JP2019058548A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2019058548A5
JP2019058548A5 JP2017187213A JP2017187213A JP2019058548A5 JP 2019058548 A5 JP2019058548 A5 JP 2019058548A5 JP 2017187213 A JP2017187213 A JP 2017187213A JP 2017187213 A JP2017187213 A JP 2017187213A JP 2019058548 A5 JP2019058548 A5 JP 2019058548A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
tape
folded
ventral
slip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017187213A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019058548A (ja
JP6910912B2 (ja
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP2017187213A priority Critical patent/JP6910912B2/ja
Priority claimed from JP2017187213A external-priority patent/JP6910912B2/ja
Publication of JP2019058548A publication Critical patent/JP2019058548A/ja
Publication of JP2019058548A5 publication Critical patent/JP2019058548A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6910912B2 publication Critical patent/JP6910912B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

テープタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
本発明は、装着時に背側部分及び腹側部分が重なる部分にズレ止め部を有するテープタイプ使い捨ておむつに関する。
テープタイプ使い捨ておむつの多くは、腹側部分から背側部分にかけての幅方向両側に、吸収体を有しないサイドフラップ部を有し、背側部分の両側部に、腹側部分に対する連結テープを有している。装着時には、背側部分のサイドフラップ部を腹側部分のサイドフラップ部に重ねた状態で、連結テープを腹側部分に連結する。
ここで、背側部分と腹側部分との連結が連結テープのみによるため、装着中に、腹側部分のサイドフラップ部と背側部分のサイドフラップ部とがずれて、互いに重ならない状態となる等、不適切な装着状態となることが知られている。
そして、このような問題に対して、サイドフラップ部の重なり部分における摩擦力を高める(特許文献1)、あるいは滑り止めを設ける(特許文献2)ことにより、当該重なり部分におけるずれを防止することが提案されている。
しかしながら、腹側部分のサイドフラップ部と背側部分のサイドフラップ部とが重なる部分における対向面の両方に、ズレ止め部を設ける場合、腹側部分の外面及び背側部分の内面の両方に、異なる位置でズレ止め部を形成する必要があり、製造が複雑となる。
特開2004−350756号公報 特開2004−181014号公報 特開2008−055002号公報
そこで、本発明の主たる課題は、装着時に背側部分及び腹側部分が重なる部分の対向面の両方にズレ止め部を有するものでありながら、簡素・容易に製造可能であるテープタイプ使い捨ておむつを提供することにある。
上記課題を解決したテープタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法の各種態様は次のとおりである。
<第1の態様>
前後方向中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前後方向中央を含む範囲に内蔵された吸収体を有し、
前記腹側部分から前記背側部分にかけての幅方向両側に、前記吸収体を有しないサイドフラップ部を有し、
前記背側部分のサイドフラップ部の両側部に、前記腹側部分の外面に連結される連結テープが設けられた、
テープタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記背側部分のサイドフラップ部の内面に、滑り止め部が設けられるとともに、
前記腹側部分のサイドフラップ部は、側縁で外側に折り返されるとともに対向面に固定された前折り返し部分を有しており、
前記前折り返し部分の外面に、滑り止め部が設けられている、
ことを特徴とする、テープタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本態様のように、背側部分のサイドフラップ部の内面に滑り止め部を設ける一方、腹側部分のサイドフラップ部は、側縁で外側に折り返されるとともに対向面に固定された前折り返し部分を設け、この前折り返し部分の外面に滑り止め部を設けると、後述する製造方法からも分かるように、製造ラインにおける同一の搬送面において背側部分及び腹側部分に滑り止め部を設けた後、腹側部分の滑り止め部を有する部分を折り返すだけの簡素・容易な工程で、装着時に背側部分及び腹側部分が重なる部分の対向面の両方にズレ止め部を有する製品を製造可能となる。
<第2の態様>
前記背側部分のサイドフラップ部は、前記前折り返し部分の折り返し位置と同じ幅方向の位置で、外側に折り返されるとともに対向面に非固定又は剥離可能に固定された後折り返し部分を有している、
第1の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
