JP2019070907A - 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子メールの誤送信をより抑制可能な情報処理装置を提供する。【解決手段】情報処理装置は、ネットワーク経由で他装置と通信し、電子メールの送受信と電子メールの閲覧および編集を行うためのユーザインタフェイスの表示とを行うものであって、可否設定部と、送信処理部と、を備える。前記ユーザインタフェイスは、電子メールを編集する操作を受ける編集領域と、電子メールの送信を指示する操作を受ける送信指示部と、電子メールの送信可否を指示する操作を受ける可否指示部と、を少なくとも含む。可否設定部は、電子メールの送信可否を設定するものであって、前記ユーザインタフェイスの前記可否指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を、許可または禁止の一方に設定する。送信処理部は、前記ユーザインタフェイスの前記送信指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を参照し、許可の場合に送信処理を実行する。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
従来、電子メール(e-mail)が広く利用されている。電子メールは、パーソナルコンピュータ(以下PCと記す)や携帯電話、スマートフォンなどの情報処理装置同士で、インターネットなどのネットワークを介して、情報を送受信する機能である。また、当該機能により送受信される情報も、電子メールと呼ばれる。以下、区別のため、前者(機能)を電子メール機能、後者(情報)を単に電子メールと呼び分ける。情報処理装置は、専用のソフトウェアを使うことにより、電子メールの送受信を行う。
上述のソフトウェアとしては、専用のアプリケーションソフトウェア(メールソフトあるいはメーラーなどと呼ばれる)の他、ウェブブラウザ上で動作するウェブメールがある。従来、メールソフトおよびウェブメールのいずれにおいても、誤送信を防止しようとする工夫が様々提案されてきた。
例えば、ソフトウェアのインタフェイスが備える送信ボタンが操作を受けたことなどを契機として、送信処理の実行に先立って注意喚起のためのダイアログボックスを表示させる、という技術がある。注意喚起の内容としては、例えば、宛先として指定したメールアドレスや添付ファイルの再確認を促すものが、代表的である。
しかしながら、上述のような従来既存の技術では、使い勝手の点で好ましくなかったり、誤送信防止の効果が今一つであったりする場合がある。例えば、電子メール送信に慣れたユーザにとっては、送信ボタンを操作した後に現れるダイアログボックスを、注視したり操作したりすることが煩わしい場合がある。そのような場合に、ユーザは、注意喚起内容についての熟慮なしに、ダイアログボックスに対する操作を完了させてしまうことがある。また例えば、電子メール操作に不慣れなユーザにとっては、送信ボタンを操作した後に不意にダイアログボックスが現れることにより驚いてしまうなどの理由から、冷静な対処が難しいことがある。
本発明が解決しようとする課題は、電子メールの誤送信をより抑制可能な情報処理装置を提供することである。
実施形態の情報処理装置は、ネットワーク経由で他装置と通信し、電子メールの送受信と電子メールの閲覧および編集を行うためのユーザインタフェイスの表示とを行うものであって、可否設定部と、送信処理部と、を備える。前記ユーザインタフェイスは、電子メールを編集する操作を受ける編集領域と、電子メールの送信を指示する操作を受ける送信指示部と、電子メールの送信可否を指示する操作を受ける可否指示部と、を少なくとも含む。可否設定部は、電子メールの送信可否を設定するものであって、前記ユーザインタフェイスの前記可否指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を、許可または禁止の一方に設定する。送信処理部は、前記ユーザインタフェイスの前記送信指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を参照し、許可の場合に送信処理を実行する。
図1は、実施形態の電子メール機能を実現するシステムの構成を模式的に示した図である。 図2は、クライアントの構成を概略的に示したブロック図である。 図3は、制御部がメールソフトを起動することにより実現される機能部を示すブロック図である。 図4は、メールソフトのUIの一例を示す図である。 図5は、送信許可状態のUIの一例を示す図である。 図6は、編集画面表示処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、送信可否変更処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、送信処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、可否指示部の他の例を示す図である。 図10は、可否指示部のさらに他の例を示す図である。
