本実施形態に係る定電力制御装置は、2本のチューブを溶断して接合するチューブ接合装置に好適である。以下に、図面を参照して、この定電力制御装置を適用するチューブ接合装置の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の寸法比率とは異なる場合がある。
図1は、本実施形態に係るチューブ接合装置の斜視図である。図2は、図1に示す矢印J1方向から見たチューブ接合装置の側面図である。図3は、図1に示す矢印J2方向から見たチューブ接合装置の側面図である。図4は、チューブ接合装置を底面部側から見た斜視図である。
図1に示すチューブ接合装置1は、図13に示すように、複数のチューブT1、T2のそれぞれの端部を溶断し、溶断した各端部同士を無菌状態で加圧して接合するものである。本実施形態においては、腹膜透析液バッグの透析液チューブと、腹膜透析をする際に使用される患者の腹膜カテーテル側のチューブの接合に使用される医療装置に適用した例を通じてチューブ接合装置を説明する。
チューブ接合装置1の各構成について説明する。図1、図2、図3に示すように、チューブ接合装置1は、例えば、筐体2と、チューブ接合装置1に各チューブT1、T2(図1〜図3には図示しない)をセットする際にそのセットの補助に使用されるチューブセット補助具4とを有する。
筐体2は、上側筐体部分2Wと、上側筐体部分2Wと組み合わせられる下側筐体部分2Vと、上側筐体部分2Wの上部側に設けられた開閉可能なクランプ蓋部3とを有している。クランプ蓋部3を含む筐体2とチューブセット補助具4は、例えば、硬質のプラスチックにより作られるが、材質等について制限は特にない。
筐体2は、後述するように、チューブ接合装置1の各構成要素を収容する。クランプ蓋部3は、この筐体2の上部に配置している。
チューブセット補助具4は、筐体2に対して着脱可能に取り付けられている。筐体2とクランプ蓋部3は、例えば、明度の比較的高い明るい色、具体的には、クリーム色あるいは白色で構成することが可能である。また、ユーザー(実際にチューブ接合装置1を使用する者や患者等)が、筐体2、クランプ蓋部3、チューブセット補助具4のそれぞれを、視覚的に明確に区別できるようにするために、チューブセット補助具4は、例えば、オレンジ色で構成できる。
筐体2は、図1から図4に示すように、底面部2Aと、正面部2Bと、右側面部2Cと、左側面部2Dと、背面部2Eと、上面部2Fとを有するケースによって構成している。このケースは、図示するように、面取りがされた略直方体形状の形状を有している。
図4に示すように、底面部2Aの四隅には、それぞれ設置用部材2Gを取り付けている。これらの設置用部材2Gは、例えば円形状のプラスチック製あるいはゴム製の滑り止め部材で構成することができる。重量が比較的大きなチューブ接合装置1は、これらの設置用部材2Gが用いられることにより机面のような設置面に対して滑らないように置かれる。これにより、各チューブT1、T2を接合する作業時などにチューブ接合装置1に位置ずれが生じることを防止でき、接合作業を安定した状態で実施できる。
底面部2Aには、例えば、バッテリ交換用の蓋部材2Hを設けることができる。この蓋部材2Hは、例えば、ねじ2Iのような固定部材により着脱可能に取り付けることができる。ねじ2Iを外して、蓋部材2Hを取り外せば、図4中において破線で示されるバッテリBAを交換することが可能となる。蓋部材2Hは、例えば、正面部2Bよりも背面部2E寄り側に配置することができる。また、蓋部材2Hは、ファンFNの排気用開口部6から離れた位置に配置している。
図4に示すように、底面部2Aには、音声用開口部5と排気用開口部6が形成されている。音声用開口部5と排気用開口部6は、例えば、バッテリ交換用の蓋部材2Hと正面部2Bとの間に形成される。
音声用開口部5は、複数の細長い貫通穴5Aにより構成されており、排気用開口部6は、複数の細長い貫通穴6Aにより構成されている。
底面部2Aの内側には、破線で示すようにスピーカSPと排気装置としてのファンFNが配置されている。このファンFNは、接合動作を終えた後にウェハーWFを冷却する冷却用ファンとしての機能も有する。
音声用開口部5は、スピーカSPが発生する音声ガイダンスや警告音等を、筐体2の外部に出力するために設けられている。これにより、ユーザーはスピーカSPが発生する音声ガイダンスや警告音等を明瞭に聞くことができる。
排気用開口部6は、冷却用のファンFNが作動することで筐体2の内部で発生する熱や内部を通るガスを筐体2の外部に強制的に排出するために設けられている。これにより、筐体2内の熱や内部を通るガスを側面部2C、2Dではなく、底面部2A側から筐体2の外部に排出することができる。
図4に示すように、筐体2の底面部2Aには、その他にも、複数本のリブ2JがY方向に平行に形成されている。これらのリブ2Jは、チューブセット補助具4を筐体2に対して着脱自在に取り付ける際の、ガイド部分としての機能を有している。
次に、図5を参照して、操作パネル部7と表示部8について説明する。
