以下、図面を参照して、本発明の電動工具の実施の形態の一例であるインパクトドライバについて説明する。
<本実施の形態のインパクトドライバの構成例>
図1は、本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す全体構成図、図2は、本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す外観側面図、図3は、本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す外観背面図である。
本実施の形態のインパクトドライバ1Aは、モータ2と、モータ2等を冷却するファン3を備える。また、インパクトドライバ1Aは、モータ2の駆動力が減速機4及びハンマーユニット5を介して伝達されるアンビル6を備える。
モータ2は、本例ではブラシレスモータで構成され、回転軸20aに永久磁石20bが設けられた回転子20と、駆動コイル21aが設けられた固定子21を備える。モータ2は、複数の駆動コイル21aに所定のパターンで電流を流すことで、回転子20が正方向または逆方向に回転する。ファン3は、モータ2の回転軸20aに取り付けられ、回転子20と一体に回転する。
減速機4は、図示しないサンギアが設けられる入力軸40と、サンギアとかみ合うプラネタリギア41aが設けられる出力軸41と、プラネタリギア41aとかみ合うアウターギア42を備える。減速機4は、入力軸40がモータ2の回転軸20aに連結される。
ハンマーユニット5は、アンビル6に回転方向への打撃力を与えるハンマー51aと、ハンマー51aをアンビル6へ近づく方向に付勢する圧縮バネ51bを備える。ハンマーユニット5は、減速機4の出力軸41にハンマー51aが支持され、ハンマー51aが減速機4の出力軸41と共に回転すると共に、出力軸41の軸方向に沿って移動する。
ハンマーユニット5は、アンビル6に所定以上の負荷が掛かると、ハンマー51aが圧縮バネ51bを圧縮しながら後退することで、アンビル6とハンマー51aとの回転方向の係止が一時的に解除される。アンビル6とハンマー51aとの回転方向の係止が一時的に解除された後、圧縮バネ51bが復元する力でハンマー51aが前進すると共に、ハンマー51aがアンビル6を回転方向に打撃する。
アンビル6は、モータ2の駆動力が減速機4及びハンマーユニット5を介して伝達されて回転すると共に、所定以上の負荷が掛かると、ハンマー51aにより回転方向に打撃される。アンビル6は、図示しないビットあるいはソケット等が着脱可能に装着されることで、回転方向への打撃を加えながら被締結物へのネジの締結が可能である。
インパクトドライバ1Aは、モータ2を動作させる操作等が行われるトリガスイッチ7と、モータ2の回転方向を切り替える操作等が行われる第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bを備える。第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bは、押す操作をしたときのみ信号が出力可能なオン状態となり、押す操作を解除すると信号が非出力なオフ状態となるモーメンタリスイッチが用いられる。
トリガスイッチ7は、荷重センサ70と、荷重センサを押すトリガレバー71を備える。トリガスイッチ7は、トリガレバー71を介して荷重センサ70が押されることで、荷重に応じて抵抗値が変化し、所定の信号が出力される。
第1のボタンスイッチ8aはスイッチの一例で、プッシュスイッチ80aと、プッシュスイッチ80aを押すボタン81aを備える。プッシュスイッチ80aは、上述したように、押す操作をしたときのみオン状態となるモーメンタリスイッチが用いられる。第1のボタンスイッチ8aは、ボタン81aを介してプッシュスイッチ80aが押されることで、例えば導通の有無が切り替えられ、所定の信号が出力される。
第2のボタンスイッチ8bはスイッチの一例で、図示しないプッシュスイッチと、プッシュスイッチを押すボタン81bを備える。プッシュスイッチ80bは、上述したように、押す操作をしたときのみオン状態となるモーメンタリスイッチが用いられる。第2のボタンスイッチ8bは、ボタン81bを介してプッシュスイッチが押されることで、例えば導通の有無が切り替えられ、所定の信号が出力される。
更に、インパクトドライバ1Aは、電源であるバッテリ90が着脱可能に取り付けられるバッテリ取付部9を備える。また、インパクトドライバ1Aは、外装を構成するハウジング10と、トリガレバー71、ボタン81a及びボタン81b等が設けられるハンドル10Hを備える。
ハンドル10Hは、モータ2の回転軸20aに沿った軸方向に対し、所定の角度で交差する方向にハウジング10から延在する。インパクトドライバ1Aは、モータ2の軸方向に沿った方向を前後方向とし、アンビル6が設けられる側を前側とする。更に、インパクトドライバ1Aは、モータ2の軸方向及びハンドル10Hの延在方向に交差する方向を左右方向とする。
そして、インパクトドライバ1Aは、ハンドル10Hの上部前面にトリガスイッチ7のトリガレバー71が設けられ、ハンドル10Hの上部両側面の一方に第1のボタンスイッチ8aのボタン81aが設けられ、上部両側面の他方に第2のボタンスイッチ8bのボタン81bが設けられる。
図4は、本実施の形態のインパクトドライバの制御機能の一例を示す機能ブロック図である。インパクトドライバ1Aは、トリガスイッチ7の操作、第1のボタンスイッチ8aの操作及び第2のボタンスイッチ8bの操作に応じてモータ2等の制御を行う制御部100と、制御部100の制御によりモータ2を駆動する駆動部110を備える。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bで設定されたモータ2の回転方向等、動作の各種設定を記憶する記憶部101を備える。また、インパクトドライバ1Aは、設定の内容を出力する出力部102を備える。記憶部101は、所定の休止状態、及び、バッテリ90がインパクトドライバ1Aから取り外されて電源の供給が遮断した電源遮断状態でも動作の各種設定等の記憶を保持する。出力部102は、例えばLED等のランプで構成され、点灯の有無、点滅、複数のランプの点灯の有無の組み合わせ等で、設定の内容を視認可能に表示出力する。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aと第2のボタンスイッチ8bに、モータ2の正転と逆転を切り替える操作を割り当てる。
