JP2019070707A - 光学系、およびこれを用いた撮像装置 - Google Patents

光学系、およびこれを用いた撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像装置を薄型に構成可能な光学系、およびこれを用いた撮像装置を提供する。【解決手段】物体側から順に配置された、正の屈折力の第1のレンズ群と、前記第1のレンズ群の光軸を偏向する第1の光学部材と、負の屈折力の第2のレンズ群とを備え、前記第1の光学部材による前記光軸の偏向角をθ1(deg)とするとき、70.0<|θ1|<90.0なる条件式を満足する。【選択図】図1

Description

本発明は、光学系、およびこれを用いた撮像装置に関し、例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、監視カメラ、ウェアラブルデバイス等に好適なものである。
近年、撮像素子を用いた撮像装置においては、ウェアラブルデバイス等への搭載を目論み、装置全体が薄型であることが要望されている。また、この撮像装置に用いられる光学系として、撮像領域拡大のため例えば撮影全画角が25度程度以下となる望遠光学系が求められている。
ここで、望遠光学系を薄型化できる構成として、光学系中に反射面を配置することで光軸を屈曲した構成が知られている。すなわち、特許文献1には、全画角25度以下の望遠広角光学系において光軸を90度偏向する反射面を有する構成が記載されている。
US2015/0253543号公報
しかしながら、特許文献1のように光学系の入射面近傍に絞りを配置した構成(前玉径は軸上光束幅に律速され、望遠光学系において前玉径を最小化する構成)において、絞り面の近傍に反射部材(光軸を屈曲する光学部材)を用いる場合、その反射面サイズが大きくなる。このとき、物体側レンズ群の光軸方向における反射部材のサイズが大きくなり物体側レンズ群の光軸方向における薄型化が困難となっていた。
本発明の目的は、撮像装置を薄型に構成可能な光学系、およびこれを用いた撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る光学系は、物体側から順に配置された、正の屈折力の第1のレンズ群と、前記第1のレンズ群の光軸を偏向する第1の光学部材と、負の屈折力の第2のレンズ群とを備え、前記第1の光学部材による前記光軸の偏向角をθ1(deg)とするとき、
70.0<|θ1|<90.0
なる条件式を満足することを特徴とする。
また本発明に係る別の光学系は、物体側から順に配置された、正の屈折力の第1のレンズ群と、前記第1のレンズ群の光軸を偏向する第1の光学部材と、前記第1のレンズ群の屈折力より弱い正の屈折力を有する第2のレンズ群とを備え、前記第1の光学部材による前記光軸の偏向角をθ1(deg)とするとき、
70.0<|θ1|<90.0
なる条件式を満足することを特徴とする。
本発明によれば、撮像装置を薄型に構成可能な光学系、およびこれを用いた撮像装置を提供することができる。
第1の実施形態のレンズ断面図(折り曲げ状態) 第1の実施形態のレンズ断面図(展開状態) 第1の実施形態の無限遠物体に合焦しているときの縦収差図 第2の実施形態のレンズ断面図(折り曲げ状態) 第2の実施形態のレンズ断面図(展開状態) 第2の実施形態の無限遠物体に合焦しているときの縦収差図 第3の実施形態のレンズ断面図(折り曲げ状態) 第3の実施形態のレンズ断面図(展開状態) 第3の実施形態の無限遠物体に合焦しているときの縦収差図 第4の実施形態のレンズ断面図(折り曲げ状態) 第4の実施形態のレンズ断面図(展開状態) 第4の実施形態の無限遠物体に合焦しているときの縦収差図 第5の実施形態のレンズ断面図(折り曲げ状態) 第5の実施形態のレンズ断面図(展開状態) 第5の実施形態の無限遠物体に合焦しているときの縦収差図 参考例としての従来の構成を示す図
以下に、本発明の光学系と、本発明の光学系を用いた撮像装置における好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(光学系およびこれを用いた撮像装置)
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置1を上側より見たときの水平断面図を示す。像面IPは撮像素子の受光面(撮像面)を示し、撮像素子としては例えばCCDセンサーやCMOSセンサーなどの固体撮像素子(光電変換素子)が用いられる。
本発明における望遠光学系は、物体側から像側へ順に、正の屈折力(焦点距離の逆数)を有する第1のレンズ群としての物体側レンズ群LF、第2のレンズ群としての少なくとも1枚のレンズを有する後続レンズ群LRを備える。第2のレンズ群は、負の屈折力を有する、もしくは第1のレンズ群の屈折力より弱い正の屈折力を有するレンズ群である。
ここで、第1のレンズ群と第2のレンズ群の間の光路中に、第1のレンズ群の光軸を異なる方向に偏向する第1の光学部材としての第1の光軸偏向素子LM1を備える。なお、図1では第2のレンズ群の光路中に光軸を異なる方向に偏向する第2の光学部材LM2を備えているが、これを備えない構成としても良い。
図1において、第1のレンズ群の光軸方向の厚さに関し、第1のレンズ群についてDL、第1の光学部材LM1についてDM、両者の合計をDと表わしている。なお、図1において、ローパスフィルタやカバーガラスなどに相当する光学ガラスブロックをGと表わしている。
ここで、撮像装置1では第1の光軸偏向素子LM1により光軸を撮像装置の水平方向に折り曲げた構成を示したが、光軸を撮像装置の垂直方向に折り曲げる構成としてもよい。
(第1の光軸偏向素子LM1における光軸偏向角)