図5(A)は、図1に示す筐体2の正面部2B側に設けられている操作パネル部7を示している。図5(B)は、図1に示す筐体2の上面部2Fに設けられている表示部8を示している。
図5(A)に示す操作パネル部7は、[電源スイッチ]ボタン7Bと、[電源]ランプ7Cと、[充電中]ランプ7Dと、[接合]ボタン7Eと、[接合]ランプ7Fと、[ウェハー取り出し]ランプ7Gとを有している。
[電源]ランプ7C、[充電中]ランプ7D、[接合]ランプ7F、および[ウェハー取り出し]ランプ7Gは、操作パネル部7における各種の状態を表す表示用のランプである。各ランプは、例えば、緑色のLED(発光ダイオード)ランプで構成することができる。
[電源スイッチ]ボタン7Bは、チューブ接合装置1に電源を入れるために押されるボタンである。[電源]ランプ7Cは、[電源スイッチ]ボタン7Bを押すことにより点灯する。
[接合]ボタン7Eは、ユーザーが各チューブT1、T2(図13参照)のそれぞれの端部を溶断して、そして各チューブT1、T2の端部を入れ替えて加圧接合する溶断−接合作業を開始する際に押すボタンである。[接合]ランプ7Fは、[接合]ボタン7Eを押すと点灯する。また、[接合]ランプ7Fは、チューブ接合装置1の故障時に、故障状態にあることをユーザーに警告するために点滅するように構成することができる。
[充電中]ランプ7Dは、図4に示すバッテリBAに対して商用交流電源側からの充電が行われている場合に点灯する。
[ウェハー取り出し]ランプ7Gは、各チューブT1、T2同士の接合が終了して、ユーザーが使用済みのウェハーWFを筐体2から取り出して排出することができるような状態になると点灯または点滅する。
図5(B)に示す表示部8は、[カバー閉じる]ランプ8Bと、[ウェハーカセット交換]ランプ8Cと、[ウェハー不良]ランプ8Dと、[要充電]ランプ8Eと、[室温不適]ランプ8Fと、[装置故障]ランプ8Gとを有している。
[装置故障]ランプ8Gは、チューブ接合装置1が故障したことを知らせる警告ランプである。[装置故障]ランプ8Gは、例えば、赤色のLEDランプにより構成することができる。その他のランプは、警報表示ランプとして構成されており、例えば、黄色のLEDランプにより構成することができる。
図1と図2を再度参照して、筐体2の側面部2Cには、ウェハーカセット挿入部20と、ウェハーカセット取り出しボタン21が設けられている。
ウェハーカセット挿入部20は、図1に示すウェハーカセットWCを着脱可能に挿入するための長方形状の開口部により構成している。ウェハーカセットWCがウェハーカセット挿入部20を通じて筐体2内に挿入された状態で、ユーザーが指でウェハーカセット取り出しボタン21を押し込む。これにより、ウェハーカセットWCはウェハーカセット挿入部20を通じて筐体2の外部に取り出すことができる。ウェハーカセットWCは各チューブT1、T2の溶断に使用される複数個のウェハーWFが収容された容器によって構成している。
図3に示すように、筐体2の左側面部2Dには、音量調整ボリューム22と、音声メッセージ切替スイッチ23を設けている。
ユーザーが音量調整ボリューム22をスライドすることで音声メッセージの音量の大小を好みに応じて調整できる。また、ユーザーが音声メッセージ切替スイッチ23を例えば「無」の状態から「有」の状態にスライドすることで、所定の音声メッセージを図4に示すスピーカSPから出力することができる。ユーザーが音声メッセージ切替スイッチ23を例えば「無」の状態にすれば、スピーカSPから、例えば、所定のブザー音を出力させることができる。
次に、筐体2に配置されたクランプ蓋部3について説明する。
図1に示すように、クランプ蓋部3は、例えば、操作パネル部7と表示部8との間に配置することができる。
図6は、図1に示す矢印RT方向にクランプ蓋部3を開いた状態における筐体2を示す斜視図である。
クランプ蓋部3は、図6に示すように、クランプ板30と、クランプ操作部31と、被覆カバー32とを有している。
クランプ操作部31はユーザーが手指でクランプ蓋部3を開閉する際に使用される。クランプ操作部31と、クランプ板30、および被覆カバー32は、それぞれ目視で容易に区別できるようにする。このために、例えば、クランプ操作部31は緑色に着色することができ、クランプ板30と被覆カバー32は、例えば、クリーム色あるいは白色に着色することができる。
図1に示すように、クランプ板30の表面には、各チューブT1、T2の挿入状態を模式的に記した確認シール30Sを貼り付けることができる。チューブ接合装置1を使用する際に、ユーザーが確認シール30Sを目視することにより、各チューブT1、T2がクランプ蓋部3と筐体側クランプ部50の間に正しく挟み込まれているか否かを簡易的に確認できる。
図1と図6に示すように、クランプ蓋部3のクランプ板30は、中心軸CLを中心として図1に示す閉じた状態から図6に示す90度を超える角度まで開くことができるように筐体2に取り付けている。
