JP2019057141A - ペン入力用表面材、偏光板及び表示装置 - Google Patents
ペン入力用表面材、偏光板及び表示装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】表面を傷付き難くする。【解決手段】ペン入力用表面材18は、タッチペンPによる入力がなされる表面18Sを有するペン入力用表面材18であって、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μm〜6μmの範囲であり、表面18Sにおける凹凸の平均間隔(RSm)が30μm〜500μmの範囲であり、表面18Sにおける歪度(Rsk)が0以上である。【選択図】図5
Description
本発明は、ペン入力用表面材、偏光板及び表示装置に関する。
従来、ペンによる入力が可能なディスプレイの表面材の一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載されたペン入力コンピュタ用タブレットの表面材は、透明なプラスチックフィルムによる基材と、該基材の表面に形成されている電離放射線硬化型樹脂層とを有しており、前記電離放射線硬化型樹脂層の表面の十点平均粗さ(Rz)が0.5〜5.0μmであり、かつ表面の凹凸の平均間隔(Sm)が50〜500μmである。
上記した特許文献1に記載されたペン入力コンピュタ用タブレットの表面材によれば、ペン入力を行なう際に、通常のペンで紙表面に筆記するときのような適度の抵抗感のある筆記適性が得られる。しかしながら、上記した特許文献1に記載された構成では、ペン入力に伴って表面材の表面に傷が付くおそれがある。表面材に傷が付くと、ディスプレイの視認性が悪化するとともに外観も悪化してしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、表面を傷付き難くすることを目的とする。
本発明のペン入力用表面材は、ペンによる入力がなされる表面を有するペン入力用表面材であって、前記表面における十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μm〜6μmの範囲であり、前記表面における凹凸の平均間隔(RSm)が30μm〜500μmの範囲であり、前記表面における歪度(Rsk)が0以上である。
ペンによる入力がなされる表面には、微小な凹凸が無数に存在しており、これらの凹凸に係る表面粗さの指標としては、十点平均粗さ(Rzjis)、凹凸の平均間隔(RSm)及び歪度(Rsk)が挙げられる。十点平均粗さ(Rzjis)は、表面における凹凸の落差を表す指標である。凹凸の平均間隔(RSm)は、表面における凹凸の配置の疎密を表す指標である。歪度(Rsk)は、表面における凹凸を構成する凹部及び凸部の割合を表す指標である。表面に対してペンによる入力がなされたとき、ペンが表面の凹凸に及ぼす作用や表面の凹凸がペンに及ぼす作用などは、上記した各指標の数値に応じて変化し得るものである。例えば、仮に表面における十点平均粗さ(Rzjis)が6μmを上回ると、表面における凹凸の落差が過大となるため、凹凸によるペンの摩耗が過剰になる問題が生じ、また摩耗したペンから生じる削れ滓により凹凸が十分に平滑化されず、結果として表面に傷が付き易くなる問題が生じる。逆に、仮に表面における十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μmを下回ると、表面における凹凸の落差が過小となるため、凹凸によるペンの摩耗が不十分となり、削れ滓により凹凸が十分に平滑化されず、結果として表面に傷が付き易くなる問題が生じる。また、仮に表面における凹凸の平均間隔(RSm)が500μmを上回ると、表面における凹凸の配置が疎らになり過ぎるため、凹凸によるペンの摩耗が不十分となり、削れ滓により凹凸が十分に平滑化されず、結果として表面に傷が付き易くなる問題が生じる。逆に、仮に表面における凹凸の平均間隔(RSm)が30μmを下回ると、表面における凹凸の配置が過密になるため、ペンの削れ滓が凹凸に入り込んでしまって除去が困難になる問題が生じる。また、仮に歪度(Rsk)が負の値になると、表面における凹凸のうちの凸部の割合が凹部の割合よりも多くなるため、ペンが凸部に過剰に干渉し、結果として表面に傷が付き易くなる問題が生じる。
これに対し、表面における十点平均粗さ(Rzjis)が6μm以下にされると、表面における凹凸の落差が過大になることが避けられるので、凹凸によるペンの摩耗が許容範囲内となり、また摩耗したペンから生じる削れ滓により凹凸が十分に平滑化され、結果として表面に傷が付き難くなる。表面における十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μm以上にされると、表面における凹凸の落差が過小になることが避けられるので、凹凸によりペンが十分に摩耗されて削れ滓により凹凸が十分に平滑化され、結果として表面に傷が付き難くなる。表面における凹凸の平均間隔(RSm)が500μm以下にされると、表面における凹凸の配置が疎らになり過ぎることが避けられるので、凹凸によりペンが十分に摩耗されて削れ滓により凹凸が十分に平滑化され、結果として表面に傷が付き難くなる。表面における凹凸の平均間隔(RSm)が30μm以上にされると、表面における凹凸の配置が過密になることが避けられるので、ペンの削れ滓が凹凸に入ってもその除去が容易になる。表面における歪度(Rsk)が0以上、つまり0または正の値にされると、表面における凹凸のうちの凹部と凸部との割合が同等または凹部の割合が凸部の割合よりも多くなるので、ペンが凸部に過剰に干渉することが避けられ、結果として表面に傷が付き難くなる。以上により、ペンによる入力が表面に対して行われたとき、ペンの削れ滓が表面の凹凸に入ることで、凹凸が平滑化され、もってペンの擦れに起因して表面に傷が付き難くなる。しかも、凹凸に入った削れ滓を容易に除去することが可能とされる。
本発明によれば、表面を傷付き難くすることができる。
<実施形態>
本発明の実施形態を図1から図5によって説明する。本実施形態では、表示機能に加えてタッチパネル機能(位置入力機能)を備えた液晶表示装置(表示装置、位置入力機能付き表示装置)10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、上下方向については、図1,図3及び図4を基準とし、且つ同図上側を表側とするとともに同図下側を裏側とする。
本発明の実施形態を図1から図5によって説明する。本実施形態では、表示機能に加えてタッチパネル機能(位置入力機能)を備えた液晶表示装置(表示装置、位置入力機能付き表示装置)10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、上下方向については、図1,図3及び図4を基準とし、且つ同図上側を表側とするとともに同図下側を裏側とする。
液晶表示装置10は、図1に示すように、画像を表示可能な透過型の液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11の表裏の各板面に貼り付けられる一対の偏光板12と、液晶パネル11に対して裏側に重なるよう配されて液晶パネル11に表示のための光を照射するバックライト装置(照明装置)13と、を有する。先にバックライト装置13について簡単に説明する。バックライト装置13は、それぞれ図示を省略するが、光源(例えばLED、有機ELなど)と、光源から発せられる光を透過しつつ光学作用を付与する光学部材と、光を反射して液晶パネル11側へ向かわせる反射シートと、を少なくとも備える。
液晶パネル11について説明する。液晶パネル11は、図1に示すように、一対の基板11A,11Bと、両基板11A,11B間の内部空間に配されて電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む液晶層(媒質層)11Cと、両基板11A,11B間に介在して液晶層11Cを取り囲んでシールを図るシール部11Dと、を有する。一対の基板11A,11Bのうち表側(正面側)がCF基板(対向基板)11Aとされ、裏側(背面側)がアレイ基板(アクティブマトリクス基板、TFT基板)11Bとされる。CF基板11A及びアレイ基板11Bは、いずれもガラス基板の内面側に各種の膜が積層形成されてなるものとされる。
