JP2019049271A - ラビリンスシール、およびラビリンスシール構造 - Google Patents

ラビリンスシール、およびラビリンスシール構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ラビリンスシールでの流体の漏れ量を抑制する。【解決手段】ラビリンスシール40は、中央フィン41のX1側の側面から第1フィン51に向かって延びる第1中央分岐フィン61と、中央フィン41のX2側の側面から第2フィン52に向かって延びる第2中央分岐フィン62と、を備える。中央フィン先端部41t(中央フィン41の先端部)は、第1中央分岐フィン61の中央フィン41側の端部(61p)よりも第1部材10側に配置される。中央フィン先端部41t(中央フィン41の先端部)は、第2中央分岐フィン62の中央フィン41側の端部(62p)よりも第1部材10側に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、ラビリンスシール、およびラビリンスシール構造に関する。
例えば特許文献1などに、従来のラビリンスシールが記載されている。このラビリンスシールは、流体機械を構成する2つの部材(例えば回転体と静止体)の隙間での流体の漏れ量を抑制するためのものである。特許文献1に記載のラビリンスシールは、複数のフィンを備えている。このフィンにより、流体の流路を複雑にし、流体のエネルギー損失を生じさせることで、流体の漏れ量を抑制することが図られている。
特開平2−245581号公報
しかし、流体の漏れ量をさらに抑制することが望まれている。
そこで、本発明は、流体の漏れ量を抑制できる、ラビリンスシールおよびラビリンスシール構造を提供することを目的とする。
本発明のラビリンスシールは、流体機械に設けられる。前記流体機械は、第1部材と、第2部材と、隙間と、を備える。前記第2部材は、前記第1部材に対向する。前記隙間は、前記第1部材と前記第2部材との間に形成され、流体が流れるように構成される。前記第1部材と前記第2部材とが対向する方向を対向方向とする。対向方向に直交する方向を流れ方向とする。ラビリンスシールは、中央フィンと、第1フィンと、第2フィンと、第1中央分岐フィンと、第2中央分岐フィンと、を備える。前記中央フィンは、前記第2部材から前記第1部材に向かって延びる。前記第1フィンは、前記第1部材から前記第2部材に向かって延び、前記中央フィンよりも流れ方向第1側に配置される。前記第2フィンは、前記第1部材から前記第2部材に向かって延び、前記中央フィンよりも、流れ方向第1側とは反対側である流れ方向第2側に配置される。前記第1中央分岐フィンは、前記中央フィンの流れ方向第1側の側面から前記第1フィンに向かって延びる。前記第2中央分岐フィンは、前記中央フィンの流れ方向第2側の側面から前記第2フィンに向かって延びる。前記中央フィンの先端部は、前記第1中央分岐フィンの前記中央フィン側の端部よりも前記第1部材側に配置され、かつ、前記第2中央分岐フィンの前記中央フィン側の端部よりも前記第1部材側に配置される。
上記構成により、ラビリンスシールでの流体の漏れ量を抑制できる。
第1実施形態のラビリンスシールを有する流体機械の一部を示す断面図であり、流れ方向Xおよび対向方向Yのそれぞれに直交する方向から見た図である。 第2実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第3実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第4実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第5実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第6実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第7実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第8実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第9実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第10実施形態のラビリンスシールを示す図1相当図である。 第11実施形態のラビリンスシール構造を示す図1相当図である。 例1のラビリンスシール構造を示す断面図である。 例2のラビリンスシール構造を示す図12相当図である。 例3のラビリンスシール構造を示す図12相当図である。 例4のラビリンスシール構造を示す図12相当図である。 図12〜図15に示す例1〜例4のラビリンスシール構造の漏れ量を示すグラフである。
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態のラビリンスシール40を備える流体機械1について説明する。
流体機械1は、第1部材10に対して第2部材20が移動する機械である。流体機械1は、流体を圧縮または膨張させる機械である。流体機械1は、例えば圧縮機であり、例えばターボ圧縮機などである。流体機械1は、例えば膨張機でもよく、例えば膨張タービンなどでもよい。例えば、流体機械1は、第1部材10に対して第2部材20が回転する回転機械(流体回転機械)である。流体機械1は、軸流式でも遠心式でもよい。流体機械1は、第1部材10と、第2部材20と、隙間25と、ラビリンスシール40と、を備える。
第1部材10は、静止体または可動体(例えば回転体)である。第2部材20は、第1部材10に対向する。第1部材10が静止体の場合、第2部材20は、可動体である。第1部材10が可動体の場合、第2部材20は、静止体である。静止体は、例えばケーシングである。静止体は、例えば、ケーシング内に配置され、ケーシングに固定される部材でもよい。可動体は、例えば、静止体に対して回転軸(図示なし)回りに回転する回転体である。回転体は、例えば回転軸部分でもよく、例えばインペラでもよく、例えばシュラウド付きインペラでもよい。
隙間25は、第1部材10と第2部材20との間に形成される。隙間25は、第1部材10のY2側(方向の詳細は後述)部分と、第2部材20のY1側部分と、の間に形成される。流れ方向Xの高圧側から、流れ方向Xの低圧側に、流体が隙間25を流れるように、隙間25が構成される。なお、流体は、流れ方向X以外の方向に流れてもよい(詳細は後述)。
(方向)
第1部材10と第2部材20とが対向する方向を、対向方向Yとする。対向方向Yにおいて、第2部材20から第1部材10に向かう側を、Y1側(対向方向第1側)とする。対向方向Yにおいて、第1部材10から第2部材20に向かう側を、Y2側(対向方向第2側)とする。対向方向Yに直交する方向を、流れ方向Xとする。流れ方向Xにおける一方側を、X1側(流れ方向第1側)とする。流れ方向XにおけるX1側とは反対側を、X2側(流れ方向第2側)とする。X1側およびX2側のうち、一方は高圧側であり、他方(高圧側とは反対側)は低圧側である。流体機械1が回転機械の場合、静止体に対する回転体の回転軸の方向は、どの方向でもよく、例えば流れ方向Xでもよく、例えば対向方向Yでもよく、例えば流れ方向Xおよび対向方向Yに対して傾斜する方向でもよい。
