JP2019058140A - 栄養組成物 - Google Patents
栄養組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019058140A JP2019058140A JP2017187019A JP2017187019A JP2019058140A JP 2019058140 A JP2019058140 A JP 2019058140A JP 2017187019 A JP2017187019 A JP 2017187019A JP 2017187019 A JP2017187019 A JP 2017187019A JP 2019058140 A JP2019058140 A JP 2019058140A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amino acids
- nutritional composition
- amino acid
- present
- phenylalanine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
Description
また、加齢に伴う筋力および筋量の減少は、体力の脆弱化および低下、機能低下ならびに運動障害につながる。筋肉の弱さおよび骨格筋量の損失には多くの要因が関与するが、骨格筋の不使用と低栄養のみが、治療介入により防ぐことができ、または元に戻すことができる。
しかしながら、若齢者であれば、低栄養に関連した筋機能不全は総合栄養剤の摂取によって改善するが、高齢者の場合、総合栄養剤は筋量・筋力を増加させることはできない(非特許文献2)。
さらに、低栄養は、高齢者のみでなく、過度のダイエットを行う若い女性等においても見られ、低栄養による骨格筋量の低下や骨密度の低下等が問題となっている。
しかし、上記の必要量を、通常の食事のみで充足するとなると、タンパク質を含有する食品を多量に摂取する必要があり、非常に困難であった。
それゆえ、少量の摂取で、タンパク質・アミノ酸の必要量を充足し得る栄養組成物が求められている。
[1](A)分岐鎖アミノ酸の1種以上、(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種を含有する栄養組成物であって、
(i)(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全アミノ酸に対する含有量比[(A)/全アミノ酸]が、重量比にして0.22以上であり、
(ii)(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上に対する含有量比[(B)/(A)]が、重量比にして0.06以上であり、
(iii)非必須アミノ酸を1種以上含有し、
(iv)全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.05g/kg体重以上となる量である、栄養組成物。
[2]全非必須アミノ酸の(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上に対する含有量比[全非必須アミノ酸/(A)]が、重量比にして0.01以上である、[1]に記載の栄養組成物。
[3](A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全必須アミノ酸に対する含有量比[(A)/全必須アミノ酸]が、重量比にして0.51以上である、[1]または[2]に記載の栄養組成物。
[4](A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の分岐鎖アミノ酸以外の必須アミノ酸に対する含有量比[(A)/分岐鎖アミノ酸以外の必須アミノ酸]が、重量比にして1.01以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載の栄養組成物。
[5](B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の、分岐鎖アミノ酸およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸に対する含有量比[(B)/分岐鎖アミノ酸およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸]が、重量比にして0.14以上である、[1]〜[4]のいずれかに記載の栄養組成物。
[6]全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.6g/kg体重以上となる量である、[1]〜[5]のいずれかに記載の栄養組成物。
[7]アミノ酸の補給を要する対象動物に対し、
(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上、(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種を含有する栄養組成物であって、
(i)(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全アミノ酸に対する含有量比[(A)/全アミノ酸]が、重量比にして0.22以上であり、
