JP2019064785A - コンベヤベルトの接合部分の監視方法およびコンベヤベルト装置 - Google Patents

コンベヤベルトの接合部分の監視方法およびコンベヤベルト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】心体層をスチールコードで構成したコンベヤベルトの長手方向端部どうしの接合部分の故障を精度よく予知できる監視方法およびコンベヤベルト装置を提供する。【解決手段】長手方向端部1A、1Bどうしが接合された接合部分1Cでは、それぞれの長手方向端部1A、1Bのスチールコード3どうしが、先端面3aを対向させて配置されている構造であり、先端面3aを対向させて配置されているスチールコード3どうしを、コンベヤベルト1に埋設された金属製のコイル9に挿入させて、コイル9の内部の先端面3aどうしの隙間9bに予め配置したセンサ11によって、先端面3aどうしの離間距離、または、先端面3aどうしの間に生じる応力を検知して、コンベヤベルト1の外部に配置された演算装置14に入力されたセンサ11の検知データに基づいて接合部分1Cの状態の良否を判断する。【選択図】図13

Description

本発明は、コンベヤベルトの接合部分の監視方法およびコンベヤベルト装置に関し、さらに詳しくは、スチールコードで構成される心体層を備えたコンベヤベルトの長手方向端部どうしの接合部分の故障を精度よく予知できるコンベヤベルトの接合部分の監視方法およびコンベヤベルト装置に関するものである。
コンベヤベルトの心体層には、多数本のスチールコードを横並び状態にしてベルト長手方向に延在させたものがある。スチールコードにより構成される心体層が埋設されたコンベヤベルトは、帆布等を心体層としたコンベヤベルトに比して、機長が長いコンベヤラインに使用されることが多く、鉄鉱石等の重量が大きい搬送物を搬送するために使用されることが多い。したがって、コンベヤベルトの破断等の故障が発生し易く、故障が発生して搬送作業が中断すると、復旧には多大な時間とコストが必要になる。
コンベヤベルトの破断等の故障をモニタリングする方法は種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。コンベヤベルトの破断故障は、心体層が切断されて発生する場合と、コンベヤベルトの長手方向端部どうしの接合部分(エンドレス部)で心体層が剥離して発生する場合がある。従来のモニタリング方法では、この接合部分の故障を精度よく予知することが難しいため改善の余地がある。
特開2017−43425号公報
本発明の目的は、スチールコードで構成される心体層を備えたコンベヤベルトの長手方向端部どうしの接合部分の故障を精度よく予知できるコンベヤベルトの接合部分の監視方法およびコンベヤベルト装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のコンベヤベルトの接合部分の監視方法は、多数本のスチールコードが横並び状態で配置されている心体層が上カバーゴムと下カバーゴムとで挟まれて一体化したコンベヤベルトの長手方向端部どうしが接合された接合部分の状態を監視するコンベヤベルトの接合部分の監視方法において、前記接合部分では、それぞれの前記長手方向端部の前記スチールコードどうしが、先端面を対向させて配置されて、前記先端面を対向させて配置されている前記スチールコードどうしを、前記コンベヤベルトに埋設された金属製のコイルに挿入させて、前記コイルの内部の対向する前記先端面どうしの隙間には予めセンサが配置された構造にしておき、対向する前記先端面どうしの離間距離、または、対向する前記先端面どうしの間に生じる応力を前記センサにより検知して、前記センサによる検知データの大きさに基づいて前記接合部分の状態の良否を判断することを特徴とする。
