JP2019060352A - Vクランプフランジ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属製のビードタイプのガスケットを用いながらも、高温環境下でシール性が低下することがないVクランプフランジ構造の提供。【解決手段】2つの管状体の連結端部の全周に亘ってそれぞれ設けられ、互いに突き合わせられたフランジ継手と、各フランジ継手の突き合わせ面間に挟まれた金属製の円環状ガスケット6と、内周部に環状溝5aを有してリング状に形成され、環状溝5a内に、各フランジ継手の外周部を挿入させたVクランプ5とを備え、一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aには、他方のフランジ継手4の突き合わせ面4aに向けて突設された環状突条31が、管状体の内周面に沿って全周に亘って設けられており、円環状ガスケット6は、環状突条31及び他方のフランジ継手4の突き合わせ面4aにより挟まれるとともに、環状突条31よりも外周側において、各フランジ継手の突き合わせ面間にビード部6bが挟まれて、突き合わせ面間をシールすることを特徴とする。【選択図】図2
Description
本発明は、2つの管状体のフランジ継手同士を締結させるVクランプフランジ構造に関し、詳しくは、金属製のビードタイプのガスケットを用いながらも、高温環境下でシール性が低下することがないVクランプフランジ構造に関する。
従来、2つの管状体の端部同士を連結させる構造として、各管状体の連結端部に全周に亘る鍔状のフランジ継手を設け、これらフランジ継手同士を締結させるフランジ構造が知られている。フランジ構造としては、各フランジ継手を貫通する複数のボルト及びナットにより締め付けるボルト締結構造に代わるものとして、Vクランプフランジ構造が提案されている(特許文献1、2)。
Vクランプフランジ構造は、図6に示すように、互いに突き合わされた各管状体101,102のフランジ継手103,104を、リング状のVクランプ105により外周側から締め付けて、各フランジ継手103,104を締結させるものである。
図6では、各管状体101,102のフランジ継手103、104は、管状体101,102の連結端部近傍に円環状部材が溶接されることによって形成された溶接タイプフランジである。
Vクランプ105は、横断面が略V字形状の長尺部材が円弧状に屈曲されてリング状に形成されている。横断面のV字形状の開き側は、Vクランプ105の内周側に向いている。つまり、Vクランプ105は、内周部に環状溝を有するリング状となっている。Vクランプ105の内周部の環状溝には、突き合わせられた各フランジ継手103,104の外周部が挿入される。
Vクランプ105は、図示しない締め付け機構によって締め付けられるようになっている。締め付け機構は、Vクランプ105の切断された部分の突き合わせ箇所同士をネジ等により締結させて間隔を詰めることができるように構成されている。
Vクランプ105の内周部の環状溝は、内周側の開き部よりも、外周側がテーパ状に幅が狭くなっている。そのため、Vクランプ105は、フランジ継手103,104を外周側から締め付けることにより、これらフランジ継手103,104の突き合わせ面同士を互いに押圧させる。
各フランジ継手103,104の間には、ガスケット106が挟まれている。ガスケット106は、各フランジ継手103,104の平面状の突き合わせ面の間に挟まれている。ガスケット106は、フランジ継手104の突き合わせ面に形成された円環状の溝内に配置されている。ガスケット106は、合成樹脂材料からなり、各フランジ継手103,104の突き合わせ面同士が互いに押圧され、これらの間の間隔が狭くなることによって、各フランジ継手103,104間をシールする。
ところで、前述のようなVクランプフランジ構造において、締結荷重(各フランジ継手103,104が互いに押圧される力)は、図6中の矢印A及び矢印Bで示すように、各フランジ継手103,104の外周側が強く、内周側が弱い。これは、Vクランプ105の内周部の環状溝が、内周側の開き部よりも、外周側がテーパ状に幅が狭くなっているためである。
Vクランプフランジ構造においては、各フランジ継手103,104の内周側の締結荷重が弱いことにより、図6中の矢印Cで示すように、各フランジ継手103,104の突き合わせ面の内周部(管状体101,102の内周面に沿う箇所)が離間してしまういわゆる口開きが生ずる虞がある。口開きが生ずると、図6中の矢印Dで示すように、管状体101,102内の高熱のガスがガスケット106の周囲に流入し、ガスケット106が高温環境下に置かれることとなる。
