JP2019062298A - 情報処理装置、画像形成システム及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、画像形成システム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】解像度の変換により情報が失われる可能性がある領域が、色データの対応付けに使用される場合に比して、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させる。【解決手段】情報処理装置は、第1の画像データを解析して解像度の変換により情報が失われる可能性のある第1の領域の情報を取得する取得手段と、記録材に記録された画像から取得した第2の画像データと、画像の形成に使用した第1の画像データとの間で解像度を揃える解像度の変換手段と、第1の領域の情報を用い、解像度を変換した後の第1の画像データと第2の画像データとの間で色データの対応付けに使用する第2の領域を設定する設定手段とを有する。【選択図】図5

Description

本発明は、情報処理装置、画像形成システム及びプログラムに関する。
改訂や増刷の際には、新たに出力する印刷物の色を、色合わせの対象とする印刷物(以下「色見本」という)に合わせることが求められる。
このため、色見本から光学的に読み取った画像データから抽出される色データと、色見本の出力に使用した原稿データから抽出される色データとを対応付けて色変換プロファイルを生成する処理が、増刷の開始前に実行される。
特開2017−38147号公報
色データの対応付けでは、色見本から光学的に読み取った画像データと色見本の出力に使用した原稿データのサイズが揃っている必要がある。このため、サイズが異なる2つの画像データが与えられた場合、サイズを揃えるために解像度の変換処理が行われる。
ところで、解像度を変換する過程で細い線が失われる可能性がある。このため、情報が失われる可能性がある領域を用いて色データの対応付けを行った場合、色データの対応関係が不正確になり、増刷される印刷物における色の再現性が低下する可能性がある。
本発明は、解像度の変換により情報が失われる可能性がある領域が、色データの対応付けに使用される場合に比して、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、第1の画像データを解析して解像度の変換により情報が失われる可能性のある第1の領域の情報を取得する取得手段と、記録材に記録された画像から取得した第2の画像データと、当該画像の形成に使用した前記第1の画像データとの間で解像度を揃える解像度の変換手段と、前記第1の領域の情報を用い、解像度を変換した後の前記第1の画像データと前記第2の画像データとの間で色データの対応付けに使用する第2の領域を設定する設定手段とを有する情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記設定手段は、前記第1の領域を、前記第2の領域から除外する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記設定手段は、他の領域では取得できない色データが前記第1の領域に含まれる場合、当該色データを含む当該第1の領域内の部分領域を前記第2の領域に追加する、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記変換手段は、前記第1の領域か否かに応じて解像度の変換方法を選択する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記変換手段は、前記第1の領域についてはニアレストネイバー法を使用し、当該第1の領域以外では平均化縮小法を使用する、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記変換手段は、前記第1の領域が前記第1の画像データに含まれる割合に応じて解像度の変換方法を選択する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記変換手段は、前記第1の領域が前記第1の画像データに含まれる割合が閾値より多い場合には解像度の変換に平均化縮小法を使用し、前記割合が前記閾値より少ない場合には解像度の変換にニアレストネイバー法を使用する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、第1の画像データに対応する画像を記録材に形成する画像形成手段と、記録材に記録された前記画像から第2の画像データを取得する取得手段と、前記第1の画像データを解析して解像度の変換により情報が失われる可能性のある第1の領域の情報を取得する取得手段と、前記第1の画像データと前記第2の画像データとの間で解像度を揃える解像度の変換手段と、前記第1の領域の情報を用い、解像度を変換した後の前記第1の画像データと前記第2の画像データとの間で色データの対応付けに使用する第2の領域を設定する設定手段と、前記第2の領域に対応する色データの対応関係に基づいて、前記画像形成手段が使用する色変換プロファイルを生成するプロファイル生成手段とを有する画像形成システムである。
請求項9に記載の発明は、前記取得手段、前記変換手段、前記設定手段及び前記プロファイル生成手段の少なくとも一つは、サーバ装置で実行される、請求項8に記載の画像形成システムである。
請求項10に記載の発明は、コンピュータに、第1の画像データを解析して解像度の変換により情報が失われる可能性のある第1の領域の情報を取得する機能と、記録材に記録された画像から取得した第2の画像データと、当該画像の形成に使用した前記第1の画像データとの間で解像度を揃える機能と、前記第1の領域の情報を用い、解像度を変換した後の前記第1の画像データと解像度を変換した後の前記第2の画像データとの間で色データの対応付けに使用する第2の領域を設定する機能とを実行させるためのプログラムである。
請求項1の発明によれば、解像度の変換により情報が失われる可能性がある領域が、色データの対応付けに使用される場合に比して、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、色見本を読み取った画像データの色と色見本に対応する原稿データの色との対応付けに用いる領域に細い線が含まれる場合に比して、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、色を対応付ける領域の数が増えるので、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、解像度の変換後に残る色の情報が増えるので、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、解像度の変換後に残る色の情報が増えるので、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項6の発明によれば、解像度の変換後に残る色の情報が増えるので、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項7の発明によれば、解像度の変換後に残る色の情報が増えるので、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項8の発明によれば、解像度の変換により情報が失われる可能性がある領域が、色データの対応付けに使用される場合に比して、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させることができる。
