JP2019057828A - 画像処理装置、撮像装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、撮像装置および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CBR制御中に領域別画質制御を実行する場合に、発生符号量が目標符号量から大きく逸脱することを防止する。
【解決手段】画像処理装置は、画像内に設定された指定領域ごとに異なる画質を設定可能な設定手段と、画像を符号化して得られる発生符号量が目標符号量となるように、符号化に用いる量子化パラメータを決定する決定手段と、設定手段における指定領域の設定に変更があるか否かを判断する判断手段と、判断手段によって指定領域の設定に変更があると判断した際に、指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出された情報をもとに、符号化に用いる量子化パラメータを導出する導出手段と、を備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、画像を圧縮符号化するための画像処理装置、撮像装置および画像処理方法に関する。
近年、映像の圧縮符号化の分野において、画像内の領域毎に圧縮率を変えることで画質を変える技術が知られている。特許文献1には、画像の中央部分の領域内と領域外とで量子化処理を変え、画像中央部の映像を高画質とし、周辺部の映像を低画質にすることで、映像品質を下げることなくデータ容量を抑える技術が開示されている。
また、特許文献2には、被写体の高周波成分をもとに、画像全体に適用する量子化パラメータを変更することで、被写体の画質を損なうことなく適切な圧縮、記録処理を行う技術が開示されている。
特開平6−284395号公報 特開平5−30467号公報
ところで、従来、符号量制御として、直前までの符号量をもとに、発生符号量が目標符号量と等しくなるように、次の画像に適用する量子化パラメータを決定する制御が知られている。この符号量制御は、固定ビットレート(CBR:Constant Bit Rate)で画像を符号化するため、「固定ビットレート制御(CBR制御)」とも呼ばれる。
CBR制御中に、指定領域内の画質を指定領域外の画質よりも高画質にする、所謂「領域別画質制御」を行う場合、指定領域内の画質と指定領域外の画質とに差をつけつつ、ビットレートが一定に保たれる。しかしながら、例えば、カメラの撮像方向を変更することなどにより指定領域の大きさが急激に変化すると、CBR制御中にもかかわらず、ビットレートが瞬間的に非常に大きくなってしまう場合がある。
CBR制御中に領域別画質制御を実行する場合、指定領域の面積に変化があった際に、指定領域内に適用していた量子化パラメータを予め設定した固定値に一旦変更することが考えられる。しかしながら、高周波成分の多少によって圧縮後のデータ量が異なるため、量子化パラメータを固定値に変更した結果、被写体によっては必要以上にビットレートが急減し、画質変動が大きくなるおそれがある。それを回避するために、画質をあまり下げないように固定値を設定すると、逆にビットレートの急激な増加が発生してしまうおそれがある。
上記特許文献2に記載の技術のように、被写体の高周波成分をもとに量子化パラメータを決めることも可能である。しかしながら、指定領域変更後の画像に対して高周波成分を算出し、量子化パラメータを導出することになるため、適切な量子化パラメータを適用できるのは指定領域変更後数フレーム経ってからの画像になる。つまり、その間の画像に対しては、適切な量子化パラメータ値を適用できないため、ビットレートが急変するおそれがある。
そこで、本発明は、CBR制御中に領域別画質制御を実行する場合に、発生符号量が目標符号量から大きく逸脱することを防止することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置の一態様は、画像内に設定された指定領域ごとに異なる画質を設定可能な設定手段と、前記画像を符号化して得られる発生符号量が目標符号量となるように、前記符号化に用いる量子化パラメータを決定する決定手段と、前記設定手段における前記指定領域の設定に変更があるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記指定領域の設定に変更があると判断した際に、前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された情報をもとに、前記符号化に用いる前記量子化パラメータを導出する導出手段と、を備える。
本発明によれば、CBR制御中に領域別画質制御を実行する場合に、発生符号量が目標符号量から大きく逸脱することを防止することができる。
本実施形態における監視システムのネットワーク構成例である。 カメラおよびクライアント装置の構成例を示すブロック図である。 画像符号化装置の構成例を示すブロック図である。 ネットワークカメラのハードウェア構成例である。 第一の実施形態におけるCBR制御時の動作を示すフローチャートである。 指定領域に関する情報を格納するテーブルの一例である。 量子化パラメータの決定テーブルの一例である。 ズーム値と高周波成分の積分値との関係を示すグラフの一例である。 第二の実施形態のCBR制御時の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
(第一の実施形態)
本実施形態では、ネットワークカメラからネットワーク上のクライアント装置へ画像を送信可能な監視システムについて説明する。
図1は、本実施形態における監視システム1000のネットワーク構成例である。監視システム1000は、ネットワークカメラ(以下、単に「カメラ」という。)100とクライアント装置200とを備える。カメラ100とクライアント装置200とは、ネットワーク300によって相互に通信可能に接続されている。ネットワーク300は、例えば、Ethernet(登録商標)の通信規格に準拠する複数のルータ、スイッチ、ケーブル等から構成される。
なお、ネットワーク300は、カメラ100とクライアント装置200との間で通信可能な構成であれば、その通信規格、規模および構成は問わない。ネットワーク300は、インターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、WAN(Wide Area Network)、若しくはこれらの複合により実現してもよい。