液晶パネル11は、図2に示すように、画面の中央側部分が、画像が表示される表示領域(図2において一点鎖線により囲った範囲)AAとされるのに対し、画面における表示領域AAを取り囲む額縁状の外周側部分が、画像が表示されない非表示領域NAAとされている。液晶パネル11を構成するアレイ基板11Bは、CF基板11Aよりも大型となっていてその一部がCF基板11Aに対して側方に突き出しており、その突き出し部分(非表示領域NAA)には、表示機能やタッチパネル機能に係る各種信号を供給するための部品としてドライバ(パネル駆動部品)14及びフレキシブル基板(信号伝送部材)15が実装されている。ドライバ14は、内部に駆動回路を有するLSIチップからなり、アレイ基板11Bに対してCOG(Chip On Glass)実装されており、フレキシブル基板15によって伝送される各種信号を処理する。フレキシブル基板15は、絶縁性及び可撓性を有する基材上に多数本の配線パターンを形成してなり、液晶パネル11におけるアレイ基板11Bと図示しないコントロール基板(信号供給源)とに接続されることで、コントロール基板から出力される各種信号を液晶パネル11へ伝送する。
次に、液晶パネル11の内部構造について簡単に説明するが、内部構造に係る各種構造物の図示は省略する。アレイ基板11Bの表示領域AAの内面側には、スイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)及び画素電極が多数個マトリクス状(行列状)に並んで設けられるとともに、TFT及び画素電極の周りに格子状をなすゲート配線及びソース配線が取り囲むようにして配設されている。ゲート配線及びソース配線には、画像に係る信号がそれぞれ伝送される。ゲート配線及びソース配線により囲まれた領域に配された画素電極は、透明電極材料からなる。アレイ基板11Bの表示領域AAの内面側には、図2に示すように、表示領域AAのほぼ全域にわたって延在して全ての画素電極と重畳するとともに間に絶縁膜を介在させる形で共通電極が設けられている。共通電極は、少なくとも表示期間においてはほぼ一定の基準電位が供給されるものであり、画素電極との間には、画素電極に充電された電位に基づく電位差が生じ得るものとされる。共通電極と画素電極との間の電位差に基づいて発生する電界には、アレイ基板11Bの板面に沿う成分に加えて、アレイ基板11Bの板面に対する法線方向の成分を含むフリンジ電界(斜め電界)が含まれる。従って、この液晶パネル11は、フリンジ電界を利用して液晶層11Cに含まれる液晶分子の配向状態を制御する、いわゆるFFS(Fringe Field Switching)モードとされている。一方、CF基板11Aの内面側には、各画素電極に対応した位置に多数個のカラーフィルタが設けられており、R,G,Bの三色が交互に並ぶ配置とされる。CF基板11Aの内面側には、隣り合うカラーフィルタ間を仕切ることで混色を防ぐなどのために遮光部(ブラックマトリクス)が設けられている。また、両基板11A,11Bの内面側には、液晶層11Cに含まれる液晶分子を配向させるための配向膜がそれぞれ形成されている。
ここで、本実施形態に係る液晶パネル11は、画像を表示する表示機能と、表示される画像に基づいて使用者がタッチペン(ペン)Pを用いて入力する位置(入力位置)を検出するタッチパネル機能(位置入力機能)と、を併有しており、このうちのタッチパネル機能を発揮するためのタッチパネルパターン16を一体化(インセル化)している。このタッチパネルパターン16は、いわゆる投影型静電容量方式とされており、その検出方式が自己容量方式とされる。タッチパネルパターン16は、図2に示すように、一対の基板11A,11Bのうちのアレイ基板11B側に設けられており、アレイ基板11Bの板面内にマトリクス状に並んで配される複数のタッチ電極(位置検出電極)17から構成されている。タッチ電極17は、アレイ基板11Bに設けられた共通電極により構成されている。共通電極は、略格子状に仕切られることで平面に視て碁盤目状に分割されて相互が電気的に独立した複数のタッチ電極17からなる。これらのタッチ電極17は、表示領域AAに配されている。従って、液晶パネル11における表示領域AAは、入力位置を検出可能なタッチ領域(位置入力領域)とほぼ一致しており、非表示領域NAAが入力位置を検出不能な非タッチ領域(非位置入力領域)とほぼ一致していることになる。そして、使用者が視認する液晶パネル11の表示領域AAの画像に基づいて位置入力をしようとして液晶パネル11の表面(表示面)にタッチペンP(図1を参照)を近づけると、そのタッチペンPとタッチ電極17との間で静電容量が形成されることになる。これにより、タッチペンPの近くにあるタッチ電極17にて検出される静電容量にはタッチペンPが近づくのに伴って変化が生じ、タッチペンPから遠くにあるタッチ電極17とは異なるものとなるので、それに基づいて入力位置を検出することが可能となる。なお、図示は省略するが、アレイ基板11Bには、各タッチ電極17に対して接続されるタッチ配線(位置検出配線)が設けられている。タッチ配線には、表示機能に係る基準電位信号と、タッチ機能に係るタッチ信号(位置検出信号)と、を異なるタイミングで供給されており、基準電位信号が供給される間は各タッチ電極17が基準電位となって共通電極として機能し、タッチ信号が供給される間は各タッチ電極17が上記した入力位置の検出を行う。なお、図2は、タッチ電極17の配列を模式的に表したものであり、タッチ電極17の具体的な設置数や配置については図示以外にも適宜に変更可能である。
次に、偏光板12について説明する。偏光板12は、液晶パネル11の板面に沿う板面を有するフィルム状とされる。偏光板12には、液晶パネル11に対して表側に配されてCF基板11Aの外面に貼り付けられる第1偏光板12αと、液晶パネル11に対して裏側に配されてアレイ基板11Bの外面に貼り付けられる第2偏光板12βと、が含まれる。以下では、両偏光板12α,12βの共通構造について説明する。なお、図3は、第1偏光板12αの断面図であるが、その大部分は第2偏光板12βと共通構造になっている。両偏光板12α,12βは、図3に示すように、特定の振動方向の光を選択的に透過する偏光子12Aと、偏光子12Aを挟み込む一対の基体12Bと、液晶パネル11の外面に対して固着される固着層12Cと、を少なくとも有する。偏光子12Aは、PVA(ポリビニルアルコール)フィルムなどの高分子樹脂フィルムにヨウ素、二色性染料等の吸収体を混入し一方向に延伸することで吸収体を配向させてなる。このように一軸延伸されてなる偏光子12Aは、透過軸(偏光軸)と、透過軸に対して直交した吸収軸と、を有しており、それにより円偏光を直線偏光に変換することができる。一対の基体12Bは、優れた透光性を有していてほぼ透明なTAC(トリアセチルセルロース)フィルムからなる。固着層12Cは、いずれか一方の基体12Bにおける偏光子12A側とは反対側の面に塗布される、優れた透光性を有していてほぼ透明な粘着材などからなる。なお、偏光板12の具体的な構成は上記に限定されず、例えば位相差板を追加するなど適宜に変更することが可能である。このような構成の偏光板12は、液晶パネル11の表裏外面に一対が貼り付けられるのであるが、透過軸(吸収軸)が互いに直交する配置、つまりクロスニコル配置とされている。このクロスニコル配置によれば、液晶パネル11は、非通電時(画素電極に電圧が印加されていないとき)に透過率が最小で黒表示となるノーマリブラックモードとされる。
さて、一対の偏光板12のうちの第1偏光板12αには、図3に示すように、タッチペンPによる入力がなされる表面18Sを有するペン入力用表面材18が設けられている。ペン入力用表面材18は、第1偏光板12αを構成する表側(固着層12C側とは反対側)の基体12Bにおける偏光子12A側とは反対側の面(塗布面)にコーティングされている。ペン入力用表面材18の表面18Sは、タッチペンPの先端部が直接接触される接触面となっている。ペン入力用表面材18は、合成樹脂製の基材中にフィラー(粒子)を分散配合してなる。これら基材及びフィラーは、いずれも優れた透光性を有していてほぼ透明な材料からなる。基材の材料としては、例えば紫外線硬化性樹脂材料(光硬化性樹脂材料)であるペンタエリスリトールトリアクリレートなどが用いられる。フィラーの材料としては、有機材料または無機材料が用いられる。フィラーの有機材料としては、例えばスチレン−アクリル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂などが用いられ、これらの中のいずれか1つを用いてもよいが、複数を用いてもよい。有機材料を用いたフィラーを「有機フィラー」と呼ぶ。フィラーの無機材料としては、例えばシリカ(SiO2)などが用いられる。無機材料を用いたフィラーを「無機フィラー」と呼ぶ。
