際に生じる誤りの大きさ(マッチング誤差)を評価した値であり、図2の評価値算出部21で算出される。この評価値の算出方法については、後に詳しく説明する。算出された評価値は、追跡点候補の位置を特定する情報と共に、図1の主記憶装置11に作成された評価値リストに登録される。
【0038】
次のステップS103では分岐処理を行い、追跡点候補の集合のうち未評価つまりステップS102で評価値が算出されていない追跡点候補が残っていればステップS101に戻り、全ての追跡点候補について評価値が求められたならばステップS104へ進む。ステップS104では、完成した評価値リストを評価値の昇順にソートする。
【0039】
次のステップS105では、ステップS104でソートされた評価値リストの先頭、すなわちリストに登録されている追跡点候補のうちで最も評価値の小さな追跡点候補を選択する。
【0040】
次のステップS106では、ステップS105において選択された追跡点候補が所定の追跡点条件を満たすかどうかをチェックする。追跡点条件とは、追跡点候補が追跡点として適当かどうかの判定条件であり、例えば既に決定された追跡点からの距離が十分離れていること、などである。
【0041】
ステップS106において、ステップS105で選択された追跡点候補が追跡点条件を満たせばステップS107へ進んで、追跡条件を満たした追跡点候補を追跡点として採用し、それを例えば主記憶装置11に登録する。
【0042】
次のステップS108では、ステップS107で登録された追跡点の数が十分かどうか、例えば追跡点の数が予め決められた数に達したかどうかを判定する。追跡点数が十分であれば、追跡点の決定処理が成功したとして処理を終了する。追跡点数が十分でなければ、ステップS109へ処理を進め、ステップS105で選択された追跡点候補を評価値リストから削除する。
【0043】
ステップS106において、ステップS105で選択された追跡点候補が追跡点条件を満たさなければステップS110に進み、評価値リストに追跡点候補が残っているかどうかを判定する。もし評価値リストに追跡点候補が残っていなければ、決定された追跡点数が不足したまま処理を終了する。評価値リストに追跡点候補の残りがあるならば、ステップS111へと処理を進める。
【0044】
ステップS111では、ステップS109と同様に、ステップS105で選択された追跡点候補を評価値リストから削除する処理を行う。
【0045】
以上の追跡点決定処理により決定された追跡点は、誤りの小さいテンプレートマッチングを行うことができることが保証された点であるため、これらの追跡点を中心とする矩形ブロックをテンプレートに使用することにより、精度の高いテンプレートマッチングを行うことができる。
【0046】
一方、複数の画像間で特徴点の対応点を求める際にテンプレートマッチングを用いる両眼立体視においては、例えば左右に配置したカメラによって得られた左右の静止画像を第1及び第2の画像I1,I2としてそれぞれ入力し、これら左右の静止画像間の互いに対応する特徴点を参照点として、一方の画像中の特徴点を含む参照領域をテンプレートに用いてテンプレートマッチングを行う。
【0047】
このような両眼立体視を行う場合においても、上述した追跡点決定処理と同様の手順で、追跡点に代えて画像の特徴点を参照点として決定することにより、テンプレートマッチングの精度が向上するので、形状再現を高精度で行うことが可能となる。
【0048】
(テンプレートサイズの決定処理)
次に、図5に示すフローチャートを用いて、図2のマッチング処理部20においてテンプレートマッチングを行う時に用いるテンプレートサイズを図2のテンプレートサイズ決定部24において決定する方法を説明する。ここでも、テンプレートは参照点(追跡点)を中心とする矩形ブロックであるとして説明するが、テンプレートは追跡点を含む任意の形状であって構わない。ここでは、追跡点は図3で説明した手順によって既に決定されており、追跡点を中心とするブロックの大きさだけをテンプレートサイズとして決定するものとして説明する。
【0049】
まず、ステップS201において、テンプレートとするブロックのサイズを設定可能な範囲の最小サイズに設定する。
