JP2019051380A - 睡眠状態評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な方法で、就寝者(被測定者)の睡眠状態を客観的に検出し、睡眠状態から被測定者の睡眠の質を評価する睡眠状態評価装置等を提供すること。【解決手段】少なくとも被測定者の状態として、離床、睡眠及び覚醒の3状態の何れか1つを示す睡眠状態を保存する睡眠状態保存手段と、保存された睡眠状態に基づいて、日中の在床時間と、日中の睡眠時間とを算出する算出手段と、日中の在床時間と、日中の睡眠時間とに基づいて、前記被測定者の睡眠の質を評価する評価手段とを備えることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、睡眠状態評価装置に関する。
従来から、就寝者(被測定者)の健康管理等のために、被測定者の睡眠状態を判定する方法が種々知られている。代表的な方法としては、睡眠ポリソムノグラフ(PSG; Polysomnography)や、アクチグラフ(Actigraph)等が知られている。
一例として、リアルタイムに被測定者の睡眠状態を判定する方法としては、例えば特許文献1が開示されている。すなわち、被測定者の体の動き(体動)を検知し、体動レベルが所定の検出時間の間に判定閾値を超えた場合には睡眠状態を「覚醒」と判定し、それ以下の場合には「睡眠」と判定としている。
このような技術を用いることにより、就寝者の睡眠を評価する装置が知られている。例えば、睡眠状態と、本人が入力した生活リズムの情報から、睡眠に関する健康管理をアドバイスする技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−142238号公報 特開2008−071263号公報
しかし、上述のように、例えば生活リズムを利用者(就寝者)が自己申告をし、自己申告に基づいて生活リズムを測定する方法では、利用者が回答する手間がかかるといった問題があった。更に、自己申告の場合、客観的な生活リズムが判定される訳では無いため、必ずしも適切な睡眠状態の評価が行えないといった問題が生じていた。
特に、一日の生活リズムや睡眠状態を客観的に評価しようとすると、装着型の姿勢検知手段を従来は利用せざる得なく、利用者は評価中において姿勢検知手段を常に装着していなければならなかった。
また、姿勢検知手段を装着している場合、一日中装着していることから、ベッド以外で横になった場合でも、就床したと検知されてしまい、どこで横になったかという重要な情報が欠落してしまうといった問題点が生じていた。
上述した課題に鑑み、本発明の目的は、簡易な方法で、就寝者(被測定者)の睡眠状態を客観的に検出し、睡眠状態から被測定者の睡眠の質を評価する睡眠状態評価装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の睡眠状態評価装置は、利用者の日中の在床時間と、日中の睡眠時間とを算出する算出手段と、前記日中の睡眠時間及び前記日中の在床時間に基づく第1因子と、前記利用者の就寝前の睡眠時間及び在床時間に基づく第2因子とを少なくとも評価し、前記第1因子と前記第2因子とから前記利用者の現在の睡眠を評価する評価手段と、を備えたことを特徴とする。
少なくとも被測定者の状態として、離床、睡眠及び覚醒の3状態の何れか1つを示す睡眠状態をし、保存された睡眠状態に基づいて、日中の在床時間と、日中の睡眠時間とを算出して、当該日中の在床時間と、日中の睡眠時間とに基づいて、被測定者の睡眠の質を評価することができる。
