JP2019062336A - 通信制御装置および通信制御方法 - Google Patents

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寺島 芳樹
Yoshiki Terajima
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Abstract

【課題】アグリゲータからのアクセス要求に対する可否の権限管理が可能な通信制御装置および通信制御方法を提供する。【解決手段】通信制御装置1は、ホームゲートウェイ5を介してエネルギー機器を制御するHEMS8に接続されており、エネルギー機器を制御するアグリゲータZ毎に、HEMS8に関する情報の参照可否を示す許可対象設定を保持する許可設定保持部16と、所定のアグリゲータサーバ3から参照要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータZの許可対象設定に基づいて、HEMS8に関する情報の参照可否を判断する権限管理部17とを有する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、通信制御装置および通信制御方法に関する。
近年、電力市場の自由化に伴い電力需要調整をする制御手法が提案されつつある。この電力調整には、例えばVPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)と呼ばれる制御手法がある。VPPでは、アグリゲータと呼ばれる電力管理業者が、HEMS(Home Energy Management System)事業者が運用する通信制御装置を介し、電力需給調整をする。通信制御装置は、各家庭や各施設に設置されたエアコン、照明、給湯器、太陽光パネル、蓄電池、燃料電池、EV(Electric Vehicle)、スマートメータといった、様々なエネルギー機器を個別に制御する機能を有する。
特許文献1では、無線携帯情報端末を用いてサーバと連携しながら電気機器を制御することが提案されている。
特開2016−195529号公報
HEMS事業者は通信制御装置を介して各家庭や各施設のエネルギー機器を個別に制御する手法を有している。それに対してアグリゲータはより広域のエリアでの電力調整手法を有しており、HEMS事業者の通信装置を介してエネルギー機器の制御を行うことがあり、また制御管理上の必要からエネルギー機器のユーザ情報を求めることが考えられる。しかしながら、各エネルギー機器を自由に操作させたり、ユーザ情報を自由に開示させることは好ましくない。上述した従来技術にかかる通信制御装置では、このようなアグリゲータからのアクセス要求に対する可否の権限管理ができないという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、アグリゲータからのアクセス要求に対する可否の権限管理が可能な通信制御装置および通信制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる通信制御装置は、ホームゲートウェイを介してエネルギー機器を制御する制御システムに接続された通信制御装置であって、前記エネルギー機器を制御するアグリゲータ毎に、前記制御システムに関する情報の参照可否を示す許可対象設定を保持する許可設定保持部と;所定のアグリゲータから参照要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータの前記許可対象設定に基づいて、前記制御システムに関する情報の参照可否を判断する権限管理部と;を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる通信制御装置は、ホームゲートウェイを介してエネルギー機器を制御する制御システムに接続された通信制御装置であって、前記エネルギー機器を制御するアグリゲータ毎に、前記エネルギー機器に対する制御機能の提供可否を示す許可対象設定を保持する許可設定保持部と;所定のアグリゲータから提供要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータの前記許可対象設定に基づいて、前記エネルギー機器に対する制御機能の提供可否を判断する権限管理部と;を有することを特徴とする。