【0050】
次のステップS202では、ステップS201で設定された最小サイズ、あるいは後述するように設定されたブロックサイズにおける評価値を図2の評価値算出部21によって算出する。この評価値は、追跡点候補を中心とするブロックをテンプレートとしてテンプレートマッチングを行った際に生じる誤りの大きさを評価した値であり、図4のステップS102で求められた評価値と同じである。
【0051】
次のステップS203では、ステップS202で算出された評価値が予め定められた所定のしきい値よりも小さいかどうかを判定する。評価値がしきい値より小さければステップS206へ、そうでなければステップS204へそれぞれ進む。ここで用いるしきい値は、例えば許容可能なテンプレートマッチングの誤りとして設定される。
【0052】
次のステップS204では、現在設定されているブロックサイズと設定可能な最大のブロックサイズとの比較を行う。最大ブロックサイズより現在設定されているブロックサイズの方が小さければ、ステップS205へ処理を進め、そうでなければ、ブロックサイズが選択できなかったとして処理を終了する。
【0053】
ステップS205では、設定されているブロックサイズを1段階大きなサイズに変更する。この変更は例えば、ブロックサイズを縦横とも所定の固定画素分だけ大きくしたり、1割増加などのように決めておいた割合だけ大きくしたりすることにより行われる。
【0054】
ステップS206では、ステップS203で評価値がしきい値よりも小さいと判定されたときのブロックサイズをテンプレートサイズとして決定し、処理を終了する。
【0055】
以上の処理により決定されたブロックサイズ(テンプレートサイズ)で与えられた追跡点を中心とする矩形ブロックを構成すれば、このブロックは誤りの小さいテンプレートマッチングを行うことができることが保証されているため、精度の高いテンプレートマッチングを行うことが可能となる。
【0056】
また、複数の画像間で特徴点の対応点を求める際にテンプレートマッチングを用いる両眼立体視においては、与えられた特徴点に対して以上の処理により選択されたブロックサイズをテンプレートサイズとして採用することにより、テンプレートマッチングの精度が向上し、形状再現を高精度で行うことが可能となる。
【0057】
ブロックサイズが選択できずに処理を終了した場合には、設定可能なブロックサイズではテンプレートマッチングにより生じる誤りが十分小さいことが保証されない。それでも、与えられた追跡点を用いてテンプレートマッチングを行う必要がある場合には、あらかじめ決められたサイズのブロックを割り当てればよい。例えば、設定可能なブロックサイズのうち最大のサイズを割り当て、テンプレートマッチングを行う。
【0058】
(テンプレートマッチング時の解像度決定処理)
次に、図6に示すフローチャートを用いて、図2のマッチング処理部20においてテンプレートマッチングを行う時の第1及び第2の画像I1,I2の解像度を図2の解像度決定部25において決定する方法を説明する。ここでも、テンプレートは参照点(追跡点)を中心とする矩形ブロックであるとして説明するが、テンプレートは追跡点を含む任意の形状であって構わない。また、追跡点は図3で説明した手順によって既に決定されており、テンプレートマッチング時の画像解像度だけを決定するものとして説明する。
【0059】
まず、ステップS301において、最小の解像度(最も粗い解像度)に第1及び第2の画像I1,I2の解像度を設定する。
【0060】
次のステップS302では、現在設定されている解像度の下での評価値を算出する。この評価値は、設定された解像度の第1及び第2の画像I1,I2に対して追跡点候補を中心とするブロックをテンプレートとしてテンプレートマッチングを行った際に生じる誤りの大きさを評価した値であり、基本的に図4のステップS102や図5ステップS202で求められた評価値と同じである。
【0061】
