JP2019062845A - 加熱殺菌済容器詰茶飲料 - Google Patents
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Abstract
Description
(A)非エピ体(A1)の割合が8%以上である非重合体カテキン類、及び
(B)アストラガリン 1〜50質量ppm
を含有し、
非エピ体(A1)の割合と、成分(B)の含有量とが下記式(1);
0.1≦Y/X≦6 (1)
〔式(1)中、Xは非エピ体(A1)の割合(%)を示し、Yは成分(B)の含有量(質量ppm)を示す。〕
に示す関係を満たす、加熱殺菌済容器詰茶飲料を提供するものである。
また、本明細書において「非エピ体(A1)の割合」とは、上記8種の成分(A)の質量和〔(A1)+(A2)〕に対する、上記4種の成分(A1)の質量和の100分率の値である。
成分(A)は、飲食品の分野において通常使用されているものであれば由来は特に限定されず、例えば、化学合成品でも、非重合体カテキン類を含有する植物から抽出したものでもよい。
不発酵茶としては、例えば、煎茶、深蒸し煎茶、焙じ茶、番茶、玉露、かぶせ茶、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が挙げられる。また、半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が挙げられる。更に、発酵茶としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が挙げられる。
試料溶液をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラムL−カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度40℃にてグラジエント法により分析した。非重合体カテキン類の標準品として、栗田工業製のものを使用し、検量線法で定量した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。なお、グラジエントの条件は、以下のとおりである。
時間(分) A液濃度(体積%) B液濃度(体積%)
0 97% 3%
5 97% 3%
37 80% 20%
43 80% 20%
43.5 0% 100%
48.5 0% 100%
49 97% 3%
60 97% 3%
試料2gを採取し、メタノール20mLを加えて5分間超音波抽出した後、25mLに定容する。次いで、1mLを分取し、25mLに定容した後、高速液体クロマトグラフ−タンデム型質量分析計を用いて分析する。
・カラム :InertSustain C18、φ2.1mm×150mm、粒径3μm
・移動相 :水、アセトニトリル及び酢酸の混液
・流量 :0.2mL/min
・カラム温度 :40℃
・イオン化法 :エレクトロスプレー(負イオン検出モード)
・設定イオン数:m/z 446.8→254.9
検体30mLを50mLのビーカーに量り取り、pHメータ(HORIBA コンパクトpHメータ、堀場製作所製)を用いて、20℃に温度調整をして測定した。
緑茶抽出物の製造
2番煎茶葉30gを90℃の熱水1000gに投入し、5分間抽出を行い、茶殻を除去した後、液温20℃まで冷却し、緑茶抽出物を得た。得られた緑茶抽出物は、非重合体カテキン類の含有量が0.125質量%であった。
製造例1で得られた緑茶抽出物に対し、アストラガリン試薬(シグマアルドリッチジャパン合同社製 、Kaempferol 3-beta-D-glucopyranoside、アストラガリン純度97質量%、以下、同様である。)と、カテキン試薬(Teavigo、DSM社製、非重合体カテキン類純度94質量%、以下、同様である。)を添加し、次いで重曹でpHが5.8となるように調整しつつイオン交換水にて全量を100質量%に調整して緑茶飲料を調製した。緑茶飲料中の緑茶抽出物の配合量は40質量%であり、アストラガリン試薬の配合量は5質量ppmであり、カテキン試薬の配合量は0.1質量%であった。次いで、得られた緑茶飲料を加熱殺菌し、容量200mLのPETボトルに充填した(UHT方式)。殺菌条件は、138℃、30秒で行った。得られた容器詰緑茶飲料について分析を行った。その結果を表1に示す。なお、得られた容器詰緑茶飲料のpHは5.8であった。
アストラガリン試薬の配合量を変化させたこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた各容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表1に示す。
アストラガリン試薬を配合せず、かつ加熱殺菌しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表1に示す。
アストラガリン試薬を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例1〜4、参考例1及び比較例1で得られた容器詰緑茶飲料の「殺菌臭」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験では、各容器詰緑茶飲料について下記の評価基準にて評価し、その後専門パネルの評点の平均値を求めた。なお、評点の平均値は、小数第2位を四捨五入するものとする。
参考例1の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「5」とし、実施例1の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「3」とし、比較例1の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「1」として、評価を行った。具体的な評価基準は以下のとおりである。
5:殺菌臭がない(参考例1と同等である)
4:殺菌臭がほとんどない(参考例1に比べ殺菌臭がややあるが、実施例1に比べて殺菌臭が弱い)
3:殺菌臭がわずかにある(実施例1と同等である)
2:殺菌臭がやや強い(比較例1に比べて殺菌臭が弱いが、実施例1に比べて殺菌臭がある)
1:殺菌臭が強い(比較例1と同等である)