(第1の実施形態)
実施形態について図面を用いて説明する。図1は、電子メール機能を実現するシステム100の構成を模式的に示した図である。システム100は、電子メールシステムの一例であって、クライアント10、サーバ20、ネットワーク30を少なくとも含んでいる。
クライアント10は、情報処理装置の一例であって、電子メール機能のユーザが操作する。本実施形態のクライアント10は、PC(パーソナルコンピュータ)である。なお、実施にあたっては、クライアント10が、タブレットやスマートフォンなどの端末装置であっても構わない。
クライアント10は、ユーザ即ち操作者に対して、電子メールの閲覧および編集や送受信を行うためのUI(ユーザインタフェイス)を、提供する。操作者は、UIを用いて、電子メールを閲覧し、編集する。また、操作者は、UIに対して、電子メールの送受信の実行を、指示する。
サーバ20は、メールサーバであって、ネットワーク30を経由しての電子メールの送受信を、管理する。サーバ20は、例えば、制御部や記憶部を備えたコンピュータ構成の情報処理装置により実現される。
ネットワーク30は、例えばインターネットやVPN(Virtual Private Network)などである。サーバ20とクライアント10とは、ネットワーク30を介して通信可能に接続されている。
なお、図1は、クライアント10、サーバ20、およびネットワーク30を一つずつ表示しているが、これは単純化した例であって、実施にあたっての各々の数は任意である。
図2は、クライアント10の構成を概略的に示したブロック図である。クライアント10は、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信I/F(インタフェイス)15およびバス19を備えている。バス19は、データバスやアドレスバスなどであって、各部(制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、通信I/F15)を相互に接続する。各部は、バス19を介して、信号をやり取りする。
操作部13は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力装置である。表示部14は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。通信I/F15は、制御部11が、サーバ20などの他装置と、ネットワーク30経由で通信するためのインタフェイスである。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを備える。CPUは、クライアント10の動作を統括的に制御する。ROMは、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAMは、各種プログラムや各種データを一時的に記憶する記憶媒体である。そして、CPUは、RAMをワークエリア(作業領域)としてROM又は記憶部12等に格納されたプログラムを実行する。
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置である。記憶部12は、プログラム121と、メールボックス122とを記憶する。プログラム121は、オペレーティングシステムや、クライアント10が備える各種機能を発揮させるための制御プログラムである。
プログラム121には、本実施形態に係る特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれ、その一つに、メールソフトがある。メールソフトは、電子メールの送受信および編集のためのアプリケーションソフトウェアである。制御部11は、メールソフトを起動することにより、電子メール機能を実現する。
メールボックス122は、電子メールを格納する。メールボックス122内の電子メールは、受信メール122a、送信メール122b、下書き122cなどに分類される。受信メール122aは、外部から受信した電子メールである。送信メール122bは、外部に送信した電子メールである。下書き122cは、編集後未送信の電子メールである。