次のステップS303では、ステップS302で算出された評価値のスケールを修正する処理を行う。すなわち、ステップS302で算出された評価値は画像中の距離をピクセル単位で測ったものであるため、解像度が異なる画像間の評価値は比較できない。この問題を避けるため、ステップS303では最大の解像度(最も密の解像度)におけるスケールに評価値を変換する処理を行う。この変換処理は、最大の解像度に対する現在の解像度の比の逆数を評価値に乗じることにより行う。例えば、現在の解像度が最大の解像度の1/4である場合、評価値を4倍する。
【0062】
次のステップS304では、ステップS303でスケールが修正された後の評価値と、予め決められている所定のしきい値との比較を行う。しきい値より評価値の方が小さければステップS305に進む。ここで用いるしきい値は、例えば最大解像度の画像における許容可能なテンプレートマッチングの誤りとして設定される。
【0063】
ステップS305では、現在設定されている解像度と最大解像度との比較を行う。最大解像度より設定された解像度の方が小さければステップS306に進んで、設定された解像度を現在の設定よりも1段階高く(密に)設定し、そうでなければ解像度の決定ができなかったとして処理を終了する。
【0064】
ステップS304においてしきい値より評価値の方が小さくなければステップS307に進む。このステップS307では、ステップS304においてしきい値よりも小さいと判定された評価値を与える解像度をテンプレートマッチングを行う際の解像度として決定し、解像度の決定が成功したとして処理を終了する。
【0065】
以上の処理により決定された解像度を持つ第1及び第2の画像I1,I2に対して、与えられた追跡点を中心とする矩形ブロックを構成すれば、このブロックは誤りの小さいテンプレートマッチングを行うことができることが保証されているため、精度の高いテンプレートマッチングを行うことができる。
【0066】
また、複数の画像間で特徴点の対応点を求める際にテンプレートマッチングを用いる両眼立体視においては、与えられた特徴点に対して以上の処理により決定された解像度を第1及び第2の画像I1,I2に対して適用することにより、テンプレートマッチングの精度が向上するため、形状再現を高精度で行うことが可能となる。
【0067】
(追跡点候補の評価値算出処理)
次に、図2の評価値算出部21の処理、すなわち図4のステップS102、図5のステップS202、及び図6のステップS302において行われる評価値算出処理について説明する。ここで用いる評価値は、追跡点候補を中心とする矩形ブロックをテンプレートとしてテンプレートマッチングを行った際に生じるマッチング誤差の大きさを評価した値である。
【0068】
第1の画像I1中の追跡点(参照点)を含む矩形ブロックの参照領域をテンプレートとし、第2の画像I2中からテンプレートと最も相関の高いマッチング領域を探索するテンプレートマッチングを行うことを考えた場合、第2の画像I2中には第1の画像I1中の追跡点に対応する真の対応点が存在するはずである。しかし、実際にテンプレートマッチングを行った場合、画像の情報やノイズ等の影響により、真の対応点よりずれた位置の点が対応点と見なされ、この位置のずれた対応点を基準とした第2の画像I2中の領域がマッチング領域と見なされる可能性がある。
【0069】
このような第2の画像I2中の真の追跡点(第1の画像I1中の追跡点に対応する対応点)とテンプレートマッチングによる探索結果である実際の対応点との間の距離がここでいうマッチング誤差であり、本実施形態では第2の画像I2についての該距離の平均(平均距離)の上界(upper bound)をマッチング誤差の評価値として第1の画像I1から算出する。Sが順序集合Aの部分集合のとき、Aに属する全てのxに対してx<bを満たすようなAの元bをAにおけるSの上界bと呼ぶが、本実施形態で用いる上界は、さらに詳しくは次のように定義される。
【0070】
テンプレートを含む画像(第1の画像I1に相当)をf0、テンプレートと相関の最も高いマッチング領域を探索すべき対象の画像(第2の画像I2に相当)をf、画像fの座標p=(x,y)における画素をf(p)と表記することにする。ここでは、図7(a)に示すように画像f0における参照点(追跡点)の座標を原点Oとし、テンプレートは追跡点を中心とするウインドウW0(O)であるものとする。ここで、図7(b)に示すようにテンプレートが画像fにおける座標pを中心とするウインドウ(探索窓という)W(p)のどれに移動したかを探索範囲Sの中で探索する処理が本実施形態でのテンプレートマッチングである。
