JP2019058155A - 容器入りコーヒーゼリー飲料 - Google Patents

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文子 万代
陽子 林
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Abstract

【課題】もっちりとした噛み心地、コーヒーの風味、およびおいしさのバランスが良好なコーヒーゼリー飲料の提供。【解決手段】容器の外から力を加えることで、当該容器内のコーヒーゼリー飲料を崩壊させるように構成され、以下の条件1を満たす、容器入りコーヒーゼリー飲料。(条件1)当該コーヒーゼリー飲料に対し、レオメーター測定(20℃、ピストンの降下速度6cm/min)を行い、当該レオメーター測定により測定される荷重(g)をY軸、降下変位(mm)をX軸としてプロットし、荷重曲線を得る。当該荷重曲線において、最初の極大ピークを点P(x1,y1、ただしy1≦200)としたとき、当該最初の極大ピークが得られた後において、0.8y1≦y2の関係式を満たす点Q(x2、y2)を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、容器入りコーヒーゼリー飲料に関する。
近年、さまざまな嗜好性を有する飲料が開発され、その一つとして、ゼリー飲料が普及している。ゼリー飲料は、通常のスプーン等を用いて食されるゼリーのように凝固したものではなく、喫飲できる程度の柔らかさ、のど越しの良さを有する。また、容器に充填されたまま直接喫飲できることから、手軽であり、広く好まれている。
例えば、特許文献1には、コーヒーの風味、沈殿、濁りを抑制したコーヒーゼリー飲料であって、ストロー状の吸い口を通して喫食されるコーヒーゼリー飲料に関する技術が開示されている。また、特許文献2には、ゼリー飲料の瑞々しい食感、適度な崩壊性を得る観点から、澱粉、ゲル化剤、HLB9以上の界面活性剤などを含有したゼリー飲料が開示されている。
特開2007−189922号公報 特開2012−223105号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、コーヒーゼリー飲料の風味、外観に着目したものではあるが、食感、のど越しに着目したものではなかった。また、ストロー状の吸い口を通して喫食できる程度に、崩れやすく、もろいものであった。
特許文献2に記載の技術は、ゼリー飲料の食感に着目したものではあったが、ゼリー特有の瑞々しい食感を得ようとするものであり、コーヒーの風味を生かしたものではなかった。
本発明者らは、コーヒーゼリー飲料における嗜好性について検討し、一般的なゼリーで得られる瑞々しさとは異なり、もっちりした食感をえるという新たな嗜好性を見出した。くわえて、もっちりした食感により、コーヒーゼリー飲料を噛みながら喫飲することで鼻から感じられるコーヒーの香りに加え、口中で感じられる香りも加わり、コーヒーの風味が相乗的に得られるとともに、かかるコーヒー風味ともっちりとした食感との相性がよく、その結果、喫飲したときのおいしさが増強されることを知見した。具体的には、コーヒーゼリー飲料が特定の荷重曲線を有することが、もっちりとした噛み心地、コーヒーの風味、およびおいしさのバランスが良好なコーヒーゼリー飲料を提供するといった課題を解決する指針として有効なことを見出し、本発明を完成させた。
なお、特許文献2には、ゼリー飲料についてレオメーターによる圧縮試験の結果が開示されている。しかし、特許文献2に記載の技術は、縦軸の荷重の最初のピークに相当するゲル強度と、破断距離に着目することで瑞々しい食感を得ることを目的とするものであって、荷重曲線そのものの形状に着目したものではなく、まして破断後のゼリーの状態にまで着目したものでもなかった。
本発明によれば、容器の外から力を加えることで、当該容器内のコーヒーゼリー飲料を崩壊させるように構成された、容器入りコーヒーゼリー飲料であって、以下の条件1を満たす、容器入りコーヒーゼリー飲料が提供される。
(条件1)
当該コーヒーゼリー飲料に対し、レオメーター測定(20℃、ピストンの降下速度6cm/min)を行い、当該レオメーター測定により測定される荷重(g)をY軸、降下変位(mm)をX軸としてプロットし、荷重曲線を得る。当該荷重曲線において、最初の極大ピークを点P(x1,y1、ただしy1≦200)としたとき、当該最初の極大ピークが得られた後において、0.8y1≦y2の関係式を満たす点Q(x2、y2)を有する。
