JP2019067696A - セラミックヒーター - Google Patents

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Abstract

【課題】端部領域における応力集中を緩和したセラミックヒーターを提供する。【解決手段】本発明のセラミックヒーターは、柱状の軸部と軸部の周面を被覆するとともに軸方向の長さが軸部よりも短い筒状の第1被覆層17a〜第3被覆層17cとを有しセラミックからなる本体部と、本体部の内部に設けられる抵抗発熱体からなる発熱部と、発熱部に接続されている給電部とを備え、第1被覆層17a〜第3被覆層17cは、給電部が配置される側に位置する第1端部とその反対側に位置する第2端部とを有し、第2端部における第1被覆層17aの端部は、第2端部における第3被覆層17cの端部に比べて第2端部の先端側にあることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、セラミックヒーターに関する。
一般に、自動車用の酸素センサー、グローシステム等における発熱源、及び半導体加熱用ヒーター、石油ファンヒーター等の石油気化器用熱源等として用いられるセラミックヒーターが知られている。
特許文献1に記載されたセラミックヒーターは、柱状の軸部と該軸部の周面を被覆する絶縁層としての被覆部とからなる本体部を有する。本体部は、セラミックからなり、被覆部の軸方向の長さは、軸部の軸方向の長さよりも短い。本体部の内部には、抵抗発熱体からなる発熱部が設けられている。給電部は、本体部の表面に露出するように設けられていて、発熱部に接続している。
特開2015−197953号公報
特許文献1に記載されたセラミックヒーターでは、被覆部における、給電部が配置される側とは反対側の端部は、その端面の内周端部位から外周端部位にかけて延びる方向が本体部の径方向に延びているのみである。そのため、セラミックヒーターの製造時における焼成工程では、被覆部の収縮に伴う応力が被覆部の端部において一部に集中しやすく、クラックの発生要因となることもある。
本発明の目的は、端部領域における応力集中を緩和したセラミックヒーターを提供することにある。
上記課題を解決するためのセラミックヒーターは、柱状の軸部と該軸部の周面を被覆するとともに軸方向の長さが前記軸部よりも短い筒状の被覆部とを有しセラミックからなる本体部と、前記本体部の内部に設けられる抵抗発熱体からなる発熱部と、前記発熱部に接続されている給電部とを備えるセラミックヒーターであって、前記被覆部は、前記給電部が配置される側に位置する第1端部と前記給電部が配置される側とは反対側に位置する第2端部とを有し、前記第2端部における内周側部位は、前記第2端部における外周側部位に比べて前記第2端部の先端側にあることを要旨とする。
この構成によれば、第2端部の内周側部位と第2端部の外周側部位とは、軸部の軸方向における位置が異なっている。したがって、セラミックヒーターの製造時における焼成工程では、被覆部の第2端部において、収縮に伴う応力が分散されて一部に集中することが抑制される。そのため、収縮に伴う応力集中に起因してクラックが発生することを抑制することができる。
上記セラミックヒーターについて、前記第2端部は、前記本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、前記内周側部位から外径側部位にかけて段状に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、シート材を巻回して被覆層を形成する製造方法を採用する場合、本体部の軸方向と直交する方向から見ると、内周側部位から外周側部位にかけて段状に設けられているという構成の採用は、製造の容易化を果たすには有利となる。
上記セラミックヒーターについて、コップ型酸素センサーに適用されることが好ましい。
この構成によれば、被覆部の第2端部は、その先端に向けて縮径した形状をなしているため、コップ型酸素センサーにおける挿入開口に接触し難く、その接触に伴う傷つきを低減することができる。また、コップ型酸素センサーに装着された際には、センサー内面との空間を少なくすることが可能で、ヒーターとしての機能を発揮するには有利となる。