実施形態の一例にかかる通信制御装置、通信制御方法によれば、アグリゲータからのアクセス要求に対する可否の権限管理が可能となる。
図1は、実施形態に係る通信制御装置が含まれる通信制御システムの一例を示す図である。 図2は、通信制御装置の構成の一例を示す図である。 図3は、各情報保持部の値の例を示す表であり、(a)はユーザの情報を示す表であり、(b)はホームゲートウェイの情報を示す表であり、(c)はスマートメータの情報を示す表であり、(d)は蓄電池の情報を示す表である。 図4は、紐付け設定保持部の内容例を示す図である。 図5は、ユーザの情報へのアクセスを許可する判断手順を示す図であり、(a)はユーザUa、Ubの情報へのアクセスを許可する判断手順を示す図であり、(b)は、(a)の状態からユーザUbがユーザUdに変わった場合のアクセスを許可する判断手順を示す図である。 図6は、ホームゲートウェイへのアクセスを許可する判断手順を示す図であり、(a)はホームゲートウェイ5a、5bへのアクセスを許可する判断手順を示す図であり、(b)は、(a)の状態からホームゲートウェイ5bがホームゲートウェイ5dに変わった場合のアクセスを許可する判断手順を示す図である。 図7は、機器へのアクセスを許可する判断手順を示す図であり、(a)はスマートメータ6a、蓄電池7bへのアクセスを許可する判断手順を示す図であり、(b)は、(a)の状態から蓄電池7bが蓄電池7dに変わった場合のアクセスを許可する判断手順を示す図である。 図8は、特定の形名の機器へのアクセスを許可する判断手順を示す図である。 図9は、特定のメーカコードの機器へのアクセスを許可する判断手順を示す図である。 図10は、特定のホームゲートウェイで特定のメーカコードの機器へのアクセスを許可する判断手順を示す図である。 図11は、本実施の形態にかかる通信制御方法の手順を示すフローチャートである。
以下で説明する実施形態に係る通信制御装置1は、ホームゲートウェイ5を介してエネルギー機器を制御するHEMS(制御システム)8に接続された通信制御装置であって、許可設定保持部16と、権限管理部17とを有する。
許可設定保持部16は、エネルギー機器を制御するアグリゲータZ毎に、HEMS8に関する情報の参照可否を示す許可対象設定を保持する。権限管理部17は、所定のアグリゲータZから参照要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータZの許可対象設定に基づいて、HEMS8に関する情報の参照可否を判断する。
また、許可設定保持部16が保持するHEMS8に関する情報は、HEMS8のユーザUの情報、ホームゲートウェイ5の情報およびエネルギー機器の情報の少なくとも1つである。
また、ユーザUの情報とホームゲートウェイ5の情報とエネルギー機器の情報とを紐付け設定して保持する紐付け設定保持部15をさらに有し、権限管理部17は参照要求に対して、紐付け設定保持部15の紐付け設定と許可設定保持部16の許可対象設定とに基づいてHEMS8に関する情報の参照可否を判断する。
また、紐付け設定保持部15は、1のユーザUの情報に1以上のホームゲートウェイ5の情報を紐付け、1のホームゲートウェイ5の情報に1以上のエネルギー機器の情報を紐付ける。
また、許可設定保持部16が、あるユーザUの情報へのアクセスをあるアグリゲータZに対して許可対象とする設定を保持する場合に、権限管理部17は、紐付け設定保持部15によって当該ユーザUの情報に紐付けられたホームゲートウェイ5の情報へのアクセスと、当該ホームゲートウェイ5の情報に紐付けられたエネルギー機器の情報へのアクセスを許可対象と判断する。
また、許可設定保持部16が、あるホームゲートウェイ5の情報へのアクセスをあるアグリゲータZに対して許可対象とする設定を保持する場合に、権限管理部17は、紐付け設定保持部15によって当該ホームゲートウェイ5の情報に紐付けられたユーザUの情報へのアクセスと、当該ホームゲートウェイ5の情報に紐付けられたエネルギー機器の情報へのアクセスを許可対象と判断する。
また、許可設定保持部16が、あるエネルギー機器の情報へのアクセスをあるアグリゲータZに対して許可対象とする設定を保持する場合に、権限管理部17は、紐付け設定保持部15によって当該エネルギー機器の情報に紐付けられたホームゲートウェイ5の情報へのアクセスと、当該ホームゲートウェイ5の情報に紐付けられたユーザの情報へのアクセスを許可対象と判断する。