ラビリンスシール40は、隙間25での流体の漏れを抑制する。ラビリンスシール40は、この漏れを抑制することで、例えば流体機械1内での流体の循環などを抑制する。ラビリンスシール40は、第1部材10と第2部材20とを接触させることなく(非接触で)、流体の漏れ流れの量(以下、漏れ量ともいう)を抑制する装置である。ラビリンスシール40は、複数のフィンを備える。ラビリンスシール40は、中央フィン41と、第1フィン51と、第2フィン52と、第1中央分岐フィン61と、第2中央分岐フィン62と、第1分岐フィン71と、第2分岐フィン72と、を備える。
中央フィン41は、隙間25を仕切るフィンである(中央フィン41以外のフィンも同様)。中央フィン41は、隙間25を完全には仕切らず、流体の流路を狭めるように配置される(中央フィン41以外のフィンも同様)。中央フィン41は、第2部材20から第1部材10に向かって延びる(延伸する)。中央フィン41は、第2部材20のY1側部分(例えば表面)からY1側に延びる。中央フィン41は、例えば第2部材20と一体的に設けられ、例えば第2部材20と別体でもよい。流れ方向Xおよび対向方向Yのそれぞれに直交する方向から見たとき、中央フィン41の厚さ方向中央部をつないだ線を、中心線41cとする。中心線41cは、図1に示す例では直線状であり、例えば曲線状(湾曲した形状、屈曲した形状など)でもよく、これらに近い形状でもよい(中央フィン41以外のフィンも同様)。中央フィン41は、中央フィン第1側面41aと、中央フィン第2側面41bと、中央フィン基部41pと、中央フィン先端部41tと、を備える。
中央フィン第1側面41aは、中央フィン41を構成する面(表面)であってX1側を向いた面である。中央フィン第1側面41aは、例えば流れ方向Xに直交する面などである(中央フィン第2側面41b、下記の第1フィン側面51b、および下記の第2フィン側面52aも同様)。中央フィン第2側面41bは、中央フィン41を構成する面であってX2側を向いた面である。中央フィン基部41pは、中央フィン41の基端部(付根の部分)であり、中央フィン41の第2部材20側(Y2側)の端部である。
中央フィン先端部41tは、中央フィン41の先端部であり、中央フィン41の第1部材10側(Y1側)の端部である。中央フィン先端部41tは、例えば第1部材10と第2部材20との対向方向Y中央よりも第1部材10側(Y1側)に配置され、例えば第1部材10の近傍に配置される。中央フィン先端部41tは、下記の第1中央分岐フィン基部61pよりも第1部材10側(Y1側)に配置される(突出する)。中央フィン先端部41tは、下記の第2中央分岐フィン基部62pよりも第1部材10側(Y1側)に配置される(突出する)。その結果、流れ方向Xおよび対向方向Yのそれぞれに直交する方向から見たとき、中央フィン41、第1中央分岐フィン61、および第2中央分岐フィン62により、十字フィンまたは略十字フィンが構成される。
第1フィン51は、第1部材10から第2部材20に向かって延びる。第1フィン51は、第1部材10のY2側部分(例えば表面)からY2側に延びる。第1フィン51は、例えば第1部材10と一体的に設けられ、例えば第1部材10と別体でもよい。第1フィン51は、中央フィン41よりもX1側に配置される。第1フィン51は、第1フィン側面51bと、第1フィン先端部51tと、を備える。
第1フィン側面51bは、第1フィン51を構成する面であって、中央フィン41側の面であり、X2側を向いた面である。第1フィン先端部51tは、第1フィン51の先端部であり、第1フィン51の第2部材20側(Y2側)の端部である。第1フィン先端部51tは、例えば第1部材10と第2部材20との対向方向Y中央よりも第2部材20側(Y2側)に配置され、例えば第2部材20の近傍に配置される。
第2フィン52は、第1フィン51とほぼ同様に構成される。第2フィン52について、第1フィン51との相違点を説明する。第2フィン52は、中央フィン41よりもX2側に配置される。第2フィン52は、第2フィン側面52aと、第2フィン先端部52tと、を備える。第2フィン側面52aは、第2フィン52を構成する面であって、中央フィン41側の面であり、X1側を向いた面である。第2フィン先端部52tは、第2フィン52の先端部であり、第2フィン52の第2部材20側(Y2側)の端部である。
第1中央分岐フィン61は、中央フィン第1側面41aから第1フィン51に向かって延びる。第1中央分岐フィン61は、中央フィン41からX1側に延びる。第1中央分岐フィン61は、例えば中央フィン41と一体的に設けられ、例えば中央フィン41と別体でもよい(第2中央分岐フィン62も同様)。第1中央分岐フィン61は、第1中央分岐フィン基部61pと、第1中央分岐フィン先端部61tと、を備える。
第1中央分岐フィン基部61pは、第1中央分岐フィン61の中央フィン41側の端部(根本部分)である。第1中央分岐フィン基部61pは、中央フィン41に対する第1中央分岐フィン61の取付位置(分岐位置)である。第1中央分岐フィン基部61pは、中央フィン基部41pよりも第1部材10側(Y1側)、かつ、中央フィン先端部41tよりも第2部材20側(Y2側)に配置される(下記の第2中央分岐フィン基部62pも同様)。第1中央分岐フィン基部61pと中央フィン基部41pとの間には、対向方向Yの間隔がある(下記の第2中央分岐フィン基部62pも同様)。第1中央分岐フィン基部61pと中央フィン先端部41tとの間には、対向方向Yの間隔がある(下記の第2中央分岐フィン基部62pも同様)。
第1中央分岐フィン先端部61tは、第1中央分岐フィン61の先端部であり、第1中央分岐フィン61の第1フィン51側(X1側)の端部である。第1中央分岐フィン先端部61tは、例えば中央フィン41と第1フィン51との流れ方向X中央よりも第1フィン51側(X1側)に配置され、例えば第1フィン51の近傍に配置される。
第2中央分岐フィン62は、中央フィン第2側面41bから第2フィン52に向かって延びる。第2中央分岐フィン62は、中央フィン41からX2側に延びる。第2中央分岐フィン62は、中央フィン第2側面41bからX2側に延びる。第2中央分岐フィン62は、第2中央分岐フィン基部62pと、第2中央分岐フィン先端部62tと、を備える。
第2中央分岐フィン基部62pは、第2中央分岐フィン62の中央フィン41側の端部(根本部分)である。第2中央分岐フィン基部62pは、中央フィン41に対する第2中央分岐フィン62の取付位置(分岐位置)である。第2中央分岐フィン基部62pの対向方向Y位置(対向方向Yにおける位置)と、第1中央分岐フィン基部61pの対向方向Y位置とは、相違してもよく、同じ位置でもよい(図3参照)。
第2中央分岐フィン先端部62tは、第2中央分岐フィン62の先端部であり、第2中央分岐フィン62の第2フィン52側(X2側)の端部である。第2中央分岐フィン先端部62tは、例えば中央フィン41と第2フィン52との流れ方向X中央よりも第2フィン52側(X2側)に配置され、例えば第2フィン52の近傍に配置される。
第1分岐フィン71は、第1フィン側面51bから中央フィン41に向かって延びる。第1分岐フィン71は、第1フィン51からX2側に延びる。第1分岐フィン71は、例えば第1フィン51と一体的に設けられ、例えば第1フィン51と別体でもよい。第1分岐フィン71は、第1中央分岐フィン61よりも第2部材20側(Y2側)に配置される。第1分岐フィン71は、第1中央分岐フィン61に対して、対向方向Yの間隔をあけて配置される。第1分岐フィン71は、第1分岐フィン基部71pと、第1分岐フィン先端部71tと、を備える。