ペン入力用表面材18の製造方法について説明する。まず、上記した基材及びフィラーに、光重合開始剤、増粘剤、レベリング剤及び溶剤を所定の割合でもって配合し、所定時間(例えば1時間以上)にわたって撹拌することで原料である塗料を得る(塗料製造工程)。光重合開始剤としては、例えばBASFジャパン社製のイルガキュア(登録商標)184やイルガキュア(登録商標)TPOなどを用いることができる。増粘剤としては、例えばセルロース系の増粘剤などを用いることができる。レベリング剤としては、例えばフッ素系のレベリング剤などを用いることができる。溶剤としては、例えばトルエンなどを用いることができる。上記した塗料製造工程を経て得られた塗料を、第1偏光板12αを構成する表側の基体12Bにおける塗布面に載せ、アプリケータなどを用いて所定の均一な厚み(8μm〜20μm)となるようならす(塗布工程)。その後、塗料が塗布された基体12Bを、一旦常温・無風の環境下にて所定時間(例えば30秒間)にわたって乾燥させてから、所定の庫内温度(例えば約100℃)に設定された全排気型オーブンに入れ、所定時間(例えば1分間)にわたって加熱することで、塗料中の溶剤を揮発させて除去する(乾燥工程)。乾燥工程を経て乾燥した塗料に対して紫外線を照射し、塗料を硬化させる(硬化工程)。硬化工程で照射される紫外線は、例えば高圧水銀ランプを光源としており、所定のピーク照度(100mW/cm2)でもって所定の積算照射量(400mJ/cm2)となるまで照射される。紫外線は、波長が例えば365nm程度であり、その照射は、窒素環境下で行われる。以上により、所定の厚み(4μm〜10μm)のペン入力用表面材18が第1偏光板12αにおける外面側に一体的に設けられる。
そして、本実施形態に係るペン入力用表面材18は、図4に示すように、表面18Sに微小な凹凸19が無数に存在しており、その凹凸19に係る表面粗さが次のようになっている。すなわち、ペン入力用表面材18は、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μm〜6μmの範囲となり、表面18Sにおける凹凸の平均間隔(RSm)が30μm〜500μmの範囲となり、表面18Sにおける歪度(Rsk)が0以上となるよう構成されている。好ましくは、ペン入力用表面材18は、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.3μm〜4μmの範囲となり、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が40μm〜400μmの範囲となるよう構成されている。より好ましくは、ペン入力用表面材18は、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.5μm〜2μmの範囲となり、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が50μm〜300μmの範囲となるよう構成されている。なお、凹凸19は、凹部19Aと凸部19Bとから構成されており、その一例が図4に示されている。上記した十点平均粗さ(Rzjis)は、表面18Sにおける凹凸19の落差を表す指標であり、凸部19Bの最大高さから5番目までの平均と、凹部19Aの最大の深さから5番目までの平均と、の和である。凹凸19の平均間隔(RSm)は、表面18Sにおける凹凸19の配置の疎密を表す指標であり、隣り合う凹部19A及び凸部19Bの配列間隔の平均値である。歪度(Rsk)は、表面18Sにおける凹凸19を構成する凹部19A及び凸部19Bの割合、つまり凹凸19の高さ分布の対称性を表す指標である。ペン入力用表面材18に対する入力に用いられるタッチペンPは、ゴム製または合成樹脂製(例えばポリアセタール製)とされており、ペン入力用表面材18の表面18Sの凹凸19に係る表面粗さの各指標の数値によっては、入力時に凹凸19からの作用によってタッチペンPが摩耗して削れ滓が生じる場合があり、逆に入力時にタッチペンPからの作用によってペン入力用表面材18の表面18Sに傷が付く可能性もある。また、タッチペンPから生じた削れ滓が凹凸19に入り込んだ場合の除去のし易さ(拭き取り容易性)も凹凸19に係る表面粗さの各指標の数値に応じて変化し得る。
具体的には、例えば、仮に表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が6μmを上回ると、表面18Sにおける凹凸19の落差が過大となるため、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が過剰になる問題が生じ、また摩耗したタッチペンPから生じる削れ滓により凹凸19が十分に平滑化されず、結果として表面18Sに傷が付き易くなる問題が生じる。逆に、仮に表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μmを下回ると、表面18Sにおける凹凸19の落差が過小となるため、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が不十分となり、削れ滓により凹凸19が十分に平滑化されず、結果として表面18Sに傷が付き易くなる問題が生じる。また、仮に表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が500μmを上回ると、表面18Sにおける凹凸19の配置が疎らになり過ぎるため、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が不十分となり、削れ滓により凹凸19が十分に平滑化されず、結果として表面18Sに傷が付き易くなる問題が生じる。逆に、仮に表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が30μmを下回ると、表面18Sにおける凹凸19の配置が過密になるため、タッチペンPの削れ滓が凹凸19に入り込んでしまって除去が困難になる問題が生じる。また、仮に歪度(Rsk)が負の値になると、表面18Sにおける凹凸19のうちの凸部19Bの割合が凹部19Aの割合よりも多くなるため、タッチペンPが凸部19Bに過剰に干渉し、結果として表面18Sに傷が付き易くなる問題が生じる。
これに対し、本実施形態によれば、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が6μm以下にされると、表面18Sにおける凹凸19の落差が過大になることが避けられるので、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が許容範囲内となり、また摩耗したタッチペンPから生じる削れ滓により凹凸19が十分に平滑化され、結果として表面18Sに傷が付き難くなる。好ましくは、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が4μm以下にされると、表面18Sにおける凹凸19の落差が好適に抑制されるので、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が好適に抑制され、また摩耗したタッチペンPから生じる削れ滓により凹凸19が適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がより付き難くなる。より好ましくは、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が2μm以下にされると、表面18Sにおける凹凸19の落差がより好適に抑制されるので、凹凸19によるタッチペンPの摩耗がより好適に抑制され、また摩耗したタッチペンPから生じる削れ滓により凹凸19がより適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がさらに付き難くなる。