以下の説明では、トリガスイッチ7が押されている状態をトリガスイッチ7のオン、押されていない状態をオフとする。また、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bの各ボタンでプッシュスイッチが押されている状態を第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bのオン、押されていない状態をオフとする。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aがオンになると、モータ2の回転方向を正転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。これにより、ボタン81aから指を離す等で第1のボタンスイッチ8aがオフになっても、回転方向の設定を維持する。
また、第2のボタンスイッチ8bがオンになると、モータ2の回転方向を逆転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。これにより、ボタン81bから指を離す等で第2のボタンスイッチ8bがオフになっても、回転方向の設定を維持する。なお、第1のボタンスイッチ8aと第2のボタンスイッチ8bでの回転方向の設定は、逆でも良い。また、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bを押す動作は、所定の時間長押しする動作を含む。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンになると、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bで設定された回転方向にモータ2を回転させる。また、トリガスイッチ7で荷重センサ70に掛かる力の大小で、モータ2の回転速度を制御する。制御部100は、設定されたモータ2の回転方向を、出力部102で表示出力しても良い。
なお、トリガスイッチ7がオンの状態では、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになっても、モータ2の正転と逆転の切り替えを行わず、一度、トリガスイッチ7がオフとなってから、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると、正転と逆転の切り替えの設定を行う。
このように、トリガスイッチ7がオンの状態では、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの操作を無効として動作の切り替えを行わず、前の動作を維持することで、誤操作による意図しない回転方向の反転等を抑制することができる。
<本実施の形態のインパクトドライバの動作例>
図5は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の一例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bにより起動と回転方向の設定を行う動作の実施の形態について説明する。なお、起動とは、トリガスイッチ7の操作によりモータ2の作動が可能な状態となることを示す。
制御部100は、図5のステップSA1で所定の休止状態から、ステップSA2で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、起動と回転方向の設定を1回の同一の操作で行う。なお、所定の休止状態とは、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bの状態がオフからオンになったことを検出し、かつ、各スイッチが単独または所定の組み合わせでオンとなった場合に、予め設定された制御が行える状態である。
制御部100は、休止状態からステップSA2で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになると、ステップSA3でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。また、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aの操作による起動時の同一操作で回転方向を設定し、ステップSA4でモータ2の回転方向を正転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。
制御部100は、休止状態からステップSA2で第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSA5でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。また、制御部100は、第2のボタンスイッチ8bの操作による起動時の同一操作で回転方向を設定し、ステップSA6でモータ2の回転方向を逆転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。
制御部100は、ステップSA7でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSA8で、起動時に記憶部101に記憶された回転方向に従い、モータ2を回転させる。また、制御部100は、トリガスイッチ7に掛かる力の大きさの大小に従い、モータ2の速度を制御する。制御部100は、ステップSA9でトリガスイッチ7が押されておらずオフになると、ステップSA10でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、起動後、ステップSA11でトリガスイッチ7が所定の時間押されておらずオフの場合、ステップSA12で休止状態となる。記憶部101は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bで設定されたモータ2の回転方向を休止状態でも記憶する。また、バッテリ90がバッテリ取付部9から取り外された電源遮断状態でも、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bで設定されたモータ2の回転方向を記憶する。