クランプ蓋部3の被覆カバー32は、筐体2に対して中心軸CL1を中心にして回転できるように取り付けている。この被覆カバー32に設けられた突起32Tは、クランプ板30に設けられたガイド溝30Rにはめ込まれている。突起32Tとガイド溝30Rを設けることにより、クランプ板30が筐体2に対して中心軸CLを中心として図6に示す90度を超える角度まで開く際に、被覆カバー32がクランプ板30の動きに追従して持ち上げられるように動作する。
図1と図6に示すように、クランプ操作部31は、クランプ板30の先端部30Dに所定のピン(図示省略)を介して取り付けている。クランプ操作部31は、このピンにより、中心軸CL2を中心として回転できるように軸支されている。
図6に示すように、クランプ操作部31は、幅方向にそれぞれ所定の間隔を空けて配置された一対の係合爪31Mを有している。筐体2には、幅方向にそれぞれ所定の間隔を空けて配置された一対の突起部33を取り付けている。クランプ操作部31の各係合爪31Mは、筐体2の各突起部33にそれぞれ引っ掛けて固定することが可能に構成されている。
図6に示すように、クランプ蓋部3が開いた状態で、ユーザーがクランプ操作部31を指で持って、中心軸CLを中心にして矢印RS方向に回転させると、図1に示すように、クランプ板30により筐体側クランプ部50が上側から覆われる。そして、ユーザーがクランプ操作部31を指で持って、中心軸CL2を中心に矢印RG方向に回転させると、図6に示す一対の係合爪31Mは、それぞれ筐体2の対応する位置に形成された突起部33に対して噛み合わされる。これにより、クランプ蓋部3は、筐体2に設けられた筐体側クランプ部50を上方側から閉じる。
図6と図7に示すように、筐体2の操作パネル部7の付近には、溶断に使用されたウェハーWFが送り込まれる取出し口58が設けられている。この取出し口58は、ウェハーWFが通る所定の隙間57(図7を参照)の延長上に配置している。取出し口58が隙間57の延長上に設けられているため、ユーザーは取出し口58に案内されたウェハーWFを、指で摘んで容易に取り出すことができる。
図7中の破線部(拡大図)に示すように、取出し口58の付近には、円形の穴59が形成されている。また、この円形の穴59には、棒状のインターロック60が配置されている。
インターロック60は、例えば、電磁駆動式のソレノイド61のロッドにより構成される。ソレノイド61は、制御部100から送信される指令により、図7中の破線で示す状態から実線で示すZ1方向に上昇する。上昇したインターロック60によりクランプ操作部31の前端部が押さえられる。その結果、例えば、各チューブT1、T2を溶断して接合している最中に、クランプ蓋部3が開かないようにして閉じた状態をより確実に維持することが可能になる。
図7に示すソレノイド検出センサ89は、例えば、光89Lを出射する発光部89Aと、光89Lを受光可能な受光部89Bとを有するフォトカプラにより構成することができる。ソレノイド検出センサ89によりクランプ蓋部3の開閉状態が検出される。検出結果は制御部100に送信される(図9を参照)。
図8は、チューブ接合装置1の筐体2内に配置されている構成要素の概略の配置例を示す斜視図である。
図8に示すように、筐体2内には、メイン基板80、DC入力基板81、ウェハーカセット収納ユニット82、ウェハー送りユニット83、可動クランプユニット71、ソレノイド61、スピーカSP、ファンFN、そしてバッテリBAが収容されている。
DC入力基板81は、例えば、メイン基板80から可能な限り離れた位置に配置されていることが好ましい。DC入力基板81からのノイズがメイン基板80に搭載されている回路要素に対して影響を与えないようにするためである。
次に、図9を参照して、チューブ接合装置1の制御部100の機能を説明する。図9は、チューブ接合装置1の電気ブロックを示している。
チューブ接合装置1は、当該装置の各部の動作を統轄的に制御する制御部100を有している。制御部100は、マイクロコンピュータなどのCPUと、CPUにより実行される装置全体の制御プログラムや各種データを記憶するROMと、ワークエリアとして測定データや各種データを一時的に記憶するRAMとを備えている。
制御部100は、DC入力基板81側のバッテリBAから電源供給を受ける。このDC入力基板81は、ジャック84と、切り替えスイッチ85を有している。ジャック84は、充電器86の接続ピン86Pに接続されることで、商用交流電源から交流/直流変換した所定のDC電源を受ける。なお、充電器86とジャック84は、図1にも示している。
切り替えスイッチ85は、ジャック84とバッテリBAを接続する。充電器86からのDC電源は、バッテリBAの充電に用いられる。そして、バッテリBAに充電されたDC電源は、制御部100に供給される。
制御部100には、サーミスタ等の温度センサ87が電気的に接続されている。この温度センサ87は、筐体2の周囲の環境温度(外気温度)を検出して制御部100に外気温度情報TFを供給する。制御部100は、各チューブT1、T2を加熱する際に外気温度情報TFを参照して、例えば、各外気温度が予め定めた温度よりも低い場合には、各チューブT1、T2の加熱時間を長くするといった処理を実行する。また、制御部100は、例えば、環境温度をスピーカSPで患者に報知するように動作制御を行う。