上記セラミックヒーターについて、前記第2端部は、前記本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、前記本体部の軸方向における前記内周側部位と外周側部位との距離は、1.0mm以下であることが好ましい。
この構成によれば、本体部の軸方向における内周側部位と外周側部位との距離が長いと、本体部内の内部に設けられる発熱部の被覆が不十分になることも考えられる。この構成では、その距離を1.0mm以下にしているため、第2端部における発熱部の被覆に与える影響を抑えつつ、応力集中の緩和を実現することができる。
本体部の端部において応力集中を緩和することができる。
セラミックヒーターの斜視図。 セラミックヒーターの横断面図(図1の2−2線断面図)。 セラミックヒーターの第2端部側の部分正面図。 セラミックヒーターの第2端部側の側面図。 発熱部及び給電部の周方向展開図。 シート材の展開図。 配線パターン形成工程(第1印刷工程)を示す斜視図。 配線パターン形成工程(第2印刷工程)を示す斜視図。 シート材加工工程を示す斜視図。 巻き付け工程を示す斜視図。 巻き付け工程の途中の状態を示す斜視図。 コップ型酸素センサーの検出素子に装着されたセラミックヒーターの部分断面図。 (a)別の実施形態のシート材の部分展開図。(b)別の実施形態のシート材の部分展開図。 別の実施形態のシート材の展開図。
以下、セラミックヒーターを図面に基づいて説明する。
図1に示すように、セラミックヒーターは、全体として円柱状に形成されていて、中央に位置する大径部10Aを有している。大径部10Aの一方の端部である第1端部には大径部10Aよりも径が小さい中径部10Bを有し、大径部10Aの他方の端部である第2端部には中径部10Bよりも径の小さい小径部10Cを有している。大径部10A、中径部10B、及び小径部10Cは、同軸線上に配置されている。中径部10Bの表面には、一対の給電部30が形成されている。給電部30は、一部が中径部10Bの表面に露出され、他部が大径部10A内に埋設されている。給電部30は、大径部10A内に埋設されている抵抗発熱体からなる発熱部20と接続されている。
製造工程において焼成工程に供される状態のセラミックヒーターの構成について説明する。図1及び図2に示すように、セラミックヒーターの中心には円柱状の芯材13が配置されている。芯材13の第2端部側の端縁には、先端ほど縮径するテーパ面13aが形成されている。芯材13は、芯材被覆層14によって被覆されている。芯材被覆層14は、円筒状に形成されていて、その内周面が芯材13の外周面に接触している。芯材被覆層14の軸方向の長さは、芯材13よりも短く、第1端部側の端面の位置は、芯材13の端面と同じ位置にある。そのため、芯材被覆層14は、芯材13の第2端部側を被覆しない。
芯材被覆層14の外周面には、発熱部20と給電部30とが設けられている。芯材被覆層14は、第1被覆層17aによって被覆されていて、芯材被覆層14と第1被覆層17aとの間に発熱部20と給電部30とが配置されている。第1被覆層17aは、軸方向の長さが芯材被覆層14よりも短い。第1被覆層17aの第2端部側の端面は、芯材被覆層14の第2端部側の端面と同じ位置にある。そのため、第1被覆層17aは、芯材被覆層14の第1端部側を被覆しておらず、給電部30の一部を露出させ、他部を被覆させている。
図2、図3及び図4に示すように、第1被覆層17aは、第2被覆層17bによって被覆されている。第2被覆層17bは、軸方向の長さが第1被覆層17aよりも短く、第1被覆層17aの第1端部側の端部と第2端部側の端部との両方を露出させている。第2被覆層17bは、第3被覆層17cによって被覆されている。第3被覆層17cは、軸方向の長さが第2被覆層17bよりも短く、第2被覆層17bの第1端部側の端部と第2端部側の端部との両方を露出させている。