ハンドルの一方の側面に突出した操作部を押して他方の側面に突出する位置まで変位させることで、モータの回転方向が切り替えられる従来の回転方向切替スイッチを備えた構成では、モータの回転方向の設定が正転と逆転のどちらになっているのか、指による触覚、目による視認で認識できた。これに対し、ストロークの少ないプッシュスイッチによるボタンスイッチを備えた構成では、触覚や視認による認識が困難になる。
ストロークの少ないボタンスイッチを使用した場合でも回転方向の設定を把握し易くするために、LEDランプ等を用いて回転方向を通知する方法が提案されている。しかし、休止状態ではランプが消灯してしまい、回転方向を確認することができない。このため、所定時間で休止状態となるオートパワーオフの機能を有したインパクトドライバでは、次の起動時にモータの回転方向を、ボタンスイッチの視認で確認することが困難で、トリガスイッチを操作してモータの回転方向を確認する等の手間が生じていた。
そこで、モータ2の回転方向の切り替えに割り当てられている第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると、起動すると共に、押されたボタンスイッチに応じて回転方向が設定されるようにした。
これにより、起動と回転方向の設定が単一の操作で行え、起動時に使用者自身が押したボタンスイッチで回転方向が設定されるので、起動時の操作でモータの回転方向を認識することが可能になる。従って、起動後にトリガスイッチ7を操作して、実際にモータ2を回転させて回転方向を確認する手間を省くことができる。
なお、プッシュスイッチを有した第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bを備えた構成では、どちらか一方を押す動作以外に、2つのスイッチを同時に押す動作、押す時間の長短を変える動作等を認識し、動作に応じた制御が可能である。
これにより、制御部100では、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bの所定の動作を、起動、モータ2の正逆回転の切り替えの他に、トリガスイッチ7のソフトウエアによるロック、ロックの解除等、別の機能に割り当てることが可能である。
このように、インパクトドライバ1Aは、休止状態で第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bが押されると、起動すると共に回転方向の設定が行われる。これに対し、休止状態でトリガスイッチ7が操作されることでも起動する。
図6は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の他の例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、トリガスイッチ7により起動する動作の実施の形態について説明する。
制御部100は、図6のステップSB1で休止状態から、ステップSB2でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSB3で起動する。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンになることにより起動すると、ステップSB4で、休止状態となる前に記憶部101に記憶された回転方向に従い、モータ2を回転させる。なお、トリガスイッチ7の操作で起動する動作では、起動とモータ2の回転開始が、使用者が違和感を感じないような略同じタイミングで行われる。また、制御部100は、トリガスイッチ7に掛かる力に従い、モータ2の速度を制御する。制御部100は、ステップSB5でトリガスイッチ7が押されておらずオフになると、ステップSB6でモータ2の回転を停止させる。
ハンドルの一方の側面に突出した操作部を押して他方の側面に突出する位置まで変位させることで、モータの回転方向が切り替えられる従来の回転方向切替スイッチを備えた構成では、休止状態となった後の起動時に、回転方向切替スイッチを使用者が操作しなければ、回転方向切替スイッチが休止状態となった時の状態を保持している。
そこで、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bが押されることで選択されたモータ2の回転方向を記憶部101に記憶する。そして、休止状態となった後、トリガスイッチ7が押されることによる起動時に、記憶部101に記憶された回転方向でモータ2を回転させる。これにより、休止状態となる前の設定でモータ2を制御することができ、従来と同等の操作感を得ることができる。また、バッテリ90を着脱する前に設定されたモータ2の回転方向が、バッテリ90を取り外しても記憶部101に記憶されるので、バッテリ90を着脱しても、バッテリ着脱前の設定でモータ2を制御することができ、従来と同等の操作感を得ることができる。
図7は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の他の例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、トリガスイッチ7により起動する動作の他の実施の形態について説明する。
制御部100は、図7のステップSC1で休止状態から、ステップSC2でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSC3で起動する。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンになることにより起動すると、ステップSC4で、初期設定として記憶部101に記憶された回転方向に従い、モータ2を回転させる。また、制御部100は、トリガスイッチ7に掛かる力に従い、モータ2の速度を制御する。休止状態となる前に設定されたモータ2の回転方向によらず、モータ2の回転方向として正転が初期設定される。制御部100は、ステップSC5でトリガスイッチ7が押されておらずオフになると、ステップSC6でモータ2の回転を停止させる。