以下、望遠光学系の光軸方向の厚みの薄型化を実現する本発明を説明する前に、比較例としての従来例を図16に示す。図16では、物体側レンズ群の光軸を異なる方向に偏向する第1の光学部材としての第1の光軸偏向素子による光軸偏向角は90度に設定されている。そして、物体側レンズ群の光軸方向における光学系の厚みは、物体側レンズ群のレンズ群厚LFと、光軸偏向素子のサイズで決まることとなる。
つまり、光軸偏向素子として反射面を用いる場合、光軸偏向角を90度に設定すると、物体側レンズ群の光軸方向における反射面のサイズDMは、反射面を法線方向から見たときの図16の紙面内における反射面サイズをφMとしたとき、以下の式を満足する。
DM = φM×cos(90[度]/2) = φM×√2×1/2
ここで、望遠光学系では入射瞳径(光学系全系の焦点距離をf、開口数をFno、入射瞳径をDとしたとき、D=f/Fno)が値として大きい。また、望遠光学系において前玉径を小型化するためには、絞り位置は光学系の入射面近傍(たとえば、第1レンズの物体側面)に配置することが有効である。このとき、光学素子の外径が軸上光束の径に律速される位置(光学系の入射面近傍)に光軸偏向素子として反射部材を配置した場合、反射面サイズが大きくなることで光学系の薄型化(物体側レンズ群の光軸方向)が困難となる。
これに対し、本発明においては、第1のレンズ群の光軸を異なる方向に偏向する第1の光学部材としての第1の光軸偏向素子LM1による光軸偏向角について、以下の条件式(1)を満足する構成としている。
70.0[度] < |θ1| < 90.0[度] …(1)
θ1:偏向前の光軸と偏向後の光軸を含む面内における光軸の偏向角(偏向前の光軸と偏向後の光軸の成す角)
すなわち、第1の光軸偏向素子LM1による光軸の偏向角をθ1(deg)とするとき、
70.0<|θ1|<90.0
この構成を採ることで、本発明においては、光学系の厚みの薄型化を実現している。すなわち、本発明では、光軸偏向角を条件式(1)の範囲つまり、90度未満の配置とすることにより、物体側レンズ群の光軸方向における光軸偏向素子LM1のサイズDM(図1)を低減し、光学系全系の厚みD(図1)の薄型化を実現している。
ここで、第1のレンズ群の最も物体側のレンズ面の有効径に対する、光学系全系の入射瞳径の比は、0.5以上かつ1以下である。上限を超える場合はなく、下限を超える場合は、望遠光学系として前玉径が大型化しすぎる構成となるためよくない。
ここで、光軸偏向角を90度未満の配置とした場合、偏向された光軸上に配置される後続レンズ群は、より物体面側に位置することとなり、後続レンズ群の配置により光学系全系の厚みが増大してしまうことが考えられる。すなわち、条件式(1)の下限を超えると、光軸の偏向角が小さくなりすぎ、後続レンズ群LRの配置が物体側に偏りすぎるため、光学系全系の薄型化が困難となる。
一方、条件式(1)の上限を超えると、光軸の偏向角が大きくなりすぎる。このとき、従来例と同等以上に物体側レンズ群の光軸方向における光軸偏向素子のサイズDMが増大してしまうのでよくない。
よって、光軸偏向角を条件式(1)の範囲に最適化することで、物体側レンズ群の光軸方向における光軸偏向素子のサイズを縮小しつつ、物体側レンズ群LFの空間を有効活用した後続レンズ群配置とすることで、光学系全系の薄型化を達成する。
更に、より好ましくは、条件式(1)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
72.0[度] < |θ1| < 88.0[度] …(1a)
更に、より好ましくは、条件式(1a)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
74.0[度] < |θ1| < 86.0[度] …(1b)
ここで、本発明において光軸の偏向角を90度未満に配置することと、従来構成(光軸の偏向角を90度として設計した構成)において製造誤差などに起因して光軸の偏向角が90度より小さくなった場合とは本質的に異なる。つまり、製造誤差などにより光軸の偏向角が90度より小さくなった場合には、偏芯収差が発生することにより光学性能が低下してしまう。
また、本発明では、第2のレンズ群が、第1のレンズ群である物体側レンズ群より像面側に設けられる後続レンズ群中に少なくとも1枚のレンズを有する構成としている。これにより、第1のレンズ群である物体側レンズ群で補正不足となったコマ収差や像面湾曲、倍率色収差を第2のレンズ群である後続レンズ群で補正することにより、多画素(狭画素ピッチ)の電子撮像素子にも対応する高画質化を達成できる。
以上の構成により、本発明において、高い光学性能を有しつつ撮像装置を薄型に構成可能な望遠光学系を実現できる。
ここで、本発明のより好ましい構成について更に説明する。本発明の光学系において、より好ましくは、次の条件式のうち1つ以上を満足するのが良い。ここで、物体側レンズ群LFの焦点距離をfFとし、光学系全系の焦点距離をfとする。また、光学系の全長(光軸偏向素子以外の平行平板は空気換算)をOALとし、物体側レンズ群LFの最物体側面頂点から第1の光軸偏向素子LM1による光軸偏向点までの光軸上における距離をDFとする。
0.35 < fF/f < 1.3 …(2)
0.40 < OAL/f < 1.25 …(3)
0.08 < DF/f < 0.30 …(4)
0.10 < DF/OAL < 0.35 …(5)
条件式(2)は物体側レンズ群LFの焦点距離と光学系全系の焦点距離の比を規定した条件式である。条件式(2)を満足することで、光学系全系の小型化を実現している。
条件式(2)の下限を超えると、全系焦点距離に比して物体側レンズ群LFの屈折力が強まりすぎる。このとき、少ない構成枚数でのレンズ群内での色消しが困難となり、レンズ群厚の増大により光学系の厚みが増大する、若しくは光学系全系において軸上色収差の補正が困難となる。一方、上限を超えると、全系焦点距離に比して物体側レンズ群LFの屈折力が弱まりすぎる。このとき、光学系全系が大型化するとともに、レンズ群LFの軸上光束収斂効果が弱まりすぎるため、光軸偏向素子が大型化することで光学系の厚みが増大するのでよくない。