請求項9の発明によれば、装置構成の自由度を高めることができる。
請求項10の発明によれば、解像度の変換により情報が失われる可能性がある領域が、色データの対応付けに使用される場合に比して、新たに形成される記録物における色の再現性を向上させる
実施の形態1に係る印刷システムの全体構成の一例を示す図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の外観構造の例を説明する図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の内部構造の例を説明する図である。 制御装置における機能構成の一例を説明するブロック図である。 色変換プロファイル生成部の機能構成の一例を説明する図である。 色変換プロファイル生成部で実行される処理の概要を説明する図である。 監視領域を設定する方法の一例を示す図である。(a)は、予め定められた大きさの走査矩形を説明する図である。(b)は、個々の走査矩形について作成される画素値のヒストグラムの一例を示す図である。(c)は、主要色範囲と監視領域の関係を示す図である。 色変換プロファイル生成部による色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の生成例を説明する図である。(a)は、画像形成装置2について予め用意されている色データの対応関係(すなわち装置固有のベースデータ)の例を示す図である。(b)は、監視領域について生成された対応関係を示す図である。(c)は、色変換プロファイル生成部によって生成された対応関係を示す図である。(d)は、ユークリッド距離と設定される重みの関係を示す図である。 色変換プロファイル生成部における動作手法1を説明するフローチャートである。 色見本として用いた印刷物に対応する画像の例を説明する図である。 動作手法1の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データと細線領域と非細線領域との関係を示す図である。(b)は、解像度変換後の原画像データと監視領域の関係を説明する図である。 色変換プロファイル生成部における動作手法2を説明するフローチャートである。 細線率が高い画像データが与えられた場合における動作手法2の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データと細線領域と非細線領域との関係を示す図である。(b)は、解像度を変換した後の原画像データと監視領域の関係を説明する図である。 細線率が低い画像データが与えられた場合における動作手法2の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データと細線領域(非細線領域)の関係を示す図である。(b)は、解像度を変換した後の原画像データと監視領域の関係を説明する図である。 色変換プロファイル生成部における動作手法3を説明するフローチャートである。 動作手法3の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データに対応する画像と細線領域と非細線領域を示す図である。(b)は、解像度変換後の原画像データに対応する画像と監視領域を説明する図である。 色変換プロファイル生成部における動作手法4を説明するフローチャートである。 動作手法4の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データに対応する画像と細線領域と非細線領域を示す図である。(b)は、解像度変換後の原画像データに対応する画像と監視領域を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
<全体構成>
図1は、実施の形態1に係る印刷システムSの全体構成の一例を示す図である。
図1に示す印刷システムSは、初回の印刷に使用される1台の画像形成装置1と、追加の印刷に使用される1台の画像形成装置2とを備えている。
実施の形態1における画像形成装置1及び2は、例えば電子写真方式によって、原画像データD1に対応する画像を用紙(記録材)に形成する印刷機構を有している。勿論、インクジェット方式による印刷機構を用いてもよい。
原画像データD1は、印刷ジョブとして、例えば不図示の上位装置(ワークフローを管理するサーバ装置や情報端末等)から画像形成装置1及び2に与えられる。
図1の例では、用途が異なる画像形成装置1及び2がそれぞれ1台の場合を表しているが、各装置の台数は複数台であってもよい。
画像形成装置1及び2は、画像を形成した後の用紙を印刷物として出力する。図1の場合、画像形成装置1は用紙P1に画像G1を形成して出力し、画像形成装置2は用紙P2に画像G2を形成して出力する。
本実施の形態における画像形成装置2には画像読取装置10が設けられている。画像読取装置10は、色見本として使用する画像G1から色データを読み取るために使用される。読み取られた色データは、画像形成装置2から印刷物として出力される画像G2の色を、画像G1の色に揃える(再現する)ために用いられる。
一般に、独立した装置である画像形成装置1及び2は、それぞれ異なる色変換特性(以下「色変換プロファイル」ともいう)を有している。
このため、画像G1の記録に使用した原画像データD1を画像形成装置2に与えたとしても、色変換特性が異なる限り、用紙P2に記録される画像G2の色は用紙P1に記録された画像G1の色と一致しない。
そこで、実施の形態1に係る画像形成装置2には、画像G2の色が画像G1の色と同じになるように、自装置の色変換特性を調整するための機能が設けられている。この色変換特性の調整機能の詳細については後述する。
なお、図1では、画像形成装置2にサーバ装置3が接続されている。サーバ3装置は、前述した色変換特性の調整機能の一部又は全部を実行するために使用される。もっとも、色変換特性の調整機能の全部が画像形成装置2で実行される場合には、色変換特性の調整機能を実行するサーバ装置3は不要である。
<画像形成装置の構成>
以下では、画像形成装置1及び2の装置構成について説明する。
図1に示す画像形成装置1の具体的な装置構成と画像形成装置2の具体的な装置構成は本来異なるものであるが、印刷機能に関する装置構成は基本的に共通である。
