JP2019062845A - 加熱殺菌済容器詰茶飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱殺菌済でありながらも、殺菌臭の抑えられた容器詰茶飲料を提供すること。【解決手段】次の成分(A)及び(B);(A)非エピ体(A1)の割合が8%以上である非重合体カテキン類、及び(B)アストラガリン 1〜50質量ppmを含有し、非エピ体(A1)の割合と、成分(B)の含有量とが下記式(1);0.1≦Y/X≦6 (1)〔式(1)中、Xは非エピ体(A1)の割合(%)を示し、Yは成分(B)の含有量(質量ppm)を示す。〕に示す関係を満たす、加熱殺菌済容器詰茶飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、加熱殺菌済容器詰茶飲料に関する。
消費者の嗜好の多様化により多種多様の飲料が上市されている。中でも、健康志向の高揚から、容器詰茶飲料の需要が拡大している。
一方、アストラガリンは、柿の葉や桑の葉に含まれるポリフェノール化合物の1種であり、渋味を有するものの、抗アレルギー作用を有することが報告されている。このようなアストラガリンの生理作用に着目し、飲食品への応用が検討されており、例えば、アストラガリンに、果糖、ガラクトース、乳糖及びブドウ糖からなる群から選ばれる糖の1種又は2種以上を配合することで、アストラガリンの吸収性が向上することが報告されている(特許文献1)。また、柿の葉水抽出物、ハトムギ水抽出物、煎茶水抽出物、甜茶水抽出物、及びスギナ水抽出物等がブレンドされた粉末状のブレンド茶が提案されている(特許文献2)。
特開2002−291441号公報 特開2007−282632号公報
容器詰茶飲料は、加熱殺菌処理により不快な加熱臭(殺菌臭)が生じやすい。本発明の課題は、加熱殺菌済でありながらも、殺菌臭の抑えられた容器詰茶飲料を提供することにある。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、非重合体カテキン類を含有する加熱殺菌済容器詰飲料において、非重合体カテキン類中の非エピ体の割合を一定に制御し、アストラガリンを特定量含有させるとともに、前記非エピ体の割合とアストラガリンとの比率を特定範囲内に制御することで、殺菌臭が抑えられた容器詰茶飲料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)非エピ体(A1)の割合が8%以上である非重合体カテキン類、及び
(B)アストラガリン 1〜50質量ppm
を含有し、
非エピ体(A1)の割合と、成分(B)の含有量とが下記式(1);
0.1≦Y/X≦6 (1)
〔式(1)中、Xは非エピ体(A1)の割合(%)を示し、Yは成分(B)の含有量(質量ppm)を示す。〕
に示す関係を満たす、加熱殺菌済容器詰茶飲料を提供するものである。
本発明によれば、加熱殺菌済でありながらも殺菌臭が抑えられた容器詰茶飲料を提供することができる。
本発明の容器詰茶飲料は、成分(A)として非重合体カテキン類を含有する。ここで、本明細書において「(A)非重合体カテキン類」とは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、ガロカテキン及びカテキンからなる非エピ体(A1)と、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピカテキンからなるエピ体(A2)とを併せての総称である。本発明においては、上記8種の非重合体カテキン類のうち少なくとも1種を含有すればよい。
また、本明細書において「非エピ体(A1)の割合」とは、上記8種の成分(A)の質量和〔(A1)+(A2)〕に対する、上記4種の成分(A1)の質量和の100分率の値である。
成分(A)は、飲食品の分野において通常使用されているものであれば由来は特に限定されず、例えば、化学合成品でも、非重合体カテキン類を含有する植物から抽出したものでもよい。
(A)非重合体カテキン類中の非エピ体(A1)の割合(以下、「非エピ体率」とも称する。[(A1)/(A)]×100)は、8%以上であるが、殺菌臭の抑制の観点の観点から、10%以上が好ましく、12%以上がより好ましく、14%以上が更に好ましく、16%以上が殊更に好ましい。また、殺菌臭の抑制の観点の観点から、90%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、70%以下が更に好ましく、65%以下が更に好ましい。かかる非エピ体率の範囲としては、好ましくは8〜90%であり、より好ましくは10〜80%であり、更に好ましくは12〜80%であり、より更に好ましくは14〜70%であり、殊更に好ましくは16〜65%である。
