JP2019050847A - 骨造成構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な骨量と厚みを有する骨を簡便かつ安全に造成することができる骨造成構造体の提供。【解決手段】骨造成箇所に固定される固定部材と、表面に開孔を有し、固定部材によって固定され、固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定部材が除去されたときに仮想表面積が大きくなる弾性変形部と、を有する骨造成構造体である。【選択図】図2

Description

本発明は、骨造成構造体に関する。
従来より、歯周病等の何らかの原因で歯が欠損した場合の治療法としてインプラント治療が広く行われている。このようなインプラント治療では、インプラント移植箇所の歯槽骨が不足すると、インプラントを移植することが困難となるため、骨造成を行うことによりインプラント移植箇所の骨量を増やす処置が行われている。
このような処置の一つとして、例えば、骨誘導再生療法(Guided bone regeneration;GBR法)がある(例えば、特許文献1参照)。GBR法は、骨欠損部分を骨誘導再生膜で被覆することにより、骨欠損部分に歯肉等の骨組織以外の生体組織が周囲から進入して骨再生を阻害することを防止する方法である。GBR法は、人工骨、自家骨などの骨補修材を骨欠損部分に充填し、その上に骨誘導再生膜を被覆して行われている。
また、図1に示すような、下向きのカップ状の骨面被覆膜11と、骨面被覆膜11の中央部に設けられた上昇ナット12と、上昇ナット12に螺合して骨面被覆膜11を挙上する上昇ボルト13と、上昇ナット12の下端部にフランジ部121とを有する骨造成器具1が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この骨造成器具1は、骨造成箇所の骨膜を切開して骨面を露出させ、露出した骨面に骨造成器具1を固定し骨膜を縫合した後、上昇ボルト13を回転させて上昇ナット12を上昇させることにより、骨面と骨面被覆膜11との間に空間を形成し、この空間内で骨造成を行うものである。
特許第650444号公報 特開2013−59391号公報
しかしながら、前述のGBR法は、骨補修材としての人工骨が歯槽骨と一体化することが困難である。このため、再生骨が低密度で強度が不十分となり、インプラントを移植することが困難となることがある。また、骨補修材として自家骨を用いる場合には、患者から自家骨を採取する処置が必要となるため、患者の負担が大きくなるという問題がある。
前述の特許文献2に記載の骨造成器具は、骨造成に伴って定期的に骨膜を挙上する処置が必要となり、医師と患者の双方の負担となる。また、前述の特許文献2の骨面被覆膜は、表面に開孔を有していないので、骨面被覆膜を介して骨膜に栄養を供給することが困難となり、縫合した骨膜の再生が不十分となることがある。更に、前述の特許文献2では、表面積が大きなカップ状の骨面被覆膜の表面に骨膜を覆って縫合するため、骨膜に過剰な張力がかかって骨膜が裂けてしまうことがある。すると、骨膜が裂けた箇所から感染が生じてしまい、再処置が必要になるという問題がある。
本発明は、従来における前述の諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、十分な骨量と厚みを有する骨を簡便かつ安全に造成することができる骨造成構造体を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するための手段としての本発明の骨造成構造体は、骨造成箇所に固定される固定部材と、
表面に開孔を有し、固定部材によって固定され、固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定部材が除去されたときに仮想表面積が大きくなる弾性変形部と、を有する。
また、本発明の骨造成構造体は、表面に開孔を有し、骨造成箇所に固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定が解除されたときに仮想表面積が大きくなる弾性変形部を有する。
本発明によると、十分な骨量と厚みを有する骨を簡便かつ安全に造成することができる骨造成構造体を提供することができる。