また、許可設定保持部16は、エネルギー機器を制御するアグリゲータZ毎に、エネルギー機器に対する制御機能の提供可否を示す許可対象設定を保持する。権限管理部17は、所定のアグリゲータZから提供要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータZの許可対象設定に基づいて、エネルギー機器に対する制御機能の提供可否を判断する。
以下、図面を参照して、実施形態に係る通信制御装置、通信制御システムおよび通信制御方法を説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する通信制御装置、通信制御システムおよび通信制御方法は、一例を示すに過ぎず、本発明を限定するものではない。
例えば、以下の実施形態では、通信制御装置、通信制御システムおよび通信制御方法は、複数の住宅に設置されたスマートメータや蓄電池を個別に制御する処理を実行するが、このような処理は、住宅以外にも、ビルディングや工場等といった任意の施設に設置された機器を対象としてもよい。また、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲内で適宜組みあわせてもよい。
以下の説明において、同種の構成要素の符号にはアルファベットa,b,c,dを付けて識別し、代表的にはアルファベットを省略して表す。
以下、図1を用いて説明する。図1は、実施形態に係る通信制御装置1が含まれる通信制御システム2の一例を示す図である。図1に示す例では、通信制御システム2は、通信制御装置1、アグリゲータサーバ3、住宅4、HEMS8を含む。
各住宅4は、ホームゲートウェイ5と呼ばれる機器制御装置、スマートメータ6、蓄電池7、その他(例えばエアコン、照明、給湯器、太陽光パネル、燃料電池、EV、ガス発電機等といった任意の機器)のエネルギー機器(以下、単に機器という。)から成るHEMS8を備える。各住宅4内の機器は、それぞれ有線または無線によって接続されている。ホームゲートウェイ5は、例えばECHONET Lite(登録商標)など、任意の宅内向け通信制御プロトコルにより、機器の状態取得や操作が可能である。
通信制御装置1は、インターネットを介し、各住宅4内のホームゲートウェイ5と接続されている。通信制御装置1は、例えばMQTT(Message Queue Telemetry Transport)など、任意の宅外向け通信制御プロトコルにより、ホームゲートウェイ5を介し機器の状態取得や制御が可能である。
通信制御装置1は、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。通信制御装置1は、各住宅4に設置された各種機器の消費電力量や、各住宅4に設置されたスマートメータ6により測定された供給電力量を収集し、収集した消費電力量や供給電力量のリスト等を利用者に対して提供したり、各住宅4に居住するユーザUが使用する利用者端末装置からの指示に従い、各住宅4に設置された各種機器を遠隔操作したりといった機能を備える。すなわち、通信制御装置1は、各住宅4のHEMS8を統括的に管理し制御するサーバ装置である。
アグリゲータサーバ3は、アグリゲータZが運用するサーバであり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。アグリゲータサーバ3は、例えばOpenID(登録商標)、OAuth、OpenADRなど、任意の認証プロトコルや制御プロトコルにより、通信制御装置1に対して自身の身元を証明したのち、通信制御装置1が提供する機能を利用する。例えば、アグリゲータサーバ3は、電力事業者サーバ(図示せず)からの要求に応じて、通信制御装置1を介し、各地域に設置された各種の分散電源や省エネルギー機器を制御する。これにより、例えばVPPやデマンドレスポンスなどのエネルギー制御を実現する。なお、アグリゲータZとアグリゲータサーバ3は実質的に同視し得るものであり、以下の説明でも一方が他方を代表することがある。
図2は、通信制御装置1の構成の一例を示す図である。通信制御装置1は、
ホームゲートウェイ5と通信する通信部10と、
アグリゲータサーバ3と通信し、アグリゲータサーバ3を認証し身元を確認した後、そのアグリゲータサーバ3へ、例えばWebAPIアクセス許可といった形で制御機能を提供する機能提供部11と、
ユーザUの情報を保持するユーザ情報保持部12と、