本実施形態における睡眠状態評価装置及び睡眠状態判定装置の外観を示す図である。 本実施形態における睡眠状態評価装置及び睡眠状態判定装置の外観を示す図である。 本実施形態における睡眠状態判定装置の機能構成を示す図である。 本実施形態における睡眠状態評価装置の機能構成を示す図である。 本実施形態における睡眠状態履歴情報のデータ構成を説明するための図である。 本実施形態における睡眠状況テーブルのデータ構成を説明するための図である。 本実施形態におけるアドバイステーブルのデータ構成を説明するための図である。 本実施形態における評価テーブルのデータ構成を説明するための図である。 本実施形態におけるメイン処理の動作について説明するための動作フローである。 本実施形態における睡眠状態評価処理の動作について説明するための動作フローである。 本実施形態における夜間睡眠時間評価処理の動作について説明するための動作フローである。 本実施形態における生活リズム評価処理の動作について説明するための動作フローである。 本実施形態における評価レポート出力処理の動作について説明するための動作フローである。 本実施形態における評価レポートの一例を示した図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
[1.システム外観]
図1は、睡眠状態評価装置1の使用方法について説明するための図である。睡眠状態評価装置1は、睡眠状態判定装置2から睡眠状態を受信することにより、睡眠状態を評価する機能を有する情報処理装置(例えば、コンピュータ等)である。
また、睡眠状態判定装置2は、ベッド10の床部と、マットレス20の間に載置されることとなる。マットレス20に、被測定者(例えば、就寝者)Pが在床すると、マットレス20を介して被測定者Pの体動(振動)を睡眠状態判定装置2が検出する。そして、検出された振動に基づいて、離床と在床とを判別し、在床と判別された場合には活動量が算出され、当該活動量に基づいて睡眠状態が判定される。そして、判定された睡眠状態が、無線を介して睡眠状態評価装置1に送信される。睡眠状態評価装置1では、被測定者Pの睡眠状態を評価することが可能となる。
ここで、睡眠状態判定装置2は、厚さが薄くなるようにシート状に構成されている。これにより、ベッド10と、マットレス20の間に載置されたとしても、被測定者Pに違和感を覚えさせることなく使用できることとなる。
図2は、本発明を適用した睡眠状態評価システム9の概略を説明するための図である。図1でも説明したが、本実施形態においては、睡眠状態評価装置1と、睡眠状態判定装置2とは、無線を介して接続されている。例えば、IEEE802.11b、Bluetooth(登録商標)及びZigBee(登録商標)等の無線通信や有線通信により接続されている。また、携帯電話モジュールを内蔵することにより、携帯電話網等のネットワークを介して接続されても良い。また、睡眠状態評価装置1は、睡眠状態判定装置2と直接通信をせず、記録媒体(例えば、SDカード等)を介して睡眠状態を取得しても良い。
睡眠状態判定装置2は、本体部50と、測定部60とを備えて構成されている。ここで、測定部60は、折りたたむことが可能である。これにより、睡眠状態判定装置2の可搬性を向上させている。
また、本体部50には、通信部230が内蔵されている。通信部230の詳細は後述するが、通信部230を介して睡眠状態評価装置1に各種データ、状態が送信されることとなる。また、測定部60には、振動検出部210が備えられている。
睡眠状態評価装置1は、本実施形態においては、コンピュータを用いて説明するが、例えば、携帯電話やスマートフォン等の携帯端末装置や、処理装置を接続した液晶テレビ等といった、情報処理装置であれば良い。
[2.機能構成]
続いて、睡眠状態評価装置1及び睡眠状態判定装置2の機構構成について、図を用いて説明する。
[2.1 睡眠状態判定装置]
まず、睡眠状態評価装置1が受信する睡眠状態について判定する睡眠状態判定装置2について説明する。睡眠状態判定装置2は、制御部200に、振動検出部210と、記憶部220と、通信部230と、活動量算出部240とがバスを介して接続されている。
制御部200は、睡眠状態判定装置2の動作を制御するための機能部であり、CPU等、睡眠状態判定装置2に必要な制御回路によって構成されている。制御部200は、記憶部220に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現することとなる。