図1は、従来の骨造成器具の一例を示す概略斜視図である。 図2は、本発明の骨造成構造体の一例を示す平面図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4は、本発明の骨造成構造体の他の一例を示す平面図である。 図5は、図4の骨造成構造体の左側面図である。 図6は、図4の骨造成構造体の側面図である。 図7は、図4の骨造成構造体の斜視図である。 図8は、骨造成箇所に固定され、弾性変形部の仮想表面積が小さくなった状態を示す図である。 図9は、固定が解除され弾性変形部の仮想表面積が大きくなった状態を示す図である。 図10の(A)〜(D)は、本発明の骨造成構造体を用いた骨造成方法の一例を示す説明図である。 図11は、実施例の実験群で用いた骨造成構造体の一例を示し、左図は平面図、右図は斜視図である。 図12は、実施例の対照群で用いた骨造成構造体の一例を示す平面図である。 図13は、実験群で用いた骨造成構造体を兎の頭部の骨面に固定した状態を示す図である。 図14は、対照群で用いた骨造成構造体を兎の頭部の骨面に固定した状態を示す図である。 図15は、固定部材としての変形用スクリューで弾性変形部を弾性変形させた状態で固定して骨膜を再生している状態を示す図である。 図16は、固定部材としての変形用スクリューを取り外し、骨造成を行っている状態を示す図である。 図17は、実験群で用いた骨造成構造体を固定した兎の頭蓋骨組織の三次元CT画像である。 図18は、対照群で用いた骨造成構造体を固定した兎の頭蓋骨組織の三次元CT画像である。 図19は、実験群におけるCT断面画像である。 図20は、対照群におけるCT断面画像である。 図21は、骨造成構造体の下部から骨造成構造体の中央領域の母骨の表面までの1.5mm〜2mmの幅の骨造成の観察領域を示す図である。 図22は、手術後6週間における実験群のBMP−2染色細胞の状態を示す顕微鏡写真(倍率:100倍)である。 図23Aは、手術後6週間における実験群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:10倍)。 図23Bは、手術後6週間における実験群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:100倍)。 図24Aは、手術後9週間における実験群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:10倍)。 図24Bは、手術後9週間における実験群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:100倍)。 図25Aは、手術後11週間における実験群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:10倍)。 図25Bは、手術後11週間における実験群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:100倍)。 図26Aは、手術後6週間における対照群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:10倍)。 図26Bは、手術後6週間における対照群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:100倍)。 図27Aは、手術後9週間における対照群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:10倍)。 図27Bは、手術後9週間における対照群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:100倍)。 図28Aは、手術後11週間における対照群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:10倍)。 図28Bは、手術後11週間における対照群の組織形態学的評価の結果を示す顕微鏡写真である(倍率:100倍)。 図29は、実験群と対照群の母骨CT値の経時変化の結果を示すグラフである。 図30は、実験群と対照群の骨高さの経時変化の結果を示すグラフである。 図31は、実験群と対照群の骨面積の経時変化の結果を示すグラフである。 図32は、実験群と対照群のBMP−2免疫染色細胞率の経時変化の結果を示すグラフである。
(骨造成構造体)
本発明の骨造成構造体は、骨造成箇所に固定される固定部材と、表面に開孔を有し、固定部材によって固定され、固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定部材が除去されたときに仮想表面積が大きくなる弾性変形部と、を有し、更に必要に応じてその他の部を有する。
また、本発明の骨造成構造体は、表面に開孔を有し、骨造成箇所に固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定が解除されたときに仮想表面積が大きくなる弾性変形部を有し、更に必要に応じてその他の部を有する。
本発明の骨造成構造体は、固定部材を骨造成箇所に固定することにより、弾性変形部の仮想表面積を小さくすることができ、弾性変形部の表面を覆った骨膜を縫合時に過剰な張力がかかって骨膜が裂けることを防止できる。一方、固定部材が除去されたときには弾性変形部の仮想表面積が大きくなることにより、骨面と骨造成構造体との間に、骨造成に必要な空間を形成することができ、十分な骨量と厚みを有する骨を簡便かつ安全に造成することができる