条件式(3)は、光学系の全長と光学系全系の焦点距離の比を規定した条件式である。条件式(3)を満足することで、本発明の構成において光学系小型化と高い光学性能(高画質化)を両立している。
条件式(3)の下限を超えると、全系焦点距離に比して光学系の全長が小さくなりすぎる。このとき、レンズ構成枚数の削減と高画質化の両立が困難となる。一方、上限を超えると、全系焦点距離に比して光学系の全長が大きくなりすぎる。このとき、光学系サイズが大型化しすぎるため、本発明の構成を採用してもレンズユニット体積の削減が困難となるのでよくない。
条件式(4)は、物体側レンズ群LFの最物体側面頂点から第1の偏向素子LM1による光軸偏向点までの光軸上における距離と光学系全系の焦点距離の比を規定した条件式である。条件式(4)を満足することで、光学系の厚みの薄型化を実現している。
条件式(4)の下限を超えると、物体側レンズ群LF物体側面頂点から光軸偏向点までの距離が小さくなりすぎる。このとき、物体側レンズ群LFに配置されたレンズの構成枚数や曲率が制限されてしまう。これによれば、物体側レンズ群LFの群内色消しが不十分となり軸上色収差の補正が困難となる、若しくは、所望のレンズ群焦点距離の確保が困難となり光学系全系が大型化してしまう。一方、上限を超えると、物体側レンズ群LF物体側面頂点から光軸偏向点までの距離が大きくなりすぎる。このとき、光学系の厚みが増大しすぎるのでよくない。
条件式(5)は、物体側レンズ群LFの最物体側面頂点から第1の偏向素子LM1による光軸偏向点までの光軸上における距離と光学系の全長の比を規定した条件式である。条件式(5)を満足することで、光学系内における光軸偏向素子の配置を最適化している。
条件式(5)の下限を超えると、光学系展開状態で考えたとき、第1の光軸偏向素子LM1の光軸偏向点の位置が物体側により過ぎる配置となる。このとき、第1の光軸偏向素子LM1の光軸偏向点から像面IPまでの距離が大きくなりすぎることとなる。つまり、条件式(1)を満足する構成をとった場合、後続レンズ群LRを光学系の厚みを増大させずに配置することが困難となる。一方、上限を超えると、第1の光軸偏向素子LM1の光軸偏向点の位置が像面側により過ぎる配置となる。このとき、光学系の厚みが増大しすぎるのでよくない。
更に、本発明において、より好ましくは、条件式(1)乃至(5)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
0.40 < fF/f < 1.25 …(2a)
0.45 < OAL/f < 1.21 …(3a)
0.10 < DF/f < 0.29 …(4a)
0.15 < DF/OAL < 0.30 …(5a)
そして、更に好ましくは、条件式(1a)〜(5a)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
0.45 < fF/f < 1.22 …(2b)
0.50 < OAL/f < 1.18 …(3b)
0.12 < DF/f < 0.28 …(4b)
0.20 < DF/OAL < 0.28 …(5b)
ここで、後述する各実施形態の光学系では、第2のレンズ群である後続レンズLRの光路中に第2の光軸偏向部材LM2を配置している。これによれば、レンズ群全長の長い後続レンズ群LR内で光軸を偏向することにより、未使用空間を有効に活用しユニット体積の削減を実現している。つまり、光学系内において光軸を2回偏向する構成を採用することで、光学系の厚さの薄型化とユニット体積の削減を両立している。
このとき、より好ましくは、次の条件式(6)乃至(8)のうち1つ以上を満足するのが良い。
θ1+θ2 = 0[度] …(6)
0.9 < DF/DR < 2.2 …(7)
1.0 < DR/(f*tan(ω)) < 5.0 …(8)
ここで、第1の光軸偏向素子LM1による偏向前の光軸と偏向後の光軸を含む面内における光軸の偏向角(偏向前の光軸を基準とした偏向後の光軸の角度、反時計回り方向を正とする)をθ1[度]とする。また、第2の偏向素子LM2による偏向前の光軸と偏向後の光軸を含む面内における光軸の偏向角(偏向前の光軸を基準とした偏向後の光軸の角度、反時計回り方向を正とする)をθ2[度]とする。
また、物体側レンズ群LFの最物体側面頂点から第1の光軸偏向素子LM1による光軸偏向点までの光軸上における距離をDFとする。そして、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面IPまでの光軸上における距離(光軸偏向素子である第1および第2の光学部材以外の平行平板は空気換算)をDRとする。また、光学系全系の焦点距離をfとし、光学系全系の半画角をωとする。
条件式(6)は、各光軸偏向素子による光軸の偏向角を規定した条件式である。条件式(6)の物理的意味は、物体平面と像面IPが平行となるように光軸「Z型」に偏向することである。光軸を「Z型」の配置とすることで、各レンズ群の配置を最適化し光学系ユニット体積の最小化を実現している。また、物体平面と像面が平行となる配置をとることで、とくセンサー駆動フォーカス方式を採用した場合、フォーカス駆動機構を含めた撮像装置全体の体積を最小化するのに有効である。
条件式(7)は、物体側レンズ群LFの最物体側面頂点から第1の光軸偏向素子LM1による光軸偏向点までの光軸上における距離と第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面までの光軸上における距離の比を規定した条件式である。条件式(7)を満足することで、光軸を2回偏向する構成において、光学系の厚みの薄型化とレンズユニット体積の最小化をバランスよく実現している。