図1、図2及び図3に示すように、芯材13と芯材被覆層14とによって軸部が構成され、第1被覆層17a〜第3被覆層17cによって絶縁層としての被覆部が構成され、芯材13、芯材被覆層14、及び第1被覆層17a〜第3被覆層17cによって本体部が構成されている。図3に示すように、被覆部の第2端部は、内周側部位となる第1被覆層17aの端部が外周側部位となる第3被覆層17cの端部に比べて第2端部の先端側に位置している。被覆部の第2端部は、本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、第1被覆層17aの端部、第2被覆層17bの端部、及び第3被覆層17cの端部によって段状に設けられている。第1被覆層17aの端面、第2被覆層17bの端面、及び第3被覆層17cの端面は、互いに連続して形成されていて、それら端面は、本体部の軸方向において螺旋状をなすように形成されている。
本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、本体部の軸方向における第1被覆層17aの端面から第3被覆層17cの端面までの幅を示す距離X1は、適宜設定されるが好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.3mm以下である。かかる距離が1.0mm以下であると被覆部における発熱部20の被覆に影響を与えることがなく、また、被覆部の第2端部における応力集中を緩和することができる。
図1及び図2に示すように、発熱部20は、第1端部側から第2端部側に向かって本体部の軸方向に沿って延びるとともに、本体部の横断面において間隔を空けて円状に並ぶ複数の縦方向部分21と、縦方向部分21同士を連結する連結部分22とから構成されている。
図5の周方向展開図に示すように、発熱部20は、周方向に隣り合う縦方向部分21の端部同士が、連結部分22によって本体部の第1端部側及び第2端部側にて交互に連結されており、発熱部20は、全体として所謂、櫛歯型の一つながりの導体パターンとなっている。図5において、連結部分22によって連結された複数の縦方向部分21のうち、両末端に位置する二つの縦方向部分21は、発熱部20よりも本体部の軸方向における第1端部側に設けられる一対の給電部30に接続されている。
次に、図6に基づいて、セラミックヒーターの製造方法の一例について説明する。なお、本発明のセラミックヒーターの製造方法は、以下の方法に限定されるものではない。
図6に示すように、セラミックからなるシート材40は、芯材13を被覆し、発熱部20及び給電部30を構成する配線パターン41が形成された配線パターン領域42と、該配線パターン領域42を被覆し、配線パターン41が形成されていないブランク領域43とを有する。配線パターン領域42は、芯材13に巻回されて芯材被覆層14となり、ブランク領域43は芯材被覆層14に順次巻回されて第1被覆層17a、第2被覆層17b、及び第3被覆層17cとなる。配線パターン領域42とブランク領域43は、それぞれ略四角形状に成形されている。シート材40の配線パターン領域42とブランク領域43の並列方向が第2方向となり、シート材40の第2方向に直交する方向が第1方向となり、本体部の軸方向となる。
ブランク領域43は、第1方向において配線パターン領域42よりも短く形成される。ブランク領域43は、芯材13に巻回された配線パターン領域42を3回巻回して、最終的に第1被覆層17a、第2被覆層17b、及び第3被覆層17cを構成する。ブランク領域43のうち第1被覆層17aに相当する領域では、第1方向における第1端部側の第1端縁44aと第2端部側の第1端縁45aとが平行に延びている。ブランク領域43のうち第2被覆層17bに相当する領域では、第1方向における第1端部側の第2端縁44bと第2端部側の第2端縁45bとが傾斜して延びている。ブランク領域43のうち第3被覆層17cに相当する領域では、第1方向における第1端部側の第3端縁44cと第2端部側の第3端縁45cとが傾斜して延びている。第2端縁44b及び第3端縁44cは、一直線状に傾斜し、第2端縁45b及び第3端縁45cも一直線状に傾斜している。第2端縁44b及び第3端縁44cと第2端縁45b及び第3端縁45cとは、第2方向において配線パターン領域42から離れるほど徐々に接近している。第2方向におけるブランク領域43の配線パターン領域42と反対側の端縁47の長さは、第2方向におけるブランク領域43の配線パターン領域42側の端縁46の長さよりも短い。その長さの違いによって、第2端部では、第1端縁45aの位置と第3端縁45cの位置とにおける第1方向での差L1の部分は、本体部の軸方向における第1被覆層17aの端面から第3被覆層17cの端面までの幅を示す距離X1の部分に相当する。したがって、差L1を調整することにより、距離X1も調整することができる。