図9に示すように、図5(A)にそれぞれ示された操作パネル部7の[電源スイッチ]ボタン7Bと、[接合]ボタン7Eと、各ランプ7C、7D、7F、7Gは制御部100に電気的に接続されている。
スピーカSPは、音声合成部88を介して制御部100に電気的に接続されている。スピーカSPは、制御部100の指令により予め決められている音声ガイダンス等を発声する。
音量調整ボリューム22と、音声メッセージ切替スイッチ23は、制御部100に電気的に接続されている。音声メッセージ切替スイッチ23が「有」である場合には、音声ガイダンスをスピーカSPから出すことができ、音声メッセージ切替スイッチ23が「無」である場合には、図示しないブザーを鳴らすことができる。
図9に示すように、図5(B)にそれぞれ示された表示部8の[カバー閉じる]ランプ8B、[ウェハーカセット交換]ランプ8C、[ウェハー不良]ランプ8D、[要充電]ランプ8E、[室温不適]ランプ8F、[装置故障]ランプ8Gは、制御部100の指令により点灯または点滅するように構成されている。
図9に示すように、図7に示すインターロック60のソレノイド61は、制御部100の指令により作動する。具体的には、図7に例示するように、ソレノイド61のインターロック60が下端位置60Lにある場合には、インターロック60が破線で示すように発光部89Aからの光89Lを遮る。このため、受光部89Bは、制御部100に対して「クランプ蓋部3をインターロックしていないという信号」を送信する。これに対して、ソレノイド61のインターロック60が上端位置60Hにある場合には、インターロック60が実線で示すように発光部89Aからの光89Lを遮らない。このため、受光部89Bは、制御部100に対して「クランプ蓋部3をインターロックしているという信号」を送信する。これにより、制御部100は、クランプ蓋部3のロック状態あるいは非ロック状態を把握する。
筐体側クランプ部50のホールセンサ90は、制御部100に電気的に接続されており、検出結果を制御部100に送信するように構成されている。図12に示すように、第1突起52Aと第2突起52Bの間のはめ込み溝52CにチューブT1とチューブT2が順番にはめ込まれると、チューブT1とチューブT2により、スプリング92の力に抗してチューブ検出ピン75がZ2方向に押し込まれる。この押し込みにより、チューブ検出ピン75が下がるため、ホールセンサ90によりマグネット91の磁力が検出される。そして、ホールセンサ90は制御部100に、「各チューブT1、T2が正しくはめ込まれたこと」を通知する旨の信号を送信する。仮に、チューブT1とチューブT2がはめ込み溝52Cに十分にはめ込まれていないか、あるいはどちらか1本のチューブだけがはめ込まれている場合には、ホールセンサ90がマグネット91の磁力を検出できない。この際、ホールセンサ90は、制御部100に、「各チューブT1、T2が正しくはめ込まれていないこと」を通知する旨の信号を送信する。
筐体側クランプ部50は、マイクロスイッチ93を有している。マイクロスイッチ93は、クランプ蓋部3の開閉状態を検出するセンサである。マイクロスイッチ93は、図6に示すようにクランプ蓋部3のクランプ操作部31を指で持って、矢印RS方向に中心軸CLを中心にして回転させた際に、図1に示すようにクランプ板30が筐体側クランプ部50を閉じたことを検知する。なお、マイクロスイッチ93としては、例えば、筐体側クランプ部50が閉じられた際に、筐体2の任意の位置に対して当接により閉じられたことを検出する機械式のセンサや、筐体側クランプ部50の位置に基づいて閉じられたことを検出する電気式のセンサなど公知のセンサを使用することが可能である。
ウェハーカセット収納ユニット82は、ウェハー有無センサ101と、ウェハー残量検出センサ102を有している。ウェハー有無センサ101は、図1に示すウェハーカセットWC内にウェハーWFが残っているか否かを検出するセンサである。ウェハー残量検出センサ102は、図1に示すウェハーカセットWC内に何枚のウェハーWFが残っているか、すなわちウェハーWFの残り枚数を検出するセンサである。ウェハー有無センサ101とウェハー残量検出センサ102には、例えば、公知のフォトセンサ等を使用できる。
ウェハー送りユニット83は、ウェハーカセットWC内のウェハーWFを所定の待機ポジションPS1まで直線移動させるユニットである。ウェハー送りユニット83は、モータ103、モータドライブ104、前進端センサ105、中間センサ106、そして後進端センサ107を有する。モータドライブ104は、制御部100からの指令を受けると、モータ103を駆動して、ウェハーカセットWC内のウェハーWFを一枚ずつ待機ポジションPS1に直線移動させる。
制御部100は、ウェハー加熱ヒータ110、モータドライブ111、カムモータセンサ112、クランプモータセンサ113、ウェハー電流検出部115、ウェハー電圧検出部116、ファンFNのそれぞれと電気的に接続されている。モータドライブ111が制御部100から指令を受けると、モータドライブ111は、各チューブT1、T2を溶断および接合するためにカムモータ117やクランプモータ56を駆動する。