条件式(7)の下限を超えると、物体側レンズ群LFの物体側面頂点から第1の光軸偏向素子LM1による光軸偏向点までの距離が、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面までの距離に比して小さくなりすぎる。このとき、光学系の厚みは、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面IPまでの距離に律速されることとなる。
一方、上限を超えると、物体側レンズ群LFの物体側面頂点から第1の光軸偏向素子LM1による光軸偏向点までの距離が、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面IPまでの距離に比して大きくなりすぎる。このとき、光学系の厚みは、物体側レンズ群LFの物体側面頂点から第1の光軸偏向素子LM1による光軸偏向点までの距離に律速されることとなる。上限あるいは下限を超えたいずれの場合も、光学系の厚みを律速する部分系の厚みのバランスが崩れるため、レンズユニット体積の小型化が困難となるのでよくない。
条件式(8)は、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面IPまでの光軸上における距離と設計像円半径の比を規定した条件式である。条件式(8)を満足することで、第2の光軸偏向素子LM2の配置を最適化している。
条件式(8)の下限を超えると、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面IPまでの光軸上における距離が設計像円半径に比して小さくなりすぎる。この場合、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点と像面IPが近づきすぎる配置となるため、第2の光軸偏向素子LPと像面IPが干渉してしまう。一方、上限を超えると、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面IPまでの光軸上における距離が設計像円半径に比して大きくなりすぎる。このとき、光学系の厚みは、第2の光軸偏向素子LM2による光軸偏向点から像面IPまでの距離に律速され、光学系の厚みが増大するのでよくない。
更に本発明において、より好ましくは、条件式(7)、(8)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
1.0 < DF/DR < 2.0 …(7a)
1.2 < DR/(f*tan(ω)) < 4.0 …(8a)
そして、更に好ましくは、条件式(7a)、(8a)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
1.2 < DF/DR < 1.8 …(7b)
1.4 < DR/(f*tan(ω)) < 3.0 …(8b)
また、後述する各実施形態の光学系は物体側レンズ群LFを物体側から順に、正レンズ、負レンズの2枚にて構成している。これによれば、光学系の厚さに直結する物体側レンズ群LFを群内の色消しが可能な最小構成枚数とすることで、望遠光学系で課題となる軸上色収差を良好に補正しつつ、光学系の厚さの薄型化を実現している。
また、後述する第1乃至第3の実施形態においては、物体側レンズ群LFの中に回折面を配置している。物体側レンズ群LF内に回折面を配置することで、構成枚数を増やすことなくレンズ群内の色収差を良好に補正している。後述する第1乃至第3の実施形態において、回折面は接合面内に配置しているが、これに限られることはない。たとえば、球面、平面、または、非球面のいずれに配置してもよい。また回折面は、光学面にプラスチックなどの膜を回折光学部として添付する方法である、所謂レプリカで作成してもよい。
回折格子形状については、その2i次項の位相係数をC2iとしたとき、光軸からの距離Hにおける位相φ(H)は以下の式(a)で表される。ここで、mは回折次数、λ0は基準波長である。
φ(H)=(2・π・m/λ0)・(C2・h2+C4・h4+ … +C2i・h2i
…(a)
一般に、屈折光学材料のd線基準のアッベ数(分散値)νdは、d、C、F線の各波長における屈折率をNd、NC、NFとしたとき、次式で表される。
νd=(Nd−1)/(NF−NC)>0 …(b)
一方、回折面のアッベ数νdはd、C、F線の各波長をλd、λC、λFとしたとき
νd=λd/(λF−λC) …(c)
と表され、νd=−3.453となる。
また、部分分散比θgFは
θgF=(λg−λF)/(λF−λC) … (d)
と表され、θgF=0.2956となる。
これにより、任意波長における分散性は、屈折光学素子と逆作用を有することがわかる。また、回折面の基準波長における近軸的な一次回折光(m=1)の屈折力φDは、回折面の位相を表す前式(a)から2次項の係数をC2としたとき
φD = −2・C2
と表される。これより、回折光学素子DOEの回折成分のみによる焦点距離fDOEは
fDOE = 1/φD = −1/(2・C2) …(e)
となる。さらに、任意波長をλ、基準波長をλ0としたとき、任意波長の基準波長に対する屈折力変化は、次式となる。
φD’ = (λ/λ0)×(−2・C2) …(f)
これにより、回折面の特徴として、前式(a)の位相係数C2を変化させることにより、弱い近軸屈折力変化で大きな分散特性が得られる。これは、色収差以外の諸収差に大きな影響を与えることなく、色収差の補正が可能であることを意味している。
位相係数C4以降の高次数の係数については、回折面の光線入射高の変化に対する屈折力変化により非球面と類似した効果を得ることができる。
このとき、より好ましくは次の条件式を満足するのが良い。物体側レンズ群LFの中の回折面の焦点距離をfdoeとする。物体側レンズ群LFの焦点距離をfFとする。