製造時に、腹側部分のサイドフラップ部のみを折り返すよりも、腹側部分及び背側部分のサイドフラップ部を折り返す方が容易であるため、本態様のように非固定又は剥離可能に固定された後折り返し部分を設けるのは好ましい。
<第3の態様>
前記連結テープは、前記サイドフラップ部に固定された取付部と、前記取付部から側方に延びるテープ本体部と、このテープ本体部に設けられた前記腹側部分に対する連結部とを有するものであり、
前記テープ本体部は、前記後折り返し部分の折り返し位置側に向かって折り返されたテープ折り返し部を有するとともに、このテープ折り返し部の先端部は前記後折り返し部分の折り返し位置よりも側方に突出している、
第2の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
後折り返し部分を設ける場合、連結テープを本態様のように構成することで、使用時に後折り返し部分の折り返し位置よりも側方に突出する、連結テープの先端部を摘まんで引っ張ることにより、連結テープ及び後折り返し部分を展開し、装着することができる。
<第4の態様>
第1の態様のテープタイプ使い捨ておむつを製造する方法であって、
前記前折り返し部分となる部分を折り返さずに、前記腹側部分のサイドフラップ部における前記滑り止め部の形成面と、前記背側部分のサイドフラップ部における前記滑り止め部の形成面とが、製造ラインの同一の搬送面にある状態で、前記滑り止め部を形成する第1工程と、
前記前折り返し部分となる部分を折り返して、対向面に固定する第2工程と、
を含む
ことを特徴とする、テープタイプ使い捨ておむつの製造方法。
(作用効果)
本態様のように、第1工程で前折り返し部分となる部分を折り返さずに製造ラインの同一の搬送面で滑り止め部を設け、その後に第2工程で前折り返し部分を形成することにより、簡素・容易な工程で、装着時に背側部分及び腹側部分が重なる部分の対向面の両方にズレ止め部を有する製品を製造可能となる。
<第5の態様>
前記第2工程で、前記前折り返し部分の折り返し位置と同じ幅方向の位置で、前記背側部分のサイドフラップ部を外側に折り返すとともに対向面に非固定又は剥離可能に固定する、
第4の態様のテープタイプ使い捨ておむつの製造方法。
(作用効果)
腹側部分のサイドフラップ部のみを折り返すよりも、腹側部分及び背側部分のサイドフラップ部を折り返す方が製造が容易であるため好ましい。
本発明によれば、装着時に背側部分及び腹側部分が重なる部分の対向面の両方にズレ止め部を有するものでありながら、簡素・容易に製造可能となる、等の利点がもたらされる。
テープタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の6−6線断面図である。 図1の7−7線断面図である。 図1の8−8線断面図である。 図1の9−9線断面図である。 図1の5−5線断面図である。 製造手順を示す断面図である。 テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図9の4−4線断面図である。
図1〜図7はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xは連結テープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Lはおむつの全長を示しており、断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としての接着剤を示しており、ホットメルト接着剤のベタ、ビード、カーテン、サミット若しくはスパイラル塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)などにより、あるいは弾性部材の固定部分はこれに代えて又はこれとともにコームガンやシュアラップ塗布などの弾性部材の外周面への塗布により形成されるものである。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
このテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56と、吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を覆う液不透過性シート11と、液不透過性シートの裏側を覆い、製品外面を構成する外装不織布12とを有するものである。符号Fは前後方向中央より前側に位置する腹側部分を示し、符号Bは前後方向中央より後側に位置する背側部部分を示している。
以下、各部の素材及び特徴部分について順に説明する。
(吸収体)
吸収体56は、排泄液を吸収し、保持する部分であり、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、少なくとも一部に高吸収性ポリマー粒子を含むことが好ましい。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子の過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。
(包装シート)
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56は包装シート58で包んでなる吸収要素50として内蔵させることができる。包装シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
この包装シート58は、図3に示すように、一枚で吸収体56の全体を包む形態とするほか、上下2枚等の複数枚のシートで吸収体56の全体を包むようにしてもよい包装シート58は省略することもできる。
(トップシート)
トップシート30は液透過性を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30は、前後方向では製品前端から後端まで延び、幅方向WDでは吸収体56よりも側方に延びているが、例えば後述する起き上がりギャザー60の起点が吸収体56の側縁よりも幅方向中央側に位置する場合等、必要に応じて、トップシート30の幅を吸収体56の全幅より短くする等、適宜の変形が可能である。