本発明の容器詰茶飲料中の成分(A)の含有量は、非重合体カテキン類の強化、生理効果の観点から、0.02質量%以上が好ましく、0.06質量%以上がより好ましく、0.08質量%以上が更に好ましく、0.1質量%以上がより更に好ましく、0.12質量%以上が殊更に好ましく、また苦味抑制の観点から、0.6質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.4質量%以下が更に好ましく、0.3質量%以下がより更に好ましく、0.25質量%以下が殊更に好ましい。成分(A)の含有量の範囲としては、本発明の容器詰茶飲料中に、好ましくは0.02〜0.6質量%であり、より好ましくは0.06〜0.5質量%であり、更に好ましくは0.08〜0.4質量%であり、より更に好ましくは0.1〜0.3質量%であり、殊更に好ましくは0.12〜0.25質量%である。なお、成分(A)の含有量は、上記8種の非重合体カテキン類の合計量に基づいて定義される。また、成分(A)の含有量は、通常知られている測定法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することが可能であり、例えば、液体クロマトグラフィーで分析することが可能である。具体的には、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の容器詰茶飲料は、成分(B)としてアストラガリンを含有する。ここで、本明細書において「アストラガリン」とは、ケンフェロールの3位にグルコースが結合した化合物である。成分(B)は、原料に由来するものでも、新たに加えられたものでもよい。また、成分(B)は、飲食品の分野において通常使用されているものであれば由来は特に限定されず、例えば、化学合成品でも、アストラガリンを含有する植物から抽出したものでもよい。
本発明の容器詰茶飲料中の成分(B)の含有量は1〜50質量ppmであるが、殺菌臭の抑制の観点の観点から、3質量ppm以上が好ましく、6質量ppm以上がより好ましく、8質量ppm以上が更に好ましく、また渋味の観点から、40質量ppm以下が好ましく、30質量ppm以下がより好ましく、25質量ppm以下が更に好ましく、22質量ppm以下が殊更に好ましい。成分(B)の含有量の範囲としては、本発明の容器詰茶飲料中に、好ましくは3〜40質量ppmであり、より好ましくは6〜30質量ppmであり、更に好ましくは6〜25質量ppmであり、殊更に好ましくは8〜22質量ppmである。なお、成分(B)の含有量は、通常知られている測定法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することが可能であり、例えば、液体クロマトグラフィーで分析することが可能である。具体的には、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の容器詰茶飲料は、成分(A1)の割合と、成分(B)の含有量とが下記式(1)に示す関係を満たすものである。ここで、非エピ体は本来自然界には殆ど存在せず、エピ体の熱変性により生成することが知られているが、本発明においては、成分(A)中の成分(A1)の割合と、成分(B)の含有量との比率を特定範囲内に制御することで、殺菌臭が抑えられた容器詰茶飲料とすることができる。
0.1≦Y/X≦6 (1)
〔式(1)中、Xは非エピ体(A1)の割合(%)を示し、Yは成分(B)の含有量(質量ppm)を示す。〕
前記式(1)におけるY/Xは、殺菌臭の抑制の観点から、0.15以上が好ましく、0.35以上がより好ましく、そして1以下が好ましく、0.6以下がより好ましい。かかるY/Xの範囲としては、好ましくは0.15以上1以下であり、より好ましくは0.35以上0.6以下である。
本発明の容器詰茶飲料は、所望により、甘味料、酸味料、炭酸ガス、香料、ビタミン、ミネラル、酸化防止剤、エステル、乳化剤、保存料、調味料、果汁エキス、野菜エキス、花蜜エキス、品質安定剤等の添加剤を1種又は2種以上を含有することができる。添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することができる。
本発明の容器詰茶飲料のpH(20℃)は、風味バランスの観点から、3以上が好ましく、3.5以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、5以上が殊更に好ましく、そして7以下が好ましく、6.8以下がより好ましく、6.6以下が更に好ましく、6.4以下が殊更に好ましい。かかるpHの範囲としては、好ましくは3〜7であり、より好ましくは3.5〜6.8であり、更に好ましくは4〜6.6であり、殊更に好ましくは5〜6.4である。なお、pHは、液状飲料100mLを300mLのビーカーに量り取り、20℃に温度調整をしてpHメータにより測定するものとする。
本発明の容器詰茶飲料は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して提供することができる。ここで、本明細書において「容器詰茶飲料」とは、容器に詰めた茶飲料の意である。
本明細書において「容器詰茶飲料」とは、Camellia属の茶葉を原料茶葉として含むものをいう。Camellia属の茶葉としては、例えば、C.sinensis.var.sinensis(やぶきた種を含む)、C.sinensis.var.assamica及びそれらの雑種から選択される茶葉(Camellia sinensis)が挙げられ、その加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に分類することができる。Camellia属の茶葉は、1種又は2種以上を使用することができる。なお、茶葉の茶品種及び採取時期は特に限定されず、また茶葉は火入れ加工が施されていてもよい。