図8は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の他の例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bにより起動する動作の他の実施の形態について説明する。
制御部100は、図8のステップSD1で休止状態から、ステップSD2で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSD3でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。
制御部100は、ステップSD4で、起動している状態で再度第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、モータ2の回転方向を設定する。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aがオンになると、ステップSD5でモータ2の回転方向を正転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。
また、制御部100は、第2のボタンスイッチ8bがオンになると、ステップSD6でモータ2の回転方向を逆転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。
制御部100は、ステップSD7でトリガスイッチ7がオンになると、ステップSD8で、起動後に記憶部101に記憶された回転方向に従い、モータ2を回転させる。また、制御部100は、トリガスイッチ7に掛かる力に従い、モータ2の速度を制御する。制御部100は、ステップSD9でトリガスイッチ7が押されておらずオフになると、ステップSD10でモータ2の回転を停止させる。
また、制御部100は、起動後、ステップSD11でトリガスイッチ7が所定の時間オフである場合、ステップSD12で休止状態となる。また、記憶部101に記憶されたモータ2の回転方向をリセットする。
図9は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の他の例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bにより起動する動作の他の実施の形態について説明する。
制御部100は、図9のステップSE1で休止状態から、ステップSE2でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSE3で起動する。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンになることにより起動すると、ステップSE4で、トリガスイッチ7の操作で起動した場合における初期設定として記憶部101に記憶された回転方向をモータ2の回転方向に設定し、初期設定に従いモータ2を正転させる。更に、トリガスイッチ7に掛かる力に従い、モータ2の速度を制御する。
制御部100は、ステップSE5で、トリガスイッチ7がオフにならず継続してトリガスイッチ7がオンであると、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの状態に応じてモータ2の回転方向を制御する。
すなわち、制御部100は、ステップSE5でトリガスイッチ7がオンであり、かつ、ステップSE6で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSE7でモータ2の回転方向を逆転させる。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンである状態で、第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになることで、モータ2の回転方向を逆転させた後、ステップSE8で継続して第1のボタンスイッチ8aがオンであるか、第2のボタンスイッチ8bがオンであると、モータ2の回転方向を逆転としてモータ2の回転を継続する。
これに対し、制御部100は、ステップSE5でトリガスイッチ7がオンであり、かつ、ステップSE6で第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフであると、初期設定に従いモータ2を正転させる。
また、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになることで、モータ2の回転方向を逆転させた後、ステップSE8で第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフであると、初期設定に従いモータ2を正転させる。
制御部100は、ステップSE5でトリガスイッチ7がオフになると、ステップSE9でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、ステップSE1で休止状態、かつ、ステップSE2でトリガスイッチ7がオフの状態で、ステップSE10で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSE11でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動し、ステップSE12でトリガスイッチ7がオンになると、ステップSE13で、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの状態に応じてモータ2の回転を制御する。
すなわち、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態で、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。
ここで、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態を維持したまま、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。また、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになり、再度第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになった状態で、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。