その一方、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μm以上にされると、表面18Sにおける凹凸19の落差が過小になることが避けられるので、凹凸19によりタッチペンPが十分に摩耗されて削れ滓により凹凸19が十分に平滑化され、結果として表面18Sに傷が付き難くなる。好ましくは、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.3μm以上にされると、表面18Sにおける凹凸19の落差が十分に確保されるので、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が適切になり、削れ滓により凹凸19が適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がより付き難くなる。より好ましくは、表面18Sにおける十点平均粗さ(Rzjis)が0.5μm以上にされると、表面18Sにおける凹凸19の落差がより十分に確保されるので、凹凸19によるタッチペンPの摩耗がより適切になり、削れ滓により凹凸19がより適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がさらに付き難くなる。
そして、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が500μm以下にされると、表面18Sにおける凹凸19の配置が疎らになり過ぎることが避けられるので、凹凸19によりタッチペンPが十分に摩耗されて削れ滓により凹凸19が十分に平滑化され、結果として表面18Sに傷が付き難くなる。好ましくは、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が400μm以下にされると、表面18Sにおける凹凸19の配置が適度に密に保たれるので、凹凸19によりタッチペンPが十分に摩耗されて削れ滓により凹凸19が十分に平滑化され、結果として表面18Sに傷が付き難くなる。より好ましくは、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が300μm以下にされると、表面18Sにおける凹凸19の配置がより好適に密に保たれるので、凹凸19によりタッチペンPがより好適に摩耗されて削れ滓により凹凸19がより好適に平滑化され、結果として表面18Sに傷がより付き難くなる。その一方、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が30μm以上にされると、表面18Sにおける凹凸19の配置が過密になることが避けられるので、タッチペンPの削れ滓が凹凸19に入ってもその除去が容易になる。好ましくは、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が40μm以上にされると、表面18Sにおける凹凸19の配置が適度に疎に保たれるので、タッチペンPの削れ滓が凹凸19に入ってもその除去がより容易になる。より好ましくは、表面18Sにおける凹凸19の平均間隔(RSm)が50μm以上にされると、表面18Sにおける凹凸19の配置がより好適に疎に保たれるので、タッチペンPの削れ滓が凹凸19に入ってもその除去がさらに容易になる。
さらには、表面18Sにおける歪度(Rsk)が0以上、つまり0または正の値にされると、表面18Sにおける凹凸19のうちの凹部19Aと凸部19Bとの割合が同等または凹部19Aの割合が凸部19Bの割合よりも多くなるので、タッチペンPが凸部19Bに過剰に干渉することが避けられ、結果として表面18Sに傷が付き難くなる。以上により、タッチペンPによる入力が表面18Sに対して行われたとき、タッチペンPの削れ滓が表面18Sの凹凸19に入ることで、凹凸19が平滑化され、もってタッチペンPの擦れに起因して表面18Sに傷が付き難くなる。しかも、凹凸19に入った削れ滓を容易に除去することが可能とされる。
ここで、ペン入力用表面材18の表面18Sの凹凸19に係る表面粗さの各指標の数値を変化させたとき、表面18Sに生じる作用がどのように変化するかに関して知見を得るべく、下記の比較実験を行った。この比較実験では、実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較例5の各ペン入力用表面材18を製造するとともに表面18Sにおける表面粗さに関する各指標の数値を測定した。その上で、実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較例5の各ペン入力用表面材18の表面18SをタッチペンPにより擦る擦り試験を行い、タッチペンPの削れ滓が表面18Sに付着したか否か、付着した場合に削れ滓の拭き取りが可能か否か、表面18Sに傷が付いたか否か、について確認した。実験結果は、図5の表に示される通りである。表面粗さに関する各指標の測定方法については、JIS B 0601:2013に準拠しており、小坂研究所製の段差計「Surfcorder ET 4000A」を用いるとともに、評価長さを8mmとし、縦倍率を20000倍とし、横倍率を200倍とし、カットオフ値を0.8mmとし、送り速さを0.05mm/secとした。タッチペンPの擦り試験に関しては、タッチパネル研究所製の筆記耐久試験器を用いるとともに、タッチペンPの材質をポリアセタールとし、タッチペンPの先端部の径寸法を0.8mmとし、擦り荷重を450gとし、摺動速度を210mm/secとし、摺動幅を35mmとし、摺動回数を5000往復とした。上記擦り試験を行った後、目視及び顕微鏡にて表面18Sの傷の有無を確認するとともにタッチペンPの削れ滓の付着の有無を確認し、削れ滓の付着が確認された場合は乾いた布を、タッチペンPの摺動方向と直交する方向に沿って動かしつつ拭き取り作業を行い、拭き取り作業後に目視及び顕微鏡にて表面18Sにおける傷の有無及び削れ滓の有無を確認した。
実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較例5は、いずれも基材の材料としてペンタエリスリトールトリアクリレートを、増粘剤として1質量部のセルロース系の増粘剤を、レベリング剤として0.05質量部のフッ素系のレベリング剤を、溶剤として50質量部のトルエンを、それぞれ用いている。実施例1は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が1.38μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が136μm、歪度(Rsk)が0.82とされ、また平均厚みが6μm(乾燥前は12μm)とされる。実施例1は、配合比率が43.2質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が3.5μm、屈折率が1.565、配合比率が3.5質量部の有機フィラーであるスチレン−アクリルフィラーを、それぞれ用いている。実施例2は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が0.71μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が48μm、歪度(Rsk)が1.24とされ、また平均厚みが5μm(乾燥前は10μm)とされる。実施例2は、配合比率が41.8質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.2質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が1.6μm、屈折率が1.495、配合比率が2.5質量部の有機フィラーであるアクリルフィラーと平均粒子径が1.4μm、屈折率が1.545、配合比率が2.5質量部の有機フィラーであるスチレン−アクリルフィラーとを、それぞれ用いている。