ホームゲートウェイ5の情報を保持するホームゲートウェイ情報保持部13と、
機器情報を保持する機器情報保持部14と、
ユーザUの情報とホームゲートウェイ5の情報と機器の情報とを紐付ける紐付け設定保持部15と、
アグリゲータZ毎に、ユーザUまたはホームゲートウェイ5または機器に関する情報の参照可否や、機器に対する制御機能の提供可否を示す許可対象設定を保持する許可設定保持部16と、
所定のアグリゲータZから参照要求や提供要求を受付けた場合に紐付け設定および許可対象設定に応じ、許可対象に紐付けられたユーザUまたはホームゲートウェイ5または機器に関する情報への参照可否や機器に対する制御機能の提供可否を判断する権限管理部17とを備える。なお、以下の説明ではアグリゲータZからの各種情報の参照要求および制御機能の提供要求については代表的に「アクセス」とも表現する。
以下、アグリゲータサーバ3が、通信制御装置1を介して、ユーザUの情報や電力情報の閲覧、蓄電池7の充放電操作をするまでの一例について説明する。
なお、VPPでの一般的な前提として、各住宅4でHEMS8を利用しVPPサービスに参画するユーザUは、HEMS事業者、アグリゲータZ、電力事業者と何らかの事前契約のもと、電力事業者からの要請に応じた電力情報の提供や蓄電池7の遠隔操作などを許諾しているものとする。
まず、ユーザUは、自身の住宅4内のホームゲートウェイ5に、例えばPCのWebブラウザでアクセスするなどして、VPPサービスの参画に必要な情報を入力し初期設定する。次に、ホームゲートウェイ5は、
ユーザUが入力したユーザ自身を一意に識別できるユーザID(例えば、メールアドレス)、
ホームゲートウェイ5を一意に識別できるホームゲートウェイID(例えば、ホームゲートウェイ5のネットワークインターフェースに付けられているMACアドレス)、
ホームゲートウェイ5がECHONET Liteでの通信などにより収集した、ホームゲートウェイ5が制御可能な機器の機器ID(例えば、各機器のMACアドレス)、機器の形名、機器のメーカコード(メーカを一意に識別する任意値)
といった情報を、この住宅4のユーザUに関わる情報・データとして、まとめて通信制御装置1へ送信する。
通信制御装置1は、通信部10を介してこれらの情報を受信し、それぞれユーザ情報保持部12、ホームゲートウェイ情報保持部13、機器情報保持部14に格納する。図3に、住宅4a〜4cのユーザUa〜Ucがそれぞれ初期設定した場合の、各情報保持部の値の例を示す。
さらに、通信制御装置1は、例えばホームゲートウェイ5aから受信したデータに、ユーザUa、ホームゲートウェイ5a、スマートメータ6a、蓄電池7aに関する情報・データがまとめて含まれていることから、ユーザUaはホームゲートウェイ5aを所有しており、ホームゲートウェイ5aにはスマートメータ6aと蓄電池7aとが接続されているという関係性があると判断する。通信制御装置1はユーザUの情報とホームゲートウェイ5の情報とエネルギー機器の情報とを紐付け設定して、これらの関係性を紐付け設定保持部15に保持する。図4に、住宅4a〜4cのユーザUa〜Ucがそれぞれ初期設定した場合の、紐付け設定保持部15の値の例を示す。
以降、アクセス権限管理の例として、VPPサービスのいくつかのユースケースを示す。
1つ目のユースケースとして、ある電力事業者と電力使用契約しているユーザUを、アグリゲータZによるVPPサービスの対象とする例を考える。
この場合、通信制御装置1は、アグリゲータサーバ3に対し、特定のユーザUの情報取得(例えば、住所やメールアドレスの取得など)と、同ユーザUが所有するホームゲートウェイ5の情報取得(例えば、ファームウェアバージョンの取得など)、同ホームゲートウェイ5と接続している任意の機器の情報取得や制御、のアクセスを許可するのが望ましい。アグリゲータZは、例えばユーザUの住所を取得することにより、特定のエリアについて特定の電力制御を行うことが可能となる。
図5(a)を用いて、各項目のアクセスの可否判断をするまでの例を示す。
まず、通信制御装置1は、ユーザUとHEMS事業者とアグリゲータZ間での何らかの事前契約のもと、アグリゲータZから、アグリゲータサーバ3からのアクセスを許可するユーザIDのリストを受け取り、該リストの情報をそのアグリゲータZの識別情報と共に許可設定保持部16へ格納する。ここでは、あるアグリゲータZからは、ユーザUaとユーザUbのユーザIDのリストを受け取ったとする。図5、図6および図7においては太線枠の部分が受け取りリストに基づいて情報参照および制御機能提供要求に対する許可範囲であり、点線枠の部分がそれに紐付いて従属的に許可される範囲である。また、「機器」の列は情報へのアクセスと制御機能の提供とについて代表的に1列で示しているが、これらを区別してもよい。