(ii)(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上に対する含有量比[(B)/(A)]が、重量比にして0.06以上であり、
(iii)非必須アミノ酸を1種以上含有し、
(iv)全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.05g/kg体重以上となる量である、栄養組成物
を摂取させることまたは投与することを含む、アミノ酸を補給する方法。
[8]栄養組成物における全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.6g/kg体重以上となる量である、[7]に記載の方法。
[9]筋力もしくは筋肉量の低下の防止または改善を要する対象動物に対し、
(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上、(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種を含有する栄養組成物であって、
(i)(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全アミノ酸に対する含有量比[(A)/全アミノ酸]が、重量比にして0.22以上であり、
(ii)(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上に対する含有量比[(B)/(A)]が、重量比にして0.06以上であり、
(iii)非必須アミノ酸を1種以上含有し、
(iv)全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.05g/kg体重以上となる量である、栄養組成物
を摂取させることまたは投与することを含む、筋力もしくは持久力の向上方法、あるいは筋力もしくは筋肉量の低下を防止または改善する方法。
[10]栄養組成物における全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.6g/kg体重以上となる量である、[9]に記載の方法。
従って、本発明の栄養組成物は、筋力や持久力を要する運動選手や、筋力や筋肉量の低下を防止または改善する必要のある高齢者等において、筋力や筋持久力を効率的に向上させることができる。
また、低栄養状態を呈する者等において、不足したアミノ酸を効率的に補給し、栄養状態を改善することができる。
(i)(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全アミノ酸に対する含有量比[(A)/全アミノ酸]が、重量比にして0.22以上である。
(ii)(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の、(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上に対する含有量比[(B)/(A)]が、重量比にして0.06以上である。
(iii)非必須アミノ酸を1種以上含有する。
(iv)全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.05g/kg体重以上となる量である。
本発明の栄養組成物は、(A)成分として、分岐鎖アミノ酸の1種以上を含有するが、筋力や筋肉量の低下に対する予防または改善効果の観点からは、(A)成分として、イソロイシン、ロイシンおよびバリンを含有することが好ましい。
チロシンは、生体内でフェニルアラニンから生合成され得る非必須アミノ酸であり、フェニルアラニンは、生体内で生合成することのできない必須アミノ酸である。
かかるアミノ酸としては、リシン、ヒスチジン、メチオニン、スレオニンおよびトリプトファンが挙げられ、1種または2種以上を含有し得る。
上記含有量比は、好ましくは0.23以上であり、より好ましくは0.23以上0.68以下である。
さらに、(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全必須アミノ酸に対する含有量比[(A)/全必須アミノ酸]が、重量比にして0.51以上であることが好ましく、0.53以上であることがより好ましく、0.53以上0.69以下であることがより一層好ましい。
また、(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の、分岐鎖アミノ酸以外の必須アミノ酸(すなわちリシン、ヒスチジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニンおよびトリプトファン)の総含有量に対する含有量比[(A)/(A)以外の必須アミノ酸]が、重量比にして1.01以上であることが好ましく、1.12以上であることがより好ましく、1.12以上2.40以下であることがより一層好ましい。
上記含有量比は、好ましくは0.10以上である。また、上記含有量比は、通常0.4以下であり、好ましくは0.19以下である。