図3は、制御部11がメールソフトを起動することにより実現される機能部を示すブロック図である。制御部11は、UI提供部111、操作受付部112、可否設定部113、送信処理部114、受信処理部115、保存処理部116、およびストレージ管理部117などを有する。なお、メールソフトは、ユーザインタフェイス提供手段、可否設定手段および送信手段を含み、各々は、各々を実行する制御部11を、UI提供部111、可否設定部113および送信処理部114として、機能させる。
UI提供部111は、表示部14に、UI(ユーザインタフェイス)を表示させる。操作受付部112は、操作部13を介して、UIに対して行われた操作を、受け付ける。
図4は、メールソフトのUI50の一例を示す図である。本実施形態のUI50は、ウィンドウ型のグラフィカルユーザインタフェイス(Graphical User Interface,GUI)であって、電子メールを編集するための画面である。この画面は、一般的に、メールソフトのメイン画面において、電子メールの新規作成や返信、転送を指示する操作子(ボタンなど)が操作を受けることにより、表示される。
UI50は、宛先入力部51、件名入力部52、編集領域53、チェックボックス54、送信ボタン55、および終了ボタン56などを有している。
宛先入力部51は、宛先領域の一例であって、操作部13を介して、電子メールの宛先の指定を受け、指定された宛先を表示する。件名入力部52は、操作部13を介して電子メールの件名の入力を受け付け、入力された件名を表示する。編集領域53は、操作部13を介して電子メールの本文を編集する操作を受け、入力された文字などを表示する。
チェックボックス54は、可否指示部の一例であって、操作部13を介して、電子メールの送信可否を指示する操作を受ける。送信ボタン55は、送信指示部の一例であって、操作部13を介して、電子メールの送信を指示する操作を受ける。
終了ボタン56は、UI50を閉じるよう指示する操作を、操作部13を介して受ける。終了ボタン56が押下されると、制御部11は、UI50を閉じる、つまり表示部14の表示画面からUI50を消去する(表示部14の表示はメイン画面に戻る)。
ここで、チェックボックス54および送信ボタン55は、互いに離れて配置されている。本実施形態においては、チェックボックス54および送信ボタン55の一方がUI50の一側部に配置され、他方がUI50の他側部に配置されている。より具体的には、チェックボックス54はUI50の右端部分に配置され、送信ボタン55はUI50の左端部分に配置されている。これは、チェックボックス54の誤操作排除を狙った配置である。
図3に戻り、可否設定部113は、電子メールの送信可否を設定するものであって、UI50が所定の操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を、「許可」または「禁止」の一方に設定する。上述の所定の操作とは、本実施形態では、チェックボックス54に対して行われる操作である。可否設定部113は、UI50のチェックボックス54が受けた操作に応じた信号を、操作受付部112を介して、受信する。
可否設定部113は、チェックマークのないチェックボックス54がクリックされる等、チェックボックス54にチェックマークを入れる操作が行われると、電子メールの送信可否の設定値を、「許可」に設定する。図5は、送信許可状態のUI50の一例を示す図である。
また、可否設定部113は、チェックマークが入ったチェックボックス54がクリックされる等、チェックマークを外す操作が行われると、電子メールの送信可否の設定値を、「禁止」に設定する。図4に示したUI50は、送信禁止状態である。
上述した電子メールの送信可否の設定値は、本実施形態では、制御部11を構成するRAMが記憶する。可否設定部113は、UI50が表示されてから閉じられるまでの間、RAMの一部領域119に、送信可否の設定値を記憶させておき、チェックボックス54が操作を受けると、設定値を更新する。なお、当該設定値の初期値(UI50起動後チェックボックス54未操作時の値)は、「禁止」であり、同タイミングでのチェックボックス54の状態(初期状態)は、チェックマークなしである。また、設定値の初期値は、例えば可否設定部113によって、RAMの一部領域119に書き込まれる。
ここで、制御部11が、電子メールの編集中のUI50を閉じると、電子メールは下書き122cとしてメールボックス122に保存され、また、電子メールの送信可否の設定値を記憶していたRAMの一部領域119は、解放される。下書き122cの電子メールが改めて開かれたときには、新たにUI50が表示され、当該UI50では、送信可否の設定値は初期値すなわち「禁止」とされる。つまり、前回編集中に、チェックボックス54が操作されて設定値が「許可」にされていても、当該値は下書き122cにおいて保存されず、再編集時には「禁止」に戻る。