このため、以下では、画像形成装置2を用いて印刷機能に関する装置構成を説明する。
図2は、実施の形態1に係る画像形成装置2の外観構造の例を説明する図である。図3は、実施の形態1に係る画像形成装置2の内部構造の例を説明する図である。
画像形成装置2は、原稿に形成されている画像(例えば用紙P1に形成されている画像G1)を読み取る画像読取装置10と、画像データ(例えば原画像データD1)に基づいて用紙P2に画像(例えば画像G2)を形成する画像記録装置20とを有している。
画像読取装置10は、画像記録装置20の筐体の上方に配置されている。
ここで、画像形成装置2は画像形成システムの一例である。また、画像記録装置20は画像形成手段の一例である。
画像読取装置10の手前側には、ユーザによる操作の受付やユーザに対する各種情報の表示に使用されるユーザインタフェース(UI)30が配置されている。
画像形成装置2の筐体内部には、装置全体の動作を制御する制御装置40が設けられている。
以下では、画像読取装置10、画像記録装置20、ユーザインタフェース30及び制御装置40の詳細構成を説明する。
取得手段の一例である画像読取装置10は、原稿から画像を読み取る画像読取部11と、画像読取部11に対して原稿を搬送する原稿搬送部12とを備えている。原稿搬送部12は、画像読取部11の上面に配置されている。
原稿搬送部12は、原稿を収容する原稿収容部121と、原稿が排出される原稿排出部122とを有し、不図示の搬送機構を使用して原稿収容部121から原稿排出部122へ原稿を搬送する。原稿搬送部12は、原稿自動送り装置(ADF:Auto Document Feeder)とも呼ばれる。
画像記録装置20は、用紙Pに画像を形成する画像形成部21と、画像形成部21に対して用紙Pを供給する用紙供給部22と、画像形成部21にて画像が形成された用紙Pを排出する用紙排出部23と、搬送経路上に位置する用紙Pの表面と裏面を反転させ、反転後の用紙Pを画像形成部21に供給する反転搬送部24とを有している。
画像形成部21は、用紙Pの搬送経路に沿ってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kを有している。
個々の画像形成ユニットは、感光体ドラムと、感光体ドラムの表面を帯電する帯電器と、帯電後の感光体ドラムにレーザ光を照射して画像を描画する露光部と、描画された画像をトナー像として現像する現像器と、トナー像を用紙Pに転写する転写部と、転写後のトナー像を用紙Pに定着する定着器とを備えている。
なお、トナーは、トナーカートリッジY、M、C、Kから対応する画像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kに供給される。
画像形成ユニット21Y、21M、21C、21Kによる画像の形成が終了した用紙Pは、用紙排出部23によって、積載トレイ25A、25Bのいずれかに排出される。なお、用紙Pは、画像記録装置20の下段に配置されている複数段の給紙トレイ26のいずれかから供給される。
ユーザインタフェース30は、画像形成装置2に対するユーザの操作の受け付け、ユーザに対する情報の提示等に使用される。ユーザインタフェース30は、例えばタッチパネルで構成される。
制御装置40は、印刷ジョブを処理するデバイスで構成されている。本実施の形態における制御装置40は、コンピュータとして実現され、ファームウェアに従って動作する。ファームウェアは、プログラムの一例である。ここでの制御装置40は情報処理装置の一例である。
図4は、制御装置40における機能構成の一例を説明するブロック図である。
図4では、制御装置40が提供する各種の処理機能のうち色変換特性の調整機能に関連する処理機能を選択的に表している。
制御装置40は、画像データを取得するデータ取得部41と、取得した画像データをページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述されたコードデータに変換するPDL生成部42と、コードデータからラスタイメージを作成するラスタライズ(Rasterize)部43と、RGBデータをCMYKデータに変換する色変換処理部44と、CMYKデータの色調整を行う色調整部45と、色調整後のCMYKデータをラスタイメージに調整するラスタイメージ調整部46と、ラスタイメージにハーフトーン処理を施すハーフトーン処理部47と、ハーフトーン処理後の画像データを画像記録装置20に出力する画像データ出力部48と、色調整部45で使用する色変換プロファイルを生成する色変換プロファイル生成部49とを有している。
ここで、ラスタライズ部43は、PDL生成部42から出力されるコードデータを、各画素に対応する位置情報と数値とで与えられるラスタデータに変換する。ラスタデータによって表される画像は、ラスタイメージと呼ばれる。ラスタデータは、赤、緑、青の3色に対応する色データで構成されるRGBデータとして出力される。ラスタライズ部43は、1ページ毎にRGBデータを出力する。
色変換処理部44は、ラスタライズ部43から入力されるRGBデータをデバイス固有の色データであるCMYKデータに変換する処理を実行する。CMYKデータは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)に対応する色データで構成される。
用紙に画像を形成する場合、色変換処理部44は、変換後のCMYKデータを後段の色調整部45に出力する。ただし、後述する色変換プロファイルを生成する場合、色変換処理部44は、変換後のCMYKデータ(原画像データD1)を色変換プロファイル生成部49に出力する。
色調整部45は、画像記録装置20によって形成される画像の色が目標とする色になるように入力データ(CMYKデータ)を構成する各色データの値を調整する。色調整部45は、色変換プロファイルで規定される対応関係に基づいて、入力データ(Cin、Min、Yin、Kin)を出力データ(Cout、Mout、Yout、Kout)に変換する。ここでの変換は同じ色空間内での変換である。このように同じ色空間内で実現される変換動作のために事前に計算される変換関係を色変換プロファイル(デバイスリンクプロファイル)という。色変換プロファイルは、例えば4次元LUT(Look Up Table)として与えられる。
ラスタイメージ調整部46は、色調整部45の出力データ(Cout,Mout,Yout,Kout)に対し、γ変換、精細度処理、中間調処理等を施すことで、画像記録装置20で形成される画質を向上させる各種の調整を実行する。
ハーフトーン処理部47は、主走査方向および副走査方向に対して予め定められた閾値配列を有するディザリングマスクを使用して入力された画像データにハーフトーン処理を実行する。この処理により、画像データは、多値データから二値データに変換される。