本発明のコンベヤベルト装置は、長手方向端部どうしが接合された接合部分を有するコンベヤベルトと、前記接合部分の状態を監視する監視手段とを備えたコンベヤベルト装置において、前記コンベヤベルトは、多数本のスチールコードが横並び状態で配置されている心体層が上カバーゴムおよび下カバーゴムにより挟まれて、前記心体層、前記上カバーゴムおよび前記下カバーゴムが一体化されて形成されていて、前記接合部分では、それぞれの前記長手方向端部の前記スチールコードどうしが先端面を対向させて配置されて、前記先端面を対向させて配置されている前記スチールコードどうしが挿入されて前記コンベヤベルトに埋設された金属製のコイルを有し、前記監視手段は、前記コイルの内部のそれぞれの前記スチールコードの前記先端面どうしの隙間に予め配置されて、対向する前記先端面どうしの離間距離、または、対向する前記先端面どうしの間に生じる応力を検知するセンサと、前記センサによる検知データの大きさに基づいて前記接合部分の状態の良否を判断する判断部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、コンベヤベルトの長手方向端部どうしが接合された接合部分では、先端面を対向させて配置されているスチールコードどうしを、コンベヤベルトに埋設された金属製のコイルに挿入させて、コイルの内部の対向する先端面どうしの隙間には予めセンサが配置された特別な構造にしている。そして、このセンサによって、対向する先端面どうしの離間距離、または、対向する先端面どうしの間に生じる応力を検知することで、接合部分でのスチールコードの挙動をより直接的に把握できる。スチールコードの異常な挙動は接合部分が剥離する前兆といえる。そのため、センサによる検知データの大きさ(離間距離の大きさ、または、応力の大きさ)に基づいて接合部分の状態の良否を判断することで、接合部分の故障を精度よく予知することが可能になる。
本発明のコンベヤベルト装置を例示する説明図である。 図1のA−A断面図である。 本発明に用いるコンベヤベルトを横断面視で例示する説明図である。 図3のコンベヤベルトの長手方向端部を平面視で例示する説明図である。 本発明で用いる接合用成形体を横断面視で例示する説明図である。 図5の接合用成形体を平面視で例示する説明図である。 複数の接合用成形体を一体化した複合体を横断面視で例示する説明図である。 図7の複合体を平面視で例示する説明図である。 スチールコードを露出状態にした図4のコンベヤベルトの長手方向端部を例示する平面図である。 それぞれの長手方向端部のスチールコードを、互いに相手側のスチールコードの間に配置した状態を平面視で例示する説明図である。 露出状態の図10のそれぞれのスチールコードが、対応するコイルに挿入された状態を平面視で例示する説明図である。 加硫工程を側面視で例示する説明図である。 接合されたそれぞれの長手方向端部を平面視で例示する説明図である。 接合部分の状態の良否を判断する判断部の変形例を示す説明図である。
以下、本発明のコンベヤベルトの接合部分の監視方法およびコンベヤベルト装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1、図2に例示する本発明のコンベヤベルト装置は、コンベヤベルト1と監視手段10とを備えている。このコンベヤベルト装置は、コンベヤラインを構成しているコンベヤベルト1の接合部分1Cを監視する。
コンベヤベルト1は図3、図4に例示するように、上カバーゴム5と、下カバーゴム6と、この上カバーゴム5と下カバーゴム6とに挟まれていて埋設されている心体層2とを備えている。上カバーゴム5と下カバーゴム6のベルト幅方向にはいわゆる耳ゴムが接合される。これらの部材は加硫接着によって一体化されている。
心体層2は、表面が接着用ゴム4により被覆されている多数本のスチールコード3が、ベルト幅方向に横並び状態でベルト長手方向に延在して構成されている。心体層2は、コンベヤベルト1を張設した際に、その張力を主に担う部材である。スチールコード3で構成された心体層2は基本的に1層構造である。