可否設定部113は、さらに、電子メールの送信可否の設定値に応じて、UI提供部111に働きかけて、送信ボタン55の見た目を変更する。これにより、禁止と許可とのどちらに設定されているかの視認を可能にする。
例えば、設定値が「禁止」のときの送信ボタン55は、操作を受け付けていないことを示す外観(見た目)を有する。外観の一例は、図4に示すようなものである。あるいは、操作の対象から外れていることを示すグレーアウト表示などにより、送信ボタン55の操作無効を示す。
また、設定値が「許可」のときの送信ボタン55は、操作を受け付けていることを示す外観(見た目)を有する。この時の外観は標準的なもので、一例は、図5に示すようなものである。これにより、送信ボタン55の操作有効を示す。
送信処理部114は、UI50が所定の操作を受けると、RAMの一部領域119を参照して電子メールの送信可否の設定値を確認し、「許可」の場合に送信処理を実行する。送信処理において、電子メールが、通信I/F15およびネットワーク30を介して、サーバ20に送られる。
ここで、上述の所定の操作とは、本実施形態では、送信ボタン55に対して行われる操作である。送信処理部114は、UI50の送信ボタン55が受けた操作に応じた信号を、操作受付部112を介して、受信する。なお、送信処理部114は、電子メールの送信可否の設定値が「禁止」の場合には、何も行わない。
受信処理部115は、メールソフトの起動時や、メールソフトのメイン画面において表示される電子メールの受信を指示する操作子(ボタンなど)が操作を受けたことが操作受付部112により伝達されたときに、受信処理を実行する。受信処理において、受信処理部115は、通信I/F15およびネットワーク30を介して、サーバ20から送信された電子メールを受信する。
保存処理部116は、操作部13が所定の操作を受けたとき、編集中の電子メール、すなわち編集領域53で編集された送信前の電子メールを、下書き122cとして、メールボックス122に保存する。ここで、所定の操作とは、例えば、所定のコマンド(例えば[Ctrl]キー+[S]キー)が操作された場合や、上書きボタン(不図示)が押下された場合である。また、保存処理部116は、UI50を閉じるにあたり、編集中の電子メールを、下書き122cとして、メールボックス122に保存する。
ストレージ管理部117は、ローカルのメールボックス122を管理し、例えば、指定された電子メールを削除する。
図6は、編集画面表示処理の流れを示すフローチャートである。制御部11は、メールソフトのメイン画面において電子メールの新規作成や返信、転送を指示する操作子が操作を受けると、この処理を実行する。制御部11は、この処理において、UI(ユーザインタフェイス)50を表示し(ステップS1)、送信ボタン55を無効にし(ステップS2)、電子メールの送信可否の設定値を「禁止」にする(ステップS3)。なお、制御部11は、ステップS2に伴い、送信ボタン55の見た目を、グレーアウトなど操作無効を示すものにする。
ここで、図6に示したフローチャートは一例であって、実施にあたっては、ステップS2とステップS3は後先逆でも構わなく、さらには同時でも構わない。例えば、電子メールの送信可否の設定値が、送信ボタン55のプロパティのうちの操作有効/操作に関わるものであれば、ステップS2,S3は同時に完了する。さらに、送信ボタン55の操作有効/無効に関わるプロパティと、見た目(標準/グレーアウト)に関わるプロパティとが、連動するものであれば、設定値の変更に伴い、見た目も変更される。いずれにしろ、UI50の表示直後、送信ボタン55が操作無効で、UI50表示直後の電子メールの送信可否の設定値が禁止であればよい。
図7は、送信可否変更処理の流れを示すフローチャートである。制御部11は、チェックボックス54に対する操作を待機し(ステップS11のNo)、チェックボックス54が操作を受けると(ステップS11のYes)、電子メールの送信可否の設定値を変更する(ステップS12)。続いて制御部11は、変更後の設定値が送信許可を示すものであれば(ステップS13のYes)、送信ボタン55を操作有効にする(ステップS14)。なお、制御部11は、ステップS14の処理とともに、送信ボタン55の見た目をグレーアウトから標準的なものに変更する。
ステップS13において、制御部11は、変更後の設定値が送信禁止を示すものであれば(ステップS13のNo)、送信ボタン55を操作無効にする(ステップS15)。なお、制御部11は、ステップS15の処理とともに、送信ボタン55の見た目を標準的なものからグレーアウトに変更する。