振動検出部210は、被測定者の振動を検出するためのセンサ部である。振動検出部210は、例えば、圧力センサにより被測定者の振動(体動)を検出することとしても良いし、荷重センサにより、被測定者の荷重(体動)を検出することとしても良いし、マイクロフォンを設けることにより、マイクロフォンが拾う音に基づいて振動(体動)を検出しても良い。
記憶部220は、睡眠状態判定装置2が動作するための各種データ及びプログラムを記憶しておく機能部である。制御部200は、記憶部220に記憶されているプログラムを読み出して実行する事により、各種機能を実現することとなる。ここで、記憶部220は、例えば半導体メモリ等により構成されている。
また、記憶部220には、外部の記録媒体が更に接続可能であっても良い。すなわち、後述する睡眠状態判定部250において判定された睡眠状態が、記録媒体に記録されることとなる。
通信部230は、ネットワークを介して接続されている睡眠状態評価装置1とデータを送受信するための機能部である。通信部230の一例としては、例えば有線接続や、Bluetooth通信ユニットや、無線LANアダプタ等の無線機器等が利用されている。
活動量算出部240は、振動検出部210により検出された振動から被測定者の活動量を算出するための機能部である。ここで、活動量の算出方法としては、種々の方法があるが、例えば、振動検出部210において、サンプリング単位時間当たりに検出された振動の回数を活動量として算出したり、振動検出部210において検出された振動の強弱を活動量として算出したりしても良い。
また、活動量算出部240が、出力する活動量としては、例えば出力される出力値をそのまま活動量として出力しても良いし、出力値の変化量、出力値や出力値の変化量が所定の閾値を超えたか否か(例えば超えたら「1」、閾値以下なら「0」)を出力しても良いし、出力値が所定の値の範囲を挟んで変化したかを出力しても良い。
睡眠状態判定部250は、活動量算出部240により算出された活動量に基づいて、睡眠状態を判定するための機能部である。例えば、睡眠状態を判定するための基準となる時刻から、4分前までの活動量を用いて、現在の睡眠状態を判定し、通信部230を介して睡眠状態評価装置1に送信する。
ここで、本実施形態において判定される睡眠状態は、被測定者が睡眠状態にある「睡眠」と、被測定者が覚醒状態にある「覚醒」と、被測定者が離床している場合の「離床」とが判定される。すなわち、「睡眠」及び「覚醒」と判定された場合は、被利用者は在床していることとなる。
[2.2 睡眠状態評価装置]
続いて、睡眠状態評価装置1の機能構成について、図4を用いて説明する。睡眠状態評価装置1は、制御部100に、通信部110と、記憶部120と、入力部150と、表示部160とがバスを介して接続されている。
制御部100は、睡眠状態評価装置1の動作を制御するための機能部であり、CPU等、睡眠状態評価装置1に必要な制御回路によって構成されている。制御部100は、記憶部120に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種処理を実現することとなる。
通信部110は、睡眠状態判定装置2からデータを受信するための機能部であり、通信部230と通信可能な装置(インタフェース)にて構成されている。
記憶部120は、睡眠状態評価装置1が動作するための各種データ及びプログラムを記憶しておく機能部である。制御部100は、記憶部120に記憶されているプログラムを読み出して実行する事により、各種機能を実現することとなる。ここで、記憶部120は、例えば半導体メモリや、磁気ディスク装置等により構成されている。
また、記憶部120は、睡眠状態履歴情報122と、睡眠状況テーブル124と、アドバイステーブル126と、評価テーブル128とが記憶されている。
睡眠状態履歴情報122は、睡眠状態判定装置2から入力された(受信された)睡眠状態について記憶している情報である。例えば、図5に示すように、日時毎に睡眠状態が記憶されている。
なお、本実施形態においては、睡眠状態としては1分ごとに記憶することとするが、例えば、30秒毎や2分毎といった所定の時間間隔で記憶されれば良い。