アグリゲータZが運用するアグリゲータサーバ3が、通信制御装置1に、「ユーザUaの情報取得」の参照要求を受け付けた場合、通信制御装置1は、OpenIDやOAuthなど任意の認証プロトコルを用いて、そのアクセス元を認証し、その送信元が真にアグリゲータZによる運用のアグリゲータサーバ3であるかどうかをまず確認する。
アグリゲータZによる運用のアグリゲータサーバ3からのアクセスであることが確認できたならば、権限管理部17は、許可設定保持部16の内容から、アグリゲータZからのユーザUaの情報取得は許可だと判断する。これを受け、機能提供部11は、ユーザ情報保持部12に格納されているユーザUaの情報を、「ユーザUaの情報取得」のアクセスへの応答として、アグリゲータサーバ3へ返す。
アグリゲータサーバ3から「ユーザUbの情報取得」のアクセスを受け付けた場合も同様となる。一方で、「ユーザUcの情報取得」のアクセスを受け付けた場合、許可設定保持部16にはユーザUcのユーザIDは含まれていないことから、通信制御装置1はアクセスを拒否し、例えばその旨のエラーメッセージを含んだ応答を、アグリゲータサーバ3に返す。
通信制御装置1がアグリゲータサーバ3から、「ホームゲートウェイ5aの情報取得」のアクセスを受け付けた場合、その送信元が真にアグリゲータZによる運用のアグリゲータサーバ3であるかどうかの確認後、権限管理部17は、許可設定保持部16、および、紐付け設定保持部15を調べる。
許可設定保持部16が、アグリゲータZからのユーザUaに関わるアクセスは許可、という設定を保持しており、かつ、紐付け設定保持部15が、ユーザUaはホームゲートウェイ5aを所有している、という設定を保持していることから、権限管理部17は、アグリゲータZからのホームゲートウェイ5aの情報取得は許可だと判断する。
これを受け、機能提供部11は、ホームゲートウェイ情報保持部13に格納されているユーザUaの情報を、「ホームゲートウェイ5aの情報取得」のアクセスへの応答として、アグリゲータサーバ3へ返す。
アグリゲータサーバ3から「ホームゲートウェイ5bの情報取得」のアクセスを受け付けた場合も同様となる。一方で、「ホームゲートウェイ5cの情報取得」のアクセスを受け付けた場合、許可設定保持部16にはホームゲートウェイ5cの所有者であるユーザUcのユーザIDは含まれていないことから、通信制御装置1はアクセスを拒否し、例えばその旨のエラーメッセージを含んだ応答を、アグリゲータサーバ3に返す。
通信制御装置1がアグリゲータサーバ3から、「蓄電池7aの放電制御」のアクセスを受け付けた場合、その送信元が真にアグリゲータZによる運用のアグリゲータサーバ3であるかどうかの確認後、権限管理部17は、許可設定保持部16、および、紐付け設定保持部15を調べる。
許可設定保持部16が、アグリゲータZからのユーザUaに関わるアクセスは許可、という設定を保持しており、かつ、紐付け設定保持部15が、ユーザUaはホームゲートウェイ5aを所有しており、ホームゲートウェイ5aは蓄電池7aと接続されている、という設定を保持していることから、権限管理部17は、アグリゲータZからの蓄電池7aの制御は許可だと判断する。
これを受け、機能提供部11は、通信部10、および、ホームゲートウェイ5aを介して、MQTTやECHONET Liteなどの任意の制御用プロトコルにて、蓄電池7aの放電制御を行い、その制御結果を、「蓄電池7aの放電制御」のアクセスへの応答として、アグリゲータサーバ3へ返す。
通信制御装置1がアグリゲータサーバ3から「スマートメータ6aの電力瞬時値取得制御」「スマートメータ6bの電力履歴値取得制御」「蓄電池7bの充電制御」のアクセスを受け付けた場合も同様となる。一方で、「スマートメータ6cの電力瞬時値取得制御」「蓄電池7cの充電制御」のアクセスを受け付けた場合、許可設定保持部16にはスマートメータ6cや蓄電池7cと接続されているホームゲートウェイ5cの所有者であるユーザUcのユーザIDは含まれていないことから、通信制御装置1はアクセスを拒否し、例えばその旨のエラーメッセージを含んだ応答を、アグリゲータサーバ3に返す。