図8は、送信処理の流れを示すフローチャートである。制御部11は、送信ボタン55の押下を待機し(ステップS21のNo)、送信ボタン55が操作を受ける(押下される)と(ステップS21のYes)、電子メールの送信可否の設定値が送信許可を示すものであるかを確認する(ステップS22)。送信許可中であれば(ステップS22のYes)、制御部11は、送信を実行する(ステップS23)。ステップS22において、電子メールの送信可否の設定値が送信禁止を示すものであれば(ステップS22のNo)、制御部11は、本処理を終了する。
このような構成において、ユーザが、メールソフトを起動すると、メイン画面が表示される。メイン画面において、ユーザが、電子メールの新規作成や返信、転送を指示する操作子を操作すると、UI50が表示される。当該UI50の表示直後、送信ボタン55は操作無効である。ユーザが、チェックボックス54にチェックマークを入れると、送信ボタン55は操作有効となる。ユーザが送信ボタン55を押下したとき、送信ボタン55が操作有効であるときに限り、送信処理が実行される。クライアント10から送信された電子メールは、サーバ20を経由して、宛先入力部51で指定されたメールアドレスを管理するサーバまで、送られる。
以上のように、本実施形態によれば、電子メールの誤送信をより抑制可能な情報処理装置を提供することができる。
本実施形態においては、送信ボタン55の押下は、電子メールの送信可否の設定値が送信許可を示すものである場合に限り、可能である。また、設定値の初期値は送信禁止を示すもので、送信ボタン55は操作無効である。このため、ユーザは、送信ボタン55の押下に先立ち、送信を許可する操作を行う必要がある。
本実施形態に比べ、従来の例では、送信ボタンを操作した後に、注意喚起のダイアログボックスが現れる。この場合には、ユーザは、送信を決意した後であり、送信を実行したと思った後であるのにもかかわらず、不意に、注意喚起のダイアログボックスが現れることにより、煩わしさや驚きを感じてしまう。すると、意図して送信可否の設定を行う場合に比べて、冷静さを欠いた判断を行ってしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態のように、意図して送信可否の設定を行うのであると、冷静な判断による送信可否の設定値を得やすい、と言える。よって、本実施形態によれば、誤送信が起こる可能性を、従来に比べて低下させることが可能となる。つまり、本実施形態によれば、誤送信を防止する効果を向上させることができる。
また、従来のソフトウェアにおいては、送信ボタンが操作無効とはされないので、宛先が記入されていれば、意図せず誤って送信ボタンを押下した場合などの原因で、編集途中のメールなどが誤って送信されることがある。こういった誤送信は、返信メールの編集時(宛先が既に設定されている)に起こりやすい。
これに対し、本実施形態によれば、送信ボタン55は所定の操作なしには操作無効であるので、単に誤って押下した場合などの誤送信事故を、防止することができる。送信ボタンは、他の操作子に比べて大き目であることがあるので、初期状態が操作無効であることは、誤送信を排除する上で効果的であると考えられる。
さらに、本実施形態によれば、下書き122cに保存された電子メールの再編集時には、送信可否の設定値が初期値である「禁止」に戻るので、そうでない例に比べて、誤送信を排除する上で効果的である。なお、上述の「そうでない例」とは、再編集時に、前回編集時に「許可」に変えた設定値も保存され、再編集時に表示させたUIに再現されるような例である。
また、本実施形態によれば、送信ボタン55から離れた位置に、チェックボックス54が配置されているので、チェックボックス54に対する誤入力のおそれを低下させることができ、この配置により、送信可否の設定の信頼性を高めることができる。
そして、本実施形態においては、チェックボックス54および送信ボタン55は、電子メールの送信可否の設定値が禁止の場合と許可の場合とで異なる見た目で表示されるので、電子メールの送信可否の設定値を識別可能、つまり、禁止と許可とのどちらに設定されているかを視認可能である。なお、本実施形態では、チェックボックス54および送信ボタン55の両方の見た目が設定値に応じて変更されるが、実施にあたっては、いずれか一方のみ変更されるのであってもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、以下に説明する。本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるので、第1の実施形態と同じ部分についての説明を省略し、第1の実施形態と異なる箇所について説明し、説明に際して第1の実施形態で既出のものについては同じ符号を用いる。
まず、図9は、可否指示部の他の例を示す図である。可否指示部は、第1の実施形態におけるチェックボックス54に代えて、2つのラジオボタン57,58であってもよい。