20.0 < fdoe/fF < 100.0 …(9)
条件式(9)は、物体側レンズ群LFの中の回折面の屈折力配置を規定した条件式である。条件式(8)を満足することで、回折面の屈折力を最適化しレンズ群内の適切な色消しを実現している。
条件式(8)の下限を超えると、物体側レンズ群LFの焦点距離に比して回折面の屈折力が強まりすぎる。このとき、回折面による色消し効果が強まりすぎるため、光学系全系での軸上色収差が補正過剰となる。一方、上限を超えると、物体側レンズ群LFの焦点距離に比して回折面の屈折力が弱まりすぎる。このとき、回折面による色消し効果が弱まりすぎるため、光学系全系での軸上色収差が補正不足となるのでよくない。
更に、より好ましくは条件式(9)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
25.0 < fdoe/fF < 70.0 …(9a)
そして、更に好ましくは条件式(9a)の数値範囲を以下の範囲とするのがよい。
30.0 < fdoe/fF < 50.0 …(9b)
(各実施形態の光学系における具体的構成)
図1、図4、図7、図10、図13は、本発明の第1乃至第5の実施形態の無限遠物体合焦時におけるレンズ断面図(折り曲げ状態)である。また、図2、図5、図8、図11、14は、本発明の第1乃至第5の実施形態の無限遠物体合焦時におけるレンズ断面図(展開状態)である。また、図3、図6、図9、図12、図15は本発明の第1乃至第5の実施形態の無限距離物体への合焦時における縦収差図である。
各実施形態の光学系は撮像装置に用いられる撮影レンズ系であり、レンズ断面図において、左方が被写体側(物体側)で、右方が像側である。
レンズ断面図においてLFは、第1の光路偏向部材の物体側に配置された第1のレンズ群としての物体側レンズ群である。LM1は、第1の光路偏向部材である。LRは、第1の光路偏向部材の像面側に配置された第2のレンズ群としての像側レンズ群である。LM2は、第2の光路偏向部材である。Gはローパスフィルタやカバーガラスなどに相当する光学ガラスブロックである。IPはCCDセンサーやCMOSセンサーなどの固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当する像面である。
ここで、開口絞りは明示していないが、例えば、物体側レンズ群LF内や像側レンズ群LRの物体側に配置した鏡筒枠体を、実質的な開口絞りとして設定することができる。
縦収差図において、d−line、g−lineは各々d線及びg線、ΔM、ΔSはメリディオナル像面、サジタル像面である。倍率色収差はg線によって表している。ωは撮影半画角(度)、FnoはFナンバーである。
(第1の実施形態)
以下、図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態の光学系について具体的構成を説明する。第1の実施形態では、物体側から像側へ順に、第1のレンズ群としての物体側レンズ群LF、反射ミラーである光路偏向部材LM1、第2のレンズ群としての後続レンズ群LRにて構成している。これにより、本実施形態では、物体側から順に、正の屈折力を有する第1のレンズ群としての物体側レンズ群LFと、負の屈折力を有する第2のレンズ群としての後続レンズ群LRと、を備える構成となっている。
ここで、光路偏向部材LM1による光軸の偏向角を90度未満(76.0度)とすることで、光路偏向部材LM1の厚み方向サイズを削減しつつ後続レンズ群LRを適切に配置し、光学系の厚みの薄型化を実現している。また、像側レンズ群LRの像側には各種光学フィルタやカバーガラスに相当するガラスブロックGを配置している。
ここで、物体側レンズ群LFは物体側から順に、両凸形状の正レンズと両凹形状の負レンズの2枚接合レンズにて構成し、接合面には回折面を配置している。これによれば、光学系の厚みに直結する物体側レンズ群LFのレンズ群厚を薄型化するとともに、回折面による色消し効果を有効に活用している。つまり、物体側レンズ群LFの屈折力を強める屈折力配置とレンズ群内での色消しを両立することで、光学系全系の全長を短縮しつつ望遠レンズで課題となる軸上色収差を良好に補正している。
また、後続レンズ群LRは物体側から順に、物体側に凸のメニスカス形状の負レンズ、物体側に凸のメニスカス形状の正の非球面レンズ、光路偏向部材LM2にて構成している。後続レンズ群LRを正レンズと負レンズの2枚構成とすることで、光学系全系の倍率色収差良好に補正している。さらに、後続レンズ群LR内に樹脂材料よりなる非球面レンズを配置することで、光学系全系のコマ収差と像面湾曲を良好に補正するとともに、低コストを実現する構成としている。
また、光軸を偏向する第2の光学部材としての光路偏向部材LM2の光軸の偏向角は、光軸を偏向する第1の光学部材としての光路偏向部材LM1による光軸の偏向角と絶対値が同一で異符号となる配置としている。すなわち、それぞれ光軸を偏向する第1および第2の光学部材による光軸の偏向角について
θ1+θ2 = 0[度]
なる条件式を満足する。
ここで、第1および第2の光学部材により偏向される光軸を同一平面内に配置する。そして、θ1、θ2を以下のように定める。
θ1:第1の光学部材による偏向前の光軸と偏向後の光軸を含む面内における光軸の偏向角(反時計回り方向を正とする)
θ2:第2の光学部材による偏向前の光軸と偏向後の光軸を含む面内における光軸の偏向角(反時計回り方向を正とする)
本実施形態によれば、光学系の厚みを増加することなく、光学系の長さ方向を短縮しレンズユニット体積の最小化を図っている。そして、光学系構成と光軸の偏向角を最適化することにより、高い光学性能を有しつつ撮像装置を薄型に構成可能な望遠光学系を実現する。
(第2の実施形態)