さらに、(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の、分岐鎖アミノ酸およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸(すなわちリシン、ヒスチジン、メチオニン、スレオニンおよびトリプトファン)の総含有量に対する含有量比[(B)/((A)およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸)]が、重量比にして0.14以上であることがより好ましく、0.23以上であることがより一層好ましい。
なお、上記含有量比は、0.55以下であることがより好ましく、0.5以下であることがより一層好ましい。
かかる非必須アミノ酸としては、(B)成分として含有され得るチロシンの他に、アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、システイン、セリン、プロリンが挙げられ、これらの1種または2種以上が含有される。
本発明の栄養組成物が(B)成分としてチロシンを含有する場合であっても、チロシン以外の非必須アミノ酸が1種以上含有されてもよい。
また、上記各アミノ酸は、遊離体のみならず、塩の形態でも使用することができる。本明細書における「分岐鎖アミノ酸」、「チロシン」、「フェニルアラニン」、「必須アミノ酸」、「非必須アミノ酸」および「全アミノ酸」という語は、それぞれ塩をも包含する概念である。塩の形態としては、酸付加塩や塩基との塩等を挙げることができ、薬理学上許容される塩を選択することが好ましい。
無機塩基との塩としては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
有機塩基との塩としては、たとえば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンとの塩、モルホリン、ピペリジン等の複素環式アミンとの塩等が挙げられる。
無機酸との塩としては、たとえば、ハロゲン化水素酸(塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等)、硫酸、硝酸、リン酸等との塩等が挙げられる。
有機酸との塩としては、たとえば、ギ酸、酢酸、プロパン酸等のモノカルボン酸との塩;シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸等の飽和ジカルボン酸との塩;マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸との塩;クエン酸等のトリカルボン酸との塩;α−ケトグルタル酸等のケト酸との塩等が挙げられる。
アミノ酸との塩としては、グリシン、アラニン等の脂肪族アミノ酸との塩;フェニルアラニン等の芳香族アミノ酸との塩;リシン等の塩基性アミノ酸との塩;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との塩;ピログルタミン酸等のラクタムを形成したアミノ酸との塩等が挙げられる。
本発明の目的には、(A)成分としては遊離体および塩酸塩等が好ましく、遊離体がより好ましい。
また、(B)成分としては遊離体および塩酸塩等が好ましく、遊離体がより好ましい。
なお、(A)および(B)成分のアミノ酸ならびに前記以外の必須アミノ酸および非必須アミノ酸が塩の形態で含有される場合、当該アミノ酸の含有量は遊離体に換算した含有量で表され、上記した(A)/全アミノ酸、(A)/全必須アミノ酸、(A)/(A)以外の必須アミノ酸、(B)/(A)、(B)/((A)およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸)ならびに非必須アミノ酸/(A)の各含有量比についても、遊離体に換算した含有量により算出される。
また、上記アミノ酸を構成アミノ酸として含有するタンパク質やペプチドも、上記アミノ酸の供給源として使用することができるが、消化を要さず、栄養素としての利用効率が良好である点で、遊離のアミノ酸の形態で用いることが好ましい。
また、1日あたりのアミノ酸要求量を充足するためには、アミノ酸摂取量は1日あたり0.8g/kg体重以上であることが好ましく、1日あたり0.98g/kg体重以上であることがより好ましい。
従って、本発明の好ましい一実施態様として、本発明の栄養組成物が食事の代替用の製品として提供される場合には、本発明の栄養組成物における全アミノ酸含有量は、本発明の栄養組成物を摂取または投与することにより、1日あたりのアミノ酸要求量を充足するために必要な量として設定され、少なくとも1日あたり0.6g/kg体重以上となる量であり、好ましくは1日あたり0.8g/kg体重以上となる量であり、より好ましくは1日あたり0.98g/kg体重以上となる量であるように設計され得る。
なお、本発明の栄養組成物に含有されるアミノ酸の中に、塩の形態で含有されるアミノ酸が存在する場合は、当該アミノ酸については遊離体に換算した含有量にて、上記した全アミノ酸含有量が算出される。
