JP2019052893A - 感湿シート及び感湿システム - Google Patents
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Abstract
Description
対象者に感湿センサを装着する方法としては、対象者の身体に直接感湿センサを接触させて装着することが感湿センサの感度の観点から好ましい。対象者の身体に接触するように装着可能な感湿センサとしては、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の可撓性湿度センサは、可撓性、疎水性、電気絶縁性を備える有機高分子プレートまたはフィルム形状からなる支持基板に電極を形成して湿度センサとすることにより、湾曲形状に沿って貼付可能である。特許文献1には、このような感湿センサの基板背面を医療用のテープを繞設させて生体に貼り付けることが記載されている。
特許文献2には、センサの感応部に高分子材料に湿度への応答性を有する可溶性ポリマーが混合された感応材を用いたフレキシブルな感湿センサが記載されている。特許文献2に記載の感応部は、紐状、あるいは布状に形成できるから、オシメや衣服に編み込み、あるいは縫い込むことによって生体の皮膚に直接接触するようにすることができる。
また、対象者の発汗から検知までに時間的遅延が生じた場合、熱中症等の検知が遅れて対象者の症状が重篤化する恐れがある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、常に対象者の身体表面に接触し、対象者の発汗を速やかに検知することができる感湿シート、この感湿シートを用いた感湿システムに関する。
本発明の感湿システムは、上記感湿シートと、前記感湿シートの前記伸縮性電極が測定した電気的特性を取得する特性取得部と、前記特性取得部によって取得された前記電気的特性の経時変化を求める演算部と、前記演算部の演算の結果に基づいて信号を出力する信号出力部と、を含む。
<概要>
図1は、本発明の第一実施形態の感湿シート1及びこの感湿シートを利用した感湿システムを説明するための図である。
図1に示すように、第一実施形態の感湿システムは、例えば、対象者OA、あるいは対象者OBに装着される感湿シート1を含んでいる。第一実施形態の感湿システムは、スポーツのトレーニング中の選手の発汗の状態を検知して熱中症を予防する、あるいは医療施設内において対象者の発汗の状態を計測し、糖尿病等の疾病の状態を検査することに使用できる。熱中症の予防にあっては、感湿シート1はトレーニング中の対象者OAの身体に直接貼り付けられる。また、疾病の検査にあっては、感湿シート1は検査中の対象者OBの身体に直接貼り付けられる。
なお、感湿シート1の対象者OA、OBに対する貼付位置は、特に限定されないが、検知の目的に応じて最も高い精度が得られる位置に貼り付けることが好ましい。具体的な貼付位置としては、例えば、背中、わき腹、首筋及び大腿等発汗量が比較的多いと考えられる場所がある。
このようにすれば、情報端末装置6が感湿シート1の検知信号を受信して音や光を発することができる。対象者OA、OBは、情報端末装置6が発した音や光によって自身の体調の異常を認識することができる。そして、トレーニング中の対象者OAは早期に疾病に対応した処置に移り、対象者OBは検査の担当者等に異常を通知して指示を受けることができる。
以下、上記システムを実現するための各構成について説明する。
図2(a)、図2(b)は、第一実施形態の感湿シート1を説明するための図であって、図2(a)は感湿シート1を生体Sに貼り付けた状態の外面(以下、「上面」と記す)図、図2(b)は図2(a)中に示した矢線I−Iで感湿シート1を切った断面を矢線I−I方向に見た断面図である。
感湿シート1は、伸縮性を有する伸縮性基板11と、伸縮性基板11の主面11bに設けられ、吸収された水分量に応じて電気的特性が変化する吸湿膜12と、主面11bに設けられると共に、伸縮性を有して吸湿膜12の電気的特性を測定する伸縮性電極14と、を含んでいる。
さらに、感湿シート1は、伸縮性基板11の一部領域に形成され、粘着性を有する粘着層13をさらに有している。第一実施形態では、このような感湿シート1を、ガーゼGを挟んで対象者OA、OBの身体(以下、「生体」と記す)Sに貼り付けている。