ここで、住宅4bの住人がユーザUbからユーザUdに変わった場合の、アクセス可否の変化を示す。ユーザUdは、住宅4bに入居した後、ホームゲートウェイ5bを用いて再度初期設定は実施済であり、図5(b)に示すように、紐付け設定が変わったとする。
この状態で、アグリゲータサーバ3から「ホームゲートウェイ5bの情報取得」「スマートメータ6bの電力履歴値取得制御」「蓄電池7bの充電制御」のアクセスを受け付けた場合、許可設定保持部16にはスマートメータ6bや蓄電池7bに接続されているホームゲートウェイ5bの所有者であるユーザUdのユーザIDは含まれていないことから、図5(a)と異なり、通信制御装置1はアクセスを拒否し、例えばその旨のエラーメッセージを含んだ応答を、アグリゲータサーバ3に返す。
2つ目のユースケースとして、HEMS事業者が配布するホームゲートウェイ5が各戸に設置されたマンションがあり、そのマンションに入居したユーザUを、アグリゲータZによるVPPサービスの対象とする例を考える。
この場合、通信制御装置1は、アグリゲータサーバ3に対し、特定のホームゲートウェイ5の情報取得と、同ホームゲートウェイ5を所有しているユーザUの情報取得、同ホームゲートウェイ5と接続している任意の機器の情報取得や制御、を許可するのが望ましい。
図6(a)を用いて、各項目のアクセスの可否判断をするまでの例を示す。
まず、通信制御装置1は、ユーザUとHEMS事業者とアグリゲータZとの間での何らかの事前契約のもと、アグリゲータZから、アグリゲータサーバ3からのアクセスを許可するホームゲートウェイIDのリストを受け取り、該リストの情報をそのアグリゲータZの識別情報と共に許可設定保持部16へ格納する。ここでは、あるアグリゲータZからは、ホームゲートウェイ5aとホームゲートウェイ5bのホームゲートウェイIDのリストを受け取ったとする。
以降の手順は図5(a)で示した手順と同じとなる。すなわち、通信制御装置1は、アグリゲータZが運用するアグリゲータサーバ3からの「ホームゲートウェイ5aの情報取得」のアクセスは許可する。それに加え、ホームゲートウェイ5aを所有するユーザUaに関わる「ユーザUaの情報取得」、ホームゲートウェイ5aに接続されたスマートメータ6a、蓄電池7aに関わる「スマートメータ6aの電力瞬時値取得制御」「蓄電池7aの放電制御」のアクセスも許可する。ホームゲートウェイ5b、ユーザUb、スマートメータ6b、蓄電池7bについても同様にアクセスを許可する。
図6(b)に、住宅4bのホームゲートウェイ5bがホームゲートウェイ5dに変わった場合のアクセス可否の変化を示す。これも図5(b)と手順は同じとなる。すなわち、図6(a)の例と異なり、ユーザUb、スマートメータ6b、蓄電池7bへのアクセスは拒否される。
3つ目のユースケースとして、蓄電池事業者がVPP対応と謳う蓄電池7を販売しており、その蓄電池7を購入し設置したユーザUを、アグリゲータZによるVPPサービスの対象とする例を考える。
この場合、通信制御装置1は、アグリゲータサーバ3に対し、特定の機器の情報取得や制御と、同機器が接続しているホームゲートウェイ5の情報取得、同ホームゲートウェイ5を所有しているユーザUの情報取得、を許可するのが望ましい。
図7(a)を用いて、各項目のアクセスの可否判断をするまでの例を示す。
まず、通信制御装置1は、ユーザUとHEMS事業者とアグリゲータZ間での何らかの事前契約のもと、アグリゲータZから、アグリゲータサーバ3からのアクセスを許可する機器IDのリストを受け取り、該リストの情報をそのアグリゲータZの識別情報と共に許可設定保持部16へ格納する。ここでは、あるアグリゲータZからは、スマートメータ6aとVPP対応の蓄電池7bの機器IDのリストを受け取ったとする。
以降の手順は図5(a)で示した手順と同じとなる。すなわち、通信制御装置1は、アグリゲータZが運用するアグリゲータサーバ3からの「スマートメータ6aの電力瞬時値取得制御」のアクセスは許可する。それに加え、スマートメータ6aに接続されたホームゲートウェイ5aに関わる「ホームゲートウェイ5aの情報取得」、ホームゲートウェイ5aを所有するユーザUaに関わる「ユーザUaの情報取得」のアクセスも許可する。なお、図7の例では「蓄電池7aの充放電制御」は拒否するとしているが、ホームゲートウェイ5aを許可することから、ホームゲートウェイ5aに接続されている蓄電池7aも許可するとしてもよい。蓄電池7b、ホームゲートウェイ5b、ユーザUbについても同様にアクセスを許可する。