かかる栄養成分としては、単糖(ブドウ糖、果糖等)、二糖(麦芽糖、ショ糖等)、オリゴ糖、多糖(デキストラン、デキストリン、澱粉、グリコーゲン等)等の炭水化物;植物性油脂(大豆油等)、動物性油脂(卵黄レシチン等)等の脂肪;ビタミンA(レチノール、レチナール、レチノイン酸等)、ビタミンB群(ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6(ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシン)、ビタミンB12(シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン)、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸等)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール)、ビタミンE(トコフェロール、トコトリエノール)、ビタミンK(フィロキノン、メナキノン)等のビタミン;ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、イオウ、塩素、亜鉛等のミネラル等が挙げられる。
これらは、必要に応じて、1種または2種以上を含有させることができる。
結合剤としては、たとえばゼラチン、澱粉、セルロースおよびその誘導体等を挙げることができる。
崩壊剤としては、たとえばクロスポビドン、結晶セルロース等を挙げることができる。
滑沢剤としては、たとえばタルク、ステアリン酸マグネシウム等を挙げることができる。
被覆剤としては、たとえばメタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体等を挙げることができる。
基剤としては、たとえば動物および植物油、ポリエチレングリコール等を挙げることができる。
溶剤としては、たとえば精製水、注射用水、一価または多価アルコール(たとえば、グリセリン等)を挙げることができる。
乳化剤または分散剤としては、たとえばソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等を挙げることができる。
安定化剤としては、たとえばアジピン酸、β−シクロデキストリン等を挙げることができる。
粘稠剤としては、たとえば水溶性高分子(たとえば、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等)、多糖類(アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガント等)等を挙げることができる。
無痛化剤としては、たとえばアミノ安息香酸エチル、クロロブタノール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール等を挙げることができる。
等張化剤としては、たとえば塩化カリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール、生理食塩液等を挙げることができる。
pH調整剤としては、たとえば塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、乳酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。
抗酸化剤としては、たとえばジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、α−トコフェロール、エリソルビン酸等を挙げることができる。
防腐剤または保存剤としては、たとえばパラベン(たとえば、メチルパラベン等)、ベンジルアルコール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸等を挙げることができる。
矯味剤または風味剤としては、たとえばアスコルビン酸、エリスリトール、L−グルタミン酸ナトリウム等を挙げることができる。
甘味剤としては、たとえばアスパルテーム、カンゾウエキス、サッカリン等を挙げることができる。
香料としては、たとえばl−メントール、d−カンファー、シネオール等を挙げることができる。
着色剤としては、たとえばタール色素(たとえば、赤色2号、青色1号、黄色4号等)、無機顔料(たとえば、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄等)、天然色素(たとえば、アナトー色素、ウコン色素、β−カロテン等)等を挙げることができる。
また、運動した後に摂取させる場合等、アミノ酸の要求量の大きい場合には、該要求量を充足させ得る量(たとえば1日あたりの摂取量の1/3〜1/12量)を、1回に摂取させることもできる。
本発明の栄養組成物の摂取または投与の期間(最初の摂取または投与から、最後の摂取または投与までの期間)は特に限定されないが、通常0.5時間〜12週間であり、より本発明の効果が発揮される観点から、好ましくは1日間〜8週間であり、より好ましくは2日間〜4週間である。
従って、本発明の栄養組成物は、筋力や持久力を要する運動選手や、筋力や筋肉量の低下を防止または改善する必要のある高齢者等において、筋力や筋持久力を効率的に向上させることができる。
また、低栄養状態を呈する者等において、不足したアミノ酸を効率的に補給し、栄養状態を改善することができる。
さらに、通常の生活を送る上でも、食事のみでは不足しがちなアミノ酸を効率よく補給することができる。
本発明の医薬品は、本発明の栄養組成物に、必要に応じて上記した賦形剤、溶剤、希釈剤等の添加剤を加えて、製剤の分野で周知の製剤化手段、たとえば第十七改正日本薬局方製剤総則[3]製剤各条等に記載された方法等により、調製することができる。