(中間シート)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高め、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止するためのものである。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド不織布又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは17〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示例の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。また、中間シート40は、おむつの全長にわたり設けてもよいが、図示例のように排泄位置を含む中間部分にのみ設けてもよい。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11は、透湿性を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを好適に用いることができる。また、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56と同じか又はより広範囲にわたり延びていることが望ましいが、他の遮水手段が存在する場合等、必要に応じて、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56の端部を覆わない形態とすることもできる。
(外装不織布)
外装不織布12は液不透過性シート11の裏側全体を覆い、製品外面を布のような外観とするものである。外装不織布12としては特に限定されず、素材繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m2、特に15〜30g/m2のものが望ましい。
(起き上がりギャザー)
トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を阻止し、いわゆる横漏れを防止するために、表面の幅方向WDの両側には、装着者の肌側に立ち上がる起き上がりギャザー60が設けられていると好ましい。もちろん、起き上がりギャザー60は省略することもできる。
起き上がりギャザー60を採用する場合、その構造は特に限定されず、公知のあらゆる構造を採用できる。図示例の起き上がりギャザー60は、実質的に幅方向WDに連続するギャザーシート62と、このギャザーシート62に前後方向LDに沿って伸長状態で固定された細長状のギャザー弾性部材63とにより構成されている。このギャザーシート62としては撥水性不織布を用いることができ、またギャザー弾性部材63としては糸ゴム等を用いることができる。弾性部材は、図1及び図2に示すように各複数本設ける他、各1本設けることができる。
ギャザーシート62の内面は、トップシート30の側部上に幅方向WDの接合始端を有し、この接合始端から幅方向外側の部分は各サイドフラップ部SFの内面、つまり図示例では液不透過性シート11の側部及びその幅方向外側に位置する外装不織布12の側部にホットメルト接着剤などにより接合されている。
脚周りにおいては、起き上がりギャザー60の接合始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部ではトップシート30上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であり、この自由部分が弾性部材63の収縮力により立ち上がり、身体表面に密着するようになる。
(エンドフラップ部、サイドフラップ部)
図示例のテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のエンドフラップ部EFと、吸収体56の両側縁よりも側方にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のサイドフラップ部SFとを有している。
(平面ギャザー)
各サイドフラップ部SFには、糸ゴム等の細長状弾性部材からなるサイド弾性部材64が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップ部SFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。脚周り弾性部材64は、図示例のように、ギャザーシート62の接合部分のうち接合始端近傍の幅方向外側において、サイドフラップ部SFにおける液不透過性シート11と外装不織布12との間に設けるほか、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間に設けることもできる。脚周り弾性部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
(連結テープ)
背側部分Bにおけるサイドフラップ部SFには、腹側部分Fの外面に対して着脱可能に連結される連結テープ13がそれぞれ設けられている。おむつ10の装着に際しては、連結テープ13を腰の両側から腹側部分Fの外面に回して、連結テープ13の連結部13Aを腹側部分F外面の適所に連結する。
連結テープ13の構造は特に限定されないが、図示例では、サイドフラップ部SFに固定されたテープ取付部13C、及びこのテープ取付部13Cから突出するテープ本体部13Bをなすシート基材と、このシート基材におけるテープ本体部13Bの幅方向中間部に設けられた、腹側に対する連結部13Aとを有し、この連結部13Aより先端側が摘み部となっている。
連結部13Aとしては、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)を設ける他、粘着剤層を設けてもよい。フック材は、その連結面に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、(A)レ字状、(B)J字状、(C)マッシュルーム状、(D)T字状、(E)ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。