第1分岐フィン基部71pは、第1分岐フィン71の第1フィン51側の端部(根本部分)である。第1分岐フィン基部71pは、第1フィン51に対する第1分岐フィン71の取付位置(分岐位置)である。第1分岐フィン基部71pは、第1フィン51の第1部材10側の端部(基部)よりも第2部材20側(Y2側)に配置される。第1分岐フィン基部71pの対向方向Y位置は、第1フィン先端部51tの対向方向Y位置と同じ位置でもよく、第1フィン先端部51tよりも第1部材10側(Y1側)の位置でもよい(図3参照)。なお、第1分岐フィン71における「分岐」は、他のフィンの側面(具体的には第1フィン側面51b)から第1分岐フィン71が延びていることを意味する。第1分岐フィン基部71pで、第1フィン51および第1分岐フィン71が異なる方向に分かれる(二又になる、図3参照)必要はない。第2分岐フィン72における「分岐」も同様である。
第1分岐フィン先端部71tは、第1分岐フィン71の先端部であり、第1分岐フィン71の中央フィン41側(X2側)の端部である。第1分岐フィン先端部71tは、例えば中央フィン41と第1フィン51との流れ方向X中央よりも中央フィン41側(X2側)に配置され、例えば中央フィン41の近傍に配置される。第1分岐フィン先端部71tは、第1中央分岐フィン先端部61tよりも中央フィン41側(X2側)に配置される。その結果、第1分岐フィン71と第1中央分岐フィン61とが、食い違うように(互い違いに)配置される。第1分岐フィン71と第1中央分岐フィン61とが、対向方向Yに対向する。
第2分岐フィン72は、第2フィン側面52aから中央フィン41に向かって延びる。第2分岐フィン72は、第2フィン52からX1側に延びる。第2分岐フィン72は、例えば第2フィン52と一体的に設けられ、例えば第2フィン52と別体でもよい。第2分岐フィン72は、第2中央分岐フィン62よりもY2側に配置される。第2分岐フィン72は、第2中央分岐フィン62に対して、対向方向Yの間隔をあけて配置される。第2分岐フィン72は、第2分岐フィン基部72pと、第2分岐フィン先端部72tと、を備える。
第2分岐フィン基部72pは、第2分岐フィン72の第2フィン52側の端部(根本部分)である。第2分岐フィン基部72pは、第2フィン52に対する第2分岐フィン72の取付位置(分岐位置)である。第2分岐フィン基部72pは、第2フィン52の第1部材10側の端部(基部)よりも第2部材20側(Y2側)に配置される。第2分岐フィン基部72pの対向方向Y位置は、第2フィン先端部52tの対向方向Y位置と同じ位置でもよく、第2フィン先端部52tよりも第1部材10側(Y1側)の位置でもよい(図3参照)。
第2分岐フィン先端部72tは、第2分岐フィン72の先端部であり、第2分岐フィン72の中央フィン41側(X1側)の端部である。第2分岐フィン先端部72tは、例えば中央フィン41と第2フィン52との流れ方向X中央よりも中央フィン41側(X1側)に配置され、例えば中央フィン41の近傍に配置される。第2分岐フィン先端部72tは、第2中央分岐フィン先端部62tよりも中央フィン41側(X1側)に配置される。その結果、第2分岐フィン72と第2中央分岐フィン62とが、食い違うように(互い違いに)配置される。第2分岐フィン72と第2中央分岐フィン62とが、対向方向Yに対向する。なお、第1分岐フィン71および第2分岐フィン72のうち、いずれか一方のみが設けられてもよい。「第1分岐フィン71」の「第1」は、第2分岐フィン72が存在することを意味するのではなく、第1フィン51から分岐することなどを意味する。
(流体の流れ)
隙間25を流れる流体は、例えば次のように流れる。ここでは、X1側が高圧側、X2側が低圧側の場合について説明する。第1フィン51よりもX1側の流体は、X2側に流れ、第1フィン先端部51tと第2部材20との間を通り、第1分岐フィン71と第2部材20との間を通る。この流体は、中央フィン第1側面41aに当たり、Y1側に向きを変え、第1分岐フィン先端部71tと中央フィン第1側面41aとの間を通り、第1中央分岐フィン61に当たり、X1側に向きを変える。この流体は、第1フィン側面51bに当たり、Y1側に向きを変える。この流体は、第1中央分岐フィン先端部61tと第1フィン側面51bとの間(図1に示す例では絞り部)を通り、第1部材10に当たり、X2側に向きを変える。この流体は、中央フィン先端部41tと第1部材10との間(絞り部)を通る。このとき、流路が縮小し(絞られ)、また、流路が拡大する。この流体は、第2フィン側面52aに当たり、Y2側に向きを変える。この流体は、第2フィン側面52aと第2中央分岐フィン先端部62tとの間(図1に示す例では絞り部)を通り、第2分岐フィン72に当たり、X1側に向きを変え、第2中央分岐フィン62と第2分岐フィン72との間を通る。この流体は、中央フィン第2側面41bに当たり、Y2側に向きを変え、第2分岐フィン先端部72tと中央フィン第2側面41bとの間(図1に示す例では絞り部)を通り、第2部材20に当たり、X2側に向きを変える。この流体は、第2分岐フィン72と第2部材20との間を通り、第2フィン先端部52tと第2部材20との間を通る。そして、流体は、第2フィン52よりもX2側に流出する(漏れる)。
(第1の発明の効果)
図1に示すラビリンスシール40による効果は次の通りである。ラビリンスシール40は、流体機械1に設けられる。流体機械1は、第1部材10と、第2部材20と、隙間25と、を備える。第2部材20は、第1部材10に対向する。隙間25は、第1部材10と第2部材20との間に形成される。流体が隙間25を流れるように、隙間25が構成される。第1部材10と第2部材20とが対向する方向を対向方向Yとする。対向方向Yに直交する方向を流れ方向Xとする。ラビリンスシール40は、中央フィン41と、第1フィン51と、第2フィン52と、第1中央分岐フィン61と、第2中央分岐フィン62と、を備える。中央フィン41は、第2部材20から第1部材10に向かって延びる。第1フィン51は、第1部材10から第2部材20に向かって延び、中央フィン41よりもX1側(流れ方向第1側)に配置される。第2フィン52は、第1部材10から第2部材20に向かって延び、中央フィン41よりも、X1側とは反対側であるX2側(流れ方向第2側)に配置される。
[構成1]第1中央分岐フィン61は、中央フィン41のX1側の側面(中央フィン第1側面41a)から第1フィン51に向かって延びる。第2中央分岐フィン62は、中央フィン41のX2側の側面(中央フィン第2側面41b)から第2フィン52に向かって延びる。中央フィン先端部41tは、第1中央分岐フィン61の中央フィン41側の端部(第1中央分岐フィン基部61p)よりも第1部材10側に配置される。中央フィン先端部41tは、第2中央分岐フィン62の中央フィン41側の端部(第2中央分岐フィン基部62p)よりも第1部材10側に配置される。
ラビリンスシール40は、上記[構成1]を備える。よって、上記[構成1]を備えない場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路を長く複雑にできる。さらに詳しくは、例えば、流体の流路を長くでき、流体の流れの向きが変わる部分を増やすことができ、流路の絞り部を増やすことができる。よって、流体のエネルギー損失を発生させやすい。よって、ラビリンスシール40での流体の漏れ量を抑制できる。
(第3の発明の効果)
[構成3]ラビリンスシール40は、第1分岐フィン71を備える。第1分岐フィン71は、第1フィン51の中央フィン41側の側面(第1フィン側面51b)から中央フィン41に向かって延び、第1中央分岐フィン61よりも第2部材20側に配置される。第1分岐フィン先端部71tは、第1中央分岐フィン先端部61tよりも中央フィン41側に配置される。