また、例えば睡眠状態が同じ時間間隔を長くし(例えば、「睡眠」が連続している場合には1分毎)、睡眠状態が変化した場合には時間間隔を短くする(例えば、1秒毎)といった記憶方式であっても良い。
睡眠状況テーブル124は、睡眠状態履歴情報122に基づいて、日毎の睡眠状況について記憶するテーブルである。例えば、図6に示すように、日付毎に、睡眠時間(例えば、「365分」)と、寝付きまでの時間(例えば、「13分」)と、睡眠効率(例えば、「92.6%」)と、睡眠中に目が覚めた時間(覚醒した時間)(例えば、「14分」)と、離床回数(例えば、「1回」)とを記憶している。
ここで、睡眠時間とは、就寝時刻から起床時刻までの睡眠時間の合計時間のことをいい、寝付きとは、就寝時刻から、最初にまとまった睡眠が現れるまでの時間(例えば、10分以上持続する睡眠区間のはじまりまでの時間)のことをいう。
また、目が覚めた時間とは、入眠(寝つきで算出した最初の睡眠区間)から出眠(起床時刻から最も近い睡眠区間)までの間の覚醒時間の合計であり、睡眠効率とは、就寝時刻から起床時刻までの時間における睡眠時間の割合である。
アドバイステーブル126は、評価レポートに出力するアドバイスを記憶しているテーブルである。例えば、図7に示すように、アドバイスのコード(アドバイスコード)と、アドバイスメッセージとを記憶している。制御部100は、当該アドバイスコードを参照することにより、適切なアドバイスメッセージを出力することが出来る。
評価テーブル128は、睡眠状態を評価する場合に利用するテーブルである。例えば、図8に示すように、評価項目が、評価点数毎の閾値と供に記憶されている。また、表示するアドバイスメッセージとして選択されるアドバイスコード(選択アドバイス)と、所定の点数の場合に強調表示されるアドバイスコード(強調アドバイス)とが、記憶されている。
詳細は後述するが、例えば「日中睡眠時間評価点数」を算出する場合には、日中の睡眠時間がパラメータとして利用される。そして、日中の睡眠時間が30分未満であれば「5」点、30分以上45分未満であれば「4」点、45分以上60分未満であれば「3」点と、60分以上75分未満であれば「2」点、75分以上90分未満であれば「1」点、90分以上であれば「0」点と、それぞれ算出される。
また、所定の点数以下の場合(例えば、「4」点以下の場合)には、選択アドバイスに記憶されているアドバイスコードに対応するアドバイスをアドバイステーブル126より読み出す。更に、所定の点数以下の場合(例えば、「2」点以下の場合)には、強調アドバイスのアドバイスコードを強調表示する(例えば、色を変えたり、太字にしたり、点滅にしたり、下線を付したり、フォントサイズを変更表示する)といったことが行われることとなる。
入力部150は、測定者が睡眠状態評価装置1(又は睡眠状態判定装置2)に対しての指示・操作を行うための機能部である。例えば、操作ボタンや、タッチパネル等により構成されている。
表示部160は、睡眠状態を表示したり、睡眠状態判定装置2及び睡眠状態評価装置1の動作について表示したりするための機能部である。例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置により構成されている。
なお、表示部160に加えて、例えば印刷機能を有しても良い。例えば、睡眠状態を評価した結果を、表示部160とともに印刷機能により用紙に印刷しても良いし、表示部160に表示する代わりに印刷しても良い。
[3.処理の流れ]
続いて、本実施形態における睡眠状態評価装置1の処理の流れについて説明する。
[3.1 メイン処理]
まず、睡眠状態評価装置1において実行されるメイン処理について、図9を用いて説明する。まず、制御部100により、睡眠状況判定処理が実行される(ステップS100)。
ここで、睡眠状況判定処理とは、睡眠状態履歴情報122に基づいて、睡眠状況テーブル124を生成する処理である。例えば、夜間の睡眠時間を判定するためには、予め設定されている就寝時刻から起床時刻までの睡眠の合計時間を睡眠時間として判定する。
ここで、就床時刻及び起床時刻については、予め設定されても良いし、睡眠状態履歴情報122に基づいて自動的に判定されることとしても良い。