カメラ100は、所定の監視対象範囲を撮像する撮像装置である。カメラ100は、本実施形態においては、パン機構、チルト機構およびズーム機構を有するPTZカメラ(Pan Tilt Zoom カメラ)である。なお、カメラ100は、PTZカメラに限定されるものではない。また、カメラ100は、PoE(Power over Ethernet)に対応していてもよいし、LANケーブルを介して電力が供給される構成でもよい。
クライアント装置200は、パーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォン、タブレット型PCといった端末装置により構成され、カメラ100に対して各種コマンドを送信可能である。カメラ100に対して送信するコマンドには、カメラ100の撮像方向および画角を変更するためのコマンド、撮像パラメータを変更するためのコマンド、画像処理に関するコマンド、画像の送信を開始させるためのコマンドが含まれる。
カメラ100は、クライアント装置200から受信した撮像方向および画角を変更するためのコマンドに応じて、撮像方向および画角を変更する。また、カメラ100は、画像の送信を開始させるためのコマンドに応じて、画像をクライアント装置200に送信する。クライアント装置200は、上記の画像の送信を開始させるためのコマンドを受けてカメラ100が送信した画像を受信し、受信した画像を、クライアント装置200を使用するユーザ(例えば、監視員)に提示する表示制御を行う。
図2は、カメラ100およびクライアント装置200の構成例を示すブロック図である。この図2に示すように、カメラ100は、撮像部101と、画像処理部102と、システム制御部103と、レンズ駆動部104と、レンズ制御部105と、パン駆動部106と、チルト駆動部107と、パンチルト制御部108と、通信部109と、を備える。また、クライアント装置200は、表示部201と、入力部202と、システム制御部203と、通信部204と、を備える。そして、カメラ100の通信部109とクライアント装置200の通信部204とが、ネットワーク300を介して相互に通信可能な状態に接続されている。
まず、カメラ100の構成および各部の機能について説明する。
撮像部101は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を含んで構成され、被写体の撮像を行う。また、撮像部101は、撮像面に結像された光像を光電変換によりデジタル電気信号に変換する処理を行う。画像処理部102は、撮像部101において光電変換された信号に対して所定の画像処理を行う。上記画像処理としては、ホワイトバランス処理、シャープネス処理、階調変換処理がある。
システム制御部103は、画像処理部102によって画像処理が施された画像を圧縮符号化し、生成された画像(符号化データ)をクライアント装置200へ配信すべく通信部109に出力する。圧縮符号化処理の詳細については後述する。
また、システム制御部103は、通信部109を介してクライアント装置200から受信したコマンドを解析し、コマンドに応じた処理を行う。具体的には、システム制御部103は、受信したコマンドに応じて、画像処理部102に対する画像処理パラメータの変更指示や、レンズ制御部105に対するズームやフォーカス制御の指示、パンチルト制御部108に対するパンチルト動作の指示を行う。さらに、システム制御部103は、後述する圧縮符号化処理における設定変更の指示も行う。
レンズ駆動部104は、フォーカスレンズおよびズームレンズの駆動系、およびその駆動源のモータにより構成され、その動作はレンズ制御部105により制御される。レンズ制御部105は、システム制御部103による指示に基づいて、レンズ駆動部104を制御する。パン駆動部106は、パン動作を行うメカ駆動系、およびその駆動源のモータにより構成され、その動作はパンチルト制御部108により制御される。また、チルト駆動部107は、チルト動作を行うメカ駆動系、およびその駆動源のモータにより構成され、その動作はパンチルト制御部108により制御される。パンチルト制御部108は、システム制御部103による指示に基づいて、パン駆動部106およびチルト駆動部107を制御する。
通信部109は、クライアント装置200の通信部204からネットワーク300を介して送信される各種コマンドを受信し、受信したコマンドをシステム制御部103へ送信する。また、通信部109は、システム制御部103による指示に基づいて、ネットワーク300を介して画像をクライアント装置200の通信部204へ送信する。
クライアント装置200の表示部201は、液晶ディスプレイ(LCD)等のモニタを含んで構成されている。また、入力部202は、キーボードやマウス等のポインティングデバイスを含んで構成されており、クライアント装置200のユーザは、入力部202を操作して各種コマンドを入力することができる。システム制御部203は、通信部204を介してカメラ100から受信した画像を表示部201へ表示する表示制御を行う。また、システム制御部203は、入力部202を介して取得した上記コマンドを、カメラ100へ送信すべく通信部204へ出力する。通信部204は、カメラ100の通信部109からネットワーク300を介して送信される画像を受信し、受信した画像をシステム制御部203に送信する。また、通信部204は、システム制御部203の指示に基づいて、上記コマンドを、ネットワーク300を介してカメラ100の通信部109へ送信する。
次に、カメラ100のシステム制御部103によって実行される圧縮符号化処理について具体的に説明する。
本実施形態では、圧縮符号化処理として、パラメータを制御することで発生符号量を制御可能な符号化方法を用いる。具体的には、量子化パラメータによって発生符号量を制御するH.264/MPEG−4 AVC(ISO/IEC 14496−10)に準拠した符号化方法を用いる。
また、システム制御部103は、符号量制御として、固定ビットレート制御(CBR制御)と領域別画質制御とを併用することができる。ここで、CBR制御は、画像を符号化して得られる発生符号量が目標符号量となるように、符号化に用いる量子化パラメータを決定する制御である。また、領域別画質制御は、画像内に設定された指定領域ごとに異なる画質を設定可能な制御である。具体的には、領域別画質制御は、指定領域内の画質が指定領域外の画質よりも高画質となるように、量子化パラメータを決定する。量子化パラメータを大きくすれば、発生符号量を減らして画質を低くすることができ、逆に、量子化パラメータを小さくすれば、発生符号量を増やして画質を高くすることができる。