以下、図4及び図5を参照して、本発明の第2の実施形態の光学系について具体的構成を説明する。本実施形態の光学系の基本構成は、第1の実施形態と同じである。すなわち、本実施形態では、物体側から順に、正の屈折力を有する第1のレンズ群としての物体側レンズ群LFと、負の屈折力を有する第2のレンズ群としての後続レンズ群LRと、を備える構成となっている。
本実施形態2は第1の実施形態と比較して、光軸を偏向する第1の光学部材としての第1の光路偏向部材LM1を反射ミラーでなく全反射プリズムで構成し、光軸の偏向角を変更したことが異なる。光軸偏向素子として全反射プリズムの全反射面を用いることで、光量の損失なく光軸を偏向することができる。なお、光軸を偏向する第2の光学部材としての第2の光路偏向部材LM2については、反射ミラーもしくは全反射プリズムで構成できる。
ここで、物体側レンズ群LFは物体側から順に、両凸形状の正レンズと像面側に凸のメニスカス形状の負レンズの2枚接合レンズにて構成し、接合面には回折面を配置している。
(第3の実施形態)
以下、図7及び図8を参照して、本発明の第3の実施形態の光学系について具体的構成を説明する。本実施形態の光学系の基本構成は、第1の実施形態と同じである。本実施形態は第1の実施形態と比較して、各レンズ群の屈折力配置と群内形状を変更し、焦点距離とFnoを変更したことが異なる。
本実施形態では、物体側から順に、正の屈折力を有する第1のレンズ群としての物体側レンズ群LFと、第1のレンズ群の屈折力より弱い正の屈折力を有する第2のレンズ群としての後続レンズ群LRと、を備える構成となっている。
ここで、物体側レンズ群LFは物体側から順に、両凸形状の正レンズと像面側に凸のメニスカス形状の負レンズの2枚接合レンズにて構成し、接合面には回折面を配置している。また、後続レンズ群LRは物体側から順に、物体側に凸のメニスカス形状の負レンズと物体側に凸のメニスカス形状の正レンズの接合レンズ、光路偏向部材LM2、物体側に凸のメニスカス形状の正の非球面レンズにて構成している。
(第4の実施形態)
以下、図10及び図11を参照して、本発明の第4の実施形態の光学系について具体的構成を説明する。本実施形態の光学系の基本構成は、第1の実施形態と同じである。本実施形態は第1の実施形態と比較して、各レンズ群の屈折力配置と群内形状を変更し、焦点距離とFnoおよび光軸の偏向角を変更したことが異なる。本実施形態では、物体側から順に、正の屈折力を有する第1のレンズ群としての物体側レンズ群LFと、第1のレンズ群の屈折力より弱い正の屈折力を有する第2のレンズ群としての後続レンズ群LRと、を備える構成となっている。
ここで、物体側レンズ群LFは物体側から順に、両凸形状の正レンズと両凹形状の負レンズの2枚接合レンズにて構成している。そして、物体側レンズ群LF内に回折面を配置しない構成としているが、物体側レンズ群LFの屈折力配置を最適化し、正レンズに高屈折率低分散の光学材料を用いることで、群内の色消しを充分に維持している。
(第5の実施形態)
以下、図13及び図14を参照して、本発明の第5の実施形態の光学系について具体的構成を説明する。本実施形態の光学系の基本構成は、第4の実施形態と同じである。すなわち、本実施形態では、物体側から順に、正の屈折力を有する第1のレンズ群としての物体側レンズ群LFと、第1のレンズ群の屈折力より弱い正の屈折力を有する第2のレンズ群としての後続レンズ群LRと、を備える構成となっている。本実施形態は第4の実施形態と比較して、各レンズ群の屈折力配置と群内形状を変更し、焦点距離と光軸の偏向角を変更したことが異なる。
ここで、後続レンズ群LRは物体側から順に、両凹形状の負レンズと両凸形状の正の非球面レンズ、光路偏向部材LM2にて構成している。さらに、後続レンズ群LR内の非球面レンズをガラス材料としている。これにより、樹脂材料を用いた場合と比して、温度変化や湿度変化といった外乱に対して、よりロバストな光学系を実現している。
以上説明した第1乃至第5の実施形態において、無限遠物体から近距離物体への合焦動作に関しては、レンズ群の一部を移動する部分フォーカス方式、撮像素子を像側へ移動するセンサー移動方式など、各種手法が適用できる。また、手ぶれの補正に際しては、各レンズ群の少なくとも一部を光軸と垂直方向の成分を有するように変位する構成、撮像素子を変位する構成など、各種公知の手法を適用してもよい。また、歪曲収差については、各種公知の手法を適用し電子的に処理してもよい。
(数値実施例)
次に、本発明の数値実施例を示す。ここで、光路偏向素子による光軸偏向は同軸の光軸上に展開した状態として、光学系諸数値を記載している。また、光路偏向素子による反射面と光軸との交点位置にはダミー面を配置し、光軸の偏向角は別途記載している。
各数値実施例において、iは物体側からの面の順序を示し、riはレンズ面の曲率半径である。diは第i面と第i+1面との間のレンズ肉厚および空気間隔である。ndi、νdiはそれぞれd線に対する屈折率、アッベ数を示す。*は非球面、(回折)は回折面であることを示す。また、k、A4、A6、A8は非球面係数である。また、C2、C4、C6は位相係数である。
非球面形状は光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとするとき
x=(h2/R)/[1+{1−(1+k)(h/R)21/2]+A4・h4+A6・h6+A8・h8
で表される。但しRは近軸曲率半径である。
回折面は光軸からの高さhの位置での位相をφ(h)係数とするとき、
φ(h)=(2・π・m/λ0)・(C2・h2+C4・h4+C6・h6
で表される。但しmは回折次数、λ0は基準波長である。
なお、バックフォーカスに関しては、ガラスブロックGを空気換算した数値をBF(in air)として表している。
また、前述の各条件式と各数値実施例との関係を表1に示す。
(数値実施例1)
第1光路偏向部材LM1による光軸偏向角: 76.0度
第2光路偏向部材LM2による光軸偏向角: -76.0度