ラジオボタン57は、送信許可の指示を受け付け、押下されるとON(True)になる。ラジオボタン58は、送信禁止の指示を受け付け、押下されるとON(True)になる。また、ラジオボタン57,58は、いずれかに操作を受けると、操作を受けた方がONになり、他方はOFF(False)になる。また、UI50の初期状態には、送信禁止のラジオボタン58がONである。
可否設定部113は、ラジオボタン57,58が操作を受けるごとに、ラジオボタン57,58の状態に応じて、電子メールの送信可否の設定値を更新する。
このような構成により、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、図10は、可否指示部のさらに他の例を示す図である。可否指示部は、第1の実施形態におけるチェックボックス54に代えて、トグルボタン59であってもよい。
トグルボタン59が操作を受けるごとに、可否設定部113は、電子メールの送信可否の設定値を、「許可」および「禁止」の一方から他方に切り替える。図10(a)に示す、凸状態のトグルボタン59は、未許可状態、つまり「禁止」を示す。また、図10(b)に示す凹状態(または平坦状)のトグルボタン59は、許可済状態、つまり「許可」を示す。
このような構成により、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、第1および第2の実施形態のUI50はGUIであるが、実施にあたってはこれに限らず、例えばテキストユーザインタフェイス(Text User Interface,TUI)に適用してもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、以下に説明する。本実施形態は、第1の実施形態の変形例であるので、第1の実施形態と同じ部分についての説明を省略し、第1の実施形態と異なる箇所について説明し、説明に際して第1の実施形態で既出のものについては同じ符号を用いる。
本実施形態では、ウェブメールの場合について説明する。ウェブメールの場合、クライアント10においては、ウェブブラウザが、メーラーとして機能し、また、メーラーとサーバ20との間に、ウェブサーバが介在する。
第1の実施形態は、アプリケーションソフトウェアであるメールソフトが表示するGUIを例にしたものであったが、本実施形態では、ウェブユーザインタフェイス(Web User Interface,WUI)に、第1の実施形態におけるUI50に類する配置構成を適用する。
WUIの場合、第1の実施形態のUI50に類する配置構成を、ウェブブラウザで参照可能に、ウェブページに構成する。したがって、本実施形態では、ウェブサーバが、第1の実施形態における可否設定部113や送信処理部114などに相当する機能を、ウェブブラウザを介してクライアント10に、提供する。
詳細は第1の実施形態の説明の繰り返しになるので省略するが、クライアント10のウェブブラウザは、ウェブサーバを介して、メールサーバであるサーバ20との電子メールの送受信を行う。
このような構成により、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
本実施形態の情報処理装置は、CPUなどの制御装置と、ROMやRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、本実施形態のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本実施形態の情報処理装置で実行されるプログラムは、上述した各部(UI提供部111、操作受付部112、可否設定部113、送信処理部114、受信処理部115、保存処理部116、ストレージ管理部117)を含むモジュール構成となっている。CPU(プロセッサ)は、プログラムを読み出して実行することにより、上記各部をロードする。これにより、UI提供部111、操作受付部112、可否設定部113、送信処理部114、受信処理部115、保存処理部116、ストレージ管理部117が生成される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 …クライアント(情報処理装置)
11 …制御部
111…UI提供部(ユーザインタフェイス提供手段)
112…操作受付部
113…可否設定部(可否設定手段)
114…送信処理部(送信手段)
115…受信処理部
116…保存処理部
117…ストレージ管理部
119…RAMの一部領域(設定値を記憶)
12 …記憶部
121…プログラム
122…メールボックス
122a…受信メール、122b…送信メール、122c…下書き
13 …操作部
14 …表示部
15 …通信I/F
19 …バス
20 …サーバ
30 …ネットワーク