続いて、睡眠状態評価装置1により睡眠状態の評価レポートを作成するか否かを判定する(ステップS102)。ここで、評価レポートを作成しない場合には、他の処理を実行する(ステップS102;No)。
例えば、起床・就寝時刻を変更する処理が選択された場合には(ステップS120;Yes)、変更する日付が選択され(ステップS122)、選択された日付の起床・就床時刻が変更される(ステップS124)。
次に、評価レポートを作成すると選択された場合(ステップS102;Yes)、睡眠状態評価処理が実行される(ステップS104)。睡眠状態評価処理は、過去に記憶された睡眠状態(例えば、本実施形態では2週間分の睡眠状態)に基づいて、評価される。
更に、生活リズム評価処理が実行される(ステップS106)。生活リズム評価処理が実行されると、客観的な生活リズムが評価されることとなる。
そして、睡眠状態評価処理と、生活リズム評価処理により評価された内容に基づいて、評価レポート出力処理が実行される(ステップS108)。これにより、測定者は、被測定者の睡眠状態を客観的に評価することが可能となる。以下、各処理について詳細に説明する。
[3.2 睡眠状態評価処理]
まず、睡眠状態評価処理について、図10を用いて説明する。睡眠状態評価処理は、主に夜間の睡眠について評価する処理であり、記憶部120に記憶されている睡眠状態評価プログラムが、制御部100により読み出されて実行されることにより実現する処理である。これにより、各処理で各評価項目の評価点数が算出される。
まず、夜間睡眠時間評価処理が実行される(ステップS200)。夜間の睡眠時間評価処理は、睡眠状況テーブル124に記憶されている睡眠時間に基づいて睡眠時間評価点数が算出される。
ここで、各評価項目における評価点数の算出方法は同様であるため一例として夜間睡眠時間評価処理について図11を用いて説明する。
まず、所定期間(例えば、本実施形態の場合は2週間)の睡眠時間の平均値を算出する(ステップS300)。続いて、算出された平均値に基づいて、夜間の睡眠評価点数を算出する(ステップS302)。
ここで、睡眠評価点数は、本実施形態では10点満点であり、
6.5時間以上8時間未満・・・10点
6時間以上6.5時間未満 又は 8時間以上8.5時間未満・・・8点
5.5時間以上6時間未満 又は 8.5時間以上9時間未満・・・6点
5時間以上5.5時間未満 又は 9時間以上10時間未満 ・・・4点
4.5時間以上5時間未満 又は 10時間以上11時間未満・・・2点
4.5時間未満 又は 11時間以上・・・0点
と、当てはめて算出される。
このように、各評価点数を算出するときは、それぞれの値の平均値が利用される。また、上述の評価点数の算出方法は一例であり、上述の方法に限定されるものでは無い。すなわち、所定の評価する値に対して、評価点数が割り当てられる方法であれば良い。
次に、寝付き評価処理が実行される(ステップS202)。寝付き評価処理は、睡眠状況テーブル124に記憶されている寝付きまでの時間に基づいて寝付き評価点数が算出される。例えば、8分未満の場合は10点、10未満の場合は8、・・・、60分以上の場合は0点となる。
続いて、睡眠効率評価処理が実行される(ステップS204)。睡眠効率評価処理は、睡眠状況テーブル124に記憶されている睡眠効率に基づいて評価点数が算出される。例えば、95%以上の場合は10点、92.5%以上の場合は9点、・・・、72.5%以上の場合は1点、72.5%未満の場合は0点となる。
続いて、覚醒時間評価処理が実行される(ステップS206)。覚醒時間評価処理は、睡眠状況テーブル124に記憶されている目が覚めた時間、すなわち覚醒時間に基づいて評価点数が算出される。例えば、5分未満の場合は10点、10分未満の場合は9点、・・・、70分未満の場合は1点、70分以上の場合は0点となる。
続いて、離床回数評価処理が実行される(ステップS208)。離床回数評価処理は、睡眠状況テーブル124に記憶されている離床回数に基づいて、評価点数が算出される。例えば、0回の場合は10点、0.15回未満の場合は9点、・・・、2.5回未満の場合は1点、2.5回以上の場合は0点となる。