また、テープ取付部13Cからテープ本体部13Bまでを形成するシート基材としては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができるが、繊度1.0〜3.5dtex、目付け20〜100g/m2、厚み1mm以下のスパンボンド不織布、エアスルー不織布、又はスパンレース不織布が好ましい。
(ターゲットシート)
腹側部分Fにおける連結テープ13の連結箇所には、連結を容易にするためのターゲットを有するターゲットシート20を設けるのが好ましい。ターゲットシート20は、連結部13Aがフック材の場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。また、腹側部分Fにおける連結テープ13の連結箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態のように外装不織布12を有する場合には、ターゲットシート20を省略し、フック材を外装不織布12の繊維に絡ませて連結することもできる。この場合、目印としてのターゲットシート20を外装不織布12と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
(滑り止め部)
特徴的には、図1及び図7に示すように、背側部分Bのサイドフラップ部SFの内面に、滑り止め部70が設けられるとともに、図2及び図4に示すように、腹側部分Fのサイドフラップ部SFは、側縁で外側に折り返されるとともに対向面に固定された前折り返し部分80を有しており、この前折り返し部分80の外面に、滑り止め部70が設けられている。
このようなテープタイプ使い捨ておむつは、図8に示す手順により簡素・容易に製造することができる。すなわち、テープタイプ使い捨ておむつの製造に際し、図8(a)に示すように、例えば滑り止め部70以外の部品の取付けを終えた後、前折り返し部分80となる部分を折り返さずに、腹側部分Fのサイドフラップ部SFにおける滑り止め部70の形成面と、背側部分Bのサイドフラップ部SFにおける滑り止め部70の形成面とが、製造ラインの同一の搬送面(例えば上面)にある状態で、滑り止め部70を形成する(第1工程)。
滑り止め部70は、図1、図2、図4及び図7に示す例のように滑り止め材料Gの塗布や貼り付けるほか、エンボス加工等の機械加工により対象部分に凹凸などを形成することにより設けることもできる。滑り止め材料Gは、ゴム等の滑り止め樹脂のほか、エンボス加工等の凹凸加工により滑り止め性が付与された不織布、塩化ビニールフィルムやウレタンフォーム等の静摩擦係数が高い材料を用いることができる。対象部分に滑り止め材料Gを設ける場合、対象部分全体に設けることもできるが、通気性の観点から、点状又は線状に設けることが好ましい。この場合、滑り止め材料Gの付着面積はサイドフラップ部SFの面積に対して30%未満、特に10%未満であるのが好ましい。
滑り止め部70を形成した後、図2、図4及び図8(c)に示すように、前折り返し部分80となる部分を折り返して、対向面(図示例では非折り返し部分の外装シート)に固定する(第2工程)。この固定には、ホットメルト接着剤を用いる他、ヒートシールや超音波シール等の素材溶着を用いることもできる。このように、第1工程で前折り返し部分80となる部分を折り返さずに製造ラインの同一の搬送面で滑り止め部70を設け、その後に第2工程で前折り返し部分80を形成することにより、簡素・容易な工程で、装着時に背側部分B及び腹側部分Fが重なる部分の対向面の両方にズレ止め部を有する製品を製造可能となる。なお、図8では、理解を容易にするために、個々の使い捨ておむつの部分の変化を示しているが、実際の製造ラインでは、使い捨ておむつの前後方向がMD方向となるように個々の使い捨ておむつとなる部分がMD方向に繰り返し連続する連続体の状態で、各工程が行われた後、個々の使い捨ておむつの境界となる部分で切断され、個々の使い捨ておむつが製造される。
製造時に、腹側部分Fのサイドフラップ部SFのみを折り返すよりも、腹側部分F及び背側部分Bのサイドフラップ部SFを折り返す方が容易である。このため、図8(c)に示すように、前折り返し部分80の折り返し位置と同じ幅方向WDの位置で、背側部分Bのサイドフラップ部SFを外側に折り返すとともに対向面に非固定又は剥離可能に固定し、後折り返し部分81を設けるのは好ましい。
後折り返し部分81を設ける場合、図9及び図10にも示すように、テープ本体部13Bが、後折り返し部分81の折り返し位置側に向かって折り返されたテープ折り返し部13Dを有するとともに、このテープ折り返し部13Dの先端部13pは後折り返し部分81の折り返し位置よりも側方に突出していると、使用時に後折り返し部分81の折り返し位置よりも側方に突出する、連結テープ13の先端部13pを摘まんで引っ張ることにより、連結テープ13及び後折り返し部分81を展開し、装着することができる。このような先端部13pが突出する構造は、図8(b)に示すように、後折り返し部分81を折り返す前に、テープ本体部13Bをサイドフラップ部SFの側縁等の適宜の位置で折り返し、その後、連結テープ13先端と連結部13Aとの間で後折り返し部分81を折り返すことにより形成することができる。
前折り返し部分80の折り返し位置は、サイドフラップ部SFの幅方向WD範囲であればよいが、テープ取付部13Cと吸収体56との間であると、製造時に折りやすいため望ましい。
滑り止め部70は、折り返し位置よりも側方の領域に設けられる限り、折り返し位置よりも側方の領域の全体とする他、一部としたり、あるいは折り返し位置よりも内方まで設けたりすることができる。また、滑り止め部70は、図示例のように腹側部分Fから背側部分Bに個別に設ける他、腹側部分Fから背側部分Bにかけて前後方向LD全体にわたるように設けることもできる。
前折り返し部分80は、図示例のようにサイドフラップ部SFのすべてのシート材を折り返して形成してもよいが、例えばいずれかの一部のシート(例えばギャザーシート62又は外装不織布12等。一枚でも複数枚でもよい。)の幅を他のシートよりも側方に延ばし、一部のシートのみで前折り返し部分80を形成してもよい。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後(縦)方向LD」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向WD」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味する。