スチールコード3は複数本の素線を撚り合わせて形成されている。スチールコード3の埋設本数や外径、横並びの配置ピッチ等は、コンベヤベルト1に要求される性能に応じて適宜決定される。
コンベヤベルト1は、長手方向端部1A、1Bどうしが接合された接合部分1Cを有している。1本のコンベヤベルトの長手方向端部1A、1Bどうしを接合して環状のコンベヤラインにする場合も、別々のコンベヤベルトの長手方向端部1A、1Bどうしを接合して複数本のコンベヤベルト1を用いて環状のコンベヤラインにする場合もある。この実施形態では、3本のコンベヤベルト1を用いて環状のコンベヤラインが形成されている。
コンベヤラインではコンベヤベルト1は、駆動プーリ15aと従動プーリ15bとの間に架け渡されていて所定のテンションで張設されている。駆動プーリ15aと従動プーリ15bとの間ではコンベヤベルト1は、ベルト長手方向に適宜の間隔で配置された支持ローラ15cによって支持される。
コンベヤベルト1のキャリア側では下カバーゴム6が、コンベヤベルト1の長手方向に間隔をあけた所定位置に配置された支持ローラ15cにより支持されている。図2に例示するようにキャリア側では、それぞれの所定位置には3つの支持ローラ15cがベルト幅方向に並んで配置されていて、これらの支持ローラ15cによってコンベヤベルト1は所定のトラフ角度で凹状に支持されている。搬送物Cは、主にコンベヤベルト1の幅方向中央部に積載されて搬送される。コンベヤベルト1のリターン側では、上カバーゴム5がコンベヤベルト1の長手方向に間隔をあけた所定位置に配置された支持ローラ15cにより支持されている。
駆動プーリ15aは駆動モータ15dにより回転駆動され、駆動プーリ15aの回転によりコンベヤベルト1が長手方向一方向に走行する。テークアップ機構15eは従動プーリ15bを移動させて、駆動プーリ15aと従動プーリ15bとの間隔を変化させてコンベヤベルト1(心体層12)に張力を作用させる。
本発明では接合部分1Cの故障を精度よく予知するために、接合部分1Cを特別な構造にしている。そのため、コンベヤベルト1の長手方向端部1A、1Bどうしを接合するには、図5、図6に例示する接合用成形体7を用いる。
この接合用成形体7は、金属製のコイル9が未加硫の接着ゴム8に埋設されてコイル9の内部が空洞孔9aになっている。即ち、コイル9の長手方向両端の開口は、接合用成形体7の長手方向両端に露出していて、空洞孔9aは接合用成形体7を長手方向に貫通している。
1つのコイル9の空洞孔9aには、後述するように、それぞれの長手方向端部1A、1Bのスチールコード3が1本ずつ先端面3aを対向させて挿入される。空洞孔9aにはスチールコード3が挿入される前に、センサ11と、センサ11による検知データを送信する送信部12が配置される。この実施形態では、センサ11と送信部12が直結されている。監視手段10は、センサ11、送信部12および演算装置13によって構成される。
コイル9は、金属線が螺旋状に巻回して形成されている。この金属線の外径は、スチールコード3の外径よりも小さく、例えばスチールコード3の外径の5%以上50%以下である。この金属線の螺旋状の巻き付けピッチは例えば、金属線の外径の2倍以上20倍以下である。即ち、コイル9は金属線が螺旋状に密に巻回されているのではなく、側面視で金属線どうしが十分に隙間をあけて螺旋状に巻回された仕様になっている。
空洞孔9aの内径は例えば、スチールコード3の外径の110%以上200%以下に設定され、130%以上180%以下に設定されることがより好ましい。空洞孔9aの内径が過小であるとスチールコード3を円滑に挿入することが難しくなる。空洞孔9aの内径が過大であると、コイル9がコンベヤベルト1に隣り合って埋設された際に、コイル9どうしが干渉し易くなる。コイル9の長さは、長手方向端部1A、1Bどうしの接合長さ等に基づいて設定される。