カムモータ117は、ウェハーWFを上下移動させる動作と、2本のチューブT1、T2を寄せる動作を行う。このカムモータ117が行うウェハーWFを上下移動させる動作とは、ウェハーWFを待機ポジションPS1からその上方に位置する溶断ポジションPSmに上昇させ、またこれとは逆に、ウェハーWFを溶断ポジションPSmから待機ポジションPS1に下降させる動作である。また、カムモータ117は、各チューブT1、T2を溶断した後、各チューブT1、T2同士を寄せる動作を実施する。この寄せる動作とは、ウェハーWFを溶断ポジションPSmから待機ポジションPS1に下げて待機させた後に、第1のチューブT1の溶断した端部と第2のチューブT2の溶断した端部を、相手方のチューブの溶断した端部に対してそれぞれ寄せることにより加圧接合する動作である。
クランプモータ56は、可動クランプユニット71の180度の回転と、180度回転した後の復帰回転を行う。
カムモータセンサ112は、カム位置と原点を検出する例えばフォトセンサで構成される。クランプモータセンサ113は、可動クランプユニット71の回転時の原点を検出する例えばフォトセンサで構成される。
ウェハー加熱ヒータ110は、制御部100からの指令によりウェハーWFを加熱するために設けられている。通電の際には、ウェハー電流検出部115は、ウェハーWFに供給されているウェハー電流値を検出する。また、ウェハー電圧検出部116は、ウェハーWFに供給されているウェハー電圧値を検出する。
次に、図10、図11を参照して、ウェハーカセット収納ユニット82およびウェハーカセットWCについて説明する。
図10は、筐体2のウェハーカセット挿入部20と、ウェハーカセット取り出しボタン21の周辺部と、ウェハーカセットWCとを示している。図11(A)は、ウェハーカセットWCの下面側を示す斜視図であり、図11(B)は、ウェハーカセットWCの上面側を示す斜視図である。
ウェハーカセット挿入部20とウェハーカセット取り出しボタン21は、図8に示すウェハーカセット収納ユニット82に配置している。
図10(A)に示すように、ウェハーカセットWCの上面部120には、挿入方向を示す矢印21Yが設けられている。ユーザーがウェハーカセットWCを矢印21Yにしたがって、図10(B)に示すようにウェハーカセット挿入部20内に挿入する。その後、ウェハーWFを使用したことでウェハーカセットWC内のウェハーWFが無くなると、ユーザーは図10(C)に示すようにウェハーカセット取り出しボタン21を指で押す。これにより、空のウェハーカセットWCをウェハーカセット挿入部20内から取り出すことができる。
図11(A)、(B)に示すように、ウェハーカセットWCは、複数枚のウェハーWFを収容するための容器として構成されている。ウェハーカセットWCは、好ましくは、内部のウェハーWFを目視で確認できるようにするために、透明のプラスチックにより作られる。
ウェハーカセットWCは、上面部120と、底面部121と、正面部122と、側面部123、124と、背面部125とにより構成されている。
正面部122の内側には、一枚ずつウェハーWFが配置される。そして、図11(B)に示すように、ウェハーWFに対して押し出し用の部材126をY1方向に押し付けることで、1枚のウェハーWFは、ウェハーカセットWCの内部から一枚ずつY1方向に沿って所定の待機ポジションPS1に押し出される。
図11(A)、(B)に示すように、ウェハーカセットWCの内部には、2本のスプリング128とスプリング受け部材129とが収容されている。2本のスプリング128の各一端部は、ウェハーカセットWCの背面部125の内面に支持されている。一方、2本のスプリング128の各他端部は、スプリング受け部材129に支持されている。このスプリング受け部材129は、各スプリング128がずれないようにするための位置ずれ防止部130を有している。
2本のスプリング128は、スプリング受け部材129を介して、複数枚のウェハーWFを正面部122の内面に対して押し付ける。各ウェハーWFが2本のスプリング128によって保持された状態で、正面部122側に位置するウェハーWFに対して押し出し用の部材126をY1方向に押し付ける。これにより、最も外側に位置する1枚のウェハーWFだけがウェハーカセットWC内からY1方向に沿って取り出される。
図11(A)に示すように、切断部材として用いられるウェハーWFは、ウェハー加熱ヒータ110(図9、図12を参照)により加熱可能な略長方形状に形成された銅製の金属板(厚み:0.3mm程度、幅:34mm程度、高さ13mm程度)で構成されている。なお、ウェハーWFは、加熱される際にウェハー加熱ヒータ110に接続される2つの接点131を有している。
次に、チューブセット補助具4について説明する。
チューブセット補助具4は、筐体2に対してユーザーが必要に応じて取り付けることができる。チューブセット補助具4は、使用者が図10(C)に示すように、各チューブT1、T2を筐体2に保持する作業を簡単に行えるようにするためのガイド機能を有している。