高温環境下のシールにはフッ素樹脂製の包みガスケットやジャケットガスケットが適しているが、Vクランプフランジ構造は、ボルト締結構造に比較すると締結荷重が低いため、フッ素樹脂製のガスケット106では十分なシールができない虞がある。一方、金属製のビードタイプのガスケットは、高温環境下では、ビード部の塑性変形(へたり)により締結荷重を低下させてしまい、シール性を低下させる虞がある。
そこで、本発明の課題は、金属製のビードタイプのガスケットを用いながらも、高温環境下でシール性が低下することがないVクランプフランジ構造を提供することにある。
本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
2つの管状体の連結端部の全周に亘ってそれぞれ設けられ、互いに突き合わせられたフランジ継手と、
前記各フランジ継手の突き合わせ面間に挟まれた金属製の円環状ガスケットと、
内周部に環状溝を有してリング状に形成され、該環状溝内に、前記各フランジ継手の外周部を挿入させたVクランプとを備え、
一方のフランジ継手の突き合わせ面には、他方のフランジ継手の突き合わせ面に向けて突設された環状突条が前記管状体の内周面に沿って全周に亘って設けられており、
前記円環状ガスケットは、前記環状突条及び前記他方のフランジ継手の突き合わせ面により挟まれるとともに、前記環状突条よりも外周側において、前記各フランジ継手の突き合わせ面間にビード部が挟まれて、該突き合わせ面間をシールすることを特徴とするVクランプフランジ構造。
(請求項2)
前記Vクランプは、前記突き合わせ面の裏面部の、前記環状突条に相当する箇所に当接する折り曲げ装着部を有していることを特徴とする請求項1記載のVクランプフランジ構造。
(請求項3)
前記各フランジ継手の少なくとも一方は、前記突き合わせ面の裏面部の、前記管状体の外周面近傍に、突起部を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のVクランプフランジ構造。
2つの管状体の連結端部の全周に亘ってそれぞれ設けられ、互いに突き合わせられたフランジ継手と、
前記各フランジ継手の突き合わせ面間に挟まれた金属製の円環状ガスケットと、
内周部に環状溝を有してリング状に形成され、該環状溝内に、前記各フランジ継手の外周部を挿入させたVクランプとを備え、
一方のフランジ継手の突き合わせ面には、他方のフランジ継手の突き合わせ面に向けて突設された環状突条が前記管状体の内周面に沿って全周に亘って設けられており、
前記円環状ガスケットは、前記環状突条及び前記他方のフランジ継手の突き合わせ面により挟まれるとともに、前記環状突条よりも外周側において、前記各フランジ継手の突き合わせ面間にビード部が挟まれて、該突き合わせ面間をシールすることを特徴とするVクランプフランジ構造。
(請求項2)
前記Vクランプは、前記突き合わせ面の裏面部の、前記環状突条に相当する箇所に当接する折り曲げ装着部を有していることを特徴とする請求項1記載のVクランプフランジ構造。
(請求項3)
前記各フランジ継手の少なくとも一方は、前記突き合わせ面の裏面部の、前記管状体の外周面近傍に、突起部を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のVクランプフランジ構造。
本発明によれば、金属製のビードタイプのガスケットを用いながらも、高温環境下でシール性が低下することがないVクランプフランジ構造を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係るVクランプフランジ構造の分解斜視図である。
図2は、図1に示したVクランプフランジ構造の要部断面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るVクランプフランジ構造の分解斜視図である。
図2は、図1に示したVクランプフランジ構造の要部断面図である。
本発明の実施形態に係るVクランプフランジ構造は、図1及び図2に示すように、2つの管状体1,2の端部同士を連結させる構造であり、管状体1,2の連結端部に全周に亘る鍔状のフランジ継手3,4を設け、これらフランジ継手3,4同士を締結させる構造である。
このVクランプフランジ構造においては、互いに突き合わされた各管状体1,2のフランジ継手3,4を、リング状のVクランプ5により外周側から締め付けて、各フランジ継手3,4を締結させる。