コイル9にはブラスメッキを施しておくことが望ましい。このメッキ処理をすることにより、コイル9と接着ゴム8との接着性を向上させることができる。コイル9の材質は一般的な炭素鋼などにすることもできるが、ばね鋼にすることが望ましい。ばね鋼のコイル9を採用することで、耐久性を向上させることができる。また、後述するようにコンベヤベルト1の屈曲性が損なわれることを回避できる。
センサ11は、コイル9の内部で対向する先端面3aどうしの離間距離(コンベヤベルト長手方向の離間距離)、または、対向する先端面3aどうしの間に生じる応力(例えば引張り応力)を逐次検知する。センサ11としては例えば歪みケージ等を用いる。送信部12はセンサ11の検知データを演算装置13に無線送信する。尚、送信部12は空洞孔9aに配置せずにコンベヤベルト1の別の位置(上カバーゴム5または下カバーゴム6)に埋設することもできる。送信部12とセンサ11とを離間させて配置する場合は、両者をリード線等によって接続する。
監視対象となるコンベヤベルト1の横並びに配列されたスチールコード3の数と基本的に同じ数の接合用成形体7を用いる。接合用成形体7は、必要数を予め工場等で製造しておく。接合用成形体7は例えば、対置させた未加硫の接着ゴム8の板状体の間にコイル9を配置して、それぞれの板状体を接触させて一体化させることで製造する。
この実施形態では、それぞれの接合用成形体7は1本のコイル9が未加硫の接着ゴム8に埋設されたスティック状になっていて、この状態のままで使用される。しかしながら、このような状態で使用するだけでなく、図7、図8に例示するように複数の接合用成形体7をそれぞれのコイル9を横並びさせるようにして予め一体化させた状態にして用いることもできる。
一体化させる接合用成形体1の数は、2〜3個でもよく適宜の数にすることができる。図7、図8では、対象となるコンベヤベルト1の横並びに配列されたスチールコード3の数と同じ数の接合用成形体7が一体化されている。
コンベヤベルト1の長手方向端部1A、1Bどうしを接合するには、以下の手順を行う。
上述したとおり、図5、図6に例示した接合用成形体7、または、図7、図8に例示した複数の接合用成形体7を一体化したものを予め製造しておく。次いで、コンベヤベルト1の使用現場等において以下の作業を行う。
それぞれの長手方向端部1A、1Bにおいて、上カバーゴム5および下カバーゴム6にカッター等で切り込みを入れる。次いで、切り込みをきっかけにして、コンベヤベルト1の長手方向端部1Aの上カバーゴム5および下カバーゴム6を除去する。また、横並びで隣り合うスチールコード3の間の接着用ゴム4も除去する。
スチールコード3の表面には接着用ゴム4が付着しているので、適宜、バフ掛けなどを施す。その他、必要な部分にもバフ掛けなどを施す。スチールコード3の表面には接着用ゴム4が適宜残留する。尚、スチールコード3の表面に残留している接着用ゴム4は図示していない。この作業によって図9に例示するように、長手方向端部1Aでは、多数本のスチールコード3が、横並びで隣り合うどうしの間にすき間gをあけて露出した状態になる。他方の長手方向端部1Bについても同じ作業を行う。
この実施形態では、それぞれの長手方向端部1A、1Bにおいて、上カバーゴム5および下カバーゴム6を平面視でベルト幅方向に対して傾斜させて除去している。カバーゴム5および下カバーゴム6は、平面視でベルト幅方向に対して直交させて除去することもできる。
次いで、露出状態の多数本のスチールコード3の中で、所定位置のスチールコード3を長手方向に所定長さだけ切断する。例えば、図10に示すようにコンベヤベルト1の長手方向端部1Aでは、ベルト幅方向に1本おきにスチールコード3を所定長さだけ切断する。接合する相手側となるコンベヤベルト1の長手方向端部1Bでは、長手方向端部1Aとは切断するスチールコード3の位置をベルト幅方向に1本だけオフセットさせて、ベルト幅方向に1本おきにスチールコード3を所定長さだけ切断する。