・「MD方向」及び「CD方向」とは、製造ラインにおける流れ方向(MD方向)及びこれと直交する横方向(CD方向)を意味する。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、10倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディー圧縮試験機)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
本発明は、上記例のようなテープタイプ使い捨ておむつに適用できるものである。
B…背側部分、F…腹側部分、G…滑り止め材料、LD…前後方向、SF…サイドフラップ部、WD…幅方向、 11…液不透過性シート、12…外装不織布、13…連結テープ、13A…連結部、13B…テープ本体部、13C…テープ取付部、13D…テープ折り返し部、20…ターゲットシート、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、62…ギャザーシート、70…滑り止め部、80…前折り返し部分、81…後折り返し部分。
JP2017187213A 2017-09-27 2017-09-27 テープタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法 Active JP6910912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017187213A JP6910912B2 (ja) 2017-09-27 2017-09-27 テープタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017187213A JP6910912B2 (ja) 2017-09-27 2017-09-27 テープタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019058548A JP2019058548A (ja) 2019-04-18
JP2019058548A5 true JP2019058548A5 (ja) 2020-09-17
JP6910912B2 JP6910912B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=66175820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017187213A Active JP6910912B2 (ja) 2017-09-27 2017-09-27 テープタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6910912B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0288626U (ja) * 1988-12-28 1990-07-13
JPH0415922U (ja) * 1990-05-31 1992-02-10
JP4904116B2 (ja) * 2006-08-31 2012-03-28 大王製紙株式会社 止着式紙おむつ
JP5232586B2 (ja) * 2008-10-02 2013-07-10 王子ネピア株式会社 テープ型使い捨ておむつ
US9681997B2 (en) * 2013-11-08 2017-06-20 The Procter & Gamble Company Dual-function fastening member fold configuration for disposable diapers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5918795B2 (ja) 吸収性物品の製造方法及び吸収性物品
WO2017169343A1 (ja) 吸収性物品
JP6362260B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
WO2021100774A1 (ja) 使い捨ておむつ
JP2016067433A5 (ja)
JP6332752B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP2016067501A5 (ja)
JP2021078870A5 (ja)
JP6726416B2 (ja) 使い捨ておむつ
WO2021059958A1 (ja) 使い捨ておむつ
JP6910912B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
JP6331190B2 (ja) 吸収性物品
JP2019058548A5 (ja)
JP2020156590A (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
JP6633729B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP6824774B2 (ja) 吸収性物品
JP7082501B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
WO2021182445A1 (ja) 使い捨て吸収性物品
JP7071858B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6452777B1 (ja) 吸収性物品及びその製造方法
JP6797056B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP6942502B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP6974094B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6860393B2 (ja) 吸収性物品
JP6746513B2 (ja) 使い捨ておむつ