実施例3は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が3.19μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が369μm、歪度(Rsk)が2.18とされ、また平均厚みが5μm(乾燥前は10μm)とされる。実施例3は、配合比率が44.1質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が4μm、配合比率が2.5質量部の無機フィラーである不定形シリカフィラーを、それぞれ用いている。実施例4は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が3.79μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が139μm、歪度(Rsk)が1.16とされ、また平均厚みが4μm(乾燥前は8μm)とされる。実施例4は、配合比率が42.7質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.2質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が4μm、配合比率が4質量部の無機フィラーである不定形シリカフィラーを、それぞれ用いている。実施例5は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が0.77μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が193μm、歪度(Rsk)が0.75とされ、また平均厚みが8μm(乾燥前は16μm)とされる。実施例5は、配合比率が43.2質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が5.4μm、屈折率が1.495、配合比率が2質量部の有機フィラーであるアクリルフィラーと平均粒子径が3.4μm、屈折率が1.595、配合比率が1.5質量部の有機フィラーであるスチレンフィラーとを、それぞれ用いている。実施例6は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が1.57μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が53μm、歪度(Rsk)が0.37とされ、また平均厚みが6μm(乾燥前は12μm)とされる。実施例6は、配合比率が42.2質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.2質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が5μm、屈折率が1.495、配合比率が1質量部の有機フィラーであるアクリルフィラーと平均粒子径が1.4μm、屈折率が1.495、配合比率が3.5質量部の有機フィラーであるアクリルフィラーとを、それぞれ用いている。
実施例7は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が5.28μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が221μm、歪度(Rsk)が0.96とされ、また平均厚みが4μm(乾燥前は8μm)とされる。実施例7は、配合比率が42.7質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.2質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が5μm、配合比率が4質量部の無機フィラーである不定形シリカフィラーを、それぞれ用いている。実施例8は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が0.28μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が177μm、歪度(Rsk)が0.43とされ、また平均厚みが10μm(乾燥前は20μm)とされる。実施例8は、配合比率が43.2質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が6μm、屈折率が1.525、配合比率が3.5質量部の有機フィラーであるスチレン−アクリルフィラーを、それぞれ用いている。実施例9は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が3.63μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が432μm、歪度(Rsk)が1.33とされ、また平均厚みが5μm(乾燥前は10μm)とされる。実施例9は、配合比率が44.6質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が5μm、配合比率が2質量部の無機フィラーである不定形シリカフィラーを、それぞれ用いている。実施例10は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が0.87μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が38μm、歪度(Rsk)が0.81とされ、また平均厚みが5μm(乾燥前は10μm)とされる。実施例10は、配合比率が40.8質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.1質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が1.6μm、屈折率が1.495、配合比率が3質量部の有機フィラーであるアクリルフィラーと平均粒子径が1.4μm、屈折率が1.545、配合比率が3質量部の有機フィラーであるスチレン−アクリルフィラーとを、それぞれ用いている。実施例11は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が0.45μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が99μm、歪度(Rsk)が0.65とされ、また平均厚みが9μm(乾燥前は18μm)とされる。実施例11は、配合比率が43.2質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が6μm、屈折率が1.525、配合比率が3.5質量部の有機フィラーであるスチレン−アクリルフィラーを、それぞれ用いている。
比較例1は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が8.27μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が264μm、歪度(Rsk)が1.12とされ、また平均厚みが6μm(乾燥前は12μm)とされる。比較例1は、配合比率が45.1質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.4質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が12μm、配合比率が1.5質量部の無機フィラーである真球シリカフィラーを、それぞれ用いている。比較例2は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が1.46μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が49μm、歪度(Rsk)が−0.25とされ、また平均厚みが5μm(乾燥前は10μm)とされる。比較例2は、配合比率が46.5質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.4質量部のイルガキュア(登録商標)TPOを、それぞれ用いており、フィラーを含有しない。実施例1〜実施例11及び比較例1は、いずれも比較実験を説明する段落以前に説明した製造方法によって製造されるのに対し、比較例2に関しては製造方法が部分的に異なる。比較例2の製造方法では、実施例1〜実施例11及び比較例1の製造方法と同様の塗料製造工程、塗布工程及び乾燥工程を行った後に、乾燥した状態の塗料に対して実施例6のペン入力用表面材18の表面18Sを貼り合わせて表面18Sの形状を転写する(転写工程)。この転写工程を行った後に行われる硬化工程では、ピーク照度が200mW/cm2となり、積算照射量が800mJ/cm2となるよう、紫外線を照射する。比較例2の製造方法を構成する硬化工程での他の条件は、実施例1〜実施例11及び比較例1の製造方法を構成する硬化工程と同様である。硬化工程を行った後に、実施例6のペン入力用表面材18を剥離する(剥離工程)。このように比較例2のペン入力用表面材18の表面18Sは、実施例6のペン入力用表面材18の表面18Sを転写して形成されていることから、比較例2は、フィラーを含有しない。