この実施形態においては、一方の管状体1のフランジ継手3は、管状体1の連結端部近傍が、へら絞り加工やプレス加工等によって外周側に屈曲されることによって形成された板金タイプフランジである。このフランジ継手3は、管状体1の連結端部近傍がほぼ直角に屈曲されて形成され、一方の管状体1の中心軸に垂直な平板状の円環円盤状に形成されている。
一方の管状体1のフランジ継手3の突き合わせ面(一方の管状体1の連結端部側の面)3aには、環状突条31が、管状体1の内周面に沿って全周に亘って設けられている。環状突条31は、他方の管状体2のフランジ継手4の突き合わせ面4aに向けて突設されている。環状突条31は、フランジ継手3の内周部が、へら絞り加工やプレス加工等によって管状体1の端部側に膨出されて形成されたものである。
他方の管状体2のフランジ継手4は、管状体2の連結端部近傍に円環状部材が溶接されることによって形成された溶接タイプフランジ又はねじ込み型フランジである。このフランジ継手4となる円環状部材は、他方の管状体2と同様の材料により、旋盤加工(切削加工)等によって形成されたものである。この円環状部材は、台形又は三角形の断面を有している。この円環状部材からなるフランジ継手4は、内周側が厚く、外周側ほどテーパ状に薄くなっている。フランジ継手4の突き合わせ面4aの裏側の面は、他方の管状体2の連結端部側に傾斜した円錐面となっている。
このフランジ継手4の突き合わせ面(他方の管状体2の連結端部側の面)4aは、他方の管状体2の中心軸に垂直な平面となっている。
Vクランプ5は、横断面が略V字形状の長尺部材が円弧状に屈曲されてリング状となされて構成されている。横断面のV字形状の開き側は、Vクランプ5の内周側に向いている。すなわち、Vクランプ5は、内周部に環状溝5aを有するリング状に形成されている。
Vクランプ5の内周部の環状溝5aには、突き合わせ面3a,4a同士を突き合わせられた各フランジ継手3,4の外周部が挿入される。各フランジ継手3,4は、その全体(外周部から内周部まで)が環状溝5a内に挿入される。
Vクランプ5は、図1に示すように、締め付け機構7によって締め付けられるようになっている。Vクランプ5は、一部が切断されたリングか、又は、図1に示すように、2つの半円から構成されたリングとして構成されている。締め付け機構7は、Vクランプ5の切断された部分の突き合わせ箇所同士、又は、2つの半円の突き合わせ箇所7a,7b同士を、ボルト及びナット等により連結させるとともに、ボルトを締め込むことによって突き合わせ箇所7a,7b同士の間隔を狭めることができる。これら突き合わせ箇所7a,7b同士の間隔が狭まることにより、Vクランプ5は、締め付けられる。
なお、締め付け機構7は、ボルト及びナット等により連結させるものに限定されず、Vクランプ5の突き合わせ箇所同士を連結させるとともにこれら突き合わせ箇所同士の間隔を狭められるものであればよく、クランプ式やバックル式等、種々の構造及び方式のものを用いることができる。
また、Vクランプ5は、図2に示すように、折り曲げ装着部51を有していてもよい。折り曲げ装着部51は、一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aの裏面部の、環状突条31に相当する箇所に当接する。この折り曲げ装着部51は、Vクランプ5の環状溝5aの一側縁部分が、環状溝5aの内側に屈曲されて形成されている。
また、折り曲げ装着部51は、折り曲げ加工等で、Vクランプ5と一体的に形成されていてもよいし、Vクランプ5と別体で、Vクランプ5に溶接されて設けられていてもよい。
また、折り曲げ装着部51は、折り曲げ加工等で、Vクランプ5と一体的に形成されていてもよいし、Vクランプ5と別体で、Vクランプ5に溶接されて設けられていてもよい。
さらに、各フランジ継手3,4の少なくとも一方には、突起部41を設けてもよい。突起部41は、突き合わせ面4aの裏面部の内周部分に、管状体2の外周面近傍に位置して、膨出形成されている。突起部41は、図2では断面三角形の突条として示しているが、この形状の限定されず、断面四角形(台形)や、断面半円形の突条としてもよい。
Vクランプ5は、締め付け機構7によって締め付けられることにより、突き合わせられた各フランジ継手3,4を外周側から締め付ける。Vクランプ5の内周部の環状溝5aは、内周側の開き部よりも、外周側がテーパ状に幅が狭くなっている。そのため、Vクランプ5は、フランジ継手3,4を外周側から締め付けることにより、これらフランジ継手3,4の突き合わせ面3a、4a同士を互いに管状体1,2の軸方向に押圧させる。
各フランジ継手3,4の間には、円環状ガスケット6が挟まれている。この円環状ガスケット6は、ステンレス(SUS)や耐熱鋼等の金属によりリング状に構成されている。円環状ガスケット6は、各フランジ継手3,4の突き合わせ面3a,4aの間に挟まれている。