これに対し、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになった状態で、トリガスイッチ7がオンになると、初期設定に従いモータ2を正転させる。
なお、制御部100は、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフ、かつ、トリガスイッチ7がオンであって、モータ2が正転している状態で、第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、モータ2の回転方向を逆転させる。また、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオン、かつ、トリガスイッチ7がオンであって、モータ2が逆転している状態で、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになると、モータ2を正転させる。
制御部100は、起動後、ステップSE14でトリガスイッチ7が所定の時間押されておらずオフの場合、ステップSE15で休止状態となる。
本実施の形態では、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると起動する。また、起動した状態でトリガスイッチ7がオンになると、初期設定に応じてモータ2を正転させる。更に、トリガスイッチ7がオンの状態で、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると、モータ2の回転方向を逆転させるようにした。
これにより、トリガスイッチ7を操作することで、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bでモータ2の回転方向を設定する操作を行うことなく、モータ2を初期設定の回転方向で回転させることができ、回転方向を設定する手間を省くことができる。また、トリガスイッチ7を操作した状態で、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bを操作することで、モータ2の回転方向を逆転させることができ、必要に応じてモータ2の回転方向を逆転させることができる。なお、トリガスイッチ7の操作で選択されるモータ2の回転方向の初期設定は、上述した例に限らず、正転と逆転のどちらかを予め選択できるようにしておくことで、使用者の用途に応じた回転方向でモータ2を回転させることができる。
図10は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の他の例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bにより起動する動作の他の実施の形態について説明する。
制御部100は、図10のステップSF1で休止状態から、ステップSF2でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSF3で起動する。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンになることにより起動すると、ステップSF4で、トリガスイッチ7の操作で起動した場合における初期設定として記憶部101に記憶された回転方向をモータ2の回転方向に設定し、初期設定に従いモータ2を正転させる。更に、トリガスイッチ7に掛かる力に従い、モータ2の速度を制御する。
制御部100は、ステップSF5でトリガスイッチ7がオフにならず継続してトリガスイッチ7がオンであると、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの状態に応じてモータ2の回転方向を制御する。
すなわち、制御部100は、ステップSF5でトリガスイッチ7がオンであり、かつ、ステップSF6で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSF7でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオフにならず継続してオンの状態で、ステップSF8でトリガスイッチ7がオフになり、ステップSF9でトリガスイッチ7が再度オンになると、ステップSF10でモータ2の回転方向を逆転させる。
制御部100は、モータ2の回転方向を逆転させた後、ステップSF9でトリガスイッチ7がオンであり、かつ、ステップSF11で継続して第1のボタンスイッチ8aがオンであるか、第2のボタンスイッチ8bがオンであると、モータ2の回転方向を逆転としてモータ2の回転を継続する。
制御部100は、モータ2の回転方向を逆転させた後、ステップSF9でトリガスイッチ7がオンであり、かつ、ステップSF11で第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになると、ステップSF12でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンにならず継続してオフの状態で、ステップSF13でトリガスイッチ7がオフになり、ステップSF14でトリガスイッチ7が再度オンになると、ステップSF4で初期設定に従いモータ2を正転させる。
これに対し、制御部100は、ステップSF5でトリガスイッチ7がオンであり、かつ、ステップSF6で第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフであると、初期設定に従いモータ2を正転させる。