これにより、図10に例示するように、それぞれの長手方向端部1A、1Bのスチールコード3を互いに相手側のスチールコード3の間に配置できる状態にする。それぞれの長手方向端部1A、1Bの心体層2(スチールコード3)は同じレベル(同じ高さ位置)になって組み合った状態になる。
次いで、図11に例示するように、露出状態にしたそれぞれのスチールコード3に対応させて多数本の接合用成形体7を横並びに配置する。横並びで配置されたそれぞれの接合用成形体7のコイル9の空洞孔9aには、それぞれの接合用成形体7に対応するスチールコード3を1本ずつ挿入する。それぞれの長手方向端部1A、1Bのスチールコード3がコイル9に挿入された状態で、互いに相手側のスチールコード3の間に配置される。それぞれのコイル9の空洞孔9aでは、挿入されたスチールコード3の対向する先端面3aどうしの隙間9bに、センサ11および送信部12が配置された状態になる。
次いで、図12に例示するように、それぞれの接合用成形体7の上面および下面にそれぞれ、未加硫の上カバーゴム5a、未加硫の下カバーゴム6aを配置した状態にする。長手方向両端部1A、1Bの幅方向外側には、必要に応じて耳ゴムとなる未加硫ゴムを配置した状態にする。この状態で上カバーゴム5aおよび下カバーゴム5b(および耳ゴムとなる未加硫ゴム)を配置した領域を熱板等によって押圧しつつ加熱して加硫工程を行う。
上記の加硫の際には、コイル9が埋設されている未加硫の接着ゴム8が流動して空洞孔9aに入り込む。これに伴い、加硫された接着ゴム8は、コイル9に挿入されているスチールコード3と確実に接着するので、長手方向端部1A、1Bどうしの安定した接合強度を確保できる。
所定の加硫時間の経過後に、図13に例示するように長手方向端部1A、1Bどうしが接合されて接合部分1Cが形成される。接合部分1Cでは、長手方向端部1A、1Bのスチールコード3、接着ゴム8、コイル9、上カバーゴム5、下カバーゴム6が加硫接着によって一体化している。センサ11および送信部12はコイル9の内部で適度に固定される。このようにして、本発明で用いるコンベヤベルト1は、接合部分1Cのスチールコード3を、コンベヤベルト1に埋設されたコイル9に挿入させて、コイル9の内部の対向する先端面3aどうしの隙間9bに予めセンサ11を配置した特別な構造にしておく。
上述した長手方向端部1A、1Bどうしの接合工程では、それぞれの長手方向端部1A、1Bにスチールコード3を、横並びで隣り合うどうしの間にすき間をあけて露出状態にして、所定位置のスチールコード3を長手方向に所定長さだけ切断すれば、露出状態のそれぞれのスチールコード3を、対応するそれぞれの接合用成形体7のコイル9に挿入することで、それぞれの長手方向端部1A、1Bのスチールコード3を互いに相手側のスチールコード3の間に精度よく位置決めして配置できる。スチールコード3が多数本であっても、スチールコード3をコイル9の空洞孔9aに挿入する作業なので、容易に迅速に行うことができる。
そして、この配置作業を行うことで、露出状態のスチールコード3に対して接着剤を塗布する等の接着処理を省略または簡略化することもできる。その後、それぞれの接合用成形体7の上下に未加硫の上カバーゴム5a、下カバーゴム5b等を配置した状態で加硫することで接合工程が完了する。それ故、接合工程が簡略化されて作業効率が向上する。
演算装置13は、センサ11による検知データの大きさに基づいて接合部分1Cの状態の良否を判断する判断部として機能する。演算装置13は、コンベヤベルト1の外部に配置される。例えば、コンベヤライン近傍のオペレーション室やコンベヤラインから遠く離れた管理室に演算装置13が配置されて、演算装置13にはモニタ13aが接続される。演算装置13は、センサ11の検知データ(離間距離または応力)の大きさに基づいて、接合部分1Cの状態の良否を判断する。そのため演算装置13には、コイル9の内部で対向する先端面3aどうしの離間距離、または、対向する先端面3aどうしの間に生じる応力についての許容範囲(適正範囲)が記憶されている。