以下、上記構成について順次説明する。
伸縮性基板11は、面内方向の少なくとも一方向に伸縮が可能なシート状の部材であり、面内方向の二方向に伸縮が可能であることが好ましい。伸縮性基板11の面内方向の伸縮性は等方性でもよく、または面内の複数方向への伸縮性が互いに異なる異方性でもよい。伸縮性基板11を構成する好ましい素材としては、ニトリルゴム、ラテックスゴム、ウレタン系エラストマー、またはシリコーン系エラストマー等のエラストマー材料を挙げることができるが、これに限定されない。特に、医療用に用いられるウレタン系エラストマーシートを用いることで、人体の皮膚に貼り付けた場合でも高い安全性を得ることができる。ここで、「シート状」とは、厚さに比べて広さが充分大きい形状を指していて、シート状の厚さや広さについては特に定義されるものではない。伸縮性基板11は、一枚のシート状の部材でなる単層のものであってもよいし、複数のシート状の伸縮性基板で構成される多層のものであってもよい。
また、第一実施形態でいう「主面」とは、シート状の部材の他の面(幅方向の面)よりも明らかに面積が大きな面をいう。伸縮性基板11は主面11a、11bを有している。
第一実施形態は、このように、伸縮性を有し、かつ薄いシート状の伸縮性基板11を使用することにより、感湿シート1が貼り付けられた対象者OA、OBの動作が阻害されず、貼り付けによる違和感を充分小さくすることができる。また、エラストマー材料は透湿性、通気性を有するため、いっそう感湿シート1を身体表面に貼り付けた際の対象者OA、OBに与える違和感を低減することができる。
吸湿膜12は、吸収された水分量に応じて電気的特性が変化する膜である。第一実施形態の吸湿膜12は、電気的特性としてインピーダンスが変化する。ただし、吸湿膜12は、インピーダンスが変化するものに限定されず、吸湿膜12内を流れる電流が変化するものであってもよいし、直流を供給した場合の電圧値が変化するものであってもよい。なお、第一実施形態では、吸湿膜12が、伸縮性電極14の全てを覆っているが、第一実施形態はこのような構成に限定されるものでなく、伸縮性電極14の少なくとも一部を覆うものであればよい。
第一実施形態では、吸湿膜12を、イオン伝導性の膜とする。イオン導電性の膜は、吸水量が多くなると導電性が高まって伸縮性電極14を構成する第一電極部141、第二電極部142の間に導通が起こり易くなる。
また、吸湿膜12は、純水50質量%とメタノール50質量%に溶解したアクリル樹脂の末端にスルホン酸基を持つ感湿液99質量%とスチレンブタジエンラテックスエマルジョン1質量%とをスタータ混合した混合液を伸縮性電極14に塗付することによっても形成できる。塗付は、例えば、該混合液を吐出器に充填し、伸縮性電極14に塗布して、100℃、1時間の条件で乾燥させることによって実現できる。
伸縮性電極14は、一対の第一電極部141、第二電極部142によって構成される。第一電極部141は、第一縦電極部14a、第一横電極部14cを含んでいる。第二電極部142は、第二縦電極部14b、第二横電極部14dを含んでいる。伸縮性電極14は、所謂櫛歯電極であって、第一電極部141は第一縦電極部14a、第一縦電極部14aに接続され、かつ第二縦電極部14bに向かって延出する第一横電極部14cを複数有している。また、第二電極部142は、第二縦電極部14b、第二縦電極部14bに接続され、かつ第一縦電極部14aに向かって延出する第二横電極部14dを複数有している。第一横電極部14c、第二横電極部14dは、それぞれ等しいピッチに形成され、かつ、互いに交互になるように配置されている。第一横電極部14cのピッチ、第二横電極部14dのピッチは、例えば、電極幅:電極間隔が1:1から1:2程度が好ましい。櫛歯電極では、横電極部の間隔が小さいほど第一電極部141と第二電極部142との間に導通が起こり易い。
外部電極15a、15bは、第一電極部141、第二電極部142と外部の機器とを接続する。第一実施形態では、外部電極15a、15bが図示しない交流電源と接続し、第一電極部141、第二電極部142には交流の電力が供給される。