制御部100は、ステップSF5で、トリガスイッチ7がオフになると、ステップSF15でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、ステップSF1で休止状態、かつ、ステップSF2でトリガスイッチ7がオフの状態で、ステップSF16で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSF17でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動し、ステップSF18でトリガスイッチ7がオンになると、ステップSF19で、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの状態に応じてモータ2の回転を制御する。
すなわち、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態で、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。
ここで、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態を維持したまま、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。また、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになり、再度第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになった状態で、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。
これに対し、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになった状態で、トリガスイッチ7がオンになると、初期設定に従いモータ2を正転させる。
なお、制御部100は、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフ、かつ、トリガスイッチ7がオンであって、モータ2が正転している状態で、第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、モータ2の回転を停止させる。そして、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態で、トリガスイッチ7がオフになった後、再度トリガスイッチ7がオンになると、モータ2の回転方向を逆転させる。
また、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオン、かつ、トリガスイッチ7がオンであって、モータ2が逆転している状態で、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになると、モータ2の回転を停止させる。そして、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフの状態で、トリガスイッチ7がオフになった後、再度トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を正転させる。
制御部100は、起動後、ステップSF20でトリガスイッチ7が所定の時間押されておらずオフの場合、ステップSF21で休止状態となる。
本実施の形態では、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると起動する。また、起動した状態でトリガスイッチ7がオンになると、初期設定に応じてモータ2を正転させる。更に、トリガスイッチ7がオンの状態でモータ2が正転しているときは、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると、モータ2の回転を停止させ、トリガスイッチ7がオンからオフになった後、オフからオンになると、モータ2の回転方向を逆転させるようにした。
これにより、トリガスイッチ7を操作することで、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bでモータ2の回転方向を設定する操作を行うことなく、モータ2を初期設定の回転方向で回転させることができ、回転方向を設定する手間を省くことができる。また、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bを操作した状態でトリガスイッチ7を操作することで、モータ2の回転方向を逆転させることができ、必要に応じてモータ2の回転方向を逆転させることができる。更に、モータ2の回転方向を逆転させる前に、一度モータ2の回転を停止させるので、モータ2の回転方向が急激に変わることが抑制される。
図11は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の他の例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bにより起動する動作の他の実施の形態について説明する。
制御部100は、図11のステップSG1で休止状態から、ステップSG2でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSG3で起動する。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンになることにより起動すると、ステップSG4で、トリガスイッチ7の操作で起動した場合における初期設定として記憶部101に記憶された回転方向をモータ2の回転方向に設定し、初期設定に従いモータ2を正転させる。更に、トリガスイッチ7に掛かる力に従い、モータ2の速度を制御する。
制御部100は、ステップSG5で、トリガスイッチ7がオフにならず継続してトリガスイッチ7がオンであると、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの状態に応じてモータ2の回転方向を制御する。
すなわち、ステップSG6で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになった後、ステップSG7でトリガスイッチ7がオフになると、ステップSG8でモータ2の回転を停止させる。トリガスイッチ7がオンでモータ2が回転している状態では、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオフからオン、またはオンからオフになっても、モータ2の回転が継続し、トリガスイッチ7がオフになると、モータ2の回転が停止する。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態で、ステップSG9でトリガスイッチ7が再度オンになると、ステップSG10でモータ2の回転方向を逆転させる。