本発明の医薬品は、錠剤、被覆錠剤、チュアブル錠、丸剤、(マイクロ)カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、エリキシル剤、リモナーゼ剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、経口ゼリー剤等の経口製剤、溶液状、懸濁液状、乳液状等の注射剤、用時溶解または懸濁して用いる固形状の注射剤、輸液剤、持続性注射剤等の注射用製剤等の剤形で提供することができ、筋力や持久力を要する運動選手や、筋力や筋肉量の低下を防止または改善する必要のある高齢者等、または低栄養状態を呈する者等に、好適に投与される。
なお、本発明の医薬品の投与量は、本発明の栄養組成物について上記した総アミノ酸量が投与されるように設定され得る。
本発明の食品組成物は、本発明の栄養組成物に、必要に応じて、製造用剤、増粘安定剤、ガムベース、乳化剤、保存料、酸化防止剤、光沢剤、pH調整剤、甘味料、苦味料、酸味料、着色料、香料等の食品添加物を加えて、あるいは、食品または食品原材料中に本発明の栄養組成物を添加し、一般的な食品の製造方法を用いることにより、加工、製造することができる。
本発明の食品組成物は、たとえばジュース類、清涼飲料水、茶類等の飲料;乳酸菌飲料、発酵乳、バター、チーズ、ヨーグルト、加工乳、脱脂乳等の乳製品;ハム、ソーセージ、ハンバーグ等の畜肉製品;蒲鉾、竹輪、さつま揚げ等の魚肉練り製品;だし巻き、卵豆腐等の卵製品;クッキー、ゼリー、チューイングガム、キャンディー、スナック菓子、冷菓等の菓子類;パン類;麺類;漬物類;燻製品;干物;佃煮;塩蔵品;スープ類;調味料等、種々の形態で提供することができ、瓶詰め食品、缶詰食品、レトルトパウチ食品であってもよい。また、粉末状、顆粒状、シート状、カプセル状、タブレット状、ゼリー状等の形態とすることもできる。
本発明の食品組成物は、筋力や持久力を要する運動選手や、筋力や筋肉量の低下を防止または改善する必要のある高齢者等、または低栄養状態を呈する者等に、好適に摂取させることができる。
本発明における「食品補助剤」とは、食品として摂取されるもの以外に栄養を補助する目的で摂取されるものをいい、栄養補助剤、サプリメントなどもこれに含まれる。本発明の栄養組成物を食品補助剤に添加する場合、所望により他の栄養成分や添加剤を加えて、たとえば錠剤、カプセル、散剤、顆粒、懸濁剤、チュアブル剤、シロップ剤等の形態に調製することができる。
なお、本発明の食品組成物の摂取量は、本発明の栄養組成物について上記した1日あたりの全アミノ酸量が摂取されるように設定され得る。
本発明の方法における対象動物としては、ヒトおよび、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ロバ、ブタ、ヒツジ、サル等のヒト以外の哺乳動物、ならびにニワトリなどの鳥類が挙げられる。
ヒトの場合、本発明の方法は、筋力や持久力を要する運動選手や、筋力や筋肉量の低下を防止または改善する必要のある高齢者等、または低栄養状態を呈する者等に、好適に適用することができる。
持久的な運動を日常的に実施する運動選手において、持久的な運動の負荷により要求されるアミノ酸について、最も充足率の低いアミノ酸、すなわち制限アミノ酸を明らかにするため、指標アミノ酸酸化(Indicator Amino Acid Oxidation: IAAO)法を用いて、以下の検討を行った。
日常的に持久的な運動を行っている健常男性5名を被験者とした。
(2)試験食
1日の総エネルギー量(安静時エネルギー消費量の1.6倍量、および運動によって消費されるエネルギー消費量)、ならびに持久的な運動を行う運動選手における1日の炭水化物摂取推奨量(9g/kg体重/日)を満たし、さらに表1に示す組成のアミノ酸を含有する下記試験食を調製した。なお、全試験食におけるチロシンおよびフェニルアラニン含有量が同一となるように調整した。
(i)卵タンパク質と同じ組成のアミノ酸を含有する基本食(BASE):全アミノ酸含有量=0.77g/kg体重/日
(ii)卵タンパク質に、アミノ酸要求量を充足するようにアミノ酸を加えた標準食(SUF):全アミノ酸含有量=1.60g/kg体重/日
(iii)BASEに分岐鎖アミノ酸の不足分を補填した試験食(BASE+BCAA):全アミノ酸含有量=0.98g/kg体重/日
(iv)BASEに必須アミノ酸(分岐鎖アミノ酸を含む)の不足分を補填した試験食(BASE+EAA):全アミノ酸含有量=1.14g/kg体重/日
(v)SUFと同量のアミノ酸含有量となるように、BASEに非必須アミノ酸を添加した試験食(BASE+NEAA):全アミノ酸含有量=1.61g/kg体重/日
2日間通常の食事を摂取させ、運動を実施させた後、一晩絶食させて代謝試験を実施した。被験者は、計5回の代謝試験に参加し、試験全体で25回の代謝試験を実施した。
代謝試験当日は、各被験者に1.2g/kg体重相当の炭水化物を含む飲料を摂取させた後、トレッドミル上にて20kmの走行運動を実施させた。その後、1時間に1度、8時間にわたり試験食を摂取させ、試験開始5時間後において、二酸化炭素の排泄速度を測定し、試験終盤の1.5時間において、呼気および尿を採取した。
各試験食はそれぞれ12等分し、試験日ごとに異なる試験食を1時間に1度摂取させた。8回の試験食のうち後半4回は、13Cで標識したフェニルアラニンを含有する試験食を摂取させた。