単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 13.107 2.00 1.80400 46.5 8.17
2(回折) -21.365 0.40 2.00069 25.5 7.89
3 469.940 3.50 7.71
4 ∞ 7.30 6.19
5 9.756 0.35 1.89190 37.1 2.95
6 3.389 0.10 2.85
7 3.405 1.00 1.63550 23.9 2.92
8* 6.774 6.84 2.88
9 ∞ 2.97 4.27
10 ∞ 0.35 1.51633 64.1 6.00
11 ∞ 0.35 6.00
像面 ∞
非球面・回折面データ
第2面(回折面)
C 2=-6.41678e-004 C 4= 1.40324e-005 C 6=-1.31055e-007

第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 3.12919e-004 A 6=-6.47260e-005 A 8= 2.29423e-005

焦点距離 33.66
Fナンバー 4.12
画角 4.25
像高 2.50
レンズ全長 25.16
BF(in air) 3.55

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 -16.57
前側主点位置 -33.30
後側主点位置 -33.31

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
LF 1 19.23 2.40 -0.22 -1.52
LM1 4 ∞ 0.00 0.00 -0.00
LR 5 -13.63 8.29 1.07 -6.67
G 10 ∞ 0.35 0.12 -0.12

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 10.37(回折面を含まない)
fdoe 779.21(m=1)
2 2 -20.41(回折面を含まない)
3 5 -5.98
4 7 9.66
(数値実施例2)
第1光路偏向部材LM1による光軸偏向角: 80.0度
第2光路偏向部材LM2による光軸偏向角: -80.0度

単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 13.577 2.20 1.83481 42.7 8.17
2(回折) -14.713 0.50 2.00100 29.1 7.88
3 -110.556 0.33 7.67
4 ∞ 3.70 2.00069 25.5 7.47
5 ∞ 4.30 2.00069 25.5 6.54
6 ∞ 4.42 5.47
7 11.549 0.50 1.95375 32.3 3.15
8 3.499 0.10 2.88
9 3.518 0.88 1.63550 23.9 2.88
10* 7.090 7.00 2.67
11 ∞ 3.49 4.14
12 ∞ 0.35 1.51633 64.1 6.00
13 ∞ 0.35 6.00
像面 ∞
非球面・回折面データ
第2面(回折面)
C 2=-6.50980e-004 C 4= 1.50409e-005 C 6=-2.24826e-007

第10面
K = 0.00000e+000 A 4= 2.84080e-004 A 6=-1.18164e-004 A 8= 3.55728e-005

焦点距離 33.67
Fナンバー 4.12
画角 4.25
像高 2.50
レンズ全長 28.12
BF(in air) 4.07

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 -16.16
前側主点位置 -34.97
後側主点位置 -33.32

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
LF 1 16.53 2.70 0.02 -1.43
LM1 4 ∞ 8.00 2.00 -2.00
LR 7 -10.68 8.48 0.91 -7.00
G 12 ∞ 0.35 0.12 -0.12

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 8.77(回折面を含まない)
fdoe 768.07(m=1)
2 2 -17.00(回折面を含まない)
3 4 0.00
4 5 0.00
5 7 -5.43
6 9 10.03
(数値実施例3)
第1光路偏向部材LM1による光軸偏向角: 76.0度
第2光路偏向部材LM2による光軸偏向角: -76.0度

単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 28.574 3.00 1.77250 49.6 14.63
2(回折) -26.637 0.60 2.00100 29.1 14.39
3 -98.250 6.00 14.20
4 ∞ 19.51 11.48
5 58.751 0.40 1.64000 60.1 3.56
6 3.425 1.10 1.76200 40.1 3.50
7 4.930 6.78 3.36
8 ∞ 4.00 5.28
9 6.558 1.80 1.53110 55.9 6.74
10* 24.886 0.97 6.51
11 ∞ 0.50 1.51633 64.1 8.00
12 ∞ 0.35 8.00
像面 ∞
非球面・回折面データ
第2面(回折面)
C 2=-3.77028e-004 C 4= 2.22596e-006 C 6=-9.36111e-009

第10面
K = 0.00000e+000 A 4=-8.75340e-004 A 6=-6.76208e-006 A 8= 6.00236e-007

焦点距離 67.30
Fナンバー 4.60
画角 2.55
像高 3.00
レンズ全長 45.00
BF(in air) 1.65

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 253.88
前側主点位置 85.16
後側主点位置 -66.95

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
LF 1 34.21 3.60 0.24 -1.77
LM1 4 ∞ 0.00 0.00 -0.00
LR 5 44.42 14.08 28.78 44.61
G 11 ∞ 0.50 0.16 -0.16

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 18.28(回折面を含まない)
fdoe 1326.16(m=1)
2 2 -36.66(回折面を含まない)
3 5 -5.70
4 6 11.18
5 9 16.21
(数値実施例4)
第1光路偏向部材LM1による光軸偏向角: 80.0度
第2光路偏向部材LM2による光軸偏向角: -80.0度

単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 12.785 2.60 1.53775 74.7 9.62
2 -27.611 0.40 1.74951 35.3 9.26
3 138.310 4.50 9.09
4 ∞ 7.43 7.74
5 4.762 0.30 1.54814 45.8 5.24
6 3.449 0.12 4.90
7 3.493 2.00 1.53110 55.9 4.90
8* 4.123 7.00 4.06
9 ∞ 4.11 5.17
10 ∞ 0.50 1.51633 64.1 8.00
11 ∞ 0.35 8.00
像面 ∞
非球面データ
第8面
K = 0.00000e+000 A 4= 6.94650e-004 A 6=-2.67438e-005 A 8= 8.24924e-006

焦点距離 27.70
Fナンバー 2.88
画角 6.18
像高 3.00
レンズ全長 29.30
BF(in air) 4.79

入射瞳位置 25.06
射出瞳位置 -12.78
前側主点位置 -5.65
後側主点位置 -27.35

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
LF 1 33.39 3.00 -0.78 -2.64
LM1 4 ∞ 0.00 0.00 -0.00
LR 5 1127.96 9.42 -213.03 -187.53
G 10 ∞ 0.50 0.16 -0.16

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 16.62
2 2 -30.68
3 5 -24.82
4 7 20.49
(数値実施例5)
第1光路偏向部材LM1による光軸偏向角: 84.0度
第2光路偏向部材LM2による光軸偏向角: -84.0度