円環状ガスケット6は、平坦部6aと、ビード部6bとが一体的に連設されている。ビード部6bは、フルビードやハーフビードと称される屈曲形成されたビード部であり、このようなビード部を有する円環状ガスケット6は、いわゆるビードタイプのガスケットである。平坦部6aは、ビード部とは異なり、平坦な平板状に形成されている。
円環状ガスケット6の平坦部6aは、環状突条31及び他方のフランジ継手4の突き合わせ面4aにより挟まれている。この環状突条31は、他方のフランジ継手4の突き合わせ面4a側に膨出されていることにより、突き合わせ面4aとの間の面圧が極めて高くなっている。したがって、この環状突条31と、平坦部6a及び突き合わせ面4aとは、極めて高い圧力によって密着された状態となる。
ビード部6bは、平坦部6aよりも外周側に設けられている。ビード部6bは、平坦部6a及び環状突条31よりも外周側において、各フランジ継手3,4の突き合わせ面3a,4a間に挟まれている。このビード部6bは、各突き合わせ面3a,4a同士が互いに押圧されてこれらの間隔が狭くなることによって、これらの間で潰され、各突き合わせ面3a,4a間をシールする。
このVクランプフランジ構造においては、金属製のビードタイプの円環状ガスケット6を用いながらも、環状突条31及び突き合わせ面4aが平坦部6aを挟んで密着するので、管状体1,2内の高温ガスがビード部6bの周囲に流入することがない。したがって、ビード部6bが高温環境下に置かれず、塑性変形しないので、シール性が低下することがない。
なお、環状突条31及び突き合わせ面4aにより挟まれる平坦部6aは、屈曲形成してビード部としておいてもよい。
また、Vクランプ5に折り曲げ装着部51を設けた場合には、各フランジ継手3,4の内周側における締結荷重(各フランジ継手3,4が互いに押圧される力)が大きくなり、平坦部6aを挟んでの環状突条31及び突き合わせ面4aの密着性が向上するので、シール性の低下をより確実に防止することができる。
なお、折り曲げ装着部51が当接する箇所を円環状の溝32としておけば、Vクランプ5が各フランジ継手3,4を締め付けた状態から脱落することを防止することができる。
さらに、各フランジ継手3,4の少なくとも一方に突起部41を設けた場合には、各フランジ継手3,4の内周側における締結荷重が大きくなり、平坦部6aを挟んでの環状突条31及び突き合わせ面4aの密着性が向上するので、シール性の低下をより確実に防止することができる。
〔第2の実施形態〕
図3は、本発明の第2の実施形態に係るVクランプフランジ構造の要部断面図である。なお、この実施形態においては、第1の実施形態と同様の箇所については、第1の実施形態の説明を援用し、省略する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るVクランプフランジ構造の要部断面図である。なお、この実施形態においては、第1の実施形態と同様の箇所については、第1の実施形態の説明を援用し、省略する。
本発明に係るVクランプフランジ構造においては、各フランジ継手3,4は、図3に示すように、双方ともに管状体1,2の連結端部近傍に円環状部材が溶接されることによって形成された溶接タイプフランジ又はねじ込み型フランジとしてもよい。これらフランジ継手3,4となる円環状部材は、管状体1,2と同様の材料により、旋盤加工(切削加工)等によって構成されたものである。これら円環状部材は、台形又は三角形の断面を有して形成されている。これら円環状部材からなるフランジ継手3,4は、内周側が厚く、外周側ほどテーパ状に薄くなっている。
一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aは、一方の管状体1の中心軸に垂直な平面となっている。一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aの裏側の面は、一方の管状体1の連結端部側に傾斜した円錐面となっている。これは前述した他方のフランジ継手4と同様である。
一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aには、環状突条31が、管状体1の内周面に沿って全周に亘って設けられている。環状突条31は、他方のフランジ継手4の突き合わせ面4aに向けて突設されている。環状突条31は、フランジ継手3の内周部に、旋盤加工(切削加工)等や円環部材の溶接によって、管状体1の端部側への膨出部として形成されたものである。