なお、離床回数評価処理は、離床回数ではなく、離床時間を求めて評価をしても良い。この場合、睡眠状況テーブル124に離床時間を改めて記憶するか、睡眠状態履歴情報122から離床時間を算出する。そして、離床時間に基づいて、評価点数が算出されることとなる。
このように、睡眠状況評価処理が実行されることにより、各評価点数がそれぞれ算出されることとなる。
[3.3 生活リズム評価処理]
続いて、生活リズム評価処理について、図12を用いて説明する。生活リズム評価処理とは、被測定者の生活リズムについて客観的に評価するための処理である。
概略としては、睡眠状態履歴情報122及び睡眠状況テーブル124に基づいて各パラメータ値を算出する。この生活リズムについては50点満点で評価され、「日中の過ごし方」「就床前の過ごし方」「眠りの習慣」「眠りの規則性」の4つの因子について評価点数が算出される。以下、第1因子についてまず詳細に説明し、各評価点数の算出処理及びアドバイス決定処理は同様の処理であるため第2因子から第4因子については発明の内容が理解出来る程度に説明する。
[3.3.1 第1因子「日中の過ごし方」]
まず、「日中の過ごし方」について評価するために、日中睡眠時間評価処理(ステップS400)と、日中在床時間評価処理(ステップS402)とが実行される。
具体的には、まず日中睡眠時間評価処理は、日中の睡眠時間(1日の睡眠時間−夜間の睡眠時間)を算出する。算出された日中の睡眠時間に対応する評価点数を、評価テーブル128に基づいて5点満点で決定する。
例えば日中の睡眠時間が50分の場合、「60分未満」となる「3」点が日中睡眠時間評価点数となる。
同様に、日中在床時間評価処理は、日中の在床時間(1日の在床時間−夜間の在床時間)が算出され、算出された日中の在床時間に対応する評価点数を、評価テーブル128に基づいて5点満点で決定する。例えば、日中の在床時間が150分の場合、「180分未満」の「1」点が日中在床時間評価点数となる。なお、180分以上の場合は、評価点数は0点となる。
次に、第1因子の点数(10点満点)とアドバイスが決定される(ステップS404)。上述の場合、第1因子の点数は3+1=4点となる。また、アドバイスとしては、図8に基づけば、選択アドバイスとして5,6,7,13,19が選択される。また、日中在床時間評価点数が1点であるため、アドバイス13が強調表示されるアドバイスとして選択されることとなる。
[3.3.2 第2因子「就寝前の過ごし方」]
続いて、就寝前の過ごし方を評価するために、就寝前睡眠評価処理(ステップS406)と、就寝前在床評価処理(ステップS408)とが実行される。
具体的には、就寝前睡眠評価処理は、就寝前の居眠り(毎日の(入眠時刻−睡眠時間)の時刻)から就寝時刻までの睡眠時間の平均)に基づいて評価点数が算出される。
また、就寝前在床評価処理は、就寝前の在床時間(毎日の(入眠時刻−睡眠時間)の時刻)から就寝時刻までの在床時間の平均)に基づいて評価点数が算出される。
そして、算出された各評価点数から、第2因子の点数が10点満点で算出され、アドバイスが決定される(ステップS410)。
[3.3.3 第3因子「眠りの習慣」]
続いて、眠りの習慣を評価するために、就床時間評価処理(ステップS412)、起床時在床評価処理(ステップS414)、起床時刻評価処理(ステップS416)、就床時刻評価処理(ステップS418)がそれぞれ実行される。
具体的には、就床時間評価処理は、夜ベッドにいる時間(平均就床時間(就床時刻から起床時刻までの時間))に基づいて4点満点で評価点数が算出される。
また、起床時在床評価処理は、朝、目が覚めてから寝床を離れるまでの時間(起床直前の睡眠区間の終わりから起床時刻までの時間の平均)に基づいて3点満点で評価点数が算出される。
また、起床時刻評価処理は、起床時刻(平均起床時刻)に基づいて3点満点で評価点数が算出される。
また、就床時刻評価処理は、就床時刻(平均就床時刻)に基づいて4点満点で評価点数が算出される。
そして、算出された各評価点数から第3因子の点数が14点満点で算出され、アドバイスが決定される(ステップS420)。