同位体比質量分析機により測定した呼気中の二酸化炭素の13C標識率の平均値と、二酸化炭素の排泄速度から、13CO2排泄速度(F13CO2)、すなわちフェニルアラニンの酸化速度を求め、各試験食摂取群間の差をターキーの検定(Turkey’s test )を用いて比較した。
結果は、各試験食摂取群における平均値±標準誤差にて、図1に示した。
一方、BASE+BCAA摂取群、およびBASE+EAA摂取群では、BASE摂取群に比べてF13CO2は有意(p<0.001)に低く、また、SUF摂取群との間に有意な差は見られなかった。この結果から、タンパク質・アミノ酸要求量が充足されていない基本食(BASE)に分岐鎖アミノ酸を補填することにより、タンパク質・アミノ酸要求量を充足するレベルに達することが示され、卵タンパク質において、分岐鎖アミノ酸が制限アミノ酸となっていることが示唆された。
また、BASE+NEAA摂取群では、BASE摂取群に比べて、F13CO2は低い値を示すものの、SUF摂取群に比べて有意(p<0.05)に高い値を示した。この結果は、非必須アミノ酸の添加により、基本食(BASE)のタンパク質・アミノ酸充足性は改善されるものの、未だSUF摂取群には及ばないことを意味し、非必須アミノ酸は、卵タンパク質の制限アミノ酸ではないことが示唆された。
持久的な運動を日常的に実施する運動選手において、持久的な運動を負荷した後のタンパク質・アミノ酸を充足するために、非必須アミノ酸摂取が必要であるか否かについて、下記の通りIAAO法を用いて検討した。
日常的に持久的な運動を行っている健常男性7名を被験者とした。
(2)試験食
1日の総エネルギー量(安静時エネルギー消費量の1.6倍量、および運動によって消費されるエネルギー消費量)、ならびに持久的な運動を行う運動選手における1日の炭水化物摂取推奨量(9g/kg体重/日)を満たし、さらに表2に示す組成のアミノ酸を含有する下記試験食を調製した。なお、全試験食に、同一含有量となるようにチロシンおよびフェニルアラニンを添加した。
(i)卵タンパク質と同じ組成のアミノ酸を含有する基本食(BASE):全アミノ酸含有量=0.77g/kg体重/日
(ii)BASEに分岐鎖アミノ酸の不足分(0.23g/kg体重/日)を補填した試験食(BASE+BCAA):全アミノ酸含有量=0.98g/kg体重/日
(iii)BASE+BCAA中の必須アミノ酸(分岐鎖アミノ酸を含む)のみを含有する試験食(Low EAA):全アミノ酸含有量=0.59g/kg体重/日
(iv)Low EAAに、全アミノ酸含有量がBASE+BCAAと同量となるように、必須アミノ酸(分岐鎖アミノ酸を含む)を追加した試験食(High EAA):全アミノ酸含有量=0.98g/kg体重/日
2日間通常の食事を摂取させ、運動を実施させた後、一晩絶食させて代謝試験を実施した。被験者は、計4回の代謝試験に参加し、試験全体で28回の代謝試験を実施した。
代謝試験当日は、各被験者に1.2g/kg体重相当の炭水化物を含む飲料を摂取させた後、トレッドミル上にて20kmの走行運動を実施させた。その後、1時間に1度、8時間にわたり試験食を摂取させ、試験開始5時間後において、二酸化炭素の排泄速度を測定し、試験終盤の1.5時間において、呼気および尿を採取した。
各試験食はそれぞれ12等分し、試験日ごとに異なる試験食を1時間に1度摂取させた。8回の試験食のうち後半4回は、13Cで標識したフェニルアラニンを含有する試験食を摂取させた。
同位体比質量分析機により測定した呼気中の二酸化炭素の13C標識率の平均値と、二酸化炭素の排泄速度から、13CO2排泄速度(F13CO2)、すなわちフェニルアラニンの酸化速度を求め、各試験食摂取群間の差をターキーの検定(Turkey’s test )を用いて比較した。
結果は、各試験食摂取群における平均値±標準誤差にて、図2に示した。
Low EAA摂取群では、F13CO2値はBASE摂取群と同等であり、BASE+BCAA摂取群に比べて有意(p<0.05)に高いことが認められた。
一方、High EAA摂取群では、BASE群に比べて、F13CO2値は有意に低く、BASE+BCAA摂取群との間でF13CO2値に有意な差は見られなかった。
以上の結果から、必要量の分岐鎖アミノ酸を含有し、かつ必須アミノ酸含有量が、アミノ酸要求量を充足し得る量であれば、非必須アミノ酸は必要ではないことが示唆された。しかしながら、必須アミノ酸含有量が充分でない場合に非必須アミノ酸を添加することにより、必須アミノ酸の利用性を向上させ、必須アミノ酸の要求量を低下させ得ることが示唆された。
また、持久的な運動を継続的に実施する運動選手が20km走行した日において、アミノ酸要求量を満たすためには、1日あたり0.59g/kg体重を超える量、少なくとも1日あたり0.6g/kg体重のアミノ酸摂取が必要であることが示唆され、また、1日あたり0.98g/kg体重のアミノ酸を摂取することが好ましいことが示唆された。
本発明の栄養組成物の組成を表3に示す。実施例1の栄養組成物は、卵タンパク質のアミノ酸組成に対し、不足分の分岐鎖アミノ酸を添加し、フェニルアラニンおよびチロシンをそれぞれ30.5mg/gおよび40.0mg/gとなるように添加し、さらに、1日あたりの全アミノ酸含有量を0.98g/kg体重となるように調製される。