これらフランジ継手3,4を用いたVクランプフランジ構造においても、円環状ガスケット6の平坦部6aが、環状突条31及び他方のフランジ継手4の突き合わせ面4aにより挟まれている。この環状突条31と、平坦部6a及び突き合わせ面4aとは、極めて高い圧力によって密着された状態となる。
したがって、このVクランプフランジ構造においても、金属製のビードタイプの円環状ガスケット6を用いながらも、環状突条31及び突き合わせ面4aが平坦部6aを挟んで密着するので、管状体1,2内の高温ガスがビード部6bの周囲に流入することがない。したがって、ビード部6bが高温環境下に置かれず、塑性変形しないので、シール性が低下することがない。
また、Vクランプ5に折り曲げ装着部51を設けた場合には、各フランジ継手3,4の内周側における締結荷重(各フランジ継手3,4が互いに押圧される力)が大きくなり、平坦部6aを挟んでの環状突条31及び突き合わせ面4aの密着性が向上するので、シール性の低下をより確実に防止することができる。
折り曲げ装着部51が当接する箇所を円環状の溝32としておけば、Vクランプ5が各フランジ継手3,4を締め付けた状態から脱落することを防止することができる。
さらに、各フランジ継手3,4の少なくとも一方に突起部41を設けた場合には、各フランジ継手3,4の内周側における締結荷重が大きくなり、平坦部6aを挟んでの環状突条31及び突き合わせ面4aの密着性が向上するので、シール性の低下をより確実に防止することができる。
〔第3の実施形態〕
図4は、本発明の第3の実施形態に係るVクランプフランジ構造の要部断面図である。なお、この実施形態においては、第1の実施形態と同様の箇所については、第1の実施形態の説明を援用し、省略する。
〔第3の実施形態〕
図4は、本発明の第3の実施形態に係るVクランプフランジ構造の要部断面図である。なお、この実施形態においては、第1の実施形態と同様の箇所については、第1の実施形態の説明を援用し、省略する。
本発明に係るVクランプフランジ構造においては、各フランジ継手3,4は、図4に示すように、双方ともに溶接タイプフランジ又はねじ込み型フランジとし、これら双方に突起部33,41を設けてもよい。
一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aは、一方の管状体1の中心軸に垂直な平面となっている。一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aの裏側の面は、一方の管状体1の連結端部側に傾斜した円錐面となっている。これは前述した他方のフランジ継手4と同様である。
一方のフランジ継手3の突き合わせ面3aには、環状突条31が、管状体1の内周面に沿って全周に亘って設けられている。環状突条31は、他方のフランジ継手4の突き合わせ面4aに向けて突設されている。環状突条31は、フランジ継手3の内周部に、旋盤加工(切削加工)等や円環部材の溶接によって、管状体1の端部側への膨出部として形成されたものである。
各フランジ継手3,4には、それぞれ突起部33,41が設けられている。突起部33,41は、各突き合わせ面3a,4aの裏面部の内周部分に、管状体1,2の外周面近傍に位置して、膨出形成されている。
この実施形態においては、Vクランプ5に折り曲げ装着部51を設けず、一方のフランジ継手3,4には、円環状の溝32を設けない。
これらフランジ継手3,4を用いたVクランプフランジ構造においても、円環状ガスケット6の平坦部6aが、環状突条31及び他方のフランジ継手4の突き合わせ面4aにより挟まれている。この環状突条31と、平坦部6a及び突き合わせ面4aとは、極めて高い圧力によって密着された状態となる。
したがって、このVクランプフランジ構造においても、金属製のビードタイプの円環状ガスケット6を用いながらも、環状突条31及び突き合わせ面4aが平坦部6aを挟んで密着するので、管状体1,2内の高温ガスがビード部6bの周囲に流入することがない。したがって、ビード部6bが高温環境下に置かれず、塑性変形しないので、シール性が低下することがない。
そして、このVクランプフランジ構造においては、各フランジ継手3,4に突起部33,41が設けられていることにより、各フランジ継手3,4の内周側における締結荷重が大きくなり、平坦部6aを挟んでの環状突条31及び突き合わせ面4aの密着性が向上するので、シール性の低下をより確実に防止することができる。
〔第4の実施形態〕
図5は、本発明の第4の実施形態に係るVクランプフランジ構造の要部断面図である。なお、この実施形態においては、第1の実施形態と同様の箇所については、第1の実施形態の説明を援用し、省略する。