領域別画質制御において高画質の設定にする指定領域は、例えば、カメラ100に対して撮像方向の変更およびズーム制御することによって撮像可能な範囲からユーザが予め指定することができる。例えば、指定領域は、カメラ100に対して撮像方向の変更およびズーム制御することによって得られる複数の撮像画像に基づいて生成されるパノラマ画像上で指定されてもよい。本実施形態では、ユーザが指定領域を設定および設定解除することで、システム制御部103が領域別画質制御の有効および無効の切り替えを行うことができるものとする。なお、以下の説明では、この領域別画質制御のことを「領域指定機能」ともいう。
また、CBR制御の有効および無効の切り替えも、ユーザによって指示することができるものとする。CBR制御と領域別画質制御とが共に有効である場合、システム制御部103は、領域別画質制御により設定された画質を維持しつつ、画像を符号化して得られる発生符号量が目標符号量となるように、符号化に用いる量子化パラメータを決定する。つまり、システム制御部103は、指定領域内の画質と指定領域外の画質とに差をつけつつ、ビットレートを一定に保つように符号量を制御する。
図3は、システム制御部103が備える画像符号化装置110の構成例を示すブロック図である。画像符号化装置110は、符号化器111と、量子化パラメータ算出部112と、割当符号量算出部113と、制御部114と、符号量計測部115と、誤差算出記憶部116と、を備える。画像符号化装置110は、図2の画像処理部102から出力される画像を入力画像データとし、入力画像データに対して符号化器111によって圧縮符号化処理を行い、圧縮符号化したデータ(符号化データ)を出力する。
符号化器111は、量子化パラメータ算出部112から与えられる量子化パラメータを用いて画像を圧縮符号化する。そして、符号化器111は、圧縮符号化した符号化データを画像符号化装置110の出力とすると共に、符号量計測部115に出力する。
符号量計測部115は、1フレーム毎(1画像毎)の発生符号量を計測し、計測した発生符号量を誤差算出記憶部116に出力する。誤差算出記憶部116は、符号量誤差として、符号量計測部115から入力された発生符号量と、制御部114から入力された目標符号量との差分量を算出する。そして、誤差算出記憶部116は、算出した差分量を累積して累積差分量を算出し、算出した累積差分量を図4のRAM13等の記憶部に記憶すると共に、割当符号量演算部113に対して出力する。
制御部114は、画像符号化装置110に対する設定入力を受けて、図3の各部に対して、各種設定項目を出力する。この設定項目には、上記の目標符号量の他に、累積誤差範囲、量子化パラメータ範囲、入力画像サイズ(入力画像データの水平方向および垂直方向のピクセル数)、フレームレート、符号化方式(フレーム内予測符号化またはフレーム間予測符号化)が含まれる。なお、累積誤差範囲は、画像符号化装置110に対する設定入力ではなく、制御部114が算出してもよい。
割当符号量算出部113は、制御部114から入力される目標符号量やフレームレート、累積誤差範囲といった符号化設定値と、誤差算出記憶部116から入力される累積誤差量とに基づいて、次の画像に割り当てる符号量(割当符号量)を算出する。割当符号量算出部113は、算出した割当符号量を量子化パラメータ算出部112に出力する。
量子化パラメータ算出部112は、制御部114から入力される入力画像サイズや符号化方式に基づいて、割当符号量算出部113から入力される割当符号量に相当する量子化パラメータを算出する。量子化パラメータ算出部112は、算出した量子化パラメータを符号化器111に出力する。符号化器111に出力された量子化パラメータは、次の入力画像データに対する圧縮符号化処理時に使用される。
(ハードウェア構成)
図4は、カメラ100のハードウェア構成例である。
図4に示すように、カメラ100は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、外部メモリ14と、撮像部15と、入力部16と、通信I/F17と、システムバス18とを備える。CPU11は、カメラ100における動作を統括的に制御するものであり、システムバス18を介して、各構成部(12〜17)を制御する。ROM12は、CPU11が処理を実行するために必要な制御プログラム等を記憶する不揮発性メモリである。なお、当該プログラムは、外部メモリ14や着脱可能な記憶媒体(不図示)に記憶されていてもよい。RAM13は、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。すなわち、CPU11は、処理の実行に際してROM12から必要なプログラム等をRAM13にロードし、当該プログラム等を実行することで各種の機能動作を実現する。なお、画像符号化装置11に対応する専用のハードウェアの構成をカメラ100に設けてもよい。
外部メモリ14は、例えば、CPU11がプログラムを用いた処理を行う際に必要な各種データや各種情報等を記憶している。また、外部メモリ14には、例えば、CPU11がプログラム等を用いた処理を行うことにより得られた各種データや各種情報等が記憶される。撮像部15は、図2の撮像部101に対応する。入力部16は電源ボタンなどから構成される。通信I/F17は、図2の通信部109に対応する。図2および図3に示すカメラ100の各要素の一部または全部の機能は、CPU11がプログラムを実行することで実現することができる。ただし、図2および図3に示すカメラ100の各要素のうち少なくとも一部が専用のハードウェアとして動作するようにしてもよい。この場合、専用のハードウェアは、CPU11の制御に基づいて動作する。
なお、クライアント装置200の場合、図4の撮像部15に代えて、図2の表示部201に対応するハードウェア構成を具備する。また、クライアント装置200の場合、入力部16として、図2の入力部202に対応するハードウェア構成を具備する。図2に示すクライアント装置200の各要素の一部または全部の機能は、CPU11に対応するクライアント装置200のCPUがプログラムを実行することで実現することができる。ただし、図2に示すクライアント装置200の各要素のうち少なくとも一部が専用のハードウェアとして動作するようにしてもよい。この場合、専用のハードウェアは、CPUの制御に基づいて動作する。