制御部100は、モータ2の回転方向を逆転させた後、ステップSG11で継続して第1のボタンスイッチ8aがオンであるか、第2のボタンスイッチ8bがオンであり、ステップSG12でトリガスイッチ7がオンであると、モータ2の回転方向を逆転としてモータ2の回転を継続する。
制御部100は、モータ2の回転方向を逆転させた後、ステップSG11で第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになった後、ステップSG12でトリガスイッチ7がオフになると、ステップSG13でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンにならず継続してオフの状態で、ステップSG14でトリガスイッチ7が再度オンになると、ステップSG4で初期設定に従いモータ2を正転させる。
これに対し、制御部100は、ステップSG5でトリガスイッチ7がオンであり、かつ、ステップSG6で第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフであると、初期設定に従いモータ2を正転させる。
制御部100は、ステップSG5でトリガスイッチ7がオフになると、ステップSG15でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、ステップSG1で休止状態、かつ、ステップSG2でトリガスイッチ7がオフの状態で、ステップSG16で、第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSG17でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。
制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動し、かつ、ステップSG18でトリガスイッチ7がオンになると、ステップSG19で、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの状態に応じてモータ2の回転を制御する。
すなわち、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態で、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。
ここで、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態を維持したまま、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。また、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになり、再度第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになった状態で、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を逆転させる。
これに対し、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとなって起動した後、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになった状態で、トリガスイッチ7がオンになると、初期設定に従いモータ2を正転させる。
なお、制御部100は、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフ、かつ、トリガスイッチ7がオンであって、モータ2が正転している状態で、第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになるか、第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになった後、トリガスイッチ7がオフになると、モータ2の回転を停止させる。そして、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンの状態で、再度トリガスイッチ7がオンになると、モータ2の回転方向を逆転させる。
また、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオン、かつ、トリガスイッチ7がオンであって、モータ2が逆転している状態で、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフになった後、トリガスイッチ7がオフになると、モータ2の回転を停止させる。そして、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bがオフの状態で、再度トリガスイッチ7がオンになると、モータ2を正転させる。
制御部100は、起動後、ステップSG20でトリガスイッチ7が所定の時間押されておらずオフの場合、ステップSG21で休止状態となる。
本実施の形態では、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると起動する。また、起動した状態でトリガスイッチ7がオンになると、初期設定に応じてモータ2を正転させる。更に、トリガスイッチ7がオンの状態でモータ2が正転しているときは、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bをオンにしてもモータ2は正転を維持する。一方、トリガスイッチ7がオフになり、モータ2の回転が停止した後、トリガスイッチ7がオンになると、モータ2は逆転する。