次に、図7〜図11に基づいて、さらにセラミックヒーターの製造方法をさらに詳細に説明する。セラミックヒーターは、以下に記載する配線パターン形成工程、シート材加工工程、巻き付け工程、焼成工程を順に経ることによって製造される。
(配線パターン形成工程)
配線パターン形成工程は、第1印刷工程、第1乾燥工程、第2印刷工程及び第2乾燥工程を有する。
[第1印刷工程]
図7に示すように、焼成することにより絶縁性のセラミックとなるセラミック材料からなるシート材40は、最初に四角形板状に形成される。シート材40の大きさは、1つのセラミックヒーターの製造に合わせた1単位サイズに設定されている。シート材40の表面に配線パターン41のうち発熱部を構成する第1配線パターン41aを印刷して発熱部20を形成する。第1配線パターン41aは、シート材40の第1方向においても第2方向においても一方側に偏った領域に印刷され、この領域が発熱領域42aとなる。シート材40の第1方向においても第2方向においても、第1配線パターン41aが印刷されない領域が存在するようにしている。第1配線パターン41aの印刷に用いられるのは、高融点金属材料を含む第1導体ペーストである。
シート材40を構成するセラミック材料としては、公知のセラミックヒーターの製造に用いられるセラミック材料を用いることができ、例えば、酸化物セラミック、窒化物セラミック、炭化物セラミックが挙げられる。酸化物セラミックとしては、例えば、アルミナ、ジルコニア、コージェライト、ムライトが挙げられる。窒化物セラミックとしては、例えば、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化チタン等が挙げられる。炭化物セラミックとしては、例えば、炭化珪素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステンが挙げられる。また、シート材40を構成するセラミック材料には、バインダー等のその他成分が含まれていてもよい。
第1配線パターン41aに用いる第1導体ペーストに含まれる高融点金属材料は特に限定されるものではなく、公知のセラミックヒーターの製造に用いられる高融点金属材料を用いることができる。この高融点金属材料としては、例えば、W、Mo、Ta、Nb、Ti、Re、Ni、Cr等の高融点金属が挙げられる。第1配線パターン41aの印刷方法としては、とくに限定されないが、例えば、公知のスクリーン印刷を挙げることができる。
[第1乾燥工程]
第1印刷工程でシート材40の表面に印刷された第1配線パターン41aを乾燥させる。乾燥方法としては、とくに限定されないが、例えば、シート材40を電気乾燥機に入れて加熱する方法を挙げることができる。
[第2印刷工程]
図8に示すように、第1印刷工程で第1配線パターン41aを形成したシート材40の表面に、配線パターン41のうち給電部を構成する第2配線パターン41bを印刷して給電部30を形成する。第2配線パターン41bは、シート材40の第1方向において第1配線パターン41aが印刷された発熱領域42aに隣接した領域に印刷され、この領域が給電領域42bとなる。第2配線パターン41bの印刷に用いられるのは、高融点金属材料を含む第2導体ペーストである。発熱領域42a及び給電領域42bにより配線パターン領域42が形成される。
第2配線パターン41bに用いる第2導体ペーストに含まれる高融点金属材料は第1配線パターン41aに用いる第1導体ペーストと同様に特に限定されるものではない。また、第1導体ペーストと第2導体ペーストとは、同じ高融点金属材料を用いても、異なる高融点金属材料を用いても構わない。第2配線パターン41bの印刷方法としては、とくに限定されないが、例えば、公知のスクリーン印刷を挙げることができる。
[第2乾燥工程]
第2印刷工程でシート材40の表面に印刷された第2配線パターン41bを乾燥させる。乾燥方法としては、とくに限定されないが、例えば、シート材40を電気乾燥機に入れて加熱する方法を挙げることができる。
(シート材加工工程)