[3.3.4 第4因子「眠りの規則性」]
続いて、眠りの規則性を評価するために、就床時刻規則性評価処理(ステップS422)、起床時刻規則性評価処理(ステップS424)がそれぞれ実行される。
具体的には、就床時刻規則性評価処理は、就床時刻の規則性(就床時刻の標準偏差)に基づいて8点満点で評価点数が算出される。
また、起床時刻規則性評価処理は、起床時刻の規則性(起床時刻の標準偏差)に基づいて8点満点で評価点数が算出される。
そして、算出された各評価点数から第4因子の点数が16点満点で算出され、アドバイスが決定される(ステップS426)。
[3.4 評価レポート出力処理]
続いて、評価レポート出力処理について、図13を用いて説明する。ここで、評価レポートは、液晶表示装置等の表示画面に表示されるように出力しても良いし、プリンタ等の印刷装置から、記録紙に印刷出力されても良い。また、接続される他のシステム(例えば電子カルテシステム)に出力されることとしても良い。
まず、睡眠状態履歴情報122から、睡眠日誌を生成する(ステップS500)。ここで、睡眠日誌とは、睡眠状態履歴情報122の状態をグラフ上で表示するものである。なお、睡眠日誌については、生成しない(出力しない)こととしても良い。
続いて、睡眠状態評価処理(図9のステップS104)において評価された各評価点数に基づいて睡眠状態評価点数が出力される(ステップS502)。そして、生活リズム評価処理(図9のステップS106)において評価された各評価点数に基づいて、生活リズム評価点数が出力される(ステップS504)。
更に、生活リズム評価処理において、決定された各アドバイスについて、アドバイステーブル126から読み出して睡眠アドバイスとして出力される(ステップS506)。
このように、睡眠状態評価処理、生活リズム評価処理で評価された評価点数に基づく情報と、睡眠アドバイスが表示されることにより、評価レポートが出力される。
ここで、上述した出力される項目は、出力の要否を選択することが可能である。すなわち、夜間睡眠の各評価点数及び生活リズムの評価点数に基づく情報のみを出力することとしても良いし、睡眠アドバイスのみを出力することとしても良い。
また、上述の睡眠状態評価処理において、各評価項目の評価点数を算出する場合は、数日分(例えば、2週間)の睡眠状態の平均値に基づいて算出するが、例えば、睡眠状態評価処理については、前日のみに基づいて算出するとった処理も可能である。
[4.実施例]
続いて、上述の処理を実行した場合における実施例として、評価レポートの例を図14を用いて説明する。図14は、出力される評価レポートの一例を示した図である。
評価レポートには、睡眠日誌(図14のR10)と、現在の睡眠評価(図14のR12)と、睡眠アドバイス(図14のR14)とが表示されている。測定者は、評価レポートを確認することにより、容易に被測定者の睡眠状態を把握することができる。
なお、図14の睡眠評価については、各評価点数をレーダーチャートで表しているが、例えば、各点数を具体的な数値として表示しても良いし、例えば円グラフ等他の形式で出力しても良い。また、レーダーチャート等とともに各項目の数値や点数を表示しても良い。
このように、本実施形態によれば、本人の負担(入力作業・生活リズムの記憶)を軽減し、生活リズム評価の客観性が向上する睡眠状態評価装置を提供することができる。
例えば、ベッドで過ごす時間が長すぎる、就床時刻や起床時刻が不規則、日中にベッドで過ごしたりして眠ってしまう、夜間に何回もトイレに行く等、ベッドの使用状況から不眠の原因を推定することができる。
また、寝つきの時間や中途覚醒時間等の睡眠指標が同等でも、就床時刻や起床時刻が規則正しい人、日中にベッドから離れている人の方が睡眠の質は良いと推定することができる。
[5.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
上述した実施形態において、睡眠状態評価処理においては評価テーブル128を用いず各評価点数を算出し、生活リズム評価処理において評価テーブル128を用いて各評価点数を算出したが、これに限られるものでは無い。