ラビリンスシール40は、上記[構成3]を備える。よって、上記[構成3]の第1分岐フィン71を備えない場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第2実施形態)
図2を参照して、第2実施形態のラビリンスシール240について、第1実施形態との相違点を説明する。なお、第2実施形態のラビリンスシール240のうち、第1実施形態との共通点については、第1実施形態と同一の符号を付し、または符号を省略し、説明を省略した(共通点の説明などを省略する点については他の実施形態の説明も同様)。
第1中央分岐フィン61は、1つの中央フィン41に対して、複数(例えば2つ)設けられる。第1中央分岐フィン61には、第1中央分岐フィン61−1と、第1中央分岐フィン61−1よりも第2部材20側(Y2側)に配置される第1中央分岐フィン61−2と、がある。
第2中央分岐フィン62は、1つの中央フィン41に対して、複数(例えば2つ)設けられる。第2中央分岐フィン62には、第2中央分岐フィン62−1と、第2中央分岐フィン62−1よりも第2部材20側(Y2側)に配置される第2中央分岐フィン62−2と、がある。
第1分岐フィン71は、1つの第1フィン51に対して、複数(例えば2つ)設けられる。第1分岐フィン71には、第1分岐フィン71−1と、第1分岐フィン71−1よりも第2部材20側(Y2側)に配置される第1分岐フィン71−2と、がある。
第2分岐フィン72は、1つの第2フィン52に対して複数(例えば2つ)設けられる。第2分岐フィン72には、第2分岐フィン72−1と、第2分岐フィン72−1よりも第2部材20側(Y2側)に配置される第2分岐フィン72−2と、がある。
(食い違い構造)
第1中央分岐フィン61−1と第1中央分岐フィン61−2とは、対向方向Yに第1分岐フィン71−1を挟むように配置される。第1中央分岐フィン61−1および第1中央分岐フィン61−2のそれぞれの第1中央分岐フィン先端部61tは、第1分岐フィン71−1の第1分岐フィン先端部71tよりも第1フィン51側(X1側)に配置される。その結果、第1中央分岐フィン61−1と、第1分岐フィン71−1と、第1中央分岐フィン61−2とが、食い違うように(互い違いに)配置される。同様に、第2中央分岐フィン62−1と、第2分岐フィン72−1と、第2中央分岐フィン62−2とが、食い違うように配置される。
第1分岐フィン71−1と第1分岐フィン71−2とは、対向方向Yに第1中央分岐フィン61−2を挟むように配置される。第1分岐フィン71−1および第1分岐フィン71−2のそれぞれの第1分岐フィン先端部71tは、第1中央分岐フィン61−2の第1中央分岐フィン先端部61tよりも、中央フィン41側(X2側)に配置される。その結果、第1分岐フィン71−1と、第1中央分岐フィン61−2と、第1分岐フィン71−2とが、食い違うように配置される。同様に、第2分岐フィン72−1と、第2中央分岐フィン62−2と、第2分岐フィン72−2とが、食い違うように配置される。
(流体の流れ)
第1実施形態での流体の流れに対する、本実施形態での流体の流れの相違点は次の通りである。第1中央分岐フィン61−2の第1中央分岐フィン先端部61tと第1フィン側面51bとの間を通る流体は、第1分岐フィン71−1に当たり、X2側に向きを変える。この流体は、第1中央分岐フィン61−2と第1分岐フィン71−1との間を通り、中央フィン第1側面41aに当たり、Y1側に向きを変え、第1分岐フィン71−1の第1分岐フィン先端部71tと中央フィン第1側面41aとの間を通る。この流体は、第1中央分岐フィン61−1に当たり、X1側に向きを変え、第1中央分岐フィン61−1と第1分岐フィン71−1との間を通る。この流体は、第1フィン側面51bに当たり、Y1側に向きを変え、第1中央分岐フィン61−1の第1中央分岐フィン先端部61tと第1フィン側面51bとの間を通る。このように、第1分岐フィン71を複数設け、第1中央分岐フィン61を複数設けることで、第1実施形態(図1参照)に比べ、流体の流路が長くなり、流体の向きが変わる回数が増える。同様に、第2中央分岐フィン62を複数設け、第2分岐フィン72を複数設けることで、第1実施形態に比べ、流体の流路が長くなり、流体の向きが変わる回数が増える。
なお、第1中央分岐フィン61、第2中央分岐フィン62、第1分岐フィン71、および第2分岐フィン72の、少なくともいずれかが1つ(1枚)のみ設けられてもよい。この場合でも、第1実施形態に比べ、流体の流路が長くなり、流体の向きが変わる回数が増える。例えば、第1中央分岐フィン61が複数設けられる場合に、第2中央分岐フィン62は、1つのみ設けられてもよい。例えば、第2中央分岐フィン62が複数設けられる場合に、第1中央分岐フィン61は、1つのみ設けられてもよい。例えば、第1分岐フィン71が複数設けられる場合に、第2分岐フィン72は、1つのみ設けられてもよい。例えば、第2分岐フィン72が複数設けられる場合に、第1分岐フィン71は、1つのみ設けられてもよい。
図2に示すラビリンスシール240による効果は次の通りである。
(第2の発明の効果)
[構成2]第1中央分岐フィン61は、複数設けられる。
上記[構成2]により、第1中央分岐フィン61が1つのみ設けられる場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第4の発明の効果)
[構成4]第1分岐フィン71は、複数設けられる。
上記[構成4]により、第1分岐フィン71が1つのみ設けられる場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第5の発明の効果)
[構成5]第1分岐フィン71は、対向方向Yに第1中央分岐フィン61−2を挟むように2つ(少なくとも2つ)設けられる。2つの第1分岐フィン71−1・71−2のそれぞれの第1分岐フィン先端部71tは、第1中央分岐フィン61−2の第1中央分岐フィン先端部61tよりも中央フィン41側に配置される。
上記[構成5]により、上記[構成5]を備えない場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第6の発明の効果)
[構成6]第1中央分岐フィン61は、対向方向Yに第1分岐フィン71−1を挟むように2つ設けられる。2つの第1中央分岐フィン61−1・61−2のそれぞれの第1中央分岐フィン先端部61tは、第1分岐フィン71−1の第1分岐フィン先端部71tよりも第1フィン51側に配置される。
上記[構成6]により、上記[構成6]を備えない場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第3実施形態)
図3を参照して、第3実施形態のラビリンスシール340について、第1実施形態(図1参照)との相違点を説明する。
第1フィン先端部51tは、第1分岐フィン基部71pよりも第2部材20側(Y2側)に配置される(突出する)。第2フィン先端部52tは、第2分岐フィン基部72pよりも第2部材20側(Y2側)に配置される(突出する)。なお、第1フィン先端部51tが第1分岐フィン基部71pよりもY2側に配置される場合に、第2フィン先端部52tは、第2分岐フィン基部72pよりもY2側に配置されなくてもよい。また、第2フィン先端部52tが第2分岐フィン基部72pよりもY2側に配置される場合に、第1フィン先端部51tは、第1分岐フィン基部71pよりもY2側に配置されなくてもよい。
(流体の流れ)