第1配線パターン41a及び第2配線パターン41bが形成されたシート材40が図6に示される特定形状をなすように削除領域40a及び削除領域40bを削除する。図8に示すように、第1配線パターン41a及び第2配線パターン41bが印刷されている配線パターン領域42と該配線パターンが印刷されていない非印刷領域は、シート材40上において第1方向と平行な境界K1によって区画されている。境界K1によって区画される非印刷領域のうち削除領域40aは、第1端部側に位置し、削除領域40bは、第2端部側に位置している。このシート材40の非印刷領域のうち、削除されない領域がブランク領域43となる。ブランク領域43と削除領域40aとが境界K2によって区画され、ブランク領域43と削除領域40bとが境界K3によって区画されている。シート材40の第1方向において、発熱領域42aと給電領域42bとの境界K4は、ブランク領域43と削除領域40aとの境界K2よりも内側(発熱領域側)に位置している。したがって、給電領域42bは、シート材40の第2方向において、ブランク領域43と削除領域40aとの双方に隣接している。
図9に示すように、削除領域40a及び削除領域40bが削除されたシート材40では、発熱領域42aと給電領域42bとが第1方向に並設されるとともに、発熱領域42aとブランク領域43とが第2方向に並設されて、給電領域42bの一部が第1方向に突出している。したがって、シート材加工工程を経たシート材40は、発熱領域42a、給電領域42b、及びブランク領域43を有し、全体としてL字状の特定形状をなす。
(巻き付け工程)
シート材加工工程を経たシート材40は、芯材13に巻き付けられる。芯材13は、焼成することにより絶縁性のセラミックとなるセラミック材料からなる円柱状の棒材である。図10に示すように、シート材40を裏返し、シート材40の発熱領域42aと給電領域42bのあるシート材40の端縁にシート材40の第1方向に沿うように芯材13を配置させる。
芯材13の長さは、図9に示すように、シート材40における発熱領域42aと給電領域42bが位置する部分の第1方向の長さL3よりも長く構成されている。芯材13は、他部材へ装着する際の傷付きを防止するために芯材13の第2端部側の端部にはテーパ面13aが形成されている。芯材13の円周は、シート材40における発熱領域42aと給電領域42bが位置する部分の第2方向の長さL4にほぼ等しく、シート材40におけるブランク領域43の第2方向の長さL5は、芯材13にシート材40を3周分、巻き付ける長さを有している。
芯材13の形状は特に限定されるものではなく、円柱状以外に、円筒状、角柱状、角筒状等を採用することができる。芯材13を構成するセラミック材料は特に限定されるものではなく、公知のセラミックヒーターの製造に用いられるセラミック材料を用いることができる。ただ、シート材40を構成するセラミック材料と熱膨張係数が近いものであることが好ましく、同セラミック材料と同じであることがより好ましい。また、芯材13を構成するセラミック材料には、バインダー等のその他成分が含まれていてもよい。また、芯材13は焼成されたセラミックであってもよい。
図11に示すように、発熱領域42aと給電領域42bが外側となるように芯材13にシート材40を第2方向に沿って巻き付ける。この巻き付けによって、芯材被覆層14が形成される。芯材13の円周とシート材40の長さL4との関係は上述のとおりほぼ等しく、芯材13にシート材40を1周分、巻き付けた状態では、第1配線パターン41a及び第2配線パターン41bが外周側に露出している。
図11に示すように、発熱領域42aと給電領域42bが巻き付けられた芯材13は、さらに第2方向に沿ってブランク領域43が巻き付けられる。ブランク領域43の第2方向における長さは、発熱領域42aと給電領域42bが巻き付けられた芯材13に対してブランク領域43による層が3層となるように設定されている。したがって、発熱領域42aと給電領域42bが巻き付けられた芯材13は、さらに3周にわたってブランク領域43を巻き付ける。この巻き付けによって、第1被覆層17a、第2被覆層17b、そして、第3被覆層17cが形成され、それら各層の端面は、螺旋状をなすように形成されるのである。