【0071】
まず、画像f中における真の追跡点(画像f0中の参照点に対応する真の対応点)から、テンプレートマッチングにより求められる画像f0中の参照点に対応する対応点までのベクトル(誤りベクトル)がeである場合を考える。ある画像fを特定すると、真の対応点(追跡点)とテンプレートマッチングにより求められる対応点との距離である誤りベクトルeは、一義的に決まる。
【0072】
本実施形態で用いる上界を求めるには、まず任意の誤りベクトルeが生じる確率P(e)を評価する。これは、誤りベクトルがeとなる画像fの生起確率を評価するのと同じことである。
【0073】
次に、探索範囲内で生じる可能性のある全ての誤りベクトル(複数の画像fに関して求められる誤りベクトル)eについて、誤りの大きさ|e|とそれぞれの確率P(e)の積を加算することにより、平均距離の上界を得る。ここで平均距離とは、前述したように画像f中における真の対応点(追跡点)とテンプレートマッチングにより求められる対応点との距離を複数の画像fについて求め、この距離の平均をとった値である。なお、|e|とP(e)の積の加算値をユニオン限界と呼ぶ。
【0074】
この評価値は、第1の画像I1から計算により、すなわち第1の画像I1の情報やノイズ等の誤差要因を利用して解析的に求まる。以下、評価値の具体的な算出方法を説明する。なお、雑音および変形により生じる画素値の変化は分散σ2の加法的ガウス雑音に従うものと仮定している。
【0075】
図8に示すように、画像f中のテンプレートの領域とテンプレートを誤りベクトルeだけ平行移動させた領域とによってできる3つの領域W1,W2,W3をW1=W(O)∩W(e),W2=WC(O)∩W(e),W3=W(O)∩WC(e)と定義しておく。ただし、WCはWの補集合を表している。図8中のブロック501はテンプレートとなる第1の領域であり、真の対応点を中心とする矩形ブロックである。ブロック502はブロック501を誤差ベクトルeだけ平行移動させた第2の領域であり、真の対応点からずれた点を中心とする矩形ブロックである。また、領域W1,W2内における画素値と雑音の比の平均γ1 2,γ2 2を次式により定義する。
【0076】
【数1】
【0077】
ただし、画像f0における座標p=(x,y)の画素値と座標pを誤差ベクトルeだけ平行移動させた座標の画素値との差分をΔ(p,e)=f0(p+e)−f0(p)と置いた。さらに、各領域の画素数をN=|W(O)|,R=|W2|/|W(O)|と記述することにする。
【0078】
このとき、テンプレートマッチングの結果、ベクトルeで示される誤りが生じる確率P(e)は、
【数2】
【0079】
により評価できる。ただし、
【数3】
【0080】
である。ETM(e)は図8に示した二つのブロック(テンプレートのブロック501及びブロック501を誤差ベクトルeだけ平行移動させたブロック502)間の非類似度となっている。
【0081】
以上の結果から、テンプレートマッチングにより生じる誤りの平均εは、探索範囲S内の全ての誤差ベクトルeに関しての期待値の和により、以下のように表される。
【0082】
【数4】
【0083】
ここで、uが上界である。この式(4)により、ある追跡点(参照点)を用いてテンプレートマッチングを行うと、平均誤り(平均距離)の大きさがu以下になる、と保証することが可能になる。なお、ここでは図8に示した二つのブロック501,501間の非類似度を考えたが、類似度を用いてもよい。
【0084】
このように本実施形態では、テンプレートマッチングの誤りの大きさの平均(平均距離)を評価している上界uを各追跡点候補に対する評価値として用い、この評価値に従って追跡点(参照点)やテンプレートサイズ及び解像度といったパラメータを決定することにより、精度の高いテンプレートマッチングを行うことが可能となる。
【0085】