このとき、第一実施形態では、第一電極部141、第二電極部142間にかかる抵抗値を交流インピーダンス法により測定する。高周波パルスを発散させることによって得られるインピーダンスは、抵抗値に略等しいとして取り扱われる。
Zp=Rp+2Rs/(1+Rs・iwCd) ...式(1)
Rp:溶液抵抗,Rs:分極抵抗,Cd:二重層容量
図3に示した等価回路に無限大の高周波パルス、実際的には10KHz以上の高周波パルスを印加すると、式(1)のiwCdは無限大に向かう(発散する)。その結果、式(1)は、以下の式(2)のように表される。
Zp≒Rp ...式(2)
式(2)によれば、インピーダンスZpは、溶液抵抗Rpに略均しい値となることが分かる。溶液抵抗Rpは吸湿膜12の抵抗値である。ここでは、このように求めた抵抗値を吸湿膜の抵抗値Rとして扱う。抵抗値Rは吸湿膜12の吸湿の程度に応じて線形的に変化する。このため、測定した抵抗値Rを溶液抵抗Rpとみなす方が、インピーダンスZpを溶液抵抗Rpとみなすよりもより好ましい値となる。
また直流電源から直流を伸縮性電極14に印加した場合の抵抗値は、分極抵抗Rsが溶液抵抗Rpに加算されてしまうため、吸湿膜の抵抗Rとしてみなす事は適切性に欠ける。このため、吸湿膜の抵抗値Rの測定には、上記した交流インピーダンス法を用いる事が好ましい。
粘着層13は、吸湿膜12が設けられている主面11bにおいて、吸湿膜12の少なくとも一部が露出するように形成されている。このような点は、感湿シート1が吸湿膜12の側を生体Sに向けて貼り付けられることによる。つまり、第一実施形態の感湿シート1は、吸湿膜12がガーゼGを介して生体Sに対向する。生体Sで発生した汗は、ガーゼGを通り、吸湿膜12に向かう。このため、粘着層13が吸湿膜12の全域を覆うと吸湿膜12が十分に水分を吸収できなくなり、感湿シート1が湿度を検知する機能が果たせなくなる。
粘着層13の厚みは吸湿膜12と同等または適宜、それよりも厚くしても薄くしても良い。厚い場合または薄い場合、粘着層12が塗布された伸縮基板11の端部がやや伸縮された状態で生体Sへと貼着される。
吸湿膜12の少なくとも一部は、特に吸湿膜12のうちの露出部分の割合を規定するものではなく、生体Sに発生した汗に応じて外部電極15a、外部電極15bで測定される抵抗値が変化する面積が確保できればよい、
伸縮性基板11を不透湿膜とすることにより、吸湿膜12に吸収された汗の水分は伸縮性基板11を通過することなく吸湿膜12内に留まるようになる。このため、吸湿膜12では、吸収された水分が充分に広がり、感湿シート1から出力される信号を安定させることができる。ただし、第一実施形態は、伸縮性基板11を不透湿膜とすることに限定されず、透湿性の高い透湿膜としてもよい。このようにすれば、吸湿膜12に吸収された汗の水分は伸縮性基板11を通過して上方へ抜けていく。このため、感湿シート1は、生体Sにおいて発生した汗の量の変化に高精度に反応し、実際の発汗量を正確に測定することができる。
次に、以上説明した感湿シート1を利用した第一実施形態の感湿システムを説明する。
図1に示したように、第一実施形態の感湿システムは、対象者OA、OBの身体に装着された感湿シート1と、図1に示した情報端末装置6によって構成されている。第一実施形態では、情報端末装置6が感湿に必要なアプリケーションを備えている。
図4は、情報端末装置6の感湿制御部60を説明するための機能ブロック図である。感湿制御部60は、感湿シート1の伸縮性電極14が測定した電気的特性を取得する特性取得部である取得部61と、取得部61によって取得された抵抗値の経時変化を求める演算部62と、を有している。演算部62は、抵抗値の経時変化を求めるため、抵抗値を時系列に記録するログ部621、ログ部621の記録から抵抗値が変化する時間及び変化の大きさを検知する検知部622を有している。また、演算部62の演算の結果に基づいて信号を出力する信号出力部63を有している。
また、情報端末装置6を使って感湿シート1の検知信号を処理して発汗の以上を検知する第一実施形態では、上記信号出力部63として情報端末装置6のサウンド機能、音楽再生機能、バイブレーション機能等を利用してもよい。図4に示した感湿制御部60は、情報端末装置6上で動作するソフトウェア(アプリケーションプログラム)であり、情報端末装置6が有する既存のハードウェアを利用して動作するものである。