比較例3は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が2.98μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が621μm、歪度(Rsk)が1.23とされ、また平均厚みが6μm(乾燥前は12μm)とされる。比較例3は、配合比率が44.6質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が5μm、配合比率が2質量部の無機フィラーである不定形シリカフィラーを、それぞれ用いている。比較例4は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が0.74μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が28μm、歪度(Rsk)が0.91とされ、また平均厚みが5μm(乾燥前は10μm)とされる。比較例4は、配合比率が39.9質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.1質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が1.6μm、屈折率が1.495、配合比率が3.5質量部の有機フィラーであるアクリルフィラーと平均粒子径が1.4μm、屈折率が1.545、配合比率が3.5質量部の有機フィラーであるスチレン−アクリルフィラーとを、それぞれ用いている。比較例5は、表面18Sにおける表面粗さに関する十点平均粗さ(Rzjis)が0.08μm、凹凸19の平均間隔(RSm)が205μm、歪度(Rsk)が0.73とされ、また平均厚みが10μm(乾燥前は20μm)とされる。比較例5は、配合比率が44.6質量部の基材を、光重合開始剤としては、配合比率が2.3質量部のイルガキュア(登録商標)184を、フィラーとして平均粒子径が6μm、屈折率が1.525、配合比率が2質量部の有機フィラーであるスチレン−アクリルフィラーを、それぞれ用いている。なお、比較例3〜比較例5は、実施例1〜実施例11及び比較例1と同様に、比較実験を説明する段落以前に説明した製造方法によって製造される。
比較実験の実験結果について説明する。図5に示されるように、比較例1,2,3,5は、いずれもペン入力用表面材18の表面18Sに傷が付いたことが確認されたのに対し、実施例1〜実施例11及び比較例4は、いずれもペン入力用表面材18の表面18Sに傷が付かなかったことが確認された。また、比較例1,3,5では、削れ滓の付着が確認されなかった。比較例1は、十点平均粗さ(Rzjis)の数値が最大の8.27μmとなっており、表面18Sの凹凸19の落差が最大となっている。このように表面18Sの凹凸19の落差が過大になると、凹凸19によってタッチペンPが過剰に摩耗されてしまうのに加えて、生じた削れ滓によって凹凸19が十分に埋められずに平滑化が不十分になり、結果として削れ滓の付着が確認されないとともに表面18Sに傷が付き易くなったと考えられる。比較例2は、歪度(Rsk)が唯一負の値(−0.25)となっており、表面18Sにおける凸部19Bの割合が凹部19Aの割合よりも多くなっている。このため、多く存在する凸部19BにタッチペンPが過剰に干渉し、結果として表面18Sに傷が付き易くなったと考えられる。比較例3は、凹凸19の平均間隔(RSm)の数値が最大の621μmとなっており、凹凸19の配置密度が最も疎になっている。このように凹凸19の配置が最も疎らになると、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が不十分となり、削れ滓により凹凸19が十分に平滑化されず、結果として削れ滓の付着が確認されないとともに表面18Sに傷が付き易くなったと考えられる。比較例5は、十点平均粗さ(Rzjis)の数値が最小の0.08μmとなっており、表面18Sの凹凸19の落差が最小となっている。このように表面18Sの凹凸19の落差が過小になると、比較例3と同様に、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が不十分となり、削れ滓により凹凸19が十分に平滑化されず、結果として削れ滓の付着が確認されないとともに表面18Sに傷が付き易くなったと考えられる。
これに対し、実施例1〜実施例11及び比較例4は、十点平均粗さ(Rzjis)の数値がいずれも6μm以下で適度に低く且つ0.1μm以上で適度に高く保たれており、凹凸19の落差が過大にも過小にもならないことから、タッチペンPの摩耗が適度になされて凹凸19が十分に平滑化され、もって表面18Sの傷付きが抑制されている、と考えられる。このうち比較例4に関しては、表面18Sの傷付きが抑制されているものの、表面18Sに付着した削れ滓の拭き取りが不可能となっている。比較例4は、凹凸19の平均間隔(RSm)が最小の28μmで30μmより小さく、表面18Sにおける凹凸19の配置が過密になっている。このため、タッチペンPの削れ滓が凹凸19に入り込んでしまい、結果として拭き取り作業を行っても削れ滓を除去するのが困難になったと考えられる。これに対し、実施例1〜実施例11は、凹凸19の平均間隔(RSm)の数値がいずれも500μm以下で適度に低く且つ30μm以上で適度に高く保たれており、凹凸19の配置密度が過密にも過疎にもならないことから、タッチペンPの摩耗が適度になされて凹凸19が十分に平滑化され、もって表面18Sの傷付きが抑制されるとともに、タッチペンPから生じた削れ滓が凹凸19に入っても拭き取り作業によって容易に除去することができる、と考えられる。さらには、実施例1〜実施例11は、歪度(Rsk)の数値がいずれも正の値となっていて凹凸19を構成する凹部19Aの割合が凸部19Bの割合よりも多くなっているので、タッチペンPが凸部19Bに過剰に干渉することが避けられ、結果として表面18Sに傷が付き難くなったと考えられる。なお、比較例4も歪度(Rsk)の数値が正の値であるから、実施例1〜実施例11と同様に表面18Sに傷が付き難くなっている。
続いて、実施例1〜実施例11を比較する。実施例3,4,7,9は、実施例1,2,5,6,8,10,11に比べると、十点平均粗さ(Rzjis)の数値が相対的に大きくなっている。これは、実施例3,4,7,9ではフィラーとして粒子径が不揃いな不定形の無機フィラーを、実施例1,2,5,6,8,10,11ではフィラーとして粒子径が揃った真球の有機フィラーを、それぞれ用いていることに起因すると考えられる。つまり、粒子径が不揃いな不定形の無機フィラーを用いれば十点平均粗さ(Rzjis)の数値を大きくする上で好適となり、逆に粒子径が揃った真球の有機フィラーを用いれば十点平均粗さ(Rzjis)の数値を小さくする上で好適となる。また、実施例3,4,7,9のうちの実施例3,4を比べると、実施例4は、実施例3よりも凹凸19の平均間隔(RSm)の数値が相対的に小さくなっている。これは、実施例3,4のフィラーの材料及び平均粒径が同一であることから、実施例4が実施例3よりフィラーの配合比率が相対的に大きいことに起因すると考えられる。材料及び平均粒径が異なる2種類のフィラーを用いた実施例2,5,6,10を比べた場合でも同様の傾向が見られ、フィラーの配合比率が大きいほど凹凸19の平均間隔(RSm)の数値が小さくなっている。このようにフィラーの材質、配合比率、平均粒径などを調整することで、表面18Sの凹凸19に係る表面粗さを適切に制御することが可能となっている。