骨膜は、骨の周りを覆っている薄い膜であり、骨芽細胞に分化する細胞を含んでいるため、骨再生を促進する能力を有している。骨面と骨膜との間に空間が形成されておらず骨膜が骨に密着している状態では、骨面と骨膜との間に骨芽細胞が進入することができないので、骨を造成することができない。
本発明の骨造成構造体は、その大きさ、平均厚み、形状、材質、及び構造については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
骨造成構造体の大きさについては、特に制限はなく、骨造成箇所の大きさなどに応じて適宜選定することができる。
骨造成構造体の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、0.05mm以上0.5mm以下が好ましい。ただし、この数値範囲は、後述する兎の頭部での実験結果から求めたものであり、人間の場合、更には骨造成部位に応じて最適化が必要であることは言うまでもない。
骨造成構造体の形状としては、特に制限はなく、骨造成箇所の形状などに応じて適宜選択することができ、例えば、シート状、板状、半円筒状、円筒状などが挙げられる。
骨造成構造体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、金属材料が好ましく、生体適合性及び形状記憶性を有する金属材料がより好ましい。
金属材料としては、例えば、純Ti、Ni−Ti合金、Ni−Ti−CO、Ni−Ti−Cu等のTi合金、CO−Ni−Al合金、Fe−Mn−Si合金、純鉄、極軟鋼、黄銅、銅、鉛、アルミニウム、ニッケル、タンタル、ジルコニウム、金、白金、モネル、インコネル、鋼(Fe−C)、クルップ鋼、クロムモリブデン鋼(Fe−Cr−Mo)、マンガンモリブデン鋼(Fe−Mn−Mo)、安来鋼、ステンレス鋼(Fe−Ni−Cr)、マルエージング鋼、42アロイ(Fe−42Ni)、丹銅、洋銀(Cu−27Zn−18Ni)、青銅(Cu−Ni)、赤銅(Cu−Au)、ジュラルミン(Al−Cu)、ニクロム、サンプラチナなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、生体適合性及び形状記憶性の点から、純Ti、Ni−Ti合金、Ti合金が好ましい。
純Tiとは、純度が99%以上のTiを意味する。
Ni−Ti合金における、Niの割合は54質量%〜56質量%であることが好ましい。
骨造成構造体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、弾性変形部の略中央に取付用開孔を有し、取付用開孔の周縁部から、放射状に複数の脚部が延出した構造を有することが好ましい。これにより、弾性変形部は、表面に複数の開孔を形成することができ、かつ固定部材が除去されたときに弾性変形部の仮想表面積を大きくすることができる。
脚部の数は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4個〜8個が好ましい。ただし、この数値範囲は、後述する兎の頭部での実験結果から求めたものであり、人間の場合、更には骨造成部位に応じて最適化が必要であることは言うまでもない。
骨造成構造体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、弾性変形部の略中央に設けられた取付用開孔を起点とした対称形状のパターン構造を有することが好ましい。パターン構造としては、例えば、メッシュ構造、格子構造、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。骨造成構造体は、パターン構造を有することにより、弾性変形部の表面に複数の開孔を形成することができる。
パターン構造の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、「つづら折れ(ヘアピンカーブ)状」、「くの字状」、「コの字状」、「Sの字状」、「Yの字状」、「Tの字状」、「十字状」、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。
骨造成構造体は、特に制限はなく、公知の方法によって製造することができ、例えば、設計された型に溶融した所望の材料を流し込み成形する方法、所望の材料にワイヤーカット加工又はレーザーカット加工を施す方法、所望の材料に貫通孔を穿設するパンチング加工を施す方法、所望の材料に化学的エッチング加工を施す方法などが挙げられる。
ここで、本発明の骨造成構造体は、図2に示すように、表面に複数の開孔を有し、骨造成箇所に固定されたときに仮想表面積が小さくなり、かつ固定が解除されたときに仮想表面積が大きくなる弾性変形部21と、骨造成構造体20を骨造成箇所に固定するための固定用ホール22を備えた外周部23と、を有する。
弾性変形部21の略中央には、固定部材を挿入する取付用開孔24が設けられている。