図4に示した感湿制御部60は、以下のように動作する。即ち、取得部61は、感湿シート1が出力した検知信号を有線または無線により取得する。取得部61は、検知信号の入力インターフェイスや受信機能を使って実現される。取得部61によって取得された検知信号は、演算部62に渡される。演算部62では、ログ部621によって検知信号が入力順に記録される。
図5は、ログ部621によって記録された検知信号を例示したグラフを示す図である。図5のグラフは、横軸に時間tを、縦軸に検知信号が示す抵抗値Rを示している。図5に示した例は、対象者OBに取り付けた感湿シート1の検知信号を記録した例である。
さらに、ΔR/Δtは、時刻t3まで正の値をとり、時刻t3、時刻t4間において負の値をとる。このような現象は、吸湿膜12が生体Sの汗を吸収し、抵抗値が下がったことによって発生する。なお、ΔR/Δtが0である場合、発汗と吸湿膜12内の水分の気化または伸縮性電極14の伸長が定常状態にあると考えられる。
例えば、糖尿病の合併症の有無を判定する場合、検知部622は、設定された食事の時間後の一定の時間範囲において閾値以上の負のΔR/Δtが検知されたことを検知するように設定することができる。
さらに、このような感湿シート1を用いて感湿システムを構築すれば、疾病の状態や熱中症等の自律神経の乱れに起因する身体の状態を客観的に評価することが可能になる。
なお、第一実施形態の感湿システムは、このような構成に限定されるものではない。例えば、以上説明した感湿システムは感湿シート1から第一電極部141、第二電極部142間の抵抗値を出力し、これを情報端末装置6において処理している。しかし、第一実施形態の感湿システムは、図4に示した感湿制御部60の機能の少なくとも一部の機能を感湿シート1の側に設けるものであってもよい。
図6は、上記構成の第一実施形態の感湿システムに適用される感湿シート4(変形例)を説明するための図である。図6に示した感湿シート4は、制御回路5を有する点で図2に示した感湿シート1と相違する。制御回路5は、図4に示した機能のうち、例えば、取得部61、演算部62を備え、検知部622の検知結果を情報端末装置6に無線または有線によって出力し、情報端末装置6において音やバイブレーション等を発生させるものであってもよい。また、このような構成では、感湿制御部60は、汎用的な情報端末装置において動作するアプリケーションプログラムではなく、組み込みプロセッサ等の専用のシステムであってもよい。制御回路5は、1チップマイコン等の小型のIC(Integrated Circuit)として構成することができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態の感湿シート2は、伸縮性電極14及び吸湿膜12が、感湿シート2が貼り付けられた状態において外部に向けて形成されている点で第一実施形態の感湿シート1と相違する。
図7(a)、図7(b)は、第二実施形態の感湿シート2を説明するための図であって、図7(a)は感湿シート2の上面図、図7(b)は図7(a)中に示した矢線II−IIで感湿シート2を切った断面を矢線II−II方向に見た断面図である。図7(b)に示すように、第二実施形態の感湿シート2は、伸縮性基板11の主面11aに伸縮性電極14及び吸湿膜12が形成されている。
吸湿膜12が形成されている領域の裏面の少なくとも一部は、特に裏面のうちの露出部分の割合を規定するものではなく、生体Sに発生した汗に応じて外部電極15a、外部電極15bで測定される抵抗値が変化する面積が確保できればよい、すなわち粘着層23は、主面11bのうち、主面11aに吸湿膜12が形成されている領域の裏面の少なくとも一部に非形成である。
以上のことから、第二実施形態の粘着層23は、主面11aの第一電極部141、第二電極部142の間の領域の裏面の少なくとも一部が露出するように形成されている。
このような第二実施形態によれば、汗の水分が第一電極部141、第二電極部142間に集中して吸収されて、第一電極部141、第二電極部142間の抵抗が吸収された水分量に応じて高精度に変化するようになる。