不発酵茶としては、例えば、煎茶、深蒸し煎茶、焙じ茶、番茶、玉露、かぶせ茶、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が挙げられる。また、半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が挙げられる。更に、発酵茶としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が挙げられる。
また、Camellia属の茶葉以外の原料茶葉として、穀物やCamellia属以外の茶葉を使用してもよい。穀物としては、例えば、大麦、小麦、ハト麦、ライ麦、燕麦、裸麦等の麦;玄米等の米;大豆、黒大豆、ソラマメ、インゲン豆、小豆、エビスクサ、ササゲ、ラッカセイ、エンドウ、リョクトウ等の豆;ソバ、トウモロコシ、白ゴマ、黒ゴマ、粟、稗、黍、キヌワ等の雑穀を挙げることができる。また、Camellia属以外の茶葉としては、例えば、イチョウの葉、柿の葉、ビワの葉、桑の葉、クコの葉、杜仲の葉、小松菜、ルイボス、クマザサ、ドクダミ、アマチャヅル、スイカズラ、ツキミソウ、カキドオシ、カワラケツメイ、ギムネマ・シルベスタ、黄杞茶(クルミ科)、甜茶(バラ科)、キダチアロエ等が挙げられる。更に、カモミール、ハイビスカス、ペパーミント、レモングラス、レモンピール、レモンバーム、ローズヒップ、ローズマリー等のハーブも用いることができる。Camellia属の茶葉以外の原料茶葉は、1種又は2種以上を使用することができる。ここで、本明細書でいう「原料茶葉」は、Camellia属の茶葉、Camellia属以外の茶葉に加え、穀物やハーブを包含するものとする。
本発明の容器詰茶飲料は、本発明の効果を享受しやすい点から、容器詰緑茶飲料が好ましく、原料茶葉がCamellia属の茶葉を含み、全原料茶葉中で不発酵茶葉を最も多く使用する容器詰緑茶飲料がより好ましく、原料茶葉が不発酵茶葉のみである容器詰緑茶飲料が更に好ましい。なお、抽出方法としては、例えば、ニーダー抽出、攪拌抽出(バッチ抽出)、向流抽出(ドリップ抽出)、カラム抽出等の公知の方法を採用することができる。また、抽出条件は特に限定されず、抽出方法により適宜選択することができる。
本発明の容器詰茶飲料は加熱殺菌済であるが、加熱殺菌方法としては、適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであれば特に限定されるものではない。例えば、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)等を挙げることができる。また、容器詰茶飲料の容器の種類に応じて加熱殺菌法を適宜選択することも可能であり、例えば、金属缶のように、飲料を容器に充填後、容器ごと加熱殺菌できる場合にあってはレトルト殺菌を採用することができる。また、PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、飲料をあらかじめ上記と同等の殺菌条件で加熱殺菌し、無菌環境下で殺菌処理した容器に充填するアセプティック充填や、ホットパック充填等を採用することができる。加熱殺菌条件としては、例えばPETボトルを用いた場合は、好ましくは60〜160℃にて0.1〜40分であり、より好ましくは70〜155℃にて0.1〜35分であり、更に好ましくは80〜150℃にて0.1〜30分である。このような加熱殺菌条件を採用することにより、非エピ体率を所望の範囲内に制御しやすく、また本発明の効果が十分に享受されやすい。
本発明の容器詰茶飲料は適宜の方法で製造することができるが、例えば、不発酵茶葉の抽出物に、成分(B)、必要により他の成分を配合し、成分(B)の含有量を調整した後、成分(A)中の成分(A1)の割合、及び該成分(A1)の割合と成分(B)との比率が特定範囲内となるように加熱殺菌して製造するができる。
1.非重合体カテキン類の分析
試料溶液をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラムL−カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度40℃にてグラジエント法により分析した。非重合体カテキン類の標準品として、栗田工業製のものを使用し、検量線法で定量した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。なお、グラジエントの条件は、以下のとおりである。
濃度勾配条件
時間(分) A液濃度(体積%) B液濃度(体積%)
0 97% 3%
5 97% 3%
37 80% 20%
43 80% 20%
43.5 0% 100%
48.5 0% 100%
49 97% 3%
60 97% 3%
2.アストラガリンの分析
試料2gを採取し、メタノール20mLを加えて5分間超音波抽出した後、25mLに定容する。次いで、1mLを分取し、25mLに定容した後、高速液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析計を用いて分析する。