実施例7は、十点平均粗さ(Rzjis)の数値が5.28μmで4μm〜6μmの範囲内であるのに対し、実施例1〜6,9〜11は、いずれも十点平均粗さ(Rzjis)の数値が0.3μm〜4μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の落差が好適に抑制されている。従って、実施例1〜6,9〜11は、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が好適に抑制され、また摩耗したタッチペンPから生じる削れ滓により凹凸が適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がより付き難くなる、と考えられる。実施例8は、十点平均粗さ(Rzjis)の数値が0.28μmで0.1μm〜0.3μmの範囲内であるのに対し、実施例1〜6,9〜11は、いずれも十点平均粗さ(Rzjis)の数値が0.3μm〜4μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の落差が十分に確保される。従って、実施例1〜6,9〜11は、凹凸19によるタッチペンPの摩耗が適切になり、削れ滓により凹凸19が適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がより付き難くなる、と考えられる。実施例9は、凹凸19の平均間隔(RSm)が432μmで400μm〜500μmの範囲内であるのに対し、実施例1〜8,11は、いずれも凹凸19の平均間隔(RSm)が40μm〜400μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の配置が適度に密に保たれている。従って、実施例1〜8,11は、凹凸19によりタッチペンPが十分に摩耗されて削れ滓により凹凸19が十分に平滑化され、結果として表面18Sに傷が付き難くなる、と考えられる。実施例10は、凹凸19の平均間隔(RSm)が38μmで30μm〜40μmの範囲内であるのに対し、実施例1〜8,11は、いずれも凹凸19の平均間隔(RSm)が40μm〜400μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の配置が適度に疎に保たれている。従って、実施例1〜8,11は、タッチペンPの削れ滓が凹凸に入ってもその除去がより容易になる。
実施例3,4,9は、いずれも十点平均粗さ(Rzjis)の数値が2μm〜4μmの範囲内であるのに対し、実施例1,2,5,6,10は、いずれも十点平均粗さ(Rzjis)の数値が0.5μm〜2μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の落差がより好適に抑制されている、と言える。従って、実施例1,2,5,6,10は、凹凸19によるタッチペンPの摩耗がより好適に抑制され、また摩耗したタッチペンPから生じる削れ滓により凹凸19がより適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がさらに付き難くなる、と考えられる。実施例11は、十点平均粗さ(Rzjis)の数値が0.45μmで0.3μm〜0.5μmの範囲内であるのに対し、実施例1,2,5,6,10は、いずれも十点平均粗さ(Rzjis)の数値が0.5μm〜2μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の落差がより十分に確保される。従って、実施例1,2,5,6,10は、凹凸19によるタッチペンPの摩耗がより適切になり、削れ滓により凹凸19がより適切に平滑化され、結果として表面18Sに傷がさらに付き難くなる、と考えられる。実施例3は、凹凸19の平均間隔(RSm)の数値が369μmで300μm〜400μmの範囲内であるのに対し、実施例1,4〜8,11は、いずれも凹凸19の平均間隔(RSm)の数値が50μm〜300μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の配置がより好適に密に保たれる。従って、実施例1,4〜8,11は、凹凸19によりタッチペンPがより好適に摩耗されて削れ滓により凹凸19がより好適に平滑化され、結果として表面18Sに傷がより付き難くなる、と考えられる。実施例2は、凹凸19の平均間隔(RSm)の数値が48μmで40μm〜50μmの範囲内であるのに対し、実施例1,4〜8,11は、いずれも凹凸19の平均間隔(RSm)の数値が50μm〜300μmの範囲内であり、表面18Sにおける凹凸19の配置がより好適に疎に保たれる。従って、実施例1,4〜8,11は、タッチペンPの削れ滓が凹凸19に入ってもその除去がさらに容易になる。
以上説明したように本実施形態の偏光板12は、上記記載のペン入力用表面材18と、特定の振動方向の光を選択的に透過する偏光子12Aと、偏光子12Aを挟み込む一対の基体12Bと、を有しており、ペン入力用表面材18は、一対の基体12Bのうちのいずれか一方における偏光子12A側とは反対側の面に重なるよう配されている。このような構成の偏光板12によれば、ペン入力用表面材18の表面18Sに傷が付き難くなっているから、偏光子12Aを透過した光が傷によって乱反射される事態が生じ難くなる。
また、本実施形態の液晶表示装置(表示装置)10は、上記記載の偏光板12と、偏光板12に対してペン入力用表面材18側とは反対側に重なるよう配されて画像を表示する液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11に一体的に設けられていてタッチペンPによる入力位置を検出するためのタッチパネルパターン16と、を備える。このような構成の液晶表示装置10によれば、液晶パネル11に表示された画像に基づいてタッチペンPによる入力が行われると、タッチペンPによる入力位置をタッチパネルパターン16により検出することができる。偏光板12が有するペン入力用表面材18の表面18Sに傷が付き難くなっているから、外観に優れるとともに表示される画像の視認性が優れたものとなる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した実施形態では、比較実験において歪度(Rsk)の数値がいずれも正の値となる実施例1〜実施例11を例示したが、歪度(Rsk)の数値が0であっても構わない。それ以外にも、十点平均粗さ(Rzjis)、凹凸の平均間隔(RSm)及び歪度(Rsk)の各数値が実施例1〜実施例11とは異なる数値であっても構わない。その場合、十点平均粗さ(Rzjis)は、0.1μm〜6μmの範囲となり、凹凸の平均間隔(RSm)は、30μm〜500μmの範囲となり、歪度(Rsk)は、0以上となっていればよい。
(2)上記(1)に基づいて各数値を変更する場合は、十点平均粗さ(Rzjis)は、0.3μm〜4μmの範囲となり、凹凸の平均間隔(RSm)は、40μm〜400μmの範囲となるのが好ましい。さらには、十点平均粗さ(Rzjis)は、0.5μm〜2μmの範囲となり、凹凸の平均間隔(RSm)は、50μm〜300μmの範囲となるのがより好ましい。
(3)上記した実施形態以外にも、フィラーの材料、配合量、配合比率、平均粒径、粒子径分布、屈折率などは適宜に変更可能である。同様に、基材や光重合開始剤や増粘剤やレベリング剤や溶剤の材料、配合比率なども適宜に変更可能である。
(4)上記(3)に基づいて基材の材料を変更する場合は、ペンタエリスリトールトリアクリレート以外の紫外線硬化性樹脂材料を用いることが可能である。また、紫外線以外の波長領域の光によって硬化される光硬化性樹脂材料を用いることも可能である。さらには、基材の材料として熱硬化性樹脂材料などを用いることも可能である。
(5)上記した実施形態では、主にフィラーの配合量、平均粒径、粒子径分布やペン入力用表面材の膜厚を調整することで、ペン入力用表面材の表面における凹凸に係る表面粗さの指標の数値を制御した場合を示したが、フィラーを用いることなくペン入力用表面材の表面における凹凸に係る表面粗さの指標の数値を制御することも可能である。その場合は、ペン入力用表面材の製造に際し、複数種類の合成樹脂材料を用い、それらの溶解性や極性の違いによる溶剤揮発過程での相分離現象(スピノーダル分解)を利用することで、ペン入力用表面材の表面における凹凸に係る表面粗さの指標を適宜に制御することができる。
