JP2019052957A - 車両用表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】ソーラーパネルの発電電力に基づいて車両が得た効果をユーザーに対して視覚的に通知することができる車両用表示装置を提供する。【解決手段】ソーラーパネルの発電電力に関する情報を画面に表示する車両用表示装置であって、ソーラーパネルの発電電力に基づいて、所定の走行ルートの走行において節約できた電力量又は燃料量と、その節約できた電力量又は燃料量によって走行できた距離との少なくとも１つを含む、実績情報を演算する第１演算部と、走行ルートを複数の走行区間に分割し、ソーラーパネルの発電電力に基づいて、その走行区間毎にソーラーパネルの平均発電電力を演算する第２演算部と、平均発電電力の大きさに応じて複数の走行区間が色分けされた走行ルートを、実績情報と共に画面に表示する表示制御部と、を備える。【選択図】図５

Description

本発明は、ソーラーパネルの発電電力に関する情報を画面に表示する車両用表示装置に関する。

例えば、特許文献１に、車両に搭載されたシステムであって、出発地から目的地までの車両走行において常にソーラーパネルの発電効率を良好な状態とすることができるようにした太陽光発電システムが、開示されている。

特開２０１３−０１９７９７号公報

上記特許文献１に記載された従来の太陽光発電システムでは、走行ルートにおいてソーラーパネルで発電されると予測される電力は表示される。しかし、この従来の太陽光発電システムでは、ソーラーパネルで実際に発電された電力に基づいて車両が得た効果（節約できた燃料や、走行できた距離など）がどれだけなのかを、ユーザーは視覚的に把握することができない。

本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、ソーラーパネルの発電電力に基づいて車両が得た効果をユーザーに対して視覚的に通知することができる車両用表示装置を、提供することを目的とする。

上記課題を解決するために、本発明の一態様は、ソーラーパネルの発電電力に関する情報を画面に表示する車両用表示装置であって、ソーラーパネルの発電電力に基づいて、所定の走行ルートの走行において節約できた電力量又は燃料量と、その節約できた電力量又は燃料量によって走行できた距離との少なくとも１つを含む、実績情報を演算する第１演算部と、走行ルートを複数の走行区間に分割し、ソーラーパネルの発電電力に基づいて、その走行区間毎にソーラーパネルの平均発電電力を演算する第２演算部と、平均発電電力の大きさに応じて複数の走行区間が色分けされた走行ルートを、実績情報と共に画面に表示する表示制御部と、を備える、ことを特徴とする。

上記一態様では、走行ルートの実際の車両走行によって得られたソーラーパネルの発電電力に基づいて、実績情報（節約できた電力量又は燃料量、その節約によって獲得できた走行距離）及び複数の走行区間での平均発電電力を演算する。そして、ユーザーに提示する画面などには、平均発電電力の大きさに応じて複数の走行区間が色分けされた走行ルートを表示すると共に、装置の実績情報を表示する。

この表示制御によって、走行ルートにおけるソーラーパネルの発電結果を、走行区間毎の発電効率の違いを色分けして示したり、節約できた電力量又は燃料量やその節約分で走行できた距離を数値で示したり、ユーザーに分かり易く表示することができる。

以上述べたように、本発明の車両用表示装置によれば、ソーラーパネルの発電電力に基づいて車両が得た効果をユーザーに対して視覚的に通知することができる。

本発明の一実施形態に係る車両用表示装置の構成例を示す図 走行ルートを画面に表示した一例を示す図 走行ルートを複数の走行区間に分割した一例を示す図 ソーラーパネルの平均発電電力に基づいた色分け手法の一例を示す図 色分けした走行ルートと実績情報とを画面に表示した一例を示す図

［概要］
本発明のソーラーパネルを用いた車両用表示装置は、走行ルートを複数の走行区間に分割し、車両走行によって得られたソーラーパネルの平均発電電力を走行区間毎に算出する。そして、平均発電電力の大きさに応じて複数の走行区間が色分けされた走行ルートを画面に表示する。これにより、ユーザーは、ソーラーパネルの発電電力に基づく効果を視覚的に容易に把握することができる。

［装置の構成］
図１は、本発明の一実施形態に係る車両用表示装置１の構成例を示す図である。図１に例示した本車両用表示装置１は、車両などに搭載されており、ソーラーパネル１１と、車両情報取得部１２と、発電走行履歴記憶部１３と、燃費電費情報取得部１４と、発電効果演算部１５と、表示制御部１６と、を備えている。

ソーラーパネル１１は、太陽光の照射を受けて発電を行う、例えば太陽電池モジュールである。このソーラーパネル１１は、例えば車両のルーフなどに設置することができる。ソーラーパネル１１で発電された電力は、例えば、車両の停車（駐車）中は所定の駆動用バッテリー（図示せず）の充電などに用いられ、車両の走行中は所定の補機バッテリー（図示せず）の充電などに用いられる。また、このソーラーパネル１１で発電された電力の情報は、発電走行履歴記憶部１３に出力される。