次に、図9に示すフローチャートを用いて上述した評価値の算出手順について説明する。この評価値算出処理では、与えられた追跡点(参照点)の候補に対する上界uの値が計算される。
【0086】
まず、ステップS401では初期化処理としてuに初期値0を代入する。
次のステップS402では、与えられた追跡点の探索範囲内から、処理がまだ行われていない追跡点候補を選択する。そして、eとして追跡点(真の対応点)から選択された追跡点(対応点)候補までの誤差ベクトルを代入しておく。
【0087】
次のステップS403では、与えられた追跡点とステップS402で選択された追跡点候補とからγ1およびγ2を計算する。
【0088】
ステップS404では、ρの値を決定する。ρは、ETM(e)の値を最大化するように0〜1の範囲内の値から選ばれる。そのため方法としては、一般的な降下法を使うことができる。さらに簡単には、0〜1の範囲の値を適当にサンプリングし、最小のETM(e)を与える値を近似解として選択するという方法がある。
【0089】
ステップS405では、上界uに|e|・exp(−1/2・N・ETM(e))を加算する。
ステップS406では、探索範囲内に未処理の追跡点候補が残っているかどうかを調べる。未処理の追跡点候補が残っていればステップS402からの処理を繰り返し、そうでなければステップS407に進み、上界uを与えられた追跡点候補に対する評価値として出力する。
【0090】
以上の処理により評価値が算出されるが、この評価値算出処理にはテンプレートマッチングを行うのと同様の処理量が必要である。評価値算出に必要な処理量を減らすためには、探索範囲内の全画素を追跡点候補とするのではなく、間引きなどにより探索範囲内の一部の画素に限定するのが有効である。また、ステップS602で選択される探索範囲内の点を同様の方法で減らしても、評価値算出の処理量を減らすことができる。
【0091】
なお、以上の説明では評価値に基づいてテンプレートマッチング時の参照点、テンプレートサイズ及び画像の解像度という3つのパラメータを全て決定する例について述べたが、これらのパラメータの任意の1つまたは2つのみを決定する態様も本発明に含まれることはいうまでもない。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればテンプレートマッチングの精度に直接関係する平均距離の上界を評価値として、参照点、テンプレートサイズ及び画像の解像度といったテンプレートマッチング時に用いるパラメータを人間の経験や直感に頼ることなく客観的な基準で決めることにより、高精度のテンプレートマッチングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施形態に係るテンプレートマッチング装置の構成を機能的に示すブロック図
【図3】同実施形態における物体追跡処理の流れを示すフローチャート
【図4】図2における追跡点決定処理の流れを示すフローチャート
【図5】同実施形態におけるテンプレートサイズ決定処理の流れを示すフローチャート
【図6】同実施形態における画像解像度決定処理の流れを示すフローチャート
【図7】同実施形態におけるテンプレートマッチングについての説明図
【図8】同実施形態におけるテンプレート内の領域とテンプレートをずらした領域について示す図
【図9】同実施形態における追跡点の評価値算出処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
10…コンピュータシステム
11…主記憶装置
12…中央処理装置
13…動画像再生装置
14…表示装置
15…指示入力装置
16…動画像データ用記録媒体
17…追跡結果データ用記録媒体
20…マッチング処理部
21…評価値算出部
22…パラメータ決定部
23…参照点決定部
24…サイズ決定部
25…解像度決定部
Claims (7)
- 第1の画像中の参照点を含む参照領域をテンプレートとし、第2の画像中の探索範囲から前記テンプレートと最も相関の高いマッチング領域を探索するテンプレートマッチング方法において、