これにより、トリガスイッチ7を操作することで、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bでモータ2の回転方向を設定する操作を行うことなく、モータ2を初期設定の回転方向で回転させることができ、回転方向を設定する手間を省くことができる。また、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bをオンにする操作、あるいは、第1のボタンスイッチ8a及び第2のボタンスイッチ8bをオフにする操作の後、トリガスイッチ7をオンからオフ、オフからオンにする操作で、モータ2の回転方向を逆転させることができ、必要に応じてモータ2の回転方向を逆転させることができる。更に、モータ2の回転方向を逆転させる前に、トリガスイッチ7をオフにして一度モータ2の回転を停止させるので、モータ2の回転方向が急激に変わることが抑制される。
図12は、本実施の形態のインパクトドライバの動作の他の例を示すフローチャートで、以下に、各図を参照して、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bにより起動する動作の他の実施の形態について説明する。
制御部100は、図12のステップSH1で休止状態から、ステップSH2でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSH3で起動する。
制御部100は、トリガスイッチ7がオンになることにより起動すると、ステップSH4で、トリガスイッチ7の操作で起動した場合における初期設定として記憶部101に記憶された回転方向をモータ2の回転方向に設定し、初期設定に従いモータ2を正転させる。更に、トリガスイッチ7に掛かる力に従い、モータ2の速度を制御する。
制御部100は、ステップSH5でトリガスイッチ7がオフになると、ステップSH6でモータ2の回転を停止させる。
なお、制御部100は、トリガスイッチ7がオンになることにより起動した後、トリガスイッチ7がオフとなり、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンとならずに再度トリガスイッチ7がオンになった場合も、初期設定に従いモータ2を正転させる。
制御部100は、ステップSH1で休止状態、かつ、ステップSH2でトリガスイッチ7がオフの状態で、ステップSH7で第1のボタンスイッチ8aが押されてオンになると、ステップSH8でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。また、制御部100は、第1のボタンスイッチ8aによる起動時の同一操作で回転方向を設定し、ステップSH9でモータ2の回転方向を正転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。
制御部100は、ステップSH1で休止状態、かつ、ステップSH2でトリガスイッチ7がオフの状態で、ステップSH7で第2のボタンスイッチ8bが押されてオンになると、ステップSH10でモータ2の作動が可能な待機状態に起動する。また、制御部100は、第2のボタンスイッチ8bによる起動時の同一操作で回転方向を設定し、ステップSH11で、モータ2の回転方向を逆転に設定し、設定した回転方向を記憶部101に記憶する。
制御部100は、ステップSH12でトリガスイッチ7が押されてオンになると、ステップSH13で、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bの操作による起動時に記憶部101に記憶された回転方向に従いモータ2を回転させる。また、制御部100は、トリガスイッチ7に掛かる力の大きさの大小に従い、モータ2の速度を制御する。制御部100は、ステップSH14でトリガスイッチ7が押されておらずオフになると、ステップSH15でモータ2の回転を停止させる。
制御部100は、起動後、ステップSH16でトリガスイッチ7が所定の時間押されておらずオフの場合、ステップSH17で休止状態となる。
本実施の形態では、トリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bがオンになると起動すると共に、ボタンスイッチの操作で起動した場合は、オンになったボタンスイッチに応じて回転方向の設定を行えるようにし、トリガスイッチの操作で起動する場合は、初期設定に応じて回転方向の設定を行えるようにした。
これにより、トリガスイッチ7の操作で起動した場合は、回転方向を設定する操作を行うことなく、モータ2を初期設定の回転方向で回転させることができ、回転方向を設定する手間を省くことができる。なお、トリガスイッチ7の操作で起動した場合に選択されるモータ2の回転方向の初期設定は、正転と逆転のどちらかを予め選択できるようにしておくことで、使用者の用途に応じた回転方向でモータ2を回転させることができる。
なお、上述した各実施の形態では、休止状態からトリガスイッチ7、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bにより起動する構成について説明した。これに対し、休止状態から先にトリガスイッチ7が操作された場合は起動せず、第1のボタンスイッチ8aまたは第2のボタンスイッチ8bが先に操作されると、起動及び回転方向の設定が行われることで、回転方向の設定を行う操作を先に行ったときのみ、起動する構成としても良い。これにより、ストロークの少ないボタンスイッチを使用してモータの正転と逆転を切り替える構成で、ボタンスイッチの状態を視認等することではモータの回転方向がどちらに設定されているのか認識し難い場合であっても、起動時のボタンスイッチの操作でモータの回転方向を認識することが可能になる。
トリガスイッチ7の操作で起動する構成では、モータ2の回転方向の初期設定、前回のモータ2の回転方向の設定を使用することで、回転方向の設定を省くことができる。一方、モータ2の回転方向の初期設定、前回のモータ2の回転方向の設定を使用者が忘れている場合、トリガスイッチ7を操作した際のモータ2の回転方向が使用者の認識と異なる可能性がある。
これに対し、ボタンスイッチの操作で回転方向の設定を行う操作を先に行ったときのみ、起動する構成とすることで、トリガスイッチ7を操作した際のモータ2の回転方向が使用者の認識と異なるということを低減することができる。なお、トリガスイッチ7の操作による起動の有無が、予め設定される構成でも良いし、使用者が任意に設定できる構成でも良い。