本実施形態では、システム制御部103は、CBR制御が無効であり、且つ領域指定機能が無効であるときに、ユーザが指定領域を設定したことを確認すると、領域指定機能を有効に切り替える。このとき、システム制御部103は、ユーザが設定した指定領域内に適用する量子化パラメータを、領域指定機能を有効にする前に画像全体に適用していた量子化パラメータに設定する。そして、システム制御部103は、指定領域外に適用する量子化パラメータを、領域指定機能を有効にする前に画像全体に適用していた量子化パラメータよりも低画質となるような値に設定する。
一方、システム制御部103は、CBR制御が無効であり、且つ領域指定機能が有効であるときに、ユーザが指定領域の設定を解除したことを確認すると、領域指定機能を無効に切り替える。このとき、システム制御部103は、画像全体に適用する量子化パラメータを、領域指定機能を無効にする前に指定領域に適用していた量子化パラメータに設定する。
さらに、システム制御部103は、CBR制御が有効であり、且つ領域指定機能が有効であるときに、領域指定機能を無効にする場合、領域指定機能を無効に切り替えた直後に画像全体に適用する量子化パラメータを、予め設定した固定値に変更する。つまり、領域指定機能を無効に切り替えた直後に画像全体に適用する量子化パラメータを、領域指定機能が有効であるときに指定領域に設定されていた量子化パラメータとしない。そして、その後は、システム制御部103は、変更した固定値に従って発生する符号量に基づいて、CBR制御を継続する。すなわち、変更した固定値に基づいて発生する発生符号量が目標符号量となるように符号量制御する。
このときの上記固定値は、カメラ100の用途に応じて適宜決定することができる。なお、この固定値は、画像全体に適用してもネットワーク300の帯域を圧迫するようなビットレートとなったり、フレーム落ちするほどのビットレートになったりしないことが確かめられている値とする。固定値としては、CBR制御を開始する際に設定される量子化パラメータの初期値を用いることができる。また、この固定値は、量子化パラメータの最低画質相当(もしくは画質低め相当)の値や、領域指定機能を無効にする前に指定領域外に適用していた量子化パラメータの値とすることもできる。さらに、固定値は、画像内の特定領域に対応する鮮鋭度に係る情報をもとに決定された量子化パラメータの値とすることもできる。
また、システム制御部103は、CBR制御が有効であるときに、指定領域の設定に変更がある場合、指定領域の設定を変更した直後に指定領域に適用する量子化パラメータを、所定値に変更する。ここで、当該所定値は、予め設定した固定値を、指定領域に対応する鮮鋭度に関する情報に応じて増加または減少させた値である。本実施形態では、指定領域に対応する鮮鋭度に関する情報として、指定領域の高周波成分の積分値を用いる。さらに、システム制御部103は、指定領域外に適用する量子化パラメータを、所定値と同等か所定値よりも低画質となるような値に設定することで、瞬間的に符号量が増大しビットレートが増大することを防ぐ。その後は、システム制御部103は、設定された量子化パラメータ(指定領域に対して所定値、指定領域外に対して所定値あるいは所定値以下の値)に従って発生した符号量に基づいて、CBR制御を継続する。
このとき、発生する符号量は目標符号量より下回ることが想定されるので、指定領域に対して高画質となるような量子化パラメータが上記所定値に代えて再設定されることになる。つまり、CBR制御により、指定領域の量子化パラメータは、領域指定機能を有効にする前のCBR制御中に画像全体に適用していた量子化パラメータよりも高画質な値となる。また、指定領域外の量子化パラメータは、領域指定機能を有効にする前のCBR制御中に画像全体に適用していた量子化パラメータよりも低画質な値となる。
上記固定値は、カメラ100の用途に応じて適宜決定することができる。なお、この固定値は、画像全体に適用してもネットワーク300の帯域を圧迫するようなビットレートとなったり、フレーム落ちするほどのビットレートになったりしないことが確かめられている値とする。固定値としては、CBR制御を開始する際に設定される量子化パラメータの初期値を用いることができる。また、この固定値は、量子化パラメータの最低画質相当(もしくは画質低め相当)の値とすることもできる。
さらに、指定領域が新たに設定されることで指定領域の設定が変更される場合には、固定値は、指定領域が新たに設定される前に画像全体に適用していた量子化パラメータの値とすることもできる。また、指定領域の位置やサイズが変更されることで指定領域の設定が変更される場合には、固定値は、指定領域を変更する前に指定領域外に適用していた量子化パラメータの値とすることもできる。
また、システム制御部103は、CBR制御と領域指定機能とが共に有効であるときに、PTZ移動する場合、つまり撮像方向および画角の少なくとも一方の撮像条件が変更される場合、指定領域に適用する量子化パラメータを所定値に一旦変更する。ここで、上記所定値は、予め設定された固定値を、指定領域に対応する鮮鋭度に関する情報に応じて増加または減少させた値である。本実施形態では、指定領域に対応する鮮鋭度に関する情報として、指定領域の高周波成分の積分値を用いる。
さらに、システム制御部103は、指定領域外に適用する量子化パラメータを、所定値と同等か所定値よりも低画質となるような値に設定することで、瞬間的に符号量が増大しビットレートが増大することを防ぐ。その後は、システム制御部103は、設定された量子化パラメータ(指定領域に対して所定値、指定領域外に対して所定値あるいは所定値以下の値)に従って発生した符号量に基づいて、CBR制御を継続する。
このときの上記固定値としては、CBR制御を開始する際に設定される量子化パラメータの初期値を用いることができる。また、固定値は、量子化パラメータの最低画質相当(もしくは画質低め相当)の値や、PTZ制御を実行する前に指定領域外に適用していた量子化パラメータの値とすることもできる。
本実施形態においては、撮像装置であるカメラ100が、画像を符号化してクライアント装置200へ送信する符号化データを作成可能な画像処理装置として動作する。なお、撮像装置に接続されたPC等の機器が、撮像装置から取得した画像を符号化してクライアント装置200へ送信する符号化データを作成可能な画像処理装置として動作するようにしてもよい。
以下、CBR制御時における動作について説明する。