図2、図3、図4に示すように、チューブセット補助具4は、第1側部135と、第2側部136と、裏面連結部137とを有している。
図2に示すように、第1側部135は、爪部分135Aと、分岐部135Bと、135Cとを有している。爪部分135Aは、筐体2の操作パネル部7の周辺部に取り付け可能に構成されている。
図3に示すように、第2側部136は、爪部分136Aと、分岐部136B、136Cと、チューブを受けるためのU字型の受け部138とを有している。爪部分136Aは、筐体2の操作パネル部7の周辺部に取り付け可能に構成されている。受け部138は、図10(C)に示すように、各チューブT1、T2を受けるようになっている。また、図3に示すように、分岐部136Bと分岐部136Cの間に空間を設けることにより、音量調整ボリューム22を露出させることができ、ユーザーが音量調整ボリューム22を操作し易くなるように構成されている。
図4に示すように、チューブセット補助具4の裏面連結部137は、第1連結部分137Aと第2連結部分137Bとを有している。第1連結部分137Aには、設置用部材2Gを通す開口部137Cが形成されている。第2連結部分137Bには、設置用部材2Gの高さに合わせた突起部137Dが設けられている。これにより、筐体2は、4つの設置用部材2Gと2つの突起部137Dにより、例えば机面等に対して、所定間隔だけ浮かせた状態で設置することができる。
チューブセット補助具4の第1連結部分137Aと第2連結部分137Bの間には、音声用開口部5と排気用開口部6を露出させ、かつ、排気装置であるファンFNの排気用開口部6とスピーカSP用の音声用開口部5を開放する開放部分144が形成されている。このため、ファンFNは、筐体2の内部の気体や熱を、排気用開口部6を通じて筐体2の外部に確実に放出できる。また、スピーカSPが発生する音声ガイダンスや警告音等は、音声用開口部5を通じて筐体2の外部に確実に出力できるので、音声ガイダンスや警告音等がこもらずに聞き易くなる。
次に、図12を参照して、ファンFNと、筐体側クランプ部50における各チューブT1、T2と、ウェハーWFの位置関係を説明する。
図12には、クランプ蓋部3および筐体側クランプ部50によって固定保持された各チューブT1、T2を、ウェハーカセットWCから送り出したウェハーWFにより切断する前後の様子が模式的に示されている。
ウェハーWFは、図8に示すウェハー送りユニット83を作動させることにより、ウェハーカセットWCからY1方向に送られ、待機ポジションPS1に配置される。
図12に示すように、ウェハーWFが待機ポジションPS1に配置されると、ウェハーWFの2つの接点131は、ウェハー加熱ヒータ110に接続される。そして、ウェハー加熱ヒータ110は、制御部100の指令により接点131を通電して発熱する。この発熱によりウェハーWFは加熱される。加熱されたウェハーWFの下方には、ファンFNが配置されている。
各チューブT1、T2は、図12に示すように、ウェハーWFが待機ポジションPS1から溶断ポジションPS2に上昇すると、ウェハーWFにより溶断される。この際、各チューブT1、T2の構成材料である可塑剤が気化してガスが発生する。ガスは回転駆動されるファンFNにより、矢印MYで示す排出経路に沿って底面部2Aの排気用開口部6から筐体2の外部に排出される。このため、筐体2の付近にプラスチック製品等が置かれていても、可塑剤のガスがプラスチック製品に対して直接吹き付けられることが無いので、プラスチック製品の一部が溶ける等といった悪影響を受けない。
図14は、本実施形態に係る定電力制御装置のブロック図である。図14のブロック図は、図9に示したチューブ接合装置1の制御系統のブロック図から、ウェハーWFの加熱に関する部分のみを抽出して作成したものである。
定電力制御装置200は、バッテリBA、制御部100、ウェハー加熱ヒータ110、検出部140、DC−DCコンバータ150、監視部160、スイッチ170、逆流防止ダイオード180を有する。
バッテリBAは、制御部100、DC−DCコンバータ150およびウェハー加熱ヒータ110に電力を供給する。
DC−DCコンバータ150は、バッテリBAからの入力電圧Vinを制御部100から出力される目標電圧DACに応じてDC−DC変換し、出力電圧Voutを出力する。DC−DCコンバータ150の出力電圧Voutは、スイッチ170を介して負荷であるウェハー加熱ヒータ110に印加される。
監視部160は、DC−DCコンバータ150の出力電圧Voutが制御部100から出力される目標電圧DACと一致した電圧になっているか、いないかを監視するために設けられる。監視部160は、2つの分圧抵抗器R1、R2によって構成される。分圧抵抗器R1とR2との接続点の分圧電圧V_ADI1はDC−DCコンバータ150の出力電圧Voutに比例する。分圧電圧V_ADI1は制御部100にフィードバックされる。したがって、制御部100は、分圧電圧V_ADI1を監視することによって、DC−DCコンバータ150から制御部100が指示した目標電圧DACが出力されているか否かを認識できる。なお、分圧抵抗器R1とR2とは、指示した目標電圧DACが出力されていることを確認することに加えて、指示した目標電圧DACとは異なっていた場合の補正値計算のための入力としても用いられる。