本発明によれば、もっちりとした噛み心地、コーヒーの風味、およびおいしさのバランスが良好な容器入りコーヒーゼリー飲料が提供される。
実施例1の試作品1の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品2の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品3の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品4の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品5の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品6の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品7の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品8の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品9の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品10の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品11の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例1の試作品12の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 比較例1の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 比較例2の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例2の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例3の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例4の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 実施例5の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。 比較例3の容器入りコーヒーゼリー飲料をレオメーター測定した際に得られた荷重曲線を示す図である。
<容器入りコーヒーゼリー飲料>
本実施形態に係る容器入りコーヒーゼリー飲料は、容器の外から力を加えることで、当該容器内のコーヒーゼリー飲料を崩壊させるように構成されている。
容器の外から力を加える態様としては、容器を手にもち振る場合や容器を押しつぶす場合が挙げられる。コーヒーゼリー飲料を適度な大きさに、バランスよく分解する観点から、容器を手に持ち、上下または左右等に振ることが好ましく、例えば、上下方向に5〜30回振ってもよい。
容器入りコーヒーゼリー飲料は、以下の条件1を満たす。
(条件1)
当該コーヒーゼリー飲料に対し、レオメーター測定(20℃、ピストンの降下速度6cm/min)を行い、当該レオメーター測定により測定される荷重(g)をY軸、降下変位(mm)をX軸としてプロットし、荷重曲線を得る。当該荷重曲線において、最初の極大ピークを点P(x1,y1、ただしy1≦200)としたとき、当該最初の極大ピークが得られた後において、0.8y1≦y2の関係式を満たす点Q(x2、y2)を有する。
上記の「最初の極大ピーク」とは、コーヒーゼリー飲料が一番初めに壊れ始めた時点を含む荷重曲線における荷重の極大値を示すものである。すなわち、コーヒーゼリー飲料が一番初めに壊れ始めた時だけではなく、壊れ始めてもなお荷重が増加している場合は、増加して極大値に達したときの値となる。なお、コーヒーゼリー飲料が一番初めに壊れるとは、亀裂が入る、または崩壊することを意味する。荷重により変形しても、その後、荷重を取り除くことで形状が復元される場合は、除かれる。
また、点Qは、点Pのあとであれば、どの時点でもよく、複数であってもよい。言い換えると、点Qは、ピーク値とは限られず、曲線上の一点または連続した点であってもよい。すなわち、荷重曲線において、最初の極大ピークで得られた荷重の8割以上の荷重が、最初の極大ピークのあと、再度、得られればよい。