分析条件は次のとおりである。
・カラム :InertSustain C18、φ2.1mm×150mm、粒径3μm
・移動相 :水、アセトニトリル及び酢酸の混液
・流量 :0.2mL/min
・カラム温度 :40℃
・イオン化法 :エレクトロスプレー(負イオン検出モード)
・設定イオン数:m/z 446.8→254.9
また、アストラガリンの標準品を用いて濃度既知の溶液を調製し、高速液体クロマトグラフ分析に供することにより検量線を作成し、アストラガリンを指標として、前記試料溶液中のアストラガリンの定量を行う。
3.pH測定
検体30mLを50mLのビーカーに量り取り、pHメータ(HORIBA コンパクトpHメータ、堀場製作所製)を用いて、20℃に温度調整をして測定した。
製造例1
緑茶抽出物の製造
2番煎茶葉30gを90℃の熱水1000gに投入し、5分間抽出を行い、茶殻を除去した後、液温20℃まで冷却し、緑茶抽出物を得た。得られた緑茶抽出物は、非重合体カテキン類の含有量が0.125質量%であった。
実施例1
製造例1で得られた緑茶抽出物に対し、アストラガリン試薬(シグマアルドリッチジャパン合同社製 、Kaempferol 3-beta-D-glucopyranoside、アストラガリン純度97質量%、以下、同様である。)と、カテキン試薬(Teavigo、DSM社製、非重合体カテキン類純度94質量%、以下、同様である。)を添加し、次いで重曹でpHが5.8となるように調整しつつイオン交換水にて全量を100質量%に調整して緑茶飲料を調製した。緑茶飲料中の緑茶抽出物の配合量は40質量%であり、アストラガリン試薬の配合量は5質量ppmであり、カテキン試薬の配合量は0.1質量%であった。次いで、得られた緑茶飲料を加熱殺菌し、容量200mLのPETボトルに充填した(UHT方式)。殺菌条件は、138℃、30秒で行った。得られた容器詰緑茶飲料について分析を行った。その結果を表1に示す。なお、得られた容器詰緑茶飲料のpHは5.8であった。
実施例2〜4
アストラガリン試薬の配合量を変化させたこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた各容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表1に示す。
参考例1
アストラガリン試薬を配合せず、かつ加熱殺菌しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表1に示す。
比較例1
アストラガリン試薬を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表1に示す。
官能試験1
実施例1〜4、参考例1及び比較例1で得られた容器詰緑茶飲料の「殺菌臭」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験では、各容器詰緑茶飲料について下記の評価基準にて評価し、その後専門パネルの評点の平均値を求めた。なお、評点の平均値は、小数第2位を四捨五入するものとする。
殺菌臭の評価基準
参考例1の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「5」とし、実施例1の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「3」とし、比較例1の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「1」として、評価を行った。具体的な評価基準は以下のとおりである。
5:殺菌臭がない(参考例1と同等である)
4:殺菌臭がほとんどない(参考例1に比べ殺菌臭がややあるが、実施例1に比べて殺菌臭が弱い)
3:殺菌臭がわずかにある(実施例1と同等である)
2:殺菌臭がやや強い(比較例1に比べて殺菌臭が弱いが、実施例1に比べて殺菌臭がある)
1:殺菌臭が強い(比較例1と同等である)
Figure 2019062845
実施例5
殺菌条件を80℃、20分に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行い、上記の評価基準にしたがって官能評価を行った。その結果を表2に示す。
実施例6
殺菌条件を138℃、5分に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行い、上記の評価基準にしたがって官能評価を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2019062845
実施例7
製造例1で得られた緑茶抽出物に対し、アストラガリン試薬を添加し、次いで重曹でpHが5.8となるように調整しつつイオン交換水にて全量を100質量%に調整して緑茶飲料を調製した。緑茶飲料中の緑茶抽出物の配合量は40質量%であり、アストラガリン試薬の配合量は10質量ppmであった。次いで、得られた緑茶飲料を加熱殺菌し、容量200mLのPETボトルに充填した(UHT方式)。殺菌条件は、138℃、30秒で行った。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。なお、得られた容器詰緑茶飲料のpHは5.8であった。