固定部材としては、変形用スクリューが好適であり、生体適合性に優れたチタン製スクリューが用いられる。
固定部材を取付用開孔24に挿入して骨造成箇所に固定する。これにより、弾性変形部21が弾性変形され、弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなる。
図3に示すように、弾性変形部21の略中央の取付用開孔24の周縁部25から、放射状に複数の脚部26が延出した構造を有している。脚部26は、つづら折れ(ヘアピンカーブ)状の構造を有している。
<弾性変形部>
弾性変形部は、表面に複数の開孔を有し、骨造成箇所に固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定が解除されたときに仮想表面積が大きくなる。これにより、骨造成構造体は、骨膜が破れない程度の力で弾性変形部の仮想表面積を大きくすることができ(即ち、骨面から骨膜を挙上することができ)、骨面と骨造成構造体との間に骨造成に必要な空間を形成することができる。
弾性変形部は、固定部材によって骨造成箇所に固定されることが好ましい。
骨造成構造体は、図4〜図7に示すように、固定部材が除去されたときに仮想表面積が大きくなることにより、弾性変形していた弾性変形部の形状が回復して凸形状乃至ドーム形状(三次元立体形状)となることが好ましい。これにより、骨造成構造体は、骨面と骨造成構造体との間に骨造成に必要な空間を形成することができる。
凸形状乃至ドーム形状の平均高さは、2mm以上10mm以下が好ましく、5mm以下10mm以下がより好ましい。ただし、この数値範囲は、後述する兎の頭部での実験結果から求めたものであり、人間の場合、更には骨造成部位に応じて最適化が必要であることは言うまでもない。
凸形状乃至ドーム形状の平均高さが2mm以上10mm以下であると、骨面と骨造成構造体との間に十分な空間を形成でき、この空間内に効率よく骨造成を行うことができる。
−開孔−
開孔の大きさ、形状、数などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
開孔は、例えば、孔、スリット、メッシュ構造、格子構造、又はこれらの組み合わせから構成される。
開孔の大きさとしては、骨膜に栄養を供給する血液、リンパ液、組織液等の細胞外液は通過できるが、歯肉等の骨組織以外の生体組織が通過できない大きさであることが好ましい。
開孔の形状としては、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形、不定形などが挙げられる。
開孔の数は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、複数であることが好ましい。弾性変形部の表面に複数の開孔を有することにより、複数の開孔を介して骨膜に栄養を供給することができ、弾性変形部の表面で縫合した骨膜を十分に再生することができる。
開孔には、固定部材を挿入して骨造成箇所に固定する取付用開孔も含まれる。取付用開孔は、弾性変形部の略中央に設けられることが好ましい。
−骨造成箇所−
骨造成箇所は、骨造成を行う必要がある箇所であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、歯周病等の何らかの原因で歯が欠損した箇所、インプラント移植箇所の歯槽骨が不足している箇所などが挙げられる。骨造成箇所としては、骨膜を切開し露出させた骨面であることが、骨造成の点から好ましい。
骨造成箇所は、平坦な面である必要はなく、複雑な形状の面であっても適用することができる。
−仮想表面積−
仮想表面積とは、弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積を意味する。
図8は、弾性変形部21が骨造成箇所に固定され、弾性変形部21の仮想表面積が小さくなった状態を示す図である。弾性変形部21の仮想表面積は、図8中の点線L1で示すように弾性変形部の露出している部分を含む面を覆うように描いた仮想線から求めた仮想表面積のうち最小の表面積である。なお、図8中31は歯槽骨、23は外周部、33は固定部材を表す。
図9は、固定が解除され弾性変形部21の仮想表面積が大きくなった状態を示す図である。弾性変形部21の仮想表面積は、図9中の点線L2で示すように弾性変形部の露出している部分を含む面を覆うように描いた仮想線から求めた仮想表面積のうち最小の表面積である。なお、図9中31は歯槽骨、23は外周部を表す。
弾性変形部21は、骨造成箇所に固定されたときに仮想表面積が小さくなり、かつ固定が解除されたときに仮想表面積が大きくなる。即ち、固定部材が除去されたとき(固定が解除されたとき)に、図8で示す弾性変形部21の仮想表面積が小さい形状から、図9で示す弾性変形部21の仮想表面積が大きい形状となる。