色変換プロファイル生成部49は、色変換プロファイルを生成する場合に、色見本としての原稿から読み取ったターゲット画像データD2(以下「Labデータ」ともいう)と、色見本としての原稿の形成に使用された原画像データD1(以下「CMYKデータ」ともいう)とを入力し、画像形成装置2に固有の色変換プロファイルを生成する。
前述したように、CMYKデータは、色変換処理部44の出力として色変換プロファイル生成部49に与えられる。ここで、CMYKデータは第1の画像データの一例であり、Labデータは第2の画像データの一例である。また、色変換プロファイル生成部49は、プロファイル生成手段の一例である。
なお、Labデータは、明度を与える次元Lと補色次元を与えるaとbとで定義されるLab色空間上のデータであり、このLab色空間はCIE_XYZ色空間の座標を非線形圧縮した空間にあたる。Lab色空間は、CIE1976(L,a,b)色空間の意味で用いられることもある。
図5は、色変換プロファイル生成部49の機能構成の一例を説明する図である。
色変換プロファイル生成部49は、画像G1(図1参照)の生成に用いられたCMYKデータを解析し、解析結果として細線を含む領域を抽出する細線領域解析部491と、Labデータとの間で解像度が揃うようにCMYKデータの解像度を変換する解像度変換部492と、CMYKデータとの間で解像度が揃うようにLabデータの解像度を変換する解像度変換部493と、解像度変換後のCMYKデータと解像度変換後のLabデータを位置合わせする位置合わせ部494と、細線領域解析部491の解析結果を用いて色データの対応付けに使用する監視領域を設定する監視領域設定部495と、CMYKデータの監視領域から色データを抽出するCMYK抽出部496と、Labデータの監視領域から色データを抽出するLab抽出部497と、CMYKデータの色データとLabデータの色データとを対応付けて監視領域ベースデータを生成する監視領域ベースデータ生成部498と、画像形成装置2に固有のベースデータ(装置固有ベースデータ)を記憶する装置固有ベースデータ記憶部499と、装置固有ベースデータに監視領域ベースデータを組み合わせて画像G1の増刷に使用する色変換プロファイルを生成する色変換プロファイル生成部500と、を有している。
ここでの細線領域解析部491は取得手段の一例であり、解像度変換部492及び493は変換手段の一例であり、監視領域設定部495は設定手段の一例である。
細線領域解析部491は、CMYKデータ(原画像データD1)を解析して、細線(例えば文字や線などのオブジェクト)の情報を取得する。細線は、解像度の変換により情報が失われる可能性のある領域の一例である。ここで、情報が失われるとは、情報の全てが失われる場合だけでなく、文字潰れや断線等による情報の劣化も含む。
細線領域解析部491は、例えば細線とみなすパターンを規定するフィルタ(ラプラシアンフィルタ等の細線を抽出するフィルタ)に合致する部位を細線として判定する。
また、細線領域解析部491は1つの原画像データD1内でフィルタに合致した(細線として判定された)部位の数を、フィルタとのマッチングの実行回数に占める割合を細線率として計算する。
本実施の形態の場合、細線領域解析部491は、解像度変換部492及び493が解像度の変換に用いる予め定められた領域(例えば画像の全体を等間隔で分割する矩形の領域)に合わせて細線が含まれるか否かを判定する。本実施の形態では、細線とみなされる画素が予め定めた閾値以上の個数含まれる場合、細線領域解析部491は、細線が含まれる領域であると判定する。
解像度の変換が必要になるのは、位置合わせ部494に与える原画像データD1のサイズ(解像度)と画像読取装置10で読み取ったターゲット画像データD2のサイズ(解像度)を揃えるためである。
ここでは、図6を使用して、解像度の変換が必要になる理由を説明する。
図6は、色変換プロファイル生成部49で実行される処理の概要を説明する図である。
図6の場合、CMYKデータ(原画像データD1)のサイズ(解像度)は1インチ当たり300ドットである。一方、Labデータ(ターゲット画像データD2)のサイズ(解像度)は1インチ当たり200ドットである。
また、画像読取装置10によって読み取られるLabデータ(ターゲット画像データD2)は傾きがCMYKデータ(原画像データD1)と異なる可能性もある。図6では、傾きが異なるものとして表している。
この場合、解像度変換部492及び493は、入力される原画像データD1及びD2を100dpiの解像度に変換して出力する。
解像度変換部492及び493は、それぞれ予め定めた変換手法を用いて、又は、細線領域解析部491(図5参照)から与えられる解析結果(細線率)に基づいて定まる変換手法を用いて、CMYKデータとLabデータの解像度が揃うように変換処理を実行する。
例えば細線率が高い画像や領域に対しては平均化縮小法を適用し、細線率が低い画像や領域に対してはニアレストネイバー法を適用する。もっとも、細線率に関係なく、ニアレストネイバー法を用いて各領域の解像度を変換してもよい。
ここで、平均化縮小法は、画像空間内で距離が近い4つの画素値の平均値を各画素との距離を重みに用いて計算し、算出された値を対応する位置の画素値として用いる方法である。この方法は、画像をぼかす効果があるが、エッジ情報は残り易い。
ニアレストネイバー法は、解像度の変換の際に、対応する位置の画素値を画像空間内で最も近くに位置する画素の画素値に置き換える方法である。この方法は、細線が失われ易い特徴がある。
なお、解像度の変換は、必ずしもCMYKデータとLabデータの両方について実行されるとは限らない。例えばCMYKデータの解像度が100dpiであり、Labデータの解像度が200dpiの場合、Labデータの解像度だけが100dpiに変換される。また、CMYKデータの解像度が200dpiであり、Labデータの解像度が100dpiの場合、Labデータの解像度を200dpiに変換してもよい。解像度が高い方が位置合わせ精度も高くなるためである。もっとも、CMYKデータの解像度を100dpiに変換してもよい。
位置合わせ部494は、CMYKデータに対してLabデータを位置合わせする処理を実行する。例えばアフィン変換が用いられる。
監視領域設定部495(図5参照)は、細線領域解析部491から与えられる解析結果に基づいて色データの対応付けに使用する領域(すなわち「監視領域」)を設定する。監視領域は第2の領域の一例である。
ここで、監視領域設定部495は、2つの規則に従ってCMYKデータ内に監視領域を設定する。
一つの規則は、解像度の変換後に情報が失われる可能性が高い細線の領域を監視領域に含めないことである。情報が不十分な領域の色データを対応付けたのでは、誤った色データの間で対応付けが行われる可能性が生じるためである。
他の一つの規則は、原画像データD1に含まれる主要な色が出現する領域を監視領域とすることである。本実施の形態では、ほぼ均一な色が出現する領域(以下「均一領域」という)を監視領域として使用する。