参考例2
アストラガリン試薬を配合せず、かつ加熱殺菌しなかったこと以外は、実施例7と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた各容器詰飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。
比較例2
アストラガリン試薬を配合しなかったこと以外は、実施例7と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。
官能試験2
実施例7、参考例2及び比較例2で得られた容器詰緑茶飲料の「殺菌臭」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験では、各容器詰緑茶飲料について下記の評価基準にて評価し、その後専門パネルの評点の平均値を求めた。その結果を表3に示す。なお、評点の平均値は、小数第2位を四捨五入するものとする。
殺菌臭の評価基準
参考例2の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「5」とし、比較例2の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「1」として、評価を行った。具体的な評価基準は以下のとおりである。
5:殺菌臭がない(参考例2と同等である)
4:殺菌臭がほとんどない
3:殺菌臭がわすかにある
2:殺菌臭がやや強い
1:殺菌臭が強い(比較例2と同等である)
実施例8
カテキン試薬を更に配合したこと以外は、実施例7と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。なお、緑茶飲料中のカテキン試薬の配合量は、0.15質量%であった。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。なお、得られた容器詰緑茶飲料のpHは5.8であった。
参考例3
アストラガリン試薬を配合せず、かつ加熱殺菌しなかったこと以外は、実施例8と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。
比較例3
アストラガリン試薬を配合しなかったこと以外は、実施例8と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を3に示す。
官能試験3
実施例8、参考例3及び比較例3で得られた容器詰緑茶飲料の「殺菌臭」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験では、各容器詰緑茶飲料について下記の評価基準にて評価し、その後専門パネルの評点の平均値を求めた。その結果を表3に示す。なお、評点の平均値は、小数第2位を四捨五入するものとする。
殺菌臭の評価基準
参考例3の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「5」とし、比較例3の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「1」として、評価を行った。具体的な評価基準は以下のとおりである。
5:殺菌臭がない(参考例3と同等である)
4:殺菌臭がほとんどない
3:殺菌臭がわすかにある
2:殺菌臭がやや強い
1:殺菌臭が強い(比較例3と同等である)
Figure 2019062845
表1〜3から、非重合体カテキン類中の非エピ体率を一定に制御し、アストラガリンを特定量含有させるとともに、前記非エピ体率とアストラガリンとの比率を特定範囲内に制御することで、殺菌臭が抑えられた容器詰茶飲料が得られることがわかる。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)及び(B);
    (A)非エピ体(A1)の割合が8%以上である非重合体カテキン類、及び
    (B)アストラガリン 1〜50質量ppm
    を含有し、
    非エピ体(A1)の割合と、成分(B)の含有量とが下記式(1);
    0.1≦Y/X≦6 (1)
    〔式(1)中、Xは非エピ体(A1)の割合(%)を示し、Yは成分(B)の含有量(質量ppm)を示す。〕
    に示す関係を満たす、加熱殺菌済容器詰茶飲料。
  2. 成分(A)の含有量が0.02〜0.6質量%である、請求項1記載の容器詰茶飲料。
  3. pHが3〜7である、請求項1又は2記載の容器詰茶飲料。
  4. 容器詰緑茶飲料である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器詰茶飲料。
  5. 加熱殺菌条件が60〜160℃にて0.1〜40分である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器詰茶飲料。
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