一方、(B)成分であるチロシンおよびフェニルアラニンの分岐鎖アミノ酸に対する含有量比[(B)/(A)]は0.19、分岐鎖アミノ酸およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸に対する含有量比[(B)/(A)およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸]は0.5である。
さらに、全非必須アミノ酸の分岐鎖アミノ酸に対する含有量比[全非必須アミノ酸/(A)]は1.13である。
本発明の栄養組成物は、筋力や持久力を要する運動選手や、筋力や筋肉量の低下を防止または改善する必要のある高齢者等において、筋力や筋持久力を効率的に向上させることができ、また、低栄養状態を呈する者等において、不足したアミノ酸を効率的に補給し、栄養状態を改善することができる。
Claims (6)
- (A)分岐鎖アミノ酸の1種以上、(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種を含有する栄養組成物であって、
(i)(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全アミノ酸に対する含有量比[(A)/全アミノ酸]が、重量比にして0.22以上であり、
(ii)(B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上に対する含有量比[(B)/(A)]が、重量比にして0.06以上であり、
(iii)非必須アミノ酸を1種以上含有し、
(iv)全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.05g/kg体重以上となる量である、栄養組成物。 - 全非必須アミノ酸の(A)分岐鎖アミノ酸の1種以上に対する含有量比[全非必須アミノ酸/(A)]が、重量比にして0.01以上である、請求項1に記載の栄養組成物。
- (A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の全必須アミノ酸に対する含有量比[(A)/全必須アミノ酸]が、重量比にして0.51以上である、請求項1または2に記載の栄養組成物。
- (A)分岐鎖アミノ酸の1種以上の分岐鎖アミノ酸以外の必須アミノ酸に対する含有量比[(A)/分岐鎖アミノ酸以外の必須アミノ酸]が、重量比にして1.01以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の栄養組成物。
- (B)チロシンおよびフェニルアラニンの少なくとも1種の、分岐鎖アミノ酸およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸に対する含有量比[(B)/分岐鎖アミノ酸およびフェニルアラニン以外の必須アミノ酸]が、重量比にして0.14以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の栄養組成物。
- 全アミノ酸含有量が、1日あたりの摂取量として、0.6g/kg体重以上となる量である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の栄養組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017187019A JP2019058140A (ja) | 2017-09-27 | 2017-09-27 | 栄養組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017187019A JP2019058140A (ja) | 2017-09-27 | 2017-09-27 | 栄養組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019058140A true JP2019058140A (ja) | 2019-04-18 |
Family
ID=66175623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017187019A Pending JP2019058140A (ja) | 2017-09-27 | 2017-09-27 | 栄養組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019058140A (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60123413A (ja) * | 1983-12-05 | 1985-07-02 | Ajinomoto Co Inc | 新アミノ酸輸液 |
JPH08175987A (ja) * | 1994-12-27 | 1996-07-09 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 経口経腸栄養組成物 |
JP2003530411A (ja) * | 2000-04-12 | 2003-10-14 | ソシエテ デ プロデユイ ネツスル ソシエテ アノニム | 遊離アミノ酸含有組成物 |
WO2006080086A1 (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-03 | Takanobu Yamamoto | 中枢神経系の疲労回復又は疲労予防のための組成物 |