図7は、監視領域を設定する方法の一例を示す図である。
(a)は、予め定められた大きさの走査矩形を説明する図である。
(b)は、個々の走査矩形について作成される画素値のヒストグラムの一例を示す図である。
(b)では、CMYKデータで表されたラスター画像を、明度、彩度、色相で色を表すLCH色空間の色値に変換し、明度(L)、彩度(C)、色相(H)のそれぞれのヒストグラムを作成した場合を示している。横軸は、明度(L)、彩度(C)、色相(H)のそれぞれを表し、縦軸は、頻度を画素数で表している。
監視領域設定部495は、これらのヒストグラムから最も頻度の高いピークを含む範囲を主要色範囲として決定する。
(b)では、この範囲を主要色範囲として図示している。主要色範囲の面積(画素数)が、走査矩形の面積(画素数)に対して予め定められた閾値以上であり、かつ、主要色範囲に含まれる画素の色分散が予め定められた閾値以下である場合、この走査矩形を監視領域として設定する。なお、隣接する走査矩形の主要色範囲についても参照し、色差が閾値以下の走査矩形を連結する。この連結処理を繰り返し、より大きい単位として1つにまとめる(以下「グルーピング」という)。グルーピングした後の主要色範囲を含む走査矩形の集合が監視領域である。なお、(b)において、ピークの高さが予め定められた閾値を超えない場合には、このピークを含む範囲を主要色範囲としない方が望ましい。
(c)は、主要色範囲と監視領域の関係を示す図である。監視領域設定部495は、監視領域の外縁を規定する位置により個々の監視領域を特定する。本実施の形態では、破線で示す矩形の左上隅のX座標及びY座標、幅W、高さH、ビットマップ情報で特定する。ここでのビットマップ情報は、監視領域のうち主要色範囲に属する画素を「1」、それ以外の画素を「0」で与える2値の情報である。
本実施の形態の場合、監視領域の情報は、主要色範囲の明度(L)、彩度(C)、色相(H)のそれぞれの最小値(Lmin、Cmin、Hmin)と最大値(Lmax、Cmax、Hmax)の情報を含む。これにより監視領域に含まれる色の範囲がわかる。
図5の説明に戻る。
CMYK抽出部496とLab抽出部497は、前述の手順によって特定された監視領域について、CMYKデータの色データとLabデータの色データを抽出し、監視領域ベースデータ生成部498に与える。
監視領域ベースデータ生成部498は、監視領域のそれぞれについて、CMYKデータの色データとLabデータの色データとを対応付け、色見本における主要な色の情報を与える監視領域ベースデータとして色変換プロファイル生成部500に与える。
色変換プロファイル生成部500は、CMYKデータ(原画像データD1)と色見本としてのLabデータ(ターゲット画像データD2)とについて生成された監視領域ベースデータを、画像形成装置2について予め用意されている固有の色関係を規定する装置固有のベースデータと組み合わせて、色見本として与えられた画像G1の色を忠実に再現するために用いる色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)を生成する。
図8は、色変換プロファイル生成部500による色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の生成例を説明する図である。
(a)は、画像形成装置2について予め用意されている色データの対応関係(すなわち装置固有ベースデータ)の例を示す。個々の丸印は、画像形成装置2の色域全体(菱形で表した領域)について予め用意されている対応関係(CMYK−L1a1b1)を示している。
(b)は、監視領域について生成された対応関係(CMYK−L1a1b1)を示している。この例の場合、対応関係は6個である。
(c)は、色変換プロファイル生成部500によって生成された対応関係を示している。
なお、(a)と(b)に示す各色データは、必ずしも整合しているとは限らない。このため、単に2つの関係を合成するのではなく、2つの関係を整合する処理も実行される。例えば(b)に含まれる各データから予め定められたユークリッド距離より近いものを(a)から除去する。または、(b)に含まれる各データからのユークリッド距離に応じた重みを設定し、(b)に含まれる各データを設定された重みで重み付ける。
(d)は、ユークリッド距離dと設定される重みwとの関係を示す図である。(d)では、横軸がユークリッド距離dを表し、縦軸が重みwを表す。重みを与える関数は、w=1−1/(1+d)の関係で与えられる。この場合、設定される重みwは、(b)に含まれる各データからのユークリッド距離dがより近いほどより小さくなる。例えば、ユークリッド距離dが0の場合は、重みwは0となる。一方、設定される重みwは、(b)に含まれる各データからのユークリッド距離dがより遠いほど大きくなる。予め定められたユークリッド距離d0より大きいときは、重みwは1となる。重みwが1の場合、重みwを設定しない場合と同様となる。
(c)では、(a)に含まれる各データのうち、除去もしくは重み付けの対象となる位置をd1〜d3で図示している。
<色変換プロファイルの生成動作>
以下では、改訂や増刷の際に色見本として用いられる印刷物(すなわち画像G1)の色を高い精度で再現するために必要になる色変換プロファイルの生成動作について説明する。
画像形成装置2は、以下で説明する色変換プロファイルを用いて印刷処理を実行することで、過去に印刷された印刷物の色を高い精度で再現した画像G2を生成する。
色変換プロファイル生成部49において実行される処理動作には幾つかの動作手法が考えられる。以下では、各動作手法について説明する。
<動作手法1>
図9は、色変換プロファイル生成部49における動作手法1を説明するフローチャートである。
この動作手法の場合、解像度変換部492及び493は、予め定めた複数の矩形の領域の各解像度をニアレストネイバー法により変換するものとする。前述したように、ニアレストネイバー法を用いると、解像度を変換した後に細線の情報が失われる可能性が高い。
まず、色変換プロファイル生成部49は、色見本として用いた印刷物(画像G1)の印刷時に使用したCMYKデータを入力する(ステップ1)。
次に、色変換プロファイル生成部49は、細線領域解析部491を使用して、解像度変換の際に情報が失われ易い細線領域を検出する(ステップ2)。細線領域は第1の領域の一例である。
続いて、色変換プロファイル生成部49は、検出された細線領域の情報を監視領域設定部495に与え、監視領域を設定する(ステップ3)。この際、監視領域設定部495は、細線領域を含まず、かつ、主要色範囲を含む矩形領域を監視領域として設定する。
その後、色変換プロファイル生成部49は、CMYK抽出部496とLab抽出部497を用いて監視領域から色データを抽出する(ステップ4)。