50 …UI(ユーザインタフェイス)
51 …宛先入力部(宛先領域)
52 …件名入力部
53 …編集領域
54 …チェックボックス(可否指示部)
55 …送信ボタン(送信指示部)
56 …終了ボタン
57,58…ラジオボタン
59 …トグルボタン
100…システム(電子メールシステム)
特開2011−44062号公報

Claims (6)

  1. ネットワーク経由で他装置と通信し、電子メールの送受信と電子メールの閲覧および編集を行うためのユーザインタフェイスの表示とを行う情報処理装置であって、
    前記ユーザインタフェイスは、電子メールを編集する操作を受ける編集領域と、電子メールの送信を指示する操作を受ける送信指示部と、電子メールの送信可否を指示する操作を受ける可否指示部と、を少なくとも含み、
    電子メールの送信可否を設定するものであって、前記ユーザインタフェイスの前記可否指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を、許可または禁止の一方に設定する可否設定部と、
    前記ユーザインタフェイスの前記送信指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を参照し、許可の場合に送信処理を実行する送信処理部と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記送信指示部および前記可否指示部は、一方が前記ユーザインタフェイスの一側部に配置され、他方が前記ユーザインタフェイスの他側部に配置されて、互いに離れた位置に位置している
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記可否指示部および前記送信指示部の一方または両方は、電子メールの送信可否の設定値を識別可能に、設定値が禁止の場合と許可の場合とで異なる見た目で表示される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記編集領域で編集された送信前の電子メールを、所定の記憶部に下書きとして記憶させる保存処理部をさらに備え、
    前記可否設定部は、前記記憶部に記憶された下書きである電子メールの再編集および新規に作成される電子メールの編集に際して、前記ユーザインタフェイスを表示させたときの電子メールの送信可否の設定値である初期値を、禁止に設定する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
  5. ネットワーク経由で他装置と通信することにより電子メールの送受信を行う電子メールシステムにおける情報処理方法であって、
    電子メールの送受信、閲覧、および編集を行うためのユーザインタフェイスを表示し、当該ユーザインタフェイスに、電子メールを編集する操作を受ける編集領域と、電子メールの送信を指示する操作を受ける送信指示部と、電子メールの送信可否を指示する操作を受ける可否指示部と、を少なくとも含めるユーザインタフェイス提供ステップと、
    電子メールの送信可否を設定するステップであって、前記ユーザインタフェイスの前記可否指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を、許可または禁止の一方に設定する可否設定ステップと、
    前記ユーザインタフェイスの前記送信指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を参照し、許可の場合に送信処理を実行する送信ステップと、
    を含む情報処理方法。
  6. ネットワーク経由で他装置と通信することにより電子メールの送受信を行う情報処理装置が備えるコンピュータを、
    電子メールの送受信、閲覧、および編集を行うためのユーザインタフェイスを表示し、当該ユーザインタフェイスに、電子メールを編集する操作を受ける編集領域と、電子メールの送信を指示する操作を受ける送信指示部と、電子メールの送信可否を指示する操作を受ける可否指示部と、を少なくとも含めるユーザインタフェイス提供手段と、
    電子メールの送信可否を設定する手段であって、前記ユーザインタフェイスの前記可否指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を、許可または禁止の一方に設定する可否設定手段と、
    前記ユーザインタフェイスの前記送信指示部が操作を受けると、電子メールの送信可否の設定値を参照し、許可の場合に送信処理を実行する送信手段と、
    として機能させるプログラム。
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