車両情報取得部１２は、車両に関する様々な情報を取得することができる。車両に関する情報とは、例えば、車両が走行した距離である。この走行距離は、所定のセンサー手段など（図示せず）から得られる車両の速度と所定の時計手段など（図示せず）から得られる走行時間とから算出されてもよいし、ＧＰＳ（global positioning system）受信機など（図示せず）から得られる位置情報から算出されてもよい。

発電走行履歴記憶部１３は、図２に例示するように、所定の経路探索手段（図示せず）によって作成された出発地（ＳＴＡＲＴ）から目的地（ＧＯＡＬ）までの走行ルートＲを記憶している。そして、発電走行履歴記憶部１３は、車両が出発地を立ってから目的地に到着するまでの間、ソーラーパネル１１から発電電力の情報を取得し、また車両情報取得部１２から車両の走行距離を取得し、発電電力と走行距離とを関連付けた発電走行履歴として記憶することができる。

この発電走行履歴記憶部１３は、走行ルートＲの全行程においてソーラーパネル１１が発電した電力量の合計（以下「総発電電力量Ｗ」という）を、走行ルートＲの発電走行履歴として記憶する。また、発電走行履歴記憶部１３は、走行ルートＲを予め定めた複数の走行区間Ｌ（図２の例ではＬ１〜Ｌ５）に分割し、複数の走行区間Ｌのそれぞれにおいてソーラーパネル１１が発電した電力量の合計（以下「区間発電電力量ｗ」という）を、走行区間Ｌの発電走行履歴として記憶する。なお、分割する複数の走行区間Ｌは、全て同じ距離であってもよいし、全て又は一部が異なる距離であってもよい。

燃費電費情報取得部１４は、ユーザーによる車両走行の結果から算出された燃費情報Ｃ及び電費情報Ｅを、所定の算出手段（図示せず）からそれぞれ取得することができる。燃費情報Ｃは、単位走行距離当たりで消費された燃料量を表す情報である。電費情報Ｅは、単位走行距離当たりで消費された電力量を表す情報である。なお、燃費情報Ｃ及び電費情報Ｅは、ユーザーによる走行ルートＲだけの走行結果から算出されたものであってもよいし、ユーザーによる今までの全部又は一部のルートの走行結果から算出されたものであってもよい。

発電効果演算部１５は、発電走行履歴記憶部１３に記憶された発電走行履歴と、燃費電費情報取得部１４で取得された燃費情報Ｃ及び電費情報Ｅとに基づいて、以下の２つの発電効果に関する演算を行うことができる。この演算は、典型的には、走行ルートＲの車両走行が終了した時に実施される。

まず第１の演算として、発電効果演算部１５は、複数の走行区間Ｌの区間発電電力量ｗに基づいて、複数の走行区間Ｌのそれぞれについて区間発電電力量ｗの平均値（以下「平均発電電力Ｐ」という）を演算する。平均発電電力Ｐは、該当する走行区間Ｌにおける区間発電電力量ｗを、距離で平均化した値であってもよいし、時間で平均化した値であってもよい。図３の例では、走行ルートＲが図２に示したように５つの走行区間Ｌ１〜Ｌ５に分割されており、その５つの走行区間Ｌ１〜Ｌ５について平均発電電力Ｐ１〜Ｐ５がそれぞれ算出されている。

発電効果演算部１５は、算出した平均発電電力Ｐの大きさに応じて、走行区間Ｌに割り当てる色を予め定義している。例えば、図４に示すように、平均発電電力Ｐが取り得る最小値「０」から最大値「Ｐｍａｘ」までの範囲が４段階に区分され、各区分に色Ｃ１〜Ｃ４がそれぞれ割り当てられている。この各区分に割り当てられる色Ｃ１〜Ｃ４は、例えば、平均発電電力Ｐが大きいほど明るい色となるように設定することができる。

図３及び図４の例では、平均発電電力Ｐ１の走行区間Ｌ１には、色Ｃ２が割り当てられ、平均発電電力Ｐ２の走行区間Ｌ２には、色Ｃ３が割り当てられ、平均発電電力Ｐ３の走行区間Ｌ３には、色Ｃ４が割り当てられ、平均発電電力Ｐ４の走行区間Ｌ４には、色Ｃ３が割り当てられ、平均発電電力Ｐ５の走行区間Ｌ５には、色Ｃ１が割り当てられることになる。

次に第２の演算として、発電効果演算部１５は、走行ルートＲの総発電電力量Ｗ、燃費情報Ｃ、及び電費情報Ｅに基づいて、ソーラーパネル１１の発電電力によって車両が得た効果に関する情報（以下「実績情報」という）を演算する。この実績情報とは、発電電力で節約できた電力量、この節約できた電力量によって走行できた距離（拡張された電力走行距離）、発電電力で節約できた燃料量、及びこの節約できた燃料量によって走行できた距離（拡張された燃料走行距離）などである。これらの実績情報は、次のように演算される。なお、αは、電力−燃料変換率である。