本実施形態に係る容器入りコーヒーゼリー飲料は、条件1を満たすことにより、一般的なゼリーで得られる瑞々しさとは異なり、もっちりした食感が得られ、良好な噛み心地が得られる。かかるメカニズムの詳細は明らかではないが、次のように推測される。
上記のような特定の条件でレオメーター測定により測定される荷重曲線において、最初の極大ピークを点P(x1,y1、ただしy1≦200)としたとき、当該最初の極大ピークが得られた後において、0.8y1≦y2の関係式を満たす点Q(x2、y2)を有することで、コーヒーゼリー飲料をいったん噛んだのちにおいても、さらに噛み心地が得られ、その結果、もっちりとした食感が得られるものと推測される。すなわち、コーヒーゼリー飲料が最初に壊れかけた後においても、最初の噛み応えに近い噛み応えが得られ、もっちりとした食感となる。さらに、コーヒーゼリー飲料を噛むことで、鼻から感じられるコーヒーの香りに加え、口中から感じられる戻り香も加わり、コーヒーの風味が相乗的に増強されると考えられる。そして、もっちりとした食感とコーヒー風味との相性がよく、喫飲したときにバランスのよい良好なおいしさが得られると考えられる。
また、点Pにおいてy1(g)は、もっちりした食感を得る観点から、好ましくは10以上であり、より好ましくは12以上であり、一方、固すぎることを抑制する観点から、好ましくは160以下であり、より好ましくは150以下である。
さらに、本実施形態に係る容器入りコーヒーゼリー飲料は、以下の条件2を満たすことが好ましい。これにより、もっちりした食感がより効果的に得られるようになる。複数の極大ピークの荷重は、互いに同じであってもよく、異なるものであってもよい。最初の極大ピークののちに得られる極大ピークの数は、1以上であればよく、2〜8程度であってもよい。なお、複数の極大ピークの数は、容器入りコーヒーゼリー飲料の複数サンプルの平均値である。
(条件2)
当該最初の極大ピークののちに、さらに極大ピークを有する。
さらに、本実施形態に係る容器入りコーヒーゼリー飲料は、以下の条件3を満たすことが好ましい。これにより、歯ごたえが感じられ、もっちりした食感がより明確に得られるようになる。当該極小ピークとは、最初の極大ピークの直後に得られるものである。
一方、当該極小ピークにおける荷重は、のど越しとおいしさのバランスを良好にする観点から、50g以下であることが好ましい。
(条件3)
当該最初の極大ピークののちに極小ピークが得られ、当該極小ピークにおける荷重が10g以上である。
さらに、本実施形態に係る容器入りコーヒーゼリー飲料は、以下の条件4を満たすことが好ましい。すなわち、以下の降下変位が高くなることは、コーヒーゼリー飲料を口に含み、噛みきるまでの押し込みが増加することを意味する。これにより、コーヒーゼリー飲料がなかなか噛み切れず、よりもっちりした食感が得られるようになる。
なお、前記降下変位(mm)は、コーヒーゼリー飲料が粘り過ぎることを抑制し、噛み心地を良好にする観点から、好ましくは、50mm以下である。
(条件4)
当該荷重曲線において、前記最初の極大ピーク時の前記降下変位(mm)が、15mm以上である。
また、容器入りコーヒーゼリー飲料において、上記の条件1〜4を満たす荷重曲線を得るためには、従来とは異なる製法上の工夫をすることが重要となる。具体的には、後述のコーヒーゼリー飲料の製造方法において説明する。
コーヒーゼリー飲料の離水率は、好ましくは、30%以下であり、より好ましくは、20%以下であり、さらに好ましくは、15%以下である。
離水率を抑制することにより、コーヒーゼリー飲料をより均等な大きさに崩壊させ、コーヒーゼリー飲料を喫飲したときの誤嚥を低減し、良好なのど越しが得られるようになる。また、コーヒーゼリー飲料の最後まで、均一な風味、おいしさを得ることができる。
一方、コーヒーゼリー飲料の離水率の下限値は、特に限定されないが、離水により、容器中の水分が増えることによって、輸送などによる振動を低減する観点から、3%以上であることが好ましい。
(容器)
容器としては、例えば、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶、パウチ、紙パック、チルドカップ、瓶等が挙げられる。携帯性、取扱性および流通性を良好にする観点から、ペットボトル、アルミ缶、およびスチール缶であることが好ましく、ペットボトルであることがより好ましい。内容積は、150ml〜500mlが好ましく、200ml〜350mlであることがより好ましい。また、容器を手にもって振りやすくする観点から、容器としては、保型性を有するものが好ましい。