第1実施形態(図1参照)での流体の流れに対する、本実施形態での流体の流れの相違点は次の通りである。第1フィン51よりもX1側の流体は、第1フィン先端部51tと第2部材20との間(絞り部)を流れる。このとき、流体の流路が縮小し(絞られ)、また、流路が拡大する。同様に、第2フィン先端部52tと第2部材20との間(絞り部)を流体が流れるとき、流体の流路が縮小および拡大する。
図3に示すラビリンスシール340による効果は次の通りである。
(第7の発明の効果)
[構成7]第1フィン先端部51tは、第1分岐フィン71の第1フィン51側の端部(第1分岐フィン基部71p)よりも第2部材20側に配置される。
ラビリンスシール340は、上記[構成7]を備える。よって、第1フィン先端部51tにより、流体の流路が縮小および拡大することで、流体のエネルギーを損失させることができる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第4実施形態)
図4を参照して、第4実施形態のラビリンスシール440について、第3実施形態(図3参照)との相違点を説明する。第2部材20は、第2部材表面420aと、第1溝421と、第2溝422を備える。
第2部材表面420aは、第1〜第3実施形態における、第2部材20のY1側部分に相当する。中央フィン41は、第2部材表面420aから第1部材10側に延びる。
第1溝421は、第2部材20に形成される。第1溝421は、第2部材表面420aから、第1部材10側とは反対側(Y2側)に凹む。第1溝421は、対向方向Yに深さ、流れ方向Xに幅を持つ。第1溝421の内面に囲まれた部分を、第1溝421の内部とする。第1溝421の内部は、第2部材表面420aよりもY2側に配置される。なお、図4では、第1溝421の内部と外部との境界を二点鎖線で示した。第1フィン先端部51tは、第1溝421の内部に配置される。第1フィン51は、第1溝421に差し込まれている。流れ方向Xおよび対向方向Yのそれぞれに直交するから見たとき、第1溝421の内部の形状は、例えば四角形などであり、四角形でなくてもよい。第1溝421のY2側部分を、第1溝底部421bとする。例えば、第1溝底部421bは、流れ方向Xに延びる。例えば、第1溝底部421bの一部または全部は、流れ方向Xに対して傾斜してもよい(例えば図10参照)。
第2溝422は、第1溝421とほぼ同様に構成される。第2溝422について、主に第1溝421との相違点を説明する。第2溝422は、第1溝421よりもX2側に配置される。第2フィン先端部52tは、第2溝422の内部に配置される。第2フィン52は、第2溝422に差し込まれている。第2溝422の第2溝底部422bは、例えば第1溝底部421bと同様に構成される。なお、第1溝421が設けられる場合に、第2溝422が設けられなくてもよい。また、第2溝422が設けられる場合に、第1溝421が設けられなくてもよい。「第1溝421」の「第1」は、第2溝422が存在することを意味するのではなく、第1溝421の内側に第1フィン先端部51tが配置されることなどを意味する。
(流体の流れ)
第3実施形態(図3参照)での流体の流れに対する、本実施形態での流体の流れの相違点は次の通りである。第1フィン51よりもX1側の流体は、X2側に流れ、第1フィン51のX1側の側面に当たり、Y2側に向きを変える。この流れは、第1溝421の内部に入り、第1溝421の内面に沿って流れる。さらに詳しくは、この流れは、第1溝421の内部に入り、第1溝底部421bに当たり、X2側に向きを変え、第1溝底部421bと第1フィン先端部51tとの間を通り、第1溝421のX2側の内面に当たり、Y1側に向きを変える。この流れは、第1溝421からY1側に出て、第1分岐フィン71に当たり、X2側に向きを変える。また、第2分岐フィン72と第2部材表面420aとの間を通る流体は、第2フィン側面52aに当たり、Y2側に向きを変える。この流れは、第2溝422の内部に入り、第2溝422の内面に沿って流れる。この流れは、第2溝422からY1側に出る結果、第2フィン52よりもX2側に流れる。
図4に示すラビリンスシール440による効果は次の通りである。
(第8の発明の効果)
[構成8]第2部材20は、第2部材20に形成される第1溝421を備える。第1溝421は、第2部材表面420aから、第1部材10側とは反対側に凹む。第1フィン先端部51tは、第1溝421の内部に配置される。
上記[構成8]により、上記[構成8]を備えない場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第5実施形態)
図5を参照して、第5実施形態のラビリンスシール540について、第1実施形態(図1参照)との相違点を説明する。第1部材10は、第1部材表面510aと、中央溝511と、を備える。
第1部材表面510aは、第1実施形態(図1参照)における、第1部材10のY2側部分に相当する。第1フィン51および第2フィン52のそれぞれは、第1部材表面510aから第1部材10側に延びる。
中央溝511は、第1部材10に形成される。中央溝511は、第1部材表面510aから第2部材20側とは反対側(Y1側)に凹む。中央溝511は、対向方向Yに深さ、流れ方向Xに幅を持つ。中央溝511の内面に囲まれた部分を、中央溝511の内部とする。中央溝511の内部は、第1部材表面510aよりもY1側に配置される。なお、図5では、中央溝511の内部と外部との境界を二点鎖線で示した。中央フィン先端部41tは、中央溝511の内部に配置される。中央フィン41は、中央溝511に差し込まれている。流れ方向Xおよび対向方向Yのそれぞれに直交する方向から見たとき、中央溝511の内部の形状は、例えば四角形などであり、四角形でなくてもよい。中央溝511のY1側部分を、中央溝底部511bとする。例えば、中央溝底部511bは、流れ方向Xに延びる。例えば、中央溝底部511bの一部または全部は、流れ方向Xに対して傾斜してもよい(図10参照)。
(流体の流れ)
第1実施形態(図1参照)での流体の流れに対する、本実施形態での流体の流れの相違点は次の通りである。第1中央分岐フィン61と第1部材表面510aとの間を流れる流体は、X2側に流れ、中央フィン第1側面41aに当たり、Y1側に向きを変える。この流れは、中央溝511の内部に入り、中央溝511の内面に沿って流れる。さらに詳しくは、この流れは、中央溝511の内部に入り、中央溝底部511bに当たり、X2側に向きを変え、中央溝底部511bと中央フィン先端部41tとの間を通り、中央溝511のX2側の内面に当たり、Y2側に向きを変える。この流れは、中央溝511からY2側に出て、第2中央分岐フィン62に当たり、X2側に向きを変える。
図5に示すラビリンスシール540による効果は次の通りである。
(第9の発明の効果)
[構成9]第1部材10は、第1部材10に形成される中央溝511を備える。中央溝511は、第1部材表面510aから、第2部材20側とは反対側に凹む。中央フィン先端部41tは、中央溝511の内部に配置される。
上記[構成9]により、上記[構成9]を備えない場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第6実施形態)
図6を参照して、第6実施形態のラビリンスシール640について、第4実施形態(図4参照)などとの相違点を説明する。本実施形態では、第4実施形態(図4参照)と同様に、第1部材10は、第1溝421および第2溝422を備える。また、第1フィン先端部51tは、第1溝421の内部に配置され、第2フィン先端部52tは、第2溝422の内部に配置される。本実施形態では、第5実施形態(図5参照)と同様に、第2部材20は、中央溝511を備える。中央フィン先端部41tは、中央溝511の内部に配置される。この構成では、例えば、第1溝421、第2溝422、および中央溝511の少なくともいずれかが設けられない場合(第4実施形態、第5実施形態を参照)などに比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。