弾性変形部21が、図8に示すように、骨造成箇所に固定部材33により固定されると弾性変形されて仮想表面積が小さくなる。これにより、骨膜と骨面の空間に骨造成構造体をスムーズに配することができ、骨膜を縫合時の過剰な張力により骨膜が裂けて、骨膜が裂けた箇所から感染が生じることを防止できる。
一方、弾性変形部21が、図9に示すように、固定が解除されたときには突出した凸形状乃至ドーム形状に回復し、骨面と骨膜の間に骨造成構造体を配した場合には骨膜が挙上し、骨面と骨造成構造体との間に形成される空間内で、骨造成を行うことができる。
本発明の骨造成構造体は、所定の形状に回復してその形状を維持する形状記憶性を有することが好ましい。
本発明の骨造成構造体は、所定の形状に回復してその形状を維持する形状記憶性を備え、最初に前記回復の方向に逆行する方向の形状で固定され、その後前記固定を解除され骨の造成とともに前記所定の形状に回復する。
所定の形状とは、形状記憶している形状を意味し、例えば、図9に示す凸形状乃至ドーム形状などが挙げられる。
回復の方向に逆行する方向の形状とは、固定により弾性変形されている形状を意味し、例えば、図8に示す固定部材33により固定された形状などが挙げられる。
ここで、一般的な形状記憶工程は、以下のとおりである。
1)任意の金型に骨造成構造体を挟み込み、骨造成構造体を変形させた状態(例えば、凸形状乃至ドーム形状)で固定する。
2)金型ごと骨造成構造体を高温処理(形状記憶処理)する。
3)金型ごと骨造成構造体を冷却して、金型から骨造成構造体を取り外す。
したがって、固定解除後における本発明の形状記憶状態への遷移は、一般的な形状記憶工程とは明らかに異なるものである。
<固定部材>
固定部材は、弾性変形部を弾性変形するために骨造成箇所に固定される部材である。
固定部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スクリュー、ピン、ワイヤー、プレート、ロッドなどが挙げられる。
固定部材の材質としては、生体適合性材料が好適であり、例えば、チタニウム、アルミナ、アパタイト、窒化珪素などが挙げられる。
固定部材は、弾性変形部の中央に設けられた取付用開孔に挿入し、骨造成箇所に固定することにより、弾性変形部の仮想表面積が小さくなるように弾性変形させることができる。
<その他の部>
その他の部としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外周部、周縁部、脚部などが挙げられる。
ここで、図10の(A)〜(D)を参照して、本発明の骨造成構造体を用いた歯槽骨の骨造成方法の一例について説明する。
(1)まず、骨造成箇所の歯槽骨の表面を覆っている骨膜を切開して骨面を露出させる。なお、骨膜は図示を省略している。
(2)次に、図10の(A)に示すように、骨造成構造体の四隅に設けられた固定用ホール22に固定用スクリュー32を通し、骨造成構造体20を歯槽骨31の骨面31aに固定する。
(3)次に、図10の(B)に示すように、弾性変形部21の取付用開孔24に固定部材としての変形用スクリュー33を通して、弾性変形部21を弾性変形させた状態で歯槽骨31の骨面31aに固定する。
(4)次に、切開した骨膜を縫合し、固定部材としての変形用スクリュー33の頭部を露出させた状態で骨膜が再生するまで待つ。
(5)次に、図10の(C)に示すように、弾性変形部21の取付用開孔24に通した固定部材としての変形用スクリュー33を取り外す。このとき、弾性変形部21の弾性変形させた形状が回復し、仮想表面積が大きくなる。これに伴って、骨造成構造体20上を被膜している骨膜が挙上して、歯槽骨の骨面31aと骨造成構造体20の間に、空間34が形成される。
(6)次に、骨造成の時間を経ることにより、図10の(D)に示すように、空間34内に新生骨35が造成する。
(7)その後、再び骨膜を切開して、骨造成構造体20を取り出す。
本発明の骨造成構造体によると、骨造成箇所において、十分な骨量と厚みを有する骨を簡便かつ安全に造成することができる。
また、骨造成構造体によると、人工骨、自家骨等の骨補修材を用いることなく骨造成できるので、より自然骨に性質が近い骨を再生することができる。
また、骨造成構造体によると、縫合した骨膜の再生を確認してから、骨膜の挙上を開始できるため、未再生の骨膜が裂け、骨膜が裂けた箇所から感染が生じて、再処置が必要になるというリスクを減らすことができる。
本発明の骨造成構造体は、インプラント移植箇所において、歯槽骨が不足する場合において十分な骨量と厚みを有する骨を簡便かつ安全に造成することができるので、インプラント治療等の歯科分野に好適に用いられるが、歯科分野に限定されず、関節部分を除く人体のほとんど全ての骨、例えば、歯槽骨、上腕骨や大腿骨のような長骨、頭蓋骨や腸骨のような平骨などにも適用可能である。
更に、骨造成構造体は、例えば、骨欠損部を補強する医療用プレート、ステント、推体スペース、接点スイッチなどの幅広い分野に適用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実験動物>