また、容器には、コーヒーゼリー飲料を直接喫飲または吸引するための開口部、または、ストロー投入部を有するものが用いられる。コーヒーゼリー飲料のもっちりとした食感を得る観点から、コーヒーゼリー飲料を直接喫飲できる程度の開口部を有することが好ましい。この場合、開口部の口径(内径)は、20mm以上50mm以下であることが好ましく、25mm以上40mm以下であることがより好ましい。当該容器の口径を下限値以上とすることで、ある程度噛み応えのあるサイズのコーヒーゼリー飲料が口の中に含まれることになり、もっちりとした噛み心地が得られやすくなり、コーヒーの香りを感じやすくなる。一方、当該容器の口径を上限値以下とすることにより、直接口の中に含める程度に分解されたコーヒーゼリー飲料のみが喫飲されるようになる。
(コーヒーゼリー飲料)
本実施形態において、コーヒーゼリー飲料は、コーヒー原料、ゲル化剤、水、その他の原料を用いて製造される。
コーヒー原料は、湯又は水を用いてコーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液、コーヒーエキスを含むもの、またはドライ加工されたインスタントコーヒーを湯又は水で溶解させて得られたものであってもよく、これらを混合したものであってもよい。さらに、コーヒーフレーバーを併用してもよい。
ゲル化剤は、コーヒーゼリー飲料を所望の性状に調整するために用いられる。ゲル化剤としては、例えば、ゼラチン、ペクチン、カラギナン、ローカストビーンガム、寒天、脱アシルジェランガム、ネイティブジェランガム、グルコマンナン、キサンタンガム、グアーガム、タラガムおよびアルギン酸塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、カラギナン、ローカストビーンガム、脱アシルジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガム、及びグアーガム、タラガムの中から選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
また、もっちり感を強調し、コーヒーゼリー飲料の弾力性を多様化し、噛み心地をえる観点から、ゲル化剤としては、2種以上を混合することが好ましい。すなわち、ゲル化剤を2種類以上組み合わせることで、それぞれのゲル化点・融点が異なるため、多様な温度環境下においても、ゲル化することができ、形状を保ちやすくできる。また、ゲル化剤同士の相互作用により、保型性が強化され、よりもっちりした噛み心地がえられるようになる。2種類以上を混合する場合、互いに相溶性の良好なゲル化剤を組み合わせることが好ましい。
たとえば、カラギナン、ローカストビーンガム、およびキサンタンガムを組み合わせて用いることがより好ましい。これらの配合割合は、好ましくは、カラギナン100重量部に対して、ローカストビーンガムが10〜100重量部、キサンタンガムが10〜100重量部であり、より好ましくは、カラギナン100重量部に対して、ローカストビーンガムが20〜50重量部、キサンタンガムが20〜50重量部である。
ゲル化剤の含有量は、歯ごたえを付与し、もっちりした食感を得る観点から、コーヒーゼリー飲料全量に対して、0.2質量%以上であることが好ましく、0.3質量%であることがより好ましく、0.4質量%以上であることがさらに好ましい。
一方、ゲル化剤の含有量は、固すぎることを抑制し、良好な飲み心地、おいしさを向上させ、コーヒー風味との相性を良好にする観点から、コーヒーゼリー飲料全量に対して、1.8質量%以下であることが好ましく、1.2質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以下であることがさらに好ましく、0.6質量%以下であることが一層好ましい。
水は、特に限定されず、水道水、井水、精製水、イオン交換水等を用いることができる。
その他の原料としては、例えば、乳成分、糖類および高甘味度甘味料といった甘味成分、抗酸化剤、乳化剤、酸味料、pH調整剤、ゲル化促進剤、各種栄養成分、果汁、香料、および色素等が挙げられる。
乳成分は、特に限定されないが、たとえば、生乳、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、濃縮乳、部分脱脂乳、練乳、粉乳、および発酵乳等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。乳入りコーヒーゼリー飲料である場合、コーヒーゼリー飲料全量に対する乳固形分含有量は、もっちりとした噛み心地と良好なコーヒー風味を得る観点から、好ましくは、0.5重量%以上8重量%以下であり、より好ましくは、1重量%以上5重量%以下であり、さらに好ましくは、1.2重量%以上3.5重量%以下である。