(第7実施形態)
図7を参照して、第7実施形態のラビリンスシール740について、第6実施形態との相違点を説明する。
第1フィン51よりもX2側、かつ中央フィン41よりもX1側、かつ第1中央分岐フィン61よりもY2側、かつ第1分岐フィン71よりもY1側の領域を、空間S1とする。中央フィン41よりもX2側、かつ第2フィン52よりもX1側、かつ第2中央分岐フィン62よりもY2側、かつ第2分岐フィン72よりもY1側の領域を空間S2とする。第6実施形態(図6参照)では、空間S1は、例えばX方向に長い形状である(空間S2も同様)。一方、図7に示すように、本実施形態の空間S1は、第6実施形態の空間S1に比べ、広く、対向方向Yに長い(空間S2も同様)。空間S1の対向方向Yにおける長さLyは、例えば空間S1の流れ方向Xにおける長さLxとほぼ同じであり、例えば長さLxよりも長くてもよく、例えば長さLxと同じ長さでもよい(空間S2についても同様)。
(流体の流れ)
第6実施形態(図6参照)での流体の流れに対する、本実施形態での流体の流れの相違点は、次の通りである。空間S1で、流体の渦V1が発生する。さらに詳しくは、第1分岐フィン先端部71tと中央フィン第1側面41aとの間を通る流体は、Y1側に流れ、空間S1に流入する。この流体は、中央フィン第1側面41aに沿って流れ、第1中央分岐フィン61に当たり、X1側に向きを変え、第1中央分岐フィン61に沿って流れる。この流体は、第1フィン51に当たり、Y1側およびY2側に分岐する。Y2側に分岐した流れは、第1フィン側面51bに沿って流れ、第1分岐フィン71に当たり、X2側に向きを変え、中央フィン41に当たり、Y1側に向きを変える。このように、空間S1で渦V1が発生する。渦V1が発生することにより、渦V1を形成する流体に流体間摩擦が生じ、流体のエネルギー損失が生じる。よって、ラビリンスシール740での漏れ量がより抑制される。上記「流体間摩擦」には、流体どうしの摩擦だけでなく、流速がゼロの流体とみなせる物(例えばフィンの表面)と流体との摩擦も含まれる。空間S1に渦V1が発生するのと同様に、空間S2で渦V2が発生し、流体のエネルギー損失が生じる。なお、渦V1および渦V2のいずれか一方のみが発生してもよい。
(第8実施形態)
図8を参照して、第8実施形態のラビリンスシール840について、第6実施形態(図6参照)との相違点を説明する。中央フィン41は、先細り部841dを備える。第1フィン51は、先細り部851dを備える。第2フィン52は、先細り部852dを備える。
先細り部841dは、中央フィン41の第1部材10側(Y1側)部分に形成される。先細り部841dは、中央フィン41の厚さ(流れ方向Xの幅)が、中央フィン41の先端側(Y1側)ほど小さくなるように構成される。先細り部841dの先端部(中央フィン先端部41t)は、例えば尖っており、例えば略尖っていてもよい。先細り部841dは、中央溝511に差し込まれている。なお、中央溝511が設けられない場合(例えば図1参照)に、中央フィン41に先細り部841dが設けられてもよい。
先細り部851dは、第1フィン51の第2部材20側(Y2側)部分に形成される。先細り部851dは、第1フィン51の厚さ(流れ方向Xの幅)が、第1フィン51の先端側(Y2側)ほど小さくなるように構成される。先細り部851dの先端部(第1フィン先端部51t)は、例えば尖っており、例えば略尖っていてもよい。先細り部851dは、第1溝421に差し込まれている。なお、第1溝421が設けられない場合(例えば図3参照)に、第1フィン51に先細り部851dが設けられてもよい。また、第1フィン51に先細り部851dが設けられるのと同様に、第2フィン52に先細り部852dが設けられる。
(流体の流れ)
第6実施形態(図6参照)の流体の流れに対する、本実施形態での流体の流れの相違点は、次の通りである。第1溝421に流入した流体は、先細り部851dと第2部材20(例えば第1溝底部421b)との間を通る。先細り部851dと第2部材20との間を通過した流れは、先細り部851dが設けられない場合に比べ、Y2側を流れやすい。よって、先細り部851dを設けることで、縮流を発生させやすく、流束(流速の大きい部分の束)を小さくできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール840での流体の漏れ量をより抑制できる。先細り部851dと同様に、先細り部841dおよび先細り部852dでも、縮流を発生させやすく、流束を小さくできる。
(第9実施形態)
図9を参照して、第9実施形態のラビリンスシール940について、第8実施形態との相違点を説明する。
図8に示すように、第8実施形態では、中央フィン41、第1フィン51、および第2フィン52のそれぞれは、対向方向Yと一致する方向に延びた。また、第1中央分岐フィン61、第2中央分岐フィン62、第1分岐フィン71、および第2分岐フィン72のそれぞれは、流れ方向Xと一致する方向に延びた。一方、図9に示すように、本実施形態では、フィンの先端側部分が、基端側部分に対し、流体の流れの上流側に配置される。
上記「上流側」は、例えば次の通りである。第1分岐フィン71と第1中央分岐フィン61との対向方向Yにおける間の領域、およびその近傍では、上流側は、Y2側である。第2中央分岐フィン62と第2分岐フィン72との対向方向Yにおける間の領域、およびその近傍では、上流側は、Y1側である。中央フィン41の先端側部分(Y1側部分)、第1フィン51の先端側部分(Y2側部分)、および第2フィン52の先端側部分(Y2側部分)のそれぞれの近傍では、上流側は、例えば高圧側(例えばX1側)である。なお、フィンの配置によって「上流側」は様々に変わり得る。
第1フィン51の先端側部分(Y2側部分)は、第1フィン51の基端側部分(Y1側部分)に対し、上流側(X1側)に配置される。例えば、第1フィン51は、Y2側ほどX1側に配置されるように、対向方向Yに対して傾斜する。さらに詳しくは、第1フィン51の厚さ方向の中心を通る中心線951cは、Y2側ほどX1側に配置されるように、対向方向Yに対して傾斜する。中心線951cは、直線状でも曲線状でもよい(下記の中心線971cも同様)。例えば、第1フィン51の一部のみが、対向方向Yに対して傾斜する。例えば、第1フィン51のうち、第1分岐フィン基部71pよりも先端側の部分(例えば先細り部851d)が、対向方向Yに対して傾斜する。なお、第1フィン51の全体が対向方向Yに対して傾斜してもよい。
第1分岐フィン71の先端側部分(X2側部分、第1分岐フィン先端部71tなど)は、第1分岐フィン71の基端側部分(X1側部分、第1分岐フィン基部71pなど)に対し、上流側(Y2側)に配置される。例えば、第1分岐フィン71は、X2側ほどY2側に配置されるように、流れ方向Xに対して傾斜する。さらに詳しくは、第1分岐フィン71の厚さ方向の中心を通る中心線971cは、X2側ほどY2側に配置されるように、流れ方向Xに対して傾斜する。例えば、第1分岐フィン71の全体が、流れ方向Xに対して傾斜する。なお、第1分岐フィン71の一部のみが、流れ方向Xに対して傾斜してもよい。