日本白色種家兎24羽(雄、12〜16週齢、2.5〜3.0kg)
<実験材料>
実験群については、図11に示す弾性変形部が突出した凸形状を有する骨造成構造体を用いた。
材質は、Ni−Ti(ニッケルチタン)合金(形状記憶合金)である。
大きさは、幅10mm(a)×長さ13mm(b)×厚さ0.2mmである。
固定部材を除去後の凸部高さは2.2mm〜2.4mmである。
パターン構造はベローズタイプであり、表面はブラスト仕上げを施している。
対照群については、図12に示すドーム形状の骨造成構造体を用いた。
材質は、チタンメッシュ(形状記憶性なし)である。
メッシュは直径1.0mm、10孔/cmである。
大きさは、幅13mm(a)×長さ18mm(b)×厚さ0.5mmである。
ドーム形状の高さは2mm〜2.5mmである。
<実験方法>
まず、兎の頭頂部から鼻骨にかけて、皮膚及び骨膜を切開剥離し、骨面を露出させた。この骨面に、図13に示すように、実験群の骨造成構造体(N=12)をチタン製の固定用スクリューを用いて四隅を固定した。また、図14に示すように、対照群の骨造成構造体(N=12)をチタン製の固定用スクリューを用いて四隅を固定した。
次に、実験群では、骨造成構造体の弾性変形部の取付用開孔に固定部材としてのチタン製の変形用スクリューを通して、弾性変形部を弾性変形させた状態で固定し、骨膜を縫合した(図15参照)。また、対照群では、ドーム形状の骨造成構造体の頂部にチタン製の変形用スクリューを留置した状態で、骨膜を縫合した(図15参照)。
次に、3週間後、実験群及び対照群について、頭部が露出しているチタン製の変形用スクリューを除去し、皮膚を縫合した(図16参照)。
次に、この状態で、実験群及び対照群の兎について、最大手術後11週間まで骨造成を行った。
実験群で用いた骨造成構造体は、固定部材としての変形用スクリューにより、弾性変形部を弾性変形させた状態で固定すると、図8に示すように、弾性変形部の仮想表面積が小さくなる。一方、固定部材としての変形用スクリューを除去すると、図9に示すように、弾性変形部の仮想表面積が大きくなる。したがって、固定部材としての変形用スクリューが除去されたときに、図8で示す弾性変形部21の仮想表面積が小さい状態から、図9で示す弾性変形部21の仮想表面積が大きい状態となる。これに対して、対照群で用いた骨造成構造体は、仮想表面積の変化は生じなかった。
次に、手術後6週間、手術後9週間、及び手術後11週間で、各4匹の兎を屠殺し、以下のようにして、コンピュータ断層撮影法(CT)による評価、組織形態学的評価、及び免疫組織学的評価を行った。
<CTによる評価>
屠殺した各兎を、コンピュータ断層撮影法(CT)イメージングシステム(Aquillon、東芝メディカルシステムズ株式会社製)を用いて、0.5mmずつ連続的に撮影し、頭蓋骨組織の三次元CT画像を得た(図17及び図18)。図17は実験群の三次元CT画像、図18は対照群の三次元CT画像である。
骨画像は、グレースケール画像のノイズを処理することによって抽出され、FC21機能で固定された閾値が新しい骨の位相を抽出した。
次に、三次元画像分析ソフトウェア(シムプラント(登録商標)、デンツプライ社製)を使用して、スキャンしたCT値を分析した。
母骨領域のCT値を3回測定し、平均値を母骨(MB)のCT値とした(図19及び図20参照)。なお、図19中NMSは実験群で用いた骨造成構造体、図20中MBは対照群で用いた骨造成構造体をそれぞれ示す。
<組織形態学的評価>
手術後6週間、手術後9週間、及び手術後11週間で、兎を屠殺し、以下に示す公知の手法により組織染色切片を作製した。
まず、10質量%リン酸緩衝ホルマリンで固定した後、実験群及び対照群の骨造成構造体を有する試験片をエタノール中で脱水し、メタクリレート系樹脂(Technovit(登録商標)7200VLC、Kultzer and Co.、GmbH、Wehreim、Germany)で包埋した。埋め込まれたブロックをカッターでトリミングし、研磨紙で処理した。更に、切片を約50μmの最終厚さになるように調整した。得られた切片標本をヘマトキシリン−エオジンで染色し、光学顕微鏡で観察した。観察領域は、骨造成構造体の下線から骨造成構造体の弾性変形部の母骨の表面までの約1.5mm〜2mm幅の正方形の位置とした(図21参照)。
骨高さは、得られた組織染色切片について、母骨表面から骨造成構造体までの高さA、及び母骨表面から最大新生骨までの高さBを測定し(図21参照)、骨高さ比(B/A)を求め、この骨高さ比(B/A)から、骨高さを評価した。なお、高さAは実験群及び対照群において同一の高さと仮定した。
そして、観察領域と新生骨領域を、画像ソフトウェア(Image J、米国国立衛生研究所製)を用いて比較観察した。
<免疫組織学的評価>
以下に示すように公知の方法により、免疫組織化学切片を調製した。