単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径
1 18.945 3.57 1.59522 67.7 14.03
2 -36.491 0.60 1.91082 35.3 13.56
3 -701.417 6.30 13.35
4 ∞ 19.58 11.06
5 -6.810 0.60 1.66680 33.0 5.41
6 9.632 0.17 6.01
7 11.677 2.34 1.88202 37.2 6.15
8* -9.907 6.00 6.57
9 ∞ 5.17 6.26
10 ∞ 0.50 1.51633 64.1 8.00
11 ∞ 0.35 8.00
像面 ∞
非球面データ
第8面
K =-1.20907e+001 A 4=-1.46543e-003 A 6= 5.06802e-005 A 8=-1.32359e-006

焦点距離 40.40
Fナンバー 2.88
画角 4.25
像高 3.00
レンズ全長 45.17
BF(in air) 5.84

入射瞳位置 0.00
射出瞳位置 -100.95
前側主点位置 24.29
後側主点位置 -40.05

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
LF 1 40.69 4.17 -0.65 -3.16
LM1 4 ∞ 0.00 0.00 -0.00
LR 5 65.15 9.10 11.18 5.38
G 10 ∞ 0.50 0.16 -0.16

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 21.47
2 2 -42.28
3 5 -5.90
4 7 6.40
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(変形例1)
上述した実施形態では、第1のレンズ群と第2のレンズ群の間の光路中に、第1のレンズ群の光軸を異なる方向(第2のレンズ群の光軸方向)に偏向する第1の光学部材を有する構成とした。しかしながら、本発明はこれに限られない。例えば、光軸を偏向する第1の光学部材と、第2のレンズ群の間に、第2のレンズ群側にプリズムを含む第3のレンズ群を備える場合、第1のレンズ群の光軸を異なる方向(第3のレンズ群の光軸方向)に偏向する第1の光学部材を有する構成とすることができる。この場合、プリズムによって、第3のレンズ群の光軸が第2のレンズ群の光軸に偏向されることとなる。
LF・・物体側レンズ群(第1のレンズ群)、LR・・像側レンズ群(第2のレンズ群)、LM1・・第1の光軸偏向部材(第1の光学部材)、IP・・像面(撮像素子の受光面)

Claims (15)

  1. 物体側から順に配置された、
    正の屈折力の第1のレンズ群と、
    前記第1のレンズ群の光軸を偏向する第1の光学部材と、
    負の屈折力の第2のレンズ群とを備え、
    前記第1の光学部材による前記光軸の偏向角をθ1(deg)とするとき、
    70.0<|θ1|<90.0
    なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
  2. 物体側から順に配置された、
    正の屈折力の第1のレンズ群と、
    前記第1のレンズ群の光軸を偏向する第1の光学部材と、
    前記第1のレンズ群の屈折力より弱い正の屈折力を有する第2のレンズ群とを備え、
    前記第1の光学部材による前記光軸の偏向角をθ1(deg)とするとき、
    70.0<|θ1|<90.0
    なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
  3. 前記第1のレンズ群の最も物体側のレンズ面の有効径に対する、全系の入射瞳径の比の値が、0.5以上かつ1以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
  4. 光軸を偏向する第2の光学部材が、前記第2のレンズ群の光路中に設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学系。
  5. 前記第1の光学部材を経た光路中に、前記第1の光学部材で偏向された光軸を異なる方向に偏向させる前記第2の光学部材を有し、
    前記第1および第2の光学部材により偏向される光軸を同一平面内に配置し、前記第2の光学部材による偏向前の光軸と偏向後の光軸を含む面内における光軸の偏向角をθ2(deg)とし、θ1、θ2について反時計回り方向を正とするとき、
    θ1+θ2=0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項4に記載の光学系。
    ここで、
  6. 物体側レンズ群の最物体側面頂点から前記第1の光学部材による光軸偏向点までの光軸上における距離をDFとし、
    前記第2の光学部材による光軸偏向点から像面までの光軸上における距離(前記第1および第2の光学部材以外の平行平板は空気換算)をDRとするとき、
    0.9<DF/DR<2.2
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項4または5に記載の光学系。
  7. 第2の光学部材による光軸偏向点から像面までの光軸上における距離(前記第1および第2の光学部材以外の平行平板は空気換算)をDRとし、
    光学系全系の焦点距離、半画角をそれぞれ、f、ωとするとき、
    1.0<DR/(f*tan(ω))<5.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の光学系。
  8. 前記第1のレンズ群の焦点距離をfFとし、
    光学系全系の焦点距離をfとするとき、
    0.35<fF/f<1.3
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学系。
  9. 光学系の全長(前記第1の光学部材以外の平行平板は空気換算)をOALとし、
    光学系全系の焦点距離をfとするとき、
    0.40<OAL/f<1.25
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学系。
  10. 前記第1のレンズ群における最も物体側のレンズ面の頂点から光軸偏向点までの光軸上における距離をDFとし、
    光学系全系の焦点距離をfとするとき、
    0.08<DF/f<0.30
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
  11. 前記第1のレンズ群における最も物体側のレンズ面の頂点から光軸偏向点までの光軸上における距離をDFとし、
    光学系の全長(前記第1の光学部材以外の平行平板は空気換算)をOALとするとき、
    0.10<DF/OAL<0.35
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光学系。
  12. 前記第1のレンズ群は、物体側から順に正レンズ、負レンズの2枚のレンズにて構成されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光学系。
  13. 前記第1のレンズ群に回折面を備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光学系。
  14. 前記第1のレンズ群の中の回折面の焦点距離をfdoeとし、
    前記第1のレンズ群の焦点距離をfFとするとき、
    20.0<fdoe/fF<100.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項13に記載の光学系。
  15. 撮像素子と、
    前記撮像素子の受光面に被写体の像を撮像する請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光学系と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112859290A (zh) * 2019-11-27 2021-05-28 光谱 Optix 有限公司 折叠式可伸缩透镜系统
CN114624863A (zh) * 2020-05-19 2022-06-14 三星电机株式会社 相机模块及终端设备

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