その後、色変換プロファイル生成部49は、CMYKデータから抽出した色データとLabデータから抽出した色データを対応付けた監視領域ベースデータ(CMYK−L1a1b1)を装置固有のベースデータに組み合わせ、色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)を生成する(ステップ5)。
図10は、色見本として用いた印刷物に対応する画像の例を説明する図である。ここでの画像には、黄色の円形の図形51と、緑色の三角形の図形52と、緑色の縦線L1と、横線L2とが含まれている。
図11は、動作手法1の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データD1と細線領域と非細線領域との関係を示す図であり、(b)は、解像度変換後の原画像データD1と監視領域の関係を説明する図である。
図11の場合、解像度変換前の原画像データD1に対応する画像は、3行×4列の部分領域に分割されて解像度が変換される。このうち、縦線L1と横線L2は前述の細線に相当する。図11では、縦線L1と横線L2を含む部分領域が細線領域と判定されている。
縦線L1と横線L2は、(b)に示すように、解像度の変換によって画像から失われる。もっとも実際には完全に失われるとは限らない。
仮に細線領域の内部で監視領域に設定されると、一方では他の色データに置き換わっている色データと他方では残っている色データとが対応付けられる可能性があり、この場合、色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の精度が低下してしまう。
しかし、動作手法1の場合には、(b)において破線で示す6個の監視領域は、いずれも細線領域を除く領域に設定されているので、細線領域を除外せずに監視領域を設定する場合に比して、生成される色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の精度を高めることができる。その結果、色見本に用いた印刷物における色の再現性が高い印刷物を増刷することが可能になる。
<動作手法2>
図12は、色変換プロファイル生成部49における動作手法2を説明するフローチャートである。
図12には図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
この動作手法の場合、解像度変換部492及び493は、画像データの全体を平均化縮小法及びニアレストネイバー法のうちいずれか一方で解像度を変換する。前述したように、平均化縮小法により解像度を変換すると細線の情報が失われずに済む一方で色情報が平均化された画像になる。一方、ニアレストネイバー法により解像度を変換すると、細線は失われる可能性が高い。
まず、色変換プロファイル生成部49は、色見本として用いた印刷物(画像G1)の印刷時に使用したCMYKデータを入力する(ステップ1)。
次に、色変換プロファイル生成部49は、細線領域解析部491を使用して、CMYKデータに含まれる細線領域と、画像全体の細線率を検出する(ステップ11)。
続いて、色変換プロファイル生成部49は、検出された細線率に基づいて解像度変換部492及び493で使用する解像度変換方法を選択する(ステップ12)。選択された解像度変換方法は、解像度変換部492及び493に与えられる。例えば細線率が高い場合には平均化縮小法が選択され、細線率が低い場合にはニアレストネイバー法が選択される。
次に、色変換プロファイル生成部49は、検出された細線領域を監視領域設定部495に与え、監視領域を設定する(ステップ3)。この場合も、監視領域設定部495は、細線領域を含まず、かつ、主要色範囲を含む領域を監視領域として設定する。選択された変換法によらず、細線領域を除く領域について監視領域が設定される。
その後、色変換プロファイル生成部49は、CMYK抽出部496とLab抽出部497を用いて監視領域から色データを抽出する(ステップ4)。
次に、色変換プロファイル生成部49は、CMYKデータから抽出した色データとLabデータから抽出した色データを対応付けた監視領域ベースデータ(CMYK−L1a1b1)を装置固有ベースデータに組み合わせ、色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)を生成する(ステップ5)。
図13は、細線率が高い原画像データD1が与えられた場合における動作手法2の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データD1と細線領域と非細線領域との関係を示す図であり、(b)は、解像度を変換した後の原画像データD1と監視領域の関係を説明する図である。図13で処理対象とする原画像データD1は図6で説明に用いた画像と同じである。
細線率が高い原画像データD1の場合には、解像度の変換に平均化縮小法が用いられる。この変換法では細線が残るため、位置合わせ部494(図5参照)における位置合わせの精度が高くなる。この場合も、細線領域を除く領域部分に監視領域が設定される点は動作手法1と同じである。
なお、この動作手法の場合には細線情報を多く使用できるため、CMYKデータとLabデータの位置決め精度が向上する。結果的に、CMYKデータ側の色データとLabデータ側の色データを精度よく対応付けることが可能になり、生成される色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の精度を高めることができる。その結果、色見本に用いた印刷物における色の再現性が高い印刷物を増刷することが可能になる。
図14は、細線率が低い原画像データD1が与えられた場合における動作手法2の処理内容を説明する図である。(a)は、解像度を変換する前の原画像データD1と細線領域(非細線領域)の関係を示す図であり、(b)は、解像度を変換した後の原画像データD1と監視領域の関係を説明する図である。図14で処理対象とする原画像データD1は図10に示す画像と同じである。
細線率が低い原画像データD1の場合には、解像度の変換にニアレストネイバー法が用いられる。この変換法では細線が失われるが、円形の図形51や三角形の図形52を用いて位置合わせが実行される。この場合も、細線領域を除く領域部分に監視領域が設定される。
監視領域に設定された領域部分には、解像度を変換する前の色情報が基本的に保存されるため、生成される色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の精度を高めることができる。その結果、色見本に用いた印刷物における色の再現性が高い印刷物を増刷することが可能になる。
<動作手法3>
図15は、色変換プロファイル生成部49における動作手法3を説明するフローチャートである。
図15にも図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
この動作手法の場合、解像度変換部492及び493は、画像データを分割する複数の部分領域毎に使用する解像度の変換方式を切り替える。
まず、色変換プロファイル生成部49は、色見本として用いた印刷物(画像G1)の印刷時に使用したCMYKデータを入力する(ステップ1)。