図5は、CBR制御時におけるシステム制御部103の動作を示すフローチャートである。この図5の処理は、カメラ100のCPU11がプログラムを実行することによって実現することができる。
先ずS1において、システム制御部103は、指定領域の設定に変更があるか否かを判定する。このS1では、システム制御部103は、クライアント装置200を介して受信したユーザからの指示に、指定領域を新たに設定する指示や、指定領域のサイズや位置を変更する指示が含まれる場合に、指定領域の設定に変更があると判定する。そして、システム制御部103は、指定領域の設定に変更があると判定した場合にはS2に移行し、指定領域の設定に変更はないと判定した場合にはS6に移行する。
S2では、システム制御部103は、取得している画像をもとに、指定領域の鮮鋭度に関する情報として、指定領域の高周波成分の積分値を算出する。また、このときシステム制御部103は、取得した画像に対して、画像処理によってズーム倍率を変更する電子ズームを行うことで、内部的にワイド端とテレ端との画像をそれぞれ生成する。そして、システム制御部103は、生成したそれぞれの画像における指定領域の高周波成分の積分値を算出する。このように、システム制御部103は、複数の画角(ズーム値)について、指定領域の高周波成分の積分値をそれぞれ抽出する。
次にS3では、システム制御部103は、S2において算出された高周波成分の積分値を、指定領域の位置情報およびサイズ情報とともにメモリに保存(記憶)する。ここで、当該メモリは、RAM13や外部メモリ14とすることができる。メモリに保存する指定領域情報を図6に示す。本実施形態では、システム制御部103は、図6に示す指定領域テーブル60を作成し、指定領域情報を保存する。
指定領域テーブル60は、指定領域の識別番号61と対応付けて、当該指定領域の位置情報、サイズ情報および複数の画角における高周波成分の積分値を格納する。ここで、指定領域の位置情報は、指定領域のパン位置62、チルト位置63およびズーム位置64を含む。また、指定領域のサイズ情報は、指定領域の幅65および高さ66を含む。さらに、指定領域の複数の画角における高周波成分の積分値は、指定領域のPTZ位置(62〜64)における高周波成分の積分値67、ワイド端における高周波成分の積分値68、およびテレ端における高周波成分の積分値69を含む。
なお、電子ズームに際しては、指定領域内の任意の位置(例えば、中央位置)に対してズームすることができる。また、指定領域が一定のサイズよりも大きい場合は、指定領域を4分割や9分割といった複数の領域に分割し、分割したそれぞれの領域の任意の位置(例えば、中央位置)に対してズームしてもよい。その場合、図6の指定領域テーブル60には、分割したそれぞれの領域に対して作成された指定領域情報が保存される。
また、ズーム処理として、電子ズームの代わりに、レンズ駆動部104による光学的な変倍である光学ズームを用いてもよい。さらに、ワイド端については電子ズーム、テレ端については光学ズームを用いるというように、それぞれを使い分けてもよい。また、被写体の照度をもとに、電子ズームと光学ズームとを切り替えてもよい。
図5に戻って、S4では、システム制御部103は、S3において保存された指定領域の高周波成分の積分値67に基づいて、適用する量子化パラメータを決定する。具体的には、システム制御部103は、図7に示すような量子化パラメータを決定するための、指定領域の高周波成分の積分値の閾値が設定された閾値テーブル70を参照し、指定領域に適用する量子化パラメータを決定する。また、システム制御部103は、指定領域外に適用する量子化パラメータを、閾値テーブル70をもとに決定された指定領域に適用する量子化パラメータと同等かそれよりも低画質となるような値に設定する。閾値テーブル70は、RAM13に格納しておくことができる。
図7に示す閾値テーブル70は、指定領域内の高周波成分の積分値の閾値71と、指定領域に適用する量子化パラメータの増減値72とを設定する。閾値テーブル70の上段の閾値71は、量子化パラメータの増減値を0に設定する高周波成分の積分値の上限値であり、閾値テーブル70の上段の増減値72は、高周波成分の積分値が上限用の閾値71を上回った場合の量子化パラメータの増減値である。また、閾値テーブル70の下段の閾値71は、量子化パラメータの増減値を0に設定する高周波成分の積分値の下限値であり、閾値テーブル70の下段の増減値72は、高周波成分の積分値が下限用の閾値71を下回った場合の量子化パラメータの増減値である。
システム制御部103は、RAM13に保存されている指定領域の高周波成分の積分値67を、閾値テーブル70の2つの閾値71とそれぞれ比較する。そして、システム制御部103は、積分値67が上限用の閾値71である「6000」よりも大きい場合、予め設定した固定値に「8」を加えた値を、指定領域に適用する量子化パラメータとして決定する。一方、積分値67が下限用の閾値71である「1000」よりも小さい場合には、システム制御部103は、予め設定した固定値から「3」を減じた値を、指定領域に適用する量子化パラメータとして決定する。また、積分値67が、下限用の閾値71以上で且つ上限用の閾値71以下である場合には、システム制御部103は、予め設定した固定値を、指定領域に適用する量子化パラメータとして決定する。
なお、本実施形態では、閾値71を2種類としたが、3種類以上であってもよい。
図5に戻って、S5では、システム制御部103は、S4において決定された量子化パラメータを用いて、領域指定機能を実行し、S1に戻る。つまり、このS5では、システム制御部103は、指定領域に適用する量子化パラメータを、S4において決定された所定値に一旦変更する。また、システム制御部103は、指定領域外に適用する量子化パラメータを、上記所定値と同等か所定値よりも低画質となるような値に設定することで、瞬間的に符号量が増大しビットレートが増大することを防ぐ。
このように、システム制御部103は、領域指定の設定に変更があると判定した際には、指定領域テーブル60を参照し、設定が変更された後の指定領域の高周波成分の積分値を導出する。そして、システム制御部103は、導出された情報をもとに、閾値テーブル70を参照し、指定領域に適用する量子化パラメータを導出する。したがって、領域指定の設定が変更された直後の画像から適切な量子化パラメータを適用することが可能である。