検出部140は、ウェハー加熱ヒータ110に印加されている電圧V_ADI2とウェハー加熱ヒータ110に流れている電流I_ADIとを検出する。ウェハー加熱ヒータ110に印加されている電圧V_ADI2はウェハー加熱ヒータ110の端子間電圧をウェハー電圧検出部116が検出する。ウェハー加熱ヒータ110に流れている電流I_ADIはウェハー加熱ヒータ110を流れる電流を抵抗器R3の端子間電圧に変えてウェハー電流検出部115が検出する。ウェハー加熱ヒータ110に印加されている電圧V_ADI2とウェハー加熱ヒータ110に流れている電流I_ADIとは制御部100にフィードバックされる。
DC−DCコンバータ150とウェハー加熱ヒータ110との間にはスイッチ170が設けられている。スイッチ170は、制御部100から出力されるPWM信号によってON、OFFされる。制御部100は、ウェハー加熱ヒータ110を作動させるときに、スイッチ170をONさせる。
逆流防止ダイオード180は、制御部100からDC−DCコンバータ150に目標電圧DACを指示する信号ライン182に設けられる。逆流防止ダイオード180は、信号ライン182の障害によってDC−DCコンバータ150が出力する電圧が過電圧になることを防止する。
制御部100は、検出部140が検出したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとに基づいてウェハー加熱ヒータ110を定電力で作動させるためDC−DCコンバータ150が出力すべき目標電圧DACを演算する。そして、目標電圧DACをDC−DCコンバータ150に出力させる。
制御部100は、DC−DCコンバータ150の出力電圧Voutが、制御部100が演算した目標電圧DACを維持するように、監視部160の分圧電圧V_ADI1を入力し、DC−DCコンバータ150に指示を出力する。
制御部100は、検出部140が検出したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとに基づいてウェハー加熱ヒータ110の抵抗値を演算する。そして、ウェハー加熱ヒータ110の目標電力と演算された抵抗値とから目標電圧DACを演算する。
次に、本実施形態に係る定電力制御装置の動作を説明する。図15は、本実施形態に係る定電力制御装置の初期化処理のフローチャートである。このフローチャートは、逆流防止ダイオード180の特性バラツキ(温度特性)を吸収する、補正処理のアルゴリズムである。
まず、制御部100のPWMの出力をOFFとし、目標電圧DACを0とし、ENAの出力をイネーブルする(S100)。これによって、スイッチ170がOFFされ、DC−DCコンバータ150にハードウェアで規定された電圧が設定され、DC−DCコンバータ150がリセットされる。
イネーブルの安定化を待つ(S101)。つまり、DC−DCコンバータ150が完全にリセットされるまで待つ。
制御部100はDACの出力を最小にする(S102)。このときには、DC−DCコンバータ150の出力は最大となる。制御部100のPWMの出力をONとする(S103)。これによって、スイッチ170がONし、DC−DCコンバータ150の出力電圧Voutがウェハー加熱ヒータ110に印加される。次に、DC−DCコンバータ150の出力の安定化を待つ(S104)。制御部100は、検出部140が検出したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとを入力する(S105)。
制御部100のPWMの出力をOFFとする(S106)。これによって、スイッチ170がOFFとなる。制御部100はDACの出力を最大にする(S107)。このときには、DC−DCコンバータ150の出力は最小となる。制御部100のPWMの出力をONとする(S108)。これによって、スイッチ170がONし、DC−DCコンバータ150の出力電圧Voutがウェハー加熱ヒータ110に印加される。次に、DC−DCコンバータ150の出力の安定化を待つ(S109)。制御部100は、検出部140が検出したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとを入力する(S110)。
制御部100のPWMの出力をOFFとする(S111)。これによって、スイッチ170がOFFとなる。制御部100は、ステップS105とステップS110とで入力した、ウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとから、ウェハー加熱ヒータ110の抵抗値を演算する。そして、ウェハー加熱ヒータ110の目標電力と、演算したウェハー加熱ヒータ110の抵抗値とから目標電圧DACを演算する(S112)。