第1フィン51および第1分岐フィン71と同様に、他のフィン(中央フィン41、第2フィン52、第1中央分岐フィン61、第2中央分岐フィン62、および第2分岐フィン72)も、流れ方向Xおよび対向方向Yに対して傾斜する。第1フィン51および第1分岐フィン71と同様に、他のフィンも、フィンの先端側部分が、基端側部分に対し、流体の流れの上流側に配置される。
(流体の流れ)
第8実施形態での流体の流れに対する、本実施形態での流体の流れの相違点は、次の通りである。第1フィン51よりも上流側(X1側)の流体は、第1フィン51のX1側の側面に当たり、Y2側に向きを変える。この流体は、第1フィン51のX1側の側面に沿うように、Y2側に流れながら、X1側(上流側)にも流れる。すると、第1フィン先端部51tと第2部材20(図9に示す例では第1溝底部421b)との間をX2側(下流側)に流れにくくなる。第1フィン51と同様に、他のフィンによっても、流体が下流側へ流れにくくなる。よって、ラビリンスシール940での流体の漏れ量をより抑制できる。
(第10実施形態)
図10を参照して、第10実施形態のラビリンスシール1040について、第6実施形態との相違点を説明する。ラビリンスシール1040は、中央溝底部1011b、第1溝底部1021b、および第2溝底部1022bを備える。
第6実施形態(図6参照)の中央溝底部511bは、流れ方向Xに延びた。一方、本実施形態の中央溝底部1011bは、流体の流れに沿った形状を有する。中央溝底部1011bは、中央溝511のX1側の内面とX2側の内面とを曲面で滑らかに(連続的に、角がないように)つなぐ形状を有する。流れ方向Xおよび対向方向Yのそれぞれに対向する方向から見たとき、中央溝底部1011bは、弧状または略弧状である。上記「弧状」は、例えば円弧状でもよく、楕円弧状でもよい。上記「略弧状」は、曲線のみによる形状でもよく、曲線と直線とを組み合わせた形状でもよい。中央溝底部1011bと同様に、第1溝底部1021bおよび第2溝底部1022bも、流体の流れに沿った形状を有する。
(流体の流れ)
第6実施形態(図6参照)の流体の流れに対する、本実施形態の流体の流れの相違点は次の通りである。第1溝421に流入した流体は、第1溝421のX1側の内面に沿ってY2側に流れる。この流体は、第1溝底部1021bに沿って、Y2側から、X2側、Y1側へと徐々に向きを変える。この流体は、第1溝421のX2側の内面に沿ってY1側へ流れ、第1溝421から流出する。このように、流体が、第1溝底部1021bに沿って流れやすいので、流体の流速を速くでき、流体と第1溝421の内面(壁面)との摩擦を大きくできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール1040での流体の漏れ量をより抑制できる。第1溝底部1021bと同様に、中央溝底部1011bおよび第2溝底部1022bでも、流体に生じる摩擦を大きくできる。
(第11実施形態)
図11を参照して、第11実施形態のラビリンスシール構造1130について、第6実施形態などとの相違点を説明する。ラビリンスシール構造1130は、複数のラビリンスシール1140を備える。
ラビリンスシール1140は、流れ方向Xに連続して配置される。複数のラビリンスシール1140のそれぞれは、例えば第1〜第10実施形態のいずれかのラビリンスシールである。ラビリンスシール1140の数は、例えば図11に示す例では2であり、3以上でもよい。流れ方向Xに隣り合うラビリンスシール1140のうち、X1側のものをラビリンスシール1140Aとし、X2側のものをラビリンスシール1140Bとする。ここでは、ラビリンスシール1140Aおよびラビリンスシール1140Bのそれぞれが、第6実施形態(図6参照)のラビリンスシール640と同じ構成である場合について説明する。ラビリンスシール1140Aの第2フィン52は、ラビリンスシール1140Bの第1フィン51と兼用される。ラビリンスシール1140Aの第2溝422は、ラビリンスシール1140Bの第1溝421と兼用される。なお、ラビリンスシール1140Aが第2溝422を備えない場合は、ラビリンスシール1140Bは、第1溝421を備えない。また、ラビリンスシール1140Aの構成と、ラビリンスシール1140Bの構成とは、相違してもよい。
ラビリンスシール構造1130は、ラビリンスシール1140に含まれないフィンを備えてもよく、例えば、高圧側分岐フィン1181と、低圧側分岐フィン1182と、を備えてもよい。高圧側分岐フィン1181は、最もX1側の第1フィン51からX1側に延びる。低圧側分岐フィン1182は、最もX2側の第2フィン52からX2側に延びる。
なお、ラビリンスシール構造1130は、次のような構造であるとも言える。中央フィン41と、第1中央分岐フィン61と、第2中央分岐フィン62と、を備える構造を、シール構造1135Aとする。中央溝511が設けられる場合は、中央溝511は、シール構造1135Aに含まれる。シール構造1135Aを、対向方向Yにおける逆向きにしたものを、シール構造1135Bとする。ラビリンスシール構造1130は、シール構造1130Aとシール構造1130Bとが、流れ方向Xに交互に連続して配置されたものである。
図11に示すラビリンスシール構造1130による効果は次の通りである。
(第10の発明の効果)
[構成10]ラビリンスシール構造1130は、流れ方向Xに連続して配置されるラビリンスシール1140を備える。
上記[構成10]により、ラビリンスシール1140が流れ方向Xに連続しない場合に比べ、隙間25を流れる流体の流路をより長く複雑にできる。よって、流体のエネルギー損失をより発生させることができ、ラビリンスシール40での流体の漏れ量をより抑制できる。
(漏れ量比較)
図12〜図15に示す例1〜例4のラビリンスシール構造について、図16に示すように漏れ量(具体的には質量流量)を比較した。CFD(Computational Fluid Dynamics)解析により、漏れ量を求めた。
図13に示すように、例2のラビリンスシール構造1230−2は、第1実施形態(図1参照)のラビリンスシール40が流れ方向Xに連続して4つ配置されたものである。ただし、最もX1側の第1フィン51は、第4実施形態(図4参照)の第1フィン51と同様に構成され、第1溝421の内部に配置される。また、最もX2側の第2フィン52は、第4実施形態の第2フィン52と同様に構成され、第2溝422の内部に配置される。例2のラビリンスシール構造1230−2に対する、図12に示す例1のラビリンスシール構造1230−1(比較例)の相違点は次の通りである。例1のラビリンスシール構造1230−1では、中央フィン先端部41tの対向方向Y位置は、第1中央分岐フィン61および第2中央分岐フィン62のY1側の面の対向方向Y位置と同じ位置である。
図14に示すように、例3のラビリンスシール構造1230−3は、第6実施形態(図6参照)のラビリンスシール640が流れ方向Xに連続して4つ配置されたものである。例3のラビリンスシール構造1230−3に対する、図15に示す例4のラビリンスシール構造1230−4の相違点は次の通りである。例4のラビリンスシール構造1230−4は、ラビリンスシール1240が流れ方向Xに連続して4つ配置されたものである。ラビリンスシール1240は、図6に示す第6実施形態の640の、第1中央分岐フィン61、第2中央分岐フィン62、第1分岐フィン71、および第2分岐フィン72のそれぞれが、2つずつ設けられたものである。なお、例1〜例4では、流れ方向Xにおけるラビリンスシール構造の長さを統一した。