また、第二実施形態は、上記感湿シート2に限定されるものではない。例えば、感湿シート2は、対象者OA、OBの身体表面に貼り付けた際、吸湿膜12が表面に露出する。このような感湿シート2においては、外気に含まれる水分等が吸湿膜12に吸収される、あるいは吸湿膜12に吸収された水分が気化して外部に放出される等して発汗量の検知に影響が及ぶ恐れがある。また、吸湿膜12が保護されずに剥き出しになっていることから、吸湿膜12への接触時などには吸湿膜12が傷つく恐れがある。
上記点に鑑みて、第二実施形態の感湿シートは、吸湿膜12を覆い、伸縮性を有する伸縮性保護膜18をさらに有するものであってもよい。
図8(a)、図8(b)は、このような第二実施形態の変形例の感湿シート3を示した図であって、図8(a)は感湿シート3の上面図、図8(b)は図8(a)中に示した矢線III−IIIで感湿シート3を切った断面を矢線III−III方向に見た断面図である。伸縮性保護膜18は、吸湿膜12の全面を覆い、外気が吸湿膜12に影響を及ぼすことや吸湿への接触を防いでいる。
伸縮性保護膜18の厚みは特に限定されないが、伸縮性基板11の伸縮性を妨げないという観点からは、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。
<1>伸縮性を有する伸縮性基板と、前記伸縮性基板の主面に設けられ、吸収された水分量に応じて電気的特性が変化する吸湿膜と、前記主面に設けられると共に、伸縮性を有して前記吸湿膜の電気的特性を測定する伸縮性電極と、を含む感湿シート。
<2>前記伸縮性基板の一部領域に形成され、粘着性を有する粘着層をさらに有する、<1>の感湿シート。
<3>前記粘着層は、前記吸湿膜が設けられている前記主面において前記吸湿膜の少なくとも一部が露出するように形成される、<2>の感湿シート。
<4>前記伸縮性基板が透湿性の低い不透湿膜である、<3>の感湿シート。
<5>前記粘着層は、前記吸湿膜が設けられている前記主面の裏面において、前記主面に前記透湿膜が形成されている領域の裏面の少なくとも一部が露出するように形成される、<2>の感湿シート。
<6>前記伸縮性電極が複数の電極部を有し、前記粘着層は、前記主面の複数の前記電極部の間の領域の裏面の少なくとも一部が露出するように形成される、<5>の感湿シート。
<7>前記伸縮性基板が、透湿性を有する透湿膜である、<5>または<6>の感湿シート。
<8>前記吸湿膜を覆い、伸縮性を有する伸縮性保護膜をさらに有する、<5>から<7>のいずれか一つの感湿シート。
<9><1>から<8>のいずれか一つの感湿シートと、前記感湿シートの前記伸縮性電極が測定した電気的特性を取得する特性取得部と、前記特性取得部によって取得された前記電気的特性の経時変化を求める演算部と、前記演算部の演算の結果に基づいて信号を出力する信号出力部と、を含む感湿システム。
制御回路...5
端子...5a、5b
情報端末装置...6
伸縮性基板...11
主面...11a、11b
吸湿膜...12
粘着層...13、23
伸縮性電極...14
第一縦電極部...14a
第二縦電極部...14b
第一横電極部...14c
第二横電極部...14d
外部電極...15a、15b
配線部...16a、16b
伸縮性保護膜...18
アプリケーション...60
取得部...61
演算部...62
信号出力部...63
第一電極部...141
第二電極部...142
ログ部...621
検知部...622
ガーゼ...G
対象者...OA、OB
生体...S
また、吸湿膜12は、純水50質量%とメタノール50質量%に溶解したアクリル樹脂の末端にスルホン酸基を持つ感湿液99質量%とスチレンブタジエンラテックスエマルジョン1質量%とをスタータ混合した混合液を伸縮性電極14に塗付することによっても形成できる。塗付は、例えば、該混合液を吐出器に充填し、伸縮性電極14に塗布して、100℃、1時間の条件で乾燥させることによって実現できる。