前記第2の画像中における前記参照点に対応する真の第1対応点からテンプレートマッチングにより求められる前記参照点に対応する第2対応点までの誤差ベクトルを前記探索範囲内で複数の第2の画像について求め、これらの全ての誤差ベクトルの大きさとそれぞれの確率との積を加算することにより得られる、前記第1対応点と第2対応点との間の平均距離の上界を評価値として算出する評価値算出ステップと、
算出された前記評価値を用いて(a)前記第1の画像中の前記参照点、(b)前記テンプレートのサイズ、及び(c)前記第1及び第2の画像の解像度、のうちの少なくとも一つのパラメータを決定するパラメータ決定ステップと
を具備する画像のテンプレートマッチング方法。 - 前記パラメータ決定ステップは、前記参照点となり得る複数の参照点候補について前記評価値算出ステップによりそれぞれ算出される前記評価値のうち最小の評価値を与える参照点候補を前記参照点として決定する請求項1記載の画像のテンプレートマッチング方法。
- 前記パラメータ決定ステップは、前記テンプレートとなる参照領域のサイズを段階的に大きくしたときに前記評価値算出ステップによりそれぞれ算出される前記評価値を所定のしきい値と比較し、該しきい値より小さい評価値を与える参照領域のサイズを前記テンプレートのサイズとして決定する請求項1記載の画像のテンプレートマッチング方法。
- 前記パラメータ決定ステップは、前記第1及び第2の画像の解像度を段階的に高くしたときに前記評価値算出ステップによりそれぞれ算出される前記評価値を所定のしきい値と比較し、該しきい値より小さい評価値を与える前記第1及び第2の画像の解像度を決定する請求項1記載の画像のテンプレートマッチング方法。
- 前記評価値算出ステップは、
前記第2の画像の前記真の第1対応点を含む第1の領域と該第1の領域を前記第2の画像内の前記探索範囲内で平行移動させた第2の領域との非類似度または類似度を算出するステップと、
前記探索範囲内の異なる複数の前記第2の領域に対してそれぞれ算出された複数の非類似度または類似度を用いて前記評価値を算出するステップとを有する請求項1記載の画像のテンプレートマッチング方法。 - 第1の画像中の参照点を含む参照領域をテンプレートとし、第2の画像中の探索範囲から前記テンプレートと最も相関の高いマッチング領域を探索するテンプレートマッチングを含む処理を行う画像処理装置において、
前記第2の画像中における前記参照点に対応する真の第1対応点からテンプレートマッチングにより求められる前記参照点に対応する第2対応点までの誤差ベクトルを前記探索範囲内で複数の第2の画像について求め、これらの全ての誤差ベクトルの大きさとそれぞれの確率との積を加算することにより得られる、前記第1対応点と第2対応点との間の平均距離の上界を評価値として算出する評価値算出部と、
算出された前記評価値を用いて(a)前記第1の画像中の前記参照点、(b)前記テンプレートのサイズ、及び(c)前記第1及び第2の画像の解像度、のうちの少なくとも一つのパラメータを決定するパラメータ決定部と
を具備する画像処理装置。 - 第1の画像中の参照点を含む参照領域をテンプレートとし、第2の画像中の探索範囲から前記テンプレートと最も相関の高いマッチング領域を探索するテンプレートマッチング処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記第2の画像中における前記参照点に対応する真の第1対応点からテンプレートマッチングにより求められる前記参照点に対応する第2対応点までの誤差ベクトルを前記探索範囲内で複数の第2の画像について求め、これらの全ての誤差ベクトルの大きさとそれぞれの確率との積を加算することにより得られる、前記第1対応点と第2対応点との間の平均距離の上界を評価値として算出する処理と、
算出された前記評価値を用いて(a)前記第1の画像中の前記参照点、(b)前記テンプレートのサイズ、及び(c)前記第1及び第2の画像の解像度、のうちの少なくとも一つのパラメータを決定する処理と
を含むテンプレートマッチング処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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