甘味成分は、特に限定されないが、ショ糖などの糖類、マルチトール、エリスリトールなどの糖アルコール、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア抽出物、ネオテーム、サッカリン、スクラロース等の高甘味度甘味料等が挙げられる。なかでも、もっちりした噛み心地と良好なコーヒー風味をえる観点から、ショ糖であることが好ましい。
抗酸化剤は、特に限定されないが、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム等が挙げられる。
乳化剤としては、例えば、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、クエン酸三エチル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸塩、ソルビタン脂肪酸エステル、ヒマワリレシチン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリソルベート類、サポニン類、レシチン類、スフィンゴ脂質、胆汁末、動物性ステロール、およびユッカフォーム抽出物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、乳化剤を配合する場合は、コーヒーゼリー飲料の風味を良好にする観点から、コーヒーゼリー飲料全量に対して、1.5質量%以下であることが好ましい。
酸味料は、特に限定されないが、クエン酸三ナトリウム、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、又はそれらの塩類等が挙げられる。
pH調整剤は、特に限定されないが、炭酸カリウム、重曹、水酸化カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素ナトリウム、およびリン酸水素二ナトリウム等が挙げられる。
各種栄養成分は、特に限定されないが、カフェイン、ビタミン類、アミノ酸、およびミネラルなどが挙げられる。カフェインは、コーヒー原料のコーヒー豆由来のカフェインであっても、別途添加して含有させたものであってもよい。
コーヒーゼリー飲料は、容器の内容積全体に対して、75〜90体積%であることが好ましく、80〜85体積%であることがより好ましい。上記下限値以上とすることで、コーヒーゼリー飲料を分解しやすくできる。一方、上記上限値以下とすることで、搬送中などにおいて、コーヒーゼリー飲料が容器内で移動し、分解することを抑制できる。
また、容器入りコーヒーゼリー飲料は、容器内に、コーヒーゼリー飲料以外の成分を含んでもよい。たとえば、乳成分、水、およびコーヒー抽出液などが挙げられる。これにより、大きめの固形であってもスムーズに口内に送ることができ、口に含む際の嚥下性が向上する。また、輸送時の微振動による衝撃を液体部分で吸収するため、飲用時まで適切な固形を保つことができるようになる。
<容器入りコーヒーゼリー飲料の製造方法>
本発明の容器入りコーヒーゼリー飲料の製造方法は、上記の特定の条件を満たす荷重曲線を得るため、従来技術にはない工夫がなされている。すなわち、コーヒーゼリー飲料の製造工程中の熱履歴、冷却条件、およびゲル化剤の適切な分散・溶解を制御することが重要となる。具体的には、次のようにして製造することが好ましい。
まず、適切な量のゲル化剤を水中に添加し、撹拌により、均一に分散させる。ここに、コーヒー原料およびその他の添加剤を添加するとともに混合し、気泡が発生しない程度に撹拌速度を調整し、コーヒーゼリー飲料原料を得る。得られたコーヒーゼリー飲料原料のゲル化剤の分散状態を保ったまま136℃〜140℃へ同時に加温し、素早くゲル化剤を溶解させ、続けて、83℃〜87℃まで冷却し、容器に充填し、冷却速度2℃/分〜3℃/分で、即時に冷却させ、さらに、静置状態にて、50℃以下で1日以上保管し、所望のコーヒーゼリー飲料が得られる。ここで、上記のような条件で保管することで、容器内でゼリー化を促進して、離水を抑制し、その結果、もっちりとした食感が安定的に得られる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
・実験1
<実施例1>
以下の手順で、容器入りコーヒーゼリー飲料を作製した。
まず、コーヒー原料は、コーヒー抽出液とコーヒーエキスにより、作製した。