殺菌条件を80℃、20分に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行い、上記の評価基準にしたがって官能評価を行った。その結果を表2に示す。
殺菌条件を138℃、5分に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行い、上記の評価基準にしたがって官能評価を行った。その結果を表2に示す。
製造例1で得られた緑茶抽出物に対し、アストラガリン試薬を添加し、次いで重曹でpHが5.8となるように調整しつつイオン交換水にて全量を100質量%に調整して緑茶飲料を調製した。緑茶飲料中の緑茶抽出物の配合量は40質量%であり、アストラガリン試薬の配合量は10質量ppmであった。次いで、得られた緑茶飲料を加熱殺菌し、容量200mLのPETボトルに充填した(UHT方式)。殺菌条件は、138℃、30秒で行った。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。なお、得られた容器詰緑茶飲料のpHは5.8であった。
アストラガリン試薬を配合せず、かつ加熱殺菌しなかったこと以外は、実施例7と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた各容器詰飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。
アストラガリン試薬を配合しなかったこと以外は、実施例7と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。
実施例7、参考例2及び比較例2で得られた容器詰緑茶飲料の「殺菌臭」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験では、各容器詰緑茶飲料について下記の評価基準にて評価し、その後専門パネルの評点の平均値を求めた。その結果を表3に示す。なお、評点の平均値は、小数第2位を四捨五入するものとする。
参考例2の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「5」とし、比較例2の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「1」として、評価を行った。具体的な評価基準は以下のとおりである。
5:殺菌臭がない(参考例2と同等である)
4:殺菌臭がほとんどない
3:殺菌臭がわすかにある
2:殺菌臭がやや強い
1:殺菌臭が強い(比較例2と同等である)
カテキン試薬を更に配合したこと以外は、実施例7と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。なお、緑茶飲料中のカテキン試薬の配合量は、0.15質量%であった。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。なお、得られた容器詰緑茶飲料のpHは5.8であった。
アストラガリン試薬を配合せず、かつ加熱殺菌しなかったこと以外は、実施例8と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を表3に示す。
アストラガリン試薬を配合しなかったこと以外は、実施例8と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行った。その結果を3に示す。
実施例8、参考例3及び比較例3で得られた容器詰緑茶飲料の「殺菌臭」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験では、各容器詰緑茶飲料について下記の評価基準にて評価し、その後専門パネルの評点の平均値を求めた。その結果を表3に示す。なお、評点の平均値は、小数第2位を四捨五入するものとする。
参考例3の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「5」とし、比較例3の容器詰緑茶飲料の殺菌臭の評点を「1」として、評価を行った。具体的な評価基準は以下のとおりである。
5:殺菌臭がない(参考例3と同等である)
4:殺菌臭がほとんどない
3:殺菌臭がわすかにある
2:殺菌臭がやや強い
1:殺菌臭が強い(比較例3と同等である)
Claims (5)
- 次の成分(A)及び(B);
(A)非エピ体(A1)の割合が8%以上である非重合体カテキン類、及び
(B)アストラガリン 1〜50質量ppm
を含有し、
非エピ体(A1)の割合と、成分(B)の含有量とが下記式(1);
0.1≦Y/X≦6 (1)
〔式(1)中、Xは非エピ体(A1)の割合(%)を示し、Yは成分(B)の含有量(質量ppm)を示す。〕
に示す関係を満たす、加熱殺菌済容器詰茶飲料。 - 成分(A)の含有量が0.02〜0.6質量%である、請求項1記載の容器詰茶飲料。
- pHが3〜7である、請求項1又は2記載の容器詰茶飲料。
- 容器詰緑茶飲料である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器詰茶飲料。
- 加熱殺菌条件が60〜160℃にて0.1〜40分である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器詰茶飲料。
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JP2017193729A JP6719436B2 (ja) | 2017-10-03 | 2017-10-03 | 加熱殺菌済容器詰茶飲料 |
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WO2019244976A1 (ja) * | 2018-06-22 | 2019-12-26 | 花王株式会社 | 経口組成物 |
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2017
- 2017-10-03 JP JP2017193729A patent/JP6719436B2/ja active Active
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