図7(b)に、住宅4bの蓄電池7bが蓄電池7dに変わった場合のアクセス可否の変化を示す。これも図5(b)と手順は同じとなる。すなわち、図7(a)の例と異なり、ホームゲートウェイ5b、ユーザUbへのアクセスは拒否される。
許可設定保持部16に与えられる情報は、ユーザID、ホームゲートウェイID、機器IDだけでなく、ユーザUやホームゲートウェイ5や機器に関わる任意の属性情報、例えば機器の形名、メーカコードなどであってもよい。
図8に示すように、スマートメータ6a,6bの形名「METER-X1」「METER-X2」(図3(c)参照)を許可対象として、それらに紐付けられたユーザUa,Ub、ホームゲートウェイ5a,5bも従属的に許可対象としてもよい。また、図9に示すように、スマートメータ6a,6bおよび蓄電池7aのメーカコード「X」(図3(d)参照)を許可対象として、それらに紐付けられたユーザUa,Ub、ホームゲートウェイ5a,5bも従属的に許可対象としてもよい。また、蓄電池7に対して「充電は許可、放電は不許可」のように制御内容によって区別してもよい。また、「情報取得は許可、制御は不許可」のように情報と制御とを区別してもよい。
許可設定保持部16に与えられる情報は、ユーザUやホームゲートウェイ5や機器のいずれか1つの情報だけでなく、複数組み合わさっていてもよい。また、それらのANDやORの条件が与えられていてもよい。権限管理部17は、その条件に従いアクセス許可を判断する。例えば、図10に示すように、「ホームゲートウェイ5aまたはホームゲートウェイ5b、かつ、メーカコードXの機器」といった条件であってもよい。
また、本発明の実施形態では、例えば、あるアグリゲータZには特定ユーザ群の電力情報閲覧のみを許可し、別のアグリゲータZには特定蓄電池群の操作のみを許可する、といったことも可能となる。さらに、機器の状態の情報としては運転情報に限らず「故障中」「電源オフ」などの情報を含めてもよい。さらにまた、例えば大規模災害時においてエリアごとの機器の運転状態から推定される災害エリアや復旧エリアの情報を含めてもよい。
通信制御装置1を用いる通信制御方法について図11のフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップS1において、許可設定保持部16により、機器を制御するアグリゲータZ毎に、HEMS8に関する情報の参照可否を示す許可対象設定を保持する。次に、ステップS2において、権限管理部17により、所定のアグリゲータZから参照要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータZの許可対象設定に基づいて、HEMS8に関する情報の参照可否を判断する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 通信制御装置
2 通信制御システム
3 アグリゲータサーバ
4,4a,4b 住宅
5,5a,5b,5c,5d ホームゲートウェイ
6,6a,6b,6c スマートメータ
7,7a,7b,7c,7d 蓄電池
8 HEMS
10 通信部
11 機能提供部
12 ユーザ情報保持部
13 ホームゲートウェイ情報保持部
14 機器情報保持部
15 紐付け設定保持部
16 許可設定保持部
17 権限管理部
U ユーザ
Z アグリゲータ

Claims (10)

  1. ホームゲートウェイを介してエネルギー機器を制御する制御システムに接続された通信制御装置であって、
    前記エネルギー機器を制御するアグリゲータ毎に、前記制御システムに関する情報の参照可否を示す許可対象設定を保持する許可設定保持部と;
    所定のアグリゲータから参照要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータの前記許可対象設定に基づいて、前記制御システムに関する情報の参照可否を判断する権限管理部と;
    を有することを特徴とする通信制御装置。
  2. 前記許可設定保持部が保持する前記制御システムに関する情報は、前記制御システムのユーザの情報、前記ホームゲートウェイの情報および前記エネルギー機器の情報の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記ユーザの情報と前記ホームゲートウェイの情報と前記エネルギー機器の情報とを紐付け設定して保持する紐付け設定保持部;