シート材40は、削除領域40a及び削除領域40bが削除されて全体としてL字状をなすように形成され、このシート材40が巻き付け工程に供される。そのため、芯材13にシート材40を巻き付けた状態では、ブランク領域43は、発熱領域42aの全体を被覆する。また、ブランク領域43は、給電領域42bのうち、第1方向の内側(第1配線パターン41a側)部分を被覆するものの、第1方向の第1端部側を被覆しない。したがって、給電領域42bのうち、第1方向の第1端部側は、外部に露出している。
(焼成工程)
巻き付け工程を経た成形体を焼成する。この焼成によって、成形体がセラミック化してセラミックヒーターが得られる。焼成工程における焼成条件は特に限定されるものではなく、セラミックヒーターの用途等に応じて適宜、設定することができる。また、焼成工程の前に乾燥工程や脱脂工程を行ってもよい。図2では、芯材13とシート材40との間に界面が示されているが、芯材13とシート材40とが同じ絶縁性セラミックで構成されている場合、焼成工程後に芯材13とシート材40との界面は消失させることができる。
なお、本発明のセラミックヒーターは、1個で製造することで説明がされているが、2個以上の多数個での製造を行なってもよい。多数個で行なった場合には、配線パターン形成工程もしくはシート材加工工程のいずれかで1個取りにするための裁断工程を行い、巻き付け工程、焼成工程を経ることでセラミックヒーターを製造することもできる。
上記のように得られたセラミックヒーターは、上述したとおり、大径部10A、中径部10B、及び小径部10Cを有している。大径部10Aは、芯材13、芯材被覆層14、第1被覆層17a、第2被覆層17b、第3被覆層17c、芯材被覆層14と第1被覆層17aとの間に設けられる発熱部20、発熱部20に接続されている給電部30から構成されている。中径部10Bは、芯材13、芯材被覆層14、芯材被覆層14の表面に設けられている給電部30から構成されている。小径部10Cは、芯材13から構成されている。
上記のように得られたセラミックヒーターは、自動車用の酸素センサー、グローシステム等における発熱源、及び半導体加熱用ヒーター、石油ファンヒーター等の石油気化器用熱源等として用いられる。
図12に示されるように、例えばコップ型酸素センサーに適用される場合、先が閉じた先細筒状の検出素子50にセラミックヒーターの第2端部側を挿入し、芯材13又は第2端部を検出素子50の内面に当接させて装着する。
本実施形態で得られたセラミックヒーターは、コップ型酸素センサーに収容させた。この後、酸素センサーからセラミックヒーターを取り出し、先端部を目視で確認すると、被覆部の欠けは確認されなかった。それに対して、外周部位と内周側部位が重なるように巻きつけられたセラミックヒーターを、同様の構成からなるコップ型酸素センサーに収容した後、先端部を目視で確認すると、被覆部の欠けが確認された。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)第2端部の端面において、内周側部位が外周側部位に比べて第2端部の先端側に位置しており、第2端部は、第2端部の先端方向へ縮径している。したがって、セラミックヒーターの第2端部の端部領域における応力の集中が緩和され、端部領域での被覆層等が欠けることが抑制できる。その結果、セラミックヒーターでの機能性の低下を抑制することができる。特に、絶縁層の内側の軸部の端部領域における応力集中を分散させ、セラミックヒーターの耐久性をより向上できる。その結果、長期間の使用に対して問題の発生を抑制することができる。
(2)第2端部の端面は、本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、同一直線状に形成されておらず、第2端部は、内周側部位から外径側部位にかけて段状に設けられている。第2端部の端部領域における応力集中の緩和を所定幅ごとに調整することができる。
(3)被覆部は、シート材を芯材に巻回することにより、形成される。したがって、シート材の巻回方向に対する左右幅L2を調整するのみで、第2端部における内周側部位と外周側部位の位置関係を容易に調整することができる。
(4)被覆部の第2端部は、本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、段状に形成されている。したがって、例えば先が閉じた先細筒状の検出素子に適用される場合、検出素子にセラミックヒーターを挿入する際、挿入開口との接触に伴うチッピングの発生を低減することができる。