まず、調製した切片を2−メトキシエチルアセテート中で脱アクリル化し、内因性ペルオキシダーゼを0.3質量%過酸化水素で阻害した。
次に、染色の前に10質量%正常血清でブロックした。免疫染色としては、市販のモノクローナル抗BMP−2抗体(Dako North America、Inc、CA、USA)を用いた。
得られた切片を、一次抗体と共に、加湿チャンバー内で、4℃で一晩インキュベートした。ビオチン化ヤギ抗マウスIgG抗体(和光純薬工業株式会社製)を二次抗体として使用した。
次に、Vectastain−Elite ABCキット検出システム、DAB表示キット、及びDAB増強溶液(和光純薬工業株式会社製)を用いて免疫染色を行った。
最後に、ライトマイヤーのヘマトキシリンカウンター染色を行った。
得られた切片をアルコール中で脱水し、光学顕微鏡検査を行い、再生部位中の陽性に染色された活性細胞数を数えた(図22参照)。観察領域は、骨造成構造体の中央領域の母骨の表面上の領域に位置していた。なお、図22中矢印はBMP−2染色細胞を示す。NBは新生骨、FTは繊維組織である。
BMP−2免疫染色細胞率(%)は、顕微鏡写真(倍率:100倍)を用いて手動で数えた領域内の任意の1,000細胞あたりのBMP−2染色細胞の数として求めた。スコアの再現性を確認するため、5回測定を行い、その平均値を結果とした。
なお、骨形成タンパク質−2(BMP−2)は、骨芽細胞を含む未成熟間葉系細胞に作用し、骨形成をもたらす活性骨誘導因子である。
すべての試料のデータは、R(Statistical Computing、R 2.13.0)のグラフィカルユーザーインターフェイスであるEZR(埼玉医科大学、自治医科大学)で統計的に分析した。時間依存変化は、各群の正常性を仮定するための検定が行われた後、分散分析(反復測定:ANOVA)によって検査した。Scheffeのテストは、各期間の複数の比較によって実行し、P<0.05の差が有意である。
治癒はすべての兎において順調に進行し、手術後11週間の観察期間中に手術後合併症は認められなかった。手術後3日間休養した後、すべての兎は顕著な痛みや制限を受けることなく動いて跳躍することができた。
<手術後6週間の実験群の組織形態学的評価の結果>
図23A及び図23Bに示すように、手術後6週間の実験群では、新生骨(NB)が部分的に形成されていたが、1つの塊ではなく連続していなかった。骨芽細胞を含む繊維組織(FT)は部分的に見られ、繊維組織にはわずかに弱い脂肪組織が観察された。なお、図23A及び図23B中、MBは母骨、oは骨芽細胞、FTは繊維組織、NMSは実験群で用いた骨造成構造体である。
<手術後9週間の実験群の組織形態学的評価の結果>
図24A及び図24Bに示すように、手術後9週間の実験群は、手術後6週間の実験群と比較して、骨、骨芽細胞、及び繊維組織が更に多く観察され、成熟した脂肪組織(AT)も観察された。新生骨(NB)は連続的であり、骨造成構造体(NMS)側に増加していることが認められた。
<手術後11週間の実験群の組織形態学的評価の結果>
図25A及び図26Bに示すように、手術後11週間の実験群は、手術後9週間の実験群と比較して、骨芽細胞(o)、及び繊維組織(FT)の減少が観察され、多くの大きな脂肪組織(AT)が観察された。なお、9週間に比べて骨造成構造体(NMS)側に顕著な骨造成はなかった。
<手術後6週間の対照群の組織形態学的評価の結果>
図26A及び図26Bに示すように、手術後6週間の対照群では、少量の新生骨(NB)が形成されていた。薄い新生骨に弱い骨芽細胞(o)が認められた。母骨(MB)の骨面と骨造成構造体(TM)との間の空間が脂肪組織(AT)及び繊維組織(FT)で満たされていた。
<手術後9週間の対照群の組織形態学的評価の結果>
図27A及び図27Bに示すように、手術後9週間の対照群は、手術後6週間の対照群と比較して、新生骨(NB)は増加していた。しかし、骨造成構造体(TM)側に顕著な骨造成は認められなかった。骨芽細胞(o)の数は少なかった。
<手術後11週間の対照群の組織形態学的評価の結果>
図28A及び図28Bに示すように、手術後11週間の対照群は、手術後9週間の対照群と比較して、新生骨(NB)の骨量は増加した。成熟した骨芽細胞(o)は主に新生骨(NB)で見出された。同時に、脂肪組織(AT)も成熟していた。骨造成構造体(TM)側への骨造成はわずかであったが、母骨(MB)を覆うのには十分であった。
<母骨CT値の結果>
図29に示すように、母骨CT値は、手術後6週間〜手術後11週間において、実験群と対照群との間に有意な差は認められなかった。
<骨高さの結果>
図30に示すように、実験群の骨高さは、手術後9週間、及び手術後11週間において、対照群の骨高さに比べて顕著に高い値を示した。なお、実験群の手術後9週間〜11週間にかけては顕著な骨高さの変化は認められなかった。
対照群は、手術後6週間〜11週間において、骨高さに顕著な変化が認められなかった。
<骨面積の結果>