また、第二実施形態は、上記感湿シート2に限定されるものではない。例えば、感湿シート2は、対象者OA、OBの身体表面に貼り付けた際、吸湿膜12が表面に露出する。このような感湿シート2においては、外気に含まれる水分等が吸湿膜12に吸収される、あるいは吸湿膜12に吸収された水分が気化して外部に放出される等して発汗量の検知に影響が及ぶ恐れがある。また、吸湿膜12が保護されずに剥き出しになっていることから、吸湿膜12への接触時などには吸湿膜12が傷つく恐れがある。
上記点に鑑みて、第二実施形態の感湿シートは、吸湿膜12を覆い、伸縮性を有する伸縮性保護膜18をさらに有するものであってもよい。
図8(a)、図8(b)は、このような第二実施形態の変形例の感湿シート3を示した図であって、図8(a)は感湿シート3の上面図、図8(b)は図8(a)中に示した矢線III−IIIで感湿シート3を切った断面を矢線III−III方向に見た断面図である。伸縮性保護膜18は、吸湿膜12の全面を覆い、外気が吸湿膜12に影響を及ぼすことや吸湿膜12への接触を防いでいる。
<1>伸縮性を有する伸縮性基板と、前記伸縮性基板の主面に設けられ、吸収された水分量に応じて電気的特性が変化する吸湿膜と、前記主面に設けられると共に、伸縮性を有して前記吸湿膜の電気的特性を測定する伸縮性電極と、を含む感湿シート。
<2>前記伸縮性基板の一部領域に形成され、粘着性を有する粘着層をさらに有する、<1>の感湿シート。
<3>前記粘着層は、前記吸湿膜が設けられている前記主面において前記吸湿膜の少なくとも一部が露出するように形成される、<2>の感湿シート。
<4>前記伸縮性基板が透湿性の低い不透湿膜である、<3>の感湿シート。
<5>前記粘着層は、前記吸湿膜が設けられている前記主面の裏面において、前記主面に前記吸湿膜が形成されている領域の裏面の少なくとも一部が露出するように形成される、<2>の感湿シート。
<6>前記伸縮性電極が複数の電極部を有し、前記粘着層は、前記主面の複数の前記電極部の間の領域の裏面の少なくとも一部が露出するように形成される、<5>の感湿シート。
<7>前記伸縮性基板が、透湿性を有する透湿膜である、<5>または<6>の感湿シート。
<8>前記吸湿膜を覆い、伸縮性を有する伸縮性保護膜をさらに有する、<5>から<7>のいずれか一つの感湿シート。
<9><1>から<8>のいずれか一つの感湿シートと、前記感湿シートの前記伸縮性電極が測定した電気的特性を取得する特性取得部と、前記特性取得部によって取得された前記電気的特性の経時変化を求める演算部と、前記演算部の演算の結果に基づいて信号を出力する信号出力部と、を含む感湿システム。
Claims (9)
- 伸縮性を有する伸縮性基板と、
前記伸縮性基板の主面に設けられ、吸収された水分量に応じて電気的特性が変化する吸湿膜と、
前記主面に設けられると共に、伸縮性を有して前記吸湿膜の電気的特性を測定する伸縮性電極と、を含む感湿シート。 - 前記伸縮性基板の一部領域に形成され、粘着性を有する粘着層をさらに有する、請求項1に記載の感湿シート。
- 前記粘着層は、前記吸湿膜が設けられている前記主面において前記吸湿膜の少なくとも一部が露出するように形成される、請求項2に記載の感湿シート。
- 前記伸縮性基板が透湿性の低い不透湿膜である、請求項3に記載の感湿シート。
- 前記粘着層は、前記吸湿膜が設けられている前記主面の裏面において、前記主面に前記透湿膜が形成されている領域の裏面の少なくとも一部が露出するように形成される、請求項2に記載の感湿シート。
- 前記伸縮性電極が複数の電極部を有し、前記粘着層は、前記主面の複数の前記電極部の間の領域の裏面の少なくとも一部が露出するように形成される、請求項5に記載の感湿シート。
- 前記伸縮性基板が、透湿性を有する透湿膜である、請求項5から6のいずれか一項に記載の感湿シート。
- 前記吸湿膜を覆い、伸縮性を有する伸縮性保護膜をさらに有する、請求項5から7のいずれか一項に記載の感湿シート。
- 請求項1から8のいずれか一つの感湿シートと、
前記感湿シートの前記伸縮性電極が測定した電気的特性を取得する特性取得部と、
前記特性取得部によって取得された前記電気的特性の経時変化を求める演算部と、
前記演算部の演算の結果に基づいて信号を出力する信号出力部と、を含む感湿システム。
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