・節約できた電力量［ｋＷｈ］＝Ｗ［ｋＷｈ］
・拡張された電力走行距離［ｋｍ］＝Ｗ［ｋＷｈ］×Ｅ［ｋｍ/ｋＷｈ］
・節約できた燃料量［Ｌ］＝Ｗ［ｋＷｈ］×α［Ｌ／ｋＷｈ］
・拡張された燃料走行距離［ｋｍ］＝Ｗ［ｋＷｈ］×Ｃ［ｋｍ/Ｌ］×α［Ｌ/ｋＷｈ］

表示制御部１６は、発電効果演算部１５における演算によって得られた発電効果を、所定の画面（図示しないナビゲーション装置のモニタ、メーターパネルなどのデバイス、及びヘッドアップディスプレイなど）に表示することが可能な手段である。

より具体的には、図５に示すように、表示制御部１６は、出発地（ＳＴＡＲＴ）から目的地（ＧＯＡＬ）までの走行ルートＲを、複数の走行区間Ｌ１〜Ｌ５に割り当てられた色Ｃを用いて色分けして画面に表示する。さらに、表示制御部１６は、走行ルートＲによる走行距離及び走行時間に加えて、実績情報として節約できた電力量と節約できた電力走行距離とを画面に表示する。

なお、節約できた電力量と節約できた燃料量とは、同時に画面表示しても構わないし、いずれか一方を画面表示しても構わない。また、節約できた電力走行距離と節約できた燃料走行距離とについても、同時に画面表示しても構わないし、いずれか一方を画面表示しても構わない。どのように画面表示するかは、車両のタイプ（例えば、ガソリン車なのか電気自動車なのかなど）によって予め設定されていてもよいし、ユーザーが好みで設定できるようにしてもよい。また、実績情報と一緒に表示する他の情報は、走行ルートＲによる走行距離及び走行時間以外であってもよい。

［本実施形態における作用・効果］
以上のように、本発明の一実施形態に係る車両用表示装置１によれば、走行ルートＲの実際の車両走行によって得られたソーラーパネル１１の発電電力に基づいて、節約できた電力量又は燃料量やその節約によって獲得できた走行距離による実績情報、及び複数の走行区間Ｌ１〜Ｌ５での平均発電電力Ｐ１〜Ｐ５を演算する。そして、車両走行後にユーザーに提示する画面などには、平均発電電力Ｐ１〜Ｐ５の大きさに応じて複数の走行区間Ｌ１〜Ｌ５が色分けされた走行ルートＲを表示すると共に、車両が得た発電効果である実績情報を表示する。

この表示制御によって、走行ルートＲにおけるソーラーパネル１１の発電結果を、走行区間Ｌ毎の発電効率の違いを色分けして示したり、節約できた電力量又は燃料量やその節約分で走行できた距離を数値で示したりして、ユーザーに対して視覚的に分かり易く通知することができる。よって、ユーザーは、ソーラーパネルの発電電力に基づいて実際に車両が得た効果を容易に把握することができる。また、ユーザーは、今回把握できた発電効果を、次回に走行ルートＲの近辺を走行する際の参考にする（例えば、よく発電できる区間やエリアは何処かなど）ことができる。

［変形例］
上述した表示制御部１６による発電効果の画面表示は、走行ルートＲの車両走行が終わった後に、すなわち走行ルートＲの総発電電力量Ｗ及び全走行区間Ｌの区間発電電力量ｗの情報が全て取得できた後に、実行するように説明した。しかし、表示制御部１６による発電効果の画面表示は、画面表示に必要な情報が取得できた走行途中の段階で、その都度実行してもよい。

例えば、出発地を立つ時点では全走行区間Ｌ１〜Ｌ５を色Ｃ１で着色しておき、走行区間Ｌ１の走行を終えた時点で平均発電電力Ｐ１を演算し、走行区間Ｌ１を平均発電電力Ｐ１の大きさに割り当てられた色Ｃ２に更新してもよい。

本発明は、例えば車両などの、ソーラーパネルの発電電力を利用する車両用表示装置に利用可能である。

１ 車両用表示装置
１１ ソーラーパネル
１２ 車両情報取得部
１３ 発電走行履歴記憶部
１４ 燃費電費情報取得部
１５ 発電効果演算部
１６ 表示制御部

Claims (1)

1. ソーラーパネルの発電電力に関する情報を画面に表示する車両用表示装置であって、
   前記ソーラーパネルの発電電力に基づいて、所定の走行ルートの走行において節約できた電力量又は燃料量と、当該節約できた電力量又は燃料量によって走行できた距離との少なくとも１つを含む、実績情報を演算する第１演算部と、
   前記走行ルートを複数の走行区間に分割し、前記ソーラーパネルの発電電力に基づいて、当該走行区間毎に前記ソーラーパネルの平均発電電力を演算する第２演算部と、
   前記平均発電電力の大きさに応じて前記複数の走行区間が色分けされた前記走行ルートを、前記実績情報と共に画面に表示する表示制御部と、を備える、
   車両用表示装置。