つぎに、予めゲル化剤(カラギナン、ローカストビーンガム、キサンタンガムを、重量比6:2:2で混合したもの)を、40倍量の水(6g/L)に均一に分散させた。これに、上記で作製したコーヒー原料5質量%、砂糖8質量%、重炭酸ナトリウム0.1質量%、塩化カリウム0.05質量%を添加し、ともに混合してゲル化剤の分散状態をたもったまま、そのまま138℃に温度を昇温し、87℃へ冷却してペットボトル(内容積330ml、口径30mm)に充填した。その後、冷却速度2℃/分で、50℃になるまで冷却させ、静置状態にて、23℃〜33℃の室温で1日以上保管することで、12本の容器入りコーヒーゼリー飲料を得た(試作品1〜試作品12)。
実験1で得られた容器入りコーヒーゼリー飲料について、以下の評価を行った。なお、容器入りコーヒーゼリー飲料は、20℃で保管し、1000km程度の貨物トラックによる輸送工程を得たものを使用した。かかる条件は、一般消費者が店頭で本発明における容器入りコーヒーゼリー飲料を入手した状態に相当する。
(評価および測定)
実験1で得られた容器入りコーヒーゼリー飲料について、以下の評価または測定を行った。
(測定)
・レオメーター測定
容器入りコーヒーゼリー飲料中のコーヒーゼリー飲料に対し、レオメーター測定(20℃、ピストンの降下速度6cm/min)を行い、当該レオメーター測定により測定される荷重(g)を縦軸、降下変位(mm)を横軸としてプロットし、荷重曲線を得た。具体的には、容器入りコーヒーゼリー飲料の開口部から、容器内のコーヒーゼリー飲料に対して直接ピストンを挿入して測定を行った。
装置:レオテック社 FUDOH レオメーター
アダプター:粘弾性用(15Φ)
T・SPEED:6cm/min
実施例1の試作品1〜試作品12それぞれについての上記レオメーター測定結果を図1〜12に示す。
また、図1〜12において、最初の極大ピーク点P(x1,y1)と、0.8y1を示す直線、点Pの直後に得られた極小ピーク点R(x3,y3)をそれぞれ示した。また、測定中コーヒーゼリー飲料を目視で観察し、コーヒーゼリー飲料が一番初めに壊れたときにかかった時の荷重を破断強度(g)として、降下変位(mm)とともに、結果を表1に示した。
・離水率(%)の測定
コーヒーゼリー飲料(W1(g))を高さ30cm直径75mmの塩化ビニル製の管に入れ密閉し、20℃にて、上下に30回振り、コーヒーゼリー飲料を崩壊させた。その後、コーヒーゼリー飲料を取り出し、篩(20メッシュ、目開き840μm)上に1分間放置し、篩上に残ったゲル(W2(g))と、水分とに分けた。離水率は、以下の式に当てはめることにより、算出した。結果を表1に示す。
離水率(%)={(W1−W2)/W1}×100
・実験2
<実施例2〜5、比較例1〜3>
まず、コーヒー原料は、実施例1と同様コーヒー抽出液とコーヒーエキスにより、作製した。
つぎに、表2に示す添加量となるように、ゲル化剤(カラギナン、ローカストビーンガム、キサンタンガムを、重量比6:2:2で混合したもの)を、それぞれ30倍量の水に均一に分散させた。これに、上記で作製したコーヒー原料5質量%、砂糖8質量%、重炭酸ナトリウム0.1質量%、塩化カリウム0.05質量%を添加し、ともに混合してゲル化剤の分散状態をたもったまま、そのまま90℃以上に温度を昇温し、ペットボトル(内容積330ml、口径30mm)に充填した。その後、冷水にて急冷静置状態にて、23℃〜33℃の室温で1日以上保管することで、容器入りコーヒーゼリー飲料をそれぞれ得た。
(評価および測定)
実験2で得られた容器入りコーヒーゼリー飲料について、以下の評価または測定を行った。
(測定)
・レオメーター測定
実施例2〜5、比較例1〜3それぞれについて、上記と同様にしてレオメーター測定を行った。結果を図13〜19に示す。
また、図13〜19において、最初の極大ピーク点P(x1,y1)と、0.8y1を示す直線、点Pの直後に得られた極小ピーク点R(x3,y3)をそれぞれ示した。また、表2において、点P、点Rを示した。
(評価項目)
実施例および比較例の各コーヒーゼリー飲料のそれぞれを、熟練したパネラーが20℃の喫飲温度で試飲し、実施例1を基準品(コントロール品)とし、以下の評価基準に従って5段階評価を実施した。結果を表3に示す。
・もっちりとした噛み心地
5点:基準品(コントロール品)と比べてもっちりとした噛み心地が良好であった。
4点:基準品(コントロール品)と比べてもっちりとした噛み心地がやや良好であった。
3点:基準品(コントロール品)と変わらないもっちりとした噛み心地であった。
2点:基準品(コントロール品)と比べてもっちりとした噛み心地がやや良好でなかった。