次に、色変換プロファイル生成部49は、細線領域解析部491を使用して、解像度変換の際に情報が失われ易い細線領域を検出する(ステップ2)。
続いて、色変換プロファイル生成部49は、個々の部分領域が細線領域であるか非細線領域であるかに基づいて解像度変換部492及び493で使用する解像度変換方法を選択する(ステップ21)。細線領域と判定された部分領域にはニアレストネイバー法を選択し、非細線領域と判定された部分領域には平均化縮小法を選択する。
続いて、色変換プロファイル生成部49は、検出された細線領域の情報を監視領域設定部495に与え、監視領域を設定する(ステップ3)。この際、監視領域設定部495は、細線領域を含まず、かつ、主要色範囲を含む領域を監視領域として設定する。
次に、色変換プロファイル生成部49は、CMYK抽出部496とLab抽出部497を用いて監視領域から色データを抽出する(ステップ4)。
その後、色変換プロファイル生成部49は、CMYKデータから抽出した色データとLabデータから抽出した色データを対応付けた監視領域ベースデータ(CMYK−L1a1b1)を装置固有ベースデータに組み合わせ、色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)を生成する(ステップ5)。
図16は、動作手法3の処理内容を説明する図である。図16には図11との対応部分に対応する符号が付されている。(a)は、解像度を変換する前の原画像データD1に対応する画像と細線領域を示す図であり、(b)は、解像度変換後の原画像データD1に対応する画像と監視領域を説明する図である。
図16の場合も、解像度変換前の原画像データD1に対応する画像は、3行×4列の部分領域で構成され、このうち非細線領域である左上隅側の6個の部分領域がニアレストネイバー法で解像度変換され、細線領域である他の6個の部分領域が平均化縮小法で解像度変換されている。
このため、監視領域設定部495は、左上隅側の6個の部分領域について監視領域を設定している。なお、動作手法3の場合には、平均値縮小法が使用された細線領域における縦線L1及び横線L2も用いて位置合わせが行われる。このため、動作手法1の場合に比して、位置合わせの精度が向上する。
この場合も、監視領域は細線領域を除く領域に設定されているので、細線領域を除外せずに監視領域を設定する場合に比して、生成される色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の精度を高めることができる。その結果、色見本に用いた印刷物における色の再現性が高い印刷物を増刷することが可能になる。
<動作手法4>
図17は、色変換プロファイル生成部49における動作手法4を説明するフローチャートである。
図17にも図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
この動作手法は、動作手法3の変形例に相当する。具体的には、細線領域に含まれる重要な色を色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)に反映するための手順を備える点に特徴がある。
まず、色変換プロファイル生成部49は、色見本として用いた印刷物(画像G1)の印刷時に使用したCMYKデータを入力する(ステップ1)。
次に、色変換プロファイル生成部49は、画像データを予め定めた領域(単位領域)毎に複数の部分領域に分割し、それらを検査対象領域として設定する(ステップ31)。この処理は、前述した動作手法1〜3でも実行されている。前述の動作手法1〜3では、一旦設定された検査対象領域に変更が生じないため明示していない。
次に、色変換プロファイル生成部49は、解像度変換の際に情報が失われ易い細線領域を検出する(ステップ2)。具体的には、個々の検査対象領域が細線領域か否かが判定される。
個々の検査対象領域についての判定結果が得られると、色変換プロファイル生成部49は、画像データについて設定された複数の検査対象領域について順番に、各領域が細線領域か否かを改めて判定する(ステップ32)。
ステップ32で否定結果が得られた場合、色変換プロファイル生成部49は、全ての検査対象領域について判定が終了したか判定する(ステップ33)。判定の対象になっていない検査対象領域が残っている場合、色変換プロファイル生成部49は、否定結果を得てステップ32に戻り、次の検査対象領域が細線領域か否かを判定する。
一方、ステップ32で肯定結果が得られた場合、色変換プロファイル生成部49は、細線領域と判定された検査対象領域に他の領域には出現しない重要色が含まれるか判定する(ステップ34)。換言すると、重要色は、他の領域では取得できない色である。
ここで、細線領域で出現する色が他の検査対象領域(非細線領域)でも出現する場合、色変換プロファイル生成部49は、ステップ34で否定結果を得てステップ33に進む。この場合、後述する検査対象領域の再設定は行われない。
一方、細線領域に重要色が含まれる場合、色変換プロファイル生成部49は、ステップ34で肯定結果を得てステップ35に進み、検査対象領域を再設定する。具体的には、処理対象である検査対象領域を複数に分割し、分割後の部分領域を新たな検査対象領域として設定する。例えば、色変換プロファイル生成部49はステップ31で設定された検査対象領域を4分割し、新たに4つの検査対象領域を設定する。
色変換プロファイル生成部49は、ステップ2に戻ると、新たに設定された複数の検査対象領域に含まれる細線の有無を検出する。
新たに生成された複数の検査対象領域の中に非細線領域と判定される領域が1つでもあると、該当する領域に含まれる重要色が後述する色変換プロファイルに追加されることになる。
なお、図17に示す処理手法では、細線領域を含む領域が無制限に細分化されてしまう。このため、実際には、細分化の回数や細分化後の検査対象領域の寸法に制限を加えることが望ましい。
全ての検査対象領域についての判定処理が終了すると(ステップ33で肯定結果が得られると)、色変換プロファイル生成部49は、非細線領域と判定された検査対象領域を対象として監視領域を設定する(ステップ3)。
次に、色変換プロファイル生成部49は、CMYK抽出部496とLab抽出部497を用いて監視領域から色データを抽出する(ステップ4)。
その後、色変換プロファイル生成部49は、CMYKデータから抽出した色データとLabデータから抽出した色データを対応付けた監視領域ベースデータ(CMYK−L1a1b1)を装置固有ベースデータに組み合わせ、色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)を生成する(ステップ5)。
図18は、動作手法4の処理内容を説明する図である。図18には図11との対応部分に対応する符号が付されている。(a)は、解像度を変換する前の原画像データD1に対応する画像と細線領域と非細線領域を示す図であり、(b)は、解像度変換後の原画像データD1に対応する画像と監視領域を説明する図である。