また、段状の形成される第2端部の外周部の位置を、検出素子装着時の検出素子の内周面の位置に合わせることにより、検出素子内面との当接ポイントを多くして応力を分散させ、チッピングの発生を低減することができる。それにより、センサーの性能の低下を抑制し、特に長期使用に対する信頼性を向上できる。
(5)第2端部は、本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、本体部の軸方向における内周側部位と外周側部位の幅は、1.0mm以下であることが好ましい。したがって、被覆部における発熱部の被覆に与える影響を抑えつつ、第2端部における応力集中の緩和を図ることができる。なお、本体部の軸方向における内周側部位と外周側部位の幅は、0.5mm以下であることがより好ましい。かかる幅を0.5mm以下にした場合、応力集中の緩和が図ることができ、また外観でも問題とならない。
(6)シート材におけるブランク領域の第2方向の長さは、芯材にシート材を2周以上、巻き付けることができる長さに設定されている。したがって、発熱部の外周側に被覆部が2層以上形成されることになるため、被覆部に生じた亀裂等の欠陥が進展しがたい。そのため、発熱部が露出することを抑制することができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。また、上記実施形態の構成や以下の変更例に示す構成を適宜組み合わせて実施することも可能である。
・第2被覆層17bは、省略して構成してもよい。かかる構成の場合、被覆部の第2端部は、本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、第1被覆層17aの端部、及び第3被覆層17cの端部によって段状に設けられている。
・被覆部の第2端部は、本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、第1被覆層17aの端部、第2被覆層17bの端部、及び第3被覆層17cの端部によって段状に設けられている。各端部を分けて、さらに多くの段状に分けて構成してもよい。かかる構成により、第2端部の端部領域における応力集中の緩和をより細かく調整することができる。
・第1被覆層17aの端部と第2被覆層17bの端部間、及び第2被覆層17bの端部と第3被覆層17cの端部間の本体部の軸方向における各幅は、同一であってもそれぞれ異なってもよい。
・セラミックヒーターの第2端部を他の部材に接触させて使用する場合、第2端部の外周部の位置を、他の部材の位置に合わせて構成してもよい。その場合、他の部材との接触面積を広くすることができるため、応力集中を分散させ、傷付きを低減することができる。
・第2端部は、本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、第1被覆層17aの端部、第2被覆層17bの端部、及び第3被覆層17cの端部とが段状以外の形状であってもよい。例えば、全面又は一部がテーパ状の形状であってもよい。かかる形状がテーパ状の場合、第2端部の軸方向の端部位置をより均等に分散させることができる。したがって、第2端部領域における応力集中をより均等に分散させ、緩和することができる。
・ブランク領域43の第2端部側の端縁のうち、第2端縁45b及び第3端縁45cは、一直線状に傾斜する構成に限定されない。例えば、図13(a)に示されるように、第2端縁45b及び第3端縁45cが、第2方向に対して曲線状に傾斜してもよい。また、図13(b)に示されるように、第2端縁45b及び第3端縁45cが、第2方向に対して階段状に形成されてもよい。これらの構成においても、芯材13に巻回された時、第2端部における内周側部位は、第2端部における外周側部位に比べて第2端部の先端側に位置させて第2端部を先端へ向けて縮径させることができる。
・シート材加工工程において、ブランク領域43の第2端部側の端縁を形成する際、境界K3に添った切り取り開始位置が、ブランク領域43の第1端縁45aと第2端縁45bの境界以外でもよい。例えば、ブランク領域43の第1端縁45a〜第3端縁45cのいずれかであってもよく、また、配線パターン領域42の第2端部側の側面のいずれかであってもよい。