領域指定機能の実行に際し、システム制御部103は、制御部114が量子化パラメータ算出部112に対して、指定領域内および指定領域外の量子化パラメータを上記の値とするための設定変更の指示を出力するよう制御する。その後、システム制御部103は、設定された量子化パラメータ(指定領域に対して所定値、指定領域外に対して所定値あるいは所定値以下の値)に基づいて発生した符号量に基づいて、CBR制御を継続する。CBR制御の継続後も指定領域に対して再設定される量子化パラメータは、指定領域外に対して設定される量子化パラメータよりも高画質となるような値に設定される。
S6では、システム制御部103は、カメラ100をPTZ移動するか否かを判定する。システム制御部103は、カメラ100の撮像方向および画角(ズーム倍率)の少なくとも一方の撮像条件が変更されると判定した場合、カメラ100をPTZ移動すると判定する。そして、システム制御部103は、カメラ100をPTZ移動すると判定した場合にはS7に移行し、カメラ100をPTZ移動しないと判定した場合にはS1に戻る。
S7では、システム制御部103は、PTZ移動が、プリセット指定による移動であるか否かを判定する。PTZカメラでは、重要な被写体の望ましい撮像画角を予め登録することが広く行われ、一般にプリセットと呼称されている。このS7では、システム制御部103は、撮像方向あるいはズーム倍率の制御(PTZ制御)を実行する指示を、クライアント装置200を介して受信していない場合、PTZ移動がプリセット指定による移動であると判定し、S8に移行する。S8では、システム制御部103は、移動先のプリセットにおいて、前回そのプリセットの位置において使用していた量子化パラメータを、今回適用する量子化パラメータとして決定し、S11に移行する。なお、この前回のプリセット位置のパラメータは、そのプリセット位置情報に関連付けて、RAM13あるいは外部メモリ14に保存されているものとする。
システム制御部103は、S7において、PTZ移動がプリセット指定による移動ではないと判定した場合、S9に移行して、PTZ移動後の撮像範囲内に存在する指定領域の高周波成分の積分値を算出する。システム制御部103は、PTZ移動前の段階で、PTZ移動後の撮像範囲内に存在する指定領域の高周波成分の積分値を算出するために、図6に示す指定領域テーブル60の情報を使用する。
具体的には、システム制御部103は、指定領域テーブル60の情報をもとに、図8に示すグラフを作成する。図8に示すグラフは、ズーム値と高周波成分の積分値との関係を表すグラフである。まず、システム制御部103は、指定領域設定時のズーム値における積分値67に対応するポイント81、ワイド端における積分値68に対応するポイント82、テレ端における積分値69に対応するポイント83をそれぞれプロットする。次にシステム制御部103は、各ポイント81〜83を近似的に通る曲線84を描画する。描画された曲線84により、全ズーム値における高周波成分の積分値を導出することが可能となる。
システム制御部103は、S9において、PTZ移動後の座標と、指定領域のPTZ位置62〜64と、指定領域の幅65および高さ66とから、PTZ移動後に撮像範囲内に存在する指定領域の面積を算出する。また、システム制御部103は、PTZ移動後のズーム値と図8の曲線84とに基づいて、高周波成分の積分値を算出する。そして、システム制御部103は、算出した指定領域の面積と高周波成分の積分値とから、PTZ移動後の撮像範囲内における指定領域の高周波成分の積分値を算出する。
S10では、システム制御部103は、S9において算出された高周波成分の積分値に基づいて、適用する量子化パラメータを決定し、S11に移行する。量子化パラメータを決定する方法は、S4と同様である。
S11では、システム制御部103は、レンズ制御部105やパンチルト制御部108に対し、パン・チルト・ズーム動作の指示を行うことでPTZ移動する。その後、システム制御部103は、S8もしくはS10において決定された量子化パラメータを用いて、領域指定機能を実行する。
このように、システム制御部103は、カメラ100の撮像方向および画角の少なくとも一方の撮像条件に変更があると判定した際には、指定領域テーブル60を参照し、撮像条件が変更された後の指定領域の高周波成分の積分値を導出する。そして、システム制御部103は、導出された情報をもとに、閾値テーブル70を参照し、指定領域に適用する量子化パラメータを導出する。その後、システム制御部103は、PTZ移動し、上記の導出した量子化パラメータを適用する。したがって、PTZ移動直後の画像から適切な量子化パラメータを適用することが可能である。
以上のように、本実施形態では、CBR制御中に領域指定機能における指定領域の設定に変更がある場合や、PTZ移動する場合に、指定領域に適用する量子化パラメータを、指定領域の鮮鋭度に関する情報をもとに決定された値に一旦変更される。これにより、指定領域の設定変更時およびPTZ移動時に、ビットレートが瞬間的に大きくなりすぎたり、逆にビットレートが必要以上に急減したりすることを防止することができる。以下、この点について説明する。
まず、指定領域の設定変更の一例として、CBR制御中に指定領域を新たに設定して領域指定機能を有効にする場合について考える。領域別画質制御として、領域指定機能の有効への切り替え時に、指定領域の量子化パラメータを、領域指定機能を有効にする前に画像全体に適用していた量子化パラメータよりも高画質な値に設定する制御方式が考えられる。この場合、指定領域の面積が大きいほど、符号量は大きくなる。そのため、指定領域の面積によってはビットレートが瞬間的に非常に大きくなるおそれがある。これを防止するために、領域指定機能の有効への切り替え時に、指定領域の量子化パラメータを予め設定した固定値に一旦変更することが考えられる。
しかしながら、指定領域の高周波成分の多少によって符号量が異なるため、被写体によっては必要以上にビットレートが急減し、画質変動が大きくなるおそれがある。それを回避するために、画質をあまり下げないように上記固定値を設定すると、逆にビットレートの急激な増加が発生するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、CBR制御中に領域指定機能を有効にする場合、つまり、指定領域が新たに設定される場合、指定領域の量子化パラメータを所定値に一旦変更する。そして、その所定値は、設定変更後の指定領域の高周波成分の多少に応じた値とする。このように、CBR制御中に領域指定機能を有効にする場合、指定領域の量子化パラメータを、領域指定機能を有効にする前に画像全体に適用していた量子化パラメータよりも高画質な値や、予め設定した固定値とするのではなく、上記所定値とする。したがって、領域指定機能を有効に切り替えたときに、ビットレートが急変する事態を回避することができる。