制御部100は、ステップS105とステップS110とで入力した、ウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2から、DC−DCコンバータ150の出力電圧Voutの制御幅を演算する。この制御幅の1デジット当たりの電圧変化量を演算する。演算した目標電圧値DACと電圧変化量から目標電圧値DACの初期値を演算する(S113)。そして、制御部100は演算した目標電圧DACの初期値を出力する(S114)。
以上の初期化処理を行うことによって、逆流防止ダイオード180の特性バラツキ(温度特性)は吸収され、制御部100はDC−DCコンバータ150から精密に出力電圧Voutを出力させることができる。
図16は、本実施形態に係る定電力制御装置の動作フローチャートである。
制御部100がENA信号HIを出力し、DC−DCコンバータ150にイネーブルの指示をした後、T1secの間、DC−DCコンバータ150が安定化するのを待つ(S200)。一定時間待って、制御部100がDC−DCコンバータ150に演算した初期値のDAC値を出力する(S201)。
一定時間待って、制御部100は、検出部140が検出したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとを入力する(S202)。また、一定時間待って、検出部140が検出したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとを入力する(S203)。さらに、一定時間待って、検出部140が検出したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとを入力する(S204)。
このように、制御部100は、検出部140が複数回に亘ってウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとを検出する。
制御部100は、3回に亘って入力したウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIの平均値を演算する(S205)。制御部100は、次回の目標電圧DACを演算し(S206)、目標電圧DACの出力の安定化と(S207)、検出部140からのウェハー加熱ヒータ110の電圧V_ADI2と電流I_ADIとの安定化とを待つ(S208)。
チューブ接合が完了していなければ(S209:NO)、ステップS201からS208までの処理を繰り返し、チューブ接合が完了したら(S209:YES)処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る定電力制御装置200は、逆流防止ダイオード180の温度や電圧降下の特性のばらつきを吸収するために初期化処理を行って、定電力制御を行うための目標電圧DACを演算する。そして、この演算した目標電圧DACによってウェハー加熱ヒータ110を定電力で駆動する。
図17は、本実施形態に係る定電力制御装置の動作説明に供する図である。
本実施形態に係る定電力制御装置200は、ウェハー加熱ヒータ110を昇温させるときには、図に示すように、20Wの定電力がウェハー加熱ヒータ110に供給されるように目標電圧DACを変化させる。また、チューブを切断するときには、23Wの定電力がウェハー加熱ヒータ110に供給されるように目標電圧DACを変化させる。さらに、チューブを接合・分離させるときには、18Wの定電力がウェハー加熱ヒータ110に供給されるように目標電圧DACを変化させる。
制御部100が目標電圧DACをどのように変化させるのかは、図16の動作フローチャートに示した通りである。
図18は、本実施形態に係る定電力制御装置200の動作説明に供する図である。図18の上側に示す図は、従来のPWM制御を用いて定電力制御を行ったときの電流の変化状況を示している。図18の下側に示す図は、本実施形態に係る定電力制御装置200を用いて定電力制御を行ったときの電流の変化状況を示している。
従来のPWM制御では、図18の上側の図に示すように、時間ととともに電流のON、OFFが繰り返され、定電力制御するときの電流の変化が激しい。このため、バッテリBAには大きな負担がかかる。
しかし、本実施形態に係る定電力制御装置200では、目標電圧DACを変動させて、定電力制御をしているので、電流が急変することはなく、バッテリBAから瞬間的に大きな電流が供給されることはない。このため、バッテリBAを十分な放電深度まで放電させることができ、バッテリBAの容量を有効に活用することができる。さらに、バッテリBAの種類、容量など、バッテリBAの選定範囲が広がる。
以上、チューブ接合装置1を通じて本発明に係る定電力制御装置200を説明したが、本発明は実施形態において説明した構成に限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜改変することが可能である。
たとえば、本発明に係る定電力制御装置200は、チューブ接合装置1に限らず、熱を発生させるあらゆる電気機器に対して応用することができる。