1点:基準品(コントロール品)と比べてもっちりとした噛み心地が良好でなかった。
・コーヒー風味
5点:基準品(コントロール品)と比べてコーヒー風味が強かった。
4点:基準品(コントロール品)と比べてコーヒー風味がやや強かった。
3点:基準品(コントロール品)と変わらないコーヒー風味であった。
2点:基準品(コントロール品)と比べてコーヒー風味がやや弱かった。
1点:基準品(コントロール品)と比べてコーヒー風味が弱かった。
・おいしさ
5点:基準品(コントロール品)と比べておいしさが強かった。
4点:基準品(コントロール品)と比べておいしさがやや強かった。
3点:基準品(コントロール品)と変わらないおいしさであった。
2点:基準品(コントロール品)と比べておいしさがやや弱かった。
1点:基準品(コントロール品)と比べておいしさが弱かった。
Figure 2019058155
実施例1の容器入りコーヒーゼリー飲料を、熟練したパネラーが20℃の喫飲温度で試飲したところ、もっちりとした噛み心地が得られた。また、コーヒー風味ともっちりとした噛み心地との相性がよく、おいしさのバランスが良好であった。
Figure 2019058155
Figure 2019058155

Claims (10)

  1. 容器の外から力を加えることで、当該容器内のコーヒーゼリー飲料を崩壊させるように構成された、容器入りコーヒーゼリー飲料であって、
    以下の条件1を満たす、容器入りコーヒーゼリー飲料。
    (条件1)
    当該コーヒーゼリー飲料に対し、レオメーター測定(20℃、ピストンの降下速度6cm/min)を行い、当該レオメーター測定により測定される荷重(g)をY軸、降下変位(mm)をX軸としてプロットし、荷重曲線を得る。当該荷重曲線において、最初の極大ピークを点P(x1,y1、ただしy1≦200)としたとき、当該最初の極大ピークが得られた後において、0.8y1≦y2の関係式を満たす点Q(x2、y2)を有する。
  2. さらに、以下の条件2を満たす、請求項1に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
    (条件2)
    当該最初の極大ピークののちに、さらに極大ピークを有する。
  3. さらに、以下の条件3を満たす、請求項1または2に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
    (条件3)
    当該最初の極大ピークののちに極小ピークが得られ、当該極小ピークにおける荷重が10g以上である。
  4. さらに、以下の条件4を満たす、請求項1乃至3いずれか一項に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
    (条件4)
    当該荷重曲線において、前記最初の極大ピーク時の前記降下変位(mm)が、20mm以上、50mm以下である。
  5. 前記コーヒーゼリー飲料がゲル化剤を含む、請求項1乃至4いずれか一項に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
  6. 前記ゲル化剤の含有量が、前記コーヒーゼリー飲料全体に対し、0.2質量%以上、1.8質量%以下である、請求項5に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
  7. 前記ゲル化剤が、ゼラチン、ペクチン、カラギナン、ローカストビーンガム、寒天、脱アシルジェランガム、ネイティブジェランガム、グルコマンナン、キサンタンガム、グアーガム、タラガムおよびアルギン酸塩から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項5または6に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
  8. 前記容器が、保型性を有する、請求項1乃至7いずれか一項に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
  9. 前記容器が、ペットボトルである、請求項1乃至8いずれか一項に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
  10. 前記容器の口径が、20mm以上50mm以下である、請求項1乃至9いずれか一項に記載の容器入りコーヒーゼリー飲料。
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