図5は、本発明の第4の実施形態に係るVクランプフランジ構造の要部断面図である。なお、この実施形態においては、第1の実施形態と同様の箇所については、第1の実施形態の説明を援用し、省略する。
本発明に係るVクランプフランジ構造においては、各フランジ継手3,4は、図5に示すように、双方ともに管状体1,2の連結端部近傍が、へら絞り加工やプレス加工等によって外周側に屈曲されることによって形成された板金タイプフランジとしてもよい。これらフランジ継手3,4は、管状体1,2の連結端部近傍がほぼ直角に屈曲されて形成され、管状体1,2の中心軸に垂直な平板状の円環円盤状に形成されている。
各管状体1,2のフランジ継手3,4の突き合わせ面3a,4aには、環状突条31,42が、管状体1,2の内周面に沿って全周に亘って設けられている。環状突条31,42は、他方の管状体2,1のフランジ継手4,3の突き合わせ面4a,3aに向けて突設されている。環状突条31,42は、フランジ継手3,4の内周部が、へら絞り加工やプレス加工等によって管状体1,2の端部側に膨出されて形成されたものである。
これらフランジ継手3,4を用いたVクランプフランジ構造においては、円環状ガスケット6の平坦部6aが、各環状突条31,42により挟まれている。これら環状突条31,42は、極めて高い圧力によって密着された状態となる。
したがって、このVクランプフランジ構造においても、金属製のビードタイプの円環状ガスケット6を用いながらも、各環状突条31,42が平坦部6aを挟んで密着するので、管状体1,2内の高温ガスがビード部6bの周囲に流入することがない。したがって、ビード部6bが高温環境下に置かれず、塑性変形しないので、シール性が低下することがない。
また、Vクランプ5の環状溝5aの両側部に折り曲げ装着部51,51を設けた場合には、各フランジ継手3,4の内周側における締結荷重(各フランジ継手3,4が互いに押圧される力)が大きくなり、平坦部6aを挟んでの環状突条31,42の密着性が向上するので、シール性の低下をより確実に防止することができる。
折り曲げ装着部51,51が当接する箇所を円環状の溝32,32としておけば、Vクランプ5が各フランジ継手3,4を締め付けた状態から脱落することを防止することができる。
1 一方の管状体
2 他方の管状体
3 一方のフランジ継手
3a 突き合わせ面
31 環状突条
32 溝
33 突起部
4 他方のフランジ継手
4a 突き合わせ面
41 突起部
42 環状突条
5 Vクランプ
5a 環状溝
51 折り曲げ装着部
6 円環状ガスケット
6a 平坦部
6b ビード部
7 締め付け機構
2 他方の管状体
3 一方のフランジ継手
3a 突き合わせ面
31 環状突条
32 溝
33 突起部
4 他方のフランジ継手
4a 突き合わせ面
41 突起部
42 環状突条
5 Vクランプ
5a 環状溝
51 折り曲げ装着部
6 円環状ガスケット
6a 平坦部
6b ビード部
7 締め付け機構
Claims (3)
- 2つの管状体の連結端部の全周に亘ってそれぞれ設けられ、互いに突き合わせられたフランジ継手と、
前記各フランジ継手の突き合わせ面間に挟まれた金属製の円環状ガスケットと、
内周部に環状溝を有してリング状に形成され、該環状溝内に、前記各フランジ継手の外周部を挿入させたVクランプとを備え、
一方のフランジ継手の突き合わせ面には、他方のフランジ継手の突き合わせ面に向けて突設された環状突条が前記管状体の内周面に沿って全周に亘って設けられており、
前記円環状ガスケットは、前記環状突条及び前記他方のフランジ継手の突き合わせ面により挟まれるとともに、前記環状突条よりも外周側において、前記各フランジ継手の突き合わせ面間にビード部が挟まれて、該突き合わせ面間をシールすることを特徴とするVクランプフランジ構造。 - 前記Vクランプは、前記突き合わせ面の裏面部の、前記環状突条に相当する箇所に当接する折り曲げ装着部を有していることを特徴とする請求項1記載のVクランプフランジ構造。
- 前記各フランジ継手の少なくとも一方は、前記突き合わせ面の裏面部の、前記管状体の外周面近傍に、突起部を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のVクランプフランジ構造。
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JP2017183015A JP2019060352A (ja) | 2017-09-22 | 2017-09-22 | Vクランプフランジ構造 |
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