すなわち、各評価点数を算出するためには、評価テーブル128のように閾値を記憶しておくこととしても良いし、プログラムで評価点数を算出することとしても良い。従って、パラメータを記憶することにより、睡眠状態評価処理においても評価テーブル128を利用することが可能である。評価テーブル128を利用することにより、例えば測定者がパラメータの値を変更することによって、適切な評価にすることが可能である。
また、評価テーブル128は、例えば年齢や性別毎に記憶されても良い。これによって、例えば年齢毎に起床時刻等の適切な値を記憶することが可能となり、より適切な評価が行えることとなる。
また、睡眠状態について、上述の実施形態においては、睡眠状態判定装置2で判定してから送信することとしたが、睡眠状態評価装置1で行っても良い。すなわち、図3の睡眠状態判定部250を睡眠状態評価装置1に記憶し、睡眠状態判定装置2から出力される活動量に基づいて睡眠状態評価装置1で睡眠状態を判定しても良い。更に、活動量算出部240を睡眠状態評価装置1に記憶させることにより、睡眠状態判定装置2は、振動検出部210で検出された情報だけを睡眠状態評価装置1に送信すれば良い。
また、睡眠状況判定処理S100や、睡眠状態評価処理S104、生活リズム評価処理S106等を、睡眠状態評価装置1に接続されるサーバで実行することとしても良い。すなわち、睡眠状態評価装置1から、睡眠状態をサーバに送信する。サーバ側で、睡眠状況判定処理S100や、睡眠状態評価処理S104、生活リズム評価処理S106等を実行することにより、評価レポートが出力される。これにより、携帯端末といった処理性能が高くない端末であっても、適切に評価レポートを出力させることが可能となる。
また、上述した実施形態では、睡眠状態判定装置2と、睡眠状態評価装置1とは1対1で説明したが、複数の装置を組み合わせても良い。例えば、介護施設や病院等において利用される場合は、被測定者(例えば、患者や要介護者)は複数であることが一般的であり、睡眠状態評価装置において複数の被測定者の睡眠状態を管理することとしても良い。また、測定者(例えば、看護師や介護スタッフ)が複数の場合もあるため、睡眠状態評価装置が複数であっても良い。
1 睡眠状態評価装置
100 制御部
110 通信部
120 記憶部
122 睡眠状態履歴情報
124 睡眠状況テーブル
126 アドバイステーブル
128 評価テーブル
150 入力部
160 表示部
2 睡眠状態判定装置
200 制御部
210 振動検出部
220 記憶部
230 通信部
240 活動量算出部
250 睡眠状態判定部

Claims (4)

  1. 利用者の日中の在床時間と、日中の睡眠時間とを算出する算出手段と、
    前記日中の睡眠時間及び前記日中の在床時間に基づく第1因子と、前記利用者の就寝前の睡眠時間及び在床時間に基づく第2因子とを少なくとも評価し、前記第1因子と前記第2因子とから前記利用者の現在の睡眠を評価する評価手段と、
    を備えたことを特徴とする睡眠状態評価装置。
  2. 前記第2因子は、前記利用者の就寝前の睡眠時間及び在床時間の平均に基づく因子であり、
    さらに前記評価手段は、
    平均就床時間、平均就床時刻、平均起床時刻に基づく第3因子と、
    就床時刻の標準偏差、起床時刻の標準偏差に基づく第4因子と
    を評価し、前記第1因子から前記第4因子に基づいて前記現在の睡眠を評価することを特徴とする請求項1記載の睡眠状態評価装置。
  3. 前記利用者の離床、睡眠及び覚醒の3状態の何れか1つを時系列に記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の睡眠状態評価装置。
  4. 前記利用者の現在の睡眠の評価結果を表示する表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の睡眠状態評価装置。
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