・図14に示されるように、第2端部の端部において、第2端部の先端方向へ縮径する構成は、ブランク領域43の第2端部側の端縁が第2方向と平行に成形されたシート材40を使用して形成してもよい。この場合、配線パターン41を形成する縦方向部分21がシート材40の第1方向に対して平行ではなく傾斜している。芯材13は、縦方向部分21と平行に配され、巻き取られる。シート材40の第2端部側の端縁は、第2端部において螺旋状に巻き取られる。それにより、第2端部は、第2端部の先端へ向けて縮径して形成される。かかる工程においては、第2端部の端面の形成において削除領域を削除する工程が不要となる。
・第2端部は、上述したセラミックヒーターの製造方法以外の方法で製造してもよい。例えば、巻回方向に平行に形成された端縁を有するブランク領域43を、芯材13に被覆し、その後、研削等により第1被覆層17aの端部、第2被覆層17bの端部、及び第3被覆層17cの端部を段状に形成してもよい。
・第1被覆層17a、第2被覆層17b、第3被覆層17c、及び芯材被覆層14は、それぞれ別々に成形し、芯材13に巻き付けて製造してもよい。
・芯材13を省略し、芯材被覆層14のみから軸部を構成してもよい。
・本体部における第1被覆層17a、第2被覆層17b、及び第3被覆層17cの厚みの合計は、用途・目的等の観点から適宜設定される。例えば、酸素センサーに適用される場合、機能性及び耐久性等の観点から、好ましくは0.1〜1mm、より好ましくは0.3〜0.7mmである。
・第1端部は、第2端部と同様に本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、第1被覆層17a〜第3被覆層17cが段状に縮径、又は拡径するように構成されてもよく、段状に形成されず、端面の内周端部位から外周端部位にかけて延びる方向が本体部の径方向に延びている構成であってもよい。
・芯材13の長さは適宜変更が可能である。上記実施形態の芯材13の長さよりも長くして、第1端部側において、芯材被覆層14に被覆されずに露出するように構成することも可能である。この場合、中径部10Bの先端側に小径部が形成されることになる。また、上記実施形態の芯材13の長さよりも短くして、第2端部側において、芯材13の端面の位置を芯材被覆層14の端面の位置と同じくしてもよい。この場合、大径部10Aに隣接する小径部10Cは省略されることになる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
・前記第2端部の端面は、一方向に旋回する螺旋状に形成されている前記セラミックヒーター。かかる構成においては、端面領域における応力集中をより均等に分散できる。
P…本体部の軸方向、X1…距離、17a…第1被覆層、17b…第2被覆層、17c…第3被覆層、20…発熱部、30…給電部、50…コップ型酸素センサーの検出素子。

Claims (4)

  1. 柱状の軸部と該軸部の周面を被覆するとともに軸方向の長さが前記軸部よりも短い筒状の被覆部とを有しセラミックからなる本体部と、前記本体部の内部に設けられる抵抗発熱体からなる発熱部と、前記発熱部に接続されている給電部とを備えるセラミックヒーターであって、
    前記被覆部は、前記給電部が配置される側に位置する第1端部と前記給電部が配置される側とは反対側に位置する第2端部とを有し、前記第2端部における内周側部位は、前記第2端部における外周側部位に比べて前記第2端部の先端側にあることを特徴とするセラミックヒーター。
  2. 前記第2端部は、前記本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、前記内周側部位から外径側部位にかけて段状に設けられている請求項1に記載のセラミックヒーター。
  3. コップ型酸素センサーに適用される請求項1又は2に記載のセラミックヒーター。
  4. 前記第2端部は、前記本体部の軸方向と直交する方向から見た場合、前記本体部の軸方向における前記内周側部位と外周側部位との距離は、1.0mm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のセラミックヒーター。
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