図18の場合も、前述の動作手法1〜3と同じく、3行×4列の部分領域で処理される。ここでの部分領域が検査対象領域である。
ただし、図18の場合、画像の右下隅に位置する細線領域には円形の図形53が存在し、かつ、その色は他の領域には出現しない色、すなわち重要色を含んでいる。
このため、右下隅の部分領域は更に4つの副部分領域に分割されて検査対象領域として使用される。
これら4つの副部分領域のうち3つの副部分領域は縦線L1及び横線L2を含んでいるが、左上隅に位置する副部分領域は縦線L1及び横線L2を含んでいない。また、この左上隅の副部分領域には予め定めた閾値より大きい主要色範囲が存在する。このため、左上隅に位置する副部分領域に監視領域が新たに設定される。
この動作手法4の場合、重要色を含む監視領域は、ニアレストネイバー法で解像度変換された領域であるので解像度を変換する前の色データが保存されている。この動作手法の場合も、監視領域が細線領域を除く領域に設定されるので、細線領域を除外せずに監視領域を設定する場合に比して、生成される色変換プロファイル(ターゲットベースデータ)の精度を高めることができる。その結果、色見本に用いた印刷物における色の再現性が高い印刷物を増刷することが可能になる。
<他の実施の形態>
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば前述の実施の形態の場合には、色変換プロファイル生成部49の処理が画像形成装置2の内部で実行される場合について説明しているが、該当する処理をサーバ装置3(図1参照)の処理機能として実行してもよい。ここでのサーバ3装置は情報処理装置の一例である。
また、前述の実施の形態においては、解像度を変換する手法として、平均化縮小法とニアレストネイバー法を用いる場合について説明しているが、隣り合わせの色だけでなく周辺の色の情報を用いて対応画素の色を決定するバイキュービック法を用いてもよい。
前述の実施の形態においては、増刷に使用する画像形成装置の一例として枚葉紙を記録材とする画像形成装置2(図1参照)を例示しているが、長手方向に連続した記録材(連帳紙ともいう)に画像を形成する方式の画像形成装置を使用してもよい。
前述の実施の形態では、色見本として使用する画像の印刷に画像形成装置1(図1参照)を用いる例を示しているが、枚葉紙を記録材とする画像形成装置2(図1参照)を用いてもよい。
S…印刷システム、1、2…画像形成装置、3…サーバ装置、10…画像読取装置、20…画像記録装置、30…ユーザインタフェース、40…制御装置、41…データ取得部、42…PDL生成部、43…ラスタライズ部、44…色変換処理部、45…色調整部、46…ラスタイメージ調整部、47…ハーフトーン処理部、48…画像データ出力部、49…色変換プロファイル生成部、491…細線領域解析部、492、493…解像度変換部、494…位置合わせ部、495…監視領域設定部、496…CMYK抽出部、497…Lab抽出部、498…監視領域ベースデータ生成部、499…装置ベースデータ部、500…色変換プロファイル生成部

Claims (10)

  1. 第1の画像データを解析して解像度の変換により情報が失われる可能性のある第1の領域の情報を取得する取得手段と、
    記録材に記録された画像から取得した第2の画像データと、当該画像の形成に使用した前記第1の画像データとの間で解像度を揃える解像度の変換手段と、
    前記第1の領域の情報を用い、解像度を変換した後の前記第1の画像データと前記第2の画像データとの間で色データの対応付けに使用する第2の領域を設定する設定手段と
    を有する情報処理装置。
  2. 前記設定手段は、前記第1の領域を、前記第2の領域から除外する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記設定手段は、他の領域では取得できない色データが前記第1の領域に含まれる場合、当該色データを含む当該第1の領域内の部分領域を前記第2の領域に追加する、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記変換手段は、前記第1の領域か否かに応じて解像度の変換方法を選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記変換手段は、前記第1の領域についてはニアレストネイバー法を使用し、当該第1の領域以外では平均化縮小法を使用する、請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記変換手段は、前記第1の領域が前記第1の画像データに含まれる割合に応じて解像度の変換方法を選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記変換手段は、前記第1の領域が前記第1の画像データに含まれる割合が閾値より多い場合には解像度の変換に平均化縮小法を使用し、前記割合が前記閾値より少ない場合には解像度の変換にニアレストネイバー法を使用する、請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 第1の画像データに対応する画像を記録材に形成する画像形成手段と、
    記録材に記録された前記画像から第2の画像データを取得する取得手段と、
    前記第1の画像データを解析して解像度の変換により情報が失われる可能性のある第1の領域の情報を取得する取得手段と、
    前記第1の画像データと前記第2の画像データとの間で解像度を揃える解像度の変換手段と、
    前記第1の領域の情報を用い、解像度を変換した後の前記第1の画像データと前記第2の画像データとの間で色データの対応付けに使用する第2の領域を設定する設定手段と、
    前記第2の領域に対応する色データの対応関係に基づいて、前記画像形成手段が使用する色変換プロファイルを生成するプロファイル生成手段と
    を有する画像形成システム。
  9. 前記取得手段、前記変換手段、前記設定手段及び前記プロファイル生成手段の少なくとも一つは、サーバ装置で実行される、請求項8に記載の画像形成システム。
  10. コンピュータに、
    第1の画像データを解析して解像度の変換により情報が失われる可能性のある第1の領域の情報を取得する機能と、
    記録材に記録された画像から取得した第2の画像データと、当該画像の形成に使用した前記第1の画像データとの間で解像度を揃える機能と、
    前記第1の領域の情報を用い、解像度を変換した後の前記第1の画像データと解像度を変換した後の前記第2の画像データとの間で色データの対応付けに使用する第2の領域を設定する機能と
    を実行させるためのプログラム。
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