また、指定領域の設定変更の一例として、CBR制御中に指定領域の位置やサイズを変更する場合がある。この場合にも、指定領域を新たに設定した場合と同様に、指定領域の量子化パラメータを所定値に一旦変更する。そして、その所定値は、変更後の指定領域の高周波成分の多少に応じた値とする。これにより、指定領域の位置やサイズを変更したときに、ビットレートが急変する事態を回避することができる。
次に、CBR制御中に領域指定機能を有効にしている場合に、ユーザがPTZ移動により指定領域を変化させる指示を行った場合について考える。PTZ移動により指定領域の面積が大きくなる方向に変化する場合、指定領域に適用する量子化パラメータをそのまま維持すると、発生符号量が目標符号量から大きく逸脱してビットレートが急激に大きくなる場合がある。そこで、指定領域の面積に変化があった際に、指定領域内に適用していた量子化パラメータを予め設定した固定値に変更することが考えられる。
しかしながら、圧縮後のデータ量は画像内の高周波成分の多少によって異なるため、被写体によっては必要以上にビットレートが急減し、画質変動が大きくなるおそれがある。例えば、指定領域のデータサイズが減少する方向にPTZ移動された場合、指定領域に適用する量子化パラメータを予め設定した固定値とすると、必要以上にビットレートが小さくなってしまう。このような事態を回避するために、画質をあまり下げないように上記固定値を設定することも考えられるが、その場合、被写体によっては、逆にビットレートの急激な増加が発生してしまうおそれがある。例えば、単純な画像からコントラストの高い複雑な画像に変化する方向にPTZ移動される場合には、ビットレートの急激な増加が発生してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、CBR制御中で且つ領域指定機能を実行中である場合に、PTZ移動が行われる場合には、指定領域の量子化パラメータを、変更後の指定領域の高周波成分の多少に応じた所定値に一旦変更する。これにより、指定領域の高周波成分が少なくなることに起因してビットレートが急激に減少したり、指定領域の高周波成分が多くなることに起因してビットレートが急激に増加したりする事態を回避することができる。
また、本実施形態では、カメラ100は、指定領域の設定に変更があると判断した際に、取得している画像をもとに複数の画角(ズーム位置)における指定領域の高周波成分の積分値を抽出し、指定領域の位置情報等とともにメモリに記憶しておく。ここで、複数の画角における高周波成分の積分値の抽出に際し、カメラ100は、取得している画像に対してズーム処理(電子ズームや光学ズーム)を行い、内部的に複数の画角に対応する画像を生成する。そして、カメラ100は、生成した画像をもとに、それぞれ指定領域の高周波成分の積分値を算出する。
複数の画角における高周波成分の積分値が取得できれば、全画角(全ズーム値)における高周波成分の積分値を導出することが可能となる。そのため、PTZ移動により指定領域が変化する場合には、メモリに記憶されたズーム値と高周波成分の積分値との関係を用いて、PTZ移動後の指定領域の高周波成分の積分値を導出することができる。つまり、PTZ移動前の段階で、PTZ移動後の指定領域の高周波成分の積分値を導出することができる。したがって、その導出した値をもとに指定領域に適用する量子化パラメータを決定することで、指定領域変更直後の画像に対して適切な量子化パラメータを適用することができる。
例えば、ビットレートの急激な増加や減少を抑えるために、被写体の高周波成分をもとに量子化パラメータを決定する場合、指定領域変更後の画像に対して高周波成分を算出し、指定領域に適用する量子化パラメータを導出することも考えられる。しかしながら、この場合、導出した量子化パラメータを適用できるのは指定領域変更後数フレーム経ってからの画像となり、その間の画像については、適切な量子化パラメータ値を適用できない。そのため、ビットレートの急激な変化が発生するおそれがある。
本実施形態では、メモリに記憶されたズーム値と高周波成分の積分値との関係を用いることで、指定領域の設定変更時には、指定領域の設定変更直後の画像に対して適切な量子化パラメータを適用することができる。また、PTZ移動時には、PTZ移動直後の画像に対して適切な量子化パラメータを適用することができる。したがって、指定領域の設定変更直後やPTZ移動直後におけるビットレートの急激な変化を適切に抑制することができる。
以上のように、本実施形態では、指定領域の設定が変更される場合や、PTZ移動によって被写体や指定領域が変化する場合に、適切な量子化パラメータを適切なタイミングで適用可能である。そのため、CBR制御中に発生符号量が目標符号量を大きく逸脱してビットレートが急激に大きくなったり、画質が必要以上に低下したりすることを適切に防止することができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。
上述した第一の実施形態では、指定領域の設定を変更する際に複数の画角における高周波成分の積分値を取得し保持しておくことで、被写体に合わせた適切な量子化パラメータを適用した。指定領域の設定変更時から画像(被写体)に変化がなければ適切な量子化パラメータ値となるが、被写体に変化があった場合、実際の高周波成分の積分値が変わってしまうため、不適切な値となってしまうおそれがある。第二の実施形態では、時間経過による被写体の変化に対応させる場合について説明する。
図9は、CBR制御時におけるシステム制御部103の動作を示すフローチャートである。この図9の処理は、カメラ100のCPU11がプログラムを実行することによって実現することができる。図9の処理は、図5の処理にS21〜S23が追加されていることを除いては、図5の処理と同様である。したがって、以下、処理の異なる部分を中心に説明する。
S11において、システム制御部103がPTZ移動させた後、S21において、システム制御部103は、図6の指定領域テーブル60を参照し、被写体に全体が収まっている指定領域が存在するか否かを判定する。そして、システム制御部103は、全体が収まっている指定領域がないと判定した場合、S1に戻る。一方、システム制御部103は、全体が収まっている指定領域が存在すると判定した場合、S22に移行する。