例1〜例4の漏れ量を図16に示す。図16に示すグラフでは、漏れ量の単位を無次元化し、例1における漏れ量を1とした。グラフから、例2、例3、および例4のそれぞれの漏れ量は、例1の漏れ量よりも小さくなったことが分かる。また、図12〜図15に示すように、例1、例2、例3、例4の順に、流路の距離が長く複雑になっているところ、例1、例2、例3、例4の順に、漏れ量が小さくなることが分かる。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、互いに異なる実施形態の構成要素どうしが組み合わされてもよい。例えば、各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。
例えば、図3に示す第1フィン先端部51tの第1分岐フィン基部71pからの突出の有無、第2フィン先端部52tの第2分岐フィン基部72pからの突出の有無などは、様々に組み合わせ可能である。また、図9に示す溝(中央溝511など)の有無、先細り部(先細り部841dなど)の有無、フィン(第1フィン51など)の傾きの有無、フィンの数などは、様々に組み合わせ可能である。
例えば、図1などに示す中央フィン41よりもX1側の構造と、中央フィン41に対してX2側の構造と、が相違してもよい。例えば、図4に示す第1溝421および第2溝422のいずれか一方のみが設けられてもよい。例えば、第1溝421の形状は、第2溝422の形状と、同一でもよく、異なってもよい。
例えば、X1側を低圧側、X2側を高圧側としてもよい。例えば、第1中央分岐フィン61を第2中央分岐フィン62に読み替え、第2中央分岐フィン62を第1中央分岐フィン61に読み替えてもよい。同様に、例えば、第1分岐フィン71と第2分岐フィン72とを互いに読み替えてもよく、例えば、第1溝421と第2溝422とを互いに読み替えてもよい。
1 流体機械
10 第1部材
20 第2部材
25 隙間
40、240、340、440、540、640、740、740A、740B、840、940、1040、1140、1240 ラビリンスシール
41 中央フィン
51 第1フィン
51t 第1フィン先端部(第1フィン51の先端部)
52 第2フィン
52t 第2フィン先端部(第2フィン52の先端部)
61、61−1、61−2 第1中央分岐フィン
61p 第1中央分岐フィン基部(第1中央分岐フィン61の中央フィン41側の端部)
61t 第1中央分岐フィン先端部(第1中央分岐フィン61の先端部)
62、62−1、62−2 第2中央分岐フィン
62p 第2中央分岐フィン基部(第2中央分岐フィン62の中央フィン41側の端部)
62t 第2中央分岐フィン先端部(第2中央分岐フィン62の先端部)
71、71−1、71−2 第1分岐フィン
71p 第1分岐フィン基部(第1分岐フィン71の第1フィン51側の端部)
71t 第1分岐フィン先端部(第1分岐フィン71の先端部)
72、72−1、72−2 第2分岐フィン
72p 第2分岐フィン基部(第2分岐フィン72の第2フィン52側の端部)
72t 第2分岐フィン先端部(第2分岐フィン72の先端部)
421 第1溝
422 第2溝
511 中央溝
1130、1230−2、1230−3、1230−4 ラビリンスシール構造
X 流れ方向
Y 対向方向

Claims (10)

  1. 第1部材と、
    前記第1部材に対向する第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との間に形成され、流体が流れるように構成される隙間と、
    を備える流体機械に設けられるラビリンスシールであって、
    前記第1部材と前記第2部材とが対向する方向を対向方向とし、
    対向方向に直交する方向を流れ方向とし、
    前記第2部材から前記第1部材に向かって延びる中央フィンと、
    前記第1部材から前記第2部材に向かって延び、前記中央フィンよりも流れ方向第1側に配置される第1フィンと、
    前記第1部材から前記第2部材に向かって延び、前記中央フィンよりも、流れ方向第1側とは反対側である流れ方向第2側に配置される第2フィンと、
    前記中央フィンの流れ方向第1側の側面から前記第1フィンに向かって延びる第1中央分岐フィンと、
    前記中央フィンの流れ方向第2側の側面から前記第2フィンに向かって延びる第2中央分岐フィンと、
    を備え、
    前記中央フィンの先端部は、前記第1中央分岐フィンの前記中央フィン側の端部よりも前記第1部材側に配置され、かつ、前記第2中央分岐フィンの前記中央フィン側の端部よりも前記第1部材側に配置される、
    ラビリンスシール。
  2. 請求項1に記載のラビリンスシールであって、
    前記第1中央分岐フィンは、複数設けられる、
    ラビリンスシール。
  3. 請求項1または2に記載のラビリンスシールであって、
    前記第1フィンの前記中央フィン側の側面から前記中央フィンに向かって延び、前記第1中央分岐フィンよりも前記第2部材側に配置される第1分岐フィンを備え、
    前記第1分岐フィンの先端部は、前記第1中央分岐フィンの先端部よりも前記中央フィン側に配置される、
    ラビリンスシール。
  4. 請求項3に記載のラビリンスシールであって、
    前記第1分岐フィンは、複数設けられる、
    ラビリンスシール。
  5. 請求項3に記載のラビリンスシールであって、
    前記第1分岐フィンは、対向方向に前記第1中央分岐フィンを挟むように2つ設けられ、
    2つの前記第1分岐フィンのそれぞれの先端部は、前記第1中央分岐フィンの先端部よりも前記中央フィン側に配置される、
    ラビリンスシール。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のラビリンスシールであって、
    前記第1中央分岐フィンは、対向方向に前記第1分岐フィンを挟むように2つ設けられ、
    2つの前記第1中央分岐フィンのそれぞれの先端部は、前記第1分岐フィンの先端部よりも前記第1フィン側に配置される、
    ラビリンスシール。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載のラビリンスシールであって、
    前記第1フィンの先端部は、前記第1分岐フィンの前記第1フィン側の端部よりも前記第2部材側に配置される、
    ラビリンスシール。
  8. 請求項7に記載のラビリンスシールであって、
    前記第2部材は、前記第2部材に形成される第1溝を備え、
    前記第1溝は、前記第2部材の表面から、前記第1部材側とは反対側に凹み、
    前記第1フィンの先端部は、前記第1溝の内部に配置される、
    ラビリンスシール。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のラビリンスシールであって、
    前記第1部材は、前記第1部材に形成される中央溝を備え、
    前記中央溝は、前記第1部材の表面から、前記第2部材側とは反対側に凹み、
    前記中央フィンの先端部は、前記中央溝の内部に配置される、
    ラビリンスシール。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のラビリンスシールが、流れ方向に連続して配置される、
    ラビリンスシール構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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