(6)上記した実施形態では、タッチペンの材料としてポリアセタールを例示したが、タッチペンの具体的な材料は適宜に変更可能である。
(7)上記した実施形態では、比較実験において比較例2のみが製造方法に転写工程及び剥離工程を含む場合を例示したが、実施例1〜実施例11の製造方法に転写工程及び剥離工程を含ませるようにしても構わない。
(8)上記した各実施形態では、タッチパネルパターンが自己容量方式とされる場合を示したが、タッチパネルパターンが相互容量方式であっても構わない。
(9)上記した実施形態では、タッチパネルパターンが液晶パネルを構成するアレイ基板に専ら設けられた場合を示したが、タッチパネルパターンがアレイ基板とCF基板とにそれぞれ設けられていても構わない。また、タッチパネルパターンがCF基板に専ら設けられていても構わない。
(10)上記した実施形態では、ペン入力用表面材が偏光板に設けられた場合を示したが、例えば液晶パネルに対して別途に製造したタッチパネルを外装するアウトセルタイプであれば、タッチパネルにペン入力用表面材を設けることも可能である。
(11)上記した実施形態では、透過型の液晶パネルを示したが、半透過型の液晶パネルや反射型の液晶パネルであっても構わない。反射型の液晶パネルでは、液晶パネルの表側に配されてペン入力用表面材を有する偏光板については備えるものの、液晶パネルの裏側に偏光板が配されず且つバックライト装置を備えない。
(12)上記した実施形態では、液晶表示装置(液晶パネルやバックライト装置)の平面形状が縦長の長方形とされる場合を示したが、液晶表示装置の平面形状が横長の長方形、正方形、円形、半円形、長円形、楕円形、台形などであっても構わない。
(13)上記した実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを備えた液晶表示装置を示したが、表示パネルとして有機ELパネルを用いた有機EL表示装置であっても構わない。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した実施形態では、比較実験において歪度(Rsk)の数値がいずれも正の値となる実施例1〜実施例11を例示したが、歪度(Rsk)の数値が0であっても構わない。それ以外にも、十点平均粗さ(Rzjis)、凹凸の平均間隔(RSm)及び歪度(Rsk)の各数値が実施例1〜実施例11とは異なる数値であっても構わない。その場合、十点平均粗さ(Rzjis)は、0.1μm〜6μmの範囲となり、凹凸の平均間隔(RSm)は、30μm〜500μmの範囲となり、歪度(Rsk)は、0以上となっていればよい。
(2)上記(1)に基づいて各数値を変更する場合は、十点平均粗さ(Rzjis)は、0.3μm〜4μmの範囲となり、凹凸の平均間隔(RSm)は、40μm〜400μmの範囲となるのが好ましい。さらには、十点平均粗さ(Rzjis)は、0.5μm〜2μmの範囲となり、凹凸の平均間隔(RSm)は、50μm〜300μmの範囲となるのがより好ましい。
(3)上記した実施形態以外にも、フィラーの材料、配合量、配合比率、平均粒径、粒子径分布、屈折率などは適宜に変更可能である。同様に、基材や光重合開始剤や増粘剤やレベリング剤や溶剤の材料、配合比率なども適宜に変更可能である。
(4)上記(3)に基づいて基材の材料を変更する場合は、ペンタエリスリトールトリアクリレート以外の紫外線硬化性樹脂材料を用いることが可能である。また、紫外線以外の波長領域の光によって硬化される光硬化性樹脂材料を用いることも可能である。さらには、基材の材料として熱硬化性樹脂材料などを用いることも可能である。
(5)上記した実施形態では、主にフィラーの配合量、平均粒径、粒子径分布やペン入力用表面材の膜厚を調整することで、ペン入力用表面材の表面における凹凸に係る表面粗さの指標の数値を制御した場合を示したが、フィラーを用いることなくペン入力用表面材の表面における凹凸に係る表面粗さの指標の数値を制御することも可能である。その場合は、ペン入力用表面材の製造に際し、複数種類の合成樹脂材料を用い、それらの溶解性や極性の違いによる溶剤揮発過程での相分離現象(スピノーダル分解)を利用することで、ペン入力用表面材の表面における凹凸に係る表面粗さの指標を適宜に制御することができる。
(6)上記した実施形態では、タッチペンの材料としてポリアセタールを例示したが、タッチペンの具体的な材料は適宜に変更可能である。
(7)上記した実施形態では、比較実験において比較例2のみが製造方法に転写工程及び剥離工程を含む場合を例示したが、実施例1〜実施例11の製造方法に転写工程及び剥離工程を含ませるようにしても構わない。
(8)上記した各実施形態では、タッチパネルパターンが自己容量方式とされる場合を示したが、タッチパネルパターンが相互容量方式であっても構わない。
(9)上記した実施形態では、タッチパネルパターンが液晶パネルを構成するアレイ基板に専ら設けられた場合を示したが、タッチパネルパターンがアレイ基板とCF基板とにそれぞれ設けられていても構わない。また、タッチパネルパターンがCF基板に専ら設けられていても構わない。
(10)上記した実施形態では、ペン入力用表面材が偏光板に設けられた場合を示したが、例えば液晶パネルに対して別途に製造したタッチパネルを外装するアウトセルタイプであれば、タッチパネルにペン入力用表面材を設けることも可能である。
(11)上記した実施形態では、透過型の液晶パネルを示したが、半透過型の液晶パネルや反射型の液晶パネルであっても構わない。反射型の液晶パネルでは、液晶パネルの表側に配されてペン入力用表面材を有する偏光板については備えるものの、液晶パネルの裏側に偏光板が配されず且つバックライト装置を備えない。
(12)上記した実施形態では、液晶表示装置(液晶パネルやバックライト装置)の平面形状が縦長の長方形とされる場合を示したが、液晶表示装置の平面形状が横長の長方形、正方形、円形、半円形、長円形、楕円形、台形などであっても構わない。
(13)上記した実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを備えた液晶表示装置を示したが、表示パネルとして有機ELパネルを用いた有機EL表示装置であっても構わない。
10…液晶表示装置(表示装置)、11…液晶パネル(表示パネル)、12…偏光板、12A…偏光子、12B…基体、16…タッチパネルパターン、18…ペン入力用表面材、18S…表面、19…凹凸、19A…凹部、19B…凸部、P…タッチペン(ペン)
Claims (5)
- ペンによる入力がなされる表面を有するペン入力用表面材であって、
前記表面における十点平均粗さ(Rzjis)が0.1μm〜6μmの範囲であり、前記表面における凹凸の平均間隔(RSm)が30μm〜500μmの範囲であり、前記表面における歪度(Rsk)が0以上であるペン入力用表面材。 - 前記表面における前記十点平均粗さ(Rzjis)が0.3μm〜4μmの範囲であり、前記表面における前記凹凸の平均間隔(RSm)が40μm〜400μmの範囲である請求項1記載のペン入力用表面材。
- 前記表面における前記十点平均粗さ(Rzjis)が0.5μm〜2μmの範囲であり、前記表面における前記凹凸の平均間隔(RSm)が50μm〜300μmの範囲である請求項1記載のペン入力用表面材。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のペン入力用表面材と、
特定の振動方向の光を選択的に透過する偏光子と、
前記偏光子を挟み込む一対の基体と、を有しており、
前記ペン入力用表面材は、前記一対の基体のうちのいずれか一方における前記偏光子側とは反対側の面に重なるよう配されている偏光板。 - 請求項4記載の偏光板と、
前記偏光板に対して前記ペン入力用表面材側とは反対側に重なるよう配されて画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルに一体的に設けられていて前記ペンによる入力位置を検出するためのタッチパネルパターンと、を備える表示装置。
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