次に、本発明の接合部分1Cの監視方法について説明する。
コンベヤベルト1を図1に例示するコンベヤラインで走行させる。コンベヤベルト1のキャリア側では上カバーゴム5の表面に搬送物Cが投入される。搬送物Cは上カバーゴム5に積載された状態で搬送先に搬送される。走行するコンベヤベルト1は駆動プーリ15a、従動プーリ15bを通過する際に繰り返し屈曲されることになるが、コンベヤベルト1に埋設されたコイル9は、コンベヤベルト1に屈曲に応じて伸縮する。そのため、埋設されたコイル9に起因して、コンベヤベルト1の屈曲性が損なわれることはない。
センサ11はコンベヤベルト1の走行中に、対向する先端面3aどうしの離間距離、または、対向する先端面3aどうしの間に生じる応力を逐次検知する。センサ11による検知データは、送信部12を介して演算装置13に逐次送信、入力される。
コンベヤベルト1が走行することで、心体層2(スチールコード3)に作用する張力は変動する。対向する先端面3aどうしの離間距離、または、対向する先端面3aどうしの間に生じる応力をセンサ11によって検知することで、接合部分1Cでのスチールコード3の挙動をより直接的に把握できる。
接合部分1Cの接合剥離(いわゆる、エンドレス部の抜け)が発生する場合は、対向する先端面3aどうしの離間距離が過大になる、或いは、対向する先端面3aどうしの間に生じる応力が過大になる。接合部分1Cのスチールコード3のこのような異常な挙動は、接合部分1Cが剥離する前兆といえるが、本発明ではセンサ11の検知データとして把握できる。それ故、センサ11による検知データの大きさに基づいて接合部分1Cの状態の良否を判断することで、接合部分1Cの故障を精度よく予知することが可能になる。
具体的には、センサ11の検知データが、予め演算装置13に記憶されている許容範囲内であれば、演算装置13は接合部分1Cの状態が良好であると判断する。一方、センサ11の検知データが、この許容範囲外(離間距離や応力が過大)であれば、演算装置13は接合部分1Cの状態が良好でないと判断する。演算装置13による判断はモニタ13aに表示されて、この表示を目視することで、接合部分1Cに故障が発生する可能性が高いことを認識できる。
センサ11による検知データの大きさに基づいて接合部分1Cの状態の良否を判断する判断部としては、演算装置13に代えて、図14に例示する警告灯14を用いることもできる。警告灯14はコンベヤベルト1の側面の表面に一部を露出して埋設されて、リード線等を介してセンサ11に接続されている。
警告灯14は、センサ11の検知データの大きさに基づいて作動する。具体的にはセンサ11の検知データが許容範囲内であれば警告灯14は点灯せず、許容範囲外(離間距離や応力が過大)であれば警告灯14が点灯する構成になっている。したがって、警告灯14の点灯の有無を目視することで、接合部分1Cに故障が発生する可能性が高いことを認識できる。
センサ11は、コンベヤベルト1に埋設されたすべてのコイル9に内設することもできるが、その場合はコストが増大する。そのため、センサ11は、コンベヤベルト1の幅方向中央部に配置されたコイル9から選択された1〜5個のコイル9、および、コンベヤベルト1の幅方向両端部のそれぞれに配置されたコイル9から選択された1〜5個のコイル9に内設した構造にするとよい。
或いは、コンベヤベルト1の幅方向中央部に配置されたコイル9のみにセンサ11を内設してもよい。コンベヤベルト1の幅方向中央部が最も損傷し易く、接合部分1Cの接合剥がれが早期に発生し易いためである。例えば、コンベヤベルト1の幅方向中央部に配置されたコイル9から選択された2〜5個のコイル9にセンサ11を内設する。尚、コンベヤベルト1の幅方向中央部とは、図2に例示するように、支持ローラ15cによって水平状態に支持される範囲である。幅方向中央部以外の部分が幅方向両端部となる。