US20140343112A1 (en) * | 2011-11-18 | 2014-11-20 | The Board Of Trustees Of The University Of Arkansas | Use of amino acid supplementation for improved muscle recovery |
JP2017123841A (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-20 | 味の素株式会社 | 遊離アミノ酸又はその塩を含有するゼリー |
-
2017
- 2017-09-27 JP JP2017187019A patent/JP2019058140A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60123413A (ja) * | 1983-12-05 | 1985-07-02 | Ajinomoto Co Inc | 新アミノ酸輸液 |
JPH08175987A (ja) * | 1994-12-27 | 1996-07-09 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 経口経腸栄養組成物 |
JP2003530411A (ja) * | 2000-04-12 | 2003-10-14 | ソシエテ デ プロデユイ ネツスル ソシエテ アノニム | 遊離アミノ酸含有組成物 |
WO2006080086A1 (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-03 | Takanobu Yamamoto | 中枢神経系の疲労回復又は疲労予防のための組成物 |
US20140343112A1 (en) * | 2011-11-18 | 2014-11-20 | The Board Of Trustees Of The University Of Arkansas | Use of amino acid supplementation for improved muscle recovery |
JP2017123841A (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-20 | 味の素株式会社 | 遊離アミノ酸又はその塩を含有するゼリー |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101061860B (zh) | 富含亮氨酸的营养组合物 | |
WO2012141316A1 (ja) | 栄養組成物 | |
US10988453B2 (en) | Compositions comprising an urolithin compound | |
JP6551393B2 (ja) | 虚弱予防剤 | |
WO2020130146A1 (ja) | 筋質向上剤 | |
CN111867575B (zh) | 用于改善认知功能的组合物、用于改善焦虑样症状的组合物和用于抑制脑萎缩的组合物 | |
US20190183827A1 (en) | Composition for improving muscular endurance | |
JP2006515879A (ja) | 哺乳類による栄養利用を向上するための方法およびその中で使用するための組成物 | |
JP2019058140A (ja) | 栄養組成物 | |
JP6848962B2 (ja) | 行動体力向上剤 | |
US20190247350A1 (en) | Composition for improving decreased absorption in digestive tract, and composition for promoting absorption in digestive tract | |
JP2019108364A (ja) | 栄養組成物 | |
JP2020100591A (ja) | 筋質向上剤 | |
JP2019142852A (ja) | 新規組成物 | |
WO2022250040A1 (ja) | 鉄欠乏性貧血の改善または予防用組成物 | |
US11045437B2 (en) | Composition for improving brain function | |
WO2021112217A1 (ja) | 肝臓の中性脂肪量の増加抑制用組成物 | |
JP2021087408A (ja) | 腸内デオキシコール酸量低減用組成物 | |
JP2019151599A (ja) | 不安様症状の改善用組成物 | |
JP2019099497A (ja) | 肝機能改善のための組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200611 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210323 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210521 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20210921 |