    をさらに有し、
    前記権限管理部は前記参照要求に対して、前記紐付け設定保持部の前記紐付け設定と前記許可設定保持部の前記許可対象設定とに基づいて前記制御システムに関する情報の参照可否を判断することを特徴とする請求項2に記載の通信制御装置。
  4. 前記紐付け設定保持部は、1の前記ユーザの情報に1以上の前記ホームゲートウェイの情報を紐付け、1の前記ホームゲートウェイの情報に1以上の前記エネルギー機器の情報を紐付けることを特徴とする請求項3に記載の通信制御装置。
  5. 前記許可設定保持部が、あるユーザの情報へのアクセスをあるアグリゲータに対して許可対象とする設定を保持する場合に、前記権限管理部は、前記紐付け設定保持部によって当該ユーザの情報に紐付けられた前記ホームゲートウェイの情報へのアクセスと、当該ホームゲートウェイの情報に紐付けられた前記エネルギー機器の情報へのアクセスを許可対象と判断することを特徴とする請求項3または4に記載の通信制御装置。
  6. 前記許可設定保持部が、あるホームゲートウェイの情報へのアクセスをあるアグリゲータに対して許可対象とする設定を保持する場合に、前記権限管理部は、前記紐付け設定保持部によって当該ホームゲートウェイの情報に紐付けられた前記ユーザの情報へのアクセスと、当該ホームゲートウェイの情報に紐付けられた前記エネルギー機器の情報へのアクセスを許可対象と判断することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  7. 前記許可設定保持部が、あるエネルギー機器の情報へのアクセスをあるアグリゲータに対して許可対象とする設定を保持する場合に、前記権限管理部は、前記紐付け設定保持部によって当該エネルギー機器の情報に紐付けられた前記ホームゲートウェイの情報へのアクセスと、当該ホームゲートウェイの情報に紐付けられた前記ユーザの情報へのアクセスを許可対象と判断することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  8. 前記許可設定保持部の前記許可対象設定は、前記アグリゲータ毎に前記エネルギー機器に対する制御機能の提供可否を示す設定を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  9. ホームゲートウェイを介してエネルギー機器を制御する制御システムに接続された通信制御装置であって、
    前記エネルギー機器を制御するアグリゲータ毎に、前記エネルギー機器に対する制御機能の提供可否を示す許可対象設定を保持する許可設定保持部と;
    所定のアグリゲータから提供要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータの前記許可対象設定に基づいて、前記エネルギー機器に対する制御機能の提供可否を判断する権限管理部と;
    を有することを特徴とする通信制御装置。
  10. ホームゲートウェイを介してエネルギー機器を制御する制御システムに接続された通信制御装置を用いる通信制御方法であって、
    許可設定保持部により、前記エネルギー機器を制御するアグリゲータ毎に、前記制御システムに関する情報の参照可否を示す許可対象設定を保持するステップと;
    権限管理部により、所定のアグリゲータから参照要求を受付けた場合は、当該所定のアグリゲータの前記許可対象設定に基づいて、前記制御システムに関する情報の参照可否を判断するステップと;
    を有することを特徴とする通信制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019152895A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 株式会社東芝 通信制御装置および通信制御方法

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JP2019152895A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 株式会社東芝 通信制御装置および通信制御方法

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