1 コンベヤベルト
1A、1B 長手方向端部
1C 接合部分
2 心体層
3 スチールコード
3a 先端面
4 接着用ゴム
5 上カバーゴム
5a 未加硫の上カバーゴム
6 下カバーゴム
6a 未加硫の下カバーゴム
7 接合用成形体
8 未加硫の接着ゴム
9 金属製のコイル
9a 空洞孔
9b 隙間
10 監視手段
11 センサ
12 送信部
13 演算装置(判断部)
13a モニタ
14 警告灯(判断部)
15a 駆動プーリ
15b 従動プーリ
15c 支持ローラ
15d 駆動モータ
15e テークアップ機構

Claims (8)

  1. 多数本のスチールコードが横並び状態で配置されている心体層が上カバーゴムと下カバーゴムとで挟まれて一体化したコンベヤベルトの長手方向端部どうしが接合された接合部分の状態を監視するコンベヤベルトの接合部分の監視方法において、
    前記接合部分では、それぞれの前記長手方向端部の前記スチールコードどうしが、先端面を対向させて配置されて、前記先端面を対向させて配置されている前記スチールコードどうしを、前記コンベヤベルトに埋設された金属製のコイルに挿入させて、前記コイルの内部の対向する前記先端面どうしの隙間には予めセンサが配置された構造にしておき、
    対向する前記先端面どうしの離間距離、または、対向する前記先端面どうしの間に生じる応力を前記センサにより検知して、前記センサによる検知データの大きさに基づいて前記接合部分の状態の良否を判断することを特徴とするコンベヤベルトの接合部分の監視方法。
  2. 前記コンベヤベルトの外部に演算装置を配置し、前記コンベヤベルトの前記検知データを前記演算装置に送信する送信部を設けて、前記演算装置により前記接合部分の状態の良否を判断する請求項1に記載のコンベヤベルトの接合部分の監視方法。
  3. 前記検知データの大きさに基づいて作動する警告灯を設け、前記警告灯の点灯の有無によって前記接合部分の状態の良否を判断する請求項1または2に記載のコンベヤベルトの接合部分の監視方法。
  4. 前記コンベヤベルトの幅方向中央部に配置された前記コイルのみに、前記センサを内設する請求項1〜3のいずれかに記載のコンベヤベルトの接合部分の監視方法。
  5. 長手方向端部どうしが接合された接合部分を有するコンベヤベルトと、前記接合部分の状態を監視する監視手段とを備えたコンベヤベルト装置において、
    前記コンベヤベルトは、多数本のスチールコードが横並び状態で配置されている心体層が上カバーゴムおよび下カバーゴムにより挟まれて、前記心体層、前記上カバーゴムおよび前記下カバーゴムが一体化されて形成されていて、前記接合部分では、それぞれの前記長手方向端部の前記スチールコードどうしが先端面を対向させて配置されて、前記先端面を対向させて配置されている前記スチールコードどうしが挿入されて前記コンベヤベルトに埋設された金属製のコイルを有し、
    前記監視手段は、前記コイルの内部のそれぞれの前記スチールコードの前記先端面どうしの隙間に予め配置されて、対向する前記先端面どうしの離間距離、または、対向する前記先端面どうしの間に生じる応力を検知するセンサと、前記センサによる検知データの大きさに基づいて前記接合部分の状態の良否を判断する判断部とを有することを特徴とするコンベヤベルト装置。
  6. 前記判断部が前記コンベヤベルトの外部に配置される演算装置であり、前記コンベヤベルトに設置されて前記検知データを前記演算装置に送信する送信部を有する請求項5に記載のコンベヤベルト装置。
  7. 前記判断部が前記検知データの大きさに基づいて作動する警告灯である請求項5または6に記載のコンベヤベルト装置。
  8. 前記コンベヤベルトの幅方向中央部に配置された前記コイルのみに前記センサが内設されている請求項5〜7のいずれかに記載のコンベヤベルト装置。
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