S22では、システム制御部103は、S2と同様に、複数のズーム値(画角)における指定領域の高周波成分の積分値を算出する。
次に、S23では、システム制御部103は、S22において算出された高周波成分の積分値をもとに、図6の指定領域テーブル60を更新する。つまり、システム制御部103は、該当する指定領域の情報(64〜69)を上書き保存する。
以上のように、本実施形態では、メモリに記憶された指定領域テーブル60を定期的に更新する。このように、メモリに記憶された指定領域の高周波成分の積分値が定期的に更新されるので、時間が経過することで被写体が変化した場合であっても、量子化パラメータが不適切な値となってしまうことを防止することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100…ネットワークカメラ、101…撮像部、102…画像処理部、103…システム制御部、104…レンズ駆動部、105…レンズ制御部、106…パン駆動部、107…チルト駆動部、108…パンチルト制御部、109…通信部、110…画像符号化装置、200…クライアント装置、300…ネットワーク

Claims (14)

  1. 画像内に設定された指定領域ごとに異なる画質を設定可能な設定手段と、
    前記画像を符号化して得られる発生符号量が目標符号量となるように、前記符号化に用いる量子化パラメータを決定する決定手段と、
    前記設定手段における前記指定領域の設定に変更があるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記指定領域の設定に変更があると判断した際に、前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された情報をもとに、前記符号化に用いる前記量子化パラメータを導出する導出手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記導出手段は、
    前記画像を撮像する撮像手段の撮像方向および画角の少なくとも一方の撮像条件が変更される場合に、前記抽出手段によって抽出された情報をもとに、前記撮像条件が変更された後の前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を導出し、
    導出された情報をもとに、前記符号化に用いる前記量子化パラメータを導出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記導出手段は、
    前記判断手段によって前記指定領域の設定に変更があると判断した際に、前記抽出手段によって抽出された情報をもとに、前記指定領域の設定が変更された後の前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を導出し、
    導出された情報をもとに、前記符号化に用いる前記量子化パラメータを導出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記導出手段は、
    予め設定した固定値を、前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報をもとに増減した値を、前記指定領域の前記符号化に用いる前記量子化パラメータとして導出することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記抽出手段は、
    前記画像を撮像する撮像手段の複数の画角における前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を抽出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記抽出手段は、
    前記指定領域の中央位置に対してズーム処理した前記画像をもとに、前記複数の画角における前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を抽出することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記抽出手段は、
    前記指定領域を複数の領域に分割し、分割した各領域についてそれぞれ前記鮮鋭度に係る情報を抽出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記抽出手段によって抽出された情報を記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記記憶手段により記憶された情報を定期的に更新する更新手段をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記判断手段は、
    前記指定領域が新たに設定される場合に、前記指定領域の設定に変更があると判断することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記判断手段は、
    前記指定領域の位置およびサイズの少なくとも一方が変更される場合に、前記指定領域の設定に変更があると判断することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    前記画像を撮像する撮像手段と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  13. 画像内に設定された指定領域ごとに異なる画質を設定可能なステップと、
    前記画像を符号化して得られる発生符号量が目標符号量となるように、前記符号化に用いる量子化パラメータを決定するステップと、
    前記指定領域の設定に変更があるか否かを判断するステップと、
    前記指定領域の設定に変更があると判断した際に、前記指定領域に対応する鮮鋭度に係る情報を抽出するステップと、
    抽出された前記情報をもとに、前記符号化に用いる前記量子化パラメータを導出するステップと、を含むことを特徴とする画像処理方法。
  14. コンピュータを、請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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