図31に示すように、実験群の骨面積は、手術後9週間、及び手術後11週間において、対照群の骨面積に比べて有意に高い値を示した。
対照群は、手術後6週間〜11週間において、骨面積に顕著な変化が認められなかった。
<BMP−2免疫染色細胞率の結果>
図32に示すように、実験群のBMP−2免疫染色細胞率は、手術後6週間において、対照群のBMP−2免疫染色細胞率に比べて有意に高い値を示した。
対照群は、手術後6週間〜11週間において、BMP−2免疫染色細胞率に顕著な変化が認められなかった。
以上の結果から、実験群で用いた骨造成構造体は、対照群で用いた骨造成構造体に比べて、骨造成箇所において十分な骨量及び厚みの骨を効率よく骨造成できることがわかった。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 骨造成箇所に固定される固定部材と、
表面に開孔を有し、前記固定部材によって固定され、固定されたときに前記開孔が形成されていないと仮定したときの弾性変形部の最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ前記固定部材が除去されたときに前記仮想表面積が大きくなる弾性変形部と、
を有することを特徴とする骨造成構造体である。
<2> 前記固定部材を挿入する取付用開孔を有する前記<1>に記載の骨造成構造体である。
<3> 前記弾性変形部の略中央に前記取付用開孔を有する前記<2>に記載の骨造成構造体である。
<4> 表面に開孔を有し、骨造成箇所に固定されたときに前記開孔が形成されていないと仮定したときの弾性変形部の最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定が解除されたときに前記仮想表面積が大きくなる弾性変形部を有することを特徴とする骨造成構造体である。
<5> 所定の形状に回復してその形状を維持する形状記憶性を有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の骨造成構造体である。
<6> 前記弾性変形部が、生体適合性及び形状記憶性を有する金属材料からなる前記<1>から<5>のいずれかに記載の骨造成構造体である。
<7> 前記金属材料が、純Ti、Ni−Ti合金、及びTi合金から選択される少なくとも1種である前記<6>に記載の骨造成構造体である。
<8> 所定の形状に回復してその形状を維持する形状記憶性を備え、
最初に前記回復の方向に逆行する方向の形状で固定され、その後前記固定を解除され骨の造成とともに前記所定の形状に回復することを特徴とする骨造成構造体。
<9> シート状乃至板状である前記<1>から<8>のいずれかに記載の骨造成構造体である。
<10> インプラント埋入処置に用いられる前記<1>から<9>のいずれかに記載の骨造成構造体である。
上記<1>から<10>のいずれかに記載の骨造成構造体によると、従来における前述の諸問題を解決し、前述の本発明の目的を達成することができる。
20 骨造成構造体
21 弾性変形部
22 固定用ホール
23 外周部
24 取付用開孔
25 周縁部
26 脚部
31 歯槽骨
31a 骨面
32 固定用スクリュー
33 固定部材(変形用スクリュー)
34 空間
35 新生骨

Claims (8)

  1. 骨造成箇所に固定される固定部材と、
    表面に開孔を有し、前記固定部材によって固定され、固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ前記固定部材が除去されたときに前記仮想表面積が大きくなる弾性変形部と、
    を有することを特徴とする骨造成構造体。
  2. 前記固定部材を挿入する取付用開孔を有する請求項1に記載の骨造成構造体。
  3. 前記弾性変形部の略中央に前記取付用開孔を有する請求項2に記載の骨造成構造体。
  4. 表面に開孔を有し、骨造成箇所に固定されたときに弾性変形部の露出している部分を含む面を覆う最小の表面積である仮想表面積が小さくなり、かつ固定が解除されたときに前記仮想表面積が大きくなる弾性変形部を有することを特徴とする骨造成構造体。
  5. 所定の形状に回復してその形状を維持する形状記憶性を有する請求項1から4のいずれかに記載の骨造成構造体。
  6. 前記弾性変形部が、生体適合性及び形状記憶性を有する金属材料からなる請求項1から5のいずれかに記載の骨造成構造体。
  7. 前記金属材料が、純Ti、Ni−Ti合金、及びTi合金から選択される少なくとも1種である請求項6に記載の骨造成構造体。
  8. 所定の形状に回復してその形状を維持する形状記憶性を備え、
    最初に前記回復の方向に逆行する方向の形状で固定され、その後前記固定を解除され骨の造成とともに前記所定の形状に回復することを特徴とする骨造成構造体。
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